(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122672
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
H05B 47/105 20200101AFI20240902BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20240902BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
H05B47/105
H01M10/48 P
H01M10/48 301
H02J7/00 Y
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030345
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平山 克利
(72)【発明者】
【氏名】山下 浩司
(72)【発明者】
【氏名】八木 智史
(72)【発明者】
【氏名】朝井 笙太
【テーマコード(参考)】
3K273
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
3K273PA08
3K273QA34
3K273QA37
3K273RA12
3K273RA13
3K273SA08
3K273SA32
3K273SA50
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA41
3K273UA21
3K273UA22
3K273UA23
3K273UA27
3K273UA29
5G503AA01
5G503BA04
5G503BB01
5G503BB02
5G503BB06
5G503EA08
5G503GD03
5G503GD06
5H030AA10
5H030FF22
5H030FF41
5H030FF44
5H030FF52
(57)【要約】
【課題】蓄電池を適切な時期に交換することができる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置100は、光源LS1と、充電回路4と、点灯回路8と、電池判別部91と、劣化推定部96と、報知部98と、を備える。劣化推定部96は、一の種類の蓄電池2の劣化度を推定する。報知部98は、劣化推定部96が推定する推定値が閾値に達した場合に、一の種類の蓄電池2が寿命末期である旨を報知する。複数種類の蓄電池2は、放電時の電気特性が互いに異なる第1蓄電池及び第2蓄電池22を含む。電池判別部91が一の種類の蓄電池2の種類を第1蓄電池と判別すると、劣化推定部96は、第1蓄電池の放電時の電気特性に基づいて、一の種類の蓄電池2の劣化度を推定する。電池判別部91が一の種類の蓄電池2の種類を第2蓄電池22と判別すると、劣化推定部96は、第2蓄電池22の放電時の電気特性に基づいて、一の種類の蓄電池2の劣化度を推定する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
常用電源から供給される電力によって複数種類の蓄電池を充電可能な充電回路と、
前記常用電源が停電した場合に、前記複数種類の蓄電池のうちの前記充電回路で充電される一の種類の蓄電池から放電される電力によって前記光源を点灯させる点灯回路と、
前記複数種類の蓄電池のうちで前記一の種類の蓄電池の種類を判別する電池判別部と、
前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する劣化推定部と、
前記劣化推定部が推定する推定値が閾値に達した場合に、前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を報知する報知部と、を備え、
前記複数種類の蓄電池は、放電時の電気特性が互いに異なる第1蓄電池及び第2蓄電池を含み、
前記電池判別部が前記一の種類の蓄電池の種類を前記第1蓄電池と判別すると、前記劣化推定部は、前記第1蓄電池の放電時の前記電気特性に基づいて、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定し、
前記電池判別部が前記一の種類の蓄電池の種類を前記第2蓄電池と判別すると、前記劣化推定部は、前記第2蓄電池の放電時の前記電気特性に基づいて、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する
照明装置。
【請求項2】
光源と、
常用電源から供給される電力によって複数種類の蓄電池を充電可能な充電回路と、
前記常用電源が停電した場合に、前記複数種類の蓄電池のうちの前記充電回路で充電される一の種類の蓄電池から放電される電力によって前記光源を点灯させる点灯回路と、
前記複数種類の蓄電池のうちで前記一の種類の蓄電池の種類を判別する電池判別部と、
前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する劣化推定部と、
前記劣化推定部が推定する推定値が閾値に達した場合に、前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を報知する報知部と、を備え、
前記複数種類の蓄電池は、放電時の電気特性が互いに異なる第1蓄電池及び第2蓄電池を含み、
前記電池判別部が前記一の種類の蓄電池の種類を前記第1蓄電池と判別すると、前記劣化推定部は、前記一の種類の蓄電池の劣化度の推定を行わず、
前記電池判別部が前記一の種類の蓄電池の種類を前記第2蓄電池と判別すると、前記劣化推定部は、前記第2蓄電池の放電時の前記電気特性に基づいて、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する
照明装置。
【請求項3】
前記第1蓄電池は、アルカリ蓄電池であり、
前記第2蓄電池は、リチウムイオン電池である
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記電気特性は、電圧特性である
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記劣化推定部は、前記電気特性の所定の推定期間における変化量に基づいて、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項6】
前記推定期間は、前記一の種類の蓄電池が放電を開始した第1時点から所定時間が経過した第2時点までの期間のうち、前記第1時点を含まない期間である
請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記劣化推定部は、前記一の種類の蓄電池の放電を開始した時点の前記電気特性に基づいて、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項8】
前記報知部は、前記光源を所定のパターンで点灯させることで、前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を報知する
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項9】
前記充電回路が前記一の種類の蓄電池を充電している場合に発光するモニタランプを更に備え、
前記報知部は、前記モニタランプを所定のパターンで発光させることで、前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を報知する
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項10】
表示部を更に備え、
