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▶ 三和シヤッター工業株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121900
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】オーバーヘッドドアの断熱構造
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/06 20060101AFI20240902BHJP
   E06B 5/00 20060101ALI20240902BHJP
   E06B 9/02 20060101ALI20240902BHJP
   E06B 7/23 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
E06B9/06 610E
E06B5/00 B
E06B9/02 A
E06B7/23 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029126
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103137
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 滋
(74)【代理人】
【識別番号】100145838
【弁理士】
【氏名又は名称】畑添 隆人
(72)【発明者】
【氏名】高村 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】坂本 克広
(72)【発明者】
【氏名】稲生 正人
【テーマコード(参考)】
2E036
2E239
【Fターム(参考)】
2E036AA03
2E036BA01
2E036DA02
2E036DA09
2E036EB02
2E036EB08
2E036EC01
2E036FA10
2E036FB01
2E036GA02
2E036HA01
2E036HB08
2E239AB01
(57)【要約】
【課題】
オーバーヘッドドアの側方の断熱性能を向上させる。
【解決手段】
パネル1の幅方向両端部位には、第1見付辺と、第2見付辺と、見込辺と、から断面視略コ字形状を備えた縦框が設けてあり、前記縦框は、少なくとも第1見付辺50を含む樹脂製の第1部材5と、少なくとも第2見付辺60を含む金属製の第2部材6と、から断面視コ字形状に形成されており、開口部全閉時において、パネル1の縦框の第1部材5の第1見付辺50が、開口部幅方向両端の躯体20の見付面200に対向すると共に、見付面200に高さ方向に亘って設けたシール材7に接触している。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚のパネルを高さ方向に連結してなるシャッターカーテンが、開口部幅方向両端から天井に沿って延びるガイドレールに案内されることで、開口部を開閉するオーバーヘッドドアにおいて、
各パネルの幅方向両端部位には、第1見付辺と、第2見付辺と、見込辺と、から断面視略コ字形状を備えた縦框が設けてあり、
前記縦框は、少なくとも第1見付辺を含む樹脂製の第1部材と、少なくとも第2見付辺を含む金属製の第2部材と、から断面視コ字形状に形成されており、
開口部全閉時において、各パネルの縦框の第1部材の第1見付辺が、開口部幅方向両端の躯体の見付面に対向すると共に、前記躯体の前記見付面に高さ方向に亘って設けたシール材に接触している、
オーバーヘッドドアの断熱構造。
【請求項2】
前記第1部材は、第1見付辺と第1見込辺とから断面視L形状を備え、
前記第2部材は、第2見付辺と第2見込辺とから断面視L形状を備え、
前記第1見込辺と前記第2見込辺とから前記縦框の前記見込辺が形成されている、
請求項1に記載のオーバーヘッドドアの断熱構造。
【請求項3】
前記第1見込辺と前記第2見込辺は重なり部を有し、前記重なり部において、止着部材によってパネル端面に固定されている、
請求項2に記載のオーバーヘッドドアの断熱構造。
【請求項4】
前記第1部材には、高さ方向に亘ってサイドシールが設けてあり、
開口部全閉時には、前記サイドシールが、前記躯体の前記見付面に接触して、前記シール材と前記サイドシールの間に空気層が形成される、
請求項2に記載のオーバーヘッドドアの断熱構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーバーヘッドドアの断熱構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オーバーヘッドドアは、倉庫やガレージ等の建物の屋外と屋内とを連通する開口部に設置する建具として知られている。オーバーヘッドドアの扉体は、横長方形状の複数枚のセクションすなわちパネルを、ヒンジを介して上下方向に互いに回動可能に連結することで構成されており、各パネルの幅方向左右両端のガイドローラが開口部の幅方向左右に設けたガイドレールに案内されながら上昇、下降することで開口部を開閉する。
