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特開2024-121820内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム
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  • 特開-内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121820
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム
(51)【国際特許分類】
   G01M 99/00 20110101AFI20240830BHJP
   F16H 61/00 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
G01M99/00 Z
F16H61/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024026710
(22)【出願日】2024-02-26
(31)【優先権主張番号】202310170763.X
(32)【優先日】2023-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】524073533
【氏名又は名称】飛龍自動車部品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】馮 長虹
(72)【発明者】
【氏名】胡 ▲ビン▼
(72)【発明者】
【氏名】朱 博
(72)【発明者】
【氏名】刑 栄霞
(72)【発明者】
【氏名】蒋 和団
(72)【発明者】
【氏名】李 小涛
(72)【発明者】
【氏名】王 迪
【テーマコード(参考)】
2G024
3J552
【Fターム(参考)】
2G024AD03
2G024CA09
2G024CA16
2G024CA17
2G024FA14
3J552NA01
3J552NB01
3J552PA53
3J552PA64
3J552PA67
3J552QA30C
3J552QA41C
3J552QA42C
3J552VA32W
3J552VA48W
3J552VA50W
3J552VA51W
3J552VA53W
(57)【要約】      (修正有)
【課題】試験効率を高め、燃料消費量を省く、内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システムを提供する。
【解決手段】当該システムは、受験油ポンプと制御装置を備え、受験油ポンプがそれぞれ制御装置、駆動モーター及び回転力回転速度測定計と接続し、受験油ポンプの排油口は第1圧力伝送器と接続する排油管路と接続し、排油管路はそれぞれ主油箱と接続する2本下位管路に分岐し、第1調節弁と質量流量計がそれぞれ2本下位管路に沿う排油方向に配置され、受験油ポンプの油入り口が油入り管路と接続し、油入り管路がそれぞれ弁ゲート、第1圧力伝送器及び温度伝送器と接続し、主油箱が副油箱と接続し、第1油濾過器と循環ポンプが主油箱と副油箱との間の油入り管に接続される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受験油ポンプと制御装置を備え、前記受験油ポンプがそれぞれ前記制御装置、駆動モーター及び回転力回転速度測定計と接続し、前記受験油ポンプの排油口が排油管路と接続し、前記排油管路が第1圧力伝送器と接続する内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システムであって、前記排油管路が2本下位管路に分岐し、前記2本下位管路がそれぞれ主油箱と接続し、第1調節弁と質量流量計がそれぞれ前記2本下位管路に沿う排油方向に配置され、前記受験油ポンプの油入り口が油入り管路と接続し、前記油入り管路がそれぞれ弁ゲート、第1圧力伝送器及び温度伝送器と接続し、前記主油箱が副油箱と接続し、第1油濾過器と循環ポンプが前記主油箱と前記副油箱との間の油入り管に接続され、前記駆動モーター、前記回転力回転速度測定計、前記第1圧力伝送器、前記第1調節弁、前記質量流量計、前記弁ゲート、前記第2圧力伝送器、前記温度伝送器、前記第1油濾過器及び前記循環ポンプがそれぞれ前記制御装置と接続する、
ことを特徴とする内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。
【請求項2】
前記2本下位管路は、管径をDN20にする1本の排油管と管径をDN10にする1本の排油管で構成され、それぞれ6L/min~100L/minと0.1L/min~30L/minの流量測定範囲に対応する、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。
【請求項3】
前記2本下位管路のそれぞれに1台の質量流量計が配置され、前記質量流量計が相応の下位管路の流量データを測定し、流量データを前記制御装置に送信し、前記制御装置は、測定された流量データをプリセット流量値と比較し、両者の差の絶対値が0.2%を超える場合に前記第1調節弁の弁ゲートの開度を調節して相応の下位管路の流量を変えることで前記受験油ポンプの油供給量の制御を成し遂げる、
ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。
【請求項4】
前記駆動モーターが同期転動ベルトを介して前端駆動軸を駆動し、前記前端駆動軸が主軸を駆動し、前記主軸が弾性接続部材を介して前記受験油ポンプを駆動し、前記受験油ポンプが前記主軸と水平に取り付けられ、前記前端駆動軸と前記主軸がすべて軸受座に取付けられ、前記回転力回転速度測定計が2つの軸受座の間に同軸で水平に取付けられ、前記軸受座に油路潤滑システムがあり、
前記回転力回転速度測定計が信号線を通して前記制御装置と通信接続し、前記駆動モーターが周波数変換調整器と接続し、前記周波数変換調整器が前記制御装置と接続し、
前記回転力回転速度測定計が、前記受験油ポンプの回転速度を測定し、測定された回転速度データを前記制御装置に送信し、前記制御装置は、回転速度データを受信してから、測定された速度値とプリセット速度値との差の絶対値が2rpmを超える場合、前記周波数変換調整器を介して前記駆動モーターの回転速度を変えて前記駆動モーターが前記受験油ポンプを駆動するようにすることにより、前記受験油ポンプの回転速度に対する測定と制御を成し遂げる、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。
【請求項5】
前記第1圧力伝送器が、前記受験油ポンプの排油口の圧力を測定し、測定された圧力値を前記制御装置に送信し、前記制御装置は、測定された圧力値をプリセット圧力値と比較し、両者の差に応じて前記第1調節弁と接続した弁ゲートの位置センサーと弁ゲートの電機を制御して前記第1調節弁の弁ゲートの開度を変えることで、前記受験油ポンプの圧力に対する測定と制御を成し遂げる、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。
【請求項6】
前記主油箱に液位センサーが設けられ、前記液位センサーが前記制御装置と接続し、
前記液位センサーが前記主油箱内の油面高度を測定し、油面高度値を前記制御装置に送信し、前記制御装置は、測定された油面高度値をプリセット高度値と比較してから、測定された油面高度値がプリセット高度値よりも低い場合に前記循環ポンプを起動して油を前記副油箱と第1油濾過器を経て前記主油箱に入らせ、測定された油面高度値がプリセット高度値に達する場合に前記循環ポンプを止めることにより、前記受験油ポンプの油面高度に対する測定と制御を成し遂げる、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。
【請求項7】
前記主油箱の内部に加熱器、第1温度センサー及び第2温度センサーが設けられ、前記加熱器、前記第1温度センサー及び前記第2温度センサーがそれぞれ前記制御装置と接続する、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。
【請求項8】
前記第1温度センサーと前記第2温度センサーがそれぞれ前記主油箱内の油温を測定して油温データをそれぞれ前記制御装置に送信し、前記制御装置は、2組の油温データを受信して互いに比較してから2組の油温データの差値がプリセット差値よりも大きい場合にユーザーに早期警告を送信することにより、油温の制御不能に対する早期警告を成し遂げる、
ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。
【請求項9】
前記第1温度センサー又は前記第2温度センサーが前記主油箱内の油温を測定して油温データを前記制御装置に送信し、前記制御装置は、油温データを受信して比較を行ってから、油温データがプリセット油温値よりも低い場合に前記加熱器を始動して前記主油箱内の油を加熱し、油温データがプリセット油温値よりも低くない場合に前記加熱器を止めることにより、油温に対する測定と制御を成し遂げる、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。
【請求項10】
前記受験油ポンプが液圧管路を介して液圧ステーションと接続し、前記液圧管路には第2油濾過器、油ポンプ電機、第2調節弁及び圧縮シリンダがそれぞれ設けられ、前記圧縮シリンダは前記受験油ポンプと接続し、前記第2油濾過器、前記油ポンプ電機、前記第2調節弁及び前記圧縮シリンダがそれぞれ前記制御装置と接続する、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用エンジン部品の性能試験の技術分野に属し、特に内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システムに関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関用機関油ポンプ製品は、品質と性能が工場渡し前に全く検査されてJB /T 8413.2-2010及び関連製品の企業基準に準拠するかどうかを確認する必要がある。《内燃機関 機関油ポンプの第2部 組立試験方法》JB/T 8413.2-2010では内燃機関用歯車ポンプ及び回転子ポンプ、並びにその他の容積式機関油ポンプの組立性能試験装置を定めていた。当該試験装置は、長期の試験実行を経て次に少なくとも 1 つの欠点があることがわかった。
【0003】
