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特開2024-12177ジフェニルメタン骨格を有するカルボン酸イオンを配位子とする金属有機構造体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012177
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】ジフェニルメタン骨格を有するカルボン酸イオンを配位子とする金属有機構造体
(51)【国際特許分類】
   C07C 63/331 20060101AFI20240118BHJP
   C07C 65/105 20060101ALI20240118BHJP
   C07C 65/24 20060101ALI20240118BHJP
   B01J 20/22 20060101ALI20240118BHJP
   C07F 5/06 20060101ALN20240118BHJP
   C07F 3/06 20060101ALN20240118BHJP
   C07F 7/00 20060101ALN20240118BHJP
   C07F 15/02 20060101ALN20240118BHJP
   C07F 11/00 20060101ALN20240118BHJP
   C07F 13/00 20060101ALN20240118BHJP
   C07F 1/08 20060101ALN20240118BHJP
   C01B 3/00 20060101ALN20240118BHJP
【FI】
C07C63/331 CSP
C07C65/105
C07C65/24
B01J20/22 A
C07F5/06 D
C07F3/06
C07F7/00 A
C07F15/02
C07F11/00 A
C07F13/00 A
C07F1/08 B
C01B3/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023115329
(22)【出願日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】P 2022113387
(32)【優先日】2022-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】300071579
【氏名又は名称】学校法人立教学院
(71)【出願人】
【識別番号】000004307
【氏名又は名称】日本曹達株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100182305
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【弁理士】
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【弁理士】
【氏名又は名称】園元 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100221958
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 真希恵
(74)【代理人】
【識別番号】100192441
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 仁
(72)【発明者】
【氏名】箕浦 真生
(72)【発明者】
【氏名】菅又 功
(72)【発明者】
【氏名】小林 翔
(72)【発明者】
【氏名】中江 智子
(72)【発明者】
【氏名】松橋 泰典
(72)【発明者】
【氏名】白井 昭宏
【テーマコード(参考)】
4G066
4G140
4H006
4H048
4H049
4H050
【Fターム(参考)】
4G066AA32A
4G066AA37A
4G066AA53A
4G066AB06A
4G066AB07A
4G066AB23A
4G066AB24B
4G066AC11B
4G066BA26
4G066BA36
4G066CA38
4G066DA01
4G140AA42
4G140AA44
4H006AA01
4H006AA03
4H006AB90
4H006AC21
4H006AC22
4H006AC25
4H006AC43
4H006AC46
4H006BE33
4H006BJ50
4H006BN10
4H006BP10
4H006BS70
4H048AA01
4H048AA03
4H048VA56
4H048VA66
4H048VA80
4H048VB10
4H049VN06
4H049VP01
4H049VQ25
4H049VR44
4H049VW02
4H050AA01
4H050AA03
4H050AB90
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明の課題は、ガス貯蔵機能を有する新規な金属有機構造体並びにそれを用いたガス貯蔵剤及びガス貯蔵方法を提供することにある。
【解決手段】式(1)で表されるカルボン酸イオンと多価金属イオンとが結合してなる金属有機構造体。

(Rは、H、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基等;Xは、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基等;n1~n4は、0~4の整数;pは、1~3の整数;Lは、単結合等)
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)で表されるカルボン酸イオンと多価金属イオンとが結合してなる金属有機構造体。
【化1】
(式(1)中、
Rは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。
Xは、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。
n1、n2、n3及びn4は、それぞれ独立に、0~4のいずれかの整数である。
Xが2以上のとき、各Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
pは、1~3のいずれかの整数である。
Lは、単結合又は2~4価の有機基である。)
【請求項2】
式(1)で表されるカルボン酸イオンが、式(2)で表されるカルボン酸イオンである請求項1に記載の金属有機構造体。
【化2】
(式(2)中、
Rは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。
Xは、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。
n1、n2、n3及びn4は、それぞれ独立に、0~4のいずれかの整数である。
Xが2以上のとき、各Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
は、単結合又は2価の有機基である。)
【請求項3】
多価金属イオンが、元素の周期表の第2族~第13族の金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イオンである請求項1又は2に記載の金属有機構造体。
【請求項4】
補助配位子を構成成分として更に含む請求項1~3のいずれかに記載の金属有機構造体。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の金属有機構造体を含むガス貯蔵剤。
【請求項6】
請求項1~4のいずれかに記載の金属有機構造体にガスを接触させる工程を含むガスの貯蔵方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジフェニルメタン骨格を有するカルボン酸イオンと多価金属イオンが結合してなる金属有機構造体、前記金属有機構造体を含むガス貯蔵剤、及び前記金属有機構造体にガスを接触させる工程を含むガスの貯蔵方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属有機構造体(以下「MOF」ということがある。)は、金属イオンとそれらを連結する架橋性の有機配位子を組み合わせることで内部に空間(つまり細孔)を持つ高分子構造を有する固体状の物質であり、ガスの貯蔵や分離などの機能をもつ多孔性材料として、この十数年高い興味が持たれてきた。例えば、メタンテトラ(p-安息香酸)と硝酸銅(II)を、酸性条件下、ジメチルホルムアミドと水の混合溶媒中で加熱することにより、次の分子式(A)のMOFが得られることが報告されている。(式中:Lは、メタンテトラ(p-安息香酸)のカルボン酸イオンを示す。)
【0003】
[式1]
【0004】
表面積は1560m/gで、水素、窒素等のガスを貯蔵できることが知られている(非特許文献1参照)。このような開発が行われるなか、金属有機構造体は、用いる金属種、配位子、反応条件により大きく構造が変化することが知られており、ガス貯蔵機能を有する新規な金属有機構造体の開発が更に求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 48, pp9905-9908
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ガス貯蔵機能を有する新規な金属有機構造体並びにそれを用いたガス貯蔵剤及びガス貯蔵方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ジフェニルメタン骨格を有する特定のカルボン酸を有機配位子として得られる新規な金属有機構造体を見いだした。また、それらの新規な金属有機構造体には、高い水素貯蔵能力があることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下に示す事項により特定されるものである。
