(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122241
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】衛生用薄葉紙収納容器
(51)【国際特許分類】
B65D 83/08 20060101AFI20240902BHJP
A47K 7/00 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
B65D83/08 A
A47K7/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029682
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】李 海月
【テーマコード(参考)】
3E014
【Fターム(参考)】
3E014LA01
(57)【要約】
【課題】衛生用薄葉紙収納容器から衛生用薄葉紙を取り出して使用することができる衛生用薄葉紙収納容器の設置方法を拡大する。
【解決手段】蓋体3、3Aの上面32、32Aに備えられた取出部5が、内部に収納された衛生用薄葉紙Pを取り出すための取出孔52を備え、上面32、32Aと対向する位置に配置された容器本体1、1Aの下面12、12Aにフック2、2Aを備える。容器本体1、1Aは下面12、12Aにフック2、2Aを収納する収納部121、121Aを備え、フック2、2Aは回動可能及び/又は着脱可能に下面12、12Aに取り付けられている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出すための取出孔を備え、
前記上面と対向する下面にフックを備えることを特徴とする衛生用薄葉紙収納容器。
【請求項2】
前記下面に、前記フックを収納する収納部を備えることを特徴とする請求項1に記載の衛生用薄葉紙収納容器。
【請求項3】
前記フックは、回動可能に前記下面に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の衛生用薄葉紙収納容器。
【請求項4】
前記フックは、着脱可能に前記下面に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の衛生用薄葉紙収納容器。
【請求項5】
前記収納部内に、前記フックを着脱可能に取り付けることができる第1取付部を備え、
前記収納部外に、前記フックを着脱可能に取り付けることができる第2取付部を備えることを特徴とする請求項2に記載の衛生用薄葉紙収納容器。
【請求項6】
前記第1取付部及び前記第2取付部は凹部であり、
前記フックは、前記凹部に嵌め込むことができる嵌め込み部を備えることを特徴とする請求項5に記載の衛生用薄葉紙収納容器。
【請求項7】
前記第2取付部を前記上面に備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の衛生用薄葉紙収納容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットシートやウェットティッシュ等の衛生用薄葉紙を収納する衛生用薄葉紙収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、床、キッチン、トイレ等の家屋内の物品や、人体等を拭くための衛生用薄葉紙を収納する衛生用薄葉紙収納容器として、収納された衛生用薄葉紙を引き出すための取出孔を備え、内部に収納された衛生用薄葉紙を、当該取出孔から引き出して使用するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような衛生用薄葉紙収納容器は通常、上面に取出孔が形成されると共に、底面が平面状に形成され、このような底面を下にした状態で、机の上等の水平な面に置いて使用されることが想定されている。
したがって、従来の衛生用薄葉紙収納容器から衛生用薄葉紙を取り出して使用できるのは、上記のように底面が下、取出孔が上を向いた状態で底面を用いて載置するようにして設置された場合に限られ、衛生用薄葉紙収納容器から衛生用薄葉紙を取り出して使用可能な設置方法は限定的なものであった。
【0005】
本発明の課題は、衛生用薄葉紙収納容器から衛生用薄葉紙を取り出して使用することができる衛生用薄葉紙収納容器の設置方法を拡大することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、衛生用薄葉紙収納容器において、
上面に内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出すための取出孔を備え、
前記上面と対向する下面にフックを備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の衛生用薄葉紙収納容器において、
前記下面に、前記フックを収納する収納部を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の衛生用薄葉紙収納容器において、
前記フックは、回動可能に前記下面に取り付けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の衛生用薄葉紙収納容器において、
前記フックは、着脱可能に前記下面に取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の衛生用薄葉紙収納容器において、
前記収納部内に、前記フックを着脱可能に取り付けることができる第1取付部を備え、
