(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121879
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029091
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000132747
【氏名又は名称】株式会社ソフイア
(72)【発明者】
【氏名】田中 雅也
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA49
2C333DA01
(57)【要約】
【課題】遊技の興趣を向上させる。
【解決手段】演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段が制御して演出表示を表示可能な表示手段(表示装置41)と、演出制御手段が制御して演出を行う演出手段(枠装飾装置18、スピーカ19a、19b、ハンドル24、演出ボタン25、下演出装置44a、上演出装置44b、送風装置20、盤装飾装置46、タッチパネル191、192、表示板350)と、を備える。演出制御手段は、特別結果となる期待度が高いゲームの実行中に、特定の画像又は特定の映像である特定表示を表示手段に表示可能であり、ゲームを実行しておらず、特別遊技状態でもない客待ち状態においても特定表示を表示手段に表示可能とする。
【選択図】
図38
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、
演出の制御を行う演出制御手段と、
前記演出制御手段が制御して演出表示を表示可能な表示手段と、
前記演出制御手段が制御して演出を行う演出手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特別結果となる期待度が高い前記ゲームの実行中に、特定の画像又は特定の映像である特定表示を前記表示手段に表示可能であり、
前記ゲームを実行しておらず、前記特別遊技状態でもない客待ち状態においても前記特定表示を前記表示手段に表示可能であることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。このパチンコ機では、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入賞すること(始動入賞)に基づいて、遊技領域に設けられた変動表示装置に表示される複数の識別情報(図柄、記号など)を変動表示する変動表示ゲームを開始し、変動表示ゲームの結果が特別結果であった場合には、特別変動入賞装置を開放する特別遊技状態となり遊技者が利益を獲得するものがある。このような遊技機においては客待ち状態中にデモ画像を表示可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、客待ち状態中に単に一連の映像を表示するだけでは遊技の興趣を十分に向上させることができなかった。本発明の目的は、遊技の興趣を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、
演出の制御を行う演出制御手段と、
前記演出制御手段が制御して演出表示を表示可能な表示手段と、
前記演出制御手段が制御して演出を行う演出手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特別結果となる期待度が高い前記ゲームの実行中に、特定の画像又は特定の映像である特定表示を前記表示手段に表示可能であり、
前記ゲームを実行しておらず、前記特別遊技状態でもない客待ち状態においても前記特定表示を前記表示手段に表示可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態の遊技機の正面図である。
【
図2】本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。
【
図4】遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。
【
図5】遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。
【
図7】特図、普図変動表示ゲームの結果の振分率、大当り図柄、小当り図柄の振分率、サポ当りの振分率及び天井到達ゲーム数の一例を示す図である。
【
図8】メイン処理を説明するフローチャートである。
【
図9】メイン処理を説明するフローチャートである。
【
図10】タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。
【
図11】特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。
【
図12】特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。
【
図13】特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。
【
図14】特図普段処理を説明するフローチャートである。
【
図15】特
図1変動開始処理及び特
図2変動開始処理を説明するフローチャートである。
【
図16】特
図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。
【
図17】特
図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。
【
図18】特図変動中処理を説明するフローチャートである。
【
図19】時短終了設定処理を説明するフローチャートである。
【
図20】特図表示中処理を説明するフローチャートである。
【
図21】特図表示中処理を説明するフローチャートである。
【
図22】ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。
【
図23】サポ作動設定処理を説明するフローチャートである。
【
図24】大当り終了処理を説明するフローチャートである。
【
図25】大当り終了設定処理1及び大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。
【
図26】特定領域スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。
【
図27】小当り残存球処理を説明するフローチャートである。
【
図28】小当り終了処理を説明するフローチャートである。
【
図29】演出制御装置のメイン処理を説明するフローチャートである。
【
図30】受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。
【
図31】受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。
【
図34】モード示唆演出の一例を説明する図である。
【
図35】モード示唆演出の一例を説明する図である。
【
図36】リーチ演出の展開の一例を説明する図である。
【
図38】客待ち状態における演出の一例を説明する図である。
【
図39】第2実施形態での遊技状態の遷移を説明するための図である。
【
図40】第2実施形態での特図、普図変動表示ゲームの結果の振分率、大当り図柄、サポ当りの振分率及び天井到達ゲーム数の一例を示す図である。
【
図41】第2実施形態での特
図1ゲーム処理を説明するフローチャートである。
【
図42】第2実施形態での特
図2ゲーム処理を説明するフローチャートである。
【
図43】第2実施形態での特定領域スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。
【
図44】第2実施形態での特
図1普段処理を説明するフローチャートである。
【
図45】第2実施形態での特
図2普段処理を説明するフローチャートである。
【
図46】第2実施形態での高確率変動回数更新処理を説明するフローチャートである。
【
図47】第2実施形態での特
図1変動中処理を説明するフローチャートである。
【
図48】第2実施形態での特
図2変動中処理を説明するフローチャートである。
【
図49】第2実施形態での特
図1表示中処理を説明するフローチャートである。
【
図50】第2実施形態での特
図1表示中処理を説明するフローチャートである。
【
図51】第2実施形態での特
図2表示中処理を説明するフローチャートである。
【
図52】第2実施形態での特
図2表示中処理を説明するフローチャートである。
【
図53】第2実施形態での大当り終了処理を説明するフローチャートである。
【
図54】第2実施形態での大当り終了設定処理1及び2を説明するフローチャートである。
【
図55】第2実施形態での特図変動表示ゲームの実行とリミッタ回数を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態の遊技機10の正面図であり、
図2は、本実施形態の遊技機10の前面側斜視図である。
図1及び
図2に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(
図3参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板保持枠)15が取り付けられている。
【0009】
ガラス枠15には、カバーガラス14の後方となる位置に遊技盤30の前面を覆う表示板350が設けられている。表示板350は遊技盤30を透視可能であるとともに、所定の表示を表示可能となっている。本実施形態の遊技機では、側端から光を導入することで像が浮かび上がる導光板で構成されているが、透明な液晶表示装置やEL表示装置で構成されていても良い。
表示板350に所定の表示がされていない状態では透明であって後方の遊技盤30の視認を妨げないようになっている。そして、表示板350に所定の表示がされた場合には、当該所定の表示の部分では後方の遊技盤30の視認性が低下することとなる。この状態では、所定の表示を透して後方の遊技盤30が視認可能であっても良いし、所定の表示により後方の遊技盤30が視認不能であっても良い。
【0010】
ガラス枠15の上部には、遊技機10の機種名等を表示する機種名等表示部16が設けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12及びガラス枠15の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、ガラス枠15の上部であって機種名等表示部16の左右には送風装置20が設けられている。この送風装置20は遊技機の正面に位置する遊技者に向けて風を送ることができるものであり、遊技の演出を行う演出手段の一つをなすものである。
【0011】
また、ガラス枠15の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25a(
図5参照)を内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25には、当該演出ボタン25を振動させる駆動源と、演出ボタン25を所定の発光色で発光させる発光手段も内蔵されている。すなわち、本実施形態の遊技機10は、演出ボタン25を振動させることで所定の報知を行うバイブレーション機能を備えている。なお、演出ボタン25は、通常状態(
図1や
図2に示す状態)から突出状態(演出ボタン25の上面(押圧面)が通常状態時よりも上側にある状態)に変換可能に構成されていても良い。
【0012】
前面枠12の下部には、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23、打球発射装置のハンドル24等が設けられている。さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
【0013】
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する貸出ボタン(球貸ボタン)27a、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する返却ボタン(排出ボタン)27b、プリペイドカードの残高を表示する残高表示器(残高表示部)27c、上皿21内の遊技球を下皿23へ流下させるために操作する上皿操作レバー27d、遊技者が所有するスマートフォンなどの携帯端末を置くための携帯端末置き部28等が設けられている。また、演出ボタン25の左方には、音量調整用ボタン27e、十字キー29等が設けられている。
また、上皿操作レバー27dの左右には、人体の接触を検出可能なタッチパネル191、192が設けられている。また、タッチパネル191、192には所定の発光色で発光させるための発光手段が内蔵されている。
演出ボタン25、タッチパネル191、192、貸出ボタン(球貸ボタン)27a、返却ボタン(排出ボタン)27b、音量調整用ボタン27e及び十字キー29は、遊技者が操作可能な操作部をなす。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者がハンドル24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル191、192、十字キー29を操作することによって、表示装置41(
図3参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
【0014】
次に、
図3を用いて遊技盤30の一例について説明する。
図3は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図3に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体を備える。遊技盤本体は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体の前面には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイドレール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
【0015】
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
【0016】
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
【0017】
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ流路を形成するワープ流路形成部材614と、当該ワープ流路を通過した遊技球が転動可能なステージ部620とが設けられている。センターケース40のステージ部620は、始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部620上で転動した遊技球は始動入賞口36に入賞し易くなっている。
また、センターケース40の上部及び下部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。センターケース40の下部に設けられた下演出装置44aは、センターケース40の下部の位置と、この位置よりも表示装置41の中央側の位置である位置との間で動作可能となっている。
センターケース40の上部に設けられた上演出装置44bは、センターケース40の上部の位置と、この位置よりも表示装置41の中央側の位置である位置との間で動作可能となっている。また、この上演出装置44bは、プロペラを模した回転する動作部材44cを有しており、動作部材44cの動作によっても演出を行うことが可能である。
すなわち、下演出装置44aが動作可能な第1可動部材を有する第1可動役物をなし、上演出装置44bが動作可能な第2可動部材を有する第2可動役物をなす。
【0018】
センターケース40の右方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(
図4参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
【0019】
センターケース40の左下方の遊技領域32には、3つの一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右方の遊技領域32には、1つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ35a(
図4参照)によって検出される。
【0020】
センターケース40の下方の遊技領域32には、特
図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(
図4参照)によって検出される。
【0021】
センターケース40の右方には、特
図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(
図4参照)によって検出される。
普通変動入賞装置37は、可動部材37bを備えており、この可動部材37bは常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(
図4参照)によって逆「ハ」の字状に動作され、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、普通変動入賞装置37は、可動部材37bが閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
【0022】
センターケース40の右下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が設けられている。特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、開放により上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(
図4参照)によって検出される。
【0023】
大入賞口の内部(入賞領域)には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(
図4参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(
図4参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態が発生する(本実施形態では、特別遊技状態が発生する)ようになっている。特定領域に流入した遊技球は特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
【0024】
また、大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに特別変動入賞装置38の外部へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(
図4参照)が設けられている。大入賞口の内部に設けられた大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数(大入賞口に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数(大入賞口から排出される遊技球数)とが一致することにより上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな大入賞口の開放が行われないようになっている。
【0025】
始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80の右下角部には、特図変動表示ゲーム(特
図1変動表示ゲーム、特
図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
【0026】
一括表示装置50は、特
図1変動表示ゲーム用の特
図1表示器(第1特図変動表示部)51及び特
図2変動表示ゲーム用の特
図2表示器(第2特図変動表示部)52と、特
図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特
図1保留表示器53及び特
図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特
図2保留表示器54とを備える。
【0027】
また、一括表示装置50は、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部55と、遊技機10の遊技状態を表示する遊技状態表示部56とを備えている。この遊技状態表示部56には、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第1遊技状態表示部56a、時短状態(変動時間短縮機能作動時)であることを報知する第2遊技状態表示部56b、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを報知する第3遊技状態表示部56cが設けられている。なお、本実施形態の遊技機では、特図確率は常に一定となっているため、第3遊技状態表示部56cは使用しない。
さらに、一括表示装置50は、普図変動表示ゲーム用の普図表示器57、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器58を備えている。
【0028】
図4は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
【0029】
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
【0030】
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC-DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC-DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
【0031】
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
【0032】
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、停電が発生し当該遊技機への電源供給が停止しても遊技に関する情報を記憶保持可能であるとともに、停電復旧後には記憶保持された情報に基づき遊技を再開可能とする遊技情報記憶保持手段をなす。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
【0033】
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
【0034】
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
【0035】
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
【0036】
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1~3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
【0037】
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
【0038】
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
【0039】
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、スペシャル4リーチ(SP4リーチ)が設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<スペシャル4リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
【0040】
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための特図図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
【0041】
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り、小当り、サポ当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態或いは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
【0042】
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
【0043】
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38内の大入賞口スイッチ38a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、特別変動入賞装置38内に配設される特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38e、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球(セーフ球及びアウト球)を検出するアウト球検出スイッチ32aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V-5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V-11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
【0044】
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124又は第4入力ポート126へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a及びゲートスイッチ34aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ38d、残存球排出口スイッチ38e及びアウト球検出スイッチ32aの検出信号は第4入力ポート126へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。
【0045】
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
【0046】
さらに、第3入力ポート124には、設定キー操作部の操作を検出する設定キースイッチ152からの信号が入力される。設定キー操作部は、設定キーを差し込む鍵穴を備え、対応する設定キーを差し込んだ場合にのみ第1位置から第2位置(所定状態)へ当該設定キーを回すことができるように構成されている。設定キースイッチ152は、第2位置に回した状態となっていることを検出可能なセンサであり、第2位置に回した状態である場合にオン状態となり、第2位置に回していない状態である場合にオフ状態となる。
【0047】
RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を複数から選択するための操作部であり、これらの操作部を操作することで、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を選択することができ、選択された確率設定値に対応する確率値が遊技で使用されるようになっている。ここでは確率設定値として“設定1”~“設定6”の6つが用意されている。
【0048】
確率設定値を選択する際には、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態でRAM初期化スイッチ112を操作(押下)しながら遊技機の電源を投入することで確率設定値を変更可能な確率設定値変更モードとなり、確率設定値変更モード中にRAM初期化スイッチ112を操作(押下)することで確率設定値を変更することができるようになっている。選択されている確率設定値は、算出されたベース値や役物比率を表示するための性能表示装置153に表示される。具体的には、性能表示装置153には、確率設定値に関する操作をしている間(確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである間)は確率設定値の情報が表示され、それ以外では算出されたベース値や役物比率が表示されるようになっている。
【0049】
また、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態(RAM初期化スイッチ112は操作しない)で遊技機の電源を投入することで、現在選択されている確率設定値が性能表示装置153に表示されるが確率設定値の変更はできない確率設定値確認モードとなる。なお、RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、前面枠12を開状態としなければ操作できないようにされている。
性能表示装置153は7セグメント式のディスプレイであり、確率設定値を1~6の数字で表示するようになっている。もちろん表示態様はこれに限られず、確率設定値を認識できる表示態様であれば良い。また、液晶表示装置など他の形式の表示装置でも良いし、一又は複数のLEDの点灯態様や発光色等により確率設定値を示すものであっても良い。
【0050】
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力及び第4入力ポート126への出力(アウト球検出スイッチ32aの検出信号は除く)は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
【0051】
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
【0052】
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
【0053】
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(ハンドル24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
【0054】
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
【0055】
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124,126には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
【0056】
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
【0057】
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
【0058】
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62や振動センサ65のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
【0059】
また、出力部130には、データバス140に接続された第2出力ポート134が設けられている。第2出力ポート134は、特別変動入賞装置38を開成させる大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38f及び普通変動入賞装置37を開成させる普電ソレノイド37cの動作データを出力するとともに、現在選択されている確率設定値を表示する性能表示装置153の表示データを出力するためのポートである。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
【0060】
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
【0061】
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38bやレバーソレノイド38fや普電ソレノイド37cの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第2出力ポート134から出力される性能表示装置153の表示データ信号を受けて駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。なお、第2出力ポート134から第5ドライバ138eへは、シリアル通信でデータが送信される。
【0062】
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。第5ドライバ138eには、5Vで動作する性能表示装置153を駆動できるようにするため、電源電圧としてDC5Vが電源装置400から供給される。
また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
【0063】
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。
外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
【0064】
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設けられていない。
【0065】
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a、ゲートスイッチ34aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
【0066】
次に、
図5を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
【0067】
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
【0068】
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
【0069】
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
【0070】
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0~n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
【0071】
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
【0072】
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
【0073】
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
【0074】
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば表示板350を含む枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332~334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、図示を省略するが、ガラス枠15に設けられた送風装置20等の駆動源を備えた枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路も備えており、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されていて、演出制御装置300が制御できるようになっている。
【0075】
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられた十字キー29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。なお図示を省略するが、スイッチ入力回路336は、タッチパネル191、192からの信号も入力される。
【0076】
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC-DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC-DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
【0077】
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332~334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
