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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012175
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】フレッシュエア手段
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/48 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
E01C19/48 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023115288
(22)【出願日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】22184913.6
(32)【優先日】2022-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596068349
【氏名又は名称】ヨゼフ フェゲーレ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【弁理士】
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト・エルトマン
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・ヴェーバー
(72)【発明者】
【氏名】ヘルムート・ケスラー
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス・ポンティウス
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・リフェル
【テーマコード(参考)】
2D052
【Fターム(参考)】
2D052AA03
2D052BD11
2D052CA09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】道路仕上げ機械又は道路仕上げ機械のためのチャージャ車両の形態で構成された道路建設機械のドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールのためのフレッシュエア手段を提供する。
【解決手段】フレッシュエア手段は、空気流を発生させるための少なくとも1つのブロワユニットと、ブロワユニットによって形成された空気流を濾過するための少なくとも1つのフィルタユニットと、濾過された空気流のための少なくとも1つの空気出口開口を含む空気放出ユニットと、を含み、フレッシュエア手段は、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールに取り外し可能に取り付けられるように構成されたモジュラーアタッチメント装置として設計されている。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路仕上げ機械(2)又は道路仕上げ機械(2)のためのチャージャ車両(15)の形態で構成された道路建設機械(1)のドライバーコントロールパネル(7、19)又は外部コントロールコンソール(11)のためのフレッシュエア手段(20、20’)であって、空気流を発生させるための少なくとも1つのブロワユニット(42、42’)と、前記ブロワユニット(42、42’)によって形成された空気流を濾過するための少なくとも1つのフィルタユニット(28、28’)と、濾過された空気流のための少なくとも1つの空気出口開口(23a、23b、23a’、23b’)を含む空気放出ユニット(21、21’)と、を含み、前記ドライバーコントロールパネル(7、19)又は前記外部コントロールコンソール(11)に取り外し可能に取り付けられるように構成されたモジュラーアタッチメント装置(M、M’)として設計されていることを特徴とする、フレッシュエア手段。
【請求項2】
前記ブロワユニット(42、42’)は、遠心ファン(43)又は軸流ファンを含むことを特徴とする、請求項1に記載のフレッシュエア手段。
【請求項3】
前記ブロワユニット(42、42’)は、前記道路建設機械(1)の電源に接続可能であり、及び/又は、前記フレッシュエア手段(20、20’)は、前記ブロワユニット(42、42’)の動作のための少なくとも1つの別個のアキュムレータを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のフレッシュエア手段。
【請求項4】
前記空気放出ユニット(21、21’)は、前記ブロワユニット(42、42’)の速度を調整するための少なくとも1つの操作要素(24)を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のフレッシュエア手段。
【請求項5】
前記フィルタユニット(28、28’)は、流れ方向における前記ブロワユニット(42、42’)の上流側に配置され、及び/又は、前記フィルタユニット(28、28’)は、少なくとも1つの交換可能なフィルタエレメント(49a、49b)を受け入れるためのフィルタハウジング(30、30’)を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のフレッシュエア手段。
【請求項6】
前記フィルタユニット(28、28’)は、前記フィルタハウジング(30、30’)のための少なくとも1つのハウジング拡張ステージ(50)を提供し、前記ハウジング拡張ステージによって少なくとも1つのさらなるフィルタエレメント(49a、49b)を受け入れ可能であることを特徴とする、請求項5に記載のフレッシュエア手段。
【請求項7】
前記空気放出ユニット(21)は、前記ブロワユニット(42)及び/又は前記フィルタユニット(28)が取り付けられる取付プレート(29)を含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のフレッシュエア手段。
【請求項8】
