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特開2024-122011運転方案生成方法、運転方案生成プログラム及び運転方案生成装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122011
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】運転方案生成方法、運転方案生成プログラム及び運転方案生成装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
G05B23/02 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029309
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】507214083
【氏名又は名称】メタウォーター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003421
【氏名又は名称】弁理士法人フィールズ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 太一
【テーマコード(参考)】
3C223
【Fターム(参考)】
3C223AA01
3C223AA02
3C223AA05
3C223BA03
3C223BB01
3C223CC02
3C223DD03
3C223EA02
3C223FF02
3C223FF12
3C223FF13
3C223FF15
3C223FF16
3C223FF17
3C223FF42
3C223FF43
3C223GG01
3C223HH03
3C223HH17
3C223HH29
(57)【要約】
【課題】運転方案を自動的に生成することを可能とする運転方案生成方法、運転方案生成プログラム及び運転方案生成装置を提供する。
【解決手段】複数の機器の種別ごとに、各種別に対応する運転方案の生成ルールと、各種別に対応する機器の他の機器との間における接続点の属性を示す接続点情報とを対応付けた機器標準情報を記憶部に記憶し、1以上の機器を示す機器情報と1以上の機器の間における接続関係を示す接続情報とを含む設備情報の入力を受け付け、機器標準情報を参照して、1以上の機器ごとに、各機器についての第1種別に対応する第1機器標準情報を特定し、特定した第1機器標準情報のそれぞれに基づいて、1以上の機器に対応する運転方案を生成する。
【選択図】図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機器の種別ごとに、各種別に対応する運転方案の生成ルールと、各種別に対応する機器の他の機器との間における接続点の属性を示す接続点情報とを対応付けた機器標準情報を記憶部に記憶し、
1以上の機器を示す機器情報と前記1以上の機器の間における接続関係を示す接続情報とを含む設備情報の入力を受け付け、
前記機器標準情報を参照して、前記1以上の機器ごとに、各機器についての第1種別に対応する第1機器標準情報を特定し、
特定した前記第1機器標準情報のそれぞれに基づいて、前記1以上の機器に対応する運転方案を生成する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする運転方案生成方法。
【請求項2】
前記生成する処理では、
前記1以上の機器ごとに、各機器に対応する前記第1機器標準情報に含まれる第1生成ルールを特定し、
前記接続点情報と前記設備情報とのうちの少なくともいずれかを参照して、前記1以上の機器ごとに、各機器に対応する前記第1生成ルールにおける変数に対応する第1機器を特定し、
前記1以上の機器ごとに、各機器に対応する前記第1生成ルールにおける前記変数に対応する前記第1機器と、各機器に対応する前記変数とを対応付けを行って各機器に対応する前記変数の値を決定することにより、前記1以上の機器に対応する前記運転方案を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の運転方案生成方法。
【請求項3】
前記第1機器を特定する処理では、
前記接続点情報を参照して、前記1以上の機器に含まれる特定の機器に対応する前記第1生成ルールにおける前記変数に対応する接続点を特定し、
前記設備情報を参照して、特定した前記接続点において接続する機器を、前記特定の機器に対応する前記第1生成ルールにおける前記変数に対応する前記第1機器として特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の運転方案生成方法。
【請求項4】
前記設備情報は、前記1以上の機器における親子関係を示す機器親子情報を含み、
前記第1機器を特定する処理では、
前記設備情報を参照し、前記1以上の機器に含まれる特定の機器の親に該当する他の機器を特定し、
特定した前記他の機器を、前記特定の機器に対応する前記第1生成ルールにおける前記変数に対応する前記第1機器として特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の運転方案生成方法。
【請求項5】
前記設備情報は、前記1以上の機器における親子関係を示す機器親子情報を含み、
前記生成ルールを特定する処理では、
前記1以上の機器ごとに、各機器に対応する、前記機器情報、前記接続情報及び前記機器親子情報のうちの少なくとも何れか一つを特定し、
前記1以上の機器ごとに、各機器について特定した、前記機器情報、前記接続情報及び前記機器親子情報のうちの少なくとも何れか一つに対応する前記生成ルールを、各機器に対応する前記第1生成ルールとして特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の運転方案生成方法。
【請求項6】
前記生成ルールを特定する処理では、
前記1以上の機器のうち、各機器について特定した、前記機器情報、前記接続情報及び前記機器親子情報のうちの少なくとも何れか一つが所定の関係を満たす機器の数を特定し、
前記数に対応する前記生成ルールを、前記1以上の機器のうちの前記所定の関係を満たす機器のそれぞれに対応する前記第1生成ルールとして特定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の運転方案生成方法。
【請求項7】
複数の機器の種別ごとに、各種別に対応する運転方案の生成ルールと、各種別に対応する機器の他の機器との間における接続点の属性を示す接続点情報とを対応付けた機器標準情報を記憶部に記憶し、
1以上の機器を示す機器情報と前記1以上の機器の間における接続関係を示す接続情報とを含む設備情報の入力を受け付け、
前記機器標準情報を参照して、前記1以上の機器ごとに、各機器についての第1種別に対応する第1機器標準情報を特定し、
特定した前記第1機器標準情報のそれぞれに基づいて、前記1以上の機器に対応する運転方案を生成する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする運転方案生成プログラム。
【請求項8】
複数の機器の種別ごとに、各種別に対応する運転方案の生成ルールと、各種別に対応する機器の他の機器との間における接続点の属性を示す接続点情報とを対応付けた機器標準情報を記憶部に記憶する情報管理部と、
1以上の機器を示す機器情報と前記1以上の機器の間における接続関係を示す接続情報とを含む設備情報の入力を受け付ける情報受信部と、
前記機器標準情報を参照して、前記1以上の機器ごとに、各機器についての第1種別に対応する第1機器標準情報を特定する情報特定部と、
特定した前記第1機器標準情報のそれぞれに基づいて、前記1以上の機器に対応する運転方案を生成する運転方案生成部と、を有する、
ことを特徴とする運転方案生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、運転方案生成方法、運転方案生成プログラム及び運転方案生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種プラントの設計業務(以下、プラント設計業務とも呼ぶ)では、例えば、プラント設計者から入手したプラントを構成する各機器の仕様やプラントフロー等の接続関係に関する情報(以下、設備情報とも呼ぶ)や運転方案の素案を運転方案設計者が解釈し、当該プラントにおける運転方案の設計を行う業務(以下、運転方案設計業務とも呼ぶ)が行われる。
【0003】
