(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122310
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】画像作成プログラムおよび情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
G06F3/12 356
G06F3/12 308
G06F3/12 373
G06F3/12 351
G06F3/12 378
G06F3/12 331
G06F3/12 357
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029780
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】楠本 直毅
(57)【要約】
【課題】印刷装置に印刷させる画像を生成するためのユーザインタフェースを提供可能な情報処理装置において、印刷装置のユーザに適したユーザインタフェースを、ユーザの手間を抑えつつユーザに提供できるようにする。
【解決手段】情報処理装置は、印刷装置に印刷させる画像を作成する画像作成機能を備える。情報処理装置は、情報処理装置に画像作成機能が搭載された後の最初の画像作成機能の開始時に、印刷装置の使用頻度を印刷装置から取得する。情報処理装置は、複数の画面のうち、取得された使用頻度に対応したいずれか1つの画面を表示する。複数の画面の各々は、印刷装置に印刷させる画像を作成するためのユーザインタフェースとして機能する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被印刷媒体に印刷を行うように構成された印刷装置と通信するように構成された通信部と、
表示部と、
記憶部と、
制御部と、
を備えた情報処理装置における、前記記憶部に記憶されて前記制御部により実行される画像作成プログラムであって、
前記画像作成プログラムは、前記制御部に、
前記画像作成プログラムが前記記憶部に記憶された後の最初の前記画像作成プログラムの起動時に、前記通信部を介して前記印刷装置から、前記印刷装置の使用頻度を示す頻度情報を取得する頻度情報取得処理と、
それぞれが異なる前記使用頻度に対応付けられた複数の画面のうち、前記頻度情報取得処理により取得された前記頻度情報が示す前記使用頻度に対応したいずれか1つの画面を、前記表示部に表示すべき画面に決定する決定処理であって、前記複数の画面の各々は、前記印刷装置に印刷させる画像を作成するためのユーザインタフェースとして機能する、決定処理と、
前記決定処理により決定された前記画面を前記表示部に表示させる表示処理と、
を実行させる画像作成プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像作成プログラムであって、
前記頻度情報は、前記使用頻度として、前記印刷装置で実際に印刷が実行された回数の総数を示す第1の値を含む、
画像作成プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像作成プログラムであって、
前記印刷装置は、長尺の前記被印刷媒体をその長さ方向に搬送させながら前記長さ方向に沿って画像を印刷し、前記画像が印刷される毎に、前記被印刷媒体における当該画像を含む領域を、自動でまたはユーザの要求に応じて切断することが可能に構成されており、
前記第1の値により示される、前記印刷装置で実際に印刷が実行された回数の総数は、前記被印刷媒体が切断された回数の総数を含む、
画像作成プログラム。
【請求項4】
請求項3に記載の画像作成プログラムであって、
前記制御部に、
前記頻度情報取得処理により取得された前記第1の値に基づいて、単位期間あたりの印刷回数を示す第2の値を算出する算出処理、
を実行させ、
前記決定処理は、前記算出処理により算出された前記第2の値に対応した前記画面を決定する、
画像作成プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載の画像作成プログラムであって、
前記複数の画面は、第1の画面及び第2の画面を含み、
前記決定処理は、前記第2の値が閾値未満である場合、前記第1の画面を、前記表示部に表示すべき画面に決定し、前記第2の値が前記閾値以上である場合、前記第2の画面を、前記表示部に表示すべき画面に決定する、
画像作成プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載の画像作成プログラムであって、
前記制御部に、
前記通信部を介して前記印刷装置から、前記印刷装置のモデルを特定可能なモデル情報を取得するモデル情報取得処理と、
前記モデル情報取得処理により取得された前記モデル情報に基づいて前記閾値を取得する閾値取得処理と、
を実行させ、
前記決定処理は、前記閾値取得処理により取得された前記閾値に基づいて、前記表示部に表示すべき画面を決定する、
画像作成プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載の画像作成プログラムであって、
互いに異なる複数の前記モデル毎に前記閾値が対応付けられたテーブルを備え、
前記閾値取得処理は、前記テーブルから前記閾値を取得する、
画像作成プログラム。
【請求項8】
請求項4~請求項7のいずれか1項に記載の画像作成プログラムであって、
前記制御部に、
前記印刷装置が生産されてからの経過時間の一部または全てを示す経年情報を取得する経年情報取得処理、
を実行させ、
前記算出処理は、前記経年情報取得処理により取得された前記経年情報に基づいて前記第2の値を算出する、
画像作成プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載の画像作成プログラムであって、
前記制御部に、
前記通信部を介して前記印刷装置から、前記印刷装置のモデルを特定可能なモデル情報を取得するモデル情報取得処理、
を実行させ、
前記経年情報取得処理は、前記モデル情報取得処理により取得された前記モデル情報に基づいて前記経年情報を取得する、
画像作成プログラム。
【請求項10】
請求項1に記載の画像作成プログラムであって、
前記制御部に、
前記画像作成プログラムが前記記憶部に記憶された後の最初の前記画像作成プログラムの起動時に前記頻度情報取得処理により前記頻度情報が取得されなかった場合に、ユーザによる、前記複数の画面のうちのいずれか1つの選択を受け付ける、選択受付処理、
を実行させ、
前記決定処理は、前記選択受付処理により前記画面が選択された場合に、その選択された画面を、前記表示部に表示すべき画面に決定すること、を含む、
画像作成プログラム。
【請求項11】
請求項1または請求項10に記載の画像作成プログラムであって、
前記頻度情報取得処理は、前記画像作成プログラムが前記記憶部に記憶された後の最初の前記画像作成プログラムの起動時に前記頻度情報が取得されなかった場合、前記頻度情報が取得されるまで、次に再び前記画像作成プログラムが起動される度に実行される、
画像作成プログラム。
【請求項12】
請求項1に記載の画像作成プログラムであって、
前記制御部に、
前記決定処理により決定された前記画面を示す画面情報を前記記憶部に保存する画面情報保存処理、
を実行させ、
前記表示処理は、前記画像作成プログラムが前記記憶部に記憶された後の2回目以降の前記画像作成プログラムの起動時に前記記憶部に前記画面情報が保存されている場合はその保存されている前記画面情報が示す前記画面を前記表示部に表示させる、ことを含む、
画像作成プログラム。
【請求項13】
請求項1に記載の画像作成プログラムであって、
前記複数の画面は、前記印刷装置に印刷させる画像のテンプレートを含み、
前記複数の画面それぞれの前記テンプレートは互いに異なる、
画像作成プログラム。
【請求項14】
被印刷媒体に印刷を行うように構成された印刷装置と通信するように構成された通信部と、
表示部と、
前記印刷装置に印刷させる画像を作成する画像作成機能を実行するように構成された制御部と、