前記報知部は、前記表示部に前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を表示させることで、前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を報知する
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項11】
前記報知部は、前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を示す信号を外部装置に送信することで、前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を報知する
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項12】
前記一の種類の蓄電池の温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部の検出結果に基づいて、前記閾値を設定する閾値設定部と、を更に備える
請求項1又は2に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に照明装置に関する。より詳細には、本開示は、非常時に光源を点灯させる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電池と、電池を充電する充電回路と、電池の電力で光源を点灯させる点灯回路を備えた照明装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたような照明装置において、電池(蓄電池)を適切な時期に交換したいという要望があった。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、蓄電池を適切な時期に交換することができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明装置は、光源と、充電回路と、点灯回路と、電池判別部と、劣化推定部と、報知部と、を備える。前記充電回路は、常用電源から供給される電力によって複数種類の蓄電池を充電可能である。前記点灯回路は、前記常用電源が停電した場合に、前記複数種類の蓄電池のうちの前記充電回路で充電される一の種類の蓄電池から放電される電力によって前記光源を点灯させる。前記電池判別部は、前記複数種類の蓄電池のうちで前記一の種類の蓄電池の種類を判別する。前記劣化推定部は、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する。前記報知部は、前記劣化推定部が推定する推定値が閾値に達した場合に、前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を報知する。前記複数種類の蓄電池は、放電時の電気特性が互いに異なる第1蓄電池及び第2蓄電池を含む。前記電池判別部が前記一の種類の蓄電池の種類を前記第1蓄電池と判別すると、前記劣化推定部は、前記第1蓄電池の放電時の前記電気特性に基づいて、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する。前記電池判別部が前記一の種類の蓄電池の種類を前記第2蓄電池と判別すると、前記劣化推定部は、前記第2蓄電池の放電時の前記電気特性に基づいて、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する。
【0007】
本開示の一態様に係る照明装置は、光源と、充電回路と、点灯回路と、電池判別部と、劣化推定部と、報知部と、を備える。前記充電回路は、常用電源から供給される電力によって複数種類の蓄電池を充電可能である。前記点灯回路は、前記常用電源が停電した場合に、前記複数種類の蓄電池のうちの前記充電回路で充電される一の種類の蓄電池から放電される電力によって前記光源を点灯させる。前記電池判別部は、前記複数種類の蓄電池のうちで前記一の種類の蓄電池の種類を判別する。前記劣化推定部は、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する。前記報知部は、前記劣化推定部が推定する推定値が閾値に達した場合に、前記一の種類の蓄電池が寿命末期である旨を報知する。前記複数種類の蓄電池は、放電時の電気特性が互いに異なる第1蓄電池及び第2蓄電池を含む。前記電池判別部が前記一の種類の蓄電池の種類を前記第1蓄電池と判別すると、前記劣化推定部は、前記一の種類の蓄電池の劣化度の推定を行わない。前記電池判別部が前記一の種類の蓄電池の種類を前記第2蓄電池と判別すると、前記劣化推定部は、前記第2蓄電池の放電時の前記電気特性に基づいて、前記一の種類の蓄電池の劣化度を推定する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、蓄電池を適切な時期に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態1に係る照明装置の分解斜視図である。
【
図2】
図2は、同上の照明装置の第1蓄電池が接続された状態の模擬的なブロック図である。
【
図3】
図3は、同上の照明装置への第1蓄電池の接続状態を説明するための説明図である。
【
図4】
図4は、同上の照明装置の第2蓄電池が接続された状態の模擬的なブロック図である。
【
図5】
図5は、同上の照明装置への第2蓄電池の接続状態を説明するための説明図である。
【
図6】
図6は、同上の照明装置のカバーを外した状態の下面図である。
【
図7】
図7は、同上の照明装置における蓄電池の種類の判別動作を説明するためのフローチャートである。
【
図8】
図8は、同上の照明装置における第1蓄電池の劣化度推定動作を説明するためのフローチャートである。
【
図9】
図9は、同上の照明装置における第1蓄電池の劣化度推定動作を説明するためのグラフである。
【
図10】
図10は、同上の照明装置における第1蓄電池の劣化度推定動作を説明するためのグラフである。
【
図11】
図11は、同上の照明装置における第2蓄電池の劣化度推定動作を説明するためのフローチャートである。
【
図12】
図12は、同上の照明装置における第2蓄電池の劣化度推定動作を説明するためのグラフである。
【
図13】
図13は、同上の照明装置における第2蓄電池の劣化度推定動作を説明するためのグラフである。
【
図14】
図14は、実施形態1の変形例2に係る照明装置の模擬的なブロック図である。
【
図15】
図15は、実施形態1の変形例3に係る照明装置の模擬的なブロック図である。
【
図16】
図16は、変形例4に係る照明装置の模擬的なブロック図である。
【
図17】
図17は、同上の照明装置における蓄電池の種類の判別動作を説明するためのフローチャートである。
【
図18】
図18は、同上の照明装置から蓄電池に印加される電圧の推移を示すグラフである。
【
図19】
図19は、実施形態1の変形例5に係る照明装置の第1蓄電池が接続された状態の模擬的なブロック図である。
【
図20】
図20は、同上の照明装置の第2蓄電池が接続された状態の模擬的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態に係る照明装置100について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態(変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0011】
(実施形態1)
(1)概要
まず、本実施形態に係る照明装置100の概要について
図1~
図5を参照して説明する。
