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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121802
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】搬送アシスト装置
(51)【国際特許分類】
   B62B 3/00 20060101AFI20240830BHJP
   B62B 3/02 20060101ALI20240830BHJP
   B62B 3/04 20060101ALI20240830BHJP
   A61G 7/08 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
B62B3/00 B
B62B3/02 H
B62B3/04 B
A61G7/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024023273
(22)【出願日】2024-02-19
(31)【優先権主張番号】P 2023028998
(32)【優先日】2023-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】508090376
【氏名又は名称】リーフ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【弁理士】
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】森 政男
(72)【発明者】
【氏名】小野田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】小清水 汐音
(72)【発明者】
【氏名】藤原 友莉子
【テーマコード(参考)】
3D050
4C040
【Fターム(参考)】
3D050AA01
3D050BB09
3D050BB22
3D050DD03
3D050EE08
3D050EE15
3D050FF02
3D050HH07
3D050KK14
4C040AA28
4C040BB03
4C040GG17
(57)【要約】
【課題】搬送時以外、人手で簡単に移動できる搬送アシスト装置を提供する。
【解決手段】本発明の搬送アシスト装置において、装置本体部1、及び、装置側係合部4を含み、装置側係合部4は、搬送物の側面側と係合可能であり、装置本体部1は、駆動部11、従動部12及び昇降部14を含み、駆動部11は、駆動輪111を含み、従動部12は、従動輪121を含み、昇降部14は、搬送物の搬送アシスト時には、駆動輪111を下降させて接地状態とし、搬送物の非搬送アシスト時には、駆動輪111を上昇させて非接地状態とし、かつ、従動輪121を下降させて接地状態とする。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体部、及び、装置側係合部を含み、
前記装置側係合部は、搬送物の側面側と係合可能であり、
前記装置本体部は、駆動部、従動部及び昇降部を含み、
前記駆動部は、駆動輪を含み、
前記従動部は、従動輪を含み、
前記昇降部は、前記搬送物の搬送アシスト時には、前記駆動輪を下降させて接地状態とし、前記搬送物の非搬送アシスト時には、前記駆動輪を上昇させて非接地状態とし、かつ、前記従動輪を下降させて接地状態とする、
搬送アシスト装置。
【請求項2】
前記装置側係合部は、前記装置本体部の進行方向に対する側面側に配置され、
さらに、制御部を含み、
前記制御部は、前記駆動部及び前記昇降部を制御し、
前記駆動部は、さらに、駆動モータを含み、
前記駆動モータに前記駆動輪が連結され、
前記駆動輪は、前記装置本体部の進行方向の前後に移動可能な推進力が発生可能なように前記装置本体部に配置され、
前記従動部の前記従動輪は、水平方向に回動可能な状態で前記装置本体部に配置され、
前記制御部により、前記昇降部による前記駆動輪及び前記従動輪の昇降が制御される、
請求項1記載の搬送アシスト装置。
【請求項3】
前記昇降部は、連結部材及び昇降装置を含み、
前記連結部材の一端は前記駆動輪と連結し、前記連結部材の他端は前記従動輪と連結し前記連結部材の前記一端及び前記他端の間の一部が、前記駆動輪及び前記従動輪が上下方向に昇降可能なように回動可能な状態で軸支され、
前記昇降装置は、前記駆動輪及び前記従動輪の少なくとも一方を昇降可能である、
請求項1記載の搬送アシスト装置。
【請求項4】
さらに、前記搬送物の取付治具を含み、
前記取付治具は、前記搬送物に取付可能であり、
前記取付治具は、治具側係合部を含み、
前記治具側係合部は、前記搬送物の側面側に配置され、かつ、前記装置側係合部と係合可能である、
請求項1記載の搬送アシスト装置。
【請求項5】
前記取付治具は、さらに、ガイド部を含み、
前記ガイド部は、前記装置側係合部を前記治具側係合部にガイド可能である、
