(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012183
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】集積回路素子
(51)【国際特許分類】
H10B 43/27 20230101AFI20240118BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20240118BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240118BHJP
G11C 5/04 20060101ALI20240118BHJP
H10B 41/50 20230101ALI20240118BHJP
H10B 43/50 20230101ALI20240118BHJP
【FI】
H10B43/27
H10B41/27
H01L29/78 371
G11C5/04 210
H10B41/50
H10B43/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023115782
(22)【出願日】2023-07-14
(31)【優先権主張番号】10-2022-0087525
(32)【優先日】2022-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】金 江旻
(72)【発明者】
【氏名】呉 承諸
(72)【発明者】
【氏名】李 珠行
【テーマコード(参考)】
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F083EP02
5F083EP18
5F083EP22
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP42
5F083EP47
5F083EP48
5F083EP76
5F083ER03
5F083ER09
5F083ER14
5F083ER19
5F083GA10
5F083GA30
5F083HA02
5F083JA04
5F083JA32
5F083JA39
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA11
5F083LA12
5F083LA16
5F083LA20
5F083MA06
5F083MA16
5F083PR03
5F083PR05
5F083ZA23
5F083ZA29
5F101BA01
5F101BA45
5F101BB04
5F101BC02
5F101BD16
5F101BD30
5F101BD34
5F101BE07
5F101BH02
5F101BH13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ワードラインカットのクラック不良を効率的に改善する。
【解決手段】集積回路素子100は、メモリセル領域MCR及び連結領域CONを有する半導体基板101、半導体基板の主面に水平方向に延び、垂直方向に交互に積層される複数のワードラインゲート層と複数の絶縁層を含み、連結領域に階段構造を有するゲートスタックGS、メモリセル領域及び連結領域において複数のワードラインゲート層130を貫通し、第1水平方向に延びるワードラインカットWLC、メモリセル領域内に配置され、ゲートスタックを垂直方向に貫通して延びる複数の第1チャネル構造物、メモリセル領域においてゲートスタック上に配置される1以上のストリング選択ラインゲート層、1以上のストリング選択ラインゲート層を貫通し、複数の第1チャネル構造物から垂直方向に延びる複数の第2チャネル構造物260及び第1水平方向に延びるストリング選択ラインカットSLCを含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセル領域及び連結領域を有する半導体基板と、
前記半導体基板の主面に水平方向に延び、垂直方向に交互に積層される複数のワードラインゲート層及び複数の絶縁層を含み、前記連結領域において階段構造を有するゲートスタックと、
前記メモリセル領域及び前記連結領域において前記複数のワードラインゲート層を貫通し、第1水平方向に延びるワードラインカットと、
前記メモリセル領域内に配置され、前記ゲートスタックを前記垂直方向に貫通して延びる複数の第1チャネル構造物と、
前記メモリセル領域において前記ゲートスタック上に配置される少なくとも1つのストリング選択ラインゲート層と、
前記少なくとも1つのストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記複数の第1チャネル構造物から垂直方向に延びる複数の第2チャネル構造物と、
前記少なくとも1つのストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記第1水平方向に延びるストリング選択ラインカットと、を含み、
前記ワードラインカット上にオーバーラップされるように、前記ストリング選択ラインゲート層の一部分がカバー構造物として配置される、集積回路素子。
【請求項2】
前記ワードラインカットは、前記半導体基板の主面に近いほど水平幅が狭くなる形状であり、
前記ワードラインカット上に配置される前記カバー構造物は、前記第1水平方向に延び、前記半導体基板の主面に近いほど水平幅が広くなる形状であることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項3】
前記ストリング選択ラインカットは、前記半導体基板の主面に近いほど水平幅が狭くなる形状であり、
前記カバー構造物の両側壁に前記ストリング選択ラインカットが配置されることを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項4】
前記ワードラインカットの最上端の水平幅は、前記カバー構造物の最下端の水平幅より狭いことを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項5】
前記ワードラインカットの内部に、絶縁物質で取り囲まれる空いた空間であるシーム(seam)が配置され、
前記シームと前記カバー構造物とは、前記垂直方向に完全にオーバーラップされることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項6】
前記ワードラインカットの最上端のレベルと、前記複数の第1チャネル構造物の最上端のレベルとは、実質的に同一であることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項7】
前記カバー構造物は、導電物質で構成され、
前記ワードラインカットと前記カバー構造物との間に絶縁層が介在されることを特徴とする請求項6に記載の集積回路素子。
【請求項8】
前記第1チャネル構造物と、前記第1チャネル構造物上に位置する前記第2チャネル構造物とは、前記絶縁層を貫通する連結ビアを通じて、互いに電気的に連結されることを特徴とする請求項7に記載の集積回路素子。
【請求項9】
平面視において、
前記第1チャネル構造物の第1中心軸と、前記第1チャネル構造物上に位置する前記第2チャネル構造物の第2中心軸とは、互いにずれて配置され、
前記複数の第2チャネル構造物のうち、前記ワードラインカットと隣接する前記第2チャネル構造物の前記第2中心軸は、前記ワードラインカット方向に偏ることを特徴とする請求項8に記載の集積回路素子。
【請求項10】
平面視において、
前記連結領域において前記カバー構造物が前記階段構造をオープンにするが、前記ワードラインカットを覆うように配置されることを特徴とする請求項1-9のうちの何れか一項に記載の集積回路素子。
【請求項11】
メモリセル領域及び前記メモリセル領域に隣接した階段構造の連結領域を有し、垂直方向に積層される複数のワードラインゲート層を含み、複数のワードラインカットによって互いに分離されたワードラインスタックと、
前記ワードラインスタック上に配置され、垂直方向に積層される少なくとも1つのストリング選択ラインゲート層を含み、複数のストリング選択ラインカットによって互いに分離されたストリング選択ラインスタックと、を含み、
平面視において、前記連結領域において前記ストリング選択ラインゲート層と同一物質で構成されたカバー構造物が前記階段構造をオープンにするが、前記複数のワードラインカットを覆うようにフォーク(fork)形状に配置される、集積回路素子。
【請求項12】
平面視において、
前記複数のワードラインカットは、第1水平方向に延び、前記第1水平方向と交差する第2水平方向に互いに離隔され、
前記複数のワードラインカットは、前記連結領域において前記第1水平方向に延びる前記カバー構造物で覆われることを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項13】
前記ワードラインカットは、逆台形状であり、
前記ワードラインカット上の前記カバー構造物は、台形状であることを特徴とする請求項12に記載の集積回路素子。
【請求項14】
前記カバー構造物は、導電物質を含み、
前記複数のストリング選択ラインカットは、絶縁物質を含むことを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項15】
前記カバー構造物は、ポリシリコンの単層構造、酸化物とポリシリコンとの積層構造、または酸化物と金属との積層構造を含み、
