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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121689
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】配線スイッチ
(51)【国際特許分類】
   F21V 23/00 20150101AFI20240830BHJP
   H05B 47/11 20200101ALI20240830BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20240830BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20240830BHJP
   F21V 11/08 20060101ALI20240830BHJP
   F21V 15/01 20060101ALI20240830BHJP
   F21S 8/08 20060101ALI20240830BHJP
   F21W 131/103 20060101ALN20240830BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240830BHJP
【FI】
F21V23/00 140
H05B47/11
H05B47/165
F21V23/00 113
F21V23/04
F21V11/08
F21V15/01 100
F21V15/01 300
F21S8/08 100
F21W131:103
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028918
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】322003732
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】豊田 一郎
(72)【発明者】
【氏名】高江洲 竜馬
(72)【発明者】
【氏名】宮本 祐一
(72)【発明者】
【氏名】森 友希
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014GA00
3K273PA06
3K273QA07
3K273QA30
3K273RA08
3K273SA04
3K273SA05
3K273SA39
3K273SA46
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA28
3K273TA41
3K273UA20
3K273UA22
3K273VA06
3K273VA08
(57)【要約】
【課題】誤検知による自己点滅の発生を抑制することができる配線スイッチを提供する。
【解決手段】配線スイッチ10は、周囲の明るさを検知し、当該明るさに応じた照度信号を出力する照度センサー31と照度センサー31が出力した照度信号に基づいて点灯信号または消灯信号を出力する制御部32と照明装置2に電力を供給する電源部33と点灯信号または消灯信号にしたがって照明装置2に供給する電力をONまたはOFFするスイッチ34とが実装された基板22を有するボディ20と、基板22を覆い、採光面43aの法線方向が水平方向であるレンズ43が設けられた採光部41を有するカバー40とを備える。そして、カバー40には、少なくとも採光部41の上側を含む周囲の領域において、水平方向に沿って外側に突出したカバー遮光部45が形成されている。
【選択図】図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置の下方側に配置され、周囲の明るさに応じて前記照明装置の点灯信号または消灯信号を出力可能な配線スイッチであって、
周囲の明るさを検知し、当該明るさに応じた照度信号を出力する照度センサーと前記照度センサーが出力した前記照度信号に基づいて前記点灯信号または前記消灯信号を出力する制御部と前記照明装置に電力を供給する電源部と前記点灯信号または前記消灯信号にしたがって前記照明装置に供給する電力をONまたはOFFするスイッチとが実装された基板を有するボディと、
前記基板を覆い、採光面の法線方向が水平方向であるレンズが設けられた採光部を有するカバーとを備え、
前記カバーには、少なくとも前記採光部の上側を含む周囲の領域において、前記水平方向に沿って外側に突出したカバー遮光部が形成されている
配線スイッチ。
【請求項2】
前記カバーの一部を前記水平方向と垂直な上側方向から覆う第1の遮光フードをさらに備え、
