(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122538
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】情報処理システム、カラオケ処理システム、情報処理装置、及び、携帯端末プログラム
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030130
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100157118
【弁理士】
【氏名又は名称】南 義明
(72)【発明者】
【氏名】佐橋 亮
【テーマコード(参考)】
5D208
【Fターム(参考)】
5D208CA02
5D208CE06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】プログラムの開発の効率及び配信の効率の向上を図り、記憶容量の圧迫を抑制し、プログラム間の連携を確実にする、携帯端末と、情報処理装置とを含む情報処理システム、カラオケ処理システム、情報処理装置及び携帯端末プログラムを提供する。
【解決手段】カラオケシステムにおいて、携帯端末6a、6bは、情報処理装置であるカラオケ装置2と通信接続する通信接続処理と、情報処理装置で実行される処理の一つであり、通信接続処理による通信接続後、情報処理装置に第1プログラムを送信する送信処理と、携帯端末で実行される処理の一つであり、第1プログラムに対応する第2プログラムを実行する端末側実行処理と、を実行し、情報処理装置は、携帯端末6a、6bから送信された第1プログラムを受信する受信処理と、受信した第1プログラムを、端末側実行処理と連携して実行する装置側実行処理と、を実行する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記携帯端末は、
前記情報処理装置と通信接続する通信接続処理と、
前記情報処理装置で実行されるプログラムの一つである第1プログラムであって、前記通信接続処理による通信接続後、前記情報処理装置に前記第1プログラムを送信する送信処理と、
前記携帯端末で実行されるプログラムの一つであり、前記第1プログラムに対応する第2プログラムを実行する端末側実行処理と、を実行し、
前記情報処理装置は、
前記携帯端末から送信された前記第1プログラムを受信する受信処理と、
受信した前記第1プログラムを、前記端末側実行処理と連携して実行する装置側実行処理と、を実行する
情報処理システム。
【請求項2】
前記装置側実行処理は、前記情報処理装置に予め記憶される装置側プログラムと連携して実行される
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記携帯端末は、前記第1プログラムと前記第2プログラムを含む端末プログラムを、配信サーバーから受信する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、記憶部を備え、
前記受信処理で受信した前記第1プログラムを前記記憶部に記憶する記憶処理と、
記憶された前記第1プログラムについて、前記装置側実行処理の終了後、前記記憶部から前記第1プログラムを削除する削除処理と、をさらに実行する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記携帯端末が前記通信接続処理を行うために、前記情報処理装置、もしくは、前記情報処理装置を操作するリモコン装置の少なくともいずれか一方において、前記携帯端末に読み取らせるための識別情報を表示する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報処理装置、もしくは、前記リモコン装置は、前記装置側実行処理の実行中に、前記識別情報を表示する
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
前記装置側実行処理が実行されている場合、前記情報処理装置で実行されるプログラムであって、前記第1プログラムとは異なる第3プログラムを受信せず、
前記装置側実行処理が実行されていない場合、前記第3プログラムを受信する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記情報処理装置は、
前記装置側実行処理が実行されているとき、前記情報処理装置で実行されるプログラムであって、前記第1プログラムとは異なる第3プログラムを受信した場合に、前記第3プログラムを実行せず、
前記装置側実行処理が実行されていないとき、前記第3プログラムを受信した場合に、前記第3プログラムを実行する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記携帯端末は、
前記第1プログラムとは異なる第3プログラムを送信する際、前記装置側実行処理が既に実行されている場合、エラーを通知する通知処理を実行する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項10】
携帯端末と、カラオケ装置とを含むカラオケ処理システムであって、
前記携帯端末は、
前記カラオケ装置と通信接続する通信接続処理と、
前記カラオケ装置で実行されるプログラムの一つである第1プログラムであって、前記通信接続処理による通信接続後、前記カラオケ装置に前記第1プログラムを送信する送信処理と、
前記携帯端末で実行されるプログラムの一つであり、前記第1プログラムに対応する第2プログラムを実行する端末側実行処理と、を実行し、