上記のような運転方案設計業務は、例えば、設計支援システムによって効率化されているが、複数の設計支援システム間における連携がない。そのため、運転方案設計業務では、例えば、プラント設計者から得た情報を運転方案設計者が解釈し、設計支援システムに入力する場合がある(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-106317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような運転方案設計業務では、例えば、プラントの規模によっては運転方案が記載された図が膨大になる。そのため、運転方案設計業務では、例えば、運転方案の設計に時間が要し、また、更新漏れなどの人的ミスが発生する可能性がある。そのため、運転方案設計業務では、例えば、運転方案を自動的に生成することを可能とする方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における運転方案生成方法は、複数の機器の種別ごとに、各種別に対応する運転方案の生成ルールと、各種別に対応する機器の他の機器との間における接続点の属性を示す接続点情報とを対応付けた機器標準情報を記憶部に記憶し、1以上の機器を示す情報と前記1以上の機器の間における接続関係を示す情報とを含む設備情報の入力を受け付け、前記機器標準情報を参照して、前記1以上の機器ごとに、各機器についての第1種別に対応する第1機器標準情報を特定し、特定した前記第1機器標準情報のそれぞれに基づいて、前記1以上の機器に対応する運転方案を生成する、処理をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0007】
本開示における運転方案生成方法によれば、運転方案を自動的に生成することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施の形態における運転方案生成システム1000の構成について説明する図である。
図2図2は、第1の実施の形態における制御装置1のハードウエア構成を説明する図である。
図3図3は、第1の実施の形態における制御装置1の機能のブロック図である。
図4図4は、第1の実施の形態における情報格納領域130に記憶された情報のブロック図である。
図5図5は、第1の実施の形態における情報準備処理を説明するフローチャート図である。
図6図6は、第1の実施の形態における設備情報生成処理を説明するフローチャート図である。
図7図7は、第1の実施の形態における運転方案生成メイン処理を説明するフローチャート図である。
図8図8は、機器標準情報131の具体例について説明する図である。
図9図9は、機器標準情報131の具体例について説明する図である。
図10図10は、機器標準情報131の具体例について説明する図である。
図11図11は、機器標準情報131の具体例について説明する図である。
図12図12は、機器標準情報131の具体例について説明する図である。
図13図13は、運転方案ルール情報132の具体例について説明する図である。
図14図14は、運転方案ルール情報132の具体例について説明する図である。
図15図15は、設備情報141の具体例について説明する図である。
図16図16は、設備情報141の具体例について説明する図である。
図17図17は、設備情報141の具体例について説明する図である。
図18図18は、機器親子情報142の具体例について説明する図である。
図19図19は、運転方案情報151の具体例について説明する図である。
図20図20は、運転方案情報151の具体例について説明する図である。
図21図21は、操作端末5における運転方案情報151についての出力画面OPの具体例について説明する図である。
図22図22は、運転方案ルール情報132の他の具体例について説明する図である。
図23図23は、運転方案ルール情報132の他の具体例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる説明は限定的な意味に解釈されるべきではなく、特許請求の範囲に記載の主題を限定するものではない。また、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することがなく様々な変更や置換や改変をすることができる。また、異なる実施の形態を適宜組み合わせることができる。
【0010】
[第1の実施の形態における運転方案生成システム1000]
初めに、第1の実施の形態における運転方案生成システム1000の構成について説明を行う。図1は、第1の実施の形態における運転方案生成システム1000の構成について説明する図である。
【0011】
運転方案生成システム1000は、例えば、プラントの運転方案を自動的に生成するシステムである。具体的に、運転方案生成システム1000は、例えば、インターネット等のネットワークNWを介して互いにアクセスが可能な制御装置1と操作端末5とを有する。以下、汚泥貯留槽や移送ポンプ等を含む水処理プラントにおいて用いられる運転方案の生成を行う場合について説明を行うが、運転方案生成システム1000は、例えば、発電プラントや化学プラント等の他のプラントにおいて用いられる運転方案を生成するものであってもよい。
【0012】
操作端末5は、例えば、PC(Personal Computer)であり、運転方案生成システム1000の作業者(以下、単に作業者とも呼ぶ)が制御装置1に対して必要な情報の入力等を行う端末である。
【0013】
また、制御装置1は、例えば、物理マシンまたは仮想マシンであり、デジタル化された運転方案を自動的に生成する処理(以下、運転方案生成処理とも呼ぶ)を行う装置である。
【0014】
具体的に、本実施の形態における制御装置1は、例えば、複数の機器の種別ごとに、各種別に対応する運転方案の生成ルールと、各種別に対応する機器の他の機器との間における接続点の属性を示す情報(以下、接続点情報とも呼ぶ)とを対応付けた情報(以下、機器標準情報とも呼ぶ)を記憶部に記憶する。そして、制御装置1は、例えば、運転方案の生成対象である1以上の機器を示す機器情報(以下、機器リスト情報とも呼ぶ)と、その1以上の機器の間における接続関係を示す接続情報(以下、接続リスト情報とも呼ぶ)とを含む設備情報の入力を受け付け、機器標準情報を参照し、1以上の機器ごとに、各機器についての種別(以下、第1種別とも呼ぶ)に対応する機器標準情報(以下、第1機器標準情報とも呼ぶ)を特定する。その後、制御装置1は、例えば、特定した第1機器標準情報のそれぞれに基づいて、1以上の機器に対応する運転方案を生成する。
【0015】
これにより、本実施の形態における制御装置1は、例えば、運転方案の生成対象である1以上の機器に対応する運転方案を自動的に生成することが可能になる。そのため、制御装置1は、例えば、運転方案の生成に伴う作業者の作業負担を軽減させることが可能になる。
【0016】
また、本実施の形態における制御装置1は、例えば、運転方案を自動的に生成することで、作業者が運転方案を手動で生成する場合と比較して、作成漏れや更新漏れ等の人為的なミスの発生を防止することが可能になる。
【0017】
[制御装置1のハードウエア構成]
次に、制御装置1のハードウエア構成について説明を行う。図2は、第1の実施の形態における制御装置1のハードウエア構成を説明する図である。
【0018】
制御装置1は、例えば、電子回路を有する電子機器である。具体的に、制御装置1は、図2に示すように、例えば、プロセッサであるCPU(Central Computing Unit)101と、メモリ102と、通信装置103と、記憶媒体104とを有するコンピュータ装置である。各部は、例えば、バス105を介して互いに接続される。
【0019】
記憶媒体104は、例えば、運転方案生成処理を行うためのプログラム110を記憶するプログラム格納領域(図示しない)を有する。また、記憶媒体104は、例えば、運転方案生成処理を行う際に用いられる情報を記憶する記憶部130(以下、情報格納領域130とも呼ぶ)を有する。なお、記憶媒体104は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)であってよい。
【0020】
CPU101は、例えば、記憶媒体104からメモリ102にロードされたプログラム110を実行することによって運転方案生成処理を行う。
【0021】
通信装置103は、例えば、インターネット等のネットワークNWを介して操作端末5とアクセスを行う。
【0022】
なお、制御装置1が有する電子回路は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってもよい。そして、運転方案生成処理は、例えば、FPGAやASICにおいて実行されるものであってもよい。
【0023】
[制御装置1の機能]
次に、制御装置1の機能について説明を行う。図3は、第1の実施の形態における制御装置1の機能のブロック図である。また、図4は、第1の実施の形態における情報格納領域130に記憶された情報のブロック図である。
【0024】
制御装置1は、図3に示すように、例えば、CPU101やメモリ102等のハードウエアとプログラムとが有機的に協働することにより、情報受信部111と、情報管理部112と、設備情報生成部113と、情報特定部114と、運転方案生成部115と、運転方案出力部116とを含む各種機能を実現する。
【0025】
また、制御装置1は、図4に示すように、例えば、機器標準情報131と、運転方案ルール情報132と、接続点情報133と、設備情報141と、機器親子情報142と、運転方案情報151とを情報格納領域130に記憶する。具体的に、機器標準情報131は、例えば、種別親子情報131aと、種別詳細情報131bとを含む。また、設備情報141は、例えば、機器リスト情報141aと、接続リスト情報141bとを含む。
