(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012242
(43)【公開日】2024-01-30
(54)【発明の名称】杭打ち具、杭打ち方法
(51)【国際特許分類】
E02D 7/04 20060101AFI20240123BHJP
【FI】
E02D7/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114438
(22)【出願日】2022-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】522124714
【氏名又は名称】木下 圭一
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】木下 圭一
【テーマコード(参考)】
2D050
【Fターム(参考)】
2D050AA18
2D050AA19
2D050CB13
(57)【要約】
【課題】園芸棒などの杭を容易かつ迅速に土に打ち込むことのできる杭打ち具を提供する。
【課題を解決するための手段】 上下に延びたスライドガイドバー2と、スライドガイドバー2の上端部と下端部に固定されるとともに、一方の手で掴むことのできる支持部3と、スライドガイドバー2に昇降自在に遊嵌されるとともに、他方の手で掴むことのできるウェイト10と、スライドガイドバー2の下端部に設けられて、下降したウェイト10が衝突する衝突面部5Aと、支持部3の上端部に設けられて下向きに開口し、内部に杭21の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部11とを備える。杭挿入部11の軸はスライドガイドバー2の軸と平行で、かつ支持部3から離間する方向にオフセットしている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に延びたスライドガイドバーと、
スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、手で掴むことのできるウェイトと、
スライドガイドバーの下端部側に設けられて、下降したウェイトが衝突する衝突面部と、
スライドガイドバーの上端部側に設けられて下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、
を備え、
杭挿入部の軸はスライドガイドバーの軸と略平行で、かつスライドガイドバーから離間する方向にオフセットしていること、
を特徴とする杭打ち具。
【請求項2】
衝突面部の下側に設けられるとともに、下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の第2の杭挿入部を備え、
第2の杭挿入部の軸はスライドガイドバーと略同軸であること、
を特徴とする請求項1記載の杭打ち具。
【請求項3】
上下に延びたスライドガイドバーと、
スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、他方の手で掴むことのできるウェイトと、
スライドガイドバーの下端部側に設けられて下降したウェイトが衝突する衝突面部と、
衝突面部の下側に設けられるとともに、下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、
を備え、
杭挿入部の軸はスライドガイドバーと略同軸であること、
を特徴とする杭打ち具。
【請求項4】
上下に延びたスライドガイドバーと、スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、手で掴むことのできるウェイトと、スライドガイドバーの下端部側に設けられて、下降したウェイトが衝突する衝突面部と、スライドガイドバーの上端部側に設けられて下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、を備え、杭挿入部の軸はスライドガイドバーの軸と略平行で、かつスライドガイドバーから離間する方向にオフセットしている杭打ち具を用いて、
杭の上端部を杭挿入部の開口から内部に挿入して、土の上に杭を垂直に載せ、
手でウェイトを掴み、上下方向に向けたスライドガイドバーに沿って持ち上げ、衝突面部に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、
杭挿入部の底から打撃力を杭の上端から下に向けて繰り返し印加して杭打ちをすること、
を特徴とする杭打ち方法。
【請求項5】
上下に延びたスライドガイドバーと、スライドガイドバーの上端部と下端部の内、少なくとも上端部に固定されるとともに、一方の手で掴むことのできる支持部と、スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、他方の手で掴むことのできるウェイトと、スライドガイドバーの下端部に設けられて、下降したウェイトが衝突する衝突面部と、スライドガイドバーの上端部または支持部の上端部に設けられて下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、を備え、杭挿入部の軸はスライドガイドバーの軸と略平行で、かつ支持部から離間する方向にオフセットしている杭打ち具を用いて、
