(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122643
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】ミシン管理システム、ミシン管理方法、及び情報端末
(51)【国際特許分類】
D05B 19/02 20060101AFI20240902BHJP
D05B 81/00 20060101ALI20240902BHJP
G16Y 10/25 20200101ALI20240902BHJP
【FI】
D05B19/02
D05B81/00
G16Y10/25
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030303
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003399
【氏名又は名称】JUKI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】恒川 祐樹
【テーマコード(参考)】
3B150
【Fターム(参考)】
3B150CA01
3B150CE22
3B150CE27
3B150CE29
3B150GD01
3B150GF01
3B150GG08
3B150GG10
3B150LA92
3B150LB03
3B150NA78
3B150NA80
3B150NB18
3B150QA08
(57)【要約】
【課題】ミシンを適切なタイミングでメンテナンスすること。
【解決手段】ミシン管理システムは、サーバを備える。サーバは、ミシンの固有情報を示すミシン固有データを記憶するミシン固有データ記憶部と、ミシンのメンテナンス履歴を示すメンテナンスデータを記憶するメンテナンスデータ記憶部と、ミシン固有データとメンテナンスデータとに基づいて、ミシンのメンテナンス推奨条件を決定するメンテナンス分析部と、メンテナンス推奨条件に基づいて、ミシンのメンテナンス要求通知を情報端末に送信する送信部と、を有する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバを備え、
前記サーバは、
ミシンの固有情報を示すミシン固有データを記憶するミシン固有データ記憶部と、
前記ミシンのメンテナンス履歴を示すメンテナンスデータを記憶するメンテナンスデータ記憶部と、
前記ミシン固有データと前記メンテナンスデータとに基づいて、前記ミシンのメンテナンス推奨条件を決定するメンテナンス分析部と、
前記メンテナンス推奨条件に基づいて、前記ミシンのメンテナンス要求通知を第1情報端末に送信する送信部と、を有する、
ミシン管理システム。
【請求項2】
前記ミシン固有データ記憶部は、第2情報端末から送信された前記ミシン固有データを記憶する、
請求項1に記載のミシン管理システム。
【請求項3】
前記メンテナンスデータ記憶部は、第2情報端末から送信された前記メンテナンスデータを記憶する、
請求項1に記載のミシン管理システム。
【請求項4】
前記第2情報端末は、前記ミシンをメンテナンスさせるためのメンテナンス案内を表示した後にメンテナンス結果をメンテナンス担当者に入力させる対話型処理を実施して、前記メンテナンスデータを取得する、
請求項3に記載のミシン管理システム。
【請求項5】
前記メンテナンス推奨条件は、メンテナンス推奨時期を含む、
請求項1に記載のミシン管理システム。
【請求項6】
前記メンテナンス推奨条件は、メンテナンス推奨箇所を含む、
請求項1に記載のミシン管理システム。
【請求項7】
前記メンテナンス推奨条件は、メンテナンス推奨方法を含む、
請求項1に記載のミシン管理システム。
【請求項8】
前記サーバは、前記ミシンの稼働履歴を示すミシン稼働データを記憶するミシン稼働データ記憶部を有し、
前記メンテナンス分析部は、前記ミシン固有データと前記メンテナンスデータと前記ミシン稼働データとに基づいて、前記メンテナンス推奨条件を決定する、
請求項1に記載のミシン管理システム。
【請求項9】
コンピュータシステムが、
ミシンの固有情報を示すミシン固有データと前記ミシンのメンテナンス履歴を示すメンテナンスデータとに基づいて、前記ミシンのメンテナンス推奨条件を決定することと、
前記メンテナンス推奨条件に基づいて、前記ミシンのメンテナンス要求通知を第1情報端末に送信することと、を実行する、
ミシン管理方法。
【請求項10】
表示装置と、
入力装置と、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
ミシンをメンテナンスさせるためのメンテナンス案内を前記表示装置に表示させる表示制御部と、
前記メンテナンス案内が前記表示装置に表示された後に前記入力装置から入力されたメンテナンス結果を取得するデータ取得部と、
前記ミシンの固有情報を示すミシン固有データ及び前記メンテナンス結果を含む前記ミシンのメンテナンス履歴を示すメンテナンスデータをサーバに送信する送信部と、
前記ミシン固有データと前記メンテナンスデータとに基づいて前記サーバから送信された前記ミシンのメンテナンス要求通知を受信する受信部と、を有する、
情報端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、ミシン管理システム、ミシン管理方法、及び情報端末に関する。
【背景技術】
【0002】
ミシンに係る技術分野において、特許文献1に開示されているようなミシン管理システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
工業用のミシンは、縫製工場に設置され、メンテナンス担当者によりメンテナンスされる。メンテナンスされない期間が長期化すると、ミシンの性能が低下する可能性がある。メンテナンスが高頻度に実施されると、ミシンの稼働率が低下して、縫製工場の生産性が低下する可能性がある。
【0005】
本明細書で開示する技術は、ミシンを適切なタイミングでメンテナンスすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、ミシン管理システムを開示する。ミシン管理システムは、サーバを備える。サーバは、ミシンの固有情報を示すミシン固有データを記憶するミシン固有データ記憶部と、ミシンのメンテナンス履歴を示すメンテナンスデータを記憶するメンテナンスデータ記憶部と、ミシン固有データとメンテナンスデータとに基づいて、ミシンのメンテナンス推奨条件を決定するメンテナンス分析部と、メンテナンス推奨条件に基づいて、ミシンのメンテナンス要求通知を第1情報端末に送信する送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、ミシンが適切なタイミングでメンテナンスされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係るミシン管理システムを模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るサーバ、情報端末、及びミシンを示す機能ブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るミシン固有データを説明するための図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るミシン稼働データを説明するための図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るメンテナンスデータを説明するための図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る登録画面が表示された情報端末を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るミシンがメンテナンスされるときの情報端末を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るミシンがメンテナンスされるときの情報端末を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るミシンがメンテナンスされるときの情報端末を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るミシンがメンテナンスされるときの情報端末を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るミシンがメンテナンスされるときの情報端末を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係るミシンがメンテナンスされるときの情報端末を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係るミシンの部品を発注するときの情報端末を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係るメンテナンス分析部によるデータ処理方法を模式的に示す図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係るメンテナンス要求通知を受信した情報端末を示す図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係るミシンがメンテナンスされるときの情報端末を示す図である。
【
図17】
図17は、実施形態に係るカスタマイズ画面が表示された情報端末を示す図である。
【
図18】
図18は、実施形態に係る設定値の変更方法を説明するための図である。
【
図19】
図19は、実施形態に係るスキル分析部によるデータ処理方法を模式的に示す図である。
【
図20】
図20は、実施形態に係るスキル分析表示画面が表示された情報端末を示す図である。
【
図21】
図21は、実施形態に係るレポート作成部によるデータ処理方法を模式的に示す図である。
【
図22】
図22は、実施形態に係るレポート表示画面が表示された情報端末を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[ミシン管理システム]
