(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012196
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】半導体処理システムのための改良された制御
(51)【国際特許分類】
G01N 21/73 20060101AFI20240118BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
G01N21/73
H01L21/302 103
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023116572
(22)【出願日】2023-07-18
(31)【優先権主張番号】63/389,416
(32)【優先日】2022-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/352,018
(32)【優先日】2023-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505350178
【氏名又は名称】ヴェリティー インストルメンツ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリス パイラント
【テーマコード(参考)】
2G043
5F004
【Fターム(参考)】
2G043AA03
2G043CA05
2G043EA08
2G043FA03
2G043HA05
2G043HA09
2G043JA03
2G043LA03
2G043NA01
5F004CB02
5F004CB16
(57)【要約】
【課題】レイテンシ、反復性、安定性、信号検出性、及び他の利益における改良を有する光学データの処理を提供する。
【解決手段】改良された処理は、半導体プロセスをより正確に矛盾なくモニタ及び制御ために使用され得る。1つの実例において、スペクトル・データを処理する方法は、(1)1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データの時間順シーケンスを収集するステップと、(2)光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出するステップと、(3)1つ又は複数の属性の特質を分析するステップと、(4)1つ又は複数の属性の調整を決定するステップと、(5)所定のセットのフィルタ、調整、及び特質に従って1つ又は複数の属性を処理するステップと、(6)1つ又は複数の属性の処理に基づいてスペクトル・データを処理するためのフィルタ構成を選択するステップとを含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スペクトル・データを処理する方法であって、
1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データの時間順シーケンスを収集するステップと、
前記光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出するステップと、
前記1つ又は複数の属性の特質を分析するステップと、
前記1つ又は複数の属性の調整を決定するステップと、
所定のセットのフィルタ、前記調整、及び前記特質に従って前記1つ又は複数の属性を処理するステップと、
前記1つ又は複数の属性の前記処理に基づいて前記スペクトル・データを処理するためのフィルタ構成を選択するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記フィルタのセットが、単一のフィルタを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フィルタのセットが、
無限インパルス応答フィルタ、
平均化フィルタ、
バタワース・フィルタ、
楕円フィルタ、
サヴィツキ-ゴーレイ・スムージング・フィルタ、及び
サヴィツキ-ゴーレイ・スムージング/平均化フィルタ
から成るフィルタの前記グループから選択された少なくとも1つのフィルタを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ又は複数の属性の前記処理が、前記フィルタのセットの少なくとも1つのフィルタの変化するパラメータ値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記収集、抽出、分析、決定、及び前記1つ又は複数の属性の前記処理が、リアルタイムである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記フィルタ構成が、前記所定のセットのフィルタからのフィルタを含み、そして、前記スペクトル・データの前記処理が、リアルタイムである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記選択するステップが、前記1つ又は複数の属性の前記処理中の前記1つ又は複数の属性の検出の一貫性及びレイテンシに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ又は複数の属性が、1つ又は複数の傾向、1つ又は複数の特徴、或いは1つ又は複数の傾向及び1つ又は複数の特徴の組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記光学発光分光法データが、処理ツールから分光計によって受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記フィルタ構成が、前記所定のセットのフィルタからのフィルタを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
半導体プロセスを制御するための方法であって
1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データを収集するステップと、
エンドポイント指示を決定する際に最小プロセス遅延を実現するために選択された前選択した方法を使用して前記データを処理するステップと、
前記データの前記処理に基づいて前記半導体プロセスを変更するステップと
を含む、方法。
【請求項12】
前記前選択した方法が、前記光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出することと、前記1つ又は複数の属性の特質を分析することと、前記1つ又は複数の属性の調整を決定することと、所定のセットのフィルタ、前記特質、及び前記調整に従って前記1つ又は複数の属性を処理することと、前記1つ又は複数の属性の前記処理に基づいて前記前選択した方法を選択することとによって選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ又は複数の属性が、1つ又は複数の傾向、1つ又は複数の特徴、或いは1つ又は複数の傾向及び1つ又は複数の特徴の組合せを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記光学発光分光法データが、前記半導体プロセスから収集される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データを収集することと、
エンドポイント指示を決定する際に最小プロセス遅延を実現するために選択された前選択した方法を使用して前記データを処理することと、
前記データの前記処理に基づいて半導体プロセスを変更することと
を含む動作を実行する1つ又は複数のプロセッサ
を備える、計算デバイス。
【請求項16】
前記前選択した方法が、前記光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出することと、前記1つ又は複数の属性の特質を分析することと、前記1つ又は複数の属性の調整を決定することと、所定のセットのフィルタ、前記特質、及び前記調整に従って前記1つ又は複数の属性を処理することと、前記1つ又は複数の属性の前記処理に基づいて前記前選択した方法を選択することとによって選択される、請求項15に記載の計算デバイス。