【0026】
初めに、機器標準情報131に必要な情報を対応付ける処理(以下、情報準備処理とも呼ぶ)における機能について説明を行う。以下、機器標準情報131が情報格納領域130に予め記憶されているものとして説明を行う。機器標準情報131は、例えば、機器の種別(以下、クラスとも呼ぶ)ごとの属性やシンボル等を含む情報である。
【0027】
情報受信部111は、例えば、作業者が操作端末5を介して入力した運転方案ルール情報132を受信する。運転方案ルール情報132は、例えば、機器の種別ごとの情報であって、各種別に対応する機器についての運転方案情報151の生成ルールを示す情報である。具体的に、運転方案ルール情報132は、例えば、各機器の標準的な運転方案情報に基づいて生成された情報であり、前後が「%」で挟まれた変換ルールからなる変数(以下、単に変数とも呼ぶ)を含む情報である。そして、情報管理部112は、例えば、情報受信部111が受信した運転方案ルール情報132を情報格納領域130に記憶する。
【0028】
また、情報受信部111は、例えば、作業者が操作端末5を介して入力した接続点情報133を受信する。接続点情報133は、例えば、機器の種別ごとの情報であって、各種別に対応する機器の他の機器との間における接続点の属性を示す情報である。すなわち、接続点情報133は、例えば、各種別に対応する機器の上流側や下流側等に位置する他の機器の検索(特定)に用いられる属性を示す情報である。そして、情報管理部112は、例えば、情報受信部111が受信した接続点情報133を情報格納領域130に記憶する。
【0029】
その後、情報管理部112は、図4に示すように、例えば、情報格納領域130に記憶された機器標準情報131に含まれる機器の種別ごとの情報に、各種別に対応する運転方案ルール情報132と接続点情報133とを対応付ける。
【0030】
次に、設備情報141を生成する処理(以下、設備情報生成処理とも呼ぶ)における機能について説明を行う。
【0031】
設備情報生成部113は、例えば、操作端末5に表示された生成画面(図示せず)において、作業者による1以上の機器を示す情報と1以上の機器の間における接続関係を示す情報との指定を受け付ける。
【0032】
具体的に、設備情報生成部113は、例えば、予め用意された生成画面において、各機器の種別に対応するシンボル(すなわち、各機器の種別に対応するアイコン)と、各機器の種別に対応するシンボルの属性との指定を受け付ける。また、設備情報生成部113は、この場合、例えば、各シンボルの接続関係を示す情報の指定を受け付ける。
【0033】
そして、設備情報生成部113は、例えば、生成画面を介して指定された各情報から設備情報141を生成する。具体的に、設備情報生成部113は、例えば、生成画面を介して指定された各情報から、設備情報141に含まれる各機器に関する情報である機器リスト情報141aと、設備情報141に含まれる各機器の接続状態に関する情報である接続リスト情報141bとを生成する。その後、情報管理部112は、例えば、設備情報生成部113が生成した設備情報141を情報格納領域130に記憶する。
【0034】
また、設備情報生成部113は、例えば、生成画面において、作業者によって指定された1以上の機器の親子関係を示す情報の指定を受け付ける。そして、設備情報生成部113は、例えば、生成画面を介して指定された各情報から、設備情報141に含まれる各機器の親子関係を示す機器親子情報142を生成する。その後、情報管理部112は、例えば、設備情報生成部113が生成した機器親子情報142を情報格納領域130に記憶する。
【0035】
次に、運転方案情報151を生成する処理(以下、運転方案生成メイン処理とも呼ぶ)における機能について説明を行う。
【0036】
情報特定部114は、例えば、情報格納領域130に記憶された機器標準情報131を参照し、設備情報生成部113によって生成された設備情報141に含まれる1以上の機器ごとに、各機器が含まれる種別(第1種別)に対応する機器標準情報131(第1機器標準情報131)を特定する。
【0037】
具体的に、情報特定部114は、例えば、情報格納領域130に記憶された機器標準情報131に含まれる種別親子情報131aを参照して、設備情報141に含まれる1以上の機器ごとに、各機器の第1種別を特定する。種別親子情報131aは、例えば、各種別の親子関係を示す情報であり、子に該当する種別は、親に該当する種別の属性を継承する。
【0038】
運転方案生成部115は、例えば、情報特定部114が特定した機器標準情報131(第1機器標準情報131)のそれぞれに基づいて、設備情報141に含まれる1以上の機器に対応する運転方案情報151を生成する。
【0039】
具体的に、運転方案生成部115は、例えば、設備情報141に含まれる1以上の機器ごとに、各機器に対応する第1機器標準情報131に含まれる運転方案ルール情報132(以下、第1運転方案ルール情報132とも呼ぶ)を特定する。そして、運転方案生成部115は、各機器に対応する第1運転方案ルール情報132において変数がある場合、例えば、接続点情報133と機器リスト情報141aと接続リスト情報141bと機器親子情報142とのうちの少なくともいずれかを参照して、設備情報141に含まれる1以上の機器ごとに、変数に対応する機器(以下、第1機器とも呼ぶ)を特定する。その後、運転方案生成部115は、例えば、設備情報141に含まれる1以上の機器ごとに、各機器に対応する第1機器と各機器に対応する変数とを対応付けることによって、1以上の機器に対応する運転方案情報151を生成する。
【0040】
言い換えれば、運転方案生成部115は、例えば、設備情報141に含まれる1以上の機器ごとに、各機器に対応する第1運転方案ルール情報132における変数を各機器に対応する第1機器を示す情報(例えば、第1機器の名称)に変換することによって、1以上の機器に対応する運転方案情報151を生成する。
【0041】
なお、運転方案ルール情報132には、例えば、接続点情報133と機器リスト情報141aと接続リスト情報141bと機器親子情報142とのうちの少なくともいずれかを参照することによって運転方案ルール情報132から運転方案情報151を自動的に生成するプログラム(以下、展開プログラムとも呼ぶ)が含まれるものであってよい。そして、運転方案生成部115は、例えば、展開プログラムを実行することによって運転方案情報151を生成するものであってもよい。
【0042】
運転方案出力部116は、例えば、運転方案生成部115が生成した運転方案情報151を出力する。具体的に、運転方案出力部116は、例えば、操作端末5に対して運転方案情報151を出力する。
【0043】
[第1の実施の形態における運転方案生成処理]
次に、第1の実施の形態における運転方案生成処理について説明する。図5から図7は、第1の実施の形態における運転方案生成処理を説明するフローチャート図である。また、図8から図21は、第1の実施の形態における運転方案生成処理の詳細を説明する図である。
【0044】
なお、以下、機器標準情報131がインテリジェントP&ID(Intelligent Piping & Instrument Diagram)によって管理される機器の種別ごとの情報であるものとして説明を行う。また、以下、設備情報生成部113がインテリジェントP&IDの機能を用いて設備情報141の生成を行う機能であるものとして説明を行う。
【0045】
[情報準備処理]
初めに、運転方案生成処理のうちの情報準備処理について説明を行う。図5は、第1の実施の形態における情報準備処理を説明するフローチャート図である。
【0046】
情報管理部112は、図5に示すように、例えば、情報格納領域130に記憶された機器標準情報131に含まれる機器の種別ごとの情報に、各種別に対応する運転方案ルール情報132を対応付ける(図5のステップS1)。
【0047】
また、情報管理部112は、例えば、情報格納領域130に記憶された機器標準情報131に含まれる機器の種別ごとの情報に、各種別に対応する接続点情報133をさらに対応付ける(図5のステップS2)。すなわち、ステップS1とステップS2は、インテリジェントP&IDにおける機器標準情報131に対して、運転方案情報151を自動生成するための情報を付加する処理である。以下、機器標準情報131の具体例について説明を行う。
【0048】
[機器標準情報131の具体例]
図8から図11は、機器標準情報131の具体例について説明する図である。具体的に、図8は、種別親子情報131aの具体例について説明する図である。また、図9は、種別詳細情報131bのうちの機器の種別に関する情報(以下、機器種別情報131b1とも呼ぶ)について説明する図である。また、図10は、種別詳細情報131bのうちの機器間における接続の種別に関する情報(以下、接続種別情報131b2とも呼ぶ)について説明する図である。また、図11は、ステップS1及びステップS2において運転方案ルール情報132と接続点情報133とが対応付けられた後の機器種別情報131b1の具体例について説明する図である。また、図12は、インテリジェントP&IDにおけるシンボルの具体例について説明する図である。