[1]式(1)で表されるカルボン酸イオンと多価金属イオンとが結合してなる金属有機構造体。
【0009】
【化1】
(式(1)中、
Rは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。
Xは、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。
n1、n2、n3及びn4は、それぞれ独立に、0~4のいずれかの整数である。
Xが2以上のとき、各Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
pは、1~3のいずれかの整数である。
Lは、単結合又は2~4価の有機基である。)
【0010】
[2]式(1)で表されるカルボン酸イオンが、式(2)で表されるカルボン酸イオンである上記[1]の金属有機構造体。
【0011】
【化2】
(式(2)中、
Rは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。
Xは、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。
n1、n2、n3及びn4は、それぞれ独立に、0~4のいずれかの整数である。
Xが2以上のとき、各Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
は、単結合又は2価の有機基である。)
【0012】
[3]多価金属イオンが、元素の周期表の第2族~第13族の金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イオンである上記[1]又は[2]の金属有機構造体。
[4]補助配位子を構成成分として更に含む上記[1]~[3]のいずれかに記載の金属有機構造体。
[5]上記[1]~[4]のいずれかの金属有機構造体を含むガス貯蔵剤。
[6]上記[1]~[4]のいずれかの金属有機構造体にガスを接触させる工程を含むガスの貯蔵方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明の金属有機構造体は新規であり、水素、窒素等のガスを貯蔵することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の金属有機構造体は、式(1)で表されるカルボン酸イオンと多価金属イオンとが結合してなる金属有機構造体である。
【0015】
【化3】
【0016】
式(1)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、またはハロゲノ基である。Xは、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、またはハロゲノ基である。n1、n2、n3、及びn4は、それぞれ独立に、0~4のいずれかの整数である。Xが2以上のとき、各Xは互いに同一でも異なっていてもよい。pは、1~3のいずれかの整数である。Lは、単結合又は2~4価の有機基である。
【0017】
RのC1~6アルキル基としては、直鎖でも、分岐鎖であってもよく、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、i-プロピル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、i-ペンチル基、ネオペンチル基、2-メチル-n-ブチル基、i-ヘキシル基等を挙げることができる。RのC1~6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n-ブトキシ基、s-ブトキシ基、i-ブトキシ基、t-ブトキシ基等を挙げることができる。Rのハロゲノ基としては、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、イオド基等を挙げることができる。
【0018】
XのC1~6アルキル基としては、直鎖でも、分岐鎖であってもよく、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、i-プロピル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、i-ペンチル基、ネオペンチル基、2-メチル-n-ブチル基、i-ヘキシル基等を挙げることができる。XのC1~6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n-ブトキシ基、s-ブトキシ基、i-ブトキシ基、t-ブトキシ基等を挙げることができる。Xのハロゲノ基としては、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、イオド基等を挙げることができる。本願明細書における「C1~6」などの用語は、母核となる基の炭素原子数が1~6個などであることを表している。
【0019】
Lの2~4価の有機基としては、例えば、アルカンから誘導される2~4価の連結基、エテンから誘導される2~4価の連結基、アリールから誘導される2~4価の連結基、ヘテロアリールから誘導される2~4価の連結基等を挙げることができる。
【0020】
アルカンから誘導される2~4価の連結基とは、アルカンを母核として、アルカンを構成する炭素上の任意の水素2~4個を結合手に変換したものであり、具体的には、以下に示す連結基を例示することができる。なお、結合手とは、他の官能基と結合を形成することのできる電子が配置されている状態を意味し、炭素上に記載されている「-」は、結合手を表す。
【0021】
【化4】
【0022】
エテンから誘導される2~4価の連結基とは、エテンを母核として、アルカンを構成する炭素上の任意の水素2~4個を結合手に変換したものであり、具体的には、以下に示す連結基を例示することができる。
【0023】
【化5】
【0024】
アリールから誘導される2~4価の連結基とは、アリールを母核として、アリールを構成する炭素上の任意の水素2~4個を結合手に変換したものであり、具体的には、以下に示す連結基を例示することができる。
【0025】
【化6】
【0026】
ヘテロアリールから誘導される2~4価の連結基とは、ヘテロアリールを母核として、ヘテロアリールを構成するヘテロ原子上又は炭素上の任意の水素2~4個を結合手に変換したものであり、具体的には、以下に示す連結基を例示することができる。
【0027】
【化7】
【0028】
式(1)で表されるカルボン酸イオンとして具体的には、以下の式に表す化合物等を例示することができる。
【0029】
【化8】
【0030】
本発明の金属有機構造体は、式(2)で表されるカルボン酸イオンと多価金属イオンが結合してなる金属有機構造体であることが好ましい。式(2)で表されるカルボン酸イオンは、式(1)で表されるカルボン酸イオンにおいて、Lを単結合又は2価の有機基としたものである。
【0031】
【化9】
【0032】
式(2)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。Xは、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基である。n1、n2、n3及びn4は、それぞれ独立に、0~4のいずれかの整数である。Xが2以上のとき、各Xは互いに同一でも異なっていてもよい。Lは、単結合又は2価の有機基である。R及びXについては、式(1)の場合と同じである。Lの2価の有機基については、式(1)におけるLの2価の有機基と同じである。
【0033】
本発明の金属有機構造体における多価金属イオンとしては、2価以上の金属のイオンであれば、特に制限されないが、元素周期表の第2族~第13族の金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属のイオンが好ましく、Zn、Al、Cu、Zr、Ni、Co、Cr、Fe、Sc、Mo、Mn、Ti及びMgから選ばれる少なくとも1種の金属のイオンがより好ましい。本発明の金属有機構造体において、式(1)で表されるカルボン酸イオンと結合する多価金属イオンは、1種でもよく2種以上でもよい。
【0034】
これらの多価金属イオンは、種々の塩の形で供給される。金属塩として具体的には、硝酸亜鉛(Zn(NO・xHO)、硝酸チタン(Ti(NO・xHO)、硝酸コバルト(Co(NO・xHO)、硝酸鉄(III)(Fe(NO・xHO)、硝酸鉄(II)(Fe(NO・xHO)、硝酸ニッケル(II)(Ni(NO・xHO)、硝酸銅(II)(Cu(NO・xHO)、硝酸アルミニウム(III)(Al(NO・xHO)、硝酸マグネシウム(II)(Mg(NO・xHO);塩化亜鉛(ZnCl・xHO)、塩化チタン(TiCl・xHO)、塩化ジルコニウム(ZrCl・xHO)、塩化コバルト(CoCl・xHO)、塩化鉄(III)(FeCl・xHO)、塩化鉄(II)(FeCl・xHO)、塩化クロム(III)(CrCl・xHO)、塩化スカンジウム(III)(ScCl・xHO)、塩化マンガン(II)(MnCl・xHO);酢酸亜鉛(Zn(CHCOO)・xHO)、酢酸チタン(Ti(CHCOO)・xHO)、酢酸ジルコニウム(Zr(CHCOO)・xHO)、酢酸コバルト(Co(CHCOO)・xHO)、酢酸鉄(III)(Fe(CHCOO)・xHO)、酢酸鉄(II)(Fe(CHCOO)・xHO);硫酸亜鉛(ZnSO・xHO)、硫酸チタン(Ti(SO・xHO)、硫酸ジルコニウム(Zr(SO・xHO)、硫酸コバルト(CoSO・xHO)、硫酸鉄(III)(Fe(SO・xHO)、硫酸鉄(II)(FeSO・xHO)、硫酸マグネシウム(II)(MgSO・xHO);水酸化亜鉛(Zn(OH)・xHO)、水酸化チタン(Ti(OH)・xHO)、水酸化ジルコニウム(Zr(OH)・xHO)、水酸化コバルト(Co(OH)・xHO)、水酸化鉄(III)(Fe(OH)・xHO)、水酸化