前記カラオケ装置は、
前記携帯端末から送信された前記第1プログラムを受信する受信処理と、
受信した前記第1プログラムを、前記端末側実行処理と連携して実行する装置側実行処理と、を実行する
カラオケ処理システム。
【請求項11】
携帯端末と通信接続可能な情報処理装置であって、
前記携帯端末は、
前記情報処理装置と通信接続する通信接続処理と、
前記情報処理装置で実行されるプログラムの一つである第1プログラムであって、前記通信接続処理による通信接続後、前記情報処理装置に前記第1プログラムを送信する送信処理と、
前記携帯端末で実行されるプログラムの一つであり、前記第1プログラムに対応する第2プログラムを実行する端末側実行処理と、を実行し、
前記携帯端末から送信された前記第1プログラムを受信する受信処理と、
受信した前記第1プログラムを、前記端末側実行処理と連携して実行する装置側実行処理と、を実行する
情報処理装置。
【請求項12】
情報処理装置と通信接続可能な携帯端末で実行される携帯端末プログラムであって、
情報処理装置は、
前記情報処理装置で実行されるプログラムの一つである第1プログラムを受信する受信処理と、
受信した前記第1プログラムを実行する装置側実行処理と、を実行し、
前記情報処理装置と通信接続する通信接続処理と、
前記通信接続処理による通信接続後、前記情報処理装置に前記第1プログラムを送信する送信処理と、
前記携帯端末で実行されるプログラムの一つであり、前記第1プログラムに対応する第2プログラムを、前記装置側実行処理と連携して実行する端末側実行処理と、を前記携帯端末に実行させる
携帯端末プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、カラオケ処理システム、情報処理装置、及び、携帯端末プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
演奏される伴奏に合わせて歌唱を楽しむことのできるカラオケ装置が知られている。カラオケ装置では、歌唱のみならず様々な機能を付加することで、エンターテイメント性の向上が図られている。
【0003】
特許文献1には、サーバーからカラオケ装置に配信されたアプリケーションプログラム(アプリ)を利用し、ビンゴゲーム、ボイスチェンジ等、様々な機能を実現することのできるカラオケ装置が開示されている。特許文献2には、ユーザが所持する携帯端末にアプリをインストールすることで、携帯端末をカラオケ装置用のリモコン装置として機能させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-243270号公報
【特許文献2】特開2022-182472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2にみられるように、現在では、ユーザが所持する携帯端末をリモコン装置として使用することで、カラオケ装置の操作に対する利便性向上が図られている。しかしながら、携帯端末をリモコン装置とするだけではなく、携帯端末とカラオケ装置が連携して、特許文献1のような様々な機能を実現したい場合がある。このような場合、携帯端末用のアプリ、及び、それに対応するカラオケ装置用のプログラムを、それぞれ開発する必要がある。
【0006】
そして、ユーザが携帯端末用のアプリを所持していた場合であっても、カラオケ装置側にプログラムが導入されていない場合、その機能を使用することができない。また、携帯端末用のアプリ、及び、それと連動したカラオケ装置側のプログラムを、それぞれ開発する必要があるため、開発上の効率が悪い。また、それぞれを携帯端末、カラオケ装置に配信する必要があるため、配信上の効率も悪い。
【0007】
本発明は、このような状況を鑑みたものであり、携帯端末で動作するプログラム、及び、カラオケ装置(情報処理装置)で動作するプログラムを同時に開発することを可能とし、開発の効率、配信の効率の向上を図ることを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのため、本発明に係る情報処理システムは以下の構成を採用するものである。
携帯端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記携帯端末は、
前記情報処理装置と通信接続する通信接続処理と、
前記情報処理装置で実行されるプログラムの一つである第1プログラムであって、前記通信接続処理による通信接続後、前記情報処理装置に前記第1プログラムを送信する送信処理と、
前記携帯端末で実行されるプログラムの一つであり、前記第1プログラムに対応する第2プログラムを実行する端末側実行処理と、を実行し、
前記情報処理装置は、
前記携帯端末から送信された前記第1プログラムを受信する受信処理と、
受信した前記第1プログラムを、前記端末側実行処理と連携して実行する装置側実行処理と、を実行する。
【0009】
さらに、本発明に係る情報処理システムにおいて、
前記装置側実行処理は、前記情報処理装置に予め記憶される装置側プログラムと連携して実行される。
【0010】
さらに、本発明に係る情報処理システムにおいて、
前記携帯端末は、前記第1プログラムと前記第2プログラムを含む端末プログラムを、配信サーバーから受信する。
【0011】
さらに、本発明に係る情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、記憶部を備え、
前記受信処理で受信した前記第1プログラムを前記記憶部に記憶する記憶処理と、
