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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122651
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】加熱ユニット
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/20 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
G03G15/20 515
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030313
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100195224
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 宏憲
(72)【発明者】
【氏名】池野 雄一
【テーマコード(参考)】
2H033
【Fターム(参考)】
2H033BA11
2H033BA12
2H033BA31
2H033BA32
2H033BB12
2H033BB18
2H033BB21
2H033BB22
2H033BB29
2H033BB30
2H033BE00
2H033BE03
(57)【要約】
【課題】温度センサをヒータに向けて安定して付勢できる加熱ユニットを提供する。
【解決手段】加熱ユニットは、長手方向に延びた基板および基板に配置される抵抗発熱体を有するヒータと、ヒータの周りを回転する無端状のベルトと、ヒータを支持するホルダ30と、サーミスタ61(温度センサ)と、ねじりコイルばね80とを備える。サーミスタ61は、ヒータの温度を検知可能であり、基板の厚み方向においてヒータと対向する。ねじりコイルばね80は、コイル81と、コイル81の一端から延びる第1アーム82と、コイル81の他端から延びる第2アーム83とを有する。ねじりコイルばね80は、第2アーム83がホルダ30に支持された状態で、第1アーム82がサーミスタ61をヒータに向けて付勢している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面および前記第1面と反対側の面である第2面を有するヒータであって、長手方向に延びた基板と、前記基板に配置される抵抗発熱体と、を有するヒータと、
前記ヒータの周りを回転する無端状のベルトであって、内周面が前記ヒータの前記第1面と接触するベルトと、
前記ヒータの前記第2面側を支持するホルダと、
前記ヒータの温度を検知可能な温度センサであって、前記ヒータの前記第2面に直交する、前記基板の厚み方向において前記ヒータの前記第2面と対向する温度センサと、
コイルと、前記コイルの一端から延びる第1アームと、前記コイルの他端から延びる第2アームと、を有するねじりコイルばねと、を備え、
前記ねじりコイルばねは、前記第2アームが前記ホルダに支持された状態で、前記第1アームが前記温度センサを前記ヒータに向けて付勢していることを特徴とする加熱ユニット。
【請求項2】
前記第1アームは、前記長手方向における前記コイルの一方側に位置し、
前記第2アームは、前記長手方向における前記コイルの他方側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の加熱ユニット。
【請求項3】
前記ホルダは、前記第1アームを前記基板の短手方向に位置決めする第1位置決め部と、前記第2アームを前記短手方向に位置決めする第2位置決め部と、を有することを特徴とする請求項2に記載の加熱ユニット。
【請求項4】
前記第1位置決め部は、前記第1アームが嵌る第1溝であって、前記長手方向に延びる第1溝を有し、
前記第2位置決め部は、前記第2アームが嵌る第2溝であって、前記長手方向に延びる第2溝を有することを特徴とする請求項3に記載の加熱ユニット。
【請求項5】
前記ホルダは、前記厚み方向において前記コイルに対し前記ヒータと反対側で前記コイルと接触するばね保持部であって、前記コイルが前記ヒータから離れる方向に移動するのを規制するばね保持部を有することを特徴とする請求項1に記載の加熱ユニット。
【請求項6】
前記温度センサと前記ねじりコイルばねは、前記厚み方向から見て、前記長手方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項5に記載の加熱ユニット。
【請求項7】
前記ホルダは、前記厚み方向に突出する突起を有し、
前記温度センサは、前記突起に係合する穴を有することを特徴とする請求項6に記載の加熱ユニット。
【請求項8】
前記温度センサの、前記第1アームによって付勢される部分は、前記厚み方向から見て、前記ばね保持部と前記突起との間に配置され、
前記ホルダは、前記基板の短手方向において対向する、第1保持壁および第2保持壁を有し、
前記長手方向における前記温度センサの前記穴から遠い端部は、前記第1保持壁と前記第2保持壁との間に嵌合していることを特徴とする請求項7に記載の加熱ユニット。
【請求項9】
前記温度センサに接続されたケーブルを備え、
前記ホルダは、前記厚み方向において、前記ヒータから離れたケーブル規制部を有し、
前記ケーブルは、前記ヒータと前記ケーブル規制部との間を通っていることを特徴とする請求項1に記載の加熱ユニット。
【請求項10】
前記ケーブルは、前記厚み方向の前記ヒータから離れる方向に向けて屈曲しており、
前記ケーブル規制部は、前記ケーブルの屈曲した部分に対応して配置されていることを特徴とする請求項9に記載の加熱ユニット。
【請求項11】
前記ホルダは、前記ヒータの前記第2面を支持する支持壁と、前記支持壁から前記厚み方向における前記ヒータと反対側に突出する突出部と、を有し、
前記ケーブル規制部は、前記厚み方向において前記支持壁から離れた位置で、前記突出部から前記基板の短手方向に突出していることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の加熱ユニット。
【請求項12】
前記温度センサは、サーミスタであることを特徴とする請求項1に記載の加熱ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の定着装置などに用いられる加熱ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、加熱ユニットとして、面状のヒータと、ヒータの周りを回転する無端状のベルトと、ヒータを保持するホルダと、温度センサとしてのサーミスタと、サーミスタをヒータに向けて付勢する圧縮コイルばねとを備えるものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-162838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、加熱ユニットにおいては、温度センサをヒータに向けて安定して付勢できることが望まれる。
【0005】
そこで、温度センサをヒータに向けて安定して付勢できる加熱ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
加熱ユニットは、ヒータと、ベルトと、ホルダと、温度センサと、ねじりコイルばねと、を備える。
ヒータは、第1面および第1面と反対側の面である第2面を有するヒータであって、長手方向に延びた基板と、基板に配置される抵抗発熱体と、を有する。
ベルトは、ヒータの周りを回転する無端状のベルトであって、内周面がヒータの第1面と接触する。
ホルダは、ヒータの第2面側を支持する。
温度センサは、ヒータの温度を検知可能な温度センサであって、ヒータの第2面に直交する、基板の厚み方向においてヒータの第2面と対向する。
ねじりコイルばねは、コイルと、コイルの一端から延びる第1アームと、コイルの他端から延びる第2アームと、を有する。
ねじりコイルばねは、第2アームがホルダに支持された状態で、第1アームが温度センサをヒータに向けて付勢している。
【0007】
ねじりコイルばねが、第2アームがホルダに支持された状態で、第1アームが温度センサをヒータに向けて付勢していることで、温度センサをヒータに向けて安定して付勢できる。
【0008】
第1アームは、長手方向におけるコイルの一方側に位置し、第2アームは、長手方向におけるコイルの他方側に位置している構成であってもよい。
【0009】
第1アームが長手方向におけるコイルの一方側に位置し、第2アームが長手方向におけるコイルの他方側に位置していることで、ねじりコイルばねを長手方向に沿って配置できる。
【0010】
ホルダは、第1アームを基板の短手方向に位置決めする第1位置決め部と、第2アームを短手方向に位置決めする第2位置決め部と、を有する構成であってもよい。
【0011】
ホルダが第1位置決め部と第2位置決め部とを有することで、ねじりコイルばねを短手方向に位置決めできる。
【0012】
第1位置決め部は、第1アームが嵌る第1溝であって、長手方向に延びる第1溝を有し、第2位置決め部は、第2アームが嵌る第2溝であって、長手方向に延びる第2溝を有する構成であってもよい。
【0013】
第1位置決め部が第1溝を有し、第2位置決め部が第2溝を有することで、簡単な構成でねじりコイルばねを短手方向に位置決めできる。
【0014】
ホルダは、厚み方向においてコイルに対しヒータと反対側でコイルと接触するばね保持部であって、コイルがヒータから離れる方向に移動するのを規制するばね保持部を有する構成であってもよい。
【0015】
ホルダがばね保持部を有することで、ねじりコイルばねの厚み方向の位置ずれを抑制できる。これにより、温度センサをヒータに向けてより安定して付勢できる。
【0016】
温度センサとねじりコイルばねは、厚み方向から見て、長手方向に並んで配置されている構成であってもよい。
【0017】
