(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122006
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】音響発生装置
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
H04R1/10 104B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029298
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】320011580
【氏名又は名称】ソニーデザインコンサルティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100143225
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 光吉
(72)【発明者】
【氏名】池田 卓郎
(72)【発明者】
【氏名】福原 寛重
(72)【発明者】
【氏名】江下 就介
(72)【発明者】
【氏名】金田 紗季
(72)【発明者】
【氏名】山岸 あさみ
(72)【発明者】
【氏名】三宅 諒
(72)【発明者】
【氏名】今村 誠
(57)【要約】
【課題】様々な耳の形状に対応してきめ細かく形状変更させることができ、とくに装着した後も落ちにくく、かつ、付け心地の良いもので、密閉感を高めて音質向上を図ることができることを課題とする。
【解決手段】耳に装着することを感知し、ソフトアクチュエータを駆動させることでイヤーピースを膨張させ、耳の形状に合った形にすることで、フィット感と音質を高めることを可能とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耳に装着することを感知し、ソフトアクチュエータを駆動させることでイヤーピースを膨張させ、耳の形状に合った形にすることで、フィット感と音質を高めることを可能とする音響発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イヤホンや補聴器などの音響発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のインナーイヤー型イヤホン及び補聴器では、形状の異なる耳にフィットさせるために、サイズの異なるイヤーピースを付け替えて対応する、もしくは、それぞれの耳の形状にあったものをオーダーメイドで作成するなどしていた。
【0003】
前者は幾つかのサイズから選ぶ必要あるため、個人の耳に完全にあったものにはなりにくい。一方後者は、それぞれの耳にフィットはするものの、作成の手間とコストのかかる手法であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記先行技術文献によれば、イヤーピースを改良し、着用時にねじれ変形しやすく、各種の異なる外耳道のサイズと形状に適合可能で、装着感を良好としたイヤホンが開示されている。
【0006】
しかし、前記先行技術文献で開示されているものを以てしても、様々な耳の形状に対応して形状変更させることまでは望めず、とくに装着した後も落ちにくく、かつ、付け心地の良いもので、密閉感を高めて音質向上を図るものとはいいきれないものであった。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、様々な耳の形状に対応してきめ細かく形状変更させることができ、とくに装着した後も落ちにくく、かつ、付け心地の良いもので、密閉感を高めて音質向上を図ることができる音響発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、耳に装着することを感知し、ソフトアクチュエータを駆動させることでイヤーピースを膨張させ、耳の形状に合った形にすることで、フィット感と音質を高める音響発生装置に関するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数のイヤーピースを用意せずとも、様々な耳の形状に対して、落ちにくく、付け心地の良いインナーイヤー型イヤホンや補聴器を提供することが可能となる。また、密閉感も高まるため、音質向上も見込める。
【0010】
本発明の仕組みを使うことで、ヘルメットやスキーブーツ、ベルトや腕時計など、従来締め付けによって身体への装着を保持していたものに対しても、同様の高いフィット感を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は本発明の音響発生装置の実施態様を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の音響発生装置の実施態様を説明する。本実施形態ではインナーイヤー型イヤホンを想定しており、基本構成要素として、イヤホン本体、耳穴に挿入して用いるイヤーピース、有線コードを備えている。なお、補聴器の場合ならば、無線であり、イヤホン本体に内蔵バッテリーを備えていることになる。
【0013】
また、イヤホン本体のうち、イヤーピースを装着させる音導管と称する部材の近辺に近接センサ、及び感圧センサが備わっている。また、イヤーピースの内側にはソフトアクチュエータが備わっている。
【0014】
本実施形態では、インナーイヤー型イヤホンに内蔵された近接センサによって、耳に装着されたことを感知し、ゴム状のソフトアクチュエータを駆動させる。ゴム状の素材自体を形状変化させ、圧力センサによって、形状変化の最適値をセンスし、装着者の耳の形状にフィットした形を作り出す。
【0015】
脱着時には、イヤホンを耳から外す動きを圧力センサ及び近接センサでセンスすると、装着時と同様に、ゴム状のソフトアクチュエータを駆動し、ゴム状の素材自体を耳から外れやすい形に形状変化させる。
【0016】
本実施形態によれば、複数のイヤーピースを用意せずとも、様々な耳の形状に対して、落ちにくく、付け心地の良いインナーイヤー型イヤホンや補聴器を提供することが可能となる。また、密閉感も高まるため、音質向上も見込める。
【0017】
本実施形態の仕組みを使うことで、ヘルメットやスキーブーツ、ベルトや腕時計など、従来締め付けによって身体への装着を保持していたものに対しても、同様の高いフィット感を提供することが可能となる。
【0018】
以上に説明してきた実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。
【0019】
なお、本発明は、デザイン提案活動の一環で生まれたものであるが、デザイン提案としては次に示す通り、さまざまなものが生まれている。
【0020】
デザイン提案のうち「アンビエントインテリジェンス」に関するものとして表1乃至表4に示すものがある。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
また、デザイン提案のうち「スマートファブリック」に関するものとして表5乃至表8に示すものがある。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
また、デザイン提案のうち「ソフトロボティクス」に関するものとして表9乃至表11に示すものがある。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
また、デザイン提案のうち「テレイグジスタンス」に関するものとして表12乃至表15に示すものがある。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
また、デザイン提案のうち「ドローン」に関するものとして表16乃至表18に示すものがある。
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
また、デザイン提案のうち「バイオミメティクス」に関するものとして表19乃至表22に示すものがある。
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
また、デザイン提案のうち「パワーアシスト」に関するものとして表23乃至表25に示すものがある。
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
また、デザイン提案のうち「ファインバブル」に関するものとして表26乃至表27に示すものがある。
【0053】
【0054】
【0055】
また、デザイン提案のうち「マイクロマシン」に関するものとして表28乃至表30に示すものがある。
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
また、デザイン提案のうち「感情コントロール」に関するものとして表31乃至表34に示すものがある。
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明に係る音響再生装置は、インナーイヤー型イヤホン、補聴機能を兼ねたイヤホンあるいは補聴器など耳挿入型の密閉方式のものに適用可能である。