記憶された前記第1プログラムについて、前記装置側実行処理の終了後、前記記憶部から前記第1プログラムを削除する削除処理と、をさらに実行する。
【0012】
さらに、本発明に係る情報処理システムは、
前記携帯端末が前記通信接続処理を行うために、前記情報処理装置、もしくは、前記情報処理装置を操作するリモコン装置の少なくともいずれか一方において、前記携帯端末に読み取らせるための識別情報を表示する。
【0013】
さらに、本発明に係る情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置、もしくは、前記リモコン装置は、前記装置側実行処理の実行中に、前記識別情報を表示する。
【0014】
さらに、本発明に係る情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、
前記装置側実行処理が実行されている場合、前記情報処理装置で実行されるプログラムであって、前記第1プログラムとは異なる第3プログラムを受信せず、
前記装置側実行処理が実行されていない場合、前記第3プログラムを受信する。
【0015】
さらに、本発明に係る情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、
前記装置側実行処理が実行されているとき、前記情報処理装置で実行されるプログラムであって、前記第1プログラムとは異なる第3プログラムを受信した場合に、前記第3プログラムを実行せず、
前記装置側実行処理が実行されていないとき、前記第3プログラムを受信した場合に、前記第3プログラムを実行する。
【0016】
さらに、本発明に係る情報処理システムにおいて、
前記携帯端末は、
前記第1プログラムとは異なる第3プログラムを送信する際、前記装置側実行処理が既に実行されている場合、エラーを通知する通知処理を実行する。
【0017】
また、本発明に係るカラオケ処理システムは、
携帯端末と、カラオケ装置とを含むカラオケ処理システムであって、
前記携帯端末は、
前記カラオケ装置と通信接続する通信接続処理と、
前記カラオケ装置で実行されるプログラムの一つである第1プログラムであって、前記通信接続処理による通信接続後、前記カラオケ装置に前記第1プログラムを送信する送信処理と、
前記携帯端末で実行されるプログラムの一つであり、前記第1プログラムに対応する第2プログラムを実行する端末側実行処理と、を実行し、
前記カラオケ装置は、
前記携帯端末から送信された前記第1プログラムを受信する受信処理と、
受信した前記第1プログラムを、前記端末側実行処理と連携して実行する装置側実行処理と、を実行する。
【0018】
また、本発明に係る情報処理装置は、
携帯端末と通信接続可能な情報処理装置であって、
前記携帯端末は、
前記情報処理装置と通信接続する通信接続処理と、
前記情報処理装置で実行されるプログラムの一つである第1プログラムであって、前記通信接続処理による通信接続後、前記情報処理装置に前記第1プログラムを送信する送信処理と、
前記携帯端末で実行されるプログラムの一つであり、前記第1プログラムに対応する第2プログラムを実行する端末側実行処理と、を実行し、
前記携帯端末から送信された前記第1プログラムを受信する受信処理と、
受信した前記第1プログラムを、前記端末側実行処理と連携して実行する装置側実行処理と、を実行する。
【0019】
また、本発明に係る携帯端末プログラムは、
情報処理装置と通信接続可能な携帯端末で実行される携帯端末プログラムであって、
情報処理装置は、
前記情報処理装置で実行されるプログラムの一つである第1プログラムを受信する受信処理と、
受信した前記第1プログラムを実行する装置側実行処理と、を実行し、
前記情報処理装置と通信接続する通信接続処理と、
前記通信接続処理による通信接続後、前記情報処理装置に前記第1プログラムを送信する送信処理と、
前記携帯端末で実行されるプログラムの一つであり、前記第1プログラムに対応する第2プログラムを、前記装置側実行処理と連携して実行する端末側実行処理と、を前記携帯端末に実行させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、情報処理装置で動作する第1プログラムと、携帯端末で動作する第2プログラムを、携帯端末で記憶しておき、各プログラムを実行する際に、第1プログラムを情報処理装置に送信することで、第1プログラム、第2プログラムの開発の効率、配信の効率の向上を図ることが可能となる。また、情報処理装置側では、常に第1プログラムを記憶しておく必要が無いため、記憶容量の圧迫を抑制することが可能となる。また、第1プログラム、第2プログラムは、携帯端末側で管理されるため、両者間での連携をより確実なものとし、例えば、両者間でバージョン違いが生じることによるトラブルを抑制することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本実施形態のカラオケシステムの構成を示す図
【
図4】本実施形態の携帯端末の構成を示すブロック図
【
図5】本実施形態のカラオケシステムと携帯端末で実行される連携処理を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本実施形態のカラオケシステムの構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステムは、カラオケ装置2(コマンダと呼ぶこともある)と、リモコン装置1とを含んで構成されている。カラオケ装置2とリモコン装置1とは、LAN100及びアクセスポイント130を利用してネットワークを形成するように通信接続されている。
