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  • 特開-照明装置、及び、演出機能付加装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121912
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】照明装置、及び、演出機能付加装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240902BHJP
   F21S 10/00 20060101ALI20240902BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20240902BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20240902BHJP
   F21V 14/06 20060101ALI20240902BHJP
   F21S 9/04 20060101ALI20240902BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240902BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20240902BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20240902BHJP
【FI】
F21S2/00 355
F21S2/00 670
F21S10/00 100
F21V5/00 350
F21V5/04 650
F21V14/06
F21S9/04 100
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
F21Y115:15
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029146
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】保田 知洋
(72)【発明者】
【氏名】林 拓弥
(57)【要約】
【課題】出射光の強度分布を経時変化させることができる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置は、光源21と、光源21の光出射側に位置する光制御部材35であって光源21が発する光に強度分布を与える光制御部材35と、光源21が光を発することで生じるエネルギーを用いて発電するソーラパネル32と、ソーラパネル32によって発電された電力を用いて光制御部材35を動かすモータ33と、光制御部材35、ソーラパネル32、及び、モータ33を収容する筐体31とを備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源の光出射側に位置する光制御部材であって前記光源が発する光に強度分布を与える光制御部材と、
前記光源が光を発することで生じるエネルギーを用いて発電する発電部と、
前記発電部によって発電された電力を用いて前記光制御部材を動かす駆動部と、
前記光制御部材、前記発電部、及び、前記駆動部を収容する筐体とを備える
照明装置。
【請求項2】
前記光制御部材は、前記光源が発する光の一部を、遮蔽、屈折、または、散乱させることにより、前記光源が発する光に強度分布を与える
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記光制御部材は、前記光源が発する光に前記強度分布を与えることで、前記照明装置によって照らされる被照射面に光の明暗のパターンを形成し、
前記駆動部は、前記発電部によって発電された電力を用いて前記光制御部材を動かすことにより、前記光の明暗のパターンを経時変化させる
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
さらに、前記光制御部材を通過した後の光が入射するレンズを備える
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記駆動部は、モータである
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項6】
前記モータは、前記光制御部材を、前記光源の光軸周りに回転させる
請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記モータは、前記光制御部材を振動させる
請求項5に記載の照明装置。
【請求項8】
前記駆動部は、前記光制御部材に向かって送風する送風ファンである
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項9】
前記発電部は、前記光源が発する光を電力に変換することで発電する