【0012】
照明装置100は、例えば、建物の屋内の天井に設けられた埋込孔に埋め込まれる埋込型の非常灯である。ただし、照明装置100は、埋込型の非常灯に限定されず、天井に直付けされる露出型の非常灯であってもよいし、建物の避難口又は避難口への通路に設置される誘導灯等であってもよい。
【0013】
照明装置100は、
図1、
図2及び
図4に示すように、光源LS1と、充電回路4と、点灯回路8と、電池判別部91と、劣化推定部96と、報知部98と、を備える。
【0014】
充電回路4は、常用電源PS1から供給される電力によって複数種類の蓄電池2を充電可能である。
【0015】
点灯回路8は、常用電源PS1が停電した場合に、複数種類の蓄電池2のうちの充電回路4で充電される一の種類の蓄電池2から放電される電力によって光源LS1を点灯させる。
【0016】
電池判別部91は、複数種類の蓄電池2のうちで一の種類の蓄電池2の種類を判別する。
【0017】
劣化推定部96は、一の種類の蓄電池2の劣化度を推定する。
【0018】
報知部98は、劣化推定部96が推定する推定値が閾値に達した場合に、一の種類の蓄電池2が寿命末期である旨を報知する。
【0019】
複数種類の蓄電池2は、放電時の電気特性が互いに異なる第1蓄電池21(
図2及び
図3参照)及び第2蓄電池22(
図4及び
図5参照)を含む。
【0020】
電池判別部91が一の種類の蓄電池2の種類を第1蓄電池21と判別すると、劣化推定部96は、第1蓄電池21の放電時の電気特性に基づいて、一の種類の蓄電池2の劣化度を推定する。
【0021】
電池判別部91が一の種類の蓄電池2の種類を第2蓄電池22と判別すると、劣化推定部96は、第2蓄電池22の放電時の電気特性に基づいて、一の種類の蓄電池2の劣化度を推定する。
【0022】
ここにおいて、「蓄電池の劣化度」とは、例えば、蓄電池2のSOH(State of Health)である。SOHは、蓄電池2の初期(新品時)の電池容量に対する、蓄電池2の劣化時の電池容量の割合(%)である。一般に、蓄電池2は、充電及び放電のサイクルを繰り返す度に劣化し、SOHが低下する。
【0023】
本開示の構成によると、報知部98が第1蓄電池21又は第2蓄電池22が寿命末期である旨を報知するため、照明装置100のユーザは、第1蓄電池21又は第2蓄電池22が寿命末期であることを知ることができ、第1蓄電池21又は第2蓄電池22を適切な時期に交換することができる。ここでいう「適切な時期」とは、第1蓄電池21又は第2蓄電池22のSOHが例えば60%~70%にある時期である。なお、「適切な時期」は、劣化推定部96が推定する推定値の比較対象である閾値の設定によって変化し得る。
【0024】
(2)照明装置の構成
以下、照明装置100の各構成要素について説明する。
【0025】
照明装置100は、
図1に示すように、光源LS1と、点灯装置1と、本体13と、カバー14と、を備える。
【0026】
(2.1)光源
光源LS1は、点灯装置1から供給される電力によって点灯する。
【0027】
光源LS1は、例えば1つの固体発光素子を有する。例えば、光源LS1は、1つの固体発光素子として1つのLED(Light Emitting Diode)素子を有する。なお、光源LS1は、複数の固体発光素子を有してもよい。また、光源LS1は、固体発光素子としてLEDを有する構成に限定されず、光源LS1は、例えば、有機EL(Organic Electro Luminescence:OEL)、又は、半導体レーザダイオード(Laser Diode:LD)などの他の固体発光素子を有してもよい。
【0028】
(2.2)点灯装置
点灯装置1は、
図2及び
図4に示すように、直流電源回路3と、充電回路4と、電池接続部5と、停電検出回路6と、受信部7と、点灯回路8と、温度検出部12と、制御部9と、記憶部30と、押釦スイッチSW1と、押釦スイッチSW2と、を備える。また、点灯装置1は、蓄電池2を充電時に発光するモニタランプML1を更に備える。
【0029】
ここで、点灯装置1は、
図6に示すように、プリント配線板からなる回路基板15に実装される種々の電子部品(図示せず)及び導体とで直流電源回路3、充電回路4、停電検出回路6、点灯回路8及び制御部9を実現するように構成される。
【0030】
直流電源回路3は、例えば、リンギングチョークコンバータなどの自励型のスイッチング電源回路で構成され、外部電源(例えば、商用の常用電源)PS1から供給される交流電圧を、当該交流電圧の実効値よりも低い直流電圧に変換することが好ましい。なお、直流電源回路3は、力率改善回路(昇圧チョッパ回路)とバックコンバータ(降圧チョッパ回路)とを組み合わせて構成されてもよい。
【0031】
充電回路4は、常用電源PS1から給電されているときに動作し、直流電源回路3から電池ユニット2U(後述する)が有する蓄電池2へ充電電流を流すように構成されることが好ましい。具体的には、充電回路4は定電流回路等を含み、直流電源回路3から供給される直流電流を所定の電流値の充電電流に変換する。ここで、充電回路4は、互いに充電方式の異なる複数種類の蓄電池2を充電可能である。つまり、充電回路4には、複数種類の蓄電池2のうちいずれか一の種類の蓄電池2が電気的に接続される。充電回路4が充電可能な複数種類の蓄電池2は、
図2~
図5に示すように、互いに充電方式の異なる2種類の蓄電池2(第1蓄電池21及び第2蓄電池22)を含む。また、第1蓄電池21及び第2蓄電池22は、放電時の電気特性が互いに異なる。一例として、第1蓄電池21はアルカリ蓄電池である。また、一例として、第2蓄電池22はリチウムイオン電池である。なお、第2蓄電池22は、全固体電池等であってもよい。
【0032】
ここで、電池ユニット2Uは、
図6に示すように、例えば円筒状の蓄電池2と、蓄電池2を収容する筐体20とを有する。
【0033】
電池ユニット2Uは、例えば複数の蓄電池2を有する。複数の蓄電池2は、例えば、軸方向を上下方向とし、径方向に沿って一列に並ぶように筐体20の内部に収容される。また、複数の蓄電池2は筐体20内で電気的に直列に接続されている。上述したように、電池ユニット2Uが有する複数の蓄電池2は、複数の第1蓄電池21又は複数の第2蓄電池22である。
【0034】
充電回路4には、電池接続部5を介して、電池ユニット2Uが電気的に接続される。より詳細には、充電回路4には、
図2~
図5に示すように、電池接続部5を介して、第1蓄電池21及び第2蓄電池22のうちいずれか一の種類の蓄電池2が電気的に接続される。
【0035】
電池接続部5は、複数種類の接続部50を有する。一例として、本実施形態では、複数種類の接続部50は、2種類の接続部50(第1接続部51及び第2接続部52)を有する。2種類の接続部50(第1接続部51及び第2接続部52)は、2種類の蓄電池2(第1蓄電池21及び第2蓄電池22)と各別かつ電気的に接続可能に構成されている。
【0036】
より詳細には、電池接続部5は、
図3及び
図5に示すように、一の負極端子TM1と、複数(本実施形態では2つ)の正極端子(第1正極端子TM2、第2正極端子TM3)と、を有し、負極端子TM1及び第1正極端子TM2が第1接続部51を構成し、負極端子TM1及び第2正極端子TM3が第2接続部52を構成する。つまり、一の負極端子TM1は、第1蓄電池21及び第2蓄電池22の各々の負極211、221を共通して接続可能である。ここで、
図3に示すように、負極端子TM1と負極211とは、例えば、負極端子TM1に接続されたコネクタCN1と、負極211に接続されたコネクタCN2とが接続されることで接続される。また、
図5に示すように、負極端子TM1と負極221とは、例えば、コネクタCN1と、負極221に接続されたコネクタCN3とが接続されることで接続される。
