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特開2024-121686トレーラ追尾装置、トレーラ追尾システム及びトレーラ追尾方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121686
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】トレーラ追尾装置、トレーラ追尾システム及びトレーラ追尾方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/123 20060101AFI20240830BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20240830BHJP
   G06Q 10/08 20240101ALI20240830BHJP
【FI】
G08G1/123 A
H04N7/18 G
G06Q10/08
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028914
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 剛
(72)【発明者】
【氏名】手塚 忠則
(72)【発明者】
【氏名】田中 義照
(72)【発明者】
【氏名】吉原 毅
(72)【発明者】
【氏名】森川 智広
(72)【発明者】
【氏名】濱田 匡夫
(72)【発明者】
【氏名】樽木 麻衣子
(72)【発明者】
【氏名】冨田 裕人
(72)【発明者】
【氏名】乘冨 修蔵
【テーマコード(参考)】
5C054
5H181
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5C054FC01
5C054FC13
5C054FE05
5C054FE12
5C054FE28
5C054HA31
5H181AA02
5H181AA07
5H181AA27
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB20
5H181CC04
5H181DD08
5H181FF03
5H181FF10
5H181FF23
5H181FF24
5H181FF32
5H181FF38
5H181MB01
5H181MB02
5H181MB04
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】ヤード内の作業者にとって目的のトレーラの位置を容易に可視化することを効率的に支援する。
【解決手段】トレーラ追尾装置は、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラから、カメラの撮像画像を取得する取得部と、トレーラの識別情報とカメラの撮像画像に基づくトレーラのヤード内の位置の情報とを関連付けて格納するデータベースと、データベースに基づいて、外部ブラウザ装置からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置の情報を外部ブラウザ装置に出力する可視化処理部と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラから、前記カメラの撮像画像を取得する取得部と、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けて格納するデータベースと、
前記データベースに基づいて、外部ブラウザ装置からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置の情報を前記外部ブラウザ装置に出力する可視化処理部と、を備える、
トレーラ追尾装置。
【請求項2】
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連づけるペアリング処理部、を更に備える、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項3】
前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ、を含み、
前記第1カメラの撮像画像に基づいて、前記トレーラの識別情報を抽出するトレーラID抽出部、を更に備える、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項4】
前記カメラは、前記ヤード内に設けられ、前記移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラ、を含み、
前記第2カメラの撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定するとともに、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出するトレーラ動線抽出部、を更に備える、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項5】
前記トレーラ動線抽出部は、
前記第2カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲内であると判定した場合、前記第1位置までの動線を既抽出の動線に追加し、
前記第2カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、前記第1位置までの動線を新規の動線として追加する、
請求項4に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項6】
前記可視化処理部は、前記可視化指示により特定される前記トレーラの現在位置と前記現在位置までの前記ヤード内の移動軌跡を示す動線とを関連付けて前記外部ブラウザ装置に出力する、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項7】
前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの前記移動経路上の位置の情報を格納する第2データベース、を更に備え、
前記可視化処理部は、前記可視化指示により特定される前記トレーラの現在位置と現在時刻において前記トレーラが停車するべき位置とを対比的に前記外部ブラウザ装置に出力する、
請求項6に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項8】
前記トレーラ動線抽出部は、前記第2カメラの撮像画像に基づいて前記トレーラの信頼度を算出し、
前記可視化処理部は、前記信頼度の算出結果に基づいて、前記外部ブラウザ装置からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置を示唆する前記ヤード内のエリアインジケータの表示態様を変更して前記外部ブラウザ装置に出力する、
請求項4に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項9】
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラとの間で通信可能に接続されるトレーラ追尾装置により実行されるトレーラ追尾方法であって、
前記カメラの撮像画像を前記カメラから取得するステップと、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納するステップと、
前記データベースに基づいて、外部ブラウザ装置からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置の情報を前記外部ブラウザ装置に出力するステップと、を有する、
トレーラ追尾方法。
【請求項10】
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラと、
前記カメラの撮像画像を取得する取得部と、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けて格納するデータベースと、
前記データベースに基づいて、外部ブラウザ装置からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置の情報を前記外部ブラウザ装置に出力する可視化処理部と、を備える、
トレーラ追尾システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トレーラ追尾装置、トレーラ追尾システム及びトレーラ追尾方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、対象領域を撮像する一以上の対象領域カメラと、対象領域を動く移動物に表示されたユニークな識別符号を、対象領域カメラによって撮像した画像に基づいて認識する認識手段と、撮像画像に基づいて、移動物の対象領域内での位置を取得する画像位置取得手段と、認識された認識符号に基づいて移動物の同一性を判断し、移動物の位置の時間的変化を記録部に記録する位置処理手段と、を備える移動物追跡装置が開示されている。対象領域カメラは、例えば対象領域への入場時に撮像する入場時カメラを含む。移動物追跡装置は、対象領域として作業現場、移動物として作業者をそれぞれ例示し、作業現場において、識別符号が付されたヘルメットを装着した作業者の行動追跡を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-98590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、位置の時間的変化を記録する対象となる移動物は人間(作業現場内を移動する作業者)であることが想定されている。このため、作業者の位置の時間的変化は追尾しやすい。ところが、位置の時間的変化を記録する対象となる移動物が人間以外(例えば積載物等の物体)だと追尾が困難になる場合がある。
【0005】
例えば、多くの荷物を積載したトレーラ(被牽引物の一例)を牽引するトラクタ(いわゆる運送トラック)が集積する運送会社等の広大な営業所(以下「ヤード」と称する場合がある)内で、位置の時間的変化を記録する対象となる移動物がトレーラである場合を想定する。この場合、運送トラック(言い換えると、トラクタ)は、トラクタを運転するドライバーによりヤード内へ入場(チェックイン)すると、ヤード内の指定された駐車スペースにトレーラを駐車する。その後、トラクタのドライバーとは異なる人物であるヤード内作業者(以下「ヤードジョッキー」と称する場合がある)が、同一のトラクタに乗車して指定された他のトラクタを牽引しその後ヤード外に出場(チェックアウト)することがある。ドライバーとヤードジョッキーとが異なる人物であると、ドライバーが駐車したと考えているトレーラの駐車スペースとヤードジョッキーが向かう駐車スペースとが一致しないことがあった。つまり、ヤードジョッキーは、トラクタに乗車して指定された駐車スペースに向かっても目的のトレーラを見つけることができないという課題があった。特にヤードが広大な敷地を有する場合、ヤードジョッキーが目視で目的のトレーラを見つけることが困難であることが多い。したがって、このようなヤード内で駐車されるそれぞれのトレーラの位置を必要な時に可視化できる技術が望まれている。
【0006】
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、ヤード内の作業者にとって目的のトレーラの位置を容易に可視化することを効率的に支援するトレーラ追尾装置、トレーラ追尾システム及びトレーラ追尾方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラから、前記カメラの撮像画像を取得する取得部と、前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けて格納するデータベースと、前記データベースに基づいて、外部ブラウザ装置からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置の情報を前記外部ブラウザ装置に出力する可視化処理部と、を備える、トレーラ追尾装置を提供する。
【0008】
また、本開示は、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラとの間で通信可能に接続されるトレーラ追尾装置により実行されるトレーラ追尾方法であって、前記カメラの撮像画像を前記カメラから取得するステップと、前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納するステップと、前記データベースに基づいて、外部ブラウザ装置からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置の情報を前記外部ブラウザ装置に出力するステップと、を有する、トレーラ追尾方法を提供する。
【0009】
また、本開示は、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラと、前記カメラの撮像画像を取得する取得部と、前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けて格納するデータベースと、前記データベースに基づいて、外部ブラウザ装置からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置の情報を前記外部ブラウザ装置に出力する可視化処理部と、を備える、トレーラ追尾システムを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ヤード内の作業者にとって目的のトレーラの位置を容易に可視化することを効率的に支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ヤードの雰囲気を鳥瞰的に示す図
図2】ヤード内に取り付けられるカメラの配置例を示す俯瞰図
図3】ライセンスプレート読取カメラの撮像画像例を示す図
図4】トレーラID読取カメラの撮像画像例を示す図
図5】トレーラ追尾システムのシステム構成例を模式的に示すブロック図
図6A】IDデータベースの構成例を示す図
図6B】動線データベースの構成例を示す図
図6C】ペアリングデータベースの構成例を示す図
図6D】期待値データベースの構成例を示す図
図7】ヤード内のトレーラの移動軌跡(動線)のユースケース例を示す鳥瞰図
図8図7のユースケースに対応する状況ごとの各データベースの具体例を示す図
図9図7のユースケースに対応する状況ごとの各データベースの具体例を示す図
図10図7のユースケースに対応する状況ごとの各データベースの具体例を示す図
図11図7のユースケースに対応する状況中に異常事態が発生した場合の状況ごとの各データベースの具体例を示す図
図12】ヤードにチェックインしたトレーラの第1動線例を鳥瞰的に示す図
図13】表示装置に表示される、図12のトレーラが指示通りの正しい位置に駐車されたことを可視化するマッピング表示画面例を示す図
図14】表示装置に表示される、図12のトレーラが指示と異なる間違った位置に駐車されたことを可視化するマッピング表示画面例を示す図
図15】ヤードにチェックインしたトレーラの第2動線例を鳥瞰的に示す図
図16】表示装置に表示される、図15のトレーラが指示通りの正しい位置に駐車されたことを可視化するマッピング表示画面例を示す図
図17】表示装置に表示される、図15のトレーラが指示と異なる間違った位置に駐車されたことを可視化するマッピング表示画面例を示す図
図18】本実施の形態に係るトレーラ追尾システムのトレーラのチェックインからトレーラ情報のペアリング処理までの動作手順を時系列に示すシーケンス図
図19】本実施の形態に係るトレーラ追尾システムのトレーラの位置及び動線の可視化の動作手順を時系列に示すシーケンス図
図20A】変形例に係るトレーラ動線抽出部の詳細な機能的な構成例を示すブロック図
図20B】変形例に係る動線データベースの構成例を示す図
図20C】変形例に係るペアリングデータベースの構成例を示す図
図21】変形例に係る表示装置に表示される、ヤードにチェックインしたトレーラの位置の第1可視化例を示す図
図22】変形例に係る表示装置に表示される、ヤードにチェックインしたトレーラの位置の第2可視化例を示す図
図23】変形例に係る表示装置に表示される、ヤードにチェックインしたトレーラの位置の第3可視化例を示す図
