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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122398
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】生体情報モニタ
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029920
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原 遼平
(72)【発明者】
【氏名】豊田 光啓
(72)【発明者】
【氏名】荒木 章平
【テーマコード(参考)】
4C117
【Fターム(参考)】
4C117XA04
4C117XB04
4C117XC02
4C117XC26
4C117XE15
4C117XE17
4C117XE37
4C117XE57
4C117XG03
4C117XJ46
(57)【要約】
【課題】アラームランプが発する光を、後方に位置する人物にも視認しやすくすることができる生体情報モニタを提供する。
【解決手段】本開示の生体情報モニタは、表示パネルと、前記表示パネルの周面に設けられており、前記生体情報モニタの後方を向いている後方発光面を含むカバー部材を有する発光部と、を備える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報モニタであって、
表示パネルと、
前記表示パネルの周面に設けられており、前記生体情報モニタの後方を向いている後方発光面を含むカバー部材を有する発光部と、
を備える、生体情報モニタ。
【請求項2】
前記カバー部材は、前記後方発光面と、前記後方以外を向いている他方発光面と、を少なくとも有する、
請求項1に記載の生体情報モニタ。
【請求項3】
前記後方発光面は、少なくとも、前記表示パネルに対して平行、かつ前記後方を向く面を含む、
請求項2に記載の生体情報モニタ。
【請求項4】
前記周面は、前記生体情報モニタの前方に向かって内向きに傾斜するテーパー形状に形成されており、
前記後方発光面は、前記周面に対して垂直に配置されている、
請求項2に記載の生体情報モニタ。
【請求項5】
前記他方発光面は、前記テーパー形状の前記周面に沿って配置されている、
請求項4に記載の生体情報モニタ。
【請求項6】
前記後方発光面は平面であり、前記他方発光面は曲面である、
請求項2に記載の生体情報モニタ。
【請求項7】
前記他方発光面は、平面、または外側に突の曲面である、
請求項2に記載の生体情報モニタ。
【請求項8】
前記後方発光面及び前記他方発光面は曲面であり、
前記後方発光面と前記他方発光面とは曲率が異なる、
請求項2に記載の生体情報モニタ。
【請求項9】
前記後方発光面と、前記他方発光面との境界部には、稜部が設けられている、
請求項2に記載の生体情報モニタ。
【請求項10】
前記発光部は、前記カバー部材の内部に配置されており、前記生体情報モニタの内部に設けられた発光体が発する光を前記後方発光面および前記他方発光面に向かって拡散させる拡散部材をさらに有する、
請求項2に記載の生体情報モニタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報モニタに関する。
【背景技術】
【0002】
生体情報モニタは、心電図、血圧及び酸素飽和度などの生体情報を計測し、その計測値及び波形をディスプレイに一括表示することができる。生体情報モニタの例としては、病室などのベッドサイドに設置して使用されるベッドサイドモニタ、および、スタッフステーションなどに設置して使用されるセントラルモニタなどがある。生体情報モニタに表示された計測値及び波形を見ることで、医療従事者(医師及び看護師など)は、患者の容体を把握することができる。
【0003】
また、生体情報モニタは一般に、計測値の異常などが生じたときに周囲に異常を通知するアラーム機能を有する。アラーム機能の例としては、LEDなどが発する光を生体情報モニタの周囲に反射または拡散させるアラーム発光部がある。アラーム機能により、医療従事者は、患者の異常を即座に知ることができる。
【0004】
特許文献1には、LEDランプなど、光ることで異常を通知する視覚的アラームの表示出力部が表示画面とは別に設けられている生体情報モニタ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5290108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
医療従事者と生体情報モニタとの位置関係によっては、アラーム発光部が光っていることを医療従事者が知覚しにくいことがある。特に、医療従事者が生体情報モニタの後方にいる場合、アラーム発光部の発する光が医療従事者に届きにくいことがある。
【0007】