【請求項17】
前記1つ又は複数の属性が、1つ又は複数の傾向を含む、請求項15に記載の計算デバイス。
【請求項18】
前記1つ又は複数の属性がさらに、1つ又は複数の特徴或いは前記1つ又は複数の傾向及び前記1つ又は複数の特徴の組合せを含む、請求項17に記載の計算デバイス。
【請求項19】
前記計算デバイスが、分光計である、請求項15に記載の計算デバイス。
【請求項20】
スペクトル・データを処理するための動作を実行するためにそれにより開始されたときに1つ又は複数のプロセッサの動作を指示する非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された一連の動作命令を有するコンピュータ・プログラム製品であって、前記動作が、
1つ又は複数の波長にわたる光学発光分光法データの時間順シーケンスを、半導体プロセスから収集することと、
前記光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出することと、
前記1つ又は複数の属性の特質を分析することと、
前記1つ又は複数の属性の調整を決定することと、
所定のセットのフィルタ、前記調整、及び前記特質に従って前記1つ又は複数の属性を処理することと、
前記1つ又は複数の属性の前記処理に基づいて前記スペクトル・データを処理するために、前記所定のセットのフィルタからの1つ又は複数のフィルタを使用して、フィルタ構成を選択することと
を含む、コンピュータ・プログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、本出願で概して与えられる及び参照によりその全部が本明細書に組み込まれている、2022年7月15日にChris Pylantによって出願された、米国仮出願第63/389,416号、題名「Improved Control for Semiconductor Processing Systems」の利益を主張するものである。
【0002】
本開示は、概して光学分光システム及び使用の方法に関し、より詳細には、光信号収集のために使用される分光計及び半導体ツール・コントローラから収集されたリアルタイム・データ間の制御のより低いレイテンシ、増加した反復性、及び他の利益のための改良された信号処理に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体プロセスの光学モニタリングは、エッチング、堆積、化学機械研磨及び注入などのプロセスを制御するための確立された方法である。光学発光分光法(OES:optical emission spectroscopy)及び干渉法エンドポイント(IEP:interferometric endpoint)は、データ収集の動作のモードの2つの基本タイプである。OES適用では、プロセスから、通常はプラズマから、放射された光は、モニタされているプロセスの状態又は前進を示す原子及び分子種の変化を識別及び追跡するために、収集及び分析される。IEP適用では、光は、通常は、外部源、たとえば、フラッシュ・ランプ、から供給され、ワークピースに向けられる。ワークピースから反射したとき、供給される光は、ワークピースの状態を示す、ワークピースの反射率の形で、情報を運ぶ。ワークピースの反射率の抽出及びモデリングは、数ある特性の中で膜の厚さ及び形状サイズ/深度/幅の理解を可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,049,156号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの態様において、本開示は、スペクトル・データを処理する方法を提供する。1つの実例において、本方法は、以下を含む:(1)1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データの時間順シーケンスを収集することと、(2)光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出することと、(3)1つ又は複数の属性の特質を分析することと、(4)1つ又は複数の属性の調整を決定することと、(5)所定のセットのフィルタ、調整、及び特質に従って1つ又は複数の属性を処理することと、(6)1つ又は複数の属性の処理に基づいてスペクトル・データを処理するためのフィルタ構成を選択すること。
【0006】
もう1つの態様において、本開示は、半導体プロセスを制御するための方法を提供する。1つの実例において、制御する方法は、以下を含む:(1)1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データを収集することと、(2)エンドポイント指示を決定する際に最小プロセス遅延を実現するために選択された前選択した方法を使用してデータを処理することと、(3)データの処理に基づいて半導体プロセスを変更すること。
【0007】
さらに別の態様において、本開示は、計算デバイスを提供する。1つの実例において、計算デバイスは、以下を含む動作を実行する1つ又は複数のプロセッサを含む:(1)1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データを収集することと、(3)エンドポイント指示を決定する際に最小プロセス遅延を実現するために選択された前選択した方法を使用してデータを処理することと、(3)データの処理に基づいて半導体プロセスを変更すること。
【0008】
さらに別の態様において、本開示は、スペクトル・データを処理するための動作を実行するためにそれにより開始されたときに1つ又は複数のプロセッサの動作を指示する非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された一連の動作命令を有するコンピュータ・プログラム製品を提供する。1つの実例において、動作は、以下を含む:(1)1つ又は複数の波長にわたる光学発光分光法データの時間順シーケンスを、半導体プロセスから、収集することと、(2)光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出することと、(3)1つ又は複数の属性の特質を分析することと、(4)1つ又は複数の属性の調整を決定することと、(5)所定のセットのフィルタ、調整、及び特質に従って1つ又は複数の属性を処理することと、(6)1つ又は複数の属性の処理に基づいてスペクトル・データを処理するために、所定のセットのフィルタからの1つ又は複数のフィルタを使用して、フィルタ構成を選択すること。
【0009】
添付の図面と併せて、以下の記述をここで参照する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】OES及び/又はIEPを使用して半導体プロセス・ツール内のプラズマ又は非プラズマプロセスの状態をモニタ及び/又は制御するためのシステムのブロック図を示す。
【
図2】典型的なエリアCCDセンサの機能要素を概して示す概略図である。
【
図3】本開示による、収集された光の変換の結果として生じる典型的なOES光信号(スペクトル)のプロットを示す図である。
【
図4】本開示による、光学センサから収集されたデジタル化された信号から抽出された未処理の信号傾向、たとえば、
図3のOES光信号、のプロットを示す図である。
【
図5】本開示による、光学センサからデータを収集する及びより低いレイテンシ、増加した反復性、及び他の利益のためにデータを処理する方法の流れ図である。
【
図6A】本開示による、
図4の傾向と関連する雑音の時間的発展のプロットを示す図である。
【
図6B】本開示による、
図4の傾向と関連する雑音のヒストグラム・プロットを示す図である。
【
図6C】本開示による、
図4の傾向と関連する雑音の電力スペクトル密度プロットを示す図である。