【0049】
なお、機器標準情報131、運転方案ルール情報132及び接続点情報133は、例えば、運転方案情報151の生成対象となるプラントごと(例えば、水処理プラント、発電プラント及び化学プラント等の複数のプラントごと)に生成されるものであってよい。
【0050】
[種別親子情報131aの具体例]
初めに、種別親子情報131aの具体例について説明を行う。
【0051】
図8に示す種別親子情報131aは、例えば、「渦巻ポンプ」、「水中ポンプ」及び「一軸偏心ねじポンプ」等が「ポンプ」に属していることを示している。すなわち、図8に示す種別親子情報131aは、例えば、「ポンプ」が親の種別であって「渦巻ポンプ」、「水中ポンプ」及び「一軸偏心ねじポンプ」等が子の種別である親子関係が成立しており、親の種別である「ポンプ」の属性を子の種別である「渦巻ポンプ」、「水中ポンプ」及び「一軸偏心ねじポンプ」等が継承することを示している。
【0052】
また、図8に示す種別親子情報131aは、例えば、「レベル計(電極棒式)」、「レベル計(パドル式)」及び「レベル計(光電管式)」等が「レベル計」に属していることを示している。すなわち、図8に示す種別親子情報131aは、例えば、「レベル計」が親の種別であって「レベル計(電極棒式)」、「レベル計(パドル式)」及び「レベル計(光電管式)」等が子の種別である親子関係が成立しており、親の種別である「レベル計」の属性を子の種別である「レベル計(電極棒式)」、「レベル計(パドル式)」及び「レベル計(光電管式)」等が継承することを示している。
【0053】
[機器種別情報131b1の具体例(1)]
次に、機器種別情報131b1の具体例について説明を行う。
【0054】
図9に示す機器種別情報131b1は、例えば、各種別が設定される「種別」と、各種別の親に該当する種別が設定される「親種別」と、各種別に対応する機器の属性の項目が設定される「属性項目」と、各機器が含まれる種別に対応するシンボルの識別情報が設定される「シンボル」とを項目として有する。「属性項目」には、例えば、各機器の名称、各機器の識別情報、各機器の台数、各機器の製造メーカを示す情報、及び、各機器の型式を示す情報等が設定される。すなわち、図9における「親種別」の欄は、図8を説明した内容をテーブル形式で表したものである。以下、情報が設定されていない項目に「-」が設定されるものとして説明を行う。
【0055】
具体的に、図9に示す機器種別情報131b1において、1行目の情報には、例えば、「種別」として「ポンプ」が設定され、「親種別」として「-」が設定され、「属性項目」として「A1」が設定され、「シンボル」として「C011」が設定されている。
【0056】
また、図9に示す機器種別情報131b1において、2行目の情報には、例えば、「種別」として「渦巻ポンプ」が設定され、「親種別」として「ポンプ」が設定され、「属性項目」として「A11」が設定され、「シンボル」として「C012」が設定されている。
【0057】
また、図9に示す機器種別情報131b1において、3行目の情報には、例えば、「種別」として「水中ポンプ」が設定され、「親種別」として「ポンプ」が設定され、「属性項目」として「A12」が設定され、「シンボル」として「C013」が設定されている。図9に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0058】
[接続種別情報131b2の具体例]
次に、接続種別情報131b2の具体例について説明を行う。
【0059】
図10に示す接続種別情報131b2は、例えば、配管や配線等の接続機器(以下、接続機器とも呼ぶ)についての各種別が設定される「種別」と、各種別の親に該当する種別が設定される「親種別」と、各種別に対応する接続機器の属性の項目が設定される「属性項目」と、各機器が含まれる種別に対応するシンボルの識別情報が設定される「シンボル」とを項目として有する。「属性項目」には、例えば、各接続機器の識別情報、各接続機器の種別、各接続機器の材質及び各接続機器のサイズ等が設定される。
【0060】
具体的に、図10に示す接続種別情報131b2において、1行目の情報には、例えば、「種別」として「配管」が設定され、「親種別」として「-」が設定され、「属性項目」として「C1」が設定され、「シンボル」として「C031」が設定されている。
【0061】
また、図10に示す接続種別情報131b2において、2行目の情報には、例えば、「種別」として「配線」が設定され、「親種別」として「-」が設定され、「属性項目」として「D1」が設定され、「シンボル」として「C041」が設定されている。図10に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0062】
[機器種別情報131b1の具体例(2)]
次に、機器種別情報131b1の他の具体例について説明を行う。具体的に、ステップS1及びステップS2において運転方案ルール情報132と接続点情報133とが対応付けられた後の機器種別情報131b1の具体例について説明を行う。
【0063】
図11に示す機器種別情報131b1は、例えば、図9で説明した各項目に加えて、ステップS1で対応付けられた運転方案ルール情報132の識別情報が設定される「運転方案ルール情報」と、ステップS2で対応付けられた接続点情報133の内容が設定される「接続点情報」とを項目として有する。
【0064】
具体的に、図11に示す機器種別情報131b1において、1行目の情報には、例えば、「種別」として「ポンプ」が設定され、「親種別」として「-」が設定され、「属性項目」として「A1」が設定され、「シンボル」として「C011」が設定され、「運転方案ルール情報」として「132a」が設定されている。また、図11に示す機器種別情報131b1において、1行目の情報には、例えば、「接続点情報」として、「種別」が「ポンプ」である機器の1番目の接続点(以下、第1接続点とも呼ぶ)が上流側に位置する他の機器と接続する接続点であることを示す「第1接続点:upstream」と、「種別」が「ポンプ」である機器の2番目の接続点(以下、第2接続点とも呼ぶ)が下流側に位置する他の機器と接続する接続点であることを示す「第2接続点:downstream」とが設定されている。
【0065】
すなわち、図11に示す機器種別情報131b1は、例えば、ポンプに対応する「属性項目」が「A1」であり、ポンプに対応する「シンボル」が「C011」であり、ポンプに対応する「運転方案ルール情報」が「132a」であり、ポンプに対応する「接続点情報」が「第1接続点:upstream」及び「第2接続点:downstream」であることを示している。
【0066】
また、図11に示す機器種別情報131b1において、2行目の情報には、例えば、「種別」として「渦巻ポンプ」が設定され、「親種別」として「ポンプ」が設定され、「属性項目」として「A11」が設定され、「シンボル」として「C012」が設定され、「運転方案ルール情報」として「-」が設定されている。また、図11に示す機器種別情報131b1において、2行目の情報には、例えば、「接続点情報」として、「種別」が「渦巻ポンプ」である機器の3番目の接続点(以下、第3接続点とも呼ぶ)が軸封水の注入する配管(図示せず)と接続する接続点であることを示す「第3接続点:sealwater」が設定されている。
【0067】
ここで、図8に示す種別親子情報131aは、例えば、「渦巻ポンプ」が「ポンプ」の子に該当する種別であることを示している。そのため、「渦巻ポンプ」には、例えば、図11に示す機器種別情報131b1における1行目の情報(「ポンプ」についての情報)が継承される。すなわち、図11に示す機器種別情報131b1は、例えば、渦巻ポンプに対応する「運転方案ルール情報」が「132a」であり、渦巻ポンプに対応する「接続点情報」が「第1接続点:upstream」、「第2接続点:downstream」及び「第3接続点:sealwater」であることを示している。
【0068】
また、図11に示す機器種別情報131b1において、3行目の情報には、例えば、「種別」として「水中ポンプ」が設定され、「親種別」として「ポンプ」が設定され、「属性項目」として「A12」が設定され、「シンボル」として「C013」が設定され、「運転方案ルール情報」として「-」が設定されている。また、図9に示す機器種別情報131b1において、3行目の情報には、例えば、「接続点情報」として「-」が設定されている。
【0069】
ここで、図8に示す種別親子情報131aは、例えば、「水中ポンプ」が「ポンプ」の子に該当する種別であることを示している。そのため、「水中ポンプ」には、例えば、図11に示す機器種別情報131b1における1行目の情報(「ポンプ」についての情報)が継承される。すなわち、図11に示す機器種別情報131b1は、例えば、水中ポンプに対応する「運転方案ルール情報」が「132a」であり、水中ポンプに対応する「接続点情報」が「第1接続点:upstream」及び「第2接続点:downstream」であることを示している。図11に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0070】