図1は、実施形態に係るミシン管理システム1を模式的に示す図である。ミシン管理システム1は、ミシン4を管理する。
図1に示すように、ミシン管理システム1は、サーバ2と、複数の情報端末3とを備える。
【0010】
ミシン4は、縫製工場5において稼働する工業用のミシンである。複数のミシン4が縫製工場5において稼働する。縫製工場5は、ミシン4が稼働する稼働施設である。縫製工場5の事業は、縫製品の製造である。ミシン4により縫製糸で縫製対象物が縫合されることにより、縫製品が製造される。
【0011】
縫製工場5において、管理者、メンテナンス担当者、及びオペレータが勤務する。管理者は、メンテナンス担当者及びオペレータを管理する。管理者は、1人でもよいし複数人でもよい。メンテナンス担当者は、ミシン4のメンテナンスを実施する。メンテナンス担当者は、1人でもよいし複数人でもよい。オペレータは、ミシン4を操作して縫製処理を実施する。オペレータは、1人でもよいし複数人でもよい。
【0012】
サーバ2は、コンピュータシステムを含む。サーバ2は、ミシン4を製造及び販売するミシンメーカーに所有される。ミシンメーカーは、サーバ2を管理する。
【0013】
サーバ2と複数の情報端末3のそれぞれとは、通信ネットワーク6を介して通信する。サーバ2と複数のミシン4のそれぞれとは、通信ネットワーク6を介して通信する。通信ネットワーク6として、インターネット(internet)、携帯電話通信網、衛星通信網、又はローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)が例示される。
【0014】
サーバ2は、通信ネットワーク6を通じて、縫製工場5にサービスを提供する。縫製工場5は、複数存在する。縫製工場5は、複数の国又は複数の地域のそれぞれに存在してもよい。ミシン4は、複数の縫製工場5のそれぞれにおいて稼働する。複数の縫製工場5のそれぞれにおいて、管理者、メンテナンス担当者、及びオペレータが勤務する。サーバ2は、複数の縫製工場5のそれぞれにサービスを提供することができる。簡略化のため、
図1には、1つの縫製工場5が図示されている。
【0015】
実施形態において、サーバ2は、クラウドコンピューティングの形態でサービスを提供するクラウドサーバである。サーバ2は、情報端末3にアプリケーションソフトウエア7を提供する。アプリケーションソフトウエア7は、情報端末3にインストールされる。なお、アプリケーションソフトウエア7は、情報端末3にインストールされなくてもよい。情報端末3は、Webアプリケーション等の形態で、アプリケーションソフトウエア7を利用してもよい。サーバ2は、例えばSaaS(Software as a Service)の形態で、情報端末3にアプリケーションソフトウエア7を提供してもよい。
【0016】
情報端末3は、スマートフォン又はタブレット型パーソナルコンピュータのような携帯型電子機器である。なお、情報端末3は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような設置型電子機器でもよい。情報端末3は、管理者、メンテナンス担当者、及びオペレータのそれぞれに所持される。情報端末3は、縫製工場5から管理者、メンテナンス担当者、及びオペレータのそれぞれに貸し出される。なお、情報端末3は、管理者、メンテナンス担当者、及びオペレータのそれぞれの所有物でもよい。
【0017】
[サーバ、情報端末、及びミシン]
図2は、実施形態に係るサーバ2、情報端末3、及びミシン4を示す機能ブロック図である。サーバ2と通信可能な情報端末3は、複数存在する。サーバ2と通信可能なミシン4は、複数存在する。簡略化のため、
図2には、1つの情報端末3及び1つのミシン4が図示されている。
【0018】
図2に示すように、サーバ2は、処理装置2Aと、データベース2Bとを有する。
【0019】
処理装置2Aは、受信部20と、メンテナンス分析部21と、スキル分析部22と、レポート作成部23と、送信部24とを有する。
【0020】
データベース2Bは、ミシン固有データ記憶部25と、メンテナンスデータ記憶部26と、ミシン推奨値記憶部27と、ミシン稼働データ記憶部28とを有する。
【0021】
受信部20は、情報端末3から送信されたミシン固有データを受信する。受信部20は、情報端末3から送信されたメンテナンスデータを受信する。受信部20は、ミシン4から送信されたミシン稼働データを受信する。
【0022】
図3は、実施形態に係るミシン固有データを説明するための図である。ミシン固有データは、ミシン4の固有情報を示す。ミシン4の固有情報は、ミシン4が設置される工場、ミシン4の名称、ミシン4を製造したミシンメーカー、ミシン4の機種、ミシン4の区分、ミシン4の機番、ミシン4がミシン管理システム1に登録された日、ミシン4が縫製可能な縫製対象物の種類、及びミシン4が設置されている製造ライン名の少なくとも一つを含む。縫製対象物の種類として、厚布、薄布、厚皮、薄皮が例示される。
【0023】
ミシン固有データは、管理者が所持する情報端末3からサーバ2に送信される。後述するように、情報端末3は、入力装置3Cを有する。管理者は、入力装置3Cを操作して、ミシン固有データを情報端末3に入力する。情報端末3は、管理者により入力されたミシン固有データをサーバ2に送信する。サーバ2の受信部20は、管理者が所持する情報端末3から送信されたミシン固有データを受信する。受信部20により受信されたミシン固有データは、ミシン固有データ記憶部25に記憶される。ミシン固有データ記憶部25は、管理者が所持する情報端末3から送信されたミシン固有データを記憶する。
【0024】
図4は、実施形態に係るミシン稼働データを説明するための図である。ミシン稼働データは、ミシン4の稼働履歴を示す。ミシン4の稼働履歴は、ミシン4の稼働日時、ミシン4の連続稼働時間、ミシン4の累積稼働時間、ミシン4が縫製した縫製対象物の種類、縫製時の針数、発生した警告やエラー情報、及びミシン4を操作したオペレータの少なくとも一つを含む。
【0025】
ミシン稼働データは、ミシン4からサーバ2に送信される。サーバ2の受信部20は、ミシン4から送信されたミシン稼働データを受信する。受信部20により受信されたミシン稼働データは、ミシン稼働データ記憶部28に記憶される。
【0026】
図5は、実施形態に係るメンテナンスデータを説明するための図である。メンテナンスデータは、ミシン4のメンテナンス履歴を示す。実施形態において、ミシン4のメンテナンスは、ミシン4の点検、調整、部品の交換、及び修理の少なくとも一つを含む。ミシン4のメンテナンス履歴は、ミシン4のメンテナンス日時、ミシン4のメンテナンス方法、ミシン4のメンテナンス箇所、ミシン4のメンテナンス結果、及びミシン4をメンテナンスしたメンテナンス担当者の少なくとも一つを含む。メンテナンス方法は、ミシン4の点検、調整、部品の交換、及び修理の少なくとも一つを含む。メンテナンス箇所とは、メンテナンスされたミシン4の部分をいう。メンテナンス箇所は、メンテナンスされたミシン4の部品を含む。メンテナンス結果は、点検結果、調整結果、交換された部品、及び修理結果の少なくとも一つを含む。点検結果は、ミシン4の点検の記録を示す。調整結果は、ミシン4の調整後の状態を示す。修理結果は、ミシン4の修理後の状態を示す。
【0027】
メンテナンスデータは、メンテナンス担当者が所持する情報端末3からサーバ2に送信される。後述するように、情報端末3は、入力装置3Cを有する。メンテナンス担当者は、入力装置3Cを操作して、メンテナンスデータを情報端末3に入力する。情報端末3は、メンテナンス担当者により入力されたメンテナンスデータをサーバ2に送信する。サーバ2の受信部20は、メンテナンス担当者が所持する情報端末3から送信されたメンテナンスデータを受信する。受信部20により受信されたメンテナンスデータは、メンテナンスデータ記憶部26に記憶される。メンテナンスデータ記憶部26は、メンテナンス担当者が所持する情報端末3から送信されたメンテナンスデータを記憶する。
【0028】
上述のように、縫製工場5は、複数存在する。情報端末3は、複数存在する。ミシン4は、複数存在する。サーバ2には、複数のミシン4のそれぞれに係るミシン固有データ及びメンテナンスデータが、複数の情報端末3のそれぞれから送信される。サーバ2には、複数のミシン4のそれぞれに係るミシン稼働データが、複数のミシン4のそれぞれから送信される。データベース2Bには、多数のミシン固有データ、メンテナンスデータ、及びミシン稼働データのそれぞれが蓄積される。
【0029】
メンテナンス分析部21は、ミシン固有データ記憶部25に記憶されているミシン固有データとメンテナンスデータ記憶部26に記憶されているメンテナンスデータとに基づいて、ミシン4のメンテナンス推奨条件を決定する。実施形態において、メンテナンス分析部21は、ミシン固有データ記憶部25に記憶されているミシン固有データとメンテナンスデータ記憶部26に記憶されているメンテナンスデータとミシン稼働データ記憶部28に記憶されているミシン稼働データとに基づいて、メンテナンス推奨条件を決定する。
【0030】
メンテナンス推奨条件は、メンテナンス推奨時期、メンテナンス推奨箇所、及びメンテナンス推奨方法の少なくとも一つを含む。メンテナンス推奨箇所は、メンテナンス推奨部品を含む。メンテナンス推奨部品は、交換推奨部品を含む。
【0031】
送信部24は、メンテナンス分析部21により決定されたメンテナンス推奨条件に基づいて、ミシン4のメンテナンス要求通知を情報端末3に送信する。送信部24は、管理者が所持する情報端末3及びメンテナンス担当者が所持する情報端末3の少なくとも一方に、メンテナンス要求通知を送信する。
【0032】
スキル分析部22は、メンテナンスデータ記憶部26に記憶されているメンテナンスデータに基づいて、メンテナンス担当者のスキルを分析する。スキル分析部22は、メンテナンスデータに基づいて、メンテナンス担当者のスキルマップを作成してもよい。
【0033】