前記複数のストリング選択ラインカットは、シリコン酸化物を含むことを特徴とする請求項14に記載の集積回路素子。
【請求項16】
前記カバー構造物の高さと、前記複数のストリング選択ラインカットの高さとは、実質的に同一であることを特徴とする請求項14に記載の集積回路素子。
【請求項17】
前記ワードラインスタックを貫通する第1チャネル構造物と、
前記ストリング選択ラインスタックを貫通し、前記第1チャネル構造物上に配置される第2チャネル構造物と、をさらに含み、
前記第1チャネル構造物の第1中心軸と、前記第2チャネル構造物の第2中心軸とは、互いにずれて配置されることを特徴とする請求項11-16のうちの何れか一項に記載の集積回路素子。
【請求項18】
前記ワードラインカットと隣接する前記第2チャネル構造物の前記第2中心軸は、前記ワードラインカット方向に偏ることを特徴とする請求項17に記載の集積回路素子。
【請求項19】
第1構造物と、前記第1構造物上に積層された第2構造物とを具備し、
前記第1構造物は、
第1半導体基板と、
前記第1半導体基板上の周辺回路と、
前記第1半導体基板と前記周辺回路とを覆う第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、前記周辺回路に電気的に連結された第1ボンディングパッドと、を含み、
前記第2構造物は、
メモリセル領域及び前記メモリセル領域に隣接した連結領域を有する第2半導体基板と、
前記第2半導体基板の主面に水平方向に延び、垂直方向に交互に積層される複数のワードラインゲート層及び複数の絶縁層を含み、前記連結領域において階段構造を有するゲートスタックと、
前記メモリセル領域及び前記連結領域において前記複数のワードラインゲート層を貫通し、第1水平方向に延びるワードラインカットと、
前記メモリセル領域内に配置され、前記ゲートスタックを前記垂直方向に貫通する複数の第1チャネル構造物と、
前記ゲートスタック下に配置されるストリング選択ラインゲート層と、
前記ストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記複数の第1チャネル構造物と垂直方向に延びる複数の第2チャネル構造物と、
前記ストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記第1水平方向に延びるストリング選択ラインカットと、
前記第1ボンディングパッドと接合される第2ボンディングパッドと、を含み、
前記ワードラインカット下に、前記ストリング選択ラインゲート層の一部分がカバー構造物として配置され、前記カバー構造物の両側壁に前記ストリング選択ラインカットが配置される、集積回路素子。
【請求項20】
前記ワードラインカットは、前記第2半導体基板の主面に近いほど水平幅が狭くなる形状であり、
前記ストリング選択ラインカットは、前記第2半導体基板の主面に近いほど水平幅が狭くなる形状であり、
前記ワードラインカット下に配置される前記カバー構造物は、前記第1水平方向に延び、前記第2半導体基板の主面に近いほど水平幅が広くなる形状であることを特徴とする請求項19に記載の集積回路素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子及びそれを含む電子システムに係り、より詳しくは、不揮発性垂直型メモリ素子を具備する集積回路素子及びそれを含む電子システムに関する。
【背景技術】
【0002】
優れた性能及び経済性を満たすために、集積回路素子の集積度を増加させることが要求されている。特に、メモリ素子の集積度は、製品の経済性を決定する重要な要因である。二次元メモリ素子の集積度は、単位メモリセルが占有する面積によって主に決定されるので、微細パターン形成技術のレベルによって大きく影響を受ける。しかし、微細パターン形成のためには、高価の装備が必要であり、チップダイ(die)の面積は制限的であるため、二次元メモリ素子の集積度が増加しているものの、依然として制限的である。これにより、三次元構造を有する垂直型メモリ素子が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、三次元構造を有する垂直型メモリ素子において、ワードラインカット上に、ストリング選択ラインを構成するゲート層の一部分がカバー構造物として残るようにデザインすることにより、追加工程なしにもワードラインカットのクラック不良を効率的に改善することができる集積回路素子及びそれを含む電子システムを提供することである。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、前述の課題に制限されず、言及されていない他の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、メモリセル領域及び連結領域を有する半導体基板と、前記半導体基板の主面に水平方向に延び、垂直方向に交互に積層される複数のワードラインゲート層及び複数の絶縁層を含み、前記連結領域において階段構造を有するゲートスタックと、前記メモリセル領域及び前記連結領域において前記複数のワードラインゲート層を貫通し、第1水平方向に延びるワードラインカットと、前記メモリセル領域内に配置され、前記ゲートスタックを前記垂直方向に貫通して延びる複数の第1チャネル構造物と、前記メモリセル領域において前記ゲートスタック上に配置される少なくとも1つのストリング選択ラインゲート層と、前記少なくとも1層のストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記複数の第1チャネル構造物から垂直方向に延びる複数の第2チャネル構造物と、前記少なくとも1層のストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記第1水平方向に延びるストリング選択ラインカットと、を含み、前記ワードラインカット上にオーバーラップされるように、前記ストリング選択ラインゲート層の一部分がカバー構造物として配置される。
【0006】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、メモリセル領域及び前記メモリセル領域に隣接した階段構造の連結領域を有し、垂直方向に積層される複数のワードラインゲート層を含み、複数のワードラインカットによって互いに分離されたワードラインスタックと、前記ワードラインスタック上に配置され、垂直方向に積層される少なくとも1層のストリング選択ラインゲート層を含み、複数のストリング選択ラインカットによって互いに分離されたストリング選択ラインスタックと、を含み、平面視において、前記連結領域において前記ストリング選択ラインゲート層と同一物質で構成されたカバー構造物が前記階段構造をオープンにするが、前記複数のワードラインカットを覆うようにフォーク(fork)形状に配置される。
【0007】
本発明の技術的思想による電子システムは、メイン基板と、前記メイン基板上の集積回路素子と、前記メイン基板上で前記集積回路素子と電気的に連結されるコントローラと、を含み、前記集積回路素子は、メモリセル領域及び連結領域を有する半導体基板と、前記半導体基板の主面に水平方向に延び、垂直方向に交互に積層される複数のワードラインゲート層及び複数の絶縁層を含み、前記連結領域において階段構造を有するゲートスタックと、前記メモリセル領域及び前記連結領域において前記複数のワードラインゲート層を貫通し、第1水平方向に延びるワードラインカットと、前記メモリセル領域内に配置され、前記ゲートスタックを前記垂直方向に貫通して延びる複数の第1チャネル構造物と、前記メモリセル領域において前記ゲートスタック上に配置される少なくとも1層のストリング選択ラインゲート層と、前記少なくとも1層のストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記複数の第1チャネル構造物から垂直方向に延びる複数の第2チャネル構造物と、前記少なくとも1層のストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記第1水平方向に延びるストリング選択ラインカットと、を含み、前記ワードラインカット上にオーバーラップされるように、前記ストリング選択ラインゲート層の一部分がカバー構造物として配置される。
