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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012223
(43)【公開日】2024-01-26
(54)【発明の名称】携帯用小型防犯ブサー
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/00 20060101AFI20240119BHJP
   G08B 3/00 20060101ALI20240119BHJP
【FI】
G08B21/00
G08B3/00
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022124382
(22)【出願日】2022-07-16
(71)【出願人】
【識別番号】522309333
【氏名又は名称】澤田 建二
(72)【発明者】
【氏名】澤田 建二
【テーマコード(参考)】
5C086
【Fターム(参考)】
5C086AA26
5C086CA25
5C086EA08
5C086FA01
5C086FA11
5C086GA06
5C086GA10
(57)【要約】
【課題】 幼児、児童、女性、高齢者などの弱者が、犯罪発生時に周囲の人に犯罪に遭っていることを被害者本人が声を出さずに瞬時に知らせることを目的とする。
【解決手段】 装置本体1内部に、警報ブザー2、駆動電源用電池4、スイッチ5、各接続装置
を備え、前記装置本体外部にスイッチ用リード線5a、照明装置7、吊り下げ紐8を備え、前記装置本体・筺体表裏面にリフレクタ(反射板)9を取り付け、前記警報ブザー2は、外付けのプルアウトスイッチ又は装置把持(把握)スイッチにより起動し、外付けのプルアウトスイッチを差し込むか又は再度装置スイッチを把持(把握)することにより、スイッチオフとなり、警報が停止し、前記照明装置7は、前記のスイッチ機能と連動して自動的に点滅又は点灯し、前記装置本体の筐体6を弾力性を有する可撓性部材とし、前記装置本体を防水加工した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体内部に、警報器、GPS(Global Positioning System)、駆動電源用電池、スイッチ、各接続装置を備え、装置本体外部に照明装置を備えたことを特徴とする、GPS機能付き携帯用小型防犯ブザー。
【請求項2】
前記警報ブザーは、外付けのプルアウトスイッチにより起動し、外付けのプルアウトスイッチを差し込むことにより、スイッチオフとなり、警報が停止することを特徴とする、請求項1に記載のGPS機能付き携帯用小型防犯ブザー。
【請求項3】
前記警報ブザーは、装置本体を把持(把握)することにより警報ブザーを動作状態にするスイッチにより起動し、再度装置把持(把握)スイッチを把持(把握)することにより、スイッチオフとなり、警報が停止することを特徴とする、請求項1又は2に記載のGPS機能付き携帯用小型防犯ブザー。
【請求項4】
前記照明装置は、前記のスイッチ機能と連動して自動的に点滅又は点灯することを特徴とする、請求項1~3の何れかに記載のGPS機能付き携帯用小型防犯ブザー。
【請求項5】
前記装置本体の筐体を弾力性を有する可撓性部材としたことを特徴とする、請求項1~4の何れかに記載のGPS機能付き携帯用小型防犯ブザー。
【請求項6】
前記装置本体を防水加工したことを特徴とする、請求項1~5の何れかに記載のGPS機能付き携帯用小型防犯ブザー。
【請求項7】
前記装置本体の筐体表裏面をリフレクター(反射板)加工したことを特徴とする、請求項1~6に記載のGPS機能付き携帯用小型防犯ブザー。
【請求項8】
前記装置本体の前記筺体の開閉をスライド式にしたことを特徴とする、請求項1~7に記載のGPS機能付き携帯用小型防犯ブザー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPS(Global Positioning System)内蔵の携帯用の小型防犯ブザーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、幼児、児童、女性、高齢者を対象とした犯罪が顕著であり、男性であっても高齢者を対象とした、所謂おやじ狩りなるものも発生している。また、犯罪でなくとも、地震などの災害、登山中の事故、雪崩などの不慮の事故、山などでの熊などの大型野生動物との遭遇或いはまた海上での水難事故も目立つようになって来ている。
本発明は、これらの犯罪や不慮の事故を未然に防ぐ一助となる、GPS、警報発生装置などを内蔵した小型の携帯用防犯ブザーを提供することを目的とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-140809号
【特許文献2】特開2022-55987号
【特許文献3】特開2019-74908号
【特許文献4】特開2013-232785号
【特許文献5】特開2002-135637号
【特許文献6】特開2005-135204号
【特許文献7】実登3196249号
【特許文献8】実登3197947号
【0004】
特許文献1には誤操作や誤動作の恐れがなく、また緊急時に簡単かつ確実に操作することができる携帯用防犯ブザーが、また特許文献2には利便性を向上させた情報処理装置を有する通信装置が、また特許文献3には防犯ブザー等の音発生装置から発生する音を停止させる操作をする人の生体情報を得られる電子機器が、また特許文献4にはユーザが危機を感じた際に迅速かつ簡単にセキュリティー機能を実行する携帯電子機器が、また特許文献5には暴行、盗難など様々な犯罪被害から身を守るために、カメラ本来の機能及び装備を流用して防犯や危機管理に役立てることができる防犯機能付きカメラが、また特許文献6には、犯罪被害者となる女性や子供などの弱者を犯罪から守るために考え出されたもので、犯罪被害者になりやすい若い女性ほど携帯電話普及率が高いことに着目し、役に立つ防犯・非常通報機能付き携帯電話が、また特許文献7には災害発生後の長時間警報音を鳴動させて所持者/被災者の存在を知らせる、小型軽量で携帯容易であり、防犯ブザーを兼ねた防災・防犯ブザーが、また特許文献8にはLED照明灯を各種基体に設置する場合、同一基体内に非常時を周囲に知らせる小型防犯ブザーを併せて内蔵させ、非常時の発生を周囲に告知し、より信頼性の高い、安心・安全を確保できる社会性に優れた防犯・防災グッズとするための固定装置が、それぞれ開示されている。
【0005】