前記空気放出ユニット(21)は、前記フレッシュエア手段(20)を前記ドライバーコントロールパネル(7、19)又は前記外部コントロールコンソール(11)に取り外し可能に取り付けるための第1の取付部(33)を含み、前記第1の取付部は、前記取付プレート(29)と共に前記ブロワユニット(42)のためのファンハウジング(54)を形成するためにも設けられていることを特徴とする、請求項7に記載のフレッシュエア手段。
【請求項9】
前記第1の取付部(33)は、前記ドライバーコントロールパネル(7、19)又は前記外部コントロールコンソール(11)に固定され得る第2の取付部(36)に取り外し可能に接続されることを特徴とする、請求項8に記載のフレッシュエア手段。
【請求項10】
前記第1の取付部(33)と前記第2の取付部(36)との間に形成される接続ポイント(37)は、前記ドライバーコントロールパネル(7、19)又は前記外部コントロールコンソール(11)の上方でオペレータが自由にアクセスできるように設けられていることを特徴とする、請求項9に記載のフレッシュエア手段。
【請求項11】
前記ブロワユニット(42、42’)によって前記フィルタユニット(28、28’)を介して吸引された空気流は、濾過されたフレッシュエア流として、前記空気放出ユニット(21、21’)内に形成された少なくとも2つの流路(47a、47b、47a’、47b’)に前記ブロワユニット(42、42’)によって分配され得ることを特徴とする、請求項1から10のいずれか1項に記載のフレッシュエア手段。
【請求項12】
前記流路(47a、47b)は、前記ブロワユニット(42、42’)によって生成された前記フレッシュエア流を前記空気放出ユニット(21)のそれぞれの空気出口開口(23a、23b)に向けて反対方向に導くように設計されていることを特徴とする、請求項11に記載のフレッシュエア手段。
【請求項13】
前記空気放出ユニット(21)は、前記流路(47a、47b)を覆うためのカバー(22)を含み、及び/又は、前記空気出口開口(23a、23b)は、調整可能なルーバー(25a、25b)を含むことを特徴とする、請求項11又は12に記載のフレッシュエア手段。
【請求項14】
前記フレッシュエア手段(20、20’)は、前記空気出口開口(23a、23b、23a’、23b’)が前記ドライバーコントロールパネル(7、19)又は前記外部コントロールコンソール(11)の操作面(8、12)の隣に位置するように、前記ドライバーコントロールパネル(7、19)又は前記外部コントロールコンソール(11)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1から13のいずれか1項に記載のフレッシュエア手段。
【請求項15】
道路仕上げ機械(2)又は道路仕上げ機械(2)のためのチャージャ車両(15)の形態で構成された道路建設機械(1)であって、請求項1から14のいずれか1項に記載の少なくとも1つのフレッシュエア手段(20、20’)を含む、道路建設機械。
【請求項16】
前記フレッシュエア手段(20、20’)は、少なくとも側面が開放するように設計されたドライバーコントロールプラットフォーム(5、18)の前記ドライバーコントロールパネル(7、19)、及び/又は、前記道路建設機械(1)の外部コントロールプラットフォーム(10)に固定されていることを特徴とする、請求項15に記載の道路建設機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載された道路建設機械のドライバーコントールパネル又は外部コントールコンソールのためのフレッシュエア手段に関する。
【背景技術】
【0002】
道路建設機械、特に道路仕上げ機械では、新しいアスファルト層を敷設するために吸引システムが使用されることが知られており、吸引システムは、特にスクリードの前に位置するオーガ空間内で行われる高温の敷設材料の横方向への分配中に発生するヒュームを吸引して道路仕上げ機械のドライバーコントロールプラットフォームの上方に排出する。このような吸引システムは、EP0843044A1に開示されている。
【0003】
この吸引システムにより、ヒュームは、機械の後壁とスクリードの前壁の間のオーガ空間のみで吸引される。スクリードが伸びるとすぐに、スクリードの前にある材料フィードも「伸ばされ」て機械の隣(横)に位置することになるため、吸引システムによってカバーされる領域の外側に位置することになる。そのため、ヒュームは、新しいアスファルト層の敷設中にオペレータが位置するスクリードの外部コントロールプラットフォームの領域に到達する。
【0004】
さらに、道路仕上げ機械では、高温の敷設材料がストックされる材料バンカの領域でもヒュームが発生し、特に、道路仕上げ機械のドライバーがヒュームに晒される。これらのヒュームを吸引するため、EP0843044A1はさらなる吸引手段を提案している。この吸引手段も、材料バンカ領域から吸引されたヒュームを屋根の上方に排出する。しかし、この装置では、すべてのヒュームが材料バンカから吸引されるわけではなく、したがって、ヒュームの一部が、場合によっては、道路建設機械のドライバーが位置するドライバーコントロールプラットフォームの領域に流れ込む可能性がある。
【0005】
DE102020123723A1は、コントロールプラットフォームを有する道路仕上げ機械を開示しており、コントロールプラットフォームは、コントロールプラットフォームの周囲にエアカーテンを形成するように設計されたエアノズルユニットを有する。エアノズルユニットは、コントロールプラットフォームの屋根に統合され得る。エアノズルユニットは、屋根から、ドライバーコントロールプラットフォームの開放面に沿って上端から下端までの空気壁を形成するようになっている。
【0006】
上述の吸引/ブロワシステムは、主にそれらの統合される設計によって、構築に多大な労力を要する。特に、それによって、様々な機械タイプのための異なる吸引/ブロワシステムが発生する。したがって、シリーズ全体にわたって様々な特別の製品が開発され、それによって、製造コストが増大する。
【0007】
CN211571280Uは、フレッシュエア手段がドライバーコントロールプラットフォームの屋根に固定されている道路仕上げ機械を開示する。しかし、この装置は、屋根の下に溜まった汚染空気しか浄化できないという欠点があり、これは、その下方に位置するオペレータがその恩恵をほんの僅かしか受けられないことを意味する。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、道路建設機械の作業員の領域の空気の質を改善する装置であって、安価に製造することができると共に、広範囲且つ効果的に使用され得る装置を提供することである。