【0008】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、第1構造物と、前記第1構造物上に積層された第2構造物とを具備し、前記第1構造物は、第1半導体基板と、前記第1半導体基板上の周辺回路と、前記第1半導体基板と前記周辺回路とを覆う第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に配置され、前記周辺回路に電気的に連結された第1ボンディングパッドと、を含み、前記第2構造物は、メモリセル領域及び前記メモリセル領域に隣接した連結領域を有する第2半導体基板と、前記第2半導体基板の主面に水平方向に延び、垂直方向に交互に積層される複数のワードラインゲート層及び複数の絶縁層を含み、前記連結領域において階段構造を有するゲートスタックと、前記メモリセル領域及び前記連結領域において前記複数のワードラインゲート層を貫通し、第1水平方向に延びるワードラインカットと、前記メモリセル領域内に配置され、前記ゲートスタックを前記垂直方向に貫通する複数の第1チャネル構造物と、前記ゲートスタック下に配置されるストリング選択ラインゲート層と、前記ストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記複数の第1チャネル構造物と垂直方向に延びる複数の第2チャネル構造物と、前記ストリング選択ラインゲート層を貫通し、前記第1水平方向に延びるストリング選択ラインカットと、前記第1ボンディングパッドと接合される第2ボンディングパッドと、を含み、前記ワードラインカット下に、前記ストリング選択ラインゲート層の一部分がカバー構造物として配置され、前記カバー構造物の両側壁に前記ストリング選択ラインカットが配置される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態による集積回路素子を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態による集積回路素子のメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図3】本発明の実施形態による集積回路素子の概略的な斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態による集積回路素子の構成要素を示す平面図である。
【
図6】
図4のVI-VI線に沿って切断した断面図である。
【
図7】
図5のVII-VII線に沿って切断した断面図である。
【
図10】本発明の他の実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図11】本発明の他の実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図12】本発明の他の実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図13】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を示すフローチャートである。
【
図14A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図14B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図14C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図14D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図14E】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図14F】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図14G】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図15】本発明の実施形態による集積回路素子を含む電子システムを示す図面である。
【
図16】本発明の実施形態による集積回路素子を含む電子システムを示す斜視図である。
【
図17】本発明の実施形態による集積回路素子を含む半導体パッケージを示す断面図である。
【
図18】本発明の実施形態による集積回路素子を含む半導体パッケージを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態による集積回路素子を示すブロック図である。
【0012】
図1を参照すれば、集積回路素子10は、メモリセルアレイ20及び周辺回路30を含むものでもある。
【0013】
メモリセルアレイ20は、複数のメモリセルブロックBLK1,BLK2,…,BLKnを含む。複数のメモリセルブロックBLK1,BLK2,…,BLKnは、それぞれ複数のメモリセルを含むこともできる。複数のメモリセルブロックBLK1,BLK2,…,BLKnは、ビットラインBL、ワードラインWL、ストリング選択ラインSSL及び接地選択ラインGSLを通じて、周辺回路30にも連結される。
【0014】
メモリセルアレイ20は、ビットラインBLを通じて、ページバッファ34にも連結され、ワードラインWL、ストリング選択ラインSSL及び接地選択ラインGSLを通じて、ロウデコーダ32にも連結される。メモリセルアレイ20において、複数のメモリセルブロックBLK1,BLK2,…,BLKnに含まれた複数のメモリセルは、それぞれフラッシュメモリセルでもある。メモリセルアレイ20は、三次元メモリセルアレイを含むものでもある。三次元メモリセルアレイは、複数のNANDストリングを含み、複数のNANDストリングは、それぞれ垂直に積層された複数のワードラインWLに連結された複数のメモリセルを含むこともできる。
【0015】
周辺回路30は、ロウデコーダ32、ページバッファ34、データ入出力回路36及び制御ロジック38を含むものでもある。図示していないが、周辺回路30は、集積回路素子10の動作に必要な多様な電圧を生成する電圧生成回路、メモリセルアレイ20から読み取られたデータのエラーを訂正するためのエラー訂正回路、入出力インターフェースなどの多様な回路をさらに含むこともできる。
【0016】
周辺回路30は、集積回路素子10の外部から、アドレスADDR、コマンドCMD及び制御信号CTRLを受信することができ、集積回路素子10の外部にある装置とデータDATAを送受信することができる。周辺回路30の構成について具体的に説明すれば、下記の通りである。
【0017】
ロウデコーダ32は、外部からのアドレスADDRに応答して、複数のメモリセルブロックBLK1,BLK2,…,BLKnのうち少なくとも1つを選択することができ、選択されたメモリセルブロックのワードラインWL、ストリング選択ラインSSL及び接地選択ラインGSLを選択することができる。ロウデコーダ32は、選択されたメモリセルブロックのワードラインWLにメモリ動作遂行のための電圧を伝達することができる。
【0018】
ページバッファ34は、ビットラインBLを通じて、メモリセルアレイ20にも連結される。ページバッファ34は、プログラム動作時には書き込みドライバとして動作し、メモリセルアレイ20に保存しようとするデータDATAによる電圧をビットラインBLに印加することができ、読み取り動作時には感知増幅器として動作し、メモリセルアレイ20に保存されたデータDATAを感知することができる。ページバッファ34は、制御ロジック38から提供される制御信号PCTLによって動作することができる。
【0019】
データ入出力回路36は、データラインDLsを通じて、ページバッファ34とも連結される。データ入出力回路36は、プログラム動作時、メモリコントローラ(図示せず)からデータDATAを受信し、制御ロジック38から提供されるカラムアドレスC_ADDRに基づいて、プログラムデータDATAをページバッファ34に提供することができる。データ入出力回路36は、読み取り動作時、制御ロジック38から提供されるカラムアドレスC_ADDRに基づいて、ページバッファ34に保存された読み取りデータDATAをメモリコントローラに提供することができる。データ入出力回路36は、入力されるアドレスまたは命令語を、制御ロジック38またはロウデコーダ32に伝達することができる。
【0020】
制御ロジック38は、メモリコントローラから、コマンドCMD及び制御信号CTRLを受信することができる。制御ロジック38は、ロウアドレスR_ADDRをロウデコーダ32に提供し、カラムアドレスC_ADDRをデータ入出力回路36に提供することができる。制御ロジック38は、制御信号CTRLに応答して、集積回路素子10内で使用される各種内部制御信号を生成することができる。例えば、制御ロジック38は、プログラム動作または消去動作などのメモリ動作を行うとき、ワードラインWL及びビットラインBLに提供される電圧レベルを調節することができる。
【0021】
図2は、本発明の実施形態による集積回路素子のメモリセルアレイの等価回路図である。
【0022】
図2を参照すれば、垂直チャネル構造を有する垂直型NANDフラッシュメモリ素子の等価回路図が示されている。
【0023】
メモリセルアレイMCAは、複数のメモリセルストリングMSを含むものでもある。メモリセルアレイMCAは、複数のビットラインBL、複数のワードラインWL、少なくとも1本のストリング選択ラインSSL、少なくとも1本の接地選択ラインGSL、及び共通ソースラインCSLを含むこともできる。
【0024】
複数のビットラインBLと共通ソースラインCSLとの間に、複数のメモリセルストリングMSが形成されうる。
図2には、複数のメモリセルストリングMSがそれぞれ2本のストリング選択ラインSSLを含む場合を示したが、本発明がそれに限定されるものではない。例えば、複数のメモリセルストリングMSは、それぞれ1本のストリング選択ラインSSLを含むこともできる。
【0025】
複数のメモリセルストリングMSは、それぞれストリング選択トランジスタSST、接地選択トランジスタGST及び複数のメモリセルトランジスタMC1,MC2,…,MCn-1,MCnを含むものでもある。ストリング選択トランジスタSSTのドレイン領域は、ビットラインBLと連結され、接地選択トランジスタGSTのソース領域は、共通ソースラインCSLとも連結される。共通ソースラインCSLは、複数の接地選択トランジスタGSTのソース領域が共通して連結された領域でもある。
【0026】