送信部24は、スキル分析部22において生成されたメンテナンス担当者のスキルの分析データを情報端末3に送信する。送信部24は、管理者が所持する情報端末3に、メンテナンス担当者のスキルの分析データを送信する。
【0034】
レポート作成部23は、メンテナンスデータ記憶部26に記憶されているメンテナンスデータに基づいて、メンテナンス履歴に係るレポートを作成する。レポート作成部23は、ミシン固有データ記憶部25に記憶されているミシン固有データとメンテナンスデータ記憶部26に記憶されているメンテナンスデータとに基づいて、複数のミシン4のそれぞれについてメンテナンス履歴に係るレポートを作成する。レポートは、複数のミシン4のそれぞれについての不具合発生状況を含んでもよい。
【0035】
実施形態において、レポート作成部23は、メンテナンスデータに基づいて、ミシン4をメンテナンスしたメンテナンス担当者のスキルを分析することができる。レポートは、メンテナンス担当者のスキルの分析データを含んでもよい。なお、レポート作成部23は、スキル分析部22において生成されたメンテナンス担当者のスキルの分析データを使用してレポートを作成してもよい。レポートは、複数のメンテナンス担当者のそれぞれが実施したメンテナンス作業の内容を含んでもよい。
【0036】
送信部24は、レポート作成部23において作成されたレポートを情報端末3に定期的に配信する。送信部24は、管理者が所持する情報端末3に、レポートを定期的に配信する。
【0037】
ミシン推奨値記憶部27は、ミシン4のメンテナンスに係る設定値の推奨値を記憶する。ミシン4には様々な設定値が設定される。ミシン4の設定値として、送り歯が最高高さ(上死点)に到達したときの針板からの送り歯の突出量が例示される。ミシン推奨値記憶部27は、ミシン4の設定値の推奨値を記憶する。設定値の推奨値は、ミシンメーカーにより予め決定される。送信部24は、ミシン推奨値記憶部27に記憶されている推奨値を情報端末3に送信する。
【0038】
情報端末3は、制御装置3Aと、表示装置3Bと、入力装置3Cとを有する。
【0039】
表示装置3Bは、表示データを表示させる表示画面を有する。表示装置3Bは、制御装置3Aから出力された表示データを表示する。表示装置3Bとして、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electroluminescence Display)のようなフラットパネルディスプレイが例示される。
【0040】
入力装置3Cは、管理者、メンテナンス担当者、及びオペレータに操作される。管理者、メンテナンス担当者、及びオペレータに操作されることにより、入力装置3Cは、入力データを生成する。管理者、メンテナンス担当者、及びオペレータは、ミシン4に係る入力データが生成されるように、入力装置3Cを操作する。入力装置3Cにおいて生成されたミシン4に係る入力データは、制御装置3Aに出力される。入力装置3Cとして、タッチパネル、コンピュータ用キーボード、マウス、及びカメラが例示される。
【0041】
制御装置3Aは、コンピュータシステムを含む。制御装置3Aは、記憶部30と、データ取得部31と、送信部32と、受信部33と、ミシン設定値変更部34と、表示制御部35とを有する。
【0042】
記憶部30は、サーバ2から提供されたアプリケーションソフトウエア7を記憶する。制御装置3Aは、アプリケーションソフトウエア7に基づいて作動する。
【0043】
また、記憶部30は、ミシン4のメンテナンスに係る設定値の推奨値を記憶する。記憶部30は、サーバ2から送信された推奨値を記憶する。
【0044】
データ取得部31は、ミシン固有データ及びメンテナンスデータを取得する。実施形態において、データ取得部31は、入力装置3Cから入力されたミシン固有データ及びメンテナンスデータを取得する。
図3を参照して説明したように、管理者は、入力装置3Cを操作して、ミシン固有データを入力する。管理者が所持する情報端末3のデータ取得部31は、入力装置3Cから入力されたミシン固有データを取得する。
図5を参照して説明したように、メンテナンス担当者は、入力装置3Cを操作して、メンテナンスデータを入力する。メンテナンス担当者が所持する情報端末3のデータ取得部31は、入力装置3Cから入力されたメンテナンスデータを取得する。
【0045】
送信部32は、データ取得部31により取得されたミシン固有データ及びメンテナンスデータをサーバ2に送信する。
図3を参照して説明したように、管理者が所持する情報端末3の送信部32は、ミシン固有データをサーバ2に送信する。
図5を参照して説明したように、メンテナンス担当者が所持する情報端末3の送信部32は、メンテナンスデータをサーバ2に送信する。
【0046】
なお、ミシン固有データは、管理者のみならず、メンテナンス担当者及びオペレータにより情報端末3に入力されてもよい。メンテナンス担当者及びオペレータが所持する情報端末3が、ミシン固有データをサーバ2に送信してもよい。メンテナンスデータは、メンテナンス担当者のみならず、管理者及びオペレータにより情報端末3に入力されてもよい。管理者及びオペレータが所持する情報端末3が、メンテナンスデータをサーバ2に送信してもよい。
【0047】
受信部33は、サーバ2から送信されたメンテナンス推奨条件、スキルの分析データ、ミシン4のメンテナンスに係る設定値の推奨値、及びレポートを受信する。
【0048】
ミシン設定値変更部34は、ミシン4のメンテナンスに係る設定値を変更する。管理者は、入力装置3Cを操作して、ミシン4の設定値を変更する。ミシン設定値変更部34は、入力装置3Cからの入力データに基づいて、ミシン4の設定値を変更する。
【0049】
表示制御部35は、表示装置3Bに表示データを表示させる。実施形態において、表示データは、メンテナンス推奨条件、メンテナンス担当者のスキルの分析データ、ミシン4のメンテナンスに係る設定値の推奨値、及びレポートの少なくとも一つを含む。表示制御部35は、メンテナンス推奨条件、メンテナンス担当者のスキルの分析データ、ミシン4のメンテナンスに係る設定値の推奨値、及びレポートの少なくとも一つを表示データに変換して、表示装置3Bに表示させる。
【0050】
ミシン4は、制御装置4Aと、操作パネル4Bと、アクチュエータ4Cと、センサ4Dとを有する。
【0051】
操作パネル4Bは、表示データを表示させる表示画面を有する。操作パネル4Bは、制御装置4Aから出力された表示データを表示する。操作パネル4Bは、タッチパネルを含む。操作パネル4Bは、オペレータに操作される。オペレータに操作されることにより、操作パネル4Bにおいて入力データが生成される。
【0052】
アクチュエータ4Cは、ミシン針及び釜を駆動するためのミシンモータ、押さえを上昇させるための押さえモータ、及び送り歯の高さを調整するための送り歯モータを含む。センサ4Dは、ミシンモータの回転数を検出するモータセンサ、及び針落ち数を検出するミシン針センサを含む。
【0053】
制御装置4Aは、コンピュータシステムを含む。制御装置4Aは、データ取得部40と、送信部41とを有する。
【0054】
データ取得部40は、ミシン稼働データを取得する。データ取得部40は、操作パネル4B、アクチュエータ4C、及びセンサ4Dの少なくとも一つから、ミシン稼働データを取得する。
【0055】
送信部41は、データ取得部40により取得されたミシン稼働データをサーバ2に送信する。
図4を参照して説明したように、ミシン4の送信部41は、ミシン稼働データをサーバ2に送信する。
【0056】
[ミシン固有データの入力]
図6は、実施形態に係る登録画面が表示された情報端末3を示す図である。
図6に示すように、ミシン固有データをミシン管理システム1に登録する場合、情報端末3の表示装置3Bに登録画面が表示される。登録画面は、ミシン固有データをミシン管理システム1に登録又は変更するための表示画面である。
図3を参照して説明したように、管理者は、情報端末3の入力装置3Cを操作して、ミシン管理システム1にミシン固有データを入力する。
【0057】
以下の説明において、入力装置3Cが表示装置3Bに設けられたタッチパネルであることとし、入力装置3Cを操作することを適宜、タップする、と称する。
【0058】
管理者は、例えば縫製工場5にミシン4が納入された場合、情報端末3の入力装置3Cを操作して、納入されたミシン4の固有情報をミシン管理システム1に登録(入力)する。
図6に示す例において、ミシン4の固有情報は、ミシン4が設置される工場、ミシン4の名称を示すミシン名、ミシン4を製造したミシンメーカーの名称を示すメーカー名、ミシン4の機種の名称を示す機種名、ミシン4の区分、ミシン4の機番、ミシン4が縫製可能な縫製対象物の種類を示す縫製アイテム、及びミシン4がミシン管理システム1に登録された日を示す登録日を含む。なお、ミシン4の固有情報は、
図6に示す例に限定されない。
【0059】
管理者によりミシン4の固有情報が入力された後、「登録する」がタップされることにより、データ取得部31は、入力装置3Cから入力されたミシン4の固有情報を示すミシン固有データを取得する。データ取得部31により取得されたミシン固有データは、記憶部30に記憶されてもよい。送信部32は、データ取得部31により取得されたミシン固有データをサーバ2に送信する。サーバ2のミシン固有データ記憶部25は、管理者が所持する情報端末3から送信されたミシン固有データを記憶する。
【0060】
[メンテナンスデータの入力]
図7、
図8、
図9、
図10、
図11、及び
図12のそれぞれは、実施形態に係るミシン4がメンテナンスされるときの情報端末3を示す図である。実施形態において、メンテナンス担当者が所持する情報端末3は、メンテナンス担当者との対話型処理により、メンテナンス担当者にミシン4をメンテナンスさせる。対話型処理とは、メンテナンス担当者とミシン管理システム1(情報端末3)とが表示装置3B及び入力装置3C介して相互に案内及び入力を行いながらメンテナンスを進行させる処理方式をいう。
【0061】