温度センサとねじりコイルばねが長手方向に並んで配置されていることで、温度センサとねじりコイルばねを基板の短手方向においてコンパクトに配置できる。
【0018】
ホルダは、厚み方向に突出する突起を有し、温度センサは、突起に係合する穴を有する構成であってもよい。
【0019】
ホルダが突起を有し、温度センサが突起に係合する穴を有することで、温度センサが突起に係合した場合に温度センサの位置を規制できる。
【0020】
温度センサの、第1アームによって付勢される部分は、厚み方向から見て、ばね保持部と突起との間に配置され、ホルダは、基板の短手方向において対向する、第1保持壁および第2保持壁を有し、長手方向における温度センサの穴から遠い端部は、第1保持壁と第2保持壁との間に嵌合している構成であってもよい。
【0021】
温度センサが突起に係合する構成で、長手方向における温度センサの穴から遠い端部が、ホルダの、第1保持壁と第2保持壁との間に嵌合していることで、温度センサを長手方向と短手方向に位置決めできる。
【0022】
加熱ユニットは、温度センサに接続されたケーブルを備え、ホルダは、厚み方向において、ヒータから離れたケーブル規制部を有し、ケーブルは、ヒータとケーブル規制部との間を通っている構成であってもよい。
【0023】
ケーブルがヒータとケーブル規制部との間を通っていることで、ケーブルがヒータから離れる方向に引っ張られたとしても、ケーブルがケーブル規制部に当たることで、温度センサがヒータから離れる方向に動くのを抑制できる。
【0024】
ケーブルは、厚み方向のヒータから離れる方向に向けて屈曲しており、ケーブル規制部は、ケーブルの屈曲した部分に対応して配置されている構成であってもよい。
【0025】
ケーブル規制部がケーブルの屈曲した部分に対応して配置されていることで、ケーブル規制部によって温度センサがヒータから離れる方向に動くのを効果的に抑制できる。
【0026】
ホルダは、ヒータの第2面を支持する支持壁と、支持壁から厚み方向におけるヒータと反対側に突出する突出部と、を有し、ケーブル規制部は、厚み方向において支持壁から離れた位置で、突出部から基板の短手方向に突出している構成とできる。
【0027】
一例として、温度センサは、サーミスタである。
【発明の効果】
【0028】
温度センサをヒータに向けて安定して付勢できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】定着装置の断面図である。
図2】ヒータを第1面側から見た図である。
図3】加熱ユニットの分解斜視図である。
図4】ホルダ、サーミスタおよびねじりコイルばねを示す斜視図である。
図5】ヒータ、ホルダ、サーミスタおよびねじりコイルばねを分解して示す斜視図である。
図6】ヒータ、ホルダ、サーミスタおよびねじりコイルばねを示す断面図である。
図7】ホルダ、サーミスタおよびねじりコイルばねを基板の厚み方向から見た図である。
図8】ホルダのケーブル規制部と、サイドサーミスタケーブルを示す図である。
図9】ホルダ、カバーおよびサーモスタットを示す斜視図である。
図10】ホルダ、サーモスタット、カバーおよび圧縮コイルばねを分解して示す斜視図である。
図11】カバーとサーモスタットをサーモスタットの感熱面側から見た図である。
図12】ホルダとサーモスタットをヒータ側から見た斜視図である。
図13】ホルダ、カバー、サーモスタットおよび圧縮コイルばねを基板の厚み方向から見た図である。
図14】ホルダの第1壁部に形成された凹部と、カバーに形成された凸部を示す斜視図である。
図15】ヒータ、ホルダ、ステイ、カバー、サーモスタットおよび圧縮コイルばねを示す断面図である。
図16】ホルダ、ケーブルガイド、センターサーミスタケーブルおよびサーモスタットケーブルを示す斜視図である。
図17】ケーブルガイドの斜視図(a),(b)である。
図18】ホルダとケーブルガイドをセンターサーミスタケーブル付近で切断した断面図(a)と、サーモスタットケーブル付近で切断した断面図(b)である。
図19】ホルダ、ステイおよびケーブルガイドを示す図であり、ケーブルガイドの第1側壁側から見た図(a)と、第2側壁側から見た図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、実施形態について説明する。
図1に示すように、定着装置Fは、電子写真方式の画像形成装置、熱により箔を転写する箔転写装置などで使用される定着装置である。定着装置Fは、加熱ユニット1と、加圧ローラ2とを備える。
【0031】
定着装置Fは、画像形成装置で使用される場合、加熱ユニット1と加圧ローラ2との間で紙などの記録材を搬送することで、記録材にトナー像を定着する。また、定着装置Fは、箔転写装置で使用される場合、加熱ユニット1と加圧ローラ2との間で記録材を搬送することで、記録材に箔を転写する。
【0032】
加熱ユニット1は、ヒータ10と、ベルト20と、ホルダ30と、ステイ40とを備える。
ヒータ10は、加熱ユニット1と加圧ローラ2との間を搬送される記録材を加熱するヒータである。ヒータ10は、第1面10Aおよび第2面10Bを有する。第1面10Aは、ベルト20の内周面21と接触する面であり、第2面10Bは、第1面10Aと反対側の面である。
【0033】
図2に示すように、ヒータ10は、基板11と、抵抗発熱体12と、導線13A,13Bと、給電端子14とを有する。
基板11は、長手方向に延びた長方形状の板である。本実施形態では、基板11は、セラミックからなり、ヒータ10は、いわゆるセラミックヒータである。
【0034】
以下では、基板11の長手方向を単に「長手方向」ともいい、長手方向に直交する、基板11の短手方向を単に「短手方向」ともいう。また、長手方向および短手方向に直交する、基板11の厚み方向(図1参照)を単に「厚み方向」ともいう。厚み方向は、ヒータ10の第2面10Bに直交する方向でもある。
【0035】
抵抗発熱体12、導線13A,13Bおよび給電端子14は、基板11に配置されている。抵抗発熱体12、導線13A,13Bおよび給電端子14は、ヒータ10の第1面10Aに設けられている。
抵抗発熱体12は、印刷により形成されている。本実施形態では、抵抗発熱体12は、2本設けられている。2本の抵抗発熱体12は、それぞれ長手方向に延び、短手方向に互いに離間して平行に配置されている。
【0036】
2本の抵抗発熱体12の長手方向の一端12Aは、導線13Aにより互いに接続されている。また、各抵抗発熱体12の長手方向の他端12Bには、それぞれ導線13Bが接続され、各導線13Bの端部にそれぞれ給電端子14が設けられている。給電端子14は、導線13Bを介して抵抗発熱体12と導通している。給電端子14には、抵抗発熱体12に電力を供給するためのコネクタ50(図3参照)が接続される。
【0037】
なお、抵抗発熱体12の本数、配置などは特に限定されない。また、例えば、長手方向の中央部の発熱量を長手方向の端部の発熱量より大きくした抵抗発熱体と、長手方向の端部の発熱量を長手方向の中央部の発熱量より大きくした抵抗発熱体とを設けて、各抵抗発熱体を個別に制御することで、長手方向の発熱分布を調整できるようにしてもよい。
【0038】
図1に示すように、ベルト20は、ヒータ10の周りを回転する無端状のベルトである。ベルト20は、内周面21および外周面22を有する。ベルト20は、内周面21がヒータ10の第1面10Aと接触し、外周面22が加圧ローラ2と接触している。また、ベルト20の外周面22は、加熱ユニット1と加圧ローラ2との間を搬送される記録材とも接触する。
【0039】
ホルダ30は、ヒータ10を支持する部材である。具体的には、ホルダ30は、ヒータ10の第2面10B側を支持している。本実施形態では、ホルダ30は、樹脂からなる。ホルダ30は、支持壁31と、ベルトガイド32とを有する。支持壁31は、長手方向に長いヒータ配置溝31Aを有し、ヒータ10は、ヒータ配置溝31A内に配置されている。支持壁31は、厚み方向において、ヒータ10の第2面10Bを支持している。
【0040】
ベルトガイド32は、支持壁31の短手方向における両側に設けられている。ベルトガイド32は、短手方向に突出するガイドリブ32Aを有する。ベルトガイド32およびガイドリブ32Aは、長手方向に並んで複数設けられている(図3参照)。ガイドリブ32Aは、ベルト20の内周面21に沿った形状を有する。ベルト20の内周面21は、ガイドリブ32Aと接触している。ベルト20は、ガイドリブ32Aにガイドされながら、ヒータ10およびホルダ30の周りを回転可能である。
【0041】
ステイ40は、ホルダ30を支持する部材である。ステイ40は、第1ステイ壁41と、第2ステイ壁42と、第3ステイ壁43とを有する。第1ステイ壁41および第2ステイ壁42は、長手方向から見て、それぞれ厚み方向に延び、短手方向に互いに間隔をあけて配置されている。第3ステイ壁43は、第1ステイ壁41の厚み方向におけるヒータ10から遠い端と、第2ステイ壁42の厚み方向におけるヒータ10から遠い端とを接続している。
【0042】
ステイ40は、厚み方向において、ホルダ30を、ヒータ10が位置する側と反対側から支持している。具体的には、ステイ40は、第1ステイ壁41の厚み方向におけるヒータ10に近い端と、第2ステイ壁42の厚み方向におけるヒータ10に近い端とが、それぞれ、支持壁31の厚み方向におけるヒータ10が位置する側と反対側の面に接触している。ステイ40は、樹脂製のホルダ30よりも剛性の高い部材である。本実施形態では、ステイ40は、金属からなる。具体的には、ステイ40は、鋼板をU字形状に折り曲げて形成されている。
【0043】
加圧ローラ2は、シャフト2Aと、ローラ本体2Bとを有する。シャフト2Aは、例えば、金属からなる。ローラ本体2Bは、例えば、ゴムからなり、シャフト2Aの周囲を覆うように設けられている。加圧ローラ2は、ヒータ10との間でベルト20を挟んでいる。定着装置Fにおいて、加熱ユニット1および加圧ローラ2の一方は、他方に向けて付勢されている。
【0044】