【0003】
断熱仕様のオーバーヘッドドアでは、全閉姿勢にある扉体と開口部との隙間に気密構造を備えることで、開口部全閉時における断熱性能を確保するようにしている。図23に示すように、オーバーヘッドドアの扉体の側方の気密構造は、第1シール材7´、第2シール材8´を備えており、躯体の見付面に設けた第1シール材7´、第2シール材8´が、パネルの室外側面部の幅方向両端部位(樹脂製の端部プレート123´)に接触することで、扉体の側方の隙間を塞ぐようになっている。
【0004】
オーバーヘッドドアの各パネルの幅方向両端部位には金属製の縦框が設けてあるが、図23に示すように、縦框は、第1見付辺と、第2見付辺と、見込辺と、から断面視コ字形状を有していることから、縦框を介して室内外の熱が伝わり易い構造であった。特許文献1(図8)にも、類似の構成の縦框が開示されている。
【特許文献1】特開2020-133156
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、オーバーヘッドドアの側方の断熱性能を向上させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が採用した技術手段は、
複数枚のパネルを高さ方向に連結してなるシャッターカーテンが、開口部幅方向両端から天井に沿って延びるガイドレールに案内されることで、開口部を開閉するオーバーヘッドドアにおいて、
各パネルの幅方向両端部位には、第1見付辺と、第2見付辺と、見込辺と、から断面視略コ字形状を備えた縦框が設けてあり、
前記縦框は、少なくとも第1見付辺を含む樹脂製の第1部材と、少なくとも第2見付辺を含む金属製の第2部材と、から断面視コ字形状に形成されており、
開口部全閉時において、各パネルの縦框の第1部材の第1見付辺が、開口部幅方向両端の躯体の見付面に対向すると共に、前記躯体の前記見付面に高さ方向に亘って設けたシール材に接触している、
オーバーヘッドドアの断熱構造、である。
【0007】
1つの態様では、前記第1部材は、第1見付辺と第1見込辺とから断面視L形状を備え、
前記第2部材は、第2見付辺と第2見込辺とから断面視L形状を備え、
前記第1見込辺と前記第2見込辺とから前記縦框の前記見込辺が形成されている。
【0008】
1つの態様では、前記第1見込辺と前記第2見込辺は重なり部を有し、前記重なり部において、止着部材によってパネル端面に固定されている。
1つの態様では、前記止着部材はリベットである。
【0009】
1つの態様では、前記第1部材には、高さ方向に亘ってサイドシールが設けてあり、
開口部全閉時には、前記サイドシールが、前記躯体の前記見付面に接触して、前記シール材と前記サイドシールの間に空気層が形成される。
【0010】
1つの態様では、前記縦框の前記第1見付辺(第1見付面)には高さ方向に延びる複数の溝(摺動用溝)が形成されている。
このものでは、開口部開閉時の前記シール材と前記縦框の前記第1見付辺の摩擦を低減させ、開閉時の操作力の低減、前記シール材の耐久性の向上を図る。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、縦框を樹脂製の第1部材と金属製の第2部材とから構成することで、熱伝導率の高い金属部分を低減することで、開口部全閉時における縦框を介した熱伝導を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】全閉姿勢にあるオーバーヘッドドアを室内側から見た正面図である。
図2】全閉姿勢にあるオーバーヘッドドアの側面図である。
図3】全閉姿勢にあるオーバーヘッドドアの扉体の中間パネルを示す横断面図である。
図4】全閉姿勢にあるオーバーヘッドドアの扉体のボトムパネルを示す横断面図である。
図5】本実施形態に係る中間パネルの縦断面図である。
図6図5の上方部位の部分拡大図である。
図7】中間パネルの上端部位の幅方向端部を示す部分拡大斜視図である。
図8】本実施形態に係るボトムパネルの縦断面図である。
図9】本実施形態に係る中間パネルを内側から見た正面図である。
図9A】本実施形態に係る中間パネルの側面図である。
図10】本実施形態に係る中間パネルの幅方向端部の部分拡大横断面図である。
図11】本実施形態に係る縦框を構成する第1部材を示す図である。
図12】本実施形態に係るパネル本体を外側から見た正面図である。
図13】本実施形態に係るパネル本体の縦断面図である。
図14】端部塞ぎ材の第1弾性部材を示す図である。
図15】全閉状態にある扉体の上側のパネル下端と下側のパネル上端との関係を示す縦断面図である。
図16】全閉状態にあるオーバーヘッドドアの幅方向端部の部分拡大横断面図である(縦框が断面視コ字形状)。