【0078】
以下の説明において、特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、飾り特
図1変動表示ゲームと飾り特
図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に飾り特図変動表示ゲームと称する。また、大当り(第1特別結果)と小当り(第2特別結果)を区別しない場合は、単に当り(特別結果)と称する。また、大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態と、小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態と、を区別しない場合は、単に特別遊技状態と称する。
【0079】
なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)であり、小当りは条件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
【0080】
本実施形態の遊技機10では、打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(
図4参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
【0081】
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や、当該始動入賞口36の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38、一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
【0082】
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してRAM111Cに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器58に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
【0083】
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
【0084】
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示器57に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、普図表示器57を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
【0085】
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器57に特別の結果態様となる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材を所定時間(例えば、100ms、500ms又は2000ms)開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器57にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
【0086】
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、1個)を限度に記憶する。始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や特図図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになっており、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Cに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特
図1保留表示器53や特
図2保留表示器54に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
【0087】
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて特
図1表示器51(第1変動表示装置)で特
図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて特
図2表示器52(第2変動表示装置)で特
図2変動表示ゲームを行う。そして、第1始動記憶と第2始動記憶との両方が記憶されている場合には、特
図2変動表示ゲームを特
図1変動表示ゲームよりも優先して実行する。
【0088】
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、始動入賞口36(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に応じて記憶される第1始動記憶に基づいて特
図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行制御を行うとともに、普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に応じて記憶される第2始動記憶に基づいて特
図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う実行制御手段をなす。そして、実行制御手段は、第1始動記憶及び第2始動記憶が記憶されている状態で、第2始動記憶に基づく特
図2変動表示ゲームを第1始動記憶に基づく特
図1変動表示ゲームよりも優先して実行するように構成されている。
【0089】
特
図1表示器51及び特
図2表示器52では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特
図1表示器51若しくは特
図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特
図1表示器51若しくは特
図2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、特
図1表示器51が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特
図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特
図2表示器52が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特
図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
【0090】
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態(第1遊技状態、第2遊技状態)よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電サポートがあること)で遊技を進行可能な特定遊技状態(第3遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態発生手段をなす。
【0091】
また、特
図1変動表示ゲームや特
図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特
図1変動表示ゲームに対応する飾り特
図1変動表示ゲームと、特
図2変動表示ゲームに対応する飾り特
図2変動表示ゲームとがある。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
【0092】
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特
図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特
図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特
図1変動表示ゲームと飾り特
図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に特
図1表示器51及び特
図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
【0093】
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
図6は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態をなす第1遊技状態ST1及び第2遊技状態ST2、特定遊技状態をなす第3遊技状態ST3、第1特別結果(大当り)に基づく第1特別遊技状態ST4、第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態ST5がある。
各遊技状態では、演出制御装置300で制御されて遊技の演出態様を定める演出モード、当該遊技状態において主に狙うべき始動領域である主始動領域、主として実行するべき特図変動表示ゲームの種類である主変動特図、及び遊技球の発射方向が定められている。
【0094】
本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右打ちにより普通変動入賞装置37への入賞を狙うことができるようになっている。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。また、各遊技状態では、特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームのうち、いずれか一方を主として遊技を進行することを想定して設計されており、この設計に従い遊技者が遊技を進行するように、設計上で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを主として遊技を進行した方が遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、本明細書では、各遊技状態で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームをメイン変動と称し、他方の特図変動表示ゲームをイレギュラー変動と称することがある。
【0095】
普通変動入賞装置37の動作状態には、第1制御状態と、該第1制御状態よりも開状態となる頻度が高い第2制御状態と、該第2制御状態よりも開状態となる頻度が高い第3制御状態があり、第1制御状態である場合には遊技状態が第1遊技状態ST1となり、第2制御状態である場合には遊技状態が第2遊技状態ST2となり、第3制御状態である場合には遊技状態が第3遊技状態ST3となる。
なお、第1制御状態、第2制御状態及び第3制御状態は、第1制御状態が最も入賞が困難であり、第2制御状態は第1制御状態よりも入賞が容易であり、第3制御状態は第2制御状態よりも入賞が容易であるとしても良い。また、第1制御状態が単位時間当たりの開状態となる時間が最も短く、第2制御状態は第1制御状態よりも単位時間当たりの開状態となる時間が長く、第3制御状態は第2制御状態よりも単位時間当たりの開状態となる時間が長いとしても良い。
第1制御状態、第2制御状態及び第3制御状態が上述の順なるように設定できれば良く、当り確率、変動時間、開放時間、開放回数又は普電最大カウント数のいずれか一つ又は複数を変化させることで上記の順になれば良い。
【0096】
第1遊技状態ST1は、普通変動入賞装置37の動作状態が第1制御状態であって普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがないサポなし状態である。また、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短はない状態である。主変動特図は特
図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。また、演出態様を規定する演出モードは通常ステージ又はチャンスステージとされる。この第1遊技状態ST1には大当り又はサポ当りの発生まで滞在可能である。
【0097】
第2遊技状態ST2は、普通変動入賞装置37の動作状態が第2制御状態であって普電サポートはあるが普通変動入賞装置37への入賞はそれほど容易ではない中サポ状態である。また、特図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短はないが、普図変動表示ゲームの変動時間を第1遊技状態ST1よりも短縮する時短がある状態である。主変動特図は特
図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。また、演出態様を規定する演出モードは通常ステージとされる。この第2遊技状態ST2で規定回数のゲームを実行すると第1遊技状態ST1に移行するようになっている。
【0098】
第3遊技状態ST3は、普通変動入賞装置37の動作状態が第3制御状態であって普電サポートにより普通変動入賞装置37への入賞が容易な高サポ状態である。また、第1遊技状態ST1や第2遊技状態ST2よりも特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短がある状態である。主変動特図は特
図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。また、演出態様を規定する演出モードはRUSHステージとされる。この第3遊技状態ST3には大当りの発生まで滞在可能である。
特定遊技状態をなす第3遊技状態ST3は、普電サポートがあることや小当りが高頻度で発生する特
図2変動表示ゲームを主として実行するので通常遊技状態である第1遊技状態ST1や第2遊技状態ST2よりも遊技者にとって有利な状態であって有利状態をなすものである。
【0099】
第1特別遊技状態ST4は、普電サポートがなく時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは大当りモードとされる。この第1特別遊技状態ST4では、特別変動入賞装置38が開放されるので発射方向は右打ちとされている。
第2特別遊技状態ST5では、普電サポート、時短については小当り導出時の状況によりある場合とない場合がある。基本的には小当り導出時の状態を引き継ぐが、第2遊技状態ST2の終了条件が成立する小当りの導出時には小当りとなる特図変動表示ゲームの終了に伴い普電サポート、時短が終了するため、この場合は普電サポート、時短についてはない状態となる。また、演出態様を規定する演出モードは小当りモードとされる。この第2特別遊技状態ST5では、特別変動入賞装置38が開放されるので発射方向は右打ちとされている。
【0100】
図7に、本実施形態における振分率の一例を示す。
図7(a)は、特図変動表示ゲームの結果の振分率の一例である。特図変動表示ゲームの結果には、
図7(a)に示すように、大当り、小当り、サポ当り及びはずれの4種類がある。本実施形態において、大当りの振分率は特
図1と特
図2で共通となっているが、特
図1と特
図2で異なっていても良い。また、本実施形態においては確率設定値にかかわらず大当りの振分率は同一となっているが、確率設定値に応じて異なるようにしても良い。
【0101】
小当りは特
図1では導出されず特
図2でのみ導出可能となっている。また、特別遊技状態を経ずに普電サポート状態に移行可能とするサポ当りは、第1遊技状態ST1における特
図1でのみ導出可能となっている。もちろん、特
図1でも小当りを導出可能としても良い。また、第1遊技状態ST1において特
図2でもサポ当りを導出可能としても良いし、第1遊技状態ST1以外の遊技状態において特
図1及び/又は特
図2でもサポ当りを導出可能としても良い。
【0102】
図7(b)は、普図変動表示ゲームの振分率等を示した。
第1制御状態である第1遊技状態ST1は普電サポートがないサポなし状態であり、普図の当り確率が最も低く、変動時間が最も長く、開放時間は最も短いため、最も開状態となる頻度が低い状態である。
第2制御状態である第2遊技状態ST2は普電サポートがあるが普通変動入賞装置37への入賞はそれほど容易ではない中サポ状態であり、普図の当り確率が2番目に高く、変動時間が2番目に長く、開放時間は2番目に短く、第1遊技状態ST1よりは開状態となる頻度が高い状態である。
第3制御状態である第3遊技状態ST3は普電サポートがある高サポ状態であり、普図の当り確率が最も高く、変動時間が最も短く、開放時間は最も長く、最も開状態となる頻度が高い状態である。
【0103】
図7(c)、(d)は、特
図1、特
図2における大当り種類の振分率の一例である。大当りには、大当り図柄(大当りの結果態様)として、10R大当りA図柄が停止表示される大当りA、10R大当りB図柄が停止表示される大当りB、10R大当りC図柄が停止表示される大当りC、10R大当りD図柄が停止表示される大当りD、10R大当りE図柄が停止表示される大当りEがある。
【0104】
大当りAは、第1特別遊技状態ST4のラウンド数が10ラウンドであり、第1特別遊技状態ST4の終了後に高サポ状態である第3遊技状態ST3に移行する。第3遊技状態ST3は大当りの発生まで滞在可能である。大当りBは、第1特別遊技状態ST4のラウンド数が10ラウンドであり、第1特別遊技状態ST4の終了後に中サポ状態である第2遊技状態ST2に移行して100回のゲームを実行可能となる。大当りCは、第1特別遊技状態ST4のラウンド数が10ラウンドであり、第1特別遊技状態ST4の終了後に中サポ状態である第2遊技状態ST2に移行して200回のゲームを実行可能となる。大当りDは、第1特別遊技状態ST4のラウンド数が10ラウンドであり、第1特別遊技状態ST4の終了後に中サポ状態である第2遊技状態ST2に移行して300回のゲームを実行可能となる。大当りEは、第1特別遊技状態ST4のラウンド数が10ラウンドであり、第1特別遊技状態ST4の終了後にサポなし状態である第1遊技状態ST1に移行する。
【0105】
図7(e)は、特
図1におけるサポ当り種類の振分率の一例である。サポ当りには、サポ当り図柄(サポ当りの結果態様)として、サポ当りA図柄が停止表示されるサポ当りA、サポ当りB図柄が停止表示されるサポ当りB、サポ当りC図柄が停止表示されるサポ当りC、サポ当りD図柄が停止表示されるサポ当りDがある。
サポ当りAは、高サポ状態である第3遊技状態ST3に移行する。サポ当りBは、中サポ状態である第2遊技状態ST2に移行して100回のゲームを実行可能となる。サポ当りCは、中サポ状態である第2遊技状態ST2に移行して200回のゲームを実行可能となる。サポ当りDは、中サポ状態である第2遊技状態ST2に移行して300回のゲームを実行可能となる。
【0106】
図7(f)は、特
図2における小当り種類の振分率の一例である。小当りに基づく第2特別遊技状態ST5で特別変動入賞装置38の特定領域へ遊技球が流入したことにより発生する大当りについては、小当りの種類に基づき大当り種類が選択される。
小当りAに基づく第2特別遊技状態ST5で特定領域へ遊技球が流入した場合(V入賞)は第1特別遊技状態ST4の終了後に高サポ状態である第3遊技状態ST3に移行する。小当りBに基づく第2特別遊技状態ST5で特定領域へ遊技球が流入した場合(V入賞)は第1特別遊技状態ST4の終了後に中サポ状態である第2遊技状態ST2に移行して100回のゲームを実行可能となる。小当りCに基づく第2特別遊技状態ST5で特定領域へ遊技球が流入した場合(V入賞)は第1特別遊技状態ST4の終了後に中サポ状態である第2遊技状態ST2に移行して200回のゲームを実行可能となる。小当りDに基づく第2特別遊技状態ST5で特定領域へ遊技球が流入した場合(V入賞)は第1特別遊技状態ST4の終了後に中サポ状態である第2遊技状態ST2に移行して300回のゲームを実行可能となる。小当りEに基づく第2特別遊技状態ST5で特定領域へ遊技球が流入した場合(V入賞)は第1特別遊技状態ST4の終了後にサポなし状態である第1遊技状態ST1に移行する。
【0107】
また、本実施形態の遊技機では、
図7(g)に示すようにいわゆる天井機能が搭載されている。すなわち、ゲームの実行回数が天井回数(ここでは959)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに高サポ状態である第3遊技状態ST3に移行する。ゲームの実行回数は、低確率状態時であれば普電サポートの有無にかかわらず常に計数を行い、高確率状態時には計数を中断する。本実施形態の遊技機では、特図確率は常に一定であるので常時計数する。また、ゲームの実行回数は、特
図1変動表示ゲームを実行した回数と特
図2変動表示ゲームを実行した回数の合計とする。
【0108】
ゲームの実行回数の計数結果をクリアするタイミングは、天井回数への到達を契機とした普電サポート状態となったとき、条件装置が作動したとき(第1特別遊技状態)となっている。なお、ゲームの実行回数の計数結果をクリアするタイミングは、適宜変更可能であり、例えば、RAM初期化スイッチ112を操作する際にゲーム実行回数のクリアを選択したときや、RAMクリア時に替えて電源投入時としても良い。
【0109】
また、RAMクリア時のうち、設定変更を伴わないRAMクリア時にはゲーム実行回数の計測をクリアして、設定変更を伴うRAMクリア時にはゲーム実行回数の計測をクリアしないようにしても良い。設定変更を伴わないRAMクリア時とは、例えば、設定キースイッチ152はオンせずにRAM初期化スイッチ112をオンしながら電源投入した時などである。このように、設定変更を伴うRAMクリア時にはゲーム実行回数の計測をクリアしないようにすることで、設定変更が行われたことを判別しにくくすることが可能となる。
【0110】
図6に示す遊技状態の移行は、第1特別結果(大当り)の導出、第2特別結果(小当り)の導出、サポ当りの導出、第1特別遊技状態ST4の終了、第2特別遊技状態ST5の終了、規定回数のゲーム数の消化、天井への到達により行われる。
遊技機においてRAMクリアを伴う電源投入があった場合は、第1遊技状態ST1となるようにされている。この第1遊技状態ST1では高い確率でサポ当りを発生可能であり、サポ当りの種類により第2遊技状態ST2又は第3遊技状態ST3に移行する。
第3遊技状態ST3に移行すれば遊技者にとって非常に有利であり、第1遊技状態ST1でこのようなサポ当りを発生可能であることにより遊技店の開店直後の興趣を高めることができる。
【0111】
第2遊技状態ST2で規定回数のゲームを実行すると第1遊技状態ST1に移行する。本実施形態の遊技機では規定回数として100、200、300の3種類があり、いずれかが設定されるようになっている。
この第2遊技状態ST2ではサポ当りは発生しない。また、小当りはメイン変動である特
図1変動表示ゲームでは発生せず、イレギュラー変動の特
図2変動表示ゲームが実行された場合にのみ発生可能であるので、小当りが発生することは非常に稀である。よって、遊技者は大当りの発生を待つ状態となる。このように、第2遊技状態ST2はサポ当りがない分だけ第1遊技状態ST1よりも遊技者にとって不利な状態である。また、規定回数が少ないほど第1遊技状態ST1への移行の時期が早まるため、同じ第2遊技状態ST2でも規定回数が少ないほど遊技者にとって有利となる。
【0112】
第3遊技状態ST3では、普電サポートにより普通変動入賞装置37に遊技球が入賞しやすくなることにより第2始動記憶を発生可能であり、特
図2変動表示ゲームを実行可能となる。
特
図2変動表示ゲームでは高頻度で小当りが発生することで賞球が得られる他、普通変動入賞装置37への入賞による賞球も得られることから、遊技者は持球の消費を抑えて大当りの発生を待つことができる。よって、第3遊技状態ST3は第1遊技状態ST1や第2遊技状態ST2よりも遊技者にとって有利な状態であって有利状態をなすものである。
【0113】
第1遊技状態ST1、第2遊技状態ST2及び第3遊技状態ST3で大当りとなると第1特別遊技状態ST4に移行する。第1特別遊技状態ST4の終了後は、当該第1特別遊技状態ST4を発生した大当りの種類に基づき、第1遊技状態ST1、第2遊技状態ST2又は第3遊技状態ST3に移行する。
【0114】
第1遊技状態ST1、第2遊技状態ST2及び第3遊技状態ST3で小当りとなると第2特別遊技状態ST5に移行する。
第2特別遊技状態ST5において特別変動入賞装置38の内部にある特定領域に遊技球が流入した場合(V入賞)は、第1特別遊技状態ST4に移行する。特定領域への流入の可能性の高さは、特別変動入賞装置38の内部に設けられ、特定領域への遊技球の流入を制御可能なレバー部材をレバーソレノイド38fにより動作して、特定領域への遊技球の流入を許容する状態と特定領域への遊技球の流入を不能とする状態とを切り替えることで制御するようにしている。
【0115】
第1特別遊技状態ST4の終了後は、当該第1特別遊技状態ST4を発生する契機となる第2特別遊技状態ST5を発生した小当りの種類に基づき、第1遊技状態ST1、第2遊技状態ST2又は第3遊技状態ST3に移行する。
また、第2特別遊技状態ST5において特定領域に遊技球が流入しなかった場合は、基本的には小当りを発生した遊技状態に戻る。
ただし、第2遊技状態ST2で規定回数となる特図変動表示ゲームで小当りが発生した場合は、第1遊技状態ST1に移行する。
また、第1遊技状態ST1、第2遊技状態ST2及び第3遊技状態ST3で大当りが発生せずにゲームの実行回数が天井回数(ここでは959回)に達した場合には第3遊技状態ST3に移行する。
【0116】
なお、第3遊技状態ST3から特別遊技状態を経て第1遊技状態ST1に移行する場合であって第2始動記憶が残存している場合には、特別遊技状態の終了後に遊技状態として当該第2始動記憶に基づく特
図2変動表示ゲームを実行する残保留消化状態を経てから第1遊技状態ST1に移行するようにしても良い。
残保留消化状態は、第2始動記憶に基づく特
図2変動表示ゲームを主として実行するので、第1遊技状態ST1よりも遊技者にとって有利な状態であって有利状態をなすものである。
【0117】
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に
図8及び
図9に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる
図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
【0118】
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、
図8及び
図9に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h~01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
【0119】
その後、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ152の状態を読み込み(ステップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行う。ステップX7の処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
【0120】
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
【0121】
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX8)、停電が発生している場合(ステップX8;Y)には、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。
具体的には、ステップX8では、例えば、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し、停電監視信号がオンであるかの判定を行う。そして、停電監視信号がオンである場合は、設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか判定する。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合は、停電監視信号がオンであるかの判定に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合には、停電が発生していると判定する。後述するステップX34,X54においても同様である。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
【0122】
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
【0123】
一方、停電が発生していない場合(ステップX8;N)には、電源投入ディレイタイマを-1更新し(ステップX9)、タイマの値が0であるか判定する(ステップX10)。タイマの値が0でない場合(ステップX10;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、停電が発生しているか判定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップX10;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップX11)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX12)。
【0124】
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップX13)、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理(ステップX14)を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
次いで、RAM異常フラグをセットする(ステップX15)。ここでは、RAMに異常があるか否かにかかわらずRAMに異常があることを前提として、一旦、RAM異常フラグを所定のレジスタにセットする。
【0125】
次いで、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるか判定し(ステップX16)、正常であれば(ステップX16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるか判定する(ステップX17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX18)を行い、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか判定する(ステップX19)。チェックサムが一致する場合(ステップX19;Y)には、RAMに異常がないためRAM異常フラグをクリアして(ステップX20)、ステップX21へ移行する。
【0126】
また、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX16;NもしくはステップX17;N)、チェックサムが一致しないと判定された場合(ステップX19;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態であるか判定する(ステップX21)。そして、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態である場合(ステップX21;N)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX22)。RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX22;Y)には、RAMに異常があるため、遊技制御装置100が異常であることを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。
【0127】
一方、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX22;N)には、確率設定変更中フラグがセットされているか判定する(ステップX23)。そして、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX23;Y)には、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。ここでセットされている確率設定中フラグは、停電発生前にセットされた確率設定中フラグである。すなわち、確率設定値の変更中に遊技機の電源が遮断して再起動した場合には、遊技制御装置100の動作が停止するのでステップX24の処理を行う。
次いで、遊技停止時の7セグ表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX25)。その後、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力して(ステップX26)、ステップX25に戻る。
【0128】
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態である場合(ステップX21;Y)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX27)。そして、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX27;N)には、確率設定変更中フラグをセットする(ステップX29)。これにより確率設定値変更モードに移行する。その後、確率設定変更中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信して(ステップX30)、ステップX31へ移行する。演出制御装置300では、確率設定変更中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の変更中である旨を示す報知を行う。
一方、RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX27;Y)には、確率設定値をクリアする処理(ステップX28)を行う。これにより、RWM内の確率設定値用の領域に0がセットされて、確率設定値が“設定1”となる。その後、ステップX29,X30の処理を行って、ステップX31へ移行する。
【0129】
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態であり(ステップX21;N)、RAM異常フラグも確率設定変更中フラグもセットされていない場合(テップX22;N及びステップX23;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152がオン状態であるか判定する(ステップX35)。そして、設定キースイッチ152がオン状態でない場合(ステップX35;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいてRAM初期化スイッチ112がオン状態であるか判定する(ステップX43)。
【0130】
RAM初期化スイッチ112がオン状態でないと判定した場合(ステップX43;N)、すなわち設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態である場合には、ステップX41へ移行して停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
一方、RAM初期化スイッチ112がオン状態であると判定した場合(ステップX43;Y)には、ステップX44へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
【0131】
また、設定キースイッチ152がオン状態である場合(ステップX35;Y)には、確率設定確認中フラグをセットする(ステップX36)。これにより確率設定値確認モードに移行する。その後、確率設定確認中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX37)。演出制御装置300では、確率設定確認中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の確認中である旨の報知を行う。
【0132】