本開示は、アラームランプが発する光を、後方に位置する人物にも視認しやすくすることができる生体情報モニタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る生体情報モニタは、表示パネルと、前記表示パネルの周面に設けられており、前記生体情報モニタの後方を向いている後方発光面を含むカバー部材を有する発光部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アラームランプが発する光を、後方に位置する人物にも視認しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態に係る生体情報モニタの構成を示すブロック図
図2】生体情報モニタを斜め前方向から見た様子を示す図
図3】生体情報モニタを斜め後ろ方向から見た様子を示す図
図4】アラーム発光部の構造を説明するための図
図5】カバー部材の構造を説明するための図
図6】シール部材の構造を説明するための図
図7】反射部材の構造を説明するための図
図8】生体情報モニタの表示パネルに取り付けられたアラーム発光部を前側から見た図
図9】生体情報モニタの表示パネルに取り付けられたアラーム発光部を後側から見た図
図10】生体情報モニタの表示パネルに取り付けられたアラーム発光部を上側から見た図
図11】生体情報モニタの前側から見た斜視図において、アラーム発光部を除く表示パネルの図示を省略した様子を示す図
図12】発光体について説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。ただし、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明等は省略する場合がある。
【0012】
<生体情報モニタ100の全体構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る生体情報モニタ100の構成を示すブロック図である。生体情報モニタ100は、コネクタ部101、制御部102、記憶部103、表示部104、アラーム発光部105、通信部106、スピーカ107、及び操作ボタン120を有する。
【0013】
コネクタ部101は、患者に装着された生体情報測定装置群200を生体情報モニタ100に接続するためのコネクタである。生体情報測定装置群200には、心電図を検出するための心電電極201、血圧を検出するための血圧測定用カフ202、及び、SpOを検出するためのSpOセンサ203等の生体情報検出部等が含まれる。コネクタ部101は、生体情報モニタ100と生体情報測定装置群200との間のインタフェースとして機能する。
【0014】
なお、生体情報測定装置群200の他の例として、体温を検出するための体温センサ、または心拍出量を検出するための心拍出量センサなどが挙げられる。また、コネクタ部101には、生体情報測定装置群200の他に、例えば人工呼吸器等、治療や処置に用いられる治療機器などが接続されても良い。
【0015】
制御部102は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置及びRAM(Random Access Memory)等のメモリ装置を備え、記憶部103(例えばROM(Read Only Memory)等)に記憶されたプログラムをメモリ装置に展開して演算処理装置により実行することで、生体情報モニタ100の全体の制御、及び、所定の計測処理を実行する。
【0016】
この計測処理によって、制御部102は、コネクタ部101に接続された生体情報測定装置群200を用いて患者の生体情報を計測する。そして、制御部102は、計測処理の結果に基づき、患者の生体情報の異常を検知する。また、制御部102は、生体情報測定装置群200及び治療機器との接続状態の異常や、機器類及び環境の異常を検知する。なお、制御部102が、これらの異常検知の通知を生体情報モニタ100の外部から受けても良い。また、生体情報測定装置群200を用いた各種生体情報の計測方法、および、各種の異常の検知方法については、従来周知のものを適用可能であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0017】
表示部104は、制御部102の計測処理によって得られた生体情報を、計測値又は波形の形式で表示する。表示部104は、例えばタッチパネル付き液晶表示器であり、生体情報を表示する表示機能を有するだけでなく、操作者による入力操作を受け付ける入力部としての機能も有する。具体的には、表示部104は、表示部104の表示形式や、生体情報モニタ100のモード変更、アラーム設定等のための、操作者からのタッチ操作による入力を受け付けることができる。
【0018】
さらに、生体情報モニタ100は操作ボタン120を有する。操作ボタン120としては、例えば電源スイッチ、測定開始/停止ボタン、データ記録ボタン、アラーム音停止ボタン等(図示せず)が含まれる。
【0019】
アラーム発光部105は、例えばLED(Light Emitting Diode)等を用いた照明器具であり、生体情報、機器類又は環境に異常が検知されたときに例えば赤色に点滅するように、制御部102によって制御される。アラーム発光部105による視覚アラームの出力態様は、予め制御部102において設定されており、この設定に従った出力態様で視覚アラームが出力される。アラーム発光部105は、本開示の発光部の一例である。