ストリング選択トランジスタSSTは、ストリング選択ラインSSLとも連結され、接地選択トランジスタGSTは、接地選択ラインGSLとも連結される。複数のメモリセルトランジスタMC1,MC2,…,MCn-1,MCnは、それぞれ複数のワードラインWLにも連結される。
【0027】
図3は、本発明の実施形態による集積回路素子の概略的な斜視図である。
【0028】
図3を参照すれば、集積回路素子10は、垂直方向に互いにオーバーラップされているメモリセルアレイ構造物CS及び周辺回路構造物PSを含むものでもある。
【0029】
メモリセルアレイ構造物CSは、
図1を参照して説明したメモリセルアレイ20を含むものでもある。周辺回路構造物PSは、
図1を参照して説明した周辺回路30を含むものでもある。
【0030】
メモリセルアレイ構造物CSは、複数のタイル(tile)を含む。複数のタイルは、それぞれ複数のメモリセルブロックBLK1,BLK2,…,BLKnを含むこともできる。複数のメモリセルブロックBLK1,BLK2,…,BLKnは、それぞれ三次元的に配列されたメモリセルを含むこともできる。
【0031】
一部実施形態において、2つのタイルが1つのマット(mat)を構成することができるが、それに限定されるものではない。例えば、
図1を参照して説明したメモリセルアレイ20は、複数のマットを含むこともできる。
【0032】
図4は、本発明の一実施形態による集積回路素子の構成要素を示す平面図である。
【0033】
本実施形態の集積回路素子をさらに具体的に説明するために、
図5は、
図4のV部分の拡大図であり、
図6は、
図4のVI-VI線に沿って切断した断面図であり、
図7は、
図5のVII-VII線に沿って切断した断面図であり、
図8は、
図7のVIII部分の拡大図であり、
図9は、
図7のIX部分の拡大図である。
【0034】
図4ないし
図9を共に参照すれば、集積回路素子100は、メモリセル領域MCR及び連結領域CONを含むものでもある。
【0035】
メモリセル領域MCRは、
図2を参照して説明した垂直チャネル構造NANDタイプのメモリセルアレイMCAが形成される領域でもある。連結領域CONは、メモリセル領域MCRに形成されるメモリセルアレイMCAと周辺回路領域(図示せず)との電気的連結のためのパッド部PADが形成される領域でもある。
【0036】
半導体基板101は、半導体物質、例えば、IV族半導体、III-V族化合物半導体、またはII-VI族酸化物半導体を含むものでもある。例えば、IV族半導体は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)またはシリコン・ゲルマニウムを含んでもよい。半導体基板101は、バルクウェーハ、またはエピタキシャル層が形成されたウェーハとしても提供される。他の実施形態において、半導体基板101は、SOI(silicon on insulator)基板またはGeOI(germanium on insulator)基板を含むこともできる。
【0037】
ゲートスタックGSは、半導体基板101上で、半導体基板101の主面に平行な第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)に延びる。ゲートスタックGSは、複数のゲート層130及び複数の絶縁層140を含み、複数のゲート層130と複数の絶縁層140とは、半導体基板101の上面に垂直な第3方向(Z方向)に沿って交互に配置されうる。また、ゲートスタックGSの最上部には、上部絶縁層150が配置されうる。
【0038】
ゲート層130は、埋め込み導電層132と、埋め込み導電層132の上面、底面及び側面を取り囲む絶縁ライナー134とを含むこともできる。例えば、埋め込み導電層132は、タングステンのような金属、タングステンシリサイドのような金属シリサイド、ドーピングされたポリシリコン、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。一部実施形態において、絶縁ライナー134は、アルミニウム酸化物のような高誘電体物質を含むこともできる。
【0039】
複数のゲート層130は、
図2を参照して説明したメモリセルストリングMSを構成する接地選択ラインGSL及びワードラインWLにも対応する。例えば、最下層のゲート層130は、接地選択ラインGSLとして機能し、残りゲート層130は、ワードラインWLとして機能することができる。ゲートスタックGSは、そのような機能によって、ワードラインスタックとも称される。
【0040】
半導体基板101上には、複数のワードラインカットWLCが第1方向(X方向)に沿って延びる。一対のワードラインカットWLC間に配置されるゲートスタックGSが1つのブロックを構成することができ、一対のワードラインカットWLCは、ゲートスタックGSの第2方向(Y方向)に沿った幅を限定することができる。ワードラインカットWLCは、絶縁分離層170、及び絶縁分離層170内部の空いた空間であるシーム(seam)170Sを含むこともできる。
【0041】
複数の第1チャネル構造物160は、メモリセル領域MCRにおいて、半導体基板101の上面からゲートスタックGSを貫通して第3方向(Z方向)に延びる。複数の第1チャネル構造物160は、第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)に沿って所定の間隔で離隔されて配列されうる。複数の第1チャネル構造物160は、ジグザグ状または互い違いの(staggered)形状に配列されうる。一部実施形態において、複数の第1チャネル構造物160の最上端のレベルと、ワードラインカットWLCの最上端のレベルとは、実質的に同一でもある。
【0042】
複数の第1チャネル構造物160は、ゲートスタックGSを貫通する第1チャネルホール160Hの内部に延びて形成されうる。複数の第1チャネル構造物160それぞれは、ゲート絶縁層162、チャネル層164、埋め込み絶縁層166及び導電プラグ168を含むものでもある。第1チャネルホール160Hの側壁上に、ゲート絶縁層162とチャネル層164とが順次に配置されうる。例えば、ゲート絶縁層162は、第1チャネルホール160Hの側壁上にコンフォーマルに配置され、チャネル層164は、第1チャネルホール160Hの側壁と底部上にコンフォーマルに配置されうる。チャネル層164上で、第1チャネルホール160Hの残留空間を充填する埋め込み絶縁層166が配置されうる。第1チャネルホール160Hの上側には、チャネル層164と接触し、第1チャネルホール160Hの入口(例えば、最上端)を塞ぐ導電プラグ168が配置されうる。
【0043】
複数の第1チャネル構造物160は、半導体基板101と接触することができる。一部実施形態において、チャネル層164は、第1チャネルホール160Hの底部で半導体基板101の上面と接触するように配置されうる。他の実施形態において、第1チャネルホール160Hの底部から半導体基板101上に所定の高さを有するコンタクト半導体層(図示せず)が形成され、チャネル層164がコンタクト半導体層を通じて半導体基板101と電気的に連結されることも可能である。
【0044】
ゲート絶縁層162は、チャネル層164の外側壁上に順次にトンネリング誘電膜162A、電荷保存膜162B及びブロッキング誘電膜162Cを含む構造を有することができる。ゲート絶縁層162をなすトンネリング誘電膜162A、電荷保存膜162B及びブロッキング誘電膜162Cの相対的な厚みは、図示されたところに限定されず、多様に変形可能である。
【0045】
トンネリング誘電膜162Aは、シリコン酸化物、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、タンタル酸化物などを含んでもよい。電荷保存膜162Bは、チャネル層164からトンネリング誘電膜162Aを通過した電子が保存される領域であって、シリコン窒化物、ボロン窒化物、シリコンボロン窒化物、または不純物がドーピングされたポリシリコンを含んでもよい。ブロッキング誘電膜162Cは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、またはシリコン酸化物より誘電率がさらに高い金属酸化物を含んでもよい。
【0046】
ストリング選択ラインスタックSSは、半導体基板101上で、ゲートスタックGSの上部に配置されうる。ストリング選択ラインスタックSSは、少なくとも1層の第2ゲート層230、及び少なくとも1層の第2絶縁層240を含み、第2ゲート層230と第2絶縁層240とは、半導体基板101の上面に垂直な第3方向(Z方向)に沿って交互に配置されうる。また、ストリング選択ラインスタックSSの最上部には、第2上部絶縁層250が配置されうる。
【0047】
第2ゲート層230は、第2埋め込み導電層232と、第2埋め込み導電層232の上面、底面及び側面を取り囲む第2絶縁ライナー234とを含むこともできる。一部実施形態において、第2ゲート層230は、ポリシリコンの単層構造、酸化物/ポリシリコンの積層構造、または酸化物/金属の積層構造で構成されうるが、それらに限定されるものではない。
【0048】
複数の第2チャネル構造物260は、ストリング選択ラインスタックSSを貫通して第3方向(Z方向)に延びる。複数の第2チャネル構造物260は、第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)に沿って所定の間隔で離隔されて配列されうる。複数の第2チャネル構造物260は、ジグザグ状または互い違いの形状に配列されうる。複数の第2チャネル構造物260は、複数の第1チャネル構造物160と連結ビア260Vを介して電気的に連結されるように配置されうる。