(1)試験装置の排油管路は、単一にされて大流量(100L/min)と小流量(2L/min)の両方に対して的確な測定を確保できない。
【0004】
(2)試験装置では、受験機関油ポンプの油入り管路に吸油濾過網のみが設けられてオイル交換頻度と基本的に3か月/ 5000点に当たるため、試験のための高い油消費や低い稼働率をもたらす。
【0005】
(3)試験装置では、油温平衡装置が設けられないで温度が±2°Cに抑えられたため、低い精度という結果になる。
【0006】
(4)試験装置では、油ポンプを手動でクランプして少なくとも4分間/1点かかるため、低効率につながる。
【0007】
従来技術では、特許文献CN102297123Aが内燃機関用歯車ポンプ及び回転子ポンプ、並びにその他の容積式機関油ポンプの組立性能試験装置を試験する機関油ポンプ試験台を開示していた。当該試験台は、駆動モーターと回転力回転速度測定計と温度計と圧力計と調節弁と逆転弁と歯車流量計と油箱と加熱定温装置と溢出弁と真空圧力計と吸油濾過網とを備える。当該試験台は、圧力計の後側並びに調節弁と溢出弁の前側にある排油管に直列接続した透明流量計を更に備える。当該発明の技術的解決策では、JB / T8413.2-2010に開示された試験装置の結構に基づいて透明流量計が追加され、透明流量計は、圧力計の後側並びに調節弁と溢出弁の前側にある排油管に直列接続して、受験機関油ポンプが漏気にするかどうかを直感的に見せ、複雑な計算なしで流量を直接読み取ることができる。
【0008】
その上では、特許文献CN104500381Aが機関油ポンプ性能試験装置を開示していた。当該装置は、作業台と油溝と、並びに制御モジュールもデータ表示モジュールも備える。油溝は受験機関油ポンプの吸油口と連通し、排油管が前記受験機関油ポンプの排油口と連通し、主油管及び油戻り管が排油管の出口端と連通し、前記主油管及び油戻り管の出口が全て油溝と連通する。排油管には、流量センサ、第1圧力センサ及び第1圧力調節弁が油の排出方向に沿って順次接続され、主油管には第2圧力センサが接続され、油戻り管には第2圧力調節弁が接続される。当該機関油ポンプ性能試験装置は、同じ温度で機関油ポンプに対する模擬を通して機関油ポンプの様々な温度の出口圧力と流量の関係を試験し、短い試験時間と高い試験効率を有する。
【0009】
その上では、特許文献CN111594431Aは、受験機関油ポンプと接続する駆動電機を備える機関油ポンプ試験台座を開示していた。当該装置には、受験機関油ポンプの油入り口が油箱の油液に沈め込む吸油管と接続し、真空圧力計が吸油管に取付けられ、受験機関油ポンプが駆動電機の駆動下で回転し、受験機関油ポンプの排油口が、排油管を介してそれぞれ体積流量計と電磁弁と接続し、圧力計と温度計が排油管に取り付けられ、過圧調節弁が体積流量計と接続し、側管路が体積流量計に設けられ、三方ボール弁が体積流量計の前に設けられ、一方向弁が体積流量計の後に設けられ、電磁弁が油管を介して負圧調節弁と接続し、並びにこの管路の前後で遮断弁が接続され、負圧調節弁と過圧調節弁が油濾過器に一緒に接続され、油濾過器が機関油冷却器を通して油箱に入る。当該発明は、ポンプ圧力を便利かつ的確に調節して圧力変動を模擬するかどうかという試験要求を適える。
【0010】
上記の技術的解決策は、機関油ポンプの流量の計りや圧力の測定等のみに適合し、上記で提案された1つ又は一つ以上の欠点を有効的に解決できない。本発明人は、これに鑑んで本発明をご提案致す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の欠点に鑑みて、内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記の技術的課題を解決するために次の技術的解決策を採用する。
【0013】
内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システムは、受験油ポンプと制御装置を備え、前記受験油ポンプがそれぞれ前記制御装置、駆動モーター及び回転力回転速度測定計と接続し、前記受験油ポンプの排油口は第1圧力伝送器と接続する排油管路と接続し、前記排油管路はそれぞれ主油箱と接続する2本下位管路に分岐し、第1調節弁と質量流量計がそれぞれ前記2本下位管路に沿う排油方向に配置され、前記受験油ポンプの油入り口が油入り管路と接続し、前記油入り管路がそれぞれ弁ゲート、第1圧力伝送器及び温度伝送器と接続し、前記主油箱が副油箱と接続し、第1油濾過器と循環ポンプが前記主油箱と前記副油箱との間の油入り管に接続され、前記駆動モーター、前記回転力回転速度測定計、前記第1圧力伝送器、前記第1調節弁、前記質量流量計、前記弁ゲート、前記第2圧力伝送器、前記温度伝送器、前記第1油濾過器及び前記循環ポンプがそれぞれ前記制御装置と接続する。
【0014】
好ましくは、前記2本下位管路は、管径をDN20にする1本の排油管と管径をDN10にする1本の排油管で構成され、それぞれ6L/min~100L/minと0.1L/min~30L/minの流量測定範囲に対応する。
【0015】
そのうち、前記2本下位管路のそれぞれには、流量検出精度が±0.2%に達して大流量(100L/min)と小流量(2L/min)の両方において的確な測定に適合する1台の質量流量計が配置される。
【0016】