メンテナンス担当者が所持する情報端末3の制御装置3Aは、ミシン4をメンテナンスさせるためのメンテナンス案内を表示装置3Bに表示した後にメンテナンス結果をメンテナンス担当者に入力装置3Cを介して入力させる対話型処理を実施して、メンテナンスデータを取得する。対話型処理において、表示制御部35は、ミシン4をメンテナンスさせるためのメンテナンス案内を表示装置3Bに表示させる。データ取得部31は、メンテナンス案内が表示装置3Bに表示された後に入力装置3Cから入力されたメンテナンス結果を取得する。
【0062】
メンテナンス担当者が所持する情報端末3は、取得したメンテナンスデータをサーバ2に送信する。送信部32は、データ取得部31により取得されたミシン4のメンテナンス結果を含むメンテナンスデータをサーバ2に送信する。
【0063】
図7から
図12のそれぞれは、ミシン4をメンテナンスさせるためのメンテナンス案内を含むメンテナンス画面である。表示制御部35は、ミシン4をメンテナンスさせるためのメンテナンス案内を含むメンテナンス画面を表示装置3Bに表示させる。
【0064】
図7に示すように、メンテナンスを開始する場合、表示制御部35は、メンテナンス画面として、メニュー画面を情報端末3の表示装置3Bに表示させる。メニュー画面は、ミシン4のメンテナンスの種類(メニュー)を示す表示画面である。以下の説明においては、ミシン4のメンテナンスとして、ミシン4の点検(日常点検)が実施されることとする。
図7に示すメニュー画面において、「日常点検」、「簡易診断」、及び「メンテナンスカルテ」が表示される。日常点検を実施する場合、メンテナンス担当者は、「日常点検」を選択する。メンテナンス担当者は、「日常点検」をタップする。
【0065】
図7に示す「日常点検」が選択されると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、
図8に示すような点検対象ミシン特定画面を情報端末3の表示装置3Bに表示させる。点検対象ミシン特定画面は、点検対象(メンテナンス対象)のミシン4を特定するための表示画面である。
【0066】
メンテナンス担当者は、点検対象のミシン4の固有情報を入力する。点検対象ミシン特定画面において点検対象のミシン4の固有情報が入力されることにより、サーバ2のミシン固有データと点検対象のミシン4とが紐付けられる。点検対象のミシン4の固有情報は、メンテナンス担当者がタッチパネル又はキーボードを用いて入力してもよい。銘板又は2次元バーコードのような識別部がミシン4に付されている場合、情報端末3に設けられているカメラで識別部が撮影されることによって、点検対象のミシン4の固有情報が取得されてもよい。
【0067】
図8に示す例において、「ミシン情報を入力して絞り込むか、銘板撮影をして情報を読み込んで下さい。」のメッセージが表示装置3Bに表示される。メンテナンス担当者は、機種名、区分、機番を入力した後、「絞り込む」をタップして、より詳細な固有情報を入力することができる。メンテナンス担当者は、「銘板撮影で読み込む」をタップすることにより、情報端末3に設けられているカメラで銘板を撮影することによって、点検対象のミシン4の固有情報を取得することができる。
【0068】
点検対象のミシン4の固有情報が入力されると、対話型処理によるミシン4のメンテナンスが開始される。対話型処理により、複数の点検項目(メンテナンス項目)が順次実施される。メンテナンス担当者が所持する情報端末3は、複数の点検項目のそれぞれについて、点検案内(メンテナンス案内)を表示した後に点検結果(メンテナンス結果)をメンテナンス担当者に入力させることを順次実施する。
【0069】
なお、実施形態においては、点検項目が選択された後にミシン4が選択されるが、ミシン4が選択された後に点検項目が選択されてもよい。
【0070】
表示制御部35は、メンテナンス画面として、点検案内(メンテナンス案内)を含む点検項目画面を情報端末3の表示装置3Bに表示させる。点検項目画面は、複数存在する。表示制御部35は、複数の点検項目画面を情報端末3の表示装置3Bに順次表示させる。実施形態において、点検案内を含む点検項目画面は、11パターン存在する。一例として、
図9に第1番目の点検項目画面を示す。
図10に第4番目の点検項目画面を示す。
【0071】
対話型処理によるミシン4の点検において、最初に、表示制御部35は、メンテナンス画面として、
図9に示すような第1番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。第1番目の点検項目画面は、メンテナンス案内として、ミシン4の電源のオフすることを案内する表示画面である。
図9に示すように、第1番目の点検項目画面において、「電源OFF 不意の事故を防ぐために電源を切ってください。」のメッセージ、及びミシン4の電源をオフすることを促す画像が表示される。メンテナンス担当者は、第1番目の点検項目画面を確認することにより、ミシン4の電源をオフすることができる。表示装置3Bに「OK」が表示される。メンテナンス担当者は、ミシン4の電源をオフした後、「OK」をタップする。「OK」がタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第2番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0072】
第2番目の点検項目画面は、メンテナンス案内として、釜周りを掃除することを案内する表示画面である。第2番目の点検項目画面において、例えば「釜周り掃除 針板周りを綺麗に掃除してください。」のメッセージ、及び掃除を促す画像が表示される。メンテナンス担当者は、第2番目の点検項目画面を確認することにより、釜周りを掃除することができる。表示装置3Bに「OK」が表示される。メンテナンス担当者は、釜周りを掃除した後、「OK」をタップする。「OK」がタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第3番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0073】
第3番目の点検項目画面は、メンテナンス案内として、オイルタンクの油量を確認することを案内する表示画面である。第3番目の点検項目画面において、例えば「オイルタンク油量確認 油量指示棒の先端が油量指示窓の下刻線まで下がっていないか確認してください。」のメッセージ、油量が適正であるオイルタンク(OKのオイルタンク)の画像、及び油量が不適正であるオイルタンク(NGのオイルタンク)の画像が表示される。メンテナンス担当者は、第3番目の点検項目画面を確認することにより、オイルタンクの油量を確認することができる。表示装置3Bに「OK」及び「NG」が表示される。メンテナンス担当者は、オイルタンクの油量が適正であると判定した場合、「OK」をタップする。メンテナンス担当者は、オイルタンクの油量が不適正であると判定した場合、「NG」をタップする。「OK」又は「NG」のいずれかがタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第4番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0074】
図10に示すように、第4番目の点検項目画面は、メンテナンス案内として、ミシン針が曲がっているか否かを確認することを案内する表示画面である。
図10に示すように、第4番目の点検項目画面において、「針の確認(1) 針が曲がっていないか、針先を確認してください。」のメッセージ、ミシン針の点検を促す画像、及び曲がっているミシン針の例(NGのミシン針の例)を示す画像が表示される。メンテナンス担当者は、第4番目の点検項目画面を確認することにより、ミシン針が曲がっているか否かを確認することができる。表示装置3Bに「OK」及び「NG」が表示される。メンテナンス担当者は、ミシン針が曲がっていないと判定した場合、「OK」をタップする。メンテナンス担当者は、ミシン針が曲がっていると判定した場合、「NG」をタップする。「OK」又は「NG」のいずれかがタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第5番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0075】
第5番目の点検項目画面は、メンテナンス案内として、ミシン針が針棒に正しく装着されているか否かを確認することを案内する表示画面である。第5番目の点検項目画面において、例えば「針の確認(2) プーリを回して、針棒を最高に上げ、針が正しく装着されているかを確認してください。」のメッセージ、及びミシン針の点検を促す画像が表示される。メンテナンス担当者は、第5番目の点検項目画面を確認することにより、ミシン針が針棒に正しく装着されているか否かを確認することができる。メンテナンス担当者は、ミシン針が針棒に正しく装着されていないと判定した場合、ミシン針を針棒に正しく装着し直すことができる。表示装置3Bに「OK」が表示される。メンテナンス担当者は、ミシン針が針棒に正しく装着されていることを確認した場合、「OK」をタップする。「OK」がタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第6番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0076】
第6番目、第7番目、第8番目、及び第9番目の点検項目画面は、メンテナンス案内として、ボビン及びボビンケースが正常であるか否かを確認することを案内する表示画面である。
【0077】
第6番目の点検項目画面において、例えば「ボビン・ボビンケースの確認(1) プーリを回して、針を針板より上に移動させてください。」のメッセージ、及びプーリを回す手順を示す画像が表示される。メンテナンス担当者は、第6番目の点検項目画面を確認することにより、ミシン針が針板よりも上方に配置されるようにプーリを回すことができる。表示装置3Bに「OK」が表示される。メンテナンス担当者は、ミシン針が針板よりも上方に配置されるようにプーリを回した後、「OK」をタップする。「OK」がタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第7番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0078】