【
図7】本開示による、
図4の傾向から選択された推定信号及び特徴のプロットを示す図である。
【
図8A】本開示による、
図4の傾向に適用された様々なフィルタ処理方法のプロットを示す図である。
【
図8B】本開示による、
図4の傾向に適用された様々なフィルタ処理方法のプロットを示す図である。
【
図8C】本開示による、
図4の傾向に適用された様々なフィルタ処理方法のプロットを示す図である。
【
図8D】本開示による、
図4の傾向に適用された様々なフィルタ処理方法のプロットを示す図である。
【
図8E】本開示による、
図4の傾向に適用された様々なフィルタ処理方法のプロットを示す図である。
【
図8F】本開示による、
図4の傾向に適用された様々なフィルタ処理方法のプロットを示す図である。
【
図8G】本開示による、
図4の傾向に適用された様々なフィルタ処理方法のプロットを示す図である。
【
図9】本開示による、様々なフィルタが適用されるときに
図4の傾向の計算されたエンドポイント・レイテンシを比較するプロットを示す図である。
【
図10A】本開示による、調整を有して及び有さずに様々にフィルタ処理された
図4の傾向のプロットを示す図である。
【
図10B】本開示による、調整を有して及び有さずに様々にフィルタ処理された
図4の傾向のプロットを示す図である。
【
図11A】本開示による、様々に処理された代表的IEP光信号データのプロットを示す図である。
【
図11B】本開示による、様々に処理された代表的IEP光信号データのプロットを示す図である。
【
図12】本開示による、分光計及び特定の関連システムのブロック図である。
【
図13】本開示による、スペクトル・データにスペクトル及び傾向処理を適用するように構成された計算デバイスの一実例のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の記述では、その一部を形成する、及び発明が実施され得る特定の実施例が実例としてそこに示された、添付の図面が参照される。これらの実施例は、発明を当業者が実施することを可能にするために十分に詳しく説明されており、他の実施例が使用され得るということを理解されたい。構造、手続き及びシステムの変更が、本発明の真意及び範囲を逸脱せずに行われ得る、ということもまた理解されたい。したがって、以下の記述は、制限的な意味で理解されるべきではない。説明を明確にするために、添付の図面に示される類似の特徴は、類似の参照番号で指示されており、図において代替実施例で示されるような類似の特徴は、類似の参照番号で指示されている。本発明の他の特徴が、添付の図面から及び以下の詳細な記述から明らかとなろう。説明を分かりやすくするために、図中のある特定の要素は正確な縮尺率ではないことがある、ということに留意されたい。
【0012】
より速いプロセス、より小さな形状サイズ、及びより複雑な構造に向けた半導体プロセスの絶え間ない前進は、プロセス・モニタリング技術に大きな要求を突き付ける。たとえば、より高いデータ・レートは、オングストロームにおける変化(少数の原子層)がフィン電界効果トランジスタ(FINFET)及び3次元NAND(3D NAND)構造などに重要である、非常に薄い層ではるかに速いエッチング・レートを正確にモニタすることを求められる。より広い光学帯域幅及びより大きな信号対ノイズが、反射率及び光放射のいずれか/両方の小さな変化を検出するのに役立つようにOES及びIEP方法論の両方について多くの場合に必要とされる。プロセス機器が、それ自体、より複雑で高価になるので、コスト及びパッケージ・サイズもまた、一定した圧力下にある。これらの要件のすべてが、半導体プロセスの光モニタリングの性能を高めようとする。OES方法論についてか又はIEP方法論についてかにかかわらず、多数の光学モニタリング・システムの重要な構成要素は、分光計並びに半導体プロセスの制御及びモニタリングのために受信光学データを電気的データに矛盾なく正確に変換するそれらの能力である。
【0013】
したがって、本明細書で開示されるのは、集合的に属性と呼ばれる、光学傾向データ及び/又は光学特徴への雑音、調整、及びフィルタ選択の影響の特性評価によってより低いレイテンシ、増加した反復性、改良されたプロセス安定性、増加した信号検出性、及び他の利益のために光学データの改良された処理を提供する、プロセス、システム、及び装置である。改良された処理は、より正確に矛盾なく半導体プロセスをモニタ及び制御するために使用され得る。
【0014】
プロセス・ツール内の半導体プロセスの状態のモニタリング及び評価に特に関して、
図1は、OES及び/又はIEPを使用して半導体プロセス・ツール110内のプラズマ又は非プラズマ・プロセスの状態をモニタ及び/又は制御するプロセス・システム100のブロック図を示す。半導体プロセス・ツール110、又は単純にプロセス・ツール110、は、一般に、様々なプロセス・ガスを含み得る室135の通常は部分的に真空の体積でウエハ120及び場合によりプロセス・プラズマ130を含んでいる。プロセス・ツール110は、様々なロケーション及び向きにおける室135の観測を可能にするために、1つ又は複数の光学インターフェース、或いは単純にインターフェース、140、141及び142を含み得る。インターフェース140、141及び142は、光学フィルタ、レンズ、窓、開口部、光ファイバなどの、しかしこれらに制限されない、複数のタイプの光学要素を含み得る。
【0015】
IEP適用について、光源150は、直接に又は光ファイバ・ケーブル組立部品153を介してインターフェース140と接続され得る。この構成において示すように、インターフェース140は、ウエハ120の表面に垂直に向けられ、しばしばウエハ120に関して中心に置かれる。光源150からの光は、平行ビーム155の形で室135の内部体積に入り得る。ウエハ120から反射したビーム155は、インターフェース140によって再受信され得る。一般的適用において、インターフェース140は、光コリメータでもよい。インターフェース140による受信に続いて、光は、検出及びデジタル信号への変換のために分光計160に光ファイバ・ケーブル組立部品157を介して転送され得る。光は、供給及び検出された光を含むことができ、たとえば、深紫外線(DUV)から近赤外線(NIR)の波長範囲を含み得る。対象の波長が、波長範囲の任意の部分範囲から選択され得る。より大きな回路基板について、又はウエハ非均一性の理解が関心事である場合、通常はウエハ120と方向付けられた追加の光学インターフェース(
図1に示さず)が、使用され得る。処理ツール110はまた、他のモニタリング・オプションのための異なるロケーションに置かれた追加の光学インターフェースを含むことができる。
【0016】
OES適用について、インターフェース142は、プラズマ130からの光放射を集めるように方向付けられ得る。インターフェース142は、単純にビューポートでもよく、又はレンズ、鏡及び光学波長フィルタなどの他の光学部品を追加で含み得る。光ファイバ・ケーブル組立部品159は、任意の集められた光を検出及びデジタル信号への変換のために分光計160に向けることができる。分光計160は、
図2のCCDセンサ200及び変換器250など、検出及び変換のためのCCDセンサ及び変換器を含むことができる。複数のインターフェースは、OES関連光信号を集めるために、個別に又は並行して使用され得る。たとえば、
図1に示すように、インターフェース141は、ウエハ120の表面の近くからの放射を集めるように位置付けられ得、一方、インターフェース142は、プラズマ130の大部分を見るために位置付けられ得る。
【0017】
多数の半導体処理適用において、OES及びIEP光信号の両方を集めることが一般的であり、この収集は、分光計160を使用するための複数の問題を与える。通常はOES信号は、時間において連続しており、その一方で、IEP信号は、時間において連続的又は個別のいずれか/両方でもよい。プロセス制御は、OES及びIEP信号の両方の小さな変化の検出をしばしば必要とし、いずれかの信号の固有の変動は、他方の信号の変化の観測を隠し得るので、これらの信号の混合は、多数の難点を引き起こす。たとえば、信号タイミング同期化、較正及びパッケージングのコスト、複雑さ、不便のため、各信号タイプの複数の分光計をサポートすることは有利ではない。