請求項4記載の搬送アシスト装置。
【請求項6】
前記装置本体部は、さらに、直進補助輪を含み、
前記直進補助輪は、前記搬送物の搬送アシスト時において、接地状態であり、かつ、前記搬送物が前記装置本体部の進行方向の前後方向に移動している場合、前記直進補助輪の進行方向が、前記装置本体部の進行方向に固定されている、
請求項1記載の搬送アシスト装置。
【請求項7】
前記搬送物の旋回時において、前記直進補助輪は、前記固定が解除され、水平方向に回動可能である、
請求項6記載の搬送アシスト装置。
【請求項8】
前記装置本体部は、さらに、作用力検知センサを含み、
前記作用力検知センサは、前記搬送物に対する搬送者の作用力を検知して前記制御部に送信し、
前記制御部は、前記作用力に応じて前記駆動モータの回転駆動を制御する、
請求項2記載の搬送アシスト装置。
【請求項9】
前記制御部は、下記(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)の少なくとも一つの制御を実施する、
請求項8記載の搬送アシスト装置。
(a)前記作用力検知センサが、前記搬送物の進行方向と同じ方向の作用力を検知した場合、前記搬送物が加速するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(b)前記搬送物の速度が、予め設定された速度に達した場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(c)前記作用力検知センサが、前記搬送物の進行方向と逆方向の作用力を検知した場合、前記搬送物が減速するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(d)前記作用力検知センサが、前記駆動輪が外回で前記搬送物を左右方向に旋回する作用力を検知した場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(e)前記作用力検知センサが、前記駆動輪が内回で前記搬送物を左右方向に旋回する作用力を検知した場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(f)前記搬送物が傾斜を上る場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(g)前記搬送物が傾斜を下る場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
【請求項10】
さらに、操作センサを含み、
前記操作センサは、前記搬送物の操作ハンドルに取付可能であり、
前記操作センサは、前記搬送者の前記操作ハンドルの把持を検知可能であり、
前記制御部は、前記操作センサの前記把持を検知した場合、前記駆動モータを回転駆動させ、前記操作センサの前記把持を検知しない場合、前記駆動モータを回転駆動させない、
請求項9記載の搬送アシスト装置。
【請求項11】
さらに、停止センサを含み、
前記停止センサは、前記搬送物の一部又は全部に取付可能であり、
前記制御部は、前記停止センサがヒトの身体の一部との接触を検知した場合、前記駆動モータの回転駆動を停止させる、
請求項9記載の搬送アシスト装置。
【請求項12】
前記昇降部は、さらに、前記装置本体部を昇降する、請求項1記載の搬送アシスト装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送アシスト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
病院では、患者を搬送する際、ベッドに患者を寝かせた状態で搬送する場合がある。ベッドに患者を寝かして搬送する際には、ベッドの進行方向前側でベッドを引張ながら操舵をする者と、ベッドの進行方向後側でベッドを押す者の最低二名が必要である。しかし、ベッド自体が重く、また患者も重い場合が多く、しかも搬送に携わるのは女性の看護師が多いため、二名で搬送するのは困難であり、通常、3~4名で搬送するが、大変な重労働であり、煩雑な作業となっている。この問題を解決するために、ベッドの搬送をアシストするベッド搬送装置が提案されている。例えば、特許文献1には、ベッド側面に結合し、駆動輪による駆動力により、ベッドを搬送するベッド搬送装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-141160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このベッド搬送装置では、駆動輪が常に接地しているため、ベッド搬送時以外でベッド搬送装置を移動する際も駆動輪を駆動させる必要があり、その結果、電力が消費されることになる。
【0005】
そこで、本発明は、ベッド搬送時以外において、駆動輪を使用することなく、移動可能な搬送アシスト装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の搬送アシスト装置は、