前記第1の遮光フードには、
前記採光部と対向する位置に配置された第1の開口部と、
少なくとも前記第1の開口部の上側に配置され、前記カバー遮光部を前記上側から覆う様に前記外側に突出している第1の遮光部とが形成されている
請求項1に記載の配線スイッチ。
【請求項3】
前記カバーの一部を前記水平方向から覆う第2の遮光フードをさらに備え、
前記第2の遮光フードには、
前記採光部と対向する位置に配置された第2の開口部と、
少なくとも前記第2の開口部の上側に配置され、前記カバー遮光部を前記上側から覆う様に前記外側に突出している第2の遮光部とが形成されている
請求項1に記載の配線スイッチ。
【請求項4】
前記第1の遮光フードの上面は、前記法線方向に沿った中心線から側面に向かうにつれて前記第1の遮光フードの高さが次第に低くなる曲面形状となっている
請求項2に記載の配線スイッチ。
【請求項5】
前記第2の遮光フードの上面は、前記法線方向に沿った中心線から側面に向かうにつれて前記第2の遮光フードの高さが次第に低くなる曲面形状となっている
請求項3に記載の配線スイッチ。
【請求項6】
前記照度センサーの受光面は、前記レンズの前記採光面の裏面と対向する位置に配置されている
請求項1~3のいずれか1項に記載の配線スイッチ。
【請求項7】
前記カバーの上面は、前記法線方向に沿った中心線から側面に向かうにつれて前記カバーの高さが次第に低くなる曲面形状となっている
請求項1~3のいずれか1項に記載の配線スイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置を自動点滅させる配線スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来のLED(Light Emitting Diode)照明器具が開示されている。LED照明器具は、自動点滅制御基板と明暗センサとを有する自動点滅器を内蔵したLEDランプ本体を備える。自動点滅器は、設定した明るさを境にLED照明器具の点灯と消灯とを制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-86248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の自動点滅器は、例えば屋外の街路灯および道路灯に取り付けられるが、近年では全周囲を照らす照明装置が登場し、このような照明装置の直下に取り付けられることがある。この場合、従来の自動点滅器では、地面および壁等の反射という周囲の環境を大きく受けてしまうことがある。また、全周囲型の照明装置の直下に従来の自動点滅器が取り付けられた場合、この照明装置が点灯することで周囲の照度が上がり、誤検知による自己点滅が発生してしまうという課題がある。
【0005】
そこで、本開示は、誤検知による自己点滅の発生を抑制することができる配線スイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一態様に係る配線スイッチは、照明装置の下方側に配置され、周囲の明るさに応じて前記照明装置の点灯信号または消灯信号を出力可能な配線スイッチであって、周囲の明るさを検知し、当該明るさに応じた照度信号を出力する照度センサーと前記照度センサーが出力した前記照度信号に基づいて前記点灯信号または前記消灯信号を出力する制御部と前記照明装置に電力を供給する電源部と前記点灯信号または前記消灯信号にしたがって前記照明装置に供給する電力をONまたはOFFするスイッチとが実装された基板を有するボディと、前記基板を覆い、採光面の法線方向が水平方向であるレンズが設けられた採光部を有するカバーとを備え、前記カバーには、少なくとも前記採光部の上側を含む周囲の領域において、前記水平方向に沿って外側に突出したカバー遮光部が形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る配線スイッチによれば、誤検知による自己点滅の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態に係る照明システムを示す図である。
図2A図2Aは、実施の形態に係る配線スイッチを示す斜視図である。
図2B図2Bは、実施の形態に係る配線スイッチを示す分解斜視図である。
図3図3は、実施の形態に係る配線スイッチを示す断面図である。
図4図4は、実施の形態に係る照明システムを示すブロック図である。
図5図5は、実施の形態の変形例に係る配線スイッチを示す斜視図である。
図6図6は、実施の形態の変形例に係る配線スイッチを示す分解斜視図である。