図3に示すように、加熱ユニット1は、温度検知素子60と、ケーブル70と、2つのねじりコイルばね80と、付勢部材としての圧縮コイルばね90と、カバー100と、ケーブルガイド200とをさらに備える。
【0045】
温度検知素子60は、ヒータ10の温度を検知可能な素子である。温度検知素子60は、2つのサーミスタ61と、サーモスタット62とを含む。
サーミスタ61は、ヒータ10の温度を検知可能な温度センサである。サーミスタ61は、サイドサーミスタ61Aと、センターサーミスタ61Bとを含む。サイドサーミスタ61Aは、加熱ユニット1の長手方向における一端部に配置され、センターサーミスタ61Bは、加熱ユニット1の長手方向における中央部に配置されている。
【0046】
サーモスタット62は、ヒータ10が閾値以上に昇温した場合に抵抗発熱体12(図2参照)への通電を遮断する保安素子である。サーモスタット62は、長手方向において、サイドサーミスタ61Aと、センターサーミスタ61Bとの間に配置されている。
【0047】
サーモスタット62は、内部にバイメタルによる遮断機構を有する。サーモスタット62は、遮断機構が収容されたケース62Aと、ケース62Aから突出した感熱部62Bとを有する。感熱部62Bは、厚み方向においてヒータ10の第2面10Bに対向して配置されている。感熱部62Bは、厚み方向においてヒータ10の第2面10Bに対向して配置される感熱面62Cを有する。
【0048】
サーモスタット62は、第1端子62Dと、第2端子62Eとをさらに有する。第1端子62Dは、長手方向における感熱面62C(感熱部62B)の一方側に位置している。第2端子62Eは、長手方向における感熱面62C(感熱部62B)の他方側に位置している。
【0049】
ケーブル70は、温度検知素子60に接続されたケーブルである。加熱ユニット1は、ケーブル70として、サイドサーミスタケーブル71と、センターサーミスタケーブル72と、サーモスタットケーブル73とを備える。
サイドサーミスタケーブル71は、サイドサーミスタ61Aに接続されたケーブルであり、センターサーミスタケーブル72は、センターサーミスタ61Bに接続されたケーブルである。
【0050】
サーモスタットケーブル73は、サーモスタット62に接続されたケーブルである。サーモスタットケーブル73は、第1ケーブル73Aと、第2ケーブル73Bとを備える。第1ケーブル73Aは、サーモスタット62の第1端子62Dに接続されたケーブルであり、第2ケーブル73Bは、サーモスタット62の第2端子62Eに接続されたケーブルである。
【0051】
サイドサーミスタケーブル71は、サイドサーミスタ61Aから長手方向の一方に向けて延びており、センターサーミスタケーブル72は、センターサーミスタ61Bから長手方向の一方に向けて延びている。サーモスタットケーブル73は、サーモスタット62から長手方向の他方に向けて延びている。コネクタ50は、ヒータ10の長手方向における他方の端部に接続される。ヒータ10の給電端子14は、ヒータ10の、長手方向における他方の端部に配置されている。
【0052】
ねじりコイルばね80は、サーミスタ61をヒータ10に向けて付勢するばねである。ねじりコイルばね80は、サイドサーミスタ61Aをヒータ10に向けて付勢するねじりコイルばね80Aと、センターサーミスタ61Bをヒータ10に向けて付勢するねじりコイルばね80Bとを含む。圧縮コイルばね90は、サーモスタット62をヒータ10に向けて付勢するばねである。カバー100は、サーモスタット62を保持する部材であり、ケーブルガイド200は、ケーブル70を保持する部材である。
【0053】
図4に示すように、ホルダ30は、サーミスタ61とねじりコイルばね80を支持している。具体的には、図5に示すように、ホルダ30は、サーミスタ61が配置されるセンサ設置部33と、ねじりコイルばね80が取り付けられるばね設置部34とを有する。
【0054】
図3に示すように、センサ設置部33は、サイドサーミスタ61Aが配置されるセンサ設置部33Aと、センターサーミスタ61Bが配置されるセンサ設置部33Bとを含む。本実施形態では、センサ設置部33A,33Bは、同じ構造を有する。また、サイドサーミスタ61Aとセンターサーミスタ61Bは、同じ構造を有する。具体的には、サイドサーミスタ61Aとセンターサーミスタ61Bは、共通の部品である。
【0055】
ばね設置部34は、ねじりコイルばね80Aが取り付けられるばね設置部34Aと、ねじりコイルばね80Bが取り付けられるばね設置部34Bとを含む。本実施形態では、ばね設置部34A,34Bは、同じ構造を有する。また、本実施形態では、ねじりコイルばね80A,80Bは、同じ構造を有する。具体的には、ねじりコイルばね80A,80Bは、共通の部品である。
【0056】
以下では、センサ設置部33A、ばね設置部34A、サイドサーミスタ61A、および、ねじりコイルばね80Aを図示しながら、センサ設置部33、ばね設置部34、サーミスタ61、および、ねじりコイルばね80の構造を詳しく説明する。
【0057】
図5に示すように、センサ設置部33は、第1貫通穴331と、突起332とを有している。
第1貫通穴331は、厚み方向に貫通した穴であり、支持壁31に形成されている。第1貫通穴331には、均熱板65とサーミスタ61とが配置される。均熱板65は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。
【0058】
突起332は、厚み方向に突出する円柱形状の突起である。具体的には、突起332は、支持壁31から厚み方向におけるヒータ10と反対側に突出している。突起332は、第1貫通穴331の長手方向における一方側に隣接して設けられている。一方、ばね設置部34は、第1貫通穴331の長手方向における他方側に隣接して設けられている。言い換えると、第1貫通穴331は、長手方向において、突起332とばね設置部34との間に配置されている。
【0059】
サーミスタ61は、サーミスタ素子を支持する支持板611と、フィルム612とを有する。支持板611は、スポンジなどの弾性を有する弾性部材を介してサーミスタ素子を支持している。支持板611は、穴611Aを有する。穴611Aは、サーミスタ61がセンサ設置部33に配置された状態で、突起332に係合する。本実施形態では、穴611Aは、厚み方向に貫通した穴であるが、例えば、底のある穴であってもよい。フィルム612は、支持板611および弾性部材に巻き付けられた状態で、支持板611に留められている。
【0060】
図6に示すように、サーミスタ61は、厚み方向において、ヒータ10の第2面10Bと対向している。本実施形態では、サーミスタ61は、均熱板65を介してヒータ10の第2面10Bに接触している。
【0061】
図5に示すように、ねじりコイルばね80は、コイル81と、第1アーム82と、第2アーム83とを有する。第1アーム82は、コイル81の一端から延びている。第1アーム82は、長手方向におけるコイル81の一方側に位置している。第2アーム83は、コイル81の他端から延びている。第2アーム83は、長手方向におけるコイル81の他方側に位置している。
【0062】
ばね設置部34は、第1位置決め部341と、第2位置決め部342と、ばね保持部343と、第1保持壁344Aおよび第2保持壁344Bとを有する。
第1位置決め部341および第2位置決め部342は、支持壁31から厚み方向におけるヒータ10と反対側に突出する壁状の部分であり、長手方向において互いに対向している。
【0063】
第1位置決め部341は、ねじりコイルばね80の第1アーム82を短手方向に位置決めする。具体的には、第1位置決め部341は、長手方向に延びる第1溝341Aを有する。第1溝341Aには、ねじりコイルばね80の第1アーム82が嵌る。第2位置決め部342は、ねじりコイルばね80の第2アーム83を短手方向に位置決めする。具体的には、第2位置決め部342は、長手方向に延びる第2溝342Aを有する。第2溝342Aには、ねじりコイルばね80の第2アーム83が嵌る。
【0064】
図7に示すように、第1溝341Aと第2溝342Aは、短手方向の位置が互いに異なっている。具体的には、第2溝342Aは、第1溝341Aよりも短手方向の一方側に位置している。言い換えると、第1溝341Aは、第2溝342Aよりも短手方向の他方側に位置している。第1溝341Aは、第1位置決め部341の短手方向における中央部に設けられ、第2溝342Aは、第2位置決め部342の短手方向における一方側の端部に設けられている。
【0065】
図5に示すように、ばね保持部343は、ねじりコイルばね80のコイル81が、厚み方向において、ヒータ10から離れる方向に移動するのを規制する部分である。ばね保持部343は、ばね規制壁343Aと、第1接続壁343Bと、第2接続壁343Cとを有する。第1接続壁343Bおよび第2接続壁343Cは、ばね規制壁343Aと支持壁31とを接続する壁であり、支持壁31から厚み方向におけるヒータ10と反対側に突出している。第1接続壁343Bおよび第2接続壁343Cは、短手方向において互いに対向している。
【0066】
ばね規制壁343Aは、短手方向に延びる壁であり、第1接続壁343Bの厚み方向におけるヒータ10から遠い端と、第2接続壁343Cの厚み方向におけるヒータ10から遠い端とを接続するように設けられている。図6に示すように、ばね規制壁343Aは、厚み方向において、コイル81に対しヒータ10と反対側でコイル81と接触している。
【0067】
ばね保持部343は、ばね規制壁343Aの、厚み方向におけるヒータ10と対向する面に、規制凹部343Dを有する。規制凹部343Dには、コイル81が嵌る。ねじりコイルばね80は、コイル81が規制凹部343Dに嵌っていることで、長手方向の移動が規制されている。
【0068】
図7に示すように、第1保持壁344Aと第2保持壁344Bは、短手方向において互いに対向する壁である。第1保持壁344Aは、第1位置決め部341の短手方向における一方側の端から長手方向の一方側に向けて延びており、第2保持壁344Bは、第1位置決め部341の短手方向における他方側の端から長手方向の一方側に向けて延びている。