第7番目の点検項目画面において、例えば「ボビン・ボビンケースの確認(2) ボビンケースのつまみを持ち、釜からボビンケースを外してください。」のメッセージ、及び釜からボビンケースを外す手順を示す画像が表示される。メンテナンス担当者は、第7番目の点検項目画面を確認することにより、釜からボビンケースを外すことができる。表示装置3Bに「OK」が表示される。メンテナンス担当者は、釜からボビンケースを外した後、「OK」をタップする。「OK」がタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第8番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0079】
第8番目の点検項目画面において、例えば「ボビン・ボビンケースの確認(3) ボビンとボビンケースに傷が無いかを確認してください。また、ボビンケースの中に空転帽子バネが入っていることを確認してください。」のメッセージ、ボビンケースからボビンを外す手順を示す画像、適正であるボビンケース(OKのボビンケース)の画像、及び不適正であるボビンケース(NGのボビンケース)の画像が表示される。メンテナンス担当者は、第8番目の点検項目画面を確認することにより、ボビンケースを確認することができる。表示装置3Bに「OK」及び「NG」が表示される。メンテナンス担当者は、ボビンケースが適正であると判定した場合、「OK」をタップする。メンテナンス担当者は、ボビンケースが不適正であると判定した場合、「NG」をタップする。「OK」又は「NG」のいずれかがタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第9番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0080】
第9番目の点検項目画面において、例えば「ボビン・ボビンケースの確認(4) ボビンに巻かれている糸にムラが無いか確認してください。確認後ボビンを戻し、糸を引っ張った際にボビンが矢印の向きで回っていることを確認してください。」のメッセージ、適正であるボビン(OKのボビン)の画像、不適正であるボビン(NGのボビン)の画像、及びボビンケースにボビンを戻す手順を示す画像が表示される。メンテナンス担当者は、第9番目の点検項目画面を確認することにより、ボビンを確認することができる。表示装置3Bに「OK」及び「NG」が表示される。メンテナンス担当者は、ボビンが適正であると判定した場合、「OK」をタップする。メンテナンス担当者は、ボビンが不適正であると判定した場合、「NG」をタップする。「OK」又は「NG」のいずれかがタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第10番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0081】
第10番目の点検項目画面は、メンテナンス案内として、ミシン4を初期状態に復帰することを案内する表示画面である。第10番目の点検項目画面において、例えば「状態復帰 針板、押さえ、各種カバーが元に戻っていることを確認してください。」のメッセージ、及びミシン4の状態を復帰させることを促す画像が表示される。メンテナンス担当者は、第10番目の点検項目画面を確認することにより、ミシン4を初期状態に復帰させることができる。表示装置3Bに「OK」が表示される。メンテナンス担当者は、ミシン4を初期状態に復帰させた場合、「OK」をタップする。「OK」がタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、第11番目の点検項目画面を表示装置3Bに表示させる。
【0082】
第11番目の点検項目画面は、メンテナンス案内として、糸道を確認することを案内する表示画面である。第11番目の点検項目画面において、例えば「糸道確認 糸道が正しいか確認してください。」のメッセージ、及び適正な糸道(OKの糸道)を示す画像が表示される。メンテナンス担当者は、第11番目の点検項目画面を確認することにより、糸道を確認することができる。表示装置3Bに「OK」及び「NG」が表示される。メンテナンス担当者は、糸道が適正であると判定した場合、「OK」をタップする。メンテナンス担当者は、糸道が不適正であると判定した場合、「NG」をタップする。「OK」又は「NG」のいずれかがタップされると、第1番目から第11番目の点検項目に係る点検が終了する。表示制御部35は、メンテナンス画面として、
図11に示すような、点検結果一覧画面を表示装置3Bに表示させる。
【0083】
図11に示すように、点検結果一覧画面においては、第1番目から第11番目のそれぞれの点検項目に係る点検結果の一覧が表示される。表示装置3Bに「点検を完了する」及び「交換対象部品を見る」が表示される。メンテナンス担当者は、点検(日常点検)を終了する場合、「点検を完了する」をタップする。例えば、全ての点検項目に係る点検結果が「OK」である場合、メンテナンス担当者は、「点検を完了する」をタップする。「点検を完了する」がタップされると、表示制御部35は、メンテナンス画面として、
図12に示すような、メンテナンスデータ送信画面を表示装置3Bに表示させる。
【0084】
図12に示すように、メンテナンスデータ送信画面においては、「日常点検 点検結果を送信します。よろしいですか?」のメッセージが表示される。また、表示装置3Bに「はい」及び「いいえ」が表示される。メンテナンス担当者は、点検結果(メンテナンス結果)をサーバ2に送信する場合、「はい」をタップする。メンテナンス担当者は、点検結果をサーバ2に送信しない場合、「いいえ」をタップする。「はい」がタップされると、送信部32は、11項目の点検項目のそれぞれの点検結果(メンテナンス結果)を含むメンテナンスデータをサーバ2に送信する。
【0085】
[部品の発注]
図13は、実施形態に係るミシン4の部品を発注するときの情報端末3を示す図である。メンテナンス担当者は、上述した点検(日常点検)において不適正な部品(NGの部品)の存在を発見した場合、情報端末3を用いて、部品を発注することができる。ミシン4の部品として、ミシン針、ボビンケース、及びボビンが例示される。
【0086】
例えば第4番目の点検項目において、NGのミシン針の存在を発見した場合、メンテナンス担当者は、NGのミシン針を新しいミシン針と交換するために、情報端末3を用いて、新しいミシン針を発注することができる。例えば第8番目の点検項目において、NGのボビンケースの存在を発見した場合、メンテナンス担当者は、NGのボビンケースを新しいボビンケースと交換するために、情報端末3を用いて、新しいボビンケースを発注することができる。例えば第9番目の点検項目において、NGのボビンの存在を発見した場合、メンテナンス担当者は、NGのボビンを新しいボビンと交換するために、情報端末3を用いて、新しいボビンを発注することができる。
【0087】
例えば第4番目の点検項目において、NGのミシン針の存在を発見した場合、メンテナンス担当者は、
図10を参照して説明した点検項目画面において、「NG」をタップする。「NG」がタップされると、表示制御部35は、
図13に示すような部品発注画面を表示装置3Bに表示させる。表示制御部35は、上述の対話型処理において交換を要する部品(ミシン針)が存在すると判定された場合、表示装置3Bにメンテナンス画面(点検結果一覧画面)が表示される状態から部品発注画面が表示される状態に遷移させる。
【0088】
図13に示すように、部品発注画面は、同一種類の複数の部品の一覧を含む。
図13は、ミシン針の部品発注画面であり、ミシン針の部品発注画面において、ミシン4の針棒に装着可能な複数のミシン針の一覧が表示される。例えば、ミシン4の針棒に装着可能な20種類のミシン針(「ミシン針1」から「ミシン針20」)が表示装置3Bに表示される。なお、20種類のミシン針を一括して表示装置3Bに表示し切れない場合、
図13に示すように、表示制御部35は、ミシン針を例えば6種類ずつ表示装置3Bに表示させてもよい。「次へ進む」がタップされることにより、他のミシン針が表示装置3Bに表示される。
【0089】
実施形態において、表示制御部35は、ミシン4の部品購入履歴に基づいて、交換を要するミシン4の部品を発注するための部品発注画面を表示装置3Bに表示させる。表示制御部35は、ミシン針の一覧のうち、直近に購入されたミシン針を他のミシン針とは異なる表示形態で表示する。
図13に示す例において、直近に購入されたミシン針は、「ミシン針13」である。。表示制御部35は、ミシン4の針棒に装着可能な20種類のミシン針の一覧のうち、直近に購入された「ミシン針13」を他のミシン針(ミシン針1~12,14~20)とは異なる表示形態で表示する。
【0090】
表示制御部35は、20種類のミシン針の一覧のうち、直近に購入された「ミシン針13」を強調表示してもよい。例えば
図13に示すように、表示制御部35は、「ミシン針13」が他のミシン針よりも強調されるように、部品発注画面において「ミシン針13」を強調フレーム8で囲ってもよい。
【0091】
また、表示制御部35は、直近に購入された「ミシン針13」を20種類のミシン針の一覧の最上部に表示させてもよい。
【0092】
NGのミシン針を新しいミシン針と交換する場合、NGのミシン針は、直近に購入されたミシン針と交換される可能性が高い。直近に購入された「ミシン針13」が他のミシン針とは異なる表示形態で表示されることにより、メンテナンス担当者は、部品発注画面において、直近に購入されたミシン針を素早く探し出すことができる。
【0093】
図10を参照して説明した点検項目画面において「NG」がタップされ、
図13を参照して説明して説明した部品発注画面において「ミシン針13」が選択された後、上述のように、第5番目の点検項目画面から第11番目の点検項目画面が表示装置3Bに順次表示される。第11番目の点検項目に係る点検が終了した後、上述のように、表示制御部35は、