を備えた情報処理装置であって、
前記画像作成機能は、
前記画像作成機能が前記制御部に搭載された後の最初の前記画像作成機能の開始時に、前記通信部を介して前記印刷装置から、前記印刷装置の使用頻度を示す頻度情報を取得する頻度情報取得処理と、
それぞれが異なる前記使用頻度に対応付けられた複数の画面のうち、前記頻度情報取得処理により取得された前記頻度情報が示す前記使用頻度に対応したいずれか1つの画面を、前記表示部に表示すべき画面に決定する決定処理であって、前記複数の画面の各々は、前記印刷装置に印刷させる画像を作成するためのユーザインタフェースとして機能する、決定処理と、
前記決定処理により決定された前記画面を前記表示部に表示させる表示処理と、
を含む、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷装置に印刷させる画像を情報処理装置で生成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ラベルプリンタに印刷させる画像(以下、「ラベル画像」と称する)を生成するラベル作成用アプリが開示されている。このラベル作成用アプリは、情報処理装置にインストールされ、ディスプレイに編集画面を表示させる。編集画面は、ラベル画像生成のための各種のユーザ操作を受け付けるユーザインタフェースである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ラベルプリンタで印刷されるラベル画像の態様は、当該ラベルプリンタがどのような用途あるいは仕向先で用いられているのかによって異なり得る。
例えば、ユーザが特定分野のBtoBの現場でラベルプリンタを用いている場合、当該ユーザが印刷させるラベル画像の多くは当該特定分野に特有の態様を有していることが予想される。なお、「BtoB」は「Business to Business」の略称である。
【0005】
また例えば、ユーザがホームユースでラベルプリンタを用いている場合は、当該ユーザが印刷させるラベル画像の多くはホームユース向けの態様を有していることが予想される。
そのため、ユーザの用途に合ったユーザインタフェース、換言すれば使用目的に合った所望のラベル画像を生成しやすいユーザインタフェース、がユーザに提供されると便利である。
【0006】
本開示の一局面は、印刷装置に印刷させる画像を生成するためのユーザインタフェースを提供可能な情報処理装置において、印刷装置のユーザに適したユーザインタフェースを、ユーザの手間を抑えつつユーザに提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一局面は、情報処理装置が実行可能な画像作成プログラムを提供する。情報処理装置は、通信部と、表示部と、記憶部と、制御部とを備える。通信部は、印刷装置と通信するように構成されている。印刷装置は、被印刷媒体に印刷を行うように構成されている。記憶部には、画像作成プログラムが記憶される。制御部は、記憶部に記憶されている画像作成プログラムを実行するように構成されている。
【0008】
画像作成プログラムは、制御部に、頻度情報取得処理と、決定処理と、表示処理とを実行させる。
頻度情報取得処理は、画像作成プログラムが記憶部に記憶された後の最初の当該画像作成プログラムの起動時に、通信部を介して印刷装置から頻度情報を取得する。頻度情報は、印刷装置の使用頻度を示す。
【0009】
決定処理は、複数の画面のうち、頻度情報取得処理により取得された頻度情報が示す使用頻度に対応したいずれか1つの画面を、表示部に表示すべき画面に決定する。前記複数の画面は、互いに異なる使用頻度に対応付けられている。前記複数の画面の各々は、印刷装置に印刷させる画像を作成するためのユーザインタフェースとして機能する。
【0010】
表示処理は、決定処理により決定された画面を表示部に表示させる。
印刷装置の使用頻度は、当該印刷装置のユーザの使用目的などによって異なり得る。例えば、BtoBの現場で使用されている印刷装置の使用頻度は、一般家庭で使用されている印刷装置の使用頻度よりも高い可能性がある。
【0011】
そのため、印刷装置から取得された実際の使用頻度に基づいて、当該印刷装置のユーザが当該印刷装置を主にどのようなシーンで(あるいはどのような利用目的で)使用しているのかを推定または判断することが可能である。
【0012】
あくまで一例であるが、印刷装置から取得された使用頻度が所定レベル以上であれば、当該印刷装置は主にBtoBの現場で使用されている可能性が高いと判断し、使用頻度が所定レベル未満であれば、当該印刷装置は主に一般家庭で使用されている可能性が高いと判断してもよい。
【0013】
なお、前記複数の画面が互いに異なる使用頻度に対応付けられている、とは、前記複数の画面が互いに異なる利用シーンに対応付けられている、ということを意味していてもよい。そして、前記複数の画面の各々は、対応する利用目的に応じたユーザインタフェースを備えていてもよい。
【0014】
したがって、このような画像作成プログラムが実行される情報処理装置は、印刷装置のユーザに適したユーザインタフェースを、ユーザの手間を抑えつつユーザに提供することができる。
【0015】
本開示の別の一局面は、情報処理装置を提供する。その情報処理装置は、上記の通信部と、上記の表示部と、制御部と、上記の記憶部と、制御部とを備える。制御部は、画像作成機能を実行するように構成されている。画像作成機能は、前記印刷装置に印刷させる画像を作成する機能である。画像作成機能は、頻度情報取得処理を含む。頻度情報取得処理は、画像作成機能が制御部に搭載された後の最初の当該画像作成機能の開始時に、通信部を介して印刷装置から、頻度情報を取得する。頻度情報は、印刷装置の使用頻度を示す。画像作成機能は、さらに、上記の決定処理と、上記の表示処理とを含む。
【0016】
このような情報処理装置は、上記の画像作成プログラムと同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】印刷装置におけるラベルのカット機能の説明図である。
【
図6】動作モード設定の手順を概略的に示すシーケンス図である。
【
図8】動作モード設定処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[1.実施形態]
(1-1)印刷システムの構成
図1に示すように、本実施形態の印刷システムは、情報処理装置1と、印刷装置101とを備える。情報処理装置1は、印刷装置101と通信可能に構成されている。
【0019】
印刷装置101は、画像データを含む印刷コマンドを情報処理装置1から取得すると、その画像データが示す画像を被印刷媒体121(
図2参照)に印刷することができる。本実施形態の印刷装置101は、例えば、ラベルプリンタ或いはラベルライタの形態を有する。
【0020】
即ち、
図2に例示するように、本実施形態の被印刷媒体121は、長尺且つテープ状の形態を有する。印刷装置101は、被印刷媒体121に対してその長さ方向(以下、「媒体長方向」と称する)に沿って画像を印刷するように構成されている。
【0021】
画像が印刷された被印刷媒体121は、切断及び/または剥離されて、ラベルとして使用される。ラベルは、例えば名札、ファイルの背表紙、店舗におけるプライスタグ、郵便封筒、工業用資材、備品、手帳、標識その他の様々な目的物に貼付される。以下、1つのラベルに含まれる1つの画像のことを「ラベル画像」と称する。
【0022】
情報処理装置1は、印刷コマンドを生成して印刷装置101へ送信することができる。情報処理装置1は、ラベル画像作成ソフト5aを実行できる。ラベル画像作成ソフト5aは、印刷装置101に印刷させるラベル画像を作成するためのコンピュータプログラムを含むソフトウェアである。なお、ラベル画像を作成することは、新規に作成することに限らず、作成済みのラベル画像を編集することも含む。印刷システムのユーザは、情報処理装置1において、ラベル画像作成ソフト5aを用いてラベル画像を作成することができる。
【0023】