【0020】
本実施の形態において、アラーム発光部105は、生体情報モニタ100の後ろ側からでも、アラーム発光部105が発する光を容易に視認可能な構造を有する。アラーム発光部105の詳細については、後述する。
【0021】
生体情報モニタ100は、通信部106を介して他の生体情報モニタ装置と通信することができる。具体的には、生体情報モニタ100は、取得した生体情報や自装置の状態等を、通信部106を介して外部のセントラルモニタ装置(図示せず)等に送信可能である。また、セントラルモニタ装置からの制御信号を、通信部106を介して入力可能である。通信部106による通信のための生体情報モニタ100と外部との接続は、有線でも無線でも良い。
【0022】
スピーカ107は、音声出力装置である。スピーカ107は、生体情報、機器類又は環境に異常が検知されたときに例えばアラーム音を出力するように制御部102によって制御される。スピーカ107による聴覚アラームの出力態様は、予め制御部102において設定されており、この設定に従った出力態様で聴覚アラームが出力される。
【0023】
<生体情報モニタ100の外観構成>
以上、本実施の形態の生体情報モニタ100の全体構成について説明した。次に、生体情報モニタ100の外観構成について説明する。
【0024】
図2は、生体情報モニタ100を斜め前方向から見た様子を示す図である。なお、以下において生体情報モニタ100が有する各構成の説明を行う際に、図2に示す生体情報モニタ100を基準とした前後方向、左右方向、および上下方向を用いる。
【0025】
図2に示すように、生体情報モニタ100の前側には、板状の表示パネル10が設けられており、表示パネル10の周面11の少なくとも一部にアラーム発光部105が設けられている。図2に示す例では、アラーム発光部105は、正面視において長方形状に形成されている表示パネル10の左右の周面11にそれぞれ1つずつ設けられている。
【0026】
表示パネル10の後ろ側には、図1に示す生体情報モニタ100の各種構成を内蔵する本体部20が配置されている。
【0027】
図3は、生体情報モニタ100を後ろ斜め方向から見た様子を示す図である。図3に示すように、本体部20は、表示パネル10の後ろ側に突出するように設けられている。
【0028】
図3に示すように、本体部20の側面には、コネクタ部101が設けられている。なお、図3では生体情報モニタ100の本体部20の右側の側面にコネクタ部101が設けられている例が示されているが、コネクタ部101が本体部20の他の側面に設けられていてもよい。
【0029】
<アラーム発光部105>
以下では、アラーム発光部105について詳細に説明する。上述したように、アラーム発光部105は、表示パネル10の左右の周面にそれぞれ1つずつ設けられている。本実施の形態において、左右のアラーム発光部105は、それぞれ、左右対称に形成された同様の構造を有している。このため、以下の説明では、右側のアラーム発光部105の構造について説明し、左側のアラーム発光部105の構造については説明を省略する。
【0030】
[構造]
図4は、アラーム発光部105の構造を説明するための図である。アラーム発光部105は、カバー部材31と、シール部材32と、反射部材33と、を有する。図4には、カバー部材31と、シール部材32と、反射部材33とが組み合わされている様子が示されている。図4Aは、生体情報モニタ100の外部側から見たアラーム発光部105を示しており、図4Bは、生体情報モニタ100の内部側から見たアラーム発光部105を示している。図4Aは、図3と同じ向きに設置された生体情報モニタ100からアラーム発光部105のみを抽出した状態を示している。図4Aに示すように、生体情報モニタ100の外部側から内部側に向かって、カバー部材31、シール部材32、反射部材33の順に積層されることにより、アラーム発光部105が構成されている。
【0031】
図5は、カバー部材31の構造を説明するための図である。図5Aおよび図5Cは、生体情報モニタ100の外部側から見たカバー部材31を示す図であり、図5Bは、生体情報モニタ100の内部側から見たカバー部材31を示す図である。図5Aでは、生体情報モニタ100の斜め前側からカバー部材31を見た様子が示されており、図5Cでは、生体情報モニタ100の斜め後側からカバー部材31を見た様子が示されている。
【0032】
図5に示すように、カバー部材31の外面には、発光面315が設けられている。なお、発光面315は、後方発光面311と、他方発光面312と、を含んでいる。発光面315は、生体情報モニタ100の内部に設けられた、後述する発光体22が発する光を、生体情報モニタ100の外部に向かって放射する。
【0033】
発光面315は、発光体22が発する光を拡散させる材料で構成されている。発光面315のうち、後方発光面311は、生体情報モニタ100の後方を向いており、生体情報モニタ100の後方に向かって光を放射する平面である。一方、他方発光面312は、生体情報モニタ100の外部に向かって凸の曲面で形成されている。これにより、他方発光面312は、生体情報モニタ100の主に後方以外の方向に向かって光を拡散させることができる。なお、本開示では、他方発光面が平面に形成されていてもよい。
