特開 2024-122316 印刷量管理装置及び印刷システム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024122316

(43)【公開日】2024-09-09

(54)【発明の名称】印刷量管理装置及び印刷システム

(51)【国際特許分類】

   G06F 3/12 20060101AFI20240902BHJP

   H04N 1/00 20060101ALI20240902BHJP

【ＦＩ】

G06F3/12 339

G06F3/12 303

G06F3/12 373

G06F3/12 329

G06F3/12 385

H04N1/00 127A

【審査請求】未請求

【請求項の数】17

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023029786

(22)【出願日】2023-02-28

(71)【出願人】

【識別番号】000005267

【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110003096

【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】市川 裕詞

【テーマコード（参考）】

5C062

【Ｆターム（参考）】

5C062AA02

5C062AA05

5C062AA13

5C062AA29

5C062AB22

5C062AB23

5C062AB38

5C062AB42

5C062AC04

5C062AC05

5C062AC22

5C062AC34

5C062AE07

5C062AE15

5C062AF00

5C062AF06

5C062AF07

(57)【要約】

【課題】前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を次の印刷サービスに引き継ぐことで、ユーザが安心して印刷サービスを切り替えるようにする。
【解決手段】第１サーバ１００Ａ及び第２サーバ１００Ｂは、オンデマンド印刷サービスにおいて、期限の制限なく使用可能な無期限の印刷可能枚数を設定するステップＳ１３９と、サブスクリプション印刷サービスにおいて、有効期限の間だけ使用可能な期限付きの契約プラン枚数を設定するステップＳ３９と、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスへの切り替えの実行時において、残余枚数等を期限付き印刷可能枚数として引継ぐステップＳ１５１と、オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスへの切り替えの実行時において、印刷可能枚数を無期限繰り越し枚数として引継ぐステップＳ５１と、を実行する。
【選択図】図９

【特許請求の範囲】

【請求項1】

サービス提供サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについて印刷量を管理する印刷量管理装置であって、
前記印刷システムは、
シート上に画像を印刷するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの購入要求に基づき購入される購入印刷権限が保証する第１保証印刷量に応じて増加可能な第１サービスと、
前記許容印刷量を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される定額印刷権限が保証する第２保証印刷量に応じて設定可能な第２サービスと、
を選択的に実行可能に構成され、
前記印刷量管理装置は、
前記第１サービスにおいて、期限の制限なく使用可能な無期限許容印刷量として前記許容印刷量を設定する第１印刷量設定処理と、
前記第２サービスにおいて、有効期限の間だけ使用可能な期限付き許容印刷量として前記許容印刷量を設定する第２印刷量設定処理と、
前記第１サービスの提供から前記第２サービスの提供への第２サービス化切り替え、若しくは、前記第２サービスの提供から前記第１サービスの提供への第１サービス化切り替え、を行うサービス切り替えの実行時において、切り替え前のサービスにて保有されていた前記許容印刷量を、切り替え後のサービスにおいて保有される前記許容印刷量として引継ぐ、印刷量引継ぎ処理と、
を実行するよう構成されている、印刷量管理装置。

【請求項2】

前記印刷量引継ぎ処理では、
前記第２サービス化切り替えを行う前記サービス切り替えの実行時において、切り替え前の前記第１サービスにて保有されていた前記無期限許容印刷量を、切り替え後の前記第２サービスにおいても無期限許容印刷量として引継ぎ、若しくは
前記第１サービス化切り替えを行う前記サービス切り替えの実行時において、切り替え前の前記第２サービスにて保有されていた前記期限付き許容印刷量を、切り替え後の前記第１サービスにおいても期限付き許容印刷量として引継ぐ、
よう構成されている、請求項１記載の印刷量管理装置。

【請求項3】

前記印刷システムは、
印刷の実行に伴い、前記期限付き許容印刷量が、前記無期限許容印刷量よりも優先的に減算される
よう構成されている、請求項２記載の印刷量管理装置。

【請求項4】

前記印刷量管理装置は、さらに、
前記無期限許容印刷量と前記期限付き許容印刷量とを識別可能に表示する識別表示信号を出力する識別表示信号出力処理
を実行するよう構成されている、請求項２記載の印刷量管理装置。

【請求項5】

前記印刷量引継ぎ処理において、
前記第２サービス化切り替えの実行時には、前記第１サービスにおいて保有されていた前記無期限許容印刷量を前記第２サービスにおいても前記無期限許容印刷量として引継ぐ、請求項２記載の印刷量管理装置。

【請求項6】

前記印刷量管理装置は、さらに、
前記無期限許容印刷量と前記期限付き許容印刷量とを識別可能に表示する識別表示信号を出力する識別表示信号出力処理
を実行するよう構成されている、請求項５記載の印刷量管理装置。

【請求項7】

前記印刷量管理装置は、さらに、
前記第２サービスの提供時において、印刷量の進展を、当該進展と共に面積又は長さが増減する第１図像で表す第１図像表示信号を出力する第１図像表示信号出力処理
を実行し、
前記識別表示信号出力処理では、
前記無期限許容印刷量を、面積又は長さが増減する、前記第１図像とは別の第２図像で表す前記識別表示信号を出力する
よう構成されている、請求項６記載の印刷量管理装置。

【請求項8】

前記印刷システムは、
前記第２サービスの提供時において、１つの前記所定期間における実印刷量が前記第２保証印刷量に達しなかった場合には、前記１つの所定期間に後続する次の所定期間において前記第２保証印刷量から前記実印刷量を差し引いた残余量を有効期限付きの繰り越し量として前記許容印刷量に加算するよう構成されており、
前記印刷量管理装置は、前記第１図像表示信号出力処理において、
前記繰り越し量を前記第１図像及び前記第２図像とは別の第３図像で表す前記識別表示信号を出力する
よう構成されている、請求項７記載の印刷量管理装置。

【請求項9】

前記印刷量引継ぎ処理において、
前記第１サービス化切り替えの実行時には、前記第２サービスにおいて保有されていた前記期限付き許容印刷量を前記第１サービスにおいても前記期限付き許容印刷量として引継ぐ、請求項２記載の印刷量管理装置。

【請求項10】

前記印刷量管理装置は、さらに、
前記有効期限が到来した場合に前記期限付き許容印刷量を無効化する無効化処理
を実行するよう構成されている、請求項９記載の印刷量管理装置。

【請求項11】

前記印刷量管理装置は、さらに、
前記無期限許容印刷量と前記期限付き許容印刷量とを識別可能に表示する識別表示信号を出力する識別表示信号出力処理
を実行するよう構成されている、請求項９記載の印刷量管理装置。

【請求項12】

前記識別表示信号出力処理では、
前記期限付き許容印刷量及び前記無期限許容印刷量を互いに異なる色で表す前記識別表示信号を出力する
よう構成されている、請求項１１記載の印刷量管理装置。

【請求項13】

前記印刷量管理装置は、さらに、
前記第１サービスの提供時において、印刷量の進展を、当該進展と共に面積又は長さが増減する第４図像で表す第２図像表示信号を出力する第２図像表示信号出力処理
を実行し、
前記識別表示信号出力処理では、
前記第４図像内において前記期限付き許容印刷量及び前記無期限許容印刷量を互いに色が異なる別々の領域で表す前記識別表示信号を出力する
よう構成されている、請求項１２記載の印刷量管理装置。

【請求項14】

前記サービス提供サーバは、前記印刷量管理装置を備える、請求項１乃至請求項１３のいずれか１項記載の印刷量管理装置。

【請求項15】

前記印刷システムは、
前記サービス提供サーバ及び前記印刷装置に接続される端末装置をさらに備え、
前記端末装置は、
当該端末装置を前記印刷量管理装置として動作させるアプリケーションプログラムを備える、請求項１乃至請求項１３のいずれか１項記載の印刷量管理装置。

【請求項16】

シート上に画像を印刷可能な印刷装置と、
前記印刷装置に対し通信可能な通信Ｉ／Ｆ、及び、前記印刷装置を管理し、前記印刷を実行するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの購入要求に基づき購入される購入印刷権限が保証する第１保証印刷量に応じて増加可能な第１サービスと、前記許容印刷量を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される定額印刷権限が保証する第２保証印刷量に応じて設定可能な第２サービスと、を選択的に実行可能に構成された制御部、を備えたサービス提供サーバと、
を有する印刷システムであって、
前記第１サービスにおいて、期限の制限なく使用可能な無期限許容印刷量として前記許容印刷量を設定する第１印刷量設定部と、
前記第２サービスにおいて、有効期限の間だけ使用可能な期限付き許容印刷量として前記許容印刷量を設定する第２印刷量設定部と、
前記第１サービスの提供から前記第２サービスの提供への第２サービス化切り替え、若しくは、前記第２サービスの提供から前記第１サービスの提供への第１サービス化切り替え、を行うサービス切り替えの実行時において、切り替え前のサービスにて保有されていた前記許容印刷量を、切り替え後のサービスにおいて保有される前記許容印刷量として引継ぐ、印刷量引継ぎ部と、
を有する、印刷システム。

【請求項17】

前記印刷量引継ぎ部は、
前記第２サービス化切り替えを行う前記サービス切り替えの実行時において、切り替え前の前記第１サービスにて保有されていた前記無期限許容印刷量を、切り替え後の前記第２サービスにおいても無期限許容印刷量として引継ぎ、若しくは
前記第１サービス化切り替えを行う前記サービス切り替えの実行時において、切り替え前の前記第２サービスにて保有されていた前記期限付き許容印刷量を、切り替え後の前記第１サービスにおいても期限付き許容印刷量として引継ぐ、
よう構成されている、請求項１６記載の印刷システム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、サービス提供サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについて印刷量を管理する印刷量管理装置及び印刷システムに関する。