情報処理装置1は、作成されたラベル画像の印刷指示を受けると、作成されたラベル画像を示す画像データを、印刷装置101へ送信する。より詳しくは、本実施形態の情報処理装置1は、当該画像データを含む印刷コマンドを生成し、その印刷コマンドを印刷装置101へ送信する。
【0024】
情報処理装置1は、印刷装置101とどのような通信方式を用いて通信してもよい。情報処理装置1と印刷装置101とは、例えば、互いに無線通信できてもよいし有線通信できてもよい。無線通信における通信方式は、例えば、無線LAN、Bluetoothなどを含み得る。なお、「Bluetooth」は登録商標である。有線通信における通信方式は、例えば、USB(Universal Serial Bus)、有線LANなどを含み得る。
【0025】
(1-2)情報処理装置の構成
図1に示すように、情報処理装置1は、制御部2と、表示部3と、入力部4と、記憶部5と、通信部6とを備える。制御部2は、CPU2aと、メモリ2bとを備える。プロセッサとしてのCPU2aは、メモリ2bおよび記憶部5に記憶されたコンピュータプログラムに従う処理を実行する。メモリ2bは、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有していてもよい。
【0026】
記憶部5は、例えばソリッドステートドライブ(SSD)及びハードディスクドライブ(HDD)等のストレージを含み、各種のコンピュータプログラム及びデータを記憶する。本実施形態では、記憶部5に記憶されているプログラムは、オペレーティングシステムとプリンタドライバとを含む。プリンタドライバは、情報処理装置1から印刷装置101を制御するためのソフトウェアである。
【0027】
記憶部5には、さらに、前述のラベル画像作成ソフト5aが記憶される。ラベル画像作成ソフト5aは、画像作成機能を実現させるためのソフトウェアである。画像作成機能は、印刷システムのユーザの操作に基づいてラベル画像を生成し、そのラベル画像を示す画像データを含む印刷コマンドをプリンタドライバを介して印刷装置101へ送信することを含む。ラベル画像作成ソフト5aを制御部2が実行することにより画像作成機能が実現される。本実施形態では、オペレーティングシステム、プリンタドライバ及びラベル画像作成ソフト5aは、情報処理装置1にインストールされて使用される。
【0028】
なお、ラベル画像作成ソフト5aは、プリンタドライバの機能の一部または全てを備えていてもよい。つまり、ラベル画像作成ソフト5aは、作成した画像データを、当該ラベル画像作成ソフト5aとは別のアプリケーションソフトウェアを介さずに印刷装置101へ送信するように構成されていてもよい。
【0029】
また、以下の説明では、プログラムを実行する主体(例えば情報処理装置1においては制御部2)のことを、単にプログラム名あるいはソフトウェア名で記載する場合がある。例えば、「ラベル画像作成ソフト5aは」という記載は、詳しくは「ラベル画像作成ソフト5aを実行する制御部2は」を意味する場合がある。
【0030】
ラベル画像作成ソフト5aは、記憶部5にどのように記憶されてもよい。ラベル画像作成ソフト5aは、例えば、CD,DVD,USBメモリなどの記憶媒体から情報処理装置1に読み込まれて記憶部5に記憶されてもよい。また例えば、ラベル画像作成ソフト5aは、所定のサーバ(例えば印刷装置101のベンダが管理するサーバ)からネットワークを介して情報処理装置1にダウンロードされて記憶部5に記憶されてもよい。また例えば、ラベル画像作成ソフト5aは、情報処理装置1の出荷時に予め記憶部5に記憶されていてもよい。
【0031】
表示部3は、情報処理装置1のユーザへ各種画面を表示するように構成されている。表示部3の例には、液晶ディスプレイが含まれる。各種画面の例には、後述する第1ホーム画面20(
図3参照)、第2ホーム画面26(
図4参照)及び編集画面30(
図5参照)が含まれる。
【0032】
入力部4は、例えばキーボード及びポインティングデバイス等の、情報処理装置1に対するユーザからの入力操作を受け付けるための一つ以上の入力デバイスを備える。入力部4は、具体的には、例えばマウスを備えていてもよい。また例えば、入力部4は、タッチパネルを備えていてもよい。タッチパネルは、表示部3における、画像が表示される領域の全体またはほぼ全体に重畳して配置されていてもよい。入力部4がキーボードを備えている場合、そのキーボードは、いわゆるハードウェアキーボードであってもよいし、いわゆるソフトウェアキーボード(またはスクリーンキーボード)であってもよい。
【0033】
通信部6は、印刷装置101の通信部105と前述の通信方式に従って無線通信または有線通信するように構成されている。前述の印刷コマンドは通信部6から送信される。
情報処理装置1は、例えば、据え置き型のパーソナルコンピュータの形態であってもよいし、容易に持ち運びが可能ないわゆるノートパソコン、タブレット、スマートフォンなどの形態であってもよい。
【0034】
(1-3)印刷装置の構成
図1に示すように、印刷装置101は、制御部102と、表示部103と、入力部104と、通信部105と、印刷部106とを備える。
【0035】
制御部102は、CPU102aと、メモリ102bとを備える。メモリ102bは、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有していてもよい。メモリ102bにおける不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリ)に、印刷装置101の各種機能を実現するためのコンピュータプログラム及びデータ等が記憶されている。プロセッサとしてのCPU102aは、メモリ102bに記憶されたコンピュータプログラムに従う処理を実行することにより、印刷装置101全体を統括制御する。
【0036】
メモリ102bには、モデル情報が記憶されている。モデル情報は、当該印刷装置101のモデル(即ち型式)を特定可能な情報であり、本実施形態ではモデル名を示す。メモリ102bには、さらに、頻度情報が記憶される。頻度情報は、印刷装置101の使用頻度を直接又は間接的に示すどのような情報であってもよい。本実施形態では、使用頻度は、後述する総カット回数である。
【0037】
表示部103は、印刷装置101を操作するユーザへ各種情報を表示する。表示部103は、例えば、ランプあるいは液晶ディスプレイなどの1つ以上の表示デバイスを備えていてもよい。
【0038】
入力部104は、ユーザからの各種入力操作を受け付ける。入力部104は、例えば、押しボタン、キーボード、タッチパネルなどの1つ以上の入力デバイスを備えていていもよい。
【0039】
通信部105は、情報処理装置1の通信部6と前述の通信方式に従って無線通信または有線通信するように構成されている。前述の印刷コマンドは通信部105で受信される。
印刷部106は、制御部102に制御されて、被印刷媒体121に画像を印刷するように構成される。情報処理装置1からの印刷コマンドを印刷装置101が受信した場合、印刷部106は、印刷コマンドに含まれている画像データが示すラベル画像を被印刷媒体121に印刷する。印刷部106は、熱転写方式、感熱方式、インクジェット方式及びレーザー方式などの各種印刷方式のいずれかを用いて画像を印刷する。本実施形態の印刷部106は、例えば、熱転写方式によって被印刷媒体121へ画像を印刷するように構成されていてもよい。
【0040】
本実施形態では、被印刷媒体121の表面に画像が印刷される。被印刷媒体121の裏面には粘着剤が塗布されており、その粘着剤は剥離紙によって覆われている。なお、被印刷媒体121が粘着剤を有することは必須ではない。被印刷媒体121は、ラベル画像を印刷可能などのような形態を有していてもよい。
【0041】
図2に例示するように、本実施形態の被印刷媒体121は、当該被印刷媒体121が巻回された媒体ロール120の形態で提供される。媒体ロール120は、カセット(不図示)に収容されている。カセットは、印刷装置101に着脱自在に装着される。印刷部106は、カセットから被印刷媒体121を引き出しながら(つまり被印刷媒体121を搬送しながら)、被印刷媒体121にラベル画像を印刷する。被印刷媒体121における、ラベル画像が印刷された部分は、印刷装置101に設けられた排出口111から排出される。