【0049】
複数の第2チャネル構造物260は、ストリング選択ラインスタックSSを貫通する第2チャネルホール260Hの内部に延びて形成されうる。複数の第2チャネル構造物260それぞれは、第2ゲート絶縁層262、第2チャネル層264、第2埋め込み絶縁層266及び第2導電プラグ268を含むものでもある。
【0050】
ここで、隣接する複数の第1チャネル構造物160間の第1距離D1は、ストリング選択ラインカットSLCを挟んで隣接する複数の第2チャネル構造物260間の第2距離D2よりも短い。なぜなら、複数の第2チャネル構造物260は、その間にストリング選択ラインカットSLCを含むので、互いに十分に離隔される第2距離D2で配置されうる。
【0051】
また、平面視において、第1チャネル構造物160の第1中心軸と、第1チャネル構造物160上に位置する第2チャネル構造物260の第2中心軸とは、互いにずれて配置されうる。一部実施形態において、複数の第2チャネル構造物260のうち、ワードラインカットWLCと隣接する第2チャネル構造物260の第2中心軸は、ワードラインカットWLC方向に偏るように配置されうる。
【0052】
メモリセル領域MCRにおいて、ストリング選択ラインスタックSSを貫通して第1方向(X方向)に延びる複数のストリング選択ラインカットSLCが配置されうる。複数のストリング選択ラインカットSLCは、絶縁構造物270でも構成される。
【0053】
本発明の集積回路素子100において、ストリング選択ラインカットSLCによって定義される領域であって、ワードラインカットWLC上に、第2ゲート層230の一部分がカバー構造物230Pとしてオーバーラップされて存在することができる。
【0054】
一部実施形態において、ワードラインカットWLCは、半導体基板101の主面に近いほど水平幅が狭くなる逆台形状であり、ワードラインカットWLC上にオーバーラップされて配置されるカバー構造物230Pは、第1方向(X方向)に沿って延び、半導体基板101の主面に近いほど水平幅が広くなる台形状でもある。
【0055】
一部実施形態において、ストリング選択ラインカットSLCは、半導体基板101の主面に近いほど水平幅が狭くなる逆台形状であり、カバー構造物230Pの両側壁にストリング選択ラインカットSLCが配置されうる。すなわち、カバー構造物230Pは、ストリング選択ラインカットSLCによって定義される領域でもある。
【0056】
ここで、カバー構造物230Pは、第2ゲート層230の一部分であるので、第2ゲート層230と実質的に同一物質で構成可能である。すなわち、カバー構造物230Pは、ポリシリコンの単層構造、酸化物/ポリシリコンの積層構造、または酸化物/金属の積層構造で構成されてもよい。
【0057】
一部実施形態において、ワードラインカットWLCの最上端の水平幅W1は、カバー構造物230Pの最下端の水平幅W2よりも狭い。すなわち、ワードラインカットWLCは、カバー構造物230Pによって全て覆われる。したがって、ワードラインカットWLCの内部に形成されるシーム170Sと、カバー構造物230Pとは、第3方向(Z方向)に完全にオーバーラップされうる。
【0058】
連結領域CONにおいて、ゲート層130が延び、ゲート層130の端部にパッド部PADを構成することができ、パッド部PADを覆うカバー絶縁層120が配置されうる。連結領域CONにおいて、複数のゲート層130は、半導体基板101の上面から第3方向(Z方向)に遠くなるにつれて、第1方向(X方向)にさらに短い長さを有するように延びる。すなわち、連結領域CONにおいて、複数のゲート層130は、階段構造を有することができる。一部実施形態において、カバー絶縁層120上に第2カバー絶縁層220が配置されもする。
【0059】
連結領域CONにおいて、カバー絶縁層120を貫通し、ゲート層130のパッド部PADに連結されるコンタクトプラグCNTが配置されうる。コンタクトプラグCNTは、上部領域から下部領域に第3方向(Z方向)に沿って幅が狭くなるテーパー(tapered)柱状を有することができる。一部実施形態において、コンタクトプラグCNTに対応するように、メモリセル領域MCRにおいて、第2ゲート層230に連結される第2コンタクトプラグSCNTが配置されうる。
【0060】
本発明の集積回路素子100の平面視において、連結領域CONにおいて、カバー構造物230Pは、階段構造をオープンにするが、ワードラインカットWLCを覆うように配置されうる。すなわち、連結領域CONにおいて、カバー構造物230Pは、フォーク形状に配置されうる。
【0061】
一般的に、半導体工程技術の発展によって、ゲートスタックGSの高さが高くなるほど、ワードラインカットWLCの縦横比、すなわち、ワードラインカットWLCの幅に対する高さの割合が増加しうる。特に、ゲートスタックGSに多数のゲート層130が含まれる構造において、ワードラインカットWLCの縦横比がさらに大きくなる。この場合、ワードラインカットWLCの内部に絶縁分離層170が形成されないシーム170Sに沿ってクラック不良が発生する可能性が大きくなるという問題点がある。
【0062】
本発明の集積回路素子100は、そのような問題点を解決するために、三次元構造を有する垂直型メモリ素子において、ワードラインカットWLC上に、ストリング選択ラインを構成する第2ゲート層230の一部分がカバー構造物230Pとして残るようにデザインする。これにより、カバー構造物230PがワードラインカットWLCの構造的安定性を高くする役割を行い、ワードラインカットWLCのクラック不良を効率的に改善することができる。
【0063】
さらに、本発明による集積回路素子100は、ワードラインカットWLC上に配置されるカバー構造物230Pを、ストリング選択ラインを構成する第2ゲート層230の一部分を利用して追加工程なしに形成することにより、製造コストの増加、及び新たに表される構造的不良から自由である。
【0064】
窮極的に、本発明による集積回路素子100は、製品の経済性、生産性及び信頼性を向上させることができる。
【0065】
図10ないし
図12は、本発明の他の実施形態による集積回路素子の断面図である。
【0066】
以下で説明する集積回路素子200、300、400を構成するほとんどの構成要素、及び構成要素をなす物質は、
図4ないし
図9で説明したところと実質的に同一または類似している。したがって、説明の便宜上、前述の集積回路素子100との相違点を中心に説明する。
【0067】
図10を参照すれば、集積回路素子200は、メモリセル領域MCR上で、複数の第2ゲート層230及び複数の第2絶縁層240を含むものでもある。
【0068】
本実施形態の集積回路素子200は、複数の第2ゲート層230及び複数の第2絶縁層240を含み、複数の第2ゲート層230と複数の第2絶縁層240とは、半導体基板101の上面に垂直な第3方向(Z方向)に沿って交互に配置されうる。
【0069】
これにより、本実施形態の集積回路素子200において、ワードラインカットWLC上に、複数の第2ゲート層230の一部分がカバー構造物230Qとしてオーバーラップされて存在することができる。
【0070】
ここで、カバー構造物230Qは、複数の第2ゲート層230の一部分であるので、複数の第2ゲート層230と実質的に同一の多層構造で構成可能である。すなわち、カバー構造物230Qは、ポリシリコンの多層構造、酸化物/ポリシリコンの多層構造、または酸化物/金属の多層構造で構成されてもよい。
【0071】
図11を参照すれば、集積回路素子300は、周辺回路構造物PSと、周辺回路構造物PSより高い垂直レベルに配置されるメモリセルアレイ構造物CSとを含むものでもある。
【0072】
本実施形態の集積回路素子300は、周辺回路構造物PS上にメモリセルアレイ構造物CSが配置されるCOP(Cell On Periphery)構造を有することができる。周辺回路構造物PSとメモリセルアレイ構造物CSとの間には、ベース構造物110が配置されうる。
【0073】
周辺回路構造物PSは、半導体基板101上に配置される周辺回路トランジスタ60TRと周辺回路配線70とを含むこともできる。半導体基板101には、素子分離膜102によって活性領域ACが定義され、活性領域AC上に複数の周辺回路トランジスタ60TRが形成されうる。複数の周辺回路トランジスタ60TRは、周辺回路ゲート60Gと、周辺回路ゲート60Gの両側の半導体基板101の一部分に配置されるソース/ドレイン領域62とを含むこともできる。
【0074】
周辺回路配線70は、複数の周辺回路コンタクト72と複数の周辺回路金属層74とを含む。半導体基板101上には、周辺回路トランジスタ60TRと周辺回路配線70とを覆う層間絶縁膜80が配置されうる。複数の周辺回路金属層74は、互いに異なる垂直レベルに配置される複数の金属層を含む多層構造を有することができる。
図11には、複数の周辺回路金属層74がいずれも同一高さに形成されたものと示されているが、それと異なり、一部レベルに配置される(例えば、最上部レベルに配置される)周辺回路金属層74が、残りレベルに配置される周辺回路金属層74よりさらに高い高さに形成されることも可能である。
【0075】