図7図7は、実施の形態の変形例に係る配線スイッチを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0010】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0012】
また、以下の実施の形態において、円柱状、法線方向および水平方向等の表現を用いている。例えば、円柱状、法線方向および水平方向は、完全に円柱、法線方向および水平方向であることを意味するだけでなく、実質的に円柱、法線方向および水平方向である、すなわち数%程度の誤差を含むことも意味する。また、円柱状、法線方向および水平方向は、本開示による効果を奏し得る範囲において円柱、法線方向および水平方向という意味である。他の「状」、「方向」を用いた表現がある場合についても同様である。
【0013】
(実施の形態)
<構成>
まず、本実施の形態の配線スイッチ10を備えた照明システム1について、図1図4を用いて説明する。
【0014】
図1は、実施の形態に係る照明システム1を示す図である。図2Aは、実施の形態に係る配線スイッチ10を示す斜視図である。図2Bは、実施の形態に係る配線スイッチ10を示す分解斜視図である。図3は、実施の形態に係る配線スイッチ10を示す断面図である。図4は、実施の形態に係る照明システム1を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、照明システム1では、周囲の明るさが所定の暗さになれば照明装置2を自動的に点灯させ、周囲の明るさが所定の明るさになれば照明装置2を自動的に消灯させる。照明システム1では、例えば、夕方になれば照明装置2を点灯させ、朝になれば照明装置2を消灯させる。例えば、照明システム1は、屋外の街路灯および道路灯等である。
【0016】
このような本実施の形態の照明システム1は、照明装置2と、配線スイッチ10とを備えている。
【0017】
照明装置2は、屋外に接地されている支柱3に取り付けられ、周囲を照明することができる。なお、図1では、支柱3に取り付けられている場合を例示しているが、あくまでも一例であり、建造物の壁面等に取り付けられていてもよく、公知の手段で配置されている場合も本実施の形態に含む。
【0018】
照明装置2は、LEDランプと、LEDランプを覆う透光性カバーとを有している。LEDランプは、複数のLED素子を実装した基板等で構成されている。照明装置2では、LEDランプが発光した光を透光性カバーが拡散させて、照明装置2の下方に対して全方位を照明する。
【0019】
照明装置2の下方側には、周囲の明るさに応じて照明装置2の点灯信号または消灯信号を出力可能な配線スイッチ10が配置されている。配線スイッチ10は、外観が円柱状をなしたセンサスイッチである。
【0020】
具体的には、図1図2Aおよび図2Bに示すように、配線スイッチ10は、ボディ20と、カバー40と、第1の遮光フード50とを備えている。
【0021】
ボディ20には、支柱3に配線スイッチ10を取り付けるための取付金具23が連結されている。取付金具23がボルト等によって支柱3に締結されることで、配線スイッチ10が支柱3に取り付けられる。
【0022】
図2Aおよび図2Bに示すように、ボディ20は、土台21と、基板22とを有している。
【0023】
土台21は、配線スイッチ10の形状に応じて円柱状をなしている。土台21は、配線スイッチ10の底部を構成し、円筒状のカバー40および円筒状の第1の遮光フード50に覆われている。
【0024】
土台21の上面に基板22が位置するように、土台21には、基板22が連結されている。つまり、土台21は、所定の姿勢で基板22を支持している。
【0025】
図2B図3および図4に示すように、基板22は、照明装置2を自動で点灯させるための点灯信号、または、自動で消灯させるための消灯信号を出力する回路基板である。
【0026】
基板22は、照度センサー31と、制御部32と、電源部33と、スイッチ34とを有している。つまり、基板22には、照度センサー31、制御部32、電源部33、および、スイッチ34が実装されている。
【0027】
照度センサー31は、基板22の表面に対して直立するように基板22に配置されている。このため、照度センサー31の受光素子31aの受光面31bは、基板22の表面に対して直交する姿勢となっている。照度センサー31の受光面31bは、カバー40に設けられているレンズ43の採光面43aの裏面43bと対向する位置に配置されている。レンズ43の採光面43aはレンズ43の外側面であり、レンズ43の採光面43aの裏面43bはレンズ43の内側面である。
【0028】
