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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122581
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】還元電子供給装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/32 20060101AFI20240902BHJP
   A61N 1/44 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
A61N1/32
A61N1/44
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030198
(22)【出願日】2023-02-28
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】524196717
【氏名又は名称】株式会社ナノメディカル
(74)【代理人】
【識別番号】100081558
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 晴男
(72)【発明者】
【氏名】乙津 慎一
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053JJ40
4C053MM05
(57)【要約】
【課題】導電体として、使用に伴う変形の反復により損傷、断線のおそれのあるコイルを用いず、しかも、還元電子(e-)の放出効率の良いパッドを含む還元電子供給装置を提供することを課題とする。
【解決手段】負極性直流高圧電源を使用して還元電子を供給する機器本体1と、機器本体1に接続されて人体表皮に接することで、還元電子を体内に送り込むパッド21とから成り、パッド21は、機器本体1から延びる耐電圧コード20が接続されるナノカーボン繊維シート22と、ナノカーボン繊維シート22の表裏両面に配されるセラミックスパウダーを含む接着層23と、表裏の接着層23を介してナノカーボン繊維シート22に積層される軟質シート24とを積層して構成する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
還元電子を供給する機器本体と、前記機器本体に接続されて人体に接することで、前記還元電子を体内に送り込むパッドとから成り、
前記機器本体は、負極性直流高圧電源を使用して還元電子を放出するものであり、前記パッドは、前記機器本体から延びる耐電圧コードが接続されるナノカーボン繊維シートと、前記ナノカーボン繊維シートの表裏両面に配されるセラミックスパウダーを含む接着層と、前記表裏の接着層を介して前記ナノカーボン繊維シートに被装される軟質シートとから成るものであることを特徴とする還元電子供給装置。
【請求項2】
前記ナノカーボン繊維シートは、ナノカーボン繊維を平織り加工したものである、請求項1に記載の還元電子供給装置。
【請求項3】
前記接着層は、接着剤にEMセラミックスパウダーを添加したものである、請求項1に記載の還元電子供給装置。
【請求項4】
前記接着剤は、硬化後に強靭で柔軟なゴム状弾性体を形成する弾性接着剤である、請求項3に記載の還元電子供給装置。
【請求項5】
前記軟質シートは、合成皮革である、請求項1に記載の還元電子供給装置。
【請求項6】
前記ナノカーボン繊維シート、接着層及び軟質シートの積層体を保護カバーに収納した、請求項1に記載の還元電子供給装置。
【請求項7】
前記保護カバーは、PPO(ポリフェニレンオキシド)製である、請求項6に記載の還元電子供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は還元電子供給装置に関するものであり、より詳細には、還元した電子(e-)を人体に送り込むと同時に、人体周囲の空気をマイナスに帯電した微粒子状態、即ち、負空気イオン化し、複合的に人体に良好な環境を作り出して細胞の活性化を促す還元電子供給装置に関するものである。なお、本発明においていう還元電子は、経皮的に体内に取り込まれる還元力のある電子を意味する。
【背景技術】
【0002】
大気中には、約20%の酸素が含まれており、生物はこの酸素を利用し生命活動を維持しているが、酸素は、外部からの様々な刺激を受け、反応性の高い活性酸素に変化する。活性酸素は、細胞伝達物質や免疫機能として働く一方で、過剰な産生は細胞を傷害し、がん、心血管疾患並びに生活習慣病等、様々な疾患をもたらす要因となる。そのため生体内には、活性酸素の傷害から生体を防御する抗酸化防御機能が備わっているが、活性酸素の産生が抗酸化防御機能を上回った場合には、酸化ストレス状態となる。
【0003】
活性酸素は狭義には、一重項酸素、スーパーオキシド、過酸化水素及びヒドロキシラジカルの4種を指し、生体内において能動的及び受動的に産生されている。これらの活性酸素は、不対電子状態となったときに他の電子からe-を奪い取り安定化を図り、連鎖的にこの減少が続き、最終的に細胞膜の破壊につながると考えられている。
【0004】
