(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122349
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】インターホン機器
(51)【国際特許分類】
H04M 1/02 20060101AFI20240902BHJP
H04M 9/00 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
H04M1/02 G
H04M9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029844
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135127
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 正己
(72)【発明者】
【氏名】牧野 友哉
(72)【発明者】
【氏名】上山 基希
【テーマコード(参考)】
5K023
5K038
【Fターム(参考)】
5K023AA05
5K023CC06
5K023HH08
5K023MM02
5K023PP01
5K038AA06
5K038DD12
(57)【要約】
【課題】夜間等においてもネーム表示部の表示を視認しやすいインターホン機器を提供する。
【解決手段】ネーム表示部7が、ネームプレート30と、ネームプレート30を収納するプレート収納部材10とを備えているとともに、プレート収納部材10におけるネームプレート30が収納される収納凹部13の上方に、光拡散性を有する合成樹脂を、収納凹部13上へ向けて前方へ張り出す庇状に形成された照明部20を設けている。また、本体ケース内における照明部20の後側に、照明部20へ向けて発光するようにLED32、32・・が設置されている。そして、LED32、32・・を発光させることで照明部20が光るとともに、特に照明部20の下板20Aが光ることによって、ネームプレート30が上側から照らされるようにした。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースの前面にネーム表示部が設けられたインターホン機器であって、
前記ネーム表示部が、ネームプレートと、前記ネームプレートが取り付けられるプレート取付部と、前記プレート取付部を照らす照明部とを備えており、
前記照明部が、光拡散性を有する合成樹脂を、前記プレート取付部の上方において前方へ張り出す庇状で、少なくとも下面が光るように形成してなるともに、
前記本体ケース内における前記照明部の後側に、前記照明部へ向けて発光する発光手段が設置されていることを特徴とするインターホン機器。
【請求項2】
光拡散性を有する合成樹脂製の本体と、前記本体の前面に組み付けられるネームカバーとを有するプレート収納部材を備え、
前記本体に、前記照明部と、後方へ凹んでいて前記ネームプレートを収納可能な前記プレート取付部とが一体的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインターホン機器。
【請求項3】
前記本体の後面における前記照明部の後側となる位置に、前記発光手段へ向かって突出する照明リブが設けられているとともに、前記照明リブの後端上面に、後側へ向かって下方へ傾斜するテーパ部が設けられており、
前記テーパ部と前記発光手段とが前後方向で対向していることを特徴とする請求項2に記載のインターホン機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば本体ケースの前面に居住者の氏名等を表示するネームプレートが収納されるネーム表示部を設けてなるインターホン機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来周知のインターホン機器には、たとえば特許文献1に記載されているように、本体ケースの前面にネーム表示部を設けてなるものが考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているインターホン機器では、夜間になるとネーム表示部の表示が見づらいという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、夜間等においてもネーム表示部の表示を視認しやすいインターホン機器を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、本体ケースの前面にネーム表示部が設けられたインターホン機器であって、ネーム表示部が、ネームプレートと、ネームプレートが取り付けられるプレート取付部と、