【0069】
サーミスタ61がセンサ設置部33に配置された状態で、サーミスタ61は、穴611Aが突起332に係合している。また、サーミスタ61がセンサ設置部33に配置された状態で、サーミスタ61の、長手方向における穴611Aから遠い端部61Eは、第1保持壁344Aと第2保持壁344Bとの間に嵌合している。これにより、ホルダ30に対するサーミスタ61の短手方向および長手方向の位置が決まっている。
【0070】
ねじりコイルばね80は、第2アーム83がホルダ30に支持された状態で、第1アーム82がサーミスタ61をヒータ10に向けて付勢している。図6および図7に示すように、ねじりコイルばね80は、ばね設置部34に取り付けられた状態で、第1アーム82が第1位置決め部341の第1溝341Aに嵌り、コイル81が規制凹部343Dに嵌ってばね規制壁343Aに接触し、第2アーム83が第2位置決め部342の第2溝342Aに嵌っている。
【0071】
ねじりコイルばね80は、第2アーム83が第2位置決め部342の第2溝342Aに嵌り、また、コイル81が規制凹部343Dに嵌ってばね規制壁343Aに接触していることで、ホルダ30に支持されている。そして、ねじりコイルばね80は、第1アーム82が、サーミスタ61の長手方向における中央部61Cをヒータ10に向けて付勢している。
【0072】
図7に示すように、サーミスタ61とねじりコイルばね80は、厚み方向から見て、長手方向に並んで配置されている。また、サーミスタ61の長手方向における中央部61Cは、厚み方向から見て、ばね保持部343と突起332との間に配置されている。サーミスタ61の長手方向における中央部61Cは、サーミスタ61の、第1アーム82によって付勢される部分である。
【0073】
図4に示すように、ホルダ30は、長手方向の一端部に、突出部351と、ケーブル規制部352とを有している。
突出部351は、支持壁31から厚み方向におけるヒータ10と反対側に突出している。具体的には、突出部351は、支持壁31の長手方向における一端部から、厚み方向において支持壁31から離れる方向に突出している。
【0074】
ケーブル規制部352は、厚み方向において、ヒータ10から離れた位置で、突出部351から短手方向に突出している。具体的には、ケーブル規制部352は、厚み方向において、支持壁31から離れた位置で、突出部351から短手方向の一方側に向けて突出している。
【0075】
図8に示すように、サイドサーミスタケーブル71は、サイドサーミスタ61Aから長手方向の一方側に向けて延び出ている。サイドサーミスタケーブル71は、ヒータ10とケーブル規制部352との間を通っている。具体的には、サイドサーミスタケーブル71は、支持壁31とケーブル規制部352との間を通っている。サイドサーミスタケーブル71は、支持壁31とケーブル規制部352との間を通った後、厚み方向のヒータ10から離れる方向に向けてL字形状をなすように屈曲している。
【0076】
サイドサーミスタケーブル71は、第1部分71Aと、第2部分71Bと、第3部分71Cとを有する。第1部分71Aは、サイドサーミスタ61Aから長手方向の一方に向けて延びる部分である。第2部分71Bは、第1部分71Aの端から厚み方向のヒータ10から離れる方向に向けて屈曲した部分である。第3部分71Cは、第2部分71Bの端から厚み方向のヒータ10から離れる方向に向けて延びる部分である。
【0077】
ケーブル規制部352は、サイドサーミスタケーブル71の屈曲した部分に対応して配置されている。具体的には、ケーブル規制部352は、長手方向において、サイドサーミスタケーブル71の屈曲した部分である第2部分71Bと重なる位置に配置されている。また、ケーブル規制部352は、長手方向において、サイドサーミスタケーブル71の第3部分71Cに隣接して配置されている。
【0078】
図9に示すように、ホルダ30は、カバー100を支持している。カバー100は、サーモスタット62を保持している。言い換えると、ホルダ30は、カバー100を介してサーモスタット62を支持している。
【0079】
図10に示すように、カバー100は、カバー壁としての第1カバー壁110と、第2カバー壁120と、接続部131~134とを有している。第1カバー壁110と第2カバー壁120は、短手方向において、互いに対向している。接続部131~134は、短手方向に延びて、第1カバー壁110と第2カバー壁120とを接続している。
【0080】
図11に示すように、カバー100とサーモスタット62をサーモスタット62の感熱面62C側から見て、サーモスタット62は、第1カバー壁110と第2カバー壁120との間に配置されている。第1カバー壁110および第2カバー壁120は、短手方向において、サーモスタット62と対向している。
【0081】
カバー100は、素子位置決め部140をさらに有している。素子位置決め部140は、サーモスタット62の長手方向の位置を決める部分である。素子位置決め部140は、第1嵌合部141および第2嵌合部142を有している。第1嵌合部141と第2嵌合部142は、長手方向において、互いに間隔をあけて対向している。
【0082】
第1嵌合部141は、第1突出部141Aと、第2突出部141Bとを含み、第2嵌合部142は、第3突出部142Aと、第4突出部142Bとを含む。
第1突出部141Aおよび第3突出部142Aは、第1カバー壁110から第2カバー壁120に向けて突出している。第3突出部142Aは、長手方向において、第1突出部141Aと間隔をあけて対向している。
【0083】
第2突出部141Bおよび第4突出部142Bは、第2カバー壁120から第1カバー壁110に向けて突出している。具体的には、第2突出部141Bは、第2カバー壁120から第1突出部141Aに向けて突出しており、第4突出部142Bは、第2カバー壁120から第3突出部142Aに向けて突出している。第4突出部142Bは、長手方向において、第2突出部141Bと間隔をあけて対向している。
【0084】
サーモスタット62は、第1嵌合部141と第2嵌合部142との間に嵌合している。具体的には、サーモスタット62は、第1突出部141Aと第3突出部142Aとの間に嵌合し、かつ、第2突出部141Bと第4突出部142Bとの間に嵌合している。これにより、カバー100に対するサーモスタット62の長手方向の位置が決まっている。
【0085】
また、サーモスタット62は、第1カバー壁110と第2カバー壁120との間に嵌合している。これにより、カバー100に対するサーモスタット62の短手方向の位置が決まっている。
【0086】
図10に示すように、ホルダ30は、貫通穴としての第2貫通穴361と、カバー位置決め部としての第1壁部371と、第2壁部372とを有する。
第2貫通穴361は、厚み方向に貫通した穴であり、支持壁31に形成されている。第2貫通穴361には、サーモスタット62の感熱部62Bが入り込む。
【0087】
図12に示すように、長手方向において、第2貫通穴361の大きさは、感熱部62Bの大きさよりも大きい。カバー100に対するサーモスタット62の長手方向の位置を決めた状態、かつ、ホルダ30に対するカバー100の長手方向の位置を決めた状態で、長手方向において、感熱部62Bと、第2貫通穴361の縁との間には、隙間がある。
【0088】
図13に示すように、第1壁部371と第2壁部372は、短手方向において、互いに対向している。第1壁部371および第2壁部372は、長手方向に延びている。カバー100は、第1壁部371と第2壁部372との間に配置されている。
【0089】
第1壁部371および第2壁部372は、短手方向においてカバー100に対向して配置されている。具体的には、第1壁部371は、短手方向においてカバー100の第1カバー壁110に対向して配置され、第2壁部372は、短手方向においてカバー100の第2カバー壁120に対向して配置されている。
【0090】
第1壁部371は、カバー100の長手方向の位置を決める部分である。具体的には、第1壁部371は、凹部371Aを有する。一方、カバー100は、凸部150を有している。凸部150は、第1カバー壁110から第1壁部371に向けて突出している。
【0091】
第1壁部371に形成された凹部371Aには、カバー100が第1壁部371と第2壁部372との間に配置された状態で、カバー100に形成された凸部150が嵌合する。これにより、ホルダ30に対するカバー100の長手方向の位置が決まる。そして、これにより、ホルダ30に対するサーモスタット62の長手方向の位置が決まる。
【0092】
図14に示すように、カバー100に形成された凸部150は、厚み方向に延びるリブ状であり、第1壁部371に形成された凹部371Aは、厚み方向に延びる溝状である。
【0093】
図13に示すように、カバー100は、2つの第1突起161と、2つの第2突起162とをさらに有している。第1突起161は、第1カバー壁110からホルダ30の第1壁部371に向けて突出している。2つの第1突起161は、長手方向に互いに間隔をあけて配置されている。第2突起162は、第2カバー壁120からホルダ30の第2壁部372に向けて突出している。2つの第1突起161は、長手方向に互いに間隔をあけて配置されている。
【0094】
カバー100は、ホルダ30の第1壁部371と第2壁部372との間に配置された状態で、第1突起161が第1壁部371に当接し、第2突起162が第2壁部372に当接している。これにより、ホルダ30に対するカバー100の短手方向の位置が決まっている。そして、これにより、ホルダ30に対するサーモスタット62の短手方向の位置が決まっている。
【0095】
図15に示すように、サーモスタット62は、厚み方向において、ヒータ10の第2面10Bと対向している。具体的には、サーモスタット62は、感熱部62Bが、厚み方向において、ヒータ10の第2面10Bと対向している。さらに言えば、サーモスタット62は、感熱面62Cが、厚み方向において、ヒータ10の第2面10Bと対向している。本実施形態では、感熱面62Cは、ヒータ10の第2面10Bに接触している。
