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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121773
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】2色ペン
(51)【国際特許分類】
   B43K 27/08 20060101AFI20240830BHJP
   B43K 8/20 20060101ALI20240830BHJP
   B43K 8/02 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
B43K27/08
B43K8/20
B43K8/02 100
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023202693
(22)【出願日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】202310176893.4
(32)【優先日】2023-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202320339800.0
(32)【優先日】2023-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523453329
【氏名又は名称】海南星業投資有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hainan Xingye Investment Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】J285, 5th Floor, Jingyinghui, No. 33 Longkun North Road, Longhua District, Haikou City, Hainan Province, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】陸 偉峰
【テーマコード(参考)】
2C350
2C353
【Fターム(参考)】
2C350GA04
2C350HA15
2C353KA04
2C353KA09
2C353KA13
2C353KA19
(57)【要約】      (修正有)
【課題】2色ペンの提供。
【解決手段】2色ペンはペン本体1、転動体2およびインキ供給部材から構成され、転動体2はペン本体1の頭部に回転可能に設けられ、インキ供給部材の数は少なくとも1対であり、ペン本体1に、インキ供給部材を転動体2に接触するように押し付けるリセット装置5が設けられ、転動体2にペアの2つのインキ供給部材を転動体2から離れた方向に順次交互に押し付ける伝達部が設けられる。前記2色ペン中のリセット装置5は、異なる色のインキ供給部材を転動体2の方向に押し付けることが可能であり、転動体2の転動過程中、転動体2に設けられた伝達部は、ペアの2つのインキ供給部材を転動体2から離れた方向に順次交互に押し付けることが可能であり、ペアの2つのインキ供給部材のインキ吐出端がリセット装置5の作用下で転動体2に順次交互に当接し、転動体2が2色の線またはパターンを描くことが可能である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペン本体(1)、転動体(2)およびインキ供給部材から構成され、
前記転動体(2)は前記ペン本体(1)の頭部に回転可能に設けられ、
前記インキ供給部材の数は少なくとも1対であり、前記ペン本体(1)に、前記インキ供給部材を前記転動体(2)に接触するように押し付けるリセット装置(5)が設けられ、前記転動体(2)に、ペアの2つの前記インキ供給部材を前記転動体(2)から離れた方向に順次交互に押し付ける伝達部が設けられる、ことを特徴とする2色ペン。
【請求項2】
前記インキ供給部材の数は2つであり、2つの前記インキ供給部材はすべて前記ペン本体(1)に設けられ、前記伝達部は2つの伝達部品A(23)を含み、2つの前記伝達部品A(23)はそれぞれ前記転動体(2)の両端に設けられ、2つの前記伝達部品A(23)はそれぞれ2つの前記インキ供給部材に伝達可能に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の2色ペン。