照度センサー31は、レンズ43を介して入射する光によって周囲の明るさを検知し、当該明るさに応じた照度信号を制御部32へ出力する。
【0029】
制御部32は、照度センサー31の照度信号に基づいて点灯信号または消灯信号を出力する。照度信号は、照度センサー31が検知した周囲の明るさ(照度)を示す信号である。具体的には、制御部32は、照度センサー31から取得した照度信号に示される明るさが所定の閾値以上であるか否かを判定する。制御部32は、照度信号に示される明るさが所定の閾値以上であれば、消灯信号をスイッチ34に出力する。これにより、スイッチ34が照明装置2に供給する電力をOFFにすることで、照明装置2が消灯する。また、制御部32は、照度信号に示される明るさが所定の閾値未満であれば、点灯信号をスイッチ34に出力する。これにより、スイッチ34が照明装置2に供給する電力をONにすることで、照明装置2が点灯する。このように、制御部32は、照明装置2の点灯および消灯を制御することができる。
【0030】
電源部33は、照明装置2に電力を供給することで、照明装置2のLEDランプを発光させる電源回路で構成されている。例えば、電源部33は、商用電源等の外部電源からの交流電力を、整流、平滑および降下等して所定レベルの直流電力に変換し、直流電力を照明装置2に供給する。
【0031】
スイッチ34は、点灯信号または消灯信号にしたがって照明装置2に供給する電力をONまたはOFFする。例えば、スイッチ34は、点灯信号を取得すると、照明装置2に電力が供給されるように、OFFからONに切り替える。また、スイッチ34は、消灯信号を取得すると、照明装置2に供給される電力が停止されるように、ONからOFFに切り替える。
【0032】
スイッチ34は、例えば、リレースイッチまたは半導体スイッチである。
【0033】
図2Bおよび図3に示すように、カバー40は、基板22の鉛直上方から基板22を覆い、土台21に連結されている。カバー40は、土台21とで基板22を収容している。
【0034】
カバー40は、採光面43aの法線方向が水平方向であるレンズ43が設けられた採光部41を有する。採光部41は、カバー40に形成されたカバー開口部42と、カバー開口部42に設けられたレンズ43とを有している。カバー開口部42は、照度センサー31の受光面31bと対向する位置に配置されている。このため、レンズ43を介してカバー開口部42から入射した光が照度センサー31の受光面31bに入射できる。
【0035】
カバー40の上面は、法線方向に沿った中心線Oから側面に向かうにつれてカバー40の高さが次第に低くなる曲面形状となっている。つまり、カバー40の上面は、丸まった半球状をなしている。
【0036】
カバー40は、カバー本体44と、カバー遮光部45とを有している。
【0037】
カバー本体44は、円筒状なしている。カバー本体44の側壁には、光が通過するカバー開口部42が形成されている。カバー開口部42には、カバー開口部42を覆うレンズ43が設けられている。レンズ43は、凸レンズまたは凹レンズ等である。
【0038】
カバー遮光部45は、少なくとも採光部41の上側を含む周囲の領域において、水平方向に沿って外側に突出するように、カバー本体44に形成されている庇である。本実施の形態では、カバー遮光部45は、逆U字状をなし、採光部41を囲むように、カバー本体44の外周面から外側に突出している。つまり、本実施の形態において、採光部41の下方側には、カバー遮光部45が形成されていない。なお、採光部41の全周囲を囲むように、採光部41の下方側にもカバー遮光部45が形成されていてもよい。
【0039】
このように、カバー遮光部45が採光部41を囲むように形成されているため、カバー40では、照明装置2が発した光が採光部41に直接的に入射しないように遮光できる。また、カバー40では、照明装置2が発した光が地面で反射されても、反射された光が入射しないように遮光することもできる。
【0040】
図2Aおよび図3に示すように、第1の遮光フード50は、カバー40の一部を水平方向と垂直な上側方向から覆っている。
【0041】
第1の遮光フード50の上面は、中心線Oから側面に向かうにつれて第1の遮光フード50の高さが次第に低くなる曲面形状となっている。つまり、第1の遮光フード50の上面は、丸まった半球状をなしている。
【0042】
第1の遮光フード50は、フード本体51と、第1の遮光部52とを有している。
【0043】
フード本体51は、カバー40を収容可能なように、カバー40よりも大径な円筒状である。フード本体51には、光が通過する第1の開口部53が形成されている。
【0044】