そして、50m秒間以上のセキュリティ信号の出力を保証するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128m秒に対応する値をセーブする(ステップX31)。セキュリティ信号は、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである場合にはタイマ割込み処理の確率設定変更/確認処理(ステップX122)で出力され、それ以外の場合はタイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)で出力される。したがって、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合には、タイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)によってセキュリティ信号が継続して出力される。すなわち、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合であっても、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから128m秒間はセキュリティ信号が出力される。なお、ステップX31においてセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする値は128m秒に対応する値に限定されない。ただし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから少なくとも50m秒間はセキュリティ信号を出力する必要があるため、50m秒以上に対応する値をセーブする必要がある。
【0133】
そして、割込みを許可し(ステップX32)、設定キースイッチ152がオフ状態であるか判定する(ステップX33)。ステップX33では、ステップX6で読み込んだ状態(電源投入時の状態)に基づいて判定するのではなく、タイマ割込み処理(
図10)の入力処理(ステップX103)で読み込んだ状態(現時点の状態)に基づいて判定する。ステップX33で設定キースイッチ152がオフ状態である判定された場合に、確率設定値が確定される。
設定キースイッチ152がオフ状態でない場合(ステップX33;N)には、停電が発生しているか判定し(ステップX34)、停電が発生していない場合(ステップX34;N)には、ステップX33に戻り、停電が発生している場合(ステップX34;Y)には、ステップX55へ移行する。確率設定変更中フラグがセットされている状態でステップX34にて停電が発生していると判定された場合に、当該停電から復旧した後のメイン処理(
図8及び
図9)のステップX23において、確率設定変更中フラグがセットされていると判定される。
【0134】
一方、設定キースイッチ152がオフ状態である場合(ステップX33;Y)には、割込みを禁止する処理(ステップX38)を行う。割込みを許可する処理(ステップX32)を行ってから割込みを禁止する処理(ステップX38,X55)を行うまでの間は、タイマ割込み処理(
図10)が所定時間周期(例えば4m秒)で行われる。当該タイマ割込み処理では、確率設定値に関する処理である確率設定変更/確認処理(ステップX122)が行われる。すなわち、確率設定値の変更や確認が終了するまで(あるいは停電が発生するまで)の間、メイン処理は待機していることとなる。
次いで、報知終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX39)。演出制御装置300では、報知終了のコマンドを受信することに基づき、実行中の報知(確率設定値の変更中である旨を示す報知又は確率設定値の確認中である旨の報知)を終了する。
【0135】
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX40)、確率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX40;N)、すなわち確率設定確認中フラグがセットされている場合には、初期化すべき領域(例えば、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域)に停電復旧時の初期値をセーブする処理等を行う停電復旧処理(ステップX41)を行う。確率設定確認中フラグは、このステップX41でクリアされる。
その後、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップX42)、ステップX47へ移行する。本実施形態の場合、ステップX42では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特
図1保留数コマンド、特
図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定のコマンドとしては、特
図1及び特
図2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンドを送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、高確率回数情報コマンド等も送信する。
【0136】
一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX40;Y)には、確率設定値以外のRAM領域を0クリアする(ステップX44)。ステップX44では、確率設定値用のRAM領域(ワーク領域(確率設定値の1バイト領域))と性能表示(ベース値や役物比率の表示)用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)はクリアせず、遊技制御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)を0クリアする。したがって、確率設定変更中フラグは、このステップX44でクリアされる。なお、ステップX44では、スタック領域や未使用領域をクリアしてもしなくても良い。
【0137】
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX45)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信する(ステップX46)。本実施形態の場合、ステップX46では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特
図1保留数コマンド、特
図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや普電サポートありとした特図変動表示ゲームの実行回数の情報であるサポート回数情報コマンド等も送信する。
【0138】
次いで、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX47)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
【0139】
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1~n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する特図図柄乱数、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップX48)、割込みを許可する(ステップX49)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
【0140】
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップX50)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、特図図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、特図図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、特図図柄乱数、当り乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは-1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、特図図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
なお、本実施形態では、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)を設けていないため、普図の当り図柄は1種類しかないが、当り図柄乱数を設けて普図の当り図柄を複数種類の中から選択するようにしても良い。
【0141】
ステップX50の初期値乱数更新処理の後、割込みを禁止する処理(ステップX51)を行って、性能表示編集処理(ステップX52)を行う。そして、割込みを許可する処理(ステップX53)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX54)、停電が発生していない場合(ステップX54;N)には、初期値乱数更新処理(ステップX50)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX50)の前に割込みを許可する(ステップX49)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
【0142】
なお、ステップX50での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
【0143】
一方、停電が発生している場合(ステップX54;Y)には、一旦割込みを禁止する処理(ステップX55)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX56)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX57)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX58)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX59)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX60)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップX61)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
【0144】
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
【0145】
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
【0146】
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、
図10のタイマ割込み処理が開始される。
【0147】
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理におけるステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップX103)を行う。
【0148】
次いで、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされているか判定し(ステップX104)、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされている場合(ステップX104;Y)には、確率設定変更/確認処理(ステップX122)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
一方、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグの両方がセットされていない場合(ステップX104;N)には、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、レバーソレノイド38f、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX105)を行う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
【0149】
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップX106)、乱数更新処理1(ステップX107)、乱数更新処理2(ステップX108)を行う。乱数更新処理1(ステップX107)では、初期値乱数更新処理の対象となっている特図図柄乱数、当り乱数の初期値(スタート値)が更新される。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、賞球の設定、前面枠やガラス枠の開放や、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38への不正入賞などのエラーの監視を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX109)を行う。
【0150】
次に、異常排出発生中であるか判定する(ステップX110)。異常排出とは、特別変動入賞装置38において、特別変動入賞装置38から排出される遊技球数(特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数)が、特別変動入賞装置38に流入した遊技球数(大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数)を上回ることである。なお、異常排出発生中である場合には異常排出フラグがセットされている。そして、異常排出発生中である場合(ステップX110;Y)には、ステップX116へ移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。
【0151】
一方、異常排出発生中でない場合(ステップX110;N)には、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップX112)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップX114)を行って、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX115)を行う。
【0152】
次いで、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップX116)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップX117)、振動センサ65からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う振動不正監視処理(ステップX118)、異常排出が発生していないか判定する処理を行う異常排出監視処理(ステップX119)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップX120)、性能表示装置153の制御に関する性能表示モニタ制御処理(ステップX121)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
【0153】
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
【0154】
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップX112)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
【0155】
図11に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
【0156】
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。そして、特定領域38hでの遊技球の検出を監視する特定領域スイッチ監視処理を行う(ステップA3)。
【0157】
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ-1更新する(ステップA4)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップA5)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA5;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA6)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA7)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA8)。
【0158】
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
【0159】
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
【0160】
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
【0161】
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
【0162】
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA16)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA17)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA18)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。
【0163】
その後、特
図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特
図1表示器51による特別図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。そして、特
図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA22)、特
図2表示器52による特別図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップA23)を行う。その後、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップA24)を行って、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA5にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA5;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA20の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
【0164】
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理において行われる特図始動口スイッチ共通処理の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
【0165】
図12に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を+1更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA135の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
【0166】
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
【0167】
また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)を+1更新して(ステップA136)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ハード乱数取得処理にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。
【0168】
次いで、監視対象の始動口スイッチの特図図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの特図図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)を行う。
次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
【0169】
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域での遊技球の検出に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
【0170】
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
【0171】
図13に示すように、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り用特図図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA168の処理に移行する。
【0172】
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り用特図図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA168の処理に移行する。
【0173】
一方、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、大当り乱数値がサポ当り判定値と一致するか否かによりサポ当りであるか否かを判定するサポ当り判定処理(ステップA163)を行う。そして、判定結果がサポ当りでない場合(ステップA164;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA167)、ステップA168の処理に移行する。
また、判定結果がサポ当りである場合(ステップA164;Y)には、サポ当り用特図図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA165)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA166)、ステップA168の処理に移行する。
【0174】
なお、上述したようにサポ当りは第1遊技状態ST1での特
図1変動表示ゲームでのみ発生可能である。よって、判定結果がサポ当りであると判定できるのは、判定対象の始動記憶が第1始動記憶であって第1遊技状態ST1で消化されることが判明している場合に限られる。このため、サポ当り判定処理では現在の遊技状態や始動記憶の状態も考慮するようにする。また、サポ当りについての先読み処理を行わないようにしても良い。
【0175】
そして、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA168)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA169)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA170)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA171)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA172)、演出コマンド設定処理を行い(ステップA173)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA170における特図情報設定処理、ステップA171における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
【0176】
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
【0177】
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
【0178】
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図14に示すように、特図普段処理では、先ず、特
図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA301)。特
図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特
図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA305)。そして、特
図1保留数が「0」である(ステップA305;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA309)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA309;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA310)。
【0179】
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA311)、演出コマンド設定処理(ステップA312)を行う。次いで、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定して(ステップA313)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA314)。そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA315)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA316)、特図普段処理を終了する。すなわち、特図変動表示ゲームを開始可能な状態であるが始動条件が成立しない場合に、待機情報をなす客待ちデモコマンドを演出制御装置300に送信するようにしていることとなる。
一方、ステップA309にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA309;Y)は、ステップA310~A312の処理を行わずに、ステップA313の処理へ移行する。
【0180】
また、ステップA301にて、特
図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特
図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する(ステップA302)。次いで、演出コマンド設定処理(ステップA303)を行い、特
図2変動開始処理(ステップA304)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA305にて、特
図1保留数が「0」でない場合(ステップA305;N)は、特
図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する(ステップA306)。次いで、演出コマンド設定処理(ステップA307)を行い、特
図1変動開始処理(ステップA308)を行って、特図普段処理を終了する。
【0181】
〔特
図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特
図1変動開始処理(ステップA308)の詳細について説明する。特
図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
図15(a)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特
図1)を示す特
図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA321)。次に、大当り乱数を判定して第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定するとともに、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判別するための小当りフラグにはずれ情報や小当り情報を設定する処理や、第1特図変動表示ゲームがサポ当りであるか否かを判別するためのサポ当りフラグにはずれ情報やサポ当り情報を設定する処理を行う大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を行う。
【0182】
次に、特
図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特
図1停止図柄設定処理(ステップA323)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA324)を行う。パラメータとしては遊技状態、保留数、停止図柄パターン番号及び残りの普電サポート回数などが用いられる。次に、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特
図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA325)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA326)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA327)を行う。
【0183】
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA328)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA329)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA330)、特
図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA331)。その後、特
図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA332)、特
図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特
図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定する(ステップA333)。次いで、特
図1変動図柄番号領域に初期値(ここでは「0」)をセーブして(ステップA334)、特
図1変動開始処理を終了する。
【0184】
〔特
図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特
図2変動開始処理(ステップA304)の詳細について説明する。特
図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、
図15(a)に示した特
図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
【0185】
図15(b)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特
図2)を示す特
図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA341)。次に、大当り乱数を判定して第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定するとともに、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判別するための小当りフラグにはずれ情報や小当り情報を設定する処理や、第2特図変動表示ゲームがサポ当りであるか否かを判別するためのサポ当りフラグにはずれ情報やサポ当り情報を設定する処理を行う大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
【0186】
次に、特
図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特
図2停止図柄設定処理(ステップA343)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)を行う。パラメータとしては遊技状態、保留数、停止図柄パターン番号及び残りの普電サポート回数などが用いられる。次に、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特
図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)を行う。
【0187】
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA348)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA349)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA350)、特
図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA351)。その後、特
図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA352)、特
図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特
図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定する(ステップA353)。次いで、特
図2変動図柄番号領域に初期値(ここでは「0」)をセーブして(ステップA354)、特
図2変動開始処理を終了する。
【0188】
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段に記憶された始動記憶に基づき特図変動表示ゲームを実行する特図変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図変動表示ゲーム実行制御手段は、第1始動記憶に基づき特図変動表示ゲームとして第1特図変動表示ゲームを実行し、第2始動記憶に基づき特図変動表示ゲームとして第2特図変動表示ゲームを実行することとなる。
【0189】
〔特
図1停止図柄設定処理〕
図16に、本実施形態の特
図1変動開始処理における特
図1停止図柄設定処理(ステップA323)を示す。
この特
図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特
図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特
図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA433)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特
図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により大当り種類が選択される。
【0190】
その後、特
図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特
図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA438)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、特別遊技状態の終了後の演出モード及び特別遊技状態の終了後の変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオを設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
【0191】
一方、大当り1フラグは大当りでない場合(ステップA431;N)は、小当りフラグ1は小当りであるかを判定し(ステップA440)、小当りである場合(ステップA440;Y)は、特
図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA441)。次に、特
図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA442)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特