杭の上端部を杭挿入部の開口から内部に挿入して、土の上に杭を垂直に載せ、
一方の手で支持部を掴み、他方の手でウェイトを掴み、上下方向に向けたスライドガイドバーに沿って持ち上げ、衝突面部に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、
杭挿入部の底から打撃力を杭の上端から下に向けて繰り返し印加して杭打ちをすること、
を特徴とする杭打ち方法。
【請求項6】
上下に延びたスライドガイドバーと、スライドガイドバーの下端部に固定されるとともに、一方の手で掴むことのできる支持部と、スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、他方の手で掴むことのできるウェイトと、スライドガイドバーの下端部に設けられて、下降したウェイトが衝突する衝突面部と、スライドガイドバーの上端部に設けられて下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、を備え、杭挿入部の軸はスライドガイドバーの軸と略平行で、かつ支持部から離間する方向にオフセットしている杭打ち具を用いて、
杭の上端部を杭挿入部の開口から内部に挿入して、土の上に杭を垂直に載せ、
一方の手で支持部を掴み、他方の手でウェイトを掴み、上下方向に向けたスライドガイドバーに沿って持ち上げ、衝突面部に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、
杭挿入部の底から打撃力を杭の上端から下に向けて繰り返し印加して杭打ちをすること、
を特徴とする杭打ち方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は杭打ち具、杭打ち方法に係り、とくに園芸棒等の杭の下部を土の中に差し込んで立てたい場合に用いて好適な杭打ち具、杭打ち方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、トマト、豆類、トウモロコシなど各種作物の生育を補助するため、1乃至2.5mほどの長さの園芸棒を作物脇の土に差し込んで立てている。園芸棒を立てる際、長さ方向の途中を手で持ち、体重を懸けて下部を土中に差し込むようにしていたが、土が固いときや本数が多いときは、時間と労力の掛かる大変な作業となっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記した従来技術の問題に鑑みなされたもので、園芸棒などの杭を容易かつ迅速に土に打ち込むことのできる杭打ち具、杭打ち方法を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の発明では、
上下に延びたスライドガイドバーと、
スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、手で掴むことのできるウェイトと、
スライドガイドバーの下端部側に設けられて、下降したウェイトが衝突する衝突面部と、
スライドガイドバーの上端部側に設けられて下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、
を備え、
杭挿入部の軸はスライドガイドバーの軸と略平行で、かつスライドガイドバーから離間する方向にオフセットしていること、
を特徴としている。
請求項2記載の発明では、
衝突面部の下側に設けられるとともに、下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の第2の杭挿入部を備え、
第2の杭挿入部の軸はスライドガイドバーと略同軸であること、
を特徴としている。
請求項3記載の発明では、
上下に延びたスライドガイドバーと、
スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、手で掴むことのできるウェイトと、
スライドガイドバーの下端部側に設けられて下降したウェイトが衝突する衝突面部と、
衝突面部の下側に設けられるとともに、下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、
を備え、
杭挿入部の軸はスライドガイドバーと略同軸であること、
を特徴としている。
請求項4記載の発明では、
上下に延びたスライドガイドバーと、スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、手で掴むことのできるウェイトと、スライドガイドバーの下端部側に設けられて、下降したウェイトが衝突する衝突面部と、スライドガイドバーの上端部側に設けられて下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、を備え、杭挿入部の軸はスライドガイドバーの軸と略平行で、かつスライドガイドバーから離間する方向にオフセットしている杭打ち具を用いて、