【背景技術】

【0002】

従来、印刷装置を使用するユーザが、サービス提供者に対して印刷内容に応じた課金料金を支払う印刷サービスが知られている。例えば特許文献１には、ユーザが選択した料金プランに基づいて、プリンタにおける消耗品であるインクを配送する配送サービスを提供する技術が記載されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２０２１－０８２１７８号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

上記従来技術の配送サービスは、一定期間における配送サービスの利用に対して配送サービスの利用者が利用料金を支払う方式のサービスであり、いわゆるサブスクリプション方式の印刷サービスである。このサブスクリプション方式の印刷サービスでは、ユーザは当該一定期間において所定の印刷量に達するまでは無償で印刷を行うことができる。一方、ユーザが有償で印刷権限を購入し、その購入した印刷権限が保証する印刷量を上限として印刷を行えるようにした、いわゆるプリペイド方式の印刷サービスも知られている。

【0005】

ユーザの印刷環境の多様化に応じて、上記のサブスクリプション方式及びプリペイド方式を含む複数の印刷サービス間において、ユーザが利用する印刷サービスを切り替えるニーズが生じると思われる。しかしながら、各印刷サービスは独立して提供されており、印刷サービスを切り替えるためには利用中の印刷サービスを終了し、新たな印刷サービスに加入することとなる。この場合、前の印刷サービスの残りの印刷枚数が無駄となってしまうため、ユーザは安心して印刷サービスを切り替えることができなかった。

【0006】

本発明の目的は、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を次の印刷サービスに引き継ぐことで、ユーザが安心して印刷サービスを切り替えることができる印刷量管理装置及び印刷システムを提供することにある。

【課題を解決するための手段】

【0007】

上記目的を達成するために、本願発明は、サービス提供サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについて印刷量を管理する印刷量管理装置であって、前記印刷システムは、シート上に画像を印刷するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの購入要求に基づき購入される購入印刷権限が保証する第１保証印刷量に応じて増加可能な第１サービスと、前記許容印刷量を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される定額印刷権限が保証する第２保証印刷量に応じて設定可能な第２サービスと、を選択的に実行可能に構成され、前記印刷量管理装置は、前記第１サービスにおいて、期限の制限なく使用可能な無期限許容印刷量として前記許容印刷量を設定する第１印刷量設定処理と、前記第２サービスにおいて、有効期限の間だけ使用可能な期限付き許容印刷量として前記許容印刷量を設定する第２印刷量設定処理と、前記第１サービスの提供から前記第２サービスの提供への第２サービス化切り替え、若しくは、前記第２サービスの提供から前記第１サービスの提供への第１サービス化切り替え、を行うサービス切り替えの実行時において、切り替え前のサービスにて保有されていた前記許容印刷量を、切り替え後のサービスにおいて保有される前記許容印刷量として引継ぐ、印刷量引継ぎ処理と、
を実行するよう構成されている。

【0008】

本願発明の印刷量管理装置は、第１印刷量設定処理と、第２印刷量設定処理と、印刷量引継ぎ処理と、を実行する。印刷量管理装置は、第１印刷量設定処理では、第１サービスにおいて、期限の制限なく使用可能な無期限許容印刷量として許容印刷量を設定し、第２印刷量設定処理では、第２サービスにおいて、有効期限の間だけ使用可能な期限付き許容印刷量として許容印刷量を設定する。印刷量管理装置は、印刷量引継ぎ処理では、サービス切り替えの実行時に、切り替え前のサービスにて保有されていた許容印刷量を、切り替え後のサービスにおいて保有される許容印刷量として引継ぐ。
本願発明によれば、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を次の印刷サービスに引き継ぐことができるので、ユーザが安心して印刷サービスを切り替えることができる。

【0009】

また、上記目的を達成するために、本願発明は、シート上に画像を印刷可能な印刷装置と、前記印刷装置に対し通信可能な通信Ｉ／Ｆ、及び、前記印刷装置を管理し、前記印刷を実行するときの上限となる許容印刷量を、ユーザの購入要求に基づき購入される購入印刷権限が保証する第１保証印刷量に応じて増加可能な第１サービスと、前記許容印刷量を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される定額印刷権限が保証する第２保証印刷量に応じて設定可能な第２サービスと、を選択的に実行可能に構成された制御部、を備えたサービス提供サーバと、を有する印刷システムであって、前記第１サービスにおいて、期限の制限なく使用可能な無期限許容印刷量として前記許容印刷量を設定する第１印刷量設定部と、前記第２サービスにおいて、有効期限の間だけ使用可能な期限付き許容印刷量として前記許容印刷量を設定する第２印刷量設定部と、前記第１サービスの提供から前記第２サービスの提供への第２サービス化切り替え、若しくは、前記第２サービスの提供から前記第１サービスの提供への第１サービス化切り替え、を行うサービス切り替えの実行時において、切り替え前のサービスにて保有されていた前記許容印刷量を、切り替え後のサービスにおいて保有される前記許容印刷量として引継ぐ、印刷量引継ぎ部と、を有する。

【発明の効果】

【0010】

本発明によれば、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を次の印刷サービスに引き継ぐことで、ユーザが安心して印刷サービスを切り替えることができる。

【図面の簡単な説明】

【0011】

【図1】実施形態に係る印刷システムのシステム構成の一例を表すブロック図である。

【図2】プリンタの構成の一例を表すブロック図である。

【図3】端末装置の構成の一例を表すブロック図である。

【図4】印刷システムにより提供されるオンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービスの概要の一例を表す説明図である。

【図5】オンデマンド印刷サービスの提供を受ける際に端末装置のタッチパネルに表示される印刷サービス画面の一例を表す図である。

【図6】サブスクリプション印刷サービスの提供を受ける際に端末装置のタッチパネルに表示される印刷サービス画面の一例を表す図である。

【図7】オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスへ切り替える際の印刷サービス画面の切り替えの一例を表す図である。

【図8】サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスへ切り替える際の印刷サービス画面の切り替えの一例を表す図である。

【図9】オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替える場合に、端末装置のＣＰＵ、プリンタのプロセッサ、第１サーバのプロセッサ、第２サーバのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。

【図10】サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替える場合に、端末装置のＣＰＵ、プリンタのプロセッサ、第１サーバのプロセッサ、第２サーバのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。

【図11】プリンタと第１サーバとの間で累積印刷枚数及び累積チャージ枚数の値を同期するために、端末装置のＣＰＵ、第１サーバのプロセッサ、プリンタのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。

【発明を実施するための形態】

【0012】

本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。

【0013】

＜印刷システムの概要＞
図１に、実施形態に係る印刷システム１の構成の一例を示す。印刷システム１は、印刷枚数に対する課金方式が異なる複数の印刷サービスを選択的に実行可能に構成されている。本実施形態では、印刷システム１が例えばオンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービスを提供する場合について説明する。図１において、印刷システム１は、第１サーバ１００Ａと、第２サーバ１００Ｂと、プリンタ２００と、端末装置３００と、を有している。これら第１サーバ１００Ａ、第２サーバ１００Ｂ、プリンタ２００、及び端末装置３００は、ネットワークＮＴに接続されており、互いに通信可能である。ネットワークＮＴは、例えばインターネットや携帯電話通信回線等を含む。なお、第１サーバ１００Ａ及び第２サーバ１００Ｂが印刷量管理装置及びサービス提供サーバの一例であり、プリンタ２００が印刷装置の一例である。

【0014】

＜第１サーバ＞
第１サーバ１００Ａは、オンデマンド印刷サービスの提供を実行する。図１に示すように、第１サーバ１００Ａは、プロセッサ１１０Ａと、記憶装置１１５Ａと、通信インタフェース１９０Aと、を有している。これらプロセッサ１１０Ａ、記憶装置１１５Ａ、及び通信インタフェース１９０Ａは、バス１０５Ａを介して互いにデータ送受信可能に接続されている。

【0015】

記憶装置１１５Ａは、揮発性記憶装置１２０Ａと、不揮発性記憶装置１３０Ａと、を備えている。揮発性記憶装置１２０Ａは、例えば、ＤＲＡＭであり、処理対象となる各種のプログラムやデータを記憶する。不揮発性記憶装置１３０Ａは、例えば、ハードディスクドライブ、あるいはソリッドステートドライブであり、プログラム記憶領域１３１Ａと、データ記憶領域１３２Ａと、を有している。

【0016】

プログラム記憶領域１３１Ａには各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の図９～図１１のシーケンスチャート等に基づく処理プログラムが含まれる。データ記憶領域１３２Ａには、オンデマンド印刷サービスの提供に必要なデータ、例えば、管理対象であるプリンタ２００ごとに累積印刷枚数、累積チャージ枚数、期限付きチャージ枚数等が記憶されている。

【0017】

プロセッサ１１０Ａは、データ処理を行う装置、例えばＣＰＵであり、プログラム記憶領域１３１Ａに格納された各種プログラムを実行する。プロセッサ１１０Ａは、ネットワークＮＴに接続された第２サーバ１００Ｂ、プリンタ２００、及び端末装置３００に対するデータ通信を含む各種の処理を行う。プロセッサ１１０Ａと上記プログラム記憶領域１３１Ａに記憶されたプログラムとが、制御部の一例である。

【0018】

通信インタフェース１９０Ａは、他の装置と通信するための例えば有線ＬＡＮインタフェース又は無線インタフェースであり、ネットワークＮＴに接続されている。通信インタフェース１９０Ａが通信Ｉ／Ｆの一例である。