前記質量流量計は、流量に応じて前記制御装置によって自動的に選択されるか、表示器において作業員によって手動で選択される。
【0017】
前記質量流量計は、相応の下位管路の流量データを測定し、流量データを前記制御装置に送信し、前記制御装置は測定された流量データをプリセット流量値と比較する。両者の差の絶対値が0.2%を超える場合は、前記第1調節弁の弁ゲートの開度を調節して相応の下位管路の流量を変えることで前記受験油ポンプの油供給量の制御を成し遂げる。
【0018】
前記質量流量計は、ステンレス鋼製高圧高温気圧式ボール弁と組み合わせて使用される。
【0019】
好ましくは、前記駆動モーターは同期転動ベルトを介して前端駆動軸を駆動し、前記前端駆動軸は主軸を駆動し、前記主軸は弾性接続部材を介して前記受験油ポンプを駆動し、前記受験油ポンプは前記主軸と水平に取り付けられ、前記前端駆動軸と前記主軸はすべて軸受座に取付けられ、前記回転力回転速度測定計は2つの軸受座の間に同軸で水平に取付けられ、前記軸受座には油路潤滑システムがある。
【0020】
好ましくは、前記回転力回転速度測定計は信号線を通して前記制御装置と通信接続し、前記駆動モーターは周波数変換調整器と接続し、前記周波数変換調整器は前記制御装置と接続する。
【0021】
前記回転力回転速度測定計は、前記受験油ポンプの回転速度を測定し、測定された回転速度データを前記制御装置に送信する。前記制御装置は、回転速度データを受信してから、測定された速度値とプリセット速度値との差の絶対値が2rpmを超える場合、前記周波数変換調整器を介して前記駆動モーターの回転速度を変えて前記駆動モーターが前記受験油ポンプを駆動する。これによりは、前記受験油ポンプの回転速度に対する測定と制御を成し遂げる。
【0022】
好ましくは、前記第1圧力伝送器は、前記受験油ポンプの排油口の圧力を測定し、測定された圧力値を前記制御装置に送信する。前記制御装置は、測定された圧力値をプリセット圧力値と比較し、両者の差に応じて前記第1調節弁と接続した弁ゲートの位置センサーと弁ゲートの電機を制御して前記第1調節弁の弁ゲートの開度を変えることで、前記受験油ポンプの圧力に対する測定と制御を成し遂げる。
【0023】
好ましくは、前記主油箱には液位センサーが設けられ、前記液位センサーは前記制御装置と接続する。
【0024】
好ましくは、前記液位センサーは、前記主油箱内の油面高度を測定し、油面高度値を前記制御装置に送信する。前記制御装置は、測定された油面高度値をプリセット高度値と比較してから、測定された油面高度値がプリセット高度値よりも低い場合、前記循環ポンプを起動して油を前記副油箱と第1油濾過器を経て前記主油箱に入らせ;測定された油面高度値がプリセット高度値に達する場合、前記循環ポンプを止める。これによりは、前記受験油ポンプの油面高度に対する測定と制御を成し遂げる。
【0025】
好ましくは、前記主油箱の内部には加熱器、第1温度センサー及び第2温度センサーが設けられ、前記加熱器、前記第1温度センサー及び前記第2温度センサーはそれぞれ前記制御装置と接続する。
【0026】
好ましくは、前記第1温度センサーと前記第2温度センサーは、それぞれ前記主油箱内の油温を測定して油温データをそれぞれ前記制御装置に送信する。前記制御装置は、2組の油温データを受信して互いに比較してから2組の油温データの差値がプリセット差値よりも大きい場合、ユーザーに早期警告を送信する。これによりは、油温の制御不能に対する早期警告を成し遂げる。
【0027】
好ましくは、前記第1温度センサー又は前記第2温度センサーは、前記主油箱内の油温を測定して油温データを前記制御装置に送信する。前記制御装置は、油温データを受信して比較を行ってから、油温データがプリセット油温値よりも低い場合、加熱器を始動して前記主油箱内の油を加熱し;油温データがプリセット油温値よりも低くない場合、前記加熱器を止める。これによりは、油温に対する測定と制御を成し遂げる。
【0028】
好ましくは、前記受験油ポンプは、液圧管路を介して液圧ステーションと接続し、前記液圧管路には第2油濾過器、油ポンプ電機、第2調節弁及び圧縮シリンダがそれぞれ設けられ、前記圧縮シリンダは前記受験油ポンプと接続し、前記第2油濾過器、前記油ポンプ電機、前記第2調節弁及び前記圧縮シリンダはそれぞれ前記制御装置と接続する。
【0029】
好ましくは、前記圧縮シリンダは第1圧縮シリンダと第2圧縮シリンダとを含む。前記第1圧縮シリンダは前記第2圧縮シリンダと並列に接続する。
【0030】
機関油ポンプは、内燃機関の潤滑システムの重要な部分として油圧を上げて一定の油圧を確保するという機能を果たし、各摩擦面に油を継続的に供給することで、内燃機関を確実に潤滑して部品の摩擦と摩耗を減らすようにする。潤滑油の供給が足りない場合は、最も精巧な構造、最も良い軸受材料、最も繊細な加工技術、最適な嵌め合い及び最高品質の油が機能せず、軸受ブシュが安全に運転できる鍵は潤滑媒体の粘度と量次第である。
【0031】
機関油ポンプの作業特性は、Q=f(n,Ps,T)と表される。ここで、Qは給油量を表し、nは回転速度を表し、Tは油温を表し、Psはポンプ圧力を表す。ポンプ圧力Ps>>吸油圧力Piにより、Psは全圧力△pの代わりになる。これは、速度特性や圧力特性や油温特性や一般特性等の試験を手段として測定される。そのうち、一般特性試験は、速度特性、圧力特性及び油温特性の試験結果を総合して所定の試験油温の際に許容作動速度及びポンプ圧力範囲内の機関油ポンプの性能を得ることができる。具体的に、一般特性試験は、可変速度、可変負荷、可変負荷及び可変油温の作業条件下で給油量やポンプ圧力や油温や回転速度等の関連パラメータを測定し記録することである。