【0042】
印刷装置101は、さらに、カッター112及びカットボタン113を備える。カッター112は、被印刷媒体121のうち排出口111から排出されている領域、即ち印刷されたラベル画像を含む領域(以下、「印刷済み領域」と称する)を、切断する。カットボタン113は、ユーザにより操作される。カットボタン113は、ユーザによる、被印刷媒体121の切断要求を受ける。
【0043】
本実施形態の印刷装置101は、自動切断機能及び手動切断機能を備える。自動切断機能は、一群のラベル画像が印刷される毎に、自動的にカッター112を作動させて、被印刷媒体121を切断することを含む。一群のラベル画像が印刷された印刷済み領域が、媒体ロール120から分離される。
【0044】
一群のラベル画像は、1つ又は複数のラベル画像に設定される。一群のラベル画像は、被印刷媒体121を切断する位置またはタイミングを決定付ける。一群のラベル画像が例えば1つのラベル画像に設定されている場合、1つのラベル画像が印刷される毎に、被印刷媒体121が切断される。また例えば、一群のラベル画像がN個(Nは2以上の自然数)に設定されている場合、N個のラベル画像が印刷される毎に、被印刷媒体121が切断される。一群のラベル画像におけるラベル画像の数はどのように設定されてもよい。例えばユーザが任意に設定可能であってもよいし、順次印刷される複数のラベル画像の相互間の関連性に応じて自動で設定されてもよい。
【0045】
手動切断機能は、一群のラベル画像が印刷される毎に被印刷媒体121の搬送を停止させることと、被印刷媒体121の搬送が停止されている間にカットボタン113が操作された場合にカッター112を作動させて被印刷媒体121を切断することと、を含む。自動切断機能及び手動切断機能はいずれも制御部102により制御され、実行される。
【0046】
なお、カッター112は、被印刷媒体121を、媒体ロール120から完全に切り離されるように切断することができる。カッター112は、さらに、ハーフカット機能を備える。ハーフカット機能は、被印刷媒体121が粘着剤及び剥離紙を備えた形態である場合に、剥離紙以外の部分(以下、「シール部分」と略称する)を切断して剥離紙は切断しないことを含む。ハーフカット機能は、換言すれば、シール部分にスリットを入れることによって、複数のラベルが連なった状態を維持させつつ、ラベル毎に対応するシール部分を容易に剥離できるようにする機能であるといえる。
【0047】
制御部102は、通信部105を介して印刷コマンドを受信すると、印刷部106を制御して、カセットから被印刷媒体121を引き出させながら被印刷媒体121にラベル画像を印刷させる。これにより、ラベル画像毎にラベルが作成される。
【0048】
印刷コマンドに、複数のラベル画像の画像データが含まれている場合、印刷装置101は、複数のラベル画像を、被印刷媒体121にその搬送方向に沿って1つずつ順次印刷する。即ち、複数のラベルを連続的に生成する。なお、搬送方向は前述の媒体長方向と同じである。
【0049】
ユーザは、自動切断機能または手動切断機能を任意に有効化することができる。自動切断機能が有効化されている場合、一群のラベル画像が印刷されて排出される毎に、その排出された部分がカッター112により自動で切断される。手動切断機能が有効化されている場合、一群のラベル画像が印刷されて排出される毎に、被印刷媒体121の搬送が一時停止される。そして、カットボタン113が操作されると、その排出された部分がカッター112により切断される。手動切断機能により被印刷媒体121が切断された後は、更に印刷すべきラベル画像があれば被印刷媒体121の搬送が再開されてそのラベル画像が印刷される。
【0050】
本実施形態の印刷装置101は、ラベル画像の総印刷回数を累積的に算出して記憶するように構成されている。具体的には、制御部102は、印刷を実行する度に、総印刷回数を1つずつ増加させていく。何をもって「1回」の印刷が行われたものとして扱うかについては、どのように決められていてもよい。
【0051】
本実施形態では、一例として、ラベル画像が印刷された被印刷媒体121がカッター112により切断される度に、1回の印刷が行われたものとして扱われる。つまり、本実施形態では、カッター112により被印刷媒体121が切断された回数(以下、「カット回数」と称する)が、印刷回数として扱われる。そのため、本実施形態では、総印刷回数として、カット回数の累積値である総カット回数が算出される。
【0052】
具体的には、制御部102は、印刷装置101が生産されて当該制御部102が初めて起動された後、被印刷媒体121がカッター112で切断される毎に、総カット回数を1回ずつ増加(即ち総印刷回数を1回ずつ増加)させていく。算出された総カット回数は保存される。保存されている総カット回数は、印刷が実行される度(即ち被印刷媒体121の切断が行われる度)に、新たに算出された総カット回数に更新される。
【0053】
本実施形態の制御部102は、自動切断機能及び手動切断機能のどちらによって被印刷媒体121が切断されても、1回の切断としてカウントして、総カット回数を増加させる。ただし、自動切断機能及び手動切断機能のいずれか一方による切断のみをカット回数として扱うようにしてもよい。
【0054】
(1-4)ラベル画像作成ソフトによる画像作成機能
(1-4-1)機能概要
ラベル画像作成ソフト5aは、起動されると、表示部3に、ホーム画面を表示する。本実施形態では、第1ホーム画面20(
図3参照)及び第2ホーム画面26(
図4参照)の、2種類のホーム画面が用意されている。ラベル画像作成ソフト5aは、第1ホーム画面20及び第2ホーム画面26のうちの何れか一方を、表示部3に表示すべきホーム画面に決定して、表示部3に表示する。
【0055】
より具体的には、ラベル画像作成ソフト5aは、起動されると、ラベル画像作成ソフト5aの動作モードを、第1モードまたは第2モードに設定する。動作モードが第1モードに設定されると、第1ホーム画面20が表示され、動作モードが第2モードに設定されると、第2ホーム画面26が表示される。
【0056】
第1,第2ホーム画面20,26の各々は、画像作成機能におけるいわゆるポータル画面として機能する。換言すれば、第1,第2ホーム画面20,26の各々は、ラベル画像を作成するためのユーザインタフェースとして機能する。ユーザは、第1ホーム画面20または第2ホーム画面26を起点として各種入力操作を行うことで、各種のラベル画像を生成することができる。
【0057】
第1ホーム画面20は、オブジェクト選択領域21と、第1タブ22と、第2タブ23とを備える。以下、「オブジェクト」のことを「OBJ」と称する。OBJ選択領域21には、1つ以上のラベルファイルOBJが表示される。
【0058】
ユーザは、第1タブ22または第2タブ23を入力部4を介して選択することができる。
図3は、第1タブ22が選択されている状態を例示している。第1タブ22が選択されると、OBJ選択領域21に、複数のテンプレートOBJ(例えば
図3に例示するテンプレートOBJ24a,24b,24c・・・)が表示される。
【0059】
複数のテンプレートOBJには、互いに異なる種類のラベル画像のテンプレートがそれぞれ対応付けられている。ユーザは、所望のテンプレートが対応付けられたテンプレートOBJを入力部4を介して選択することができる。いずれかのテンプレートOBJが選択されると、表示部3に、後述する編集画面30(
図5参照)が表示される。このとき、編集画面30には、選択されたテンプレートを示すラベル画像OBJ32a(
図5参照)が表示される。
【0060】
ユーザは、そのラベル画像OBJ32aを適宜編集することで、テンプレートを利用したラベル画像を容易に作成することができる。そして、作成したラベル画像を印刷装置101で印刷させることができる。また、作成したラベル画像を、当該ラベル画像の画像データを含むラベルファイルの形態で保存することもできる。
【0061】