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項10】
前記発電部は、前記筐体の内壁のうち、前記光源と前記光制御部材との間に位置する部分に設けられるソーラパネルであり、
前記ソーラパネルは、前記光制御部材側の端部が前記光源側の端部よりも前記光源の光軸に近づくように傾斜している
請求項9に記載の照明装置。
【請求項11】
前記発電部は、前記光源が光を発することで生じる熱を電力に変換することで発電する
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項12】
光源装置に取り付けられ、前記光源装置に光演出機能を付加する演出機能付加装置であって、
前記光源装置の光出射側に位置する光制御部材であって前記光源装置が発する光に強度分布を与える光制御部材と、
前記光源装置が光を発することで生じるエネルギーを用いて発電する発電部と、
前記発電部によって発電された電力を用いて前記光制御部材を動かす駆動部と、
前記光制御部材、前記発電部、及び、前記駆動部を収容する筐体とを備える
演出機能付加装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、及び、演出機能付加装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置に関する様々な技術が提案されている。特許文献1には、ソーラパネルを効率良く利用できるようにした照明カバー装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-096514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、出射光の強度分布を経時変化させることができる照明装置、及び、演出機能付加装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る照明装置は、光源と、前記光源の光出射側に位置する光制御部材であって前記光源が発する光に強度分布を与える光制御部材と、前記光源が光を発することで生じるエネルギーを用いて発電する発電部と、前記発電部によって発電された電力を用いて前記光制御部材を動かす駆動部と、前記光制御部材、前記発電部、及び、前記駆動部を収容する筐体とを備える。
【0006】
本発明の一態様に係る演出機能付加装置は、光源装置に取り付けられ、前記光源装置に光演出機能を付加する演出機能付加装置であって、前記光源装置の光出射側に位置する光制御部材であって前記光源装置が発する光に強度分布を与える光制御部材と、前記光源装置が光を発することで生じるエネルギーを用いて発電する発電部と、前記発電部によって発電された電力を用いて前記光制御部材を動かす駆動部と、前記光制御部材、前記発電部、及び、前記駆動部を収容する筐体とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様に係る照明装置、及び、演出機能付加装置は、出射光の強度分布を経時変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態に係る照明装置の外観斜視図である。
図2図2は、実施の形態に係る照明装置の分解斜視図である。
図3図3は、光演出の一例を示す図である。
図4図4は、実施の形態に係る演出機能付加装置の内部構造を示す斜視図である。
図5図5は、実施の形態に係る演出機能付加装置の内部構造を示す断面図である。
図6図6は、変形例に係る照明装置の内部構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0010】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0011】
(実施の形態)
[構成]
以下、実施の形態1に係る照明装置の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る照明装置の外観斜視図である。図2は、実施の形態に係る照明装置の分解斜視図である。
【0012】
図1に示されるように、実施の形態に係る照明装置10は、光源装置20と、演出機能付加装置30とを備える。
【0013】
光源装置20は、室内空間または室外空間を照明するスポットライトである。演出機能付加装置30は、光源装置20の光出射側に着脱自在に取り付けられ、光源装置20に光演出機能を付加することができる装置である。光源装置20は、単独でも一般的な照明装置として機能するが、演出機能付加装置30が装着されることにより、光演出を行うことができる。図3は、光演出の一例を示す図である。図3に示されるように、光演出とは、例えば、照明装置10から照明装置10の外部へ出射される出射光の強度分布を経時変化させることを意味する。光演出は、より具体的には、被照射面に光の明暗のパターンを形成し、形成された光の明暗のパターンを経時変化させることを意味する。