【0037】
また、第1正極端子TM2及び第2正極端子TM3は、第1蓄電池21及び第2蓄電池22の各々の正極212、222が各別かつ電気的に接続可能である。つまり、第1正極端子TM2は、
図3に示すように、第1蓄電池21の正極212が接続可能に構成されている。また、第2正極端子TM3は、
図5に示すように、第2蓄電池22の正極222が接続可能に構成されている。ここで、第1正極端子TM2と正極212とは、例えば、第1正極端子TM2に接続されたコネクタCN4と、正極212に接続されたコネクタCN5とが接続されることで接続される。また、第2正極端子TM3と正極222とは、例えば、第2正極端子TM3に接続されたコネクタCN6と、正極222に接続されたコネクタCN7とが接続されることで接続される。
【0038】
また、第1正極端子TM2は正極222が接続不可能に構成され、第2正極端子TM3は正極212が接続不可能に構成されている。この構成は、例えば、コネクタCN4の形状とコネクタCN5の形状とを一対一に対応させ、コネクタCN6の形状とコネクタCN7の形状とを一対一に対応させることで実現される。これにより、電池接続部5における蓄電池2の誤接続を防止できる。
【0039】
停電検出回路6は、直流電源回路3の出力電圧から常用電源PS1の停電を検出して制御部9に通知するように構成される。
【0040】
モニタランプML1は、充電回路4が蓄電池2を充電している場合に発光する。具体的には、モニタランプML1は、緑色光を放射する発光ダイオードで構成され、充電回路4から蓄電池2に供給される充電電流によって発光する。
【0041】
受信部7は、赤外線を通信媒体とする無線信号を受信し、受信した無線信号から送信フレームを復調して制御部9に渡すように構成される。この無線信号は、点検を行う点検者などによって操作されるワイヤレス送信器から送信される。
【0042】
点検は、法令で定められた期間ごとに実施され、蓄電池2を規定の時間以上放電させて、蓄電池2の劣化の程度を確認することを目的とする。さらに、点検は、後述する点灯回路8を強制的に動作させて、光源LS1が規定の時間以上、点灯状態を維持することを確認することを更なる目的とすることが好ましい。
【0043】
点灯回路8は、常用電源PS1が停電した場合に、蓄電池2から供給される電力によって光源LS1を点灯させる。より詳細には、点灯回路8は、蓄電池2から供給される直流電流を定電流化して光源LS1に供給するように構成されている。
【0044】
温度検出部12は、蓄電池2の温度を検出する。温度検出部12は、例えばサーミスタ等の温度センサを含む。
【0045】
より詳細には、温度検出部12は、蓄電池2の温度に応じて温度が変化する温度検出点P0の温度Tpを検出する。具体的には、温度検出部12は、
図6に示すように、第1温度検出点P1と、第2温度検出点P2と、第3温度検出点P3と、第4温度検出点P4とのうち少なくともいずれか1つの温度検出点P0の温度Tpを検出する。
【0046】
第1温度検出点P1は、蓄電池2の表面上の温度検出点P0である。
【0047】
第2温度検出点P2は、筐体20と蓄電池2との間の温度検出点P0である。具体的には、第2温度検出点P2は、例えば、筐体20と蓄電池2との間の空間内の温度検出点P0である。つまり、第2温度検出点P2における温度Tpは、例えば、筐体20と蓄電池2との間の空間内の雰囲気温度である。なお、第2温度検出点P2における温度Tpは、筐体20の内壁面上の温度であってもよい。ここで、「筐体の内壁面上」は、筐体20の内壁面の表面温度と内壁面近傍との雰囲気温度を含む。
【0048】
第3温度検出点P3は、筐体20の外部の温度検出点P0である。具体的には、第3温度検出点P3は、例えば、筐体20の外部の空間内の温度検出点P0である。つまり、第3温度検出点P3における温度Tpは、例えば、筐体20の外部の空間内の雰囲気温度である。なお、第3温度検出点P3における温度Tpは、筐体20の外壁面上の温度であってもよい。ここで、「筐体の外壁面上」とは、筐体20の外壁面の表面と、外壁面の近傍とを含む。
【0049】
第4温度検出点P4は、充電回路4上の温度検出点P0である。より詳細には、第4温度検出点P4は、例えば、充電回路4を構成する種々の電子部品が実装される回路基板15上の温度検出点P0である。また、第4温度検出点P4は、回路基板15の近傍の温度検出点P0であってもよいし、充電回路4を構成する種々の電子部品の表面上の温度検出点P0であってもよい。なお、温度検出点P0は、第1温度検出点P1~第4温度検出点P4に限定されず、例えば、点灯装置1及び電池ユニット2Uが収容される本体13の内部に設けられてもよいし、本体13の外部に設けられてもよい。
【0050】
制御部9は、常用電源PS1又は蓄電池2から電力を供給されることで動作する。制御部9は、コンピュータシステムで構成されることが好ましい。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御部9としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリにあらかじめ記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む一ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1又は複数の電子回路で構成される。
【0051】
制御部9は、
図2及び
図4に示すように、電池判別部91と、充電制御部92と、点灯制御部93と、劣化推定部96と、比較部97と、報知部98と、閾値設定部95と、を有する。なお、これらは、制御部9によって実現される機能を示しているに過ぎず、必ずしも実体のある構成を示しているわけではない。
【0052】
電池判別部91は、2種類の蓄電池2(第1蓄電池21及び第2蓄電池22)のうちで、電池接続部5を介して点灯装置1に接続されている一の種類の蓄電池2の種類を判別する。詳細には、電池判別部91は、2種類の接続部50(第1接続部51及び第2接続部52)のうちで一の種類の蓄電池2が電気的に接続されている一の種類の接続部50に基づいて、一の種類の蓄電池2の種類を判別する。一例として、電池判別部91は、第1接続部51である負極端子TM1と第1正極端子TM2との間の電圧(第1接続電圧V01)と、第2接続部52である負極端子TM1と第2正極端子TM3との間の電圧(第2接続電圧V02)とを所定の周期で監視している。ここにおいて、電池判別部91は、第1接続電圧V01が所定電圧以上となっている場合に、第1接続部51に第1蓄電池21が接続されていると判定する。つまり、電池判別部91は、点灯装置1に接続されている一の種類の蓄電池2を第1蓄電池21と判別する。また、電池判別部91は、第2接続電圧V02が所定電圧以上となっている場合に、第2接続部52に第2蓄電池22が接続されていると判定する。つまり、電池判別部91は、点灯装置1に接続されている一の種類の蓄電池2を第2蓄電池22と判別する。
【0053】
充電制御部92は、充電回路4を制御して、電池判別部91が判別した一の種類の蓄電池2に応じた充電方式で一の種類の蓄電池2を充電させる。なお、以降の説明において、一の種類の蓄電池2を、単に蓄電池2と表記する場合がある。
【0054】
点灯制御部93は、停電検出回路6が常用電源PS1の停電を検出した場合に、点灯回路8を制御して光源LS1を点灯させる。また、点灯制御部93は、押釦スイッチSW1が押操作された場合、又は、受信部7から送信フレームを受け取った場合、充電回路4を停止させ、かつ、点灯回路8を動作させて点検動作を行うように構成される。ただし、押釦スイッチSW2が押操作された場合は、点灯制御部93は点灯回路8を数秒間動作させた後に点灯回路8を停止させ、充電制御部92が充電回路4を動作させるように構成される。