【請求項3】
前記転動体(2)は複数の線引きローラ(21)を含み、前記伝達部は2つの伝達部品A(23)および複数の伝達部品B(24)を含み、複数の前記線引きローラ(21)は伝達部品B(24)を介して順次同軸に接続されて画線部を形成し、前記線引きローラ(21)の数は前記インキ供給部材のペア数と等しく、2つの前記伝達部品A(23)は前記画線部の両端にそれぞれ設けられ、
複数対の前記インキ供給部材は複数の前記線引きローラ(21)の位置と1対1で対応し、前記線引きローラ(21)の両側の前記伝達部品B(24)および前記伝達部品B(24)または前記伝達部品A(23)は、対応のペアの2つの前記インキ供給部材に伝達可能に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の2色ペン。
【請求項4】
前記インキ供給部材は貯水装置(3)および水抜き装置(4)を含み、前記貯水装置(3)は前記ペン本体(1)内に固定的に設けられ、前記水抜き装置(4)は前記貯水装置(3)と前記転動体(2)間に摺動可能に設けられ、前記水抜き装置(4)の水抜き端は前記貯水装置(3)のインキ吐出端に常時に接続される、ことを特徴とする請求項2または3に記載の2色ペン。
【請求項5】
前記水抜き装置(4)は水抜き座(41)および水抜き芯(42)を含み、前記水抜き座(41)は前記貯水装置(3)と前記転動体(2)間に摺動可能に設けられ、前記水抜き芯(42)は前記水抜き座(41)に設けられ、前記水抜き座(41)の前記転動体(2)に向かう一端に、前記伝達部と連動して作用する押圧バンプ(411)が設けられる、ことを特徴とする請求項4に記載の2色ペン。
【請求項6】
前記伝達部の断面形状は扇形であり、前記伝達部の円弧面は前記押圧バンプ(411)と当接して連動する押圧面である、ことを特徴とする請求項5に記載の2色ペン。
【請求項7】
前記リセット装置(5)はコイルばねであり、前記水抜き座(41)の周側壁に制限突起(412)が設けられ、前記制限突起(412)は前記水抜き座(41)の前記転動体(2)に近い端に位置し、前記リセット装置(5)は前記水抜き座(41)に嵌設され、前記リセット装置(5)の一端は前記ペン本体(1)の頭部に当接され、前記リセット装置(5)の他端は前記制限突起(412)に当接され、前記リセット装置(5)は常時に圧縮状態にある、ことを特徴とする請求項6に記載の2色ペン。
【請求項8】
制限ベース(11)をさらに含み、前記制限ベース(11)は前記ペン本体(1)の頭部に挿入され、前記制限ベース(11)の前記水抜き装置(4)に対応する位置に貫通孔が設けられ、前記水抜き装置(4)の水抜き端が前記貫通孔を通過して前記貯水装置(3)に接続され、前記リセット装置(5)の前記転動体(2)から離れた一端が前記制限ベース(11)に当接され、前記転動体(2)は、前記制限ベース(11)の前記ペン本体(1)から離れた一端に位置する、ことを特徴とする請求項7に記載の2色ペン。
【請求項9】
固定座(12)をさらに含み、前記固定座(12)は前記制限ベース(11)の前記ペン本体(1)から離れた一端に挿入され、前記固定座(12)の前記制限ベース(11)から離れた一端に2つのブラケット(121)が設けられ、前記転動体(2)の両端はそれぞれ2つの前記ブラケット(121)に回転可能に設けられ、前記水抜き装置(4)は前記制限ベース(11)と前記固定座(12)間に摺動可能に設けられる、ことを特徴とする請求項8に記載の2色ペン。
【請求項10】
前記固定座(12)の内側壁に摺動溝(122)が設けられ、前記摺動溝(122)の長さ方向は前記ペン本体(1)の長さ方向と平行であり、前記水抜き装置(4)の側壁に、前記摺動溝と合致する突起が設けられ、前記水抜き装置(4)は、前記突起と前記摺動溝の協働により前記固定座(12)に摺動可能に設けられる、ことを特徴とする請求項9に記載の2色ペン。
【請求項11】
前記転動体(2)は円筒構造であり、前記転動体(2)の両端にそれぞれ回転軸(22)が設けられ、前記転動体(2)は前記回転軸(22)を介して前記ペン本体(1)の頭部に回転可能に設けられ、前記回転軸(22)の軸線は前記ペン本体(1)の長さ方向に対して垂直である、ことを特徴とする請求項10に記載の2色ペン。
【請求項12】
前記転動体(2)を保護するためのペンカバー(6)をさらに含み、前記ペンカバー(6)は前記ペン本体(1)の頭部に着脱可能に嵌設される、ことを特徴とする請求項11に記載の2色ペン。