【0018】
分光計160による受信光信号の検出及びアナログ電気信号への変換の後、アナログ電気信号は、通常は、分光計160のサブシステム内で増幅及びデジタル化され、信号プロセッサ170に渡される。信号プロセッサ170は、たとえば、1つ又は複数のアルゴリズムを使用して出力180、たとえば、特定の波長の強度又は2つの波長帯の比率を表すアナログ又はデジタル制御値など、を生み出す、産業用PC、PLC又は他のシステムでもよい。別個のデバイスの代わりに、信号プロセッサ170は、別法として分光計160と統合され得る。信号プロセッサ170は、所定の波長で放射強度信号を分析する及びプロセスの状態に関連する傾向を表す傾向パラメータを決定する1つ又は複数のOESアルゴリズムを使用することができ、その状態、たとえば、エンドポイント検出、エッチング深度など、にアクセスするために使用され得る。IEP適用について、信号プロセッサ170は、スペクトルの広帯域幅部分を分析して膜の厚さを決定する1つ又は複数のアルゴリズムを使用することができる。たとえば、参照によって本明細書に組み込まれる特許文献1を参照されたい。
図11A及び11Bは、本開示による様々に処理された代表的IEP光信号データを示す。出力180は、プロセス・ツール110の室135内で生じる生産プロセスをモニタ及び/又は修正するために通信リンク185を介してプロセス・ツール110に転送され得る。
【0019】
図1の構成要素は、便宜上単純化されており、一般に知られている。共通の機能に加えて、分光計160又は信号プロセッサ170はまた、定常及び過渡の光及び非光信号を識別する並びに本明細書で開示される方法及び/又は特徴に従ってこれらの信号を処理するように構成され得る。そのようなものとして、分光計160又は信号プロセッサ170は、光信号及びそこから抽出された時間的傾向を識別及び処理するために、1つ又は複数のアルゴリズム、処理能力、及び/又はロジックを含み得る。アルゴリズム、処理能力、及び/又はロジックは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はその任意の組合せの形を取り得る。アルゴリズム、処理能力、及び/又はロジックは、1つの計算デバイス内にあり得る、又は複数のデバイス、たとえば、分光計160及び信号プロセッサ170、にわたって分散され得る。
【0020】
図2は、従来のエリアCCDセンサ200の機能要素を概して示す概略図である。センサ200は、概して、日本の浜松からのS7031 CCDセンサにおけるように1024(H)x122(V)などの個々の画素の配列に分けられ得るアクティブ画素エリア210を含む。定義及び明確性上、本明細書では、光学センサを扱うときの「水平」及び「垂直」の使用は、論じられている光学センサの長い及び短い物理軸をそれぞれ参照する、ということに留意されたい。分光法適用において、光学センサの長い/水平軸は、波長分散の向きと一直線になっており、一方、短い/垂直な軸は、定義された光源又は照明を当てた開口部、たとえば、ファイバ又は光学スリット、の画像化又は収集と関連している、ということが共通している。
【0021】
センサ200はまた、画素エリア210に最も近い水平シフト・レジスタ220を含む。センサ200に統合された、たとえば、光ファイバ・ケーブル組立部品157又は159からの、光信号は、通常は、水平シフト・レジスタ220に矢印230によって示すように垂直に画素エリア210の各画素における蓄積電荷をシフトすることを介して読み取られる。アクティブ画素エリア210のすべて又は部分が、行ごとの仕方でそのようにシフトされ得る。垂直シフトの後、水平シフトが、矢印240によって示すように、実行され得る。水平シフト・レジスタ220の各画素は、シフトされる(
図2で上に向けて)とき、それの信号内容は、変換器250によってアナログ信号からデジタル信号ベースに、たとえば、アナログ電気信号からデジタル電気信号に、変換され得る。結果として得られるデジタル・データのその後の取り扱い及び処理は、分光計の内部で又は外部で生じることができ、スペクトル・データの処理中に一貫性を得る及び1つ又は複数の属性の検出のレイテンシを減らすために、平均化、曲線の当てはめ、閾値検出、フィルタ処理、及び/又は本明細書に記載のものなどの他の数学的操作を含むことができる。
【0022】
センサ200はさらに、シフト・レジスタ要素260及び261及び画素エリア要素270、271、及び272などの照明を当てられていない又は部分的に照明を当てられた要素の1つ又は複数の領域を含み得る。一般に、要素260及び261は、「ブランク」画素と呼ばれ得、要素270、271、及び272は、「ベベル」画素と呼ばれ得る。要素のこれらの領域のうちの1つ又は複数は、センサ200に本来備わっている非光信号レベルの特性評価を提供するために、センサ200内に含まれ得る。非光信号は、一般に、信号オフセット、信号過渡事象、及び、温度若しくは他の非光学要因によって動かされる他の形の信号変動を含むことができる。
【0023】
図3は、モニタされる半導体プロセスとともに経時的にそれが展開するときの並びにそれから連続した傾向が本明細書に記載のように抽出及び処理され得る分光計、たとえば、
図1の分光計160、を介して収集され得る典型的なOES光信号(スペクトル)320の状況を提供するプロット300を示す。プロット300は、波長を単位とするx軸と信号総数を単位とするy軸とを有する。スペクトル320は、センサ、たとえば、
図2のセンサ200、への入射光から導出され得る。スペクトル320は、分子(400nm近くの広帯域構造)及び原子放射(ずっと狭いピーク)の両方に特有な特徴を示す。狭いピーク、狭い特徴330、の一実例は、水素の656nm放射線に対応し、半導体エッチング・プロセスのモニタ及びエンドポイントのために使用するために抽出され得る。
【0024】
図4は、
図3のOES光学スペクトル320などのスペクトルの時系列から抽出され得る未処理の信号傾向410のプロット400を示す。プロット400は、時間(秒)のx軸及び信号総数のy軸を有する。具体的には、傾向410は、対象のスペクトル特徴に最も近く生じるスペクトル値の範囲を選択することによって、作成され得る。たとえば、
図3において狭い特徴330によって表されるものなどの656nm水素放射をモニタするために、655から657のスペクトル領域に対応する値が、傾向410を作成するための時間編成配列に平均化又は合計及び記憶され得る。光学較正及び分解能の制限により、スペクトル特徴は、収集されたスペクトルにおいて有限幅を有し、実際の放射線幅より広いスペクトル領域が、処理のために使用され得る。傾向410は、5秒の期間にわたり収集され、一般に高速の半導体プロセスに対応する。傾向410の個々のポイント及び最初の対応するスペクトルが、分析に適した調整可能なレートで収集され得る。本実例では、傾向410は、毎秒50サンプルで収集されるが、毎秒数個のサンプルから毎秒100個のサンプルの範囲のレートで収集され得る。サンプリング・レート及び傾向内の結果として得られるポイント数は、本明細書に記載のような処理及び制御要件に最適になるように調整され得、記載のプロセスは、好ましい結果を決定するために、1つ又は複数のサンプリング・レートで実行され得る。傾向410は、収集後に示され、したがって、非リアルタイムであり、特定のエンドポイント・ステップ又はモニタされるプロセスの前と後の両方の追加データを含み得る、ということに留意されたい。リアルタイム・データ最新情報は、現在の処理及び/又は収集時間までの傾向410の部分を含むことになる。本明細書に記載のような処理に適用可能な傾向は、たとえば、単一の波長傾向、複数の波長傾向、及び/又は、比率、積、合計、及び差などの波長傾向の組合せを含み得る。
【0025】