図24】変形例に係る表示装置に表示される、ヤードにチェックインしたトレーラの位置の第4可視化例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係るトレーラ追尾システム及びトレーラ追尾方法を具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0013】
1.用語の定義
まず、以下の実施の形態において使用する用語を定義する。
(1)トレーラ:1つ以上の荷物を積載した直方体状の筐体を有し、トラクタにより牽引されるコンテナ状物体である。トレーラは、そのトレーラを識別するための識別情報(「トレーラID(IDentification)」)を有する。
(2)トラクタ:トレーラとドッキング(結合)したりトレーラを分離したりすることが可能な運送トラックの車両部分の物体である。トラクタは、そのトラクタを識別するための識別情報(「トラクタID」)を有する。
(3)ヤード:トレーラを牽引しているトラクタ(いわゆる運送トラック)が集積する運送会社等の広大な営業所あるいは敷地である。
(4)ヤードジョッキー:ヤード内においてトラクタを運転して指定された駐車スペース内の目的のトレーラをトラクタにドッキングしてドックに移動させる等のヤード内業務を行う作業員である。なお、ヤードジョッキーは、ドックに移動させたトレーラから荷物を取り出したり運び入れたりする作業を行っても構わない。本実施の形態では、ヤードジョッキーと、ヤード内にチェックインする運送トラックのドライバーあるいはヤード外にチェックアウトする運送トラックのドライバーとは、異なる人物であるとして取り扱う。
【0014】
(実施の形態1)
2.ヤードの概略的説明
まず、図1から図4を参照して、本実施の形態に係るトレーラ追尾システム100(図5参照)が導入されるヤードYRDを概略的に説明する。図1は、ヤードYRDの雰囲気を鳥瞰的に示す図である。図2は、ヤードYRD内に取り付けられるカメラの配置例を示す俯瞰図である。図3は、ライセンスプレート読取カメラLC1の撮像画像例を示す図である。図4は、トレーラID読取カメラIC1の撮像画像例を示す図である。
【0015】
図1及び図2に示すように、ヤードYRDは、運送会社等の業者が保有する広大な敷地(例えばヤードYRDの上空から見て矩形状の敷地)である。具体的には、ヤードYRDは、その敷地内に、チェックインゲートCIGと、チェックアウトゲートCOGと、複数の駐車スペース(例えば駐車スペースPKN、PKS、PKE、PKW)と、ドックステーション(いわゆるドックDCK)と、を少なくとも備える。チェックインゲートCIGは、運送トラックTK1(例えばトレーラTRA1を牽引しているトラクタTRC1)がヤードYRD内に入場する際に通過する箇所である。チェックアウトゲートCOGは、運送トラックTK2(例えばトレーラTRA2を牽引しているトラクタTRC2)がヤードYRD外に出場する際に通過する箇所である。
【0016】
駐車スペースPKN、PKS、PKE、PKWのそれぞれは、1台以上のトレーラを駐車するためのスペースであり、離間して配置されている。図1の例では、駐車スペースPKNは合計5台のトレーラを駐車しており、駐車スペースPKSは合計5台のトレーラを駐車しており、駐車スペースPKEは合計3台のトレーラを駐車している。なお、駐車スペースごとに駐車可能なトレーラの台数は予め決まっていてもよいし、実運用に応じて適宜増設されても構わない。それぞれの駐車スペースには、1台のトレーラを駐車可能に区別するための白線が駐車可能台数に応じて設けられている。
【0017】
ドックDCKは、ヤードジョッキーがトラクタを運転して駐車スペース内の目的のトレーラを牽引して移動して停車する場所、あるいはヤードジョッキーがトラクタを運転してトレーラを牽引しないままトラクタ単独で移動して停車する場所である。ドックDCKでは、ヤードジョッキーは、例えばトレーラ内の荷物をトレーラから取り出してドックDCK内に運び込んだり、ドックDCKから新たに積載させるべき荷物をトレーラ内に運び入れたりする。また、ドックDCKでは、ヤードジョッキーは、ドックDCKにて停車しているトレーラをトラクタにドッキングしてもよい。
【0018】
図2に示すように、ヤードYRDのチェックインゲートCIG(入り口の一例)付近には、ライセンスプレート読取カメラLC1と、トレーラID読取カメラIC1(第1カメラの一例)とが配置されている。ライセンスプレート読取カメラLC1およびトレーラID読取カメラIC1のそれぞれは、トレーラ追尾装置20(図5参照)との間でデータ通信可能に接続されている。ライセンスプレート読取カメラLC1は、ヤードYRD内に入場しようとする運送トラックTK1のライセンスプレートLPct1(図3参照)を撮像し、その撮像画像IMG1(図3参照)のデータをトレーラ追尾装置20(図5参照)に送る。一方、トレーラID読取カメラIC1は、ヤードYRD内に入場しようとする運送トラックTK1のトレーラTRA1の識別情報IDct1(図4参照)を撮像し、その撮像画像IMG2(図4参照)をトレーラ追尾装置20(図5参照)に送る。
【0019】
ヤードYRDのチェックアウトゲートCOG(出口の一例)付近には、ライセンスプレート読取カメラLC2と、トレーラID読取カメラIC2(第1カメラの一例)とが配置されている。ライセンスプレート読取カメラLC2およびトレーラID読取カメラIC2のそれぞれは、トレーラ追尾装置20(図5参照)との間でデータ通信可能に接続されている。ライセンスプレート読取カメラLC2は、ヤードYRD外に出場しようとする運送トラックTK2のライセンスプレートを撮像し、その撮像画像のデータをトレーラ追尾装置20(図5参照)に送る。一方、トレーラID読取カメラIC2は、ヤードYRD外に出場しようとする運送トラックTK2のトレーラの識別情報を撮像し、その撮像画像をトレーラ追尾装置20(図5参照)に送る。
【0020】
また、ドックDCKの建物の屋根等の天頂部分には、ヤードYRD内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のトレーラ追尾カメラC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8(第2カメラの一例)が配置されている。トレーラ追尾カメラC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8のそれぞれは、トレーラ追尾装置20(図5参照)との間でデータ通信可能に接続されている。トレーラ追尾カメラC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8のそれぞれは、自機の画角内の被写体(例えばトレーラ)を撮像し、その撮像画像のデータをトレーラ追尾装置20(図5参照)に送る。
【0021】
図3に示すように、ライセンスプレート読取カメラLC1は、チェックインゲートCIGに近づいた運送トラックTK1のトラクタTRC1の前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像する。この撮像により得られた撮像画像IMG1には、運送トラックTK1の識別情報であるライセンスプレートLPct1が映っている。撮像画像IMG1は、ライセンスプレート読取カメラLC1からトレーラ追尾装置20に送られる。トレーラ追尾装置20は、ライセンスプレート読取カメラLC1からの撮像画像IMG1を解析することにより、ライセンスプレートLPct1を検知し、そのライセンスプレートLPct1の情報を抽出する。なお、このライセンスプレートLPct1の検知の方式については公知技術であってよく、ここでは詳細な説明を省略するが、例えば数多くの学習データとAI(Artificial Intelligence)とを用いた機械学習により形成された学習モデルにより実行されてよい。
【0022】
図4に示すように、トレーラID読取カメラIC1は、チェックインゲートCIGに近づいた運送トラックTK1のトレーラTRA1の前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像する。この撮像により得られた撮像画像IMG2には、運送トラックTK1のトラクタTRC1により牽引されているトレーラTRA1の識別情報IDct1が映っている。撮像画像IMG2は、トレーラID読取カメラIC1からトレーラ追尾装置20に送られる。トレーラ追尾装置20は、トレーラID読取カメラIC1からの撮像画像IMG2を解析することにより、トレーラTRA1の識別情報IDct1を検知し、その識別情報IDct1を抽出する。以下、トレーラの識別情報を「トレーラID」と略記する場合がある。なお、この識別情報の検知の方式については公知技術であってよく、ここでは詳細な説明を省略するが、例えば数多くの学習データとAIとを用いた機械学習により形成された学習モデルにより実行されてよい。
【0023】
3.トレーラ追尾システムのシステム構成
次に、図5を参照して、本実施の形態に係るトレーラ追尾システム100のシステム構成例を詳細に説明する。図5は、トレーラ追尾システム100のシステム構成例を模式的に示すブロック図である。本実施の形態に係るトレーラ追尾システム100は、カメラ10と、トレーラ追尾装置20と、表示装置30と、を含む。カメラ10とトレーラ追尾装置20との間、並びにトレーラ追尾装置20と表示装置30との間は、それぞれネットワークを介してデータ通信可能に接続されている。
【0024】
ここでいうネットワークとは、有線ネットワーク、無線ネットワーク、或いは、有線ネットワーク及び無線ネットワークの組み合わせのいずれかである。有線ネットワークは、例えば有線LAN(Local Area Network)、有線WAN(Wide Area Network)、電力線通信(PLC:Power Line Communication)のうち少なくとも1つが該当し、他の有線通信可能なネットワーク構成でもよい。一方、無線ネットワークは、Wi-Fi(登録商標)等の無線LAN、無線WAN、4G或いは5G等の移動体携帯通信網のうち少なくとも1つが該当し、他の無線通信可能なネットワーク構成でもよい。
【0025】
カメラ10は、ヤードYRD内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する。カメラ10は、例えばライセンスプレート読取カメラLC1、LC2、トレーラID読取カメラIC1、IC2、トレーラ追尾カメラC1~C8を含む。なお、これら以外のカメラがカメラ10として配置されて構わない。例えば、カメラ10は、ヤードYRD内を上空から空撮可能なドローン(図示略)或いは上空からの衛星写真を撮像可能なデバイスを含んでも構わない。
【0026】
トレーラ追尾装置20は、カメラ10からの撮像画像のデータを用いて、ヤードYRD内での予め定められた移動経路に沿って移動する予定のトレーラの位置の時間的変化を検知(追尾)し、その検知結果のデータを保持する。トレーラ追尾装置20は、例えばパーソナルコンピュータ或いは高性能なサーバコンピュータで構成されてよい。トレーラ追尾装置20は、メモリ21と、通信インターフェース22と、トレーラID抽出部23と、IDデータベースDB1と、トレーラ動線抽出部24と、動線データベースDB2と、ペアリング処理部25と、ペアリングデータベースDB3と、可視化アプリケーション処理部26と、期待値データベースDB4と、通信インターフェース27と、を含む。なお、図5では、インターフェースを「I/F」と略記している。
【0027】
メモリ21は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備える。ROMは、トレーラID抽出部23、トレーラ動線抽出部24、ペアリング処理部25及び可視化アプリケーション処理部26の各処理(動作)を規定するプログラム、及び、そのプログラムの実行時に参照するデータを格納している。RAMは、トレーラID抽出部23、トレーラ動線抽出部24、ペアリング処理部25及び可視化アプリケーション処理部26の各処理(動作)を実行する際に用いられるワークメモリであり、各処理において生成あるいは取得されたデータもしくは情報を一時的に保存する。
【0028】
通信インターフェース22は、取得部の一例であり、各種のカメラ10との間でデータ(例えば画像、映像)の通信を行う通信回路を用いて構成される。通信インターフェース22は、各種のカメラ10からの撮像画像のデータを受信すると、そのデータをトレーラID抽出部23に送ったり、トレーラ動線抽出部24に送ったりする。なお、通信インターフェース22は、各種のカメラ10からの撮像画像のデータの宛先を送信元のカメラ10に応じて分配してもよい。例えば、通信インターフェース22は、トレーラID読取カメラIC1、IC2及びライセンスプレート読取カメラLC1、LC2のそれぞれからの撮像画像のデータをトレーラID抽出部23に送ってよく、トレーラ追尾カメラC1~C8のそれぞれからの撮像画像のデータをトレーラ動線抽出部24に送ってよい。
【0029】
トレーラID抽出部23、トレーラ動線抽出部24、ペアリング処理部25及び可視化アプリケーション処理部26のそれぞれは、例えばCPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、或いはFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプロセッサを用いて構成される。
【0030】
トレーラID抽出部23は、通信インターフェース22からのデータ(つまり、トレーラID読取カメラIC1、IC2及びライセンスプレート読取カメラLC1、LC2のそれぞれからの撮像画像のデータ)を周期的に取得する。トレーラID抽出部23は、トレーラID読取カメラ(例えばトレーラID読取カメラIC1)からの撮像画像のデータを対象とした解析を行うことにより、その撮像画像に映っているトレーラの識別情報であるトレーラIDを周期的に抽出する。トレーラID抽出部23は、解析により得られたトレーラIDの抽出結果のデータをIDデータベースDB1に格納(登録)するとともにペアリング処理部25に送る。上述したように、この撮像画像のデータの解析によりトレーラIDを抽出する手法には、数多くの学習データとAIとを用いた機械学習により形成された学習モデルにより実行されてよいし、既存のパターンマッチング等の公知技術を用いて実行されてもよい。
【0031】
IDデータベースDB1は、トレーラIDが抽出された時の時刻を示すタイムスタンプ(TM)と、その抽出されたトレーラID(TID)と、を関連付けて格納(登録)するデータベースである(図6A参照)。図6Aは、IDデータベースDB1の構成例を示す図である。図6Aに示すように、IDデータベースDB1は、タイムスタンプ(TM)と、トレーラID(TID)と、を関連付けて格納する。IDデータベースDB1の具体例については、図7から図11に示すユースケースを参照して後述する。
【0032】
トレーラ動線抽出部24は、通信インターフェース22からのデータ(つまり、トレーラ追尾カメラC1~C8のそれぞれからの撮像画像のデータ)を周期的に取得する。トレーラ動線抽出部24は、トレーラ追尾カメラ(例えばトレーラ追尾カメラC1)からの撮像画像のデータを対象とした解析を行うことにより、その撮像画像に映っているトレーラの位置を示す位置情報を周期的に抽出する。トレーラ動線抽出部24は、所定の判定基準に基づき、その抽出された位置情報が示す位置が直近(前回)に抽出された位置情報が示す位置との間で同一の動線又は異なる動線のいずれを構成するかを判定し、この判定結果に基づいて動線IDを付与する。トレーラ動線抽出部24は、同一の動線(つまり既存の動線と同じ動線)であると判定した場合、その同一の動線の識別情報である動線ID(FID)とその抽出された位置情報とを関連付けて動線データベースDB2に格納(登録)するとともにペアリング処理部25に送る。一方、トレーラ動線抽出部24は、異なる動線(つまり新規の動線)であると判定した場合、新規の動線の識別情報である動線ID(FID)とその抽出された位置情報とを関連付けて動線データベースDB2に格納(登録)するとともにペアリング処理部25に送る。
【0033】