【請求項13】
前記ペン本体(1)の前記転動体(2)から離れた一端にペン先(7)が設けられ、前記ペン本体(1)に貯水部(8)が設けられ、前記ペン先(7)の水抜き端は前記貯水部(8)に接続される、ことを特徴とする請求項12に記載の2色ペン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絵筆の技術分野に関し、具体的に2色ペンに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、パターンを直接描くことができる絵筆が市販され、該絵筆はペンホルダおよびパターンローラを含み、パターンローラはペンホルダの先端に回転可能に取り付けられ、パターンローラの回転軸線はペンホルダの軸線と垂直であり、ペンホルダの内部に顔料を提供するための巻き芯および繊維ヘッドが設けられ、繊維ヘッドの尾端が巻き芯内に挿入されて巻き芯内の顔料を吸い上げ、繊維ヘッドの頭端がパターンローラと摺動可能に接触し、パターンローラが紙の上を転がる時、繊維ヘッドは顔料をパターンローラに連続的にこすりつけることができるので、パターンローラは顔料をパターンの形で紙の上に連続的に描き、パターンの描画を完成させることができる。
【0003】
例えば、特許第202222326757.2号の《連続線引き筆》の中国実用新案特許では、線を引く過程で、インキ引き装置は常にパターンローラに当接され、パターンローラは紙に線またはパターンを描くことができる。
【0004】
しかし、上記の線引き筆中のインキ引き装置は、パターンローラに対して1色の顔料しか出力できないため、パターンローラによって描かれた線またはパターンの色が比較的単一となり、美しい線またはパターンを描くことができず、ユーザの使用ニーズを満たすことができない。したがって、2色で線またはパターンを描くことができる2色ペンの発明は、当業者が早急に解決すべき技術的課題である。
【発明の概要】
【0005】
先行技術における上記問題を解決するために、本発明は、線引き筆中のインキ引き装置は、パターンローラに対して1色の顔料しか出力できないため、パターンローラによって描かれた線またはパターンの色が比較的単一となり、ユーザの使用ニーズを満たすことができないという技術的課題を解決するための2色ペンを提供する。
【0006】
本発明は、以下の技術的解決策によって実現される。
【0007】
2色ペンは、ペン本体、転動体およびインキ供給部材から構成され、
前記転動体は前記ペン本体の頭部に回転可能に設けられ、
前記インキ供給部材の数は少なくとも1対であり、前記ペン本体に、前記インキ供給部材を前記転動体に接触するように押し付けるリセット装置が設けられ、前記転動体に、ペアの2つの前記インキ供給部材を前記転動体から離れた方向に順次交互に押し付ける伝達部が設けられる。
【0008】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、前記インキ供給部材の数は2つであり、2つの前記インキ供給部材はすべて前記ペン本体に設けられ、前記伝達部は2つの伝達部品Aを含み、2つの前記伝達部品Aはそれぞれ前記転動体の両端に設けられ、2つの前記伝達部品Aはそれぞれ2つの前記インキ供給部材に伝達可能に接続される。
【0009】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、前記転動体は複数の線引きローラを含み、前記伝達部は2つの伝達部品Aおよび複数の伝達部品Bを含み、複数の前記線引きローラは伝達部品Bを介して順次同軸に接続されて画線部を形成し、前記線引きローラの数は前記インキ供給部材のペア数と等しく、2つの前記伝達部品Aは前記画線部の両端にそれぞれ設けられ、
複数対の前記インキ供給部材は複数の前記線引きローラの位置と1対1で対応し、前記線引きローラの両側の前記伝達部品Bおよび前記伝達部品Bまたは前記伝達部品Aは、対応のペアの2つの前記インキ供給部材に伝達可能に接続される。
【0010】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、前記インキ供給部材は貯水装置および水抜き装置を含み、前記貯水装置は前記ペン本体内に固定的に設けられ、前記水抜き装置は前記貯水装置と前記転動体間に摺動可能に設けられ、前記水抜き装置の水抜き端は前記貯水装置のインキ吐出端に常時に接続される。