図12を参照すれば、集積回路素子400は、チップ・ツー・チップ(chip to chip)ボンディング構造を含むものでもある。
【0076】
本実施形態の集積回路素子400は、メモリセルアレイ構造物CSを含む上部チップ、及び周辺回路構造物PSを含む下部チップを作製した後、上部チップと下部チップとをボンディング方式によって互いに連結するチップ・ツー・チップボンディング構造を含む。
【0077】
一部実施形態において、ボンディング方式は、下部に位置する下部チップの最上部に形成された第1ボンディングパッドと、上部に位置する上部チップの最下部に形成された第2ボンディングパッドとを互いに接触する方式を意味することができる。ボンディング方式は、金属-金属ボンディング、TSV(through silicon via)、BVS(back via stack)、ユーテクティックボンディング(eutectic bonding)、BGAボンディング(ball grid array bonding)、複数の配線ライン、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0078】
周辺回路構造物PSは、第1基板301、層間絶縁層310、複数の回路素子360、複数の回路素子360それぞれと連結される第1金属層330、及び第1金属層330上に形成される第2金属層340を含むものでもある。層間絶縁層310は、複数の回路素子360、第1金属層330及び第2金属層340をカバーするように、第1基板301上に配置され、絶縁物質を含むこともできる。
【0079】
ワードラインボンディング領域BA1の第2金属層340上に、下部ボンディングパッド370が形成されうる。ワードラインボンディング領域BA1において、周辺回路構造物PSの第1ボンディングパッド370は、メモリセルアレイ構造物CSの第2ボンディングパッド470とボンディング方式によって互いに電気的に連結されうる。
【0080】
メモリセルアレイ構造物CSは、少なくとも1つのメモリブロックを提供することができる。メモリセルアレイ構造物CSは、第2基板401及び共通ソースラインCSLを含むこともできる。第2基板401上には、第3方向(Z方向)に複数のワードライン430と複数の絶縁層440とが積層されうる。また、第2基板401上には、少なくとも1本のストリング選択ライン530が配置されうる。
【0081】
ビットラインボンディング領域BA2において、第1チャネル構造物460は、第3方向(Z方向)にワードライン430、絶縁層440及び接地選択ラインを貫通することができる。また、第2チャネル構造物560は、ストリング選択ライン530を貫通することができる。
【0082】
本実施形態の集積回路素子400において、
図12に示されたところを基準として、ワードライン430下にストリング選択ライン530が配置されうる。また、ワードラインカットWLC下に、ストリング選択ライン530の一部分がカバー構造物530Pとしてオーバーラップされて存在することができる。
【0083】
ワードラインボンディング領域BA1において、ワードライン430は、第2基板401の上面に平行に延び、複数のコンタクトプラグCNTとも連結される。ワードライン430とコンタクトプラグCNTとは、ワードライン430のうち少なくとも一部が互いに異なる長さに延びて提供するパッド部PADで互いに連結されうる。
【0084】
外部パッドボンディング領域PAには、共通ソースラインコンタクト480が配置されうる。共通ソースラインコンタクト480は、金属、金属化合物、またはポリシリコンなどの導電性物質で形成され、共通ソースラインCSLとも電気的に連結される。
【0085】
一方、外部パッドボンディング領域PAには、入出力パッド350、450が配置されうる。第1基板301の下部には、第1基板301の下面を覆う下部膜320が形成され、下部膜320上に第1入出力パッド350が形成されうる。第2基板401の上部には、第2基板401の上面を覆う上部膜420が形成され、上部膜420上に第2入出力パッド450が配置されうる。
【0086】
図13は、本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を示すフローチャートである。
【0087】
ある実施形態が異なって具現可能な場合に、特定の工程順序は、説明される順序と異なって遂行されることも可能である。例えば、連続して説明される2つの工程が実質的に同時に遂行されてもよく、説明される順序と反対の順序で遂行されてもよい。
【0088】
図13を参照すれば、集積回路素子の製造方法S10は、第1ないし第7段階S110ないしS170の工程順序を含むものでもある。
【0089】
本発明による集積回路素子の製造方法S10は、第1チャネル構造物が形成されたゲートスタックの一部分、及び犠牲層の一部分を除去し、ワードライン開口部を形成する第1段階S110、ワードライン開口部を絶縁物質で充填し、ワードラインカットを形成する第2段階S120、第1チャネル構造物の上面が露出されるように、ワードラインカットの上部領域及び犠牲層を研磨する第3段階S130、研磨面上に、第2ゲート層及び第2絶縁層が積層されたストリング選択ラインスタックを形成する第4段階S140、第2ゲート層の一部分を除去し、ワードラインカット上に、カバー構造物を定義するストリング選択ラインカットを形成する第5段階S150、ストリング選択ラインスタックを貫通する第2チャネルホールを形成する第6段階S160、及び第2チャネルホールを充填し、第1チャネル構造物に電気的に連結される第2チャネル構造物を形成する第7段階S170を含むものでもある。
【0090】
第1ないし第7段階S110ないしS170それぞれについての技術的特徴は、後述する
図14Aないし
図14Gを通じて詳細に説明する。
【0091】
図14Aないし
図14Gは、本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【0092】
図14Aを参照すれば、第1チャネル構造物が形成されたゲートスタックの一部分及び犠牲層の一部分を除去し、ワードライン開口部を形成することができる。
【0093】
図示された工程を簡略に説明すれば、半導体基板101上にゲートスタックGSを形成することができる。次いで、ゲートスタックGSにおいて、メモリセル領域MCRの一部分を除去し、第1チャネルホール160Hを形成することができる。次いで、第1チャネルホール160Hの内壁上に第1チャネル構造物160を形成することができる。次いで、ゲートスタックGS上に犠牲層SLを形成する。
【0094】
そのように形成された構造物に、ゲートスタックGSの一部分及び犠牲層SLの一部分を除去し、ワードライン開口部WLHを形成することができる。ワードライン開口部WLHの側壁によって露出された複数のモールド層(図示せず)を除去し、その空間に導電物質を埋め込んで複数のゲート層130を形成することができる。すなわち、複数のモールド層を導電物質で置換し、複数のゲート層130を形成する置換(replacement)工程を遂行することができる。
【0095】
図14Bを参照すれば、ワードライン開口部WLHを絶縁物質で充填し、ワードラインカットWLCを形成することができる。
【0096】
ワードラインカットWLCは、絶縁分離層170を含むものでもある。一部実施形態において、絶縁分離層170は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、または低誘電物質を含んでもよい。ここで、絶縁分離層170の内部には、空いた空間であるシーム170Sを含むこともできる。
【0097】
図14Cを参照すれば、第1チャネル構造物160の上面が露出されるように、犠牲層SL(
図14B参照)及びワードラインカットWLCの上部領域を研磨することができる。
【0098】
研磨工程は、エッチバック(etch-back)工程または化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing: CMP)工程を利用して、犠牲層SL(
図14B参照)までいずれも除去する。
【0099】
研磨工程によって、第1チャネル構造物160の最上面のレベルと、ワードラインカットWLCの最上面のレベルとが実質的に同一であるように形成することができる。
【0100】
図14Dを参照すれば、研磨面上に、少なくとも1層の第2ゲート層230及び少なくとも1層の第2絶縁層240が積層されたストリング選択ラインスタックSSを形成することができる。
【0101】
少なくとも1層の第2ゲート層230は、ポリシリコンの単層構造、酸化物/ポリシリコンの積層構造、または酸化物/金属の積層構造で形成されるが、それに限定されるものではない。また、少なくとも1層の第2絶縁層240は、シリコン酸化物からなるが、それに限定されるものではない。
【0102】
図14Eを参照すれば、第2ゲート層230の一部分を除去し、ワードラインカットWLC上に、カバー構造物230Pを定義するストリング選択ラインカットSLCを形成することができる。
【0103】
メモリセル領域MCRにおいて、ストリング選択ラインスタックSSを貫通し、第1方向(X方向)に延びる複数のストリング選択ラインカットSLCを形成することができる。複数のストリング選択ラインカットSLCは、絶縁構造物270として形成することができる。
【0104】