【0055】
劣化推定部96は、蓄電池2の放電時の電気特性に基づいて、蓄電池2の劣化度(例えばSOH)を推定する。本実施形態では、劣化推定部96は、蓄電池2の放電時の電圧特性に基づいて、蓄電池2のSOHの推定値を求める。つまり、本実施形態では、蓄電池2の放電時の電気特性とは、蓄電池2の放電時の電圧特性である。ここで、蓄電池2が第1蓄電池21である場合、つまり、第1接続部51に第1蓄電池21が接続されている場合、劣化推定部96は、第1蓄電池21の放電中に、第1接続部51である負極端子TM1と第1正極端子TM2との間の第1接続電圧V01を監視する。また、蓄電池2が第2蓄電池22である場合、つまり、第2接続部52に第2蓄電池22が接続されている場合、劣化推定部96は、第2蓄電池22の放電中に、第2接続部52である負極端子TM1と第2正極端子TM3との間の第2接続電圧V02を監視する。なお、劣化推定部96は、蓄電池2の放電時の電流特性等に基づいて、蓄電池2の劣化度を推定してもよい。
【0056】
比較部97は、劣化推定部96が求めたSOHの推定値と予め設定された閾値とを比較し、SOHの推定値が閾値に達しているか否かを判定する。
【0057】
報知部98は、蓄電池2のSOHの推定値が閾値に達した場合に、蓄電池2が寿命末期である旨を報知する。
【0058】
劣化推定部96、比較部97及び報知部98の動作については、「(3.2)劣化度推定動作」において詳細に説明する。
【0059】
閾値設定部95は、温度検出部12の検出結果(蓄電池2の温度の検出結果)に基づいて、閾値を設定する。ここで、上述したように、本実施形態では蓄電池2は、アルカリ蓄電池である第1蓄電池21、又は、リチウムイオン電池である第2蓄電池22である。第1蓄電池21及び第2蓄電池22のSOHの値は、その温度によって変化する。具体的には、第1蓄電池21及び第2蓄電池22のSOHは、常温(例えば5℃~35℃)から著しく高い又は低い場合には低下する傾向がある。なお、第1蓄電池21におけるSOHの温度依存性と、第2蓄電池22におけるSOHの温度依存性は、互いに異なる。
【0060】
したがって、第1蓄電池21の実際の劣化状態を判断するためには、第1蓄電池21が寿命末期であるか否かの判断の基準値である閾値(第1閾値)も、第1蓄電池21の温度に基づいて適切な値に設定される必要がある。具体的には、第1蓄電池21の温度が常温と比較して高い又は低いほど第1閾値は低く設定される。なお、第1閾値と第2閾値とは同じ値に設定されてもよいし、異なる値に設定されてもよい。
【0061】
また、第2蓄電池22の実際の劣化状態を判断するためには、第2蓄電池22が寿命末期であるか否かの判断の基準値である閾値(第2閾値)も、第2蓄電池22の温度に基づいて適切な値に設定される必要がある。具体的には、第2蓄電池22の温度が常温と比較して高い又は低いほど第2閾値は低く設定される。
【0062】
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)のような読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部30は、例えば、蓄電池2の温度(温度検出点P0の温度Tp)に対応した閾値(第1閾値及び第2閾値)の値を記憶する。
【0063】
(2.3)本体及びカバー
本体13は、
図1に示すように、下面が開口した有底筒状に形成される。本体13の内部には点灯装置1及び電池ユニット2Uが収容される。
【0064】
カバー14は、本体13の外径よりも大きい円盤状に形成される。
図1に示すように、本体13内部に点灯装置1及び電池ユニット2Uが収容された状態で、下方から光源LS1及びカバー14を取り付けることにより、照明装置100が組み立てられる。
【0065】
(3)動作例
以下に、本実施形態の照明装置100の動作例について説明する。
【0066】
(3.1)蓄電池判別動作
以下に、電池判別部91による蓄電池2の種類の判別動作について、
図2~
図5及びフローチャートである
図7を参照して説明する。ここで、
図7に示すフローチャートは、蓄電池2の種類の判別動作の一例を示しているに過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
【0067】
まず、電池判別部91は、第1接続電圧V01が所定電圧以上となっているか否かを判定する(ステップS1)。電池判別部91は、第1接続電圧V01が所定電圧以上となっている場合(ステップS1:Yes)に、点灯装置1に接続されている蓄電池2を第1蓄電池21(アルカリ蓄電池)と判別する(ステップS2)。ここで、所定電圧は、例えば、点灯装置1の動作電圧の下限値よりも低い値に設定される。これにより、充電率が低く、出力電圧が点灯装置1の動作電圧の下限値よりも低い蓄電池2が電池接続部5に接続された場合でも、電池判別部91は蓄電池2の種類を判別することができる。
【0068】
また、電池判別部91は、第1接続電圧V01が所定電圧未満であると判定(ステップS1:No)すると、第2接続電圧V02が所定電圧以上か否かを判定する(ステップS3)。なお、電池判別部91は、第2接続電圧V02が所定電圧以上か否かを判定した後に、第1接続電圧V01が所定電圧以上か否かを判定してもよい。
【0069】
電池判別部91は、第2接続電圧V02が所定電圧以上となっている場合(ステップS3:Yes)に、点灯装置1に接続されている蓄電池2を第2蓄電池22(リチウムイオン電池)と判別する(ステップS4)。
【0070】
(3.2)劣化度推定動作例
以下に、蓄電池2の劣化度推定動作の一例について説明する。本実施形態では、蓄電池2の劣化度推定は、上述した点検の実施時に行われるとする。なお、蓄電池2の劣化度推定は、点検の実施時以外に行われてもよい。
【0071】
(3.2.1)第1蓄電池の劣化度推定動作例
以下に、電池判別部91が点灯装置1に接続されている蓄電池2を第1蓄電池21(アルカリ蓄電池)と判定した場合の、劣化度推定動作の一例について
図8~
図10を参照して説明する。ここで、
図8に示すフローチャートは、第1蓄電池21の劣化度推定動作の一例を示しているに過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。また、
図9及び
図10に示すグラフは、第1蓄電池21の放電時の第1接続電圧V01の時間推移を示している。詳細には、
図9及び
図10に示すグラフは、第1蓄電池21が、それぞれ第1劣化状態、第2劣化状態、第3劣化状態及び第4劣化状態にあるときの、放電時の第1接続電圧V01である電圧V1~V4の時間変化を示している。なお、第1劣化状態、第2劣化状態、第3劣化状態及び第4劣化状態は、後者ほど新品状態から劣化が進んだ状態であるとする。
図10は、放電開始直後の電圧V1~V4の時間変化を示している。
図9及び
図10の横軸は、第1蓄電池21の放電開始時からの経過時間を示している。
【0072】
照明装置100の管理者等によって押釦スイッチSW1が押操作されると、光源LS1が規定の時間以上点灯するか否かを確認するための点検が開始される。
【0073】
具体的には、押釦スイッチSW1が押操作されると、温度検出部12によって温度検出点P0の温度Tpが検出される(ステップS5)。
【0074】
閾値設定部95は、温度Tpに対応したSOHの値を記憶部30から読み出して、第1閾値として設定する(ステップS6)。本実施形態では、閾値設定部95は、一例として、温度Tpが常温(例えば5℃~35℃)に対応するSOHの値である65%を第1閾値として設定する。
【0075】