図11に示すような、点検結果一覧画面を表示装置3Bに表示させる。NGの部品が存在する場合、
図11に示した点検結果一覧画面において、NGの部品の点検項目に係る点検結果が「NG」となる。ミシン針がNGである場合、
図11に示した点検結果一覧画面において、「04 針の確認(1)」が「NG」となる。ボビンケースがNGである場合、
図11に示した点検結果一覧画面において、「08 ボビンケースの確認(3)」が「NG」となる。ボビンがNGである場合、
図11に示した点検結果一覧画面において、「09 ボビンケースの確認(4)」が「NG」となる。点検結果一覧画面は、メンテナンス履歴(点検履歴)を示すメンテナンス画面の一例である。点検結果一覧画面において表示される点検結果(NG)は、部品の交換を案内するメンテナンス案内の一例である。
【0094】
メンテナンス担当者は、
図11に示した点検結果一覧画面において、「04 針の確認(1)」を選択した後、「交換対象部品を見る」をタップする。メンテナンス担当者は、「交換対象部品を見る」をタップすることにより、
図13を参照して説明した部品発注画面において選択した「ミシン針13」を確認することができる。
【0095】
なお、実際の部品の発注は、管理者がベンターに対して実施する。
図13を参照して説明した部品発注画面においてメンテナンス担当者により選択された部品(ミシン針13)は、管理者が所持する携帯端末3に送信される。管理者は、複数のメンテナンス担当者のそれぞれが選択した交換を要する部品を一括して発注する。なお、交換を要する部品の選択は、オペレータにより実施されてもよい。
【0096】
[メンテナンス要求通知]
図14は、実施形態に係るメンテナンス分析部21によるデータ処理方法を模式的に示す図である。上述のように、管理者が所持する情報端末3からサーバ2にミシン固有データが送信される。メンテナンス担当者が所持する情報端末3からサーバ2にミシン4のメンテナンスデータが送信される。メンテナンス分析部21は、ミシン固有データとメンテナンスデータとに基づいて、ミシン4のメンテナンス推奨条件を決定する。
【0097】
メンテナンス推奨条件は、メンテナンス推奨時期、メンテナンス推奨箇所、及びメンテナンス推奨方法の少なくとも一つを含む。メンテナンス推奨時期とは、次にミシン4をメンテナンスすべき時期をいう。メンテナンス推奨箇所とは、メンテナンスすべきミシン4の部分をいう。メンテナンス推奨箇所は、メンテナンス推奨箇所は、メンテナンス推奨部品を含む。メンテナンス推奨部品とは、メンテナンスすべきミシン4の部品をいう。メンテナンスすべきミシン4の部品は、交換すべきミシン4の部品を含む。メンテナンス推奨方法とは、メンテナンス推奨箇所をメンテナンスするときの方法又は手順をいう。メンテナンス推奨方法は、上述の日常点検、日常点検よりも詳細な点検である定期点検、メンテナンスすべき部分の調整、メンテナンスすべき部分の修理、メンテナンスすべき部品の調整、及びメンテナンスすべき部品の交換を含む。
【0098】
上述のように、メンテナンスデータとして、対話型処理により取得された日常点検結果が、メンテナンス担当者が所持する情報端末3からサーバ2に送信される。日常点検を定期的(例えば1週間毎)に実施することが推奨されている場合において、あるミシン4の日常点検が長期間(例えば2週間)実施されていないと判定した場合、メンテナンス分析部21は、メンテナンス推奨時期を例えば「3日以内」に決定し、メンテナンス推奨箇所を「ミシン針、ボビンケース、及びボビン」に決定し、メンテナンス方法を「日常点検に準ずる方法」に決定する。
【0099】
また、あるミシン4の定期的な日常点検の結果、ミシン針がNGになる頻度が高いと判定した場合、メンテナンス分析部21は、メンテナンス推奨時期を例えば「1日以内」に決定し、メンテナンス推奨箇所を「針棒」に決定し、メンテナンス方法を「定期点検に準ずる方法」と決定する。
【0100】
また、あるミシン4の日常点検の結果、ミシン針がNGになったと判定した場合、メンテナンス分析部21は、メンテナンス推奨時期を例えば「1日以内」に決定し、メンテナンス推奨箇所を「ミシン針」に決定し、メンテナンス方法を「ミシン針の交換」に決定する。
【0101】
また、あるミシン4の定期点検の結果、釜に不具合が発生したと判定した場合、メンテナンス分析部21は、メンテナンス推奨時期を例えば「2日以内」に決定し、メンテナンス推奨箇所を「釜」に決定し、メンテナンス方法を「釜の修理」に決定する。
【0102】
また、定期点検を所定期間毎(例えば3カ月毎)に実施することが推奨されている場合、メンテナンス分析部21は、推奨される所定期間に基づいて、定期点検の推奨時期を決定してもよい。
【0103】
送信部24は、メンテナンス分析部21により決定されたメンテナンス推奨条件に基づいて、ミシン4のメンテナンス要求通知を管理者が所持する情報端末3又はメンテナンス担当者が所持する情報端末3に送信する。送信部24は、ミシン4のメンテナンス要求を情報端末3に自動通知する。
【0104】
図15は、実施形態に係るメンテナンス要求通知を受信した情報端末3の一例を示す図である。例えば、定期点検を所定期間毎(例えば3カ月毎)に実施することが推奨されている場合、メンテナンス分析部21は、前回定期点検が実施された日時と、推奨される所定期間とに基づいて、あるミシン4について、次回定期点検すべき時期を決定する。送信部24は、あるミシン4について決定された次回定期点検すべき時期を情報端末3に送信する。情報端末3の受信部33は、ミシン固有データとメンテナンスデータとに基づいてサーバ2から送信されたあるミシン4のメンテナンス要求通知を受信する。表示制御部35は、受信部33により受信されたメンテナンス要求通知を示すメンテナンス要求通知画面を表示装置3Bに表示させる。
図15に示す例において、メンテナンス要求通知画面には、「前回のメンテナンスから1カ月が経過しました。4月1日までにメンテナンスを実施して下さい。」のメッセージが表示される。
【0105】
なお、メンテナンス要求通知は、ミシン4個別での通知の他に、メンテナンススケジュールを作成し易いように一覧をリストで連絡する方法もある。また、メンテナンス要求通知のタイミングは、毎日の他に、週次や月次などにしてもよく、点検のスケジュール化を補助することができる。
【0106】
上述のように、ミシン4からサーバ2にミシン稼働データが送信される。実施形態において、メンテナンス分析部21は、ミシン固有データとメンテナンスデータとミシン稼働データとに基づいて、メンテナンス推奨条件を決定してもよい。
【0107】
例えば、針落ち数とミシン針を交換すべき時期との相関データが予め導出され、ミシン稼働データとしてミシン針センサにより針落ち数が検出される場合、メンテナンス分析部21は、ミシン稼働データ(針落ち数)と上述の相関データとに基づいて、ミシン針を交換する推奨時期を決定してもよい。
【0108】
また、あるミシン4のミシン稼働データの結果、送り歯による縫製対象物の送りに不具合が発生したと判定した場合、メンテナンス分析部21は、メンテナンス推奨時期を例えば「2日以内」に決定し、メンテナンス推奨箇所を「送り歯」に決定し、メンテナンス方法を「針板からの送り歯の突出量の調整」に決定する。
【0109】
なお、メンテナンス分析部21は、第1のミシン4のメンテナンス推奨条件を決定する場合、第1のミシン4のメンテナンスデータに基づいて、第1のミシン4のメンテナンス推奨条件を決定してもよいし、第1のミシン4とは異なる第2のミシン4のメンテナンスデータに基づいて、第1のミシン4のメンテナンス推奨条件を決定してもよい。
【0110】
例えば、第1のミシン4と同じ機種の第2のミシン4の針落ち数とミシン針を交換すべき時期との相関データが予め導出されている場合、メンテナンス分析部21は、第1のミシン4のついての針落ち数(ミシン稼働データ)と、第2のミシン4についての相関データとに基づいて、第1のミシン4のミシン針を交換する推奨時期を決定してもよい。
【0111】
また、メンテナンス分析部21は、多数の第2のミシン4についてのメンテナンスデータとミシン稼働データとの相関データ(ビッグデータ)に基づいて、メンテナンス推奨条件を決定してもよい。例えば、メンテナンス分析部21は、多数の第2のミシン4についての針落ち数とミシン針を交換すべき時期との相関データ(統計データ)を導出し、第1のミシン4のついての針落ち数(ミシン稼働データ)と、多数の第2のミシン4から導出された統計データとに基づいて、第1のミシン4のミシン針の交換推奨時期を決定してもよい。第2のミシン4は、第1のミシン4と同じ縫製工場5で稼働する同じ機種のミシン4でもよい。第2のミシン4は、第1のミシン4が稼働する第1の縫製工場5とは異なる第2の縫製工場5で稼働する同じ機種のミシン4でもよい。第1の縫製工場5において製造される縫製品と第2の縫製工場5において製造される縫製品とは、同一又は類似していることが好ましい。例えば、第1のミシン4が厚皮の縫製のために使用される場合、第2のミシン4も厚皮の縫製のために使用されることが好ましい。また、第1の縫製工場5が属する国又は地域の気象と第2の縫製工場5が属する国又は地域の気象とは、類似していることが好ましい。例えば、第1の縫製工場5が属する国が高温多湿地帯である場合、第2の縫製工場5が属する国も高温多湿地帯であることが好ましい。
【0112】
また、メンテナンス分析部21は、入力データをアルゴリズムにより解析して出力データを出力する人工知能(AI:Artificial Intelligence)を利用して、メンテナンス推奨条件を決定してもよい。メンテナンス分析部21は、例えばミシン4の機種(ミシン固有データ)とミシン針の交換時期(メンテナンスデータ)と針落ち数(ミシン稼働データ)とを含む学習データを教師データとして機械学習することにより、ミシン4の機種(ミシン固有データ)及びミシン針落ち数(ミシン稼働データ)を入力としミシン針の交換推奨時期(メンテナンス推奨条件)を出力とする学習モデルを生成する。メンテナンス分析部21は、管理者が所持する情報端末3から送信されたミシン4の機種及びミシン針センサから送信された針落ち数を学習モデルに入力して、ミシン針の交換推奨時期を決定することができる。