図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA443)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA444)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA445)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
【0192】
また、小当りフラグ1は小当りでない場合(ステップA440;N)は、サポ当りフラグ1がサポ当りかを判定し(ステップA446)、サポ当りである場合(ステップA446;Y)は、特
図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA447)。次に、特
図1サポ当り図柄テーブルを設定し(ステップA448)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特
図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA449)。この処理によりサポ当り種類が選択される。
【0193】
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA450)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA451)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA452)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
また、サポ当りフラグ1はサポ当りでない場合(ステップA446;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特
図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA453)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA454)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
【0194】
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA456)、演出コマンド設定処理(ステップA457)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA458)、特
図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA459)、特
図1停止図柄設定処理を終了する。
【0195】
〔特
図2停止図柄設定処理〕
図17に、本実施形態の特
図2変動開始処理における特
図2停止図柄設定処理(ステップA343)を示す。なお、特
図2停止図柄設定処理は、特
図1停止図柄設定処理と同じ処理を、特
図2を対象として行うものである。
この特
図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA471)、大当りである場合(ステップA471;Y)は、特
図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA472)。次に、特
図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA473)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特
図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA474)。この処理により大当り種類が選択される。
【0196】
その後、特
図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA475)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA476)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特
図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA477)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA478)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA479)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、特別遊技状態の終了後の演出モード及び特別遊技状態の終了後の変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオを設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
【0197】
一方、大当りフラグ2は大当りでない場合(ステップA471;N)は、小当りフラグ2は小当りであるかを判定し(ステップA480)、小当りである場合(ステップA480;Y)は、特
図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA481)。次に、特
図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップA482)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特
図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA483)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA484)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA485)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
【0198】
また、小当りフラグ2は小当りでない場合(ステップA480;N)は、サポ当りフラグ2がサポ当りかを判定し(ステップA486)、サポ当りである場合(ステップA486;Y)は、特
図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA487)。次に、特
図2サポ当り図柄テーブルを設定し(ステップA488)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特
図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA489)。この処理によりサポ当り種類が選択される。
【0199】
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA490)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA491)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA492)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
また、サポ当りフラグ2がサポ当りでない場合(ステップA486;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特
図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA493)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA494)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
【0200】
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA496)、演出コマンド設定処理(ステップA497)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA498)、特
図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA499)、特
図2停止図柄設定処理を終了する。
このように各結果の停止図柄の設定を行う際に、結果にかかわらず共通の特図図柄乱数を用いることで必要な乱数の種類を少なくでき、遊技機の仕様やプログラムの簡素化を図ることができて、制御の負担を軽減することができる。
【0201】
〔特図変動中処理〕
図18に、本実施形態の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)を示す。
この特図変動中処理では、まず、変動図柄判別フラグに対応する図柄停止コマンドを準備して(ステップA601)、演出コマンド設定処理(ステップA602)を行う。次いで、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA603)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA604)。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止表示時間を設定する停止表示時間設定手段をなす。
【0202】
次に、普電サポート中であるかを判定し(ステップA605)、普電サポート中でない場合(ステップA605;N)はステップA612に移行する。また、普電サポート中である場合(ステップA605;Y)は、時間短縮変動回数領域の時間短縮変動回数を-1更新し(ステップA609)、時間短縮変動回数が0になったかを判定する(ステップA610)。
時間短縮変動回数が0である場合(ステップA610;Y)は、普電サポートを終了するための時短終了設定処理を行い(ステップA611)、ステップA612に移行する。また、時間短縮変動回数が0でない場合(ステップA610;N)は、ステップA612に移行する。
【0203】
演出モード情報チェック処理(ステップA612)を行った後、残保留消化状態が終了したかを判定する(ステップA613)。
残保留消化状態とは、第3遊技状態ST3から特別遊技状態を経て第1遊技状態ST1に移行する場合であって、特別遊技状態の終了後に第2始動記憶が残存している状態である。この残保留消化状態が終了したとは、第2始動記憶の全てを消化した場合の他、第3遊技状態ST3の終了の際に第2始動記憶が存在しなかった場合も含む。
残保留消化状態が終了していない場合(ステップA613;N)は、ステップA616に移行する。また、残保留消化状態が終了した場合(ステップA613;Y)は、結果がはずれであるかを判定する(ステップA614)。
結果がはずれでない場合(ステップA614;N)は、ステップA616に移行する。
結果がはずれである場合(ステップA614;Y)は、時短終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA615)、ステップA616に移行する。
【0204】
ステップA616では、処理番号として特図表示中処理にかかる「2」を設定し(ステップA616)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA617)。さらに、特
図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA618)、特
図2の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA619)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば、256m秒)をセーブする(ステップA620)。その後、特
図1表示器51における特
図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特
図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特
図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA621)、特
図2表示器52における特
図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特
図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特
図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA622)、特図変動中処理を終了する。
【0205】
〔時短終了設定処理〕
図19に、特図変動中処理における時短終了設定処理(ステップA611)を示す。この時短終了設定処理では、まず、時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA632)。
【0206】
次いで、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA633)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップA634)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA635)。
そして、時間短縮変動回数領域をクリアし(ステップA636)、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA638)、第1遊技状態表示部56aを消灯した状態とするため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA639)、通常ベース状態判定領域に通常ベース状態情報をセーブして(ステップA640)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
なお、本実施形態の遊技機では、第2遊技状態ST2から第1遊技状態ST1に移行する場合でも、発射方向は左打ちのままであり、ベース状態も通常ベース状態のままとなるので、ステップA638からA640の処理は行わなくても良い。
【0207】
〔特図表示中処理〕
図20及び
図21に、本実施形態の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)を示す。
この特図表示中処理では、まず、大当りフラグ1設定処理にて設定されたサポ当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定されたサポ当りフラグ2と、をロードして(ステップA701)、RWMのサポ当りフラグ1領域及びサポ当りフラグ2領域をクリアする(ステップA702)。
次いで、大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定された小当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの小当りフラグ1領域及び小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA704)。
【0208】
次いで、大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA705)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA706)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA707)、大当りである場合(ステップA707;Y)は、第2特図変動表示ゲームの大当り(特
図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA710)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA711)。
【0209】
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA707;N)は、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA708)、大当りである場合(ステップA708;Y)は、第1特図変動表示ゲームの大当り(特
図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA709)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA711)。
【0210】
次いで、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA712)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA713)。
【0211】
次に、RWMの飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)を行う。続けて、特
図1又は特
図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA718)、演出コマンド設定処理(ステップA719)を行う。このファンファーレコマンドが特別遊技状態の開始時に演出制御装置300に送信される特別遊技状態開始情報をなす。
【0212】
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA720)。本実施形態の場合、ステップA720において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはON、出玉のない大当り(所謂、突確大当りなど。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればON、それ以外ではOFFとなる。
また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはON、出玉のない大当りである場合にはOFFとなる。なお、本実施形態の遊技機では、全て出玉のある大当りである。
【0213】
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間を設定して(ステップA721)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA722)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA723)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
【0214】
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA724)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA725)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA726)を行い、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、特別変動入賞装置38を開状態に変換する特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
【0215】
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA708;N)は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA727)。本実施形態の遊技機では、特図確率は常に一定であるので常に高確率状態でないと判定し(ステップA727;N)、天井到達済みフラグがあるかを判定する(ステップA728)。
天井到達済みフラグがある場合(ステップA728;Y)は、天井に到達することに基づく普電サポートの開始に関する処理を行わず、ステップA732に移行する。天井到達済みフラグは、天井に到達することに基づきセットされ、大当りの発生に基づきクリアされるようになっている。これにより、天井に到達することに基づき普電サポートが開始された場合には、大当りを経過した後でなければ新たな天井への到達に基づく普電サポートが開始されないようにすることができる。
【0216】
天井到達済みフラグがない場合(ステップA728;N)は、天井カウンタ領域の値を+1更新し(ステップA729)、天井に到達したかを判定する(ステップA730)。天井に到達していない場合(ステップA730;N)は、ステップA732に移行する。また、天井に到達した場合(ステップA730;Y)は、天井時短発動フラグ及び天井到達済みフラグをセットし(ステップA731)、ステップA732に移行する。
【0217】
ステップA732では、ロードされた小当りフラグ2が小当りかを判定して(ステップA732)、小当りである場合(ステップA732;Y)は、第2特図変動表示ゲームの小当り(特
図2小当り)の開始に関する試験信号(例えば、特別図柄2小当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA735)、ステップA736に移行する。
また、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップA732;N)は、ロードされた小当りフラグ1が小当りかを判定して(ステップA733)、小当りである場合(ステップA733;Y)は、第1特図変動表示ゲームの小当り(特
図1小当り)の開始に関する試験信号(例えば、特別図柄1小当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA734)、ステップA736に移行する。
【0218】
次いで、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA736)。本実施形態の遊技機では、特図確率は常に一定であるので常に高確率状態でないと判定し(ステップA736;N)、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA737)、演出コマンド設定処理(ステップA738)を行う。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA739)、演出コマンド設定処理(ステップA740)を行う。この小当りファンファーレコマンドも特別遊技状態の開始時に演出制御装置300に送信される特別遊技状態開始情報をなす。
そして、小当りファンファーレ中処理に移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA741)を行って、特図表示中処理を終了する。
【0219】
一方、小当りフラグ1が小当りでない場合(ステップA733;N)は、天井時短発動フラグがあるかを判定する(ステップA751)。天井時短発動フラグがある場合(ステップA751;Y)は、天井時短回数の初期値を時間短縮変動回数領域にセーブし(ステップA752)、サポ作動設定処理(ステップA756)に移行する。
天井への到達により移行する第3遊技状態ST3には大当りの発生まで滞在可能とするため、ここでは、時間短縮変動回数領域に特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームの実行回数の合計に基づく終了条件として十分に大きい値である10000をセーブする。
【0220】
また、天井時短発動フラグがない場合(ステップA751;N)は、ロードされたサポ当りフラグ2がサポ当りかを判定する(ステップA753)。サポ当りでない場合(ステップA753;N)は、ロードされたサポ当りフラグ1がサポ当りかを判定する(ステップA754)。サポ当りでない場合(ステップA754;N)は、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA757)を行って、特図表示中処理を終了する。
【0221】
一方、サポ当りフラグ2がサポ当りである場合(ステップA753;Y)又はサポ当りフラグ1がサポ当りである場合(ステップA754;Y)は、時間短縮判定データに対応する初期値を時間短縮変動回数領域にセーブし(ステップA755)、サポ作動設定処理(ステップA756)に移行する。
ここでは、時間短縮変動回数領域に特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームの実行回数の合計に基づく終了条件としてサポ当りの種類に対応した値をセーブする。
サポ作動設定処理(ステップA756)を行った後、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA757)を行って、特図表示中処理を終了する。
【0222】
以上の処理では、天井へ到達したか否かの判定は特図変動表示ゲームの終了時に行っており(ステップA727~A731)、サポ当りの当選と天井への到達が同一の特図変動表示ゲームで発生した場合には、天井への到達に基づく遊技状態の移行を優先するようにしている(ステップA751~A756)。
【0223】
天井への到達とサポ当りの当選が同一の特図変動表示ゲームで発生することは稀であり、特図変動表示ゲームの開始時において常にこれをチェックすることは制御の無駄となる。そこで、本実施形態のようにすることで、このような無駄な処理が不要となり、特図変動表示ゲームの開始時における制御を簡単なものとすることができる。
【0224】
なお、サポ当りや天井への到達に基づいてそれぞれ特定の変動パターンや結果態様を設定するようにした場合、サポ当りの当選と天井への到達が同一の特図変動表示ゲームで発生した場合には、当該特図変動表示ゲームでは開始時にサポ当りに基づく変動パターンや結果態様が選択されるが、特図変動表示ゲームの終了後に移行する遊技状態はサポ当りに基づく遊技状態ではなく天井への到達に基づく遊技状態とされる。
変動パターンや結果態様としてはサポ当りに対応したものが選択されるのに対し、移行する遊技状態は天井への到達に基づく遊技状態となるという矛盾が生じるが、天井への到達の場合は確実に第3遊技状態ST3に移行するので遊技者にとって有利であり遊技者が不満を持つことはない。
【0225】
特図変動表示ゲームの開始時における制御に余裕がある場合には、特図変動表示ゲームの開始時に天井への到達とサポ当りの当選が同一の特図変動表示ゲームで発生するかを判定するようにしても良い。天井への到達とサポ当りの当選が同一の特図変動表示ゲームで発生する場合には、特図変動表示ゲームの変動パターンや結果態様をはずれ結果に対応したものや天井への到達に対応したものとすることで矛盾が生じないようにすることができる。本実施形態の遊技機では、サポ当りや天井への到達に基づいて特定の変動パターンや結果態様を設定しないため、このような矛盾が生じることはない。
また、天井への到達とサポ当りの当選が同一の特図変動表示ゲームで発生する場合に、サポ当りの種類に基づく遊技状態の移行を優先するようにしても良い。
【0226】
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
図22に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA726)を示す。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
【0227】
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力)、大当り4信号をON(大当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA793)、高確率&時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA797)。
【0228】
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA798)、高確率状態の表示に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(例えば、第3遊技状態表示部56c)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA801)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域をクリアする(ステップA803)。これにより普電サポート及び時短状態が終了する。さらに、天井カウンタ領域をクリアし(ステップA804)、天井時短発動フラグ領域をクリアして(ステップA805)、天井到達済みフラグ領域をクリアする(ステップA806)。
【0229】
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA807)、演出残り回転数領域をクリアして(ステップA808)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA809)。そして、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA810)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA811)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。
【0230】
〔サポ作動処理〕
図23に、上述の特図表示中処理におけるサポ作動処理(ステップA756)を示す。
このサポ作動設定処理では、まず、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号及び大当り3信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA821)。次に時短信号制御タイマ領域にタイマ初期値をセーブする(ステップA822)。ここではタイマ初期値として128msをセーブする。これにより、時短の開始に関する信号のうち、大当り3信号に関しては短い時間だけ出力されるようになる。
【0231】
次いで、時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA823)。
【0232】
さらに、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA824)、普図ゲートモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップA825)、確率状態フラグを維持して時短ありにするために、特図ゲームモードフラグ領域に特図時短ありフラグを合成する(ステップA826)。
次いで、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA827)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップA828)。なお、第2遊技状態ST2に移行する場合には左打ちとなるのでステップA827、828では左打ちの設定を行う。
そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA829)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA830)。演出モード移行情報に基づき対応するテーブルのアドレスを取得することで、変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオも取得される。
【0233】
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、サポ当りとなった特図変動表示ゲームの終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA831)。さらに、サポ当りとなった特図変動表示ゲームの終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA832)、サポ当りとなった特図変動表示ゲームの終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA833)。ここでセーブされた情報に基づき、サポ当りとなった特図変動表示ゲームの終了後から所定回数の特図変動表示ゲームを実行することに基づき演出モードや変動選択テーブル群が移行するようになる。
【0234】
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA834)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA835)、演出コマンド設定処理(ステップA836)を行う。次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA837)、演出コマンド設定処理(ステップA838)を行い、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA839)、演出コマンド設定処理(ステップA840)を行う。
そして、時間短縮判定データ領域をクリアし(ステップA841)、演出モード移行情報領域をクリアして(ステップA842)、サポ作動設定処理を終了する。
【0235】
〔大当り終了処理〕
図24に、本実施形態の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)を示す。
この大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類に基づき設定される時間短縮判定データが、特別遊技状態の終了後に時短状態(普電サポートありの状態)となる場合に設定される時短ありデータかを判定する(ステップA901)。
時短ありデータでない場合(ステップA901;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、時短ありデータである場合(ステップA901;Y)は、大当り終了設定処理2を行う(ステップA903)。そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA904)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA905)。演出モード移行情報には変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオも含まれている。
【0236】
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理や変動選択テーブル群の管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブする(ステップA906)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA907)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA908)。ここでセーブされた情報に基づき、特別遊技状態の終了後から所定回数の特図変動表示ゲームを実行することに基づき演出モードや変動選択テーブル群が移行するようになる。
【0237】
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA909)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA910)、演出コマンド設定処理(ステップA911)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「時短あり」、「時短なし」の何れかに、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA912)、演出コマンド設定処理(ステップA913)を行う。
次いで、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA914)、演出コマンド設定処理(ステップA915)を行う。
【0238】
次いで、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA916)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA917)。