[インテリジェントP&IDにおけるシンボルの具体例]
次に、インテリジェントP&IDにおけるシンボルの具体例について説明を行う。具体的に、図12は、図11で説明した機器種別情報131b1(運転方案ルール情報132と接続点情報133とが対応付けられた後の機器種別情報131b1)における渦巻ポンプに対応するシンボルSを説明する図である。
【0071】
具体的に、図11で説明した機器種別情報131b1(接続点情報133)は、例えば、渦巻ポンプに対応する接続点が「第1接続点:upstream」、「第2接続点:downstream」及び「第3接続点:sealwater」であることを示している。
【0072】
そのため、渦巻ポンプに対応するシンボルSには、図12に示すように、例えば、第1接続点(図12における左側の接続点)に対応する接続属性が「upstream」であることを示す情報が対応付けられ、第2接続点(図12における右側の接続点)に対応する接続属性が「downstream」であることを示す情報が対応付けられ、さらに、第3接続点(図12における上側の接続点)に対応する接続属性が「sealwater」であることを示す情報が対応付けられる。
【0073】
[運転方案ルール情報132の具体例]
次に、運転方案ルール情報132の具体例について説明を行う。図13及び図14は、運転方案ルール情報132の具体例について説明する図である。具体的に、図13は、種別がポンプである各機器に対応する運転方案ルール情報132(以下、運転方案ルール情報132aとも呼ぶ)の具体例を説明する図である。また、図14は、種別がレベル計である各機器に対応する運転方案ルール情報132(以下、運転方案ルール情報132bとも呼ぶ)の具体例を説明する図である。
【0074】
図13等に示す運転方案ルール情報132における変数に含まれる変換ルールには、例えば、制御対象の機器を示す「Me」や、機器の親子関係が制御対象の機器の親に該当する機器を示す「Parent」や、制御対象の機器の上流側に配置された機器を示す「Upstream」や、制御対象の機器の下流側に配置された機器を示す「Downstream」等が含まれる。また、図13等に示す運転方案ルール情報132における変数に含まれる変換ルールには、例えば、種別がポンプである機器を示す「Pump」や、種別がスイッチである機器を示す「Switch」や、種別がレベル計である機器を示す「Ls」や、種別が温度計である機器を示す「Ts」等が含まれる。また、図13等に示す運転方案ルール情報132における変数に含まれる変換ルールには、例えば、機器の運転状態を示す「Run」や、機器の測定値が第1上限閾値以上になったことを示す「H」や、機器の測定値が第1上限閾値よりも大きい第2上限閾値以上になったことを示す「HH」や、機器の測定値が第1下限閾値以下になったことを示す「L」や、機器の測定値が第1下限閾値よりも小さい第2下限閾値以下になったことを示す「LL」や、機器の測定値が第1上限閾値以上になってから第1下限閾値まで推移したことを示す「HからL」等が含まれる。
【0075】
具体的に、図13に示す運転方案ルール情報132aは、例えば、モード信号と、操作信号と、自動運転信号と、インタロック信号の入力に応じて、運転信号を出力する単独運転回路を設けることを示している。モード信号は、モードスイッチから出力される信号であって「自動」または「手動」を示す信号である。また、操作信号は、運転スイッチから出力される信号であって「運転」または「停止」を示す信号である。また、自動運転信号は、「%Me%.自動運転指令」と表現されるものであり、制御対象のポンプに対する自動運転指令を示すものである。また、インタロック信号は、「%Upstream.Ls%.LL」と表現されるものであって、制御対象のポンプの上流の機器に設置されたレベル計が第2下限閾値以下になったことを示すものである。
【0076】
また、図13に示す運転方案ルール情報132aは、例えば、「%Me%.自動モード」と表現されるものと、「%Upstream.Ls%.HからL」と表現されるものと、「%Downstream.Ls%.H」と表現されるものとを入力し、「%Me%.自動運転指令」と表現されるものを出力するAND回路を設けることを示している。「%Me%.自動モード」は、制御対象におけるモード信号が「自動」であることを示すものである。また、「%Upstream.Ls%.HからL」は、制御対象の上流の機器に設置されたレベル計の値が第1上限閾値以上になってから第1下限閾値まで推移したことを示すものである。また、「%Downstream.Ls%.H」は、機器の下流の機器に設置されたレベル計の値が第1下限閾値以下になったことを示すものである。
【0077】
また、図14に示す運転方案ルール情報132bは、例えば、「%Me%」と表現されるものを入力し、「%Parent.Name%.HH」と表現されるものと、「%Parent.Name%.H」と表現されるものと、「%Parent.Name%.L」と表現されるものと、「%Parent.Name%.LL」と表現されるものと、「%Parent.Name%.HからL」と表現されるものとを出力する標準ロジック回路を設けることを示している。「Me」は、制御対象の測定値を示している。また、「%Parent.Name%.HH」は、親子関係が制御対象の機器の親に該当する機器の水位が第2上限閾値以上になったことを示すものである。また、「%Parent.Name%.H」は、親子関係が制御対象の機器の親に該当する機器の水位が第1上限閾値以上になったことを示すものである。また、「%Parent.Name%.L」は、親子関係が制御対象の機器の親に該当する機器の水位が第1下限閾値以下になったことを示すものである。また、「%Parent.Name%.LL」は、親子関係が制御対象の機器の親に該当する機器の水位が第2下限閾値以下になったことを示すものである。また、「%Parent.Name%.HからL」は、親子関係が制御対象の機器の親に該当する機器の水位が第1上限閾値以上になってから第1下限閾値まで推移したことを示すものである。
【0078】
[設備情報生成処理]
次に、運転方案生成処理のうちの設備情報生成処理について説明を行う。図6は、第1の実施の形態における設備情報生成処理を説明するフローチャート図である。
【0079】
設備情報生成部113は、図6に示すように、例えば、生成画面において、作業者による1以上のシンボルの指定(例えば、作業者による各シンボルのドラックアンドドロップ)と、1以上のシンボルの属性の指定とを受け付ける(図6のステップS11)。
【0080】
具体的に、1以上のシンボルの属性は、例えば、図9で説明した機器種別情報131b1の「属性項目」に対応する実体的な情報である。そのため、例えば、各シンボルを含む種別に対応する「属性項目」が「機器の名称」である場合、作業者は、各シンボルの属性として、各シンボルによって表現される機器の名称である「移送ポンプ」等を指定する。
【0081】
すなわち、作業者は、ステップS11において、各シンボルの指定とともに各シンボルの属性の指定を行うことにより、各シンボルによって表現される機器を他の機器から識別可能な状態にする。
【0082】
また、設備情報生成部113は、例えば、操作端末5に表示された生成画面において、作業者による1以上のシンボルの接続関係を示す情報の指定を受け付ける(図6のステップS12)。
【0083】
そして、設備情報生成部113は、ステップS11及びステップS12において、例えば、ステップS11及びステップS12において指定された各情報から設備情報141を生成する。そして、情報管理部112は、例えば、生成された設備情報141を情報格納領域130に記憶する。
【0084】
また、設備情報生成部113は、例えば、生成画面において、作業者によって指定された1以上のシンボルの親子関係を示す情報の指定を受け付ける(図6のステップS13)。
【0085】
そして、設備情報生成部113は、ステップS13において、例えば、生成画面を介して指定された情報から機器親子情報142を生成する。その後、情報管理部112は、例えば、生成された機器親子情報142を情報格納領域130に記憶する。以下、設備情報141及び機器親子情報142の具体例について説明を行う。
【0086】
[設備情報141の具体例(1)]
初めに、設備情報141の具体例について説明を行う。図15から図17は、設備情報141の具体例について説明する図である。
【0087】
なお、ステップS11及びステップS12は、例えば、インテリジェントP&IDを用いた通常の設計作業によって実現が可能である。具体的に、図15は、インテリジェントP&IDを用いて作成された設備のフロー図である。
【0088】