ここで、所定の判定基準は、最新に抽出された位置情報が示す位置が、その直近に抽出された位置情報が示す位置から予測可能な範囲内に存在しているか否かである。予測可能な範囲とは、例えばトレーラが等速直線運動を行っていると想定する場合、その等速直線運動を行っているトレーラの速度に基づいて、直近(つまり前回)に抽出された位置情報から次回(つまり最新)に抽出される時にトレーラが移動すると推定可能な位置を放射状に含む範囲である。また、予測可能な範囲は、トレーラ動線抽出部24により、直近に抽出された位置情報を入力とした所定の関数(例えばカルマンフィルタ)を用いた演算処理によって導出されてもよい。
【0034】
ここで、トレーラの位置情報とは、後述する図7に示すヤードYRD内の敷地内にxy二次元座標を設けた場合の原点(0.0)からの相対位置を示す情報である。トレーラ動線抽出部24は、解析により得られたトレーラの位置情報の抽出結果のデータをIDデータベースDB1に格納(登録)する。上述したように、この撮像画像のデータの解析によりトレーラの位置情報を抽出する手法には、数多くの学習データとAIとを用いた機械学習により形成された学習モデルにより実行されてよいし、既存のパターンマッチング等の公知技術を用いて実行されてもよい。
【0035】
動線データベースDB2は、トレーラの位置情報がトレーラ動線抽出部24により抽出された時の時刻を示すタイムスタンプ(TM)と、その抽出された位置情報(例えば二次元座標)が示すトレーラ位置(POS)と、そのトレーラ位置が新規の動線を構成するか又は既存の動線を構成するかを示す動線ID(FID)と、を関連付けて格納(登録)するデータベースである(図6B参照)。図6Bは、動線データベースDB2の構成例を示す図である。図6Bに示すように、動線データベースDB2は、タイムスタンプ(TM)と、動線ID(FID)と、トレーラ位置(POS)と、を関連付けて格納する。動線データベースDB2の具体例については、図7から図11に示すユースケースを参照して後述する。
【0036】
ペアリング処理部25は、トレーラID抽出部23からのトレーラIDの抽出結果のデータとトレーラ動線抽出部24からのトレーラの位置情報の抽出結果のデータとを取得する。また、ペアリング処理部25は、トレーラ動線抽出部24からの指示に基づき、所定の条件(例えば[条件1]、[条件2]及び[条件3]、図18参照)の充足の有無を判定する。ペアリング処理部25は、[条件1]、[条件2]及び[条件3]のうちいずれかを満たすと判定した場合、トレーラIDの抽出結果のデータとトレーラの位置情報の抽出結果のデータとをペアリング(関連付け)してペアリングデータベースDB3に格納(登録)する。つまり、ペアリング処理部25は、異なるカメラ10(具体的には、トレーラID読取カメラIC1及びトレーラ追尾カメラC1~C8のうち少なくとも1つ)により撮像された撮像画像のデータを用いて抽出された異なる情報(具体的には、トレーラID(TID)、トレーラ位置(POS)、動線ID(FID))を、その異なる情報に共通するタイムスタンプ(TM)の情報を根拠として1つのトレーラに関する情報として統合する。
【0037】
ペアリングデータベースDB3は、同時刻であるトレーラIDが抽出された時の時刻及びトレーラの位置情報が抽出された時の時刻を示すタイムスタンプ(TM)と、抽出されたトレーラID(TID)と、抽出された位置情報が示すトレーラ位置(POS)と、そのトレーラ位置が新規の動線又は既存の動線のうちいずれを構成するかを示す動線ID(FID)と、を関連付けて格納(登録)するデータベースである(図6C参照)。図6Cは、ペアリングデータベースDB3の構成例を示す図である。図6Cに示すように、ペアリングデータベースDB3は、タイムスタンプ(TM)と、トレーラID(TID)と、動線ID(FID)と、トレーラ位置(POS)と、を関連付けて格納する。ペアリングデータベースDB3の具体例については、図7から図11に示すユースケースを参照して後述する。
【0038】
可視化アプリケーション処理部26は、現在のトレーラ位置(POS)を可視化するための可視化要求(可視化指示の一例)を、表示装置30から通信インターフェース27を介して取得する。この可視化要求は、例えばヤードジョッキーがヤードYRD内のオペレータから指定された目的のトレーラの位置に向かったが目的のトレーラを発見できなかった場合に、ヤードジョッキーの操作によってヤードジョッキーブラウザ装置32により生成されたり、或いはヤードジョッキーからの通知を受けたオペレータの操作によってオペレータブラウザ装置31により生成されたりする。可視化要求には、例えば目的のトレーラを識別するためのトレーラIDが含まれる。可視化アプリケーション処理部26は、各種の表示装置30からの可視化要求を取得すると、その可視化要求により特定されるトレーラの現在位置の情報をペアリング処理部25に問い合わせて取得したり、或いはペアリングデータベースDBに直接アクセスして参照して取得したりする。可視化アプリケーション処理部26は、可視化要求に応じたトレーラの現在位置の取得結果に基づいて、少なくともトレーラの現在位置を示すマッピング表示画面(例えば図13又は図14参照)を生成して表示装置30に出力(送信)する。このマッピング表示画面(例えば図13又は図14参照)は、オペレータ或いはヤードジョッキーが視認することが可能となるように表示装置30において表示される。なお、可視化アプリケーション処理部26の詳細な動作手順については、図19を参照して後述する。
【0039】
期待値データベースDB4は、ドックDCKの運営管理の責任者であるオペレータが適切なドックDCKへのトレーラの到着、出発等の移動を管理する上で本来的に遵守するべきトレーラごとのヤードYRD内での移動経路上の位置を規定するデータベースである(図6D参照)。図6Dは、期待値データベースDB4の構成例を示す図である。図6Dに示すように、ペアリングデータベースDB3は、タイムスタンプ(TM)と、トレーラID(TID)と、トレーラ駐車位置(PPOS)と、トレーラドック位置(DPOS)と、を関連付けて格納する。タイムスタンプ(TM)と、トレーラID(TID)と、トレーラ駐車位置(PPOS)と、トレーラドック位置(DPOS)とは、例えば可視化アプリケーション処理部26を介してペアリングデータベースDB3を参照可能な表示装置30(例えばオペレータブラウザ装置31)を使用するオペレータの操作により入力されたものが格納(登録)されてよい。期待値データベースDB4の具体例については、図7から図11に示すユースケースを参照して後述する。トレーラ駐車位置(PPOS)は、チェックインしたトレーラが駐車されるべき駐車スペースの位置情報(例えば二次元座標)である。トレーラドック位置(DPOS)は、駐車スペースから次にトレーラが移動するべきドックDCKの位置情報(例えば二次元座標)である。
【0040】
通信インターフェース27は、取得部の一例であり、各種の表示装置30との間でデータ(例えば可視化要求、マッチング表示画面)の通信を行う通信回路を用いて構成される。通信インターフェース27は、各種の表示装置30からの可視化要求のデータを受信すると、そのデータを可視化アプリケーション処理部26に送る。通信インターフェース27は、可視化アプリケーション処理部26からマッピング表示画面のデータを受信すると、そのデータを各種の表示装置30に送る。なお、通信インターフェース27は、各種の表示装置30からの可視化要求のデータの送信元に応じて、対応するマッピング表示画面のデータを分配してもよいし、或いは、可視化要求のデータの送信元に拘わらず全ての表示装置30に対応するマッピング表示画面のデータを送ってもよい。
【0041】
表示装置30は、ユーザ操作により入力される目的のトレーラの位置の可視化要求のデータを生成してトレーラ追尾装置20に送り、トレーラ追尾装置20により生成される目的のトレーラの位置を示すマッピング表示画面(例えば図13又は図14参照)を表示する。表示装置30は、オペレータブラウザ装置31と、ヤードジョッキーブラウザ装置32と、を含む。
【0042】
オペレータブラウザ装置31は、トレーラ追尾システム100を管理するヤードYRDの責任者である管理者(オペレータ)により使用され、例えばノートPCあるいはタブレット端末である。なお、オペレータブラウザ装置31は、ノートPCやタブレット端末以外のコンピュータ装置であっても構わない。
【0043】
ヤードジョッキーブラウザ装置32は、ヤードYRD内で勤務する作業者であるヤードジョッキーにより使用され、例えばノートPCあるいはタブレット端末である。なお、ヤードジョッキーブラウザ装置32は、ノートPCやタブレット端末以外のコンピュータ装置であっても構わない。
【0044】
4.トレーラ追尾システムのユースケース
次に、図7から図11を参照して、本実施の形態に係るトレーラ追尾システム100を実運用する時のユースケース例を詳細に説明する。図7は、ヤード内のトレーラの移動軌跡(動線)のユースケース例を示す鳥瞰図である。図8図9及び図10は、図7のユースケースに対応する状況ごとの各データベースの具体例を示す図である。図11は、図7のユースケースに対応する状況中に異常事態が発生した場合の状況ごとの各データベースの具体例を示す図である。図8から図10の説明において、同一の構成及び内容には同一の符号を付与して重複した内容の説明は簡略化或いは省略し、異なる内容について説明する。
【0045】
本実施の形態に係るトレーラ追尾システム100のユースケースを説明するに際し、ヤードYRD内のトレーラの位置を定義するための二次元座標軸(具体的には、原点、x軸およびy軸)を図7に示す。
【0046】
図7に示すユースケースとして、時系列に次のイベントが生じると想定する。
【0047】
(イベント1)時刻0:00に、トレーラID「ID0001」を有するトレーラが、座標(16、50)の位置に設けられたチェックインゲートCIG(図1参照)を通過し、オペレータにより指定された駐車スペース(例えば駐車スペースPKS)に向かって移動する。なお、トレーラの移動は、そのトレーラを牽引するトラクタ(図1参照)の移動に伴って実行され、以下同様である。
【0048】
(イベント2)時刻0:02に、トレーラID「ID0001」を有するトレーラが、座標(15、37)の位置に存在し、オペレータにより指定された駐車スペース(例えば駐車スペースPKS)に向かって移動中である。
【0049】
(イベント3)時刻0:05に、トレーラID「ID0001」を有するトレーラが、座標(5、31)の位置に設けられた駐車スペース(例えば駐車スペースPKS内のいずれか1台分の駐車スペース)に駐車される。
【0050】
(イベント4)時刻1:00に、トレーラID「ID0001」を有するトレーラが、座標(30、30)の位置に設けられたドックDCKの停車スペースに停車される(ドックイン)。
【0051】
(イベント5)時刻1:30に、トレーラID「ID0001」を有するトレーラが、座標(37、39)の位置に設けられた駐車スペース(例えば駐車スペースPKE内のいずれか1台分の駐車スペース)に駐車される。
【0052】
(イベント6)時刻2:00に、トレーラID「ID0001」を有するトレーラが、座標(13、50)の位置に設けられたチェックアウトゲートCOG(図1参照)を通過し、ヤードYRD外に出場する。
【0053】
これらの一連の(イベント1)から(イベント6)までの同じトレーラID「ID0001」を有するトレーラの位置の時間的変化が継続して抽出されている。したがって、トレーラ追尾装置20は、(イベント1)から(イベント6)までのトレーラID「ID0001」を有するトレーラの動線を識別する動線ID(FID)として、動線ID「A」を付与して管理する。
【0054】
図8の「1.チェックイン前」では、(イベント1)より前の「チェックイン前」のタイミングでは、トレーラID「ID0001」を有するトレーラがヤードYRDのチェックインゲートCIGを通過する直前の様子が示されている。この場合、IDデータベースDB1、動線データベースDB2、ペアリングデータベースDB3及び期待値データベースDB4のそれぞれには、トレーラ追尾装置20によりデータが何も書き込まれていない。
【0055】
図8の「2.チェックイン」では、トレーラID「ID0001」を有するトレーラがヤードYRDのチェックインゲートCIGを通過する時の様子が示されている。この時、トレーラ追尾装置20は、チェックインゲートCIG付近に取り付けられたトレーラID読取カメラIC1により撮像された撮像画像に基づいてトレーラID「ID0001」を検知し、トレーラID「ID0001」を検知した時刻を示すタイムスタンプ「0:00」とトレーラID「ID0001」とをIDデータベースDB1に書き込む。また、トレーラ追尾装置20は、トレーラ追尾カメラ(図5参照)により撮像された撮像画像に基づいてトレーラの位置(例えば座標(16、50))を検知し、トレーラの位置を検知した時刻を示すタイムスタンプ「0:00」とトレーラの位置(例えば座標(16、50))とそのトレーラの動線が新規の動線であることを示す動線ID「A」とを関連付けて動線データベースDB2に書き込む。また、トレーラ追尾装置20は、IDデータベースDB1及び動線データベースDB2のそれぞれで共通するタイムスタンプ「0:00」を有するデータを用いたペアリング処理結果として、同一のトレーラに対応するタイムスタンプ「0:00」とトレーラID「ID0001」と動線ID「A」とトレーラ位置(例えば座標(16、50))とをペアリングデータベースDB3に書き込む。また、期待値データベースDB4には、オペレータブラウザ装置31を使用するオペレータの操作により、トレーラID「ID0001」のトレーラに対し、そのトレーラが検知された時刻を示すタイムスタンプ「0:00」と、トレーラID「ID0001」と、そのトレーラが次に駐車されるべき位置を示すトレーラ駐車位置(例えば座標(5、31))と、そのトレーラが駐車の後に移動されるべきドックDCKの位置を示すトレーラドック位置(例えば座標(30、30))とが入力されて格納される。
【0056】
図8の「3.駐車場へ移動中」では、トレーラID「ID0001」を有するトレーラがオペレータにより指定されたヤードYRD内の駐車場(例えば期待値データベースDB4のトレーラID「ID0001」に対応するトレーラ駐車位置)に移動する途中の様子が示されている。この時、IDデータベースDB1の内容は、新たなトレーラIDが検知されたわけではないため「2.チェックイン」時の内容と変わりない。トレーラ追尾装置20は、トレーラ追尾カメラ(図5参照)により撮像された撮像画像に基づいてトレーラの位置(例えば座標(15、37))を検知し、トレーラの位置を検知した時刻を示すタイムスタンプ「0:02」とトレーラの位置(例えば座標(15、37))とそのトレーラの動線が既存の動線であることを示す動線ID「A」とを関連付けて、「2.チェックイン」時の動線データベースDB2に対して追加して書き込む。また、トレーラ追尾装置20は、IDデータベースDB1及び動線データベースDB2のそれぞれで共通するタイムスタンプ「0:02」を有するデータを用いたペアリング処理結果として、同一のトレーラに対応するタイムスタンプ「0:02」とトレーラID「ID0001」と動線ID「A」とトレーラ位置(例えば座標(15、37))とを、「2.チェックイン」時のペアリングデータベースDB3に対して追加して書き込む。また、期待値データベースDB4には、「2.チェックイン」時に入力された内容と変わりない。
【0057】
図9の「4.1st駐車」では、トレーラID「ID0001」を有するトレーラがオペレータにより指定されたヤードYRD内のドックDCKの位置(例えば期待値データベースDB4のトレーラID「ID0001」に対応するトレーラ駐車位置)に駐車する時の様子が示されている。この時、IDデータベースDB1の内容は、新たなトレーラIDが検知されたわけではないため「2.チェックイン」時の内容と変わりない。トレーラ追尾装置20は、トレーラ追尾カメラ(図5参照)により撮像された撮像画像に基づいてトレーラの位置(例えば座標(5、31))を検知し、トレーラの位置を検知した時刻を示すタイムスタンプ「0:05」とトレーラの位置(例えば座標(5、31))とそのトレーラの動線が既存の動線であることを示す動線ID「A」とを関連付けて、「3.駐車場へ移動中」時の動線データベースDB2に対して追加して書き込む。また、トレーラ追尾装置20は、IDデータベースDB1及び動線データベースDB2のそれぞれで共通するタイムスタンプ「0:05」を有するデータを用いたペアリング処理結果として、同一のトレーラに対応するタイムスタンプ「0:05」とトレーラID「ID0001」と動線ID「A」とトレーラ位置(例えば座標(5、31))とを、「3.駐車場へ移動中」時のペアリングデータベースDB3に対して追加して書き込む。また、期待値データベースDB4には、「2.チェックイン」時に入力された内容と変わりない。