図4は、上記先行特許技術文献1の代表図面であり、携帯用防犯ブザー10、ブザー本体20、発音部30、スイッチ50、ヒンジ部90、ホルダー100、ベルト挿通開口110が開示されている。図5は、上記特許文献5の代表図面であり、防犯・非常通報機能付携帯型電話200、緊急撮影ボタン220、非常ベルボタン230、位置通報ボタン240、緊急ボタン250、 サブディスプレイ260、外部カメラ270、サイレン(スピーカー)280、フラッシュライト290が開示されている。図6は、特許文献7の代表図面であり、基体310、LED照明灯320、小型防犯ブザー330、吊り下げ紐360が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の先行特許技術文献には、小型化された防犯ブザーや携帯電話や所謂スマホと連結した使い勝手が良好な携帯用防犯ブザーや警告音・ブザーの起動・鳴動開始に工夫を施したものが見られる。
しかしながら、特許文献1、3、8のものは使用者が瞬時にブザーを鳴らせることが困難であると云う課題があり、特許文献2のものは使用者が情報処理操作部の操作を瞬時に行うことが困難であると云う課題があり、特許文献4のものはセキュリティー機能を起動させる要素、構成が音声に限定されていると云う課題があり、特許文献5および6のものは防犯機能付きカメラや携帯電話であるため使用者が瞬時に警報発生させることが困難であるとう云う課題があり、特許文献7のものは長時間警報音を鳴動させられる防災、防犯ブザーであっても、被災者の被災位置を自動的に知らせることが出来ないと云う課題があった。
すなわち、上記のように犯罪被害者は幼児、児童、女性、高齢者が多く、犯罪発生時に周囲の人に犯罪に遭っていること自体を瞬時に知らせることが難しいのが常であった。
例えば、警報ブザーをランドセルやハンドバッグなどに取り付けてあっても、幼児、児童、女性、高齢者が被害にあった時に瞬時に警報ブザー装置を起動させることが困難であった。
また、これらの場合には、ランドセルやハンドバッグの外面適所に取り付けられているため、誤操作や誤作動が生じ易い課題があった。
また、地震や登山の遭難時や雪崩遭難時、または水難時などには警報発生が可能であっても被災状況によっては、また遠距離にあっては、遭難を知らせる手段が殆ど見られなかった。
また、これまで警報ブザーの発生がスイッチのオンにより行うのが常であり、その電源オンはスイッチのプッシュなどの操作を必要としていたため、犯罪の発生を知らせることが遅れたり、また加害者が警報ブザーを停めることが簡単に行えることが多く、犯罪を知らせる時間が短く、結果的に犯罪を未然に防ぐことが困難なことが多かった。
【0007】
これらの課題を解決するために、本発明では、被害者が小型の警報装置からスイッチ用リード線と接続するプルアウト式スイッチをオンにしたり、警報装置を強く握ることによって警報ブザーを起動、鳴動させ、この警告音の停止はプルアウトしたリード線を再度挿入させるか、再度警報装置を強く握るか使用者のみが分かるような特殊なスイッチオフ形式として、加害者が容易に警告音を停止出来ないようにしている。
また、従来のものには装置の開閉に小さなネジを使用しているものが多く、その開閉に特殊なドライバーを使う必要があり、面倒なものが多かった。本発明では、例えば単3又は単4の電池(アルカリ電池等)など小型の電池を使い、装置の開閉をリモコン装置などに広く使用されているスライド方式にし、装置の開閉を容易にした。
また、GPSを搭載した小型携帯用防犯ブザーを常に身に着けることにより、地震などの被災時に倒壊物の下敷きになったり、登山の遭難時や雪崩遭難時や山などでの大型野生動物との遭遇、または水難時(警報器に防水機能を付けることにより)などに警報発生操作が困難な時でも、被災・遭難発生を自動的に知らせる電子的通知と併せて内蔵のGPS機能により、電子的通知受信者が遭難者が何処にいるかを認識することが出来る。
上記に鑑み、本発明のGPS機能付き小型携帯用防犯ブザーは、丈夫な紐を付けた首掛けスタイルとし、このため、装置の筐体や外装を子供や女性が好んで使用できるようなデザインとする。例えば、子供用にはパンダなどの動物などの絵柄を描き、女性用には花柄などの絵柄を描き、使用者が常に防犯ブザーの首掛け使用を好んで行えるようにする。なお、パンダなどの動物などの絵柄の場合には、夜間には照明装置の点滅や点灯の光がパンダの目から出るようにすることが可能であり、子供に喜んで使用して貰える。
【0008】
これらの課題を解決するため、本発明の第一発明の概要は、防犯ブザーを小型化すると共に、その機能の発生を単3又は単4の電池(アルカリ電池等)などの小型電池とし、装置の開閉をスライド方式(不図示)にし、装置の開閉を容易にした。また警報の発生をプルアウト式スイッチにより起動させるか、装置自体を強めに握ることによりスイッチオンになるようにしたことを特徴としている。警報の停止は装置を再びプルアウトしたリード線を挿入するか、装置を再度強く握るかすることにより、スイッチオフとする。従って、スイッチオンオフ用リード線は硬質且つやや太めとするのが好ましい。また、このため、本発明装置の筐体はゴムや軟質合成樹脂などから成る弾力性のある可撓性素材によるものとする。
【0009】
また、これらの課題を解決するため、本発明の第二発明の概要は、小型化した防犯ブザーにGPSを内蔵したことを特徴とする。
【0010】
また、これらの課題を解決するため、本発明の第三発明の概要は、小型化した防犯ブザーに防水加工を施したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の第一発明によれば、防犯ブザーを小型化すると共に、その機能の発生を駆動電源用電池として単3又は単4の(アルカリ電池等)などの小型電池とすると共に装置の開閉を容易にしたので、児童や女性などにも扱い易く、また警報の発生をプルアウト式スイッチとしたり、装置自体を強めに握ることにより警報の発生が行えるようにしているので、犯罪遭遇時に声などをあげなくても、被害を周囲の人々に知らせることが可能である。また、警報の停止には、プルアウトしたリード線を再び装置に挿入させるか、装置を再び強く握るスイッチオフ形式としたので、犯罪者が警報音を容易に停めることが出来ない効果がある。
【0012】
本発明の第二発明によれば、小型化した防犯ブザーにGPS機能を内蔵したので、地震などの倒壊物の下敷き状況や、登山者の遭難時や、雪崩遭難時などに遭難者が警報音などを周囲に知らせることが出来ない状況下であっても、遭難を自動的に知らせる電子通知の受信者に被災者や遭難者の遭難場所を知らせることが可能であるという効果がある。