【0014】
以下、演出機能付加装置30の詳細な構造について説明する。図4は、演出機能付加装置30の内部構造を示す斜視図(部分断面図)である。図5は、演出機能付加装置30の内部構造を示す断面図である。
【0015】
図4及び図5に示されるように、演出機能付加装置30は、筐体31と、ソーラパネル32と、モータ33と、プーリ34と、光制御部材35と、ゴムベルト36と、軸体37と、透明板38と、レンズ39とを備える。また、図4及び図5では、光源装置20が備える光源21も合わせて図示されている。光源21は、実際には、光源装置20に内蔵されており、演出機能付加装置30の外部に位置する。
【0016】
光源21は、基板上に実装された複数のLED(Light Emitting Diode)チップが封止部材によって封止されたCOB(Chip On Board)型の発光モジュールであり、白色光を発する。
【0017】
光源21は、具体的には、基板21aと、基板21a上に形成された発光部21b(LEDチップを封止する封止部材)とを有する。基板の平面視形状は、例えば、矩形である。発光部21bの平面視形状は、例えば、円形である。なお、光源21は、基板21a上に複数のSMD(Surface Mount Device)型のLED素子が実装されたSMD型の発光モジュールであってもよい。
【0018】
筐体31は、ソーラパネル32、モータ33、プーリ34、光制御部材35、ゴムベルト36、軸体37、透明板38、及び、レンズ39を収容する円筒状の部材である。筐体31は、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により形成される。筐体31のZ軸方向マイナス側の端部は、光源装置20の光出射側に接続される。
【0019】
ソーラパネル32は、光源装置20(光源21)が発する光を電力に変換することで発電する。ソーラパネル32は、筐体31の内壁のうち、筐体31のZ軸マイナス側の端部から光制御部材35が位置する部分までの間の領域に、受光面が内側(筐体31の内壁と反対側)を向いた状態で配置される。これにより、ソーラパネル32は、光源装置20(光源21)が発する光を電力に変換することができる。ソーラパネル32は、光源21が光を発することで生じるエネルギーを用いて発電する発電部の一例である。
【0020】
演出機能付加装置30は、ソーラパネル32を2つ備え、2つのソーラパネル32は、互いに対向している。図5に示されるように、2つのソーラパネル32は、Z軸プラス側(光制御部材35側)の端部がZ軸マイナス側(光源21側)の端部よりも光源21の光軸22に近づくように傾斜している。これにより、光源21が発する光を効率的に受光することができる。なお、演出機能付加装置30は、ソーラパネル32を少なくとも1つ備えていればよい。
【0021】
モータ33は、ソーラパネル32(発電部)によって発電された電力を用いて光制御部材35を動かす。モータ33は、筐体31の内壁のうち、筐体31のZ軸マイナス側の端部から光制御部材35が位置する部分までの間の領域に、回転軸が光軸22に沿うように設けられる。モータ33の回転子(回転軸)には、プーリ34が接続される。
【0022】
光制御部材35は、光源21が発する光に強度分布を与える光学素子であり、具体的には、被照射面に明暗のパターン(模様)を形成するための光学素子である。光制御部材35は、具体的には、光源21が発する光の一部を、遮蔽、屈折、または、散乱させる、円板状の光学部材(レンズ)である。光制御部材35にどのような光学特性を採用するかは、被照射面にどのような明暗のパターンを形成したいかに応じて適宜決定される。光制御部材35は、例えば、ポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂によって形成され、全体が透明または半透明である。光制御部材35は、透光性を有する材料によって形成されればよい。
【0023】
光制御部材35の外周面には、ゴムベルト36が挿入される溝が設けられている。ゴムベルト36は、当該溝だけでなく、プーリ34の溝にも挿入されており、モータ33によってプーリ34が回転すると、光制御部材35も回転する。光制御部材35の中心には、軸体37の一端が固定されている。軸体37は、光源21の光軸22上に、光軸22に沿って配置されている。軸体37の他端は、ベアリング(図示せず)を介して、透明板38に接続されている。これにより、光制御部材35は、光軸22周りに回転することができる。
【0024】
透明板38は、円板状の部材であり、外周部が筐体31に保持されることで、筐体31に固定されている。また、透明板38は、ベアリングを介して軸体を保持している。つまり、透明板38は、軸体37を回動可能な状態で保持している。透明板38は、例えば、ポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂によって形成され、全体が透明または半透明である。透明板38は、透光性を有する材料によって形成されればよい。