装置本体部、及び、装置側係合部を含み、
前記装置側係合部は、搬送物の側面側と係合可能であり、
前記装置本体部は、駆動部、従動部及び昇降部を含み、
前記駆動部は、駆動輪を含み、
前記従動部は、従動輪を含み、
前記昇降部は、前記搬送物の搬送アシスト時には、前記駆動輪を下降させて接地状態とし、前記搬送物の非搬送アシスト時には、前記駆動輪を上昇させて非接地状態とし、かつ、前記従動輪を下降させて接地状態とする、
装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、例えば、ベッド等の搬送時以外では、駆動輪が非接地状態となり、従動輪で移動できるため、例えば、看護師等の人力で移動可能となり、省電力となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の搬送アシスト装置の一例を示す斜視図である。
図2図2は、図1の搬送アシスト装置の構成の説明図であり、同図(A)は上面図、同図(B)は正面図、同図(C)は左側面図、同図(D)は右側面図である。
図3図3は、図1の搬送アシスト装置をベッド側面側に配置した状態を示す図であり、同図(A)は、ベッドの上方向から見た図であり、同図(B)はベッドの前後方向から見た図であり、同図(C)はベッドの側面方向から見た図である。
図4図4は、図1の搬送アシスト装置の駆動輪及び従動輪の昇降を示す図であり、同図(A)は、ベッド搬送前の状態を示す図であり、同図(B)は、ベッド搬送中の状態を示す図である。
図5図5は、図1の搬送アシスト装置によりベッドを搬送している状態を示す図である。
図6図6は、図1の搬送アシスト装置の直進補助輪の動き示す図であり、同図(A)及び(B)はベッドを直進方向に移動させている時の図であり、同図(C)は、ベッドを非直進方向に移動させている時の図である。
図7図7は、本発明の搬送アシスト装置によるベッドの搬送時を説明する図であり、同図(A)は、ベッドの上方向から見た図であり、同図(B)はベッドの側面方向から見た図である。
図8図8は、操作パネルの画面の一例を示す図である。
図9図9は、操作パネルの画面の他の例を示す図である。
図10図10は、操作パネルのさらに他の例を示す図である。
図11図11は、操作パネルのさらに他の例を示す図である。
図12図12は、搬送者及び手元のフレーム(操作ハンドル)を上方向から見た図である。
図13図13は、電動アシスト、及び電動走行の制御ロジックを示すフロー図である。
図14図14は、赤外線センサ(近傍センサ)によって搬送者の操作ハンドルの把持を検知する例を示す図である。
図15図15は、昇降部の一例を示す図である。
図16図16は、本装置の凹状部とベッドの治具側係合部(ピン)の側面図である。
図17図17は、操作パネルとグリップの他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の搬送アシスト装置において、前記装置側係合部は、前記装置本体部の進行方向に対する側面側に配置され、さらに、制御部を含み、前記制御部は、前記駆動部及び前記昇降部を制御し、前記駆動部は、さらに、駆動モータを含み、前記駆動モータに前記駆動輪が連結され、前記駆動輪は、前記装置本体部の進行方向の前後に移動可能な推進力が発生可能なように前記装置本体部に配置され、前記従動部の前記従動輪は、水平方向に回動可能な状態で前記装置本体部に配置され、前記制御部により、前記昇降部による前記駆動輪及び前記従動輪の昇降が制御される、という態様であってもよい。
【0010】
本発明の搬送アシスト装置において、前記昇降部は、連結部材及び昇降装置を含み、
前記連結部材の一端は前記駆動輪と連結し、前記連結部材の他端は前記従動輪と連結し前記連結部材の前記一端及び前記他端の間の一部が、前記駆動輪及び前記従動輪が上下方向に昇降可能なように回動可能な状態で軸支され、
前記昇降装置は、前記駆動輪及び前記従動輪の少なくとも一方を昇降可能である、という態様であってもよい。
【0011】
本発明の搬送アシスト装置において、さらに、前記搬送物の取付治具を含み、
前記取付治具は、前記搬送物に取付可能であり、
前記取付治具は、治具側係合部を含み、
前記治具側係合部は、前記搬送物の側面側に配置され、かつ、前記装置側係合部と係合可能である、という態様であってもよい。
【0012】
本発明の搬送アシスト装置において、前記取付治具は、さらに、ガイド部を含み、
前記ガイド部は、前記装置側係合部を前記治具側係合部にガイド可能である、という態様であってもよい。
【0013】
本発明の搬送アシスト装置において、前記装置本体部は、さらに、直進補助輪を含み、前記直進補助輪は、前記搬送物の搬送アシスト時において、接地状態であり、かつ、前記搬送物が前記装置本体部の進行方向の前後方向に移動している場合、前記直進補助輪の進行方向が、前記装置本体部の進行方向に固定されている、という態様であってもよい。また、本態様において、前記搬送物の旋回時において、前記直進補助輪は、前記固定が解除され、水平方向に回動可能であってもよい。
