(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122004
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240902BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029295
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】守屋 昌彦
(72)【発明者】
【氏名】友井 久文
(72)【発明者】
【氏名】玉澤 聡
(72)【発明者】
【氏名】小野 裕之
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA07
5L049AA07
(57)【要約】
【課題】ワークフロー登録/管理にかかる手数を削減できる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、操作者が所属する所属グループを示す登録所属コードを保持する操作者マスタと、回付される回付資料の回付先の役職及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードからなるワークフローを保持するワークフローマスタと、登録所属コードを有する作成者がワークフローを選択し又は作成した回付先の役職所属コードを含む登録回付資料を、ワークフローの順に役職所属コードによって決まる回付先に送信する回付資料送信部と、を備える。回付資料送信部は、役職所属コードが特定の所属グループを示すものでない場合、役職所属コードに代えて作成者の登録所属コードを含む登録回付資料を、作成者の登録所属コードの回付先に送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者が所属する所属グループを示す登録所属コードを保持する操作者マスタと、
回付される回付資料の回付先の役職及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードからなるワークフローを保持するワークフローマスタと、
前記登録所属コードを有する作成者が前記ワークフローを選択し又は作成した前記回付先の前記役職所属コードを含む登録回付資料を、前記ワークフローの順に前記役職所属コードによって決まる前記回付先に送信する回付資料送信部と、
を備え、
前記回付資料送信部は、前記役職所属コードが特定の所属グループを示すものでない場合、前記役職所属コードに代えて前記作成者の前記登録所属コードを含む登録回付資料を、前記作成者の前記登録所属コードの前記回付先に送信する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記登録所属コードを有する前記作成者の識別子と、前記回付資料を識別する番号と、前記ワークフローを識別する番号とを保持する回付資料マスタを備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
操作者が所属する所属グループを示す登録所属コードを保持する操作者マスタと、
回付される回付資料の回付先の役職及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードからなるワークフローを保持するワークフローマスタと、
前記登録所属コードを有する作成者が前記ワークフローを選択し又は作成した前記回付先の前記役職所属コードを含む登録回付資料を、前記ワークフローの順に前記役職所属コードによって決まる前記回付先に送信する回付資料送信部と
を備える情報処理装置、
各所属グループに配置されるクライアント端末、並びに、
前記情報処理装置及び前記クライアント端末に接続されるネットワーク
から構成され、
前記回付資料送信部は、前記役職所属コードが特定の所属グループを示すものでない場合、前記役職所属コードに代えて前記作成者の前記登録所属コードを含む登録回付資料を、前記作成者の前記登録所属コードの前記回付先に送信する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
操作者が所属する所属グループを示す登録所属コードを保持する操作者マスタと、
回付される回付資料の回付先の役職及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードからなるワークフローを保持するワークフローマスタと、
前記登録所属コードを有する作成者が前記ワークフローを選択し又は作成した前記回付先の前記役職所属コードを含む登録回付資料を、前記ワークフローの順に前記役職所属コードによって決まる前記回付先に送信する回付資料送信部と、
を備える情報処理装置による情報処理方法であって、
前記回付資料送信部は、前記登録回付資料を取得するステップと、前記役職所属コードが特定の所属グループを示すものでない場合、前記役職所属コードに代えて前記作成者の前記登録所属コードを含む登録回付資料を、前記作成者の前記登録所属コードの前記回付先に送信するステップを含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