【0009】
この目的は、請求項1に記載のフレッシュエア手段(fresh air means)によって達成される。本発明の有利な発展は、従属請求項のそれぞれの主題によって与えられる。
【0010】
本発明は、道路仕上げ機械又は道路仕上げ機械のためのチャージャ車両の形態で構成された道路建設機械のドライバーコントロールパネル又は外部(外付け)コントロールコンソールのためのフレッシュエア手段に関する。本発明によるフレッシュエア手段は、空気流を発生させるための少なくとも1つのブロワユニットと、ブロワユニットによって形成された空気流を濾過するための少なくとも1つのフィルタユニットと、濾過された空気流のための少なくとも1つの空気出口開口を含む空気放出ユニットと、を含む。
【0011】
本発明によると、フレッシュエア手段は、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールに取り外し可能に取り付けられるように構成されたモジュラーアタッチメント装置(modular attachment apparatus)として設計されている。したがって、本発明によるフレッシュエア手段は、エアバリアを形成するための別個の機能ユニットとして、すなわち、道路建設機械に一体に組み込まれたブロワ及び/又は吸引アグリゲート(吸引集合体)の動作とは独立して、特にスパイラル空間からヒュームを吸引するために使用され得る。道路建設機械に既に組み込まれているそのようなブロワ及び/又は吸引アグリゲートと比較して、本発明によるフレッシュエア手段は、道路建設機械の現在の機械タイプには依存せず、すなわち、全てのシリーズにわたって、現場でオペレータによって容易に取り付けられ得る、オフグリッドなアタッチメントモジュールを形成する。これは、本発明によるフレッシュエア手段が、オフグリッドなアタッチメントモジュールとして様々な道路建設機械で標準として使用され得ること、つまり、広範囲に適用可能であり、その結果、製造コストも低減され得ることを意味する。
【0012】
本発明によるフレッシュエア手段は、様々な機械タイプに取り付け可能な標準的でレトロフィットなモジュールを形成し、その標準化されたモジュール構造にもかかわらず、道路建設機械での個々の用途に対して高いポテンシャルを有する。特に、本発明によるフレッシュエア手段は、そのモジュール構造とオフグリッド機能のおかげで、オペレータによって、機械に組み込まれたアグリゲートを調整することなく、個別に調整され得る。基本的に、本発明によるフレッシュエア手段と他のマシンアグリゲートとの間で独立した動作を設定することが可能であり、つまり、それらを独立して動作させることが可能である。
【0013】
さらに、本発明によるフレッシュエア手段は、その取り外し可能な取り付けにより、全体として、すなわち、モジュールユニットとして道路建設機械から容易に取り外すことが可能である。例えば、フレッシュエア手段は、手を数回動かすだけで、夜の間、移送運転の間、整備及び/又は清掃のために取り外され得る。
【0014】
本発明によるフレッシュエア手段は、主にモジュラーアタッチメント装置として、コンパクトなモジュールを形成し、それは、コンパクトな設計で全体として道路仕上げ機械に固定され得ると共に容易に視認でき、それによって、その操作性も容易に確認し得るものである。
【0015】
本発明によるフレッシュエア手段をドライバーコントロールパネル又は外部コントールコンソールに、特に、ドライバー又はオペレータが使用する操作ユニットに直接的に取り外し可能に取り付けることができることにより、フレッシュエア手段によってもたらされるフレッシュエアが、ドライバー又はオペレータに必要とされる場所に選択的に供給される。これによって、空気の質の改善がドライバー又はオペレータのそれぞれの場所に直接的に提供される。
【0016】
好ましくは、ブロワユニットは、遠心ファンを含む。遠心ファンは、モータ軸に沿って軸方向に空気を吸引し、約90°オフセットして空気を吹き出すことができる。このような遠心ファンは、高い効率を有し、とりわけ、例えば上流側フィルタなど、それに接続されて増加した圧縮及び空気圧で動作する上流側ユニット及び/又は下流側のユニットに適している。さらに、遠心ファンは、低騒音運転にも適している。ブロワユニットについては、遠心ファンの代わりに軸流ファンを含むことも考えられる。空気を軸方向で吸引してそれを軸方向で放出する機能により、有利で建設的な設計となる可能性がある。
【0017】
一変形例において、ブロワユニットは、電動モータを含む。これは、特に速度制御される電動モータである。この目的を達成するため、モータは、別個の速度制御モジュールを装備することができ、それにより、ブロワユニットの個別の動作が個別にさらに良く調整され得る。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、ブロワユニットは、道路建設機械の電源に接続可能であり得る。フレッシュエア手段は、ブロワユニットに電力を供給するために、道路建設機械に取り付けられたソケットに接続可能な電源プラグを含むことが考えられる。
【0019】
好ましくは、フレッシュエア手段は、ブロワユニットの動作のために、少なくとも1つの独自のアキュムレータ(蓄電池)、例えば、リチウムイオンアキュムレータを含む。したがって、電力供給に関して、フレッシュエア手段は、完全にオフグリッドに設計され得る。一変形例において、アキュムレータは、道路建設機械の電源によって充電可能であり得る。
【0020】
本発明の有利な実施形態によれば、空気放出ユニットは、ブロワユニットの速度を調整するための少なくとも1つの操作要素を含む。フレッシュエア手段の少なくとも1つの機能、特にブロワユニットの速度は、例えばフレッシュエア手段とドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールとの間に確立され得るWLAN、イーサネット及び/又はブルートゥース(登録商標)接続を介して、ドライバーコントロールパネルの操作面又は外部コントロールコンソールの操作面で制御可能であることが考えられる。
【0021】