第2タブ23が選択されると、OBJ選択領域21に、作成済ファイルOBJ(不図示)が表示される。作成済ファイルOBJは、過去にユーザにより保存されたラベルファイルが対応付けられている。作成済ファイルOBJが選択されると、表示部3に編集画面30が表示される。このとき、編集画面30には、選択された作成済ファイルOBJに対応付けられたラベル画像のラベル画像OBJ32aが表示される。ユーザは、そのラベル画像OBJ32aを適宜編集することで、過去に作成したラベル画像を編集することができる。また、編集したラベル画像を、印刷装置101で印刷させたり、ラベルファイルの形態で保存したりすることもできる。
【0062】
第2ホーム画面26は、基本的には、第1ホーム画面20と同様に構成されている。第2ホーム画面26が第1ホーム画面20と異なるのは、テンプレートOBJの属性である。即ち、第1ホーム画面20には、第1属性のテンプレートOBJが表示され、第2ホーム画面26には、第2属性のテンプレートOBJが表示される。第1属性及び第2属性は、印刷装置101の互いに異なる用途あるいは仕向先に対応付けられている。具体的には、本実施形態では、第1属性はホームユースに対応付けられており、第2属性は特定の用途(例えば電気設備分野のBtoB向け)に対応付けられている。
【0063】
そのため、第1ホーム画面20には、ホームユース向けの複数のテンプレートにそれぞれ対応した複数のテンプレートOBJが表示される。一方、第2ホーム画面26には、特定の用途向けの複数のテンプレートにそれぞれ対応した複数のテンプレートOBJ(例えば
図4に例示するテンプレートOBJ27a、27b・・・)が表示される。
【0064】
そのため、主にホームユース向けのラベルを作成するために印刷装置101を使用しているユーザにとっては、第1ホーム画面20が優先的に表示されるのがよいと言える。また、印刷装置101が例えば、ホームユース向けを想定してホームユースに適した機能や構造を備えている場合、その印刷装置101はホームユースを目的に使用されることが多いことが予想される。そのため、そのような印刷装置101を使用するユーザに対しても、第1ホーム画面20を優先的に表示させるのがよいと言える。
【0065】
逆に、主に特定の用途向けのラベルを作成するために印刷装置101を使用しているユーザにとっては、第2ホーム画面26が優先的に表示されるのがよいと言える。また、印刷装置101が例えば、特定の用途または特定の仕向先での使用を想定した機能や構造を備えている場合、その印刷装置101はその特定の用途或いは特定の仕向先で使用されることが多いことが予想される。そのため、そのような印刷装置101を使用するユーザに対しても、第2ホーム画面26を優先的に表示させるのがよいと言える。
【0066】
そこで、本実施形態のラベル画像作成ソフト5aは、当該ラベル画像作成ソフト5aが記憶部5に記憶された後(換言すれば画像作成機能が情報処理装置1に搭載された後)の最初の当該ラベル画像作成ソフト5aの起動時(以下、「初回起動時」と称する)に、後述する手順で、自身の動作モードを、第1モードまたは第2モードに決定する。換言すれば、第1,第2ホーム画面20,26のどちらを表示させるべきかを決定する。そして、動作モードを第1モードに決定した場合、表示部3に、第1ホーム画面20を表示させる。一方、動作モードを第2モードに決定した場合は、表示部3に、第2ホーム画面26を表示させる。
【0067】
編集画面30は、編集領域35を含む。編集領域35は、水平ルーラ30aと、垂直ルーラ30bと、画像表示領域36とを含む。水平ルーラ30a及び垂直ルーラ30bは、本実施形態では例えば、1ミリメートル毎に刻まれた目盛を有する。
【0068】
画像表示領域36は、ラベルOBJ32が表示される。ラベルOBJ32は、印刷装置101に印刷させるラベル画像を示すラベル画像OBJ32aと、そのラベル画像OBJ32aを配置可能な領域を示す入力枠32bとを含む。
【0069】
ラベルOBJ32は、ラベル画像が印刷装置101で実際に印刷された場合の印刷結果、即ちラベル画像が印刷されたラベルを、仮想的に示す。ラベルOBJ32は、各ルーラ30a,30bで示されるサイズとラベルの実際のサイズ(即ち被印刷媒体121及びラベル画像の実際のサイズ)とが一致するように表示される。入力枠32bは、ラベルOBJ32の外縁に沿うように表示される。
【0070】
ユーザは、入力部4を介してラベル画像OBJ32aを編集(ひいてはラベル画像を編集)することができる。具体的には、ラベルOBJ32の入力枠32b内を適宜タップまたはクリック等することで、編集画面30を、ラベル画像OBJ32aを編集可能な編集モードに移行させることができる。編集モード中、ユーザは、入力部4を介して、入力枠32b内のラベル画像OBJ32aを編集することができる。
【0071】
ラベル画像作成ソフト5aは、ラベル画像を生成するための複数の編集機能を備えている。複数種類の編集機能は、例えば、ラベル画像にテキストを挿入するテキスト挿入機能、ラベル画像にフレームを挿入するフレーム挿入機能、ラベル画像に図形を挿入する図形挿入機能、ラベル画像にバーコードを挿入するバーコード挿入機能などが含まれる。
【0072】
編集画面30は、ツールバー40を含む。ツールバー40には、
図5に例示されているように、複数の編集機能が対応付けられた複数の編集機能OBJが表示される。ユーザは、所望の編集機能が対応付けられた編集機能OBJを選択することで、その編集機能を利用してラベル画像OBJ32aを編集することができる。
図5は、フレーム挿入機能によってフレームが挿入され、且つテキスト挿入機能によってテキストが挿入された、ラベル画像OBJ32aを例示している。
【0073】
(1-4-2)動作モードの設定
次に、ラベル画像作成ソフト5aによる動作モードの設定について、
図6を参照して具体的に説明する。ラベル画像作成ソフト5aは、初回起動時、即ち当該ラベル画像作成ソフト5aが記憶部5に記憶された後の最初の起動要求を受けた場合、印刷装置101へ、本体情報取得コマンドを送信する(S210)。より詳しくは、本実施形態では、本体情報取得コマンドはプリンタドライバを介して、通信部6から送信される。なお、起動要求は例えばユーザによる入力操作によって発生する。
【0074】
印刷装置101は、本体情報取得コマンドを受信すると、本体情報を情報処理装置1へ送信する。ラベル画像作成ソフト5aは、印刷装置101から送信された本体情報取得コマンドを受信する(S220)。本実施形態では、本体情報は、頻度情報及びモデル情報を含む。前述の通り、頻度情報は総カット回数を示し、モデル情報は印刷装置101のモデル名を示す。
【0075】
ラベル画像作成ソフト5aは、本体情報を受信すると、本体情報に基づいてモード決定処理を実行する(S230)。モード決定処理は、動作モードを決定する処理である。モード決定処理の具体的内容は次の通りである。
【0076】
即ち、ラベル画像作成ソフト5aは、経年情報を取得する。経年情報は、印刷装置101が生産されてからの経過時間の一部または全てを示す。経年情報が示す期間(以下、「経年期間」と称する)は、印刷装置101が生産されてから現在までの間の、どの期間を示していてもよい。つまり、経年期間の始期はどのように決められてもよい。
【0077】
経年期間の始期は、例えば、印刷装置101に対応するモデルが初めて生産、出荷または販売された、月、日または日時であってもよい。あるいは、経年期間の始期は、当該印刷装置101自体が実際に生産、出荷または販売された、月、日または日時であってもよい。あるいは、経年期間の始期は、当該印刷装置101においてユーザにより初めて印刷が実行された月、日または日時であってもよい。
【0078】
本実施形態では、一例として、経年期間の始期は、印刷装置101に対応するモデルが初めて生産された年月(以下、「生産年月」と称する)である。
ラベル画像作成ソフト5aは、印刷装置101から取得されたモデル情報に基づいて生産年月を取得し、その生産年月に基づいて経年期間を算出する。具体的には、ラベル画像作成ソフト5aは、