図17】全閉状態にあるオーバーヘッドドアの幅方向端部の部分拡大横断面図である(縦框が断面視L形状の2部材からなる)。
図18】全閉状態にある扉体を外側から見た正面図であって、幅方向端部を拡大して示す図である。
図19図18の部分拡大図である。
図20】全閉状態にあるオーバーヘッドドアの幅方向端部の部分拡大横断面図である。
図21】全閉状態にあるオーバーヘッドドアの上方部位の部分拡大縦断面図である。
図22】全閉状態にあるオーバーヘッドドアの下端部位の部分拡大縦断面図である。
図23】従来の端部塞ぎ材を示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[A]オーバーヘッドドアの全体構成
図1は、全閉姿勢にあるオーバーヘッドドアを室内側から見た正面図であり、図2はオーバーヘッドドアの側面図である。オーバーヘッドドアの扉体は、横長方形状の複数枚のパネル1を、丁番Hを介して上下方向に互いに回動可能に連結することで構成されている。図3に示すように、各パネル1の幅方向左右両端には、幅方向両端のヒンジを兼用すると共に、ガイドローラ3を回転自在に支持するローラブラケット2が設けてあり、扉体は、各パネル1の幅方向左右両端のガイドローラ3が開口部の幅方向左右に設けたガイドレール4に案内されながら上昇、下降することで開口部を開閉する。図2図15図21図22において、パネル1の右側が室内側、左側が室外側であり、図3図4図16図17図20において、パネル1の下側が室内側、上側が室外側である。なお、本明細書において、参照番号「1」はパネル総称を指すものとして用いることに加えて、文脈によっては中間パネルを指すものとして用いられる点に留意されたい。ボトムパネル、トップパネルを特定する場合には、ボトムパネル1A、トップパネル1Bを用いる点に留意されたい。
【0014】
図2に示すように、ガイドレール4は、開口部の高さ方向に延びる第1部位40と、第1部位40の上方から室内側に向かって後方に延びる湾曲状の第2部位41と、第2部位41の後方から天井CLに沿って後方に延びる第3部位42と、からなる。第1部位40は、下方から上方に向かって室内側へ緩やかに傾斜している。第3部位42は、室内側に向かって上方に緩やかに傾斜している。
【0015】
開口部全閉状態では、各パネル1はガイドレール4の第1部位40に位置することで複数枚のパネル1がほぼ垂直姿勢となって開口部を閉鎖する。開口部全開状態では、各パネル1がほぼ垂直姿勢から第3部位42に位置するほぼ水平姿勢まで移動して(最下位のパネル1は第2部位41に位置する)、扉体が室内側空間の天井CLに沿って横方向に延びた姿勢となって開口部を開放する。
【0016】
開口部は、左右の躯体20の見込面201の間に形成されており、ガイドレール4(第1部位40)は、左右の躯体20の見付面200に支持されている。本実施形態では、ガイドレール4(第1部位40)は、開口部のほぼ全高に亘って垂直状に延びる支持枠400及び支持プレート401を介して、開口部左右の躯体20の見付面200から持ち出し状に支持されている(図20参照)。
【0017】
図20に示すように、支持枠400は、第1辺4000と第2辺4001とから断面視L形状を備えた長尺部材であり、第1辺4000を躯体20の見付面200に重ねるようにして螺子4002によって躯体20の見付面200に連結されている。第1辺4000が躯体20の見付面200に連結された状態において、第2辺4001は、室内側に向かって見付面200に対して垂直状に延びている。第2辺4001の外面(開口部と反対側)には、支持プレート401が面接触して連結されており、支持プレート401の室内側部位は、第2辺4001の端部を超えて室内側に延びる延出部位となっており、延出部位の内面(開口部側)にガイドレール4が連結されている。なお、本実施形態では、支持枠400と支持プレート401を別個の部材から構成したが、これらを一体形成してもよい。
【0018】
オーバーヘッドドアは、全閉姿勢の扉体の上動を規制する施錠装置を備えている。オーバーヘッドドアの扉体の下から2番目のパネル1の幅方向左右両端には、係止姿勢と退避姿勢の間で移動可能であり、係止姿勢をとるように付勢されている左右のラッチLが設けてある(図1参照)。下降する扉体の下端のボトム要素17が床面FLに着床して全閉状態となった時に、左右のラッチLが、ガイドレール4の第1部分40の所定高さ位置に設けられた左右のラッチ掛かり(図示せず)に係止して施錠状態となって扉体の上動が規制される。図1に示すように、パネル1の室外側面部10の幅方向中央部位には、ワイヤ180によって左右のラッチLに連結された解錠操作部18が設けてあり、開口部を開放する際には、解錠操作部18の回動操作によって、施錠状態を解除して、扉体を上昇させる。
【0019】