【0023】
本実施形態では、情報処理装置の一形態として、カラオケ装置2を例として説明を行う。情報処理装置としては、カラオケ装置2の他、パーソナルコンピュータ、ゲーム装置、AV(オーディオビジュアル)装置等、各種形態を使用することが可能である。また、本発明に係る情報処理システム(カラオケ処理システム)としては、情報処理装置(カラオケ装置2)と、後述する携帯端末6を含んだものである。
【0024】
カラオケボックス等の店舗に設置されるカラオケ装置2は、楽曲を演奏するための演奏音再生部として音響制御部25を備えている。また、カラオケ装置2は、ユーザからの各種入力を受け付ける操作部21を備える。カラオケ装置2は、操作部21からの入力を解釈してCPU30に伝達する操作処理部22を備える。また、カラオケ装置2は、各種情報を記憶する記憶部としてのハードディスク32を備える。カラオケ装置2は、LAN100に接続してネットワークに加入する通信手段としてのLAN通信部24aを備えている。また、本実施形態のカラオケ装置2は、無線LAN通信部24bも備えており、LAN通信部24aを使用した有線によるネットワーク接続に代え、無線LAN通信部24bを使用した無線によるネットワーク接続を行うことも可能である。
【0025】
また、カラオケ装置2は、モニタ41に対して歌詞映像、及び背景映像等を表示させる映像再生部を備える。この映像再生部は、映像データに基づいて映像を再生する映像形成部29と、再生する映像を一時的に蓄積するビデオRAM28と、再生された映像に対する歌詞映像の重畳、及び映像効果の付与等を行う映像制御部31とを備えて構成される。本実施形態において、背景映像は動画であるが、その他の映像は動画、あるいは静止画である。
【0026】
さらに、このカラオケ装置2では、外部に接続されるモニタ41以外に、タッチパネルモニタ33に対して各種情報を表示することを可能としている。タッチパネルモニタ33は映像制御部31から入力された映像を表示する表示部35と、タッチ入力された位置を操作処理部22に出力するタッチパネル34とが重畳されて構成されている。このタッチパネルモニタ33は、カラオケ装置2の筐体前面等に配置され、カラオケ装置2の操作部21、あるいは、リモコン装置1のタッチパネルモニタ11等と同様、入力部として機能する。ユーザは、タッチパネルモニタ33にて楽曲を選択することで、直接カラオケ装置2に楽曲を予約する等、カラオケ装置2に対する各種操作を行うことが可能である。
【0027】
さらに、カラオケ装置2は、各構成を統括して制御するためのCPU30と、各種プログラムを実行するにあたって必要となる情報を一時記憶するためのメモリ27とを含んだ制御部を備えて構成されている。
【0028】
このような構成にてカラオケ装置2は、各種処理を実行することとなるが、カラオケ装置2の主な機能として、楽曲予約処理、及び楽曲再生処理等を実行可能としている。楽曲予約処理は、ユーザからの指定に基づいて楽曲を指定して予約するための処理であって、リモコン装置1と連携して実行される。リモコン装置1の選曲処理で形成された予約情報は、カラオケ装置2に送信される。カラオケ装置2は、受信した予約情報をメモリ27中の予約テーブルに登録する。楽曲再生処理は、予約された楽曲を再生させる処理であって、演奏処理、歌詞表示処理、及び動画再生処理が同期して実行される処理である。
【0029】
演奏処理は、楽曲データに含まれる演奏音データに基づき、音響制御部25に演奏を実行させる処理である。音響制御部25にて演奏された楽曲は、マイクロホン43a、43bから入力される歌唱音声と一緒にスピーカー42から放音される。歌詞表示処理は、楽曲データに含まれる歌詞データに基づく歌詞映像をモニタ41に表示させることで歌唱補助を行う処理である。この歌詞表示処理で表示される歌詞映像を、背景映像に重畳させて表示させる背景映像表示処理を実行することとしてもよい。
【0030】
一方、リモコン装置1は、ユーザからの指示に基づいて楽曲を検索し、再生指示のあった楽曲について予約情報をカラオケ装置2に送信する選曲処理を実行可能としている。また、リモコン装置1は、カラオケ装置2あるいはインターネット上に接続されたサーバー装置5から各種情報を受信し、各種処理を実行することが可能である。本実施形態では、ユーザから各種指示を受け付けるユーザインターフェイスとして、操作部17と、タッチパネルモニタ11とを備えている。タッチパネルモニタ11は、表示部11aとタッチパネル11bとを有して構成され、表示部11aに各種情報を表示するとともに、ユーザからのタッチ入力を受付可能としている。
【0031】
さらにリモコン装置1は、選曲処理に必要とされるデータベース、各種プログラム、並びに、プログラム実行に伴って発生する各種情報を記憶する記憶部として、メモリ14、そして、これら構成を統括して制御するためのリモコン側制御部を備えて構成される。リモコン側制御部には、CPU15、タッチパネルモニタ11に対して表示する映像を形成する映像制御部13、表示する映像の映像データを一時的に蓄えるビデオRAM12、及びタッチパネルモニタ11あるいは操作部17からの入力を解釈してCPU15に伝える操作処理部18が含まれている。
【0032】
リモコン装置1は、無線LAN通信部16によって、アクセスポイント130と無線接続されることで、LAN100によって構成されるネットワークに接続される。なお、各リモコン装置1は、特定のカラオケ装置2に対して事前に対応付けされている。リモコン装置1から出力される各種命令は、対応付けされたカラオケ装置2にて受信されることとなる。
【0033】
