(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122604
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】監視システム及び監視プログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20240902BHJP
G08B 23/00 20060101ALI20240902BHJP
G08B 21/00 20060101ALI20240902BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20240902BHJP
G06Q 50/22 20240101ALI20240902BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B23/00 530B
G08B21/00 C
G08B21/02
G06Q50/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030234
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】523073264
【氏名又は名称】関岡 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】関岡 英彦
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5L099
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086AA32
5C086CA01
5C086DA08
5C086EA05
5C086FA15
5C086FA17
5C087AA10
5C087AA16
5C087AA19
5C087AA51
5C087CC12
5C087DD03
5C087EE08
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF13
5C087GG08
5C087GG09
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
5C087GG84
5L099AA13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】バッテリー切れによる接続不可を回避して好適な見守りを実現する監視システム及び監視プログラムを提供する。
【解決手段】見守りバンド1と、モニタ4に接続されたサーバ2とが、インターネット3(無線)を介してサーバにアクセス可能に構成されている見守りバンド監視システムであって、見守りバンド1は、装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段を備え、見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になったことを条件として、見守り対象者及び見守り者にアラーティングを行う。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の機器と、前記機器との間で通信を行うサーバと、を備える監視システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記サーバは、
前記機器を制御する制御信号を、前記機器に送信する制御信号送信手段を有し、
前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている
監視システム。
【請求項2】
所定の機器と、前記機器との間で通信を行うサーバと、を備える監視システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記サーバは、
前記機器を制御する制御信号を、前記機器に送信する制御信号送信手段を有し、
前記機器のバッテリー残量が略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている
監視システム。
【請求項3】
所定の機器との間で通信を行うサーバを備え、
前記サーバが前記機器から受け付ける送信データは、前記機器を装着した監視対象から前記機器が取得した所定の監視情報を含み、
前記サーバが前記機器に送信する送信データは、前記機器を制御する制御信号を含む、監視システムであって、
前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている
監視システム。
【請求項4】
所定の機器との間で通信を行うサーバを備え、
前記サーバが前記機器から受け付ける送信データは、前記機器を装着した監視対象から前記機器が取得した所定の監視情報を含み、
前記サーバが前記機器に送信する送信データは、前記機器を制御する制御信号を含む、監視システムであって、
前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている
監視システム。
【請求項5】
情報機器を、所定の機器との間で通信を行うサーバとして機能させるための監視プログラムであって、
前記サーバが前記機器から受け付ける送信データは、前記機器を装着した監視対象から前記機器が取得した所定の監視情報を含み、
前記サーバが前記機器に送信する送信データは、前記機器を制御する制御信号を含むと共に、
前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている
監視プログラム。
【請求項6】
情報機器を、所定の機器との間で通信を行うサーバとして機能させるための監視プログラムであって、
前記サーバが前記機器から受け付ける送信データは、前記機器を装着した監視対象から前記機器が取得した所定の監視情報を含み、
前記サーバが前記機器に送信する送信データは、前記機器を制御する制御信号を含むと共に、
前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている
監視プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は監視システム及び監視プログラムに関する。詳しくは、より一層充分に好適な見守りを実現することが可能な監視システム及び監視プログラムに係るものである。
【背景技術】
【0002】