【0096】
サーモスタット62は、第1端子62Dに第1ケーブル73Aが接続され、第2端子62Eに第2ケーブル73Bが接続されている。第1ケーブル73Aは、第1端子62Dから、長手方向の一方に向けて延びた後、長手方向の最も一方側に配置された接続部131に巻き掛けられるようにして長手方向の他方に向けてU字形状に屈曲し、長手方向の他方に向けて延びている。第2ケーブル73Bは、第2端子62Eから長手方向の他方に向けて延びている。
【0097】
第1ケーブル73Aは、第1部分731と、第2部分732と、第3部分733とを有している。第1部分731は、第1端子62Dから長手方向の一方に向けて延びる部分である。第2部分732は、第1部分731の端から長手方向の他方に向けて屈曲した部分である。第3部分733は、第2部分732の端から長手方向の他方に向けて延びる部分である。
【0098】
カバー100は、第1規制部171と、第2規制部172と、第3規制部173と、2つの第4規制部174とをさらに有する(図10も参照)。
【0099】
第1規制部171は、第1ケーブル73Aが接触可能な部分である。第1規制部171は、長手方向における第1カバー壁110の一端部から、短手方向に突出している。具体的には、第1規制部171は、長手方向における第1カバー壁110の一端部であって、厚み方向におけるヒータ10に近い端部から、短手方向に突出している。
【0100】
第1規制部171は、厚み方向において、第1ケーブル73Aの第1部分731と、ヒータ10との間に配置されている。第1規制部171は、厚み方向において、第1部分731と、支持壁31との間に配置されている。本実施形態では、第1規制部171には、第1ケーブル73Aの第1部分731が接触している。
【0101】
接続部131は、長手方向における第1カバー壁110の一端部から、短手方向に突出している。第1規制部171と接続部131は、厚み方向において、互いに間隔をあけて対向している。接続部131は、厚み方向において、第1規制部171よりもヒータ10から遠い位置に配置されている。
【0102】
第2規制部172は、第2ケーブル73Bが接触可能な部分である。第2規制部172は、長手方向における第1カバー壁110の一端部とは反対側の他端部から、短手方向に突出している。具体的には、第2規制部172は、長手方向における第1カバー壁110の他端部であって、厚み方向におけるヒータ10に近い端部から、短手方向に突出している。
【0103】
第2規制部172は、厚み方向において、第2ケーブル73Bと、ヒータ10との間に配置されている。第2規制部172は、厚み方向において、第2ケーブル73Bと、支持壁31との間に配置されている。本実施形態では、第2規制部172には、少なくとも、第2ケーブル73Bが接触している。
【0104】
第3規制部173は、長手方向における第1カバー壁110の他端部から、短手方向に突出している。具体的には、接続部131は、長手方向における第1カバー壁110の他端部であって、厚み方向におけるヒータ10から遠い端部から、短手方向に突出している。第2規制部172と第3規制部173は、厚み方向において、互いに間隔をあけて対向している。
【0105】
第2ケーブル73Bは、厚み方向において、第2規制部172と第3規制部173との間を通ってカバー100の外に延び出ている。第1ケーブル73Aの第3部分733は、厚み方向において、第2規制部172に対し、ヒータ10が配置された側とは反対側を通っている。具体的には、第3部分733は、厚み方向において、第2規制部172と第3規制部173との間を通っている。
【0106】
第4規制部174は、厚み方向における第1カバー壁110の、ヒータ10から遠い端部から、短手方向に突出している。一方の第4規制部174(174A)は、厚み方向において、第1端子62Dに対し、ヒータ10が配置された側とは反対側に位置している。他方の第4規制部174(174B)は、厚み方向において、第2端子62Eに対し、ヒータ10が配置された側とは反対側に位置している。
【0107】
カバー100は、ケーブル通路175を有する。ケーブル通路175は、第1ケーブル73Aの第3部分733が通る通路であり、厚み方向において、サーモスタット62と圧縮コイルばね90との間に設けられている。ケーブル通路175は、厚み方向において、接続部131~134と、第4規制部174A,174Bとの間に設けられている。第1ケーブル73Aの第3部分733は、ケーブル通路175を通った後、第2規制部172と第3規制部173との間を通ってカバー100の外に延び出ている。
【0108】
圧縮コイルばね90は、カバー100を介して、サーモスタット62をヒータ10に向けて付勢している。カバー100は、圧縮コイルばね90が配置されるばね設置部180をさらに有する(図10も参照)。ばね設置部180は、カバー100の長手方向の中央部において第1カバー壁110と一体に設けられている。ばね設置部180は、長手方向において、2つの第4規制部174の間に設けられている。ばね設置部180は、ばね支持壁181と、側壁182と、係合突起183とを有する。
【0109】
ばね支持壁181は、厚み方向における第1カバー壁110の、ヒータ10から遠い端部から、短手方向における第2カバー壁120側に突出している。側壁182は、筒形状を有する。側壁182は、ばね支持壁181の外縁部から、厚み方向におけるヒータ10と反対側に延びている。係合突起183は、ばね支持壁181の中央部から、厚み方向におけるヒータ10と反対側に突出している。
【0110】
圧縮コイルばね90は、厚み方向におけるヒータ10に近い端部が係合突起183に係合した状態で、側壁182の内側に配置されている。圧縮コイルばね90は、ステイ40とサーモスタット62との間に配置されている。具体的には、圧縮コイルばね90は、ステイ40の第3ステイ壁43と、ばね設置部180のばね支持壁181との間に配置されている。
【0111】
圧縮コイルばね90は、片方の端がカバー100に接触し、もう片方の端がステイ40に接触している。言い換えると、圧縮コイルばね90は、一端がカバー100に接触し、他端がステイ40に接触している。具体的には、圧縮コイルばね90は、一端がばね設置部180のばね支持壁181に接触し、他端がステイ40の第3ステイ壁43に接触している。
【0112】
図13に示すように、圧縮コイルばね90は、厚み方向から見て、サーモスタット62の感熱部62Bと重なっている。さらに言えば、圧縮コイルばね90は、厚み方向から見て、サーモスタット62の感熱面62Cと重なっている。本実施形態では、圧縮コイルばね90の付勢方向は、基板11の厚み方向と平行な方向である。
【0113】
図14に示すように、カバー100の凸部150が厚み方向に延びるリブ状であり、ホルダ30の凹部371Aが厚み方向に延びる溝状であることで、カバー100は、ホルダ30に対して厚み方向に移動可能となっている。これにより、カバー100に保持されたサーモスタット62も、ホルダ30に対して厚み方向に移動可能となっている。言い換えると、カバー100およびサーモスタット62は、ホルダ30に対し、圧縮コイルばね90の付勢方向と平行な方向に移動可能となっている。
【0114】
図16に示すように、ケーブルガイド200は、ホルダ30上に配置され、センターサーミスタケーブル72およびサーモスタットケーブル73を保持している。図17(a)に示すように、ケーブルガイド200は、第1側壁210と、第2側壁220と、隔壁230とを有する。
【0115】
第1側壁210と第2側壁220は、それぞれ長手方向に延び、短手方向に互いに対向している。第1側壁210は、短手方向における一方側に配置され、第2側壁220は、短手方向における他方側に配置されている。
隔壁230は、第1側壁210と第2側壁220との間に配置され、第1側壁210と第2側壁220とを接続するように設けられている。
【0116】
隔壁230は、第1隔壁231と、第2隔壁232と、第3隔壁233と、第4隔壁234と、第5隔壁235と、第6隔壁236と、第7隔壁237(図17(b)参照)とを含む。第1隔壁231、第2隔壁232、第3隔壁233、第4隔壁234、第5隔壁235、第6隔壁236および第7隔壁237は、長手方向における一方側から他方側に向けて、この順に並んで配置されている。
【0117】
図18(a),(b)に示すように、隔壁230は、ケーブル70の少なくとも一部と、ホルダ30の支持壁31との間に配置されている。具体的には、第1隔壁231、第2隔壁232、第3隔壁233および第4隔壁234は、センターサーミスタケーブル72と支持壁31との間に配置されている。また、第5隔壁235、第6隔壁236および第7隔壁237は、サーモスタットケーブル73と支持壁31との間に配置されている。
【0118】
隔壁230は、長手方向において、少なくとも、ヒータ10の、抵抗発熱体12(図2参照)が配置された領域である発熱領域10Hに対応して配置されている。具体的には、第1隔壁231は、長手方向の一端部を除く部分が、長手方向において、発熱領域10Hの内側に配置されている。また、第2隔壁232、第3隔壁233、第4隔壁234、第5隔壁235および第6隔壁236は、全体が、長手方向において、発熱領域10Hの内側に配置されている。
【0119】
第1隔壁231の長手方向の一端部は、長手方向の一方側において、発熱領域10Hの外側に位置している。また、第7隔壁237は、長手方向の他方側において、発熱領域10Hの外側に位置している。第7隔壁237は、長手方向における第2側壁220の他端部であって厚み方向におけるヒータ10に近い端部と、長手方向における第1側壁210(図17参照)の他端部であって厚み方向におけるヒータ10に近い端部とを接続するように設けられている。
【0120】
