(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121742
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】駆動回路部を有する発光積層パッケージ、バックライトユニット及び駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/62 20100101AFI20240830BHJP
H01L 33/54 20100101ALI20240830BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20240830BHJP
H01L 33/60 20100101ALI20240830BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20240830BHJP
【FI】
H01L33/62 ZNM
H01L33/54
H01L33/50
H01L33/60
H01L33/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029065
(22)【出願日】2023-02-28
(31)【優先権主張番号】10-2023-0026067
(32)【優先日】2023-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521271495
【氏名又は名称】グローバル テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン ソン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン クン
【テーマコード(参考)】
5F142
5F241
【Fターム(参考)】
5F142AA03
5F142AA56
5F142AA81
5F142BA32
5F142CA11
5F142CD02
5F142CD15
5F142CD32
5F142CD44
5F142CD47
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5F142CG05
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5F241AA47
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5F241CA04
5F241CA05
5F241CA36
5F241CA37
5F241CA40
5F241CA43
5F241CA65
5F241FF06
(57)【要約】
【課題】駆動回路部を有する発光積層パッケージ、バックライトユニット及び駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法の提供。
【解決手段】本発明は、ディスプレイ用途や照明用途に使用できる駆動回路部を有する発光積層パッケージ、バックライトユニット及び駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法に関し、少なくとも1つの駆動回路を含む駆動回路部と;前記駆動回路部から駆動電力の供給を受けることができるように前記駆動回路部に載置されて電気的に接続された少なくとも1つの発光素子を含む発光素子部と;を含むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの駆動回路を含む駆動回路部と、
前記駆動回路部から駆動電力の供給を受けることができるように前記駆動回路部に載置されて電気的に接続された少なくとも1つの発光素子を含む発光素子部とを含む、駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項2】
前記駆動回路部は、
半導体ウエハに集積回路工程を用いて形成される半導体基板を含む、請求項1に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項3】
前記駆動回路部は、
前記半導体基板の一面に形成され、電力信号又は入出力信号の印加を受ける少なくとも1つの第1端子と、
前記半導体基板の他面に形成され、前記発光素子が実装されるように実装面が形成され、前記第1端子又は前記駆動回路と電気的に接続される少なくとも1つの第2端子とをさらに含む、請求項2に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項4】
前記駆動回路部は、
前記第1端子と前記第2端子が電気的に接続され得るように、前記半導体基板を貫通する形状に形成されるか、または前記半導体基板の側面に沿って形成される少なくとも1つの第1貫通電極をさらに含む、請求項3に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項5】
前記第1貫通電極は、前記半導体基板の中心部分に形成された前記駆動回路を回避して形成されるか、または前記半導体基板の側面に形成され得るように、前記第1端子は、前記半導体基板の一面の縁部に配置される、請求項4に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項6】
前記駆動回路部は、
前記第2端子と前記第1貫通電極との間に形成され、前記第1貫通電極と接続された再配線パッドを含む再配線絶縁層をさらに含む、請求項3に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項7】
前記駆動回路部は、
前記再配線パッドと前記第2端子が電気的に接続され得るように前記再配線絶縁層を貫通する形状に形成され、内/外部的衝撃を緩和できるように前記第1貫通電極とずれる形で形成される第2貫通電極をさらに含む、請求項6に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項8】
前記第1貫通電極は、前記第1端子と接続される第1部分の第1幅が、前記再配線パッドと接続される第2部分の第2幅よりも広く形成される、請求項7に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項9】
前記第2貫通電極は、前記再配線パッドと接続される第3部分の第3幅が、前記第2端子と接続される第4部分の第4幅よりも狭く形成される、請求項7に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項10】
前記第1端子は、少なくとも電源端子、駆動電圧端子、制御端子、フィードバック端子、明るさ調整端子、光量補正端子、ダミー端子及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つ以上を選択してなる、請求項3に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項11】
前記第1端子は、
少なくとも電源端子、駆動電圧端子、制御端子、フィードバック端子、明るさ調整端子、光量補正端子、ダミー端子及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つ以上を選択してなる第1端子セットと、