【0011】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、前記水抜き装置は水抜き座および水抜き芯を含み、前記水抜き座は前記貯水装置と前記転動体間に摺動可能に設けられ、前記水抜き芯は前記水抜き座に設けられ、前記水抜き座の前記転動体に向かう一端に、前記伝達部と連動して作用する押圧バンプが設けられる。
【0012】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、前記伝達部の断面形状は扇形であり、前記伝達部の円弧面は前記押圧バンプと当接して連動する押圧面である。
【0013】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、前記リセット装置はコイルばねであり、前記水抜き座の周側壁に制限突起が設けられ、前記制限突起は前記水抜き座の前記転動体に近い端に位置し、前記リセット装置は前記水抜き座に嵌設され、前記リセット装置の一端は前記ペン本体の頭部に当接され、前記リセット装置の他端は前記制限突起に当接され、前記リセット装置は常時に圧縮状態にある。
【0014】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、制限ベースをさらに含み、前記制限ベースは前記ペン本体の頭部に挿入され、前記制限ベースの前記水抜き装置に対応する位置に貫通孔が設けられ、前記水抜き装置の水抜き端が前記貫通孔を通過して前記貯水装置に接続され、前記リセット装置の前記転動体から離れた一端が前記制限ベースに当接され、前記転動体は、前記制限ベースの前記ペン本体から離れた一端に位置する。
【0015】
本発明をより良く実現するために、固定座をさらに含み、前記固定座は前記制限ベースの前記ペン本体から離れた一端に挿入され、前記固定座の前記制限ベースから離れた一端に2つのブラケットが設けられ、前記転動体の両端はそれぞれ2つの前記ブラケットに回転可能に設けられ、前記水抜き装置は前記制限ベースと前記固定座間に摺動可能に設けられる。
【0016】
本発明をより良く実現するために、前記固定座の内側壁に摺動溝が設けられ、前記摺動溝の長さ方向は前記ペン本体の長さ方向と平行であり、前記水抜き装置の側壁に、前記摺動溝と合致する突起が設けられ、前記水抜き装置は、前記突起と前記摺動溝の協働により前記固定座に摺動可能に設けられる。
【0017】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、前記転動体は円筒構造であり、前記転動体の両端にそれぞれ回転軸が設けられ、前記転動体は前記回転軸を介して前記ペン本体の頭部に回転可能に設けられ、前記回転軸の軸線は前記ペン本体の長さ方向に対して垂直である。
【0018】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、前記転動体を保護するためのペンカバーをさらに含み、前記ペンカバーは前記ペン本体の頭部に着脱可能に嵌設される。
【0019】
本発明をより良く実現するために、上記構造のさらなる最適化として、前記ペン本体の前記転動体から離れた一端にペン先が設けられ、前記ペン本体に貯水部が設けられ、前記ペン先の水抜き端は前記貯水部に接続される。
【0020】
以上のように、本発明が提供する2色ペンは以下の技術的効果を有する。
【0021】
該2色ペン中のリセット装置は、異なる色のインキ供給部材を転動体の方向に押し付けることができ、転動体の転動過程中、転動体に設けられた伝達部は、ペアの2つのインキ供給部材を転動体から離れた方向に順次交互に押し付け、ペアの2つのインキ供給部材のインキ吐出端がリセット装置の作用下で転動体に順次交互に当接され、転動体が2色の線またはパターンを描くことができ、ユーザの使用ニーズをさらに満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の実施例または先行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施例または先行技術の説明において使用される必要のある添付図面を簡単に説明するが、明らかに、以下で説明される添付図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者は創造的な労働をすることなく、これらの添付図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本発明の2色ペンの構造概略図である。