鉄(II)(Fe(OH)・xHO);臭化亜鉛(ZnBr・xHO)、臭化チタン(TiBr・xHO)、臭化ジルコニウム(ZrBr・xHO)、臭化コバルト(CoBr・xHO)、臭化鉄(III)(FeBr・xHO)、臭化鉄(II)(FeBr・xHO);炭酸亜鉛(ZnCO・xHO)、炭酸コバルト(CoCO・xHO)、炭酸鉄(III)(Fe(CO・xHO);塩化酸化ジルコニウム(ZrOCl・xHO)、酢酸モリブデン(II)二量体((Mo(CHCOO))等が挙げられる。なお、xは、0~12の数である。これらは1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
【0035】
本発明の金属有機構造体は、式(1)で表わされるカルボン酸イオン以外の有機配位子を補助配位子として含むことができる。金属有機構造体に補助配位子を含有させることで、金属有機構造体に高次構造を導入することができる。そのような補助配位子としては、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、5-シアノイソフタル酸、1,3,5-トリメシン酸、1,3,5-トリス(4-カルボキシフェニル)ベンゼン、4,4’-ジカルボキシビフェニル、3,5-ジカルボキシピリジン、2,3-ジカルボキシピラジン、1,3,5-トリス(4-カルボキシフェニル)ベンゼン、1,2,4,5-テトラキス(4-カルボキシフェニル)ベンゼン、9,10-アントラセンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、[1,1’:4’,1”]ターフェニル-3,3”,5,5”-テトラカルボン酸、ビフェニル-3,3”,5,5”-テトラカルボン酸、3,3’,5,5’-テトラカルボキシジフェニルメタン、1,3,5-トリス(4’-カルボキシ[1,1’-ビフェニル]-4-イル)ベンゼン、1,3,5-トリス(4-カルボキシフェニル)トリアジン、1,2-ビス(4-カルボキシ-3-ニトロフェニル)エテン、1,2-ビス(4-カルボキシ-3-アミノフェニル)エテン、trans,trans-ムコン酸、フマール酸、ベンゾイミダゾール、イミダゾール、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、ピラジン、4,4’-ジピリジル、1,2-ジ(4-ピリジル)エチレン、1,2-ジ(4-ピリジル)エタン、2,7-ジアザピレン、4,4’-アゾビスピリジン、1,5-ナフチリジン、フェナジン、2ビス(3-(4-ピリジル)-2,4-ペンタンジオナト)銅等が挙げられる。式(1)で表されるカルボン酸イオンと補助配位子を用いる場合の混合モル比は特に制限されない。
【0036】
本発明の金属有機構造体の製造方法として、特に制限されず、溶媒拡散法、溶媒撹拌法、水熱法等の溶液法、反応溶液にマイクロ波を照射して系全体を短時間に均一に加熱するマイクロ波法、反応容器に超音波を照射することにより、反応容器中で圧力の変化が繰り返し起こり、この圧力の変化により、溶媒が気泡を形成し崩壊するキャビテーションと呼ばれる現象がおき、その際に約5000K、10000barもの高エネルギー場が局所的に形成される結晶の各生成の反応場となる超音波法、溶媒を用いずに、金属イオン発生源と有機配位子を混合する固相合成法、結晶水程度の水を添加して金属イオン発生源と有機配位子を混合するLAG(liquid assisted grinding)法等のいずれの方法も用いることができる。
【0037】
本発明の金属有機構造体の製造方法としては、例えば、金属イオンの発生源となる金属化合物と溶媒とを含有する第一溶液、式(1)で表されるカルボン酸イオン又はその前駆体であるカルボン酸と溶媒とを含有する第二溶液、及び、必要に応じて、補助配位子と溶媒とを含有する第三溶液をそれぞれ調製する工程と、第一溶液と、第二溶液及び第三溶液を混合して反応液を調製し、この反応液を加熱することで、金属有機構造体を得る工程と、を備える。第一~第三溶液は別々に調製する必要はなく、例えば、上記金属化合物、式(1)で表されるカルボン酸イオン又はその前駆体であるカルボン酸、補助配位子となる化合物、溶媒とを1度に混合して1つの溶液を調製してもよい。
【0038】
上記金属化合物と式(1)で表されるカルボン酸イオン又はその前駆体であるカルボン酸との混合モル比は、得られてくる金属有機構造体の細孔サイズ、表面特性に応じて任意に選択することができるが、式(1)で表されるカルボン酸イオン又はその前駆体であるカルボン酸1モルに対して金属化合物を0.3モル以上用いるのが好ましく、さらに0.5モル以上、さらに1モル以上、さらに1.5モル以上、さらに2モル以上、さらに3モル以上、さらに4モル以上用いるのが好ましい。また、10モル以下用いるのが好ましい。
【0039】
反応液中の上記金属イオンの濃度は、20~400ミリモル/Lの範囲が好ましい。式(1)で表されるカルボン酸イオン又はその前駆体であるカルボン酸の反応液中の濃度は、3~200ミリモル/Lの範囲が好ましい。補助配位子の反応液中の濃度は、10~400ミリモル/Lであるのが好ましい。
【0040】
用いる溶媒としては、特に限定されないが、N,N-ジメチルホルムアミド(以下「DMF」と記載することがある。)、N,N-ジエチルホルムアミド(以下「DEF」と記載することがある。)、N,N-ジメチルアセトアミド(以下「DMA」と記載することがある。)、N-メチル-2-ピロリドン(以下「NMP」と記載することがある。)、ジメチルスルホキシド(以下「DMSO」と記載することがある。)及び水からなる群より選ばれる1種又は2種以上を混合して用いることができる。また、これらの溶媒にメチルアルコール、エチルアルコール等のアルコールを混合して用いてもよい。また、適宜、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、硝酸、テトラフルオロホウ酸、安息香酸等の有機酸又は無機酸、ブチルアミン、トリエチルアミン等の有機アミンなどを適宜添加することができる。
【0041】
反応液の加熱温度は、特に制限されないが、例えば、室温~200℃の範囲、50~190℃の範囲、80~160℃の範囲、90~130℃の範囲等を挙げることができる。また、本発明の金属有機構造体は、上記金属化合物、式(1)で表されるカルボン酸イオン又はその前駆体であるカルボン酸、必要に応じて補助配位子となる化合物を溶媒中で混合し、これを冷却して-78℃~室温で静置することにより製造することもできる。各成分の混合方法としては特に制限されず、例えば、金属イオンの発生源となる金属化合物と溶媒とを含有する第一溶液、式(1)で表されるカルボン酸イオン又はその前駆体であるカルボン酸と溶媒とを含有する第二溶液、及び、必要に応じて、補助配位子と溶媒とを含有する第三溶液をそれぞれ調製し、氷冷しながら第一溶液に第二溶液及び必要に応じて第三溶液を添加してもよい。
【0042】
本発明のガス貯蔵剤は、本発明の金属有機構造体を含む。本発明のガス貯蔵剤は、本発明の金属有機構造体のみからなっていてもよく、ガス貯蔵剤としての使用に支障をきたさない範囲で他の成分を含んでもよい。本発明のガス貯蔵剤の形状は特に制限されず、例えば、粉状、顆粒状、ペレット状等を挙げることができる。本発明の金属有機構造体は、水素、メタン、アセチレン、二酸化炭素、窒素等のガスを吸着または吸蔵することで、前記ガスを貯蔵することができる。本発明の金属有機構造体を用いたガスの貯蔵方法は、特に制限されないが、本発明の金属有機構造体とガスを接触させる方法が好ましく、接触させる方法は、特に制限されない。例えば、タンク中に、本発明の金属有機構造体を充填してガス貯蔵タンクとし、該タンク内にガスを流入する方法、タンクの内壁を構成する表面に本発明の金属有機構造体を担持させてガス貯蔵タンクとし、該タンク内にガスを流入する方法、タンクを本発明の金属有機構造体を含む材料で成形してガス貯蔵タンクとし、該タンク内にガスを流入する方法等を挙げることができる。
【実施例0043】
以下、本発明の実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。本発明の金属有機構造体を構成する式(1)で表されるカルボン酸イオンの前駆体となるカルボン酸として、以下の表1に示す有機配位子1~33を用いた。
【0044】
【表1】
【0045】
[製造例1]有機配位子1の合成
国際公開WO00/20372の実施例1記載の方法と同様の方法で、有機配位子1を得た。
【0046】
[製造例2]有機配位子2の合成
2-(4-Bromophenyl)-1,3-dioxolane(4.0g,17.5mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(50mL)溶液に窒素雰囲気で-78°Cで2.76Mのn-BuLiヘキサン溶液6.7mL(18.4mmol)をゆっくりと加え、同温度で1時間撹拌した。dimethyl terephthalate0.