図7に例示するモデル情報テーブルを有している。ラベル画像作成ソフト5aは、モデル情報テーブルから、印刷装置101のモデルに対応した生産年月を取得する。
【0079】
モデル情報テーブルでは、互いに異なる複数のモデル毎に、その生産年月と閾値とが対応付けられている。
図7において、モデル名「PT-AAAA」の印刷装置は、主にホームユースを想定して設計されており、ホームユースに適した機能や使い勝手を有している。そのため、このモデル名「PT-AAAA」の印刷装置を使用しているユーザは、ホームユースを主目的に使用している可能性が高い。一方、モデル名「TC-FFFF」の印刷装置は、主に特定用途での使用を想定して設計されており、特定用途に適した機能や使い勝手を有している。そのため、このモデル名「TC-FFFF」の印刷装置を使用しているユーザは、特定用途で使用している可能性が高い。モデル名「PT-BBBB」の印刷装置は、ホームユース及び特定用途の両方を想定して設計されている。
【0080】
ラベル画像作成ソフト5aは、印刷装置101のモデルに対応した生産年月をモデル情報テーブルから取得すると、その生産年月と現在の年月とから、経年期間を算出する。具体的には、生産年月から現在の年月までの期間を、経年期間として算出する。
【0081】
例えば、印刷装置101のモデル名が「PT-AAAA」である場合、生産年月が2020年9月である。そのため、現在の年月が例えば2023年1月である場合、経年期間は、2年4ヶ月である。また例えば、印刷装置101のモデル名が「TC-FFFF」である場合、生産年月が2018年2月である。そのため、現在の年月が例えば2023年1月である場合、経年期間は、4年11ヶ月である。また例えば、印刷装置101のモデル名が「PT-BBBB」である場合、生産年月が2019年9月である。そのため、現在の年月が例えば2023年1月である場合、経年期間は、3年4ヶ月である。
【0082】
なお、経年期間の始期及び/または経年情報は、どのように取得されてもよい。例えば、経年期間の始期及び/または経年情報は、印刷装置101に記憶されていて印刷装置101から取得されてもよい。また例えば、ネットワークを通じて外部のサーバから取得されてもよい。
【0083】
ラベル画像作成ソフト5aは、さらに、算出された経年期間と、印刷装置101から取得された総カット回数とに基づいて、単位期間あたりのカット回数(即ち印刷回数)を算出する。単位期間はどのような長さであってもよい。例えば月単位或いは年単位での所定の長さが単位期間に決められていてもよい。本実施形態では、単位期間は例えば1年である。そのため、本実施形態では、単位期間あたりの印刷回数のことを、「年間カット回数」と称する。
【0084】
ラベル画像作成ソフト5aは、総カット回数を経年期間で除することにより年間カット回数を算出する。年間カット回数の算出においては、本実施形態では、経年期間が小数第一位までの数値に換算されて使用される。例えば、0ヶ月~8ヶ月は「0.0」~「0.8」にそれぞれ換算される。9ヶ月~12ヶ月は、本実施形態では一律に「0.9」に換算される。なお、このような換算はあくまで一例であり、経年期間の数値換算はどのように行われてもよい。
【0085】
例えば、印刷装置101のモデル名が「PT-AAAA」であって、取得された総カット数が12000回であることを想定する。この場合、経過期間2年4ヶ月が「2.4」に換算される。そして、12000を2.4で除する演算が行われる。これにより、年間カット回数が「5000」として算出される。
【0086】
また例えば、印刷装置101のモデル名が「TC-FFFF」であって、取得された総カット数が50000回であることを想定する。この場合、経過期間4年11ヶ月が「4.9」に換算される。そして、50000を4.9で除する演算が行われる。これにより、年間カット回数が約「10200」として算出される。
【0087】
また例えば、印刷装置101のモデル名が「PT-BBBB」であって、取得された総カット数が100000回であることを想定する。この場合、経過期間3年4ヶ月が「3.4」に換算される。そして、100000を3.4で除する演算が行われる。これにより、年間カット回数が約「29400」として算出される。
【0088】
このようにして印刷装置101の年間カット回数を算出すると、ラベル画像作成ソフト5aは、算出した年間カット回数と閾値とに基づいて、動作モードを決定する。閾値はどのように決定されてもよく、モデルに関係なく同じ値が用いられてもよいが、本実施形態では、モデル毎に閾値が設定されている。具体的には、
図7に例示するように、モデル情報テーブルにおいて、モデル毎に閾値が設定されている。
【0089】
ラベル画像作成ソフト5aは、印刷装置101のモデルに対応した閾値をモデル情報テーブルから取得する。そして、年間カット回数がその閾値未満である場合は、動作モードを第1モードに設定する。一方、年間カット回数が閾値以上である場合は、動作モードを第2モードに設定する。つまり、これから使用しようとしている印刷装置の過去の使用頻度が低い場合は、その印刷装置は主にホームユース向けで使用されている可能性が高いことが予想されることから、第1ホーム画面20を表示させるべく、動作モードが第1モードに設定される。一方、過去の使用頻度が高い場合は、その印刷装置は主に特定用途で使用されている可能性が高いことが予想されることから、第2ホーム画面26を表示させるべく、動作モードが第2モードに設定される。つまり、第1ホーム画面20は比較的低い使用頻度に対応したホーム画面であって、第2ホーム画面26は比較的高い使用頻度に対応したホーム画面であると言える。
【0090】
本実施形態では、各閾値は、対応するモデルの主用途などを考慮して決定されている。例えば、モデル名が「PT-AAAA」である場合、個人ユーザがホームユース目的で使用する可能性が高いことが予想される。そのため、ホームユース向けのホーム画面を優先的にユーザに提供するのが好ましいと考えられる。そこで、本実施形態では、「PT-AAAA」の印刷装置に対しては、第1モードに設定されやすいように比較的高めの閾値が設定されている。
【0091】
一方、例えば、モデル名が「TC-FFFF」である場合、特定の業務に従事しているユーザが当該特定の業務に対応した特定用途で使用する可能性が高いことが予想される。そのため、特定用途向けのホーム画面を優先的にユーザに提供するのが好ましいと考えられる。そこで、本実施形態では、「TC-FFFF」の印刷装置に対しては、第2モードに設定されやすいように比較的低めの閾値が設定されている。
【0092】
このようにして動作モードを決定すると、ラベル画像作成ソフト5aは、モード設定処理を実行する(S240)。具体的には、動作モードを、決定された第1モード又は第2モードに設定する。さらに、ラベル画像作成ソフト5aは、モード保存処理を実行する(S250)。具体的には、決定した動作モードを示すモード情報を記憶部5に保存する。
【0093】
そして、ラベル画像作成ソフト5aは、ホーム画面表示処理を実行する(S260)。具体的には、設定された動作モードに応じたホーム画面を表示部3に表示させる。動作モードが第1モードに設定された場合は第1ホーム画面20が表示され、動作モードが第2モードに設定された場合は第2ホーム画面26が表示される。これにより、ユーザは、表示部3に表示されたホーム画面を視認できる。そして、ユーザは、そのホーム画面を起点にラベル画像を生成することができる。
【0094】
このようにして初回起動時に動作モードが設定されると、2回目以降の起動時には、S210~S250の処理が行われることなく、ホーム画面表示処理が実行される(S410)。この場合のホーム画面表示処理では、保存されているモード情報を読み込んで、そのモード情報が示す動作モードに対応したホーム画面が表示される。
【0095】
(1-4-3)動作モード設定処理
上述した動作モードの設定は、制御部2が
図8の動作モード設定処理を実行することにより実現される。動作モード設定処理は、ラベル画像作成ソフト5aの機能の1つである。つまり、ラベル画像作成ソフト5aは、