また、大気中には、正又は負に帯電した無数の微粒子が存在する。この大気中に浮遊する正又は負に帯電した微粒子は空気イオンと称され、負に帯電したものは負空気イオン、正に帯電したものは正空気イオンと呼ばれる。この空気イオンが生体に及ぼす作用については種々研究がなされており、正空気イオンの本質は水素イオン(H+)であって、体の疲労や免疫低下等の要因となる一方、負空気イオンは細胞を正常な機能へと導く作用があることが知られている。
【0005】
負空気イオンが多い環境下にいると、乱れた自律神経や低下した免疫機能が改善され、また、電子を有するビタミン、アミノ酸、ミネラル、補酵素等を含む食品を摂取することにより、細胞内の酸化物や老廃物を取り除くことができる。しかし、近年、心身のストレスや疲労、あるいは、大気汚染や環境汚染の影響で、空気中や食品から取り入れられる電子の量が減少し、十分に取り入れることができない状況となっており、それが不足することにより病気になりやすくなってきている。そこで、還元力のある還元電子(e-)を体内に送り込む、還元電子治療と称される電位治療法が普及してきている。
【0006】
上記利用法においては、還元電子を体内に送り込むために各種電位パッドが用いられる。例えば、特許第71388858号公報(特許文献1)には、電位パッドにより使用者の体内にマイナス電位を印加した状態で、体内に電磁界を断続的に発生させ、その電磁誘導作用により血管に自由電子を効率よく生じさせて、血管壁に一酸化窒素を効率的に発生させ、これにより、血流を効果的に改善させて、血液量を増やすと共に体内のATP(アデノシン3燐酸)を効率的に増量させることが可能なATP増量装置が開示されている。
【0007】
また、特開2003-325678号公報(特許文献2)には、体内に誘導電流を発生させてATP産生を促進し、細胞や組織の新陳代謝を促進させて健康増進を図る装置が開示されている。その装置は、局所通電布に少なくとも5,000V以上の交流電圧を印加し、この局所通電布を介して人体内に誘導電流を発生させて、細胞レベルの作用(例えば、細胞膜の物質透過性の変化や、細胞内ミトコンドリアのATP産生の促進等)を生じさせ、結果として細胞や組織の新陳代謝を促進させるものである。
【0008】
上記のとおり、誘導電流により還元電子を皮膚表面から体内に送り込むために、特許文献1の発明の場合は電位パッドを人体に当接させるが、その電位パッドの導電体は、導電性の金属細線を少なくとも3重の螺旋状に編み込んで構成されるとされている。また、特許文献2における局所通電布の場合は、高電圧が導かれる通電導子が内包されているとされるに止まり、それ以上の具体的構成及びそれによる作用効果についての説明がないところからして、同じく一般的な線状コイルが用いられているものと考えられる。
【0009】
電位パッドや局所通電布は、人体内に効率よく誘導電流を発生させるために、人体の凹凸や湾曲に合わせて密着させて使用されるため、その都度湾曲変形する。しかるに、従来の電位治療器において用いられている電位パッドや局所通電布の場合は、導電体として線状コイルが用いられているため、湾曲変形が反復されることにより、コイルが損傷し、断線することが危惧され、破断したカバーから剥き出し状態になったコイルが通電中に人体に直接触れた場合には、相当な激痛を伴う放電ショックを与える危険がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第7138885号公報
【特許文献2】特開2003-325678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したように、従来の電位治療器等における電位パッドや局所通電布においては、導電体として線状コイルが用いられているため、使用に伴う変形の反復によるコイルの損傷、断線が危惧されていた。そこで本発明は、導電体として、使用に伴う変形の反復により損傷、断線のおそれのあるコイルを用いず、しかも、還元電子の放出効率の良いパッドを含む還元電子供給装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、還元電子を供給する機器本体と、前記機器本体に接続されて人体に接することで、前記還元電子を体内に送り込むパッドとから成り、
前記機器本体は、負極性直流高圧電源を使用して還元電子を放出するものであり、前記パッドは、前記機器本体から延びる耐電圧コードが接続されるナノカーボン繊維シートと、前記ナノカーボン繊維シートの表裏両面に配されるセラミックスパウダーを含む接着層と、前記表裏の接着層を介して前記ナノカーボン繊維シートに被装される軟質シートとから成るものであることを特徴とする還元電子供給装置である。
【0013】
一実施形態においては、前記ナノカーボン繊維シートは、ナノカーボン繊維を平織り加工したものである。
【0014】
一実施形態においては、前記接着層は、接着剤にEMセラミックスパウダーを添加したものである。また、前記接着剤は、硬化後に強靭で柔軟なゴム状弾性体を形成する弾性接着剤である。
【0015】
一実施形態においては、前記軟質シートは、合成皮革である。
【0016】
一実施形態においては、前記ナノカーボン繊維シート、接着層及び軟質シートの積層体が保護カバーに収納される。また、前記保護カバーは、PPO(ポリフェニレンオキシド)製である。