第1の開口部53は、採光部41と対向する位置に配置されている。つまり、第1の開口部53は、カバー開口部42のレンズ43と対向する位置に配置されている。このため、第1の開口部53およびカバー開口部42のレンズ43を介して入射した光が照度センサー31の受光面31bに入射できる。
【0045】
また、第1の開口部53は、カバー開口部42に比べて開口面積が小さくなるように構成され、開口面積をカバー開口部42よりも絞っている。つまり、第1の開口部53は、採光部41に比べて通過する光量を抑制している。
【0046】
第1の遮光部52は、少なくとも第1の開口部53の上側に配置され、第1の遮光部52を上側から覆うように外側に突出した庇である。本実施の形態では、第1の遮光部52は、逆U字状をなし、第1の開口部53を囲むように、フード本体51の外周面から外側に突出している。つまり、本実施の形態において、第1の開口部53の下方側には、第1の遮光部52が形成されていない。なお、第1の開口部53の全周囲を囲むように、第1の開口部53の下方側にも第1の遮光部52が形成されていてもよい。
【0047】
このような本実施の形態では、配線スイッチ10にカバー40だけが装着された場合であっても、カバー40は、カバー遮光部45によって照明装置2が発した光が採光部41に直接的に入射しないように遮光できる。
【0048】
また、本実施の形態において、レンズ43の採光面43aから第1の遮光部52の先端までの距離は、レンズ43の採光面43aからカバー遮光部45の先端までの距離よりも長い。このため、第1の遮光フード50が装着された配線スイッチ10は、カバー40だけが装着された配線スイッチ10よりも、より採光部41に入射する光を抑制することができる。
【0049】
これらのことから、第1の遮光フード50は、カバー開口部42よりも第1の開口部53を絞ることによって採光部41に入射する光量を抑制するとともに、第1の遮光部52によって照明装置2が発した光が採光部41に直接的に入射しないように、より遮光できる。これにより、第1の遮光フード50は、照明装置2が発した光が採光部41に直接的に入射しないように、より遮光できる。また、第1の遮光フード50は、照明装置2が発した光が地面で反射されても、反射された光が入射しないように遮光することもできる。
【0050】
<作用効果>
次に、本実施の形態における配線スイッチ10の作用効果について説明する。
【0051】
上述したように、本実施の形態に係る配線スイッチ10は、照明装置2の下方側に配置され、周囲の明るさに応じて照明装置2の点灯信号または消灯信号を出力可能な配線スイッチ10であって、周囲の明るさを検知し、当該明るさに応じた照度信号を出力する照度センサー31と照度センサー31が出力した照度信号に基づいて点灯信号または消灯信号を出力する制御部32と照明装置2に電力を供給する電源部33と点灯信号または消灯信号にしたがって照明装置2に供給する電力をONまたはOFFするスイッチ34とが実装された基板22を有するボディ20と、基板22を覆い、採光面43aの法線方向が水平方向であるレンズ43が設けられた採光部41を有するカバー40とを備える。そして、カバー40には、少なくとも採光部41の上側を含む周囲の領域において、水平方向に沿って外側に突出したカバー遮光部45が形成されている。
【0052】
これによれば、カバー40のカバー遮光部45は、照明装置2が発した光を遮光することができる。このため、照明装置2が発した光が採光部41に入射してしまうことを、カバー遮光部45が抑制することができる。つまり、採光部41に入射する光の方向である採光方向が水平方向に沿った方向となるため、照明装置2の下方に対して全方位を照明可能な照明装置2が点灯した場合に、上方向からの外乱光の影響と、地面での反射による下方からの外乱光の影響とを抑制することができる。
【0053】
したがって、配線スイッチ10によれば、誤検知による自己点滅の発生を抑制することができる。
【0054】
また、本実施の形態に係る配線スイッチ10は、カバー40の一部を水平方向と垂直な上側方向から覆う第1の遮光フード50を備えている。また、第1の遮光フード50には、採光部41と対向する位置に配置された第1の開口部53と、少なくとも第1の開口部53の上側に配置され、カバー遮光部45を上側から覆う様に外側に突出している第1の遮光部52とが形成されている。
【0055】
これによれば、カバー40を覆うように第1の遮光フード50をさらに設けることで、上方向からの外乱光の影響と、地面での反射による下方からの外乱光の影響とをより抑制することができる。
【0056】