前記収納部外に、前記フックを着脱可能に取り付けることができる第2取付部を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の衛生用薄葉紙収納容器において、
前記第1取付部及び前記第2取付部は凹部であり、
前記フックは、前記凹部に嵌め込むことができる嵌め込み部を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の衛生用薄葉紙収納容器において、
前記第2取付部を前記上面に備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、衛生用薄葉紙収納容器から衛生用薄葉紙を取り出して使用することができる衛生用薄葉紙収納容器の設置方法を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器を斜め上方から見た斜視図である。なお、開閉蓋を開放した状態を図示している。
【
図2】第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器を斜め下方から見た斜視図である。なお、フックを収納部内に収納した状態を図示している。
【
図3】第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器を斜め下方から見た斜視図である。なお、フックを収納部内から引き出した状態を図示している。
【
図5】第2実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器を斜め上方から見た斜視図である。なお、開閉蓋を開放し、上面にフックを取り付けていない状態を図示している。
【
図6】第2実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器を斜め下方から見た斜視図である。なお、フックを収納部内に収納した状態を図示している。
【
図7】第2実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器を斜め下方から見た斜視図である。なお、フックを収納部内から引き出した状態を図示している。
【
図8】
図5のVIII-VIII部における断面図である。
【
図9】第2実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器を斜め上方から見た斜視図である。なお、開閉蓋を開放し、上面にフックを取り付けた状態を図示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器について、
図1から
図9に基づいて説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、図示例に限定されるものではない。
【0016】
また、本発明の実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器の設置方法は、取出孔が上方を向く状態に限られないが、以下においては、取出孔が上方を向いて設置された状態を基準として、
図1に示すように、X軸、Y軸及びZ軸並びに前後方向、左右方向及び上下方向を定めて説明する。すなわち、衛生用薄葉紙収納容器の取出孔が備えられた側を「上」、その反対側を「下」、蓋体と開閉蓋とが接続されている側を「後」、その反対側を「前」、後方向を向いた状態における右手側を「右」、後方向を向いた状態における左手側を「左」とし、前後方向に沿った軸をX軸、左右方向に沿った軸をY軸、上下方向に沿った軸をZ軸とする。
【0017】
[1 第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100について、
図1から
図4に基づいて説明する。
【0018】
[(1) 実施形態の構成]
衛生用薄葉紙収納容器100は、内部に衛生用薄葉紙Pが収納される容器であり、
図1から
図4に示すように、容器本体1と、フック2と、蓋体3と、開閉蓋4と、取出部5と、を備える。
【0019】
衛生用薄葉紙Pは、例えば、ウェットティッシュ等の薬液が含浸されたウェットシートがロール状に巻かれたものであり、Z軸方向に沿った軸心にロール状に巻かれた状態で容器本体1に収納されている。また、衛生用薄葉紙Pには、長さ方向に一定間隔をおいてミシン目が形成されており、当該ミシン目に沿って切り離された衛生用薄葉紙Pを、ユーザが使用するようになっている。
【0020】
[a 容器本体]
容器本体1は、衛生用薄葉紙Pを収納するための容器であり、
図1から
図4に示すように、円筒形状の側面11及び下方に位置する円形の下面12を有し、上面が開放された有底円筒形状に形成され、上面の全面に開口部13が設けられている。また、側面の上端部の外面側には、
図4に示すように、周方向に沿って雄ネジ部111が設けられている。
【0021】
容器本体1の材料としては、例えば、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS樹脂等を用いることができる。また、容器本体1の製造方法は特に限定されず、例えば、ブロー成型等の方法で製造すればよい。
容器本体1の形状は、上記のような円筒形状が好ましいが、衛生用薄葉紙Pを収納できるものであればよく、これに限られない。例えば、平面視において五角形、六角形等となる角柱状に形成されていてもよい。
【0022】
容器本体1の下面12には、
図2から
図4に示すように、上方へと凹状となる部分である収納部121が形成されている。
収納部121は、
図2及び