プレート取付部を照らす照明部とを備えており、照明部が、光拡散性を有する合成樹脂を、プレート取付部の上方において前方へ張り出す庇状で、少なくとも下面が光るように形成してなるとともに、本体ケース内における照明部の後側に、照明部へ向けて発光する発光手段が設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、ネーム表示部が、ネームプレートと、ネームプレートが取り付けられるプレート取付部と、プレート取付部を照らす照明部とを備えており、照明部が、光拡散性を有する合成樹脂を、プレート取付部の上方において前方へ張り出す庇状に形成してなるとともに、本体ケース内における照明部の後側に、照明部へ向けて発光する発光手段が設置されている。したがって、照明部によりネームプレートを上側から照らすことができるため、夜間等においてもネーム表示部の表示を視認しやすいインターホン機器とすることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、光拡散性を有する合成樹脂製の本体と、本体の前面に組み付けられるネームカバーとを有するプレート収納部材を備え、本体に、照明部と、後方へ凹んでいてネームプレートを収納可能なプレート取付部とが一体的に設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、光拡散性を有する合成樹脂製の本体と、本体の前面に組み付けられるネームカバーとを有するプレート収納部材を備え、本体に、照明部と、後方へ凹んでいてネームプレートを収納可能なプレート取付部とを一体的に設けている。したがって、ネーム表示部に係る部品点数を削減することができるとともに、構造の簡素化や製造工程の簡略化を図ることができる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、本体の後面における照明部の後側となる位置に、発光手段へ向かって突出する照明リブが設けられているとともに、照明リブの後端上面に、後側へ向かって下方へ傾斜するテーパ部が設けられており、テーパ部と発光手段とが前後方向で対向していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、本体の後面における照明部の後側となる位置に、発光手段へ向かって突出する照明リブを設けるとともに、照明リブの後端上面に、後側へ向かって下方へ傾斜するテーパ部を設けており、テーパ部と発光手段とを前後方向で対向させている。したがって、発光手段から発せられた光を効果的に拡散させることができ、照明部を含めた本体を全体的に発光させることができるため、夜間等においてネーム表示部の表示を一層視認しやすいインターホン機器とすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ネーム表示部が、ネームプレートと、ネームプレートが取り付けられるプレート取付部と、プレート取付部を照らす照明部とを備えており、照明部が、光拡散性を有する合成樹脂を、プレート取付部の上方において前方へ張り出す庇状で、少なくとも下面が光るように形成してなるとともに、本体ケース内における照明部の後側に、照明部へ向けて発光する発光手段が設置されている。したがって、照明部によりネームプレートを上側から照らすことができるため、夜間等においてもネーム表示部の表示を視認しやすいインターホン機器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】インターホン子機を正面から示した説明図である。
【
図2】分解状態にあるインターホン子機を前側から示した斜視説明図である。
【
図3】プレート収納部材を示した説明図であり、(a)は前側から、(b)は右側から夫々示している。
【
図4】分解状態にあるプレート収納部材及びネームプレートを前側から示した斜視説明図である。
【
図5】分解状態にあるプレート収納部材及びネームプレートを後側から示した斜視説明図である。
【
図6】
図1中のA-A線断面を示した説明図である。
【
図7】
図6におけるネーム表示部周りを拡大して示した説明図である。
【
図8】
図3中のB-B線断面を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態となるインターホン子機について、図面にもとづき詳細に説明する。
【0012】
図1は、インターホン子機1を正面から示した説明図である。
図2は、分解状態にあるインターホン子機1を前側から示した斜視説明図である。
図3は、プレート収納部材10を示した説明図であり、(a)は前側から、(b)は右側から夫々示している。