【0014】
本発明の搬送アシスト装置において、前記装置本体部は、さらに、作用力検知センサを含み、前記作用力検知センサは、前記搬送物に対する搬送者の作用力を検知して前記制御部に送信し、前記制御部は、前記作用力に応じて前記駆動モータの回転駆動を制御する、という態様であってもよい。
【0015】
本発明の搬送アシスト装置において、前記制御部は、下記(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)の少なくとも一つの制御を実施する、という態様であってもよい。
(a)前記作用力検知センサが、前記搬送物の進行方向と同じ方向の作用力を検知した場合、前記搬送物が加速するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(b)前記搬送物の速度が、予め設定された速度に達した場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(c)前記作用力検知センサが、前記搬送物の進行方向と逆方向の作用力を検知した場合、前記搬送物が減速するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(d)前記作用力検知センサが、前記駆動輪が外回で前記搬送物を左右方向に旋回する作用力を検知した場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(e)前記作用力検知センサが、前記駆動輪が内回で前記搬送物を左右方向に旋回する作用力を検知した場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(f)前記搬送物が傾斜を上る場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
(g)前記搬送物が傾斜を下る場合、前記搬送物が定速走行するための前記駆動モータの回転駆動の制御。
【0016】
本発明の搬送アシスト装置は、さらに、操作センサを含み、前記操作センサは、前記搬送物の操作ハンドルに取付可能であり、前記操作センサは、前記搬送者の前記操作ハンドルの把持を検知可能であり、前記制御部は、前記操作センサの前記把持を検知した場合、前記駆動モータを回転駆動させ、前記操作センサの前記把持を検知しない場合、前記駆動モータを回転駆動させない、という態様であってもよい。
【0017】
本発明の搬送アシスト装置は、さらに、停止センサを含み、前記停止センサは、前記搬送物の一部又は全部に取付可能であり、前記制御部は、前記停止センサがヒトの身体の一部との接触を検知した場合、前記駆動モータの回転駆動を停止させる、という態様であってもよい。
【0018】
本発明の搬送アシスト装置は、さらに、前記装置本体昇降部を昇降する、という態様であってもよい。
【0019】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0020】
本発明の搬送アシスト装置の搬送物は、特に限定されず、例えば、ベッド、車椅子、配膳台、医療機器、移乗器、歩行器、移動器等である。また、本発明の搬送アシスト装置の使用対象となる施設は、特に制限されず、例えば、医療施設(病院、クリニック)、介護施設、養護施設、学校、保育園、企業、公官庁、各種団体、テーマパーク、ショッピングモール、宿泊施設(ホテル、旅館等)、イベント会場、観光地等である。
【0021】
[実施形態1]
本発明の搬送アシスト搬送装置の一例(以下、「本装置」という。)を図1及び図2に示す。図1は、本装置の斜視図であり、図2(A)~(D)は、本装置の構成を説明する図である。
【0022】
図1に示すように、本装置は、装置本体部1,ハンドル部2、操作パネル3、装置側係合部4及び制御部(図示せず)を備える。装置本体部1は、その上部に段差が設けられており、ベッド下方に挿入しやすい形態となっている。また、装置本体部1の上部の端側(同図において上方向)には、ハンドル部2が配置されており、ハンドル部2は伸縮自在である。装置本体部1の上部において、前記ハンドル部2の近傍には端子が配置され、端子にはコードCの一端が差し込まれている。装置本体部1の同図右側端部には操作パネル3が着脱自在に配置されており、コードCの他端は操作パネルと接続している。装置本体部1の下部側面には、装置側係合部4を構成する二つの凹部がある。
【0023】