本実施形態に係るオーバーヘッドドアは手動式である。開口部の上方には、バランススプリング190を備えた回転軸19が配設されており、回転軸19の両端部に軸支したドラム191に一端をそれぞれ固定したワイヤ(図示せず)の他端は、最下位のパネル1の左右両端のワイヤ固定部124(図4参照)にそれぞれ接続されており、バランススプリング190の巻き上げ方向の付勢力によりワイヤを巻き取ることで、全閉姿勢にある扉体を上動させて開口部を開放する。最下位のパネル1であるボトムパネル1Aの室外側面部10の幅方向両端部位には、ワイヤが切断したような緊急時にパネル1の落下を防止する落下防止装置125が設けてあり、落下防止装置125は、カバー126によって覆われている。
【0020】
[B]パネルの構成
[B-1]中間パネル
図12図13に示すように、パネル本体1は、室外側面部10と、室内側面部11と、凸状の上端部13と、凹状の下端部14と、を備えており、パネル本体1の幅方向両端部位に縦框12を設けることで中間パネル1が形成される(図5図9図10)。パネル本体1の幅方向両端部位はエンドシール15´によって塞がれており、パネル本体の中空部にはウレタン15が充填されている。さらに、パネル本体の幅方向両端には、緩衝材16としてのエプトシーラが設けてある。図示のエプトシーラの厚さは実際の相対的な厚さ(パネル1を形成する表面材の板厚に対する厚さ)を示しているものではない点に留意されたい。
【0021】
図13に示すように、パネル1(パネル本体1´)の室外側面部10は、垂直面100と、垂直面100の上端から室内側に上向き傾斜状に延びる傾斜面101と、傾斜面101の上端から室内側に延びる上側水平片102と、垂直面100の下端から室内側に延びる下側水平片103と、からなる。室内側面部11は、垂直面110と、垂直面110の上端から室外側に延びる上側水平片111と、垂直面110の下端から室外側に延びる下側水平片112と、からなる。上側水平片102と上側水平片111は、同じ高さ位置にある。下側水平片112は、下側水平片103よりも高い位置にある。
【0022】
上端部13は、室外側の第1部分130と、室内側の第2部分131と、から側面視凸状に形成された樹脂製部材であり、パネル1の室外側面部10及び室内側面部11と同様にパネル幅方向に延びる要素である。上端部13の第1部分130は室内側に向かって、側面視概ね傾斜状に立ち上がる立ち上がり部132と、下端の係止部133と、係止部133の直上の溝部134と、から形成されており、溝部134には、フィン135が装着されている。第1部分130の側面視傾斜状の立ち上がり部132は、下側の湾曲部位1320と上側の平面部位1321と、を備えている。上端部13の第2部分131は、室外側に向かって傾斜状に立ち上がる立ち上がり部136と、下端の係止部137と、から形成されている。
【0023】
上端部13は、第1部分130の下端の係止部133に、パネル本体1´の室外側面部10の上端の水平片102を係入し、第2部分131の下端の係止部137に、パネル本体1´の室内側面部11の上端の水平片111を係入することで、室外側面部10及び室内側面部11の上端に取り付けられる。
【0024】
パネル1の下端部14は、室外側の第1部分140と、室内側の第2部分141と、から側面視凹状に形成された樹脂製部材であり、パネル1の室外側面部10及び室内側面部11と同様にパネル幅方向に延びる要素である。下端部14の第1部分140は室内側に向かって湾曲状に立ち上がる立ち上がり部142と、下端の係止部143と、からが形成されており、係止部143の直上には溝部144が形成されており、フィン135が係止するようになっている。第2部分141は室外側に向かって傾斜状に立ち上がる立ち上がり部145と、下端より少し上方に位置する係止部146と、から形成されている。
【0025】
下端部14は、第1部分140の下端の係止部143に、パネル本体1´の室外側面部10の下端の水平片103が係入し、第2部分141の下方の係止部146に、パネル本体1´の室内側面部11の下端の水平片112を係入することで、室外側面部10及び室内側面部11の下端に取り付けられる。
【0026】
図6図7に示すように、パネル1の上端部13の第1部分130には平面部位1321において、パネル幅方向に亘って第1気密部材138が設けてあり、パネル1の上端部13の幅方向両端に位置して、第1部分130の略全部から第2部分131の上端部位に亘って、テープ状の第1気密部材138の長さ方向端部に重なるように位置して、スポンジゴムからなる第2気密部材139が設けてある。パネル1の上端部13に、弾性部材からなる気密材(第1気密部材138、第2気密部材139)を設けることで、開口部全閉状態において、上側に位置するパネル1の下端部14と下側に位置するパネル1の上端部13とが気密材を介して密着するようにしている。
【0027】