図15に示す設備情報141には、例えば、汚泥貯留槽OB1、移送ポンプOB2及び汚泥ホッパOB3についての情報が含まれている。具体的に、図15に示す設備情報141は、例えば、汚泥貯留槽OB1と移送ポンプOB2とが接続されていることを示している。また、図15に示す設備情報141は、例えば、移送ポンプOB2と汚泥ホッパOB3とが接続していることを示している。また、図15に示す設備情報141は、例えば、汚泥貯留槽OB1においてレベル計OB11(以下、汚泥貯留槽レベル計OB11とも呼ぶ)が取り付けられており、汚泥ホッパOB3においてレベル計OB31(以下、汚泥ホッパレベル計OB31とも呼ぶ)が取り付けられていることを示している。
【0089】
[設備情報141の具体例(2)]
次に、設備情報141の具体例について説明を行う。図16及び図17は、設備情報141の具体例について説明する図である。具体的に、図16は、図15で説明した設備情報141のうちの機器リスト情報141aをテーブル形式で表現した場合の具体例について説明する図である。また、図17は、図15で説明した設備情報141のうちの接続リスト情報141bをテーブル形式で表現した場合の具体例について説明する図である。なお、以下、各機器が各機器の親に該当する他の機器のグループ(以下、機器グループとも呼ぶ)に含まれるものとして説明を行う。
【0090】
[機器リスト情報141aの具体例]
初めに、機器リスト情報141aの具体例について説明を行う。
【0091】
図16に示す機器リスト情報141aは、例えば、各機器の種別が設定される「種別」と、各機器の名称が設定される「機器名」と、各機器の属性(図6のステップS11で指定された属性)が設定される「属性」と、各機器が含まれる機器グループが設定される「機器グループ」とを項目として有する。
【0092】
具体的に、図16に示す機器リスト情報141aにおいて、1行目の情報には、例えば、「種別」として「渦巻ポンプ」が設定され、「機器名」として「移送ポンプ」が設定され、「機器グループ」として「排水処理施設」が設定されている。
【0093】
また、図16に示す機器リスト情報141aにおいて、2行目の情報には、例えば、「種別」として「レベル計(電極棒式)」が設定され、「機器名」として「汚泥貯留槽レベル計」が設定され、「機器グループ」として「汚泥貯留槽」が設定されている。図16に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0094】
[接続リスト情報141bの具体例]
次に、接続リスト情報141bの具体例について説明を行う。
【0095】
図17に示す接続リスト情報141bは、例えば、各接続機器の種別が設定される「種別」と、各接続機器によって接続される1つ目の機器の名称と1つ目の機器における接続点とが設定される「機器名1.接続点」と、各接続機器によって接続される2つ目の機器の名称と2つ目の機器における接続点とが設定される「機器名2.接続点」と、各接続機器の属性が設定される「接続属性」とを項目として有する。
【0096】
具体的に、図17に示す接続リスト情報141bにおいて、1行目の情報には、例えば、「種別」として「配管」が設定され、「機器名1.接続点」として「移送ポンプ.接続点1」が設定され、「機器名2.接続点」として「汚泥貯留槽.接続点2」が設定されている。
【0097】
また、図17に示す接続リスト情報141bにおいて、2行目の情報には、例えば、「種別」として「配管」が設定され、「機器名1.接続点」として「汚泥ホッパ.接続点1」が設定され、「機器名2.接続点」として「移送ポンプ.接続点2」が設定されている。図17に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0098】
[機器親子情報142の具体例]
次に、機器親子情報142の具体例について説明を行う。図18は、機器親子情報142の具体例について説明する図である。
【0099】
図18に示す機器親子情報142は、例えば、「AA浄水場」の1つ下の階層において「取水施設」、「前処理施設」、「膜ろ過施設」、「薬品注入施設」、「送水施設」及び「排水処理施設」等が存在していることを示している。すなわち、図18に示す機器親子情報142は、例えば、「AA浄水場」が親であって「取水施設」、「前処理施設」、「膜ろ過施設」、「薬品注入施設」、「送水施設」及び「排水処理施設」等が子である親子関係が成立していることを示している。
【0100】
また、図18に示す機器親子情報142は、例えば、「排水処理施設」の1つ下の階層において「汚泥貯留槽」、「移送ポンプ」及び「汚泥ホッパ」が存在していることを示している。すなわち、図18に示す機器親子情報142は、例えば、「排水処理施設」が親であって「汚泥貯留槽」、「移送ポンプ」及び「汚泥ホッパ」が子である親子関係が成立していることを示している。
【0101】
また、図18に示す機器親子情報142は、例えば、「汚泥貯留槽」の1つ下の階層において「汚泥貯留槽レベル計」が存在していることを示している。すなわち、図18に示す機器親子情報142は、例えば、「汚泥貯留槽」が親であって「汚泥貯留槽レベル計」が子である親子関係が成立していることを示している。
【0102】
また、図18に示す機器親子情報142は、例えば、「汚泥ホッパ」の1つ下の階層において「汚泥ホッパレベル計」が存在していることを示している。すなわち、図18に示す機器親子情報142は、例えば、「汚泥ホッパ」が親であって「汚泥ホッパレベル計」が子である親子関係が成立していることを示している。図18に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0103】
なお、機器親子情報142は、例えば、図18に示すような画面で編集可能であり、図16で説明した機器リスト情報141aにおける「機器グループ」欄に格納される。
【0104】
[運転方案生成メイン処理]
次に、運転方案生成メイン処理について説明を行う。図7は、第1の実施の形態における運転方案生成メイン処理を説明するフローチャート図である。
【0105】
情報特定部114は、例えば、情報格納領域130に記憶された設備情報141に含まれる機器を1つ特定する(図7のステップS21)。具体的に、情報特定部114は、例えば、設備情報生成処理において生成された設備情報141に含まれる機器を1つ特定する。
【0106】
そして、情報特定部114は、例えば、情報格納領域130に記憶された種別親子情報131aを参照し、ステップS21で特定した機器が含まれる種別を特定する(図7のステップS22)。
【0107】
続いて、情報特定部114は、例えば、情報格納領域130に記憶された機器種別情報131b1を参照し、ステップS22で特定した種別に対応する機器種別情報131b1を特定する。そして、情報特定部114は、例えば、情報格納領域130に記憶された運転方案ルール情報132のうち、特定した機器種別情報131b1と対応付けられている運転方案ルール情報132を特定する(図7のステップS23)。
【0108】
その後、運転方案生成部115は、例えば、接続点情報133と機器リスト情報141aと接続リスト情報141bと機器親子情報142とのうちの少なくともいずれかを入力としてステップS23で特定した運転方案ルール情報132に含まれる変数を展開プログラム(図示せず)の実行によって変換することにより、ステップS23で特定した運転方案ルール情報132からステップS21で特定した機器に対応する運転方案情報151を生成する(図7のステップS24)。そして、情報管理部112は、例えば、運転方案生成部115が生成した運転方案情報151を情報格納領域130に記憶する。以下、運転方案情報151の具体例について説明を行う。
【0109】
[運転方案情報151の具体例]
図19及び図20は、運転方案情報151の具体例について説明する図である。具体的に、図19は、図13で説明した運転方案ルール情報132aから生成される運転方案情報151(以下、運転方案情報151aとも呼ぶ)の具体例を説明する図である。また、図20は、図14で説明した運転方案ルール情報132bから生成される運転方案情報151(以下、運転方案情報151bとも呼ぶ)の具体例を説明する図である。
【0110】
具体的に、例えば、図15で説明した設備情報141における移送ポンプOB2についての運転方案情報151aを生成する場合、情報特定部114は、例えば、図8で説明した種別親子情報131aを参照し、移送ポンプOB2の「種別」として、移送ポンプOB2の種類に対応する「渦巻ポンプ」の親である「ポンプ」を特定する。そして、情報特定部114は、例えば、図9で説明した機器種別情報131b1を参照し、「種別」に「ポンプ」が設定された情報(1行目の情報)における「運転方案ルール情報」に設定された「132a」に対応する運転方案ルール情報132a(図13で説明した運転方案ルール情報132a)を特定する。
【0111】
続いて、図9で説明した機器種別情報131b1のうち、「種別」に「ポンプ」が設定された情報における「接続点情報」には、「第1接続点:upstream」及び「第2接続点:downstream」が設定されている。そして、図15で説明した設備情報141は、例えば、汚泥貯留槽OB1と移送ポンプOB2とが接続され、移送ポンプOB2と汚泥ホッパOB3とが接続されていることを示している。
【0112】