その後、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号をOFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA918)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA919)。続いて、時間短縮判定データ領域の情報をクリアし(ステップA920)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA921)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA922)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA923)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA924)、大当り終了処理を終了する。
【0239】
〔大当り終了設定処理1〕
図25(a)に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA902)を示す。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA931)。次いで、時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA932)。
【0240】
次いで、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA933)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップA934)、特図ゲームモードフラグ領域に時短なしフラグをセーブする(ステップA935)。その後、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA936)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後に時短なしの第1遊技状態ST1(普電サポートなしの状態)となる。
【0241】
〔大当り終了設定処理2〕
図25(b)に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA903)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA941)。高確率の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で外部情報出力データ領域にセーブされる。次いで、時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA942)。
【0242】
次に、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA943)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブし(ステップA944)、特図ゲームモードフラグ領域に時短ありフラグをセーブする(ステップA945)。その後、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(ここでは250)をセーブして(ステップA946)、大当り終了設定処理2を終了する。
【0243】
以上の処理により、特別遊技状態の終了後に第2遊技状態ST2又は第3遊技状態ST3(普電サポートありの状態)となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(ここでは100、200、300又は10000)をセットすることで、所定回数(ここでは100、200、300又は10000回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態となる頻度が最も高く入賞容易な第3制御状態とする特定遊技状態(時短状態、普電サポート状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。
【0244】
〔特定領域スイッチ監視処理〕
図26に、特図ゲーム処理における特定領域スイッチ監視処理(ステップA3)を示す。この特定領域スイッチ監視処理では、まず、小当り中であるかを判定する(ステップA41)。ここでの小当り中とは、小当り中処理及び小当り残存球処理を行っている期間である。この小当り中でない場合(ステップA41;N)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。すなわち、特定領域スイッチ38dは、小当り中処理及び小当り残存球処理を行っている期間でのみ有効とされる。また、小当り中である場合(ステップA41;Y)は、条件装置が作動中であるかを判定する(ステップA42)。
【0245】
条件装置が作動中である場合(ステップA42;Y)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、条件装置が作動中でない場合(ステップA42;N)は、特定領域スイッチに入力があるかを判定する(ステップA43)。そして、特定領域スイッチに入力がない場合(ステップA43;N)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、特定領域スイッチに入力がある場合(ステップA43;Y)は、特定領域通過フラグをセットし(ステップA44)、特定領域スイッチ監視処理を終了する。後にこの特定領域通過フラグがあることに基づき第1特別遊技状態を発生させる処理が行われるようになる。
【0246】
〔小当り残存球処理〕
図27に、特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA18)を示す。この小当り残存球処理では、まず、残存球エラーの発生中であるかを判定する(ステップA861)。残存球エラーの発生中である場合(ステップA861;Y)は、ステップA863に移行する。また、残存球エラーの発生中でない場合(ステップA861;N)は、残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップA862)。残存球カウンタが0でない場合(ステップA862;N)は、小当り残存球処理を終了する。また、残存球カウンタが0である場合(ステップA862;Y)は、ステップA863以降の小当りを終了するための処理を行う。
【0247】
すなわち、特別変動入賞装置38内の残存球が全て排出されてから小当りを終了するための処理を行うようにしている。ただし、最後に遊技球が特別変動入賞装置38に流入してから所定時間以上経っても排出が確認できない状態である残存球エラー中の場合は、排出に必要な時間が十分経過したものとして小当りを終了するための処理に移行するようにしている。もちろん残存球エラー中の場合は小当りを終了するための処理に移行しないようにしても良い。よって、ステップA861の処理は行わないようにしても良い。
【0248】
小当りを終了するための処理では、まず、特定領域通過があったかを判定する(ステップA863)。特定領域38hに遊技球が流入して通過した場合は、特定領域スイッチ38dにより検出されて特定領域通過フラグがセットされる。ここではこの特定領域通過フラグの有無により特定領域通過があったかを判定する。特定領域通過があった場合(ステップA863;Y)は、ステップA870に移行して特別遊技状態を発生させる処理を行う。また、特定領域通過がない場合(ステップA863;N)は、ステップA864に移行して第2特別遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とするための処理を行う。
【0249】
ステップA864以降の第2特別遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とするための処理では、処理番号として小当り終了処理にかかる10を設定し(ステップA864)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA865)。次に、小当りエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA866)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA867)。そして、大入賞口カウント数領域をクリアし(ステップA868)、小当り中制御ポインタ領域をクリアして(ステップA869)、小当り残存球処理を終了する。
【0250】
一方、特定領域通過があり(ステップA863;Y)、ステップA870以降の第1特別遊技状態を発生させる処理を行う場合は、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップA870)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA871)。次に、V大当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA872)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA873)。
【0251】
その後、大当り(V大当り)の開始に関する信号外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA874)、大当り(V大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA875)。
【0252】
そして、遊技状態表示番号領域に大当り中の番号をセーブし(ステップA876)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA877)、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得してラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA878)。さらに、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してラウンドLEDポインタ領域にセーブし(ステップA879)、ラウンド数領域に初期値(ここでは1)をセーブする(ステップA880)。ラウンド数の上限値としては10ラウンドが設定されるが、小当り動作が1ラウンド目に相当するので、ラウンド数初期値として1を設定することで特別遊技状態では9ラウンド分の開放が行われるようにしている。
【0253】
その後、処理番号としてファンファーレ/インターバル処理にかかる3を設定し(ステップA881)、特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA882)。さらに、V大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA883)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA884)を行って、ステップA868に移行する。
【0254】
〔小当り終了処理〕
図28に、本実施形態の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA19)を示す。
この小当り終了処理では、まず、普電サポート中であるかを判定する(ステップA931)。なお、ここでの普電サポート中とは第3遊技状態ST3のみを指し、第2遊技状態ST2の場合は普電サポート中でないとする。普電サポート中である場合(ステップA931;Y)は、ステップA937に移行する。普電サポート中でない場合(ステップA931;N)は、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA932)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA933)、ステップA937に移行する。
【0255】
次に、天井時短発動フラグがあるかを判定する(ステップA937)。天井時短発動フラグがない場合(ステップA937;N)は、ステップA940に移行する。また、天井時短発動フラグがある場合(ステップA937;Y)は、天井時短回数の初期値を時間短縮変動回数1領域と時間短縮変動回数2領域にセーブする(ステップA938)。ここでは時間短縮変動回数領域に10000を設定する。
そして、サポ作動設定処理を行い(ステップA939)、ステップA940に移行する。
【0256】
その後、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA940)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA941)。
さらに、小当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA942)、小当りの終了に関する信号(例えば、特別図柄1小当り信号をOFF、特別図柄2小当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA943)。
続いて、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA944)、演出モード移行情報領域をクリアして(ステップA945)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA946)、小当り終了処理を終了する。
【0257】
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311では、
図29に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理を行う。
【0258】
〔メイン処理〕
図29に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
【0259】
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出ボタン25や十字キー29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン25や十字キー29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25や十字キー29からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
【0260】
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
【0261】
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
【0262】
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC15)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。一方、ステップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)には、画面描画を指示する(ステップC16)。
【0263】
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や表示板350を含む枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行い、演出を制御する盤演出設定処理(ステップC20)を行って、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
【0264】
〔受信コマンドチェック処理〕
図30には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC203)。
【0265】
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204)、コマンド読出インデックスを0~31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
【0266】
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステップC208)を行う。
【0267】
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
【0268】
〔受信コマンド解析処理〕
図31には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC234)。
【0269】
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップC234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC234;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
【0270】
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
【0271】
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
【0272】
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
【0273】
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
【0274】
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
【0275】
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
【0276】
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するために必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、特図変動表示ゲームの開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
【0277】
次に、遊技の演出等について説明する。
図32には第2遊技状態ST2の通常ステージにおける演出の一例を示した。なお、他の遊技状態においても基本的には同様の表示内容とされるが、遊技状態によっては一部の表示内容について表示しないようにすることも可能である。
【0278】
図32(a)に示すように、表示装置41の表示領域の中央には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第1飾りゲームを表示する第1飾りゲーム表示部81が設けられる。第1飾りゲーム表示部81では、左変動表示領域81a、中変動表示領域81b、右変動表示領域81cの変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表示する。
【0279】
本実施形態の遊技機においては、第1飾りゲーム表示部81で変動表示する識別情報として1から7の数字が用いられる。
特図変動表示ゲームの結果が第1特別結果(大当り)となる場合には、左変動表示領域81a、中変動表示領域81b、右変動表示領域81cの変動表示領域の各々に同じ識別情報が停止して、識別情報である1から7の数字のいずれかで構成されるぞろ目となる特別結果態様が表示されるようになっている。すなわち、識別情報である1から7の数字は特別結果態様を構成し得る識別情報をなす。
【0280】
表示装置41の表示領域の右上部には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第2飾りゲームを表示する第2飾りゲーム表示部82が設けられる。第2飾りゲーム表示部82に表示される第2飾りゲームは、第1飾りゲーム表示部81に表示される第1飾りゲームと同様に、左領域、中領域、右領域の各領域で識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示する。第2飾りゲーム表示部82には、第1飾りゲーム表示部81に表示される識別情報(大図柄)よりも相対的に小さい識別情報(小図柄)が表示されるようになっている。
本実施形態の遊技機においては、第2飾りゲーム表示部82で変動表示する識別情報として、第1飾りゲーム表示部81と同様に1から7の数字が用いられ、結果態様は第1飾りゲーム表示部81と同じ結果態様となるようにされている。
【0281】
また、表示装置41の表示領域の右下部には、始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する待機中記憶表示部83が設けられる。
待機中記憶表示部83には、第1始動記憶や第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が表示される。第2遊技状態ST2では第1始動記憶に基づく特図変動表示ゲームを主として遊技が進行するため、待機中記憶表示部83には第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が表示される。
待機中記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示は、始動記憶と一対一に対応し、左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示となるように記憶順に並んで表示され、消化される毎に左へ移行するようになっている。なお、待機中記憶表示部83に、特
図1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示と、特
図2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示と、の双方を表示するようにしても良い。
さらに、待機中記憶表示部83では、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどの先読み結果を、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
【0282】
待機中記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。実行中記憶表示部84には、特図変動表示ゲームの開始時に待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が移行するようになっている。さらに、実行中記憶表示部84では、現在実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどを、当該実行中記憶表示部84に表示される実行中記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
表示装置41の表示領域の左上部には、第1始動記憶数(特
図1保留数)を表示する第1始動記憶数表示部85aと、第2始動記憶数(特
図2保留数)を表示する第2始動記憶数表示部85bとが設けられる。
また、表示装置41の表示領域の中央上部には、遊技状態を示す遊技状態表示86が表示され、ここでは第2遊技状態ST2で設定可能な通常ステージであることが示されている。
【0283】
新たな特図変動表示ゲームが開始されると、
図32(b)に示すように待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する演出が実行されるとともに、待機中記憶表示部83の左端以外にある飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83内において左へ移行する。さらに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。また、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82で識別情報の変動表示が開始される。
【0284】
選択された変動パターンによっては特図変動表示ゲームの進行に伴い
図32(c)に示すように左変動表示領域81a、右変動表示領域81cの順で同じ識別情報が仮停止表示し、中変動表示領域81bが変動表示したリーチ状態となることもある。この状態は、中変動表示領域81bに左変動表示領域81aと右変動表示領域81cに仮停止表示している識別情報が停止すれば特別結果態様となるテンパイ状態であり、左変動表示領域81a及び右変動表示領域81cに仮停止表示している識別情報がテンパイ図柄となる。
すなわち、一の変動表示領域において識別情報が変動表示するとともに、他の複数の変動表示領域において識別情報が仮停止表示している状態で、仮停止表示している識別情報の組み合わせが特別結果態様となる条件を満たしている状態である。
【0285】
リーチ状態は、
図32(c)に示すようなノーマルリーチから開始され、このノーマルリーチで結果態様が導出されて終了する場合と、さらに演出が発展してSPリーチとなる場合がある。
ここではノーマルリーチからSPリーチに発展しており、
図32(d)に示すようにSPリーチ演出が開始される。このSPリーチ演出は、味方キャラクタ91と敵キャラクタ92が戦い、味方キャラクタ91が勝利すれば大当りとなるという演出となっており、まず、味方キャラクタ91と敵キャラクタ92が示される開始演出が行われる。
次に、
図32(e)に示すように味方キャラクタ91と敵キャラクタ92が戦う中間演出が行われる。このSPリーチ演出では、中間演出が前半演出と後半演出とに分れており、
図32(f)に示すように前半演出の終了に達した状態から結果の表示となる場合と、後半演出に発展する場合と、がある。
ここでは前半演出の終了で結果の表示となっており、
図32(g)に示すように戦いの結果を示す結果演出が行われる。ここでは味方キャラクタ91が負けた結果が示されている。
【0286】
その後、
図32(h)に示すように全ての変動表示領域で識別情報が仮停止表示する状態となる。この状態から変動表示が再開される場合もある。そして、特図変動表示ゲームの変動時間が終了すると
図32(i)に示すように全ての変動表示領域で識別情報が停止して結果態様が停止表示される。ここでは結果がはずれとなっており、結果態様としてはずれの結果態様が表示される。結果が大当り又は小当りであった場合はそれぞれ対応する結果態様が表示される。また、結果がサポ当りであった場合ははずれの結果態様が表示されるが、サポ当りに対応した結果態様を表示するようにしても良い。
結果態様を表示する所定の停止表示時間が経過すると特図変動表示ゲームが終了し、実行中記憶表示部84に表示される実行中記憶表示が消去される。
【0287】
また、特図変動表示ゲームの演出として、
図33(a)に示すように変動表示を行っている状態から、
図33(b)に示すように識別情報を仮停止表示し、
図33(c)に示すように再度変動表示を行う再変動表示を一回以上行う擬似連を実行して
図33(d)に示すように結果を導出することも可能である。
図33(b)で仮停止表示した「再」の識別情報は、擬似連の再変動表示を報知するものであって、これのみで特別結果態様を構成することはない。すなわち、「再」の識別情報は、特別結果態様を構成し得えない識別情報である。
【0288】
次に、普通変動入賞装置37の動作状態が第1制御状態であること、すなわち第1遊技状態ST1であることを示唆可能なモード示唆演出について説明する。
RAMクリアを伴う電源の投入により第1遊技状態ST1が設定される。この第1遊技状態ST1ではサポ当りにより第3遊技状態ST3に移行する可能性があるため、遊技店の開店直後に遊技を開始する遊技者にとっては第1遊技状態ST1が設定されているかに対して関心を持つこととなる。そこで、第1遊技状態ST1であることを示唆可能なモード演出を行うことで遊技の興趣を向上するようにしている。
【0289】
モード示唆演出には、当該モード示唆演出の実行の契機として遊技球の発射を必要としない第1モード示唆演出と、当該モード示唆演出の実行の契機として遊技球の発射を必要とする第2モード示唆演出と、がある。第1モード示唆演出は遊技の開始を実行の契機として必要とせず、第2モード示唆演出は遊技の開始を実行の契機として必要とするとも言える。
第1モード示唆演出により当該遊技機の座席に着席を促すことができ、第2モード示唆演出を行うことにより当該遊技機で実際に遊技を行うことを促すことができ、全体として当該遊技機での遊技を促すことができる。
【0290】
第1モード示唆演出は遊技球の発射を必要としないので、客待ち状態でも実行可能である。もちろん、特図変動表示ゲームの実行中でも実行可能である。
第1モード示唆演出は、演出ボタン25、ハンドル24、音量調整用ボタン27e、十字キー29又は貸出ボタン27aの操作や、ハンドル24のタッチセンサで接触を検出したことなど、遊技者による何らかの操作に基づき行われる演出が挙げられる。すなわち、モード示唆演出の実行の契機として遊技者の操作を必要とするとしても良い。
【0291】
この第1モード示唆演出としては、所定の発光体の発光態様による演出、所定の音声の出力による演出、所定の役物の動作による演出、表示装置41での表示による演出、演出ボタンやハンドル24の振動による演出、これらを複合した演出等が挙げられる。表示装置41での表示による演出には、例えば、第1飾りゲーム表示部81や第2飾りゲーム表示部82での識別情報の停止態様、遊技状態表示86などの表示態様、背景表示やデモ表示の表示態様、何らかの特定の表示を行うことが挙げられる。
また、遊技者の操作がなくても、音声の出力、発光、表示、役物の動作、演出ボタンやハンドル24の振動等が行われて示唆を行うようにしても良く、この場合は、モード示唆演出の実行の契機として遊技者の操作を必要としないと言える。
【0292】
第2モード示唆演出は、実行の契機として遊技球の発射を必要とするものであり、所定の入賞口への入賞や所定の検出部で遊技球を検出したことに基づく演出、特図変動表示ゲームの開始に基づき特図変動表示ゲームの実行中に行われる演出、所定回数の特図変動表示ゲームを実行することで行われる演出等が挙げられる。
所定の入賞口や所定の検出部としては、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38、特定領域スイッチ38d、残存球排出口スイッチ38e、アウト球検出スイッチ32aなどが挙げられる。
【0293】
例えば、所定の入賞口に入賞することや特図変動表示ゲームを開始することに基づき、所定の発光体の発光態様による演出、所定の音声の出力による演出、所定の役物の動作による演出、表示装置41での表示による演出、演出ボタンやハンドル24の振動による演出、これらを複合した演出等を行うことが挙げられる。
また、特図変動表示ゲームの実行中の演出としては、これらの演出に加えて第1飾りゲーム表示部81や第2飾りゲーム表示部82での識別情報の変動態様を異ならせることや、停止結果態様として特定の停止結果態様を表示すること、特図変動表示ゲームに対応して実行する演出の一部又は全部を変化させること等が挙げられる。
さらに、遊技機に遊技球の発射を検出するセンサを設け、遊技球の発射の検出に基づき第2モード示唆演出を行うようにしても良い。
【0294】
図34には、第1モード示唆演出の一例を示した。
RAMクリアを伴う電源の投入があった後に遊技が可能な状態となると、
図34(a)に示す表示となる。この表示では、演出モードは通常ステージとされ、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は、初期の表示態様である「345」とされる。
なお、電源の遮断前に第1遊技状態ST1又は第2遊技状態ST2であって客待ち状態であり、RAMクリアを伴わず正常に復旧した場合も遊技が可能な状態となると
図34(a)に示す表示となる。これにより、電源投入後の表示だけでは第1遊技状態ST1と第2遊技状態ST2のいずれであるかを判別困難としている。
【0295】
ここでは、第1モード示唆演出として演出ボタン25の操作に基づく演出が可能であり、演出ボタン25が操作されると、
図34(b)に示すように下演出装置44aが所定の発光色で発光して示唆が行われる。
図34(c)に示すように発光色には、青、緑、黄、赤の複数種類があり、第1遊技状態ST1である場合と第1遊技状態ST1でない場合とで選択割合が異なるようにされている。第1遊技状態ST1である場合は、青の選択割合が最も低く、緑、黄、赤の順に選択割合が高くなるようにされており、第1遊技状態ST1でない場合は、青の選択割合が最も高く、緑、黄、赤の順に選択割合が低くなるようにされている。これにより、発光色によって第1遊技状態ST1であることを示唆可能となっている。
【0296】
また、発光色の選択割合は、所定の条件が成立することに基づき変更可能となっている。電源投入から特図変動表示ゲームの開始までは
図34(c)の選択割合とし、特図変動表示ゲームの開始から第2モード示唆演出の実行までは
図34(d)の選択割合とし、第2モード示唆演出を実行した後は
図34(e)の選択割合としている。
【0297】
図34(c)、(d)、(e)の順に示唆の信頼度が高まるようになっており、このようにすることで、遊技をせずに第1モード示唆演出を実行した場合よりも、遊技を開始してから第1モード示唆演出を実行した方が示唆の信頼度を高くすることができ、遊技者に遊技の開始を促すことができる。
また、第2モード示唆演出を実行する前に第1モード示唆演出を実行するよりも、第2モード示唆演出を実行した後に第1モード示唆演出を実行した方が示唆の信頼度を高くすることができ、第2モード示唆演出による示唆と併せてより信頼度の高い情報を得られるようになり、遊技者に遊技の開始を促すことができるとともに、演出に注目させることができるようになり、遊技の興趣を向上することができる。
【0298】
図35には第2モード示唆演出の一例を示した。
この第2モード示唆演出は、特図変動表示ゲームの開始から所定時間経過後に
図35(a)に示すような示唆画像93が表示されるものとなっている。
図35(b)に示すように、示唆画像93には「?」、「△」、「〇」、「☆」の複数種類があり、第1遊技状態ST1である場合と第1遊技状態ST1でない場合とで選択割合が異なるようにされている。第1遊技状態ST1である場合は、「?」の選択割合が最も低く、「△」、「〇」、「☆」の順に選択割合が高くなるようにされており、第1遊技状態ST1でない場合は、「?」の選択割合が最も高く、「△」、「〇」、「☆」の順に選択割合が低くなるようにされている。これにより、示唆画像93によって第1遊技状態ST1であることを示唆可能となっている。
【0299】
図35(b)に示す示唆画像93の選択割合による示唆の信頼度は、
図34(d)に示した電源投入から特図変動表示ゲームの開始までの第1モード示唆演出における示唆の信頼度よりも高くなっている。これにより、実際に遊技を開始して第2モード示唆演出を実行した方がより信頼度の高い情報を得られるようになり、遊技者に遊技の開始を促すことができるとともに、演出に注目させることができるようになり、遊技の興趣を向上することができる。
また、
図35(b)に示す示唆画像93の選択割合による示唆の信頼度よりも、
図34(e)に示した第2モード示唆演出を実行した後の第1モード示唆演出における示唆の信頼度の方が高くなっている。これにより、より後に実行されるモード示唆演出の方が示唆の信頼度が高くなるようになり、遊技が進むにつれて遊技状態を把握しやすくすることができる。
【0300】
なお、第2遊技状態ST2で規定回数のゲームを実行した場合や、大当り又は小当りの結果が第1遊技状態ST1に移行するものであった場合において第1遊技状態ST1に移行した場合は、演出モードをチャンスモードとして第1遊技状態ST1であることを明確に報知するようにしても良いし、第1遊技状態ST1と第2遊技状態ST2のいずれであるかが判別困難となるようにしても良い。
第1遊技状態ST1と第2遊技状態ST2のいずれであるかが判別困難となるようにする場合には、上述したモード示唆演出を実行可能としても良い。
【0301】
また、遊技機の電源投入から所定の条件が成立するまで第1モード示唆演出及び第2モード示唆演出の一方又は両方を実行しないようにしても良い。
例えば、遊技機の電源投入から第2モード示唆演出を実行するまでは第1モード示唆演出を実行しないようにしても良い。また、遊技機の電源投入から所定の入賞口への入賞や所定の検出部で遊技球を検出するまでは第1モード示唆演出を実行しないようにしても良い。このようにすれば実際に遊技を開始しなければ示唆が行われないようになり、遊技の実行を促すことができる。
【0302】