図2(A)~(D)の構成図に示すように、装置本体部1は、駆動部11,従動部12及び昇降部14を備える。駆動部11は、駆動モータ112、駆動輪111及びスプリング113を備え、駆動モータ112と駆動輪111は連結し、駆動モータ112の駆動回転力で駆動輪111が回転し、その結果、装置本体部1の進行方向の前後に移動可能な推進力が発生する。従動部12は、従動輪(フリーキャスター)121を含み、従動輪121は水平方向に回動可能な状態で装置本体部1に配置されている。「水平方向」は、例えば、「接地面に対し平行な面方向」又は「鉛直方向の垂直面に平行な方向」である。昇降部14は、連結部材141及び昇降装置142を備える。連結部材141の一端は駆動輪111と連結し、連結部材141の他端は従動輪121と連結し、連結部材141の一端及び他端の間の一部が、駆動輪111及び従動輪121が上下方向に昇降可能なように回動可能な状態で軸支されている。昇降装置142は、駆動輪111を昇降することで、従動輪121を昇降可能である。本装置では、駆動輪111を上昇させると(非接地)、従動輪121が下降し(接地)、駆動輪111を下降させると(接地)、従動輪121が上昇(非接地)する。図2では、駆動輪111が接地し、従動輪121が非接地の状態を示す。図2等において、Gは接地面(地面、床等)を示す。昇降部14は、さらに、装置本体部1を昇降してもよい。図15は、昇降部の一例を示す。図15(A)のとおり、昇降部14は、昇降部材143を備える。昇降部材143は、装置本体部1を昇降できるものであれば特に限定されないが、例えば、同図に示すような弾性部材によるもの(サスペンション機構を有するもの)があげられる。前記弾性部材は、例えば、スプリングである。なお、同図においては、さらにキャスター144を備えるサスペンションキャスタを例示したが、これには限定されない。また、昇降部材143は、装置本体部1の任意の場所に備えられていてもよい。同図においては、昇降部材143が、図2(C)における凹状部41の下方に備えられている。昇降部14により装置本体部1を昇降することができれば、例えば、本装置のベッド6の側面側へ係合が容易になる。これは、例えば、本装置又はベッド6の接地面に段差等があり、後述する凹状部41と治具側係合部(ピン)51との高さが合わない場合、図15(B)のような昇降部材143を備えないもの(図15(B)においては、例示として、キャスターのみを備えるもの)は、本装置をベッド6の側面側への係合が容易ではない。一方で、図15(A)のように、昇降部材143を備える場合には、昇降部14によって、凹状部41の高さを治具側係合部(ピン)51の高さに調整することができる。これにより、本装置又はベッド6の接地面に段差等があり、後述する凹状部41と治具側係合部(ピン)51との高さが合わない場合であっても、本装置をベッド6の側面側へ上手く係合することができるようになる。したがって、昇降部14による装置本体部1の昇降高さ(昇降移動の幅)は、本装置のベッド6の側面側への係合を容易にできる昇降高さであれば特に限定されず、任意に調整可能である。
【0024】
本装置は、ベッド等の搬送以外の時には、従動輪121が接地し、かつ駆動輪111が非接地のため、ハンドル部2により、例えば、キャスター付きのキャリーバッグのように、人手で簡単に移動できる。一方、ベッド等の搬送時には、接地した駆動輪111の推進力により、ベッド等を搬送可能である。
【0025】
また、装置本体部1は、直進補助輪13(131)を備え、直進補助輪131は、回転固定部132に取り付けられ、さらに回転固定部132にはスプリング133が取り付けられている。直進補助輪131の動作は、後述する。
【0026】
装置本体部1は、二つの装置側係合部4を備え、装置側係合部4は、前記装置本体部の進行方向に対する側面側に配置されている。装置側係合部は、凹状部41を備える。装置側係合部4によるベッドとの係合は後述する。
【0027】
図3に基づき、本装置のベッド6の側面側への係合について説明する。同図(A)は、ベッドの上方向から見た図であり、同図(B)は、ベッドの進行方向から見た図であり、同図(C)は、ベッドの側面方向から見た図である。同図に示すように、ベッド6は、患者等を載置するベッド上部61と、ベッド上部を支持し、かつ、キャスターを持つベッド下部62から構成される。ベッド下部62は、矩形状のフレーム構造をしており、フレームの4つの角部のそれぞれにキャスターが配置されている。ベッド下部62には、取付治具5が取り付けられている。取付治具5は、ベッド下部62の左右側面側フレームのそれぞれに取り付ける2つの取付部5bと、2つの取付部を連結する連結部5aから構成されている。取付部5bのそれぞれには、2つの治具側係合部(ピン)51が、ベッド側面外側に向くように、配置されている。なお、参考までに、図16に、本装置の凹状部41とベッドの治具側係合部(ピン)51の側面図を示す。また、取付部5bのそれぞれの両端にはガイドローラ52が配置されている。装置本体部1をベッド6の側面方向から侵入させると、ガイドローラ52のガイドにより、装置本体部1の装置側係合部4の二つの凹部に、治具側係合部(ピン)51は挿入され、装置本体部1とベッド6が係合状態となる。係合状態の時は、ベッド搬送時に、駆動輪111の推進力がベッドに伝わり、ベッドの搬送がアシストされる。