本明細書において、パネル1の縦框の構成として2つの実施形態が開示されている。図16に示す第1実施形態では、パネル1の縦框12は、第1見付辺120と、第2見付辺121と、第1見付辺120と第2見付辺121を接続する見込面122と、から断面視コ字形状を備えており、第1見付辺120は第2見付辺121に対して見付寸法が小さい。パネル1の室外側面部10(第1見付面)の垂直面100の幅方向両端部には、高さ方向に亘って樹脂製の端部プレート123が設けてある。第1見付辺120は、端部プレート123に部分的に重なるように当接しており、パネル1の室外側面部10の幅方向両端部位は、実質的に端部プレート123から形成されており、端部プレート123が躯体20の見付面200に離間対向するようになっている。
【0028】
第2実施形態に係る縦框(図16以外における縦框)において、パネル1の縦框は、少なくとも第1見付辺を含む樹脂製の第1部材5と、少なくとも第2見付辺を含む金属製の第2部材6と、から断面視コ字形状に形成されており、この形態ついては、別セクションで詳細に説明する。
【0029】
[B-2]ボトムパネル、トップパネル
最下位のパネル1であるボトムパネル1Aは、下端部位の構成を除いて、基本的な構成は中間パネル1と同じであり、中間パネル1についての説明を援用することができる。ボトムパネル1Aの室外側面部10は、垂直面100と、垂直面100の上端から室内側に上向き傾斜状に延びる傾斜面101と、傾斜面101の上端から室内側に延びる上側水平片102と、垂直面100の下端から室内側に延びる下側水平片103と、からなる。室内側面部11は、垂直面110と、垂直面110の上端から室外側に延びる上側水平片111と、垂直面110の下端から室外側に延びる下側水平片112と、からなる。上側水平片102と上側水平辺111は、同じ高さ位置にあり、下側水平片112と下側水平片103は、同じ高さ位置にある。ボトムパネル1Aの上端部位には、中間パネル1と同様に上端部13が設けてある。
【0030】
図8に示すように、ボトムパネル1Aの下端には、水平状に延びる下端部14´が設けてあり、下端部14´には、中空状の弾性ゴムからなる下端シール材17が設けてある。下端シール材17は、パネル1Aの幅方向に延びる長尺部材であり、開口部全閉時に床面FLとパネル下端との隙間を塞ぐ。下端シール材17は扉体下端の着床時の緩衝材、開口部全閉時の気密材としての機能を備えている。ボトムパネル1Aの下端に設けられた下端シール材17の詳細については、特開2020-133156を参照することができる。
【0031】
最上位のパネル1であるトップパネル1Bは、上端部位の構成を除いて、基本的な構成は中間パネル1と同じであり、中間パネル1についての説明を援用することができる。トップパネル1Bの室外側面部10は、垂直面100と、垂直面100の上端から室内側に延びる上側水平片102´と、垂直面100の下端から室内側に延びる下側水平片103と、からなる。室内側面部11は、垂直面110と、垂直面110の上端から室外側に水平に延びる上側水平片111と、垂直面110の下端から室外側に延びる下側水平片112と、からなる。上側水平片102´と上側水平辺111は、同じ高さ位置にあり、上端部13´が設けられる。トップパネル1Bの下端部位には、中間パネル1と同様に下端部14が設けてある。
【0032】
[B-3]2部材からなる縦框
第2実施形態に係る縦框において、パネル1の縦框は、少なくとも第1見付辺を含む樹脂製の第1部材5と、少なくとも第2見付辺を含む金属製の第2部材6と、から断面視コ字形状に形成されている。より具体的には、図10に示すように、第1部材5は、第1見付辺50と、第1見込辺51と、から断面視L形状を備え、第2部材6は、第2見付辺60と、第2見込辺61と、から断面視L形状を備えており、第1見込辺51と第2見込辺61とから縦框の見込辺が形成されている。
【0033】
第2部材6の第2見付辺60がパネル本体1´の室内側面部11に密着して止着部材として例示するリベットRによって固定されており、第2見込辺61がパネル本体1´の端面に密着している。第1部材5の第1見付辺50がパネル本体1´の室外側面部10に密着して止着部材として例示するリベットRによって固定されており、第1見込辺51は第2部材6の第2見込辺61に外側から重なることで重なり部を形成しており、前記重なり部において、止着部材として例示するリベットRによってパネル端面に固定されている。
【0034】
この態様では、パネル1の室外側面部10の幅方向両端部位は、第1部材5の第1見付辺50から形成されており、開口部全閉時には、第1見付辺50が躯体20の見付面200に離間対向するようになっている(図17図20参照)。パネル1の室内側面部11の幅方向両端部位は、第2部材6の第2見付辺60から形成されている(図9図17図20参照)。
【0035】