前記第1端子セットの反対側に対称に配置され、前記第1端子セットと同一であるか、または一部分を含む端子の組み合わせからなる第2端子セットとを含む、請求項10に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項12】
前記第2端子は、
前記発光素子の第1パッドと接続される第1電極と、
電極分離空間を用いて前記第1電極と離隔して形成され、前記発光素子の第2パッドと接続される第2電極とを含む、請求項3に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項13】
前記発光素子は、前記第1電極と前記第2電極との間に複数個が並列に接続されるか、または少なくとも1つのブリッジ電極を用いて前記第1電極と前記第2電極との間に直列に接続される、請求項12に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項14】
前記発光素子部は、
下面に第1パッド及び第2パッドが形成されるフリップチップ形態のLEDである前記発光素子と、
前記発光素子を保護する保護部材とを含む、請求項1に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項15】
前記保護部材は、少なくともシリコン又はエポキシを含む透光性材質からなる透光性モールディング部材、レンズ部材、蛍光物質又は量子ドットを含む光変換部材、カラーフィルタ部材、光学系、反射壁部材及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つ以上を含む、請求項14に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージ。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載の複数個の発光積層パッケージと、
前記発光積層パッケージの端子と接続される少なくとも1つの配線層を含む印刷回路基板とを含む、バックライトユニット。
【請求項17】
(a)少なくとも1つの駆動回路を含む駆動回路部を準備するステップと、
(b)前記駆動回路部から駆動電力の供給を受けることができるように前記駆動回路部に載置されて電気的に接続された少なくとも1つの発光素子を含む発光素子部を形成するステップとを含む、駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法。
【請求項18】
前記(a)ステップは、
(a-1)半導体ウエハに集積回路工程を用いて半導体基板を形成するステップと、
(a-2)前記半導体基板の一面に、電力信号又は入出力信号の印加を受ける少なくとも1つの第1端子を形成するステップと、
(a-3)前記半導体基板の他面に、前記発光素子が実装されるように実装面が形成され、前記第1端子又は前記駆動回路と電気的に接続される少なくとも1つの第2端子を形成するステップとを含む、請求項17に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法。
【請求項19】
前記(a)ステップは、
前記(a-1)ステップの後に、
(a-4)前記第1端子と前記第2端子が電気的に接続され得るように、前記半導体基板を貫通する形状に形成されるか、または前記半導体基板の側面に沿って形成される少なくとも1つの第1貫通電極を形成するステップをさらに含む、請求項18に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法。
【請求項20】
前記(b)ステップは、
(b-1)前記半導体基板の前記第2端子にフリップチップ形態のLEDである前記発光素子をチップボンディングまたは転写するステップと、
(b-2)前記第2端子と前記発光素子のパッドが電気的に接続され得るようにリフローまたはレーザソルダリングするステップと、
(b-3)前記発光素子上に保護部材を射出によりモールディング成形するか、またはスクイズあるいは塗布でディスペンシングするステップと、
(b-4)ブレードまたはレーザーで切断線に沿って前記半導体ウエハ及び前記保護部材を複数個の単位パッケージに切断するステップとを含む、請求項18に記載の駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動回路部を有する発光積層パッケージ、バックライトユニット及び駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法に関し、より詳細には、ディスプレイ用途や照明用途などに使用できる駆動回路部を有する発光積層パッケージ、バックライトユニット及び駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にディスプレイ用バックライト発光ダイオード(Light Emitting Diode)は、化合物半導体の特性を用いて電気を光に変換する発光素子である。
【0003】
このような短波長LEDパッケージを用いてディスプレイ面に光変換物質のシートを使用して白色の面光源を実現したり、発光ダイオードパッケージに光変換物質を塗布して白色光を実現したり、面光源のために光導波路や光拡散シートなどを追加して構成することができる。
【0004】
しかし、このような従来のバックライトユニットは、色を表示するとき、常に白色バックライトが点灯しているものであって、常時、白色光源からRGBを抽出して映像を表現する方式であるため、暗いブラック色を表現する際に、白色光の透過を完全に遮断することができず、技術的な限界により黒い画面でも一部の光が漏れてブラック色の具現力が大きく低下するという問題があった。
【0005】
このような従来の問題点を解決するために、既存には色が変わるバックライトユニットを類似の明るさに共に制御してブラックコントラストを高めようとする製品が開発されているが、画面解像度ほどに微細にコントロールされず、類似の領域での明るさを制御する水準に留まっている。
【0006】
理論的にはディスプレイの画素数の分だけバックライトの発光素子が構成されてこそ完壁な具現が可能であるが、発光素子の個別制御技術及び光学構成の原価の上昇によって製造競争力が低下し、高い費用による製品の価格の問題により大衆化が難しかった。
【0007】
最近は、発光素子の個数を増やし、ローカルディミング(Local dimming)を用いたブラック色の具現を試みる努力もあったが、例えば、800万画素の大型ディスプレイのローカルディミングのために画素の1/800の比率で光源を使用しなければならないため、ディミングの制御のための基板パターンの密集度あるいは作製の困難さによって、ブロックの数は1/8000のレベルに著しく低下するという問題点があった。
【0008】
これは、ディスプレイ平面上に多数の発光素子と多数のローカルディミングブロックを構成するにおいて、発光源間の光学的、電気的な配置、及び特定の領域をまとめて多数の光の明るさを制御するドライブICなどのコントロール部品を必要とし、電気的な制御のための基板上の回路構成が複雑であるため、材料費の原価及び製造工程費の上昇を防ぐことができなかった。
【0009】
また、発光源が実装された面にも多数の部品が実装されなければならず、バックライトの特性上、面光源を実現するにおいて、このような部品が光反射、再反射を防ぐ光損失を加重させ、これにより、均一な面光源を構成するにおいて設計的な制約事項により作製が不可能になるという問題点があった。