【0034】
後方発光面311は、凹凸のない平面に形成されていてもよいし、図5Bに示す例のように、凹部または凸部を有する平面に形成されていてもよい。ただし、本開示はこれに限定されない。本開示において、後方発光面は、生体情報モニタの後方を向いており、生体情報モニタの後方に向かって光を放射する面であれば、例えば曲面であってもよい。この場合、後方発光面は、他方発光面とは異なる曲率に形成されている。
【0035】
後方発光面311と他方発光面312との境界部(接続部)には、稜部313が設けられている。稜部313において、後方発光面311と他方発光面312とのなす角は、所定の角度以下となるように形成されている。なお、図5Cなどに示す例では、後方発光面311と他方発光面312とのなす角は、鋭角となっているが、本開示はこれに限定されず、例えば鈍角であってもよい。
【0036】
図5Cに示すように、稜部313は、生体情報モニタ100の上下方向かつ左右方向に平行またはほぼ平行な平面における、他方発光面312の断面を含んでいる。
【0037】
また、カバー部材31には、固定部314が設けられている。カバー部材31は、固定部314により、アラーム発光部105の他の構成(シール部材32および反射部材33)と接続されている。さらに、カバー部材31の上下端部付近には、爪部316が設けられている。カバー部材31は、上下の爪部316によって、生体情報モニタ100の表示パネル10に固定されている。
【0038】
図6は、シール部材32の構造を説明するための図である。図6Aは、生体情報モニタ100の外部側から見たシール部材32を示す図であり、図6Bは、生体情報モニタ100の内部側から見たシール部材32を示す図である。
【0039】
シール部材32は、生体情報モニタ100の内部に設けられている発光体22の光が意図せず漏れないようにすると共に、生体情報モニタ100の防水性を担保するために、カバー部材31と表示パネル10との間に配置される。
【0040】
シール部材32は、図6Aに示すように、シール部321と、凹部322と、固定部323と、を有する。凹部322は、シール部321の一部に形成された凹みである。凹部322には、カバー部材31、シール部材32、および反射部材33が組み合わされる際に、反射部材33の一部が収納される。
【0041】
図7は、反射部材33の構造を説明するための図である。図7Aは、生体情報モニタ100の外部側から見た反射部材33を示す図であり、図7Bは、生体情報モニタ100の内部側から見た反射部材33を示す図であり、図7Cは、反射部材33による光の反射について説明するための図である。図7Cにおいて、矢印は光が入射および出射する様子を示している。
【0042】
反射部材33は、入射部331と、出射部332と、枠体部333と、反射板334と、を有する。
【0043】
入射部331および出射部332は、枠体部333に設けられた開口である。発光体22が発する光は、入射部331に入射し、反射板334に到達して反射され、出射部332からカバー部材31に向かって出射される。反射板334は、入射部331から入射した光を出射部332の方向へ反射させる。なお、反射板334は、光を反射させるだけでなく、拡散反射させる部材であってもよい。
【0044】
このように、アラーム発光部105は、発光体22が発した光が反射部材33によって反射され、カバー部材31によって拡散されることにより、生体情報モニタ100の周囲に対して、光による報知を行うことができる。
【0045】
上述したように、カバー部材31が後方発光面311を有していることにより、生体情報モニタ100の後方側に位置する人物から、アラーム発光部105が発光していることが認識されやすくなる。
【0046】
次に、生体情報モニタ100に取り付けられた状態のアラーム発光部105について説明する。図8は、生体情報モニタ100の表示パネル10に取り付けられたアラーム発光部105を前側から見た図である。図9は、生体情報モニタ100の表示パネル10に取り付けられたアラーム発光部105を後側から見た図である。図10は、生体情報モニタ100の表示パネル10に取り付けられたアラーム発光部105を上側から見た図である。
【0047】
図8に示すように、生体情報モニタ100の前側からアラーム発光部105を見ると、カバー部材31の他方発光面312が視認可能となる。このため、アラーム発光部105が発光したとき、生体情報モニタ100の前側および横側に位置する人物には、他方発光面312から放射される光を視認可能である。
【0048】
図9に示すように、生体情報モニタ100の後側からアラーム発光部105を見ると、カバー部材31の後方発光面311が視認可能となる。このため、アラーム発光部105が発光したとき、生体情報モニタ100の後側に位置する人物には、後方発光面311から放射される光を視認可能である。
【0049】