ストリング選択ラインカットSLCの形成工程によって、ワードラインカットWLCは、半導体基板101の主面に近いほど水平幅が狭くなる逆台形状であり、ワードラインカットWLC上にオーバーラップされて配置されるカバー構造物230Pは、第1方向(X方向)に沿って延び、半導体基板101の主面に近いほど水平幅が広くなる台形状でもある。
【0105】
隣接するストリング選択ラインカットSLC間に、カバー構造物230Pが形成されうる。すなわち、カバー構造物230Pは、ストリング選択ラインカットSLCによって定義される領域でもある。
【0106】
そのような製造工程を利用して、本発明による集積回路素子100は、ワードラインカットWLC上に配置されるカバー構造物230Pを、ストリング選択ラインを構成する第2ゲート層230の一部分を利用して追加工程なしに形成することができる。
【0107】
図14Fを参照すれば、ストリング選択ラインスタックSSを貫通する複数の第2チャネルホール260Hを形成することができる。
【0108】
ストリング選択ラインスタックSS上に、フォトリソグラフィ工程を利用してマスクパターン(図示せず)を形成し、マスクパターンをエッチングマスクとして利用して、複数の第2チャネルホール260Hを形成することができる。
【0109】
複数の第2チャネルホール260Hは、複数の段階のエッチング工程によって両側壁が凹凸構造を有するように形成することができ、複数の第2チャネルホール260Hを通じて、第1チャネル構造物160の最上面が露出されるように形成することができる。
【0110】
そのような複数の第2チャネルホール260Hの形成工程後、マスクパターンをアッシング及びストリップ工程によって除去することができる。
【0111】
図14Gを参照すれば、第2チャネルホール260Hを充填し、第1チャネル構造物160に電気的に連結される第2チャネル構造物260を形成することができる。
【0112】
複数の第2チャネル構造物260は、ストリング選択ラインスタックSSを貫通し、第3方向(Z方向)に延びるように形成することができる。複数の第2チャネル構造物260は、ジグザグ状または互い違いの形状に配列されうる。複数の第2チャネル構造物260は、複数の第1チャネル構造物160と連結ビア260Vを介して電気的に連結されるように形成することができる。
【0113】
また、第1チャネル構造物160の第1中心軸と、第1チャネル構造物160上に位置する第2チャネル構造物260の第2中心軸とが互いにずれて形成されうる。一部実施形態において、複数の第2チャネル構造物260のうち、ワードラインカットWLCと隣接する第2チャネル構造物260の第2中心軸が、ワードラインカットWLC方向に偏るように形成されうる。
【0114】
そのような集積回路素子の製造方法を利用して、本発明による集積回路素子100は、三次元構造を有する垂直型メモリ素子において、ワードラインカットWLC上に、第2ゲート層230の一部分がカバー構造物230Pとして残るようにデザインすることにより、追加工程なしにもワードラインカットWLCのクラック不良を効率的に改善することができる。
【0115】
図15は、本発明の実施形態による集積回路素子を含む電子システムを示す図面である。
【0116】
図15を参照すれば、本発明による電子システム1000は、集積回路素子1100、及び集積回路素子1100と電気的に連結されるコントローラ1200を含むものでもある。
【0117】
電子システム1000は、1つまたは複数の集積回路素子1100を含むストレージ装置、あるいはストレージ装置を含む電子装置でもある。例えば、電子システム1000は、少なくとも1つの集積回路素子1100を含む、SSD(solid state drive)装置、USB(Universal Serial Bus)、コンピューティングシステム、医療装置または通信装置でもある。
【0118】
集積回路素子1100は、不揮発性の垂直型メモリ素子でもある。例えば、集積回路素子1100は、
図4ないし
図12を参照して説明した集積回路素子100、200、300、400のうち少なくとも1つを含むNANDフラッシュメモリ素子でもある。集積回路素子1100は、第1構造物1100F、及び第1構造物1100F上の第2構造物1100Sを含むこともできる。一部実施形態において、第1構造物1100Fは、第2構造物1100Sの隣に配置されることも可能である。
【0119】
第1構造物1100Fは、デコーダ回路1110、ページバッファ1120及びロジック回路1130を含む周辺回路構造物でもある。第2構造物1100Sは、ビットラインBL、共通ソースラインCSL、複数のワードラインWL、第1及び第2ゲート上部ラインUL1、UL2、第1及び第2ゲート下部ラインLL1、LL2、並びにビットラインBLと共通ソースラインCSLとの間にある複数のメモリセルストリングCSTRを含むメモリセル構造物でもある。
【0120】
第2構造物1100Sにおいて、複数のメモリセルストリングCSTRは、それぞれ共通ソースラインCSLに隣接する下部トランジスタLT1、LT2、ビットラインBLに隣接する上部トランジスタUT1、UT2、及び下部トランジスタLT1、LT2と上部トランジスタUT1、UT2との間に配置される複数のメモリセルトランジスタMCTを含むこともできる。下部トランジスタLT1、LT2の個数と、上部トランジスタUT1、UT2の個数とは、実施形態によって多様に変形可能である。
【0121】
一部実施形態において、上部トランジスタUT1、UT2は、ストリング選択トランジスタを含み、下部トランジスタLT1、LT2は、接地選択トランジスタを含む。複数のゲート下部ラインLL1、LL2は、それぞれ下部トランジスタLT1、LT2のゲート層でもある。ワードラインWLは、メモリセルトランジスタMCTのゲート層でもあり、ゲート上部ラインUL1、UL2は、上部トランジスタUT1、UT2のゲート層でもある。
【0122】
共通ソースラインCSL、複数のゲート下部ラインLL1、LL2、複数のワードラインWL、及び複数のゲート上部ラインUL1、UL2は、第1構造物1100F内で第2構造物1100Sまで延びる複数の第1連結配線1115を介して、デコーダ回路1110とも電気的に連結される。複数のビットラインBLは、第1構造物1100F内で第2構造物1100Sまで延びる複数の第2連結配線1125を介して、ページバッファ1120とも電気的に連結される。
【0123】
第1構造物1100Fにおいて、デコーダ回路1110及びページバッファ1120は、複数のメモリセルトランジスタMCTのうち少なくとも1つに対する制御動作を実行することができる。デコーダ回路1110及びページバッファ1120は、ロジック回路1130によっても制御される。
【0124】
集積回路素子1100は、ロジック回路1130と電気的に連結される入出力パッド1101を介して、コントローラ1200と通信することができる。入出力パッド1101は、第1構造物1100F内で第2構造物1100Sまで延びる入出力連結配線1135を介して、ロジック回路1130とも電気的に連結される。
【0125】
コントローラ1200は、プロセッサ1210、NANDコントローラ1220及びホストインターフェース1230を含むこともできる。一部実施形態において、電子システム1000は、複数の集積回路素子1100を含み、この場合、コントローラ1200は、複数の集積回路素子1100を制御することができる。
【0126】
プロセッサ1210は、コントローラ1200を含む電子システム1000の全般の動作を制御することができる。プロセッサ1210は、所定のファームウェアによって動作することができ、NANDコントローラ1220を制御し、集積回路素子1100にアクセスすることができる。NANDコントローラ1220は、集積回路素子1100との通信を処理するNANDインターフェース1221を含むこともできる。NANDインターフェース1221を通じて、集積回路素子1100を制御するための制御命令、集積回路素子1100の複数のメモリセルトランジスタMCTに書き込もうとするデータ、集積回路素子1100の複数のメモリセルトランジスタMCTから読み取ろうとするデータなどが伝送されうる。ホストインターフェース1230は、電子システム1000と外部ホストとの通信機能を提供することができる。ホストインターフェース1230を通じて、外部ホストから制御命令を受信すれば、プロセッサ1210は、制御命令に応答して集積回路素子1100を制御することができる。
【0127】
図16は、本発明の実施形態による集積回路素子を含む電子システムを示す斜視図である。
【0128】
図16を参照すれば、本発明の実施形態による電子システム2000は、メイン基板2001、メイン基板2001に実装されるコントローラ2002、1以上の半導体パッケージ2003、及びDRAM(dynamic random-access memory) 2004を含むものでもある。
【0129】
メイン基板2001は、外部ホストと結合される複数のピンを含むコネクタ2006を含むこともできる。コネクタ2006において、複数のピンの個数と配置は、電子システム2000と外部ホストとの間の通信インターフェースによっても異なっている。一部実施形態において、電子システム2000は、USB、PCI-Express(Peripheral Component Interconnect Express)、SATA(Serial Advanced Technology Attachment)、UFS(Universal Flash Storage)用M-Phyなどのインターフェースのうちいずれか1つによって外部ホストと通信することができる。一部実施形態において、電子システム2000は、コネクタ2006を通じて外部ホストから供給される電源によって動作することができる。電子システム2000は、外部ホストから供給される電源をコントローラ2002及び半導体パッケージ2003に分配するPMIC(Power Management Integrated Circuit)をさらに含んでもよい。半導体パッケージ2003及びDRAM 2004は、メイン基板2001に形成される複数の配線パターン2005により、コントローラ2002と互いに連結されうる。