【0025】
レンズ39は、光制御部材35を通過(透過)した光が入射する、円板状のレンズである。レンズ39は、外周部が筐体31に保持されることで、筐体31に固定されている。
【0026】
レンズ39は、主として演出機能付加装置30から出射される光の配光を制御する。図4及び図5の例では、レンズ39は、凸構造がマトリクス状に敷き詰められた形状を有しており、光制御部材35を通過した光を拡散する。レンズ39は、フレネルレンズ等であってもよい。また、レンズ39が光を拡散することは必須ではなく、レンズ39は、光制御部材35を通過した光を集光してもよいし、コリメートしてもよい。
【0027】
以上説明した演出機能付加装置30は、光源装置20(光源21)が発する光によって発電を行うことから、光源装置20とケーブルなどで電気的に接続される必要が無い。演出機能付加装置30は、光源装置20に構造的に接続されるだけで、光源装置20に光演出機能を付加することができる。言い換えれば、演出機能付加装置30は、光源装置20側に演出機能付加装置30への電力供給のための構造を設ける必要が無く、既存の光源装置20に簡単に光演出機能を付加することができる。演出機能付加装置30は、スポットライトだけでなく、ダウンライトまたはスタンドライトなどの他の様々な光源装置20への展開が容易である。
【0028】
また、演出機能付加装置30においては、電気系の構造が簡素化されていることから、密閉構造、及び、防水構造を採用することが容易であり、屋外用の光源装置20への適用も容易である。
【0029】
また、演出機能付加装置30は、構造が簡素化されていることから故障のリスクが低減されているといえる。また、仮に演出機能付加装置30が故障したとしても、別の演出機能付加装置30を光源装置20に交換すれば照明装置10を復旧することができる。つまり演出機能付加装置30は、照明装置10のメンテナンス性を向上することができる。
【0030】
また、被照射面における明暗のパターンが異なる複数の演出機能付加装置30を準備しておけば、光源装置20に取り付けられる演出機能付加装置30を変更することで演出内容を容易に変更することができる。本発明は、このような複数の演出機能付加装置30を備える演出機能付加システムとして実現されてもよいし、光源装置20と、光源装置20に取り付け可能な複数の演出機能付加装置30とを備える照明システムとして実現されてもよい。
【0031】
なお、被照射面における明暗のパターンの変更は、主として光制御部材35の仕様が変更されることで実現可能であるが、後述のように駆動部の仕様が変更されることでも実現可能であるし、レンズ39の仕様が変更されることでも実現可能である。被照射面における明暗のパターンの変更は、光制御部材35の仕様、駆動部の仕様、及び、レンズ39の仕様の少なくとも2つの組み合わせによって実現されてもよい。
【0032】
[駆動部の変形例]
演出機能付加装置30においては、光制御部材35は、モータ33によって回転された。しかしながら、演出機能付加装置30は、光制御部材35を動かす駆動部を備えればよく、駆動部の具体的構成は、モータ33のような構成に限定されない。
【0033】
例えば、駆動部(モータ33)は、振動モータであってもよく、光制御部材35を振動させることにより、被照射面における明暗のパターンを経時変化させてもよい。この場合、光制御部材35は、振動によって動く(揺れる)ように、遊びを有する状態で筐体31に保持されていればよい。
【0034】
また、駆動部は、送風ファンであってもよく、光制御部材35に向かって送風することにより、被照射面における明暗のパターンを経時変化させてもよい。この場合、光制御部材35は、送風によって動く(揺れる)ように、筐体31の内壁から吊り下げられるなど、送風により位置または姿勢が変化するように筐体31に保持されていればよい。
【0035】
また、駆動部は、電磁石であってもよく、光制御部材35に設けられた磁性体に対して磁力を発生させることで、光制御部材35を動かしてもよい。駆動部は、例えば、ソーラスイングのような構造を採用することで、光制御部材35を動かしてもよい。
【0036】
また、駆動部は、光制御部材35をX軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向のそれぞれに動かすことが可能な3軸アクチュエータであってもよい。3軸アクチュエータは、電磁式のアクチュエータであってもよいし、圧電式のアクチュエータであってもよい。
【0037】
なお、上記実施の形態では、光演出として明暗のパターン(模様)を経時変化させる例について説明されたが、照明装置10(光源装置20)からの出射光の配光を経時変化させるような光演出も可能である。また、光源装置20が調光可能な場合、明暗のパターンまたは配光を経時変化させるとともに、光源装置20を調光することで光演出が行われてもよい。