85g(4.38mmol)のTHF(50mL)溶液を同温度で加え、ゆっくりと室温まで昇温しながら10時間撹拌した。溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をアセトン50mLに溶解し、1N塩酸10mLを加え、2時間加熱還流下に撹拌した。溶媒を減圧留去し、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、有機溶媒を減圧留去した。得られた残渣を、ジオキサン100mL、水25mLに溶解し、KMnO4.2g(26.6mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。溶液をセライトろ過後、溶媒を減圧留去し、残渣に濃塩酸を加え、溶液をpH3以下とした。析出した固体をろ過後、水で洗浄し、減圧下加熱乾燥し、有機配位子2を得た。
【0047】
[製造例3]有機配位子3の合成
得られた有機配位子2(1.0g、1.62mmol)のトリフルオロ酢酸溶液に、トリエチルシラン40mg(3.40mmol)を室温で加え、室温で10時間撹拌した。溶液を水にあけ、得られた固体をろ過後、水で洗浄した。得られた固体を10N水酸化ナトリウム水溶液に溶解後、溶液をジエチルエーテルで洗浄し、さらに濃塩酸を加え、溶液のpHを3以下とした。析出した固体をろ過後、水で洗浄し、減圧下に加熱乾燥し、有機配位子3を得た。
【0048】
[製造例4]有機配位子4の合成
得られた有機配位子2のメタノール溶液に触媒量の濃硫酸を加え、還流下、10時間加熱撹拌した。溶媒を減圧留去し、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をメタノールに溶解し、5N水酸化ナトリウム溶液(用いた有機配位子2に対して、20モル当量)を加え、室温で1010時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、濃塩酸を加えて溶液のpHを3以下にした。析出した固体をろ過後、水で洗浄し、減圧下に加熱乾燥し、有機配位子4を得た。
【0049】
[製造例5]有機配位子5の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl isophthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子5を得た。
【0050】
[製造例6]有機配位子6の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子5を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子6を得た。
【0051】
[製造例7]有機配位子7の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 5-methylisophthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子7を得た。
【0052】
[製造例8]有機配位子8の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子7を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子8を得た。
【0053】
[製造例9]有機配位子9の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 5-methoxylisophthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子9を得た。
【0054】
[製造例10]有機配位子10の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子13を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子10を得た。有機配位子13の合成方法は後述する。
【0055】
[製造例11]有機配位子11の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子14を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子11を得た。有機配位子14の合成方法は後述する。
【0056】
[製造例12]有機配位子12の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子15を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子12を得た。有機配位子15の合成方法は後述する。
【0057】
[製造例13]有機配位子13の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,5-dimethylterephthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子13を得た。
【0058】
[製造例14]有機配位子14の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,5-diethylterephthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子14を得た。
【0059】
[製造例15]有機配位子15の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,5-di(1-propyl)terephthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子15を得た。
【0060】
[製造例16]有機配位子16の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,5-di(2-propyl)terephthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子16を得た。
【0061】
[製造例17]有機配位子17の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子16を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子17を得た。
【0062】
[製造例18]有機配位子18の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、trimethyl 1,3,5-benzenetricarboxylateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子18を得た。
【0063】
[製造例19]有機配位子19の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子18を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子19を得た。
【0064】
[製造例20]有機配位子20の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,5-diethoxyterephthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子20を得た。
【0065】
[製造例21]有機配位子21の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子20を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子21を得た。
【0066】
[製造例22]有機配位子23の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,5-di(n-propoxy)terephthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子23を得た。
【0067】
[製造例23]有機配位子22の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子23を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子22を得た。
【0068】
[製造例24]有機配位子24の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,5-dimethoxyterephthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子24を得た。
【0069】
[製造例25]有機配位子25の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子24を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子25を得た。
【0070】
[製造例26]有機配位子26合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,5-diphenylterephthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子26を得た。
【0071】
[製造例27]有機配位子27合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,5-di(isopropoxy)terephthalateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子27を得た。
【0072】
[製造例28]有機配位子28の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子27を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子28を得た。
【0073】
[製造例29]有機配位子29の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dibutyl 4,4’-biphenyldicarboxylateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子29を得た。
【0074】
[製造例30]有機配位子30の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子29を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子30を得た。
【0075】
[製造例31]有機配位子31の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、4,4’-bis(methoxycarbonyl)diphenyletherを用いる以外は製造例2と同様に行い、下記中間体Aを得た。
【0076】
【化10】
【0077】
有機配位子2の代わりに中間体Aを用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子31を得た。
【0078】
[製造例32]有機配位子32の合成
dimethyl terephthalateの代わりに、dimethyl 2,6-naphthalenedicarboxylateを用いる以外は製造例2と同様に行い、有機配位子32を得た。
【0079】
[製造例33]有機配位子33の合成
有機配位子2の代わりに有機配位子32を用いる以外は製造例3と同様に行い、有機配位子33を得た。
【0080】
得られた有機配位子の1H-NMRデータを以下に示す。
有機配位子2
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.94(brs, 4H), 7.88(d, 8H), 7.33(d, 8H), 7.16(s, 4H), 6.76(s,2H)
有機配位子3
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.8(brs, 4H), 7.89(d, 8H), 7.24(d, 8H), 7.09(s, 4H), 5.79(s, 2H)
有機配位子4
1HNMR(DMSO-d6) δ 1.95(brs, 4H), 7.91(d, 8H). 7.50(d, 8H), 7.35(s, 4H), 2.94(s, 6H), 7.082(d, 4H), 6.715(brs, 2H)
有機配位子5
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.885(brs, 4H), 7.831(d, 8H), 7.247(d, 9H), 7,203(s, 1H)
有機配位子6
1HNMR(DMSO-d6) δ 7.853(d, 8H), 7,290(m, 1H), 7.175(d, 8H), 6.984-6.960(m, 3H), 5.778(s, 2H)
有機配位子7
1HNMR(DMSO-d6) δ 7.822(d, 8H), 7.254(d, 8H), 6.943(s, 2H), 6.912(s, 1H), 6.664(s, 2H), 2.181(s, 3H)
有機配位子8
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.863(brs, 4H), 7.860(d, 8H), 7.169(d, 8H), 6.796(s, 2H), 6.763(s, 1H), 6,723(s, 2H), 2.177(s, 3H)
有機配位子9
1HNMR(DMSO-d6) δ 7.821(d, 8H), 7.244(d, 8H),6.715(s, 3H), 6.614(s, 2H),3.587(s, 3H)
有機配位子10
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.855(brs, 4H), 7.871(d, 8H), 7.177(d, 8H), 6.545(s, 2H), 5.840(s, 2H), 1.992(s, 6H)
有機配位子11
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.886(brs, 4H), 7.886(d, 8H), 7.185(d, 8H), 6.618(s, 2H), 5.910(s, 2H), 2.408(q, 4H). 0.817(t, 6H)
有機配位子12