【0130】
コントローラ2002は、半導体パッケージ2003にデータを書き込むか、あるいは半導体パッケージ2003からデータを読み取り、電子システム2000の動作速度を改善することができる。
【0131】
DRAM 2004は、データ保存空間である半導体パッケージ2003と外部ホストとの速度差を緩和するためのバッファメモリでもある。電子システム2000に含まれるDRAM 2004は、一種のキャッシュメモリとしても動作することができ、半導体パッケージ2003に対する制御動作において臨時にデータを保存するための空間を提供することもできる。電子システム2000にDRAM 2004が含まれる場合、コントローラ2002は、半導体パッケージ2003を制御するためのNANDコントローラ以外に、DRAM 2004を制御するためのDRAMコントローラをさらに含んでもよい。
【0132】
半導体パッケージ2003は、互いに離隔された第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bを含むこともできる。第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bそれぞれは、複数の半導体チップ2200を含む半導体パッケージでもある。第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bそれぞれは、パッケージ基板2100、パッケージ基板2100上の複数の半導体チップ2200、複数の半導体チップ2200それぞれの下部面に配置される接着層2300、複数の半導体チップ2200とパッケージ基板2100とを電気的に連結する連結構造物2400、及びパッケージ基板2100上で複数の半導体チップ2200と連結構造物2400とを覆うモールディング層2500を含むものでもある。
【0133】
パッケージ基板2100は、複数のパッケージ上部パッド2130を含む印刷回路基板でもある。複数の半導体チップ2200は、それぞれ入出力パッド2201を含む。入出力パッド2201は、
図15の入出力パッド1101にも該当する。複数の半導体チップ2200それぞれは、複数のゲートスタック3210及び複数のチャネル構造物3220を含むこともできる。複数の半導体チップ2200は、
図4ないし
図12を参照して説明した集積回路素子100、200、300、400のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0134】
一部実施形態において、連結構造物2400は、入出力パッド2201とパッケージ上部パッド2130とを電気的に連結するボンディングワイヤでもある。したがって、第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bにおいて、複数の半導体チップ2200は、ボンディングワイヤ方式によって互いに電気的に連結され、パッケージ基板2100のパッケージ上部パッド2130とも電気的に連結される。一部実施形態において、第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bにおいて、複数の半導体チップ2200は、ボンディングワイヤ方式の連結構造物2400の代わりに、貫通電極(Through Silicon Via: TSV)を含む連結構造物によって互いに電気的に連結されることも可能である。
【0135】
一部実施形態において、コントローラ2002と複数の半導体チップ2200とは、1つのパッケージに含まれることも可能である。一部実施形態において、メイン基板2001と異なる別途のインターポーザ基板に、コントローラ2002と複数の半導体チップ2200とが実装され、インターポーザ基板に形成される配線により、コントローラ2002と複数の半導体チップ2200とが互いに連結されることも可能である。
【0136】
図17及び
図18は、本発明の実施形態による集積回路素子を含む半導体パッケージを示す断面図である。
【0137】
具体的には、
図17及び
図18には、
図16のA-A’線に沿って切断した断面図の構成が詳細に示されている。
【0138】
図17を参照すれば、半導体パッケージ3003において、パッケージ基板2100は、印刷回路基板でもある。
【0139】
パッケージ基板2100は、ボディ部2120、ボディ部2120の上面に配置される複数のパッケージ上部パッド2130(
図16参照)、ボディ部2120の下面に配置されるか、あるいは下面を通じて露出される複数の下部パッド2125、及びボディ部2120の内部で複数の上部パッド2130と複数の下部パッド2125とを電気的に連結する複数の内部配線2135を含むものでもある。複数の上部パッド2130は、複数の連結構造物2400(
図16参照)とも電気的に連結される。複数の下部パッド2125は、複数の導電性連結部2800を通じて、
図16に例示した電子システム2000のメイン基板2001上の複数の配線パターン2005にも連結される。
【0140】
複数の半導体チップ2200それぞれは、半導体基板3010、半導体基板3010上に順に積層される第1構造物3100及び第2構造物3200を含むものでもある。第1構造物3100は、複数の周辺配線3110を含む周辺回路領域を含むものでもある。第2構造物3200は、共通ソースライン3205、共通ソースライン3205上のゲートスタック3210、ゲートスタック3210を貫通するチャネル構造物3220、及びチャネル構造物3220と電気的に連結されるビットライン3240を含むものでもある。
【0141】
複数の半導体チップ2200それぞれは、第1構造物3100の複数の周辺配線3110と電気的に連結され、第2構造物3200内に延びる貫通配線3245を含むこともできる。貫通配線3245は、ゲートスタック3210の外側に配置されうる。他の実施形態において、半導体パッケージ3003は、ゲートスタック3210を貫通する貫通配線をさらに含んでもよい。複数の半導体チップ2200それぞれは、第1構造物3100の複数の周辺配線3110と電気的に連結される入出力パッド2201(
図16参照)をさらに含んでもよい。
【0142】
図18を参照すれば、半導体パッケージ4003は、
図17を参照して説明した半導体パッケージ3003と類似の構成を有する。但し、半導体パッケージ4003は、複数の半導体チップ2200aを含む。
【0143】
複数の半導体チップ2200aそれぞれは、半導体基板4010、半導体基板4010上の第1構造物4100、及び第1構造物4100上でウェーハボンディング方式によって第1構造物4100と接合された第2構造物4200を含むものでもある。第1構造物4100は、周辺配線4110及び複数の第1接合構造物4150を含む周辺回路領域を含むものでもある。第2構造物4200は、共通ソースライン4205、共通ソースライン4205と第1構造物4100との間のゲートスタック4210、及びゲートスタック4210を貫通するチャネル構造物4220を含むものでもある。
【0144】
また、複数の半導体チップ2200aそれぞれは、ゲートスタック4210の複数のゲート層130とそれぞれ電気的に連結される複数の第2接合構造物4250を含むこともできる。例えば、複数の第2接合構造物4250のうち一部は、チャネル構造物4220と電気的に連結されるビットライン4240に連結されるように構成されうる。複数の第2接合構造物4250のうち他の一部は、複数のコンタクトプラグCNTを通じてゲート層130と電気的に連結されるように構成されうる。
【0145】
第1構造物4100の複数の第1接合構造物4150と、第2構造物4200の複数の第2接合構造物4250とは、互いに接触しながら接合されうる。複数の第1接合構造物4150と複数の第2接合構造物4250とが接合される部分は、金属、例えば、銅(Cu)からなるが、それに限定されるものではない。
【0146】
以上、添付された図面を参照して、本発明の技術的思想の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者は、本発明が、その技術的思想や必須的な特徴を変更することなく、他の具体的な形状に実施可能であるということを理解できるであろう。したがって、前述の実施形態は、あらゆる面において例示的なものであり、限定的ではないものと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0147】
100 集積回路素子
101 半導体基板
130 ゲート層
230 第2ゲート層
260 第2チャネル構造物
CNT コンタクトプラグ
CON 連結領域
CS メモリセルアレイ構造物
GS ゲートスタック
MCR メモリセル領域
SCNT 第2コンタクトプラグ
SLC ストリング選択ラインカット
WLC ワードラインカット