例えば、第1の遮光フードの設けられていない配線スイッチでは、設置環境によっては、設定照度となる所定時刻よりも照明装置を遅く点灯させてしまう場合がある。しかしながら、本実施の形態によれば、配線スイッチ10にさらに第1の遮光フード50を設けることで、採光部41に入射する光を抑制することができるため、照度センサー31の感度を調整せずに、照明装置2の点灯を早めることができる。
【0057】
また、本実施の形態に係る配線スイッチ10において、第1の遮光フード50の上面は、法線方向に沿った中心線Oから側面に向かうにつれて第1の遮光フード50の高さが次第に低くなる曲面形状となっている。
【0058】
これによれば、第1の遮光フード50の上面に雪、塵等の飛来物が乗ったとしても、曲面形状の上面からこの飛来物が落下しやすい。特に、雪の降る地域では、配線スイッチ10の上面への積雪が抑制されるため、雪の重みによる配線スイッチ10の故障を抑制することができる。
【0059】
また、本実施の形態に係る配線スイッチ10において、照度センサー31の受光面31bは、レンズ43の採光面43aの裏面43bと対向する位置に配置されている。
【0060】
これによれば、レンズ43の機能によって、採光部41のレンズ43に入射した光を集光し、照度センサー31の受光面31bに入射させることができる。このため、照度センサー31が配線スイッチ10の周囲の照度を検知することができる。
【0061】
また、本実施の形態に係る配線スイッチ10において、カバー40の上面は、法線方向に沿った中心線Oから側面に向かうにつれてカバー40の高さが次第に低くなる曲面形状となっている。
【0062】
これによれば、カバー40の上面に雪、塵等の飛来物が乗ったとしても、曲面形状の上面からこの飛来物が落下しやすい。特に、雪の降る地域では、配線スイッチ10の上面への積雪が抑制されるため、雪の重みによる配線スイッチ10の故障を抑制することができる。
【0063】
(実施の形態の変形例)
本変形例では、配線スイッチ100の外観が異なる点で実施の形態と相違する。本変形例おける他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0064】
まず、本変形例の配線スイッチ100について、図5図7を用いて説明する。
【0065】
図5は、実施の形態の変形例に係る配線スイッチ100を示す斜視図である。図6は、実施の形態の変形例に係る配線スイッチ100を示す分解斜視図である。図7は、実施の形態の変形例に係る配線スイッチ100を示す断面図である。
【0066】
<構成>
本変形例の配線スイッチ100は、図5および図6に示すように、外観が半月状に膨らんだ柱状をなしたセンサスイッチである。配線スイッチ100は、ボディ120と、カバー140と、第2の遮光フード150とを備えている。
【0067】
ボディ120には、図1の支柱3に配線スイッチ100を取り付けるための取付金具23が連結されている。取付金具23がボルト等によって支柱3に締結されることで、配線スイッチ100が支柱3に取り付けられる。
【0068】
ボディ120は、土台121と、基板122とを有している。
【0069】
土台121は、配線スイッチ100の形状に応じた矩形状をなした容器である。土台121が基板122を支持した状態で矩形状のカバー140および矩形状の第2の遮光部152によって覆われることで、半月状に膨らんだ柱状をなした配線スイッチ100の底部を構成している。
【0070】
図6および図7に示すように、カバー140は、基板122の鉛直上方から基板122を覆い、土台121に連結されている。カバー140は、土台121とで基板122を収容している。
【0071】
カバー140は、採光面43aの法線方向が水平方向であるレンズ43が設けられた採光部141を有する。採光部141は、カバー140に形成されたカバー開口部142と、カバー開口部142に設けられたレンズ43とを有している。カバー開口部142は、照度センサー31の受光素子31aの受光面31bと対向する位置に配置されている。このため、レンズ43を介してカバー開口部142から入射した光が照度センサー31の受光面31bに入射できる。
【0072】
カバー140の上面は、法線方向に沿った中心線Oまたはその近傍から側面に向かうにつれてカバー140の高さが次第に低くなる曲面形状となっている。つまり、カバー140の上面は、アーチ状となっている。中心線Oは、採光面43aの法線方向と平行であり、配線スイッチ100の幅方向の中心を通過する線という意味である。
【0073】
第2の遮光フード150は、カバー140の一部を水平方向から覆っている。本実施の形態では、第2の遮光フード150は、カバー140における採光部141の周囲と、カバー140の上面の一部とを覆っている。