また、上述のモード示唆演出では第1遊技状態ST1であるかを示唆するようにしたが、第1遊技状態ST1に移行することを示唆する第3モード示唆演出を実行可能としても良い。
この第3モード示唆演出としては、例えば、第2遊技状態ST2において特図変動表示ゲームの実行回数が規定回数に到達することを示唆する演出が挙げられる。また、大当りの第1特別結果が導出される場合や、小当りの第2特別結果が導出される場合に、当該特別結果が導出される特図変動表示ゲームの演出や特別結果態様の種類、特別遊技状態の演出などにおいて、第1遊技状態ST1に移行する可能性を示唆する演出であっても良い。
【0303】
また、第1モード示唆演出を実行可能な期間を、遊技機の電源投入から一定時間としても良いし、RTC338に基づく時刻での所定時刻までとしても良い。また、遊技機の電源投入からの時間の経過や、RTC338に基づく時刻の経過に伴い示唆の信頼度が低下するようにしても良い。このようにすれば開店から早期の来店を促すことができる。
また、遊技機の電源投入から所定時間後にモード示唆演出を実行可能としても良いし、RTC338に基づく時刻で所定時刻である場合にモード示唆演出を実行可能としても良い。
【0304】
また、第1モード示唆演出の実行回数に応じて第1モード示唆演出における示唆の信頼度が変化するようにしても良い。第1モード示唆演出の実行回数は、遊技の実行の有無や第2モード示唆演出の実行の有無などにかかわらず通算してカウントするようにして示唆の信頼度を変化させるようにしても良いし、遊技の実行の前後や第2モード示唆演出の実行の前後で別々にカウントしてそれぞれの期間で示唆の信頼度を変化させるようにしても良い。遊技の実行としては、例えば所定の入賞口への入賞や所定の検出部で遊技球を検出すること、ハンドル24の操作があったことが挙げられる。信頼度の変化態様は、第1モード示唆演出の実行回数に応じて高くなるようにしても良いし、低くなるようにしても良い。
【0305】
また、第1モード示唆演出の実行に回数制限(1回又は所定の複数回)を設けるようにしても良い。これにより、着席することなく何度も第1モード示唆演出を実行させるような行為を防止でき、早期の遊技の開始を促すことができる。特に、第1モード示唆演出の実行回数に応じて示唆の信頼度が高くなるようにした場合に有効である。第1モード示唆演出の実行回数は、遊技の実行や第2モード示唆演出の実行にかかわらず通算してカウントするようにしても良いし、遊技の実行の前後や第2モード示唆演出の実行の前後で別々にカウントしてそれぞれの期間で第1モード示唆演出の実行を制限できるようにしても良い。
【0306】
また、遊技の実行や第2モード示唆演出の実行により第1モード示唆演出の実行回数がリセットされるようにしても良い。このようにすれば例えば第2モード示唆演出の実行前までに第1モード示唆演出の実行が制限された遊技者は、第2モード示唆演出を実行するために遊技を開始して第1モード示唆演出を実行可能な状態としようとするので、遊技の開始を促すことができる。また、上述したように第2モード示唆演出の前後で第1モード示唆演出の信頼度が変化するようにした場合には、このような変化があることを実感させることができる。
【0307】
また、上述のように第1モード示唆演出の実行を制限する機能を設けた場合に、第1モード示唆演出の実行が制限されている状態であることを示唆又は報知するようにしても良く、さらに、制限の解除の条件を示唆又は報知するようにしても良い。制限の解除の条件としては、遊技の実行や第2モード示唆演出の実行、制限の開始から所定時間(例えば10分)の経過などが挙げられる。このようにすることで、制限の開始後に来た遊技者にも第1モード示唆演出の機会を与えることができる。
【0308】
また、本実施形態の遊技機では、第1遊技状態ST1において主となる特
図1変動表示ゲームでは大当り又はサポ当りのいずれかが導出されてはずれ結果は導出されないものとしたが、一定の割合ではずれ結果が導出されるようにしても良い。このようにすれば第1遊技状態ST1が複数ゲームにわたり継続するようになる。
この場合に、所定回数の特図変動表示ゲームを実行することに基づきモード示唆演出を実行可能とするようにしても良く、特図変動表示ゲームの実行回数が増えるほど示唆の信頼度を高めるようにしても良い。
また、第2モード示唆演出として、はずれの結果態様の種類により第1遊技状態ST1であることを示唆する演出を実行可能としても良い。
【0309】
また、大当りとなる確率として低確率状態と高確率状態のいずれかを設定可能な遊技機である場合には、第1遊技状態ST1を低確率状態かつ第1制御状態とする。
この場合において、大当り乱数で大当りと判定される値には、低確率状態と高確率状態のいずれでも大当りと判定される第1乱数値と、高確率状態でのみ大当りと判定される第2乱数値が存在することとなる。
この第2乱数値については、第1遊技状態ST1においてサポ当りと判定するようにしても良いし、はずれと判定するようにしても良い。第2判定値をはずれと判定するようにすれば遊技状態によって大当りとサポ当りという異なる当り結果と判定されることを防止できる。
【0310】
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、当該遊技機を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からの情報に基づき演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球が入賞可能な始動入賞口36と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球が入賞可能な開状態と、に変換可能であり、入賞によりゲームの実行権利を発生可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の制御状態を、第1制御状態と、該第1制御状態よりも開状態となる頻度が高い第2制御状態と、該第2制御状態よりも開状態となる頻度が高い第3制御状態と、の何れかの制御状態で制御し、第1制御状態である場合には、特定条件の成立に基づき特別遊技状態を経ずに第3制御状態に移行することが可能であり、演出制御手段は、第1制御状態であることを示唆可能なモード示唆演出を実行可能であり、モード示唆演出として、当該モード示唆演出の実行の契機として遊技球の発射を必要としない第1モード示唆演出と、当該モード示唆演出の実行の契機として遊技球の発射を必要とする第2モード示唆演出と、を実行可能であることとなる。
したがって、モード示唆演出により遊技状態を推測可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
【0311】
また、演出制御手段は、第1制御状態の開始後に第2モード示唆演出を実行するまでに実行する第1モード示唆演出よりも、第1制御状態の開始後に第2モード示唆演出を実行した後に実行する第1モード示唆演出の方が、第1モード示唆演出における示唆の信頼度が高くなるようにしたこととなる。
したがって、遊技を開始した後の方が示唆の信頼度が高くなり、遊技の開始を促すことができる。
【0312】
また、演出制御手段は、第1制御状態の開始後にゲームを開始するまでに実行する第1モード示唆演出よりも、第1制御状態の開始後にゲームを開始した後に実行する第1モード示唆演出の方が、第1モード示唆演出における示唆の信頼度が高くなるようにしたこととなる。
【0313】
また、演出制御手段は、第1制御状態の開始後に第2モード示唆演出を実行するまでは第1モード示唆演出を実行しないようにし、第2モード示唆演出を実行した後に第1モード示唆演出を実行可能とするようにしたこととなる。
したがって、遊技を開始しなければ示唆が行われないので、遊技の開始を促すことができる。
【0314】
遊技球の流入を検出可能な検出手段(普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38、特定領域スイッチ38d、残存球排出口スイッチ38e、アウト球検出スイッチ32a)を備え、演出制御手段は、第1制御状態の開始後に検出手段で遊技球を検出したことに基づきモード示唆演出を実行可能な状態とすることとなる。第1制御状態の開始後に検出手段で遊技球を検出するまではモード示唆演出を実行可能としないようにしたこととなる。
したがって、遊技を開始しなければ示唆が行われないので、遊技の開始を促すことができる。
【0315】
また、演出制御手段は、第1制御状態においてゲームを所定回数実行したことに基づきモード示唆演出を実行可能とすることとなる。
したがって、遊技を継続して実行しなければ示唆が行われないので、継続した遊技の実行を促すことができる。
【0316】
次に、リーチ状態における飾りゲームの停止態様について説明する。
図36に示すようにリーチ状態には、ノーマルリーチ、SP1リーチ、SP2リーチ、SP3リーチ、SP4リーチがある。また、SP2リーチは前半部分の演出を実行して終了するSP2リーチ前半と、後半部分の演出まで継続するSP2リーチ後半と、がある。特別結果となる可能性の高さである信頼度は、ノーマルリーチが最も低く、SP1リーチ、SP2リーチ前半、SP2リーチ後半、SP3リーチ、SP4リーチの順に高くなるようにされている。
特図変動表示ゲームの開始後にリーチ状態となると、まずノーマルリーチとなる。このノーマルリーチで結果態様が導出されて終了する場合と、さらに演出が発展してSPリーチのいずれかとなる場合がある。それぞれのリーチ状態ではリーチ状態に対応した所定のリーチ演出が行われる。
【0317】
リーチ状態では、
図32(c)に示したように第1飾りゲーム表示部81において左変動表示領域81aと右変動表示領域81cで同じ識別情報を仮停止表示し、中変動表示領域81bが変動表示したテンパイ状態となる。この際に左変動表示領域81aと右変動表示領域81cに仮停止表示している図柄がテンパイ図柄となり、中変動表示領域81bにテンパイ図柄と同じ識別情報が停止すれば特別結果態様となる。
【0318】
図36に示すようにSP1リーチとなった場合は、所定時間の経過後に中変動表示領域81bを仮停止表示することで、はずれの結果態様を仮停止表示した状態となる場合と、大当り結果である特別結果態様を仮停止表示した状態となる場合がある。
大当り結果を仮停止表示した場合は、その後に停止表示されて特図変動表示ゲームが終了し、第1特別遊技状態ST4となる。
【0319】
はずれの結果態様を仮停止表示した場合、そのまま停止してはずれ結果で特図変動表示ゲームが終了する場合と、特殊SPに移行して一部又は全部の変動表示領域が変動表示を再開する場合と、がある。
そして、特殊SPで所定時間が経過することに伴い、はずれの結果態様又は特別結果態様を仮停止表示した後に停止して、はずれ結果又は大当り結果となって特図変動表示ゲームが終了する。
【0320】
ここで、SP1リーチにおいてはずれの結果態様を仮停止表示する場合、中変動表示領域81bに停止する識別情報は、変動表示において中変動表示領域81bで表示される順におけるテンパイ図柄の一つ手前の識別情報となるようにされている。変動表示において中変動表示領域81bで表示される識別情報の順番は、数字が+1となるように変化する順とされ、7の次は1に戻るようになっている。すなわち、SP1リーチにおいてはずれの結果態様を仮停止表示する場合の態様は、171、212、323、434、545、656、767のいずれかとなる。
【0321】
そして、この際の識別情報の態様により、特殊SPに移行するかが示されるようになっている。具体的には、識別情報の態様が171、434の場合は特殊SPに移行し、212、323、545、656、767の場合は移行せずにはずれ結果となる。
上述したように、中変動表示領域81bで仮停止表示する識別情報は、変動表示において中変動表示領域81bで表示される順におけるテンパイ図柄の一つ手前の識別情報となるので、テンパイ図柄が1又は4の状態でSP1リーチとなった時点で特殊SPとなることが示されているとも言える。
また、テンパイ図柄が1又は4の状態でノーマルリーチとなった時点で特殊SPとなる可能性があることが示されているとも言える。
【0322】
ノーマルリーチからSP2リーチ前半に発展した場合、所定時間の経過後に中変動表示領域81bを仮停止表示することで、はずれの結果態様を仮停止表示した状態となる場合と、SP2リーチ後半に発展する場合と、がある。
はずれの結果態様を仮停止表示した状態となる場合については、仮停止表示する結果態様やその後の展開はSP1リーチの場合と同様である。
【0323】
SP2リーチ後半に発展した場合については、SP1リーチの場合とほぼ同じような展開となるが、仮停止表示する結果態様が異なっている。
SP2リーチ後半においてはずれの結果態様を仮停止表示する場合、中変動表示領域81bに停止する識別情報は、変動表示において中変動表示領域81bで表示される順におけるテンパイ図柄の一つ先の識別情報となるようにされている。すなわち、SP2リーチ後半においてはずれの結果態様を仮停止表示する場合の態様は、121、232、343、454、565、676、717のいずれかとなる。
【0324】
そして、この際の識別情報の態様により、変動表示が再開されるかが示されるようになっている。具体的には、識別情報の態様が232、676の場合は一部又は全部の変動表示領域で変動表示が再開される。さらに、変動表示が再開された場合には大当り結果となるようにされている。また、121、343、454、565、787の場合は変動表示が再開せずにはずれ結果となる。
【0325】
上述したように、中変動表示領域81bで仮停止表示する識別情報は、変動表示において中変動表示領域81bで表示される順におけるテンパイ図柄の一つ先の識別情報となるので、テンパイ図柄2又は6の状態でSP2リーチ後半となった時点で変動表示が再開されることが示されているとも言え、大当りとなることが示されているとも言える。
また、テンパイ図柄が2又は6の状態でノーマルリーチとなった時点で、はずれの結果態様を仮停止表示した後に変動表示が再開して大当りとなる可能性があることが示されているとも言える。
【0326】
また、SP3リーチ、SP4リーチの場合もSP2リーチ後半の場合と同様の展開となる。すなわち、いずれのSPリーチでも、中変動表示領域81に3又は7が仮停止表示されれば変動表示が再開されるようになっている。この3及び7の識別情報は、特別結果態様を構成し得る識別情報のうちの特定の識別情報である。このようにすることで、遊技に不慣れな遊技者でも変動表示が再開されることを把握しやすくすることができる。
また、
図36に破線で示すように、SPリーチの信頼度がSP2リーチ前半以下である場合とSP2リーチ後半以上である場合とで、仮停止表示の態様やその後の展開が異なるようになっている。これにより、展開のパターンが多彩になり、当該遊技機での遊技を継続するほど理解が増すようになるので遊技の興趣を向上することができる。
【0327】
以上を総合すると、テンパイ図柄が1、2、4又は6の状態でノーマルリーチとなった時点で、中変動表示領域81に3又は7が仮停止表示されてはずれの結果態様が仮停止表示される可能性があることが示されるとともに、はずれの結果態様を仮停止表示した後に変動表示が再開されて大当りとなる可能性があることが示される。
そして、SPリーチの種類がSP1リーチ、SP2リーチ前半、SP2リーチ後半、SP3リーチ及びSP4リーチのいずれであるかが判明した時点で、中変動表示領域81bに仮停止表示される識別情報が示される。また、SPリーチの種類とテンパイ図柄の組み合わせから仮停止表示の後に変動表示が再開されるかが示される。さらに、SP2リーチ後半以上である場合は、大当りとなることも示される。
【0328】
このように、テンパイ図柄やリーチ種類でその後の展開が示唆又は報知されるようにしたことで、遊技者が演出に注目するようになり、遊技の興趣を向上することができる。
また、リーチはずれの態様に意味を持たせることで、大当りだけでなくはずれを期待するという新たな興趣を持たせることができる。
また、逆に、はずれの結果態様を仮停止表示した際における中変動表示領域81bの識別情報がテンパイ図柄の手前であるか先であるかによって、実行されているリーチの期待度や種類を把握することも可能となる。すなわち、仮停止表示した識別情報に基づき演出の種類や大当りとなる期待度を示唆又は報知可能であるとも言える。
【0329】
さらに、上述したような展開があることを示唆又は報知する演出である展開示唆演出を行うようにしても良い。
図37には展開示唆演出の一例を示した。
図37(a)に示すように、リーチ状態となる前に特定のテンパイ図柄であれば仮停止表示後の再変動の可能性や大当りとなる可能性が高いことを示唆する演出を行うことが可能である。
また、
図37(b)に示すように、リーチ状態で特定の識別情報が最後に仮停止表示されれば仮停止表示後の再変動の可能性や大当りとなる可能性が高いことを示唆する演出を行うことが可能である。
また、
図37(c)に示すように、テンパイ図柄に基づき特定のリーチ種類であれば仮停止表示後の再変動の可能性や大当りとなる可能性が高いことを示唆する演出を行うことが可能である。
【0330】
また、
図37(d)に示すように、SP2リーチ前半が終了する際にテンパイ図柄との組み合わせに基づきSP2リーチ後半に発展しなければ仮停止表示後の再変動の可能性や大当りとなる可能性が高いことを示唆する演出を行うことが可能である。
また、
図37(e)に示すように、リーチ状態で特定の識別情報が最後に仮停止表示されたことで仮停止表示後の再変動の可能性や大当りとなる可能性が高いことを示唆する演出を行うことが可能である。
【0331】
なお、SP1リーチでの特殊SPの後のはずれ結果では、171、434の結果態様とならないようにしても良い。このようにすれば、はずれ結果として中変動表示領域81に特定の識別情報である3又は7が停止しないようになり、再度の変動表示があることを期待させないようにすることができる。
また、ノーマルリーチの場合についても仮停止表示の態様や仮停止表示の態様に基づく展開について設定するようにしても良い。この場合、SP1リーチの場合と同様の展開とすれば、信頼度がSP2リーチ前半以下のグループで展開が統一されて理解を容易にすることができる。もちろん信頼度がSP2リーチ後半以上のグループと同様の展開としても良い。
【0332】
また、中変動表示領域81に特定の識別情報である3又は7が仮停止表示されることで必ず再度変動表示するようにしたが、変動表示が再開しない場合があっても良い。すなわち、中変動表示領域81に3又は7が仮停止表示されることが再度変動表示することの示唆であっても良い。
【0333】
また、以上の説明では、リーチ状態におけるテンパイ図柄や最後に仮停止表示される識別情報により再度の変動表示を示唆又は報知可能としたが、これに限られるものではない。リーチ状態ではない状態の仮停止表示における識別情報により再度の変動表示を示唆又は報知可能であっても良い。
【0334】
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段が制御して演出表示を表示可能な表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して、複数の変動表示領域(左変動表示領域81a、中変動表示領域81b、右変動表示領域81c)の各々で複数の識別情報を変動表示する飾りゲームを表示手段に表示可能であり、一部又は全部の変動表示領域において識別情報を仮停止表示することが可能であるとともに、仮停止表示した識別情報を再度変動表示することが可能であり、一部の変動表示領域で識別情報を仮停止表示した際に、当該仮停止表示した識別情報により、未だ仮停止表示していない変動表示領域において識別情報を仮停止表示した後に一部又は全部の変動表示領域で識別情報を再度変動表示することを示唆又は報知可能であることとなる。
したがって、識別情報により遊技の展開を示唆又は報知でき、遊技の興趣を向上することができる。
【0335】
また、演出制御手段は、ゲームの結果が特別結果となることに対応して飾りゲームの結果態様として特別結果態様を停止表示可能であり、複数の変動表示領域において識別情報を仮停止表示するとともに、一部の変動表示領域において識別情報が変動表示している状態で、仮停止表示している識別情報の組み合わせが特別結果態様となる条件を満たしているリーチ状態を発生可能であり、リーチ状態において、複数種類から選択されるリーチ演出を実行可能であり、仮停止表示している複数の変動表示領域の識別情報と、実行するリーチ演出の種類と、により、変動表示している変動表示領域において識別情報を仮停止表示した後に一部又は全部の変動表示領域で識別情報を再度変動表示することを示唆又は報知可能であることとなる。
したがって、識別情報により遊技の展開を示唆又は報知でき、遊技の興趣を向上することができる。
【0336】
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、演出の制御を行う演出制御手段と、演出制御手段が制御して演出表示を表示可能な表示手段と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して、複数の変動表示領域の各々で複数の識別情報を変動表示する飾りゲームを表示手段に表示可能であり、ゲームの結果が特別結果となることに対応して、複数の変動表示領域の識別情報を特別結果態様で停止表示することが可能であり、一部又は全部の変動表示領域において識別情報を仮停止表示することが可能であるとともに、仮停止表示した識別情報を再度変動表示することが可能であり、特別結果態様ではない態様となるように全部の変動表示領域において識別情報を仮停止表示した場合であって、最後に仮停止表示した変動表示領域の識別情報が特定の識別情報であることにより、一部又は全部の変動表示領域で識別情報を再度変動表示することを示唆又は報知可能であることとなる。
したがって、識別情報により遊技の展開を示唆又は報知でき、遊技の興趣を向上することができる。
【0337】
また、演出制御手段は、一の変動表示領域において識別情報が変動表示するとともに、他の複数の変動表示領域において識別情報が仮停止表示している状態で、仮停止表示している識別情報の組み合わせが特別結果態様となる条件を満たしているリーチ状態を発生可能であり、一の変動表示領域に識別情報が仮停止表示することで特別結果態様となる条件を満たさない状態となり、当該一の変動表示領域に仮停止表示した識別情報が特定の識別情報であることにより、一部又は全部の変動表示領域で識別情報を再度変動表示することを示唆又は報知可能であることとなる。
したがって、識別情報により遊技の展開を示唆又は報知でき、遊技の興趣を向上することができる。
【0338】
また、最後に識別情報を仮停止表示する変動表示領域以外の変動表示領域に仮停止表示している識別情報により、最後に識別情報を仮停止表示する変動表示領域に特定の識別情報を仮停止表示することを示唆又は報知可能であることとなる。
したがって、識別情報により遊技の展開を示唆又は報知でき、遊技の興趣を向上することができる。
【0339】
また、最後に識別情報を仮停止表示する変動表示領域において識別情報を仮停止表示する前に、特定の識別情報の種類を示唆又は報知可能であることとなる。
したがって、識別情報により遊技の展開を示唆又は報知でき、遊技の興趣を向上することができるとともに、再度変動表示する条件を遊技者に伝えることができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0340】
次に、客待ち状態に実行される客待ちデモ演出について説明する。
図38(a)に示すように客待ちデモ演出では、特図変動表示ゲームの終了時の状態の表示である結果態様表示、客待ち映像1、特定表示、客待ち映像2の順に映像を表示することを繰り返すようになっている。
このうち、特定表示は、SPリーチ演出で表示される映像の一部をなす特定の映像であり、ここではSP3リーチ演出の一部で表示される映像となっている。また、この特定表示は、SP3リーチ演出において操作手段をなすタッチパネル191、192の操作を要求する場面を含むものとなっている。
【0341】
また、客待ち映像1及び客待ち映像2は特図変動表示ゲームの実行中や特別結果態様では表示されない映像となっている。客待ちデモ演出では、客待ち映像1、客待ち映像2及び特定表示は、それぞれ異なるストーリーの映像となるので、特定表示の前後でストーリーが連続しないものとなっている。これに対してSP3リーチ演出では、特定表示は一連のSP3リーチ演出の一部であるので、特定表示と前後の映像とはストーリーが連続している。
さらに、特定表示は特別遊技状態では表示されない表示となっている。
【0342】
このように、特図変動表示ゲームの実行中に表示される映像を客待ち状態で表示することで、遊技者に演出の予備知識を与え、実際に遊技を実行した場合の興趣を高めることができる。特に、大当りとなる可能性の高いことが示唆されるリーチ状態での表示であり、さらに、ノーマルリーチよりも大当りとなる可能性が高いSP3リーチでの表示であるので、遊技者に遊技を行う意欲を与え遊技の開始を促すことができる。
また、特定表示をリーチ演出において操作手段の操作を要求する場面を含むものとしたことで、遊技者に操作を行うことの予備知識を与え、実際の遊技において迷うことなく操作手段を操作できるようにすることができる。
さらに、特定表示は特別遊技状態では表示されない表示としたことで、特別遊技状態中の表示は特別遊技状態とならなければ見ることができないものとすることができ、特別遊技状態での表示に特別感を持たせることができる。
【0343】
図38(b)にはSP3リーチ演出で特定表示を表示する際の態様を示し、
図38(c)には客待ちデモ演出で特定表示を表示する際の態様を示した。
図38(b)に示すようにSP3リーチ演出で特定表示を表示する場合は、演出手段をなすスピーカ19からの音声は特定表示に対応した音声が出力される。
また、演出手段をなす演出ボタン25の発光色は、タッチパネル191、192の操作を促す促進表示を行わない期間(t11~t12)では青色とされ、タッチパネル191、192の操作を促す促進表示を行う期間(t12~t13)では消灯される。
演出手段をなすタッチパネル191、192の発光色は、タッチパネル191、192の操作を促す促進表示を行わない期間(t11~t12)では青色とされ、タッチパネル191、192の操作を促す促進表示を行う期間(t12~t13)では第1発光態様とされる。第1発光態様は白、青、白、青、消灯の順に発光を繰り返す態様となっている。
また、演出手段をなす枠装飾装置18の発光色は白色とされ、音量調整用ボタン27eを操作した場合に、設定された音量を確認するための音量確認音は出力されない。
【0344】
図38(c)に示すように客待ちデモ演出で特定表示を表示する場合は、スピーカ19から音声は出力されず、演出ボタン25の発光色は、タッチパネル191、192の操作を促す促進表示の有無にかかわらず青色とされる。
タッチパネル191、192の発光色は、タッチパネル191、192の操作を促す促進表示を行わない期間(t11~t12)では青色とされ、タッチパネル191、192の操作を促す促進表示を行う期間(t12~t13)では第2発光態様とされる。第2発光態様は白、青、白、青、赤の順に発光を繰り返す態様となっている。
また、枠装飾装置18の発光色は赤色とされ、音量調整用ボタン27eを操作した場合に、設定された音量を確認するための音量確認音は出力可能である。
【0345】
このように、SP3リーチ演出と客待ちデモ演出とで同じ特定表示を表示する場合であっても、演出手段の態様が異なるようにしている。
音声については、SP3リーチ演出では演出の一部として音声を出力することで遊技の興趣を向上させるようにするが、客待ちデモ演出では他の遊技者の邪魔となるので出力しないようにしている。
演出ボタン25の発光色については、SP3リーチ演出においてはタッチパネル191、192が目立つように消灯するが、客待ちデモ演出では遊技機のアピールのために発光したままとしている。
【0346】
タッチパネルの発光色や枠装飾装置18の発光色は、SP3リーチ演出においては演出の一部として演出に沿った発光態様として遊技の興趣を向上させるようにする。大当りの可能性の高さに応じた発光色とすることも可能である。これに対して客待ちデモ演出では遊技機のアピールのために赤色を含む発光としている。特に、客待ちデモ演出では赤色のような暖色系の発光色とすることで、遊技者に特定表示のシーンを強く印象付けることができる。
また、本実施形態の遊技機では、
図34に示したような示唆を行う場合の他、特図変動表示ゲームの実行中においても大当りとなる可能性の高さである信頼度を示唆又は報知するために発光色を用いている。赤色の発光色は、信頼度が最も低いことを示す発光色ではない発光色となっている。このため、赤色に対して遊技者が強く引き付けられるようになり、遊技機のアピールを効果的に行うことができる。
【0347】
音量確認音については、SP3リーチ演出においては演出の邪魔とならないように出力しないようにして遊技の興趣を向上させるようにするが、客待ちデモ演出では遊技開始前の調整に必要なので出力するようにしている。
なお、SP3リーチ演出と客待ちデモ演出とで上述した演出手段以外の演出手段の態様が異なるようにしても良い。例えば、下演出装置44aや上演出装置44bなどの役物の動作態様や発光態様、送風装置20の動作態様、盤装飾装置46の発光態様、表示板350の発光態様や表示態様、ハンドル24の振動態様等が挙げられる。
【0348】
また、タッチパネル191、192の操作を促す促進表示が行われている期間におけるタッチパネル191、192の操作について、SP3リーチ演出では操作は有効であり、操作に対応した演出が行われるが、客待ちデモ演出では操作は無効であり、操作に対応した演出は行われない。
ただし、客待ちデモ演出においてもタッチパネル191、192の操作を有効として、操作に対してSP3リーチ演出と同様の操作に対応した演出が行われるようにしても良い。
また、特定表示は映像としたが、静止画のような画像であっても良い。
【0349】
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段が制御して演出表示を表示可能な表示手段(表示装置41)と、演出制御手段が制御して演出を行う演出手段(枠装飾装置18、スピーカ19a、19b、ハンドル24、演出ボタン25、下演出装置44a、上演出装置44b、送風装置20、盤装飾装置46、タッチパネル191、192、表示板350)と、を備え、演出制御手段は、ゲームの実行中に、特定の画像又は特定の映像である特定表示を表示手段に表示する演出を実行可能であり、ゲームを実行しておらず、特別遊技状態でもない客待ち状態においても特定表示を表示手段に表示可能であり、特定表示を表示する際の演出手段の演出態様が、ゲームの実行中と、客待ち状態と、で異なるようにすることが可能であることとなる。
したがって、ゲームの実行中と客待ち状態とのそれぞれに応じた演出態様とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0350】
また、演出手段は、発光により演出を行う発光部を備え、演出制御手段は、特定表示を表示する際の演出手段の発光態様が、ゲームの実行中と、客待ち状態と、で異なるようにしたこととなる。
したがって、ゲームの実行中と客待ち状態とのそれぞれに応じた演出態様とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0351】
また、演出制御手段は、発光部の発光色により、特別結果となる可能性の高さである信頼度を示唆又は報知可能であり、客待ち状態中に特定表示を表示する際の発光色を、信頼度が最も低い発光色以外の発光色とすることとなる。
したがって、客待ち状態において遊技機を効果的にアピールすることができる。
【0352】
また、特定表示は、一連の映像の一部に含まれるものであり、演出制御手段は、ゲームの実行中では、一連の映像の全てを表示することで特定表示を表示し、客待ち状態では、特定表示の部分のみを表示することとなる。
したがって、客待ち状態では多様な表示を行うことができ、客待ち状態において遊技機を効果的にアピールすることができる。
【0353】
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、演出の制御を行う演出制御手段と、演出制御手段が制御して演出表示を表示可能な表示手段と、演出制御手段が制御して演出を行う演出手段と、を備え、演出制御手段は、特別結果となる期待度が高いゲームの実行中に、特定の画像又は特定の映像である特定表示を表示手段に表示可能であり、ゲームを実行しておらず、特別遊技状態でもない客待ち状態においても特定表示を表示手段に表示可能であることとなる。
特別結果となる期待度が高いゲームとは、例えば、リーチ状態となるゲームや、SPリーチなど特定のリーチ状態となるゲーム、
図36において破線より下に記載のSPリーチとなるゲーム、
図36において特殊SPとなるゲーム、
図36においてはずれ結果の仮停止表示後に再度変動表示を開始するゲームが挙げられる。
したがって、遊技において大当りとなる期待度の高いリーチ状態での表示を客待ち状態でも表示でき、遊技の興趣を向上することができるとともに、客待ち状態において遊技機を効果的にアピールすることができる。
【0354】
遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25、タッチパネル191、192)を備え、演出制御手段は、リーチ演出において操作手段の操作を要求する場面を含む表示を特定表示とすることとなる。
したがって、遊技者に操作を行うことの予備知識を与え、実際の遊技において迷うことなく操作手段を操作できるようにすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0355】
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、演出の制御を行う演出制御手段と、演出制御手段が制御して演出表示を表示可能な表示手段と、演出制御手段が制御して演出を行う演出手段と、を備え、演出制御手段は、ゲームの実行中に、特定の画像又は特定の映像である特定表示を表示手段に表示する演出を実行可能であり、ゲームを実行しておらず、特別遊技状態でもない客待ち状態においても特定表示を表示手段に表示可能であり、特別遊技状態の実行中には、特定表示を表示手段に表示しないこととなる。
したがって、特定表示は特別遊技状態では表示されない表示としたことで、特別遊技状態中の表示は特別遊技状態とならなければ見ることができないものとすることができ、特別遊技状態での表示に特別感を持たせることができて、遊技の興趣を向上させることができる。
【0356】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームを同時に実行可能となっている。また、特図変動表示ゲームの結果が第1特別結果となる確率を、通常確率状態と、通常確率状態よりも高い高確率状態と、のいずれかに設定可能となっている。
【0357】
本実施形態の遊技機では、
図6に示した遊技状態の遷移に替えて
図39に示す遊技状態の遷移を行う。
基本的には
図6に示した第1実施形態における遊技状態遷移図と同様であるが、第1遊技状態ST1、第2遊技状態ST2及び第3遊技状態ST3は、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となっている。
また、第4遊技状態ST6として、普通変動入賞装置37の動作状態が第3制御状態であって普電サポートにより普通変動入賞装置37が開状態となる頻度が第1制御状態よりも高く入賞が容易な高サポ状態であり、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となる遊技状態が設定されている。第4遊技状態ST6は、第3遊技状態ST3と同様に特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短がある状態である。主変動特図は特
図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うために発射方向は右打ちとされている。また、演出態様を規定する演出モードは超RUSHモードとされている。
【0358】
特定領域での遊技球の検出は、第2特別遊技状態では無効とされる。よって、第2特別遊技状態で特定領域に遊技球が流入すること(V入賞)に基づく第1特別遊技状態への遷移は行われない。
また、第1特別遊技状態ST4の所定ラウンドでは特定領域での遊技球の検出が有効とされ、第1特別遊技状態ST4での特定領域への流入の有無により第1特別遊技状態ST4の終了後の遊技状態が異なるようになっている。特定領域への流入があった場合(V入賞)には第4遊技状態ST6(高確率状態かつ高サポ)に移行し、特定領域への流入がなかった場合(V入賞なし)には第2遊技状態ST2(通常確率状態かつ中サポ)に移行するようになっている。
【0359】
また、
図7に示した当り結果の設定に替えて
図40に示す当り結果の設定とされている。
図40(a)、(b)、(d)、(e)は
図7(a)、(b)、(e)、(g)と同じである。また、小当り種類については、1種類のみとされ、第2特別遊技状態ST5における特定領域への遊技球の入賞に基づく遊技状態の移行は設定されない。