【0028】
図4に基づき、駆動輪111と従動輪121の昇降について説明する。同図(A)に示すように、ベッド等の搬送時以外では、昇降装置142の動作により、駆動輪111が上昇して非接地状態となり、また連結部材141の作用により、従動輪121は下降し、接地状態となる。同図(B)に示すように、ベッド等の搬送時では、昇降装置142の動作により、駆動輪111が下降して接地状態となり、また連結部材141の作用により、従動輪121は上昇し、非接地状態となる。
【0029】
図5に基づき、ベッド6の搬送時のアシスト状態を説明する。同図において、15は作用力検知センサである。作用力検知センサ15は、搬送者Hがベッドに対す作用させる力(押す力、引く力、旋回(左右)する力等)を検知し、制御部に送信する。例えば、作用力検知センサ15が搬送者Hの押す力(進行方向と同じ方向の作用力)を検知した場合、制御部は、加速するように駆動モータ112の回転駆動を制御する。これとは逆に、作用力検知センサ15が搬送者Hの引く力(進行方向と逆方向の作用力)を検知した場合、制御部は、減速するように駆動モータ112の回転駆動を制御する。また、作用力検知センサ15が、搬送者Hの力(押す力、引く力)を検知しない場合は、制御部は、定速走行するように、駆動モータ112の回転駆動を制御する。ベッド6の速度が、予め設定された速度に達した場合、制御部は、ベッド6が定速走行するように、駆動モータ112の回転駆動を制御する。ベッド6が定速走行する場合、例えば、後述する電動走行機能により定速走行してもよい。作用力検知センサ15は、例えば、力の強さを検知するセンサ、力の方向を検知するセンサ、又は、慣性力(モーメント)を検知するセンサであり、例えば、力覚センサ、ロードセル、加速度センサ等がある。
【0030】
また、例えば、作用力検知センサ15が、駆動輪111が外回りでベッド6を左右方向に旋回する作用力を検知した場合は、前記制御部は、ベッド6が定速走行となるように前記駆動モータの回転駆動を制御する(例えば、駆動輪111の速度を上げる)。例えば、作用力検知センサ15が、駆動輪111が内回りでベッド6を左右方向に旋回する作用力を検知した場合は、前記制御部は、ベッド6が定速走行となるように前記駆動モータの回転駆動を制御する(例えば、駆動輪111の速度を下げる)。なお、ベッド6を左右方向に旋回する場合、装置本体部1の駆動輪111は一輪であるため、左右方向の旋回を阻止せず、搬送者Hの力による旋回も可能である。
【0031】
ベッド6が傾斜を上る場合、ベッド6が定速走行するために、前記制御部は駆動モータ112の回転駆動を制御する(例えば、駆動モータ112の駆動力を上げる)。ベッド6が傾斜を下がる場合、ベッド6が定速走行するために、前記制御部は駆動モータ112の回転駆動を制御する(例えば、駆動モータ112の駆動力を下げる)。
【0032】
図6に基づき、直進補助輪131について説明する。同図(A)は、ベッドの上方向から見た図である。直進補助輪131は、水平方向に回動可能な状態で、本体装置部1に配置され、直進補助輪131の上部には、回転固定部132が連結しており、回転固定部132には、凹状の係合部が形成されている。また、装置本体部1には、回転制御部134が配置され、回転制御部134は、シリノイド及びピンから構成されている。回転固定部132の係合部にピンが挿入可能である。同図(B)に示すように、ベッド直進状態では、シリノイドからピンが突出して回転固定部132の係合部にピンが挿入され、直進補助輪131の水平方向の回転が固定され、直進補助輪131の向きは直進方向に固定される。一方で、ベンドの旋回時又はベッドの搬送時以外では、回転固定部132の係合部から、シリノイドによりピンが引き抜かれ、この結果、直進補助輪131の水平方向の回動が可能となる。
【0033】
図7図11に基づき、ベッド6の搬送時の操作パネル3での操作に関し、説明する。図7(A)は、ベッド上方向から見た図であり、図7(B)は、ベッド側面方向から見た図である。まず、図7に示すように、操作パネル3は、ベッド上部61において、搬送者Hの手元のフレーム(操作ハンドル)に取りけられる。操作パネル3は、コードC(図7では図示せず)により装置本体部1に接続し、操作パネル3の操作が、制御部に送信される。
【0034】
図8図11に示すように、操作パネル3は、表示部(ディスプレー)31、非常停止ボタン32,手動移動ボタン33,電動アシスト時の旋回(曲る)ボタン34、及び、電動アシスト時の直進安定ボタン35を備える。
【0035】