【0074】
第2の遮光フード150の上面は、中心線Oまたはその近傍から側面に向かうにつれて第2の遮光フード150の高さが次第に低くなる曲面形状となっている。つまり、第2の遮光フード150の上面は、アーチ状をなしている。
【0075】
第2の遮光フード150は、フード本体151と、第2の遮光部152とを有している。
【0076】
フード本体151は、カバー本体144の一部を覆うことができる。フード本体151には、光が通過する第2の開口部153が形成されている。
【0077】
第2の開口部153は、採光部141と対向する位置に配置されている。つまり、第2の開口部153は、カバー開口部142のレンズ43と対向する位置に配置されている。このため、第2の開口部153およびカバー開口部142のレンズ43を介して入射した光が照度センサー31の受光面31bに入射できる。
【0078】
また、第2の開口部153は、カバー開口部142に比べて開口面積が小さくなるように構成され、開口面積をカバー開口部142よりも絞っている。つまり、第2の開口部153は、採光部141に比べて通過する光量を抑制している。
【0079】
第2の遮光部152は、少なくとも第2の開口部153の上側に配置され、第2の遮光部152を上側から覆うように外側に突出した庇である。本実施の形態では、第2の遮光部152は、逆U字状をなし、第2の開口部153を囲むように、フード本体151の外周面から外側に突出している。つまり、本実施の形態において、第2の開口部153の下方側には、第2の遮光部152が形成されていない。なお、第2の開口部153の全周囲を囲むように、第2の開口部153の下方側にも第2の遮光部152が形成されていてもよい。
【0080】
このような本実施の形態では、配線スイッチ100にカバー140だけが装着された場合であっても、カバー140は、カバー遮光部145によって図1の照明装置2が発した光が採光部141に直接的に入射しないように遮光できる。
【0081】
また、本実施の形態において、レンズ43の採光面43aから第2の遮光部152の先端までの距離は、レンズ43の採光面43aからカバー遮光部145の先端までの距離よりも長い。このため、第2の遮光フード150が装着された配線スイッチ100は、カバー140だけが装着された配線スイッチ100よりも、より採光部141に入射する光を抑制することができる。
【0082】
これらのことから、第2の遮光フード150は、カバー開口部142よりも第2の開口部153を絞ることによって採光部141に入射する光量を抑制するとともに、第2の遮光部152によって照明装置2が発した光が採光部141に直接的に入射しないように、より遮光できる。これにより、第2の遮光フード150は、照明装置2が発した光が採光部141に直接的に入射しないようにより遮光できる。また、第2の遮光フード150は、照明装置2が発した光が地面で反射されても、反射された光が入射しないように遮光することもできる。
【0083】
<作用効果>
次に、本変形例における配線スイッチ100の作用効果について説明する。
【0084】
上述したように、本変形例に係る配線スイッチ100は、カバー140の一部を水平方向から覆う第2の遮光フード150をさらに備える。そして、第2の遮光フード150には、採光部141と対向する位置に配置された第2の開口部153と、少なくとも第2の開口部153の上側に配置され、カバー遮光部145を上側から覆う様に外側に突出している第2の遮光部152とが形成されている。
【0085】
これによれば、カバー140を覆うように第2の遮光フード150をさらに設けることで、上方向からの外乱光の影響と、地面での反射による下方からの外乱光の影響とをより抑制することができる。
【0086】
例えば、第2の遮光フードの設けられていない配線スイッチでは、設置環境によっては、設定照度となる所定時刻よりも照明装置を遅く点灯させてしまう場合がある。しかしながら、本実施の形態によれば、配線スイッチ100にさらに第2の遮光フード150を設けることで、採光部141に入射する光を抑制することができるため、照度センサー31の感度を調整せずに、照明装置2の点灯を早めることができる。
【0087】
また、本変形例に係る配線スイッチ100において、第2の遮光フード150の上面は、法線方向に沿った中心線から側面に向かうにつれて第2の遮光フード150の高さが次第に低くなる曲面形状である。
【0088】
これによれば、第1の遮光フード50の上面に雪、塵等の飛来物が乗ったとしても、曲面形状の上面からこの飛来物が落下しやすい。特に、雪の降る地域では、配線スイッチ100の上面への積雪が抑制されるため、雪の重みによる配線スイッチ100の故障を抑制することができる。