【0058】
図9の「5.ドックイン」では、トレーラID「ID0001」を有するトレーラがオペレータにより指定されたヤードYRD内のドックDCK(例えば期待値データベースDB4のトレーラID「ID0001」に対応するトレーラドック位置)に停車する時の様子が示されている。この時、IDデータベースDB1の内容は、新たなトレーラIDが検知されたわけではないため「2.チェックイン」時の内容と変わりない。トレーラ追尾装置20は、トレーラ追尾カメラ(図5参照)により撮像された撮像画像に基づいてトレーラの位置(例えば座標(30、30))を検知し、トレーラの位置を検知した時刻を示すタイムスタンプ「1:00」とトレーラの位置(例えば座標(30、30))とそのトレーラの動線が既存の動線であることを示す動線ID「A」とを関連付けて、「4.1st駐車」時の動線データベースDB2に対して追加して書き込む。また、トレーラ追尾装置20は、IDデータベースDB1及び動線データベースDB2のそれぞれで共通するタイムスタンプ「1:00」を有するデータを用いたペアリング処理結果として、同一のトレーラに対応するタイムスタンプ「1:00」とトレーラID「ID0001」と動線ID「A」とトレーラ位置(例えば座標(30、30))とを、「4.1st駐車」時のペアリングデータベースDB3に対して追加して書き込む。また、期待値データベースDB4には、「2.チェックイン」時に入力された内容と変わりない。
【0059】
図9の「6.2nd駐車」では、トレーラID「ID0001」を有するトレーラがオペレータにより急遽指定されたヤードYRD内の駐車場(例えば駐車スペースPKE内のいずれか1台分の駐車スペース)に駐車する時の様子が示されている。この時、IDデータベースDB1の内容は、新たなトレーラIDが検知されたわけではないため「2.チェックイン」時の内容と変わりない。トレーラ追尾装置20は、トレーラ追尾カメラ(図5参照)により撮像された撮像画像に基づいてトレーラの位置(例えば座標(37、39))を検知し、トレーラの位置を検知した時刻を示すタイムスタンプ「1:30」とトレーラの位置(例えば座標(37、39))とそのトレーラの動線が既存の動線であることを示す動線ID「A」とを関連付けて、「5.ドックイン」時の動線データベースDB2に対して追加して書き込む。また、トレーラ追尾装置20は、IDデータベースDB1及び動線データベースDB2のそれぞれで共通するタイムスタンプ「1:30」を有するデータを用いたペアリング処理結果として、同一のトレーラに対応するタイムスタンプ「1:30」とトレーラID「ID0001」と動線ID「A」とトレーラ位置(例えば座標(37、39))とを、「5.ドックイン」時のペアリングデータベースDB3に対して追加して書き込む。また、期待値データベースDB4には、「2.チェックイン」時に入力された内容と変わりない。
【0060】
図10の「7.チェックアウト」では、トレーラID「ID0001」を有するトレーラがヤードYRDのチェックアウトゲートCOGを通過する時の様子が示されている。この時、IDデータベースDB1の内容は、新たなトレーラIDが検知されたわけではないため「2.チェックイン」時の内容と変わりない。トレーラ追尾装置20は、トレーラ追尾カメラ(図5参照)により撮像された撮像画像に基づいてトレーラの位置(例えば座標(13、50))を検知し、トレーラの位置を検知した時刻を示すタイムスタンプ「2:00」とトレーラの位置(例えば座標(13、50))とそのトレーラの動線が既存の動線であることを示す動線ID「A」とを関連付けて、「6.2nd駐車」時の動線データベースDB2に対して追加して書き込む。また、トレーラ追尾装置20は、IDデータベースDB1及び動線データベースDB2のそれぞれで共通するタイムスタンプ「2:00」を有するデータを用いたペアリング処理結果として、同一のトレーラに対応するタイムスタンプ「2:00」とトレーラID「ID0001」と動線ID「A」とトレーラ位置(例えば座標(13、50))とを、「6.2nd駐車」時のペアリングデータベースDB3に対して追加して書き込む。また、期待値データベースDB4には、「2.チェックイン」時に入力された内容と変わりない。
【0061】
図10の「8.アーカイブして当該IDのデータを削除」では、トレーラ追尾装置20は、「7.チェックアウト」によりチェックアウトしたトレーラID「ID0001」を有するトレーラに対応する各種のデータを、IDデータベースDB1、動線データベースDB2、ペアリングデータベースDB3及び期待値データベースDB4のそれぞれから削除する。これにより、トレーラ追尾装置20は、ヤードYRDから出場したトレーラに対応する各種のデータを削除することにより、各種のデータベースの記憶容量の増大を抑制できる。
【0062】
一方、図11に示すように、例えば「3.駐車場へ移動中」の際に、トレーラの検知ミスが生じ、検知ミスが生じるまで生成されていた動線が切れた(言い換えると、異なる動線と判定された)とする。動線が切れる原因としては、例えばトレーラ追尾カメラの撮像画像に障害物(例えば竜巻或いは突風により飛来した木々の物体等)が映った若しくは画質が一時的に劣化したことでトレーラ追尾装置20が異なるトレーラであると誤検知したことが考えられる。なお、動線が切れる原因は、上述した理由に限定されないことは言うまでもない。この場合、トレーラ追尾装置20は、タイムスタンプ「0:00」に検知したトレーラID「0001」とは異なるトレーラID「UN0001」を、そのトレーラに付与する。このトレーラID「UN0001」は、例えば直前まで検知されていたトレーラが突然検知されなくなった場合に仮に付与されるトレーラIDであり、他のどのトレーラの識別情報であるかが特定されない浮遊動線の識別情報として扱われる。トレーラ追尾装置20は、トレーラID「UN0001」を検知した時刻を示すタイムスタンプ「0:02」とトレーラID「UN0001」とを、「2.チェックイン」時のIDデータベースDB1に対して追加して書き込む。トレーラ追尾装置20は、既存の動線ID「A」とは異なる動線ID「B」を、タイムスタンプ「0:02」に検知したトレーラID「UN0001」のトレーラに対して新たに付与する。つまり、トレーラ追尾装置20は、トレーラ追尾カメラ(図5参照)により撮像された撮像画像に基づいてトレーラの位置(例えば座標(15、37))を検知し、トレーラの位置を検知した時刻を示すタイムスタンプ「0:02」とトレーラの位置(例えば座標(15、37))とそのトレーラの動線が新規の動線であることを示す動線ID「B」とを関連付けて、「2.チェックイン」時の動線データベースDB2に対して追加して書き込む。また、トレーラ追尾装置20は、IDデータベースDB1及び動線データベースDB2のそれぞれで共通するタイムスタンプ「0:02」を有するデータを用いたペアリング処理結果として、タイムスタンプ「0:02」とトレーラID「UN0001」と動線ID「B」とトレーラ位置(例えば座標(15、37))とを、「2.チェックイン」時のペアリングデータベースDB3に対して追加して書き込む。また、期待値データベースDB4には、「2.チェックイン」時に入力された内容と変わりない。
【0063】
その後、図11のIDデータベースDB1と動線データベースDB2及びペアリングデータベースDB3の第2行目から第5行目とに示すように、「6.2nd駐車」まで「3.駐車場へ移動中」のイベント時に検知されたトレーラ(動線ID「B」)が正常に検知され続けたとする。
【0064】
図11に示すように、「7.チェックアウト」の際に、トレーラ追尾装置20は、トレーラ追尾カメラ(図5参照)により撮像された撮像画像に基づいて「3.駐車場へ移動中」のイベント時に検知されたトレーラの位置(例えば座標(13、50))を検知し、そのトレーラの位置を検知した時刻を示すタイムスタンプ「2:00」とそのトレーラの位置(例えば座標(13、50))とそのトレーラの動線が既存の動線であることを示す動線ID「B」とを関連付けて、「6.2nd駐車」時の動線データベースDB2に対して追加して書き込む。また、トレーラ追尾装置20は、IDデータベースDB1及び動線データベースDB2のそれぞれで共通するタイムスタンプ「2:00」を有するデータを用いたペアリング処理結果として、同一のトレーラに対応するタイムスタンプ「2:00」とトレーラID「UN0001」と動線ID「B」とトレーラ位置(例えば座標(13、50))とを、「6.2nd駐車」時のペアリングデータベースDB3に対して追加して書き込む。
【0065】
図11の「8.アーカイブして当該IDのデータを削除」では、トレーラ追尾装置20は、「3.駐車場へ移動中」のイベント時に検知されるまで検知されていたトレーラID「ID0001」のトレーラに対応する各種のデータを、IDデータベースDB1、動線データベースDB2、ペアリングデータベースDB3及び期待値データベースDB4のそれぞれから削除する。動線ID「B」のトレーラID「UN0001」に対応する各種のデータD1、D2は、浮遊動線のデータとして残留している。しかし、トレーラ追尾装置20(例えばペアリング処理部25或いは可視化アプリケーション処理部26)は、期待値データベースDB4のトレーラ駐車位置(PPOS)及びトレーラドック位置(DPOS)と一致する浮遊動線のデータが存在しているか否かの照合判定を行う。図11に示すように、期待値データベースDB4のトレーラ駐車位置(PPOS)「5、31」と浮遊動線のトレーラ位置(POS)「5、31」とは一致しており、期待値データベースDB4のトレーラドック位置(DPOS)「30、30」と浮遊動線のトレーラ位置(POS)「30、30」とは一致している。したがって、トレーラ追尾装置20は、動線ID[B]の動線はトレーラID「ID0001」の動線であると判定し、動線ID「B」のトレーラID「UN0001」に対応する各種のデータD1、D2を動線ID「ID0001」のトレーラに対応するデータであるとしてアーカイブする。なお、トレーラ追尾装置20は、期待値データベースDB4との照合判定を、ペアリング処理時に実行しても構わない。
【0066】
図11では「3.駐車場へ移動中」の際に、トレーラの検知ミスが生じ、検知ミスが生じるまで生成されていた動線が切れた例を示した。ヤードYRDにチェックインしたトレーラは、予め定められた経路、すなわちチェックイン、1st駐車、ドックイン、2nd駐車、チェックアウトの順に移動する。そのため、トレーラID「0001」のトレーラが定められた経路を移動中に動線が切れた場合、トレーラ追尾装置20は、そのトレーラID「0001」を有するトレーラのおおよその位置を推定してオペレータブラウザ装置31またはヤードジョッキーブラウザ装置32の少なくとも一方に表示できる。例えば、チェックインから1st駐車の間でトレーラの動線が切れた場合には、トレーラ追尾装置20は、そのトレーラがチェックインまで完了していると推定してオペレータブラウザ装置31またはヤードジョッキーブラウザ装置32の少なくとも一方に“トレーラはチェックインまで完了“などと表示できる。また、1st駐車からドックインの間でトレーラの動線が切れた場合には、トレーラ追尾装置20は、そのトレーラは1st駐車までの移動が完了していると推定してオペレータブラウザ装置31またはヤードジョッキーブラウザ装置32の少なくとも一方に“トレーラは1st駐車まで完了“などと表示できる。また、ドックインから2nd駐車の間でトレーラの動線が切れた場合には、トレーラ追尾装置20は、そのトレーラはドックまでの移動が完了していると推定してオペレータブラウザ装置31またはヤードジョッキーブラウザ装置32の少なくとも一方に“トレーラはドッグインまで完了“などと表示できる。また、2nd駐車からチェックアウトまでの間でトレーラの動線が切れた場合には、トレーラ追尾装置20は、そのトレーラは2nd駐車までの移動が完了していると推定してオペレータブラウザ装置31またはヤードジョッキーブラウザ装置32の少なくとも一方に“トレーラは2nd駐車まで完了“などと表示できる。このように、トレーラが予め定められた経路を移動するため、トレーラの動線が途中で切れたとしても、トレーラ追尾装置20は、トレーラが通過した場所を推定して、オペレータブラウザ装置31またはヤードジョッキーブラウザ装置32を含む表示装置30に表示できる。その結果、トレーラが定められた経路を移動中に動線が切れた場合であっても、トレーラが通過した場所を推定して表示装置30に表示できるため、トレーラ追尾装置20は、広大なヤードYRD内でトレーラID「0001」を有するトレーラの位置を絞り込むことができる。
【0067】
5.トレーラの位置及び動線の可視化例
次に、図12から図17を参照して、本実施の形態に係るトレーラ追尾システム100により追尾されるトレーラのヤードYRD内の位置及び動線の可視化について説明する。図12は、ヤードYRDにチェックインしたトレーラTRA1の第1動線例を鳥瞰的に示す図である。図13は、表示装置30に表示される、図12のトレーラが指示通りの正しい位置に駐車されたことを可視化するマッピング表示画面例を示す図である。図14は、表示装置30に表示される、図12のトレーラTRA1が指示と異なる間違った位置に駐車されたことを可視化するマッピング表示画面例を示す図である。図15は、ヤードYRDにチェックインしたトレーラTRA1の第2動線例を鳥瞰的に示す図である。図16は、表示装置30に表示される、図15のトレーラTRA1が指示通りの正しい位置に駐車されたことを可視化するマッピング表示画面例を示す図である。図17は、表示装置30に表示される、図15のトレーラTRA1が指示と異なる間違った位置に駐車されたことを可視化するマッピング表示画面例を示す図である。
【0068】
図12から図17の説明において、図1図2及び図5中の要素と同一の要素については同一の符号を付与して説明を簡略化或いは省略し、異なる内容について説明する。
【0069】
(1)第1動線の可視化例:図12図13及び図14参照
図12に示すように、トレーラTRAを牽引するトラクタTRC(つまり運送トラックTK1)は、ヤードYRDのチェックインゲートCIGを通過すると、駐車スペースPKSの指定された駐車スペースに向かって移動経路Tm1に沿って移動する。移動後の一定時間が経過した後、トレーラTRAを牽引するトラクタTRC(つまり運送トラックTK1)は、その駐車スペースからドックDCKに向かって移動経路Tm2に沿って移動する。このような移動経路Tm1、Tm2を想定する。
【0070】
トレーラ追尾装置20の可視化アプリケーション処理部26は、表示装置30からの可視化要求を受信すると、その可視化要求を受信した時刻(言い換えると、現在時刻)までの可視化要求で指定されているトレーラTRA1の現在位置とヤードYRDのチェックインから現在位置までの動線FLW1とを含むマッピング表示画面W1(図13参照)又はマッピング表示画面W2(図14参照)を生成する。
【0071】
まず、トレーラTRA1を牽引するトラクタTRC1を運転するドライバー或いはヤードジョッキーが、チェックインゲートCIGを通過して駐車スペースPKSの指定された駐車スペースまで移動し、更に、その駐車スペースから指定されたドックDCKの停車位置まで適切に移動した場合を考える(図13参照)。つまり、トレーラTRA1がオペレータの指示通りに移動した時の動線の可視化例を考察する。
【0072】
この場合、可視化アプリケーション処理部26は、チェックインゲートCIGから駐車スペースPKSの指定された駐車スペースまでの移動、その駐車スペースから指定されたドックDCKの停車位置までの移動、の間に検知され続けることで得られたトレーラTRA1の位置を、ペアリングデータベースDB3を参照することにより抽出する。更に、可視化アプリケーション処理部26は、その抽出された各位置を直線等で結線した動線FLW1を生成する。可視化アプリケーション処理部26は、抽出されたトレーラTRA1の位置(現在位置)を示すインジケータIG1と動線FLW1とをヤードYRDの俯瞰的なマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W1を生成し、少なくとも可視化要求の送信元である表示装置30に出力(送信)する。なお、マップMP1のデータはメモリ21に予め保存されている。インジケータIG1は、例えば可視化要求の対象となるトレーラTRA1のトレーラIDと、現在位置を示す情報(例えばドックDCKの第7番目の停車スペースである「D07」を示す情報)とを関連付けて報知する。