【0019】

＜第２サーバ＞
第２サーバ１００Ｂは、サブスクリプション印刷サービスの提供を実行する。図１に示すように、第２サーバ１００Ｂは、プロセッサ１１０Ｂと、記憶装置１１５Ｂと、通信インタフェース１９０Ｂと、を有している。これらプロセッサ１１０Ｂ、記憶装置１１５Ｂ、及び通信インタフェース１９０Ｂは、バス１０５Ｂを介して互いにデータ送受信可能に接続されている。

【0020】

記憶装置１１５Ｂは、揮発性記憶装置１２０Ｂと、不揮発性記憶装置１３０Ｂと、を備えている。揮発性記憶装置１２０Ｂは、例えば、ＤＲＡＭであり、処理対象となる各種のプログラムやデータを記憶する。不揮発性記憶装置１３０Ｂは、例えば、ハードディスクドライブ、あるいはソリッドステートドライブであり、プログラム記憶領域１３１Ｂと、データ記憶領域１３２Ｂと、を有している。

【0021】

プログラム記憶領域１３１Ｂには各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の図９及び図１０のシーケンスチャート等に基づく処理プログラムが含まれる。データ記憶領域１３２Ｂには、サブスクリプション印刷サービスの提供に必要なデータ、例えば、管理対象であるプリンタ２００ごとに累積印刷枚数、期限付き繰り越し枚数、無期限繰り越し枚数等が記憶されている。

【0022】

プロセッサ１１０Ｂは、データ処理を行う装置、例えばＣＰＵであり、プログラム記憶領域１３１Ｂに格納された各種プログラムを実行する。プロセッサ１１０Ｂは、ネットワークＮＴに接続された第１サーバ１００Ａ、プリンタ２００、及び端末装置３００に対するデータ通信を含む各種の処理を行う。プロセッサ１１０Ｂと上記プログラム記憶領域１３１Ｂに記憶されたプログラムとが、制御部の一例である。

【0023】

通信インタフェース１９０Ｂは、他の装置と通信するための例えば有線ＬＡＮインタフェース又は無線インタフェースであり、ネットワークＮＴに接続されている。通信インタフェース１９０Ｂが通信Ｉ／Ｆの一例である。

【0024】

なお、上記記憶装置１１５Ａ，１１５Ｂは上述した装置要素での構成に限られない。例えば、ＲＡＭ、ＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ、ＨＤＤ、第１サーバ１００Ａ又は第２サーバ１００Ｂに着脱されるＵＳＢメモリ等の可搬記録媒体、プロセッサ１１０Ａ，１１０Ｂが備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成されてもよい。
また、記憶装置１１５Ａ，１１５Ｂは、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙな媒体である。ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙな媒体には、上記の例の他に、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭ等の記録媒体も含まれる。また、ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙな媒体は、ｔａｎｇｉｂｌｅな媒体でもある。後述するプリンタ２００の記憶装置２１５についても同様である。

【0025】

＜プリンタ＞
プリンタ２００は、例えば上記オンデマンド印刷サービス又はサブスクリプション印刷サービスの提供を受けるユーザによって保有されている。図２に示すように、プリンタ２００は、プロセッサ２１０と、記憶装置２１５と、表示部２４０と、操作部２５０と、通信インタフェース２７０と、印刷部２９０と、を有している。これらプロセッサ２１０、記憶装置２１５、表示部２４０、操作部２５０、通信インタフェース２７０、及び印刷部２９０は、バス２０５を介して互いにデータ送受信可能に接続されている。

【0026】

記憶装置２１５は、揮発性記憶装置２２０と、不揮発性記憶装置２３０と、を備えている。揮発性記憶装置２２０は、例えば、ＤＲＡＭであり、印刷対象の画像データを記憶する画像データ記憶領域２２２を備えている。不揮発性記憶装置２３０は、例えばＮＶＲＡＭ、フラッシュメモリ等であり、プログラム記憶領域２３１と、データ記憶領域２３２と、を備えている。プログラム記憶領域２３１には各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の図９～図１１のシーケンスチャート等に基づく処理プログラムや、印刷処理プログラムなどのファームウェア等が含まれる。データ記憶領域２３２には、上記オンデマンド印刷サービス又はサブスクリプション印刷サービスの提供を受けるための各種データ、例えば累積印刷枚数や累積チャージ枚数等が記憶されている。

【0027】

プロセッサ２１０は、データ処理を行う装置であり、例えば、ＣＰＵである。プロセッサ２１０は、プログラム記憶領域２３１に格納された各種プログラムを実行する。

【0028】

表示部２４０は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示可能である。操作部２５０は、ユーザによる操作を受け付ける装置である。ユーザは、操作部２５０を操作することによって、種々の指示をプリンタ２００に入力可能である。通信インタフェース２７０は、他の装置と通信するための有線または無線のネットワークインタフェースであり、ネットワークＮＴに接続されている。

【0029】

印刷部２９０は、図示しない搬送機構により搬送されるシートに画像を印刷する。印刷部２９０は、端末装置３００から送信された印刷ジョブ、若しくは、操作部２５０での操作に基づき自ら生成した印刷ジョブに基づいて、シートに画像を印刷する。
＜端末装置＞
図３に、端末装置３００の構成の一例を示す。端末装置３００は、例えばユーザの所有するスマートフォン等の携帯端末であり、無線通信を介してネットワークＮＴに接続される。図３に示すように、端末装置３００は、ＣＰＵ３１０と、メモリ３２０と、無線通信を介してネットワークＮＴに接続するための通信制御部３３０と、タッチパネル３４０と、大容量記憶装置３５０と、を有している。

【0030】

大容量記憶装置３５０は、例えばフラッシュメモリであり、プログラム記憶領域３５１と、データ記憶領域３５２と、を備えている。プログラム記憶領域３５１には各種プログラムが例えばファームウェアとして格納されている。各種プログラムには、後述の図９～図１１のシーケンスチャート等に基づく処理プログラム等が含まれる。ＣＰＵ３１０は、プログラム記憶領域３５１に格納された各種プログラムを実行する。ＣＰＵ３１０は、通信制御部３３０を介し、ネットワークＮＴに接続された第１サーバ１００Ａ、第２サーバ１００Ｂ、及びプリンタ２００に対するデータ通信を含む種々の処理を実行する。

【0031】

端末装置３００はまた、液晶ディスプレイとタッチパッドを一体的に組み合わせたタッチパネル３４０で各種の情報の表示と、ユーザによる各種の操作を受け付ける。ユーザは、タッチパネル３４０を操作することによって、種々の指示を端末装置３００に入力可能である。

【0032】

なお、端末装置３００として、携帯端末に代えて、例えばタブレットコンピュータやノート型ＰＣ、デスクトップ型ＰＣ等の他の情報端末を用いてもよい。

【0033】

＜オンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービス＞
図４に、印刷システム１により提供されるオンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービスの概要を示す。第１サーバ１００Ａは、オンデマンド印刷サービスの提供を実行する。オンデマンド印刷サービスは、シート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの購入要求に基づき購入されるオンデマンド印刷権限が保証するチャージ枚数に応じて増加可能な印刷サービスである。なお、オンデマンド印刷サービスが第１サービスの一例であり、オンデマンド印刷サービスにおける印刷可能枚数が許容印刷量の一例であり、オンデマンド印刷権限が購入印刷権限の一例であり、チャージ枚数が第１保証印刷量の一例である。

【0034】

オンデマンド印刷サービスでは、ユーザは印刷を行うために、課金を負担することによりチャージ枚数を購入する。すなわちユーザは、いわゆるプリペイド方式で金銭的な負担を行ってチャージ枚数の購入を行う。ユーザにより購入されたチャージ枚数は、期限の制限なく使用可能な無期限のチャージ枚数である。ユーザが端末装置３００に対してチャージ枚数の購入を要求する操作を行うと、第１サーバ１００Ａにプリンタ２００の識別情報とチャージ枚数の購入要求が送信される。第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、購入要求を受け付けると、チャージ枚数の決済処理を行うととともに、ユーザにより新たに購入されたチャージ枚数の値を、指定されたプリンタ２００に対する累積チャージ枚数に加算する。累積チャージ枚数は、第１サーバ１００Ａの不揮発性記憶装置１３０Ａのデータ記憶領域１３２Ａにプリンタごとに記憶されている。加算された累積チャージ枚数は、第１サーバ１００Ａからプリンタ２００に送信されて、プリンタ２００の不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された累積チャージ枚数も更新される。

【0035】

なお、印刷システム１では、ユーザはニーズに応じて、オンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービスの間で印刷サービスを切り替えることができる。その際、ユーザは印刷サービスを切り替えた場合に、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を次の印刷サービスに引き継ぐことができる。詳細は後述するが、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替えた場合、サブスクリプション印刷サービスにおいて保有されていた印刷枚数が有効期限の間だけ使用可能な期限付きの印刷可能枚数として引継がれる。期限付きの印刷可能枚数に基づく期限付きチャージ枚数は、第１サーバ１００Ａの不揮発性記憶装置１３０Ａのデータ記憶領域１３２Ａにプリンタごとに記憶されている。期限付きチャージ枚数は、有効期限ごとに区別して記憶されている。第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、期限付きチャージ枚数の有効期限が到来した場合には、当該期限付きチャージ枚数を無効化する。なお、累積チャージ枚数は無期限のチャージ枚数と期限付きチャージ枚数の合計枚数である。