情報処理装置に搭載されるコンピュータに、
操作者が所属する所属グループを示す登録所属コードを保持する操作者マスタと、
回付される回付資料の回付先の役職及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードからなるワークフローを保持するワークフローマスタと、
前記登録所属コードを有する作成者が前記ワークフローを選択し又は作成した前記回付先の前記役職所属コードを含む登録回付資料を、前記ワークフローの順に前記役職所属コードによって決まる前記回付先に送信する回付資料送信部であって、
前記役職所属コードが特定の所属グループを示すものでない場合、前記役職所属コードに代えて前記作成者の前記登録所属コードを含む登録回付資料を、前記作成者の前記登録所属コードの前記回付先に送信する前記回付資料送信部と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、業務等の処理の流れ(ワークフロー)を電子化して処理を効率化する方法が広がっている。これに加え、回付処理の効率化も行われている。
【0003】
特許文献1には、同じ入力文書に対し、同じワークフローを2回以上利用する場合にサービスの処理を省略し、ワークフローの利用コストを削減する技術が記載されている。
【0004】
特許文献2には、入力された上司の情報に基づいて、社員が作成した所定の帳票の承認ルートを作成することでワークフローの入力工数を削減する技術が記載されている。
【0005】
特許文献3には、送信のための電話番号を特定のワンタッチキー又は短縮コードに対応させる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012-99030号公報
【特許文献2】特開2005-284436号公報
【特許文献3】平6-133089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、いずれの先行技術でも、回付処理のワークフローを登録する場合、所属部署と個人氏名や、所属部署と役職と社員番号などの個人IDを使いワークフロー先を指定することようになっているため、登録するワークフローの工数が増える問題がある。従来方式では、例えば「自部門の課長→自部門の部長」というワークフロー雛型を管理部門で用意し、各部門でその雛型を使うという運用ができなかった。各部門それぞれで「総務部:課長→総務部:部長」「システム部:課長→システム部:部長」というワークフローを登録する必要があった。
【0008】
本発明は、以上の従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、ワークフロー登録/管理にかかる手数を削減できる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の情報処理装置は、操作者が所属する所属グループを示す登録所属コードを保持する操作者マスタと、
回付される回付資料の回付先の役職及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードからなるワークフローを保持するワークフローマスタと、
前記登録所属コードを有する作成者が前記ワークフローを選択し又は作成した前記回付先の前記役職所属コードを含む登録回付資料を、前記ワークフローの順に前記役職所属コードによって決まる前記回付先に送信する回付資料送信部と、
を備え、
前記回付資料送信部は、前記役職所属コードが特定の所属グループを示すものでない場合、前記役職所属コードに代えて前記作成者の前記登録所属コードを含む登録回付資料を、前記作成者の前記登録所属コードの前記回付先に送信することを特徴とする。
【0010】
本発明の情報処理システムは、操作者が所属する所属グループを示す登録所属コードを保持する操作者マスタと、
回付される回付資料の回付先の役職及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードからなるワークフローを保持するワークフローマスタと、
前記登録所属コードを有する作成者が前記ワークフローを選択し又は作成した前記回付先の前記役職所属コードを含む登録回付資料を、前記ワークフローの順に前記役職所属コードによって決まる前記回付先に送信する回付資料送信部と
を備える情報処理装置、
各所属グループに配置されるクライアント端末、並びに、
前記情報処理装置及び前記クライアント端末に接続されるネットワーク
から構成され、
前記回付資料送信部は、前記役職所属コードが特定の所属グループを示すものでない場合、前記役職所属コードに代えて前記作成者の前記登録所属コードを含む登録回付資料を、前記作成者の前記登録所属コードの前記回付先に送信することを特徴とする。
【0011】
本発明の情報処理方法は、操作者が所属する所属グループを示す登録所属コードを保持する操作者マスタと、