図5は、光学センサからのデータの読み取り及びより低いレイテンシ、増加した反復性、及び他の利益のためのデータの処理の方法500の一実例の流れ図を示す。方法500は、制御されたプロセスの間に、制御されたプロセスより前に及び/又は制御されたプロセスの後にリアルタイム又は非リアルタイムで実行されるステップを含み得る、ということに留意されたい。リアルタイムは、プロセスのアクティブ制御又はモニタリングの間に生じるものとして定義され得る。データは、現在の時間及び過去の時間のみを含むので、リアルタイムは、因果的処理と関連し得る。データが収集された後の非因果的処理は、モニタリング・イベントの前、間、時、及び後を表す時間におけるデータを含む。
【0026】
方法500は、その間に任意の準備アクションが取られ得る、準備ステップ510で開始する。これらのアクションは、光学測定システム構成要素の機械接続、分光計のサンプリング・レートの選択、及び対象のスペクトル線又は特徴の決定を含み得る。ステップ510は、制御されたプロセスより前に実行することができる方法500のステップの一実例である。任意の準備アクションの後に、方法500は、スペクトル・データが収集され得るステップ520に進む。スペクトル・データが、前述の
図1及び
図2に従って記述されるような分光計及びアクセサリを使用して、収集され得る。
【0027】
ステップ530で、1つ又は複数の傾向からの傾向データが、ステップ520の間に収集されたスペクトル・データから抽出され得る。リアルタイム分析及び制御のために、個々の傾向値抽出は、ステップ520の間に収集されたスペクトル・データ内に含まれる各スペクトルの収集とほぼ同時である。非リアルタイム分析及び制御のために、傾向抽出が、ステップ520のスペクトル・データのいずれか又はすべての部分の収集の後に生じ得る。
図4の傾向410などの傾向は、収集されたスペクトル・データの様々なサンプルから抽出され得る。次にステップ540で、傾向データの1つ又は複数の特質が、分析される。傾向データから決定される及び分析される特質は、たとえば、
図6から9に関連して以下で論じられるものなどの雑音特質、信号推定値、エンドポイント特質、エンドポイント検出性、及び/又は信号対雑音評価を含み得る。ステップ550において、傾向データが、調整される。ステップ540における傾向データの分析の前、後、及び/又は同時期に、傾向データが、ステップ550において調整され得る。調整は、たとえば、スケーリング、正規化、標準化、格付け、オフセット調整又は、傾向データ処理に役立つ他の数学的動作を含み得る。一般に、データの調整は、それが使用される制御適用へのそれの有用性及び適用性を改善する。たとえば、オフセット調整は、それの一次情報内容が一般信号値ではなくて傾向内の変動内でエンコードされる、傾向データからから望ましくないDC信号オフセットを取り除くために、傾向データに適用され得る。加えて、格付けは、その後の傾向データ処理を複雑にし得る系統的な共通モード雑音及び/又は信号変動を取り除くために、使用され得る。
【0028】
ステップ560において、傾向データは、ステップ540における特質の分析及びステップ550における傾向データの調整に基づいて、処理される。傾向データは、
図6から10に関して本明細書で後述するものなどの調整及びフィルタの組合せを適用及び評価するために、リアルタイムで処理され得る又は収集後に後処理され得る。傾向データは、ステップ530において抽出された1つ又は複数の傾向から選択及び取得することができる。傾向データの処理は、信号及び信号と関連する雑音を理解することと、次いで、傾向データの処理の仕方を決定する又は処理のやり方を最適化するために異なる手法を経ることとを含むことができる。処理の仕方を決定することは、異なる値を有する傾向データに関して、異なるフィルタ及び/又はフィルタの組合せ、たとえば本明細書に記載のもの、を検査及び評価することを含むことができる。処理の所望の結果は、特徴と、特徴の発生の「実」時間と識別の実際の時間との間の時間(レイテンシ)の量とを識別する際の一貫性である。たとえば、特徴は、時間5秒に理想的に発生したが、0.5秒の結果的レイテンシを有して時間5.5秒まで識別/検出されなかった。処理は、特定の傾向を識別することを含まなくてもよいが、特定の傾向を識別する1つ又は複数の特徴不在を識別することに向けられ得る。したがって、ステップ560の処理は、たとえば、特定の傾向の識別、特徴(特定のプロセス・メトリク)の識別、及び/又は両方の組合せを含む、定義されたメトリクスと生じることができる。
【0029】
ステップ570において、1つ又は複数の半導体プロセスが、方法500のステップ540から560の分析、調整、処理、又はその組合せに基づいて、変更される。方法500がリアルタイムで適用されるという条件下で、半導体プロセスは、リアルタイムで変更され得、半導体プロセスは、スペクトル・データがステップ520において収集される、プロセスであり得る。別の半導体プロセスはまた、ステップ520の本半導体プロセスの非リアルタイムにおいて変更され得る。傾向データの非リアルタイム処理の一実例として、方法500からの傾向データの処理及び分析方法論の記述又はその一部が、別のその後のリアルタイム半導体プロセスの間に後で使用するために制御システムに記憶及びプログラムされ得る。傾向データの処理及び分析の記述は、たとえば、本明細書に記載のような調整及び処理をもたらすためにデータに適用されるいくつかの数学的動作、方程式、公式、及びプロセスを含み得る。傾向データの処理及び分析の記述は、たとえば、プロセス・システム100の分光計160又は信号プロセッサ170、光学システム1100のメモリ/ストレージ1190、FPGA1160、プロセッサ1170、及び/又は外部システム1120、及び/又は、計算デバイス1200のメモリ1234、プロセッサ1236に記憶及び/又はプログラムされ得る。メモリ/ストレージ1190及びメモリ1234は、非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。
【0030】
方法500は、ステップ580へと続き、終了する。リアルタイム処理中に、ステップ580は、半導体プロセスを終了することと、未来の分析のために関連データを記憶することとを含み得る。方法500は、任意の回数、実行され得、リアルタイム又は非リアルタイムで追加の特性評価、分析、及び処理に基づいて更新されるように設計され得る、ということに留意されたい。
【0031】
傾向410などの非リアルタイム・データで作業することは、収集された傾向に適用されて信号推定及び雑音抽出及び特性評価を可能にするために、サヴィツキ-ゴーレイ(Savitzky-Golay)フィルタ処理などの非因果的信号処理の適用を可能にする。サヴィツキ-ゴーレイ・フィルタ処理並びにワイナ・フィルタ及び他の一般「整合フィルタ」などの他のフィルタ処理プロセスが、因果的に(通常はリアルタイム)又は非因果的に(通常は非リアルタイム)使用され得る。
図6Aは、低次多項式サヴィツキ-ゴーレイ・フィルタでの処理を介して抽出されるものとしての
図4の傾向と関連する雑音のプロット600及び傾向610を示す。
図6Aは、時間を単位とするx軸と雑音総数を単位とするy軸とを有する。同様に、
図6Bは、
図4の傾向と関連する雑音のヒストグラム・プロット650を示す。
図6Bは、雑音総数を単位とするx軸と「発生の数」を単位とするy軸とを有する。加えて、
図6Cは、
図4の傾向と関連する雑音の電力スペクトル密度プロット670を示す。
図6Cは、周波数を単位とするx軸と電力スペクトル密度(dB/Hz)を単位とするy軸とを有する。雑音処理及び分析の各方法は、傾向のさらなる処理を支えて、雑音振幅の時間及び周波数変動の洞察を提供する。たとえば、電力スペクトル密度プロット670は、雑音の明瞭な周波数分布と、時間又はヒストグラム・プロットでは直ちに明白ではない約3Hz未満のそれの変動とを示す。
【0032】
図7は、推定信号720と
図4の傾向410から選択された特徴730及び740とのプロット700を示す。