このようなリモコン装置1の構成により、ユーザからの各種入力をタッチパネルモニタ11、あるいは、操作部17から受付けるとともに、タッチパネルモニタ11の表示により各種情報を提供することで、カラオケ装置2に対して予約情報を送信する選曲処理等、各種処理を行うことが可能となっている。
【0034】
図2は、カラオケ装置2で実行される楽曲再生処理を示すフロー図である。カラオケ装置2は、リモコン装置1、あるいは、タッチパネルモニタ33等の入力部に対する操作に基づいて楽曲が予約される。楽曲の予約が行われた場合、楽曲データを識別するための楽曲ID、及び予約したユーザのユーザID等を含む予約情報が、カラオケ装置2のメモリ27で記憶管理される予約テーブルに登録される。
【0035】
楽曲再生処理では、予約テーブルのチェック(S101)を行い、次に再生する楽曲がある場合(S102:Yes)として、楽曲データに基づく楽曲再生を実行する(S103)。楽曲再生では、演奏処理、歌詞表示処理、及び動画再生処理が同期して実行される。楽曲再生が終了すると(S104:Yes)、次に再生する楽曲の有無を確認するため、予約テーブルのチェックを行う(S101)。
【0036】
このように、本実施形態のカラオケ装置2は、ユーザにより予約された楽曲について、対応する楽曲データを再生することで、カラオケを楽しむことが可能となっている。また、本実施形態のカラオケ装置2は、ユーザが所持する携帯端末6と連携することで、付加機能を使用することが可能となっている。
【0037】
図3は、本発明の実施形態に係る携帯端末6の外観(正面図)を示す図であり、
図4は、本発明の実施形態に係る携帯端末6の構成を示すブロック図である。この携帯端末6としては、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話などを採用することが可能である。この携帯端末6に、端末プログラムをインストールすることで、携帯端末6とカラオケ装置2を連携させた各種機能を使用することが可能となる。
【0038】
本実施形態の携帯端末6は、CPU61、RAM62、記憶部63、画像処理部64、音響処理部66を含んで構成された制御手段を有している。記憶部63には、NAND型フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶手段を採用することが可能である。この記憶部63には、本実施形態のプログラム、そして、プログラムで使用する各種データが記憶される。
【0039】
CPU61は、携帯端末6全体を統括して制御する手段であり、記憶部63に記憶されたプログラム、データに基づいて各種制御を実行する。RAM62には、CPU61の制御によって生成されたデータを一時的に格納する。
【0040】
音響処理部66は、携帯端末6の音響関係の入出力を行う手段である。音響処理部66は、CPU61の制御によりスピーカー67aから放音させる。また、音響処理部66は、マイクロホン67bと接続され、マイクロホン67bから通話音声や、周囲の音声を取り込み可能としている。スピーカー67a及びマイクロホン67bについては、ヘッドセットなど外部機器を用いてもよい。
【0041】
タッチパネル表示部68は、画像を表示する表示部68mとその表面あるいは裏面に配設されるタッチパネル68nを有して構成されている。タッチパネル68nには、静電容量方式等のユーザのタッチ位置を認識可能とする各種タイプを採用することが可能である。CPU61は、表示部68mに表示を行うとともに、タッチパネル68nからのタッチ入力にて、表示させている画像中のどの部分にタッチ入力されたかを判定することが可能である。
【0042】
画像処理部64は、携帯端末6の画像関係の入出力を行う手段である。画像処理部64は、CPU61の制御で形成された画像を表示部68mに表示出力する。そして、携帯端末6の前面(タッチパネル表示部68側)に配置されたフロントカメラ65F、もしくは、携帯端末6の背面に配置されたリアカメラ65Rから画像、又は、映像であれば動画を取り込み、画像、又は、動画情報として、記憶部63に記憶する機能を有する。
【0043】
本実施形態の携帯端末6は、外部と通信するための通信手段として第1通信部69a、第2通信部69bを備える。第1通信部69aは、携帯通信網接続用の通信手段であって、携帯基地局140に無線接続することで、携帯通信網の通信回線でインターネット網を介した各通信を行うことが可能である。第2通信部69bは、Wifi接続用の通信手段である。携帯端末6は第2通信部69bを使用して、アクセスポイント130に無線接続し、アクセスポイント130が参加するローカルエリアネットワークに通信接続することが可能である。なお、携帯端末6の通信手段としては、第1通信部69a、第2通信部69b以外に、赤外線通信部、Bluetooth(登録商標)といった近距離通信手段等を設けることとしてもよい。
【0044】
本実施形態の携帯端末6は、入力手段としてタッチパネル68n以外に入力スイッチ70を備えて構成されている。この入力スイッチ70(
図3の入力スイッチ70a、70b等)には、電源スイッチ、音量調整スイッチ、プログラムに応じて入力用途が変更されるスイッチなど、各種スイッチを設けることが可能である。
【0045】
さらに本実施形態の携帯端末6は、携帯端末6を所持するユーザに各種通知を行うため、振動部72、LED73を有する。振動部72は、モータの軸に偏心させたウェイトを取り付けて構成される部材である。モータを回転駆動することでユーザに感知可能な振動を伝えることが可能である。LED73は、
図3に示すように携帯端末6の正面上方に配置され、明滅することでユーザに各種通知を行うことができる。