【0036】

プリンタ２００のプロセッサ２１０は、印刷ジョブをユーザの端末装置３００から受信すると印刷を実行する。なお、印刷ジョブは端末装置３００からの受信に限られず、ユーザの操作に基づきプリンタ２００の操作部２５０を介して受け付けてもよい。プリンタ２００のプロセッサ２１０は、印刷を実行した印刷枚数だけ、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された累積印刷枚数を加算する。オンデマンド印刷サービスにおいて加算された累積印刷枚数は、プリンタ２００から第１サーバ１００Ａに送信されて、データ記憶領域１３２Ａにプリンタごとに記憶された累積印刷枚数も更新される。第１サーバ１００Ａ及びプリンタ２００の両方において、累積チャージ枚数から累積印刷枚数を差し引いた枚数が印刷可能枚数として管理される。つまり、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、印刷ジョブを受信した場合には印刷可能枚数を消費して印刷を実行し、第１サーバ１００Ａの印刷可能枚数も同期して減少する。第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、印刷の実行に伴い印刷可能枚数を減少させる際には、期限付きチャージ枚数を無期限のチャージ枚数よりも優先的に消費させる。第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、期限付きチャージ枚数に複数の有効期限のチャージ枚数が含まれる場合には、期限の早いものから優先的に消費させる。

【0037】

第２サーバ１００Ｂは、サブスクリプション印刷サービスの提供を実行する。サブスクリプション印刷サービスは、シート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与されるサブスクリプション印刷権限が保証する契約プラン枚数に応じて設定可能な印刷サービスである。なお、サブスクリプション印刷サービスが第２サービスの一例であり、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷可能枚数が許容印刷量の一例であり、サブスクリプション印刷権限が定額印刷権限の一例であり、契約プラン枚数が第２保証印刷量の一例である。

【0038】

サブスクリプション印刷サービスでは、ユーザは印刷を行うために、所定期間における印刷サービスの利用に対して課金を負担する。所定期間に印刷可能な上限枚数を定めた契約プランが複数種類用意されており、ユーザはいずれかの契約プランを選択して契約する。所定期間内にユーザが印刷を実行した枚数である実印刷枚数が契約プラン枚数の範囲内であれば、追加料金なしで印刷できる。所定期間における実印刷枚数が契約プラン枚数を超えた場合には、ユーザに対して超えた枚数分だけ追加料金が課金される。所定期間は例えば１か月、３か月、半年、１年等である。第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、所定期間の初めにプリンタ２００から累積印刷枚数を取得し、現時点の累積印刷枚数から差し引くことで所定期間における実印刷枚数を管理する。累積印刷枚数はデータ記憶領域１３２Ｂにプリンタごとに記憶される。所定期間における実印刷枚数が契約プラン枚数に達しなかった場合には、後続する次の所定期間において、契約プラン枚数から実印刷枚数を差し引いた残余枚数が、有効期限付きの期限付き繰り越し枚数としてデータ記憶領域１３２Ｂにプリンタごとに記憶される。期限付き繰り越し枚数の有効期限は、例えば契約プラン枚数の有効期限である所定期間よりも長く設定されてもよい。なお、実印刷枚数が実印刷量の一例であり、残余枚数が残余量の一例であり、繰り越し枚数が繰り越し量の一例である。

【0039】

詳細は後述するが、オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替えた場合、オンデマンド印刷サービスにおいて保有されていた印刷可能枚数は期限の制限なく使用可能な無期限繰り越し枚数として引継がれる。無期限繰り越し枚数は、期限付き繰り越し枚数とは区別されて、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２にプリンタごとに記憶される。

【0040】

プリンタ２００のプロセッサ２１０は、印刷を実行した印刷枚数だけ、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された累積印刷枚数を加算する。サブスクリプション印刷サービスにおいて加算された累積印刷枚数は、プリンタ２００から第２サーバ１００Ｂに送信されて、データ記憶領域１３２Ｂにプリンタごとに記憶された累積印刷枚数も更新される。第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、印刷の実行に伴う累積印刷枚数の更新に基づき印刷枚数を増大させる際には、期限付き繰り越し枚数を無期限繰り越し枚数よりも優先的に消費させる。例えば、期限付き繰り越し枚数の有効期限が契約プラン枚数の有効期限よりも遅い場合には、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、契約プラン枚数、期限付き繰り越し枚数、無期限繰り越し枚数の順で優先的に消費させる。つまり、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは期限の早いものから優先的に消費させる。

【0041】

＜各印刷サービスにおける表示画面、印刷サービス切り替え時の表示画面の切り替え＞
図５～図６に、オンデマンド印刷サービス又はサブスクリプション印刷サービスの提供を受ける際に、端末装置３００のタッチパネル３４０に表示される印刷サービス画面の一例を示す。また図７～図８に、印刷サービスの切り替え時に端末装置３００のタッチパネル３４０に表示される印刷サービス画面の切り替えの一例を示す。

【0042】

まず、図５を用いてオンデマンド印刷サービスの提供を受ける際の印刷サービス画面について説明する。ユーザが端末装置３００においてオンデマンド印刷サービスの提供を受けるためのアプリケーションプログラムを起動すると、図５（ａ）に示す印刷サービス画面３４０Ａが表示される。印刷サービス画面３４０Ａには、ユーザが使用可能なプリンタ２００のプリンタＩＤ「Ｐｒｉｎｔｅｒ０１」と、当該プリンタ２００の印刷可能枚数が表示されている。また印刷サービス画面３４０Ａには、チャージ枚数を購入するための「チャージ」ボタンが表示されている。

【0043】

プリンタ２００の印刷可能枚数は、数値３４１と略円環形状の円形ゲージ３４２により表示される。オンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ａでは、印刷量の進展が数値３４１の減少と共に円形ゲージ３４２の長さが減少することにより表される。なお、円形ゲージ３４２の長さとは、円形ゲージ３４２の中身を表す部分、つまり図５において黒色の部分の長さをいう。円形ゲージ３４２が第４図像の一例である。

【0044】

なお、本実施形態では円形ゲージの下端の一部を欠損させた形状としているが、下端以外の箇所を欠損させてもよいし、欠損のない一続きの円環形状としてもよい。また、円形ゲージを円環形状ではなく円形状として、面積を減少させることで印刷量の進展を表示してもよい。また、ゲージの形状は円形に限らず、例えば直線形状や四角形状等、他の形状としてもよい。

【0045】

図５（ａ）では、例えばユーザが１００枚のチャージ枚数を購入することにより印刷可能枚数が１００枚となっており、当該１００枚で円形ゲージ３４２の長さが最大、すなわち満タンの状態となっている。円形ゲージ３４２の長さが最大となるのは１００枚でなくてもよく、チャージされたときの印刷可能枚数に応じて切り替えるようにしてもよい。この状態から、印刷が実行されると印刷可能枚数の数値３４１が減少すると共に、円形ゲージ３４２の長さが反時計回りに減少する。

【0046】

図５（ｂ）では、例えば５０枚の印刷が実行されて印刷可能枚数が５０枚に減少しており、円形ゲージ３４２の長さが略半分に減少している。図５（ｃ）では、例えば１００枚の印刷が実行されて印刷可能枚数が０枚に減少しており、円形ゲージ３４２の長さが０、すなわち空の状態となっている。印刷可能枚数が０枚に到達すると、プリンタ２００での印刷の実行が不可能となる。この場合、ユーザが「チャージ」ボタンを操作して適宜の枚数のチャージ枚数を購入することで印刷可能枚数が増大し、印刷が実行可能となる。

【0047】

なお、図５に示す例では、印刷量の進展を、数値３４１の減少と共に円形ゲージ３４２の長さが減少することにより表される印刷可能枚数として表示したが、これに限られない。例えば後述の図６と同様に、印刷量の進展を、数値３４１の増大と共に円形ゲージ３４２の長さが増大することにより表される印刷枚数として表示してもよい。

【0048】

次に、図６を用いてサブスクリプション印刷サービスの提供を受ける際の印刷サービス画面について説明する。ユーザが端末装置３００においてサブスクリプション印刷サービスの提供を受けるためのアプリケーションプログラムを起動すると、図６（ａ）に示す印刷サービス画面３４０Ｂ１が表示される。印刷サービス画面３４０Ｂ１には、ユーザが使用可能なプリンタ２００のプリンタＩＤ「Ｐｒｉｎｔｅｒ０１」と、当該プリンタ２００の印刷枚数が表示されている。なお、図６等における印刷枚数とは、所定期間における実印刷枚数のことであり、所定期間が経過するごとに０枚にリセットされる。また印刷サービス画面３４０Ｂ１には、契約プランの内容と期限付き繰り越し枚数が表示されている。期限付き繰り越し枚数には、有効期限も併せて表示されている。

【0049】

プリンタ２００の印刷枚数は、数値３４３と略円環形状の円形ゲージ３４４により表示される。サブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ｂ１では、印刷量の進展が数値３４３の増大と共に円形ゲージ３４４の長さが増大することにより表される。数値３４３は、例えば契約プラン枚数を分母とし印刷枚数を分子として表示されている。なお、円形ゲージ３４４の長さとは、円形ゲージ３４４の中身を表す部分、つまり図６において黒色の部分の長さをいう。円形ゲージ３４４が第１図像の一例である。

【0050】

図６（ａ）では、例えばユーザが月に１００枚の契約プランを契約しており、前月からの繰り越し枚数である期限付き繰り越し枚数が例えば３０枚となっている。また、当月の印刷枚数が０枚であり、円形ゲージ３４４の長さが０、すなわち空の状態となっている。この状態から、印刷が実行されると印刷枚数の数値３４３が増大すると共に、円形ゲージ３４４の長さが時計回りに増大する。

【0051】

図６（ｂ）では、例えば５０枚の印刷が実行されて印刷枚数が５０枚に増大しており、円形ゲージ３４４の長さが略半分まで増大している。図６（ｃ）では、例えば１００枚の印刷が実行されて印刷枚数が１００枚に増大しており、円形ゲージ３４４の長さが最大、すなわち満タンの状態となっている。