図7は、時間を単位とするx軸と総数を単位とするy軸とを有する。垂直な線は、非因果的なサヴィツキ-ゴーレイの第1の導関数推定に基づいて、時間におけるピーク及びトラフ変曲点位置を示す。これらの変曲点及び他の特徴は、エンドポイント及び他のプロセス制御イベントの決定とさらに関連し得る、様々な処理方法及び結果的特徴検出レイテンシの特性評価に有用であり得る。たとえば、本明細書に記載の方法に従って制御傾向を処理する制御システムは、先ず変曲点730を、次いで変曲点740を識別し、変曲点740の識別の数秒又は数サンプル後にエンドポイント時間を信号伝達する。したがって、変曲点730及び740は、制御される必要があり得る非因果的分析(制御ポイント)を介して識別された変化の点(傾向特徴)である。
【0033】
図8A~8Gは、
図4の傾向に適用された様々なフィルタ処理方法のプロット800、815、830、845、855、875、及び890を示す。
図8A~8Gは、それぞれ、時間を単位とするx軸と総数を単位とするy軸とを有する。変曲点730及び740は、プロット800、815、830、845、855、875、及び890のそれぞれに含まれる。後述される実例について、以下の表(表1)は、様々なフィルタを要約し、調整可能なパラメータが、
図8A~8Gのプロットに対応する:
【0034】
【0035】
プロット800、815、830、845、855、875、及び890は、それぞれ、パラメータ値のそれの範囲にわたり各フィルタ・タイプ(前述の各プロット)を適用する結果として生じる出力傾向を示す。各フィルタ・タイプ及びフィルタ・パラメータ値の各範囲について、雑音低減、信号オフセット、信号利得、並びに傾向遅延における変動が、観測され得る。たとえば、遅延と雑音低減との間の増加するトレードオフが、IIRフィルタのプロット800及び平均化フィルタのプロット815において観測され得る。同様に、プロット830及び845、バタワース及び楕円フィルタについて、それぞれ、高い雑音低減及び大きな遅延が、各フィルタのある特定の値について観測される。
【0036】
図8Gのプロット890は、結合されたサヴィツキ-ゴーレイ及び4サンプル平均化フィルタ動作の様々な構成によって提供される傾向への雑音低減及び他の変化をより明瞭に示すために、
図8Fのプロット875の拡大された詳細を示す。具体的には、構成の大多数について、変曲点740の検出時間は、ある特定の他のフィルタについて観測される遅延なしに極めて矛盾なく決定される。
【0037】
図9は、様々なフィルタが適用されるときに
図4の傾向の計算されたエンドポイント・レイテンシを比較するプロット900を示す。たとえば、実例傾向は、おおよそ2次多項式であるので、「2」に固定された多項式次数を有するサヴィツキ-ゴーレイ・フィルタ処理(「スムーズ」フィルタ)の因果的実装形態が、適用可能であり、通常は、低レイテンシ結果を提供する。多項式の他の次数を概算する他の傾向について、フィルタの多項式次数は、変更され得る。サヴィツキ-ゴーレイ・フィルタ処理についても、変曲点は、フィルタ窓長さと一致するいくつかのサンプルによって適切に分けられなければならない。バタワース及び楕円低通過フィルタについて、雑音スペクトル(約3.5Hzにおける雑音電力は、DCにおける雑音より高い約40dBである)は、低通過フィルタが、処理に有効であり得るが、これらのフィルタは、一般に、フィルタの複雑さの増加による遅延の全体的増加をもたらす、ということを示唆する。スムーズ(Avg2(n=4))によって指定されたフィルタは、低レイテンシを達成し、適切なモデルベースの推定(2次多項式)の組合せ及び短い移動平均の利益によるスムーズ()長さパラメータに大いに鈍感である。
【0038】
図10A及び
図10Bは、調整を有して及び有さずに様々にフィルタ処理された
図4の傾向のプロット1000及び1050を示す。
図9のレジェンドもまた、
図10A及び
図10Bに適用される。信号の調整なしに、複数のフィルタ実装形態が、傾向に適用されるときのフィルタの期待される性能メトリクス(レイテンシ、スムージング、利得、リンギング、整定時間など)を混乱させる過渡事象及び他の応答に依存し得る。すべての傾向について最初の1秒以内に容易に気付かれるものとしての過渡事象及びリンギングが、プロット1000に示されている。調整は、望ましくない混乱を軽減するための傾向におけるデータの1つ又は複数の操作を含み得る。調整は、スケーリング、正規化、標準化、格付け、オフセット調整又は他の数学的動作を含み得る。たとえば、プロット1050の傾向に適用される調整は、フィルタの適用の前のすべてのその後の値からの傾向の第1の値の減算を含む。プロット1050において、プロット1000と比較されるとき、過渡事象及びリンギングが不在であるということが観測され得る。これらの同じ傾向の代替調整は、すべてのその後の値からの複数の初期値からの平均の減算を含み得る。
【0039】
前述の実例は、時間の範囲にわたる単一の値などの傾向データ又は別称スカラ傾向データの処理及び分析のために行われるが、そこで、方法及びプロセスは、複数の値が各時点と関連している、多値のデータ(いわゆるベクトル傾向データ)に適用され得る。このタイプのデータは、より一般には、IEP光学データと関連している。
図11A及び
図11Bは、本開示による、様々に収集された及び処理された代表的IEP光信号データのプロットである。両方の図は、波長を単位とするx軸と総数を単位とするy軸とを有する。
図11Aのプロット1100は、2つの異なる時間に収集されたIEPスペクトルのサンプルを含む。具体的には、データ1110は、データ1120より早い時間からのデータである。データ1110及び1120の比較は約325nmから800nmの波長範囲にわたる信号に複雑な差があることを示す。これらの差は、本明細書で論じられるような処理、フィルタ処理及び調整によってより明瞭に暴露され得る。
図11Bのプロット1150において、データ1160は、減算より前に各データ・セットに適用されるオフセット調整を有するデータ1110及び1120の減算である。信号における複雑な差は、特徴の振動するセットとしてより明瞭に表現されるが、データ収集中に使用されるフラッシュ・ランプにおける変動の結果である強い残留信号(たとえば、520nmにおけるピーク、に近いスパイク)である。520nm近くのピークの検出が重要である、制御の場合に、残留信号は、この検出を分かりにくくする。データ1170は、サヴィツキ-ゴーレイ・フィルタが適用された、データ1160のフィルタ処理済みバージョンである。
図8A~8Gのフィルタ処理された傾向と同様に、雑音低減が、観測され得るが、有意な位相シフトが、このフィルタ処理プロセスによって導入された。さらに、
図8A~8Gにおける傾向と同様に、様々なフィルタが、最小限のレイテンシ又は最大化された属性検出性などの最良の所望の結果を有するそれらを決定するために、再検討され得る。
【0040】
図12は、本開示の1つの実施例による、分光計1210及び特定の関連システムを含む光学システム1200のブロック図である。分光計1210は、半導体プロセスからの光信号の測定、特徴描写、分析、及び処理に有利な本明細書で開示されるシステム、特徴、及び方法を組み込むことができ、
図1の分光計160と関連し得る。分光計1210は、たとえば、光ファイバ・ケーブル組立部品157又は159を介して、外部光学部品1230から光信号を受信することができ、たとえば、動作のモードを選択すること又は本明細書で定義されるように統合タイミングを制御することによって、分光計1210を制御するためにも使用され得る外部システム1220へのデータ、たとえば、
図1の出力180、を、統合及び変換に続いて、送信することができる。分光計1210は、超小型組立部品(SMA:subminiature assembly)又はフェルール・コネクタ(FC:ferrule connector)光ファイバ・コネクタ又は他の光学機械インターフェースなどの光学インターフェース1240を含み得る。スリット、レンズ、フィルタ及び格子などのさらなる光学構成要素1245は、受信光信号を形成、誘導、及び色に関して分けるように作用し、統合及び変換のためにセンサ1250にそれらを向かわせることができる。センサ1250は、