ケーブルガイド200は、長手方向における少なくとも発熱領域10Hにおいて、ケーブル72,73を支持壁31から離間させた状態で保持している。また、長手方向において、ケーブルガイド200の両端部は、発熱領域10Hの外側に位置し、ケーブル72,73を支持壁31から離間させた状態で保持している。
【0121】
具体的には、ケーブルガイド200は、長手方向における発熱領域10Hの内側において、第1隔壁231、第2隔壁232、第3隔壁233および第4隔壁234によってセンターサーミスタケーブル72を支持することで、センターサーミスタケーブル72を支持壁31から離間させた状態で保持している。また、ケーブルガイド200は、長手方向における発熱領域10Hの内側において、第5隔壁235および第6隔壁236によってサーモスタットケーブル73を支持することで、サーモスタットケーブル73を支持壁31から離間させた状態で保持している。
【0122】
また、ケーブルガイド200は、長手方向の一方側の発熱領域10Hの外側において、第1隔壁231の長手方向の一端部によってセンターサーミスタケーブル72を支持することで、センターサーミスタケーブル72を支持壁31から離間させた状態で保持している。また、ケーブルガイド200は、長手方向の他方側の発熱領域10Hの外側において、第7隔壁237によってサーモスタットケーブル73を支持することで、サーモスタットケーブル73を支持壁31から離間させた状態で保持している。
【0123】
図18(a)に示すように、第1隔壁231および第2隔壁232は、厚み方向において、センターサーミスタケーブル72と、サイドサーミスタ61Aをヒータ10に向けて付勢するねじりコイルばね80Aとの間に配置されている。ケーブルガイド200は、センターサーミスタケーブル72を、第1隔壁231と第2隔壁232とによって支持することで、センターサーミスタケーブル72を、厚み方向において、ねじりコイルばね80Aの、支持壁31が位置する側とは反対側を通した状態で保持している。
【0124】
ここでは、センターサーミスタケーブル72が「第2温度検知素子に接続されたケーブル」に相当し、ねじりコイルばね80Aが「第1付勢部材」に相当する。また、センターサーミスタ61Bが「第2温度検知素子」に相当し、サイドサーミスタ61Aが「第1温度検知素子」に相当する。
【0125】
図18(b)に示すように、第5隔壁235および第6隔壁236は、厚み方向において、サーモスタットケーブル73と、センターサーミスタ61Bをヒータ10に向けて付勢するねじりコイルばね80Bとの間に配置されている。ケーブルガイド200は、サーモスタットケーブル73を、第5隔壁235と第6隔壁236とによって支持することで、サーモスタットケーブル73を、厚み方向において、ねじりコイルばね80Bの、支持壁31が位置する側とは反対側を通した状態で保持している。
【0126】
ここでは、サーモスタットケーブル73が「第2温度検知素子に接続されたケーブル」に相当し、ねじりコイルばね80Bが「第1付勢部材」に相当する。また、サーモスタット62が「第2温度検知素子」に相当し、センターサーミスタ61Bが「第1温度検知素子」に相当する。
【0127】
ケーブルガイド200は、貫通孔240を有する。貫通孔240は、圧縮コイルばね90を通すための孔であり、本実施形態では、第3隔壁233と第4隔壁234との間に設けられている。圧縮コイルばね90は、一端がカバー100に接触し、貫通孔240を通って、他端がステイ40に接触している。
【0128】
図17に示すように、ケーブルガイド200は、複数のケーブル規制部250と、複数のステイ当接部260と、複数のホルダ当接部270とをさらに有する。
図18(a),(b)に示すように、ケーブル規制部250は、厚み方向におけるケーブル72,73のステイ40に近づく方向への移動を規制する部分である。ケーブル規制部250は、厚み方向において、ケーブル72,73とステイ40との間に配置されている。
【0129】
ケーブル規制部250は、第1規制片251と、第2規制片252と、第3規制片253と、第4規制片254と、第5規制片255と、第6規制片256と、第7規制片257とを含む。
【0130】
第1規制片251、第2規制片252、第3規制片253、第4規制片254および第5規制片255は、センターサーミスタケーブル72とステイ40の第3ステイ壁43との間に配置され、センターサーミスタケーブル72の第3ステイ壁43に近づく方向への移動を規制している。
【0131】
図17(a)に示すように、第1規制片251、第2規制片252、第3規制片253および第4規制片254は、第1側壁210から、短手方向における第2側壁220側に向けて突出している。第1規制片251は、ケーブルガイド200の長手方向の一端部に設けられている。第2規制片252は、長手方向において、第1隔壁231と第2隔壁232との間に設けられている。
【0132】
第3規制片253および第4規制片254は、長手方向において、第3隔壁233と第4隔壁234との間に設けられている。圧縮コイルばね90(図18(a)参照)は、長手方向において、第3規制片253と第4規制片254との間に配置されている。第5規制片255は、第4隔壁234から、厚み方向におけるヒータ10と反対側に突出し、屈曲して短手方向における第2側壁220側に向けて延びる形状を有している。
【0133】
図18(b)に示すように、第6規制片256および第7規制片257は、サーモスタットケーブル73と第3ステイ壁43との間に配置され、サーモスタットケーブル73の第3ステイ壁43に近づく方向への移動を規制している。第6規制片256および第7規制片257は、第2側壁220から、短手方向における第1側壁210側に向けて突出している。第6規制片256は、長手方向において、第5隔壁235と第6隔壁236との間に設けられている。第7規制片257は、ケーブルガイド200の長手方向の他端部に設けられ、長手方向に延びている。
【0134】
図17(a)に示すように、複数のケーブル規制部250は、厚み方向から見て、長手方向に並んで配置されている。具体的には、第1規制片251、第2規制片252、第3規制片253および第4規制片254は、厚み方向から見て、短手方向の第1側壁210に近い位置で、長手方向に並んで配置されている。また、第6規制片256および第7規制片257は、厚み方向から見て、短手方向の第2側壁220に近い位置で、長手方向に並んで配置されている。
【0135】
図19(a),(b)に示すように、ステイ当接部260は、厚み方向においてステイ40の第3ステイ壁43に当接可能な部分である。ステイ当接部260は、厚み方向において、ステイ40に向けて突出している。具体的には、ステイ当接部260は、第3ステイ壁43に向けて突出している。ステイ当接部260は、第1ステイ当接部261と、第2ステイ当接部262と、第3ステイ当接部としての第5規制片255と、第4ステイ当接部264とを含む。
【0136】
図17(a)に示すように、第1ステイ当接部261は、第2隔壁232から突出しており、第2ステイ当接部262は、第3隔壁233から突出している。また、第5規制片255は、第4隔壁234から突出しており、第4ステイ当接部264は、第7規制片257から突出している。複数のステイ当接部260(261,262,255,264)は、厚み方向から見て、長手方向に並んで配置されている。
【0137】
図19(a),(b)に示すように、ホルダ当接部270は、厚み方向においてホルダ30に当接する部分である。複数のホルダ当接部270は、厚み方向から見て、少なくとも、温度検知素子60の周りに配置されている。
【0138】
具体的には、図17(b)に示すように、ホルダ当接部270は、第1ホルダ当接部271Aと、第2ホルダ当接部271Bと、第3ホルダ当接部271Cと、第4ホルダ当接部271Dと、第5ホルダ当接部272Aと、第6ホルダ当接部272Bと、第7ホルダ当接部272Cと、第8ホルダ当接部272Dと、第9ホルダ当接部273Aと、第10ホルダ当接部273Bと、第11ホルダ当接部273Cと、第12ホルダ当接部273Dと、第13ホルダ当接部274とを含む。
【0139】
第1ホルダ当接部271Aおよび第2ホルダ当接部271Bは、厚み方向において第1側壁210からホルダ30に向けて突出した部分である。第3ホルダ当接部271Cおよび第4ホルダ当接部271Dは、厚み方向において第2側壁220からホルダ30に向けて突出した部分である。
【0140】
4つのホルダ当接部271A~271Dは、厚み方向から見て、サイドサーミスタ61Aの周りに配置されている。具体的には、4つのホルダ当接部271A~271Dは、厚み方向から見て、サイドサーミスタ61Aを囲む仮想的な長方形の角に対応する位置に1つずつ配置されている。
【0141】
第5ホルダ当接部272Aおよび第6ホルダ当接部272Bは、厚み方向において第1側壁210からホルダ30に向けてわずかに突出した部分である。第7ホルダ当接部272Cは、厚み方向において第2側壁220からホルダ30に向けてわずかに向けて突出した部分であり、第8ホルダ当接部272Dは、厚み方向において、第2側壁220の、ホルダ30と対向する部分である。
【0142】
4つのホルダ当接部272A~272Dは、厚み方向から見て、サーモスタット62の周りに配置されている。具体的には、4つのホルダ当接部272A~272Dは、厚み方向から見て、サーモスタット62を囲む仮想的な長方形の角に対応する位置に1つずつ配置されている。
【0143】
第9ホルダ当接部273Aおよび第10ホルダ当接部273Bは、厚み方向において第1側壁210からホルダ30に向けて突出した部分である。第11ホルダ当接部273Cおよび第12ホルダ当接部273Dは、厚み方向において第2側壁220からホルダ30に向けて突出した部分である。
【0144】
4つのホルダ当接部273A~273Dは、厚み方向から見て、センターサーミスタ61Bの周りに配置されている。具体的には、4つのホルダ当接部273A~273Dは、厚み方向から見て、センターサーミスタ61Bを囲む仮想的な長方形の角に対応する位置に1つずつ配置されている。