【0010】
すなわち、従来のディスプレイ装置は、発光ダイオードなどの発光素子が配置されれば、必ずそれぞれの発光素子を制御するためのドライブICがその周辺に配置されなければならないものであって、発光素子はもちろんのこと、多数のドライブICなどの制御部品がそれぞれ異なる工程を用いて実装されなければならないため、これにより回路の複雑性が増大したり、多層(両面以上)の複雑な駆動基板が必要であったり、バックライトモジュールの作製時に多数の部品が種々の工程を経ながら工程間の不良率が増加せざるを得ないという問題点があった。
【0011】
また、従来の技術は、面光源を実現するために、ローカルディミングの数よりさらに多いLEDをブロックにまとめて密に配列して光均一度を合わせるか、または簡単なドーム(Dome)状の光学系を備えて光取り出し及び均一度を向上させているが、均一な面光源を実現するのに限界があった。これにより、薄い厚さのバックライトモジュールの作製が難しくなり、発光ダイオードの個数を減少させると、さらに厚い光学距離を必要としてバックライト光学系が厚くならざるを得ず、内部光損失が増大することにより消費電力もまた上昇するという問題点があった
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記のような問題点を含めて種々の問題点を解決するためのものであって、駆動回路が形成された半導体チップ上に発光素子を実装して、多数の制御素子を含むローカルディミングバックライトの実現が可能であり、これにより、配線長を減らして光取り出し効率を大きく向上させることができ、超薄型ディスプレイの実現、及び部品数を最小化した多色あるいは単色の発光ダイオードの超薄型パッケージの設計が可能であり、各種光学系を形成して光指向角を広げるなど、光学的特性を向上させ、均一な面光源を実現することができ、白黒コントラスト比を極大化することができ、モジュールの作製時の実装空間的な制約や回路の複雑性及び単価上昇の難しさを画期的に改善できるようにする駆動回路部を有する発光積層パッケージと、バックライトユニット及び駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を提供することを目的とする。しかし、このような課題は例示的なもので、これによって本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するための本発明の思想による駆動回路部を有する発光積層パッケージは、少なくとも1つの駆動回路を含む駆動回路部と;前記駆動回路部から駆動電力の供給を受けることができるように前記駆動回路部に載置されて電気的に接続された少なくとも1つの発光素子を含む発光素子部と;を含むことができる。
【0014】
また、本発明によれば、前記駆動回路部は、半導体ウエハに集積回路工程を用いて形成される半導体基板を含むことができる。
【0015】
また、本発明によれば、前記駆動回路部は、前記半導体基板の一面に形成され、電力信号又は入出力信号の印加を受ける少なくとも1つの第1端子と;前記半導体基板の他面に形成され、前記発光素子が実装されるように実装面が形成され、前記第1端子又は前記駆動回路と電気的に接続される少なくとも1つの第2端子と;をさらに含むことができる。
【0016】
また、本発明によれば、前記駆動回路部は、前記第1端子と前記第2端子が電気的に接続され得るように、前記半導体基板を貫通する形状に形成されるか、または前記半導体基板の側面に沿って形成される少なくとも1つの第1貫通電極をさらに含むことができる。
【0017】
また、本発明によれば、前記第1貫通電極は、前記半導体基板の中心部分に形成された前記駆動回路を回避して形成されるか、または前記半導体基板の側面に形成され得るように、前記第1端子は、前記半導体基板の一面の縁部に配置され得る。
【0018】
また、本発明によれば、前記駆動回路部は、前記第2端子と前記第1貫通電極との間に形成され、前記第1貫通電極と接続された再配線パッドを含む再配線絶縁層をさらに含むことができる。
【0019】
また、本発明によれば、前記駆動回路部は、前記再配線パッドと前記第2端子が電気的に接続され得るように前記再配線絶縁層を貫通する形状に形成され、内/外部的衝撃を緩和できるように前記第1貫通電極とずれる形で形成される第2貫通電極をさらに含むことができる。
【0020】
また、本発明によれば、前記第1貫通電極は、前記第1端子と接続される第1部分の第1幅が、前記再配線パッドと接続される第2部分の第2幅よりも広く形成され得る。
【0021】
また、本発明によれば、前記第2貫通電極は、前記再配線パッドと接続される第3部分の第3幅が、前記第2端子と接続される第4部分の第4幅よりも狭く形成され得る。
【0022】
また、本発明によれば、前記第1端子は、少なくとも電源端子、駆動電圧端子、制御端子、フィードバック端子、明るさ調整端子、光量補正端子、ダミー端子及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つ以上を選択してなり得る。
【0023】
また、本発明によれば、前記第1端子は、少なくとも電源端子、駆動電圧端子、制御端子、フィードバック端子、明るさ調整端子、光量補正端子、ダミー端子及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つ以上を選択してなる第1端子セットと;前記第1端子セットの反対側に対称に配置され、前記第1端子セットと同一であるか、または一部分を含む端子の組み合わせからなる第2端子セットと;を含むことができる。
【0024】
また、本発明によれば、前記第2端子は、前記発光素子の第1パッドと接続される第1電極と;電極分離空間を用いて前記第1電極と離隔して形成され、前記発光素子の第2パッドと接続される第2電極と;を含むことができる。
【0025】
また、本発明によれば、前記発光素子は、前記第1電極と前記第2電極との間に複数個が並列に接続されるか、または少なくとも1つのブリッジ電極を用いて前記第1電極と前記第2電極との間に直列に接続され得る。
【0026】
また、本発明によれば、前記発光素子部は、下面に第1パッド及び第2パッドが形成されるフリップチップ形態のLEDである前記発光素子と;前記発光素子を保護する保護部材と;を含むことができる。
【0027】
また、本発明によれば、前記保護部材は、少なくともシリコン又はエポキシを含む透光性材質からなる透光性モールディング部材、レンズ部材、蛍光物質又は量子ドットを含む光変換部材、カラーフィルタ部材、光学系、反射壁部材及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つ以上を含むことができる。
【0028】
一方、上記課題を解決するための本発明の思想によるバックライトユニットは、複数個の発光積層パッケージと;前記発光積層パッケージの端子と接続される少なくとも1つの配線層を含む印刷回路基板と;を含むことができる。
【0029】