図2のセンサ200と関連し得る。センサ1250の低レベルの機能は、FPGA1260及びプロセッサ1270などの要素によって、制御され得る。光から電気への変換に続いて、アナログ信号は、A/D変換器1280へ向かわされ得、直ちに又は後で使用及び送信する、たとえば外部システム1220(
図1の信号プロセッサ170を参照)に、ためにメモリ1290に次いで記憶され得る電気デジタル信号に電気アナログ信号から変換され得る。ある特定のインターフェース及び関係が、矢印で示されているが、すべての相互作用及び制御関係が
図12に示されてはいない。
図3に示されたスペクトル・データは、たとえば、
図5のプロセス500の1つ又は複数のステップに従って並びにメモリ/ストレージ1290、FPGA1260、プロセッサ1270及び/又は外部システム1220のうちの1つ又は複数内で/によって、収集、記憶及び/又は作用され得る。そのようなものとして、分光計1200は、検出一貫性及びレイテンシに基づいて異なる値で異なるフィルタ及び/又はフィルタの組合せを検査及び評価することによって信号を処理することで構成する(すなわち、1つ又は複数のタスクを実行するための必要なロジック及び/又は特徴で設計、構築、又はプログラムする)ことができる。分光計1210はまた、通常は分光計と含まれる従来のAC又はDC電源であり得る、電源1295を含む。
【0041】
図13は、本明細書で開示されるプロセス、たとえば、スペクトル・データにおいて信号を識別すること及び信号を処理すること、のために使用することができる計算デバイス1300を示す。計算デバイス1300は、本明細書で開示される分光計又は分光計の一部分、たとえば、分光計160又は1210、であり得る。計算デバイス1300は、少なくとも1つのインターフェース1332、メモリ1334及びプロセッサ1336を含み得る。インターフェース1332は、たとえば未加工のスペクトル・データを、受信するために及び、たとえば処理済みスペクトル・データを、送信するために必要なハードウェア、ソフトウェア、又はその組合せを含む。インターフェース1332の一部はまた、アナログ又はデジタル電気信号を通信するための必要なハードウェア、ソフトウェア、又はその組合せを含むことができる。インターフェース1332は、プロトコル、たとえば、標準プロトコル又は専用プロトコル、に従って、様々な通信システム、接続、バスなどを介して通信する従来のインターフェースであり得る(たとえば、インターフェース1332は、I2C、USB、RS232、SPI、又はMODBUSをサポートし得る)。
【0042】
メモリ1334は、計算デバイス1300に関連する様々なソフトウェア及びデジタル・データ態様を記憶するように構成される。加えて、メモリ1334は、たとえば、スペクトル・データにおいて異常信号を識別する及び識別された異常信号を処理するように開始されたときにプロセッサ1336の動作を指示する1つ又は複数のアルゴリズムに対応する一連の動作命令を記憶するように構成される。プロセス500及びその変更形態は、アルゴリズムの代表的実例である。処理は、信号データ又は異なるアクションを取り除くこと又は修正することを含み得る。メモリ1334は、非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、フラッシュ・メモリ及び/又は他の媒体)であり得る。
【0043】
プロセッサ1336は、計算デバイス1300の動作を指示するように構成される。そのようなものとして、プロセッサ1336は、インターフェース1332及びメモリ1334と通信するために並びに、たとえば、方法500のステップのうちの1つ又は複数において、スペクトル・データにおける異常信号を識別及び処理するための本明細書に記載の機能を実行するために、必要なロジックを含む。
【0044】
前述の装置、システム又は方法の一部は、様々な、たとえば、従来の、デジタル・データ・プロセッサ又はコンピュータにおいて実施する又はそれらによって実行することができ、そこで、コンピュータは、方法のステップのうちの1つ又は複数を実行するために、プログラムされる又はソフトウェア命令のシーケンスの実行可能なプログラムを記憶する。そのようなプログラム又はコードのソフトウェア命令は、アルゴリズムを表し得、前述の方法、或いは本明細書に記載の機能、システム又は装置のうちの1つ又は複数のステップのうちの1つ、複数、又はすべてを様々なタイプのデジタル・データ・プロセッサ又はコンピュータが実行することを可能にするために、非一時的デジタル・データ記憶媒体、たとえば、磁気又は光学ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、磁気ハード・ディスク、フラッシュ・メモリ、及び/或いはリード・オンリ・メモリ(ROM)、において機械実行可能な形でエンコードされ得る。
【0045】
開示される実施例の部分は、装置、デバイスの一部を実施する又は本明細書に記載の方法のステップを実施する様々なコンピュータ実施動作を実行するためにプログラム・コードをそこに有する非一時的コンピュータ可読媒体を有するコンピュータ・ストレージ製品に関し得る。本明細書では、非一時的は、一時的な、伝搬する信号を除く、すべてのコンピュータ可読媒体を参照する。非一時的コンピュータ可読媒体の実例は、以下を含むが、これらに制限されない:ハード・ディスク、フロッピ・ディスク、及び磁気テープなどの磁気媒体と、CD-ROMディスクなどの光学媒体と、フロプティカル・ディスクなどの磁気光学媒体と、プログラム・コードを記憶及び実行するように特別に構成されたハードウェア・デバイス、たとえば、ROM及びRAMデバイス。プログラム・コードの実例は、両方の機械コード、たとえばコンパイラによって製作された、と、インタープリタを使用するコンピュータによって実行され得るより高いレベルのコードを含むファイルとを含む。構成されるとは、たとえば、1つ又は複数のタスクを実行するための必要なロジック、アルゴリズム、処理命令、及び/又は特徴を有して、設計、構築、又はプログラムされることを意味する。
【0046】
前述の、及び他の変更が、本明細書に記載の光学測定システム及びサブシステムにおいて、その範囲を逸脱せずに、行われ得る。たとえば、ある特定の実例が、半導体ウエハ処理機器に関連して説明されているが、本明細書に記載の光学測定システムは、ロール・ツー・ロール薄膜処理、太陽電池製作、又は、高精度の光学測定が必要とされ得る任意の適用などの他のタイプの処理機器に適応され得る、ということが理解され得る。さらに、本明細書で論じられるある特定の実施例は、一般的光分析デバイス、たとえば、画像化スペクトルグラフ、の使用を記述するが、知られている相対感度を有する複数の光分析デバイスが使用され得る、ということを理解されたい。さらに、「ウエハ」という用語が、本発明の態様を説明するときに、本明細書で使用されてあるが、水晶版、位相シフト・マスク、LED回路基板及び他の非半導体処理関連回路基板などの他のタイプのワークピースと、固体、気体及び液体ワークピースを含むワークピースとが、使用され得る、ということを理解されたい。
【0047】
本明細書に記載の例示的実施例は、発明の原理及び実際の適用例を最もよく説明するために、並びに、企図された特定の使用に適したものとしての様々な修正形態を有する様々な実施例について本発明を他の当業者が理解することを可能にするために、選択され、記述された。本明細書に記載の特定の実施例は、発明の範囲及び意図を逸脱せずに様々な変更形態及び環境において実施され得るので、本発明の範囲をいかなる方法でも制限するものではない。したがって、本発明は、示された実施例に制限されることは意図されておらず、本明細書に記載の原理及び特徴と合致する最も広い範囲を受けることになっている。
【0048】