そのため、例えば、図15に示す移送ポンプOB2における左側の接続点が第1接続点である場合、運転方案生成部115は、移送ポンプOB2における左側の接続点において接続する汚泥貯留槽OB1が移送ポンプOB2の上流側の機器であると判定する。また、例えば、図15に示す移送ポンプOB2における右側の接続点が第2接続点である場合、運転方案生成部115は、移送ポンプOB2における右側の接続点において接続する汚泥ホッパOB3が移送ポンプOB2の下流側の機器であると判定する。
【0113】
したがって、運転方案生成部115は、この場合、図13に示す運転方案ルール情報132aに含まれる展開プログラムを実行することにより、図19に示すように、例えば、図13に示す運転方案ルール情報132aにおける「%Upstream.Ls%」を「上流の汚泥貯留槽に設置されたレベル計」と解釈して「汚泥貯留槽レベル計」を設定するとともに、図13に示す運転方案ルール情報132aにおける「%Downstream.Ls%」を「下流の汚泥ホッパに設置されたレベル計」と解釈して「汚泥ホッパレベル計」を設定する。図19に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0114】
また、例えば、図15で説明した設備情報141における汚泥貯留槽レベル計OB11についての運転方案情報151bを生成する場合、情報特定部114は、例えば、図8で説明した種別親子情報131aを参照し、汚泥貯留槽レベル計OB11の種類に対応する「レベル計(電極棒式)」の親である「レベル計」を特定する。そして、情報特定部114は、例えば、図9で説明した機器種別情報131b1を参照し、「種別」に「レベル計」が設定された情報における「運転方案ルール情報」に設定された「132b」に対応する運転方案ルール情報132b(図14で説明した運転方案ルール情報132b)を特定する。
【0115】
続いて、図18で説明した機器親子情報142は、汚泥貯留槽レベル計OB11の親が汚泥貯留槽OB1であることを示している。そのため、運転方案生成部115は、この場合、図14に示す運転方案ルール情報132bに含まれる展開プログラムを実行することにより、図20に示すように、例えば、図14に示す運転方案ルール情報132bにおける「%Parent.Name%」に「汚泥貯留槽」を設定する。図20に含まれる他の情報についての説明は省略する。
【0116】
図7に戻り、情報特定部114は、例えば、ステップS21において設備情報141に含まれる全ての機器を特定したか否かを判定する(図7のステップS25)。
【0117】
その結果、全ての機器を特定していないと判定した場合(ステップS25のNO)、情報特定部114は、例えば、ステップS21以降を再度行う。
【0118】
一方、全ての機器を特定したと判定した場合(ステップS25のYES)、運転方案出力部116は、ステップS24で生成した運転方案情報151のそれぞれを出力する。
【0119】
具体的に、運転方案出力部116は、例えば、ステップS24で生成した運転方案情報151のそれぞれを操作端末5に出力する。
【0120】
[出力画面OPの具体例]
次に、操作端末5における運転方案情報151についての出力画面OPの具体例について説明を行う。図21は、操作端末5における運転方案情報151についての出力画面OPの具体例について説明する図である。
【0121】
運転方案出力部116は、図21に示すように、例えば、運転方案情報151に加えて、機器親子情報142を併せて出力するものであってよい。また、運転方案出力部116は、例えば、機器親子情報142の編集を可能とする機能を有するものであってもよい。
【0122】
具体的に、運転方案出力部116は、この場合、例えば、機器親子情報142を出力画面OPに出力した後、機器親子情報142に含まれる機器の指定(作業者による指定)を受け付けるものであってもよい。そして、運転方案出力部116は、例えば、生成済の運転方案情報151(情報格納領域130に記憶されている運転方案情報151)のうち、指定を受け付けた機器に対応する運転方案情報151を出力するものであってもよい。
【0123】
これにより、出力画面OPを閲覧した作業者は、例えば、機器親子情報142を併せて閲覧することが可能になり、運転方案情報151の可読性をより向上させることが可能になる。
【0124】
また、運転方案出力部116は、図21に示すように、例えば、運転方案情報151に対して追加することが可能な部品の一覧を示す部品情報IMを併せて出力画面OPに出力するものであってもよい。具体的に、図21に示す例では、単独運転回路の追加を示す「単独運転」や、機器の台数制御回路の追加を示す「台数制御」等を部品として含む部品情報IMが表示されている。
【0125】
これにより、出力画面OPを閲覧した作業者は、例えば、運転方案情報151の内容に不足があると判断した場合に、部品情報IMに含まれる部品を指定することで、指定した部品に対応する内容を運転方案情報151に対して容易に追加することが可能になる。
【0126】
また、運転方案出力部116は、例えば、運転方案情報151だけでなく、運転方案ルール情報132の編集を可能とする機能を有するものであってもよい。
【0127】
なお、設備情報生成部113は、例えば、ステップS24で生成した運転方案情報151を示す情報等を情報格納領域130に記憶された設備情報141に反映させるものであってもよい。以下、運転方案情報151を示す情報等を反映させた設備情報141の具体例について説明を行う。
【0128】
このように、本実施の形態における制御装置1は、例えば、複数の機器の種別ごとに、各種別に対応する運転方案ルール情報132と、各種別に対応する機器の他の機器との間における接続点の属性を示す接続点情報133とを対応付けた機器標準情報131を情報格納領域130に記憶する。そして、制御装置1は、例えば、運転方案情報151の生成対象である1以上の機器を示す機器リスト情報141aと1以上の機器の間における接続関係を示す接続リスト情報141bとを含む設備情報141の入力を受け付け、機器標準情報131を参照し、1以上の機器ごとに、各機器についての第1種別に対応する第1機器標準情報131を特定する。その後、制御装置1は、例えば、特定した第1機器標準情報131のそれぞれに基づいて、1以上の機器に対応する運転方案情報151を生成する。
【0129】
具体的に、制御装置1は、例えば、設備情報141に含まれる1以上の機器ごとに、各機器に対応する第1機器標準情報131に含まれる第1運転方案ルール情報132を特定し、接続点情報133と設備情報141とのうちの少なくともいずれかを参照して、設備情報141に含まれる1以上の機器ごとに、各機器に対応する第1運転方案ルール情報132における変数に対応する第1機器を特定し、設備情報141に含まれる1以上の機器ごとに、各機器に対応する第1機器と各機器に対応する変数との対応付けを行って各機器に対応する前記変数の値を決定することにより、設備情報141に含まれる1以上の機器に対応する運転方案情報151を生成する。
【0130】
さらに具体的に、制御装置1は、例えば、接続点情報133を参照して、設備情報141に含まれる1以上の機器に含まれる特定の機器に対応する第1運転方案ルール情報132における変数に対応する接続点を特定し、設備情報141を参照して、特定した接続点において接続する機器を、特定の機器に対応する第1運転方案ルール情報132における変数に対応する第1機器として特定する。
【0131】
また、設備情報141は、例えば、設備情報141に含まれる1以上の機器における親子関係を示す機器親子情報を含む。そして、制御装置1は、例えば、設備情報141を参照し、設備情報141に含まれる1以上の機器に含まれる特定の機器の親に該当する他の機器を特定し、特定した他の機器を、特定の機器に対応する第1運転方案ルール情報132における変数に対応する第1機器として特定する。
【0132】
これにより、本実施の形態における制御装置1は、例えば、運転方案情報151の生成対象である1以上の機器に対応する運転方案情報151を自動的に生成することが可能になる。そのため、制御装置1は、例えば、運転方案情報151の生成に伴う作業者の作業負担を軽減させることが可能になる。
【0133】
また、本実施の形態における制御装置1は、例えば、運転方案情報151を自動的に生成することで、作業者が運転方案情報151を手動で生成する場合と比較して、作成漏れや更新漏れ等の人為的なミスの発生を防止することが可能になる。
【0134】
また、機器リスト情報141a及び接続リスト情報141bのそれぞれに情報が含まれる機器は、親子情報142に情報が含まれる機器と一致する。そのため、本実施の形態における制御装置1は、例えば、機器リスト情報141a、接続リスト情報141b及び親子情報142の生成時における作成漏れの発生を防止することが可能になる。
【0135】
また、本実施の形態における制御装置1は、例えば、1以上の機器についての機器親子情報142を生成することで、各機器についての運転方案情報151についてもまとめることが可能になる。そのため、制御装置1は、親子関係を有する機器のそれぞれに対応する運転方案情報151の再利用を容易化することが可能になる。