杭の上端部を杭挿入部の開口から内部に挿入して、土の上に杭を垂直に載せ、
手でウェイトを掴み、上下方向に向けたスライドガイドバーに沿って持ち上げ、衝突面部に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、
杭挿入部の底から打撃力を杭の上端から下に向けて繰り返し印加して杭打ちをすること、
を特徴としている。
請求項5記載の発明では、
上下に延びたスライドガイドバーと、スライドガイドバーの上端部と下端部の内、少なくとも上端部に固定されるとともに、一方の手で掴むことのできる支持部と、スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、他方の手で掴むことのできるウェイトと、スライドガイドバーの下端部に設けられて、下降したウェイトが衝突する衝突面部と、スライドガイドバーの上端部または支持部の上端部に設けられて下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、を備え、杭挿入部の軸はスライドガイドバーの軸と略平行で、かつ支持部から離間する方向にオフセットしている杭打ち具を用いて、
杭の上端部を杭挿入部の開口から内部に挿入して、土の上に杭を垂直に載せ、、
一方の手で支持部を掴み、他方の手でウェイトを掴み、上下方向に向けたスライドガイドバーに沿って持ち上げ、衝突面部に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、
杭挿入部の底から打撃力を杭の上端から下に向けて繰り返し印加して杭打ちをすること、
を特徴としている。
請求項6記載の発明では、
上下に延びたスライドガイドバーと、スライドガイドバーの下端部に固定されるとともに、一方の手で掴むことのできる支持部と、スライドガイドバーに昇降自在に遊嵌されるとともに、他方の手で掴むことのできるウェイトと、スライドガイドバーの下端部に設けられて、下降したウェイトが衝突する衝突面部と、スライドガイドバーの上端部に設けられて下向きに開口し、内部に杭の上端部を挿入可能な有底筒状の杭挿入部と、を備え、杭挿入部の軸はスライドガイドバーの軸と略平行で、かつ支持部から離間する方向にオフセットしている杭打ち具を用いて、
杭の上端部を杭挿入部の開口から内部に挿入して、土の上に杭を垂直に載せ、
一方の手で支持部を掴み、他方の手でウェイトを掴み、上下方向に向けたスライドガイドバーに沿って持ち上げ、衝突面部に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、
杭挿入部の底から打撃力を杭の上端から下に向けて繰り返し印加して杭打ちをすること、
を特徴としている。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、例えば1.5m前後の長さの杭の上端部を杭挿入部の開口から内部に挿入して、土の上に杭を垂直に載せ、手でウェイトを掴み、上下方向に向けたスライドガイドバーに沿って持ち上げ、強い力で下げて衝突面部に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、杭挿入部の底から強い打撃力を杭の上端から下に向けて繰り返し印加することが可能となり、手で杭を掴んで体重を懸け土に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。杭が長い場合は、脚立等に載って作業を行うことができる。
また、他の発明によれば、例えば70cm程度の長さの杭の上端部を第2の杭挿入部の開口から内部に挿入して、土の上に杭を垂直に載せ、手でウェイトを掴み、上下方向に向けたスライドガイドバーに沿って持ち上げ、強い力で下げて衝突面部に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、第2の杭挿入部の底から強い打撃力を杭の上端から下に向けて繰り返し印加することが可能となり、手で杭を掴んで体重を懸けて土に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は本発明の第1実施例に係る杭打ち具の正面図である。
【
図7】
図7は本発明の第2実施例に係る杭打ち具の正面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の最良の形態を実施例に基づき説明する。
【実施例0008】
図1乃至
図4を参照して本発明の第1実施例を説明する。
図1は本発明の第1実施例に係る杭打ち具の正面図、
図2乃至
図4は
図1の平面図、底面図、断面図である。