なおまた、本発明によれば、GPSに搭載されているAI(人工知能)により、児童が学校や習い事など、よく行く場所を見守り、或いはまた高齢者が自宅から遠くに出かけた際にも、何処に居るかを家族が見守れる、という効果がある。
【0013】
本発明の第三発明によれば、小型警報ブザーに防水加工を施したので、水難時にも自動的に遭難を知らせることができ、電子通知の受信者に遭難者の遭難場所を知らせることが可能であると云う効果がある。
なお、本発明の携帯用小型防犯ブザーは、その本体の筐体表裏面にリフレクター(反射板)加工を施したので、夜間など車や二輪車などのライトが反射し、車や二輪車の運転者に携帯用小型防犯ブザー携帯者の存在を知らしめ、ブザー携帯者の安全を図れる効果がある。
【0014】
また、本発明によれば、前記照明装置は、前記のスイッチ機能と連動して自動的に点滅又は点灯するようにしたので、夜間でも被害者の周りの人が犯罪発生に気付き易いと云う効果がある。
【0015】
また、本発明によれば、装置本体の筺体の開閉をスライド式にしたので、螺子の開け閉めなど、子供や女性や高齢者に面倒な動作を必要とせずに、電池交換ができる効果がある。
【0016】
なお、本発明の防犯ブザーは主として、子供や女性や高齢者を犯罪から守ることを目的とし、上記の効果を奏することが可能であるが、上記の子供や女性や高齢者が直接被害に遭っていない場合であっても、周囲に犯罪被害に遭う人々がいる場合に、機転を利かせて本発明の防犯ブザーを鳴動させることにより、犯罪拡大を未然に防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明装置の概略構成を示す斜視図である。
図2図2は、本発明装置の構成要素の接続を示す図である。
図3図3は、本発明装置の内部構成を示す一部切り欠き断面図であり、(A)はGPS,照明装置、ブザーなどの搭載状況を示す図であり、(B)は筺体(弾力性を有する可撓政性部材)の外側断面を表し、駆動用電源の電池搭載状況を示す図である。
図4図4は、従来例を示す概略構成図である。
図5図5は、他の従来例を示す概略構成図である。
図6図6は、他の従来例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の好適な実施形態を参照符号を付して添付の図1~3により詳述する。なお、図4~6は従来特許技術文献の図である。
1は、内部に警報ブザー2、GPS3、駆動電源用電池4、スイッチ5、各接続装置を備えたGPS機能付き携帯用小型防犯ブザー本体である。前記警報ブザー2は、前記スイッチ5のオン・オフ状況により、ブザーの鳴動が起動し、停止させる。前記GPS3は、既存のものを搭載可能であり、被災者・遭難者の所在を通信受信者に知らせる。4は装置本体を起動させる駆動電源用電池で、長時間使用できるものや単3又は単4の電池(アルカリ電池等)などの小型のものが好ましい。前記スイッチ5は、プルアウトリード線5aと接続しており、リード線5aを本体から引き抜いた時に警報ブザーがスイッチオンとなり、リード線5aを再び挿入させた時にスイッチオフとなるように構成される。従って、当該リード線は硬質かつやや太目のものが好ましい。また、前記スイッチ5は、ゴム又は軟質性合成樹脂などから成る弾力性可撓性筐体6と接続しており、前記筺体6を強く握ることにより警報ブザーがスイッチオンとなり、前記筺体6を再び強く握ることにより、スイッチオフとなり警報ブザーが停止されるように構成される。7は装置本体1の外部に外付けされた照明装置で、点灯又は点滅する構成とする。これにより、夜間暗闇でも非常事態の状況を警報ブザーの音と共に周囲の人に知らせる。8は本体1を首から吊り下げる紐である。9は本体の筐体表裏面に加工されたリフレクター(反射板)である。
【0019】
次に、電気回路の構成について、図2を参照して説明する。電源用電池4に、圧電素子を用いたブザー2回路とそのスイッチ5回路およびGPS3が直列に接続され、前記スイッチ回路をオンまたはオフ状態にするオンオフ信号を出力するラッチ回路(不図示)が設けられている。
【実施例0020】
例えば、子供、女性、高齢者などの弱者が犯罪者に襲われた場合、首に紐8により紐かけした警報ブザー1のスイッチ用リード線5aを引き抜くか、筐体6を強く握ることにより、警報ブザーが鳴るので、恐怖により声が出なくても警告音を周囲の人に知らせることが出来る。夜間の場合は上記のように、点灯又は点滅する照明装置により警報ブザーの音と共に周囲の人に知らせる。
犯罪被害状況が続いている間は、警報ブザーが鳴りっ放しとなり、安全が確保されてから、被害者本人が首に紐かけした警報ブザー1のプルアウトしたリード線を再度挿入させるか筐体6を再び強く握ることにより、警報ブザーが停止される。
また、地震などの災害時に倒壊物の下敷きになったり、登山時の遭難、雪崩などの不慮の事故に遭遇した場合に、被災者・遭難者本人が警報ブザーを起動させることが困難であったり、不可であっても、搭載のGPS装置の機能により、被災者・遭難者の被災・遭難位置を把握、確認することが出来、被災者・遭難者の救助に役立てることができる。
また、本発明装置は防水加工を施したので、水難事故に遭遇した場合でも、上記と同様に、遭難者本人が警報ブザーを起動させることが困難であったり不可であっても、搭載のGPS装置の機能により、遭難者の遭難位置を把握、確認することが出来、遭難者の救助に役立てることができる。
また、本発明の携帯用小型防犯ブザーは、その本体の筐体表裏面にリフレクター(反射板)加工を施したので、夜間など車や二輪車などのライトが反射し、車や二輪車の運転者に携帯用小型防犯ブザー携帯者の存在を知らしめ、ブザー携帯者の安全を図れる。なお、リフレクター(反射板)は筺体表裏面に加工されたので、何かの拍子に(風など)ブザー本体が裏返ったりしても、光反射の効果が損なわれることがない。
以上の本実施形態によれば、警報ブザーは、外付けのプルアウトスイッチ用のリード線を引き抜くか又は装置を把持(把握)しないと起動しないので、誤操作や誤作動がなく、また外付けのプルアウトスイッチ用のリード線を差し込むか又は再度装置を把持(把握)しない限り、警報が停止しないので、操作性が良く、緊急時にも瞬時に的確な操作ができると共に、犯罪加害者に警報ブザーを停止させる隙を与えることがない。
【産業上の利用可能性】
【0021】
以上のように、本発明の携帯用小型防犯ブザーの防犯、防災への利用について述べたが、本発明は、GPSに搭載されているAI(人工知能)により、児童が学校や習い事など、よく行く場所を見守り、或いはまた高齢者が自宅から遠くに出かけた際にも、何処に居るかを家族が見守れるので、幼児、児童、高齢者の所在(居所)確認、安全確認用にも利用可能である。