【0032】
「ユーザーに高品質な製品を提供する」は、それ自体が単なる標語ではなく、手段による保証に依頼しなければならない。我々は、製造企業として、部品の製造工程と組立工程において積極的な品質管理を実行するのに加えて、製品が国家規格と業界標準に準拠することを確認するように最終完成品に対して様々な検査を実行する必要もある。その上、各種試験データを分析することで製造工程を含める製造中の様々な欠陥を逆のやり方で抑え、理想的な負のフィードバックを形成し、品質を高水準に安定させる。
【0033】
油ポンプの性能の良否を検知することは、専門の試験装置を使用する必要があり、現在の内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験手段は、主に標準に従って設計され製造されるものである。《内燃機関 機関油ポンプの第2部 組立試験方法》JB/T 8413.2-2010では、内燃機関用機関油ポンプによって通常使用される外噛合インボリュート歯車、内噛合インボリュート歯車及びその他の容積式油ポンプの試験項目、試験条件、試験装置及びパラメータ測定、性能試験規則及び試験結果照合に関する規定を定める。この部は、内燃機関用歯車ポンプ及び回転子ポンプ、並びにその他の容積式機関油ポンプの組立性能試験に適用する。この標準では、所定の試験装置が駆動モーターと回転力回転速度測定計と温度計と圧力計と調節弁と逆転弁と歯車流量計と油箱と加熱定温装置と溢出弁と真空圧力計と吸油濾過網とを備える。それの作動原理は次のとおりである。受験機関油ポンプを試験台に取り付けて駆動モーターの駆動下で回転させてから、回転力回転速度測定計が回転速度を読み取り;回転中の受験機関油ポンプが密封容積の増加により局所的な真空を形成して負圧を生成し、油液が吸油濾過網を通して受験機関油ポンプの内部に入って吸油を成し遂げ、真空圧力計が油入り圧力を読み取り;温度計と圧力計が受験機関油ポンプの排油温度及び圧力を読み取り;排油の流量を調節する調節弁が逆転弁を経って流量計と接続し、流量計の読み取り値から機関油ポンプの流量が合格するかどうかを計算し判断し;溢出弁が溢出と安定化の機能を果たし、加熱定温装置が油箱内の油の定温を保ち、温度計が油温の測定に用いられる。一般論として、上記試験装置の排油管路は、単一にされて管径をDN20にするため、大流量と小流量の両方に対して的確な測定を確保できなく;受験機関油ポンプの油入り管路に吸油濾過網のみが設けられるため、高いオイル交換頻度や試験のための高い油消費や低い稼働率をもたらし;定温装置の温度が±2°Cに制御されるため、低い精度という結果になり;油ポンプを手動でクランプするため、低効率につながる。
【0034】
試験が実際の状況に対して近似できる模擬を必要とし、測定パラメータや必要な機能が沢山あるので、工場渡し前に総合的な検査を1回実行して製品の初回合格率を高めるように総合的な性能試験台を構築することが非常に必要である。油ポンプ性能試験システムを設計して試験システムを通して性能試験を行うに従って、設計を最適化し、効率を向上させ、省エネ効果を達成し、自動車の高効率運転を確保し、コストを削減する上に、安全性と信頼性を果たすことが期待される。
【発明の効果】
【0035】
本発明は従来技術に比べて次の有益な効果を有する。
【0036】
本発明によって上記技術的解決策に基づいて提案された内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システムには、受験油ポンプがそれぞれ制御装置、駆動モーター及び回転力回転速度測定計と接続し、駆動モーターと回転力回転速度測定計が制御装置と接続することにより、伝動制御部を形成し;受験油ポンプの排油口が第1圧力伝送器と接続する排油管路と接続し、排油管路はそれぞれ主油箱と接続する2本下位管路に分岐し、第1調節弁と質量流量計がそれぞれ前記2本下位管路に沿う排油方向に配置され、受験油ポンプの油入り口が油入り管路と接続し、油入り管路がそれぞれ弁ゲート、第1圧力伝送器及び温度伝送器と接続し、主油箱が副油箱と接続し、第1油濾過器と循環ポンプが主油箱と副油箱との間の油入り管に接続され、駆動モーター、回転力回転速度測定計、第1圧力伝送器、第1調節弁、質量流量計、弁ゲート、第2圧力伝送器、温度伝送器、第1油濾過器及び前記循環ポンプがそれぞれ前記制御装置と接続することにより、測定制御部を形成し;互いに連関し作用する上記の各部が、受験油ポンプの性能試験、並びに速度、回転力、流量、油温、圧力及び液位に対する制御及び測定を協力して成し遂げる。
【0037】
本発明のシステム中の排油管路は、管径をDN20にして流量測定範囲が6L/min~100L/minである1本の排油管と、管径をDN10にして流量測定範囲が0.1L/min~30L/minである1本の排油管とを含む。2本排油管のそれぞれには、流量検出精度が±0.2%に達して大流量(100L/min)と小流量(2L/min)の両方において的確な測定に適合する1台の質量流量計が配置される。
【0038】