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.869(brs, 4H), 7.879(d, 8H), 7.175(d, 8H), 6.609(s, 2H), 5.893(s, 2H), 2.375(t, 4H). 1.212(m, 4H), 0.671(t, 6H)
有機配位子13
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.899(brs, 4H), 7.891(d, 8H), 7.341(d, 8H), 6.723(s, 2H), 6.404(s, 2H), 1.777(s, 6H)
有機配位子14
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.908(brs, 4H), 7.889(d, 8H), 7.331(d, 8H), 6.769(s, 2H), 6.470(s, 2H), 2.223(q, 4H). 0.575(t, 6H)
有機配位子15
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.913(brs, 4H), 7.894(d, 8H), 7.334(d, 8H), 6.77(s, 2H), 6.492(s, 2H), 2.207(t, 4H). 0.966(m, 4H), 0.448(t, 6H)
有機配位子16
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.893(brs, 4H), 7.903(d, 8H), 7.325(d, 8H), 6.818(s, 2H), 6.463(s, 2H), 3.090(m, 2H), 0.540(t, 12H)
有機配位子17
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.892(brs, 4H), 7.893(d, 8H), 7.175(d, 8H), 6.659(s, 2H), 6.004(s, 2H), 3.040(m, 2H), 0.766(t, 12H)
有機配位子18
1HNMR(DMSO-d6) δ 7.776(d, 12H), 7.187(d, 12H), 7.070(s, 1H), 6.652(s, 1H)
有機配位子19
1HNMR(DMSO-d6) δ 7.802(d, 12H), 7.085(d, 12H), 6.786(s, 3H), 5,717(s, 3H)
有機配位子20
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.894(brs, 4H), 7.857(d, 8H), 7.379(d, 8H), 6.974(s, 2H), 6.233(s, 2H), 3.522(q, 4H), 0.661(t, 6H)
有機配位子21
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.920(brs, 4H), 7.869(d, 8H), 7.217(d, 8H), 6.450(s, 2H), 5.877(s, 2H), 3.564(q, 4H), 0.948(t, 6H)
有機配位子22
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.876(brs, 4H), 7.872(d, 8H), 7.211(d, 8H), 6.421(s, 2H), 5.882(s, 2H), 3.449(t, 6H), 1.372(m, 4H), 0.638(t, 6H)
有機配位子23
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.857(brs, 4H), 7.876(d, 8H), 7.397(d, 8H), 7.003(s, 2H), 6.234(s, 2H), 4.112(t, 6H), 1.137(m, 4H), 0.477(t, 6H)
有機配位子24
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.899brs, 4H), 7.861(d, 8H), 7.347(d, 8H), 6.976(s, 2H), 6.300(s, 2H), 3.203(s, 6H)
有機配位子25
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.885(brs, 4H), 7.876(d, 8H), 7.212(d, 8H), 6.492(s, 2H), 5.911(s, 2H), 3.396(s, 6H)
有機配位子26
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.649(brs, 4H), 7.702(d, 8H), 7.310(d, 8H), 6.90-6.80(m, 10H) 6.809(s, 2H), 6.693(s, 2H)
有機配位子27
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.887(brs, 4H), 7.865(d, 8H), 7.375(d, 8H), 6.815(s, 2H), 6.130(s, 2H), 4.064(m, 2H), 0.708(d, 12H)
有機配位子28
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.898(brs, 4H), 7.870(d, 8H), 7.202(d, 8H), 6.659(s, 2H), 6.004(s, 2H), 4.058(m, 2H), 0.853(d, 12H)
有機配位子29
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.905(brs, 4H), 7.984(d, 8H), 7.620(d, 4H). 7.377(d, 8H), 7.267(d, 4H), 6.827(s, 2H)
有機配位子30
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.873(brs, 4H), 7.898(d, 8H), 7.609(d, 4H). 7.269(d, 8H), 7.194(d, 4H), 5.854(s, 2H)
有機配位子31
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.860(brs, 4H), 7.884(d, 8H), 7.235(d, 8H), 7.106(d, 4H), 6.971(d, 4H) 5.798(s, 2H)
有機配位子32
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.906(brs, 4H), 7.891(d, 8H), 7.776(d, 2H), 7.611(s, 2H), 7.390-7.370(m. 10H) 6.914(s, 2H)
有機配位子33
1HNMR(DMSO-d6) δ 12.994(brs, 4H), 7.905(d, 8H), 7.7780(d, 2H), 7,542(s, 2H), 7,272(d, 10H), 5.973(s, 2H)
【0081】
[実施例1]
有機配位子1(60mmg、0.118mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(177mg、0.472mmol)をDMF9.4mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で144時間加熱した。得られた溶液を遠心分離し、上澄みの溶媒をデカントし、固体を分離した。得られた固体にDMFを添加し、遠心分離で溶媒を分離する操作を3回繰り返して、固体を洗浄し、さらにDMF中に1晩浸漬した。さらに遠心分離して、溶媒を分離し、溶媒をクロロホルムに代えて、同様の洗浄作業を3回行い、クロロホルム中に1晩浸漬した。さらに遠心分離して、溶媒から固体を分離し、減圧下150℃で6時間加熱乾燥して目的とする金属有機構造体MOF1をオフホワイトの固体(48mg)として得た。
【0082】
[実施例2]
溶媒としてDMF9.4mLにトリフルオロ酢酸0.5mLを添加した以外は、実施例1と同様に行いMOF2を白色の固体(42mg)として得た。
【0083】
[実施例3]
有機配位子1(64.8mmg、0.127mmol)と金属塩としてAlCl・6HO(160mg、0.662mmol)をDMF28mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で24時間加熱する以外は実施例1と同様に行いMOF3を白色の固体(77mg)として得た。
【0084】
[実施例4]
金属塩としてCr(NO・9HO(188mg、0.472mmol)を用い、溶媒としてDMF24mL及びトリフルオロ酢酸1mLを用い、90℃で72時間、120℃で48時間加熱する以外は、実施例1と同様に行い、MOF4を暗緑色の固体(86mg)として得た。
【0085】
[実施例5]
有機配位子1(30mg、0.0558mmol)、金属塩としてCr(OAc)(54mg、0.235mmol)、溶媒としてDMF10mL及びトリフルオロ酢酸0.5mL用い、60℃で72時間加熱処理する以外は、実施例1と同様に行い、MOF5を暗緑色の固体(20mg)として得た。
【0086】
[実施例6]
有機配位子1(150mg、0.3mmol)、金属塩としてCrCl・6HO(160mg、0.6mmol)、DMF3mLを用い、オートクレーブ中、190℃で72時間加熱処理する以外は、実施例1と同様に行い、MOF6を青緑色の固体(96mg)として得た。
【0087】
[実施例7]
有機配位子1(60mg、0.118mmol)、金属塩としてCrCl・6HO(63mg、0.236mmol)、DMF2.4mLを用い、90℃で144時間加熱処理する以外は、実施例1と同様に行い、MOF7を暗緑色の固体(60mg)として得た。
【0088】
[実施例8]
有機配位子1(60mg、0.118mmol)、金属塩としてCrCl・6HO(24mg、0.0885mmol)、DMF3mLを用い、オートクレーブ中、190℃で72時間加熱処理する以外は、実施例1と同様に行い、MOF8を青緑色の固体(28mg)として得た。
【0089】
[実施例9]
有機配位子1(60mg、0.118mmol)、金属塩としてCrCl・6HO(42mg、0.157mmol)、DMF4mLを用い、オートクレーブ中、190℃で36時間加熱処理する以外は、実施例1と同様に行い、MOF9を青緑色の固体(70mg)として得た。
【0090】
[実施例10]
金属塩としてCu(NO・3HO(110mg、0.472mmol)を用い、90℃で24時間加熱処理する以外は、実施例1と同様に行い、MOF10を青色の固体(54mg)として得た。
【0091】
[実施例11]
金属塩Cu(OAc)・HO(86mg、0.472mmol)のDMF1.2mLの溶液を氷冷し、有機配位子1(60mmg、0.118mmol)のDMF1.2mLの溶液を静かに添加した。金属塩の溶液と有機配位子1の溶液は2層に分離した。得られた2層の溶液を0℃で24時間静置した。固体が析出した溶液を実施例1と同様にして処理し、MOF11を青色の固体(66mg)として得た。
【0092】
[実施例12]
金属塩としてFe(NO・9HO(191mg、0.472mmol)をDMF24mL及びトリフルオロ酢酸1mLに溶解し、90℃で72時間、120℃で24時間加熱処理する以外は実施例1と同様に行い、MOF12を赤橙色の固体(74mg)として得た。
【0093】
[実施例13]
金属塩としてFe(NO・9HO(191mg、0.472mmol)をDMF24mLに溶解し、90℃で72時間、加熱処理する以外は実施例1と同様に行い、MOF13を暗緑色の固体(70mg)として得た。
【0094】
[実施例14]
金属塩としてZn(NO・6HO(140mg、0.472mmol)、第2有機配位子として1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(53mg)をDMF9.4mLに溶解し、60℃で72時間、加熱処理する以外は実施例1と同様に行い、MOF14を白色の固体(71mg)として得た。
【0095】
[実施例15]
金属塩としてZn(NO・6HO(140mg、0.472mmol)、第2有機配位子として1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(53mg)をDMF10mL及びトリフルオロ酢酸0.5mLに溶解し、90℃で72時間、120℃で48時間、加熱処理する以外は実施例1と同様に行い、MOF15を白色の固体(94mg)として得た。
【0096】
[実施例16]
金属塩としてZn(NO・6HO(70mg、0.235mmol)、第2有機配位子として1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(13mg)をDMF4.7mLに溶解し、オートクレーブ中190℃で24時間、加熱処理する以外は実施例1と同様に行い、MOF16を白色の固体(70mg)として得た。
【0097】
[実施例17]
金属塩Zn(OAc)・2HO(104mg、0.472mmol)のDMF1.2mLの溶液を氷冷し、有機配位子1(60mmg、0.118mmol)のDMF1.2mLの溶液を静かに添加した。金属塩の溶液と有機配位子1の溶液は2層に分離した。得られた2層の溶液を0℃で振盪した。得られた固体が析出した溶液を実施例1と同様にして処理し、MOF17を青色の固体(90mg)として得た。
【0098】
[実施例18]
有機配位子1(150mmg、0.300mmol)と金属塩としてのZrCl(140mg、0.600mmol)をDMF4mL、酢酸0.5mL及び水0.06mLに溶解し、120℃で24時間加熱処理する以外は実施例1と同様に行い、MOF18を白色の固体(182mg)として得た。
【0099】
[実施例19]
有機配位子1(51mmg、0.1mmol)と金属塩としてAlCl・6HO(96mg、0.4mmol)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で140時間加熱する以外は実施例1と同様に行いMOF19を白色の固体(71mg)として得た。
【0100】
[実施例20]
有機配位子1(51mmg、0.1mmol)、金属塩としてZn(NO・6HO(119mg、0.4mmol)及び第2有機配位子として1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(45mg)をジエチルホルムアミド(DEF)10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、60℃で67時間加熱処理する以外は実施例1と同様に行い、MOF20を白色の固体(75mg)として得た。