見守りバンドは、見守りバンドにより収集された各種情報が好適に活用されることで、例えば、高齢者の孤独死を回避すること、徘徊老人の軌跡を追跡し安全を担保すること等の社会貢献に寄与し得る。
【0003】
そこで、本発明の発明者は、好適な見守りバンド監視を実現する技術を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、見守りバンドによる監視対象は様々であり、その状況も様々であるため、特許文献1に記載の技術のみでは、好適な見守りを実現するのに充分ではない場合がある。
【0006】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、より一層充分に好適な見守りを実現できる監視システム及び監視プログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の監視システムは、所定の機器と、前記機器との間で通信を行うサーバと、を備える監視システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記サーバは、前記機器を制御する制御信号を、前記機器に送信する制御信号送信手段を有し、前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0008】
また、本発明の監視システムは、所定の機器と、前記機器との間で通信を行うサーバと、を備える監視システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記サーバは、前記機器を制御する制御信号を、前記機器に送信する制御信号送信手段を有し、前記機器のバッテリー残量が略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0009】
更に、本発明の監視システムは、所定の機器との間で通信を行うサーバを備え、前記サーバが前記機器から受け付ける送信データは、前記機器を装着した監視対象から前記機器が取得した所定の監視情報を含み、前記サーバが前記機器に送信する送信データは、前記機器を制御する制御信号を含む、監視システムであって、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0010】
また、本発明の監視システムは、所定の機器との間で通信を行うサーバを備え、前記サーバが前記機器から受け付ける送信データは、前記機器を装着した監視対象から前記機器が取得した所定の監視情報を含み、前記サーバが前記機器に送信する送信データは、前記機器を制御する制御信号を含む、監視システムであって、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0011】
また、上記の目的を達成するために、本発明の監視プログラムは、情報機器を、所定の機器との間で通信を行うサーバとして機能させるための監視プログラムであって、前記サーバが前記機器から受け付ける送信データは、前記機器を装着した監視対象から前記機器が取得した所定の監視情報を含み、前記サーバが前記機器に送信する送信データは、前記機器を制御する制御信号を含むと共に、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0012】
また、本発明の監視プログラムは、情報機器を、所定の機器との間で通信を行うサーバとして機能させるための監視プログラムであって、前記サーバが前記機器から受け付ける送信データは、前記機器を装着した監視対象から前記機器が取得した所定の監視情報を含み、前記サーバが前記機器に送信する送信データは、前記機器を制御する制御信号を含むと共に、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0013】
ここで、機器が機器情報送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報をサーバに送信することができ、サーバで監視情報をモニタリングすることができる。
【0014】
同様に、機器が機器情報送信手段を有することによって、機器のバッテリー残量の情報をサーバに送信することができ、サーバで機器のバッテリー残量の情報をモニタリングすることができる。
【0015】
また、サーバが制御信号送信手段を有することによって、機器を制御する制御信号を、機器に送信することができ、監視対象に対する監視内容に応じて、サーバから機器を制御することができる。
【0016】
更に、サーバが、機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、機器に送信可能に構成されている場合には、機器を装着した監視対象に注意喚起を行うことができる。
【0017】
同様に、サーバが、機器のバッテリー残量が略ゼロになったことを条件として、機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、機器に送信可能に構成されている場合には、機器とサーバとの間の通信が不能な状況(監視不能な状況)が間近に迫っていることを監視対象に知らしめることができる。
【0018】
ところで、ここでの「機器(所定の機器)」とは、監視対象(人)が装着したり、監視対象(物)に装着したりすることができるのであれば、どの様なものであっても良い。例えば、監視対象(人)の手首に取り付ける見守りバンド等のウェアラブルデバイス(手首や脚などに装着するコンピュータデバイス)が挙げられる。
【0019】
また、ここでの「監視対象」は、人間に限らず、犬や猫等の動物であっても良く、ドローン等の物であっても良い。
【0020】
更に、ここでの「監視情報」は、監視対象(人)から取得したバイタルデータ(例えば、体温データ、睡眠データ、脈拍データ、血圧データ、血中酸素データ、心電図データ、など)や、監視対象(物)から取得したデータ(例えば、各種パーツが正常動作しているか否かの情報、など)が挙げられる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の監視システム及び監視プログラムでは、より一層充分に好適な見守りを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】見守りバンド監視システムXを説明するための模式図(1)である。
【
図2】見守りバンド監視システムXを説明するための模式図(2)である。
【
