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特開2024-121641情報処理装置、およびコンピュータプログラム
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  • 特開-情報処理装置、およびコンピュータプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121641
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/62 20130101AFI20240830BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
G06F21/62
B60R11/02 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028848
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】生塩 弘恵
【テーマコード(参考)】
3D020
【Fターム(参考)】
3D020BA06
3D020BB01
3D020BC01
3D020BD05
3D020BE03
(57)【要約】
【課題】情報処理装置自体への操作、および外部端末からの操作に対し、状況に応じた柔軟な操作制限を適用する。
【解決手段】情報処理装置は、ユーザからユーザインターフェース経由の第一の操作要求、もしくは、外部端末から通信インターフェース経由の第二の操作要求を受け付け、第一の操作要求が受け付けられた場合に制限情報に基づいて操作制限を実行し、第二の操作要求が受け付けられた場合に要求元外部端末と制限情報とに基づいて操作制限を実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部端末と通信接続される通信インターフェースとユーザから操作要求を受け付けるユーザインターフェースとを有する情報処理装置であって、
ユーザから前記ユーザインターフェース経由の操作要求を受け付ける第一の操作要求受付部と、
前記外部端末から前記通信インターフェース経由の操作要求を受け付ける第二の操作要求受付部と、
前記第一の操作要求受付部が受け付ける第一の操作要求、もしくは前記第二の操作要求受付部が受け付ける第二の操作要求に対し、前記情報処理装置で実行する機能に対する操作制限を適用するための制限情報を記憶する記憶部と、
前記第二の操作要求に基づいて、前記第二の操作要求の要求元である外部端末を識別する外部端末識別部と、
前記第一の操作要求が受け付けられた場合には前記制限情報に基づいて操作制限を実行し、前記第二の操作要求が受け付けられた場合には前記外部端末識別部の識別結果と前記制限情報とに基づいて操作制限を実行する制限実行部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記外部端末で表示される画面の画面情報を生成する画面情報生成部と、
前記画面情報を前記外部端末に送信する画面情報送信部と、を更に備え、
前記ユーザインターフェースは、表示部を含み、
前記表示部に表示される画面と同じ画面の画面情報を前記外部端末について生成する第一のモードと、前記表示部に表示される画面と異なる画面の画面情報を前記外部端末について生成する第二のモードと、があり、
前記第二の操作要求が受け付けられた場合の前記第二の制限情報として、前記第一のモード用の第二の制限情報と、前記第二のモード用の第二の制限情報とがあり、
前記第二の操作要求が受け付けられた場合、前記制限実行部は、
前記画面情報生成部が前記第一のモードと前記第二のモードのいずれで動作中であるかのモード判定を行い、
前記モード判定の結果に基づいて前記第一のモード用の第二の制限情報と前記第二のモード用の第二の制限情報のいずれかを選択し、選択した第二の制限情報を基に操作制限を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
車速情報を含む車両情報を取得する車両情報取得部、を更に備え、
前記制限情報は、
前記車両情報に基づいて車両が走行中であると判断された場合に、前記第一の操作要求もしくは前記第二の操作要求に対して操作制限を適用するための第一の制限情報と、
前記第二の操作要求受付部が受け付けた操作要求に対して操作制限を適用するための第二の制限情報と、を含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制限実行部は、前記画面情報生成部が前記第一のモードで動作中の場合、前記第一のモード用の第二の制限情報に基づき、前記車両情報無しに操作制限を実行する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制限実行部は、前記画面情報生成部が前記第二のモードで動作中の場合、前記第一のモード用の第二の制限情報と前記車両情報とに基づき、操作制限を実行する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記外部端末識別部による識別は、前記第二の操作要求の要求元である外部端末が運転席における外部端末であるか否かの判定を含み、