図3に示すように、フック2の形状に合わせて、下方から見て半円形の形状となるように容器本体1の下面12が上方へと陥没するように形成されている。
【0023】
[b フック]
フック2は、
図2及び
図3に示すように棒状の部材によって半円形に形成され、両端部において回動可能に容器本体1の下面12の収納部121内に接続されている。
フック2を形成する材料としては、後述のようにフック2を利用して衛生用薄葉紙収納容器100を掛けて使用できるものであれば特に限定されず、容器本体1と同一のPE、PP、PET、ABS樹脂等を用いてもよいし、例えば容器本体1とは別の金属等の材料を用いて形成してもよい。また、フック2の製造方法は特に限定されず、樹脂材料を用いる場合、例えば、射出成型等の方法で製造すればよい。
【0024】
フック2は、両端部を支点として回動させることで、
図2に示すように全体が収納部121内に収納された状態と、
図3に示すように両端部近傍を除く部分が収納部121から突出した状態と、を切り替えることができるように構成されている。
また、フック2は、両端部を支点として回動させる過程で、複数段階で角度を固定できるように構成されていることが好ましい。
【0025】
[c 蓋体]
蓋体3は、
図4に示すように、容器本体1の上方に、開口部13を覆うようにして取り付けられる部材であり、
図1から
図4に示すように、円筒形状の側面31及び上方に位置する円形の上面32を有し、下面が開放された有底円筒形状に形成され、下面の全面に開口部33が設けられている。また、側面31の下端部の内面側には、
図4に示すように、周方向に沿って雌ネジ部311が設けられている。
【0026】
蓋体3の材料としては、容器本体1と同様、例えば、PE、PP、PET、ABS樹脂等を用いることができる。また、蓋体3の製造方法は特に限定されず、容器本体1と同様、例えば、ブロー成型等の方法で製造すればよい。
蓋体3の形状は、円筒形状には限られず、容器本体1の形状に応じて、平面視において容器本体1と同一の形状となるように形成すればよい。
【0027】
蓋体3の上面32の中央部には、
図1及び
図4に示すように、下方へと凹状となる部分である凹部321が形成され、凹部321内には、
図4に示すように、蓋体3を貫通するようにして孔部322が形成されると共に、
図1及び
図4に示すように、孔部322を囲むようにして第1環状壁部323が形成されている。
【0028】
孔部322は、蓋体3の上面32を貫通するように形成された平面視円形の開口部であり、取出部5を取り付けるために用いられる。
また、第1環状壁部323は、円筒形状に上方へと突出するように形成され、孔部322を囲むように配置されている。
【0029】
[d 開閉蓋]
開閉蓋4は、蓋体3に回動可能に取り付けられた部材であり、
図1及び
図4に示すように、開閉蓋本体41と、第2環状壁部42と、を備える。
開閉蓋4の材料としては、容器本体1及び蓋体3と同様、例えば、PE、PP、PET、ABS樹脂等を用いることができる。また、開閉蓋4の製造方法は特に限定されず、容器本体1及び蓋体3同様、例えば、ブロー成型等の方法で製造すればよい。
【0030】
開閉蓋本体41は、
図1及び
図4に示すように、一端部が、蓋体3の上面32の凹部321の後端部付近のY軸方向中央部に回動可能に接続された扁平な板状の部材である。
【0031】
開閉蓋本体41は、平面視における形状が凹部321の平面視における形状と前端部を除いて略同一となり、蓋体3に接続された後端部を支点として回動させてXY面と平行とした際に、凹部321に嵌め込まれて固定されるように構成されている。
【0032】
第2環状壁部42は、
図1及び
図4に示すように、開閉蓋4の閉塞状態、すなわち、開閉蓋本体41をXY面と平行とした状態における開閉蓋本体41の下面側に備えられた、開閉蓋本体41から円筒形状に下方へと突出する部分である。
【0033】
第2環状壁部42は、開閉蓋4の閉塞状態において蓋体3の第1環状壁部323と対向する位置に、その内径が第1環状壁部323の外径と同一か、ごく僅かに大きくなるように形成されている。これによって、開閉蓋4の閉塞状態において、第1環状壁部323が第2環状壁部42内に入り込んだ状態となることで、蓋体3の孔部322に取り付けられた取出部5に形成された取出孔52の密閉性を高めることができる。
【0034】
[e 取出部]
取出部5は、
図1及び
図4に示すように、平面視において円形となる略円柱状に形成された部材であり、例えばシリコンゴム等の弾性変形可能な材料を用いて形成されている。取出部5の製造方法は特に限定されず、例えば、射出成型等の方法で製造すればよい。
【0035】
取出部5は、
図1及び
図4に示すように、上面の中央部に平面視円形となるように下方に凹んだ部分である凹部51を備え、凹部51の中央部に、衛生用薄葉紙収納容器100内から衛生用薄葉紙Pを取り出すための開口部である取出孔52が形成されている。
【0036】
取出孔52の形状は、
図1においては十字状の切り込みである場合について図示しており、衛生用薄葉紙Pの取り出し時に適切な抵抗を掛け、ミシン目でカットすると共に、次の衛生用薄葉紙Pを取出孔52から突出した状態で保持できるようにする観点から、このような形状が好ましいが、衛生用薄葉紙Pを取り出し可能であればよく、このような形状には限られない。
【0037】
また、取出部5は、
図4に示すように、平面視において蓋体3に形成された孔部322よりも僅かに大きくなるように形成されると共に、側面を周回するように形成された凹部である溝部53を備え、蓋体3の孔部322の周囲の縁を溝部53に差し込むようにして、蓋体3に取り付けることができるように構成されている。