本発明のシステムは主油箱と副油箱とを備える。主油箱は副油箱と接続し、第1油濾過器と循環ポンプは主油箱と副油箱との間の油入り管に接続される。主油箱には液位センサーが設けられる。液位センサーは、主油箱内の油面高度を測定し、油面高度値を前記制御装置に送信する。制御装置は、測定された油面高度値をプリセット高度値と比較してから、測定された油面高度値がプリセット高度値よりも低い場合、循環ポンプを起動して油を副油箱と第1油濾過器を経て主油箱に入らせ;測定された油面高度値がプリセット高度値に達する場合、循環ポンプを止める。これによりは、受験油ポンプの油面高度に対する測定と制御を成し遂げる。こうすると、油が主油箱に入る際に濾過を完成し、システム全体への給油品質を保証する。第1濾過器は、高精度濾過器に選定されてから、濾材に対する洗浄と取替が便利になり、濾過器の圧力損失が10kPa未満に達し、濾過精度が20ηmに達するため、オイル交換頻度が12か月ごとになるか、受験台数の20,000点に当たることを実現し、試験用油の利用率を大幅に高める。
【0039】
本発明のシステムでは、加熱器、第1温度センサー及び第2温度センサーが主油箱の内部に設けられる。一方では、第1温度センサーと第2温度センサーが、それぞれ主油箱内の油温を測定して油温データをそれぞれ制御装置に送信するに従って、制御装置が、2組の油温データを受信して互いに比較してから2組の油温データの差値がプリセット差値よりも大きい場合、ユーザーに早期警告を送信することにより、油温の制御不能に対する早期警告を成し遂げる。他方では、第1温度センサー又は前記第2温度センサーが、主油箱内の油温を測定して油温データを制御装置に送信するに従って、制御装置が油温データを受信して比較を行ってから、油温データがプリセット油温値よりも低い場合、加熱器を始動して前記主油箱内の油を加熱し;油温データがプリセット油温値よりも低くない場合、加熱器を止めることにより、油温に対する測定と制御を成し遂げる。上記部品の協力作動に基づいて、油ポンプの油入り定温を保証し、温度を±0.5°Cに抑えるため、温度制御精度を大幅に向上させる。
【0040】
本発明のシステムは、液圧ステーションと第2油濾過器と油ポンプ電機と第2調節弁と圧縮シリンダとを含む液圧システムを追加する。上記部品は互いに接続し、液圧ステーションは、油ポンプモーターを介して圧縮シリンダを同期的に駆動して受験油ポンプの実装を確保するため、実装時間を1点あたり約1.5分間に短縮し、実装効率を大幅に向上させ、労力と時間を省くようになる。
【0041】
本発明によって提案された内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システムは、製造を容易にし、応用を始めた以降、多数の試験を実行し、良好な効果を果たし、つまり、油ポンプ試験効率が3分間/1点未満に達し、オイル交換頻度が12か月ごとになるか、受験台数の20,000点に当たり、温度平衡が±0.5°Cに当たるようになる。試験結果によると、システムは、安定した作動、データの高い信頼性及び便利な操作を果たしており、油ポンプの品質検査を便利にし、油ポンプの性能試験水準がさらに向上するようになることにより、同社の油ポンプ製品の市場を更に開拓するように優れた基盤を築く。
【図面の簡単な説明】
【0042】
我々は、本発明の実施例中又は先行技術中の技術的解決策を明確に説明するために実施例又は先行技術の記述に必要な図面を簡単に説明する。明らかには、本明細書に記述された実施例が本発明の実施例の一部のみであり、全部ではない。当業者にとっては、本発明の実施例に基づいて創造的な労働を払わないという前提で得られた他のすべての実施例が本発明の保護範囲内に入る。
【0043】
図1は、本発明による内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システムの概略図である。
【本発明を実施するための形態】
【0044】
我々は、本発明をよりよく理解するために、次に実施例と組み合わせて本発明の内容を更に明確に記述するが、本発明の保護内容は、次の実施例に限定されるものではない。次の説明は、本発明をより完全に理解するように多数の具体的な明細を与えるが、当業者にとって明らかなことは、1つ以上の明細に頼まないで本発明を実施する可能性がある。
【0045】
別段の定めがない限り、これらの実施形態で記述された部品や工程の相対的な配置、数式及び数値は本発明の範囲を限定するものではない。その上、理解に必要なことは、図面に示されている個々の部品の寸法が説明を便利にするように実際の比例関係に従って描かれていないものである。当業者が知っている技術、方法及び装置が詳細に論じされないが、適当な場合にこれらの技術、方法及び装置を付与明細書の一部として考慮するものとする。
【0046】
ここで示され論じられるすべての例示では、いずれかの具体的な値が単なる例示として解釈されるべきであり、限定性ではない。従って、例示的な実施例の他の例示は、値において異なる可能性がある。
【0047】
説明に必要なことは、部品を「第1」や「第2」等の用語で限定するのは、相応の部品を区別するのだけに便利にし、別段の定めがない限り、上記用語は特別な意味を有しないで、本発明の保護範囲を限定するものと理解すべきではない。
【0048】
