(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121737
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱
(51)【国際特許分類】
B65D 81/26 20060101AFI20240830BHJP
A45C 11/20 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
B65D81/26 Z
A45C11/20 M
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028995
(22)【出願日】2023-02-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】523070746
【氏名又は名称】武田 優
(71)【出願人】
【識別番号】523070757
【氏名又は名称】中嶋 凰貴
(71)【出願人】
【識別番号】523070768
【氏名又は名称】酒井 朋希
(71)【出願人】
【識別番号】523070779
【氏名又は名称】野村 龍騎
(72)【発明者】
【氏名】武田 優
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 凰貴
(72)【発明者】
【氏名】酒井 朋希
(72)【発明者】
【氏名】野村 龍騎
【テーマコード(参考)】
3B045
3E067
【Fターム(参考)】
3B045BA13
3B045CA02
3B045CE06
3B045DA41
3E067AA03
3E067AA11
3E067AB01
3E067BA05A
3E067BA10A
3E067BB14A
3E067BC02A
3E067BC07A
3E067CA07
3E067CA08
3E067EA17
3E067EB27
3E067FC01
3E067GB08
3E067GD01
3E067GD02
(57)【要約】
【課題】弁当箱の底全体に液汁が貯留できるようにし、他の食品に液汁が拡散することによる味移りや雑菌が増えることを防止することを目的とする。
【解決手段】食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝11を有する箱型状の容器10からなる弁当箱用ボードにおいて、前記液汁貯留溝11の開口14上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面12と、前記容器10の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁13があり、
前記開口14の形状はスリット状になっており、前記開口14の幅W1は、前記液汁貯留溝11の内部の幅W2より狭いことを特徴としている。また、前記液汁流出防止壁13の内側は液汁が外部に滲出しないよう円弧状に凹部が形成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝を有する箱型状の容器からなる弁当箱用ボードにおいて、
前記液汁貯留溝の開口上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面と、
前記容器の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁があり、
前記開口の幅は、前記液汁貯留溝の内部の幅より狭いことを特徴とする弁当箱用ボード。
【請求項2】
前記液汁流出防止壁の内側は液汁が外部に滲出しないよう円弧状に凹部が形成されている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
【請求項3】
前記液汁貯留溝の形状は液汁を貯留できるように断面が楕円形になっている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の弁当箱用ボードを一体又は別体として備えたことを特徴とする弁当箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁当箱の液汁を貯留することができる弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現状では、調理した食品を弁当容器に収容して携帯する際におかずカップ等を活用することが多いが、液汁の滲出や他食品への味移りによって、味が悪くなる。そのうえ、汁漏れで細菌が増殖しやすく不衛生であり、身体への害が発生するおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載された容器は、液汁を貯留する場所は限られており、他の食品に液汁が拡散する恐れがある。
【0005】
本発明は、上記課題を達成するためになされたものであり、弁当箱の底全体に液汁が貯留できるようにし、他の食品に液汁が拡散することによる味移りや雑菌が増えることを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の弁当箱用ボードは、食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝を有する箱型状の容器からなる弁当箱用ボードにおいて、
前記液汁貯留溝の開口上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面と、
前記容器の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁があり、前記開口の幅は、前記液汁貯留溝の内部の幅より狭いことを特徴とする弁当箱用ボード。
請求項2の弁当箱用ボードは、請求項1において、前記液汁流出防止壁の内側は液汁が外部に滲出しないよう円弧状に凹部が形成されている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
請求項3の弁当箱用ボードは、請求項1において、前記液汁貯留溝の形状は液汁を貯留できるように断面が楕円形になっている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
請求項4の弁当箱用ボードは、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の弁当箱用ボードを一体又は別体として備えたことを特徴とする弁当箱。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の弁当箱用ボードは、全体に液汁貯蔵溝と液汁流入斜面が配置されており、食品から出る液汁を液汁貯蔵溝に流し込むことができる。また、開口部は液汁貯蔵溝より幅が狭くなっており、液汁が流出しにくくなっている。ボード全体が大きく傾き、液実貯蔵溝より液汁が流れ出た場合、液汁流出防止壁で外部に滲出しにくいようになっている。