これらの図において、1は園芸棒などの杭打ちを手作業で行える杭打ち具であり、全長は例えば50乃至80cm程度に形成されている。杭打ち具1の内、2は上下に延びた金属製(ステンレス、鋼、アルミ等、以下、同様)で丸棒状のスライドガイドバー、3はスライドガイドバーの上端部側と下端部側に溶接等で固着することで固定された金属製で略コ字状の支持部である。
【0009】
支持部3はスライドガイドバー2の上端部側と下端部側に対向して固着されるとともに水平方向に延設された同形板状のアーム部4、5と、アーム部4、5の先端部の間にスライドガイドバー2から離間し、かつ平行となるように固着された一方の手で掴むことのできる丸棒状の掴み部6と、アーム部4、5の外側にスライドガイドバー2の端部を包み込むように固着されたキャップ部7、8と、上側のキャップ部7に固着されて掴み部6と180°反対方向へ突出した板状の突出部9を含み、これらが溶接等で一体化されてなる。
スライドガイドバー2の下端部側に固定された下側のアーム部5の内、スライドガイドバー2に近い部分は、後述するウエイトが衝突する衝突面部51を成す。
【0010】
10はスライドガイドバー2に昇降自在に遊嵌されるとともに、他方の手で掴むことのできる金属製でコマ型のウェイト、11は突出部9の端面に溶接等で一体的に固着されることでスライドガイドバー2の上端部側に間接的に固定されるとともに、下向きに開口し、内部に杭(
図5の符号21参照)の上端部を挿入可能な金属製で有底筒状の第1の杭挿入部、12はキャップ部8の下面に溶接等で一体的に固着されることでスライドガイドバー2の下端部側に間接的に固定されるとともに、下向きに開口し、内部に杭(
図6の符号23参照)の上端部を挿入可能な金属製で有底筒状の第2の杭挿入部である。
【0011】
第1の杭挿入部11は軸がスライドガイドバー2の軸と略平行で、かつ支持部3から離間するようにして、スライドガイドバー2の上端部側に設けられており、この実施例ではスライドガイドバー2から見て、掴み部6とは180°反対方向にオフセットしている。これにより、第1の杭挿入部11の中に開口13から挿入した杭を支持部3に干渉されることなくスライドガイドバー2と平行かつスライドガイドバー2から少し離間して設置することか可能となる。
【0012】
第2の杭挿入部12の軸はスライドガイドバー2の軸と略同軸であり、第2の杭挿入部12の中に開口14から挿入した杭はスライドガイドバー2の軸と直線状に設置することか可能となる。
【0013】
次に、上記した実施例に係る杭打ち具の使用方法を説明する。
(1)長い園芸棒の場合(
図5参照)
例えば1.5m前後の長さの杭21の上端部を第1の杭挿入部11の開口13から内部に挿入して、土20の上に杭21を垂直に載せ、支持部3の掴み部6を一方の手(利き手とは反対)で掴んで杭打ち具1を垂直な姿勢状態に保持しながら、他方の手(利き手)でウェイト10を掴み、上下方向に向けたスライドガイドバー2に沿って持ち上げ、強い力で下げて支持部2の下部(アーム部5の内、スライドガイドバー2の周辺に相当する衝突面部51)に打ち付けるという作業を繰り返す。
【0014】
すると、第1の杭挿入部11の底15から強い打撃力が杭21の上端22から軸方向真下に向けて繰り返し印加される度に、杭21の下部が土20の中に打ち込まれて行く。第1の杭挿入部11が筒状なので、作業中に杭21が外れる恐れはない。
手で杭21を掴んで体重を懸けて土20に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。杭21がもっと長い場合は、脚立等に載って作業を行えば良い。
【0015】
(2)短い園芸棒の場合(
図6参照)
例えば70cm程度の長さの杭23の上端部を第2の杭挿入部12の開口14から内部に挿入し、土20の上に杭23を垂直に載せ、支持部3の掴み部6を一方の手(利き手とは反対)で掴んで杭打ち具1を垂直な姿勢状態に保持しながら、他方の手(利き手)でウェイト10を掴み、上下方向に向けたスライドガイドバー2に沿って持ち上げ、強い力で下げて支持部3の下部(アーム部5の内、スライドガイドバー2の周辺に相当する衝突面部51)に打ち付けるという作業を繰り返す。
【0016】
すると、第2の杭挿入部12の底16から強い打撃力が杭23の上端24から軸方向真下に向けて繰り返し印加される度に、杭23の下部が土20の中に打ち込まれて行く。
手で杭23を掴んで体重を懸けて土20に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。第2の杭挿入部12が筒状なので、作業中に杭23が外れる恐れはない。
【0017】