回付される回付資料の回付先の役職及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードからなるワークフローを保持するワークフローマスタと、
前記登録所属コードを有する作成者が前記ワークフローを選択し又は作成した前記回付先の前記役職所属コードを含む登録回付資料を、前記ワークフローの順に前記役職所属コードによって決まる前記回付先に送信する回付資料送信部と、
を備える情報処理装置による情報処理方法であって、
前記回付資料送信部は、前記登録回付資料を取得するステップと、前記役職所属コードが特定の所属グループを示すものでない場合、前記役職所属コードに代えて前記作成者の前記登録所属コードを含む登録回付資料を、前記作成者の前記登録所属コードの前記回付先に送信するステップを実行することを特徴とする。
【0012】
本発明のプログラムは、情報処理装置に搭載されるコンピュータに、
操作者が所属する所属グループを示す登録所属コードを保持する操作者マスタと、
回付される回付資料の回付先の役職及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードからなるワークフローを保持するワークフローマスタと、
前記登録所属コードを有する作成者が前記ワークフローを選択し又は作成した前記回付先の前記役職所属コードを含む登録回付資料を、前記ワークフローの順に前記役職所属コードによって決まる前記回付先に送信する回付資料送信部であって、
前記役職所属コードが特定の所属グループを示すものでない場合、前記役職所属コードに代えて前記作成者の前記登録所属コードを含む登録回付資料を、前記作成者の前記登録所属コードの前記回付先に送信する前記回付資料送信部と、
して機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ワークフロー処理において対象部署から全部署への指定が可能となり、登録するワークフローの数を削減し、運用手続きの効率化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施例の情報処理システムの構成例を説明する概略説明図である。
【
図2】本発明の実施例の情報処理装置であるワークフローサーバにおける、操作者である担当者の情報を管理する操作者マスタに保持される管理情報の管理テーブルTB1を示す概略説明図である。
【
図3】実施例の情報処理装置であるワークフローサーバにおけるワークフローマスタに保持される管理情報の管理テーブルTB2を示す概略説明図である。
【
図4】実施例の情報処理装置であるワークフローサーバにおける回付資料マスタに保持される管理情報の管理テーブルTB3を示す概略説明図である。
【
図5】実施例の情報処理システムの動作を示す動作手順を説明するためのタイムチャートである。
【
図6】実施例の情報処理装置であるワークフローサーバの回付資料送信部による判別ステップの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明による実施例に係る情報処理装置について説明する。なお、以下の実施例及び実施例において、実質的に同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0016】
(実施例)
(構成の説明)
図1は、本実施例の情報処理装置であるワークフローサーバ10と複数のクライアント端末20とを含む例えば会社内のワークフロー(例えば、請求書や見積資料などの回付処理)を管理する情報処理システム100の構成例を示す概略説明図である。
【0017】
ワークフローサーバ10とクライアント端末20はネットワークNWを介してインターネットで通信可能に接続されている。ワークフローサーバ10とクライアント端末20としては、デスクトップPCの他、スマートフォン、タブレット端末やノートPC等の電子機器が挙げられる。クライアント端末20は、担当者(操作者)が自身のIDとパスワードを入力することによって担当者端末20Aとして、役職者が自身のIDとパスワードを入力することによって役職者端末20Bとして機能する。
【0018】
ネットワークNWは個別のLAN(Local Area Network)や各種のWAN(Wide Area Network)等の他に、携帯電話網(LTE(Long Term Evolution)若しくは4G(第4世代のモバイル通信規格)又は5G(第5世代のモバイル通信規格))、IP(Internet Protocol)回線網、公衆交換電話網の他、例えば、衛星通信網等の公衆回線網や、VoPN(Voice over Packet Network)のような専用回線網を含むものであってもよい。
【0019】
[ワークフローサーバ10とクライアント端末20のハードウェア]