【0145】
第13ホルダ当接部274は、第7隔壁237から、長手方向におけるケーブルガイド200の外側に向けて突出した部分である。
【0146】
図19(a),(b)に示すように、4つのホルダ当接部271A~271Dは、厚み方向においてホルダ30の支持壁31に当接している。ホルダ当接部272A,272Bは、厚み方向においてホルダ30の第2壁部372に当接しており、ホルダ当接部272C,272Dは、厚み方向においてホルダ30の第1壁部371に当接している。4つのホルダ当接部273A~273Dは、厚み方向においてホルダ30の支持壁31に当接している。第13ホルダ当接部274は、厚み方向において、ホルダ30の支持壁31と対向する面が支持壁31に当接している。
【0147】
次に、本実施形態の加熱ユニット1が有する効果について説明する。
図4に示すように、ねじりコイルばね80が、第2アーム83がホルダ30に支持された状態で、第1アーム82がサーミスタ61をヒータ10に向けて付勢していることで、サーミスタ61をヒータ10に向けて安定して付勢できる。
【0148】
第1アーム82が長手方向におけるコイル81の一方側に位置し、第2アーム83が長手方向におけるコイル81の他方側に位置していることで、ねじりコイルばね80を長手方向に沿って配置できる。
【0149】
ホルダ30が、第1アーム82を短手方向に位置決めする第1位置決め部341と、第2アーム83を短手方向に位置決めする第2位置決め部342とを有することで、ねじりコイルばね80を短手方向に位置決めできる。
【0150】
第1位置決め部341が第1溝341Aを有し、第2位置決め部342が第2溝342Aを有することで、ねじりコイルばね80の第1アーム82を第1溝341Aに嵌め、第2アーム83を第2溝342Aに嵌めるという簡単な構成でねじりコイルばね80を短手方向に位置決めできる。
【0151】
図6に示すように、ホルダ30がばね保持部343を有することで、ねじりコイルばね80の厚み方向の位置ずれを抑制できる。これにより、サーミスタ61をヒータ10に向けてより安定して付勢できる。
【0152】
ばね保持部343のばね規制壁343Aが、ねじりコイルばね80のコイル81が嵌る規制凹部343Dを有することで、ねじりコイルばね80の長手方向の位置ずれを抑制できる。これにより、サーミスタ61をヒータ10に向けてより安定して付勢できる。
【0153】
図7に示すように、サーミスタ61とねじりコイルばね80が長手方向に並んで配置されていることで、サーミスタ61とねじりコイルばね80を短手方向においてコンパクトに配置できる。
【0154】
ホルダ30が突起332を有し、サーミスタ61が突起332に係合する穴611Aを有することで、サーミスタ61が突起332に係合した場合にサーミスタ61の位置を規制できる。
【0155】
サーミスタ61が突起332に係合する構成で、長手方向におけるサーミスタ61の穴611Aから遠い端部61Eが、ホルダ30の、第1保持壁344Aと第2保持壁344Bとの間に嵌合していることで、サーミスタ61を長手方向と短手方向に位置決めできる。
【0156】
図8に示すように、サイドサーミスタケーブル71がヒータ10とケーブル規制部352との間を通っていることで、サイドサーミスタケーブル71がヒータ10から離れる方向に引っ張られたとしても、サイドサーミスタケーブル71がケーブル規制部352に当たることで、サーミスタ61がヒータ10から離れる方向に動くのを抑制できる。
【0157】
本実施形態では、サイドサーミスタケーブル71がヒータ10から離れる方向に向けて屈曲していることで、配線の際に、サイドサーミスタケーブル71がヒータ10から離れる方向に引っ張られやすくなっている。しかし、ケーブル規制部352がサイドサーミスタケーブル71の屈曲した部分(第2部分71B)に対応して配置されていることで、ケーブル規制部352によってサーミスタ61がヒータ10から離れる方向に動くのを効果的に抑制できる。
【0158】
図11に示すように、サーモスタット62を保持するカバー100が、素子位置決め部140を有し、図13に示すように、ヒータ10とカバー100を支持するホルダ30が、カバー100の長手方向の位置を決める第1壁部371を有することで、例えば、サーモスタット62の感熱部62Bをホルダ30の支持壁31に形成された貫通穴に嵌合させて長手方向の位置を決める場合と比較して、ホルダ30に対するサーモスタット62の長手方向の位置の精度を向上できる。これにより、ホルダ30に支持されたヒータ10に対する、サーモスタット62の長手方向の位置の精度を向上できる。
【0159】
図11に示すように、サーモスタット62をホルダ30の第1嵌合部141と第2嵌合部142との間に嵌合させるという簡単な構造で、カバー100に対してサーモスタット62を長手方向に位置決めできる。
【0160】
サーモスタット62をカバー100の第1カバー壁110と第2カバー壁120との間に嵌合させるという簡単な構造で、カバー100に対してサーモスタット62を短手方向に位置決めできる。
【0161】
図13に示すように、圧縮コイルばね90が、厚み方向から見て、感熱面62C(感熱部62B)と重なっていることで、圧縮コイルばね90によってサーモスタット62を安定して付勢できる。
【0162】
カバー100が、第1壁部371に当接する第1突起161と、第2壁部372に当接する第2突起162とを有することで、カバー100を、ホルダ30の第1壁部371と第2壁部372との間に配置するという簡単な構造で、ホルダ30に対してカバー100を短手方向に位置決めできる。
【0163】
図14に示すように、カバー100が有する凸部150を、ホルダ30の第1壁部371が有する凹部371Aに嵌合させるという簡単な構造で、ホルダ30に対してカバー100を長手方向に位置決めできる。
【0164】
凸部150が厚み方向に延びるリブ状であり、凹部371Aが厚み方向に延びる溝状であることで、ホルダ30に対してカバー100を長手方向に位置決めしつつ、カバー100およびサーモスタット62を、ホルダ30に対して、厚み方向(圧縮コイルばね90の付勢方向)に移動可能とできる。
【0165】
図15に示すように、カバー100が第1規制部171と第2規制部172とを有することで、サーモスタット62が、カバー100に対し、ヒータ10側に移動しようとしても、サーモスタットケーブル73が規制部171,172に当たることで、サーモスタットケーブル73がカバー100から外れるのを抑制できる。これにより、サーモスタット62がカバー100から外れるのを抑制できる。
【0166】
カバー100が第1ケーブル73Aの第1部分731とヒータ10との間に配置されて第1部分731が接触する第1規制部171を有することで、第1ケーブル73Aの屈曲した部分の復元力を第1規制部171で受けることができる。これにより、サーモスタット62の位置ずれを抑制できる。
【0167】
カバー100が第2ケーブル73Bとヒータ10との間に配置されて第2ケーブル73Bが接触する第2規制部172を有することで、サーモスタット62がカバー100から外れるのを抑制できる。
【0168】
第1ケーブル73Aの第3部分733が、第2規制部172に対し、ヒータ10が配置された側とは反対側を通っていることで、第3部分733がヒータ10側に移動するのを第2規制部172によって規制できる。
【0169】
圧縮コイルばね90が、カバー100を介して、サーモスタット62をヒータ10に向けて付勢していることで、圧縮コイルばね90によって、サーモスタット62の位置ずれを抑制しているカバー100とともにサーモスタット62をヒータ10に向けて付勢できる。さらに言えば、圧縮コイルばね90によって、サーモスタット62の長手方向の位置を決めるカバー100とともにサーモスタット62をヒータ10に向けて付勢できる。これにより、サーモスタット62を安定して付勢できる。
【0170】
圧縮コイルばね90の片方の端が剛性の高いステイ40に接触していることで、圧縮コイルばね90を安定して支持できる。これにより、圧縮コイルばね90によってサーモスタット62を安定して付勢できる。
【0171】
カバー100がサーモスタット62と圧縮コイルばね90との間にケーブル通路175を有することで、例えば、第1ケーブル73Aが厚み方向から見て圧縮コイルばね90を回り込むように配置される場合と比較して、第1ケーブル73Aをコンパクトに配置できる。
【0172】
サーモスタット62の感熱面62Cがヒータ10の第2面10Bに接触していることで、ヒータ10の閾値以上の昇温を精度良く検知できる。
【0173】
図18(a),(b)に示すように、ケーブル70を保持するケーブルガイド200が、ケーブル70の少なくとも一部と、ホルダ30の支持壁31との間に配置された隔壁230を有することで、ケーブル70と、支持壁31との接触を抑制できる。具体的には、隔壁230によって、センターサーミスタケーブル72およびサーモスタットケーブル73と、支持壁31との接触を抑制できる。
【0174】
隔壁230がヒータ10の発熱領域10Hに対応して配置されていることで、ケーブル72,73と、支持壁31の高温となりやすい部分との接触を抑制できる。
【0175】
ケーブルガイド200が、発熱領域10Hにおいて、ケーブル72,73を支持壁31から離間させた状態で保持していることで、ケーブル72,73と、支持壁31の高温となりやすい部分との接触をより抑制できる。
【0176】
長手方向において、ケーブルガイド200の両端部が、発熱領域10Hの外側に位置し、ケーブル72,73を支持壁31から離間させた状態で保持していることで、長手方向における発熱領域10Hの外側においても、ケーブル72,73と、支持壁31との接触を抑制できる。
【0177】