これに関連して、道路建設機械の動作中に測定される1つ又は複数のプロセス値に応じて、ブロワユニットの電動モータの動的速度制御を実現することが可能であり得る。この機能は、例えば、ドライバーコントロールパネルの操作面又は外部コントールコンソールの操作面によって動作させることが可能である。しかし、動的速度制御は、フレッシュエア手段で直接動作させることも可能である。
【0022】
単純な変形例では、ブロワユニットを動作させるための少なくとも2つの電力段(パワーステージ)がフレッシュエア手段で直接的に動作させられ得る。フレッシュエア手段に別個の操作モジュールを直接装備することも考えられる。この操作モジュールは、フレッシュエア手段の調整された動作パラメータを表示するためのディスプレイを含むことができ、このディスプレイは、特定の実施形態によれば、フレッシュエア手段の動作を制御し及び/又は監視するためのタッチディスプレイとして構成される。
【0023】
一実施形態によれば、ドライバー又はオペレータは、それぞれ、モバイルユニット、例えばスマートデバイスによってフレッシュエア手段を制御することができる。スマートデバイスは、スマートフォン、タブレットPC、ウエアラブル及び/又はデータゴーグルの形態で設計され得る。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、フレッシュエア手段は、道路建設機械に取り付けられた少なくとも1つの他のアタッチメントモジュール、例えば、サーモグラフィモジュール及び/又は気象モジュールとネットワークで動作するように構成される。特に、ブロワユニットの速度制御は、他のアタッチメントモジュールで測定された少なくとも1つのプロセス値に応じて実現されることが可能である。例えば、フレッシュエア流の温度は、気象モジュールによって測定された道路建設機械の周囲温度に応じて動的に適合され得る。このために、フレッシュエア手段に組み込まれた加熱/冷却要素を使用することができる。
【0025】
本発明の一変形例によれば、フィルタユニットは、流れ方向におけるブロワユニットの上流側に配置される。これにより、ブロワユニットによって吸引される空気がブロワユニットを通過する前に浄化され、ブロワユニットが汚染からより良く保護され得る。この変形例は、遠心ファンの使用と組み合わせるのに特に適している。それは、一方ではフィルタユニットをその軸方向の空気流に容易に組み込むことができ、他方では高い濾過も可能であるためである。代替案として、ブロワユニットのフィルタユニット又はさらなるフィルタユニットを流れ方向の下流側に配置することも考えられる。そのような変形は、とりわけ、ブロワユニットが軸流ファンとして構成されている場合に可能である。
【0026】
粗いフィルタとして設計された少なくとも1つの上流側フィルタユニットと、細かいフィルタとして設計された少なくとも1つの下流側フィルタユニットとの間にブロワユニットが配置される変形例も考えられる。これにより、いくつかの好ましい効果が一度に達成され得る。上流側の粗い1つ又は複数のフィルタは、ブロワユニットの穏やかな動作を担い、下流側の細かい1つ又は複数のフィルタは、最適な空気の質を担う。
【0027】
好ましくは、フィルタユニットは、少なくとも1つの交換可能なフィルタエレメントを受け入れるためのフィルタハウジングを含む。一般に、フレッシュエア手段に時間計(アワーメータ)を装備するか又は少なくとも機能的にそのような時間計に接続することが考えられ、その場合、オペレータ又はドライバーは、それぞれ、到達した動作時間状態に応じて、保守点検又は清掃間隔を実行することが、例えば、フィルタハウジングに取り付けられたフィルタエレメントを新しいものと交換することが要求され得る。
【0028】
本発明の一変形例によれば、フィルタエレメントは、活性炭フィルタである。好ましくは、活性炭フィルタとして設計された2つのフィルタエレメントがフィルタハウジング内で前後に配置される。これにより、アスファルトヒュームを空気から特に効果的に濾過することができる。活性炭フィルタとして設計された2つのフィルタエレメントがブロワユニットの上流側に直列に配置され、及び、活性炭フィルタとして設計された少なくとも1つのさらなるフィルタ要素がブロワユニットの下流側に配置される構成も考えられる。
【0029】
フィルタユニットにとっては、フィルタハウジングに少なくとも1つのハウジング拡張ステージが設けられ、それによって、少なくとも1つのさらなるフィルタエレメント、例えば活性炭フィルタを受け入れ可能であることが有利である。これにより、複数のフィルタエレメントを受け入れ可能なハウジング容積を形成することができる。好ましくは、複数のフィルタエレメントが拡張されたフィルタハウジング内で流れ方向において前後に直列に配置される。これにより、吸引された空気から汚染物質をさらに良好に濾過することが可能になる。前後に配置されたフィルタエレメントは、異なるフィルタ特性を含むことができ、特に、より細かくなる複数の濾過ステージを形成することができる。
【0030】
特に、ハウジング拡張ステージは、フィルタエレメント又はさらなるフィルタエレメントとは別に、少なくとも1つの他のフロントユニット又はフロントコンポーネント、例えば防塵部及び/又は保護グリッドを、それぞれ受け入れるようにも構成され得る。
【0031】
フィルタハウジングは、それに任意に設けられるハウジング拡張ステージを含め、実質的にプラスチック製であることが考えられる。これは、軽量構造にとって有利である。特に、フィルタハウジングは、複数のプラスチックシェルで構成され得る。
【0032】
一変形例によれば、フィルタハウジングは、特にそれに取り付け可能なハウジング拡張ステージと共に、例えばクイックロックを使用して、工具なしで組み立てることが可能である。したがって、そこに収容される1つ又は複数のフィルタエレメントの交換は、ドライバー又はオペレータによって現場でそれぞれ簡単に、つまり、手を数回動かすだけで行われ得る。
【0033】
好ましくは、空気放出ユニットは、ブロワユニット及び/又はフィルタユニットが固定される取付プレートを含む。ブロワユニットとフィルタユニットは、取付プレートの両側に配置され得る。取付プレートは、ブロワユニット及び/又はフィルタユニットを固定するための安定した固定ベースを形成し、これにより、ブロワユニット及びフィルタユニットは、特に互いに対して安定して方向付けられ得る。