前記制限実行部は、
前記外部端末が車両の運転席における外部端末の場合、前記第一の制限情報と前記第二の制限情報とに基づいて、操作制限を実行し、
前記外部端末が前記車両の運転席以外の席における外部端末の場合、前記第二の制限情報に基づいて、操作制限を実行する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
外部端末と通信接続される通信インターフェースとユーザから操作要求を受け付けるユーザインターフェースとを有する情報処理装置で実行されるコンピュータプログラムであって、
ユーザから前記ユーザインターフェース経由の操作要求である第一の操作要求、もしくは、前記外部端末から前記通信インターフェース経由の操作要求である第二の操作要求を受け付け、
受け付けられた操作要求が前記第二の操作要求の場合、前記第二の操作要求に基づいて、前記第二の操作要求の要求元である外部端末を識別し、
前記第一の操作要求が受け付けられた場合には制限情報に基づいて操作制限を実行し、前記第二の操作要求が受け付けられた場合には前記識別の結果と前記制限情報とに基づいて操作制限を実行する、
ことを前記情報処理装置に実行させる
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理に関する。
【背景技術】
【0002】
外部端末と通信接続される通信インターフェースとユーザから操作要求を受け付けるユーザインターフェースとを有する情報処理装置(例えば車載装置)が知られている。この種の情報処理装置は、ユーザからユーザインターフェース経由の操作要求も外部端末(例えば車両内の同乗者のモバイル端末)から通信インターフェース経由の操作要求も受け付ける。例えば、特許文献1に開示の技術によれば、運転者が所有すると想定されるメイン携帯通信端末12と、車両用通信装置11との双方からの利用が禁止されたコンテンツについて、サブ携帯通信端末13からの操作入力および/または画面出力が可能とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-219659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の情報処理装置の課題として、運転手以外から操作されたくない機能(例えばワイパー稼働)が外部端末から操作されてしまう、ことが挙げられる。
【0005】
そこで、本発明では、情報処理装置自体への操作、および外部端末からの操作に対し、状況に応じた柔軟な操作制限を適用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、代表的な本発明の情報処理装置の一つは、ユーザからユーザインターフェース経由の操作要求である第一の操作要求、もしくは、外部端末から通信インターフェース経由の操作要求である第二の操作要求を受け付ける。情報処理装置は、受け付けられた操作要求が第二の操作要求の場合、当該第二の操作要求に基づいて、当該第二の操作要求の要求元である外部端末を識別する。情報処理装置は、第一の操作要求が受け付けられた場合には制限情報に基づいて操作制限を実行し、第二の操作要求が受け付けられた場合には上記識別の結果と制限情報とに基づいて操作制限を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、情報処理装置自体への操作、および外部端末からの操作に対し、状況に応じた柔軟な操作制限を適用することができる。上記した以外の課題、構成および効果は以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る情報処理装置の構成図。
図2】操作制限情報の構成図。
図3A】Mirroringモードの模式図。
図3B】Extensionモードの模式図。
図4】情報処理装置が行う処理の流れを示すフローチャート。
図5】走行規制要否判定(図4のS4)を示すフローチャート。
図6】外部制限要否判定(図4のS10)を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して一実施形態を説明する。以下の説明では、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号のうちの共通符号を使用し、同種の要素を区別する場合は、参照符号を使用することがある。
【0010】
図1は、実施形態に係る情報処理装置の構成図である。