【0038】
出射光の配光を経時変化させるために、駆動部は、ソーラパネル32(発電部)によって発電された電力を用いてレンズ39を動かしてもよい。例えば、駆動部は、レンズ39をX軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向のそれぞれに動かすことが可能な3軸アクチュエータであってもよい。3軸アクチュエータは、電磁式のアクチュエータであってもよいし、圧電式のアクチュエータであってもよい。
【0039】
このような3軸アクチュエータは、被照射面における明暗のパターンの広がり、及び、明暗パターンの位置(光の出射方向)を制御することができる。具体的には、レンズ39をZ軸方向(光軸22に沿う方向)に動かすことで明暗のパターンの広がりを制御することができ、レンズ39を傾けることで明暗のパターンの位置(光の出射方向)を制御することができる。
【0040】
なお、駆動部は、ソーラパネル32(発電部)によって発電された電力を用いて、光制御部材35及びレンズ39の少なくとも一方を動かすことができればよい。駆動部が光制御部材35及びレンズ39の両方を動かす場合、駆動部には、例えば、光制御部材35を動かす第一駆動部と、レンズ39を動かす第二駆動部とが含まれる。
【0041】
また、駆動部は、光制御部材35及びレンズ39の一方を動かし、光制御部材35及びレンズ39の他方は人によって手動で動かされてもよい。この場合、演出機能付加装置30(照明装置10)は、光制御部材35及びレンズ39の他方を手動で動かすための機構(ボタン、ダイヤル、または、レバーなど)を備える。
【0042】
[発電部の変形例]
演出機能付加装置30は、光源21が発する光を電力に変換することで発電する発電部(ソーラパネル32)を備えたが、このような発電部に加えて、または、代えて、光源21が光を発することで生じる熱を電力に変換することで発電する発電部を備えてもよい。このような発電部としては、ペルチェ素子などの熱電変換素子によって実現される熱電変換モジュールが例示される。
【0043】
このように演出機能付加装置30が、光源21が光を発することで生じる熱を電力に変換することで発電する発電部を備えていれば、熱エネルギーによって駆動部(モータ33)を駆動するための電力をまかなうことができる。
【0044】
[照明装置の変形例]
上記実施の形態では、光源装置20と、光源装置20に着脱自在に取り付けられる演出機能付加装置30とを備える照明装置10について説明されたが、光源装置20と演出機能付加装置30とが一体化された、演出機能付加装置30が着脱できない照明装置として実現されてもよい。図6は、このような照明装置の内部構造を示す斜視図である。
【0045】
図6に示される照明装置10aは、光源21と、筐体31と、ソーラパネル32と、モータ33と、プーリ34と、光制御部材35と、ゴムベルト36と、軸体37と、透明板38と、レンズ39とを備える。照明装置10aは、光源21が演出機能付加装置30の筐体31内に収容されることによって実現される。このような照明装置10aは、単独で光演出を行うことができる。
【0046】
なお、照明装置10aは、スポットライトだけでなく、ダウンライトまたはスタンドライトなどの他の様々な照明装置として実現することもできる。
【0047】
[効果等]
以下、本明細書の開示内容から得られる発明を例示し、例示される発明から得られる効果等について説明する。
【0048】
発明1は、光源21と、光源21の光出射側に位置する光制御部材35であって光源21が発する光に強度分布を与える光制御部材35と、光源21が光を発することで生じるエネルギーを用いて発電する発電部と、発電部によって発電された電力を用いて光制御部材35を動かす駆動部と、光制御部材35、発電部、及び、駆動部を収容する筐体31とを備える、照明装置10(または照明装置10a)である。
【0049】
このような照明装置10は、駆動部によって光制御部材35を動かすことで、出射光の強度分布を経時変化させることができる。
【0050】
発明2は、光制御部材35は、光源21が発する光の一部を、遮蔽、屈折、または、散乱させることにより、光源21が発する光に強度分布を与える、発明1の照明装置10である。
【0051】
このような照明装置10は、光源21が発する光の一部を、遮蔽、屈折、または、散乱させることにより、光源21が発する光に強度分布を与えることができる。
【0052】
発明3は、光制御部材35は、光源21が発する光に強度分布を与えることで、照明装置10によって照らされる被照射面に光の明暗のパターンを形成し、駆動部は、発電部によって発電された電力を用いて光制御部材35を動かすことにより、光の明暗のパターンを経時変化させる、発明1または2の照明装置10である。
【0053】