図3-1】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(1)である。
【
図3-2】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(2)である。
【
図3-3】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(3)である。
【
図3-4】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(4)である。
【
図3-5】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(5)である。
【
図3-6】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(6)である。
【
図3-7】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(7)である。
【
図3-8】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(8)である。
【
図3-9】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(9)である。
【
図3-10】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(10)である。
【
図3-11】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(11)である。
【
図3-12】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(12)である。
【
図3-13】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(13)である。
【
図3-14】見守りバンド監視システムXの使用方法を説明する図(14)である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。
【0024】
なお、本実施の形態では、監視対象(見守り対象)である人(「見守り対象者」と称する)が見守りバンド(所定の機器の一例である)を装着する場合を例に挙げて説明を行う。また、見守り対象者の見守りを行う人を「見守り者」と称する。
【0025】
[システム構成の説明]
図1は、本発明の監視システムの構成例の一例である見守りバンド監視システムXを説明するための模式図であり、
図1で示す見守りバンド監視システムXは、見守りバンド1(1a、1b、1c、1d)と、サーバ2とで構成される。
【0026】
なお、本実施の形態では、所定の情報機器に本発明の「監視プログラム」をインストールすることによって、サーバ2として機能させている。
【0027】
以下、「見守りバンド1a」「見守りバンド1b」「見守りバンド1c」「見守りバンド1d」を総称して「見守りバンド1」と称する。
【0028】
ここで、見守りバンド1は、「見守り情報検知手段11」と「位置情報検知手段12」と「機器情報送信手段13」を有しており、インターネット3(無線)を介してサーバにアクセス可能に構成されている(
図2参照)。
【0029】
そして、見守り情報検知手段11は、見守りバンド1を装着している見守り対象者のバイタルデータを取得可能に構成されている。
【0030】
なお、「バイタルデータ」とは、見守り対象者の生命兆候を示すデータであり、例として、体温データ、睡眠データ、脈拍データ、血圧データ、血中酸素データ、心電図データ等が挙げられる。
更に、バイタルデータとして取得する数値は、所定期間中の最低値、最高値、最頻値、平均値、偏差値、2値等が挙げられる。
【0031】
また、「位置情報検知手段12」は、見守りバンド1の位置座標を取得可能に構成されている。
【0032】
なお、「位置座標」については、GPS衛星を利用した測位による取得が代表的であるが、GPS衛星を利用した測位ができない場合には、加速度センサ及び地磁気センサで見守り対象者(見守りバンド1を装着している者)の歩数、歩幅、進行方向を推定し、起点となる座標(GPS衛星からの電波が届かなくなった地点)から累積的に見守り対象者の位置情報を推測して算出しても良い。
【0033】
また、機器情報送信手段13は、見守り情報検知手段11が取得した「バイタルデータ」と、位置情報検知手段12が取得した位置座標(見守りバンド1の位置座標)である「ロケーションデータ」と、「見守りバンド1のバッテリー残量データ」をサーバ2に送信可能に構成されている。
【0034】
更に、機器情報送信手段13は、その他の見守り対象者のデータ(例えば、歩数データ、バンド着脱判断データ、消費カロリーデータ、転倒判断データ、など)をサーバ2に送信しても良い。
なお、「歩数データ」「バンド着脱判断データ」「消費カロリーデータ」は、バイタルデータに基づいて算出することができ、「転倒判断データ」については、加速度センサで見守り対象者の加速度を追跡し、身体の位置と動作の変化を測定することによって、転倒や転落の有無を判定することができる。
【0035】
また、情報機器送信手段13は、見守り対象者の意思入力に基づいて、「SOS信号」を、サーバ2に送信可能に構成されている。
【0036】
次に、サーバ2は、モニタ4に接続されており、「管理手段21」、「表示手段22」、「警告手段23」及び「制御信号送信手段24」を有する(
図2参照)。
【0037】
ここで、管理手段21は、見守り対象者を示す見守り対象識別子(図示せず)とバンド識別子(図示せず)を対応付け、見守りバンド1から送信された「バイタルデータ」「見守りバンド1のバッテリー残量データ」及び「ロケーションデータ」に基づいて、モニタリングデータを決定する。
【0038】
また、管理手段21は、バンド識別子と対応する「見守りエリア」を決定する。
【0039】
なお、「見守りエリア」は、市町村等の所定のエリアを指しても良いし、所定の位置座標を中心とする同心円状の範囲を指しても良い。また、見守りエリアは、複数の市町村等の所定のエリアを指しても良い。
【0040】
また、管理手段21は、バンド識別子と対応する「バイタル正常範囲」を決定する。
【0041】
なお、「バイタル正常範囲」とは、見守り対象者の意思入力に基づき管理手段21により決定されたものである。こうした「バイタル正常範囲」は、見守り対象識別子のそれぞれに対して個別に決定される。