第2部材6の第2見込辺61の見込寸法は、パネル1の見込寸法よりも少し短く、縦框12の見込面は、第1部材5の第1見込辺51と第2部材6の第2見込辺61との組み合わせから形成されている(図10)。第1部材5の第1見込辺51と第2部材6の第2見込辺61とからなる見込面は、パネル1の縦断面形状(図13参照)に対応している。
【0036】
第2部材6の第2見込辺61の上端部位は、パネル1の上端部13の断面形状に沿った形状を有しており、第2見込辺61の下端部位は、パネル1の下端部14の断面形状に沿った形状を有している。第2部材6の第2見込辺61の上方部位の室外側部位と、第1部材5(第1見付辺50、第1見込辺51)の上方部位は、傾斜面101の上方部位(上側水平片102よりも少し低い位置)まで延びている(図6参照)。
【0037】
第1部材5には、シール材として機能するサイドシール52が高さ方向に亘って設けてあり、開口部全閉時には、サイドシール52が、躯体20の見付面200に接触して、パネル1の室外側面部10の幅方向端部(第1見付辺50)と躯体20の見付面200との間の空間を仕切るようになっている。第1部材5において、第1見付辺50には、第1見付辺50と第1見込辺51の角部に位置して、高さ方向に延びるポケット部53が形成されており、サイドシール52の基端部がポケット部53に装着されている(図11)。ポケット部53には、サイドシール52が平面視において、先端が開口部側へ向かうように傾斜する所定角度となるように開口溝が形成されており、当該開口溝からサイドシール52が所定角度で延びている。
【0038】
第1部材5の第1見付辺50の表面には、高さ方向に延びる多数の微小溝部500が形成されている。微小溝部500は摺動用溝として機能し、躯体20の見付面200に設けた中空状の第1シール材7(後述する)との摺接時の摩擦を低減するようにしている。
【0039】
[C]上下のパネル間の気密構造
図2図15に示すように、開口部全閉状態では、上側に位置するパネル1の凹状の下端部14に、下側に位置するパネル1の凸状の上端部13が嵌合するようになっている。本実施形態では、中間パネル1及びボトムパネル1Aの上端部13には、第1気密部材138と第2気密部材139からなる気密部材が設けてあり、開口部全閉状態において、上側に位置するパネル1の下端部14と下側に位置するパネル1の上端部13とが気密部材を介して密着することで、開口部全閉時に上下に隣接するパネル1間の隙間を密閉するようになっている。さらに、下側に位置するパネル1の上端部13の第1部分130の下方の溝部134に装着したフィン135が、上側に位置するパネル1の下端部14の第1部分140の下方の溝部144に係止するようになっている。本実施形態では、パネル1の上端部13に気密部材を設けたが、パネル1の上端部13、下端部14両方、あるいは、上端部13に代えて下端部14に弾性部材からなる気密部材を設けたものでもよい。
【0040】
[D]扉体と躯体との間の気密構造
扉体が全閉姿勢にある時には、シャッターカーテンと開口部を形成する躯体との間に四周状に気密構造が形成される。以下に述べるように、本実施形態では、四周状に形成された気密構造は、それぞれ、3重の空気層を形成することで、開口部全閉時における良好な断熱性能を担保している。
【0041】
[D-1]オーバーヘッドドアの上方部位の気密構造
図21に示すように、開口部の上方は躯体下面202から形成されており、開口部全閉時には、躯体の上側見付面203と、トップパネル1Bの室外側面部10の上方部位と、が離間対向するようになっている。トップパネル1Bの室外側面部10の上端には屋外側へ延びるフィン状のシール材21がパネル全幅に亘って形成されており、躯体の上側見付面203には、中空状のシール材22が開口幅方向に亘って設けてあり、上側見付面203の下端と躯体下面202との角部には、フィン状のシール材23が開口幅方向に亘って設けてある。
【0042】
開口部全閉時には、トップパネル1Bの室外側面部10の上方部位がシール材22、シール23に高さ方向に離間して接触するようになっており、シール材22とシール材23との間に第1空気層を形成し、トップパネル1Bの室外側面部10の上端に設けたシール材21が、上側見付面203に接触することで、シール材22とシール材21との間に第2空気層を形成し、躯体の上側見付面203とトップパネル1Bの室外側面部10の上方部位との間の隙間には、第1空気層と、第2空気層と、シール材22の中空部からなる第3空気層と、から3重の空気層が形成される。
【0043】
[D-2]オーバーヘッドドアの下端部位の気密構造
図8図22に示すように、ボトムパネル1Aの下端には、パネル幅方向に亘って下端シール材17が設けてあり、下端シール材17の中空部には、仕切り部材170が設けてある。開口部全閉時には、下端シール材17の下面が床面FLに密着すると共に、仕切り部材170下面が下端シール材17の下面の内面に密着することで、内外方向(パネル厚方向)に3重の空気層が形成される。