一方、上記課題を解決するための本発明の思想による駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法は、(a)少なくとも1つの駆動回路を含む駆動回路部を準備するステップと;(b)前記駆動回路部から駆動電力の供給を受けることができるように前記駆動回路部に載置されて電気的に接続された少なくとも1つの発光素子を含む発光素子部を形成するステップと;を含むことができる。
【0030】
また、本発明によれば、前記(a)ステップは、(a-1)半導体ウエハに集積回路工程を用いて半導体基板を形成するステップと;(a-2)前記半導体基板の一面に、電力信号又は入出力信号の印加を受ける少なくとも1つの第1端子を形成するステップと;(a-3)前記半導体基板の他面に、前記発光素子が実装されるように実装面が形成され、前記第1端子又は前記駆動回路と電気的に接続される少なくとも1つの第2端子を形成するステップと;を含むことができる。
【0031】
また、本発明によれば、前記(a-1)ステップの後に、(a-4)前記第1端子と前記第2端子が電気的に接続され得るように、前記半導体基板を貫通する形状に形成されるか、または前記半導体基板の側面に沿って形成される少なくとも1つの第1貫通電極を形成するステップをさらに含むことができる。
【0032】
また、本発明によれば、前記(b)ステップは、(b-1)前記半導体基板の前記第2端子にフリップチップ形態のLEDである前記発光素子をチップボンディングまたは転写するステップと;(b-2)前記第2端子と前記発光素子のパッドが電気的に接続され得るようにリフローまたはレーザソルダリングするステップと;(b-3)前記発光素子上に保護部材を射出によりモールディング成形するか、またはスクイズあるいは塗布でディスペンシングするステップと;(b-4)ブレードまたはレーザーで切断線に沿って前記半導体ウエハ及び前記保護部材を複数個の単位パッケージに切断するステップと;を含むことができる。
【発明の効果】
【0033】
前記のようになされた本発明の一実施例によれば、チップスケールパッケージ(CSP、Chip Scale Package)工程により駆動回路が形成された半導体チップ上に発光素子を実装して、多数の制御素子を含むローカルディミングバックライトの実現が可能であり、これにより、配線長を減らして光取り出し効率を大きく向上させることができ、バックライトの光学距離を最小化することによって、薄いディスプレイの実現、及び部品数を最小化した多色あるいは単色の発光ダイオードの超薄型パッケージの設計が可能であり、発光面に光拡散レンズや側面反射光の形態の光学系などの各種光学系を形成して光指向角を向上させ、さらに少ない発光素子でより一層薄くて均一な面光源を実現することができ、ローカルディミング数と発光源数が同じ多数のローカルディミングを実現して白黒コントラスト比(ブラックコントラスト)を極大化することができ、モジュールの作製時の実装空間的な制約や回路の複雑性及び単価上昇の難しさを画期的に改善することができ、光の明るさの制御段階を極大化した構造のコントロール素子(駆動回路)を含むことで、さらに多くの段階の明暗比を達成することができ、正確な制御のために、フィードバック端子及び多数の機能のための端子、電源及びグラウンド端子などが多様に構成され得る効果を有する。もちろん、このような効果によって本発明の範囲が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージを示す斜視図である。
【
図2】
図1の駆動回路部を有する発光積層パッケージのII-II切断面を示す断面図である。
【
図3】
図1の駆動回路部を有する発光積層パッケージの発光素子を示す平面図である。
【
図4】
図1の駆動回路部を有する発光積層パッケージの第1端子を示す底面図である。
【
図5】
図1の駆動回路部を有する発光積層パッケージを示す部品分解斜視図である。
【
図6】本発明の一部の他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージを示す底面図である。
【
図7】本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージを示す底面図である。
【
図8】本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージを示す断面図である。
【
図9】本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージのブリッジ端子を示す平面図である。
【
図10】本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージを示す断面図である。
【
図11】本発明の一部の実施例に係るバックライトユニットを示す断面図である。
【
図13】本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を段階的に示す断面図である。
【
図14】本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を段階的に示す断面図である。
【
図15】本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を段階的に示す断面図である。
【
図16】本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を段階的に示す断面図である。
【
図17】本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を段階的に示す断面図である。
【
図18】本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を示すフローチャートである。
【
図19】
図18の駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法の(a)ステップの一例を示すフローチャートである。
【
図20】
図18の駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法の(b)ステップの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい様々な実施例を詳細に説明する。
【0036】
本発明の実施例は、当該技術分野における通常の知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものであり、下記の実施例は様々な他の形態に変形可能であり、本発明の範囲が下記の実施例に限定されるものではない。むしろ、これらの実施例は、本開示をさらに充実かつ完全にし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。また、図面において各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張されたものである。
【0037】
明細書全体にわたって、膜、領域又は基板のような一つの構成要素が、他の構成要素「の上に」、「に連結されて」、「に積層されて」又は「にカップリングされて」位置すると言及するときは、前記一つの構成要素が直接的に他の構成要素「の上に」、「に連結されて」、「に積層されて」又は「にカップリングされて」接触するか、またはそれらの間に介在する別の構成要素が存在し得ると解釈され得る。反面、一つの構成要素が他の構成要素「の直接的に上に」、「に直接連結されて」又は「に直接カップリングされて」位置すると言及するときは、それらの間に介在する別の構成要素が存在しないと解釈される。同一の符号は同一の要素を指す。本明細書で使用されたように、用語「及び/又は」は、該当列挙された項目のいずれか1つ及び1つ以上のすべての組み合わせを含む。
