(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121687
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】眠りにくい椅子
(51)【国際特許分類】
A47C 9/00 20060101AFI20240830BHJP
A47C 3/18 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
A47C9/00 Z
A47C3/18 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028916
(22)【出願日】2023-02-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】523070610
【氏名又は名称】江間 亜柘樹
(71)【出願人】
【識別番号】523070621
【氏名又は名称】松浦 由晋
(71)【出願人】
【識別番号】523070632
【氏名又は名称】坂北 希心
(71)【出願人】
【識別番号】523070643
【氏名又は名称】岡田 真音
(72)【発明者】
【氏名】江間 亜柘樹
(72)【発明者】
【氏名】松浦 由晋
(72)【発明者】
【氏名】坂北 希心
(72)【発明者】
【氏名】岡田 真音
【テーマコード(参考)】
3B091
3B095
【Fターム(参考)】
3B091AA03
3B091AB01
3B095AA10
3B095AB06
3B095AC05
3B095CA10
(57)【要約】
【課題】正姿勢で座る際の安定性を増し、悪姿勢で座る際のみ座面が回動する椅子を提供すること。
【解決手段】座面1と、フレーム2と、を備えた眠りにくい椅子において、座面1の後部に重心が移動すると、座面1は後ろ貫35及び軸2a,2bによって支持され、座面1の前部に重心が移動すると、座面1は前方へ回転して、前貫34及び軸2a,2bによって支持され
、回動時は軸のみで支持されることを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座面と、フレームと、を備えた眠りにくい椅子において、
前記フレームは、左右一対の前脚と、左右一対の後脚と、左右それぞれの該前脚と該後脚をそれぞれの上部で繋ぐ左右一対の側面フレームとで構成され、
前記左右の側面フレーム間に前記座面の後部を支持する後ろ貫を有し、
前記左右の前脚間に前記座面の回動域を制限及び前記座面の前部を支持する前貫を有し、
前記座面は、前記左右の側面フレームに回動可能に棒状の軸により連結され、前記座面の後部に重心が移動すると、該座面は前記後ろ貫及び前記軸によって支持され、前記座面の前部に重心が移動すると、該座面は前方へ回転して、前記前貫及び前記軸によって支持されることを特徴とする眠りにくい椅子。
【請求項2】
前記一対の後脚から上方に延びる門型状の背もたれフレームと、該背もたれフレームに固定された背板と、を更に備えた請求項1に記載の眠りにくい椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として学校用家具として使用される椅子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の学校用椅子は、授業中の居眠りについて考慮されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載された座面装置は、長時間座ることを考慮されておらず、常に座面が安定しない為、座ることに意識が向き、物事に集中できないという課題がある。
【0005】
本発明は、正姿勢で座る際は安定し、悪姿勢で座る際のみ座面が回動する椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の椅子は、座面と、フレームと、を備えた眠りにくい椅子において、前記フレームは、左右一対の前脚と、左右一対の後脚と、左右それぞれの該前脚と該後脚をそれぞれの上部で繋ぐ左右一対の側面フレームとで構成され、前記左右の側面フレーム間に前記座面の後部を支持する後ろ貫を有し、前記左右の前脚間に前記座面の回動域を制限及び前記座面の前部を支持する前貫を有し、前記座面は、前記左右の側面フレームに回動可能に棒状の軸により連結され、前記座面の後部に重心が移動すると、該座面は前記後ろ貫及び前記軸によって支持され、前記座面の前部に重心が移動すると、該座面は前方へ回転して、前記前貫及び前記軸によって支持されることを特徴とする眠りにくい椅子。
請求項2の椅子は、前記一対の後脚から上方に延びる門型状の背もたれフレームと、該背もたれフレームに固定された背板と、を更に備えた請求項1に記載の眠りにくい椅子。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の椅子は、軸により座面が回動することが可能であり、悪姿勢で座る際のみ座面が回動し、椅子に後ろ貫を備えることで、正姿勢で座る際は安定する。