【0042】
また、表示手段22は、モニタリングデータの少なくとも一部に基づいて、バンド識別子と対応する管理画面を、モニタ4に表示するための信号(表示信号)を出力する。
【0043】
また、警告手段23は、モニタリングデータの少なくとも一部に基づいて、見守り対象者に関する異常を注意喚起するための見守り対象者向けアラーティングを、見守りバンド1と協働して行う。
【0044】
更に、警告手段23は、モニタリングデータの少なくとも一部に基づいて、見守り対象者に関する異常を注意喚起するための見守り者向けアラーティングを、表示手段22と協働して管理画面上で行う。
【0045】
なお、「アラーティング」とは、見守りバンド1やサーバ2(コンピュータ装置)が有する既知または慣用の出力デバイスに基づく報知を指す。こうした報知は、視覚的、聴覚的及び触覚的表現が挙げられる。
【0046】
以下、警告手段23が行うアラーティングについて、説明を行う。
【0047】
(1.SOS信号に基づくアラーティング)
警告手段23は、見守りバンド1からSOS信号を受け付けたことを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、SOS信号を受け付けたことを管理画面上に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0048】
(2.ロケーションデータに基づくアラーティング)
また、警告手段23は、ロケーションデータが見守りエリアの外域を示していることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
【0049】
更に、警告手段23は、ロケーションデータが見守りエリアの外域を示していることに代えて、若しくは、ロケーションデータが見守りエリアの外域を示していることに加えて、ロケーションデータが所定のエリア内に位置していることを条件として、見守り者向けアラーティングを行っても良い。
【0050】
なお、「外域を示している」とは、(1)位置座標の少なくとも一部が、見守りエリアを逸脱していることや、(2)位置座標の少なくとも一部が、見守りエリアを所定時間、逸脱していることを意味する。
【0051】
(3.バイタルデータに基づくアラーティング)
また、警告手段23は、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、バイタルデータが正常範囲を逸脱していることを見守り対象者に知らしめるために、見守りバンド1に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信すると共に、見守りバンド1にバイブコマンド信号を送信する。なお、バイブコマンド信号を受信した見守りバンド1は、所定の振動動作を行う。
また、バイタルデータが正常範囲を逸脱していることを報知するためのメッセージについては、見守り対象者のみならず、見守り対象者毎(見守り対象識別子毎)に登録された登録者(例えば、見守り対象者の家族など)にも送信する。
【0052】
また、警告手段23は、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守り対象者のバイタルデータが正常範囲を逸脱していることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0053】
なお、警告手段23による見守り者向けアラーティングを行った後に、見守り対象者のバイタルデータが正常範囲を逸脱しなくなった場合には、表示手段22は、管理画面において、「バイタルデータが正常範囲を逸脱していたこと」が分かるようにモニタ4に表示するための信号(表示信号)を出力する。
【0054】
(4.バッテリー残量データに基づくアラーティング)
また、警告手段23は、見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になっていることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が基準値以下であることを見守り対象者に知らしめるために、見守りバンド1に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信すると共に、見守りバンド1にバイブコマンド信号を送信する。なお、バイブコマンド信号を受信した見守りバンド1は、所定の振動動作を行う。
【0055】
また、警告手段23は、見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になっていることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が基準値以下であることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0056】
また、警告手段23は、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになっていることを条件として、換言すると、見守りバンド1との情報のやり取りが不可能な状態が間近に迫っていることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロであり、見守りバンド1との接続が不可能な状態が間近に迫っていることを見守り対象者に知らしめるために、見守りバンド1に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信する。
【0057】
更に、警告手段23は、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになっていることを条件として、換言すると、見守りバンド1との情報のやり取りが不可能な状態が間近に迫っていることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロであり、見守りバンド1との接続が不可能な状態が間近に迫っていることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0058】
また、制御信号送信手段24は、モニタ4に表示された管理画面を介した意思入力(見守り者の意思入力)に基づいて、見守りバンド1を制御するコントロール信号を決定し、コントロール信号を見守りバンド1に送信する。
【0059】