請求項2の弁当用ボードは、請求項1の弁当用ボードの液汁流出防止壁の内側が円弧状に凹部が形成されており、より外部に滲出しにくいようになっている。
請求項3の弁当用ボードは、請求項1の弁当用ボードの液汁貯蔵溝の形状がより多くの貯留できるように断面が楕円形になっている。
請求項4は、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の弁当箱用ボードを一体又は別体として備えた弁当箱になっており、食品の液汁が拡散することによる味移りや雑菌が増えることを防止できるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの全体の斜視図である。
【
図2】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に対して垂直方向の一部拡大断面図である。
【
図3】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に対して垂直方向の断面を示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に対して水平方向の断面を示す斜視図である。
【
図5】本発明の実施形状の弁当箱用ボードを弁当箱に一体又は別体として備えることができることを示す斜視図である。
【
図6】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に液汁を貯めた状態で、前記液汁貯留溝が水平になるように全体を傾けた画像である。
【
図7】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に液汁を貯めた状態で、前記液汁貯留溝が垂直になるように全体を傾けた画像である。
【
図8】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝が垂直になるように全体を傾け、水洗いをしている画像である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態の弁当箱用ボードについて添付図面に基づいて説明する。
図1、
図2、
図3、
図4に示すように、食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝11を有する箱型状の容器10からなる弁当箱用ボードにおいて、前記液汁貯留溝11の開口14上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面12と、前記容器10の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁13があり、前記開口14の幅W1は、前記液汁貯留溝11の内部の幅W2より狭いことを特徴としている。また、前記液汁流出防止壁13の内側は液汁が外部に滲出しないよう円弧状に凹部が形成されている。前記液汁貯留溝11の形状は液汁を貯留できるように断面が楕円形になっているが、楕円に限定されず正円や三角形等の種々の形態を採用することができる。
図5に示すように、弁当箱用ボードを弁当箱に一体又は別体として備えることができることを特徴としている。
一体とは弁当箱用ボードが弁当箱の底と一部となっており取り外すことが不可能な状態を示し、別体とは取り外し可能な状態を示す。
また、一点鎖線は弁当箱の外形に見立てている。
図6に示すように、容器10の液汁貯留溝11と平行な向きに沿って傾けると液汁貯留溝11に液汁が溜まり流出しない様子である。
図7に示すように、容器10の液汁貯留溝11と垂直な向きに沿って傾けると液汁流出防止壁13に液汁が溜まり外部に滲出しない様子である。傾きを水平に戻すと液汁は液汁貯留溝11内部へ戻る。
図8に示すように、洗う際、液汁貯留溝11と垂直な向きに傾けながら水洗いすると綺麗に洗浄することができる様子である。
【符号の説明】
【0010】
10…容器
11…液汁貯留溝
12…液汁流出斜面
13…液汁流出防止壁
14…開口
W1…開口の幅
W2…液汁貯留溝の内部の幅
【手続補正書】
【提出日】2023-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝を有する箱型状の容器からなる弁当箱用ボードにおいて、
前記液汁貯留溝の開口上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面と、
前記容器の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁があり、
前記開口の形状はスリット状になっており、
前記開口の幅は、前記液汁貯留溝の内部の幅より狭いことを特徴とする弁当箱用ボード。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
請求項1の弁当箱用ボードは、食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝を有する箱型状の容器からなる弁当箱用ボードにおいて、
前記液汁貯留溝の開口上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面と、
前記容器の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁があり、
前記開口の形状はスリット状になっており、
前記開口の幅は、前記液汁貯留溝の内部の幅より狭いことを特徴とする弁当箱用ボード。
請求項2の弁当箱用ボードは、請求項1において、前記液汁流出防止壁の内側は液汁が外部に滲出しないよう円弧状に凹部が形成されている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
請求項3の弁当箱用ボードは、請求項1において、前記液汁貯留溝の形状は液汁を貯留できるように断面が楕円形になっている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
請求項4の弁当箱用ボードは、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の弁当箱用ボードを一体又は別体として備えたことを特徴とする弁当箱。