ワークフローサーバ10とクライアント端末20は、情報処理装置として機能する一般的なコンピュータ装置であり、図示しないが内部バスで互いに接続された、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、やフラッシュメモリ等の記憶装置と、コンピュータ装置を操作するユーザのインターフェイスであるキーボード、マウス、タッチパネル、テンキー等入力部及びディスプレイ、タッチパネル等の出力部と、ネットワークNWを介してデータを送受信できる通信装置と、を有する。入力部及び出力部としては外部装置、例えば記録媒体を接続するためのUSB(Universal Serial Bus)も含まれる。入力部や通信装置を介して、入力情報等がワークフローサーバ10に取得される。コンピュータが、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されたプログラムを読み込み実行することで実現される。
【0020】
記憶装置にインストールされたオペレーティングシステム(OS)ソフトウェアのプログラムに従うCPUによってワークフローサーバ10の全体動作を制御する。CPUは記憶装置にインストールされる各種アプリケーションソフトウェアにしたがって、例えば、ワークフロー処理用アプリケーションソフトウェア(プログラム)にしたがって、ワークフロー処理を実行する。
【0021】
インストールされたワークフロー処理用アプリケーションソフトウェアプログラムは、記憶装置に展開されて、該プログラムがCPUに以下の機能部、
(1)操作者マスタTIPと、
(2)ワークフローマスタPKPと、
(3)回付資料マスタFCTと、
(4)回付資料送信部FJPと
を機能させる。
【0022】
ワークフローサーバ10の各機能部は次のように機能する。
【0023】
[操作者マスタTIP]
操作者マスタTIPは、ワークフローサーバ10にアクセスする担当者端末20Aにおいてログインした操作者である担当者の情報を管理する。
図2は、操作者である担当者の情報を管理する操作者マスタTIPに保持される管理情報の管理テーブルTB1を示す。操作者マスタTIP(TB1)には担当者名に紐付けられたログインに必要な担当者IDaと担当者パスワードPWb、操作者の所属部門の登録所属コードc、操作者の職制dが保持されている。
【0024】
[ワークフローマスタPKP]
ワークフローマスタPKPは、ワークフロー雛型などを含むワークフロー情報を保持する。
図3は、ワークフローマスタPKPに保持されるワークフロー雛型として、それぞれの作成者の作成者IDと、当該作成者に作成されたワークフローNogに紐付けられた回付される回付資料の回付先の役職i及び当該役職が所属する所属グループを示す役職所属コードhの情報の管理テーブルTB2を示す。ワークフローマスタPKPに登録された役職所属コードhと役職iに対応するワークフローNogは、ワークフローサーバ10にログインした当該作成者のクライアント端末20のワークフロー登録画面で入力して登録される。回覧先の役職所属コードhと役職iは、ワークフローNogの番号ごとにワークフロー階層分、ワークフローマスタPKPに格納される。
【0025】
また、ワークフローマスタPKPには、役職所属コードhにあらかじめ指定した特別な情報(例えば-1)が登録されてもよい。この特別な情報は、役職所属コードhが特定の所属グループ(部門)を示すものではない。この特別な情報は、後述の回付資料送信部FJPにおいて利用されるものである。
【0026】
[回付資料マスタFCT]
回付資料マスタFCTは、クライアント端末20(担当者端末20A及び役職者端末20B)を介して操作者が作成し登録した回付する情報を保持する。
図4は、回付資料マスタFCTにおける操作者が作成し登録した回付情報を保持する管理テーブルTB3を示す。回付資料マスタFCTには、
図4に示すように、登録した回付資料のユニーク番号である資料番号e、当該回付資料を作成し登録する操作者の作成者IDf(識別子)、当該回付資料を作成した操作者が当該回付資料を登録した際に選択した1以上の個数のワークフローNo(ワークフローマスタPKPのワークフローNogに作成、登録されたもの)、及び、登録回付資料の内容を示す内容フィールドXが保持される。なお、ワークフローマスタPKPの過去選択だけではなく、回付資料作成時のタイミングで新しいワークフローをワークフローマスタPKPへ新規登録することも可能である。回付資料の内容としては請求書や見積資料など、決済可否を判断するエビデンス書類が挙げられる。また、内容フィールドは資料番号eに紐付けて回付資料マスタFCTとは別に記憶装置に格納することもできる。
【0027】
回付資料マスタFCTにおいて、ワークフローマスタPKPの「役職所属コードh」と「役職i」が紐付けられ対となって格納されているので、「ワークフローNog」の組み合わせの選択によって、例えば、
図4に示す資料番号eのIDf「5013」の作成者により、回付資料マスタFCTの情報において、ワークフローマスタPKPのNo1の役職所属コードhの100(総務部)の「役職i(係長)」→No3の役職所属コードhの100(総務部)の「役職i(課長)」の「ワークフロー」を構成することができる。
【0028】
[回付資料送信部FJP]