【0034】
特に好ましい変形例において、空気放出ユニットは、フレッシュエア手段をドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールに取り外し可能に取り付けるための第1の取付部を含み、この取付部は、取付プレートと共にブロワユニットのためのファンハウジングを形成するためにも設けられていれる。したがって、第1の取付部は、二重の機能を果たし、フレッシュエア手段を取り外し可能に固定するために機能するとともに、空気放出ユニット内にファンハウジングを形成するために使用されるように機能する。実際の固定機能のために、第1の取付部は、空気放出ユニットから突出する第1のセクションを含む。そのハウジング機能のため、すなわち、ファンハウジングを形成するため、第1の取付部は、第2のセクションを含み、第2のセクションは、空気放出ユニット内に配置され、取付プレートから離れて固定される。これにより、非常に安定した構造となり、高速のブロワユニットであっても、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールに安定して固定することができる。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、第1の取付部は、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールに固定され得る第2の取付部に取り外し可能に接続される。第2の取付部自体は、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールに取り外し可能に固定され得る。特に、第2の取付部は、第1の取付部の外部セクションと接続される上部セクション、例えば、ねじ止めされる上部セクションを含む。第2の取付部の上部セクションは、段差形状によって第2の取付部の下部セクションと接続され得、特に段差形状を介して下部セクションと一体的に形成されている。第2の取付部の下部セクションは、取付ベースを含み、この取付ベースによって第2の取付部はドライバーコントロールパネルの下部構造又は外部コントロールコンソールの下部構造に固定され得る。
【0036】
第1の取付部と第2の取付部との間に形成される接続ポイントは、ドライバーコントールパネル又は外部コントロールコンソールの上方でオペレータが自由にアクセスできるように設けられるのが有利である。換言すれば、この変形例において、第1の取付部の外部セクションと第2の取付部の上部セクションとが接続される結合ポイントは、ドライバー又はオペレータが、それぞれ、例えばレンチなどの工具を使用して結合ポイントに簡単にアクセスしてフレッシュエア手段をドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールに取り付けたり、取り外したりすることができるように、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールプラットフォームの上方に位置している。
【0037】
ブロワユニットによりフィルタユニットを介して吸引された空気流は、濾過されたフレッシュエア流として、空気放出ユニット内に形成された少なくとも2つの流路にブロワユニットによって分配可能であることは、特に実用的である。2つの流路を介して、フレッシュエアは、それぞれドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールの様々なポイントに搬送され、空気放出ユニットから流出することで、ドライバー又はオペレータのためのこの領域における空気の質を改善することができる。
【0038】
ブロワユニットによりフィルタユニットを介して吸引された空気流がブロワユニットに接続された単一の流路を通り、濾過されたフレッシュエア流としてブロワユニットから出口開口に送られることが考えられる。
【0039】
一変形例において、フレッシュエア手段は、それぞれ1つの流路が個別に形成された複数のブロワユニットを含む。換言すれば、この変形例では、各ブロワユニットによって送出された空気流は、分割されずに、ブロワユニットにさらに接続されたフローユニットを介して完全にさらに搬送される。
【0040】
ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールプラットフォームでフレッシュエアを有利に分配するために、複数の流路は、フレッシュエアを特にそれぞれ反対方向に搬送し、そこに形成された出口開口を通じて外部端部でフレッシュエアを放出することができる。
【0041】
特に有利な構造設計は、第1の取付部の内部セクションが少なくともセクション内に2つの流路を形成するのに役立つ場合に得られる。これにより、第1の取付部は、特に多用途の態様でフレッシュエア手段に使用され得る。
【0042】
好ましくは、空気放出ユニットは、流路を覆うためのカバーを含む。カバーは、1つ又は複数の流路を形成する他の構成要素、例えば第1の取付部の内部セクションと共に、電子部品が任意に受け入れられる中空スペースを含むことが可能である。これにより、電子部品をフレッシュエア流から隔離して取り付けることができ、これは、電子部品がフレッシュエア流による影響を殆ど受けないことを意味する。但し、生成されたフレッシュエア流を空気放出ユニット内に導き、それによって中空スペース内に配置された電子部品を冷却することも可能である。
【0043】
本発明の一実施形態では、それぞれの空気出口開口が調整可能なルーバーを含む。これにより、フレッシュエア流の流れ方向がドライバー又はオペレータのそれぞれによって設定され得る。実施形態の一変形例によれば、ルーバーは、空気の体積流量を調整するようにも構成され得る。
【0044】
フレッシュエア手段は、そこに形成された空気出口開口がドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールの操作面の隣に位置するように、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールに取り付けられると好都合である。これは、少なくとも任意で一体的な設計が提供され、その結果、全体として、ドライバーコントロールパネルとそこに取り付けられたフレッシュエア手段、又は、外部コントロールコンソールとそこに取り付けられたフレッシュエア手段が互いに一体化された構造が得られる。