【符号の説明】
【0022】
1・・・携帯用小型防犯ブザー本体
2・・・警報ブザー
3・・・GPS
4・・・駆動電源用電池
5・・・スイッチ
5a・・・スイッチ用リード線
6・・・筐体
7・・・照明装置
8・・・吊り下げ紐
9・・・リフレクター(反射板)
図1
図2
図3(A)】
図3(B)】
図4(a)】
図4(b)】
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-09-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用の小型防犯ブザーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、幼児、児童、女性、高齢者を対象とした犯罪が顕著であり、男性であっても高齢者を対象とした、所謂おやじ狩りなるものも発生している。また、犯罪でなくとも、地震などの災害、登山中の事故、雪崩などの不慮の事故、山などでの熊などの大型野生動物との遭遇或いはまた海上での水難事故も目立つようになって来ている。
本発明は、これらの犯罪や不慮の事故を未然に防ぐ一助となる、警報発生装置などを内蔵した小型の携帯用防犯ブザーを提供することを目的とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-140809号
【特許文献2】特開2022-55987号
【特許文献3】特開2019-74908号
【特許文献4】特開2013-232785号
【特許文献5】特開2002-135637号
【特許文献6】特開2005-135204号
【特許文献7】実登3196249号
【特許文献8】実登3197947号
【0004】
特許文献1には誤操作や誤動作の恐れがなく、また緊急時に簡単かつ確実に操作することができる携帯用防犯ブザーが、また特許文献2には利便性を向上させた情報処理装置を有する通信装置が、また特許文献3には防犯ブザー等の音発生装置から発生する音を停止させる操作をする人の生体情報を得られる電子機器が、また特許文献4にはユーザが危機を感じた際に迅速かつ簡単にセキュリティー機能を実行する携帯電子機器が、また特許文献5には暴行、盗難など様々な犯罪被害から身を守るために、カメラ本来の機能及び装備を流用して防犯や危機管理に役立てることができる防犯機能付きカメラが、また特許文献6には、犯罪被害者となる女性や子供などの弱者を犯罪から守るために考え出されたもので、犯罪被害者になりやすい若い女性ほど携帯電話普及率が高いことに着目し、役に立つ防犯・非常通報機能付き携帯電話が、また特許文献7には災害発生後の長時間警報音を鳴動させて所持者/被災者の存在を知らせる、小型軽量で携帯容易であり、防犯ブザーを兼ねた防災・防犯ブザーが、また特許文献8にはLED照明灯を各種基体に設置する場合、同一基体内に非常時を周囲に知らせる小型防犯ブザーを併せて内蔵させ、非常時の発生を周囲に告知し、より信頼性の高い、安心・安全を確保できる社会性に優れた防犯・防災グッズとするための固定装置が、それぞれ開示されている。
【0005】
図4は、上記先行特許技術文献1の代表図面であり、携帯用防犯ブザー10、ブザー本体20、発音部30、スイッチ50、ヒンジ部90、ホルダー100、ベルト挿通開口110が開示されている。図5は、上記特許文献5の代表図面であり、防犯・非常通報機能付携帯型電話200、緊急撮影ボタン220、非常ベルボタン230、位置通報ボタン240、緊急ボタン250、サブディスプレイ260、外部カメラ270、サイレン(スピーカー)280、フラッシュライト290が開示されている。図6は、特許文献7の代表図面であり、基体310、LED照明灯320、小型防犯ブザー330、吊り下げ紐360が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の先行特許技術文献には、小型化された防犯ブザーや携帯電話や所謂スマホと連結した使い勝手が良好な携帯用防犯ブザーや警告音・ブザーの起動・鳴動開始に工夫を施したものが見られる。
しかしながら、特許文献1、3、8のものは使用者が瞬時にブザーを鳴らせることが困難であると云う課題があり、特許文献2のものは使用者が情報処理操作部の操作を瞬時に行うことが困難であると云う課題があり、特許文献4のものはセキュリティー機能を起動させる要素、構成が音声に限定されていると云う課題があり、特許文献5および6のものは防犯機能付きカメラや携帯電話であるため使用者が瞬時に警報発生させることが困難であるとう云う課題があり、特許文献7のものは長時間警報音を鳴動させられる防災、防犯ブザーであっても、被災者の被災位置を自動的に知らせることが出来ないと云う課題があった。
すなわち、上記のように犯罪被害者は幼児、児童、女性、高齢者が多く、犯罪発生時に周囲の人に犯罪に遭っていること自体を瞬時に知らせることが難しいのが常であった。
例えば、警報ブザーをランドセルやハンドバッグなどに取り付けてあっても、幼児、児童、女性、高齢者が被害にあった時に瞬時に警報ブザー装置を起動させることが困難であった。
また、これらの場合には、ランドセルやハンドバッグの外面適所に取り付けられているため、誤操作や誤作動が生じ易い課題があった。
また、地震や登山の遭難時や雪崩遭難時、または水難時などには警報発生が可能であっても被災状況によっては、また遠距離にあっては、遭難を知らせる手段が殆ど見られなかった。
また、これまで警報ブザーの発生がスイッチのオンにより行うのが常であり、その電源オンはスイッチのプッシュなどの操作を必要としていたため、犯罪の発生を知らせることが遅れたり、また加害者が警報ブザーを停めることが簡単に行えることが多く、犯罪を知らせる時間が短く、結果的に犯罪を未然に防ぐことが困難なことが多かった。
【0007】
これらの課題を解決するために、本発明では、被害者が小型の警報装置からスイッチ用リード線と接続するプルアウト式スイッチをオンにしたり、警報装置を強く握ることによって警報ブザーを起動、鳴動させ、この警告音の停止はプルアウトしたリード線を再度挿入させるか、再度警報装置を強く握るか使用者のみが分かるような特殊なスイッチオフ形式として、加害者が容易に警告音を停止出来ないようにしている。
また、従来のものには装置の開閉に小さなネジを使用しているものが多く、その開閉に特殊なドライバーを使う必要があり、面倒なものが多かった。本発明では、例えば単3又は単4の電池(アルカリ電池等)など小型の電池を使い、装置の開閉をリモコン装置などに広く使用されているスライド方式にし、装置の開閉を容易にした。