【0360】
大当り種類は
図7(c)、(d)に替えて
図40(c)の振分率とされている。大当り種類には大当りAからDの4種類がある。いずれの大当り種類でも第1特別遊技状態ST4でのラウンド数が10ラウンドである。
大当りAは、大当りBからDに比べて、第1特別遊技状態ST4の所定ラウンドにおいて特定領域への流入が容易となるようにレバーソレノイド38fの動作が制御されるようになっており、高確率状態となりやすい大当りである。
大当りAからDのいずれであっても、第1特別遊技状態ST4で特定領域への遊技球の流入があった場合には、第4遊技状態ST6で実行可能なゲーム数(ST回数)として2000が設定される。
【0361】
また、第4遊技状態ST6に移行してから第1から第3遊技状態に移行することなく大当り(V入賞あり)が連続して発生する回数、すなわち連チャン回数を制限するリミッタ機能を備えている。リミッタ機能による条件装置の作動回数(以下、リミッタ回数)は大当り図柄の種類にかかわらず3回となっている。
第4遊技状態ST6以外の遊技状態で発生した大当りの場合にリミッタ回数の初期値として3回が設定され、第4遊技状態ST6で大当りが発生するごとに1減算されるようになっている。
大当りBからDは、特定領域への遊技球の流入がなかった場合に設定される第2遊技状態ST2で実行可能なゲーム数が異なっている。なお、大当りAで特定領域への遊技球の流入がなかった場合には、第2遊技状態ST2に移行し、当該第2遊技状態ST2で実行可能なゲーム数として100回が設定される。
【0362】
また、
図11に示した特図ゲーム処理に替えて、
図41に示す特
図1ゲーム処理及び
図42に示す特
図2ゲーム処理を行う。これらの処理は特
図1ゲーム処理の後に連続して特
図2ゲーム処理を行うようになっている。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)についてはタイマ割込み処理において行う。
【0363】
〔特
図1ゲーム処理〕
図41には特
図1ゲーム処理を示した。特
図1ゲーム処理では、特
図1変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特
図1の表示の設定を行う。この特
図1ゲーム処理では、まず、特
図1変動表示ゲームが中断されている場合にセットされる特
図1中断フラグがセットされているか判定する(ステップA101)。特
図1変動表示ゲームは、当該特
図1変動表示ゲームの実行中に特
図2変動表示ゲームの結果が第2特別結果(小当り)となって第2特別遊技状態が実行される場合に、当該第2特別遊技状態の実行中において中断される。
【0364】
特
図1中断フラグがセットされていない場合(ステップA101;N)、すなわち特
図1変動表示ゲームの中断が行われていない場合には、ステップA102へ移行して、以降の特
図1変動表示ゲームに関する処理を行う。一方、特
図1中断フラグがセットされている場合(ステップA101;Y)、すなわち特
図1変動表示ゲームが中断されている場合には、ステップA102~A120の特
図1変動表示ゲームに関する処理を行わず、ステップA121へ移行する。これにより、特
図1変動表示ゲームの中断中は特
図1変動表示ゲームが進行せず(特
図1ゲーム処理タイマの更新が行われず)、変動表示のみが継続するようになる。
【0365】
特
図1変動表示ゲームに関する処理では、まず、特
図2の大当り/小当り中であるか、すなわち特
図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップA102)。そして、特
図2の大当り/小当り中である場合(ステップA102;Y)には、ステップA105へ移行する。一方、特
図2の大当り/小当り中でない場合(ステップA102;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA103)を行い、特定領域スイッチ監視処理(ステップA104)を行う。
【0366】
特
図1ゲーム処理では、特
図1変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特
図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態については後述する特
図2ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。特定領域スイッチ監視処理は
図26に示した処理に替えて
図43に示す処理を行う。
ステップA105からA123の処理は、
図11に示した特図ゲーム処理でのステップA4からステップA21、ステップA24の処理を特
図1変動表示ゲームについて行うものである。
【0367】
〔特
図2ゲーム処理〕
図42には特
図2ゲーム処理示した。特
図2ゲーム処理では、特
図2変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特
図2の表示の設定を行う。特
図2ゲーム処理は、基本的には上述の特
図1ゲーム処理と同様の処理を特
図2について行うものである。
【0368】
この特
図2ゲーム処理では、まず、特
図1の大当り/小当り中であるか、すなわち特
図1変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップA31)。そして、特
図1の大当り/小当り中である場合(ステップA31;Y)には、ステップA34へ移行する。また、特
図1の大当り中でない場合(ステップA31;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)を行い、特定領域スイッチ監視処理(ステップA33)を行う。
【0369】
特
図2ゲーム処理では、特
図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特
図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態については上述した特
図1ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。特定領域スイッチ監視処理は
図26に示した処理に替えて
図43に示す処理を行う。
【0370】
ステップA34、A35、A39からA55の処理は、
図11に示した特図ゲーム処理でのステップA4からステップA19、ステップA22からA24の処理を特
図1変動表示ゲームについて行うものである。
ステップA36では、特
図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であるか判定する。特
図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0である場合(ステップA36;Y)には、ステップA39に移行する。
また、特
図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0でない場合(ステップA36;N)には、特
図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を-1更新し(ステップA37)、特
図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(例えば60000m秒)をセーブして(ステップA38)へ移行する。
【0371】
小当りの発生確率が高い特
図2変動表示ゲームを特
図1変動表示ゲームが主となる第1遊技状態ST1及び第2遊技状態ST2で遊技者が意図的に実行することを防止するため、第1遊技状態ST1及び第2遊技状態ST2における特
図2変動表示ゲームの変動時間は非常に長い時間(例えば10分)とされている。しかし、特
図2ゲーム処理タイマとして利用できる領域は限られているため、タイマ初期値として上限値を設定しても変動時間を一度で計時することは困難である。そこで、規定時間(例えば60000m秒)の計時を行う回数である繰り返し回数を用いて複数回の計時により変動時間を計時するようにしている。
【0372】
〔特定領域スイッチ監視処理〕
図26に示した特定領域スイッチ監視処理に替えて
図43に示す特定領域スイッチ監視処理を行う。
遊技制御装置100は、まず、特定領域(V入賞口)が有効中であるか否か、すなわち特定領域スイッチ72aでの遊技球の検出を有効なものとして扱うV有効期間中であるか否か判定する(ステップA191)。特定領域が有効中でない場合(ステップA191;N)には、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、特定領域が有効中である場合(ステップA191;Y)、すなわちV入賞期間中である場合には、特定領域スイッチ72aに入力があるか否か判定する(ステップA192)。
【0373】
特定領域スイッチ72aに入力がない場合(ステップA192;N)には、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、特定領域スイッチ72aに入力がある場合(ステップA192;Y)には、連続して発生した大当り(V入賞あり)の回数である大当り連続回数は残り1であるか否か、すなわち残り大当り回数領域の値が1であるか否か判定する(ステップA193)。
【0374】
大当り連続回数が残り1でない場合(ステップA193;N)、すなわち残り大当り回数領域の値が1でない場合には、特定領域通過コマンドを準備して(ステップA194)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA195)。これにより、特定領域通過コマンドが演出制御装置300へ送信され、演出制御装置300は、特定領域通過コマンドを受信したことに対応してV入賞したことを報知する演出を行う。
次いで、大当り図柄はV容易図柄であるか否か判定する(ステップA196)。本実施形態では、
図40(c)に示すように、大当り図柄が通常図柄である場合よりも、大当り図柄が確変図柄である場合の方がV入賞しやすい。よって、本実施形態のV容易図柄は、確変図柄である。
【0375】
大当り図柄がV容易図柄である場合(ステップA196;Y)、すなわち大当り図柄が確変図柄である場合には、特定領域正常通過情報を設定し(ステップA197)、設定した特定領域正常通過情報を確率変動機能作動情報領域にセーブして(ステップA199)、特定領域スイッチ監視処理を終了する。
また、大当り図柄がV容易図柄でない場合(ステップA196;N)、すなわち大当り図柄が通常図柄である場合には、特定領域イレギュラー通過情報を設定し(ステップA198)、設定した特定領域イレギュラー通過情報を確率変動機能作動情報領域にセーブして(ステップA199)、特定領域スイッチ監視処理を終了する。すなわち、レバーソレノイド72bのON期間もV有効期間も短く、V入賞するのが困難な開放でV入賞した場合には、確率変動機能作動情報領域に特定領域イレギュラー通過情報がセーブされる。
【0376】
特定領域通過情報(特定領域正常通過情報、特定領域イレギュラー通過情報)は、第1特別遊技状態終了後の遊技状態を、第2遊技状態ST2と第4遊技状態ST6のどちらにするのか選択するための情報である。
一方、大当り連続回数が残り1である場合(ステップA193;Y)、すなわち残り大当り回数領域の値が1である場合には、ステップA194~A199の処理を行うことなく、特定領域スイッチ監視処理を終了する。
リミッタ機能の作動時は確率変動機能が無効となる。すなわち、今回の大当りでリミッタ回数に到達する場合には、今回の大当りに基づく第1特別遊技状態でV入賞があるか否かにかかわらず、当該第1特別遊技状態が終了すると第2遊技状態ST2(低確率状態)に移行する。
よって、今回の大当りに基づく第1特別遊技状態でV入賞した場合であっても、今回の大当りでリミッタ回数に到達する場合には、特定領域通過コマンドを演出制御装置300に送信するための処理(ステップA194~A195)を行わない。これにより、V入賞を報知する演出が行われることを回避できるので、遊技者が落胆感や不信感を抱いてしまうことがない。
また、今回の大当りに基づく第1特別遊技状態でV入賞した場合であっても、今回の大当りでリミッタ回数に到達する場合には、特定領域通過情報をセーブするための処理(ステップA196~A199)を行わない。これにより、第2遊技状態ST2へ移行するための処理(ステップA710)や、第2遊技状態ST2へ移行することを演出制御装置300に通知するための処理(ステップA711~A717)が行われることを回避できる。
【0377】
〔特
図1普段処理〕
特
図1ゲーム処理では、
図14に示した特図普段処理に替えて
図44に示す特
図1普段処理を行う。
遊技制御装置100は、まず、特
図1が変動開始可能であるか否か判定する(ステップA201)。この判定における特
図1が変動開始可能である状態とは、大当り又は小当りとなる特
図2変動表示ゲームの変動終了(表示中処理)から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特
図1変動表示ゲームの実行中や特
図1変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特
図1普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくてもよい。
【0378】
特
図1が変動開始可能でない場合(ステップA201;N)には、処理番号として「0」を設定し(ステップA216)、特
図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブして(ステップA217)、特
図1普段処理を終了する。また、特
図1が変動開始可能である場合(ステップA201;Y)には、特
図1保留数が0であるか否か判定する(ステップA202)。
特
図1保留数が0である場合(ステップA202;Y)には、ステップA212へ移行する。また、特
図1保留数が0でない場合(ステップA202;N)には、特
図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドである飾り特
図1保留数コマンドを準備して(ステップA203)、演出コマンド設定処理(ステップA204)を行う。なお、飾り特
図1保留数コマンドを準備する処理(ステップA203)を行う時点では特
図1変動表示ゲームの開始に基づく特
図1保留数の減算は行われておらず、現在の特
図1保留数から-1した特
図1保留数に対応する保留数コマンドを準備している。
【0379】
次いで、遊技制御装置100は、高確率変動の最終回であるか否か判定する(ステップA205)。具体的には、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための高確率変動回数領域の値(高確率変動回数)が1であるか否か判定する。
高確率変動の最終回である場合(ステップA205;Y)、すなわち高確率変動回数領域の値が1である場合には、高確率変動最終回コマンドを準備し(ステップA206)、演出コマンド設定処理(ステップA207)を行って、ステップA208へ移行する。また、高確率変動の最終回でない場合(ステップA205;N)、すなわち高確率変動回数領域の値が1以外である場合には、ステップA206,A207の処理を行わずに、ステップA208へ移行する。
その後、特
図1変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特
図1変動開始処理(ステップY208)を行って、高確率変動回数領域の値(高確率変動回数)を更新する高確率変動回数更新処理(ステップA209)を行う。
【0380】
次に、普電サポート中であるかを判定し(ステップA210)、普電サポート中でない場合(ステップA210;N)はステップA214に移行する。また、普電サポート中である場合(ステップA210;Y)は、時間短縮変動回数領域の時間短縮変動回数を-1更新し(ステップA211)、時間短縮変動回数が0になったかを判定する(ステップA212)。
時間短縮変動回数が0である場合(ステップA212;Y)は、普電サポートを終了するための時短終了設定処理を行い(ステップA213)、ステップA214に移行する。また、時間短縮変動回数が0でない場合(ステップA212;N)は、ステップA214に移行する。
【0381】
次に、特図ステータス領域に特
図1変動中をセット(情報加算)する(ステップA214)。ここで特図ステータスとは、特図変動表示ゲームの状態を示すものであり、0~5の何れかがセットされる。
特図ステータス0は特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームのいずれも実行されていない状態を示し、特図ステータス1は特
図1変動表示ゲームのみが実行されている状態を示し、特図ステータス2は特
図2変動表示ゲームのみが実行されている状態を示す。また、特図ステータス3は特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームの両方が実行されている状態を示し、特図ステータス4は大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態であることを示し、特図ステータス5は小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態であることを示す。ここでは特
図1変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして1又は3がセットされる。
その後、特
図1変動中処理移行設定処理(ステップA215)を行って、特
図1普段処理を終了する。
【0382】
〔特
図2普段処理〕
特
図2ゲーム処理では、
図14に示した特図普段処理に替えて
図45に示す特
図2普段処理を行う。
遊技制御装置100は、まず、特
図2が変動開始可能であるか否か判定する(ステップA221)。この判定における特
図2が変動開始可能である状態とは、大当り又は小当りとなる特
図1変動表示ゲームの変動終了(表示中処理)から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特
図2変動表示ゲームの実行中や特
図2変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特
図2普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくてもよい。
【0383】
特
図2が変動開始可能でない場合(ステップA221;N)には、処理番号として「0」を設定し(ステップA242)、特
図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブして(ステップA243)、特
図2普段処理を終了する。また、特
図2が変動開始可能である場合(ステップA221;Y)には、特
図2保留数が0であるか否か判定する(ステップA222)。
特
図2保留数が0でない場合(ステップA222;N)には、特
図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドである飾り特
図2保留数コマンドを準備して(ステップA223)、演出コマンド設定処理(ステップA224)を行う。なお、飾り特
図2保留数コマンドを準備する処理(ステップA223)を行う時点では特
図2変動表示ゲームの開始に基づく特
図2保留数の減算は行われておらず、現在の特
図2保留数から-1した特
図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。
【0384】
次いで、遊技制御装置100は、高確率変動の最終回であるか否か判定する(ステップA225)。具体的には、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための高確率変動回数領域の値(高確率変動回数)が1であるか否か判定する。
高確率変動の最終回である場合(ステップA225;Y)、すなわち高確率変動回数領域の値が1である場合には、高確率変動最終回コマンドを準備し(ステップA226)、演出コマンド設定処理(ステップA227)を行って、ステップA228へ移行する。また、高確率変動の最終回でない場合(ステップA225;N)、すなわち高確率変動回数領域の値が1以外である場合には、ステップA226,A227の処理を行わずに、ステップA228へ移行する。
【0385】
その後、特
図2変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特
図2変動開始処理(ステップY228)を行って、高確率変動回数領域の値(高確率変動回数)を更新する高確率変動回数更新処理(ステップA229)を行う。
次に、普電サポート中であるかを判定し(ステップA230)、普電サポート中でない場合(ステップA230;N)はステップA234に移行する。また、普電サポート中である場合(ステップA230;Y)は、時間短縮変動回数領域の時間短縮変動回数を-1更新し(ステップA231)、時間短縮変動回数が0になったかを判定する(ステップA232)。
時間短縮変動回数が0である場合(ステップA232;Y)は、普電サポートを終了するための時短終了設定処理を行い(ステップA233)、ステップA234に移行する。また、時間短縮変動回数が0でない場合(ステップA232;N)は、ステップA234に移行する。
次に、特図ステータス領域に特
図2変動中をセット(情報加算)する(ステップA234)。ここでは特
図2変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして2又は3がセットされる。その後、特
図2変動中処理移行設定処理(ステップA235)を行って、特
図2普段処理を終了する。
【0386】
一方、特
図2保留数が0である場合(ステップA222;Y)には、特
図1保留数が0であるか判定する(ステップA236)。そして、特
図1保留数が0である場合(ステップA236;Y)には、特
図1が変動中であるか判定する(ステップA237)。そして、特
図1が変動中でない場合(ステップA237;N)には、客待ちデモが開始済みであるか判定し(ステップA238)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA238;N)には、客待ち状態の設定に関する処理を行う。また、特
図1保留数が0でない場合(ステップA236;N)、特
図1が変動中である場合(ステップA237;Y)又は客待ちデモが開始済みである場合(ステップA238;Y)には、ステップY242へ移行する。
【0387】
客待ち状態の設定に関する処理では、まず、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットし(ステップA239)、現在の確率状態に対応する客待ちデモコマンドを準備して(ステップA240)、演出コマンド設定処理(ステップA241)を行い、ステップY238へ移行する。客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、確率状態に応じて異なる客待ち画面を表示することが可能となる。
【0388】
また、何らかの原因により演出制御装置300が再起動した場合、バックアップ機能を備えない演出制御装置300は遊技状態の情報を喪失してしまうため、適切な演出を行うことができなくなってしまうが、客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、このコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。
【0389】
〔高確率変動回数更新処理〕
図46には、高確率変動回数更新処理を示した。
遊技制御装置100は、まず、低確率中(特図低確率中)であるか判定し(ステップA301)、低確率中である場合(ステップA301;Y)には、高確率変動回数更新処理を終了する。また、低確率中でない場合(ステップA301;N)には、高確率変動回数領域の値(高確率変動回数)を-1更新して(ステップA302)、高確率変動回数領域の値が0であるか判定する(ステップA303)。
【0390】
高確率変動回数領域の値が0でない場合(ステップA303;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。また、高確率変動回数領域の値が0である場合(ステップA303;Y)には、高確率終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA304)、高確率の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA305)。
【0391】
次いで、遊技制御装置100は、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA306)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための高確率変動回数領域を0クリアする(ステップA307)。
そして、特
図1変動表示ゲーム又は特
図2変動表示ゲームで大当りとなるかを判定する(ステップA308)。この処理では、現在処理対象としている特図変動表示ゲームの結果が大当りであるか、又は、既に実行されている処理対象ではない他方の特図変動表示ゲームの結果が大当りであるかを判定する。
特
図1変動表示ゲーム又は特
図2変動表示ゲームで大当りとならない場合(ステップA308;N)は、連続して発生可能な大当り(V入賞あり)の回数を管理するための残り大当り回数領域を後にクリアするための残り大当り回数クリアフラグをセットする(ステップA309)。
特
図1変動表示ゲーム又は特
図2変動表示ゲームで大当りとなる場合(ステップA308;Y)は、残り大当り回数領域の値を継続するための残り大当り回数継続フラグをセットする(ステップA310)。
【0392】
次いで、通常モード(低確率)を遊技モード領域にセーブして(ステップA311)、遊技モード移行情報領域をクリアする(ステップA312)。次いで、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステップA313)、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA314)。
【0393】
次いで、左打ち指示コマンドを準備して(ステップA315)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA316)。
次いで、遊技モードに対応する遊技モードコマンドを準備して(ステップA317)、演出コマンド設定処理を行って(ステップA318)、高確率変動回数更新処理を終了する。遊技モード領域には通常モード(低確率)が記憶されているので、ステップA317では「通常モード」に対応する遊技モードコマンドが準備される。
【0394】
〔特
図1変動中処理〕
特
図1ゲーム処理では、
図18に示した特図変動中処理に替えて
図47に示す特
図1変動中処理を行う。
遊技制御装置100は、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ステップA401)。そして、飾り特
図1コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップA402)、演出コマンド設定処理(ステップA403)を行う。
【0395】
次に、飾り特
図1停止コマンドを準備して(ステップA404)、演出コマンド設定処理(ステップA405)を行う。本実施形態の遊技機では、変動開始時に設定した変動時間よりも前に強制的に停止する場合もあるため、変動を停止する際には停止コマンドを演出制御装置300に送信するようにしている。
そして、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップA406)。本実施形態では、例えば、特
図1変動表示ゲームの結果が、はずれの場合に1000m秒、大当りの場合に2000m秒、小当りの場合に4m秒の表示時間が設定される。
【0396】
その後、特
図1はずれであるか、すなわち特
図1変動表示ゲームの結果がはずれであるか判定する(ステップA407)。特
図1はずれである場合(ステップA407;Y)には、ステップA423へ移行する。また、特
図1はずれでない場合(ステップA407;N)、すなわち特
図1変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りである場合には、特
図2変動表示ゲームも変動中であるか判定する(ステップA408)。なお、特
図2変動表示ゲームが変動中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。
【0397】
そして、特
図2変動表示ゲームが変動中でない場合(ステップA408;N)には、ステップA419へ移行する。また、特
図2変動表示ゲームが変動中である場合(ステップA408;Y)には、特
図2表示中処理中であるか判定する(ステップA409)。すなわち、この場合は、特
図1変動表示ゲームが大当り又は小当りになることに基づき、実行中の特
図2変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特
図2変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止表示)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
【0398】
特
図2表示中処理中である場合(ステップA409;Y)には、ステップA411へ移行する。また、特
図2表示中処理中でない場合(ステップA409;N)には、図柄確定回数出力回数を+1更新し(ステップA410)、ステップA411へ移行する。
その後、特
図2の表示時間として上記で設定した特
図1の表示時間+4m秒の表示時間を設定して(ステップA411)、特
図2ゲーム処理タイマ領域に当該表示時間をセーブする(ステップA412)。特
図2の表示時間として特
図1の表示時間+4m秒の表示時間を設定することで、特
図1と特
図2の表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特
図2変動表示ゲームが表示時間中であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。この再設定によって、停止表示の時間は延長されるが、場合によっては短くなる可能性もある。
【0399】
次に、飾り特
図2はずれ図柄コマンドを設定して準備する(ステップA413)。そして、飾り特
図2コマンド領域に図柄コマンドをセーブして(ステップA414)、演出コマンド設定処理(ステップA415)を行う。そして、飾り特
図2停止コマンドを準備し(ステップA416)、演出コマンド設定処理(ステップA417)を行い、特
図2表示中処理移行設定処理2(ステップA418)を行って、ステップA419へ移行する。
【0400】
その後、飾り特
図1コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップA419)、特
図1小当り又はサポ当りであるか、すなわち特
図1変動表示ゲームの結果が小当り又はサポ当りであるか判定する(ステップA420)。特
図1小当り又はサポ当りである場合(ステップA420;Y)には、ステップA423へ移行する。また、特
図1小当り又はサポ当りでない場合(ステップA420;N)、すなわち特
図1変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、特
図1ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA421)、特
図1大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップA422)、ステップA423へ移行する。
その後、特
図1停止図柄退避領域から情報をロードして特
図1停止図柄領域にセーブし(ステップA423)、特
図1表示中処理移行設定処理1(ステップA424)を行って、特
図1変動中処理を終了する。
【0401】
〔特
図2変動中処理〕
特
図2ゲーム処理では、
図18に示した特図変動中処理に替えて
図48に示す特
図2変動中処理を行う。
遊技制御装置100は、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ステップA431)。そして、飾り特
図2コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップA432)、演出コマンド設定処理(ステップA433)を行う。
【0402】
次に、飾り特
図2停止コマンドを準備して(ステップA434)、演出コマンド設定処理(ステップA435)を行う。そして、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップA436)。本実施形態では、例えば、特
図2変動表示ゲームの結果が、はずれの場合に1000m秒、大当りの場合に2000m秒、小当りの場合に500m秒の表示時間が設定される。
【0403】
その後、特
図2はずれであるか、すなわち特
図2変動表示ゲームの結果がはずれであるか判定する(ステップA437)。特
図2はずれである場合(ステップA437;Y)には、ステップA457へ移行する。また、特
図2はずれでない場合(ステップA437;N)、すなわち特
図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りである場合には、特
図1変動表示ゲームも変動中であるか判定する(ステップA438)。なお、特
図1変動表示ゲームが変動中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。
そして、特
図1変動表示ゲームが変動中でない場合(ステップA438;N)には、ステップA453へ移行する。また、特
図1変動表示ゲームが変動中である場合(ステップA438;Y)には、特
図2大当りであるか、すなわち特
図2変動表示ゲームの結果が大当りであるか判定する(ステップA439)。
【0404】
特
図2大当りでない場合(ステップA439;N)、すなわち特
図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合には、特
図1ゲーム中断フラグをセットし(ステップA450)、飾り特
図1中断コマンドを準備して(ステップA451)、演出コマンド設定処理(ステップA452)を行い、ステップA453へ移行する。
すなわち、この場合は、特
図2変動表示ゲームが小当りとなることに基づき、実行中の特
図1変動表示ゲームが中断させられる場合である。なお、特
図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止表示)が終了していない場合も中断の対象となる。中断された特
図1変動表示ゲームは小当り(第2特別結果)に基づく特別遊技状態(第2特別遊技状態)の終了に伴い再開される。
【0405】
一方、特
図2大当りである場合(ステップA439;Y)には、特
図1表示中処理中であるか判定する(ステップA440)。すなわち、この場合は、特
図2変動表示ゲームが大当りになることに基づき、実行中の特
図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特
図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止表示)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
【0406】
特
図1表示中処理中である場合(ステップA449;Y)には、ステップA442へ移行する。また、特
図1表示中処理中でない場合(ステップA440;N)には、図柄確定回数出力回数を+1更新し(ステップA441)、ステップA442へ移行する。
その後、特
図1の表示時間として上記で設定した特
図2の表示時間+4m秒の表示時間を設定して(ステップA442)、特
図1ゲーム処理タイマ領域に当該表示時間をセーブする(ステップA443)。特
図1の表示時間として特
図2の表示時間+4m秒の表示時間を設定することで、特
図1と特
図2の表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特
図1変動表示ゲームが表示時間中であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。この再設定によって、停止表示の時間は延長されるが、場合によっては短くなる可能性もある。
【0407】
次に、飾り特
図1はずれ図柄コマンドを設定して準備する(ステップA444)。そして、飾り特