【0052】

この例では、期限付き繰り越し枚数が３０枚であるため、契約プラン枚数に期限付き繰り越し枚数を加算した１３０枚まで、ユーザは追加料金なしで印刷することができる。図６（ｄ）では、図６（ａ）の状態となる前の、例えば期限付き繰り越し枚数３０枚のうち１０枚の印刷が実行されて期限付き繰り越し枚数３０枚のうちの印刷枚数１０枚の状態を示している。この際、印刷枚数の数値３４３と円形ゲージ３４４が表示された印刷サービス画面３４０Ｂ１とは別ページの画面として、印刷サービス画面３４０Ｂ２が表示される。印刷サービス画面３４０Ｂ２では、期限付き繰り越し枚数の進展が、数値３４５の増大と共に円形ゲージ３４６の長さが増大することにより表される。数値３４５は、例えば期限付き繰り越し枚数を分母とし印刷枚数を分子として表示されている。また、数値３４５の近傍には期限付き繰り越し枚数の有効期限も併せて表示されている。なお、円形ゲージ３４６の長さとは、円形ゲージ３４６の中身を表す部分、つまり図６（ｄ）においてドットハッチングの部分の長さをいう。円形ゲージ３４６の最大長さは、この例では３０枚に対応している。円形ゲージ３４６が第３図像の一例である。期限付き繰り越し枚数３０枚が全て印刷により消費されると、図６（ａ）の状態（円形ゲージ３４４の長さが０）となり、以降更なる印刷の実行により円形ゲージ３４４の長さが長くなる。

【0053】

なお、円形ゲージ３４４と円形ゲージ３４６とは同じ表示態様としてもよいし、異なる表示態様としてもよい。例えば、円形ゲージ３４４と円形ゲージ３４６とを異なる色で表示してもよい。また、図６に示す例では印刷サービス画面３４０Ｂ１，３４０Ｂ２を別ページの画面としたが、同じページの中に印刷サービス画面３４０Ｂ１，３４０Ｂ２の両方の内容を含めてもよい。

【0054】

また、図６に示す例では、印刷量の進展を、数値３４３の増大と共に円形ゲージ３４４の長さが増大することにより表される印刷枚数として表示したが、これに限られない。例えば前述の図５と同様に、印刷量の進展を、数値３４３の減少と共に円形ゲージ３４４の長さが減少することにより表される印刷可能枚数として表示してもよい。

【0055】

次に、図７を用いて、オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替える際の印刷サービス画面の切り替えについて説明する。図７（ａ）はオンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ａであり、例えば５０枚の印刷が実行されて印刷可能枚数の数値３４１が５０枚に減少し、円形ゲージ３４２の長さが反時計回りに略半分まで減少している。この状態で、オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替えられると、オンデマンド印刷サービスにおける残りの印刷可能枚数である５０枚が、サブスクリプション印刷サービスにおける無期限繰り越し枚数として引き継がれる。この際、図７（ａ）に示す印刷サービス画面３４０Ａは、図７（ｂ）に示すサブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ｂ１，３４０Ｂ３に切り替えられる。印刷サービス画面３４０Ｂ１，３４０Ｂ３では、例えばユーザが月に１００枚の契約プランを契約しており、引き継がれた５０枚が無期限繰り越し枚数として設定されたことが表示されている。印刷サービス画面３４０Ｂ１では、当月の印刷枚数が０枚であり、円形ゲージ３４４の長さが０、すなわち空の状態として表示されている。無期限繰り越し枚数が無期限許容印刷量の一例である。

【0056】

印刷サービス画面３４０Ｂ３は、印刷サービス画面３４０Ｂ１とは別ページの画面として表示される。すなわち、無期限繰り越し枚数は期限付きの印刷枚数と識別可能に表示される。なお、印刷サービス画面３４０Ｂ３は、上述した印刷サービス画面３４０Ｂ２とも別ページの画面として構成されている。印刷サービス画面３４０Ｂ３では、印刷量のうち無期限繰り越し枚数の進展が数値３４７の増大と共に円形ゲージ３４８の長さが増大することにより表される。無期限繰り越し枚数は、先ず期限付き繰り越し枚数が消費され、さらに契約枚数が消費された後に消費される。したがって、数値３４７は、例えば無期限繰り越し枚数を分母とし期限付き繰り越し枚数と契約プラン枚数を超過した印刷枚数を分子として表示されている。また、数値３４７の近傍には繰り越し枚数が無期限であることが併せて表示されている。なお、円形ゲージ３４８の長さとは、円形ゲージ３４８の中身を表す部分（図７では不図示）の長さをいう。円形ゲージ３４８の最大長さは、この例では５０枚に対応している。円形ゲージ３４８が第２図像の一例である。

【0057】

この状態から印刷が実行されると、印刷サービス画面３４０Ｂ１において印刷枚数の数値３４３が増大すると共に、円形ゲージ３４４の長さが時計回りに増大する。印刷枚数が１００枚に到達し、印刷サービス画面３４０Ｂ１において円形ゲージ３４４の長さが最大となった後に、印刷サービス画面３４０Ｂ３において無期限繰り越し枚数が消費される。このようにして、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷可能枚数は期限の早いものから優先的に消費される。

【0058】

次に、図８を用いて、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替える際の印刷サービス画面の切り替えについて説明する。図８（ａ）はサブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３である。印刷サービス画面３４０Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３では、例えばユーザが月に１００枚の契約プランを契約しており、前月からの期限付き繰り越し枚数が例えば６０枚となっており、印刷サービス切り替えにより引き継がれた無期限繰り越し枚数が例えば５０枚となっている。印刷サービス画面３４０Ｂ２では、例えば３０枚の印刷が実行されて印刷枚数が３０枚に増大しており、円形ゲージ３４４の長さが時計回りに略半分まで増大している。印刷サービス画面３４０Ｂ１では、期限付き繰り越し枚数がまだ残っているため契約プラン枚数はまだ消費されていない。この状態で、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替えられると、サブスクリプション印刷サービスにおける残余枚数である１００枚が、オンデマンド印刷サービスにおける同じ有効期限の期限付き印刷可能枚数として引き継がれる。この例では、残余枚数は契約プラン枚数１００枚から印刷枚数０枚を差し引いた１００枚であり、有効期限は例えば１か月である。また、サブスクリプション印刷サービスにおける前月からの期限付き繰り越し枚数である６０枚から印刷枚数３０枚を差し引いた３０枚が、オンデマンド印刷サービスにおける同じ有効期限の期限付き印刷可能枚数として引き継がれる。この例では、期限付き印刷可能枚数の有効期限は例えば２か月である。また、サブスクリプション印刷サービスにおける無期限繰り越し枚数である５０枚が、オンデマンド印刷サービスにおける無期限印刷可能枚数として引き継がれる。上記期限付き印刷可能枚数が期限付き許容印刷量の一例である。

【0059】

この際、図８（ａ）に示す印刷サービス画面３４０Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３は、図８（ｂ）に示すオンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ａに切り替えられる。印刷サービス画面３４０Ａでは、引き継がれた印刷可能枚数の合計枚数である１８０枚が印刷可能枚数として設定されたことが表示されている。印刷サービス画面３４０Ａでは、共通の円形ゲージ３４２において、期限付き印刷可能枚数に対応する領域３４２ａ，３４２ｂと、無期限印刷可能枚数に対応する領域３４２ｃと、が互いに色が異なる別々の領域で表示されている。さらに、期限付き印刷可能枚数に対応する領域３４２ａ，３４２ｂは、前月からの期限付き繰り越し枚数に対応する領域３４２ａと、上記残余枚数に対応する領域３４２ｂと、が互いに異なる色で表示されている。印刷サービス画面３４０Ａでは、各領域の色と有効期限がそれぞれ表示されている。なお、円形ゲージ３４２の最大長さはこの例では１８０枚に対応している。この状態から、印刷が実行されると印刷可能枚数の数値３４１が減少すると共に、円形ゲージ３４２の長さが反時計回りに減少する。このようにして、オンデマンド印刷サービスにおける印刷可能枚数は期限の早いものから優先的に消費される。

【0060】

＜印刷サービスの切り替え時の制御手順＞
本実施形態における上記印刷サービスの切り替え時に印刷枚数を引き継ぐ処理を実現するために、端末装置３００のＣＰＵ３１０、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａ、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂ、プリンタ２００のプロセッサ２１０が実行する制御手順の一例を図９及び図１０のシーケンスチャートにより説明する。

【0061】

まず、図９を用いて、オンデマンド印刷サービスの提供からサブスクリプション印刷サービスの提供へと印刷サービスが切り替えられる場合について説明する。オンデマンド印刷サービスの提供からサブスクリプション印刷サービスの提供への切り替えが第２サービス化切り替えの一例である。

【0062】

図９のステップＳ１では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、オンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ａの表示信号を端末装置３００に送信する。

【0063】

ステップＳ３では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、オンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ａをタッチパネル３４０に表示させる。

【0064】

なお、図示は省略するが、上記ステップＳ３と次のステップＳ６の間に、オンデマンド印刷サービスにおける印刷ジョブの送信や、チャージ枚数の購入指示の送信等が行われてもよい。

【0065】

ステップＳ６では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、ユーザによりタッチパネル３４０を介してオンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスへの印刷サービスの切り替え操作がなされたか否かを判定する。印刷サービスの切り替え操作は、例えばオンデマンド印刷サービスに対する退会操作やサブスクリプション印刷サービスに対する入会操作等である。ＣＰＵ３１０は、切り替え操作がなされていない場合には（ステップＳ６：Ｎｏ）、本ステップＳ６を繰り返し、切り替え操作がなされた場合には（ステップＳ６：Ｙｅｓ）、次のステップＳ９に移行する。