上記に鑑み、本発明の小型携帯用防犯ブザーは、丈夫な紐を付けた首掛けスタイルとし、このため、装置の筐体や外装を子供や女性が好んで使用できるようなデザインとする。例えば、子供用にはパンダなどの動物などの絵柄を描き、女性用には花柄などの絵柄を描き、使用者が常に防犯ブザーの首掛け使用を好んで行えるようにする。なお、パンダなどの動物などの絵柄の場合には、夜間には照明装置の点滅や点灯の光がパンダの目から出るようにすることが可能であり、子供に喜んで使用して貰える。
【0008】
これらの課題を解決するため、本発明の第一発明の概要は、防犯ブザーを小型化すると共に、その機能の発生を単3又は単4の電池(アルカリ電池等)などの小型電池とし、装置の開閉をスライド方式(不図示)にし、装置の開閉を容易にした。また警報の発生をプルアウト式スイッチにより起動させるか、装置自体を強めに握ることによりスイッチオンになるようにしたことを特徴としている。警報の停止は装置を再びプルアウトしたリード線を挿入するか、装置を再度強く握るかすることにより、スイッチオフとする。従って、スイッチオンオフ用リード線は硬質且つやや太めとするのが好ましい。また、このため、本発明装置の筐体はゴムや軟質合成樹脂などから成る弾力性のある可撓性素材によるものとする。
【0009】
【0010】
また、これらの課題を解決するため、本発明の第三発明の概要は、小型化した防犯ブザーに防水加工を施したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の第一発明によれば、防犯ブザーを小型化すると共に、その機能の発生を駆動電源用電池として単3又は単4の(アルカリ電池等)などの小型電池とすると共に装置の開閉を容易にしたので、児童や女性などにも扱い易く、また警報の発生をプルアウト式スイッチとしたり、装置自体を強めに握ることにより警報の発生が行えるようにしているので、犯罪遭遇時に声などをあげなくても、被害を周囲の人々に知らせることが可能である。また、警報の停止には、プルアウトしたリード線を再び装置に挿入させるか、装置を再び強く握るスイッチオフ形式としたので、犯罪者が警報音を容易に停めることが出来ない効果がある。
【0012】
【0013】
本発明の第三発明によれば、小型警報ブザーに防水加工を施したので、水難時にも自動的に遭難を知らせることができ、電子通知の受信者に遭難者の遭難場所を知らせることが可能であると云う効果がある。
なお、本発明の携帯用小型防犯ブザーは、その本体の筐体表裏面にリフレクター(反射板)加工を施したので、夜間など車や二輪車などのライトが反射し、車や二輪車の運転者に携帯用小型防犯ブザー携帯者の存在を知らしめ、ブザー携帯者の安全を図れる効果がある。
【0014】
【0015】
また、本発明によれば、装置本体の筺体の開閉をスライド式にしたので、螺子の開け閉めなど、子供や女性や高齢者に面倒な動作を必要とせずに、電池交換ができる効果がある。
【0016】
なお、本発明の防犯ブザーは主として、子供や女性や高齢者を犯罪から守ることを目的とし、上記の効果を奏することが可能であるが、上記の子供や女性や高齢者が直接被害に遭っていない場合であっても、周囲に犯罪被害に遭う人々がいる場合に、機転を利かせて本発明の防犯ブザーを鳴動させることにより、犯罪拡大を未然に防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明装置の概略構成を示す斜視図である。
図2図2は、本発明装置の構成要素の接続を示す図である。
図3図3は、本発明装置の内部構成を示す一部切り欠き断面図であり、(A)はGPS,照明装置、ブザーなどの搭載状況を示す図であり、(B)は筺体(弾力性を有する可撓政性部材)の外側断面を表し、駆動用電源の電池搭載状況を示す図である。
図4図4は、従来例を示す概略構成図である。
図5図5は、他の従来例を示す概略構成図である。
図6図6は、他の従来例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の好適な実施形態を参照符号を付して添付の図1~3により詳述する。なお、図4~6は従来特許技術文献の図である。
1は、内部に警報ブザー2、GPS3、駆動電源用電池4、スイッチ5、各接続装置を備えたGPS機能付き携帯用小型防犯ブザー本体である。前記警報ブザー2は、前記スイッチ5のオン・オフ状況により、ブザーの鳴動が起動し、停止させる。前記GPS3は、既存のものを搭載可能であり、被災者・遭難者の所在を通信受信者に知らせる。4は装置本体を起動させる駆動電源用電池で、長時間使用できるものや単3又は単4の電池(アルカリ電池等)などの小型のものが好ましい。前記スイッチ5は、プルアウトリード線5aと接続しており、リード線5aを本体から引き抜いた時に警報ブザーがスイッチオンとなり、リード線5aを再び挿入させた時にスイッチオフとなるように構成される。従って、当該リード線は硬質かつやや太目のものが好ましい。また、前記スイッチ5は、ゴム又は軟質性合成樹脂などから成る弾力性可撓性筐体6と接続しており、前記筺体6を強く握ることにより警報ブザーがスイッチオンとなり、前記筺体6を再び強く握ることにより、スイッチオフとなり警報ブザーが停止されるように構成される。7は装置本体1の外部に外付けされた照明装置で、点灯又は点滅する構成とする。これにより、夜間暗闇でも非常事態の状況を警報ブザーの音と共に周囲の人に知らせる。8は本体1を首から吊り下げる紐である。9は本体の筐体表裏面に加工されたリフレクター(反射板)である。
【0019】
次に、電気回路の構成について、図2を参照して説明する。電源用電池4に、圧電素子を用いたブザー2回路とそのスイッチ5回路およびGPS3が直列に接続され、前記スイッチ回路をオンまたはオフ状態にするオンオフ信号を出力するラッチ回路(不図示)が設けられている。
【実施例0020】
例えば、子供、女性、高齢者などの弱者が犯罪者に襲われた場合、首に紐8により紐かけした警報ブザー1のスイッチ用リード線5aを引き抜くか、筐体6を強く握ることにより、警報ブザーが鳴るので、恐怖により声が出なくても警告音を周囲の人に知らせることが出来る。夜間の場合は上記のように、点灯又は点滅する照明装置により警報ブザーの音と共に周囲の人に知らせる。
犯罪被害状況が続いている間は、警報ブザーが鳴りっ放しとなり、安全が確保されてから、被害者本人が首に紐かけした警報ブザー1のプルアウトしたリード線を再度挿入させるか筐体6を再び強く握ることにより、警報ブザーが停止される。