【0011】
情報処理装置100は、車両50に搭載される。情報処理装置100は、典型的には車載装置であるが、車載装置以外の装置でもよい。
【0012】
情報処理装置100は、通信インターフェース101、入出力インターフェース102、ユーザインターフェース103、永続記憶装置104、メモリ105、および、それらに接続されたプロセッサ106を備える。永続記憶装置104およびメモリ105の一方または双方が記憶部の一例である。
【0013】
通信インターフェース101は、外部端末110と無線通信する装置である。「外部端末」とは、情報処理装置100の外部の情報処理端末(典型的にはモバイル端末)であり、例えば、スマートフォンやタブレット端末である。例えば、情報処理装置100がアクセスポイントとして機能し、無線通信は、1:多の通信でよい(例えばWiFi(登録商標))が、無線通信は、1:1の通信でもよい。
【0014】
入出力インターフェース102は、情報処理装置100および外部端末110以外の車両搭載機器と通信する装置である。車両搭載機器は、例えば、車両50の中を撮影するカメラ115がある。
【0015】
ユーザインターフェース103は、入力部161や表示部162を有する装置である。入力部161は、ユーザ操作(例えば、クリック操作やフリック操作)を受け付ける。表示部162は、画面等を表示する。ユーザインターフェース103は、タッチパネルディスプレイでよい。
【0016】
永続記憶装置104は、典型的には、不揮発性の記憶装置(例えば補助記憶装置)であり、具体的には、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)である。永続記憶装置104に、制限情報120およびモード管理情報130が格納される。
【0017】
制限情報120は、後述の第一の操作要求もしくは第二の操作要求に対し情報処理装置100で実行する機能に対する制限を適用するための情報である。制限情報120は、走行規制情報121および操作制限情報122を含む。走行規制情報121は、第一の制限情報の一例であり、車両が走行中である場合に情報処理装置100の機能に対して操作制限を適用するための情報である。操作制限情報122は、第二の制限情報の一例であり、外部端末110からの操作に対して操作制限を適用するための情報である。モード管理情報130は、現在の画面提供モードがMirroringモード(第一のモードの一例)とExtensionモード(第二のモードの一例)のどちらであるかを表す情報である。
【0018】
メモリ105は、典型的には揮発性メモリであるが、不揮発性メモリを含んでもよい。メモリ105に、プログラムソースからコンピュータプログラムが読み出されメモリ105に格納される。プログラムソースは、サーバでもよいし、永続記憶装置104でもよいし、読み取り可能な記録媒体(例えば非一時的な記録媒体)でもよい。
【0019】
プロセッサ106は、一つ以上のプロセッサデバイスである。プロセッサデバイスは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサデバイスであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサデバイスでもよい。また、プロセッサデバイスは、処理の一部または全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサデバイスでもよい。プロセッサ106がメモリ105におけるコンピュータプログラムを実行することで、車両情報取得部151、第一の操作要求受付部152、第二の操作要求受付部153、外部端末識別部154、制限実行部155、画面情報生成部156および画面情報送信部157といった機能が実現される。これらの機能151~155は一例であり、複数の機能が一つの機能にまとめられたり、一つの機能が複数の機能に分割されたりしてもよい。
【0020】
車両情報取得部151は、車速情報を含む車両情報を取得する。第一の操作要求受付部152は、ユーザからユーザインターフェース103経由の操作要求である第一の操作要求を受け付ける。第二の操作要求受付部153は、外部端末110から通信インターフェース101経由の操作要求である第二の操作要求を受け付ける。外部端末識別部154は、受け付けられた操作要求が第二の操作要求の場合、第二の操作要求の要求元である外部端末110を識別する。制限実行部155は、第一の操作要求が受け付けられた場合には制限情報120に基づいて操作制限を実行し、第二の操作要求が受け付けられた場合には外部端末識別部154の識別結果(すなわち、識別された外部端末110がいずれの外部端末110であるか)と制限情報120とに基づいて操作制限を実行する。これにより、情報処理装置100自体への操作、および外部端末110からの操作に対し、状況に応じた柔軟な操作制限を適用することができる。