第1閾値の設定が完了すると、点灯制御部93は、第1蓄電池21から供給される電力によって光源LS1を点灯させる。つまり、第1閾値の設定が完了すると、第1蓄電池21から光源LS1への放電が開始される(ステップS7)。
図9及び
図10において、第1蓄電池21から光源LS1への放電が開始される時点を第1時点t1とする。なお第1時点t1は、第1蓄電池21から光源LS1への放電が開始されてから数msec程度経過した時点を含んでもよい。
【0076】
ここで、第1蓄電池21の劣化が進行するにつれて、第1蓄電池21の内部抵抗は上昇する。このため、
図10に示すように、放電を開始した第1時点t1において、第1蓄電池21の内部抵抗に電流が流れることによって、第1蓄電池21が新品時の第1時点t1における電圧Vst1と比較して電圧V1~V4は低下する。具体的には、第1時点t1における電圧V1~V4をV1(t1)、V2(t1)、V3(t1)及びV4(t1)とした場合に、第1降下電圧ΔV1=Vst1-V1(t1)、第2降下電圧ΔV2=Vst1-V2(t1)、第3降下電圧ΔV3=Vst1-V3(t1)及び第4降下電圧ΔV4=Vst1-V4(t1)は後者になるほど大きくなる。
【0077】
劣化推定部96は、電圧特性(第1接続電圧V01)の所定の推定期間Ta(
図9参照)における変化量に基づいて、第1蓄電池21のSOHを推定する。推定期間Taは、第2蓄電池22が放電を開始した第1時点t1から所定時間Tbが経過した第2時点t2までの期間のうち、第1時点t1を含まない期間である。より詳細には、劣化推定部96は、推定期間Taに含まれる第1推定期間Ta1、第2推定期間Ta2、及び第3推定期間Ta3の各々における第1接続電圧V01の単位時間当たりの変化量の絶対値に基づいて、第1蓄電池21のSOHを推定する。ここで、第1推定期間Ta1は、例えば、第1時点t1から5分経過した第3時点t3から、第3時点t3から15分経過した第4時点t4までの期間に設定される。また、第2推定期間Ta2は、例えば、第4時点t4から、第4時点t4から20分経過した第5時点t5までの期間に設定される。また、第3推定期間Ta3は、例えば、第5時点t5から、第5時点t5から10分経過した第2時点t2までの期間に設定される。つまり、本実施形態では所定時間Tbは第1時点t1から第2時点t2までの50分間であり、推定期間Taは第3時点t3から第2時点t2までの45分間である。なお、上記の第1推定期間Ta1、第2推定期間Ta2及び第3推定期間Ta3の長さ、開始時点及び終了時点は一例であり、適宜変更が可能である。
【0078】
第2蓄電池22の放電開始後、劣化推定部96は、第3時点t3における第1接続電圧V01(第1接続電圧V01(t3))の値を取得する(ステップS8)。第1接続電圧V01(t3)の値は、記憶部30に記憶される。
【0079】
その後、劣化推定部96は、第4時点t4における第1接続電圧V01(第1接続電圧V01(t4))の値を取得する(ステップS9)。第1接続電圧V01(t4)の値は、記憶部30に記憶される。
【0080】
劣化推定部96は、第1推定期間Ta1(第3時点t3から第4時点t4までの期間)における第1接続電圧V01の変化量(第1変化量)を算出する(ステップS10)。第1変化量は、例えば、第1接続電圧V01(t4)と第1接続電圧V01(t3)との差の絶対値である。第1変化量の値は記憶部30に記憶される。
【0081】
次に、劣化推定部96は、第5時点t5における第1接続電圧V01(第1接続電圧V01(t5))の値を取得する(ステップS11)。第1接続電圧V01(t5)の値は、記憶部30に記憶される。
【0082】
劣化推定部96は、第2推定期間Ta2(第4時点t4から第5時点t5までの期間)における第1接続電圧V01の変化量(第2変化量)を算出する(ステップS12)。第2変化量は、例えば、第1接続電圧V01(t5)と第1接続電圧V01(t4)との差の絶対値である。第2変化量の値は記憶部30に記憶される。
【0083】
次に劣化推定部96は、第2時点t2における第1接続電圧V01(第1接続電圧V01(t2))の値を取得する(ステップS13)。第1接続電圧V01(t2)の値は、記憶部30に記憶される。
【0084】
劣化推定部96は、第3推定期間Ta3(第5時点t5から第2時点t2までの期間)における第1接続電圧V01の変化量(第3変化量)を算出する(ステップS14)。第3変化量は、例えば、第1接続電圧V01(t2)と第1接続電圧V01(t5)との差の絶対値である。第3変化量の値は記憶部30に記憶される。
【0085】
劣化推定部96は、一例として、第1変化量~第3変化量の比率と、SOHの推定値との関係式(以下、単に関係式と言う。)からSOHの推定値を算出する(ステップS15)。関係式は、予め実験等によって導出されればよい。また、関係式は、例えば、記憶部30に記憶されていればよい。また、SOHの推定値を算出する関係式は、第1変化量~第3変化量とSOHの推定値との関係式であればよく、第1変化量~第3変化量の比率とSOHの推定値との関係式に限定されない。
【0086】
次に、比較部97は、SOHの推定値が第1閾値(本実施形態では例えば65%)に達しているか否かを判定する(ステップS16)。ここで、第1蓄電池21が第1劣化状態、第2劣化状態、第3劣化状態及び第4劣化状態である場合(
図9及び
図10の電圧V1~V4にそれぞれ対応)において、劣化推定部96が算出したSOHの推定値がそれぞれ90%、80%、70%及び60%であったとする。つまり、比較部97は、第1蓄電池21が第1劣化状態、第2劣化状態、第3劣化状態及び第4劣化状態のうちで第4劣化状態にある場合に、SOHの推定値が第1閾値に達していると判定する(ステップS16:Yes)。
【0087】
比較部97が、SOHの推定値が第1閾値に達していると判定すると、報知部98は、第1蓄電池21が寿命末期である旨を報知する(ステップS17)。具体的には、報知部98は、光源LS1を所定のパターンで点灯させることで、第1蓄電池21が寿命末期である旨を報知する。ここで、第1蓄電池21が寿命末期である旨を報知するための所定のパターンは、通常の光源LS1の点灯パターンとは異なる態様であることが好ましい。一例として、光源LS1は、通常時には連続点灯し、第1蓄電池21が寿命末期である旨を報知する場合には点滅する。
【0088】
これにより、ユーザは第1蓄電池21が寿命末期であることを知ることができ、第1蓄電池21を適切な時期に交換することができる。
【0089】
(3.2.2)第2蓄電池の劣化度推定動作例
以下に、電池判別部91が点灯装置1に接続されている蓄電池2を第2蓄電池22(リチウムイオン電池)と判定した場合の、劣化度推定動作の一例について
図11~
図13を参照して説明する。ここで、
図11に示すフローチャートは、第2蓄電池22の劣化度推定動作の一例を示しているに過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。また、
図12及び
図13に示すグラフは、第2蓄電池22の放電時の第2接続電圧V02の時間推移を示している。詳細には、
図12及び
図13に示すグラフは、第2蓄電池22が、それぞれ第1劣化状態、第2劣化状態、第3劣化状態及び第4劣化状態にあるときの、放電時の第2接続電圧V02である電圧V11~V14の時間変化を示している。なお、第1劣化状態、第2劣化状態、第3劣化状態及び第4劣化状態は、後者ほど新品状態から劣化が進んだ状態であるとする。
図13は、放電開始直後の電圧V11~V14の時間変化を示している。
図12及び
図13の横軸は、第2蓄電池22の放電開始時からの経過時間を示している。
【0090】