【0113】
[設定値の変更]
図16は、実施形態に係るミシン4がメンテナンスされるときの情報端末3を示す図である。
図16は、ミシン4の定期点検が実施されるときの情報端末3を示す。表示制御部35は、メンテナンス画面として、点検案内を含む点検項目画面を情報端末3の表示装置3Bに表示させることができる。
図16に示す例において、メンテナンス案内は、「送り歯の高さを確認してください。」のメッセージを含む。日常点検と同様、定期点検においても、制御装置3Aは、メンテナンス案内を表示装置3Bに表示した後にメンテナンス結果をメンテナンス担当者に入力させる対話型処理を実施して、ミシン4のメンテナンスデータを取得する。
【0114】
図16に示す点検項目画面において、ミシン4のメンテナンスに係る設定値の推奨値が表示される。推奨値は、設定値のデフォルト値とみなされてもよい。
図16に示す例において、ミシン4のメンテナンスに係る設定値は、送り歯が最高高さ(上死点)に到達したときの針板からの送り歯の突出量である。ミシン推奨値記憶部27は、ミシン4の設定値の推奨値を記憶する。推奨値は、ミシンメーカーにより予め決定される。送信部24は、ミシン推奨値記憶部27に記憶されている推奨値を情報端末3に送信する。記憶部30は、サーバ2から送信された設定値の推奨値を記憶する。表示制御部35は、記憶部30に記憶されている推奨値を表示装置3Bに表示させる。
図16に示す例において、針板からの送り歯の突出量の推奨値は、1.0mmである。
【0115】
メンテナンス担当者は、情報端末3の入力装置3Cを操作して、設定値を変更することができる。データ取得部31は、入力装置3Cから入力された設定値の変更値を取得する。ミシン設定値変更部34は、変更値を示す入力装置3Cからの入力データに基づいて、設定値を変更する。
【0116】
実施形態において、表示制御部35は、設定値を変更させるためのカスタマイズ案内を表示装置3Bに表示させる。
図16に示す点検項目画面において、「数を入力してください。」をタップすると、表示装置3Bに表示される表示画面が点検項目画面からカスタマイズ画面に遷移する。メンテナンス担当者は、表示装置3Bにカスタマイズ案内を含むカスタマイズ画面が表示装置3Bに表示されている状態で、入力装置3Cを介して設定値の変更値を入力することができる。
【0117】
図17は、実施形態に係るカスタマイズ画面が表示された情報端末3の一例を示す図である。カスタマイズ画面は、カスタマイズ案内を含む。
図17に示す例において、カスタマイズ案内は、「数を入力してください。」のメッセージを含む。
【0118】
表示制御部35は、カスタマイズ画面において、メンテナンス案内とカスタマイズ案内とを同時に表示装置3Bに表示させる。メンテナンス案内は、「送り歯の高さを確認してください」のメッセージを含む。カスタマイズ案内は、「数を入力してください。」のメッセージを含む。
【0119】
メンテナンス担当者は、入力装置3Cを操作して、カスタマイズ画面のうち数値を入力可能な空欄に、設定値の変更値を入力する。メンテナンス担当者は、設定値の変更値として、例えば「0.9mm」又は「1.1mm」の数値を入力することができる。メンテナンス担当者は、「数を入力してください。」というカスタマイズ案内に応答するように、設定値の変更値を入力する。制御装置3Aは、カスタマイズ案内を表示装置3Bに表示した後に設定値の変更値をメンテナンス担当者に入力させる対話型処理を実施して、推奨値を変更する。
【0120】
なお、設定値の変更だけではなく、テキストを入力が可能なため、工場独自のプラスアルファのチェック箇所の指示や、点検の不要(スキップ指示)も行うことができる。
【0121】
図16を参照して説明したように、制御装置3Aは、メンテナンスデータを取得する場合、メンテナンス担当者との対話型処理を実施する。メンテナンスデータを取得するための対話型処理において、メンテナンス担当者が入力装置3Cに対して所定の操作を実施すると、点検項目画面からカスタマイズ画面に遷移する。実施形態において、所定の操作は、
図16に示した点検項目画面において「数を入力してください。」をタップすることを含む。
【0122】
実施形態において、カスタマイズ画面は、点検項目画面の一部のデザインが変更された表示画面である。点検項目画面のデザインとカスタマイズ画面のデザインとは、近似する。カスタマイズ画面は、メンテナンス案内とカスタマイズ案内とを含む。制御装置3Aは、設定値を変更する場合も、メンテナンス担当者との対話型処理を実施する。制御装置3Aは、メンテナンスデータを取得するための対話型処理において、設定値を変更するための対話型処理を実施する。制御装置3Aは、メンテナンスデータを取得するための対話型処理を実施しない場合、設定値を変更するための対話型処理を実施することができない。メンテナンスデータを取得するための対話型処理が実施されないと、設定値が変更されない。制御装置3Aは、メンテナンスデータを取得するための対話型処理を実施すれば、設定値を変更することができる。
【0123】
図18は、実施形態に係る設定値の変更方法を説明するための図である。メンテナンス担当者は、情報端末3の入力装置3Cを操作することにより、複数のミシン4のそれぞれの設定値を変更することができる。
図18は、1台の情報端末3の入力装置3Cが操作されることにより、第1ミシン401の設定値、第2ミシン402の設定値、及び第3ミシン403の設定値のそれぞれが変更される例を示す。表示制御部35は、第1ミシン401の設定値を変更させるための第1カスタマイズ画面と、第2ミシン402の設定値を変更させるための第2カスタマイズ画面と、第3ミシン403の設定値を変更させるための第3カスタマイズ画面とを表示装置3Bに表示させることができる。
【0124】
表示制御部35は、第1ミシン401を対話型処理によりメンテナンスするための第1メンテナンス画面と、第2ミシン402を対話型処理によりメンテナンスするための第2メンテナンス画面と、第3ミシン403を対話型処理によりメンテナンスするための第3メンテナンス画面とを表示装置3Bに表示させることができる。表示制御部35は、表示装置3Bに表示される表示画面を、第1ミシン401のメンテナンスデータを取得するための第1メンテナンス画面から第1カスタマイズ画面に遷移させることができる。表示制御部35は、表示装置3Bに表示される表示画面を、第2ミシン402のメンテナンスデータを取得するための第2メンテナンス画面から第2カスタマイズ画面に遷移させることができる。表示制御部35は、表示装置3Bに表示される表示画面を、第3ミシン403のメンテナンスデータを取得するための第3メンテナンス画面から第3カスタマイズ画面に遷移させることができる。
【0125】
例えば、縫製工程や縫製対象物の種類に応じて、設定値を変更したいというニーズがある。例えば、厚布を送り歯で送る場合、針板からの送り歯の突出量を大きくしたいというニーズがある。薄布を送り歯で送る場合、針板からの送り歯の突出量を小さくしたいというニーズがある。
図18に示すように、1台の情報端末3の入力装置3Cが操作されることにより、第1ラインのパーツ工程で使用される第1ミシン401の設定値(針板からの送り歯の突出量)が1.0mmに設定され、第1ラインの仕上げ工程で使用される第2ミシン402の設定値(針板からの送り歯の突出量)が1.1mmに設定され、第2ラインのパーツ工程で使用される第3ミシン403の設定値(針板からの送り歯の突出量)が0.9mmに設定される。
【0126】
第1ミシン401の設定値、第2ミシン402の設定値、及び第3ミシン403の設定値のそれぞれが変更されるように入力装置3Cが操作された後、送信部32は、第1ミシン401の設定値の変更値と、第2ミシン402の設定値の変更値と、第3ミシン403の設定値の変更値とをサーバ2に送信する。
【0127】
サーバ2のミシン推奨値記憶部27は、第1ミシン401のメンテナンスに係る設定値の推奨値、第2ミシン402のメンテナンスに係る設定値の推奨値、及び第3ミシン403のメンテナンスに係る設定値の推奨値を記憶する。サーバ2の受信部20は、メンテナンス担当者が所持する情報端末3から送信された第1ミシン401の設定値の変更値、第2ミシン402の設定値の変更値、及び第3ミシン403の設定値の変更値を受信する。ミシン推奨値記憶部27は、第1ミシン401に係る設定値の推奨値を変更値に更新してもよい。ミシン推奨値記憶部27は、第2ミシン402に係る設定値の推奨値を変更値に更新してもよい。ミシン推奨値記憶部27は、第3ミシン403に係る設定値の推奨値を変更値に更新してもよい。サーバ2の送信部24は、第1ミシン401の変更値を第1ミシン401のメンテナンスに使用される情報端末3に配信し、第2ミシン402の変更値を第2ミシン402のメンテナンスに使用される情報端末3に配信し、第3ミシン403の変更値を第3ミシン403のメンテナンスに使用される情報端末3に配信する。
【0128】
このように、1台の情報端末3が操作されれば、全ての情報端末3において設定値が変更される。設定値を変更するメンテナンス担当者と、第1ミシン401をメンテナンスするメンテナンス担当者と、第2ミシン402をメンテナンスするメンテナンス担当者と、第3ミシン403をメンテナンスするメンテナンス担当者とが異なっても、1台の情報端末3が操作されるだけで、設定値の変更値は、第1ミシン401をメンテナンスするメンテナンス担当者が所持する情報端末3、第2ミシン402をメンテナンスするメンテナンス担当者が所持する情報端末3、及び第3ミシン403をメンテナンスするメンテナンス担当者が所持する情報端末3のそれぞれに反映される。
【0129】
なお、メンテナンス画面がカスタマイズされてもよい。例えば、複数の点検項目のうち、不要な点検項目が削除されてもよい。
【0130】
[スキル分析]