図1に示すように、内燃機関用変速機の油ポンプ性能試験システムは、受験油ポンプ4と制御装置を備え、受験油ポンプ4はそれぞれ制御装置、駆動モーター1及び回転力回転速度測定計2と接続し、受験油ポンプ4の排油口は第1圧力伝送器5と接続する排油管路と接続し、排油管路はそれぞれ主油箱10と接続する2本下位管路に分岐し、第1調節弁6,8と質量流量計7、9はそれぞれ2本下位管路に沿う排油方向に配置され、受験油ポンプ4の油入り口は油入り管路と接続し、油入り管路はそれぞれ弁ゲート20、第1圧力伝送器19及び温度伝送器18と接続し、主油箱10は副油箱13と接続し、第1油濾過器11と循環ポンプ12は主油箱10と副油箱13との間の油入り管に接続され、駆動モーター1、回転力回転速度測定計2、第1圧力伝送器5、第1調節弁6、8、前記質量流量計7、9、弁ゲート20、第2圧力伝送器19、温度伝送器18、第1油濾過器11及び循環ポンプ12はそれぞれ制御装置と接続する。
【0049】
そのうち、前記2本下位管路は、管径をDN20にする1本の排油管と管径をDN10にする1本の排油管で構成され、それぞれ6L/min~100L/minと0.1L/min~30L/minの流量測定範囲に対応する。
【0050】
そのうち、前記2本下位管路のそれぞれには、流量検出精度が±0.2%に達して大流量(100L/min)と小流量(2L/min)の両方において的確な測定に適合する1台の質量流量計7、9が配置される。
【0051】
質量流量計7、9は、流量に応じて制御装置によって自動的に選択されるか、表示ページにおいて作業員によって手動で選択される。
【0052】
質量流量計7、9は、相応の下位管路の流量データを測定し、流量データを制御装置に送信し、制御装置は測定された流量データをプリセット流量値と比較する。両者の差の絶対値が0.2%を超える場合は、第1調節弁6、8の弁ゲート20の開度を調節して相応の下位管路の流量を変えることで受験油ポンプ4の油供給量の制御を成し遂げる。
【0053】
質量流量計7、9は、ステンレス鋼製高圧高温気圧式ボール弁に選定される。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態においては、駆動モーター1は同期転動ベルトを介して駆動軸を駆動し、前端駆動軸は主軸を駆動し、主軸は弾性接続部材を介して受験油ポンプ4を駆動し、受験油ポンプ4は主軸と水平に取り付けられ、前端駆動軸と主軸はすべて軸受座に取付けられ、回転力回転速度測定計2は2つの軸受座の間に同軸で水平に取付けられ、軸受座には油路潤滑システムがある。この設置は、軸受の潤滑を確保し、軸受座と軸受座の温度が高くなりすぎないようにする。
【0055】
本発明のいくつかの実施形態においては、回転力回転速度測定計2は信号線を通して制御装置と通信接続し、駆動モーター1は周波数変換調整器と接続し、周波数変換調整器は制御装置と接続する。
【0056】
回転力回転速度測定計2は、受験油ポンプ4の回転速度を測定し、測定された回転速度データを制御装置に送信する。制御装置は、回転速度データを受信してから、測定された速度値とプリセット速度値との差の絶対値が2rpmを超える場合、周波数変換調整器を介して駆動モーター1の回転速度を変えて駆動モーター1が受験油ポンプを駆動する。これによりは、受験油ポンプ4の回転速度に対する測定と制御を成し遂げる。
【0057】
これに基づいて、油ポンプの回転速度は次の通りで抑えられる。回転力回転速度測定計2→制御装置(非同期通信)→周波数変換調整器→駆動モーター1→回転力回転速度測定計2に従う、制御精度は±2rpmに抑えられる。
【0058】
そのうち、周波数変換調整器は富士数字周波数変換調整器に選定される。
【0059】
制御モードは自動と手動との間に切り替えられる。回転方向は時計回りと反時計回りの非動作状態の間に切り替えられる。
【0060】
回転力は、回転力回転速度測定計2によって直接測定される。
【0061】
本発明のいくつかの実施形態においては、第1圧力伝送器5は、受験油ポンプ4の排油口の圧力を測定し、測定された圧力値を制御装置に送信する。制御装置は、測定された圧力値をプリセット圧力値と比較し、両者の差に応じて第1調節弁6、8と接続した弁ゲート20の位置センサーと弁ゲート20の電機を制御して第1調節弁6、8の弁ゲート20の開度を変えることで、受験油ポンプ7の圧力に対する測定と制御を成し遂げる。
【0062】
そのうち、第1調節弁6,8は電動調節弁であり、各電動調節弁の後には1台の気圧式遮断弁が設置されており、試験中の制御装置は、圧力設定値と排油圧力検出値に従って油路の電動調節弁に対して順序化制御を自動的に行って排油圧力に対する的確な調整を成し遂げる。単一式弁ゲート20の貫通直径は、油圧を的確に制御するためにすべて8mmにされる(最大流量は510L/min)。制御原理は、第1圧力伝送器5→弁ゲート20の位置センサ→制御装置→弁ゲート20の電機→弁ゲート20の開度に従う。手順においては、それの制御方法が次の通りで二つのモードに分けられる。(1)手動モード:作業員は、表示器において弁ゲート20の設定器をマウスでドラッグして移動するか、弁ゲート20の開度を直接入力することで設定要件を適え;システムは、弁ゲート20の設定要件に従って電機の順・逆回転を自動的に制御して弁ゲート20の開度が設定要件に達するようにさせる。(2)自動モード:制御装置は、設定圧力と測定圧力との差に応じて弁ゲート20の電機の順・逆回転を自動的に制御し、弁ゲート20の開度が変わって圧力の調整を成し遂げるようにさせる。