図4は、分解状態にあるプレート収納部材10及びネームプレート30を前側から示した斜視説明図である。
図5は、分解状態にあるプレート収納部材10及びネームプレート30を後側から示した斜視説明図である。
図6は、
図1中のA-A線断面を示した説明図である。
図7は、
図6におけるネーム表示部7周りを拡大して示した説明図である。
図8は、
図3中のB-B線断面を示した説明図である。
【0013】
インターホン子機1は、前側に配置される前ケース2及び後側に配置される後ケース3を組み付けた本体ケースと、その本体ケースを前方から覆うように組み付けられた化粧カバー4とを有してなる。また、インターホン子機1の前面上部には、インターホン子機1の前方を撮像するためのカメラ部5が設けられている。さらに、インターホン子機1の前面におけるカメラ部5の右側には、通話のためのマイク部6が設けられている。加えて、インターホン子機1の前面におけるカメラ部5の下側には、居住者の氏名等を表示可能であるとともに通話のためのスピーカ部としての機能や夜間照明としての機能をも兼ね備えたネーム表示部7と、来訪者が居住者を呼び出す際に操作する呼出ボタン8とが設けられている。そして、このようなインターホン子機1は、住戸の玄関の壁面等に設置されており、来訪者によって呼出ボタン8が操作されると、住戸内に設置されているインターホン親機(図示せず)を呼び出すとともに、カメラ部5を作動させて来訪者等を含んだインターホン子機1前方の映像を撮像する。また、インターホン親機において応答ボタンが操作される等の応答操作がなされると、マイク部6及びスピーカ部を作動させ、インターホン親機との間で通話可能な状態とする。
【0014】
ここで、本発明の要部となるネーム表示部7の照明構造について説明する。
ネーム表示部7は、合成樹脂製の薄いプレートで、表面に氏名等が表示されるネームプレート30と、当該ネームプレート30が収納される合成樹脂製のプレート収納部材10と、本体ケース内におけるプレート収納部材10の後側に設置されるメイン基板31とを備えてなる。プレート収納部材10は、本体ケースに取り付けられる本体11と、該本体11の前面を覆うように組み付けられるネームカバー12とを有する。
【0015】
本体11は、光拡散性を有する合成樹脂を左右方向へ長い正面視矩形の板状に成形してなり、その本体11の中央に後方へ凹んだ収納凹部13が設けられていて、該収納凹部13内にネームプレート30を収納可能となっている。収納凹部13は、前側へ向かって下方へ傾斜する下壁、左右側壁、上壁、及び後壁に囲まれており、下壁には、前後方向へ延びる下方へ凹んだ排水凹部14が左右方向に複数設けられている。また、後壁における下壁、左右側壁、及び上壁に沿った箇所には、後壁の表面よりも更に後側へ凹んだ溝15が周設されている。そして、溝15内には、収納凹部13内への水の浸入を阻止するための矩形枠状のパッキン16が埋め込まれている。さらに、後壁の右部には、右側へ向かって後方へ傾斜する傾斜面17が設けられている。また、傾斜面17の右端には、収納凹部13内へネームプレート30が入るためのプレート入り口18が開設されている。加えて、収納凹部13内におけるプレート入り口18の右側に隣接して、右壁と対向するように上下方向へ延びるリブ19が前方へ突設されている。なお、リブ19と右壁との間の隙間は、溝15の一部となっている。
【0016】
さらに、収納凹部13の上側に隣接した位置には、後述するLED32、32・・によって光る照明部20が設けられている。照明部20は、前方へ膨出して収納凹部13の上方へ突き出る庇状に形成されており、収納凹部13の上縁に沿って左右方向に延設された下板20Aと、下板20Aの前端から上方へ延びる前板20Bと、前板20Bの上端から後方へ延びる上板20Cと、下板20A、前板20B、及び上板20Cの左右両側端を閉塞する側板20D、20Dとを有している。また、本体11の後面における下板20Aの後側となる箇所には、後方へ突出する照明リブ33が左右方向へ延設されている。そして、該照明リブ33の後端上面には、後側へ向かって下方へ傾斜するテーパ部34が設けられている。
【0017】
加えて、本体11の右端には、後方へ延びる右板21が設けられており、右板21には、ネームプレート30を挿入可能な挿入口22が開設されている。また、本体11には、挿入口22とプレート入り口18とを連通させ、挿入口22に挿入されたネームプレート30を収納凹部13内まで導くプレート通路23が設けられている。
【0018】