例えば、警告手段23が、見守り者向けアラーティング(ロケーションデータに基づくアラーティング、バイタルデータに基づくアラーティング、バッテリー残量データに基づくアラーティングなど)を行った場合において、コントロール信号を送信することによって、見守り対象者に注意喚起することができる。
【0060】
[システムの使用方法の説明]
以下、見守りバンド監視システムXの使用方法の一例を説明する。
図3-1~
図3-14は、見守りバンド監視システムXの使用方法を説明するための図であり、モニタ4の表示画面を示している。
【0061】
先ず、見守りバンド監視システムXを利用する見守り者は、ログインを行う。具体的には、ログインIDとパスワードを入力することで、ログインを行う(
図3-1参照)。
【0062】
ログイン直後の画面が
図3-2であり、初期画面では、符号Mで示す領域(以下、「メイン画面」と称する)に「登録されている全てのユーザの情報」が表示され、符号Sで示す領域(以下、「サブ画面」と称する)に「検索ツール」が表示されている。
【0063】
具体的には、メイン画面では、符号aで示す領域に「見守り対象者A」の情報が表示され、符号bで示す領域に「見守り対象者B」の情報が表示され、符号cで示す領域に「見守り対象者C」の情報が表示され、符号dで示す領域に「見守り対象者D」の情報が表示されている。
【0064】
また、サブ画面の「検索ツール」を用いることで、各種条件でユーザを絞り込むことができ、絞り込み検索を行った結果がメイン画面に表示されることになる。
【0065】
ユーザの絞り込み検索としては、例えば、「地域選択」のボタンをクリックして、地域を選択(例えば、「福岡市」を選択)すると、選択した地域に対応するユーザの情報がメイン画面に表示される。
同様に、「グループ指定」のボタンをクリックして、グループを選択(例えば、「老人施設A」を選択)すると、選択したグループに対応するユーザの情報がメイン画面に表示される。
また同様に、「担当者選択」のボタンをクリックして、担当者を選択(例えば、「見守り太郎」を選択)すると、選択した担当者に対応するユーザの情報がメイン画面に表示される。
更に同様に、「電池レベル指定」のボタンをクリックして、電池残量を選択(例えば、「0~25%」を選択)すると、選択した電池レベルに対応するユーザの情報がメイン画面に表示される。
【0066】
他のユーザの絞り込み検索としては、例えば、「監視対象」「SOS」「アラート」「エリア外」にチェックを付すと、チェックを付した項目に該当するユーザの情報がメイン画面に表示される。
【0067】
更に他のユーザの絞り込み検索としては、例えば、「登録番号」「MACADDRESS」「氏名(漢字)」「氏名(フリガナ)」を入力すると、入力項目に該当するユーザの情報がメイン画面に表示される。
【0068】
また、初期画面では、「メイン画面」に詳細表示がなされているが(
図3-2参照)、画面右上の「簡易」のボタンをクリックすることで、「メイン画面」に簡易表示がなされることになる(
図3-3参照)。
なお、「メイン画面」に簡易表示がなされている状態で、画面右上の「詳細」ボタンをクリックすることで、「メイン画面」に詳細表示がなされることになる。
【0069】
次に、「メイン画面」に表示されているユーザの情報のうち、「No92選択」~「No95選択」のボタンをクリックすると、対応するユーザの情報の詳細情報が表示される。
例えば、見守り対象者Aの情報のうち、「No92選択」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に「ユーザの情報(見守り対象者Aの詳細情報)」が表示され、「サブ画面」に「メニュー情報」が表示される(
図3-4参照)。
【0070】
ここで、「ユーザの情報」としては、「写真情報」「見守りバンド1の個体番号」「見守りバンド1の装置タイプ」「見守りバンド1のMACアドレス」「見守りバンド1のAuthKey」「接続アラート送信先(メールアドレス、SkypeID)」「ユーザ登録番号」「行政個人番号」「ユーザ生年月日」「IMEI番号」「ユーザ氏名(漢字)」「ユーザ氏名(フリガナ)」「ユーザ性別」「認知症の有無」「身長(cm)」「体重(kg)」「グループ」「地域」「郵便番号」「都道府県」「住所」「緊急連絡先氏名」「続柄」「緊急連絡先電話番号」「緊急連絡先メールアドレス」「安全確認日時」「契約場所」「契約開始日(年月日)」「契約解約日(年月日)」「担当者」「端末タイプ」「端末Version」「スマホの機種」「SIMカードの会社」「スマホの電話番号」等が表示される。
【0071】
また、符号Uで示す領域(以下、「下方画面」と称する)に、「見守りバンド1の電池残量」が表示されている。
【0072】
更に、「下方画面」には、「計測時間設定」「GPS・SOS信号設定」「アラートレベル設定」「調整値設定」の各種ボタンが表示されている。
ここで、「計測時間設定」のボタンをクリックすると、(1)見守りバンド1による位置計測時間を何秒毎に行うのか、(2)見守りバンド1による脈拍計測時間を何秒毎に行うのか、を設定することができる。
また、「GPS・SOS設定」のボタンをクリックすると、(1)見守りバンド1のGPS機能のON/OFF、(2)ユーザのSOS機能のON/OFF、を設定することができる。
更に、「アラートレベル設定」のボタンをクリックすると、バイタル正常範囲を設定することができる。具体的には、(1)心拍数の上下限、(2)最高血圧の上下限、(3)最低血圧の上下限、(4)体温の上下限、(5)血中酸素の上下限、を設定することができる。
また、「調整値設定」のボタンをクリックすると、心拍数、最高血圧、最低血圧、体温、血中酸素の調整値(医療機器での実測値と見守りバンドでの実測値の差)を設定することができる。
【0073】
次に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「心拍数」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に心拍数のデータが表示される(
図3-5参照)。
同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「血圧」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に血圧のデータが表示される(
図3-6参照)。