図8において、表示部31は、起動後のモード設定画面の表示例を示す。本表示では、アシストレベルの設定を行う。表示部31において、アシスト速度(例えば、1~5段階)の選択画面、アシスト強度の選択画面、積載重量の表示画面が表示されている。表示部31において、アシスト速度は、「UP」ボタン及び「DOWN」ボタンで選択することができ、同図では、選択画面に「3」の選択速度が表示されている。アシスト速度は、時速等の実測速度で表示してもいが、本例では、実測速度を1~5の5段階に分けて表示している。また、表示部31において、アシスト強度は、「強」ボタン及び「弱」ボタンで選択することができ、選択した強度は、大きな黒丸印で表示され、同図では、「強」のアシスト強度が選択されている。アシスト強度は、アシストの程度を示すものであり、強度が強いほど、自動運転に近くなり搬送者はほとんど力を作用させなくてもよく、強度が弱い場合は、搬送者の力が必要となってくる。本例では、アシスト強度は、「強」と「弱」の二段階であるが、本発明はこれに限定されず、さらに、「中」等、三段階以上にしてもよい。本例では、アシスト速度及びアシスト強度をそれぞれ選択し、表示部31の下部にある「決定」ボタンを押すと、選択した内容が設定される。また、表示部31の積載重量の画面は、積載重量(kg)に応じ、「~40(40未満)」、「40~70(40以上、70未満)」、「70~100(70以上、100未満)、「100~(100以上)」の表示がある。本例では、作用力検知センサ15又は作用力検知センサ15とは別の力検知センサ(重量センサ等)等によりベッドで搬送されるヒトの重量が計測され、表示部31において、積載重量は、「40~70」が表示されている。搬送者、例えば、積載重量を参考にして、アシスト速度及びアシスト強度を設定することができる。
【0036】
図9に、決定後のモード設定画面を示す。同図に示すように、アシスト速度「3」及びアシスト強度「強」が選択され設定されている。また、表示部31の下部には、「メイン操作」ボタン、及び、「詳細機能」ボタンが表示されている。決定後のモード設定画面において、ハードキーボタンである「手動移動ボタン33」,電動アシスト時の「旋回(曲る)ボタン34」、及び、電動アシスト時の「直進安定ボタン35」を選択して押すことにより、表示部31が操作画面に移る。
【0037】
図10に、操作画面を示す。同図に示す操作画面は、メイン操作画面であり、電動アシストボタンである「旋回(曲る)ボタン34」及び「直進安定ボタン35」の双方、又はいずれか一つのボタンを押した場合の「電動アシスト時」の操作画面である。表示部31の左半分の画面には、バッテリー量の残存表示画面と速度表示画面(グラフ画面及び実測速度表示画面)が表示されており、これらの下部に「モード設定」ボタンが表示されている。速度表示画面のグラフは、速度設定5段階で速度を表示するようになっている。表示部31の右半分の画面には、「前進」ボタン、「後退」ボタン、及び「停止ボタン」が表示され、これらの下部には「アラート」が表示されている。「前進」ボタン及び「後退」ボタンは、ボタン長押し(例えば、2秒)にて動作を開始するようになっている。直進安定ボタン35を押すと、直進補助輪の向きが直進方向に固定され、直進方向の進行が安定する。また、旋回する時は、「旋回(曲る)ボタン34」を押すことにより、直進補助輪の直進方向の向きの固定が解除され、搬送者が手動でベッドを旋回することができる。
【0038】
図11に、手動移動時の操作画面を示す。手動移動ボタン33を押すと、手動移動時モードとなり、駆動輪での移動ではなく、搬送者の手動の力での移動となる。表示部31の左半分の画面には、バッテリー量の残存表示画面と速度表示画面(実測速度表示画面)が表示されており、これらの下部に「モード設定」ボタンが表示されている。表示部31の右半分の画面には、「手動フリー」ボタンと「手動安定」ボタンが表示されており、これらの下部には「アラート」が表示されている。「手動フリー」ボタンを押すと、直進補助輪の直進方向の向きは固定されないが、「手動安定」ボタンを押すと、直進補助輪の直進方向の向きが固定される。また、手動移動時の操作画面において、旋回(曲る)ボタン34及び直進安定ボタン35の双方、またはいずれか一方を押すと、電動アシストモードに移行する。
【0039】
図12に基づき、操作センサ71及び停止センサ72について説明する。図12は、搬送者H及び手元のフレーム(操作ハンドル)を上方向から見た図である。図12に示すように、操作センサ71は、ベッド6の操作ハンドルに取付可能である。搬送者Hか操作センサ71を握った場合、操作センサ71は、搬送者Hが操作ハンドルを把持していることを検知する。制御部は、搬送者Hが操作ハンドルを把持していることを検知することで、駆動モータ112が回転駆動するよう制御する。また、制御部は、搬送者Hによる操作ハンドルの把持を検知しない場合、駆動モータ112が回転駆動しないよう制御する。すなわち、搬送者Hが操作ハンドルを把持している場合にのみベッド6の搬送アシストが可能となり、把持していない場合には搬送アシストができない。
【0040】