また、本発明装置は防水加工を施したので、水難事故に遭遇した場合でも、上記と同様に、遭難者本人が警報ブザーを起動させることが困難であったり不可であっても、搭載のGPS装置の機能により、遭難者の遭難位置を把握、確認することが出来、遭難者の救助に役立てることができる。
また、本発明の携帯用小型防犯ブザーは、その本体の筐体表裏面にリフレクター(反射板)加工を施したので、夜間など車や二輪車などのライトが反射し、車や二輪車の運転者に携帯用小型防犯ブザー携帯者の存在を知らしめ、ブザー携帯者の安全を図れる。なお、リフレクター(反射板)は筺体表裏面に加工されたので、何かの拍子に(風など)ブザー本体が裏返ったりしても、光反射の効果が損なわれることがない。
以上の本実施形態によれば、警報ブザーは、外付けのプルアウトスイッチ用のリード線を引き抜くか又は装置を把持(把握)しないと起動しないので、誤操作や誤作動がなく、また外付けのプルアウトスイッチ用のリード線を差し込むか又は再度装置を把持(把握)しない限り、警報が停止しないので、操作性が良く、緊急時にも瞬時に的確な操作ができると共に、犯罪加害者に警報ブザーを停止させる隙を与えることがない。
【0021】
【符号の説明】
【0022】
1・・・携帯用小型防犯ブザー本体
2・・・警報ブザー
3・・・GPS
4・・・駆動電源用電池
5・・・スイッチ
5a・・・スイッチ用リード線
6・・・筐体
7・・・照明装置
8・・・吊り下げ紐
9・・・リフレクター(反射板)
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
警報ブザーは、外付けのプルアウトスイッチにより起動し、外付けのプルアウトスイッチを差し込むことにより、スイッチオフとなり、警報が停止することを特徴とする、携帯用小型防犯ブザー。
【請求項2】
前記警報ブザーは、装置本体を把持(把握)することにより警報ブザーを動作状態にするスイッチにより起動し、再度装置把持(把握)スイッチを把持(把握)することにより、スイッチオフとなり、警報が停止することを特徴とする、請求項1に記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項3】
前記装置本体の筐体を弾力性を有する可撓性部材としたことを特徴とする、請求項1又はに記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項4】
前記装置本体を防水加工したことを特徴とする、請求項1~3の何れかに記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項5】
前記装置本体の筐体表裏面をリフレクター(反射板)加工したことを特徴とする、請求項1~に記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項6】
前記装置本体の前記筺体の開閉をスライド式にしたことを特徴とする、請求項1~に記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項7】
警報ブザーは、外付けのプルアウトスイッチにより起動し、外付けのプルアウトスイッチを差し込むことにより、スイッチオフとなり、警報が停止し、または前記警報ブザーは、装置本体を把持(把握)することにより警報ブザーを動作状態にするスイッチにより起動し、再度装置把持(把握)スイッチを把持(把握)することにより、スイッチオフとなり、警報が停止し、前記装置本体の筐体を弾力性を有する可撓性部材とし、前記装置本体を防水加工し、前記装置本体の筐体表裏面をリフレクター(反射板)加工し、前記装置本体の前記筺体の開閉をスライド式にしたことを特徴とする、携帯用小型防犯ブザー。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用の小型防犯ブザーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、幼児、児童、女性、高齢者を対象とした犯罪が顕著であり、男性であっても高齢者を対象とした、所謂おやじ狩りなるものも発生している。また、犯罪でなくとも、地震などの災害、登山中の事故、雪崩などの不慮の事故、山などでの熊などの大型野生動物との遭遇或いはまた海上での水難事故も目立つようになって来ている。
本発明は、これらの犯罪や不慮の事故を未然に防ぐ一助となる、警報発生装置などを内蔵した小型の携帯用防犯ブザーを提供することを目的とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-140809号
【特許文献2】特開2022-55987号
【特許文献3】特開2019-74908号
【特許文献4】特開2013-232785号
【特許文献5】特開2002-135637号
【特許文献6】特開2005-135204号
【特許文献7】実登3196249号
【特許文献8】実登3197947号
【0004】
特許文献1には誤操作や誤動作の恐れがなく、また緊急時に簡単かつ確実に操作することができる携帯用防犯ブザーが、また特許文献2には利便性を向上させた情報処理装置を有する通信装置が、また特許文献3には防犯ブザー等の音発生装置から発生する音を停止させる操作をする人の生体情報を得られる電子機器が、また特許文献4にはユーザが危機を感じた際に迅速かつ簡単にセキュリティー機能を実行する携帯電子機器が、また特許文献5には暴行、盗難など様々な犯罪被害から身を守るために、カメラ本来の機能及び装備を流用して防犯や危機管理に役立てることができる防犯機能付きカメラが、また特許文献6には、犯罪被害者となる女性や子供などの弱者を犯罪から守るために考え出されたもので、犯罪被害者になりやすい若い女性ほど携帯電話普及率が高いことに着目し、役に立つ防犯・非常通報機能付き携帯電話が、また特許文献7には災害発生後の長時間警報音を鳴動させて所持者/被災者の存在を知らせる、小型軽量で携帯容易であり、防犯ブザーを兼ねた防災・防犯ブザーが、また特許文献8にはLED照明灯を各種基体に設置する場合、同一基体内に非常時を周囲に知らせる小型防犯ブザーを併せて内蔵させ、非常時の発生を周囲に告知し、より信頼性の高い、安心・安全を確保できる社会性に優れた防犯・防災グッズとするための固定装置が、それぞれ開示されている。
【0005】