このような照明装置10は、駆動部によって光制御部材35を動かすことで、被照射面における光の明暗のパターンを経時変化させることができる。
【0054】
発明4は、さらに、光制御部材35を通過した後の光が入射するレンズ39を備える、発明1~3のいずれかの照明装置10である。
【0055】
このような照明装置10は、光制御部材35によって強度分布が与えられた光を、集光、拡散、または、コリメートすることができる。
【0056】
発明5は、駆動部は、モータ33である、発明1~4のいずれかの照明装置10である。
【0057】
このような照明装置10は、モータ33によって光制御部材35を動かすことで、出射光の強度分布を経時変化させることができる。
【0058】
発明6は、モータ33は、光制御部材35を、光源21の光軸22周りに回転させる、発明5の照明装置10である。
【0059】
このような照明装置10は、モータ33によって光制御部材35を光軸22周りに回転させることで、出射光の強度分布を経時変化させることができる。
【0060】
発明7は、モータ33は、光制御部材35を振動させる、発明5に記載の照明装置10である。
【0061】
このような照明装置10は、モータ33によって光制御部材35を振動させることで、出射光の強度分布を経時変化させることができる。
【0062】
発明8は、駆動部は、光制御部材35に向かって送風する送風ファンである、発明1~4のいずれかの照明装置10である。
【0063】
このような照明装置10は、送風によって光制御部材35を揺動させることで、出射光の強度分布を経時変化させることができる。
【0064】
発明9は、発電部は、光源21が発する光を電力に変換することで発電する、発明1~8のいずれかの照明装置10である。
【0065】
このような照明装置10は、光源21が発する光を電力に変換することで光制御部材35を動かすことができる。
【0066】
発明10は、発電部は、筐体31の内壁のうち、光源21と光制御部材35との間に位置する部分に設けられるソーラパネル32であり、ソーラパネル32は、光制御部材35側の端部が光源21側の端部よりも光源21の光軸22に近づくように傾斜している、発明9の照明装置10である。
【0067】
このような照明装置10は、光源21が発する光をソーラパネル32によって効率的に受光することで光制御部材35を動かすことができる。
【0068】
発明11は、発電部は、光源21が光を発することで生じる熱を電力に変換することで発電する、発明1~8のいずれかの照明装置10である。
【0069】
このような照明装置10は、光源21が光を発することで生じる熱を電力に変換することで光制御部材35を動かすことができる。
【0070】
発明12は、光源装置20に取り付けられ、光源装置20に光演出機能を付加する演出機能付加装置30であって、光源装置20の光出射側に位置する光制御部材35であって光源装置20が発する光に強度分布を与える光制御部材35と、光源装置20が光を発することで生じるエネルギーを用いて発電する発電部と、発電部によって発電された電力を用いて光制御部材35を動かす駆動部と、光制御部材35、発電部、及び、駆動部を収容する筐体31とを備える、演出機能付加装置30である。
【0071】
このような演出機能付加装置30は、出射光を経時変化させる機能(光演出機能)を光源装置20に付加することができる。
【0072】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0073】
また、発光素子は、LEDチップまたはLEDチップを用いた素子に限定されない。例えば、半導体レーザまたは有機EL(Electro Luminescence)等、LEDチップ以外の固体発光素子が発光素子として用いられてもよい。
【0074】
例えば、上記実施の形態において、光源には発光素子としてLEDチップまたはLEDチップを用いた素子が用いられた。しかしながら、光源には、半導体レーザまたは有機EL(Electro Luminescence)等、LEDチップ以外の固体発光素子が発光素子として用いられてもよい。
【0075】
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、及び、方法のいずれによって実現されてもよい。例えば、本発明は、照明システムとして実現されてもよいし、照明装置の制御方法として実現されてもよい。
【0076】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0077】
10、10a 照明装置
20 光源装置
21 光源
21a 基板
21b 発光部
22 光軸
30 演出機能付加装置
31 筐体
32 ソーラパネル
33 モータ
34 プーリ
35 光制御部材
36 ゴムベルト
37 軸体
38 透明板
39 レンズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6