一方、ネームカバー12は、透明な合成樹脂を左右方向へ長い正面視矩形の板状に成形してなる。ネームカバー12は、本体11と略同じ左右長さを有しており、本体11の前面に組み付けた際に収納凹部13の前方に位置する箇所には、前方へ膨出する膨出部25が設けられている。また、膨出部25の右側におけるネームカバー12の後面で、本体11に組み付けた際に傾斜面17及びプレート入り口18の前方に位置する箇所には、プレート入り口18を介して入ってくるネームプレート30を収納凹部13内へスムーズに導くための案内部28が設けられている。案内部28は、後方へ隆起する段部であり、その後面(傾斜面17と対向する面)は、傾斜面17と所定の距離を保って対向するように、右側へ向かって後方へ傾斜するテーパ面とされている。
【0019】
さらに、膨出部25の下側におけるネームカバー12の後面で、本体11に組み付けた際に収納凹部13よりも下側の表面の前方に位置する箇所には、上下方向へ延びる複数の凸条部26、26・・が後方へ突設されている。各凸条部26は、排水凹部14、14間に位置している。つまり、凸条部26の位置と排水凹部14の位置とは正面視で左右方向にずれている。そして、凸条部26の下端は、ネームカバー12の下端に達している。さらにまた、ネームカバー12の後面には、矩形枠状に周設された防水リブ29が後方へ突出しており、ネームカバー12の本体11への組み付け時に、防水リブ29の先端側が溝15内に入り込むようになっている。加えて、ネームカバー12の左右両端には、本体11の左右両側縁に係止する係止爪27、27が後方へ突設されている。
【0020】
上述したようなプレート収納部材10は、本体11において溝15内にパッキン16を埋め込んだ後、本体11の前側からネームカバー12を後方へ押し込むようにして、ネームカバー12の係止爪27、27を本体11の左右両側縁に係止させることで組み立てられる。このようにして組み立てられたプレート収納部材10においては、収納凹部13の前方が膨出部25により覆われており、収納凹部13と膨出部25とにより囲まれた空間がネームプレート30を収納可能な収納空間となる。そして、ネームプレート30を挿入口22から挿入すると、当該ネームプレート30は、プレート通路23を通ってプレート入り口18から収納空間内へ到達した後、案内部28及び膨出部25の後面に案内されながら収納空間内の左右方向で奥側へ移動し、収納空間内に収納される。なお、プレート収納部材10では、膨出部25の前面と照明部20の前板20Bの表面とが略面一となっている。
【0021】
また、プレート収納部材10では、防水リブ29の先端側が溝15内に入り込んでパッキン16を押し潰しており、収納空間内への水の浸入を防止している。さらに、パッキン16は、プレート入り口18の上下方向及び左右方向で外側を囲むように配されており、たとえ収納空間内へ水が浸入したとしても、その水が収納空間を越えて不用意に広がりにくい構造となっている。加えて、凸条部26、26・・の先端が本体11における収納凹部13の下側の表面に近接又は当接しており、収納空間の下側(特に排水凹部14、14・・の下側)において、本体11とネームカバー12との間に隙間が形成されている。当該隙間は、本体11及びネームカバー12の下端において開口している。すなわち、収納空間とプレート収納部材10の外部空間とは、隙間を介して連通した状態となっている。したがって、その隙間が、収納空間内に浸入した水をプレート収納部材10外へ排水するための排水路として機能する。
【0022】
そして、組み立てられたプレート収納部材10は、本体ケースの前面に設けられた取付部50に取り付けられる。また、化粧カバー4を本体ケースに組み付けると、化粧カバー4に開設されているネーム窓9内に照明部20及び膨出部25が露出するとともに、右板21や挿入口22が化粧カバー4に被覆された状態となって、ネーム表示部7が構成される。なお、本体ケースへの取付状態において、プレート収納部材10の右板21及び挿入口22は本体ケースの右側面に露出している。したがって、プレート収納部材10の本体ケースへの取付後に、ネームプレート30をプレート収納部材10に収納することも可能である。
【0023】
加えて、本体ケース内では、メイン基板31が、プレート収納部材10を後側から覆うように前ケース2の後面にネジ止めされている。メイン基板31は、インターホン親機との間での通話動作等といったインターホン子機1の主たる動作を制御するものである。該メイン基板31の前面で、照明リブ33の先端の後側となる位置には、照明部20を光らせるためのLED32、32・・が設置されており、テーパ部34とLED32、32・・とが前後方向で対向している。そして、メイン基板31による制御のもとLED32、32・・が発光すると、本体11の光拡散性により本体11が全体的に発光する。したがって、収納空間に収納されているネームプレート30は、後側(収納凹部13側)からのみならず、上側(照明部20の下板20A側)から照らされることになる。なお、照明部20の前板20B及び上板20Cも当然ながら発光することになり、当該箇所は主に夜間照明として機能し、夜間におけるカメラ部5による撮影のための光源となったり、インターホン子機1の位置を報知したりする。なお、LED32、32・・をテーパ部34と対向させていることで、本体11内に入射した光を効果的に拡散させることができる。