【0101】
[実施例21]
有機配位子1(51mmg、0.1mmol)、金属塩としてZn(NO・6HO(119mg、0.4mmol)及び第2有機配位子として1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(11mg)をジエチルホルムアミド(DEF)5mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、190℃で67時間加熱処理する以外は実施例1と同様に行い、MOF21を白色の固体(70mg)として得た。
【0102】
実施例1~21で得られた金属有機構造体について、以下の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表2に示す。
(BET比表面積測定及び水素貯蔵量測定)
BET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量の測定は、ガス吸着量測定装置Tristar-II(Micromeritics社製)を用いて行った。
BET比表面積は次の方法で算出した。金属有機構造体の50mg程度を、ガラスセルの内部に入れた。ガラスセルの内部は135℃の温度で真空まで減圧し、6時間乾燥させた。ガラスセルをガス吸着量測定装置に装着し、液体窒素入りの恒温槽に浸漬した。ガラスセルに含有される窒素の圧力を徐々に増加させた。ガラスセルの内部に導入された窒素の圧力が1.0×10Paとなるまで測定を行った。
77K常圧での水素貯蔵量は次の方法で算出した。窒素の測定後、水素へとガス種を変更し測定を行った。ガラスセルに含有される水素の圧力を徐々に増加させた。ガラスセルの内部に導入された水素の圧力が1.0×10Paとなるまで測定を行った。
【0103】
【表2】
【0104】
[実施例22]
有機配位子2(40mmg、0.0648mmol)と金属塩としてCu(NO・3HO(131mg、0.542mmol)のDMF2.1mL溶液を密閉したバイアル中、150℃で2時間加熱する以外は、実施例1と同様に行い、MOF22を青色の固体(31mg)として得た。
【0105】
[実施例23]
有機配位子2(41mmg、0.0656mmol)と金属塩としてCu(NO・3HO(96mg、0.392mmol)のDMA3.9mL溶液を密閉したバイアル中、115℃で24時間加熱する以外は、実施例1と同様に行い、MOF23を青色の固体(26mg)として得た。
【0106】
[実施例24]
DMA0.65mL用い、90℃で加熱する以外は、実施例23と同様に行いMOF24を青色の固体(21mg)として得た。
【0107】
[実施例25]
金属塩としてMnCl・4HO(67mg、0.341mmol)を用い、溶媒としてDMF1.3mLを用い、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で24時間加熱する以外は実施例22と同様に行い、MOF25をピンク色の固体(24mg)として得た。
【0108】
[実施例26]
金属塩としてZn(NO・6HO(154mg、0.518mmol)を用い、溶媒としてDMF1.7mLを用い、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、150℃で3時間加熱する以外は実施例22と同様に行い、MOF26を淡黄色の固体(27mg)として得た。
【0109】
[実施例27]
有機配位子2(20mg、0.0323mmol)、第2有機配位子として4,4’ -ビピリジル(20mg、0.131mmol)、金属塩としてZn(NO・6HO(48mg、0.101mmol)のDMF0.33mL溶液を、密閉したバイアル中、70℃で96時間加熱する以外は実施例1と同様に行い、MOF27を白色の固体(10mg)として得た。
【0110】
[実施例28]
有機配位子2(59mg、0.0954mmol)、金属塩としてAl(NO・9HO(141mg、0.376mmol)のDMF8.1mL溶液を、密閉したバイアル中、120℃で72時間加熱する以外は実施例1と同様に行い、MOF28を黄色の固体(31mg)として得た。
【0111】
[実施例29]
有機配位子2(40mg、0.0647mmol)、金属塩としてZrCl(76mg、0.326mmol)、添加剤として安息香酸(397mg、3.25mmol)のDMF8.1mL溶液を、密閉したバイアル中、90℃で144時間、120℃で216時間加熱する以外は実施例1と同様に行い、MOF29を白色の固体(42mg)として得た。
【0112】
実施例22~29で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表3に示す。
【0113】
【表3】
【0114】
[実施例30]
有機配位子3(41mmg、0.0698mmol)と金属塩としてCu(NO・3HO(122mg、0.505mmol)のDMA6.8mL溶液を、密閉したバイアル中、90℃で4時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF30を青色の固体(27mg)として得た。
【0115】
[実施例31]
120℃で4時間加熱する以外は、実施例30と同様に行い、MOF31を青色の固体(30mg)として得た。
【0116】
[実施例32]
有機配位子3(30mmg、0.0511mmol)と金属塩としてZn(NO・6HO(121mg、0.408mmol)を、DMF5.1mLに溶解し、メンブレンフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で48時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF32を白色の固体(20mg)として得た。
【0117】
[実施例33]
有機配位子3(21mmg、0.0360mmol)と金属塩としてZrCl(40mg、0.171mmol)を、DMF6mLに溶解し、メンブレンフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、90℃で24時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF33を白色の固体(60mg)として得た。
【0118】
実施例30~33で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表4に示す。
【0119】
【表4】
【0120】
[実施例34]
有機配位子4(40mg、0.0619mmol)、金属塩としてCu(NO・3HO(75mg、0.310mmol)のDMA1.24mLの溶液を、密閉したバイアル中、120℃で48時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF34を青色の固体(34mg)として得た。
【0121】
[実施例35]
有機配位子4(50mg、0.0773mmol)、金属塩としてZn(NO・6HO(117mg、0.393mmol)、第2有機配位子としてDABCO(37mg、0.327mmol)のDMA1.85mLの溶液を、密閉したバイアル中、120℃で72時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF35を白色の固体(47mg)として得た。
【0122】
[実施例36]
有機配位子4(50mg、0.0773mmol)、金属塩としてZn(NO・6HO(117mg、0.387mmol)、第2有機配位子として4,4‘-ビピリジル(19mg、0.124mmol)のDMA1.75mLの溶液を、密閉したバイアル中、120℃で72時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF36を白色の固体(17mg)として得た。
【0123】
[実施例37]
有機配位子4(40mg、0.0619mmol)、金属塩としてZn(NO・6HO(92mg、0.309mmol)、第2有機配位子として1,2-ジ(4-ピリジル)エテン(57mg、0.311mmol)のDMA1.25mLの溶液を、密閉したバイアル中、120℃で22時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF37を白色の固体(20mg)として得た。
【0124】
[実施例38]
有機配位子4(40mg、0.0619mmol)、金属塩としてZn(NO・6HO(92mg、0.309mmol)、第2有機配位子として1,2-ジ(4-ピリジル)エタン(57mg、0.313mmol)のDMA1.25mLの溶液を、密閉したバイアル中、120℃で22時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF38を白色の固体(33mg)として得た。
【0125】
実施例34~38で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表5に示す。
【0126】
【表5】
【0127】
[実施例39]
有機配位子5(31mg、0.05mmol)と金属塩としてZn(NO・6HO(31mg、0.2mmol、有機配位子5のカルボン酸残基と当量)をDMF1mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で48時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF39を白色の固体(30mg)として得た。
【0128】
[実施例40]
金属塩としてZn(OAc)・2HO(88mg、0.4mmol)のDMF1mL溶液に有機配位子5(62mg、0.1mmol)の1mLDMF溶液を添加し、密閉したバイアル中、90℃で24時間、120℃で96時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF40を白色の固体(40mg)として得た。
【0129】
[実施例41]
有機配位子5(62mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol)をDMF2mL及びトリフルオロ酢酸0.02mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、70℃で96時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF41を白色の固体(10mg)として得た。
【0130】
[実施例42]
金属塩としてFe(NO・9HO(162mg、0.4mmol)を用いる以外は、実施例41と同様に行い、MOF42を赤色の固体(10mg)として得た。
【0131】
実施例39~42で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表6に示す。
【0132】
【表6】
【0133】
[実施例43]
有機配位子6(59mg、0.1mmol)を用いる以外は、実施例41と同様に行い、MOF43を白色の固体(10mg)として得た。
【0134】
[実施例44]
有機配位子6(29mg、0.05mmol)と金属塩としてCu(NO・3HO(48mg、0.2mmol)をDMA1mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で48時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF44を青色の固体(30mg)として得た。
【0135】
[実施例45]
溶媒としてDMA1mLに硝酸0.02mLをさらに添加した以外は、実施例44と同様に行い、MOF45を青色の固体(25mg)として得た。
【0136】
[実施例46]
有機配位子6(59mg、0.1mmol)を用いる以外は、実施例42と同様に行い、MOF46を赤色の固体(20mg)として得た。
【0137】
実施例43~46で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表7に示す。
【0138】
【表7】
【0139】
[実施例47]
有機配位子7(64mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子7中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で48時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF47を白色の固体(89mg)として得た。
【0140】
[実施例48]
有機配位子8(60mg、1mmol)を用いる以外、実施例47と同様に行い、MOF48を白色の固体(89mg)を得た。
【0141】
[実施例49]
金属塩としてZrCl(93mg)を用い、さらに溶媒としてDMF10mLに酢酸0.5mLを添加する以外、実施例48と同様に行い、MOF49を白色の固体(69mg)として得た。
【0142】
[実施例50]
有機配位子9(64mg、0.1mmol)を用いる以外、実施例47と同様に行い、MOF50を白色の固体(52mg)として得た。
【0143】
実施例47~50で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表8に示す。
【0144】
【表8】
【0145】
[実施例51]
有機配位子10(61mg、0.1mmol)を用い、120℃で92時間加熱処理する以外は、実施例47と同様に行い、MOF51を白色の固体(38mg)として得た。
【0146】
[実施例52]
金属塩としてCu(NO・3HO(97mg、0.4mmol)を用い、溶媒としてDMAを用いる以外は、実施例51と同様に行い、MOF52を青色の固体(54mg)を得た。
【0147】
[実施例53]
金属塩としてFe(NO・9HO(161mg、0.4mmol)を用い、120℃で43時間加熱処理する以外、実施例51と同等に行い、MOF53を濃赤色の固体(61mg)を得た。
【0148】
[実施例54]
金属塩としてZn(NO・6HO(119mg、0.4mmol)を用いる以外、実施例51と同等に行い、MOF54を白色の固体(73mg)を得た。
【0149】
[実施例55]
金属塩としてZrCl(93mg、0.4mmol)を用い、さらに溶媒としてDMF10mLに酢酸0.5mLを添加する以外、実施例51と同等に行い、MOF55を白色の固体(81mg)として得た。
【0150】
[実施例56]