図10に示すように、生体情報モニタ100を上側から見ると、表示パネル10の周面11は、後ろから前に進むにつれ、内向きに傾斜したテーパー形状に形成されている。これにより、表示パネル10の周面11に設けられているアラーム発光部105の他方発光面312が、生体情報モニタ100の前側から視認しやすくなっている。
【0050】
また、図10に示すように、後方発光面311は、表示パネル10に対して平行、かつ後方を向いて配置されている。なお、上述したように、本開示では、後方発光面は平面でなくてもよく、この場合、後方発光面が、少なくとも表示パネルに対して平行、かつ後方を向く面を含んでいればよい。さらに、本開示では、後方発光面が表示パネルの周面のテーパー形状に対してほぼ垂直に配置されていてもよい。後方発光面がこのように配置されている場合でも、生体情報モニタ100の後方に位置する人物は、後方発光面から放射される光を容易に視認可能である。
【0051】
図10には、アラーム発光部105の発光面315から光が放射される様子が矢印によって概念的に示されている。図10に示すように、他方発光面312から放射される光は、主に生体情報モニタ100の前方、または側方に向かって拡散される。一方、後方発光面311から放射される光は、主に後方に向かって進む。これにより、生体情報モニタ100の後方に位置する人物は、後方発光面311が光っていることを容易に視認可能となる。なお、図10において、矢印によって示される光の放射方向は一例であり、本開示は後方発光面311から後方に向かって光が放射されることを除いて、図10に示される光の放射方向には限定されない。
【0052】
また、上述したように、稜部313は、生体情報モニタ100の上下方向かつ左右方向に平行またはほぼ平行な平面における、他方発光面312の厚さ方向における断面を含んでいる(図5C参照)。このため、生体情報モニタ100の内部の発光体22が発する光のほとんどは、他方発光面312の表面から放射されるが、一部はカバー部材31の厚み方向に乱反射して稜部313から後方に向かって放射される。これにより、稜部313において後方へ放射される光量は、後方発光面311から後方へ放射される光量よりも若干多くなる。すなわち、生体情報モニタ100の後方に位置する人物は、後方発光面311の縁部に相当する稜部313が強く発光する様子を視認することができる。これにより、生体情報モニタ100の後方に位置する人物は、アラーム発光部105が発光していることをより視認しやすくなる。
【0053】
以上説明したように、アラーム発光部105によれば、他方発光面312が主に生体情報モニタ100の前方及び側方に向かって光を放射し、後方発光面311が主に後方に向かって光を放射する。これにより、後方発光面311と他方発光面312の2面により、生体情報モニタ100の前方向、横方向、及び後ろ方向のいずれに対しても光を放射することができる。さらに、図2などに示すように、アラーム発光部105は生体情報モニタ100の周面11の左右にそれぞれ設けられているため、これら左右のアラーム発光部105により、生体情報モニタ100のほぼ全方向に向かって光を放射することができる。これにより、アラーム発光部105は、生体情報モニタ100の周囲に存在する人物に対し、アラーム発光部105が発光していることを好適に視認させることができる。
【0054】
図11は、生体情報モニタ100の前側から見た斜視図において、アラーム発光部105を除く表示パネル10の図示を省略した様子を示す図である。図11に示すように、アラーム発光部105の各構成は、本体部20の前側に配置される。
【0055】
図12は、発光体22について説明するための図である。図12では、アラーム発光部105を含む表示パネル10の図示が省略されている。発光体22は、図12に示すように、基板部21のアラーム発光部105に対応する位置に設けられている。発光体22は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。
【0056】
図12に示す例では、発光体22は、生体情報モニタ100の前方に向かって光を放射する。発光体22から放射された光は、図7Cに示す入射部331から反射部材33に入射し、反射板334によって反射され、出射部332から出射されてカバー部材31によって拡散される。これにより、図10に示されるような、アラーム発光部105からの光の放射が実現される。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本開示は、アラーム発光部を備える生体情報モニタとして有用である。
【符号の説明】
【0058】
100 生体情報モニタ
101 コネクタ部
102 制御部
103 記憶部
104 表示部
105 アラーム発光部
106 通信部
107 スピーカ
120 操作ボタン
10 表示パネル
11 周面
20 本体部
21 基板部
22 発光体
31 カバー部材
311 後方発光面
312 他方発光面
313 稜部
314 固定部
315 発光面
316 爪部
32 シール部材
321 シール部
322 凹部
323 固定部
33 反射部材
331 入射部
332 出射部
333 枠体部
334 反射板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12