【0073】
一方、トレーラTRA1を牽引するトラクタTRC1を運転するドライバー或いはヤードジョッキーが、チェックインゲートCIGを通過して駐車スペースPKSの指定された駐車スペースまで適切に移動したが、その駐車スペースから指定されたドックDCKの停車位置とは異なる停車位置に移動してしまった場合を考える(図14参照)。つまり、トレーラTRA1がオペレータの指示通りに移動できなかった時の動線の可視化例を考察する。
【0074】
この場合、可視化アプリケーション処理部26は、チェックインゲートCIGから駐車スペースPKSの指定された駐車スペースまでの移動、その駐車スペースからドックDCKの停車位置までの移動、の間に検知され続けることで得られたトレーラTRA1の位置を、ペアリングデータベースDB3を参照することにより抽出する。更に、可視化アプリケーション処理部26は、その抽出された各位置を直線等で結線した不適切な動線ERFLW1を生成する。可視化アプリケーション処理部26は、抽出されたトレーラTRA1の不適切な位置(現在位置)を示すインジケータERIG1と動線ERFLW1とをヤードYRDの俯瞰的なマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W2を生成し、少なくとも可視化要求の送信元である表示装置30に出力(送信)する。また、可視化アプリケーション処理部26は、期待値データベースDB4で定義されている適切な移動先となる現在位置を示すインジケータIG1Cを追加してマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W2を生成及び出力(送信)してもよい。インジケータERIG1は、例えば可視化要求の対象となるトレーラTRA1のトレーラIDと、そのトレーラTRA1が誤った移動によって位置することになった不適切な現在位置を示す情報(例えばドックDCKの第4番目の停車スペースである「D04」を示す情報)とを関連付けて報知する。インジケータIG1Cは、例えば可視化要求の対象となるトレーラTRA1のトレーラIDと、そのトレーラTRA1が可視化要求の受信時点において位置しておくべき現在位置を示す情報(例えばドックDCKの第7番目の停車スペースである「D07」を示す情報)とを関連付けて報知する。
【0075】
(2)第2動線の可視化例:図15図16及び図17参照
図15に示すように、トレーラTRAを牽引するトラクタTRC(つまり運送トラックTK1)は、ヤードYRDのチェックインゲートCIGを通過すると、駐車スペースPKSの指定された駐車スペースに向かって移動経路Tm1に沿って移動する。このような移動経路Tm1を想定する。
【0076】
トレーラ追尾装置20の可視化アプリケーション処理部26は、表示装置30からの可視化要求を受信すると、その可視化要求を受信した時刻(言い換えると、現在時刻)までの可視化要求で指定されているトレーラTRA1の現在位置とヤードYRDのチェックインから現在位置までの動線FLW1とを含むマッピング表示画面W1(図16参照)又はマッピング表示画面W2(図17参照)を生成する。
【0077】
まず、トレーラTRA1を牽引するトラクタTRC1を運転するドライバー或いはヤードジョッキーが、チェックインゲートCIGを通過して駐車スペースPKSの指定された駐車スペースまで適切に移動した場合を考える(図16参照)。つまり、トレーラTRA1がオペレータの指示通りに移動した時の動線の可視化例を考察する。
【0078】
この場合、可視化アプリケーション処理部26は、チェックインゲートCIGから駐車スペースPKSの指定された駐車スペースまでの移動の間に検知され続けることで得られたトレーラTRA1の位置を、ペアリングデータベースDB3を参照することにより抽出する。更に、可視化アプリケーション処理部26は、その抽出された各位置を直線等で結線した動線FLW2を生成する。可視化アプリケーション処理部26は、抽出されたトレーラTRA1の位置(現在位置)を示すインジケータIG2と動線FLW2とをヤードYRDの俯瞰的なマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W3を生成し、少なくとも可視化要求の送信元である表示装置30に出力(送信)する。インジケータIG2は、例えば可視化要求の対象となるトレーラTRA1のトレーラIDと、現在位置を示す情報(例えば駐車スペースPKSの第1番目の駐車スペースである「S01」を示す情報)とを関連付けて報知する。
【0079】
一方、トレーラTRA1を牽引するトラクタTRC1を運転するドライバー或いはヤードジョッキーが、チェックインゲートCIGを通過して指定された駐車スペースPKSとは異なる駐車スペースPKEに移動してしまった場合を考える(図17参照)。つまり、トレーラTRA1がオペレータの指示通りに移動できなかった時の動線の可視化例を考察する。
【0080】
この場合、可視化アプリケーション処理部26は、チェックインゲートCIGから駐車スペースPKEの駐車スペースまでの移動の間に検知され続けることで得られたトレーラTRA1の位置を、ペアリングデータベースDB3を参照することにより抽出する。更に、可視化アプリケーション処理部26は、その抽出された各位置を直線等で結線した不適切な動線ERFLW2を生成する。可視化アプリケーション処理部26は、抽出されたトレーラTRA1の不適切な位置(現在位置)を示すインジケータERIG2と動線ERFLW2とをヤードYRDの俯瞰的なマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W4を生成し、少なくとも可視化要求の送信元である表示装置30に出力(送信)する。また、可視化アプリケーション処理部26は、期待値データベースDB4で定義されている適切な移動先となる現在位置を示すインジケータIG2Cを追加してマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W4を生成及び出力(送信)してもよい。インジケータERIG2は、例えば可視化要求の対象となるトレーラTRA1のトレーラIDと、そのトレーラTRA1が誤った移動によって位置することになった不適切な現在位置を示す情報(例えば駐車スペースPKEの第8番目の駐車スペースである「E08」を示す情報)とを関連付けて報知する。インジケータIG2Cは、例えば可視化要求の対象となるトレーラTRA1のトレーラIDと、そのトレーラTRA1が可視化要求の受信時点において位置しておくべき現在位置を示す情報(例えば駐車スペースPKSの第1番目の駐車スペースである「S01」を示す情報)とを関連付けて報知する。
【0081】
6.トレーラ追尾システムの動作手順
次に、図18及び図19を参照して、本実施の形態に係るトレーラ追尾システム100の動作手順について説明する。図18は、本実施の形態に係るトレーラ追尾システム100のトレーラのチェックインからトレーラ情報のペアリング処理までの動作手順を時系列に示すシーケンス図である。図19は、本実施の形態に係るトレーラ追尾システム100のトレーラの位置及び動線の可視化の動作手順を時系列に示すシーケンス図である。
【0082】
図18の説明の前提として、少なくともトレーラ追尾カメラC1~C8のそれぞれからフレームに応じて周期的にトレーラ追尾装置20に撮像画像のデータが入力され、更に、トレーラID読取カメラIC1、IC2のそれぞれからフレームレートに応じて周期的にトレーラ追尾装置20に撮像画像のデータが入力されてもよい。なお、図18又は図19の説明において、可視化アプリケーション処理部を「可視化アプ」、データベースを「DB」、オペレータブラウザ装置及びヤードジョッキーブラウザ装置のうち少なくとも1つを「ブラウザ装置」と略記している。
【0083】
図18において、トレーラ追尾装置20の可視化アプリケーション処理部26は、ブラウザ装置を使用するユーザ(例えばオペレータ)の操作入力により(ステップSt0)、ヤードYRD内に入場しようとする運送トラック(例えばトレーラ)のチェックインの検知処理の指示を取得する(ステップSt1)。可視化アプリケーション処理部26は、トレーラIDの検知処理の実行をトレーラID抽出部23に指示する。トレーラID抽出部23は、可視化アプリケーション処理部26からの指示に基づき、トレーラID読取カメラIC1の撮像画像(図4参照)を用いて、その撮像画像に映るトレーラの識別情報IDct1(TID:トレーラID)を検知して抽出する(ステップSt2)。なお、ステップSt2では、トレーラID抽出部23は、トレーラID読取カメラIC1の撮像画像(図4参照)の代わりに、ブラウザ装置を使用するユーザ(例えばオペレータ)の操作入力に基づいて、トレーラの識別情報IDct1(TID:トレーラID)を抽出してもよい。
【0084】
トレーラID抽出部23は、ステップSt2で抽出したトレーラIDとその検知した時刻を示すタイムスタンプとを関連付けてIDデータベースDB1に登録するためのTID登録要求をIDデータベースDB1に送る(ステップSt3)。IDデータベースDB1は、トレーラID抽出部23からのTID登録要求にしたがって、ステップSt2で抽出されたトレーラIDとそのトレーラIDが検知された時刻を示すタイムスタンプとを関連付けて登録し(ステップSt4)、登録完了の応答(Ack:Acknolwedgement)を可視化アプリケーション処理部26に返す(ステップSt5)。
【0085】
また、トレーラ動線抽出部24は、トレーラ追尾装置20の稼働中、トレーラ追尾カメラC1~C8のそれぞれからの撮像画像のデータを取得しており(ステップSt6)、それらの撮像画像を用いて、それらの撮像画像に映るトレーラの位置(POS)を検知し、その位置情報を抽出する(ステップSt6)。この時、トレーラ動線抽出部24は、所定の判定基準(上述参照)に基づき、その抽出された位置情報が示す位置が直近(前回)に抽出された位置情報が示す位置との間で同一の動線又は異なる動線のいずれを構成するかを判定する。つまり、トレーラ動線抽出部24は、その抽出された位置情報が示す位置が直近(前回)に抽出された位置情報が示す位置から予測可能な範囲(上述参照)内に含まれると判定した場合には、既存の動線の動線IDと同一の動線IDを付与する。一方、トレーラ動線抽出部24は、その抽出された位置情報が示す位置が直近(前回)に抽出された位置情報が示す位置から予測可能な範囲(上述参照)内に含まれないと判定した場合には、新規の動線IDを付与する。
【0086】
トレーラ動線抽出部24は、ステップSt6で抽出したトレーラの位置情報と付与した動線IDとその位置を検知した時刻を示すタイムスタンプとを関連付けて動線データベースDB2に登録するためのPOS登録要求を動線データベースDB2に送る(ステップSt7)。動線データベースDB2は、トレーラ動線抽出部24からのPOS登録要求にしたがって、ステップSt6で抽出されたトレーラの位置情報と付与された動線IDとその検知された時刻を示すタイムスタンプとを関連付けて登録し(ステップSt8)、登録完了の応答(Ack)を可視化アプリケーション処理部26に返す(ステップSt9)。
【0087】
ここで、トレーラ動線抽出部24は、所定の条件(例えば[条件1]、[条件2]及び[条件3]、図18参照)の充足の有無の判定をペアリング処理部25に指示する(ステップSt10、St16、St20)。
【0088】
ステップSt10では、トレーラ動線抽出部24は、ステップSt6で抽出したトレーラの位置情報と付与した動線IDとその位置を検知した時刻を示すタイムスタンプとを関連付けてペアリング処理部25に送る(ステップSt10)。
【0089】
ペアリング処理部25は、トレーラID抽出部23からのトレーラIDの抽出結果のデータをトレーラID抽出部23又はIDデータベースDB1にアクセスし(ステップSt11)、そのデータを取得する(ステップSt12)。ここで、ペアリング処理部25は、[条件1]として、ステップSt6において新規の動線ID(FID)が付与されかつチェックインゲートCIG付近のトレーラの位置(POS)及び動線とトレーラのID(TID)とが取得されたか否かを判定する。つまり、[条件1]は、チェックインゲートCIGで初めてトレーラが検知された場合に、そのトレーラのタイムスタンプ、位置、動線等の各種データを関連付けて初期データとして格納しておくことを規定している。
【0090】
ペアリング処理部25は、[条件1]を満たす(つまり、ステップSt6において新規の動線ID(FID)が付与されかつチェックインゲートCIG付近のトレーラの位置(POS)及び動線とトレーラのID(TID)とが取得された)と判定する。この場合、ペアリング処理部25は、チェックインゲートCIG付近でトレーラを検知した時刻を示すタイムスタンプ(TM)とそのトレーラの位置(POS)とそのトレーラの動線を示す動線ID(FID)とそのトレーラのID(TID)とを関連付けてペアリングデータベースDB3に登録するための新規登録要求をペアリングデータベースDB3に送る(ステップSt13)。ペアリングデータベースDB3は、ペアリング処理部25からの新規登録要求にしたがって、チェックインゲートCIG付近でトレーラを検知した時刻を示すタイムスタンプ(TM)とそのトレーラの位置(POS)とそのトレーラの動線を示す動線ID(FID)とそのトレーラのID(TID)とを関連付けて登録し(ステップSt14)、登録完了の応答(Ack)をペアリング処理部25に返す(ステップSt15)。
【0091】
ステップSt16では、トレーラ動線抽出部24は、ステップSt6で抽出したトレーラの位置情報と付与した動線IDとその位置を検知した時刻を示すタイムスタンプとを関連付けてペアリング処理部25に送る(ステップSt16)。
【0092】
ペアリング処理部25は、[条件2]として、ステップSt6において新規の動線ID(FID)が付与されかつチェックインゲートCIG以外のヤードYRD内の箇所でのトレーラの位置(POS)及び動線とトレーラのID(TID)とが取得されたか否かを判定する。つまり、[条件2]は、チェックインゲートCIGで一度検知されたトレーラがヤードYRD内を移動している途中で他のトレーラであると誤検知された場合に、その誤検知されたトレーラの動線、位置、タイムスタンプ等の各種データを一時的な浮遊動線のデータとしてデータ格納しておくことを規定している。
【0093】
ペアリング処理部25は、[条件2]を満たす(つまり、ステップSt6において新規の動線ID(FID)が付与されかつチェックインゲートCIG以外のヤードYRD内の箇所でのトレーラの位置(POS)及び動線とトレーラのID(TID)とが取得された)と判定する。この場合、ペアリング処理部25は、チェックインゲートCIG以外のヤードYRD内の箇所でトレーラを検知した時刻を示すタイムスタンプ(TM)とそのトレーラの位置(POS)とそのトレーラの動線を示す動線ID(FID:つまり新たに付与した動線ID)とそのトレーラのID(TID)とを関連付けてペアリングデータベースDB3に登録するための新規登録要求をペアリングデータベースDB3に送る(ステップSt17)。ペアリングデータベースDB3は、ペアリング処理部25からの新規登録要求にしたがって、チェックインゲートCIG以外のヤードYRD内の箇所でトレーラを検知した時刻を示すタイムスタンプ(TM)とそのトレーラの位置(POS)とそのトレーラの動線を示す動線ID(FID:つまり新たに付与した動線ID)とそのトレーラのID(TID)とを関連付けて登録し(ステップSt18)、登録完了の応答(Ack)をペアリング処理部25に返す(ステップSt19)。
【0094】
ステップSt20では、トレーラ動線抽出部24は、ステップSt6で抽出したトレーラの位置情報と付与した動線IDとその位置を検知した時刻を示すタイムスタンプとを関連付けてペアリング処理部25に送る(ステップSt20)。
【0095】
ペアリング処理部25は、[条件3]として、ステップSt6において既存の動線ID(FID)が付与されている(言い換えると、その動線IDに対応するトレーラIDは既に検知済みである)か否かを判定する。つまり、[条件3]は、チェックインゲートCIGを通過してヤードYRD内を既に移動しているトレーラがヤードYRD内で正常に検知された場合に、そのトレーラのヤードYRD内でのタイムスタンプ、位置、動線等の各種データを関連付けて格納しておくことを規定している。
【0096】