【0021】
画面情報生成部156は、外部端末110で表示される画面の画面情報を生成する。画面情報送信部157は、当該生成された画面情報を外部端末110に送信する。
【0022】
図2は、操作制限情報122の構成図である。
【0023】
操作制限情報122は、制限管理情報131と、端末管理情報132とを含む。
【0024】
制限管理情報131は、制限レベル毎に、当該制限レベルに従う制限対象を表す。「制限レベル」は、制限の強さを表し、制限レベルとしての数値が小さいほど制限が弱い(制限レベルが低い)。制限対象の項目として、「機能」(操作される機能)、「エリア」(表示される画面におけるエリア)、および、「操作種類」(画面に対する操作種類)がある。「機能」について設定される内容として、Settingに代えてまたは加えて、ナビゲーションやオーディオ等が採用されてよい。「操作種類」について設定される内容として、フリック操作に代えてまたは加えて、スライド、ピンチイン/アウト、長押し等が採用されてよい。制限対象の項目は、これらの項目の少なくとも一つに代えてまたは加えて他の項目が採用されてもよい。
【0025】
端末管理情報132は、各外部端末110について、画面提供モード別に、設定されている操作制限の制限レベルを表す。モード“M”は、Mirroringモードを意味し、モード“E”は、Extensionモードを意味する。
【0026】
操作制限情報122の構成は、図2に示す構成に限られないでよい。例えば、制限レベルという概念が無くてよく、操作制限情報122は、各外部端末110について、画面提供モード別に、制限対象項目毎の制限内容を表してよい。
【0027】
また、操作制限情報122において、各外部端末110について、モード“M”に関連した情報が、Mirroringモード用の操作制限情報に相当し、モード“E”に関連した情報が、Extensionモード用の操作制限情報に相当してよい。また、各外部端末110について、モード“M”およびモード“E”のいずれについても、一つまたは複数の制限レベルが関連付けられてよい。また、各外部端末110について、モード“M”およびモード“E”の両方に同一の制限レベルが関連付けられてもよい。
【0028】
また、外部端末110からの操作に対する制限は、常時適用されてもよいし、情報処理装置100において実行中の機能(例えばアプリケーション)に応じて異なってよい。例えば、ナビゲーションの実行中は外部端末110のフリック操作が無効化されるが(受け付けられないが)、オーディオ実行中はフリック操作が受け付けられてもよい、といった設定がされてもよい。
【0029】
また、画面提供モードとして、MirroringモードとExtensionモードのいずれかのみが存在してもよい。
【0030】
図3Aは、Mirroringモードの模式図である。
【0031】
Mirroringモードは、表示部162に表示される画面310と同じ画面310の画面情報を外部端末110について生成するモードである。現在の画面提供モードがMirroringモードである場合、画面情報生成部156は、外部端末110で表示される画面の画面情報として、表示部162に表示される画面310の画面情報と同じ画面310の画面情報を生成し、画面情報送信部157は、当該生成された画面情報を外部端末110に送信する。
【0032】
図3Bは、Extensionモードの模式図である。
【0033】
Extensionモードは、表示部162に表示される画面310と異なる画面311の画面情報を外部端末110について生成するモードである。現在の画面提供モードがExtensionモードである場合、画面情報生成部156は、外部端末110で表示される画面の画面情報として、表示部162に表示される画面310の画面情報と異なる画面311の画面情報を生成し、画面情報送信部157は、当該生成された画面情報を外部端末110に送信する。
【0034】
図4は、情報処理装置100が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【0035】
S1で、画面情報送信部157は、外部端末110について生成された画面情報(または所定の画面情報)を外部端末110に送信する。画面情報の生成および送信は、モード管理情報130が表す画面提供モードに従う。また、画面情報送信部157は、表示部162について生成された画面情報が表す画面を表示部162に表示する。
【0036】
S2で、第一の操作要求受付部152および第二の操作要求受付部153の各々が、操作要求が受け付けられたか否かを判定する。
【0037】
S2の判定結果が真の場合(S2:Yes)、操作要求が第一の操作要求受付部152により受け付けられたのであれば(S3:No)、処理がS4に進む。操作要求が第二の操作要求受付部153により受け付けられたのであれば(S3:Yes)、処理がS10に進む。