図12に示すように、停止センサ72は、ベッド6に取り付けた操作パネル3の下部に取り付けられている。制御部は、停止センサ72が、搬送者Hの身体の一部との接触を検知した場合、駆動モータ112の回転駆動を停止させるよう制御する。すなわち、何らかの原因により搬送者Hがベッド6と壁等に挟まれた場合に、ベッド6の動きが停止するため、例えば、挟まれ事故の防止につながる。本例では、ベッド6に取り付けた操作パネル3の下部に取り付けたが、操作ハンドルや、ベッド6のフレーム等の一部又は全部に取り付けてもよく、例えば、ベッド6において操作ハンドルとは反対側に停止センサ72を設け、ベッド6の進行方向にいるヒトと接触した場合の停止センサとして機能してもよい。
【0041】
図12及び図13に基づき、さらに、電動走行機能について説明する。図12に示すように、ベッド6の操作ハンドルには、電動走行ボタン73として機能するハードキーボタンを含むグリップ7が設けられている。電動走行ボタン73を含むグリップ7を設ける場所については、特に制限はない。電動走行ボタン73を押し、電動走行を機能させることで、制御部は、搬送者Hのベッド6に対する作用力によらず、ベッド6が定速走行するよう、駆動モータ112の回転駆動を制御する。なお、図12においては、電動走行ボタン73とグリップ7とが配線により繋がった態様を示したが、これには限定されない。図17に、操作パネル3とグリップ7の他の一例を示す。図17(A)のように、操作パネル3とグリップ7とが、分割可能な構造であってもよい。また、図17(B)のように、操作パネル3とグリップ7とが、一体となった構造であってもよい。なお、操作パネル3とグリップ7とを繋ぐ配線の断線リスクを回避する観点からは、図17(B)の態様であることが好ましい。
【0042】
図13に、電動アシスト、及び電動走行の制御ロジックを示す。待機状態において、電動アシスト機能をONにすると、アシストモードとなる。また、操作センサ71がONである場合(搬送者Hが操作ハンドルを把持している場合)、ベッド6の走行が可能な状態となる。ここで、作用力検知センサ15が搬送者Hによるベッド6への作用力を感知した場合、電動アシスト制御がONとなり、装置が停止すれば、再び待機状態に遷移する。
【0043】
電動走行機能(電動走行ボタン)をONにすると、電動走行モードになる。また、操作センサ71がONである場合(搬送者Hが操作ハンドルを把持している場合)、ベッド6の走行が可能な状態となり、電動走行ボタンがONである限り、搬送者Hによるベッド6への作用力によらず、搬送は電動制御される。電動走行ボタンがOFFになると、再び待機状態に遷移する。
【0044】
電動アシスト機能及び電動走行機能のいずれもがOFFである場合には、搬送者Hはベッド6を手動搬送することができる。
【0045】
図12において、操作センサ71は、接触型センサであるが、本発明はこれに限定されず、例えば、赤外線センサ等の非接触センサで、搬送者Hの操作ハンドルの把持を検知してもよい。例えば、操作パネル3内に赤外線センサを配置し、搬送者Hの操作ハンドルの把持を検知してもよい。また、例えば、図14に示すように、電動走行ボタン73の近傍に赤外線センサ(近傍センサ)74を配置し、搬送者Hの操作ハンドルの把持を検知してもよい。なお、図14において、36は状態表示ランプであり、63はベッドボードである。また、本発明において、例えば、操作パネル3及び操作センサ71は、操作パネル3に操作センサ71の機能を持たせた一体型であってもよい。
【0046】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や条件は、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明によれば、例えば、ベッド等の搬送時以外では、駆動輪が非接地状態となり、従動輪で移動できるため、例えば、看護師等の人力で移動可能となり、省電力となる。本発明の適用範囲は広く、医療施設及び介護施設等の様々な分野で有用である。
【符号の説明】
【0048】
1 装置本体部
11 駆動部
111 駆動輪
112 駆動モータ
12 従動部
121 従動輪(フリーキャスター)
13(131) 直進補助輪
132 回転固定部
133 スプリング
134 回転制御部
14 昇降部
141 連結部材
142 昇降装置
143 昇降部材
144 キャスター
15 作用力検知センサ
2 ハンドル部
3 操作パネル
31 表示部(ディスプレー)
32 非常停止ボタン
33 手動移動ボタン
34 旋回(曲る)ボタン
35 直進安定ボタン
36 状態表示ランプ
4(41) 装置側係合部(凹状部)
5 取付治具
5a 連結部
5b 取付部
51 治具側係合部(ピン)
52 ガイドローラ
6 ベッド
61 ベッド上部
62 ベッド下部
63 ベッドボード
7 グリップ
71 操作センサ
72 停止センサ
73 電動走行ボタン
74 非接触型センサ(赤外線センサ、近傍センサ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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