ペアリング処理部25は、[条件3]を満たす(つまり、ステップSt6において既存の動線ID(FID)が付与されている(言い換えると、その動線IDに対応するトレーラIDは既に検知済みである)と判定する。この場合、ペアリング処理部25は、チェックインゲートCIG以外のヤードYRD内でトレーラを検知した時刻を示すタイムスタンプ(TM)とそのトレーラの位置(POS)とそのトレーラの動線を示す動線ID(FID:つまり既に付与されている動線ID)とそのトレーラのID(TID)とを関連付けてペアリングデータベースDB3に登録するための追加登録要求をペアリングデータベースDB3に送る(ステップSt21)。ペアリングデータベースDB3は、ペアリング処理部25からの追加登録要求にしたがって、チェックインゲートCIG以外のヤードYRD内でトレーラを検知した時刻を示すタイムスタンプ(TM)とそのトレーラの位置(POS)とそのトレーラの動線を示す動線ID(FID:つまり既に付与されている動線ID)とそのトレーラのID(TID)とを関連付けて登録し(ステップSt22)、登録完了の応答(Ack)をペアリング処理部25に返す(ステップSt23)。
【0097】
また、トレーラ追尾装置20の可視化アプリケーション処理部26は、ブラウザ装置を使用するユーザ(例えばオペレータ)の操作入力により(ステップSt24)、ヤードYRD外に出場しようとする運送トラック(例えばトレーラ)のチェックアウトの検知処理の指示を取得する(ステップSt25)。可視化アプリケーション処理部26は、ヤードYRD外に出場するために管理不要となるトレーラのトレーラIDの削除処理の実行をトレーラID抽出部23に指示する。トレーラID抽出部23は、可視化アプリケーション処理部26からの指示に基づき、該当するトレーラIDとそのトレーラIDを検知した時刻を示すタイムスタンプとをIDデータベースDB1から削除するためのID削除要求をIDデータベースDB1に送る(ステップSt26)。IDデータベースDB1は、トレーラID抽出部23からのID削除要求にしたがって、ステップSt2で抽出されたトレーラIDとそのトレーラIDが検知された時刻を示すタイムスタンプとを削除し(ステップSt27)、削除完了の応答(Ack)を可視化アプリケーション処理部26に返す(ステップSt28)。
【0098】
図19において、ブラウザ装置(表示装置30)は、ユーザ(例えばヤードジョッキー)の操作入力により(ステップSt31)、現在のトレーラの位置及び動線の可視化を要求するための可視化要求(駐車マップ表示)を生成してトレーラ追尾装置20に送る(ステップSt32)。この可視化要求(駐車マップ表示)は、例えばヤードジョッキーが指定されたトレーラの位置に移動したが見つけることができず、ヤードジョッキーがヤードYRDの敷地内の駐車マップ(つまりトレーラが駐車されている駐車スペースのマップ上の位置)を可視化することを要求するコマンドである。可視化要求(駐車マップ表示)は、目的のトレーラのトレーラIDを少なくとも含んでいる。
【0099】
トレーラ追尾装置20の可視化アプリケーション処理部26は、ステップSt32の可視化要求を受信すると、可視化指示(駐車マップ表示)に含まれているトレーラIDに対応するトレーラの現在位置(例えば駐車位置)に関する情報取得要求を生成してペアリング処理部25又はペアリングデータベースDB3に送る(ステップSt33)。ペアリング処理部25又はペアリングデータベースDB3は、ステップSt33の情報取得要求にしたがって、ペアリングデータベースDB3から該当する各種のデータ(例えばトレーラID、現在時刻を示すタイムスタンプ、現在時刻におけるトレーラの位置情報、動線ID)を取得する(ステップSt34)。なお、現在時刻とは、可視化要求がブラウザ装置により生成された時刻でもよいし、可視化要求がトレーラ追尾装置20において受信された時刻でもよく、以下同様である。
【0100】
ペアリング処理部25又はペアリングデータベースDB3は、ステップSt34で取得した各種のデータ(上述参照)を可視化アプリケーション処理部26に返す(ステップSt35)。可視化アプリケーション処理部26は、ステップSt35において得た各種のデータ(上述参照)を用いて、マッピング表示画面(例えば図13のマッピング表示画面W1又は図16のマッピング表示画面W3参照)を生成(描画)する(ステップSt36)。可視化アプリケーション処理部26は、ステップSt36で生成したマッピング表示画面をブラウザ装置に送信して出力させる(ステップSt37)。
【0101】
一方、ブラウザ装置(表示装置30)は、ユーザ(例えばオペレータ)の操作入力により(ステップSt41A)、現在時刻においてトレーラが不正に(言い換えると、誤って)駐車されているか否かの可視化を要求するための可視化要求(不正駐車位置表示)を生成してトレーラ追尾装置20に送る(ステップSt42A)。この可視化要求(不正駐車位置表示)は、例えばオペレータがヤードYRD内において不正に駐車されているトレーラが存在しているか否かを定期的に監視する際にヤードYRDの敷地内の駐車マップ(つまりトレーラが不正に駐車されている駐車スペースのマップ上の位置)を可視化することを要求するコマンドである。可視化要求(不正駐車位置表示)は、目的のトレーラのトレーラIDを少なくとも含んでいる。
【0102】
なお、トレーラ動線抽出部24が、[条件2](図18のステップSt16参照)を満たすことを判定した場合(ステップSt41B)、上述した可視化要求(不正駐車位置表示)を生成して可視化アプリケーション処理部26に送ってもよい(ステップSt42B)。
【0103】
可視化アプリケーション処理部26は、可視化要求(不正駐車位置表示)を取得すると、その可視化要求(駐車マップ表示)に含まれているトレーラIDに対応するトレーラの各種のデータを取得するための駐車位置情報取得要求を生成してペアリング処理部25又はペアリングデータベースDB3に送る(ステップSt43)。ペアリング処理部25又はペアリングデータベースDB3は、ステップSt43の駐車位置情報取得要求にしたがって、ペアリングデータベースDB3から該当する各種のデータ(例えばトレーラID、現在時刻を示すタイムスタンプ、現在時刻におけるトレーラの位置情報、動線ID)を取得する(ステップSt44)。ペアリング処理部25又はペアリングデータベースDB3は、ステップSt44で取得した各種のデータ(上述参照)を可視化アプリケーション処理部26に返す(ステップSt45)。
【0104】
また、可視化アプリケーション処理部26は、可視化要求(駐車マップ表示)に含まれているトレーラIDに対応するトレーラの各種のデータを取得するための駐車位置情報取得要求を生成して期待値データベースDB4に送る(ステップSt46)。期待値データベースDB4は、ステップSt46の駐車位置情報取得要求にしたがって、期待値データベースDB4から該当する各種のデータ(例えばトレーラID、現在時刻を示すタイムスタンプ、現在時刻に位置するべきトレーラの駐車位置情報、現在時刻に位置するべきトレーラドック位置)を取得する(ステップSt47)。期待値データベースDB4は、ステップSt47で取得した各種のデータ(上述参照)を可視化アプリケーション処理部26に返す(ステップSt48)。
【0105】
可視化アプリケーション処理部26は、ステップSt45で取得したペアリングデータベースDB3からの各種のデータとステップSt48で取得した期待値データベースDB4からの各種のデータとが一致するか否かの照合処理を行う(ステップSt49)。可視化アプリケーション処理部26は、ステップSt49の照合処理の結果を示すマッピング表示画面(例えば図14のマッピング表示画面W2又は図17のマッピング表示画面W4参照)を生成(描画)する(ステップSt50)。可視化アプリケーション処理部26は、ステップSt50で生成したマッピング表示画面をブラウザ装置に送信して出力させる(ステップSt51)。
【0106】
以上により、本実施の形態に係るトレーラ追尾装置20は、広大な敷地を有するヤードYRD内でのトレーラ(トレーラTRA1)の予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラ(トレーラID読取カメラIC1、トレーラ追尾カメラC1~C8)から、カメラの撮像画像を取得する取得部(通信インターフェース22)と、トレーラの識別情報(トレーラID)とカメラの撮像画像に基づくトレーラのヤードYRD内の位置の情報とを関連付けて格納するデータベース(ペアリングデータベースDB3)と、データベースに基づいて、外部ブラウザ装置(表示装置30)からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置の情報を外部ブラウザ装置に出力する可視化処理部(可視化アプリケーション処理部26)と、を備える。これにより、トレーラ追尾装置20は、ヤードYRD内でのトレーラの位置情報を適切に管理できるので、作業者(ヤードジョッキー)にとって目的の(例えば牽引する必要がある)トレーラの位置を容易に可視化でき、ヤードジョッキーが目的のトレーラを発見することを効率的に支援できる。
【0107】
また、トレーラ追尾装置20は、トレーラの識別情報(トレーラID)とカメラの撮像画像に基づくトレーラのヤードYRD内の位置の情報とを関連づけるペアリング処理部25、を更に備える。これにより、トレーラ追尾装置20は、トレーラIDの取得元となるデバイス(例えばトレーラID読取カメラIC1)とトレーラのヤードYRD内の位置情報の取得元となるデバイス(例えばトレーラ追尾カメラC1~C8)とが異なる場合でも、トレーラの情報として適切に紐付けて管理できる。
【0108】
また、カメラは、ヤードYRDの入り口(チェックインゲートCIG)に設けられ、トレーラの識別情報(トレーラID)を読み取る第1カメラ(トレーラID読取カメラIC1)、を含む。トレーラ追尾装置20は、第1カメラの撮像画像に基づいて、トレーラの識別情報(トレーラID)を抽出するトレーラID抽出部23、を更に備える。これにより、トレーラ追尾装置20は、トレーラID読取カメラIC1の撮像画像に基づいて、ヤードYRDに入場しようとしているトレーラのトレーラIDを適切に検知及び抽出できる。
【0109】
また、カメラは、ヤードYRD内に設けられ、広大な敷地を有するヤードYRD内でのトレーラ(トレーラTRA1)の予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラ(トレーラ追尾カメラC1~C8)、を含む。トレーラ追尾装置20は、第2カメラの撮像画像に基づいて、トレーラのヤードYRD内の位置を推定するとともに、トレーラのヤードYRD内の時間ごとの推定位置により定まるトレーラの動線を抽出するトレーラ動線抽出部24、を更に備える。これにより、トレーラ追尾装置20は、ヤードYRD内のトレーラが移動する移動経路を撮像可能なトレーラ追尾カメラの撮像画像を用いて、ヤードYRD内でのトレーラの位置及び動線(つまり移動軌跡)を定量化して格納(登録)できる。
【0110】
また、トレーラ動線抽出部24は、第2カメラ(トレーラ追尾カメラC1~C8)の撮像画像に基づくトレーラのヤードYRD内の位置を示す第1位置(最新の検知位置)が予測範囲内であると判定した場合、第1位置までの動線を既抽出の動線に追加する。トレーラ動線抽出部24は、第2カメラの撮像画像に基づくトレーラのヤードYRD内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、第1位置までの動線を新規の動線として追加する。これにより、トレーラ追尾装置20は、ヤードYRD内で移動し得るトレーラの位置の予測ができるか否かに応じて、そのトレーラの動線を既存の動線と連結(結線)するように繋げて管理でき、一方で、そのトレーラの位置から新たな動線がスタートするものとして管理することもできる。
【0111】
また、可視化処理部(可視化アプリケーション処理部26)は、可視化指示により特定されるトレーラの現在位置と現在位置までのヤードYRD内の移動軌跡を示す動線とを関連付けて外部ブラウザ装置(表示装置30)に出力する。これにより、トレーラ追尾装置20は、表示装置30を使用するユーザ(例えばオペレータ又はヤードジョッキー)が探したいトレーラの現在位置とそのトレーラのヤードYRD内での動線(移動軌跡)とを関連付けて表示装置30に対して可視化して出力できる。
【0112】
また、トレーラ追尾装置20は、トレーラのヤードYRD内の時間ごとの移動経路上の位置の情報を格納する第2データベース(期待値データベースDB4)、を更に備える。可視化処理部(可視化アプリケーション処理部26)は、可視化指示により特定されるトレーラの現在位置と現在時刻においてトレーラが停車するべき位置とを対比的に外部ブラウザ装置(表示装置30)に出力する。これにより、トレーラ追尾装置20は、表示装置30を使用するユーザ(例えばオペレータ)が定期的に監視しているヤードYRD内のトレーラの現在位置が本来正しく存在しているべき位置と一致しているか否かを可視化でき、ユーザの判断材料を提供することができる。
【0113】
(実施の形態1の変形例)
実施の形態1の変形例(以下「変形例」と称する)では、トレーラ追尾装置は、トレーラ自体を適切に検知しているか否かを示す予測確率と、トレーラの予測位置と実際の検知位置との間の合致率を示すスコアと、を用いてトレーラ検知信頼度を算出する。トレーラ追尾装置は、このトレーラ検知信頼度の算出結果に応じて、マッピング表示画面におけるトレーラの位置及び動線の表示態様を変更する。なお、変形例に係るトレーラ追尾システムのトレーラ追尾装置以外の構成は実施の形態1に係るトレーラ追尾システム100のトレーラ追尾装置20以外の構成と同一である。
【0114】
6.トレーラ追尾装置の構成
次に、図20A図20B及び図20Cを参照して、変形例に係るトレーラ追尾装置20Aのトレーラ動線抽出部24A、動線データベースDB2A、ペアリングデータベースDB3Aについて説明する。図20Aは、変形例に係るトレーラ動線抽出部の詳細な機能的な構成例を示すブロック図である。図20Bは、変形例に係る動線データベースDB2Aの構成例を示す図である。図20Cは、変形例に係るペアリングデータベースDB3Aの構成例を示す図である。図20Aから図20Cのそれぞれの説明において、実施の形態1に係る要素と同一の構成については同一の符号を付与して説明を簡略化或いは省略し、異なる内容について説明する。
【0115】
変形例に係るトレーラ追尾装置20Aの構成は、実施の形態1に係るトレーラ追尾装置20の構成と比べて、トレーラ動線抽出部24A、動線データベースDB2A及びペアリングデータベースDB3Aのみ異なり、他の構成は同一である。このため、図20Aにはトレーラ動線抽出部24Aの詳細な構成例が示され、図20Bには動線データベースDB2Aの詳細な構成例が示され、図20CにはペアリングデータベースDB3の詳細な構成例が示されている。
【0116】
トレーラ動線抽出部24Aは、トレーラ検知部24A1と、追尾部24A2と、信頼度算出部24A3とを有する。
【0117】
トレーラ検知部24A1は、通信インターフェース22からのデータ(つまり、トレーラ追尾カメラC1~C8のそれぞれからの撮像画像のデータ)を周期的に取得する。トレーラ検知部24A1は、トレーラ追尾カメラ(例えばトレーラ追尾カメラC1)からの撮像画像のデータを対象とした解析を行うことにより、その撮像画像に映っているトレーラの位置を示す位置情報を周期的に抽出する。トレーラ検知部24A1は、トレーラの検知情報(例えばトレーラの検知枠の大きさ、位置)を追尾部24A2に送る。また、トレーラ検知部24A1は、トレーラの検知に伴い、トレーラ自体の検知精度を示す予測確率(score0)を演算して信頼度算出部24A3に送る。
【0118】
追尾部24A2は、動線データベースDB2Aに格納(登録)されている各種のデータ(動線情報)を参照し、トレーラ検知部24A1からの検知情報に含まれる位置情報が示す位置が直近(前回)に抽出された位置情報が示す位置との間で同一の動線又は異なる動線のいずれを構成するかを判定し、この判定結果に基づいて動線IDを付与する。また、追尾部24A2は、直近(前回)に検知されたトレーラの位置を基にしたトレーラの予測位置と実際の検知位置(最新位置)との間の合致率を示すスコア(score1)を演算して信頼度算出部24A3に送る。追尾部24A2は、トレーラが検知された時刻であるタイムスタンプとそのトレーラの動線ID(FID)とその抽出された位置情報とを関連付けて動線データベースDB2Aに格納(登録)する。
【0119】