【0038】
S4で、走行規制要否判定(図5)が行われる。
【0039】
走行規制要否判定の結果が制限適用の場合(S5:Yes)、S6で、制限実行部155が、規制を実行する(第一の操作要求受付部152により受け付けられた第一の操作要求を無効化する)。S7で、画面情報生成部156は、モード管理情報130が表す画面提供モードに従い、表示部162に表示される画面(規制通知を含む画面)の画面情報と、外部端末110で表示される画面の画面情報とを生成する。接続が終了でなければ(S16:No)、処理がS1に戻る。つまり、生成された画面情報が送信される。例えば、規制通知を含む画面は、表示部162に表示の画面上にポップアップで表示されてもよいし、採用されている画面提供モードに関わらず、規制通知を含む画面が一番上のレイヤの画面とされその画面は外部端末110に提供されないでもよい。
【0040】
走行規制要否判定の結果が制限適用でない場合(S5:No)、S8で、制限実行部155が、第一の操作要求に基づく処理を実行する。S9で、画面情報生成部156は、モード管理情報130が表す画面提供モードに従い、表示部162に表示される画面の画面情報と、外部端末110で表示される画面の画面情報とを生成する。接続が終了でなければ(S16:No)、処理がS1に戻る。
【0041】
S10で、外部制限要否判定(図6)が行われる。
【0042】
外部制限要否判定の結果が制限適用の場合(S11:Yes)、S12で、制限実行部155が、制限を実行する(第二の操作要求受付部153により受け付けられた第二の操作要求を無効化する)。S13で、画面情報生成部156は、モード管理情報130が表す画面提供モードに従い、表示部162に表示される画面の画面情報と、外部端末110で表示される画面(制限通知を含む画面)の画面情報とを生成する。接続が終了でなければ(S16:No)、処理がS1に戻る。なお、S13は無くてもよい。
【0043】
走行規制要否判定の結果が制限適用でない場合(S11:No)、S13で、制限実行部155が、第二の操作要求に基づく処理を実行する。S15で、画面情報生成部156は、モード管理情報130が表す画面提供モードに従い、表示部162に表示される画面の画面情報と、外部端末110で表示される画面の画面情報とを生成する。接続が終了でなければ(S16:No)、処理がS1に戻る。
【0044】
現在の画面提供モードがMirroringモードとExtensionモードのいずれであっても、図4のS7において、規制通知を含む画面の画面情報は、少なくとも表示部162について生成されてよい。操作を行ったユーザに対して規制通知を提供するためである。
【0045】
また、現在の画面提供モードがMirroringモードとExtensionモードのいずれであっても、図4のS13において、制限通知を含む画面の画面情報は、少なくとも要求元の外部端末110について生成されてよい。要求元の外部端末110のユーザに対して制限通知を提供するためである。
【0046】
図5は、走行規制要否判定(図4のS4)を示すフローチャートである。
【0047】
S21で、車両情報取得部151が、車速情報(車速を表す情報)を含む車両情報を取得する。S22で、制限実行部155が、走行規制情報121を参照する。
【0048】
S23で、制限実行部155が、S21で取得された車両取得情報と、S22で参照された走行規制情報121とを基に、第一の操作要求を無効化するか否かの判定である制限要否判定を行う。例えば、走行規制情報121は、走行中の場合に規制される一つまたは複数の操作を表してよい。各操作は、例えば、一つまたは複数の制限対象項目(例えば、図2に例示の「機能」、「エリア」および「操作種類」)の各々について定義されてよい。また、規制対象の操作は、車速によって異なっていてもよい。第一の操作要求が表す操作が、走行規制情報121が表す制限対象操作に該当する場合、S23の制限要否判定の結果が真(つまり結果が制限適用)となる。
【0049】
図6は、制限要否判定(図4のS10)を示すフローチャートである。
【0050】
S31で、外部端末識別部154が、受け付けられた第二の操作要求に基づいて、当該第二の操作要求の要求元である外部端末110を識別する。S32で、制限実行部155が、モード管理情報130を参照し、現在の画面提供モードがMirroringモードであるか否かを判定する。
【0051】
現在の画面提供モードがMirroringモードである場合(S32:Yes)、S33で、制限実行部155が、操作制限情報122のうち、S31で識別された外部端末110に対応し且つMirroringモードに対応した情報を参照する。そして、S36で、制限実行部155が、第二の操作要求を無効化するか否かの判定である制限要否判定を行う。例えば、第二の操作要求が表す操作が、S33で参照された情報が表す操作に適合する場合、S36の制限要否判定の結果が真(つまり結果が制限適用)となる。