【0038】
本明細書において、「第1」、「第2」などの用語が様々な部材、部品、領域、層及び/又は部分を説明するために使用されるが、これらの部材、部品、領域、層及び/又は部分は、これらの用語によって限定されてはならないことは自明である。これらの用語は、一つの部材、部品、領域、層又は部分を他の領域、層又は部分と区別するためにのみ使用される。したがって、以下で詳述する第1部材、部品、領域、層又は部分は、本発明の教示から逸脱することなく、第2部材、部品、領域、層又は部分を指すことができる。
【0039】
本発明で言及されるチップスケールパッケージ(CSP、Chip Scale Package)は、チップスケール単位の発光素子パッケージを形成する技術であって、基板に多量の発光素子を実装し、蛍光体を一括塗布した後、シンギュレーションしてパッケージを構成する特徴を有する。
【0040】
ここで、チップスケールパッケージの大きさは、発光素子とほぼ同一であるか、または20%の範囲内で発光素子よりもやや大きい大きさを有する。このようなパッケージは、追加のサブマウント又は基板が必要ではなく、直接的にボードに接続され得る。
【0041】
また、チップスケールパッケージは、PN接合を有する表面実装型デバイス(SMD、Surface Mount Devices)であって、単純なボンディングパッドの空間を有するので、追加の複雑な工程なしに標準テスト(standard testing)が可能である。
【0042】
このようなチップスケールパッケージは、従来の発光素子パッケージと比較して小型であり、高い密度で形成可能であるのでコストを低減することができ、簡単な工程と、熱抵抗能力及び色の均一度が高いという利点を有している。
【0043】
図1は、本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ100を示す斜視図であり、
図2は、
図1の駆動回路部を有する発光積層パッケージ100のII-II切断面を示す断面図であり、
図3は、
図1の駆動回路部を有する発光積層パッケージ100の発光素子21を示す平面図であり、
図4は、
図1の駆動回路部を有する発光積層パッケージ100の第1端子T1を示す底面図であり、
図5は、
図1の駆動回路部を有する発光積層パッケージ100を示す部品分解斜視図である。
【0044】
まず、
図1乃至
図5に示されたように、本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ100は、大別して、一種のドライブICの機能をする駆動回路部10と、駆動回路部10によって駆動される発光素子20とを含むことができる。
【0045】
例えば、駆動回路部10は、一種のドライブICの機能を担当する少なくとも1つの駆動回路11aを含むものであって、駆動回路11aは、電源を供給したり、駆動電圧を制御したり、フィードバック信号を処理したり、発光素子20の駆動明るさを制御したり、他の発光素子の基準光量に合わせて発光素子20の光量を補正する、様々な形態の回路が形成され得る。
【0046】
より具体的に例を挙げると、
図1乃至
図5に示されたように、駆動回路部10は、シリコンウエハなどの半導体ウエハWに集積回路工程を用いて形成される半導体基板11を含むことができる。
【0047】
このような半導体基板11は、半導体物質を多層に形成することができ、各層に形成された駆動回路11aの電気的な接続は、RDL(Redistribution Layer)金属レイヤ層を用いることができる。
【0048】
駆動回路部10は、このような駆動回路11aの信号入出力のために、半導体基板11の一面に形成され、電力信号又は入出力信号の印加を受ける少なくとも1つの第1端子T1、及び半導体基板11の他面に形成され、発光素子21が実装されるように実装面が形成され、第1端子T1又は駆動回路11aと電気的に接続される少なくとも1つの第2端子T2をさらに含むことができる。
【0049】
ここで、このような端子(T1)(T2)は、電気伝導度に優れたCu、Ni、Ag、Auなどの電気伝導性材質が適用されてもよく、様々な形態のソルダー、バンプまたはパッドなどの形態で適用されてもよい。
【0050】
より具体的に例を挙げると、第1端子T1は、少なくとも電源端子T11、駆動電圧端子T12、制御端子T13、フィードバック端子T14、明るさ調整端子T15、光量補正端子T16、ダミー端子(図示せず)及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つ以上を選択してなり得る。
【0051】
ここで、本発明の発光積層パッケージ100は、画期的な原価低減が可能なように、駆動回路が後述する印刷回路基板に実装されるにおいて、基板の配線が多層ではなく単層で構成され、少なくとも1つ以上の延長用ダミー(Dummy)端子を用いることができ、これにより、複数個の発光素子21を個別に制御するとき、回路配線をさらに単純化することができる。
【0052】
また、例えば、第2端子T2は、発光素子21の第1パッドP1と接続される第1電極E1、及び電極分離空間を用いて第1電極E1と離隔して形成され、発光素子21の第2パッドP2と接続される第2電極E2を含むことができる。
【0053】
ここで、第2端子T2の第1電極E1及び第2電極E2は、発光素子21が実装される前にプローブカードを用いて電気的なテストが可能なように、上方に突出して形成され得る。
【0054】
より具体的に例を挙げると、第2端子T2の第1電極E1及び第2電極E2の表面には、酸化の防止のための酸化防止層、または発光素子21から発生した光を上方に反射させる反射層が形成され得る。
【0055】
したがって、本発明の発光積層パッケージ100は、明暗比を増加させるために発光源一つ一つの個別制御が可能であるので、より少ない発光源でより多くのローカルディミングを実現可能にすることができ、均一な面光源を提供するために、光指向角を具現する光源一体型光源を提供することができ、発光面上に部品が最小化され、制御部及び発光源が最小化された大きさで一体化されることによって、発光素子以外の面積に光取り出しの向上のための反射層や反射シートの面積を最大化して内部再反射率を高めることができ、均一な光の混合が可能になり、制御機能が内蔵されることによって、既存の部品数を減少させて製造が容易となり、その他の材料費が著しく低減され得る。
【0056】
また、例えば、駆動回路部10は、第1端子T1と第2端子T2が電気的に接続され得るように、半導体基板11を貫通する円柱又は多角柱形状に形成される少なくとも1つの第1貫通電極V1をさらに含むことができる。
【0057】
ここで、第1貫通電極V1は、半導体基板11の中心部分に形成された駆動回路11aを回避して形成されるか、または半導体基板11の側面11bに形成され得るように、第1端子T1は、半導体基板11の一面の縁部に配置され得る。
【0058】
一方、例えば、
図1乃至