【0066】

ステップＳ９では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、オンデマンド印刷サービスに対する退会要求を第１サーバ１００Ａに送信する。当該退会要求には、ユーザが使用するプリンタ２００の識別情報等が含まれる。

【0067】

ステップＳ１２では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、端末装置３００から送信された退会要求に基づき、オンデマンド印刷サービスの退会処理を実行する。プロセッサ１１０Ａは、上記識別情報に対応するプリンタ２００をオンデマンド印刷サービスの提供対象から削除する。

【0068】

ステップＳ１５では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、最新の累積印刷枚数を取得するために累積印刷枚数の要求をプリンタ２００に送信する。

【0069】

ステップＳ１８では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、第１サーバ１００Ａから送信された累積印刷枚数の要求を受信する。

【0070】

ステップＳ２１では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、累積印刷枚数のカウントにずれが生じるのを防止するために、印刷の実行を一時的に禁止する。

【0071】

ステップＳ２４では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、上記ステップＳ１８で受信した第１サーバ１００Ａからの要求に基づき、最新の累積印刷枚数を第１サーバ１００Ａに送信する。

【0072】

ステップＳ２７では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、プリンタ２００から送信された最新の累積印刷枚数を取得する。

【0073】

ステップＳ３０では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、不揮発性記憶装置１３０Ａのデータ記憶領域１３２Ａに記憶された累積チャージ枚数から上記ステップＳ２７で取得した最新の累積印刷枚数を差し引いた印刷可能枚数を端末装置３００に送信する。送信内容には累積印刷枚数等も含まれる。

【0074】

ステップＳ３３では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、第１サーバ１００Ａから送信された印刷可能枚数等を取得し、サブスクリプション印刷サービスへの引継ぎの確認を行う。当該ステップＳ３３で、例えば印刷可能枚数の全部を引継ぐ、一部を引継ぐ、全部引継がない等をユーザが選択可能としてもよい。

【0075】

ステップＳ３６では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、印刷可能枚数の引継ぎの要求と、サブスクリプション印刷サービスに対する入会要求を第２サーバ１００Ｂに送信する。引継ぎの要求には印刷可能枚数や累積印刷枚通等が含まれ、入会要求にはユーザが使用するプリンタ２００の識別情報等が含まれる。

【0076】

ステップＳ３９では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、端末装置３００から送信された引継ぎの要求及び入会要求を受信する。プロセッサ１１０Ｂは、入会要求に基づき、サブスクリプション印刷サービスの入会処理を実行する。プロセッサ１１０Ｂは、上記識別情報に対応するプリンタ２００をサブスクリプション印刷サービスの提供対象として登録する。プロセッサ１１０Ｂは、サブスクリプション印刷サービスにおいて、契約された契約プランの内容に基づいて、所定の有効期限の間だけ使用可能な期限付きの契約プラン枚数を設定する。当該ステップＳ３９が第２印刷量設定処理の一例である。

【0077】

ステップＳ４２では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、引継ぎの正当性を確認するために、累積印刷枚数の照合の要求をプリンタ２００に送信する。当該要求には、上記ステップＳ３９で端末装置３００から取得した累積印刷枚数が含まれる。

【0078】

ステップＳ４５では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、第２サーバ１００Ｂから送信された累積印刷枚数が、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された最新の累積印刷枚数と一致又は範囲内であるか否かを照合する。

【0079】

ステップＳ４８では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、上記ステップＳ４５における累積印刷枚数の照合結果を第２サーバ１００Ｂに送信する。

【0080】

ステップＳ５１では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、プリンタ２００から送信された照合結果が正当である場合、上記ステップＳ３９で端末装置３００から取得した印刷可能枚数を期限の制限なく使用可能な無期限繰り越し枚数に設定する。当該ステップＳ５１が印刷量引継ぎ処理の一例である。なお、プロセッサ１１０Ｂは、照合結果が不当である場合にはその旨を端末装置３００に通知する。

【0081】

ステップＳ５４では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、印刷可能枚数のリセットの要求をプリンタ２００に送信する。

【0082】

ステップＳ５７では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された累積チャージ枚数を累積印刷枚数と同じ値に減算することにより、印刷可能枚数をリセットする。

【0083】

ステップＳ６０では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、上記ステップＳ３９で受信した識別情報に対応するプリンタ２００に関わるデータの削除の要求を、第１サーバ１００Ａに送信する。

【0084】

ステップＳ６３では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、第２サーバ１００Ｂから送信された要求に基づき、プリンタ２００に関わるデータを削除する。

【0085】

ステップＳ６６では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、上記ステップＳ２１で開始した印刷の実行の禁止を解除する。

【0086】

ステップＳ６９では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ｂ１，３４０Ｂ３の表示信号を端末装置３００に送信する。印刷サービス画面３４０Ｂ１，３４０Ｂ３では、期限付きの契約プラン枚数と、上記ステップＳ５１で設定した無期限繰り越し枚数とが識別可能に表示される。つまり、プロセッサ１１０Ｂは、期限付きの契約プラン枚数と無期限繰り越し枚数とを識別可能に表示する表示信号を端末装置３００に出力する。上記表示信号が識別表示信号の一例であり、当該ステップＳ６９が識別表示信号出力処理の一例である。また、印刷サービス画面３４０Ｂ１では、印刷量の進展が当該進展と共に長さが増大する円形ゲージ３４４で表される。つまり、プロセッサ１１０Ｂは、印刷量の進展を当該進展と共に長さが増大する円形ゲージ３４４で表す表示信号を端末装置３００に出力する。上記表示信号が第１図像表示信号の一例であり、当該ステップＳ６９が第１図像表示信号出力処理の一例である。

【0087】

ステップＳ７２では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ｂ１，３４０Ｂ３をタッチパネル３４０に表示させる。以上により、本シーケンスを終了する。

【0088】

次に、図１０を用いて、サブスクリプション印刷サービスの提供からオンデマンド印刷サービスの提供へと印刷サービスが切り替えられる場合について説明する。サブスクリプション印刷サービスの提供からオンデマンド印刷サービスの提供への切り替えが第１サービス化切り替えの一例である。

【0089】

図１０のステップＳ１０１では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３の表示信号を端末装置３００に送信する。なお、少なくとも印刷サービス画面３４０Ｂ１が表示される表示信号であればよく、印刷サービス画面３４０Ｂ２，Ｂ３は必ずしも表示されなくてもよい。

【0090】

ステップＳ１０３では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３をタッチパネル３４０に表示させる。

【0091】

なお、図示は省略するが、当該ステップＳ１０３と次のステップＳ１０６の間に、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷ジョブの送信等が行われてもよい。

【0092】

ステップＳ１０６では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、ユーザによりタッチパネル３４０を介してサブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスへの印刷サービスの切り替え操作がなされたか否かを判定する。印刷サービスの切り替え操作は、例えばサブスクリプション印刷サービスに対する退会操作やオンデマンド印刷サービスに対する入会操作等である。ＣＰＵ３１０は、切り替え操作がなされていない場合には（ステップＳ１０６：Ｎｏ）、本ステップＳ１０６を繰り返し、切り替え操作がなされた場合には（ステップＳ１０６：Ｙｅｓ）、次のステップＳ１０９に移行する。

【0093】

ステップＳ１０９では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、サブスクリプション印刷サービスに対する退会要求を第２サーバ１００Ｂに送信する。当該退会要求には、ユーザが使用するプリンタ２００の識別情報等が含まれる。

【0094】

ステップＳ１１２では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、端末装置３００から送信された退会要求に基づき、サブスクリプション印刷サービスの退会処理を実行する。プロセッサ１１０Ｂは、上記識別情報に対応するプリンタ２００をサブスクリプション印刷サービスの提供対象から削除する。

【0095】

ステップＳ１１５では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、最新の累積印刷枚数を取得するために累積印刷枚数の要求をプリンタ２００に送信する。

【0096】

ステップＳ１１８では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、第２サーバ１００Ｂから送信された累積印刷枚数の要求を受信する。

【0097】

ステップＳ１２１では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、累積印刷枚数のカウントにずれが生じるのを防止するために、印刷の実行を一時的に禁止する。

【0098】

ステップＳ１２４では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、上記ステップＳ１１８で受信した第２サーバ１００Ｂからの要求に基づき、最新の累積印刷枚数を第２サーバ１００Ｂに送信する。

【0099】

ステップＳ１２７では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、プリンタ２００から送信された最新の累積印刷枚数を取得し、月初めの累積印刷枚数との差分から当月の印刷枚数を求める。そして月初めの期限付き繰り越し枚数、期限付き契約プラン枚数、無期限繰り越し枚数から当月の印刷枚数を期限の近い順に差し引いて最新の期限付き繰り越し枚数と無期限繰り越し枚数を算出する。

【0100】

ステップＳ１３０では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、上記ステップＳ１２７で取得した最新の累積印刷枚数と、算出した最新の期限付き繰り越し枚数及び無期限繰り越し枚数と、を端末装置３００に送信する。

【0101】

ステップＳ１３３では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、第２サーバ１００Ｂから送信された最新の累積印刷枚数、期限付き繰り越し枚数及び無期限繰り越し枚数を取得し、オンデマンド印刷サービスへの引継ぎの確認を行う。当該ステップＳ１３３で、例えば期限付き繰り越し枚数及び無期限繰り越し枚数の全部を引継ぐ、一部を引継ぐ、全部引継がない等をユーザが選択可能としてもよい。