【0044】
[D-3]オーバーヘッドドアの側方部位の気密構造
オーバーヘッドドアの扉体が全閉姿勢にある時に、パネル1の室外側面部10の幅方向両端部は、隙間を存して躯体20の見付面200に離間対向している。図16に示す形態では、パネル1の室外側面部10の幅方向両端部に高さ方向に設けた端部プレート123が躯体20の見付面200に隙間を存して離間対向している。図17図20に示す態様では、パネル1の室外側面部10の幅方向両端部に高さ方向に設けた第1見付辺50(第1部材5)が躯体20の見付面200に隙間を存して離間対向している。これらの隙間は、ガイドレール4の支持枠400とパネル1の見込面(端面)との間の隙間を介して、室外側空間と室内側空間とを連通し得る空間である。本実施形態では、パネル1の室外側面部10の幅方向両端部と躯体20の見付面200との間の隙間を密閉する手段が提供される。
【0045】
[D-3-1]第1シール材及び第2シール材
図16図17図20に示すように、躯体20には、中空状の第1シール材7、フィン状の第2シール材8が、開口幅方向に並んで、開口部の高さ方向に亘って設けられており、扉体が開口部全閉状態にある時に、パネル1の室外側面部10が、高さ方向に亘って第1シール材7、第2シール材8に接触することで、第1シール材7と第2シール材8との間に空気層P1(図16図17図20)を形成し、パネル1の幅方向端部と躯体20との間に室内外を連通する隙間が形成されることを可及的に防止している。
【0046】
第1シール材7は躯体20の見付面200に固定されており、全閉姿勢(垂直姿勢)にあるパネル1の室外側面部10の幅方向両端部の第1部材5の第1見付辺50に接触するような断面寸法を有している。第1シール材7は、第1見付辺50の表面に形成した微小縦溝500に接触するようになっており、パネル1の昇降時における第1見付辺50と第1シール材7との摩擦を低減している。
【0047】
第2シール材8は、第1シール材7に対して開口部側に位置して、躯体20の見付面200に固定されている。より具体的には、第2シール材8は、躯体20の見付面200と見込面201との角部に基端が固定されており、先端が全閉姿勢(垂直姿勢)にあるパネル1の室外側面部10に接触するようにパネル1の中央に向かって平面視傾斜状に延びている。第2シール材8の先端は、平面視において、躯体20の見込面201よりも開口側に位置しており、パネル1の室外側面部10(端部プレート123や第1部材5の第1見付辺50ではなく)に接触している。
【0048】
[D-3-2]端部塞ぎ材
パネル1の室外側面部10の上方部位は、傾斜面101となっており、開口部全閉時に上下に隣接するパネル1の間には、下側パネル1の室内側面部10の上端に位置して、パネル全幅に延びる側面視略三角形状の横長空間Sが形成される(図18参照)。
【0049】
パネル1の室外側面部10の幅方向両端部位には、高さ方向に亘って、第1部材5の第1見付辺50あるいは端部プレート123が設けてあり、横長空間Sの幅方向両端部位は、傾斜面101の幅方向両端部位と第1部材5の第1見付辺50あるいは端部プレート123との間に形成されている。
【0050】
横長空間Sの幅方向両端部位には、パネルの室外側面部10の垂直面100(第1見付面)と略面一となるように端部塞ぎ材9が設けられる。本実施形態に係る端部塞ぎ材9は、下側の第1弾性部材90と、上側の第2弾性部材91(図6参照)と、からなり、第2弾性部材91は第1弾性部材90よりも軟質であり、開口部全閉時には、下側パネルの端部塞ぎ材9の第2弾性部材91が、上側パネルの下端に密着するようになっている。本実施形態では、第1弾性部材90はEPDMからなり、第2弾性部材91はウレタン発泡材からなる。
【0051】
図14に示すように、第1弾性部材90は、上面900と、見付面901と、傾斜面902とから断面視ないし側面視において略直角三角形状を備えている。上面900は室外側の第1上面900Aと室内側の第2上面900Bとから段部形状を有している。図14において、見付面901、傾斜面902の斜線部分は接着剤が塗布される接着面を示し、見付面901が第1見付辺50の内面あるいは端部プレート123の内面に接着し、傾斜面902がパネル1の室外側面部10の上端の傾斜面101に接着するようになっている。
【0052】
図6に示すように、第2弾性部材91は、同厚の細長板状の第1ブロック91Aと第2ブロック91Bとからなり、第1ブロック91Aが第1上面900Aに固定され、第2ブロック91Bが第2上面900Bに固定され、第1ブロック91Aと第2ブロック91Bとで段差部を形成している。パネル1の下端の室外側部位には、下端部14の下端の係止部143が下向き凸部を形成しており、開口部全閉時に、パネル1の下側水平片103が第1ブロック91Aに密着し、係止部143からなる凸部が第2ブロック91Bに密着するようになっている。
【0053】