【0063】
本発明のいくつかの実施形態においては、主油箱10には液位センサーが設けられ、液位センサーは前記制御装置と接続する。
【0064】
本発明のいくつかの実施形態においては、液位センサーは、主油箱10内の油面高度を測定し、油面高度値を制御装置に送信する。制御装置は、測定された油面高度値をプリセット高度値と比較してから、測定された油面高度値がプリセット高度値よりも低い場合、循環ポンプ12を起動して油を副油箱13と第1油濾過器11を経て主油箱10に入らせ;測定された油面高度値がプリセット高度値に達する場合、循環ポンプ12を止める。これによりは、受験油ポンプの油面高度に対する測定と制御を成し遂げる。
【0065】
油箱の液位は液面センサーで測定されることにより、制御装置が測定状態に応じて油箱の液位を自動的かつ的確に制御するようになる。主油箱10の総容量は50Lである。吸油口と油戻り口は互いに分離する。
【0066】
本発明のいくつかの実施形態においては、主油箱10の内部には加熱器、第1温度センサー及び第2温度センサーが設けられ、加熱器、第1温度センサー及び第2温度センサーはそれぞれ制御装置と接続する。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態においては、第1温度センサーと第2温度センサーは、それぞれ主油箱10内の油温を測定して油温データをそれぞれ制御装置に送信する。制御装置は、2組の油温データを受信して互いに比較してから2組の油温データの差値がプリセット差値よりも大きい場合、ユーザーに早期警告を送信する。これによりは、油温の制御不能に対する早期警告を成し遂げる。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態においては、第1温度センサー又は第2温度センサーは、主油箱10内の油温を測定して油温データを制御装置に送信する。制御装置は、油温データを受信して比較を行ってから、油温データがプリセット油温値よりも低い場合、加熱器を始動して主油箱10内の油を加熱し;油温データがプリセット油温値よりも低くない場合、加熱器を止める。これによりは、油温に対する測定と制御を成し遂げる。
【0069】
主油箱10には、加熱器と2つの温度センサーを内蔵することにより、温度の制御不能を防ぎ、主油箱の温度を制御し、油入り定温を保つようになる。
【0070】
主油箱10と副油箱13はサンドイッチ構造を有し、中間にガラス繊維保温層を填入する。
【0071】
本発明のいくつかの実施形態においては、受験油ポンプ4は、液圧管路を介して液圧ステーション14と接続し、液圧管路には第2油濾過器15、油ポンプ電機16、第2調節弁17及び圧縮シリンダ3がそれぞれ設けられ、圧縮シリンダ3は受験油ポンプ4と接続し、第2油濾過器15、油ポンプ電機16、第2調節弁17及び圧縮シリンダ3はそれぞれ制御装置と接続する。
【0072】
圧縮シリンダ3は第1圧縮シリンダ3と第2圧縮シリンダ3とを含む。第1圧縮シリンダ3は第2圧縮シリンダ3と並列に接続する。
【0073】
本発明のいくつかの実施形態においては、第1濾過器11と第2濾過器15は、全て高精度濾過器に選定されることにより、濾過器の圧力損失が10kPa未満に達し、濾過精度が20ηmに達するようにさせる。
【0074】
本発明の制御装置は、PLCプログラマブル・コントローラーを備える。PLCプログラマブル・コントローラーは、それぞれ駆動モーター1、回転力回転速度測定計2、第1圧力伝送器5、第1調節弁6,8、質量流量計7,9、弁ゲート20、第2圧力伝送器19、温度伝送器18、第1油濾過器11、循環ポンプ12、液位センサー、加熱器、第1温度センサー及び第2温度センサーと接続することにより、油ポンプの性能試験、並びに回転速度、回転力、流量、油温、圧力及び液位に対する制御と測定を自動的に成し遂げるようにさせる。
【0075】
その後、本発明の試験システムを主要な試験指標においてJB/T 8413.2-2010に開示された試験装置と比較すると、結果は次の表に示される。
【表1】
【0076】
以上の比較結果によると、本発明の試験システムは、油ポンプ試験をバッチ処理に行う場合に試験効率を高めるだけでなく、燃料消費量を大幅に省き、温度平衡の精度をより高くすることができるため、著しい普及と応用価値を有する。
【0077】
最後に、釈明に必要なことは、上記の実施例が本発明の技術的解決策を説明するためにのみ使用され、それを限定するものではなく、当業者が本発明の技術的解決策に対して行われた他の変更又は同等の置換は、本発明の技術的解決策の趣旨及び範囲から逸脱しない限り、本発明の請求範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0078】
1-駆動モーター;2-回転力回転速度測定計;3-圧縮シリンダ;4-受験油ポンプ;5-第1圧力伝送器;6,8-第1調節弁;7,9-質量流量計;10-主油箱;11-第1油濾過器;12-循環ポンプ;13-副油箱;14-液圧ステーション;15-第2油濾過器;16-油ポンプ電機;17-第2調節弁;18-温度伝送器;19-第1圧力伝送器;20-弁ゲート。
図1