図4は、上記先行特許技術文献1の代表図面であり、携帯用防犯ブザー10、ブザー本体20、発音部30、スイッチ50、ヒンジ部90、ホルダー100、ベルト挿通開口110が開示されている。図5は、上記特許文献5の代表図面であり、防犯・非常通報機能付携帯型電話200、緊急撮影ボタン220、非常ベルボタン230、位置通報ボタン240、緊急ボタン250、サブディスプレイ260、外部カメラ270、サイレン(スピーカー)280、フラッシュライト290が開示されている。図6は、特許文献7の代表図面であり、基体310、LED照明灯320、小型防犯ブザー330、吊り下げ紐360が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の先行特許技術文献には、小型化された防犯ブザーや携帯電話や所謂スマホと連結した使い勝手が良好な携帯用防犯ブザーや警告音・ブザーの起動・鳴動開始に工夫を施したものが見られる。
しかしながら、特許文献1、3、8のものは使用者が瞬時にブザーを鳴らせることが困難であると云う課題があり、特許文献2のものは使用者が情報処理操作部の操作を瞬時に行うことが困難であると云う課題があり、特許文献4のものはセキュリティー機能を起動させる要素、構成が音声に限定されていると云う課題があり、特許文献5および6のものは防犯機能付きカメラや携帯電話であるため使用者が瞬時に警報発生させることが困難であるとう云う課題があり、特許文献7のものは長時間警報音を鳴動させられる防災、防犯ブザーであっても、被災者の被災位置を自動的に知らせることが出来ないと云う課題があった。
すなわち、上記のように犯罪被害者は幼児、児童、女性、高齢者が多く、犯罪発生時に周囲の人に犯罪に遭っていること自体を瞬時に知らせることが難しいのが常であった。
例えば、警報ブザーをランドセルやハンドバッグなどに取り付けてあっても、幼児、児童、女性、高齢者が被害にあった時に瞬時に警報ブザー装置を起動させることが困難であった。
また、これらの場合には、ランドセルやハンドバッグの外面適所に取り付けられているため、誤操作や誤作動が生じ易い課題があった。
また、地震や登山の遭難時や雪崩遭難時、または水難時などには警報発生が可能であっても被災状況によっては、また遠距離にあっては、遭難を知らせる手段が殆ど見られなかった。
また、これまで警報ブザーの発生がスイッチのオンにより行うのが常であり、その電源オンはスイッチのプッシュなどの操作を必要としていたため、犯罪の発生を知らせることが遅れたり、また加害者が警報ブザーを停めることが簡単に行えることが多く、犯罪を知らせる時間が短く、結果的に犯罪を未然に防ぐことが困難なことが多かった。
【0007】
これらの課題を解決するために、本発明では、被害者が小型の警報装置からスイッチ用リード線と接続するプルアウト式スイッチをオンにしたり、警報装置を強く握ることによって警報ブザーを起動、鳴動させ、この警告音の停止はプルアウトしたリード線を再度挿入させるか、再度警報装置を強く握るか使用者のみが分かるような特殊なスイッチオフ形式として、加害者が容易に警告音を停止出来ないようにしている。
また、従来のものには装置の開閉に小さなネジを使用しているものが多く、その開閉に特殊なドライバーを使う必要があり、面倒なものが多かった。本発明では、例えば単3又は単4の電池(アルカリ電池等)など小型の電池を使い、装置の開閉をリモコン装置などに広く使用されているスライド方式にし、装置の開閉を容易にした。
上記に鑑み、本発明の小型携帯用防犯ブザーは、丈夫な紐を付けた首掛けスタイルとし、このため、装置の筐体や外装を子供や女性が好んで使用できるようなデザインとする。例えば、子供用にはパンダなどの動物などの絵柄を描き、女性用には花柄などの絵柄を描き、使用者が常に防犯ブザーの首掛け使用を好んで行えるようにする。なお、パンダなどの動物などの絵柄の場合には、夜間には照明装置の点滅や点灯の光がパンダの目から出るようにすることが可能であり、子供に喜んで使用して貰える。
【0008】
これらの課題を解決するため、本発明の第一発明の概要は、防犯ブザーを小型化すると共に、その機能の発生を単3又は単4の電池(アルカリ電池等)などの小型電池とし、装置の開閉をスライド方式(不図示)にし、装置の開閉を容易にした。また警報の発生をプルアウト式スイッチにより起動させるか、装置自体を強めに握ることによりスイッチオンになるようにしたことを特徴としている。警報の停止は装置を再びプルアウトしたリード線を挿入するか、装置を再度強く握るかすることにより、スイッチオフとする。従って、スイッチオンオフ用リード線は硬質且つやや太めとするのが好ましい。また、このため、本発明装置の筐体はゴムや軟質合成樹脂などから成る弾力性のある可撓性素材によるものとする。
【0009】
また、これらの課題を解決するため、本発明の第二発明の概要は、小型化した防犯ブザーに防水加工を施したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第一発明によれば、防犯ブザーを小型化すると共に、その機能の発生を駆動電源用電池として単3又は単4の(アルカリ電池等)などの小型電池とすると共に装置の開閉を容易にしたので、児童や女性などにも扱い易く、また警報の発生をプルアウト式スイッチとしたり、装置自体を強めに握ることにより警報の発生が行えるようにしているので、犯罪遭遇時に声などをあげなくても、被害を周囲の人々に知らせることが可能である。また、警報の停止には、プルアウトしたリード線を再び装置に挿入させるか、装置を再び強く握るスイッチオフ形式としたので、犯罪者が警報音を容易に停めることが出来ない効果がある。
【0011】
本発明の第二発明によれば、小型警報ブザーに防水加工を施したので、水難時にも自動的に遭難を知らせることができ、電子通知の受信者に遭難者の遭難場所を知らせることが可能であると云う効果がある。
なお、本発明の携帯用小型防犯ブザーは、その本体の筐体表裏面にリフレクター(反射板)加工を施したので、夜間など車や二輪車などのライトが反射し、車や二輪車の運転者に携帯用小型防犯ブザー携帯者の存在を知らしめ、ブザー携帯者の安全を図れる効果がある。
【0012】
また、本発明によれば、装置本体の筺体の開閉をスライド式にしたので、螺子の開け閉めなど、子供や女性や高齢者に面倒な動作を必要とせずに、電池交換ができる効果がある。
【0013】
なお、本発明の防犯ブザーは主として、子供や女性や高齢者を犯罪から守ることを目的とし、上記の効果を奏することが可能であるが、上記の子供や女性や高齢者が直接被害に遭っていない場合であっても、周囲に犯罪被害に遭う人々がいる場合に、機転を利かせて本発明の防犯ブザーを鳴動させることにより、犯罪拡大を未然に防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明装置の概略構成を示す斜視図である。
図2図2は、本発明装置の構成要素の接続を示す図である。