図1コマンド領域に図柄コマンドをセーブして(ステップA445)、演出コマンド設定処理(ステップA446)を行う。そして、飾り特
図1停止コマンドを準備し(ステップA447)、演出コマンド設定処理(ステップA448)を行い、特
図1表示中処理移行設定処理2(ステップA449)を行って、ステップA453へ移行する。
【0408】
その後、飾り特
図2コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップA453)、特
図2小当りであるか、すなわち特
図2変動表示ゲームの結果が小当りであるか判定する(ステップA454)。特
図2小当りである場合(ステップA454;Y)には、ステップA457へ移行する。また、特
図2小当りでない場合(ステップA454;N)、すなわち特
図1変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、特
図2ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA455)、特
図2大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA456)。
その後、特
図2停止図柄退避領域から情報をロードして特
図2停止図柄領域にセーブし(ステップA457)、特
図2表示中処理移行設定処理1(ステップA458)を行って、特
図2変動中処理を終了する。
【0409】
〔特
図1表示中処理〕
特
図1ゲーム処理では、
図20、
図21に示した特図表示中処理に替えて
図49、
図50に示す特
図2表示中処理を行う。
遊技制御装置100は、まず、特
図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて小当りフラグ1領域に設定された小当りフラグ1及びサポ当りフラグ1領域に設定されたサポ当りフラグ1をロードして(ステップA501)、小当りフラグ1領域及びサポ当りフラグ1領域をクリアする(ステップA502)。
【0410】
次いで、特
図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて大当りフラグ1領域に設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA503)、大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA504)。そして、特
図1は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ1が大当り情報か判定し(ステップA505)、特
図1が大当りである場合(ステップA505;Y)には、特
図1変動表示ゲームの大当り(特
図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA506)。次いで、大当り開始に関する信号(例えば、大当り1~4信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA507)。大当り中は、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号及び大当り4信号がONであるが、高確率中は大当り2信号だけがONである。
【0411】
次に、特
図1停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップA508)、演出コマンド設定処理(ステップA509)を行う。次いで、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップA510)、演出コマンド設定処理(ステップA511)を行う。次いで、ファンファーレコマンドを準備して(ステップA512)、演出コマンド設定処理(ステップA513)を行う。次いで、右打ち指示コマンドを準備して(ステップA514)、演出コマンド設定処理(ステップA515)を行う。
【0412】
次いで、遊技制御装置100は、残り大当り回数継続フラグがあるかを判定する(ステップA516)。残り大当り回数継続フラグは、高確率状態での最後の特図変動表示ゲームの実行の際に大当りとなる特図変動表示ゲームが行われている場合であり、この大当りは高確率状態での大当りとなる場合である。
残り大当り回数継続フラグがある場合(ステップA516;Y)は、残り大当り回数継続フラグをクリアして(ステップA547)、ステップA521に移行する。
残り大当り回数継続フラグがない場合(ステップA516;N)は、低確率時の大当りであるか判定し(ステップA517)、低確率時の大当りでない場合(ステップA517;N)には、ステップA520へ移行する。また、低確率時の大当りである場合(ステップA517;Y)、すなわち初回大当りである場合には、当り図柄に対応する残り大当り回数初期値(本実施形態の場合3回)を残り大当り回数領域にセーブし(ステップA518)、当り図柄に対応する遊技モード移行情報を遊技モード移行情報領域にセーブして(ステップA519)、残り大当り回数クリアフラグをクリアし(ステップA520)、ステップA521へ移行する。
【0413】
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を特
図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA521)。次に、処理番号として「3」を設定し(ステップA522)、特
図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA523)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA524)を行って、特
図1表示中処理を終了する。
【0414】
一方、特
図1が大当りでない場合(ステップA505;N)には、残り大当り回数クリアフラグがあるかを判定する(ステップA525)。残り大当り回数クリアフラグは、高確率状態での最後の特図変動表示ゲームの実行の際に大当りとなる特図変動表示ゲームが行われていなかった場合であり、高確率状態での終了によりリミッタ回数をクリアする場合である。
残り大当り回数クリアフラグがある場合(ステップA526;Y)は、残り大当り回数領域を0クリアして(ステップA527)、ステップA527に移行する。
残り大当り回数クリアフラグがない場合(ステップA525;N)は、ステップA527に移行する。
【0415】
そして、ロードした小当りフラグ1が小当り(小当り情報)か判定する(ステップA527)。そして、小当りフラグ1が小当りである場合(ステップA527;Y)には、特
図1変動表示ゲームの小当り(特
図1小当り)の開始に関する信号(例えば、特別図柄1小当り信号をON、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA528)。本実施形態においては、小当り確率が高く、小当りが高頻度で発生するので、小当り開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理を実行しないが、これに限られるものではなく、小当り時に、小当り開始に関する信号として、何らかの信号(例えば、大当り1信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブするようにしてもよい。
【0416】
次いで、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップA529)、演出コマンド設定処理(ステップA530)を行う。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA531)、演出コマンド設定処理(ステップA532)を行う。次いで、右打ち指示コマンドを準備して(ステップA533)、演出コマンド設定処理(ステップA534)を行う。
次いで、小当りファンファーレ時間を特
図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA535)。次いで、処理番号として「7」を設定し(ステップA536)、特
図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA537)。次いで、特
図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA538)を行って、特
図1表示中処理を終了する。
【0417】
一方、小当りフラグ1が小当りでない場合(ステップA527;N)には、天井時短発動フラグがあるかを判定する(ステップA539)。天井時短発動フラグがある場合(ステップA539;Y)は、天井時短回数の初期値を時間短縮変動回数領域にセーブし(ステップA540)、サポ作動設定処理(ステップA543)に移行する。
天井への到達により移行する第3遊技状態ST3には大当りの発生まで滞在可能とするため、ここでは、時間短縮変動回数領域に特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームの実行回数の合計に基づく終了条件として十分に大きい値である10000をセーブする。
【0418】
また、天井時短発動フラグがない場合(ステップA539;N)は、ロードされたサポ当りフラグ1がサポ当りかを判定する(ステップA541)。サポ当りでない場合(ステップA541;N)は、ステップA544に移行する。
一方、サポ当りフラグ1がサポ当りである場合(ステップA541;Y)は、時間短縮判定データに対応する初期値を時間短縮変動回数領域にセーブし(ステップA542)、サポ作動設定処理(ステップA543)に移行する。
ここでは、時間短縮変動回数領域に特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームの実行回数の合計に基づく終了条件としてサポ当りの種類に対応した値をセーブする。
【0419】
サポ作動設定処理(ステップA543)を行った後、特図ステータス領域の特
図1変動中をクリア(情報減算)する(ステップA544)。次いで、処理番号として「0」を設定し(ステップA545)、特
図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブして(ステップA546)、特
図1表示中処理を終了する。
【0420】
〔特
図2表示中処理〕
特
図2ゲーム処理では、
図20、
図21に示した特図表示中処理に替えて
図51、
図52に示す特
図2表示中処理を行う。なお、特
図2表示中処理は、前述の特
図1表示中処理と同等の処理を、特
図2を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、特
図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて小当りフラグ2領域に設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA551)、小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA552)。
【0421】
次いで、特
図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて大当りフラグ2領域に設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA553)、大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA554)。そして、特
図2は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ2が大当り情報か判定し(ステップA555)、特
図2が大当りである場合(ステップA555;Y)には、特
図2変動表示ゲームの大当り(特
図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA556)。
【0422】
次いで、低確率時の大当りであるか判定し(ステップA557)、低確率時の大当りでない場合(ステップA547;N)には、大当り開始に関する信号(例えば、大当り1~4信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA558)、ステップA549へ移行する。大当り中は、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号及び大当り4信号がONであるが、高確率中は大当り2信号だけがONである。
【0423】
一方、低確率時の大当りである場合(ステップA557;Y)には、ステップA548の処理を行わずに、ステップA559へ移行する。ここで、本実施形態では、特図変動表示ゲームにおいて大当り(第1特別結果)が導出された後に遊技球が普図始動ゲート34を通過することにより特別遊技状態が開始されるようになっている。また、本実施形態では、低確率状態における特
図2変動表示ゲームの変動時間は非常に長い時間(例えば10分)とされているので、低確率状態である場合には、遊技者は、特
図2変動表示ゲームの結果が導出される前に遊技を終了する可能性がある。すなわち、低確率状態である場合には、特
図2変動表示ゲームにおいて大当りが導出された後に遊技球が普図始動ゲート34を通過する可能性が低い(特別遊技状態が開始される可能性が低い)。そのため、本実施形態では、低確率時における特
図2の大当りの場合(ステップA557;Y)には、ステップA558の処理(大当り開始に関する信号を外部に出力するための処理)を行わずに、遊技球が普図始動ゲート34に通過した時から大当り開始に関する信号を外部に出力するようにしている。
【0424】
その後、特
図2停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップA559)、演出コマンド設定処理(ステップA560)を行う。次いで、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップA561)、演出コマンド設定処理(ステップA562)を行う。次いで、ファンファーレコマンドを準備して(ステップA563)、演出コマンド設定処理(ステップA564)を行う。次いで、右打ち指示コマンドを準備して(ステップA565)、演出コマンド設定処理(ステップA566)を行う。
【0425】
次いで、遊技制御装置100は、残り大当り回数継続フラグがあるかを判定し(ステップA567)、残り大当り回数継続フラグがある場合(ステップA567;Y)は、残り大当り回数継続フラグをクリアして(ステップA596)、ステップA572に移行する。残り大当り回数継続フラグがない場合(ステップA567;N)は、低確率時の大当りであるか判定し(ステップA568)、低確率時の大当りでない場合(ステップA568;N)には、ステップA572へ移行する。また、低確率時の大当りである場合(ステップA568;Y)、すなわち初回大当りである場合には、当り図柄に対応する残り大当り回数初期値(本実施形態の場合3回)を残り大当り回数領域にセーブし(ステップA569)、当り図柄に対応する遊技モード移行情報を遊技モード移行情報領域にセーブして(ステップA570)、残り大当り回数クリアフラグをクリアし(ステップA571)、ステップA572へ移行する。
【0426】
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を特
図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA572)。次に、処理番号として「3」を設定し(ステップA573)、特
図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA574)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA575)を行って、特
図2表示中処理を終了する。
【0427】
一方、特
図2が大当りでない場合(ステップA555;N)には、残り大当り回数クリアフラグがあるかを判定し(ステップA576)、残り大当り回数クリアフラグがある場合(ステップA576;Y)は、残り大当り回数領域を0クリアして(ステップA577)、ステップA578に移行する。残り大当り回数クリアフラグがない場合(ステップA576;N)は、ステップA578に移行する。
【0428】
そして、ロードした小当りフラグ2が小当り(小当り情報)か判定する(ステップA578)。そして、小当りフラグ2が小当りである場合(ステップA578;Y)には、特
図2変動表示ゲームの小当り(特
図2小当り)の開始に関する信号(例えば、特別図柄2小当り信号をON、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA579)。本実施形態においては、小当り確率が高く、小当りが高頻度で発生するので、小当り開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理を実行しないが、これに限られるものではなく、小当り時に、小当り開始に関する信号として、何らかの信号(例えば、大当り1信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブするようにしてもよい。
【0429】
次いで、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップA580)、演出コマンド設定処理(ステップA581)を行う。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA582)、演出コマンド設定処理(ステップA583)を行う。次いで、右打ち指示コマンドを準備して(ステップA584)、演出コマンド設定処理(ステップA585)を行う。
次いで、小当りファンファーレ時間を特
図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA586)。次いで、処理番号として「7」を設定し(ステップA587)、特
図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA588)。次いで、特
図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA589)を行って、特
図2表示中処理を終了する。
【0430】
また、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップA578;N)には、天井時短発動フラグがあるかを判定する(ステップA590)。天井時短発動フラグがある場合(ステップA590;Y)は、天井時短回数の初期値を時間短縮変動回数領域にセーブし(ステップA591)、サポ作動設定処理(ステップA592)に移行する。
天井への到達により移行する第3遊技状態ST3には大当りの発生まで滞在可能とするため、ここでは、時間短縮変動回数領域に特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームの実行回数の合計に基づく終了条件として十分に大きい値である10000をセーブする。
【0431】
また、天井時短発動フラグがない場合(ステップA590;N)は、特図ステータス領域の特
図2変動中をクリア(情報減算)する(ステップA593)。次いで、処理番号として「0」を設定し(ステップA594)、特
図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブして(ステップA595)、特
図2表示中処理を終了する。
【0432】
すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームが第1特別結果となったことに基づき、条件装置の作動を伴って特別変動入賞装置を開放する第1特別遊技状態を発生させる第1特別遊技発生手段をなすとともに、変動表示ゲームが第2特別結果となったことに基づき、条件装置の作動を伴わずに特別変動入賞装置を開放する第2特別遊技状態を発生させる第2特別遊技発生手段をなす。
【0433】
〔大当り終了処理〕
図24に示した大当り終了処理に替えて
図53に示す大当り終了処理を行う。
遊技制御装置100は、まず、通常大当り(本実施形態の場合、10R通常大当り)に基づく特別遊技状態における特定領域(確変作動領域)への遊技球の流入である特定領域イレギュラー通過であるか判定し(ステップA701)、特定領域イレギュラー通過でない場合(ステップA701;N)には、ステップA704へ移行する。
【0434】
一方、特定領域イレギュラー通過である場合(ステップA701;Y)には、イレギュラー確変報知コマンドを準備して(ステップA702)、演出コマンド設定処理(ステップA703)を行って、ステップA704へ移行する。これにより、演出制御装置300によって、イレギュラーV入賞(特定領域イレギュラー通過)があった旨の報知が、大当りが終了したときから行われる。当該報知は、表示装置41(例えば、文字表示)、スピーカ19a,19b(例えば、「役物エラーです」等の音声)、装飾装置18,46等のランプ(例えば、エラー関連ランプ以外は消灯してエラー関連ランプは赤点灯)を用いて行うことができる。イレギュラーV入賞があった旨の報知中は、遊技が可能である。また、本実施形態では、イレギュラーV入賞があった旨の報知を、電源再投入まで継続するが、これに限られるものではなく、例えば、所定時間が経過するまで当該報知を継続するようにして、所定時間が経過すると当該報知が自動的に解除されるようにしてもよい。また、イレギュラーV入賞があった場合に、セキュリティ信号を出力するようにしてもよい。
【0435】
その後、特定領域通過情報があるか判定する(ステップA704)。ステップA704では、特定領域正常通過情報(ステップA197)又は特定領域イレギュラー通過情報(ステップA198)が確率変動機能作動情報領域にセーブされている場合に、特定領域通過情報があると判定する。
特定領域通過情報がある場合(ステップA704;Y)には、第4遊技状態ST6へ移行するための大当り終了設定処理1を行う(ステップA705)。本実施形態では、イレギュラーV入賞の場合、すなわち通常大当りに基づく特別遊技状態において特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入した場合でも、高確率状態(確変状態)が発生する。次いで、残り大当り回数領域の値(残り大当り回数)を-1更新して(ステップA706)、遊技モード移行情報に対応する遊技モード情報と次の遊技モード移行情報を設定する(ステップA707)。次いで、ステップA707で設定した遊技モード情報を遊技モード領域にセーブし(ステップA708)、ステップA707で設定した次の遊技モード移行情報を遊技モード移行情報領域にセーブして(ステップA709)、ステップA714へ移行する。ステップA707~A709の処理によって、残り大当り回数が減少する度(大当り連続回数が増加する度)に、遊技モードと更新していくこととなる。
【0436】
一方、特定領域通過情報がない場合(ステップA704;N)には、第2遊技状態ST2へ移行するための大当り終了設定処理2を行って(ステップA710)、残り大当り回数領域を0クリアする(ステップA711)。次いで、通常モード(低確率)を遊技モード領域にセーブし(ステップA712)、遊技モード移行情報領域をクリアして(ステップA713)、ステップA714へ移行する。
【0437】
その後、遊技モードに対応する遊技モードコマンドを準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップ715)を行う。次いで、残り大当り回数に対応する残り大当り回数コマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)を行う。
次いで、処理番号として「0」を設定し(ステップA718)、特
図1の大当りであるか判定する(ステップA719)。特
図1の大当りである場合(ステップA719;Y)には、ステップA718で設定した処理番号を特
図1ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップA720)、特
図2ゲームウェイト時間値(例えば8m秒)を特
図2ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA721)、大当り終了処理を終了する。
【0438】
大当り終了処理を行うことで特
図1及び特
図2のいずれについても特図変動表示ゲームを開始可能となるが、タイマ割込み処理においては特
図1ゲーム処理の後に特
図2ゲーム処理を行うため、特
図1の大当りである場合(ステップA719;Y)、すなわち今回の大当り終了処理が特
図1ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA116)である場合には、当該特
図1ゲーム処理の直後に行われる特
図2ゲーム処理において特図変動表示ゲームを開始する処理が行われて特
図1変動表示ゲームよりも特
図2変動表示ゲームの方が先に開始可能となってしまう。すなわち、現在の割込み内で特
図2変動表示ゲームが先にスタートしてしまう。そこで、ステップA721において特
図2ゲームウェイト時間値を特
図2ゲーム処理タイマ領域にセーブすることで、特
図2変動表示ゲームについての開始処理を次回のタイマ割込み処理まで遅らせるようにしている。また、特
図1ゲーム処理タイマは設定せずに「0」のままにすることで、次回のタイマ割込み処理で特
図1変動表示ゲームについての変動開始判定が行われるようにしている。これにより、特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームが同一のタイマ割込みで処理されることとなる。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、第1変動表示ゲーム実行制御手段が第1変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能となるまで、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能な状態としないようにするゲーム処理待機手段をなす。
【0439】
一方、特
図1の大当りでない場合(ステップA719;N)、すなわち特
図2の大当りである場合には、ステップA718で設定した処理番号を特
図2ゲーム処理番号領域にセーブして(ステップA722)、大当り終了処理を終了する。このように、特
図2が大当りした場合は、特
図1、特
図2ともにタイマを設定しないので、自動的に次の(4m秒後の)タイマ割込みで特
図1普段処理と特
図2普段処理が実行される。
【0440】
図25に示した大当り終了設定処理1、2に替えて
図54に示す大当り終了設定処理1、2を行う。
〔大当り終了設定処理1〕
図54(a)は、大当り終了設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、高確率移行に関する信号(例えば、大当り1,3,4信号をOFF、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA731)。高確率移行に関する信号(大当り2信号をON)は、大当り中から出力されているので継続する形で外部情報出力データ領域にセーブされる。
【0441】
次いで、高確率移行に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、発射位置指定信号1をON、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA732)。
次いで、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率及び時短ありフラグをセーブし(ステップA733)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための高確率変動回数領域と、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域と、に初期値をセーブする(ステップA734)。本実施形態の場合、ST回数が2000回であるため、ステップA734では初期値として2000がセーブされる。
【0442】
次いで、遊技状態表示番号領域に高確率中の番号をセーブして(ステップA735)、第1遊技状態表示部56を点灯させるために、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップA737)。これにより、第1遊技状態表示部56の点灯状態が継続されて、右打ちを指示する表示が継続される。
次いで、右打ち指示コマンドを準備して(ステップA737)、演出コマンド設定処理(ステップA738)を行う。
次いで、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップA739)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA740)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA741)。
次いで、特図ステータス領域をクリアし(ステップA742)、確率変動機能作動情報領域をクリアして(ステップA743)、大当り終了設定処理1を終了する。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。この大当り終了設定処理1により、第4遊技状態ST6となる。
【0443】
〔大当り終了設定処理2〕
図54(b)は、大当り終了設定処理2の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、低確率移行に関する信号(例えば、大当り1~4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA751)。
【0444】
次いで、低確率移行に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、発射位置指定信号1をOFF、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA752)。
次いで、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率及び時短なしフラグをセーブし(ステップA753)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための高確率変動回数領域を0クリアする(ステップA754)。
【0445】
次いで、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域に初期値をセーブする(ステップA755)。ここでは大当り種類に基づき対応する値(100、200又は300)がセーブされる。
そして、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステップA756)、第1遊技状態表示部56を消灯させるために、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA757)。
次いで、左打ち指示コマンドを準備して(ステップA758)、演出コマンド設定処理(ステップA759)を行う。
次いで、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップA760)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA761)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA762)。
次いで、特図ステータス領域をクリアし(ステップA763)、確率変動機能作動情報領域をクリアして(ステップA764)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。この大当り終了設定処理2により、第2遊技状態ST2となる。
【0446】
次に、以上のような遊技機におけるST回数の上限の到達とリミッタ回数のクリアのタイミングについて説明する。
特
図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームを同時に実行する遊技機の場合、高確率状態や時短状態で実行した特図変動表示ゲームの回数の更新は、特図変動表示ゲームの開始時に行う必要がある。
高確率状態の最終ゲームで大当りとなる場合、当該ゲームの開始時には低確率状態に移行しているため、特別結果の導出時には低確率状態となっている。
この場合、特別結果の導出時の確率状態が低確率状態であることに基づいて初当りと判定してリミッタ回数に初期値を設定してしまうと、リミッタ回数を超える連続した大当りの導出が可能となってしまう。
本実施形態の遊技機では、このような事態を防止するため、
図46に示したように高確率状態の最終ゲームで大当りとなる特図変動表示ゲームが行われる場合には、リミッタ回数をクリアしないようにしている。
【0447】
図55にはリミッタ回数の設定の一例を示した。
図55(a)では、高確率状態での最終ゲームとして、結果がはずれとなる特
図2変動表示ゲームが開始されている(t31)。この際に確率状態は低確率状態に移行している。また、リミッタ回数はこの時点ではクリアされず、残り大当り回数クリアフラグがセットされる。
その後、当該特図変動表示ゲームの変動時間が終了し(t32)、停止表示時間が終了して当該特図変動表示ゲームが終了すると(t33)、残り大当り回数クリアフラグに基づきリミッタ回数が0クリアされる。
【0448】
図55(b)では、高確率状態での最終ゲームとして、結果が大当りとなる特
図2変動表示ゲームが開始されている(t41)。この際に確率状態は低確率状態に移行している。また、リミッタ回数はこの時点ではクリアされず、残り大当り回数継続フラグがセットされる。
その後、当該特図変動表示ゲームの変動時間が終了し(t42)、停止表示時間が終了して当該特図変動表示ゲームが終了すると(t43)、残り大当り回数継続フラグに基づき新たなリミッタ回数は設定されずにリミッタ回数が-1減算され、第1特別遊技状態ST4が開始される。
【0449】
図55(c)では、高確率状態での最終ゲームとして、結果が小当りとなる特
図2変動表示ゲームが開始されている(t51)。この際に確率状態は低確率状態に移行している。また、リミッタ回数はこの時点ではクリアされず、残り大当り回数クリアフラグがセットされる。
その後、当該特
図2変動表示ゲームの実行中に、結果が大当りとなる特
図1変動表示ゲームが開始され(t52)、当該特
図1変動表示ゲームの変動時間が先に終了している(t53)。これに伴い、特
図2変動表示ゲームは強制的にはずれ結果で停止する。
そして、停止表示時間が終了して特
図1変動表示ゲームが終了すると(t54)、残り大当り回数継続フラグがセットされていないことからリミッタ回数は初期値の3が設定され、第1特別遊技状態ST4が開始される。
【0450】
図55(d)では、高確率状態での最終ゲームの一つ前の特図変動表示ゲームとして、結果が大当りとなる特
図2変動表示ゲームが開始されている(t61)。その後、高確率状態での最終ゲームとなる特
図1変動表示ゲームが開始され(t62)、この際に確率状態は低確率状態に移行している。また、リミッタ回数はこの時点ではクリアされず、高確率状態での最終ゲームの開始の際に大当りとなる特図変動表示ゲームが行われているので残り大当り回数維持フラグがセットされる。
【0451】
そして、結果がはずれとなる特
図1変動表示ゲームの変動時間が先に終了し(t63)、その後に結果が大当りとなる特
図2変動表示ゲームの変動時間が終了して(t64)、停止表示時間が終了し特
図1変動表示ゲームが終了している(t65)。ここでは残り大当り回数継続フラグがセットされているので新たなリミッタ回数は設定されずにリミッタ回数が-1減算され、第1特別遊技状態ST4が開始される。
以上、本実施形態の遊技機によれば、高確率状態での最終ゲームと結果が大当りとなる特図変動表示ゲームが重なる場合でもリミッタ回数を正確に管理することが可能となる。
【0452】
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
【0453】
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0454】
10 遊技機
18 枠装飾装置(演出手段)
19a、19b スピーカ(演出手段)
24 ハンドル(演出手段)
25 演出ボタン(演出手段)
41 表示装置(表示手段)
44a 下演出装置(演出手段)
44b 上演出装置(演出手段)
20 送風装置(演出手段)
46 盤装飾装置(演出手段)
191、192 タッチパネル(演出手段)
300 演出制御装置(演出制御手段)
350 表示板(演出手段)