図2】本発明の2色ペンの断面図である。
図3】実施例1に記載の2色ペンの転動体と水抜き装置の協働状態を示す図である。
図4】本発明の2色ペン中の水抜き装置の構造概略図である。
図5】本発明の2色ペン中の固定部品の断面図である。
図6】実施例2に記載の2色ペンの転動体と水抜き装置の協働状態を示す図である。
図7】実施例2に記載の2色ペンの転動体と水抜き装置の協働時の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の目的、技術的解決策および利点をより明確に説明するために、以下、本発明の技術的解決策を詳細に説明する。明らかに、説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者は創造的な労働をすることなく得られた他の実施形態は、すべて本発明の保護範囲に含まれる。
【0024】
本発明の説明において、別に明示しない限り、「複数」とは2つ以上を意味し、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」、「先端」、「後端」、「頭部」、「尾部」などの用語で示された方位または位置関係は図面に基づく方位または位置関係であり、本発明の説明および説明の簡略化の目的でのみ使用され、かかる装置またはデバイスは必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成および操作されなければならないことを指示または暗示することを意図せず、本発明を限定するものではない。また、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は説明の目的でのみ使用され、相対的な重要性を指示または暗示するものではない。
【0025】
本発明の説明において、別に明確に規定および限定しない限り、「取付」、「連結」、「接続」という用語は広義的に理解され、例えば、固定的に接続してもよく、着脱可能に接続してもよく、または一体的に接続してもよいし、機械的に接続してもよく、電気的に接続してもよく、直接に連結してもよく、中間媒体を介して間接的に連結してもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて本発明における上記用語の具体的な意味を適切に理解すればよい。
【0026】
<実施例1>
図1図5に示すように、
2色ペンに関し、具体的に単線2色ペンに関し、ペン本体1、転動体2およびインキ供給部材から構成され、
ペン本体1の内部に空洞が設けられ、ペン本体1の頭部に空洞と連通する開口が設けられ、転動体2はペン本体1の頭部、すなわちペン本体1の開口に回転可能に設けられ、
インキ供給部材の数は少なくとも1対であり、ペン本体1に、インキ供給部材を転動体2に接触するように押し付けるリセット装置5が設けられ、転動体2に、ペアの2つのインキ供給部材を転動体2から離れた方向に順次交互に押し付ける伝達部が設けられる。
【0027】
ペアの2つのインキ供給部材に異なる色の顔料があり、該2色ペン中のリセット装置5は、異なる色のインキ供給部材を転動体2の方向に押し付け、転動体2の転動過程中、転動体2に設けられた伝達部は、ペアの2つのインキ供給部材を前記転動体2から離れた方向に順次交互に押し付け、一方の水抜き装置4が、伝達部によって転動体2から離れた方向に押し付けられ、ペアの2つのインキ供給部材のインキ吐出端がリセット装置5の作用下で転動体2に順次交互に当接され、転動体2が2色の線またはパターンを描き(2色が線またはパターン上に断続的に分布する)、ユーザの使用ニーズをさらに満たすことができる。
【0028】
具体的に、上記のインキ供給部材の数は2つであり、2つのインキ供給部材はペン本体1に摺動可能に設けられ、インキ供給部材の摺動方向はペン本体1の長さ方向と平行であり、
上記の伝達部は2つの伝達部品A23を含み、2つの伝達部品A23はそれぞれ転動体2の両端に設けられ、2つの伝達部品A23はそれぞれ2つのインキ供給部材に伝達可能に接続され、2つの伝達部品A23を介して2つのインキ供給部材を前記転動体2から離れた方向に順次交互に押し付け、転動体2が2色の線またはパターンを描くことができる。
【0029】