図5に示されたように、発光素子部20は、駆動回路部10から駆動電力の供給を受けることができるように駆動回路部10に載置されて電気的に接続された少なくとも1つの発光素子21を含むことができる。
【0059】
より具体的に例を挙げると、発光素子部20は、下面に第1パッドP1及び第2パッドP2が形成されるフリップチップ(flip chip)形態のLED(Light Emitting Diode)である発光素子21と、発光素子21を保護する保護部材22とを含むことができる。
【0060】
ここで、発光素子21は、フリップチップ形態の青色LED又は白色LEDが適用されてもよいが、これに必ずしも限定されるものではなく、パッドが上面に形成されたノンフリップ形態のLEDチップや、フリップチップ形態であり、様々な色の無機発光チップであるLEDチップも適用可能であり、複数個のLEDチップが、複数個のLEDチップを駆動する駆動回路部と一つにまとめられて構成されてもよい。このような発光素子21は、一般のLEDはもちろんのこと、ミニLED又はマイクロLEDなど、あらゆる形態のLEDがいずれも適用されてもよい。
【0061】
すなわち、図示していないが、これ以外にも、端子にボンディングワイヤが適用されるか、または部分的に第1端子あるいは第2端子にのみボンディングワイヤが適用される発光素子や、水平型、垂直型発光素子などがいずれも適用可能であるが、製品の小型化及び超薄化を実現するためには、フリップチップ(flip chip)形態が好ましいといえる。
【0062】
発光素子21は、例えば、MOCVD法などの気相成長法によって、成長用サファイア基板やシリコンカーバイド基板上にInN、AlN、InGaN、AlGaN、InGaAlNなどの窒化物半導体をエピタキシャル成長させて構成することができる。また、発光素子21は、窒化物半導体以外にも、ZnO、ZnS、ZnSe、SiC、GaP、GaAlAs、AlInGaPなどの半導体を用いて形成することができる。これらの半導体は、n型半導体層、発光層、p型半導体層の順に形成した積層体を用いることができる。発光層(活性層)は、多重量子ウェル構造や単一量子ウェル構造の積層半導体、またはダブルヘテロ構造の積層半導体を用いることができる。また、発光素子21は、ディスプレイ用途や照明用途など、用途に応じて任意の波長のものを選択することができる。
【0063】
ここで、成長用基板としては、必要に応じて、絶縁性、導電性または半導体基板が使用されてもよい。例えば、成長用基板は、サファイア、SiC、Si、MgAl2O4、MgO、LiAlO2、LiGaO2、またはGaNであってもよい。GaN物質のエピ成長のためには、同種の基板であるGaN基板が適用され得る。
【0064】
併せて、保護部材22は、少なくともシリコン又はエポキシを含む透光性材質でキャスティング(casting)してなる透光性モールディング部材221が適用されてもよい。
【0065】
しかし、保護部材22は、透光性モールディング部材221のみに限定されるものではなく、これ以外にも、蛍光物質又は量子ドット(Quantum dot)を含む光変換部材、カラーフィルタ部材、光学系、反射壁部材などが適用されてもよい。
【0066】
ここで、蛍光物質は、基本的に化学量論(Stoichiometry)に符合しなければならず、各元素は、周期律表上の各族内の他の元素で置換可能である。例えば、Srは、アルカリ土類(II)族のBa、Ca、Mgなどで、Yは、ランタン系列のTb、Lu、Sc、Gdなどで置換可能である。また、活性剤であるEuなどは、所望のエネルギー準位に応じてCe、Tb、Pr、Er、Ybなどで置換可能であり、活性剤単独または特性の変形のために副活性剤などが追加で適用されてもよい。
【0067】
また、量子ドットは、量子閉じ込め(quantum confinement)から生じる光学特性を有し得るナノメートルサイズの粒子であり得、例えば、IV族元素、II-VI族化合物、II-V族化合物、III-VI族化合物、III-V族化合物、IV-VI族化合物、I-III-VI族化合物、II-IV-VI族化合物、及びII-IV-V族化合物のうちの1つ以上を含んでなり得る。
【0068】
量子ドットは、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdO、CdS、CdSe、CdTe、MgS、MgSe、GaAs、GaN、GaP、GaSe、GaSb、HgO、HgS、HgSe、HgTe、InAs、InN、InP、InSb、AlAs、AlN、AlP、AlSb、TlN、TlP、TlAs、TlSb、PbO、PbS、PbSe、PbTe、Ge及びSiのうちの1つ以上を含んでなり得る。
【0069】
また、量子ドットは、CdSe、InPなどのコア(3~10nm)、ZnS、ZnSeなどのシェル(0.5~2nm)、及びコアとシェルの安定化のためのリガンド(Ligand)の構造で構成され得、サイズに応じて様々なカラーを実現できる光学的特性を有することができる。
【0070】
また、量子ドットは、物理的構造体又は他の形態に含まれ得、フィルムのような所望の物理的構造体に重合され得る単量体を含むことができる。
【0071】
より具体的に例を挙げると、量子ドットは、シート形態以外にも、各種バインダーと共にペースト形態で注入されて硬化されたり、その他の液体状態、ジェルやゲル状態などの各種の流動体形態で形成されてもよい。
【0072】
また、光変換部材は、発光波長が異なる2種以上の蛍光体及び量子ドット物質を含むことができ、蛍光体と量子ドットを混合して使用することができる。
【0073】
したがって、
図1乃至
図5に示されたように、本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ100の動作過程を説明すると、外部の入出力信号は、駆動回路部10の下面に形成された第1端子T1の駆動電圧端子T12、制御端子T13、フィードバック端子T14、明るさ調整端子T15、光量補正端子T16、ダミー端子(図示せず)などを介して駆動回路11aに入力され得、このような駆動回路11aを経た最終的な出力電源信号は、第1端子T1の両側の電源端子T11に印加され、第1貫通電極V1を介して半導体チップ11を通過して、駆動回路部10の上面に形成された第2端子T2の第1電極E1及び第2電極E2に印加され得る。
【0074】
次いで、出力電源信号は、第1電極E1及び第2電極E2とそれぞれ接続された第1パッドP1及び第2パッドP2を介して発光素子21に供給され得、出力電源信号の印加を受けた発光素子21で光が生成されると、発光素子21を取り囲んでいる保護部材22によって光経路が案内されたり、光の波長を変換する光変換が行われたりすることができる。
【0075】
このとき、発光素子21が青色LEDである場合、保護部材22は、蛍光物質又は量子ドットを含む光変換部材が適用され得る。
【0076】