信頼度算出部24A3は、トレーラ検知部24A1からの予測確率(score0)と追尾部24A2からのスコア(score1)とを入力した所定の関数(f(score0,score1))の演算により、トレーラ検知信頼度CSを算出する。信頼度算出部24A3は、トレーラ検知信頼度CSを動線データベースDB2A及びペアリングデータベースDB3Aのそれぞれに格納(登録)する。なお、図20Aから図20Cのそれぞれでは、トレーラ検知信頼度を「信頼度」と略記している。
【0120】
動線データベースDB2Aは、トレーラの位置情報がトレーラ動線抽出部24により抽出された時の時刻を示すタイムスタンプ(TM)と、その抽出された位置情報(例えば二次元座標)が示すトレーラ位置(POS)と、そのトレーラ位置が新規の動線を構成するか又は既存の動線を構成するかを示す動線ID(FID)と、信頼度算出部24A3により算出されたトレーラ検知信頼度と、を関連付けて格納(登録)するデータベースである(図20BB参照)。図20Bに示すように、動線データベースDB2Aは、タイムスタンプ(TM)と、動線ID(FID)と、トレーラ位置(POS)と、トレーラ検知信頼度と、を関連付けて格納する。
【0121】
ペアリングデータベースDB3Aは、同時刻であるトレーラIDが抽出された時の時刻及びトレーラの位置情報が抽出された時の時刻を示すタイムスタンプ(TM)と、抽出されたトレーラID(TID)と、抽出された位置情報が示すトレーラ位置(POS)と、そのトレーラ位置が新規の動線又は既存の動線のうちいずれを構成するかを示す動線ID(FID)と、信頼度算出部24A3により算出されたトレーラ検知信頼度と、を関連付けて格納(登録)するデータベースである(図20C参照)。図20Cに示すように、ペアリングデータベースDB3Aは、タイムスタンプ(TM)と、トレーラID(TID)と、動線ID(FID)と、トレーラ位置(POS)と、トレーラ検知信頼度と、を関連付けて格納する。
【0122】
7.マッピング表示画面の表示態様
次に、図21から図24を参照して、変形例に係るマッピング表示画面の各種の表示態様について説明する。図21は、変形例に係る表示装置30に表示される、ヤードYRDにチェックインしたトレーラの位置の第1可視化例を示す図である。図22は、変形例に係る表示装置30に表示される、ヤードYRDにチェックインしたトレーラの位置の第2可視化例を示す図である。図23は、変形例に係る表示装置30に表示される、ヤードYRDにチェックインしたトレーラの位置の第3可視化例を示す図である。図24は、変形例に係る表示装置30に表示される、ヤードYRDにチェックインしたトレーラの位置の第4可視化例を示す図である。
【0123】
例えば信頼度算出部24A3により算出されたトレーラ検知信頼度がメモリ21に格納されている所定の閾値よりも小さいとする。この場合、可視化アプリケーション処理部26は、表示装置30からの可視化要求に基づき、トレーラを検知した位置(例えば駐車スペースPKSのいずれかの位置)を含む所定のエリアAR1(例えば駐車スペースPKS)を示すインジケータIG3とチェックインゲートCIGからその検知した位置までの動線FLW3とをヤードYRDの俯瞰的なマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W5を生成する。エリアAR1は、例えば単一の色で描画される。インジケータIG3は、例えば可視化要求の対象となるトレーラのトレーラID「ID0001」と、現在位置と推定される位置を含むエリアAR1を示す情報(例えば駐車スペースPKSの識別情報である「AreaS」を示す情報)とを関連付けて報知する。可視化アプリケーション処理部26は、生成したマッピング表示画面WD5を少なくとも可視化要求の送信元である表示装置30に出力(送信)する(図21参照)。これにより、トレーラ追尾装置20Aは、トレーラ検知信頼度が所定の閾値より小さい場合等のようにトレーラの位置検知が難しい状況であっても、そのトレーラが位置する蓋然性が高いエリアを広範囲に可視化することができ、オペレータ又はヤードジョッキーに視覚的に提示できる。
【0124】
例えば信頼度算出部24A3により算出されたトレーラ検知信頼度がメモリ21に格納されている所定の閾値よりも小さいとする。この場合、可視化アプリケーション処理部26は、表示装置30からの可視化要求に基づき、トレーラを検知した位置(例えば駐車スペースPKSのいずれかの位置)を含む所定のエリアAR1a(例えば駐車スペースPKS)を示すインジケータIG3とチェックインゲートCIGからその検知した位置までの動線FLW3とをヤードYRDの俯瞰的なマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W6を生成する。エリアAR1aは、例えばその終端付近は駐車している確率が低いため薄い色で描画され、かつ、その終端付近から中央付近に向かって駐車している確率が高くなるため濃い色で描画される。インジケータIG3は、例えば可視化要求の対象となるトレーラのトレーラID「ID0001」と、現在位置と推定される位置を含むエリアAR1aを示す情報(例えば駐車スペースPKSの識別情報である「AreaS」を示す情報)とを関連付けて報知する。可視化アプリケーション処理部26は、生成したマッピング表示画面WD6を少なくとも可視化要求の送信元である表示装置30に出力(送信)する(図22参照)。これにより、トレーラ追尾装置20Aは、トレーラ検知信頼度が所定の閾値より小さい場合等のようにトレーラの位置検知が難しい状況であっても、そのトレーラが位置する蓋然性が高いエリア内での検知確率の大小を示唆可能かつ広範囲に可視化することができ、オペレータ又はヤードジョッキーに視覚的に提示できる。
【0125】
例えば信頼度算出部24A3により算出されたトレーラ検知信頼度がメモリ21に格納されている所定の閾値よりも小さいとする。この場合、可視化アプリケーション処理部26は、表示装置30からの可視化要求に基づき、トレーラを検知した位置(例えば駐車スペースPKSのいずれかの位置)を示唆するインジケータIG4とチェックインゲートCIGからその存在しているであろうと推定される位置までの動線FLW4とをヤードYRDの俯瞰的なマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W7を生成する。インジケータIG4は、例えば可視化要求の対象となるトレーラのトレーラID「ID0001」を少なくとも報知する。可視化アプリケーション処理部26は、生成したマッピング表示画面WD7を少なくとも可視化要求の送信元である表示装置30に出力(送信)する(図23参照)。これにより、トレーラ追尾装置20Aは、トレーラ検知信頼度が所定の閾値より小さい場合等のようにトレーラの位置検知が難しい状況であっても、そのトレーラが位置する蓋然性が高いエリアの付近を大まかに提示可能に可視化することができ、オペレータ又はヤードジョッキーに視覚的に提示できる。
【0126】
例えば信頼度算出部24A3により算出されたトレーラ検知信頼度がメモリ21に格納されている所定の閾値よりも小さいとする。この場合、可視化アプリケーション処理部26は、表示装置30からの可視化要求に基づき、トレーラを検知した位置(例えば駐車スペースPKSのいずれかの位置)を示唆するインジケータIG5aとチェックインゲートCIGからその存在しているであろうと推定される位置までの動線FLW5aとをヤードYRDの俯瞰的なマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W8を生成する。インジケータIG5aは、例えば可視化要求の対象となるトレーラのトレーラID「ID0001」と、トレーラ検知信頼度が相対的に低いこと(CS:low level)と、を少なくとも報知する。
【0127】
例えば信頼度算出部24A3により算出されたトレーラ検知信頼度がメモリ21に格納されている所定の閾値よりも大きいとする。この場合、可視化アプリケーション処理部26は、表示装置30からの可視化要求に基づき、トレーラを検知した位置(例えば駐車スペースPKSのいずれかの位置)を示唆するインジケータIG5bとチェックインゲートCIGからその存在しているであろうと推定される位置までの動線FLW5bとをヤードYRDの俯瞰的なマップMP1に重畳して描画したマッピング表示画面W8を生成する。インジケータIG5bは、例えば可視化要求の対象となるトレーラのトレーラID「ID0001」と、トレーラ検知信頼度が相対的に高いこと(CS:high level)と、を少なくとも報知する。
【0128】
可視化アプリケーション処理部26は、生成したマッピング表示画面WD8を少なくとも可視化要求の送信元である表示装置30に出力(送信)する(図24参照)。これにより、トレーラ追尾装置20Aは、トレーラ検知信頼度が所定の閾値より小さい場合若しくは大きい場合等のようにトレーラの位置検知の精度(トレーラ検知信頼度)の大小に応じて、動線の太さを臨機応変に変更して可視化することができ、オペレータ又はヤードジョッキーに視覚的に提示できる。
【0129】
以上により、変形例に係るトレーラ追尾装置20Aでは、トレーラ動線抽出部24Aは、第2カメラ(トレーラ追尾カメラC1~C8)の撮像画像に基づいてトレーラの信頼度(トレーラ検知信頼度)を算出する。可視化処理部(可視化アプリケーション処理部26)は、信頼度の算出結果に基づいて、外部ブラウザ装置(表示装置30)からの可視化指示により特定されるトレーラの現在位置を示唆するヤード内のエリアインジケータの表示態様(図21から図24参照)を変更して外部ブラウザ装置に出力する。これにより、トレーラ追尾装置20Aは、トレーラ検知信頼度の大小に応じて、トレーラが検知されている確からしさを視覚的にオペレータ又はヤードジョッキーに提示できる。
【0130】
以上、添付図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0131】
なお、上述した実施の形態1又はその変形例において、トレーラ追尾装置20、20Aがトレーラ追尾カメラC1~C8のそれぞれを用いてトレーラを検知する際、トレーラ以外の物体を検知対象から除外するようにトレーラ動線抽出部24、24Aを構成しても構わない。また、トレーラ追尾カメラC1~C8のそれぞれが、トレーラを検知可能な学習モデルを搭載しており、この学習モデルを用いてトレーラを検知してトレーラ追尾装置20、20Aに送信してよい。これにより、トレーラ追尾装置20、20Aは、トレーラの検知する処理を省略して構成できる。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本開示は、ヤード内の作業者にとって目的のトレーラの位置を容易に可視化することを効率的に支援するトレーラ追尾装置、トレーラ追尾システム及びトレーラ追尾方法として有用である。
【符号の説明】
【0133】
10 カメラ
20、20A トレーラ追尾装置
21 メモリ
22、27 通信インターフェース
23 トレーラID抽出部
24 トレーラ動線抽出部
24A1 トレーラ検知部
24A2 追尾部
24A3 信頼度算出部
25 ペアリング処理部
26 可視化アプリケーション処理部
30 表示装置
31 オペレータブラウザ装置
32 ヤードジョッキーブラウザ装置
100 トレーラ追尾システム
C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8 トレーラ追尾カメラ
DB1 IDデータベース
DB2 動線データベース
DB3 ペアリングデータベース
DB4 期待値データベース
IC1、IC2 トレーラID読取カメラ
LC1、LC2 ライセンスプレート読取カメラ
CIG チェックインゲート
COG チェックアウトゲート
TRA1 トレーラ
TRC1 トラクタ
YRD ヤード
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図20C
図21
図22
図23
図24
【手続補正書】
【提出日】2023-07-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリとプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力する、
トレーラ追尾装置。
【請求項2】
前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ、を含み、
前記プロセッサは、前記第1カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの識別情報を抽出する、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項3】
前記カメラは、前記ヤード内に設けられ、前記移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラ、を含み、
前記プロセッサは、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出する、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲内であると判定した場合、前記第1位置までの動線を既抽出の動線に追加し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、前記第1位置までの動線を新規の動線として追加する、
請求項に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラの現在位置と前記現在位置までの前記ヤード内の移動軌跡を示す動線とを関連付けて出力する、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記第1トレーラの前記ヤード内の時間ごとの前記移動経路上の位置の情報を第2データベースに格納
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラの現在位置と現在時刻において前記第1トレーラが停車するべき位置とを対比的に出力する、
請求項に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて前記第1トレーラの信頼度を算出し
記信頼度の算出結果に基づいて、前記第1トレーラの現在位置を示唆する前記ヤード内のエリアインジケータの表示態様を変更して出力する、
請求項に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項8】
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラとの間で通信可能に接続されるトレーラ追尾装置により実行されるトレーラ追尾方法であって、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力する、
トレーラ追尾方法。
【請求項9】
メモリとプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力する、
トレーラ追尾システム。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリとプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、
前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ、を含み、
前記第1のカメラは、前記トレーラの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力する、
トレーラ追尾装置。
【請求項2】
記プロセッサは、前記第1カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの識別情報を抽出する、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項3】
記プロセッサは、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定し、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出する、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が前記ヤード内で移動し得るトレーラの位置の予測範囲内であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出された既抽出の動線に追加し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出されていない新規の動線として追加する、