請求項2の椅子は、背もたれフレームと、該背もたれフレームに固定された背板とを更に備え、座面の後方に重心がある時の安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態の椅子の座面が水平の状態の全体の斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態の椅子の座面が傾いた状態の全体の斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態の椅子のフレームのみの全体の斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態の椅子の座面と軸のみの斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態の後部に重心が移動したときの模型画像である。
【
図6】本発明の実施形態の前部に重心が移動したときの模型画像である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態の椅子について、添付図面に基づいて説明する。
図1、
図2、
図3に示すように、座面1と、フレーム3と、を備えた眠りにくい椅子において、前記フレーム3は、左右一対の前脚31a、31bと、左右一対の後脚32a、32bと、左右それぞれの該前脚32a、32bと該後脚32a、32bをそれぞれの上部で繋ぐ左右一対の側面フレーム33a、33bとで構成され、前記左右の側面フレーム33a、33b間に前記座面1の後部を支持する後ろ貫35を有し、前記左右の前脚31a、31b間に前記座面1の回動域を制限及び前記座面1の前部を支持する前貫34を有し、前記座面1は、前記左右の側面フレーム33a,33bに回動可能に棒状の軸2a,2bにより連結され、前記座面1の後部に重心が移動すると、該座面1は前記後ろ貫35及び前記軸2a,2bによって支持され、前記座面1の前部に重心が移動すると、該座面1は前方へ回転して、前記前貫34及び前記軸2a,2bによって支持されることを特徴とする。
また、前記一対の後脚32a,32bから上方に延びる門型状の背もたれフレーム4と、該背もたれフレーム4に固定された背板5と、を更に備えている。
図4に示すように、座面1に棒状の軸2a、2bが一体化されているが、側面フレーム33a,33bと一体化されていても、棒状の軸2a,2bが独立してもよい。
【0010】
図5において、正しい姿勢で眠りにくい椅子に座れば、机6でノートに書く等の多少の前傾姿勢になったとしても、人の重心は軸2a,2bより後ろになり、座面1は水平を維持できる事を表現している。
図6においては、机6にうつ伏せになる等、かなりの前傾姿勢になった際、軸2a,2bより重心が前になり、座面1が前方へ回動し、座りにくい事を表現している。その際に眠りにくい椅子から滑り落ちたとしても、前傾姿勢前提であることと机6があることにより、しゃがんだ状態になり、危険性はないと言える。
【符号の説明】
【0011】
1 座面
2 軸
2a 軸(左)
2b 軸(右)
3 フレーム
31a 前脚(左)
31b 前脚(右)
32a 後脚(左)
32b 後脚(右)
33a 側面フレーム(左)
33b 側面フレーム(右)
34 前貫
35 後ろ貫
4 背もたれフレーム
5 背板
6 机
【手続補正書】
【提出日】2023-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
座面と、フレームと、を備えた眠りにくい椅子において、
前記フレームは、左右一対の前脚と、左右一対の後脚と、左右それぞれの該前脚と該後脚をそれぞれの上部で繋ぐ左右一対の側面フレームとで構成され、
前記左右の側面フレーム間に前記座面の後部を支持する後ろ貫を有し、
前記左右の前脚間に前記座面の回動域を制限及び前記座面の前部を支持する前貫を有し、
前記座面は、前記左右一対の側面フレームの内側間よりも幅方向の長さが小さく、前記左右の側面フレームに回動可能に棒状の軸により連結され、前記座面の後部に重心が移動すると、該座面は前記後ろ貫及び前記軸によって支持され、前記座面の前部に重心が移動すると、該座面は前方へ回転して、前記前貫及び前記軸によって支持され、回動時は軸のみで支持されることを特徴とする眠りにくい椅子。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
請求項1の椅子は、座面と、フレームと、を備えた眠りにくい椅子において、前記フレームは、左右一対の前脚と、左右一対の後脚と、左右それぞれの該前脚と該後脚をそれぞれの上部で繋ぐ左右一対の側面フレームとで構成され、前記左右の側面フレーム間に前記座面の後部を支持する後ろ貫を有し、前記左右の前脚間に前記座面の回動域を制限及び前記座面の前部を支持する前貫を有し、前記座面は、前記左右一対の側面フレームの内側間よりも幅方向の長さが小さく、前記左右の側面フレームに回動可能に棒状の軸により連結され、前記座面の後部に重心が移動すると、該座面は前記後ろ貫及び前記軸によって支持され、前記座面の前部に重心が移動すると、該座面は前方へ回転して、前記前貫及び前記軸によって支持され、回動時は軸のみで支持されることを特徴とする眠りにくい椅子。
請求項2の椅子は、前記一対の後脚から上方に延びる門型状の背もたれフレームと、該背もたれフレームに固定された背板と、を更に備えた請求項1に記載の眠りにくい椅子。