したがって、チップスケールパッケージ(CSP、Chip Scale Package)工程により駆動回路11aが形成された半導体チップ11上に発光素子21を実装して、多数の制御素子を含むローカルディミングバックライトの実現が可能であり、これにより、配線長を減らして光取り出し効率を大きく向上させることができ、バックライトの光学距離を最小化することによって、薄いディスプレイの実現、及び部品数を最小化した多色あるいは単色の発光ダイオードの超薄型パッケージの設計が可能であり、発光面に光拡散レンズや側面反射光の形態の光学系などの各種光学系を形成して光指向角を向上させ、さらに少ない発光素子でより一層薄くて均一な面光源を実現することができ、ローカルディミング数と発光源数が同じ多数のローカルディミングを実現して白黒コントラスト比(ブラックコントラスト)を極大化することができ、モジュールの作製時の実装空間的な制約や回路の複雑性及び単価上昇の難しさを画期的に改善することができ、光の明るさの制御段階を極大化した構造のコントロール素子(駆動回路)を含むことで、さらに多くの段階の明暗比を達成することができ、正確な制御のために、フィードバック端子及び多数の機能のための端子、電源及びグラウンド端子などが多様に構成され得る。
【0077】
図6は、本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ200を示す底面図である。
【0078】
図6に示されたように、本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ200の第1貫通電極V1は、第1端子T1と第2端子T2が電気的に接続され得るように、半導体基板11の側面11bに沿って半円柱または半多角柱形状に形成され得る。
【0079】
このような側面型第1貫通電極V1は、後述する切断線Lによって切断され得、別名「側面電極」とも称することができる。
【0080】
したがって、このような側面型第1貫通電極V1は、貫通孔の個数を減少させて物理的に強固な構造を形成したり、側面型第1貫通電極V1のサイズを大きくすることができるので、製造工程の安全性を高め、電極パターンを容易に形成することができる。
【0081】
図7は、本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ300を示す底面図である。
【0082】
図7に示されたように、本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ300の第1端子T1は、少なくとも電源端子T11、駆動電圧端子T12、制御端子T13、フィードバック端子T14、明るさ調整端子T15、光量補正端子T16、ダミー端子(図示せず)及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つ以上を選択してなる第1端子セットS1と、第1端子セットS1の反対側に対称に配置され、第1端子セットS1と同一であるか、または一部を含む端子の組み合わせからなる第2端子セットS2とを含むことができる。
【0083】
したがって、端子を互いに対称になるようにセット化して接続配線の長さを最適化し、接続配線の重なりを最小化して最適の状態の基板設計を可能にすることができる。
【0084】
図8は、本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ400を示す断面図である。
【0085】
図8に示されたように、本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ400の駆動回路部10は、第2端子T2と第1貫通電極V1との間に形成され、第1貫通電極V1と接続された再配線パッド13を含む再配線絶縁層12、及び再配線パッド13と第2端子T2が電気的に接続され得るように再配線絶縁層12を貫通する形状に形成され、内/外部的衝撃を緩和できるように第1貫通電極V1とずれる形で形成される第2貫通電極V2をさらに含むことができる。
【0086】
ここで、例えば、第1貫通電極V1は、シリコンウエハをひっくり返して貫通孔を形成した後、貫通孔の内部に導電性物質を充電して形成する貫通シリコンビア(TSV、Through Silicon Via)であって、第1端子T1と接続される第1部分Vaの第1幅W1が、再配線パッド13と接続される第2部分Vbの第2幅W2よりも広く形成され、全体的にくさび形状に形成することによって、電気抵抗を低減し、電気的又は物理的に安定度が高いので、信頼度を大きく向上させることができる。
【0087】
また、例えば、第2貫通電極V2もまた、シリコンウエハを再びひっくり返して貫通孔を形成した後、貫通孔の内部に導電性物質を充電して形成する貫通シリコンビア(TSV、Through Silicon Via)であって、再配線パッド13と接続される第3部分Vcの第3幅W3が、第2端子T2と接続される第4部分Vdの第4幅W4よりも狭く形成され、全体的にくさび形状に形成することによって、電気抵抗を低減し、電気的又は物理的に安定度が高いので、信頼度を大きく向上させることができる。
【0088】
図9は、本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ500のブリッジ端子Bを示す平面図である。
【0089】
図9に示されたように、発光素子21は、第1電極E1と第2電極E2との間に1つが設置される場合以外にも、複数個が設置され得るもので、例えば、複数個の発光素子21が、第1電極E1と第2電極E2との間に形成された少なくとも1つのブリッジ電極Bを用いて直列に接続されることも可能である。
【0090】
ブリッジ電極Bは、発光素子21と隣り合う発光素子21とを接続できるように中間端子の役割を果たすことができるもので、例えば、
図9の3つの発光素子21を直列に接続させる第1ブリッジ電極B1及び第2ブリッジ電極B2を含むことができる。
【0091】
しかし、このようなブリッジ電極の個数及び発光素子の個数は、図面に必ずしも限定されるものではなく、非常に様々な個数や非常に様々な形態のブリッジ電極が適用されてもよい。
【0092】
図10は、本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ600を示す断面図である。
【0093】
図10に示されたように、本発明の一部の更に他の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージ600の保護部材22は、上述した透光性モールディング部材221以外にも、レンズ部材222が適用され得る。
【0094】
このようなレンズ部材222は、単純なドーム形状、または図示の凹ドーム形状以外にも、非常に様々な形態のレンズ部材が適用されて、全ての角度で比較的均一な光量の光が発散できるようにして、指向角を広くすることができる。
【0095】
図11は、本発明の一部の実施例に係るバックライトユニット2000を示す断面図である。
【0096】
図11に示されたように、本発明の一部の実施例に係るバックライトユニット2000は、上述した
図1の複数個の発光積層パッケージ100、及び発光積層パッケージ100の第1端子T1と接続される少なくとも1つの配線層1100を含む印刷回路基板1000を含むことができる。
【0097】
したがって、印刷回路基板1000の配線層1100上に駆動回路が内蔵された複数個の発光積層パッケージ100が、画素又はブロック別にバックライトをオン・オフさせたり、明るさを個別制御したりすることができる。
【0098】
この他にも、図示していないが、本発明の一部の実施例に係るバックライトユニット2000は、各種の導光板、拡散シート、プリズムシートなどがさらに設置されてもよい。
【0099】
図12は、
図11のバックライトユニット2000を示す平面図である。
【0100】