【0045】
本発明の一変形例によれば、フレッシュエア手段は、工具なしで取り付け及び取り外しができるように構成されている。例えば、第1の取付部の外部セクションは、第2の取付部の上部セクションと共にクイックロックを形成し、例えば、曲がったレバー、バイヨネット又はマグネットクロージャーとして提供される。インターロック接続と摩擦接続とを組み合わせて、クイックロック取付部を提供することも考えられる。
【0046】
特に、フレッシュエア手段は、温度制御可能なフレッシュエア流を生成するように設計されている。それぞれの流路には、空気放出ユニットから出る前のフレッシュエア流を所望の温度にする少なくとも1つの加熱及び/又は冷却要素がこの目的のために配置され得る。これに関連して、それぞれの流路内で搬送されるフレッシュエア流を所望の温度にするために、それぞれの流路内に少なくとも1つのペルチェ素子を設けることが好都合である。それぞれのペルチェ素子は、道路建設機械で検出されたプロセスパラメータに基づいて動的に制御され、例えば、検出された道路建設機械の周囲温度に応じてフレッシュエア流を所望の温度レベルに制御することができる。
【0047】
特に、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールにおける本発明によるフレッシュエア手段の取り外し可能な取り付けは、ドライバーコントロールパネルが調整されたとき、例えば、ドライバーコントロールパネルが道路建設機械の走行方向に対して横方向にシフトされた場合に、フレッシュエア手段がドライバーコントロールパネルと共に移動するように、つまり、フレッシュエア手段がドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールの動きに追従してドライバー又はオペレータにフレッシュエアをいつでも提供できるように設計され得る。特に、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールに固定されたフレッシュエア手段は、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールと共に旋回され、傾斜され、及び/又は、シフトされることが可能であり、これは、フレッシュエア手段が、ドライバーコントロールパネル又は外部コントロールコンソールの建設的な取り付けの利益を享受できることを意味する。
【0048】
本発明は、さらに道路仕上げ機械又は道路仕上げ機械のためのチャージャ車両の形態で構成された道路建設機械に関し、少なくとも1つのフレッシュエア手段がモジュラーアタッチメント装置として道路建設機械に取り外し可能に固定されている。フレッシュエア手段は、アタッチメントセットとして提供され、特に全てのシリーズにわたって、様々な道路仕上げ機械タイプ及びチャージャ車両タイプに取り付けられ得る。
【0049】
好ましくは、道路建設機械は、少なくともその側面が開放した、つまり、密閉されたキャビン構造ではないドライバーコントロールプラットフォームを含む。一変形例では、フレッシュエア手段は、開放されるように構成されたドライバーコントロールプラットフォームのドライバーコントロールパネルに、及び/又は、道路建設機械の外部コントロールプラットフォームに固定される。したがって、フレッシュエア手段は、周囲環境から隔離されていない場所において道路建設機械で使用される。したがって、フレッシュエア手段は、道路建設機械において、作業場所にフレッシュエアを追加的に提供すること、すなわち、ドライバーコントロールプラットフォーム又は外部コントロールコンソールが周囲空気によって換気されることに貢献する。
【0050】
以下の図を例として参照して本発明の実施形態についてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】道路仕上げ機械として構成された道路建設機械を示す図である。
図2図1の道路仕上げ機械にあるスクリードの外部コントロールプラットフォームの外部コントロールコンソールを分離して示す図である。
図3】チャージャ車両として構成された道路建設機械の斜視図である。
図4】フレッシュエア手段が取り外し可能に固定されたドライバーコントロールパネルを分離して示す図である。
図5図4のアセンブリを後方から見た斜視図である。
図6】フレッシュエア手段が固定されたドライバーコントロールパネルの側面図である。
図7】フレッシュエア手段を分離して示す図である。
図8】カバーが外された状態の図7のフレッシュエア手段を示す図である。
図9】分離したフレッシュエア手段を後方から見た斜視図である。
図10】フレッシュエア手段の側面図である。
図11】フレッシュエア手段の断面図である。
図12】フレッシュエア手段が固定された図2による外部コントロールコンソールを第1の視点から見た図である。
図13】フレッシュエア手段が固定された外部コントロールコンソールを背面から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
同一の技術的構成要素には、図中で同じ参照番号が付されている。
【0053】
図1は、道路仕上げ機械2として存在する道路建設機械1を示している。道路仕上げ機械2は、材料バンカ3を有し、材料バンカ3内には、道路仕上げ機械2によって牽引されるスクリード4によって新しい舗装道路へと加工され得るアスファルト敷設材料Eが貯蔵され得る。道路仕上げ機械2が新しい舗装道路を敷設するために走行方向Rに走行している間、敷設材料Eは、図1に示されない長手方向(縦方向)の搬送手段により、材料バンカ3から搬出され、さらに、走行方向Rに逆らって、スクリード4の前方に敷設材料Eを広げる図示されていない横方向分配スクリューへと搬送される。
【0054】