【0089】
(その他変形例等)
以上、本開示に係る配線スイッチについて、上記実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態に施したものも、本開示の範囲に含まれてもよい。
【0090】
例えば、上記実施の形態に係る配線スイッチは、傾いて配置されていてもよい。つまり、採光面の法線方向または照度センサーの受光面の法線方向が水平方向に対して数%程度傾くように配線スイッチが配置されていてもよい。このため、例えば、図3の実施の形態の配線スイッチでは、中心線Oが鉛直方向と平行となるように配線スイッチが配置されることに限定されない。また、実施の形態の変形例の配線スイッチにおいても同様である。
【0091】
また、上記実施の形態に係る制御部等は典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0092】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0093】
なお、上記実施の形態において、制御部は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0094】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【0095】
(付記)
以下に、上記各実施の形態に基づいて説明した配線スイッチの特徴を示す。
【0096】
<技術1>
照明装置の下方側に配置され、周囲の明るさに応じて前記照明装置の点灯信号または消灯信号を出力可能な配線スイッチであって、
周囲の明るさを検知し、当該明るさに応じた照度信号を出力する照度センサーと前記照度センサーが出力した前記照度信号に基づいて前記点灯信号または前記消灯信号を出力する制御部と前記照明装置に電力を供給する電源部と前記点灯信号または前記消灯信号にしたがって前記照明装置に供給する電力をONまたはOFFするスイッチとが実装された基板を有するボディと、
前記基板を覆い、採光面の法線方向が水平方向であるレンズが設けられた採光部を有するカバーとを備え、
前記カバーには、少なくとも前記採光部の上側を含む周囲の領域において、前記水平方向に沿って外側に突出したカバー遮光部が形成されている
配線スイッチ。
【0097】
<技術2>
前記カバーの一部を前記水平方向と垂直な上側方向から覆う第1の遮光フードをさらに備え、
前記第1の遮光フードには、
前記採光部と対向する位置に配置された第1の開口部と、
少なくとも前記第1の開口部の上側に配置され、前記カバー遮光部を前記上側から覆う様に前記外側に突出している第1の遮光部とが形成されている
技術1に記載の配線スイッチ。
【0098】
<技術3>
前記カバーの一部を前記水平方向から覆う第2の遮光フードをさらに備え、
前記第2の遮光フードには、
前記採光部と対向する位置に配置された第2の開口部と、
少なくとも前記第2の開口部の上側に配置され、前記カバー遮光部を前記上側から覆う様に前記外側に突出している第2の遮光部とが形成されている
技術1に記載の配線スイッチ。
【0099】
<技術4>
前記第1の遮光フードの上面は、前記法線方向に沿った中心線から側面に向かうにつれて前記第1の遮光フードの高さが次第に低くなる曲面形状となっている
技術2に記載の配線スイッチ。
【0100】
<技術5>
前記第2の遮光フードの上面は、前記法線方向に沿った中心線から側面に向かうにつれて前記第2の遮光フードの高さが次第に低くなる曲面形状となっている
技術3に記載の配線スイッチ。
【0101】
<技術6>
前記照度センサーの受光面は、前記レンズの前記採光面の裏面と対向する位置に配置されている
技術1~5のいずれか1項に記載の配線スイッチ。
【0102】
<技術7>
前記カバーの上面は、前記法線方向に沿った中心線から側面に向かうにつれて前記カバーの高さが次第に低くなる曲面形状となっている
技術1~6のいずれか1項に記載の配線スイッチ。
【符号の説明】
【0103】
2 照明装置
10、100 配線スイッチ
20、120 ボディ
22 基板
31 照度センサー
31b 受光面
32 制御部
33 電源部
34 スイッチ
40、140 カバー
41 採光部
43 レンズ
43a 採光面
43b 採光面の裏面
45、145 カバー遮光部
50 第1の遮光フード
52 第1の遮光部
53 第1の開口部
150 第2の遮光フード
152 第2の遮光部
153 第2の開口部
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7