図8の動作モード設定処理に対応するプログラムモジュールを備えている。
【0096】
制御部2は、ラベル画像作成ソフト5aの起動要求を受けると、
図8の動作モード設定処理を実行する。なお、
図8において、
図7の処理と共通する処理については、
図7と同じ符号が付されている。
【0097】
制御部2は、動作モード設定処理を開始すると、S200で、今回のラベル画像作成ソフト5aの起動が初回起動であるか否か判断する。初回起動である場合は、制御部2は、S205に移行する。S205では、制御部2は、情報処理装置1に印刷装置101が接続されているか否かを判断する。ここでいう「接続されている」とは、有線または無線にて通信可能な状態であることを意味する。
【0098】
印刷装置101が情報処理装置1に接続されている場合、制御部2は、S207に移行する。S207では、制御部2は、未接続フラグをクリアする。なお、未接続フラグは、後述するS270でセットされる。そして、制御部2は、S210~S260の処理を実行することで、動作モードを設定し、設定された動作モードに応じたホーム画面を表示部3に表示する。S210~S260の処理の内容については
図6を参照して既に詳細に説明したため、ここではその説明を省略する。
【0099】
S205で、印刷装置101が情報処理装置1に接続されていない場合、制御部2は、S270に移行する。S270では、制御部2は、未接続フラグをセットする。続くS280で、制御部2は、マニュアルでのモード決定処理を実行する。具体的には、制御部2は、動作モードをユーザに選択させるためのユーザインタフェースを表示部3に表示し、ユーザの選択操作を受け付ける。そして、ユーザにより選択された第1又は第2モードを、動作モードに決定する。S280の処理後、制御部2は、S240に移行する。S280からS240に移行してきた場合、制御部2は、S280で決定された動作モードを設定する。
【0100】
S200で、今回のラベル画像作成ソフト5aの起動が初回起動ではない場合、制御部2は、S290に移行する。S290では、制御部2は、未接続フラグがセットされているか否かを判断する。未接続フラグがセットされていない場合は、制御部2は、S260に移行する。この場合のS260の処理は、
図6におけるS410の処理に対応する。即ち、制御部2は、記憶部5に保存されているモード情報を読み込み、そのモード情報が示す動作モードに対応したホーム画面を表示する。
【0101】
S290で未接続フラグがセットされている場合は、制御部2は、S300で、情報処理装置1に印刷装置101が接続されているか否かを判断する。S300の処理はS205の処理と同様である。
【0102】
S300で、印刷装置101が接続されていない場合は、制御部2は、S260で、保存されている動作モードに応じたホーム画面を表示する。S300で、印刷装置101が接続されている場合は、制御部2は、S207に移行する。つまり、印刷装置101が接続されたことが確認できたことから、S207で未接続フラグをクリアした上で、S210移行の処理に進む。これにより、印刷装置101の過去の使用頻度に応じた動作モード、換言すれば印刷装置101のユーザによる印刷装置101の主用途に応じた動作モード、が設定される。
【0103】
(1-5)実施形態の効果
以上説明した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)ラベル画像作成ソフト5aは、当該ラベル画像作成ソフト5aの初回起動時に、印刷装置101から総カット回数を取得する。そして、ラベル画像作成ソフト5aは、取得した総カット回数に基づいて動作モードを設定する。総カット回数は、印刷装置101の用途あるいは仕向先に関連している。そのため、総カット回数から、印刷装置101のユーザは当該印刷装置101を主にどのような用途で使用しているかを推測できる。そのため、ラベル画像作成ソフト5aは、総カット回数に基づいて、ユーザの手間を抑えつつユーザに適した動作モードを設定でき、それによりユーザに適したホーム画面をユーザに提供することができる。
【0104】
(1b)ラベル画像作成ソフト5aは、総カット回数から年間カット回数を算出し、その年間カット回数に基づいて動作モードを設定する。年間カット回数は、一定期間あたりの平均的な使用頻度を示す。そのため、ラベル画像作成ソフト5aは、ユーザに適した動作モードをより適切に設定することができる。
【0105】
(1c)ラベル画像作成ソフト5aは、年間カット回数と閾値との比較結果に基づいて動作モードを設定する。そのため、ラベル画像作成ソフト5aは、ユーザに適した動作モードを容易に設定することができる。
【0106】
(1d)閾値は、モデル毎に個別に用意されている。そして、各閾値は、対応するモデルの主用途などを考慮して決定されている。そのため、ユーザによる主な用途及び印刷装置101において想定されている(つまりベンダーが想定している)主な用途が考慮されたより適切な動作モードを設定することができる。
【0107】
(1e)情報処理装置1が印刷装置101と通信できない状態でラベル画像作成ソフト5aが初回起動された場合、ユーザ操作により動作モードが設定される。そのため、このような場合においても、ユーザに適した動作モードを設定することができる。
【0108】
(1-6)文言の対応関係
ラベル画像作成ソフト5aは本開示における画像作成プログラムの一例に相当する。総印刷回数及び総カット回数は本開示における第1の値の一例に相当する。年間カット回数は本開示における第2の値の一例に相当する。
【0109】
S210~S220は本開示における頻度情報取得処理及びモデル情報取得処理の一例に相当する。S230及びS280の各々は本開示における決定処理の一例に相当する。S230はさらに本開示における経年情報取得処理、算出処理及び閾値取得処理の一例に相当する。S250は本開示における画面情報保存処理の一例に相当する。S260は本開示における表示処理の一例に相当する。S280の処理はさらに本開示における選択受付処理の一例に相当する。
【0110】
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0111】
(2-1)上記実施形態では、被印刷媒体121の切断回数が印刷回数と同義として扱われた。即ち、総カット回数が総印刷回数として扱われ、総カット回数に基づいてホーム画面が決定された。
【0112】
しかし、総カット回数以外のパラメータが総印刷回数として用いられてもよい。例えば、1つのラベル画像が印刷されることが、1回の印刷として扱われてもよい。つまり、1つのラベル画像が印刷される毎に総印刷回数が1回ずつ増加されてもよい。あるいは、1群のラベル画像が印刷されることが、1回の印刷として扱われてもよい。つまり、1群のラベル画像が印刷される毎に総印刷回数が1回ずつ増加されてもよい。
【0113】
(2-2)頻度情報は、総カット回数に限定されない。頻度情報は、印刷装置101の使用頻度を直接又は間接的に示すどのような情報であってもよい。例えば、頻度情報は、印刷装置101の稼働時間の累積値であってもよい。稼働時間とは、印刷装置101に電源が投入されて動作している時間を意味する。印刷装置101がスリープモードを備えている場合、スリープモードに設定されている時間は稼働時間から省かれてもよい。
【0114】
(2-3)上記実施形態では、印刷装置101からモデル情報が取得され、取得されたモデル情報及びモデル情報テーブルに基づいて、閾値が取得された。しかし、閾値はどのように取得されてもよい。例えば、取得されたモデル情報に対応する閾値を、ネットワークを通じて外部のサーバから取得してもよい。また例えば、印刷装置101に閾値が保持されていてもよい。そして、ラベル画像作成ソフト5aは、印刷装置101からその閾値を取得してもよい。
【0115】
(2-4)上記実施形態では、第1モード及び第2モードの2種類の動作モードが択一的に設定されることを示したが、動作モードの種類は3種類以上であってもよい。その場合、例えば複数の閾値を用いて動作モードを決定してもよい。
【0116】