【発明の効果】
【0017】
本発明は上記のとおりであって、負極性直流高圧電源を使用することで還元電子を効率よく放出することができ、パッドは、導電体としてコイルを用いないので、コイルの断線リスクの問題が起こらず、また、導電体が線状ではなく面状のナノカーボン繊維シートであり、それがパッドのほぼ全域を占め、且つ、その両面から還元電子が放出されるので、放出効率が良く、また、全体に柔軟性に富んでいて肌面に良好に密着するので、還元電子の伝送効率が良いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る還元電子供給装置の機器本体の正面図である。
図2】本発明に係る還元電子供給装置の機器本体の平面図である。
図3図1におけるA-A線断面図(配線省略)である。
図4】本発明に係る還元電子供給装置のパッドの正面図である。
図5】本発明に係る還元電子供給装置のパッドの断面構成を示す概略図である。
図6】本発明に係る還元電子供給装置における還元電子の広がり状態を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本発明に係る還元電子供給装置は、機器本体1と、これに接続される還元電子放出用パッド21から成る。図1は機器本体1の正面図、図2はその平面図、図3はその内部構成を示す図1におけるA-A線断面図(配線省略)である。機器本体1は、アルミサッシ等のケース2内に、負極性直流高圧電源装置3、リレー4、及び、電源部5を組み込み、また、図示してないが、各部の制御を司る制御装置を配備して構成される。
【0020】
負極性直流高圧電源装置3は、取り込んだDC12Vから還元電位を生成して出力する基板であり、消費電力を抑えた18Wながら、負極性のみを最大定格-7000Vまで生成するものである。この負極性出力は、ボリュームコントロールにより0~7000Vの範囲を無段階で出力調整可能である。リレー4は、スイッチやタイマーを接続・遮断して連動させる回路である。
【0021】
ケース2には更に、ポテンショメータ6(調整ダイヤル6a)及び自動停止機能を有するタイマー7が組み込まれ、正面側に、調整ダイヤル6a、主電源投入スイッチ8及びタイマー7と連動するスタートスイッチ9のスイッチ群と、主にオペレータが使用する除電リストバンド用端子であるリストラップ端子10、並びに、複数のパッド出力端子11の端子群が配備され、背面側に、電源コードインレット12とヒューズホルダー13が配備される。これらのスイッチ群や端子群は、電源部5に接続される。図示した例の機器本体1には、4つのパッド出力端子11が設置されていて、同時に4つのパッド21の使用が可能になっている。
【0022】
負極性直流高圧電源装置3からは、パッド出力端子11を介してパッド21に継続的に還元電子が供給される。このように機器本体1においては、負極性直流高圧電源を使用することで、還元電子のみを常時パッド21に送ることができ、また、電源部5から送り出される出力は、調整ダイヤル6aで0~7000Vの範囲で正確に出力コントロールすることができるので、利用者は、その体調に合わせて出力を細かくコントロールすることが可能となる。
【0023】
本発明に係る装置において使用されるパッド21は、複合素材の積層体であって、中心に配置される導電体であるナノカーボン繊維シート22と、ナノカーボン繊維シート22の表裏に接着層23を介して定着される軟質シート24により構成される(図5)。通例、ナノカーボン繊維シート22、接着層23及び軟質シート24の積層体の全体が、通電素材製の保護カバー25で被覆される。そして更に全体が、例えば、麻素材製の袋体内に収装される。
【0024】
中心に配置されるナノカーボン繊維シート22は、導電性の高いナノカーボン繊維を平織加工してシート化したものである。例えば、ナノカーボン繊維シート22は、ナノカーボン繊維として、直径5~100μm、長さ0.01~20μmの単層カーボンナノチューブ又は多層カーボンナノチューブを縒り合わせ、一定幅にしたものを格子状に編み込んでシート状に形成したものである。このナノカーボン繊維シート22の端部に、機器本体1から伸びる耐電圧コード10に接続された電極板26が配置される(図3,4)。
【0025】
接着層23は、接着剤に微粉末状にしたセラミックスを混合して成る層であり、例えば、接着剤に、株式会社アムロン製のEMセラミックス素材Aパウダーを、接着剤重量に対して1.0%前後添加して混合する。接着剤としては、硬化後に強靭で柔軟なゴム状弾性体を形成する弾性接着剤を用いることが推奨される。この弾性接着剤は、振動や衝撃に強く、応力緩和に優れるという特長を有するものである。
【0026】
パッド21自体は熱を発しないが、このようにして接着層13に含有されるセラミックスパウダーにより肌面の体温を得て、パッド21に接触する肌面に対して保温効果と調湿効果を発揮する。また、セラミックスパウダー自体からも、僅かながらマイナス側に帯電した電子(e-)が放出されるので、それによる相乗的な効果も期待できる。更に、EM(有用微生物群)セラミックスが用いられるため、脱臭効果と共に、シックハウス症候群の主原因物質であるホルムアルデヒドを吸着除去することによる、シックハウス予防効果もある。