【0024】
以上のような構成を有するインターホン子機1によれば、ネーム表示部7が、ネームプレート30と、ネームプレート30を収納するプレート収納部材10とを備えているとともに、プレート収納部材10におけるネームプレート30が収納される収納凹部13の上方に、光拡散性を有する合成樹脂を、収納凹部13上へ向けて前方へ張り出す庇状に形成された照明部20を設けている。また、本体ケース内における照明部20の後側に、照明部20へ向けて発光するようにLED32、32・・が設置されている。そして、LED32、32・・を発光させることで照明部20が光るとともに、特に照明部20の下板20Aが光ることによって、ネームプレート30が上側から照らされるようにした。したがって、夜間等においてもネームプレート30の表示を視認しやすいインターホン子機1とすることができる。
【0025】
また、プレート収納部材10を構成する本体11が光拡散性を有する合成樹脂からなり、該本体11に、照明部20と、後方へ凹んでいてネームプレート30を収納可能な収納凹部13とが一体的に設けられている。したがって、ネーム表示部7に係る部品点数を削減することができるとともに、構造の簡素化や製造工程の簡略化を図ることができる。
【0026】
さらに、本体11の後面における照明部20の後側となる位置に、LED32、32・・へ向かって突出する照明リブ33を設けるとともに、照明リブ33の後端上面に、後側へ向かって下方へ傾斜するテーパ部34を設けており、テーパ部34とLED32、32・・とを前後方向で対向させている。したがって、本体11内へ入射した光を効果的に拡散させることができ、照明部20を含めた本体11を全体的に発光させることができるため、夜間等においてネーム表示部7の表示を一層視認しやすいインターホン子機1とすることができる。
【0027】
なお、本発明に係るインターホン機器は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、インターホン機器の全体的な構成は勿論、ネーム表示部に係る構成等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
【0028】
たとえば、上記実施形態では、本体ケースにプレート収納部材を取り付けた後、本体ケースの前面を覆うように化粧カバーを組み付けるように構成しているが、化粧カバーについても本体ケースの構成要素としてもよい。すなわち、プレート収納部材を化粧カバーに取り付けるとしても何ら問題はない。
また、上記実施形態では、プレート収納部材とインターホン機器の本体ケースとを別体としているが、プレート取付部を本体ケースと一体的に設けることも可能であるし、プレート取付部と照明部とを別体とし、照明部のみ光拡散性を有する合成樹脂により形成するとしてもよい。
さらに、たとえば前ケースの取付部内面等に光拡散性を有するシート部材を貼着し、発光手段の光によって照明部が一層効率良く光るように構成することも可能である。
【0029】
さらにまた、上記実施形態では、プレート取付部へのネームプレートの取付状態において、ネームプレートの前方がネームカバーにより覆われるように構成しているが、そのようなネームカバーを取り付けないとして、ネームプレートが前面側に露出するように構成することも可能である。
またさらに、照明リブの有無等のプレート収納部材の本体に係る具体的構造については、言うまでもなく適宜設計変更可能であるし、照明部についても少なくとも下面さえ光るように形成していれば、たとえば照明部の前面は光らないように構成されていても何ら問題はない。
加えて、上記実施形態では、インターホン機器の一例であるインターホン子機について説明しているが、本発明は、本体ケースの前面にネーム表示部が設けられていれば、インターホン親機や集合玄関機等の他のインターホン機器についても好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0030】
1・・インターホン子機(インターホン機器)、2・・前ケース(本体ケース)、3・・後ケース(本体ケース)、7・・ネーム表示部、10・・プレート収納部材、11・・本体、12・・ネームカバー、13・・収納凹部(プレート取付部)、20・・照明部、20A・・下板(下面)、30・・ネームプレート、31・・メイン基板、32・・LED(発光手段)、33・・照明リブ、34・・テーパ部。