開口部全閉時において、各パネル1の室外側面部10の幅方向両端部(図16に示す態様では、端部プレート123、図17図20に示す態様では、第1見付辺50)が、開口部幅方向両端の躯体20の見付面200に離間対向しており、見付面200に高さ方向に亘って設けた第1シール材7が端部プレート123ないし第1見付辺50に接触している。横長空間Sの幅方向両端部位に設けられた端部塞ぎ材9は、端部プレート123ないし第1見付辺50、及び、躯体20の見込面201を越えて開口部側に延びており、端部塞ぎ材9の見付面(第1弾性部材90の見付面901、第2弾性部材91の第1ブロック91Aの見付面910)は、パネル1の室外側面部10の垂直面100と略面一で室外側に露出している。
【0054】
躯体20には、第1シール材7よりも開口部側に位置して第2シール材8が高さ方向に亘って設けてあり、開口部全閉時には、第2シール材8が各パネル1の第1見付面10及び端部塞ぎ材9の見付面(第1弾性部材90の見付面901、第2弾性部材91の第1ブロック91Aの見付面910)に扉体の全高に亘って接触することで、横長空間Sを通って外気が第2シール材8と第1シール材7の間の空間に入り込むことを規制し、第1シール材7と第2シール材8の間に空気層P1が形成される。
【0055】
図23は、従来の端部塞ぎ材9´を示す参考図である。開口部全閉時に上下に隣接するパネルの間には、下側パネルの室内側面部の上端に位置して、パネル全幅に延びる側面視略三角形状の横長空間S´が形成され、パネルの室外側面部の幅方向両端部位には、高さ方向に亘って、端部プレート123´が設けてあり、横長空間S´の幅方向両端部位は、傾斜面の幅方向両端部位と端部プレート123´との間に形成されている。横長空間S´の幅方向両端部位には、パネルの室外側面部と略面一となるように端部塞ぎ材9´が設けられる。端部塞ぎ材9´の端縁は、端部プレート123´の端縁と略一致しており、第2シール材8´よりも外側(パネル幅方向端面側)に位置している。第2シール材8´は端部塞ぎ材9´に接触しておらず、横長空間S´を通って外気が第2シール材8´と第1シール材7´の間の空間に入り込むおそれがあり、開口部全閉時の断熱性能を低減されるおそれがある。
【0056】
[D-3-3]3重の空気層を備えた気密構造
開口部全閉時には、各パネル1の室外側面部10の幅方向両端部位が、開口部幅方向両端の躯体20の見付面200に隙間を介して離間対向するようになっており、躯体20の見付面200には、高さ方向に亘って中空状の第1シール材7が設けてあり、開口部全閉時には、各パネルの室外側面部10が第1シール材7に接触するようになっている。躯体20には、第1シール材7よりも開口部側に位置して第2シール材8が高さ方向に亘って設けてあり、開口部全閉時には、各パネル1の室外側面部10が第2シール材8に接触して、第1シール材7の第1側の空間を塞いで第1空気層P1を形成する(図17図20)。
【0057】
パネル1の室外側面部10の幅方向端部には、高さ方向に亘って第3シール材(サイドシール52)が設けてある。具体的には、パネル1の縦框を形成する第1部材5の角部(第1見付辺50と第1見込辺51との角部)には、パネル1(第1部材5)の高さ方向に亘って、サイドシール52が設けてある。図示の態様では、サイドシール52は、平面視において、先端が開口部側へ向かうように傾斜している。サイドシール52がパネル1の端面よりも開口部側に位置することで、サイドシール52とワイヤ(図示せず)との接触を可及的に防止している。
【0058】
開口部全閉時には、サイドシール(第3シール材)52が、躯体20の見付面200に接触して、第1シール材7の第2側の空間を塞いで第2空気層P2を形成する。第1部材5の第1見付辺50と、躯体20の見付面200との間の隙間には、第1空気層P1と、第2空気層P2と、第1シール材7の中空部からなる第3空気層P3と、から3重の空気層が形成される。なお、第1シール材7の中空部を2つの中空部から形成することで、4重の空気層を形成してもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 パネル、中間パネル
1A ボトムパネル
1B トップパネル
1´ パネル本体
10 室外側面部(第1見付面)
11 室内側面部
12 縦框
123 端部プレート
5 第1部材
50 第1見付辺
51 第1見込辺
52 サイドシール(第3シール材)
6 第2部材
60 第2見付辺
61 第2見込辺
7 第1シール材
8 第2シール材
9 端部塞ぎ材
90 第1弾性部材
91 第2弾性部材
S 横長空間
P1 第1空気層
P2 第2空気層
P3 第3空気層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図9A
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23