【0027】
接着層23を介してナノカーボン繊維シート22の表裏に定着される軟質シート24としては、例えば、柔軟性を有していて柔らかくしなる合成皮革を用いることが好ましい。ここで用いる合成皮革としては、表地が塩化ビニール(PVC-6MF)、裏地がメリヤス、ポリエステル65%、レーヨン35%で、約1mmの厚さのものを用いることができる。この合成皮革は、自動車の内装に使用されているものと同等のものであり、有害物質を含まずに優れたストレッチ性を有し、変色に強く長持ちする特長を有するものである。
【0028】
この軟質シート24が、弾性接着剤により構成される接着層23を介してナノカーボン繊維シート22の表裏に定着されるため、ナノカーボン繊維シート22の柔軟性と相俟って、肌面に無理なくフィットするよう作用する。そのため、パッド21と肌表皮との間に隙間ができにくくなるので、還元電子は、ロス無く効率よく体内に送り込まれる。
【0029】
外装の保護カバー25は、PPO(ポリフェニレンオキシド)製であることが好ましい。PPOはノリル樹脂とも呼ばれる熱可塑性プラスチックで、低温帯から耐熱温度領域まで幅広い範囲で物性が安定しており、また、難燃性、優れた電気特性(誘電損失が小さい)を有する等の特長を有するものである。ここにおいてPPOが推奨されるのは、それが還元電子の伝送ロスがないだけでなく、シーラーによる熱圧着が可能だからである。即ち、保護カバー25自体にも湾曲性が求められるが、接合部分に接着剤を用いた場合にはその湾曲性が阻害されるおそれがあるので、接着剤によらず、シーラーによる熱圧着が可能な材質であるPPOが好適なのである。
【0030】
このように本発明に係るパッド21は、導電体としてコイルを用いないので、コイルの断線リスクの問題が起こらず、また、導電体が線状ではなく面状であるため、パッド21の表裏全域に亘って均一な出力が得られるという利点がある。
【0031】
機器本体1から送出される高出力の還元電子は、専用の耐電圧コード10を介して末端のパッド21に送られ、上記のとおり、複合素材積層体であるパッド21の表面からは、還元電子と負空気イオンが放出される。その放出量は、パッド21から離れるほど少なくなるため、パッド21は、肌面の曲面に沿って隙間が生じないように密着させる必要があるが、上記のとおり本発明に係るパッド21は、柔軟性のある複合材質を重ね合わせた構成であって湾曲性に富むため、隙間なく密着させることができ、伝送ロスを抑えることができるので、還元電子の伝送効率がよい。
【0032】
また、本発明におけるパッド21は表裏対象の構成であるため、表裏両面から同等の出力が得られる。従って、肌面に接する側からは還元電子が体内に送り込まれ、同時に反対側の面から放出される還元電子は、大気を構成する窒素、酸素などの気体分子にマイナス電子を与えることで、イオンバランスをマイナス側に移行させる。このように還元電子を放出してマイナス側に帯電した負空気イオン状態を作り出している限り、空間に安定した帯電分子の帯域を構成することができ、この帯域に人体を置くことで、生体細胞にエネルギーを与え、活性化させることができる(イオン化エネルギー効果)。
【0033】
このようにして生成される負空気イオンは、パッド21から人体を囲んでまゆ状に広がるが(図6)、パッド21に近いほど出力(300V以上)を示し、パッド21から凡そ60cm離れた位置で0Vとなる。直接的に人体に送り込まれる還元電子と、周囲の負空気イオンの相乗効果で活性酸素を除去し、人体内の細胞すべてを活性化させることができる。
【0034】
上述したように、活性酸素は、不対電子状態となったときに他の電子からe-を奪い取り安定化を図り、連鎖的にこの減少が続き最終的に細胞膜の破壊につながると考えられている。本発明に係る還元電子供給装置は、体内に強制的に大量の還元電子を供給することで不対電子状態を安定化させることができ、結果的に細胞壁を守り、内部に存在するミトコンドリア等の活動を安定化させて細胞の長寿命化を促すことができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は上記のとおりであって、負極性直流高圧電源を使用することで還元電子を効率よく放出することができ、パッドは、導電体としてコイルを用いないので、コイルの断線リスクの問題が起こらず、また、導電体が線状ではなく平面状のナノカーボン繊維シートであり、それがパッドのほぼ全域を占め、且つ、その両面から還元電子が放出されるので、放出効率が良く、また、全体に柔軟性に富んでいて肌面に良好に密着するので、還元電子の伝送効率が良いという効果があるので、その産業上の利用可能性は大である。
【符号の説明】
【0036】
1 機器本体
2 ケース
3 負極性直流高圧電源装置
4 リレー
5 電源部
6 ポテンショメータ
6a 調整ダイヤル
7 タイマー
8 主電源投入スイッチ
9 スタートスイッチ
10 リストラップ端子
11 パッド出力端子11
12 電源コードインレット
13 ヒューズホルダー
20 耐電圧コード
21 パッド
22 ナノカーボン繊維シート
23 接着層
24 軟質シート
25 保護カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6