【0102】

ステップＳ１３６では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、引継ぎの要求と、オンデマンド印刷サービスに対する入会要求を第１サーバ１００Ａに送信する。引継ぎの要求には最新の累積印刷枚数、期限付き繰り越し枚数及び無期限繰り越し枚数等が含まれ、入会要求にはユーザが使用するプリンタ２００の識別情報等が含まれる。

【0103】

ステップＳ１３９では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、端末装置３００から送信された引継ぎの要求及び入会要求を受信する。プロセッサ１１０Ａは、入会要求に基づき、オンデマンド印刷サービスの入会処理を実行する。プロセッサ１１０Ａは、上記識別情報に対応するプリンタ２００をオンデマンド印刷サービスの提供対象として登録する。プロセッサ１１０Ａは、オンデマンド印刷サービスにおいて、例えば入会時にサービスとして付与されるチュートリアルチャージや、ユーザにより入会と同時に購入されたチャージ枚数に基づいて、期限の制限なく使用可能な無期限の印刷可能枚数を設定する。当該ステップＳ１３９が第１印刷量設定処理の一例である。

【0104】

ステップＳ１４２では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、引継ぎの正当性を確認するために、累積印刷枚数の照合の要求をプリンタ２００に送信する。当該要求には、上記ステップＳ１３９で端末装置３００から取得した引継ぎの要求に含まれる累積印刷枚数が含まれる。

【0105】

ステップＳ１４５では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、第１サーバ１００Ａから送信された累積印刷枚数が、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された最新の累積印刷枚数と一致又は範囲内であるか否かを照合する。

【0106】

ステップＳ１４８では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、上記ステップＳ１４５における累積印刷枚数の照合結果を第１サーバ１００Ａに送信する。

【0107】

ステップＳ１５１では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、プリンタ２００から送信された照合結果が正当である場合、上記ステップＳ１３９で端末装置３００から取得した期限付き繰り越し枚数及び無期限繰り越し枚数を印刷可能枚数に設定する。プロセッサ１１０Ａは、期限付き繰り越し枚数を期限付き印刷可能枚数に設定し、無期限繰り越し枚数を無期限印刷可能枚数に設定する。当該ステップＳ１５１が印刷量引継ぎ処理の一例である。なお、プロセッサ１１０Ａは、照合結果が不当である場合にはその旨を端末装置３００に通知する。

【0108】

ステップＳ１５４では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、上記ステップＳ１５１で設定した印刷可能枚数となるように累積チャージ枚数を更新する要求をプリンタ２００に送信する。具体的には最新の累積印刷枚数に無期限印刷可能枚数と期限付き印刷可能枚数を加えた値にて累積チャージ枚数を更新する。

【0109】

ステップＳ１５７では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、第１サーバ１００Ａから送信された要求に基づき、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された累積チャージ枚数を更新する。

【0110】

ステップＳ１６０では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、上記ステップＳ１３９で受信した識別情報に対応するプリンタ２００に関わるデータの削除の要求を、第２サーバ１００Ｂに送信する。

【0111】

ステップＳ１６３では、第２サーバ１００Ｂのプロセッサ１１０Ｂは、第１サーバ１００Ａから送信された要求に基づき、プリンタ２００に関わるデータを削除する。

【0112】

ステップＳ１６６では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、上記ステップＳ１２１で開始した印刷の実行の禁止を解除する。

【0113】

ステップＳ１６９では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、オンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ａの表示信号を端末装置３００に送信する。印刷サービス画面３４０Ａでは、上記ステップＳ１５１で設定した期限付き印刷可能枚数と無期限印刷可能枚数とが識別可能に表示される。つまり、プロセッサ１１０Ａは、期限付き印刷可能枚数と無期限印刷可能枚数とを識別可能に表示する表示信号を端末装置３００に出力する。また、印刷サービス画面３４０Ａでは、期限付き印刷可能枚数及び無期限印刷可能枚数が互いに異なる色で表示される。つまり、プロセッサ１１０Ａは、期限付き印刷可能枚数及び無期限印刷可能枚数を互いに異なる色で表す表示信号を端末装置３００に出力する。また、印刷サービス画面３４０Ａでは、円形ゲージ３４２内において期限付き印刷可能枚数及び無期限印刷可能枚数が互いに色が異なる別々の領域で表示される。つまり、プロセッサ１１０Ａは、円形ゲージ３４２内において期限付き印刷可能枚数及び無期限印刷可能枚数を互いに色が異なる別々の領域で表す表示信号を端末装置３００に出力する。上記表示信号が識別表示信号の一例であり、当該ステップＳ１６９が識別表示信号出力処理の一例である。また、印刷サービス画面３４０Ａでは、印刷量の進展を、当該進展と共に長さが増大する円形ゲージ３４２で表示する。つまり、プロセッサ１１０Ａは、印刷量の進展を、当該進展と共に長さが増大する円形ゲージ３４２で表す表示信号を端末装置３００に出力する。上記表示信号が第２図像表示信号の一例であり、当該ステップＳ１６９が第２図像表示信号出力処理の一例である。

【0114】

ステップＳ１７２では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、オンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面３４０Ａをタッチパネル３４０に表示させる。以上により、本シーケンスを終了する。

【0115】

＜プリンタと第１サーバとの同期手順＞
プリンタ２００と第１サーバ１００Ａの間で累積印刷枚数及び累積チャージ枚数の値を同期するために、端末装置３００のＣＰＵ３１０、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａ、プリンタ２００のプロセッサ２１０が実行する制御手順の一例を図１１のシーケンスチャートにより説明する。

【0116】

ステップＳ２０５では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、印刷ジョブをプリンタ２００に送信する。

【0117】

ステップＳ２１０では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、端末装置３００から送信された印刷ジョブに基づいて印刷を実行する。

【0118】

ステップＳ２１５では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された累積印刷枚数に上記ステップＳ２１０で印刷を実行した枚数を加算する。

【0119】

ステップＳ２２０では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、上記ステップＳ２１５で加算した累積印刷枚数を第１サーバ１００Ａに送信する。

【0120】

ステップＳ２２５では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、プリンタ２００から送信された累積印刷枚数に基づき、不揮発性記憶装置１３０Ａのデータ記憶領域１３２Ａに記憶された累積印刷枚数を更新する。これに対応して、プロセッサ１１０Ａは、不揮発性記憶装置１３０Ａのデータ記憶領域１３２Ａに記憶された期限付きチャージ枚数を期限の早いものから優先的に減算する。

【0121】

ステップＳ２３０では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、不揮発性記憶装置１３０Ａのデータ記憶領域１３２Ａに記憶された期限付きチャージ枚数の期限が到来したか否かを判定する。プロセッサ１１０Ａは、期限が到来していない場合には（ステップＳ２３０：Ｎｏ）、上記ステップＳ２２５に戻る。プロセッサ１１０Ａは、期限が到来した場合には（ステップＳ２３０：Ｙｅｓ）、次のステップＳ２３５に移行する。

【0122】

ステップＳ２３５では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、有効期限が到来した期限付きチャージ枚数を無効化すると共に、累積チャージ枚数を無効化した期限付きチャージ枚数分だけ減算する。プロセッサ１１０Ａは、例えば期限付きチャージ枚数を消滅又は時限的にロックすることで無効化してもよい。当該ステップＳ２３５が無効化処理の一例である。

【0123】

ステップＳ２４０では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、減算した累積チャージ枚数をプリンタ２００に送信する。

【0124】

ステップＳ２４５では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、第１サーバ１００Ａから送信された累積チャージ枚数に基づき、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された累積チャージ枚数を更新する。

【0125】

ステップＳ２５０では、端末装置３００のＣＰＵ３１０は、ユーザによる所定の購入操作に基づき、チャージ枚数の購入指示を第１サーバ１００Ａに送信する。

【0126】

ステップＳ２５５では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、端末装置３００から送信された購入指示に基づき、不揮発性記憶装置１３０Ａのデータ記憶領域１３２Ａに記憶された累積チャージ枚数に購入された枚数を加算する。

【0127】

ステップＳ２６０では、第１サーバ１００Ａのプロセッサ１１０Ａは、上記ステップＳ２５５で加算した累積チャージ枚数をプリンタ２００に送信する。

【0128】

ステップＳ２６５では、プリンタ２００のプロセッサ２１０は、第１サーバ１００Ａから送信された累積チャージ枚数に基づき、不揮発性記憶装置２３０のデータ記憶領域２３２に記憶された累積チャージ枚数を更新する。以上により、本シーケンスを終了する。

【0129】

＜実施形態の効果＞
本実施形態の第１サーバ１００Ａ及び第２サーバ１００Ｂは、ステップＳ１３９と、ステップＳ３９と、ステップＳ５１，Ｓ１５１と、を実行する。第１サーバ１００Ａは、ステップＳ１３９では、オンデマンド印刷サービスにおいて期限の制限なく使用可能な無期限印刷可能枚数を設定する。第２サーバ１００Ｂは、ステップＳ３９では、サブスクリプション印刷サービスにおいて所定の有効期限の間だけ使用可能な期限付きの契約プラン枚数を設定する。第１サーバ１００Ａは、ステップＳ１５１では、切り替え前のサブスクリプション印刷サービスにて保有されていた残余枚数等を、切り替え後のオンデマンド印刷サービスにおいて保有される期限付き印刷可能枚数として引継ぐ。第２サーバ１００Ｂは、ステップＳ５１では、切り替え前のオンデマンド印刷サービスにて保有されていた印刷可能枚数を、切り替え後のサブスクリプション印刷サービスにおいて保有される無期限繰り越し枚数として引継ぐ。本実施形態によれば、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を次の印刷サービスに引き継ぐことができるので、ユーザが安心して印刷サービスを切り替えることができる。