図3図3は、本発明装置の内部構成を示す一部切り欠き断面図であり、(A)はGPS,照明装置、ブザーなどの搭載状況を示す図であり、(B)は筺体(弾力性を有する可撓政性部材)の外側断面を表し、駆動用電源の電池搭載状況を示す図である。
図4図4は、従来例を示す概略構成図である。
図5図5は、他の従来例を示す概略構成図である。
図6図6は、他の従来例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の好適な実施形態を参照符号を付して添付の図1~3により詳述する。なお、図4~6は従来特許技術文献の図である。
1は、内部に警報ブザー2、GPS3、駆動電源用電池4、スイッチ5、各接続装置を備えた携帯用小型防犯ブザー本体である。前記警報ブザー2は、前記スイッチ5のオン・オフ状況により、ブザーの鳴動が起動し、停止させる。前記GPS3は、既存のものを搭載可能であり、被災者・遭難者の所在を通信受信者に知らせる。4は装置本体を起動させる駆動電源用電池で、長時間使用できるものや単3又は単4の電池(アルカリ電池等)などの小型のものが好ましい。前記スイッチ5は、プルアウトリード線5aと接続しており、リード線5aを本体から引き抜いた時に警報ブザーがスイッチオンとなり、リード線5aを再び挿入させた時にスイッチオフとなるように構成される。従って、当該リード線は硬質かつやや太目のものが好ましい。また、前記スイッチ5は、ゴム又は軟質性合成樹脂などから成る弾力性可撓性筐体6と接続しており、前記筺体6を強く握ることにより警報ブザーがスイッチオンとなり、前記筺体6を再び強く握ることにより、スイッチオフとなり警報ブザーが停止されるように構成される。7は装置本体1の外部に外付けされた照明装置で、点灯又は点滅する構成とする。これにより、夜間暗闇でも非常事態の状況を警報ブザーの音と共に周囲の人に知らせる。8は本体1を首から吊り下げる紐である。9は本体の筐体表裏面に加工されたリフレクター(反射板)である。
【0016】
次に、電気回路の構成について、図2を参照して説明する。電源用電池4に、圧電素子を用いたブザー2回路とそのスイッチ5回路およびGPS3が直列に接続され、前記スイッチ回路をオンまたはオフ状態にするオンオフ信号を出力するラッチ回路(不図示)が設けられている。
【実施例0017】
例えば、子供、女性、高齢者などの弱者が犯罪者に襲われた場合、首に紐8により紐かけした警報ブザー1のスイッチ用リード線5aを引き抜くか、筐体6を強く握ることにより、警報ブザーが鳴るので、恐怖により声が出なくても警告音を周囲の人に知らせることが出来る。夜間の場合は上記のように、点灯又は点滅する照明装置により警報ブザーの音と共に周囲の人に知らせる。
犯罪被害状況が続いている間は、警報ブザーが鳴りっ放しとなり、安全が確保されてから、被害者本人が首に紐かけした警報ブザー1のプルアウトしたリード線を再度挿入させるか筐体6を再び強く握ることにより、警報ブザーが停止される。
また、本発明装置は防水加工を施したので、水難事故に遭遇した場合でも、上記と同様に、遭難者本人が警報ブザーを起動させることが困難であったり不可であっても、搭載のGPS装置の機能により、遭難者の遭難位置を把握、確認することが出来、遭難者の救助に役立てることができる。
また、本発明の携帯用小型防犯ブザーは、その本体の筐体表裏面にリフレクター(反射板)加工を施したので、夜間など車や二輪車などのライトが反射し、車や二輪車の運転者に携帯用小型防犯ブザー携帯者の存在を知らしめ、ブザー携帯者の安全を図れる。なお、リフレクター(反射板)は筺体表裏面に加工されたので、何かの拍子に(風など)ブザー本体が裏返ったりしても、光反射の効果が損なわれることがない。
以上の本実施形態によれば、警報ブザーは、外付けのプルアウトスイッチ用のリード線を引き抜くか又は装置を把持(把握)しないと起動しないので、誤操作や誤作動がなく、また外付けのプルアウトスイッチ用のリード線を差し込むか又は再度装置を把持(把握)しない限り、警報が停止しないので、操作性が良く、緊急時にも瞬時に的確な操作ができると共に、犯罪加害者に警報ブザーを停止させる隙を与えることがない。
【符号の説明】
【0018】
1・・・携帯用小型防犯ブザー本体
2・・・警報ブザー
3・・・GPS
4・・・駆動電源用電池
5・・・スイッチ
5a・・・スイッチ用リード線
6・・・筐体
7・・・照明装置
8・・・吊り下げ紐
9・・・リフレクター(反射板)
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
警報ブザーは、外付けのプルアウトスイッチにより起動し、外付けのプルアウトスイッチを差し込むことにより、スイッチオフとなり、警報が停止することを特徴とする、携帯用小型防犯ブザー。
【請求項2】
前記警報ブザーは、装置本体を把持(把握)することにより警報ブザーを動作状態にするスイッチにより起動し、再度装置把持(把握)スイッチを把持(把握)することにより、スイッチオフとなり、警報が停止することを特徴とする、請求項1に記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項3】
前記装置本体の筐体を弾力性を有する可撓性部材としたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項4】
前記装置本体を防水加工したことを特徴とする、請求項1~3の何れかに記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項5】
前記装置本体の筐体表裏面をリフレクター(反射板)加工したことを特徴とする、請求項1~4に記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項6】
前記装置本体の前記筺体の開閉をスライド式にしたことを特徴とする、請求項1~5に記載の携帯用小型防犯ブザー。
【請求項7】
警報ブザーは、外付けのプルアウトスイッチにより起動し、外付けのプルアウトスイッチを差し込むことにより、スイッチオフとなり、警報が停止し、または前記警報ブザーは、装置本体を把持(把握)することにより警報ブザーを動作状態にするスイッチにより起動し、再度装置把持(把握)スイッチを把持(把握)することにより、スイッチオフとなり、警報が停止し、前記装置本体の筐体を弾力性を有する可撓性部材とし、前記装置本体を防水加工し、前記装置本体の筐体表裏面をリフレクター(反射板)加工し、前記装置本体の前記筺体の開閉をスライド式にしたことを特徴とする、携帯用小型防犯ブザー。