この実施例によれば、例えば1.5m前後の長さの杭21の上端部を第1の杭挿入部11の開口13から内部に挿入して、土20の上に垂直に載せ、支持部3を一方の手で掴んで杭打ち具1を垂直な姿勢状態に保持しながら、他方の手でウェイト10を掴み、上下方向に向けたスライドガイドバー2に沿って持ち上げ、強い力で下げて衝突面部51に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、第1の杭挿入部11の底15から強い打撃力を杭21の上端22から軸方向真下に向けて繰り返し印加することが可能となり、手で杭21を掴んで土に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。杭21が長い場合は、脚立等に載って作業を行うことができる。
【0018】
また、例えば70cm程度の長さの杭23の上端部を第2の杭挿入部12の開口14から内部に挿入して、土20の上に垂直に載せ、支持部3を一方の手で掴んで杭打ち具1を垂直な姿勢状態に保持しながら、他方の手でウェイト10を掴み、上下方向に向けたスライドガイドバー2に沿って持ち上げ、強い力で下げて衝突面部51に打ち付けるという作業を繰り返すことにより、第2の杭挿入部12の底16から強い打撃力を杭23の上端24から軸方向真下に向けて繰り返し印加することが可能となり、手で杭23を掴んで土に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。
【0019】
なお、上記した実施例では、杭打ち具1の長さを50乃至80cm程度としたが、それより長くしても良い。
また、掴み部6と第1の杭挿入部11はスライドガイドバー2から見て、180度以外の角度を成すようにしても良い。
また、スライドガイドバー2の上端部に固着したアーム部4を省略し、支持部を下側のアーム部5と掴み部6とから構成し、スライドガイドバーの上端部に、一体的にしたキャップ部7、突出部9、第1の杭挿入部11を固着するようにしても良い。
また、スライドガイドバー2の下端部に固着したアーム部5を、衝突面部5Aを残して、掴み部側を省略し、支持部を上側のアーム部5、掴み部6、キャップ部7、突出部9から構成するようにしても良い。
また、第1の杭挿入部または第2の杭挿入部を省略しても良い。
第1の杭挿入部11は軸がスライドガイドバー2の軸と略平行で、スライドガイドバー2から或る一定距離だけ離間することで、オフセットしている。これにより、第1の杭挿入部11の中に開口13から挿入した杭をスライドガイドバー2、ウエイト10、固定プレート5Aに干渉されることなくスライドガイドバー2と平行かつスライドガイドバー2から少し離間して設置することか可能となる。
第2の杭挿入部12の軸はスライドガイドバー2の軸と略同軸であり、第2の杭挿入部12の中に開口14から挿入した杭はスライドガイドバー2の軸と直線状に設置することか可能となる。
すると、第1の杭挿入部11の底15から強い打撃力が杭21の上端22から軸方向真下に向けて繰り返し印加される度に、杭21の下部が土20の中に打ち込まれて行く。第1の杭挿入部11が筒状なので、作業中に杭21が外れる恐れはない。
手で杭21を掴んで体重を懸けて土20に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。杭21がもっと長い場合は、脚立等に載って作業を行えば良い。
すると、第2の杭挿入部12の底16から強い打撃力が杭23の上端24から軸方向真下に向けて繰り返し印加される度に、杭23の下部が土20の中に打ち込まれて行く。
手で杭23を掴んで体重を懸けて土20に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。第2の杭挿入部12が筒状なので、作業中に杭23が外れる恐れはない。
この第2実施例によっても、第1実施例と同様の作用効果を得ることができ、例えば1.5m前後の長さの杭21の上端部を第1の杭挿入部11の開口13から内部に挿入して、土20の上に杭21を垂直に載せ、杭打ち具1Aを垂直な姿勢状態に保持しながら、手でウェイト10を掴み、上下方向に向けたスライドガイドバー2に沿って持ち上げ、強い力で下げて衝突面部51Aに打ち付けるという作業を繰り返すことにより、第1の杭挿入部11の底15から強い打撃力を杭21の上端22から軸方向真下に向けて繰り返し印加することが可能となり、手で杭21を掴んで土に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。杭21が長い場合は、脚立等に載って作業を行うことができる。
また、例えば70cm程度の長さの杭23の上端部を第2の杭挿入部12の開口14から内部に挿入して、土20の上に杭23を垂直に載せ、杭打ち具1Aを垂直な姿勢状態に保持しながら、手でウェイト10を掴み、上下方向に向けたスライドガイドバー2に沿って持ち上げ、強い力で下げて衝突面部51Aに打ち付けるという作業を繰り返すことにより、第2の杭挿入部12の底16から強い打撃力を杭23の上端24から軸方向真下に向けて繰り返し印加することが可能となり、手で杭23を掴んで土に差し込むのと比較して、遥かに楽にかつ素早く打ち込むことができる。
また、第1実施例の掴み部6が省略されているため、第1実施例よりも軽量化できる。