有機配位子10(61mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子10中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及びギ酸1mlに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で43時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF56を白色の固体(84mg)として得た。
【0151】
実施例51~56で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表9に示す。
【0152】
【表9】
【0153】
[実施例57]
有機配位子11(64mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例51と同様に行い、MOF57を白色の固体(118mg)として得た。
【0154】
[実施例58]
有機配位子11(64mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例53と同様に行い、MOF58を濃赤色の固体(100mg)として得た。
【0155】
[実施例59]
有機配位子11(64mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例54と同様に行い、MOF59を白色の固体(50mg)として得た。
【0156】
[実施例60]
有機配位子11(64mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例55と同様に行い、MOF60を白色の固体(116mg)として得た。
【0157】
実施例57~60で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表10に示す。
【0158】
【表10】
【0159】
[実施例61]
有機配位子12(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で92時間加熱処理する以外、実施例51と同様に行い、MOF61を白色の固体(94mg)として得た。
【0160】
[実施例62]
有機配位子12(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で92時間加熱処理する以外、実施例52と同様に行い、MOF62を青色の固体(56mg)として得た。
【0161】
[実施例63]
有機配位子12(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例53と同様に行い、MOF63を濃赤色の固体(48mg)として得た。
【0162】
[実施例64]
有機配位子12(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で91時間加熱処理する以外、実施例54と同様に行い、MOF64を白色の固体(103mg)として得た。
【0163】
[実施例65]
有機配位子12(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で90時間加熱処理する以外、実施例55と同様に行い、MOF65を白色の固体(103mg)として得た。
【0164】
実施例61~65で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表11に示す。
【0165】
【表11】
【0166】
[実施例66]
有機配位子13(64mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例51と同様に行い、MOF66を白色の固体(83mg)として得た。
【0167】
[実施例67]
有機配位子13(64mg、0.1mmol)を用い、120℃で117時間加熱処理する以外、実施例52と同様に行い、MOF67を青色の固体(97mg)として得た。
【0168】
[実施例68]
有機配位子13(64mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例53と同様に行い、MOF68を濃赤色の固体(94mg)として得た。
【0169】
[実施例69]
有機配位子13(64mg、0.1mmol)を用い、120℃で106時間加熱処理する以外、実施例54と同様に行い、MOF69を白色の固体(157mg)として得た。
【0170】
[実施例70]
有機配位子13(65mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子13中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及びギ酸1mlに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で115時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF70を白色の固体(78mg)として得た。
【0171】
[実施例71]
有機配位子13(65mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子13中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及び濃塩酸0.05mlに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で68時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF71を白色の固体(15.3mg)として得た。
【0172】
実施例66~71で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表12に示す。
【0173】
【表12】
【0174】
[実施例72]
有機配位子14(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例51と同様に行い、MOF72を白色の固体(49mg)として得た。
【0175】
[実施例73]
有機配位子14(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例53と同様に行い、MOF73を濃赤色の固体(100mg)として得た。
【0176】
[実施例74]
有機配位子14(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で105時間加熱処理する以外、実施例54と同様に行い、MOF74を白色の固体(118mg)として得た。
【0177】
[実施例75]
有機配位子14(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で90時間加熱処理する以外、実施例55と同様に行い、MOF75を白色の固体(116mg)として得た。
【0178】
[実施例76]
有機配位子14(67mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子14中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及び濃塩酸0.05mlに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で91時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF76を白色の固体(25mg)として得た。
【0179】
実施例72~76で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表13に示す。
【0180】
【表13】
【0181】
[実施例77]
有機配位子15(70mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例51と同様に行い、MOF77を白色の固体(52mg)として得た。
【0182】
[実施例78]
有機配位子15(70mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例53と同様に行い、MOF78を濃赤色の固体(75mg)として得た。
【0183】
[実施例79]
有機配位子15(70mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例54と同様に行い、MOF79を白色の固体(52mg)として得た。
【0184】
[実施例80]
有機配位子15(70mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例55と同様に行い、MOF80を白色の固体(128mg)として得た。
【0185】
実施例77~80で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表14に示す。
【0186】
【表14】
【0187】
[実施例81]
有機配位子16(70mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例51と同様に行い、MOF81をオレンジ色の固体(10mg)として得た。
【0188】
[実施例82]
有機配位子16(70mg、0.1mmol)を用い、120℃で91時間加熱処理する以外、実施例52と同様に行い、MOF82を青緑色の固体(12mg)として得た。
【0189】
[実施例83]
有機配位子16(70mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例53と同様に行い、MOF83をオレンジ色の固体(10mg)として得た。
【0190】
[実施例84]
有機配位子16(70mg、0.1mmol)を用い、120℃で42時間加熱処理する以外、実施例54と同様に行い、MOF84を淡黄色の固体(68mg)として得た。
【0191】
[実施例85]
有機配位子16(70mg、0.1mmol)を用い、120℃で91時間加熱処理する以外、実施例55と同様に行い、MOF85を白色の固体(102mg)として得た。
【0192】
実施例81~85で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表15に示す。
【0193】
【表15】
【0194】
[実施例86]
有機配位子17(34mg、0.05mmol)を用い、120℃で44時間加熱処理する以外、実施例51と同様に行い、MOF86を淡黄色の固体(8mg)として得た。
【0195】
[実施例87]
有機配位子17(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で91時間加熱処理する以外、実施例52と同様に行い、MOF87を青色の固体(52mg)として得た。
【0196】
[実施例88]
有機配位子17(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で44時間加熱処理する以外、実施例53と同様に行い、MOF88を茶色の固体(85mg)として得た。
【0197】
[実施例89]
有機配位子17(34mg、0.05mmol)を用い、120℃で44時間加熱処理する以外、実施例54と同様に行い、MOF89を白色の固体(33mg)として得た。
【0198】
[実施例90]
有機配位子17(67mg、0.1mmol)を用い、120℃で91時間加熱処理する以外、実施例55と同様に行い、MOF90を白色の固体(99mg)として得た。
【0199】
実施例86~90で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表16に示す。
【0200】
【表16】
【0201】
[実施例91]
有機配位子18(37mg、0.04mmol)を用い、120℃で90時間加熱処理する以外、実施例51と同様に行い、MOF91を淡黄色の固体(26mg)として得た。
【0202】
[実施例92]
有機配位子19(42mg、0.05mmol)を用い、120℃で90時間加熱処理する以外、実施例51と同様に行い、MOF92を淡黄色の固体(40mg)として得た。
【0203】
[実施例93]
有機配位子19(84mg、0.1mmol)を用い、120℃で90時間加熱処理する以外、実施例53と同様に行い、MOF93を茶色の固体(50mg)として得た。
【0204】
[実施例94]
有機配位子19(84mg、0.1mmol)を用い、120℃で44時間加熱処理する以外、実施例54と同様に行い、MOF94を白色の固体(130mg)として得た。
【0205】
実施例91~94で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表17に示す。
【0206】
【表17】
【0207】
[実施例95]
有機配位子20(71mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子20中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で67時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF95を淡黄色の固体(76mg)として得た。
【0208】
実施例95で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表18に示す。
【0209】
【表18】
【0210】
[実施例96]
有機配位子21(67mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子21中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で5日間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF96を淡黄色の固体(76mg)として得た。
【0211】
[実施例97]
有機配位子21(67mg、0.1mmol)と金属塩としてZrCl(93mg、0.4mmol、有機配位子21中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及び酢酸0.5mlに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で5日間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF97を白色の固体(76mg)として得た。
【0212】
実施例96及び97で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表19に示す。
【0213】
【表19】
【0214】
[実施例98]