好ましくは、上記のインキ供給部材は貯水装置3および水抜き装置4を含み、
貯水装置3はペン本体1内に固定的に設けられ、水抜き装置4は貯水装置3と転動体2間に摺動可能に設けられ、水抜き装置4の水抜き端は常時に貯水装置3のインキ吐出端に接続され、貯水装置3中の顔料が水抜き装置4を介して転動体2の表面に転送され、転動体2を通じて所望の位置に描かれる。
【0030】
好ましくは、上記の水抜き装置4は水抜き座41および水抜き芯42を含み、
水抜き座41は貯水装置3と転動体2間に摺動可能に設けられ、水抜き芯42は水抜き座41に設けられ、水抜き座41の転動体2に向かう一端に押圧バンプ411が設けられ、
伝達部の突起面が押圧バンプ411に当接されるとき、水抜き座41が伝達部によって転動体2から離れた方向に押し付けられ、水抜き座41は転動体2から離れた方向に移動し、水抜き芯42のインキ吐出端が転動体2から離れ、転動体2の表面に顔料を供給することができなくなる。
【0031】
好ましくは、上記の伝達部の断面形状は扇形であり、伝達部の円弧面は、押圧バンプ411と当接して連動する押圧面である。
【0032】
なお、上記の転動体2の両端の伝達部の数は複数であってもよく、同一端の複数の伝達部は転動体2の転動中心の周りに等間隔で設けられ、2つの水抜き装置4と転動体2の接触頻度を変化させ、該2色ペンで描かれた線またはパターンにおける2色の間隔頻度を変化させてもよい。
【0033】
上記の転動体2の両端の複数の伝達部の投影面の組み合わせ形状は真円である。
【0034】
好ましくは、上記のリセット装置5はコイルばねであり、水抜き座41の周側壁に制限突起412が設けられ、制限突起412は水抜き座41の転動体2に近い端に位置し、リセット装置5は水抜き座41に嵌設され、リセット装置5は水抜き座41により確実に取り付けられ、リセット装置5の一端が開口に当接され、リセット装置5の他端が制限突起412に当接され、リセット装置5は常時に圧縮状態にあり、リセット装置5が発生する復元力によって水抜き座41を空洞から離れた方向に押し付け、
伝達部の突起面が押圧バンプ411に当接しない場合、リセット装置5が発生する復元力により水抜き装置4を転動体2の方向に押し付け、水抜き芯42のインキ吐出端が転動体2の円周側壁に当接する。
【0035】
好ましくは、該2色ペンは制限ベース11をさらに含み、
制限ベース11はペン本体1の頭部に挿入され、制限ベース11の水抜き装置4に対応する位置に貫通孔が設けられ、水抜き装置4の水抜き端は棒状構造であり、水抜き装置4の水抜き端が貫通孔を通過して貯水装置3に摺動可能に設けられ、水抜き装置4の摺動過程中、水抜き装置4の水抜き端は常時に貯水装置3と連通し、貯水装置3中の顔料が水抜き装置4を介して転動体2に引き込まれ、
上記のリセット装置5の転動体2から離れた一端が制限ベース11に当接される。
【0036】
好ましくは、該2色ペンは固定座12をさらに含み、
固定座12は制限ベース11のペン本体1から離れた一端に挿入され、固定座12の制限ベース11から離れた一端に2つのブラケット121が設けられ、転動体2の両端はそれぞれ2つのブラケット121に回転可能に設けられ、転動体2の取付をより便利であり、上記の水抜き装置4は制限ベース11と固定座12間に摺動可能に設けられる。
【0037】
好ましくは、上記の固定座12の内側壁に2つの摺動溝122が設けられ、摺動溝122の長さ方向はペン本体1の長さ方向と平行であり、水抜き装置4の側壁に、摺動溝122と合致する突起が設けられ、2つの水抜き装置4は、突起と摺動溝の協働により固定座12に摺動可能に設けられ、水抜き装置4の摺動方向を制限するために使用され、水抜き芯42が転動体2に当接されるとき、転動体2の水抜き芯42に対する反発力が水抜き芯42を水抜き座41の側へ押圧して、水抜き芯42がずれる状況を回避し、該2色ペンの構造がより安定である。
【0038】
好ましくは、上記の転動体2は円筒構造であり、転動体2の両端に回転軸22が設けられ、転動体2は回転軸22を介して上記のブラケット121に回転可能に設けられ、回転軸22の軸線はペン本体1の長さ方向に垂直であり、
転動体2の円周側壁にパターン凸条が設けられ、パターン凸条は転動体2の周方向の周りに設けられ、2つの水抜き装置4のインキ吐出端はパターン凸条に順次交互に当接される。
【0039】
なお、上記のパターン凸条は直線状または波状であってもよく、パターン凸条が直線状である場合、該2色ペンは2色を交互に直線状に描くことができ、パターン凸条が波状である場合、該2色ペンは2色を交互に波状に描くことができ、