道路仕上げ機械2は、開放設計のドライバーコントロールプラットフォーム5を含み、ドライバーコントロールプラットフォーム5には、道路仕上げ機械2のドライバーのための運転席6が配置されている。走行方向Rにおける運転席6の前方には、ドライバーコントロールパネル7が取り付けられている。ドライバーコントロールパネル7は、ドライバーのために操作面8を提供し、操作面8によって、ドライバーは、道路仕上げ機械2の動作を制御することができ、特に、道路仕上げ機械2で実行されているプロセスを制御及び/又は監視することができる。図1に示されるドライバーコントロールパネル7は、走行方向Rに対して横方向のガイド経路9に沿って調整可能である。この目的のため、ドライバーコントロールパネル7は、ガイド経路9上で移動されてドライバーの所望の位置でガイド経路に沿って固定され得る適切なスライドを形成する。
【0055】
図1は、さらにスクリード4の外側に1つの外部コントロールステーション10が形成されていることを示している。外部コントロールステーション10には外部コントロールコンソール11が固定されており、外部コントロールコンソール11によって、スクリード4の隣を歩いているオペレータが、スクリード4の動作を制御し及び/又は監視することができる。特に、外部制御コンソール11により、スクリード4に設置されたアグリゲート(aggregates)の動作、例えば、そこで動作する圧縮ユニット及び/又は加熱手段の設定を制御することができる。
【0056】
図2は、外部コントロールコンソール11を分離して示す図である。図2の外部コントロールコンソール11は、複数のボタン13を有する操作面12と、スクリード4で調整されたプロセスパラメータを表示するためのディスプレイ14と、を有する。
【0057】
図3は、チャージャ車両15を示している。このようなチャージャ車両15は、新しい舗装層の製造中に図1に示される道路仕上げ機械2の前方を走行し、道路仕上げ機械2に敷設材料Eを供給することができる。チャージャ車両15は、材料バンカ16を有し、材料バンカ16から敷設材料Eを長手方向の搬送手段17によって走行方向Rにおける後方を走行する道路仕上げ機械2の材料バンカ3内に搬送することができる。
【0058】
チャージャ車両15は、開放設計のドライバーコントロールプラットフォーム18を有しており、そこには、運転席60と、走行方向Rにおける運転席60の前方に取り付けられたドライバーコントロールパネル19と、が設けられている。ドライバーコントロールパネル19は、図1の道路仕上げ機械2のドライバーコントロールパネル7とほぼ同じ構造的な寸法を有することができる。ドライバーコントロールパネル19に設けられた操作面は、当然のことながら、チャージャ車両15の機能を考慮して構成されている。
【0059】
図4は、フレッシュエア手段20が取り外し可能に取り付けられた道路仕上げ機械2のドライバーコントロールパネル7を分離して示す図である。ドライバーコントロールパネル7の代わりに、チャージャ車両15のドライバーコントロールパネル19を、フレッシュエア手段20を取り外し可能に取り付けるための固定ポイントとして使用することもできる。さらに、図2の外部コントロールコンソール11も、フレッシュエア手段20を取り外し可能に取り付けるための固定ポイントとして使用可能である。この場合、フレッシュエア手段20は、外部コントロールコンソール11に適合した構造設計を有する。
【0060】
図4に示されるフレッシュエア手段20は、ドライバーコントロールパネル7に取り外し可能に固定するためのモジュラーアタッチメント装置Mであり、ドライバーコントロールパネル7の機能に影響を与えることなく、ドライバーコントロールパネル7から簡単に取り外すこともできる。
【0061】
図4のフレッシュエア手段20は、カバー22を有する空気放出ユニット21を含む。空気放出ユニット21は、2つの空気出口開口23a、23bを有し、これらの開口を介してフレッシュエアがドライバーコントロールパネル7の前に位置するドライバーの領域に流入する。空気出口開口23a、23bから供給されるフレッシュエア流のパワーは、カバー22に形成された操作要素24によって調整され得る。図4は、さらに空気出口開口23a、23bがそれぞれフレッシュエアの流れ方向を調整する役割を果たすルーバー25a、25bを含むことを示している。ルーバー25a、25bは、空気出口開口23a、23bを通って形成される空気の体積流量を調整するように任意に設計され得る。
【0062】
図4には、空気放出ユニット21のカバー22が空気出口開口23aの上方に凹部26aを形成し、空気出口開口23bの下方に更なる凹部26bを形成することが示されている。それぞれの凹部26a、26bは、空気放出ユニット21のコンパクトな設計に配慮されている。特に、凹部26bにより、ドライバーは、その下に形成されたドライバーコントロールパネル7のディスプレイ27をよく見ることができ、ドライバーコントロールパネル7で調整された道路建設機械1のプロセスパラメータを監視することができる。凹部26aにより、ドライバーは、例えば道路仕上げ機械2の材料バンカ3内における材料充填レベルを監視するために、空気放出ユニット20の上方及びその向こう側をより良く見ることができる。
【0063】
図5は、図4に示されたモジュラーフレッシュエア手段20のドライバーコントロールパネル7への取り付けを後方から見た斜視図である。図5のフレッシュエア手段20は、フィルタユニット28を有し、フィルタユニット28は、空気放出ユニット21の後側に配置された取付プレート29に固定されている。フィルタユニット28は、フィルタエレメント31が受け入れられるフィルタハウジング30を有する。図5は、さらに、取付プレート29が横方向への突出部32a、32bを形成していることを示している。
【0064】
図6は、図5のモジュラーアセンブリの側面図である。空気放出ユニット21は、第1の取付部33(図11を参照)を有し、第1の取付部33は、第2の取付部36の上部セクション35にねじ止めされる外部セクション34を有する。第1の取付部33の外部セクション34と第2の取付部36の上部セクション35との間に形成される接続ポイント37は、特に図4にも見られるように、ドライバーコントロールパネル7の上方に配置され、ドライバーが自由にアクセス可能であり、それにより、ドライバーは、フレッシュエア手段20をドライバーコントロール7に容易に取り付けたり、容易に取り外したりすることができる。第2の取付部36は、ドライバーコントロールパネル7に留置されることも、ドライバーコントロールパネル7から取り外されることも可能である。
【0065】