有機配位子22(70mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子22中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で68時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF98を淡黄色の固体(59mg)として得た。
【0215】
[実施例99]
有機配位子22(70mg、0.1mmol)と金属塩としてZrCl(93mg、0.4mmol、有機配位子22中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及び酢酸0.5mlに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で68時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF99を白色の固体(79mg)として得た。
【0216】
実施例98及び99で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表20に示す。
【0217】
【表20】
【0218】
[実施例100]
有機配位子23(74mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子23中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で91時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF100を白色の固体(93mg)として得た。
【0219】
[実施例101]
有機配位子23(46mg、0.06mmol)と金属塩としてAlCl・6HO(58mg、0.24mmol、有機配位子23中のカルボン酸残基と当量)をDMF6mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で44時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF101を白色の固体(24mg)として得た。
【0220】
実施例100及び101で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表21に示す。
【0221】
【表21】
【0222】
[実施例102]
有機配位子24(34mg、0.05mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(75mg、0.2mmol、有機配位子24中のカルボン酸残基と当量)をDMF5mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で67時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF102を淡黄色の固体(45mg)として得た。
【0223】
実施例102で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表22に示す。
【0224】
【表22】
【0225】
[実施例103]
有機配位子25(32mg、0.05mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(75mg、0.2mmol、有機配位子25中のカルボン酸残基と当量)をDMF5mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で42時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF103を白色の固体(32mg)として得た。
【0226】
[実施例104]
有機配位子25(32mg、0.05mmol)と金属塩としてCu(NO・3HO(49mg、0.2mmol、有機配位子25中のカルボン酸残基と当量)をDMA5mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で42時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF104を青色の固体(18mg)として得た。
【0227】
[実施例105]
有機配位子25(32mg、0.05mmol)と金属塩としてZn(NO・6HO(59mg、0.2mmol、有機配位子25中のカルボン酸残基と当量)をDMF5mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で42時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF105を白色の固体(23mg)として得た。
【0228】
実施例103~105で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表23に示す。
【0229】
【表23】
【0230】
[実施例106]
有機配位子26(39mg、0.05mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(75mg、0.2mmol、有機配位子26中のカルボン酸残基と当量)をDMF5mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で118時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF106を白色の固体(24mg)として得た。
【0231】
[実施例107]
有機配位子26(32mg、0.05mmol)と金属塩としてZn(NO・6HO(60mg、0.2mmol、有機配位子26中のカルボン酸残基と当量)をDMF5mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で118時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF107を白色の固体(44mg)として得た。
【0232】
[実施例108]
有機配位子26(39mg、0.05mmol)と金属塩としてZrCl(47mg、0.2mmol、有機配位子26中のカルボン酸残基と当量)をDMF5mL及び酢酸0.25mlに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で118時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF108を白色の固体(52mg)として得た。
【0233】
実施例106~108で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表24に示す。
【0234】
【表24】
【0235】
[実施例109]
有機配位子27(74mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子27中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で91時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF109を白色の固体(80mg)として得た。
【0236】
実施例109で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表25に示す。
【0237】
【表25】
【0238】
[実施例110]
有機配位子28(70mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子28中のカルボン酸残基と当量)をDMF5mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で91時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF110を茶色の固体(80mg)として得た。
【0239】
[実施例111]
有機配位子28(70mg、0.1mmol)と金属塩としてZn(NO・6HO(118mg、0.4mmol、有機配位子28中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で91時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF111を淡黄色の固体(70mg)として得た。
【0240】
[実施例112]
有機配位子28(70mg、0.1mmol)と金属塩としてZrCl(94mg、0.4mmol、有機配位子28中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及び酢酸0.5mlに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で163時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF112を白色の固体(106mg)として得た。
【0241】
実施例110~112で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表26に示す。
【0242】
【表26】
【0243】
[実施例113]
有機配位子29(64mg、0.09mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(135mg、0.36mmol、有機配位子29中のカルボン酸残基と当量)をDMF9mL及びギ酸1mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で115時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF113を白色の固体(61mg)として得た。
【0244】
実施例113で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表27に示す。
【0245】
【表27】
【0246】
[実施例114]
有機配位子30(33mg、0.05mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(75mg、0.2mmol、有機配位子30中のカルボン酸残基と当量)をDMF5mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で67時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF114を白色の固体(50mg)として得た。
【0247】
[実施例115]
有機配位子30(52mg、0.08mmol)と金属塩としてAlCl・6HO(77mg、0.32mmol、有機配位子30中のカルボン酸残基と当量)をDMF8mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で44時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF115を白色の固体(28mg)として得た。
【0248】
実施例114~115で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表28に示す。
【0249】
【表28】
【0250】
[実施例116]
有機配位子31(68mg、0.1mmol)と金属塩としてZrCl(94mg、0.4mmol、有機配位子31中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及び酢酸0.5mlに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で116時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF116を白色の固体(62mg)として得た。
【0251】
[実施例117]
有機配位子31(68mg、0.1mmol)と金属塩としてZrCl(94mg、0.4mmol、有機配位子31中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及びギ酸1mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で91時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF117を白色の固体(87mg)として得た。
【0252】
実施例116~117で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表29に示す。
【0253】
【表29】
【0254】
[実施例118]
有機配位子32(67mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.4mmol、有機配位子32中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mL及びギ酸1mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で92時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF118を白色の固体(79mg)として得た。
【0255】
実施例118で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表30に示す。
【0256】
【表30】
【0257】
[実施例119]
有機配位子33(63mg、0.1mmol)と金属塩としてAl(NO・9HO(150mg、0.2mmol、有機配位子33中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で91時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF119を白色の固体(78mg)として得た。
【0258】
[実施例120]
有機配位子33(40mg、0.06mmol)と金属塩としてAlCl・6HO(58mg、0.24mmol、有機配位子33中のカルボン酸残基と当量)をDMF10mLに溶解し、メンブランフィルターでろ過後、密閉したバイアル中、120℃で92時間加熱した以外は、実施例1と同様に行い、MOF120を白色の固体(39mg)として得た。
【0259】
実施例119~120で得られた金属有機構造体について、実施例1と同様の方法でBET比表面積及び77K-大気圧における水素貯蔵量を測定した。その結果を表31に示す。
【0260】
【表31】
【産業上の利用可能性】
【0261】
本発明の金属有機構造体は、水素等のガスを実用的な水準で貯蔵できる。そのため、燃料電池等の水素を利用したエネルギー分野に好適に使用できる。