照明装置100の管理者等によって押釦スイッチSW1が押操作されると、光源LS1が規定の時間以上点灯するか否かを確認するための点検が開始される。
【0091】
具体的には、押釦スイッチSW1が押操作されると、温度検出部12によって温度検出点P0の温度Tpが検出される(ステップS105)。
【0092】
閾値設定部95は、温度Tpに対応したSOHの値を記憶部30から読み出して、第2閾値として設定する(ステップS106)。本実施形態では、閾値設定部95は、一例として、温度Tpが常温(例えば5℃~35℃)に対応するSOHの値である65%を第2閾値として設定する。
【0093】
第2閾値の設定が完了すると、点灯制御部93は、第2蓄電池22から供給される電力によって光源LS1を点灯させる。つまり、第2閾値の設定が完了すると、第2蓄電池22から光源LS1への放電が開始される(ステップS107)。
図12及び
図13において、第2蓄電池22から光源LS1への放電が開始される時点を第1時点t11とする。なお第1時点t11は、第2蓄電池22から光源LS1への放電が開始されてから数msec程度経過した時点を含んでもよい。
【0094】
ここで、第2蓄電池22の劣化が進行するにつれて、第2蓄電池22の内部抵抗は上昇する。このため、
図13に示すように、放電を開始した第1時点t11において、第2蓄電池22の内部抵抗に電流が流れることによって、第2蓄電池22が新品時の第1時点t11における電圧Vst2と比較して電圧V11~V14は低下する。具体的には、第1時点t11における電圧V11~V14をV11(t11)、V12(t11)、V13(t11)及びV14(t11)とした場合に、第1降下電圧ΔV11=Vst2-V11(t11)、第2降下電圧ΔV12=Vst2-V12(t11)、第3降下電圧ΔV13=Vst2-V13(t11)及び第4降下電圧ΔV14=Vst2-V14(t11)は後者になるほど大きくなる。
【0095】
時点t11以降は、電圧V11~V14は、経過時間に対して各々線形に減少していく。リチウムイオン電池においては、電圧V1~V4の線形に減少していくときの変化量は、劣化が進行しているほど大きくなる。
【0096】
劣化推定部96は、電圧特性(第2接続電圧V02)の所定の推定期間Tc(
図12参照)における変化量に基づいて、第2蓄電池22のSOHを推定する。より詳細には、劣化推定部96は、第2接続電圧V02の所定の推定期間Tcにおける単位時間当たりの変化量の絶対値、つまり第2接続電圧V02の傾きの絶対値に基づいて、第2蓄電池22のSOHを推定する。推定期間Tcは、第2蓄電池22が放電を開始した第1時点t11から所定時間Tdが経過した第2時点t12までの期間のうち、第1時点t11を含まない期間である。つまり、劣化推定部96は、第2接続電圧V02が経過時間に対して線形に減少する推定期間Tcにおいて第2蓄電池22のSOHを推定する。これにより、第2蓄電池22の劣化度の推定精度の向上を図ることができる。
【0097】
推定期間Tcは、例えば、第1時点t11から10分経過した第3時点t13から、第1時点t11から所定時間Tdである50分経過した第2時点t12までの40分間に設定されることが好ましい。なお、上記の推定期間Tcの長さ、開始時点及び終了時点は一例であり、適宜変更が可能である。
【0098】
第2蓄電池22の放電開始後、劣化推定部96は、第3時点t13における第2接続電圧V02(第2接続電圧V02(t13))の値を取得する(ステップS108)。第2接続電圧V02(t13)の値は、記憶部30に記憶される。
【0099】
その後、劣化推定部96は、第2時点t12における第2接続電圧V02(第2接続電圧V02(t12))の値を取得する(ステップS109)。第2接続電圧V02(t12)の値は、記憶部30に記憶される。
【0100】
劣化推定部96は、推定期間Tcにおける第2接続電圧V02の傾きの絶対値dV02=(V02(t13)-V02(t12))/(t12-t13)を算出する(ステップS110)。つまり、劣化推定部96は、第2蓄電池22がそれぞれ第1劣化状態、第2劣化状態、第3劣化状態及び第4劣化状態にあるときの点検において、電圧V11~V14の傾きの絶対値dV11~dV14をそれぞれ算出する。
【0101】
劣化推定部96は、傾きの絶対値dV02とSOHの推定値との関係式(以下、単に関係式と言う。)からSOHの推定値を算出する(ステップS111)。関係式は、予め実験等によって導出されればよい。また、関係式は、例えば、記憶部30に記憶されていればよい。
【0102】
次に、比較部97は、SOHの推定値が第2閾値(本実施形態では例えば65%)に達しているか否かを判定する(ステップS112)。ここで、第2蓄電池22が第1劣化状態、第2劣化状態、第3劣化状態及び第4劣化状態である場合(
図12及び
図13の電圧V11~V14にそれぞれ対応)において、劣化推定部96が算出したSOHの推定値がそれぞれ90%、80%、70%及び60%であったとする。つまり、比較部97は、第2蓄電池22が第1劣化状態、第2劣化状態、第3劣化状態及び第4劣化状態のうちで第4劣化状態にある場合に、SOHの推定値が第2閾値に達していると判定する(ステップS112:Yes)。
【0103】
比較部97が、SOHの推定値が第2閾値に達していると判定すると、報知部98は、第2蓄電池22が寿命末期である旨を報知する(ステップS113)。具体的には、報知部98は、光源LS1を所定のパターンで点灯させることで、第2蓄電池22が寿命末期である旨を報知する。ここで、第2蓄電池22が寿命末期である旨を報知するための所定のパターンは、通常の光源LS1の点灯パターンとは異なる態様であることが好ましい。一例として、光源LS1は、通常時には連続点灯し、第2蓄電池22が寿命末期である旨を報知する場合には点滅する。
【0104】
これにより、ユーザは第2蓄電池22が寿命末期であることを知ることができ、第2蓄電池22を適切な時期に交換することができる。
【0105】
(4)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0106】
以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。なお、以下の説明において、上記実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0107】
(4.1)変形例1
上記実施形態では、劣化推定部96は、第1接続電圧V01の所定の推定期間Ta(
図9参照)における変化量に基づいて、第1蓄電池21のSOHを推定している。また、上記実施形態では、劣化推定部96は、第2接続電圧V02の所定の推定期間Tc(
図12参照)における変化量に基づいて、第2蓄電池22のSOHを推定している。
【0108】
一方、本変形例では、劣化推定部96は、第1蓄電池21の放電を開始した第1時点t1(
図9及び
図10参照)の電気特性(例えば電圧特性)に基づいて、第1蓄電池21の劣化度を推定する。以下に詳細を述べる。
【0109】
上述したように、第1蓄電池21の劣化が進行するほど、第1時点t1における第1接続電圧V01(t1)は、新品時の第1時点t1における電圧Vst1と比較して低下する。つまり、時点t1における降下電圧ΔV01=Vst1-V01(t1)が第1蓄電池21の劣化に伴って大きくなる。具体的には、第1時点t1における電圧V1~V4(第1劣化状態~第4劣化状態にそれぞれ対応)をV1(t1)、V2(t1)、V3(t1)及びV4(t1)とした場合に、第1降下電圧ΔV1=Vst1-V1(t1)、第2降下電圧ΔV2=Vst1-V2(t1)、第3降下電圧ΔV3=Vst1-V3(t1)及び第4降下電圧ΔV4=Vst1-V4(t1)は後者になるほど大きくなる。なお、電圧Vst1は第1蓄電池21の交換時等に予め取得しておけばよい。