図中の流れ図及びブロック図は、本発明の様々な実施例によるシステム、方法及びコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この関連で、流れ図又はブロック図内の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つ又は複数の実行可能な命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表し得る。いくつかの代替実装形態において、ブロックに示された機能は、図に示された順番以外で生じ得る、ということにも留意されたい。たとえば、連続して示された2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行され得、又は、ブロックは、関連する機能性に応じて、逆の順番で時には実行され得る。ブロック図及び/又は流れ図のイラストレーションの各ブロック、並びにブロック図及び/又は流れ図のイラストレーション内のブロックの組合せは、指定された機能又は行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は専用ハードウェア及びコンピュータ命令の組合せによって、実装され得る、ということにも留意されたい。
【0049】
本明細書で使用される専門用語は、単に特定の実施例を説明することを目的としており、発明の制限を意図されていない。本明細書では、文脈で別段の明確な指示のない限り、単数形の一(「a」、「an」)及び「その」は、複数形を同様に含むよう意図されている。「含む」及び/又は「備える」という用語は、本明細書では、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/或いはそのグループの存在又は追加を排除しない、ということが理解されよう。
【0050】
本発明は、方法、システム、又はコンピュータ・プログラム製品として実施され得る、ということが当業者には理解されよう。したがって、本発明は、完全にハードウェア実施例、完全にソフトウェア実施例(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、或いは、「回路」又は「モジュール」と本明細書ですべて一般に称される、ソフトウェア及びハードウェア態様を結合する実施例の形を取り得る。さらに、本発明は、媒体において実施されたコンピュータ使用可能プログラム・コードを有するコンピュータ使用可能記憶媒体に関してコンピュータ・プログラム製品の形を取り得る。
【0051】
本開示の様々な態様が、本明細書で開示される装置、システム、及び方法を含んで、請求され得る。本明細書で開示される及び発明の概要において言及された態様は、以下を含む:
【0052】
A.以下を含む、スペクトル・データを処理する方法:(1)1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データの時間順シーケンスを収集することと、(2)光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出することと、(3)1つ又は複数の属性の特質を分析することと、(4)1つ又は複数の属性の調整を決定することと、(5)所定のセットのフィルタ、調整、及び特質に従って1つ又は複数の属性を処理することと、(6)1つ又は複数の属性の処理に基づいてスペクトル・データを処理するためのフィルタ構成を選択すること。
【0053】
B.以下を含む半導体プロセスを制御するための方法:(1)1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データを収集することと、(2)エンドポイント指示を決定する際に最小プロセス遅延を実現するために選択された前選択した方法を使用してデータを処理することと、(3)データの処理に基づいて半導体プロセスを変更すること。
【0054】
C.以下を含む動作を実行する1つ又は複数のプロセッサを備える計算デバイス:(1)1つ又は複数の波長にわたり光学発光分光法データを収集することと、(3)エンドポイント指示を決定する際に最小プロセス遅延を実現するために選択された前選択した方法を使用してデータを処理することと、(3)データの処理に基づいて半導体プロセスを変更すること。
【0055】
D.スペクトル・データを処理するための動作を実行するためにそれにより開始されたときに1つ又は複数のプロセッサの動作を指示する非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された一連の動作命令を有するコンピュータ・プログラム製品。1つの実例において、動作は、以下を含む:(1)1つ又は複数の波長にわたる光学発光分光法データの時間順シーケンスを、半導体プロセスから、収集することと、(2)光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出することと、(3)1つ又は複数の属性の特質を分析することと、(4)1つ又は複数の属性の調整を決定することと、(5)所定のセットのフィルタ、調整、及び特質に従って1つ又は複数の属性を処理することと、(6)1つ又は複数の属性の処理に基づいてスペクトル・データを処理するために、所定のセットのフィルタからの1つ又は複数のフィルタを使用して、フィルタ構成を選択すること。
【0056】
態様A、B、C、及びDのそれぞれは、組み合わせて以下の追加の要素のうちの1つ又は複数を有し得る:要素1:そこで、フィルタのセットが、単一のフィルタを含む。要素2:そこで、フィルタのセットが、無限インパルス応答フィルタ、平均化フィルタ、バタワース・フィルタ、楕円フィルタ、サヴィツキ-ゴーレイ・スムージング・フィルタ、及びサヴィツキ-ゴーレイ・スムージング/平均化フィルタから成るフィルタのグループから選択された少なくとも1つのフィルタを含む。要素3:そこで、1つ又は複数の属性の処理が、フィルタのセットの少なくとも1つのフィルタの変化するパラメータ値を含む。要素4:そこで、収集、抽出、分析、決定、及び1つ又は複数の属性の処理が、リアルタイムである。要素5:そこで、フィルタ構成が、所定のセットのフィルタからのフィルタを含み、そして、スペクトル・データの処理が、リアルタイムである。要素6:そこで、選択が、1つ又は複数の属性の処理中の1つ又は複数の属性の検出の一貫性及びレイテンシに基づく。要素7:そこで、1つ又は複数の属性が、1つ又は複数の傾向、1つ又は複数の特徴、或いは1つ又は複数の傾向及び1つ又は複数の特徴の組合せを含む。要素8:そこで、光学発光分光法データが、処理ツールから分光計によって受信される。要素9:そこで、フィルタ構成が、所定のセットのフィルタからのフィルタを含む。要素10:そこで、前選択した方法が、光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出することと、1つ又は複数の属性の特質を分析することと、1つ又は複数の属性の調整を決定することと、所定のセットのフィルタ、特質、及び調整に従って1つ又は複数の属性を処理することと、1つ又は複数の属性の処理に基づいて前選択した方法を選択することとによって選択される。要素11:そこで、1つ又は複数の属性が、1つ又は複数の傾向、1つ又は複数の特徴、或いは1つ又は複数の傾向及び1つ又は複数の特徴の組合せを含む。要素12:そこで、光学発光分光法データが、半導体プロセスから収集される。要素13:そこで、前選択した方法が、光学発光分光法データの時間順シーケンスから1つ又は複数の属性を抽出することと、1つ又は複数の属性の特質を分析することと、1つ又は複数の属性の調整を決定することと、所定のセットのフィルタ、特質、及び調整に従って1つ又は複数の属性を処理することと、1つ又は複数の属性の処理に基づいて前選択した方法を選択することとによって、選択される。要素14:そこで、1つ又は複数の属性が、1つ又は複数の傾向を含む。要素15:そこで、1つ又は複数の属性がさらに、1つ又は複数の特徴或いは1つ又は複数の傾向及び1つ又は複数の特徴の組合せを含む。要素16:そこで、計算デバイスが、分光計である。
【外国語明細書】