【0038】
[(2) 実施形態の効果]
本実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100によれば、内部に収納された衛生用薄葉紙Pを取り出すための取出孔52が形成された取出部5を備える上面32と対向する下面12にフック2を備えることから、フック2によって、衛生用薄葉紙収納容器100を、取出孔52が下方に向いた状態で掛けることができる。
したがって、取出孔52が下方に向いた状態でも衛生用薄葉紙収納容器100を設置し、当該状態でも衛生用薄葉紙Pを取り出して使用することが可能となることから、衛生用薄葉紙収納容器から衛生用薄葉紙を取り出して使用することができる衛生用薄用収納容器の設置方法を拡大することができる。
【0039】
また、衛生用薄葉紙収納容器が下面を下にして載置されている場合、内部の衛生用薄葉紙を取り出す際には、取り出し時の抵抗によって容器が動いてしまわないように、片手で容器を押さえ、片手で衛生用薄葉紙を引き出すため、両手を用いる必要があるのが通常である。
これに対し、本実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100を取出孔52が下方に向いてフック2によって掛けられた状態とすれば、取出孔52から突出した衛生用薄葉紙Pを下に引くことで、衛生用薄葉紙収納容器100を押さえずとも衛生用薄葉紙Pを取り出すことができることから、片手で内部の衛生用薄葉紙を取り出すことも容易となる。
【0040】
また、下面12に、フック2を収納可能な収納部121を備えることで、フック2を使用しない際には、フック2を収納部121内に収納することができる。これによって、衛生用薄葉紙収納容器100を、下面12が下を向くようにして机上等に載置して使用する際に、フック2が下面12から突出して設置の妨げとなることを防止できる。
【0041】
また、フック2が回動可能に下面12に取り付けられていることで、フック2を使用する際にその角度を調整することが容易となると共に、フック2を回動させるようにして、フック2が収納部121内に収納された状態と、フック2が収納部121内に収納されずに下面12から突出する状態と、を切り替えることが可能となる。
【0042】
[2 第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100Aについて、
図5から
図9に基づいて説明する。
なお、第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0043】
[(1) 実施形態の構成]
衛生用薄葉紙収納容器100Aは、内部に衛生用薄葉紙Pが収納される容器であり、
図5から
図9に示すように、容器本体1Aと、フック2Aと、蓋体3Aと、開閉蓋4と、取出部5と、を備える。
【0044】
[a 容器本体]
容器本体1Aは、第1実施形態に係る容器本体1と同様、上面が開放された有底円筒形状に形成され、下面12Aには、
図6から
図8に示すように、上方へと凹状となる部分である収納部121Aが形成されている。
収納部121Aは、
図6及び
図7に示すように、フック2Aの形状に合わせて、下方から見て鉤型の形状となるように容器本体1Aの下面12Aが上方へと陥没するように形成されている。
【0045】
収納部121Aの一端部には、
図6から
図8に示すように、球状に凹んだ部分である第1取付部1211が形成されており、第1取付部1211の内径は、後述のフック2Aの嵌め込み部21の外径よりも僅かに大きい。
これによって、嵌め込み部21を第1取付部1211嵌め込むことで、フック2Aを下面12Aに着脱可能に取り付けることができると共に、嵌め込み部21を支点としてフック2Aを回動させることで、
図6及び
図8に示すようにフック2Aの全体が収納部121A内に収納された状態と、
図7に示すようにフック2Aの嵌め込み部21以外の部分が収納部121Aから突出する状態と、を切り替えることができる。
【0046】
[b フック]
フック2Aは、
図6から
図9に示すように棒状の部材によって鉤状に形成され、一端部に球状に形成された嵌め込み部21を備える。
【0047】
嵌め込み部21は、容器本体1Aの下面12Aの収納部121Aの一端部に形成された第1取付部1211の内径よりも僅かに直径が小さい球状となるように形成されている。
これによって、上記のように、嵌め込み部21を第1取付部1211嵌め込むことで、フック2Aを下面12Aに着脱可能に取り付けることができると共に、嵌め込み部21を支点としてフック2Aを回動させることで、
図6及び
図8に示すようにフック2Aの全体が収納部121A内に収納された状態と、
図7に示すようにフック2Aの嵌め込み部21以外の部分が収納部121Aから突出する状態と、を切り替えることができる。
【0048】
[c 蓋体]
蓋体3Aは、第1実施形態に係る蓋体3と同様、下面が開放された有底円筒形状に形成され、
図5及び
図9に示すように、上面32Aの凹部321の左方には、球状に凹んだ部分である第2取付部324が形成されている。
【0049】
第2取付部324は、容器本体1Aの下面12Aの収納部121Aの一端部に形成された第1取付部1211と同一の形状及び大きさの球状の凹みとなるように形成されており、フック2Aの嵌め込み部21を第2取付部324に嵌め込むことで、
図9に示すようにフック2Aを上面32Aに着脱可能に取り付けることができると共に、嵌め込み部21を支点としてフック2Aを回動させることができるように構成されている。
【0050】
[d 開閉蓋]