ケーブルガイド200は、センターサーミスタケーブル72を、厚み方向において、ねじりコイルばね80Aの、支持壁31が位置する側とは反対側を通した状態で保持している。これにより、センターサーミスタケーブル72の、ねじりコイルばね80Aが配置されたところを通る部分を、ねじりコイルばね80Aよりもヒータ10から遠い位置に配置できる。
【0178】
ケーブルガイド200は、サーモスタットケーブル73を、厚み方向において、ねじりコイルばね80Bの、支持壁31が位置する側とは反対側を通した状態で保持している。これにより、サーモスタットケーブル73の、ねじりコイルばね80Bが配置されたところを通る部分を、ねじりコイルばね80Bよりもヒータ10から遠い位置に配置できる。
【0179】
ケーブルガイド200が、圧縮コイルばね90を通す貫通孔240を有することで、ケーブルガイド200が、圧縮コイルばね90によってヒータ10に近づく方向に付勢されない。これにより、ケーブルガイド200に保持されたケーブル72,73と、ホルダ30の支持壁31との接触をより抑制できる。
【0180】
ケーブルガイド200が、厚み方向におけるケーブル72,73のステイ40に近づく方向への移動を規制するケーブル規制部250を有することで、ケーブル72,73とステイ40との接触を抑制できる。
【0181】
複数のケーブル規制部250が長手方向に並んで配置されていることで、ケーブル72,73とステイ40との接触をより抑制できる。
【0182】
図19(a),(b)に示すように、ケーブルガイド200がステイ当接部260を有することで、ケーブルガイド200がステイ40側に撓んだ場合であっても、ステイ当接部260がステイ40に当接することで、ケーブルガイド200の変形を抑制できる。
【0183】
複数のステイ当接部260が長手方向に並んで配置されていることで、ケーブルガイド200の変形をより抑制できる。
【0184】
ホルダ当接部271A~271Dがサイドサーミスタ61Aの周りに配置されていることで、サイドサーミスタ61Aと、ケーブルガイド200に保持されたセンターサーミスタケーブル72との接触を抑制できる。ホルダ当接部272A~272Dがサーモスタット62の周りに配置されていることで、サーモスタット62と、ケーブルガイド200に保持されたセンターサーミスタケーブル72との接触を抑制できる。ホルダ当接部273A~273Dがセンターサーミスタ61Bの周りに配置されていることで、センターサーミスタ61Bと、ケーブルガイド200に保持されたサーモスタットケーブル73との接触を抑制できる。
【0185】
以上、実施形態について説明したが、加熱ユニットは以下に例示するように適宜変形して実施できる。
【0186】
前記実施形態では、第1位置決め部341が、ねじりコイルばね80の第1アーム82が嵌る第1溝341Aを有する構成であったが、例えば、第1位置決め部は、第1アームが嵌る貫通孔を有する構成であってもよい。また、例えば、第1位置決め部は、一対の突起からなり、一対の突起の間に第1アームが嵌ることで、第1アームを短手方向に位置決めする構成であってもよい。第2位置決め部も同様である。
【0187】
前記実施形態では、ホルダ30の第1壁部371が凹部371Aを有し、カバー100が凸部150を有する構成であったが、例えば、第1壁部が、カバーに向けて突出する凸部を有し、カバーが、第1壁部の凸部が嵌合する凹部を有する構成であってもよい。
【0188】
また、前記実施形態では、カバー位置決め部が、凹部371Aが形成された第1壁部371であったが、例えば、カバー位置決め部は、素子位置決め部140と同様に、ホルダに設けられた4つの突出部の間にカバーが嵌合する構成であってもよい。また、カバー位置決め部は、長手方向において対向する一対の壁からなり、一対の壁の間にカバーが嵌合することで、ホルダに対するカバーの長手方向の位置を決める構成であってもよい。
【0189】
前記実施形態では、素子位置決め部140が、4つの突出部141A,141B,142A,142Bを有する構成であったが、この構成に限定されない。例えば、素子位置決め部は、長手方向において対向する、壁状の第1嵌合部と、壁状の第2嵌合部とを有し、第1嵌合部と第2嵌合部との間にサーモスタットが嵌合することで、カバーに対するサーモスタットの長手方向の位置を決める構成であってもよい。
【0190】
また、例えば、素子位置決め部は、カバーおよびサーモスタットの一方が有する凸部と、カバーおよびサーモスタットの他方が有する凹部との嵌合によって、カバーに対するサーモスタットの長手方向の位置を決める構成であってもよい。凸部は、長手方向に直交する方向に向けて突出する。
【0191】
前記実施形態では、カバー100が2つの第1突起161を有していたが、例えば、第1突起は、1つだけであってもよいし、3つ以上であってもよい。第2突起も同様である。また、第1突起の数と第2突起の数とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、第1突起の長手方向の位置と第2突起の長手方向の位置とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0192】
また、カバーは、第1突起および第2突起を備えない構成であってもよい。カバーは、第1突起および第2突起を備えず、ホルダの第1壁部と第2壁部との間に嵌合することで、ホルダに対する短手方向の位置が決まる構成であってもよい。
【0193】
前記実施形態では、サーモスタット62が、カバー100の第1カバー壁110と第2カバー壁120との間に嵌合し、かつ、カバー100の、第1突起161が第1壁部371に当接し、第2突起162が第2壁部372に当接していることで、ホルダ30に対するサーモスタット62の短手方向の位置が決まっていたが、この構成に限定されない。
【0194】
例えば、図12を参考に説明すると、サーモスタット62の感熱部62Bが、短手方向において、ホルダ30の第2貫通穴361に嵌合していることで、ホルダ30に対するサーモスタット62の短手方向の位置が決まっていてもよい。これによれば、サーモスタット62の感熱部62Bをホルダ30の第2貫通穴361に嵌合させるという簡単な構造で、ホルダ30に対してサーモスタット62を短手方向に位置決めできる。
【0195】
前記実施形態では、ケーブルガイド200がステイ当接部260を複数有していたが、例えば、ケーブルガイドは、ステイ当接部を1つだけ有する構成であってもよい。また、ケーブルガイドは、ステイ当接部を備えない構成であってもよい。
【0196】
前記実施形態では、ケーブルガイド200がケーブル規制部250を複数有していたが、例えば、ケーブルガイドは、ケーブル規制部を1つだけ有する構成であってもよい。また、ケーブルガイドは、ケーブル規制部を備えない構成であってもよい。
【0197】
前記実施形態では、第1付勢部材がねじりコイルばね80であったが、例えば、第1付勢部材は、圧縮コイルばねであってもよいし、板ばねであってもよい。
【0198】
前記実施形態では、圧縮コイルばね90(付勢部材)の付勢方向が基板11の厚み方向と平行な方向であったが、例えば、付勢部材の付勢方向は、基板の厚み方向と非平行な方向であってもよい。言い換えると、付勢部材の付勢方向は、基板の厚み方向と交差する方向であってもよい。
【0199】
前記実施形態では、サーモスタット62をヒータ10に向けて付勢する付勢部材が、圧縮コイルばね90であったが、例えば、付勢部材は、ねじりコイルばねであってもよいし、板ばねであってもよい。なお、付勢部材の、サーモスタットを付勢する部分は、付勢部材の付勢方向から見て、感熱面(感熱部)と重なっていることが望ましい。例えば、付勢部材が、コイルと2つのアームとを有するねじりコイルばねである場合、ねじりコイルばねは、サーモスタットを付勢する部分である一方のアームが、付勢方向から見て、感熱面(感熱部)と重なっていることが望ましい。
【0200】
付勢部材の、サーモスタットを付勢する部分は、付勢部材の付勢方向から見て、感熱面(感熱部)と重なっていなくてもよい。例えば、付勢部材は、第1圧縮コイルばねと、第2圧縮コイルばねとを含む構成であってもよい。具体的に、図13を参考に説明すると、第1圧縮コイルばねは、カバー100の、長手方向における感熱面62C(感熱部62B)よりも一方側の部分をヒータに向けて付勢し、付勢方向から見て、感熱面62C(感熱部62B)と重ならない。また、第2圧縮コイルばねは、カバー100の、長手方向における感熱面62C(感熱部62B)よりも他方側の部分をヒータに向けて付勢し、付勢方向から見て、感熱面62C(感熱部62B)と重ならない。
【0201】
前記実施形態では、圧縮コイルばね90(付勢部材)が、カバー100を介して、サーモスタット62をヒータ10に向けて付勢していたが、例えば、付勢部材は、カバー0を介さずに、サーモスタットを直接ヒータに向けて付勢する部材であってもよい。
【0202】
前記実施形態では、温度センサがサーミスタ61であったが、例えば、温度センサは、熱電対、半導体温度センサなどであってもよい。また、前記実施形態では、保安素子がサーモスタット62であったが、例えば、保安素子は、温度ヒューズなどであってもよい。また、保安素子の感熱面は、均熱板65のような部材を介して、ヒータの第2面に接触していてもよい。また、温度センサおよび保安素子は、ヒータの第2面に直接接触していてもよいし、他の部材を介さずにヒータの第2面との間に隙間を有する状態で第2面と直接対向していてもよい。
【0203】
前記した実施形態および変形例で説明した各要素は、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0204】
1 加熱ユニット
10 ヒータ
10A 第1面
10B 第2面
11 基板
12 抵抗発熱体
20 ベルト
21 内周面
30 ホルダ
61 サーミスタ
80 ねじりコイルばね
81 コイル
82 第1アーム
83 第2アーム
図1
図2
図3
図4
図5
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