図12に示されたように、本発明の一部の実施例に係るバックライトユニット2000の印刷回路基板1000は、配線層1100が発光積層パッケージ(100)(100)の第1端子T1と電気的に接続されるものであって、例えば、第1配線層1100aは、発光積層パッケージ(100)(100)の1番端子(1)(1)と接続され得、第2配線層1100bは、発光積層パッケージ(100)(100)の2番端子(2)(2)と接続され得、第3配線層1100cは、発光積層パッケージ(100)(100)の3番端子(3)(3)と接続され得、第4配線層1100dは、発光積層パッケージ(100)(100)の4番端子(4)(4)と接続され得、第5配線層1100eは、発光積層パッケージ(100)(100)の5番端子(5)(5)と接続され得、第6配線層1100fは、発光積層パッケージ(100)(100)の6番端子(6)(6)と接続され得る。
【0101】
したがって、一つのドライブICが複数個の発光素子を駆動させていた従来とは異なって、駆動回路部11にそれぞれの発光素子21を直結に積層した形態の発光積層パッケージ100を用いて、配線層1100は、単に同じ種類の端子のみを接続させれば駆動が可能であるので、印刷回路基板1000を非常に単純化させ、生産性及び信頼度を大きく向上させることができる。
【0102】
図13乃至
図17は、本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を段階的に示す断面図である。
【0103】
図13乃至
図17に示されたように、本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を段階的に説明すると、まず、
図13に示されたように、シリコンウエハなどの半導体ウエハWを準備することができる。
【0104】
次いで、
図14に示されたように、半導体ウエハWに、集積回路工程を用いて、少なくとも1つの駆動回路11aを含む駆動回路部10を形成することができる。
【0105】
このとき、半導体基板11の一面に、電力信号又は入出力信号の印加を受ける少なくとも1つの第1端子T1を形成し、半導体基板11を貫通する形状に形成されるか、または半導体基板11の側面に沿って形成される少なくとも1つの第1貫通電極V1を形成し、半導体基板11の他面に、発光素子21が実装されるように実装面が形成され、第1端子T1又は駆動回路11aと電気的に接続される少なくとも1つの第2端子T2を形成することができる。
【0106】
次いで、
図15に示されたように、駆動回路部10から駆動電力の供給を受けることができるように駆動回路部10に載置されて電気的に接続された少なくとも1つの発光素子21を含む発光素子部20を形成できるように、半導体基板11の第2端子T2にフリップチップ形態のLEDである発光素子21をチップボンディングまたは転写し、第2端子T2と発光素子21のパッド(P1)(P2)が電気的に接続され得るようにリフローまたはレーザソルダリングすることができる。
【0107】
次いで、
図16に示されたように、発光素子21上に保護部材22を射出によりモールディング成形するか、またはスクイズあるいは塗布などでディスペンシングすることができる。
【0108】
次いで、
図17に示されたように、ブレードまたはレーザーで切断線に沿って半導体ウエハW及び保護部材12を複数個の単位パッケージに切断することができる。
【0109】
図18は、本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法を示すフローチャートである。
【0110】
図1乃至
図18に示されたように、本発明の一部の実施例に係る駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法は、(a)少なくとも1つの駆動回路11aを含む駆動回路部10を準備するステップと、(b)駆動回路部10から駆動電力の供給を受けることができるように駆動回路部10に載置されて電気的に接続された少なくとも1つの発光素子21を含む発光素子部20を形成するステップとを含むことができる。
【0111】
図19は、
図18の駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法の(a)ステップの一例を示すフローチャートである。
【0112】
図19に示されたように、(a)ステップは、(a-1)半導体ウエハWに集積回路工程を用いて半導体基板11を形成するステップと、(a-2)半導体基板11の一面に、電力信号又は入出力信号の印加を受ける少なくとも1つの第1端子T1を形成するステップと、(a-3)半導体基板11の他面に、発光素子21が実装されるように実装面が形成され、第1端子T1又は駆動回路11aと電気的に接続される少なくとも1つの第2端子T2を形成するステップとを含むことができる。
【0113】
ここで、前記(a)ステップは、(a-1)ステップの後に、(a-4)第1端子T1と第2端子T2が電気的に接続され得るように、半導体基板11を貫通する形状に形成されるか、または半導体基板11の側面に沿って形成される少なくとも1つの第1貫通電極V1を形成するステップをさらに含むことができる。
【0114】
図20は、
図18の駆動回路部を有する発光積層パッケージの製造方法の(b)ステップの一例を示すフローチャートである。
【0115】
図1乃至
図20に示されたように、(b)ステップは、(b-1)半導体基板11の第2端子T2にフリップチップ形態のLEDである発光素子21をチップボンディングまたは転写するステップと、(b-2)第2端子T2と発光素子21のパッド(P1)(P2)が電気的に接続され得るようにリフローまたはレーザソルダリングするステップと、(b-3)発光素子21上に保護部材22を射出によりモールディング成形するか、またはスクイズあるいは塗布などでディスペンシングするステップと、(b-4)ブレードまたはレーザーで切断線に沿って半導体ウエハW及び保護部材12を複数個の単位パッケージに切断するステップとを含むことができる。
【0116】
本発明は、図面に示された実施例を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な他の実施例が可能であるということが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0117】
10 駆動回路部
W 半導体ウエハ
11 半導体基板
11a 駆動回路
11b 側面
T1 第1端子
T11 電源端子
T12 駆動電圧端子
T13 制御端子
T14 フィードバック端子
T15 明るさ調整端子
T16 光量補正端子
T2 第2端子
E1 第1電極
E2 第2電極
V1 第1貫通電極
12 再配線絶縁層
13 再配線パッド
V2 第2貫通電極
Va 第1部分
Vb 第2部分
Vc 第3部分
Vd 第4部分
W1 第1幅
W2 第2幅
W3 第3幅
W4 第4幅
S1 第1端子セット
S2 第2端子セット
B ブリッジ電極
B1 第1ブリッジ電極
B2 第2ブリッジ電極
20 発光素子部
21 発光素子
P1 第1パッド
P2 第2パッド
22 保護部材
221 透光性モールディング部材
222 レンズ部材
100~600 発光積層パッケージ
1100 配線層
1000 印刷回路基板
2000 バックライトユニット
L 切断線