【0130】

また、本実施形態では特に、第１サーバ１００Ａは、印刷の実行に伴い印刷可能枚数を減少させる際は、期限付き印刷可能枚数を無期限印刷可能枚数よりも優先的に減算する。第２サーバ１００Ｂは、印刷の実行に伴い印刷枚数を増大させる際は、契約プラン枚数や期限付き繰り越し枚数を無期限繰り越し枚数よりも優先的に減算する。本実施形態によれば、期限付きの印刷可能枚数や繰り越し枚数等が期限切れによって無効となるのを抑制することができる。

【0131】

また、本実施形態では特に、オンデマンド印刷サービスにおいてユーザの購入要求に基づき購入されるチャージ枚数に応じて増加される印刷可能枚数は、期限がないものである。本実施形態では、第２サーバ１００Ｂは、ステップＳ５１において、オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスへの切り替えの実行時には、オンデマンド印刷サービスにおいて保有されていた印刷可能枚数を無期限繰り越し枚数として引継ぐ。本実施形態によれば、オンデマンド印刷サービスにて保有されていた無期限の印刷可能枚数が、切り替え後のサブスクリプション印刷サービスにおいて期限付きの繰り越し枚数として引継がれることにより、ユーザが不利益を被ることを防止できる。

【0132】

また、本実施形態では特に、第２サーバ１００ＢがステップＳ６９を実行する。第２サーバ１００Ｂは、ステップＳ６９において、無期限繰り越し枚数と期限付きの契約プラン枚数とを識別可能に表示する表示信号を出力する。本実施形態によれば、ユーザは印刷可能枚数等のうち無期限の部分と期限付きの部分を明確に区別して把握することができるので、ユーザの利便性を向上できる。

【0133】

また、本実施形態では特に、第２サーバ１００Ｂは、サブスクリプション印刷サービスの提供時において、印刷量の進展を、当該進展と共に長さが増大する円形ゲージ３４４で表す表示信号を出力するステップＳ６９を実行する。第２サーバ１００Ｂは、ステップＳ６９では、無期限繰り越し枚数を、長さが増大する、円形ゲージ３４４とは別の円形ゲージ３４８で表す表示信号を出力する。円形ゲージ３４４で表される印刷枚数は、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される契約プラン枚数に応じて設定されるものであり、期限付きの印刷枚数である。本実施形態によれば、サブスクリプション印刷サービスの提供時に、無期限繰り越し枚数を円形ゲージ３４４とは別の円形ゲージ３４８で表すので、ユーザは印刷枚数のうち無期限の部分と期限付きの部分を明確に区別して把握することができる。その結果、ユーザの利便性を向上できる。

【0134】

また、本実施形態では特に、第２サーバ１００Ｂは、ステップＳ６９において、期限付き繰り越し枚数を円形ゲージ３４４及び円形ゲージ３４８とは別の円形ゲージ３４６で表す表示信号を出力する。本実施形態によれば、サブスクリプション印刷サービスの提供時に、ユーザは印刷枚数のうち期限付きの部分を契約プラン枚数の部分と前月からの繰り越し枚数の部分に明確に区別して把握することができ、ユーザの利便性を向上できる。

【0135】

また、本実施形態では特に、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷可能枚数は、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される契約プラン枚数に応じて設定されるものであり、期限付きの印刷枚数である。本実施形態では、第１サーバ１００Ａは、ステップＳ１５１において、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスへの切り替え時に、サブスクリプション印刷サービスにおいて保有されていた契約プラン枚数、期限付き繰り越し枚数の残余枚数等を期限付き印刷可能枚数として引継ぐ。本実施形態によれば、サブスクリプション印刷サービスにて保有されていた期限付きの繰り越し枚数等が、切り替え後のオンデマンド印刷サービスにおいても適切に期限付きの印刷可能枚数として引継ぐことができる。

【0136】

また、本実施形態では特に、第１サーバ１００Ａは、有効期限が到来した場合に期限付きチャージ枚数（期限付き印刷可能枚数）を無効化するステップＳ２３５を実行する。本実施形態によれば、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに引継がれた期限付きの印刷可能枚数を、有効期限が到来した際に確実に無効化することができる。

【0137】

また、本実施形態では特に、第１サーバ１００ＡがステップＳ１６９を実行する。第１サーバ１００Ａは、ステップＳ１６９において、無期限印刷可能枚数と期限付き印刷可能枚数とを識別可能に表示する表示信号を出力する。本実施形態によれば、ユーザは印刷可能枚数等のうち無期限の部分と期限付きの部分を明確に区別して把握することができるので、ユーザの利便性を向上できる。

【0138】

また、本実施形態では特に、第１サーバ１００Ａは、ステップＳ１６９において、期限付き印刷可能枚数及び無期限印刷可能枚数を互いに異なる色で表す表示信号を出力する。本実施形態によれば、ユーザは印刷可能枚数のうち無期限の部分と期限付きの部分を色の相違により明確に区別して把握することができるので、ユーザの利便性を向上できる。

【0139】

また、本実施形態では特に、第１サーバ１００Ａは、ステップＳ１６９では、円形ゲージ３４２内において期限付き印刷可能枚数を表す領域３４２ａ，３４２ｂ及び無期限印刷可能枚数を表す領域３４２ｃを互いに色が異なる別々の領域で表す表示信号を出力する。本実施形態によれば、ユーザは印刷可能枚数のうち無期限の部分と期限付きの部分を色の相違により明確に区別して把握することができるので、ユーザの利便性を向上できる。また、印刷可能枚数のうち無期限の部分と期限付きの部分を別々の円形ゲージでなく、共通の円形ゲージ３４２内において色が異なる別々の領域で表すので、画面表示をシンプル化できる。

【0140】

また、本実施形態では特に、第１サーバ１００Ａ及び第２サーバ１００Ｂが、切り替え前のサービスにて保有されていた残りの印刷枚通を、切り替え後のサービスにおいて保有される無期限の印刷可能枚数若しくは期限付きの印刷可能枚数として引継ぐ処理を実行する。本実施形態によれば、上記処理を第１サーバ１００Ａ及び第２サーバ１００Ｂが主体的に実行する印刷システム１を実現できる。

【0141】

＜変形例＞
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。

【0142】

例えば、以上の実施形態で説明した第１サーバ１００Ａ及び第２サーバ１００Ｂによる印刷枚数の引継ぎ処理等の一部又は全部を、例えば端末装置３００のＣＰＵ３１０が実行するようにしてもよい。具体的には、端末装置３００のＣＰＵ３１０が図９に示したステップＳ１，Ｓ１２，Ｓ１５，Ｓ２７，Ｓ３９，Ｓ４２，Ｓ５１，Ｓ５４，Ｓ６０等を実行してもよい。また、端末装置３００のＣＰＵ３１０が図１０に示したステップＳ１０１，Ｓ１１２，Ｓ１１５，Ｓ１２７，Ｓ１３９，Ｓ１４２，Ｓ１５１，Ｓ１５４，Ｓ１６０等を実行してもよい。この場合、端末装置３００が印刷量管理装置の一例である。本変形例によれば、切り替え前のサービスにて保有されていた残りの印刷枚通を、切り替え後のサービスにおいて保有される無期限の印刷可能枚数若しくは期限付きの印刷可能枚数として引継ぐ処理を、端末装置３００が主体的に実行する印刷システム１を実現できる。

【0143】

また、上記実施形態では、第２サービス化切り替え（オンデマンド印刷サービスの提供からサブスクリプション印刷サービスの提供への切り替え）と第１サービス化切り替え（サブスクリプション印刷サービスの提供からオンデマンド印刷サービスの提供への切り替え）の両方において引継ぎ処理が実行されるが、これに限らない。第２サービス化切り替えと第１サービス化切り替えの一方のみにおいて引継ぎ処理が行われてもよい。或いは、第１サービスと第２サービス間の切り替えは第２サービス化切り替えと第１サービス化切り替えの一方しか行われなくてもよい。

【0144】

また、上記実施形態では、第２サービス化切り替え（オンデマンド印刷サービスの提供からサブスクリプション印刷サービスの提供への切り替え）と第１サービス化切り替え（サブスクリプション印刷サービスの提供からオンデマンド印刷サービスの提供への切り替え）においての引継ぎ処理では、期限・無期限については維持されているが、これに限らない。例えば第２サービス化切り替えにおいての引継ぎ処理では、無期限の印刷可能枚数が期限付きの繰り越し枚数として引継がれてもよい。また、例えば第１サービス化切り替えにおいての引継ぎ処理では、期限付きの繰り越し枚数が無期限の印刷可能枚数として引継がれてもよい。この場合、期限付きと無期限による価値の差に応じて引継ぎ後の枚数を増減させるようにしてもよい。

【0145】

また、図９～図１１に示すシーケンスチャートは本発明を上記シーケンスに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。

【0146】

また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。

【0147】

その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。

【符号の説明】

【0148】

１ 印刷システム
１００Ａ 第１サーバ（印刷量管理装置、サービス提供サーバの一例）
１１０Ａ プロセッサ
１９０Ａ 通信インタフェース（通信Ｉ／Ｆの一例）
１００Ｂ 第２サーバ（印刷量管理装置、サービス提供サーバの一例）
１１０Ｂ プロセッサ
１９０Ｂ 通信インタフェース（通信Ｉ／Ｆの一例）
２００ プリンタ（印刷装置の一例）
３００ 端末装置
３４２ 円形ゲージ（第４図像の一例）
３４２ａ 領域
３４２ｂ 領域
３４２ｃ 領域
３４４ 円形ゲージ（第１図像の一例）
３４６ 円形ゲージ（第３図像の一例）
３４８ 円形ゲージ（第２図像の一例）

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】