回付資料送信部FJPは、登録所属コードcを有する作成者がワークフローを選択し又は作成した回付先のワークフローマスタPKPの役職所属コードhを含む資料番号eごとの登録回付資料を、回付資料マスタFCTの1以上の個数のワークフローNoの順にワークフローマスタPKPの役職iによって決まる回付先の役職者端末20Bに、ネットワークNWを介して送信する。
【0029】
回付資料送信部FJPは、ワークフローマスタPKPの役職所属コードhが特定の所属グループを示すものでない特別な情報(例えば-1)である場合を検知すると、役職所属コードhに代えて回付資料マスタFCTにおける回付資料の作成者IDfに対応する登録所属コードcを含む登録回付資料を、作成者の登録所属コードcの回付先の役職iに送信する機能を有する。この場合、回付資料送信部FJPは、役職所属コードhを、回付資料を登録した操作者の作成者IDfをキーにして操作者マスタTIPを検索し、IDfが一致した操作者マスタTIPの登録所属コードcを入手し、登録所属コードc及び役職i(職制d)に登録回付資料を送信する。
【0030】
(動作の説明)
図5の本実施例による情報処理システムの動作を示す説明図を参照し、本実施例による情報処理システムの回付資料に関する動作を説明する。
【0031】
図5に示すように、まず、担当者が担当者端末20Aのブラウザにより、担当者IDaと担当者パスワードPWbを使って、ワークフローサーバ10にログインする(S101)。ワークフローサーバ10は担当者情報を取得して(S102)、回付資料関係のWeb画像情報を担当者端末20Aに送信する(S103)。担当者端末20AはWeb画像情報を表示し(S104)、回付資料の登録を待機する。担当者が回付資料に必要なデータ(回付資料マスタFCTの必要なデータ)を登録すると、担当者端末20Aが当該データをワークフローサーバ10に送信する(S105)。そして、ワークフローサーバ10が当該データを取得すると、回付資料送信部FJPが当該データの回付資料マスタ240に関するワークフローマスタPKPの役職所属コードhを調べて、役職所属コード又は登録所属コードにすべきか判別し(S106)、役職所属コード又は登録所属コードの役職i(職制d)に登録回付資料を送信する(S107又はS108)。
【0032】
図6は、本実施例による情報処理装置のワークフローサーバ10の回付資料送信部FJPによるS106の判別ステップの動作を示すフローチャートである。
【0033】
回付資料送信部FJPは、担当者端末20Aの回付資料のデータを取得する(S1061)と、当該データの回付資料マスタ240に関するワークフローマスタPKPの役職所属コードhに特別な情報(例:-1)が登録されているか否か判別する(S1062)。ここで、ワークフローマスタPKPに特別な情報(例:-1)が登録されている場合(S1062:Y)、回付資料送信部FJPは、回付資料を登録した操作者の作成者IDfをキーにして操作者マスタTIPを検索し、IDfが一致した操作者マスタTIPの登録所属コードcを取得して、役職所属コードを登録所属コードcに変更する(S1063)。登録所属コードc及び役職i(職制d)すなわち担当者所属部門cの(職制d)役職者端末20BBに登録回付資料を送信する(
図5のS108参照)。
【0034】
一方、ワークフローマスタPKPに特別な情報(例:-1)が登録されていない場合(S1062:N)、回付資料送信部FJPはワークフローマスタPKPの役職所属コードhに、対応する役職iの役職者端末20Bに登録回付資料を送信する(
図5のS107参照)。
【0035】
回付先の役職者端末20Bと役職者端末20BBにおける役職者による回付処理は、回付資料の入力情報に対しての諾否(承認あるいは却下)の入力となる。
【0036】
具体的に、ワークフローマスタPKPに総務部(所属コードc「100」)の要員(5021:作成者ID)が、総務部(コード100):係長(役職i)へ回付するワークフロー(No.1)を登録した場合、システム部(所属コードc「200」)の要員がワークフロー(No.1)を選択しても総務部(コード100):係長へ回付資料が回付される。一方、同総務部要員が、特別な情報(コード-1):係長(役職i)へ回付するワークフロー(No.2)を登録した場合、システム部の要員がワークフロー(No.2)を選択すると総務部(コード100)の係長へではなく、システム部(コード200):係長(職制d)に回付資料が回付される。
【0037】
(効果の説明)
本実施例によれば、自部門で作成した資料を自部門の上長に承認してもらうワークフロー雛型を従来よりも少なく登録しておくだけでよい。従来の方式では、部門数と同数のワークフロー雛型を登録しておく、もしくは資料作成の度にワークフロー情報を登録しなければならなかったので、ワークフロー登録/管理にかかる手数を削減でき、情報処理の簡略化やコストの低減を図ることができる。
【符号の説明】
【0038】
ワークフローサーバ10
クライアント端末20
操作者マスタTIP
ワークフローマスタPKP
回付資料マスタFCT
回付資料送信部FJP