【0046】
本実施形態では、このような携帯端末6に端末プログラムをインストールすることで、携帯端末6とカラオケ装置2を連携させた各種機能を使用することが可能となる。次に、携帯端末6とカラオケ装置2を連携して使用する連携処理について説明する。
【0047】
図5は、本実施形態のカラオケ処理システムで実行される連携処理を示すフロー図である。本実施形態の連携処理は、カラオケシステムと、ユーザが所持する携帯端末6(6a、6b)を使用して行われる。
【0048】
カラオケシステムを使用しているユーザaは、所持する携帯端末6aで、配信サーバーから予めダウンロードしておいた端末プログラムを起動する(S11)。端末プログラムは、カラオケ装置2と連携処理を行うためのプログラムであって、カラオケ装置2で実行される第1プログラムと、携帯端末6で実行される第2プログラムを含んで構成されている。
【0049】
また、ユーザがリモコン装置1のユーザインターフェイスであるタッチパネルモニタ11を使用して、リモコン装置1に連携指示(S21)を実行させることで、タッチパネルモニタ11に識別情報を表示させる(S22)。
図7は、識別情報としての2次元コード111を表示しているリモコン装置1の画面である。2次元コード111には、携帯端末6をカラオケ装置2と通信接続させるための通信環境情報が含まれている。
【0050】
通信環境情報としては、カラオケ装置2を識別するための装置識別情報、ネットワーク内でのカラオケ装置2を示すIPアドレス、アクセスポイント130に通信接続するためのSSID、パスワード等の各種情報を使用することが可能である。携帯端末6では、起動した端末プログラムを使用して、2次元コードを読み取ることで、カラオケ装置2と通信接続することが可能となる。本実施形態では、携帯端末6aは、Wifi接続用の第2通信部69bを使用し、アクセスポイント130を介して、カラオケ装置2と通信接続している。通信接続形態は、この他、Wifi接続用の第2通信部69bを使用し、カラオケ装置2の無線LAN通信部24bと直接通信接続する、あるいは、Blutooth等、他の通信手段を使用してカラオケ装置2と通信接続する等、各種形態を採用することが考えられる。
【0051】
端末プログラムを起動した携帯端末6aでは、カラオケ装置2と通信接続するため、コード読取り画面が表示される。
図6(A)は、携帯端末6におけるコード読取り画面を示す図である。コード読取り画面には、撮影表示欄68a、戻るボタン68bが設けられている。撮影表示欄68aには、携帯端末6のリアカメラ65Rで撮影されている映像が表示される。この撮影表示欄68a内にリモコン装置1に表示される2次元コード111を配置することで、携帯端末6は、2次元コード111に含まれる通信環境情報を読み取る(S12)。そして、読み取った通信環境情報に基づき、携帯端末6はカラオケ装置2と通信接続する(S13)。
【0052】
カラオケ装置2は、携帯端末6aとの通信接続開始に基づき、接続待機状態(S31)から、通信接続状態にそのステータスを変更し、携帯端末6aとの通信を開始する(S32)。なお、本実施形態では、リモコン装置1は、2次元コードの表示状態を継続して実行することで、他の携帯端末6(例えば、後で説明する携帯端末6b)が参加し易い環境を作っている。その際、
図7で説明したような画面を継続することとしてもよいが、画面の一部に2次元コード111を表示し、リモコン装置1における他の機能を使用可能としてもよい。
【0053】
携帯端末6aは、カラオケ装置2と通信を行うことで、カラオケ装置2において、第1プログラムが実行可能であることを確認する(S14)。第1プログラムが実行可能であるとは、カラオケ装置2において、既に第1プログラムが実行されていないことをいう。カラオケ装置2において、第1プログラムが実行可能であることが確認できた場合、携帯端末6aは、カラオケ装置2に対して第1プログラムを送信する(S15)。
【0054】
カラオケ装置2は、携帯端末6aから送信された第1プログラムを受信(S33)し、メモリ27に記憶させる。そして、受信した第1プログラムを実行する(S34)。なお、カラオケ装置2における第1プログラムの実行処理は、本発明における「装置側実行処理」に相当する。一方、携帯端末6aでは、端末プログラムに含まれる第2プログラムを実行することで、ユーザからの操作を受付可能な状態となる。携帯端末6aにおいて、ユーザからの操作が行われた場合(S16)、操作に基づく指示情報は、カラオケ装置2に送信され、第1プログラムで処理される。
【0055】
このように、本実施形態では、携帯端末6aに記憶される端末プログラムが、カラオケ装置2で実行される第1プログラムと、携帯端末6で実行される第2プログラムを含んだ構成となっている。そして、携帯端末6aで、端末プログラムを実行することで、第1プログラムをカラオケ装置2に送信し、カラオケ装置2では第1プログラムを実行し、携帯端末6aでは第2プログラムを実行することとしている。
【0056】
このような構成では、第1プログラムと第2プログラムは、端末プログラムとして併せて携帯端末6に供給(配信等)されるため、第1プログラムと第2プログラム間でのバージョンの違いといった不整合による動作不良を抑制することが可能となっている。また、第1プログラムと第2プログラムを併せて開発することが可能であるため、開発の効率向上、配信の効率向上も期待できる。そして、カラオケ装置2には、第1プログラムを記憶しておく必要が無いため、記憶容量の圧迫を抑制することも可能となる。また、通信環境が整備されていない等で、インターネットに通信接続ができないカラオケ装置2であっても、携帯端末6とさえ通信接続できれば、新たな機能を使用することも可能となる。