請求項3に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラの現在位置と前記現在位置までの前記ヤード内の移動軌跡を示す動線とを関連付けて出力する、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記第1トレーラの前記ヤード内の時間ごとの前記移動経路上の位置の情報を第2データベースに格納し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラの現在位置と現在時刻において前記第1トレーラが停車するべき位置とを対比的に出力する、
請求項5に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラ自体を適切に検知しているか否かを示す予測確率と、前記トレーラの予測位置と実際の検知位置との間の合致率を示すスコアから得られる前記第1トレーラの信頼度を算出し、
前記信頼度の算出結果に基づいて、前記第1トレーラの現在位置を示唆する前記ヤード内のエリアインジケータの表示態様を変更して出力する、
請求項3に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項8】
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラとの間で通信可能に接続されるトレーラ追尾装置により実行されるトレーラ追尾方法であって、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、
前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ、を含み、
前記第1のカメラは、トラクタの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力する、
トレーラ追尾方法。
【請求項9】
メモリとプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、
前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ、を含み、
前記第1のカメラは、トラクタの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力する、
トレーラ追尾システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示は、メモリとプロセッサとを備え、前記プロセッサは、前記メモリを用いて、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ、を含み、前記第1のカメラは、前記トレーラの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し第1トレーラを特定する情報を取得し、前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力する、トレーラ追尾装置を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、本開示は、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラとの間で通信可能に接続されるトレーラ追尾装置により実行されるトレーラ追尾方法であって、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ、を含み、前記第1のカメラは、前記トレーラの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納第1トレーラを特定する情報を取得し、前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力する、トレーラ追尾方法を提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本開示は、メモリとプロセッサとを備え、前記プロセッサは、前記メモリを用いて、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ、を含み、前記第1のカメラは、前記トレーラの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し第1トレーラを特定する情報を取得し、前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力する、トレーラ追尾システムを提供する。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリとプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、
前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ前記ヤード内に設けられ前記移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラと、を含み、
前記第1カメラは、前記トレーラの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定し、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が前記ヤード内で移動し得るトレーラの位置の予測範囲内であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出された既抽出の動線に追加し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出されていない新規の動線として追加する、
トレーラ追尾装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記第1カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの識別情報を抽出する、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラの現在位置と前記現在位置までの前記ヤード内の移動軌跡を示す動線とを関連付けて出力する、
請求項1に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記第1トレーラの前記ヤード内の時間ごとの前記移動経路上の位置の情報を第2データベースに格納し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラの現在位置と現在時刻において前記第1トレーラが停車するべき位置とを対比的に出力する、
請求項に記載のトレーラ追尾装置。
【請求項5】
メモリとプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、
前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラと、前記ヤード内に設けられ前記移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラと、を含み、
前記第1カメラは、前記トレーラの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力し、
前記プロセッサは、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定し、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラ自体を適切に検知しているか否かを示す予測確率と、前記トレーラの予測位置と実際の検知位置との間の合致率を示すスコアから得られる前記第1トレーラの信頼度を算出し、
前記信頼度の算出結果に基づいて、前記第1トレーラの現在位置を示唆する前記ヤード内のエリアインジケータの表示態様を変更して出力する
レーラ追尾装置。
【請求項6】
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラとの間で通信可能に接続されるトレーラ追尾装置により実行されるトレーラ追尾方法であって、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、
前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ前記ヤード内に設けられ前記移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラと、を含み、
前記第1カメラは、トラクタの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定し、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が前記ヤード内で移動し得るトレーラの位置の予測範囲内であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出された既抽出の動線に追加し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出されていない新規の動線として追加する、
トレーラ追尾方法。
【請求項7】
メモリとプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、
前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ前記ヤード内に設けられ前記移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
前記第1カメラは、トラクタの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、
前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、
第1トレーラを特定する情報を取得し、
前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定し、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が前記ヤード内で移動し得るトレーラの位置の予測範囲内であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出された既抽出の動線に追加し、
前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出されていない新規の動線として追加する、
トレーラ追尾システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示は、メモリとプロセッサとを備え、前記プロセッサは、前記メモリを用いて、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ前記ヤード内に設けられ前記移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラと、を含み、前記第1カメラは、前記トレーラの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、前記プロセッサは、前記メモリを用いて、前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、第1トレーラを特定する情報を取得し、前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力し、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定し、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出し、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が前記ヤード内で移動し得るトレーラの位置の予測範囲内であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出された既抽出の動線に追加し、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出されていない新規の動線として追加する、トレーラ追尾装置を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、本開示は、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラとの間で通信可能に接続されるトレーラ追尾装置により実行されるトレーラ追尾方法であって、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ前記ヤード内に設けられ前記移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラと、を含み、前記第1カメラは、前記トレーラの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、第1トレーラを特定する情報を取得し、前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力し、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定し、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出し、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が前記ヤード内で移動し得るトレーラの位置の予測範囲内であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出された既抽出の動線に追加し、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出されていない新規の動線として追加する、トレーラ追尾方法を提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本開示は、メモリとプロセッサとを備え、前記プロセッサは、前記メモリを用いて、ヤード内でのトレーラの予め定められた移動経路を撮像する少なくとも1台のカメラが撮像した撮像画像を取得し、前記カメラは、前記ヤードの入り口に設けられ、前記トレーラの識別情報を読み取る第1カメラ前記ヤード内に設けられ前記移動経路を撮像する少なくとも1台の第2カメラと、を含み、前記第1カメラは、前記トレーラの前方部分を被写体とする画像を周期的に撮像し、前記プロセッサは、前記メモリを用いて、前記トレーラの識別情報と前記カメラの撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置の情報とを関連付けてデータベースに格納し、第1トレーラを特定する情報を取得し、前記第1トレーラを特定する情報に基づき、前記第1トレーラに対応する前記第1トレーラの位置情報を前記データベースから読み出して出力し、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づいて、前記トレーラの前記ヤード内の位置を推定し、前記トレーラの前記ヤード内の時間ごとの推定位置により定まる前記トレーラの動線を抽出し、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が前記ヤード内で移動し得るトレーラの位置の予測範囲内であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出された既抽出の動線に追加し、前記第2カメラが撮像した撮像画像に基づく前記トレーラの前記ヤード内の位置を示す第1位置が予測範囲外であると判定した場合、前記第1位置までの動線を直近に抽出されていない新規の動線として追加する、トレーラ追尾システムを提供する。