また、パターン凸条に、該2色ペンが2色交互のパターンを描くことができるように、模様またはパターンが設けられる。
【0040】
好ましくは、該2色ペンはペンカバー6をさらに含み、ペンカバー6は、ペン本体1の転動体2が設けられた一端に着脱可能に嵌設され、より良く転動体2の保護を実現し、転動体2が破損し、描かれた線またはパターンが不完全になる状況を回避する。
【0041】
好ましくは、上記のペン本体1の転動体2から離れた一端にペン先7が設けられ、ペン本体1の内部に貯水部8が設けられ、ペン先7の水抜き端は貯水部8に接続され、
ユーザが通常の絵筆を使用する必要がある場合、ユーザは、ペン本体1を裏返して、ペン本体1の転動体2から離れた一端のペン先7を使用してパターンまたは線を描き、該2色ペンの使用がより便利になる。
【0042】
<実施例2>
図1図2および図4図7に示すように、
2色ペンに関し、具体的に複数線2色ペンに関し、ペン本体1、転動体2およびインキ供給部材から構成され、
ペン本体1の内部に空洞が設けられ、ペン本体1の頭部に空洞と連通する開口が設けられ、転動体2はペン本体1の頭部に回転可能に設けられ、
インキ供給部材の数は少なくとも1対であり、ペン本体1に、インキ供給部材を転動体2に接触するように押し付けるリセット装置5が設けられ、転動体2に、ペアの2つのインキ供給部材を転動体2から離れた方向に順次交互に押し付ける伝達部が設けられる。
【0043】
上記の転動体2は複数の線引きローラ21を含み、伝達部は2つの伝達部品A23および複数の伝達部品B24を含み、複数の線引きローラ21は順次伝達部品B24を介して同軸で接続されて画線部を形成し、線引きローラ21の数はインキ供給部材のペア数と等しく、2つの伝達部品A23はそれぞれ画線部の両端に設けられ、
複数対のインキ供給部材は複数の線引きローラ21の位置と1対1で対応し、線引きローラ21の両側の伝達部品B24および伝達部品B24または伝達部品A23は、転動体2に対応するペアの2つのインキ供給部材を転動体2から離れた方向に順次交互に押し付け、線引きローラ21に対応するペアの2つのインキ供給部材のインキ吐出端がリセット装置5の作用下で線引きローラ21に順次交互に当接される。
【0044】
なお、上記のペア数は数学におけるべき乗の逆数を意味するのではなく、1対のインキ供給部材の数を意味することに留意すべきである。
【0045】
画線部が転がるとき、線引きローラ21の両側の伝達部品B24および伝達部品B24または伝達部品A23は、線引きローラ21に対応する2つのインキ供給部材を線引きローラ21から離れた方向に順次交互に押し付け、2つのインキ供給部材のインキ吐出端は、リセット装置5の作用下で線引きローラ21に順次交互に当接され、インキ供給部材中の顔料を線引きローラ21に転送し、線引きローラ21を介して所望の位置を描画して複数線の描画を完了する。
【0046】
なお、上記の線引きローラ21は、2色の線またはパターンを描くことができ(2色が線またはパターン上に断続的に分布する)、複数の線引きローラ21からなる画線部は複数の線を描くことが可能であり、線の数は線引きローラ21の数と等しい。
【0047】
また、本実施例に記載の2色ペンの他の構造は実施例1に記載の2色ペンの他の構造と完全に同様であり、具体的に実施例1の内容を参照すればよく、ここで詳細な説明を省略する。
【0048】
以上、本考案の具体的な実施形態を説明したが、本考案の保護範囲はこれに限定されなく、当業者は、本考案が開示した技術的範囲内で容易に想到した変更または置換は、すべて本考案の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本考案の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0049】
1 ペン本体
11 制限ベース
12 固定座
121 ブラケット
122 摺動溝
2 転動体
21 線引きローラ
22 回転軸
23 伝達部品A
24 伝達部品B
3 貯水装置
4 水抜き装置
41 水抜き座
411 押圧バンプ
412 制限突起
42 水抜き芯
5 リセット装置
6 ペンカバー
7 ペン先
8 貯水部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7