【0136】
また、本実施の形態における制御装置1は、例えば、設備情報141に含まれる機器の名称等を用いて運転方案情報151を生成することで、運転方案情報151に含まれる機器の名称等のばらつきの発生を防止することが可能になる。
【0137】
また、本実施の形態における制御装置1は、例えば、設備情報141に含まれる機器の名称等を用いて運転方案情報151を生成することで、過去に生成した運転方案情報151を流用することによる新たな運転方案情報151の生成を容易に行うことが可能になる。
【0138】
また、本実施の形態における制御装置1は、例えば、各機器に対応する運転方案ルール情報132から運転方案情報151を生成(展開プログラムを実行)することができない場合、接続点情報133や設備情報141において情報が不足していることの検知が可能になる。
【0139】
[第1の実施の形態における変形例]
次に、第1の実施の形態における変形例について説明を行う。図22及び図23は、運転方案ルール情報132の他の具体例について説明する図である。具体的に、図22は、運転方案ルール情報132(以下、運転方案ルール情報132cとも呼ぶ)における機能シンボルL1に含まれる所定の条件を満たす場合に用いられる運転方案ルール情報(以下、条件付き運転方案ルール情報132とも呼ぶ)の具体例について説明する図である。また、図23は、運転方案ルール情報132cにおける機能シンボルL1に含まれる条件付き運転方案ルール情報の他の具体例について説明する図である。
【0140】
図13に示す例では、各運転方案ルール情報132が種別ごとに存在する場合について説明を行った。これに対し、各運転方案ルール情報132は、例えば、種別をより細分化した単位ごとに存在するものであってもよい。
【0141】
具体的に、各運転方案ルール情報132には、例えば、各種別に対応する機器について通常用いられる運転方案ルール情報132(以下、通常運転方案ルール情報132とも呼ぶ)に加えて、各種別に対応する条件付き運転方案ルール情報132が含まれるものであってもよい。そして、情報特定部114は、図7のステップS23において、例えば、所定の条件を満たす機器の運転方案ルール情報132として条件付き運転方案ルール情報132を特定し、所定の条件を満たさない機器の運転方案ルール情報132として通常運転方案ルール情報132を特定するものであってもよい。
【0142】
さらに具体的に、情報特定部114は、図7のステップS23において、例えば、情報格納領域130に記憶された機器種別情報131b1に対応する機器に、ステップS11において指定された属性に含まれる「機器の名称」が「移送ポンプ」である機器が存在しているか否かを判定するものであってもよい。
【0143】
その結果、例えば、「機器の名称」が「移送ポンプ」である機器が存在していると判定した場合、情報特定部114は、情報格納領域130に記憶された機器種別情報131b1に対応する機器のうち、「機器の名称」が「移送ポンプ」である機器の運転方案ルール情報132として、条件付き運転方案ルール情報132を特定するものであってよい。すなわち、情報特定部114は、この場合、図22に示すように、例えば、「Me.Name=“移送ポンプ”」という条件を満たすと判定し、機能シンボルL1に含まれる部分が含まれる運転方案ルール情報132cを条件付き運転方案ルール情報132として特定するものであってよい。
【0144】
一方、情報特定部114は、例えば、情報格納領域130に記憶された機器種別情報131b1に対応する機器のうち、「機器の名称」が「移送ポンプ」でない機器の運転方案ルール情報132として、通常運転方案ルール情報132を特定するものであってもよい。すなわち、情報特定部114は、この場合、図22に示すように、例えば、「Me.Name=“移送ポンプ”」という条件を満たさないと判定し、機能シンボルL1に含まれる部分が含まれない運転方案ルール情報132cを通常運転方案ルール情報132として特定するものであってよい。
【0145】
また、情報特定部114は、図7のステップS23において、例えば、情報格納領域130に記憶された機器種別情報131b1に対応する機器に、ステップS11において指定された属性が所定の関係を満たす機器の組合せが存在しているか否かを判定するものであってもよい。
【0146】
具体的に、情報特定部114は、この場合、例えば、情報格納領域130に記憶された機器種別情報131b1に対応する機器に、ステップS11において指定された「機器の名称」が同一である複数の機器の組合せ(以下、単に組合せとも呼ぶ)が存在しているか否かを判定するものであってもよい。その結果、例えば、組合せが存在すると判定した場合、情報特定部114は、情報格納領域130に記憶された機器種別情報131b1に対応する機器のうち、組合せに含まれる機器の運転方案ルール情報132として条件付き運転方案ルール情報132を特定し、組合せに含まれない機器の運転方案ルール情報132として通常運転方案ルール情報132を特定するものであってもよい。
【0147】
さらに、各運転方案ルール情報132には、この場合、例えば、条件付き運転方案ルール情報132が複数含まれるものであってもよい。具体的に、各運転方案ルール情報132には、例えば、組合せに含まれる機器の数のそれぞれに対応する複数の条件付き運転方案ルール情報132が含まれるものであってもよい。そして、情報特定部114は、例えば、組合せに含まれる各機器の運転方案ルール情報132として、組合せに含まれる機器の数に対応する条件付き運転方案ルール情報132を特定するものであってもよい。
【0148】
すなわち、情報特定部114は、例えば、組合せに含まれる機器の数が2台である場合、図23に示すように、「Me.Number=“2”」という条件を満たすと判定し、機能シンボルL11に含まれる部分を含み、かつ、機能シンボルL12に含まれる部分を含まない運転方案ルール情報132cを特定するものであってよい。また、情報特定部114は、例えば、組合せに含まれる機器の数が3台である場合、図23に示すように、「Me.Number=“3”」という条件を満たすと判定し、機能シンボルL12に含まれる部分を含み、かつ、機能シンボルL11に含まれる部分を含まない運転方案ルール情報132cを特定するものであってよい。
【0149】
一方、情報特定部114は、例えば、組合せに含まれる機器の数が1台である場合、図23に示すように、「Me.Number=“2”」及び「Me.Number=“3”」という条件のいずれも満たさないと判定し、機能シンボルL11に含まれる部分及び機能シンボルL12に含まれる部分を含まない運転方案ルール情報132cを特定するものであってよい。
【0150】
このように、本変形例における制御装置1は、例えば、設備情報141に情報が含まれる1以上の機器ごとに、各機器に対応する、機器リスト情報141a、接続リスト情報142b及び機器親子情報142の少なくとも何れか一つを特定し、1以上の機器ごとに、各機器について特定した、機器リスト情報141a、接続リスト情報141b及び機器親子情報142の少なくとも何れか一つに対応する運転方案ルール情報132を、各機器に対応する第1運転方案ルール情報132として特定する。
【0151】
具体的に、本変形例における制御装置1は、例えば、設備情報141に情報が含まれる1以上の機器のうち、各機器について特定した、機器リスト情報141a、接続リスト情報141b及び機器親子情報142の少なくとも何れか一つが所定の関係を満たす機器の数を特定し、特定した数に対応する運転方案ルール情報132を、1以上の機器のうちの所定の関係を満たす機器のそれぞれに対応する第1運転方案ルール情報132として特定する。
【0152】
これにより、本変形例における制御装置1は、例えば、設備情報141の内容に対応した運転方案情報151をより精度良く生成することが可能になる。そのため、作業者は、例えば、生成された運転方案情報151の修正等に要する作業負担を軽減させることが可能になる。
【符号の説明】
【0153】
1:制御装置 5:操作端末
101:CPU 102:メモリ
103:通信装置 104:記憶媒体
105:バス 111:情報受信部
112:情報管理部 113:設備情報生成部
114:情報特定部 115:運転方案生成部
116:運転方案出力部 130:情報格納領域
131:機器標準情報 131a:種別親子情報
131b:種別詳細情報 132:運転方案ルール情報
132a:運転方案ルール情報 132b:運転方案ルール情報
132c:運転方案ルール情報 133:接続点情報
141:設備情報 141a:機器リスト情報
141b:接続リスト情報 142:機器親子情報
151:運転方案情報 151a:運転方案情報
151b:運転方案情報 1000:運転方案生成システム
L1:機能シンボル L11:機能シンボル
L12:機能シンボル NW:ネットワーク
OB1:汚泥貯留槽 OB11:汚泥貯留槽レベル計
OB2:移送ポンプ OB3:汚泥ホッパ
OB31:汚泥ホッパレベル計 S:シンボル
図1
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