図19は、実施形態に係るスキル分析部22によるデータ処理方法を模式的に示す図である。上述のように、メンテナンス担当者が所持する情報端末3は、ミシン4をメンテナンスさせるためのメンテナンス案内を表示した後にメンテナンス結果をメンテナンス担当者に入力させる対話型処理を実施して、メンテナンスデータを取得する。メンテナンス担当者が所持する情報端末3は、複数のメンテナンス項目のそれぞれについて、メンテナンス案内を表示装置3Bに表示した後にメンテナンス結果をメンテナンス担当者に入力させることを順次実施する。メンテナンス担当者が所持する情報端末3は、対話型処理により取得されたメンテナンスデータをサーバ2に送信する。
【0131】
サーバ2の受信部20は、メンテナンスデータをメンテナンス担当者が所持する情報端末3から受信する。スキル分析部22は、受信部20が受信したメンテナンスデータに基づいて、メンテナンス担当者のスキルを分析する。スキル分析部22は、メンテナンス担当者のスキルの分析データを生成する。サーバ2の送信部24は、メンテナンス担当者のスキルの分析データを管理者が所持する情報端末3に送信する。管理者が所持する情報端末3の受信部33は、メンテナンスデータに基づいてサーバ2において生成されたメンテナンス担当者のスキルの分析データを受信する。
【0132】
メンテナンスデータは、メンテナンス担当者がメンテナンスに要した時間を含む。例えばミシン4の日常点検が実施された場合、メンテナンスデータは、メンテナンス担当者が日常点検に要した時間を含む。実施形態において、メンテナンスデータは、メンテナンス担当者がミシン4をメンテナンスするときの対話型処理に要した時間を含む。ミシン4をメンテナンスするときの対話型処理に要した時間は、
図7を参照して説明したメニュー画面において「日常点検」がタップされた時点から、
図12を参照して説明したメンテナンスデータ送信画面において「点検を完了する」がタップされた時点までの時間でもよい。メンテナンス分析部21は、メンテナンスに要した時間が短いほどメンテナンス担当者のスキルが高いと判定し、メンテナンスに要した時間が長いほどメンテナンス担当者のスキルが低いと判定する。
【0133】
また、メンテナンスデータは、メンテナンス担当者がメンテナンスしたミシンの固有情報を含む。例えばメンテナンスし易い機種のミシン4とメンテナンスし難い機種のミシン4とが存在する可能性がある。メンテナンス分析部21は、メンテナンスし難いミシン4をメンテナンスしたメンテナンス担当者のスキルは高いと判定し、メンテナンスし易いミシン4をメンテナンスしたメンテナンス担当者のスキルは低いと判定する。
【0134】
また、メンテナンスデータは、メンテナンス担当者が実施したメンテナンス方法を含む。上述のように、メンテナンス方法は、ミシン4の点検、調整、部品の交換、及び修理の少なくとも一つを含む。点検、調整、部品の交換、及び修理のうち、修理の難易度が最も高く、修理に次いで部品の交換の難易度が高く、部品の交換に次いで調整の難易度が高く、点検の難易度が最も低い。メンテナンス分析部21は、難易度が高いメンテナンス方法でミシン4をメンテナンスしたメンテナンス担当者のスキルは高いと判定し、難易度が低いメンテナンス方法でミシン4をメンテナンスしたメンテナンス担当者のスキルは低いと判定する。
【0135】
図20は、実施形態に係るスキル分析表示画面が表示された情報端末3を示す図である。管理者が所持する情報端末3の受信部33は、メンテナンスデータに基づいてサーバ2において生成されたメンテナンス担当者のスキルの分析データを受信する。表示制御部35は、スキルの分析データを含むスキル分析表示画面を表示装置3Bに表示させる。
図20に示す例において、スキル分析表示画面は、メンテナンス担当者のスキルのレーダチャートと含む。レーダチャートの項目として、メンテナンス回数、1回のメンテナンスに要した平均時間、メンテナンスに要した総時間、メンテナンスしたミシン4の固有情報(ミシン4の機種)、及びメンテナンス方法等が例示される。管理者は、スキルの分析データに基づいて、メンテナンス担当者を評価することができる。
【0136】
[レポートの作成]
図21は、実施形態に係るレポート作成部23によるデータ処理方法を模式的に示す図である。上述のように、管理者が所持する情報端末3からサーバ2にミシン固有データが送信される。メンテナンス担当者が所持する情報端末3からサーバ2にミシン4のメンテナンスデータが送信される。ミシン4からサーバ2にミシン稼働データが送信される。レポート作成部23は、メンテナンスデータに基づいて、メンテナンス履歴に係るレポートを作成する。レポート作成部23は、ミシン固有データとメンテナンスデータとに基づいて、複数のミシン4のそれぞれについてメンテナンス履歴に係るレポートを作成する。レポート作成部23は、ミシン稼働データに基づいて、複数のミシン4のそれぞれについての不具合発生状況を含むミシン別のメンテナンスデータレポートを作成する。レポートは、複数のメンテナンス担当者のそれぞれのスキルの分析データや、部品発注状況を含んでもよい。
【0137】
送信部24は、レポート作成部23において作成されたレポートを情報端末3に定期的に配信する。送信部24は、管理者が所持している情報端末3に、レポートを定期的に配信する。
【0138】
図22は、実施形態に係るレポート表示画面が表示された情報端末3を示す図である。管理者が所持する情報端末3の受信部33は、サーバ2において生成されたレポートを受信する。表示制御部35は、レポートを含むスキル分析表示画面を表示装置3Bに表示させる。
図22に示す例において、レポート表示画面は、ミシン別のメンテナンス履歴を含む。管理者は、レポートに基づいて、縫製工場5の状態を認識することができる。
【0139】
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、管理システム1は、サーバ2を備える。サーバ2は、ミシン4の固有情報を示すミシン固有データを記憶するミシン固有データ記憶部25と、ミシン4のメンテナンス履歴を示すメンテナンスデータを記憶するメンテナンスデータ記憶部26と、ミシン固有データとメンテナンスデータとに基づいて、ミシン4のメンテナンス推奨条件を決定するメンテナンス分析部21と、メンテナンス推奨条件に基づいて、ミシン4のメンテナンス要求通知を管理者又はメンテナンス担当者が所持する情報端末3に送信する送信部24と、を有する。
【0140】
実施形態によれば、メンテナンス要求通知を受信した管理者又はメンテナンス担当者は、ミシン4を適切なタイミングでメンテナンスすることができる。
【0141】
ミシン固有データ記憶部25は、管理者が所持する情報端末3から送信されたミシン固有データを記憶する。これにより、ミシン固有データ記憶部25は、適正なミシン固有データを記憶することができる。
【0142】
メンテナンスデータ記憶部26は、メンテナンス担当者が所持する情報端末3から送信されたメンテナンスデータを記憶する。これにより、メンテナンスデータ記憶部26は、適正なメンテナンスデータを記憶することができる。
【0143】
メンテナンス担当者が所持する情報端末3は、ミシン4をメンテナンスさせるためのメンテナンス案内を表示装置3Bに表示した後にメンテナンス結果をメンテナンス担当者に入力装置3Cを介して入力させる対話型処理を実施して、メンテナンスデータを取得する。これにより、適正なメンテナンスデータが取得される。
【0144】
メンテナンス推奨条件は、メンテナンス推奨時期を含む。これにより、ミシン4が適正な時期にメンテナンスされる。
【0145】
メンテナンス推奨条件は、メンテナンス推奨箇所を含む。これにより、メンテナンスすべきミシン4の部分が適正にメンテナンスされる。
【0146】
メンテナンス推奨条件は、メンテナンス推奨方法を含む。これにより、ミシン4が適正な方法でメンテナンスされる。
【0147】
サーバ2は、ミシン4の稼働履歴を示すミシン稼働データを記憶するミシン稼働データ記憶部28を有する。メンテナンス分析部21は、ミシン固有データとメンテナンスデータとミシン稼働データとに基づいて、メンテナンス推奨条件を決定してもよい。これにより、メンテナンス要求通知を受信した管理者又はメンテナンス担当者は、ミシン4を適切なタイミングでメンテナンスすることができる。
【0148】
情報端末3は、表示装置3Bと、入力装置3Cと、制御装置3Aと、を備える。制御装置3Aは、ミシン4をメンテナンスさせるためのメンテナンス案内を表示装置3Bに表示させる表示制御部35と、メンテナンス案内が表示装置3Bに表示された後に入力装置3Cから入力されたメンテナンス結果を取得するデータ取得部31と、ミシン4の固有情報を示すミシン固有データ及びメンテナンス結果を含むミシン4のメンテナンス履歴を示すメンテナンスデータをサーバに送信する送信部32と、ミシン固有データとメンテナンスデータとに基づいてサーバ2から送信されたミシン4のメンテナンス要求通知を受信する受信部33と、を有する。
【0149】
実施形態によれば、メンテナンス要求通知を受信した管理者又はメンテナンス担当者は、ミシン4を適切なタイミングでメンテナンスすることができる。
【0150】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、情報端末3は、外部サービスからダウンロードした動画データを表示装置3Bに表示させてもよい。外部サービスとして、動画配信サービス又はインターネットの動画共有サービスが例示される。例えば、メンテナンス画面において、メンテナンス案内が動画により表示されてもよい。
【符号の説明】
【0151】
1…ミシン管理システム、2…サーバ、2A…処理装置、2B…データベース、3…情報端末、3A…制御装置、3B…表示装置、3C…入力装置、4…ミシン、4A…制御装置、4B…操作パネル、4C…アクチュエータ、4D…センサ、5…縫製工場、6…通信ネットワーク、7…アプリケーションソフトウエア、8…強調フレーム、20…受信部、21…メンテナンス分析部、22…スキル分析部、23…レポート作成部、24…送信部、25…ミシン固有データ記憶部、26…メンテナンスデータ記憶部、27…ミシン推奨値記憶部、28…ミシン稼働データ記憶部、30…記憶部、31…データ取得部、32…送信部、33…受信部、34…ミシン設定値変更部、35…表示制御部、40…データ取得部、41…送信部、401…第1ミシン、402…第2ミシン、403…第3ミシン。