【0052】
現在の画面提供モードがExtensionモードである場合(S32:No)、S34で、制限実行部155が、操作制限情報122のうち、S31で識別された外部端末110に対応し且つExtensionモードに対応した情報を参照し、且つ、走行規制情報121を参照する。また、S35で、車両情報取得部151が、車速情報を含む車両情報を取得する。そして、S36で、制限実行部155が、第二の操作要求を無効化するか否かの判定である制限要否判定を行う。例えば、第二の操作要求が表す操作が、S33で参照された情報が表す操作に適合する場合、S36の制限要否判定の結果が真(つまり結果が制限適用)となる。
【0053】
このように、第二の操作要求が受け付けられた場合、制限実行部155は、現在の画面提供モードがMirroringモードとExtensionモードのいずれであるか(別の言い方をすれば、画面情報生成部156がMirroringモードとExtensionモードのいずれで動作中であるか)のモード判定を行い、モード判定の結果に基づいてMirroringモード用の操作制限情報とExtensionモード用の操作制限情報のいずれかを選択し、選択した操作制限情報を基に操作制限を実行する。これにより、画面提供モードに応じて(すなわち、第二の操作要求の要求元外部端末110のために生成される画面情報が表す画面が表示部162に表示される画面と同じか否かに応じて)、外部端末110からの操作に対し、状況に応じた柔軟な操作制限を適用することができる。なお、画面提供モードは、全ての外部端末110に共通でもよいし、外部端末110毎に独立していてもよい。
【0054】
また、図6に示した処理によれば、制限実行部155は、現在の画面提供モードがMirroringモードの場合、Mirroringモード用の制限情報に基づき、車両情報無しに操作制限を実行する。これにより、走行中に、情報処理装置100にのみ適用されるべき規制(ユーザインターフェース103経由の操作に対してのみされるべき制限)が、情報処理装置100と通信する全ての外部端末110に適用されてしまうといったことを避けることができる。また、車両情報の参照が不要のため、Extensionモードの場合に比べて処理負荷の軽減が期待できる。
【0055】
また、図6に示した処理によれば、制限実行部155は、現在の画面提供モードがExtensionモードの場合、Extensionモード用の操作制限情報と、車両情報とに基づいて、操作制限を実行する。Extensionモードが採用されている場合、外部端末110に表示の画面は表示部162に表示の画面と異なり、そのため、走行中の場合には制限されることが望ましい操作がその異なる画面を通じて外部端末110からされることがあり得るが、車両情報から走行中であることが特定された場合には、そのような操作を制限することができる。また、外部端末110からの操作のうち走行中に制限されることが望ましい操作がある場合、そのような操作がされない画面の画面情報を外部端末110向けに生成する方法が考えられるが、そのような画面生成の機能が無くても、走行中に制限されることが望ましい操作が外部端末110からされてしまうことを防ぐことができる。なお、走行規制情報121には、外部端末110毎に、Extensionモードが採用されている場合に走行中に制限される操作が定義されていてよい。
【0056】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、かかる構成の削除に限らず、構成の置き換えや追加も可能である。例えば、上記の実施形態では、車両50に搭載した情報処理装置100を例示して説明を行ったが、本発明は車載装置としての情報処理装置に限定されるものでは無い。
【0057】
また、外部端末識別部による識別は、前記第二の操作要求の要求元である外部端末が運転席における外部端末であるか否かの判定を含んでよい。この判定は、カメラ115からの撮影画像を基に行われてもよいし、他の方法により行われてもよい。制限実行部155は、要求元外部端末110が車両50の運転席における外部端末110の場合、走行規制情報121と操作制限情報122とに基づいて、操作制限を実行してよい。一方、要求元外部端末110が車両50の運転席以外の席における外部端末110の場合、操作制限情報122に基づいて、操作制限を実行してよい。外部端末110は運転席でも操作可能であるが、そのような外部端末110からの操作は走行規制を適用することができる。
【符号の説明】
【0058】
50:車両、20:情報処理装置、21:タッチパネルディスプレイ、22:処理部、23:記録装置、31:ナビゲーション機能部、32:コンテンツ出力機能部、33:計器表示機能部
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6