開閉蓋4について第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100と変わるところはない。
【0051】
[e 取出部]
取出部5について第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100と変わるところはない。
【0052】
[(2) 実施形態の効果]
本実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100Aによれば、フック2Aの嵌め込み部21が第1取付部1211に嵌め込まれ、フック2Aが下面12Aに取り付けられた状態では、内部に収納された衛生用薄葉紙Pを取り出すための取出孔52が形成された取出部5を備える上面32Aと対向する下面12Aにフック2Aを備えることから、フック2Aによって、衛生用薄葉紙収納容器100Aを、取出孔52が下方に向いた状態で掛けることができる。
したがって、取出孔52が下方に向いた状態でも衛生用薄葉紙収納容器100Aを設置し、当該状態でも衛生用薄葉紙Pを取り出して使用することが可能となることから、第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100と同様の効果を得ることができる。
【0053】
また、収納部121A内に形成された第1取付部1211に加えて、収納部121A外に第2取付部324が形成されていることで、フック2Aを、収納部121Aが形成されている部分とは異なる部分に取り付けた状態で、衛生用薄葉紙収納容器100Aを使用することが可能となる。
【0054】
また、第1取付部1211が下面12Aに備えられ、第2取付部324が上面32Aに備えられていることで、第1取付部1211を使用し、フック2Aが下面12Aに取り付けられた状態では、フック2Aによって衛生用薄葉紙収納容器100Aを掛けることで、取出孔52が下方に向いた状態で衛生用薄葉紙収納容器100Aを設置することができ、第2取付部324を使用し、フック2Aが上面32Aに取り付けられた状態では、フック2Aによって衛生用薄葉紙収納容器100Aを掛けることで、取出孔52が上方に向いた状態で衛生用薄葉紙収納容器100Aを設置することができる。
これによって、衛生用薄葉紙収納容器100Aを、衛生用薄葉紙Pを上方へと引き出して取り出す状態及び衛生用薄葉紙Pを下方へと引き出して取り出す状態の両者の状態で、フック2Aを用いて設置することが可能となる。
[3 変形例]
続いて、上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例について説明する。
【0055】
[(1) 変形例1:フックの形状の変更]
第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100については、フック2が半円形であり、両端部が下面12に接続される場合について説明し、第2実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100Aについては、フック2Aが鉤型であり、一端部が下面12Aに接続されるとともに、他端部近傍が円形に湾曲する場合について説明したが、フックの形状はこれに限られるものではない。
【0056】
湾曲及び/又は屈曲した形状を持ち、いずれかの場所に掛けることができる部材であれば、第1実施形態のように、両端部が下面12に接続されることで、フック2及び下面12によって環状の部分が形成される場合、第2実施形態のように、一端部のみが下面12Aに接続されると共に、他端部近傍の部分が湾曲及び/又は屈曲して一端部近傍の部分と異なる方向に向くことで、鉤状の形状をなす場合の両者を含めて、本実施形態におけるフックに含まれるものとする。
【0057】
また、いずれの実施形態においても、フックの形状を変更する場合、フックを収納可能な形状となるように収納部としての凹部の形状も変更することとなる。
【0058】
[(2) 変形例2:容器の形状の変更]
第1実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100、第2実施形態に係る衛生用薄葉紙収納容器100Aのいずれについても、円筒形状のボトル型容器である場合について説明した。この点、フックを用いて掛けた状態で使用し易いことからこのようなボトル型容器であることが最も好ましいものの、容器の形状はこれに限られるものではない。
【0059】
例えば、いずれの実施形態についても、容器の形状は、直方体状のボックス型容器であってもよい。
【0060】
この場合、ボトル型の場合と比較して容器の安定性が高いことから、下面からフックが突出した状態でフックを支えにすることで、容器を斜めに傾けて設置することも容易となる。また、この場合、傾けて設置した際の容器の安定性を高めるため。フックの形状は、第1実施形態のように両端部が下面に接続されるとともに、半円形ではなく長方形状とすることが好ましい。また、フックの表面にはシリコンゴム等の摩擦が大きい材料を使用することが好ましい。
【符号の説明】
【0061】
100、100A 衛生用薄葉紙収納容器
1、1A 容器本体
11 側面
12、12A 下面
121、121A 収納部
1211 第1取付部
13 開口部
2、2A フック
21 嵌め込み部
3、3A 蓋体
31 側面
32、32A 上面
321 凹部
322 孔部
323 第1環状壁部
324 第2取付部
33 開口部
4 開閉蓋
41 開閉蓋本体
42 第2環状壁部
5 取出部
51 凹部
52 取出孔
53 溝部
P 衛生用薄葉紙