【0057】
携帯端末6で実行される端末プログラムの例として、応援アプリを例に取って説明する。
図6(B)は、携帯端末6において、カラオケ装置2との通信接続を開始した状態であって、第2プログラムに基づく操作画面が表示された状態を示した図である。携帯端末6で実行される第2プログラムでは、タッチパネル表示部68に複数の応援ボタン68cが設けられている。応援ボタン68cには、定型メッセージが表示されており、応援ボタン68cを操作した場合、応援ボタン68cに示される定型メッセージに対応する操作情報がカラオケ装置2に送信される(S16)。
【0058】
カラオケ装置2で実行されている第1プログラムは、受信した操作情報に基づいて、それに対応する定型メッセージをモニタ41に表示させる(S34)。したがって、携帯端末6において操作された応援ボタン68cに対応する定型メッセージがモニタ41に表示される。
【0059】
図8は、本実施形態に係る端末プログラム(応援アプリ)使用時におけるモニタ41の画面を示す図である。楽曲再生処理中のモニタ41には、歌唱を補助するための歌詞411が表示されている。画面には、携帯端末6の応援ボタン68cの操作に基づく定型メッセージ412aが表示されている。なお、本実施形態では、携帯端末6を使用するユーザは、端末プログラムにおいて、ログインした状態で使用することが可能となっており、定型メッセージ412aの下方には、定型メッセージを送信したユーザ名が表示されている。
【0060】
また、
図6(B)に示される携帯端末6の操作画面には、自由メッセージ入力欄68d、送信ボタン68eが設けられている。ユーザが、自由メッセージ入力欄68dをタッチ操作した場合、ソフトキーボード(図示せず)が操作画面に表示され、自由メッセージ入力欄68dにメッセージを入力することが可能となる。メッセージを入力した後、送信ボタン68eを操作することで、自由メッセージ入力欄68dに入力されたメッセージ(自由メッセージ)は、カラオケ装置2に送信される(S16)。
【0061】
カラオケ装置2で実行されている第1プログラムは、受信した自由メッセージをモニタ41に表示させる(S34)。したがって、携帯端末6において入力、送信された自由メッセージがモニタ41に表示されることになる。
【0062】
図8で説明した画面には、携帯端末6の自由メッセージ入力欄68dに入力され、送信された自由メッセージ412bが表示されている。本実施形態では、自由メッセージ412bについても、その下方には、自由メッセージを送信したユーザ名が表示されている。
【0063】
このように、本実施形態の端末プログラムは、携帯端末6で実行される第2プログラムが、メッセージの入力インターフェイスとして機能し、カラオケ装置2で実行される第1プログラムが、メッセージを表示することで、互いに連携して処理を行うこととなる。また、カラオケ装置2で実行される第1プログラムは、携帯端末6から送信されたプログラムであるため、第1プログラムと第2プログラム間でのバージョン違い等によるトラブルも抑制可能となっている。
【0064】
本実施形態の連携処理では、複数の携帯端末6a、6bが参加することが可能となっている。先に説明した携帯端末6aがカラオケ装置2と通信接続(S13)され、携帯端末6aから第1プログラムがカラオケ装置2に送信された後、携帯端末6bが参加する場合について説明する。
【0065】
携帯端末6bにおいて、端末プログラムが起動(S11a)された場合を考えてみる。ここでは、携帯端末6aと同じ端末プログラムが起動された場合を想定している。異なる端末プログラムが起動された場合については、後で説明を行う。
【0066】
端末プログラムを起動した携帯端末6bでは、携帯端末6aの場合と同様、
図6(A)に示されるコード読取り画面が表示される。携帯端末6bは、2次元コード111に含まれる通信環境情報を読み取る(S12a)。そして、読み取った通信環境情報に基づき、カラオケ装置2と通信接続する(S13a)。
【0067】
次に、携帯端末6bは、カラオケ装置2において、第1プログラムが実行可能であるか否かを確認する(S14a)。この場合、カラオケ装置2で既に第1プログラムが実行中(S34)であるため、実行不可と判断し、第1プログラムの送信は実行しない。そして、
図6(B)で説明した操作画面に遷移し、第2プログラムに基づく操作受付を開始する。
【0068】
このように、本実施形態の連携処理では、カラオケ装置2に対して、複数の携帯端末6a、6bが通信接続し、カラオケ装置2に送信された第1プログラムと、携帯端末6a、6bで実行される第2プログラム間で、操作に基づく各種情報を送受信し、連携して各種処理を行うことが可能となっている。なお、本実施形態では、携帯端末6a、6bから、カラオケ装置2に対して情報送信する形態を説明したが、カラオケ装置2から携帯端末6a、6bに対して情報送信する形態、あるいは、両者間で相互に情報送信する携帯であってもよい。
【0069】
第1プログラムを実行しているカラオケ装置2では、通信接続してる全ての携帯端末6a、6bが接続解除する、あるいは、
図6(B)に示されるアプリ終了ボタン68fの操作等による終了指示が行われた場合(S35)、実行している第1プログラムを終了する(S36)。そして、カラオケ装置2は、第1プログラムの終了(S36)に同期して、リモコン装置1に対して2次元コード表示の消去を指示し、リモコン装置1は表示中の2次元コード111を消去する(S36)。
【0070】