(2-5)上記実施形態では、カセットタイプのカートリッジを装着するように構成された印刷装置101を例示したが、本開示の技術は、カセットタイプとは異なるカートリッジを装着するように構成された印刷装置にも適用可能である。また、本開示の印刷装置は、ラベルプリンタまたはラベルライタの形態の印刷装置に限定されるものではない。つまり、本開示の技術は、長尺状の被印刷媒体に画像を印刷するように構成された印刷装置への適用に限定されるものではない。
【0117】
(2-6)ラベル画像作成ソフト5aのベンダーは、必要に応じてラベル画像作成ソフト5aを更新することができる。ベンダーは、ラベル画像作成ソフト5aを更新した場合、その更新後の新たなラベル画像作成ソフト5aをユーザに提供する。或いは、ラベル画像作成ソフト5aのうちの、更新された部分を含む一部プログラムモジュユール部分をユーザに提供してもよい。
【0118】
このようなラベル画像作成ソフト5aの更新には、閾値の更新が含まれてもよい。具体的に、例えば、モデル毎に、販売状況や販売期間などに応じて閾値を更新してもよい。このようにすることで、印刷装置101の販売期間や販売台数(換言すれば人気度)などに応じたより適切な動作モードが設定されるようにすることができる。
【0119】
例えば、モデル名「TC-FFFF」の印刷装置について、販売期間及び使用期間が長くなっていて、総カット回数が比較的少なくなっていることを想定する。この場合、本来は第2モードに設定されることが好ましくても、総カット回数によっては第1モードに設定される可能性がある。このような状況が生じるのは、特定用途で使用しようとしているユーザにとっては好ましいとは言えない。そこでこのような場合は、例えば、閾値を、現行のラベル画像作成ソフト5aで用いられている値よりも低い値に更新することで、第2モードが設定されやすいようにすることができる。
【0120】
(2-7)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【0121】
[3.本明細書が開示する技術思想]
本明細書は、以下の技術思想を開示していると理解されてよい。
[項目1]
被印刷媒体に印刷を行うように構成された印刷装置と通信するように構成された通信部と、
表示部と、
記憶部と、
制御部と、
を備えた情報処理装置における、前記記憶部に記憶されて前記制御部により実行される画像作成プログラムであって、
前記画像作成プログラムは、前記制御部に、
前記画像作成プログラムが前記記憶部に記憶された後の最初の前記画像作成プログラムの起動時に、前記通信部を介して前記印刷装置から、前記印刷装置の使用頻度を示す頻度情報を取得する頻度情報取得処理と、
それぞれが異なる前記使用頻度に対応付けられた複数の画面のうち、前記頻度情報取得処理により取得された前記頻度情報が示す前記使用頻度に対応したいずれか1つの画面を、前記表示部に表示すべき画面に決定する決定処理であって、前記複数の画面の各々は、前記印刷装置に印刷させる画像を作成するためのユーザインタフェースとして機能する、決定処理と、
前記決定処理により決定された前記画面を前記表示部に表示させる表示処理と、
を実行させる画像作成プログラム。
【0122】
[項目2]
前記頻度情報は、前記使用頻度として、前記印刷装置で実際に印刷が実行された回数の総数を示す第1の値を含む、項目1に記載の画像作成プログラム。
【0123】
[項目3]
前記印刷装置は、長尺の前記被印刷媒体をその長さ方向に搬送させながら前記長さ方向に沿って画像を印刷し、前記画像が印刷される毎に、前記被印刷媒体における当該画像を含む領域を、自動でまたはユーザの要求に応じて切断することが可能に構成されており、
前記第1の値により示される、前記印刷装置で実際に印刷が実行された回数の総数は、前記被印刷媒体が切断された回数の総数を含む、項目2に記載の画像作成プログラム。
【0124】
[項目4]
前記制御部に、
前記頻度情報取得処理により取得された前記第1の値に基づいて、単位期間あたりの印刷回数を示す第2の値を算出する算出処理、
を実行させ、
前記決定処理は、前記算出処理により算出された前記第2の値に対応した前記画面を決定する、
項目3に記載の画像作成プログラム。
【0125】
[項目5]
前記複数の画面は、第1の画面及び第2の画面を含み、
前記決定処理は、前記第2の値が閾値未満である場合、前記第1の画面を、前記表示部に表示すべき画面に決定し、前記第2の値が前記閾値以上である場合、前記第2の画面を、前記表示部に表示すべき画面に決定する、
項目4に記載の画像作成プログラム。
【0126】
[項目6]
前記制御部に、
前記通信部を介して前記印刷装置から、前記印刷装置のモデルを特定可能なモデル情報を取得するモデル情報取得処理と、
前記モデル情報取得処理により取得された前記モデル情報に基づいて前記閾値を取得する閾値取得処理と、
を実行させ、
前記決定処理は、前記閾値取得処理により取得された前記閾値に基づいて、前記表示部に表示すべき画面を決定する、
項目5に記載の画像作成プログラム。
【0127】
[項目7]
互いに異なる複数の前記モデル毎に前記閾値が対応付けられたテーブルを備え、
前記閾値取得処理は、前記テーブルから前記閾値を取得する、
項目6に記載の画像作成プログラム。
【0128】
[項目8]
前記制御部に、
前記印刷装置が生産されてからの経過時間の一部または全てを示す経年情報を取得する経年情報取得処理、
を実行させ、
前記算出処理は、前記経年情報取得処理により取得された前記経年情報に基づいて前記第2の値を算出する、
項目4~項目7のいずれか1項に記載の画像作成プログラム。
【0129】
[項目9]
前記制御部に、
前記通信部を介して前記印刷装置から、前記印刷装置のモデルを特定可能なモデル情報を取得するモデル情報取得処理、
を実行させ、
前記経年情報取得処理は、前記モデル情報取得処理により取得された前記モデル情報に基づいて前記経年情報を取得する、
項目8に記載の画像作成プログラム。
【0130】
[項目10]
前記制御部に、
前記画像作成プログラムが前記記憶部に記憶された後の最初の前記画像作成プログラムの起動時に前記頻度情報取得処理により前記頻度情報が取得されなかった場合に、ユーザによる、前記複数の画面のうちのいずれか1つの選択を受け付ける、選択受付処理、
を実行させ、
前記決定処理は、前記選択受付処理により前記画面が選択された場合に、その選択された画面を、前記表示部に表示すべき画面に決定すること、を含む、
項目1~項目9の何れか1項に記載の画像作成プログラム。
【0131】
[項目11]
前記頻度情報取得処理は、前記画像作成プログラムが前記記憶部に記憶された後の最初の前記画像作成プログラムの起動時に前記頻度情報が取得されなかった場合、前記頻度情報が取得されるまで、次に再び前記画像作成プログラムが起動される度に実行される、
項目1~項目10のいずれか1項に記載の画像作成プログラム。
【0132】
[項目12]
前記制御部に、
前記決定処理により決定された前記画面を示す画面情報を前記記憶部に保存する画面情報保存処理、
を実行させ、
前記表示処理は、前記画像作成プログラムが前記記憶部に記憶された後の2回目以降の前記画像作成プログラムの起動時に前記記憶部に前記画面情報が保存されている場合はその保存されている前記画面情報が示す前記画面を前記表示部に表示させる、ことを含む、項目1~項目11の何れか1項画像作成プログラム。
【0133】
[項目13]
前記複数の画面は、前記印刷装置に印刷させる画像のテンプレートを含み、
前記複数の画面それぞれの前記テンプレート前記テンプレートは互いに異なる、項目1~項目12の何れか1項に記載の画像作成プログラム。
【符号の説明】
【0134】
1…情報処理装置、2…制御部、2a…CPU、2b…メモリ、3…表示部、4…入力部、5…記憶部、5a…ラベル画像作成ソフト、6…通信部、20…第1ホーム画面、26…第2ホーム画面、30…編集画面、101…印刷装置、102…制御部、105…通信部、106…印刷部、111…排出口、112…カッター、113…カットボタン、120…媒体ロール、121…被印刷媒体。