また同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「体温」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に体温データが表示される(
図3-7参照)。
更に同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「血中酸素」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に血中酸素のデータが表示される(
図3-8参照)。
また同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「歩数計」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に歩数計のデータが表示される(
図3-9参照)。
また同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「呼吸」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に呼吸のデータが表示される(
図3-10参照)。
また同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「電子カルテ」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に電子カルテのデータが表示される(
図3-11参照)。
なお、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「検索画面に戻る」のボタンをクリックすると、初期画面が表示される(
図3-2参照)。
【0074】
ここで、警告手段23が、見守り者向けアラーティングを行う際には、対応するユーザの情報が着色表示されることになる。
例えば、見守り対象者Aのスマートフォン2から「SOS信号」を受け付けた場合には、見守り対象者Aの情報を着色表示し(
図3-12参照)、見守り対象者Bのバイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱している場合には、見守り対象者Bの情報を着色表示する(
図3-13参照)といった具合である。
また、例えば、見守り対象者Aの見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になると、見守り対象者Aの情報を着色表示する(
図3-14参照)。
なお、本実施の形態では、どの様な種別のアラーティングであるかの判別の便宜を考慮して、アラーティング毎に表示を異ならせている。
【0075】
[効果]
上記した本発明を適用した見守りバンド監視システムXでは、サーバ2の警告手段23が、見守りバンド1のバッテリー残量が少ない場合に、見守り対象者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1とサーバ2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)となりそうな状況を、見守り対象者に知らせることができ、見守り不能な状況となることの回避が期待できる。
即ち、見守り対象者向けアラーティングを契機として、見守り対象者が充電(見守りバンド1の充電)を行うことが可能であり、こうした充電により、見守りバンド1とサーバ2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)を回避することで、安定的な見守りの継続が実現する。
【0076】
更に、サーバ2の警告手段23が、見守りバンド1のバッテリー残量が少ない場合に、見守り者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1とサーバ2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)となりそうな状況を、早期に脱することが期待できる。
即ち、見守り者向けアラーティングを契機として、見守り者が各種手段(例えば、電話連絡、メール連絡など)で見守り対象者に注意喚起を行うことが可能であり、こうした注意喚起により、見守りバンド1とサーバ2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)を回避することで、安定的な見守りの継続が実現する。
【0077】
また、サーバ2の警告手段23が、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになった場合に、見守り対象者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1とサーバ2との接続不可(見守りバンド1のバッテリー切れによる接続不可)が間近である状況を、見守り対象者に知らせることができ、「見守り不能が間近な状況」を早期に脱することが期待できる。
即ち、見守り対象者向けアラーティングを契機として、見守り対象者が充電(見守りバンド1の充電)を行うことが可能であり、こうした充電により、「見守り不能が間近な状況」の早期改善が実現する。
【0078】
更に、サーバ2の警告手段23が、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになった場合に、見守り者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1とサーバ2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)が間近である状況を、早期に脱することが期待できる。
即ち、見守り者向けアラーティングを契機として、見守り者が各種手段(例えば、電話連絡、メール連絡、友人や知人や家族を介した連絡など)で見守り対象者に注意喚起を行うことが可能であり、こうした注意喚起で見守り対象者が充電(見守りバンド1の充電)を行うことによって、「見守り不能が間近な状況」の早期改善が実現する。
【0079】
[変形例]
上記した実施の形態では、見守り対象者が「人」である場合を例に挙げて説明を行っているが、本発明の監視システムの適用対象は、「人」に限られるものではなく、見守り対象者が「物」であっても良い。
【符号の説明】
【0080】
1 見守りバンド
2 サーバ
3 インターネット
4 モニタ
11 見守り情報検知手段
12 位置情報検知手段
13 機器情報送信手段
21 管理手段
22 表示手段
23 警告手段
24 制御信号送信手段