そして、カラオケ装置2は、記憶部としてのメモリ27に記憶させていた第1プログラムを削除する削除処理を実行する(S37)。このように、本実施形態では、端末プログラムを使用する場合のみ、カラオケ装置2に第1プログラムを記憶させておくことで、カラオケ装置2で使用する記憶容量の圧迫を抑制することが可能となっている。
【0071】
[第1変形例]
次に、本発明に係る情報処理システムの変形例について説明する。前述の実施形態において、複数の携帯端末6a、6bがカラオケ装置2に通信接続する場合について、携帯端末6bは、携帯端末6aと同じ端末プログラムを起動する場合について説明した。
【0072】
連携処理では、異なる複数の端末プログラムを使用可能とすることが考えられる。この場合、携帯端末6aで実行された端末プログラム(端末プログラムAとする)と、携帯端末6bで実行された端末プログラム(端末プログラムBとする)が異なることが考えられる。ここで、携帯端末6bで実行される端末プログラムBは、携帯端末6bで実行される第2プログラムと、カラオケ装置2に送信される第3プログラムを含んで構成されている。なお、端末プログラムAと端末プログラムBは、同じプログラムであってもよいし、異なるプログラムであってもよい。
【0073】
このような場合には、後からカラオケ装置2と通信接続した携帯端末6bは、カラオケ装置2において第1プログラム(端末プログラムAのもの)が実行中であるか否かを確認する。既に第1プログラムが実行中である(装置側実行処理が実行されている)場合、携帯端末6bで実行される端末プログラムBは、第3プログラムをカラオケ装置2に送信しないこととする。その際、携帯端末6bで実行中の端末プログラムBは、エラー(連携できない旨)を通知する通知処理を実行する。通知処理は、携帯端末6bのタッチパネル表示部69に表示することとしてもよいし、あるいは、カラオケ装置2に接続されたモニタ41、リモコン装置1のタッチパネルモニタ11に表示することとしてもよい。
【0074】
あるいは、後からカラオケ装置2と通信接続した携帯端末6bにおいて、カラオケ装置2において第1プログラム(端末プログラムAのもの)が実行中であることを確認した場合、実行している端末プログラムBの第3プログラムをカラオケ装置2に送信ししてもよい。その場合、カラオケ装置2は、既に第1プログラムを実行中であるため、受信した第3プログラムを実行しない。あるいは、カラオケ装置2は、第3プログラムの受信を拒否する。この場合においても、携帯端末6b、あるいは、カラオケ装置2において通知処理を行うことが好ましい。なお、通知処理は、既に通信接続されている他の携帯端末6aで行われることとで、他のユーザに対して通知することとしてもよい。
【0075】
[第2変形例]
前述の実施形態では、カラオケ装置2で実行される第1プログラムは、応援アプリであって歌唱中のユーザに対する応援を行うこととしていた。第1プログラムは、カラオケ装置2で実行される処理(例えば、楽曲再生処理)と連携して実行されるものであってもよい。例えば、応援アプリの場合、第1プログラムは、カラオケ装置2で実行される楽曲再生処理中のみにユーザから指示された定型メッセージ、あるいは、自由メッセージを表示することが考えられる。
【0076】
このように第1プログラムは、情報処理装置としてのカラオケ装置2で実行される装置側処理(例えば、楽曲再生処理等)と連携した処理を行うことで、カラオケ装置2で実行される装置側処理に、第1プログラムによる機能を追加することが可能となり、カラオケ装置2の利便性向上を図る等の効果を得ることが可能となる。
【0077】
[第3変形例]
前述の実施形態では、情報処理装置としてカラオケ装置を、情報処理システムとしてカラオケ装置と携帯端末の組み合わせを例に取り説明を行ったが、本発明に係る情報処理装置としては、カラオケ装置2の他、パーソナルコンピュータ、ゲーム装置、AV(オーディオビジュアル)装置等、各種形態を採用することが可能である。また、情報処理装置で実行される情報処理プログラム(前述の実施形態では、カラオケ装置2で実行されるカラオケ用プログラムに相当)、あるいは、携帯端末で実行される携帯端末プログラムも本発明の範疇に属する。
【符号の説明】
【0078】
1:リモコン装置 43a、43b:マイクロホン
2:カラオケ装置 61:CPU
5:サーバー装置 62:RAM
6:携帯端末 63:記憶部
6a:携帯端末 64:画像処理部
6b:携帯端末 65F:フロントカメラ
11:タッチパネルモニタ 65R:リアカメラ
11a:表示部 66:音響処理部
11b:タッチパネル 67a:スピーカー
12:ビデオRAM 67b:マイクロホン
13:映像制御部 68:タッチパネル表示部
14:メモリ 68a:撮影表示欄
15:CPU 68b:ボタン
16:無線LAN通信部 68c:応援ボタン
17:操作部 68d:自由メッセージ入力欄
18:操作処理部 68e:送信ボタン
21:操作部 68f:アプリ終了ボタン
22:操作処理部 68m:表示部
24a:LAN通信部 68n:タッチパネル
24b:無線LAN通信部 69:タッチパネル表示部
25:音響制御部 69a:第1通信部
27:メモリ 69b:第2通信部
28:ビデオRAM 70:入力スイッチ
29:映像形成部 70a、70b:入力スイッチ
30:CPU 72:振動部
31:映像制御部 73:LED
32:ハードディスク 111:2次元コード
33:タッチパネルモニタ 130:アクセスポイント
34:タッチパネル 140:携帯基地局
35:表示部 411:歌詞
41:モニタ 412a:定型メッセージ
42:スピーカー 412b:自由メッセージ