図6は、さらに第2の取付部36の上部セクション35が段差形状38によって下部セクション39に接続されることを示している。上部セクション35、段差形状38及び下部セクション39は、一体的に製造された形状の一部であり得、例えば、ブランク加工されたシートを折り曲げて得られる。下部セクション39には、取付ベース40が形成されており、取付ベース40は、ドライバーコントロールパネル7に形成された下部構造41に確実な係合によって取り付けられるように、下部構造41の構造設計に対応している。
【0066】
図7は、第2の取付部36を含むフレッシュエア手段20を分離して示す図であり、第2の取付部36は、フレッシュエア手段20に固定されている。この構成において、又は第2の取付部36のない代替案として、フレッシュエア手段20は、ドライバーにフレッシュエアを供給するために、特に様々なタイプの道路仕上げ機械に設けられたドライバーコントロールパネル7に容易に着脱可能なモジュラーアタッチメント装置Mとして存在する。それぞれのタイプの道路仕上げ機械がわずかに異なるドライバーコントロールパネル7を有する場合でも、第2の取付部40が存在し及びそれに対応して適合され得るので、フレッシュエア手段20の実質的な構造は、全てのシリーズにわたる標準的なアタッチメント装置として適用可能である。
【0067】
図8は、カバー22がない図7のフレッシュエア手段20を示している。図8は、フィルタユニット28とは反対側を向いた取付プレート29の面にブロワユニット42が配置されることを示している。ブロワユニット42は遠心ファン43として存在する。
【0068】
遠心ファン43は、取付プレート29上に配置されたフレッシュエア案内プロファイル44a、44bに取り囲まれている。遠心ファン42によってフィルタユニット28を通じて軸方向に吸引された空気流45(図11参照)は、濾過されたフレッシュエア流46a、46bとして図8に示される2つの流路47a、47bに遠心ファン43によって径方向に分配される。フレッシュエア流46a、46bは、2つの空気出口開口23a、23bを通じて道路仕上げ機械2のドライバーコントロールプラットフォーム5の領域内へと出て、それにより、ドライバーのためにコントロールプラットフォーム5での空気の質が改善される。
【0069】
図8によれば、2つの空気出口開口23a、23bは、それぞれのプレート部品48a、48bに形成されており、プレート部品48a、48bは、フレッシュエア手段20の組み立て状態でカバー22(図11参照)に一体化されている。
【0070】
図9は、基本的に図5と同じものを示しているが、ドライバーコントロールコンソール7のみが除かれている。したがって、図9は、分離したフレッシュエア手段20を後方から見た図である。
【0071】
図10は、基本的に図6と同じものを示しているが、ドライバーコントロールコンソール7のみが除かれており、フレッシュエア手段20が側面図で示されている。
【0072】
図11は、フレッシュエア手段20の断面図である。図11を見ると、フィルタハウジング30が第1のフィルタエレメント49aと第2のさらなるフィルタエレメント49bの両方を受け入れることが分かる。2つのフィルタエレメント49a、49bは、軸方向空気流45の方向において前後に直列に配置され、さらなるフィルタ効果を生み出す。第2のフィルタエレメント49bは、フィルタハウジング30に固定されたハウジング拡張ステージ50によって支持され得る。ハウジング拡張ステージ50は、図11のクイックロック51a、51bによってフィルタハウジング30に固定されている。
【0073】
図11によれば、第1の取付部33は、外部セクション34とは別に、取付プレート29から離れて固定される内部セクション52も含む。遠心ファン43が配置されるブロワ収容空間53は、内部セクション52と取付プレート29の間に形成される。図11は、特に、第1の取付部33の内部セクション52が、取付プレート29及び空気案内プロファイル44a、44bと共に、遠心ファン43のためのファンハウジング44形成することを示している。
【0074】
図11は、さらにカバー22と第1の取付部33の内部セクション52との間に、電子部品が受け入れられ得る中空スペース55が形成されることを示している。
【0075】
図12は、フレッシュエア手段20’が取り付けられた図2の外部コントロールコンソール11を示している。フレッシュエア手段20’は、フィルタユニット28’を有し、図12によれば、フィルタユニット28’は、箱形のフィルタハウジング30’を含む。フィルタハウジング30’と接続された空気放出ユニット21’は、フィルタハウジング30’の上方に配置されている。フィルタユニット28’と空気放出ユニット21’との間に配置されたブロワユニット42’が破線で示されている。ブロワユニット42’は、フレッシュエア手段20の設計によって、空気放出ユニット21’内に完全に収容されている。
【0076】
図12は、さらに空気放出ユニット21’が、その中に取り付けられたブロワユニット42’から遠ざかる2つの流路47a’、47b’を形成することを示している。2つの流路47a’、47b’は、外部コントロールプラットフォーム10に位置するオペレータのためにフレッシュエアが出る空気出口開口23a’、23b’を形成する。
【0077】
図13は、図12の構造を後方から見た図である。フレッシュエア手段20’は、取付部33’を含み、取付部33’によってフレッシュエア手段が外部コントロールステーション10のチューブ56に固定されている。ここでは、フレッシュエア手段20’を固定するための取付部33’が示されるが、フレッシュエア手段20の固定技術と同等の固定技術を用いて、すなわち、第1の取付部33及び第2の取付部36に準じた第1及び第2の取付部を使用して、フレッシュエア手段20’を取り付けることも当然に考えられる。ブロワユニット42’の固定は、ブロワユニット42の固定と同様に、特に図11の構造に対応して設計され得る。
【0078】
図13から容易に分かるように、フレッシュエア手段20’は、外部コントロールコンソール11のためのアタッチメントモジュールM’を形成し、このモジュールM’は、ドライバーコントロールプラットフォーム5におけるフレッシュエア手段20と同様、外部コントロールステーション10に完全に取り付けること、特に、後付けすることが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【外国語明細書】