【0110】
劣化推定部96は、降下電圧ΔV01とSOHの推定値との関係式からSOHの推定値を算出する。関係式は、予め実験等によって導出されればよい。また、関係式は、例えば、記憶部30に記憶されていればよい。なお、劣化推定部96は、電気特性の所定の推定期間Taにおける変化量と、第1時点t1の電気特性との両方に基づいて、第1蓄電池21の劣化度を推定してもよい。
【0111】
また本変形例では、劣化推定部96は、第2蓄電池22の放電を開始した第1時点t11(
図12及び
図13参照)の電気特性(例えば電圧特性)に基づいて、第2蓄電池22の劣化度を推定する。以下に詳細を述べる。
【0112】
上述したように、第2蓄電池22の劣化が進行するほど、第1時点t11における第2接続電圧V02(t11)は、新品時の第1時点t11における電圧Vst2と比較して低下する。つまり、時点t11における降下電圧ΔV02=Vst2-V02(t11)が第2蓄電池22の劣化に伴って大きくなる。具体的には、第1時点t11における電圧V11~V14(第1劣化状態~第4劣化状態にそれぞれ対応)をV11(t11)、V12(t11)、V13(t11)及びV14(t11)とした場合に、第1降下電圧ΔV11=Vst2-V11(t11)、第2降下電圧ΔV12=Vst2-V12(t11)、第3降下電圧ΔV13=Vst2-V13(t11)及び第4降下電圧ΔV14=Vst2-V14(t11)は後者になるほど大きくなる。なお、電圧Vst2は第2蓄電池22の交換時等に予め取得しておけばよい。
【0113】
劣化推定部96は、降下電圧ΔV02とSOHの推定値との関係式からSOHの推定値を算出する。関係式は、予め実験等によって導出されればよい。また、関係式は、例えば、記憶部30に記憶されていればよい。なお、劣化推定部96は、電気特性の所定の推定期間Tcにおける変化量と、第1時点t11の電気特性との両方に基づいて、第2蓄電池22の劣化度を推定してもよい。
【0114】
(4.2)変形例2
本変形例の点灯装置1は、
図14に示すように、表示部40を更に備える。一例として、表示部40は、例えば、LED(Light Emitting Diode)で構成される。この場合、表示部40は、蓄電池2を充電中に発光してもよい。つまり、本変形例において、表示部40は上記実施形態におけるモニタランプML1の機能を備えてもよい。表示部40の発光は、報知部98によって制御される。また、この場合、報知部98は、蓄電池2が寿命末期である旨を、表示部40を所定のパターンで発光させることで報知してもよい。ここで、第2蓄電池22が寿命末期である旨を報知するための所定のパターンは、蓄電池2が充電中の発光パターンとは異なる態様であることが好ましい。一例として、表示部40は、蓄電池2の充電中には連続点灯し、第2蓄電池22が寿命末期である旨を報知する場合には点滅する。
【0115】
また、表示部40は、例えば、液晶ディスプレイであってもよい。この場合、報知部98は、蓄電池2が寿命末期である旨のメッセージを表示部40に表示させることで、蓄電池2が寿命末期である旨を報知してもよい。
【0116】
(4.3)変形例3
報知部98は、蓄電池2が寿命末期である旨を示す信号を外部装置60に送信することで、蓄電池2が寿命末期である旨を報知してもよい。外部装置60は、例えば、照明装置100のユーザが携帯する携帯端末(スマートフォン、タブレット端末及びウェアラブル端末等)である。
【0117】
具体的には、本変形例の点灯装置1は、
図15に示すように、外部装置60と通信可能な通信部70を更に備える。
【0118】
報知部98は、通信部70を介して、外部装置60に蓄電池2が寿命末期である旨を示す信号を送信する。
【0119】
外部装置60は、報知部98から蓄電池2が寿命末期である旨を示す信号を受信すると、蓄電池2が寿命末期である旨を示すメッセージを外部装置60が備える表示部(例えば液晶ディスプレイ)に表示させる。また、外部装置60は、報知部98から蓄電池2が寿命末期である旨を示す信号を受信すると、蓄電池2が寿命末期である旨を示す音声メッセージを外部装置60が備える音声出力部(例えばスピーカー)から出力してもよい。
【0120】
(4.4)変形例4
本変形例の照明装置100(100A)(
図16参照)は、充電回路4が、一の種類の蓄電池2に初期電流を流すことによって一の種類の蓄電池2の充電を開始し、電池判別部91が、初期電流によって充電されるときの一の種類の蓄電池2の電圧特性に基づいて、一の種類の蓄電池2の種類を判別する点で、上記実施形態の照明装置100と相違する。以下、実施形態と同様の構成については共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0121】
照明装置100Aが備える電池接続部5は、例えば、一つの負極端子と、一つの正極端子と、を有する。一つの負極端子には、第1蓄電池21の負極211及び第2蓄電池22の負極221を共通して接続可能である。また、一つの正極端子には、第1蓄電池21の正極212及び第2蓄電池2の正極222を共通して接続可能である。つまり、本実施形態では、充電回路4には、一つの負極端子及び一つの正極端子を介して、第1蓄電池21及び第2蓄電池22のうちいずれか一の種類の蓄電池2が電気的に接続される。また、本実施形態では、電池判別部91は、一つの負極端子と一つの正極端子との間の電圧V0を所定の周期で監視している。
【0122】
以下に、本変形例の照明装置100Aにおける蓄電池2の種類の判別動作例について
図16、フローチャートである
図17及び
図18を参照して説明する。ここで、
図17に示すフローチャートは、蓄電池2の種類の判別動作の一例を示しているに過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。また、
図18に示すグラフは、第1蓄電池21が充電回路4に接続された場合の電圧V0(電圧Va)の推移、及び、第2蓄電池22が充電回路4に接続された場合の電圧V0(電圧Vb)の推移を示している。
図18に示すグラフにおいて、縦軸が電圧Va及び電圧Vbの電圧値を示し、横軸が第1蓄電池21及び第2蓄電池22の充電率を示している。
【0123】
まず、ユーザが電池接続部5に一の種類の蓄電池2を接続すると、充電制御部92は、充電回路4を制御して、一の種類の蓄電池2に初期電流を流すことによって一の種類の蓄電池2の充電を開始する(ステップS11)。なお、本変形例においては、初期電流による充電が開始された時点における一の種類の蓄電池2の充電率は20%未満であるとする。
【0124】
初期電流による一の種類の蓄電池2の充電中に、電池判別部91は、一の種類の蓄電池2の充電状態(例えば充電率)が第1充電状態(例えば20%)となったときの電圧V0の値(第1電圧)を例えば記憶部30に記憶する(ステップS12)。
【0125】
また、電池判別部91は、一の種類の蓄電池2の充電率が、第1充電状態よりも充電が進んだ第2充電状態(例えば80%)となったときの電圧V0の値(第2電圧)を例えば記憶部30に記憶する(ステップS13)。
【0126】
電池判別部91は、一つの種類の蓄電池2の充電率が例えば100%になった場合に、第1電圧と第2電圧との差に基づいて、一の種類の蓄電池2の種類を判別する。
【0127】
より詳細には、電池判別部91は、第1電圧と第2電圧との差が、設定値以上であれば(ステップS14:Yes)、一の蓄電池2の種類を第1蓄電池21と判別する(ステップS15)。
【0128】
また、電池判別部91は、第1電圧と第2電圧との差が、設定値未満であれば(ステップS14:No)、一の蓄電池2の種類を第2蓄電池22と判別する(ステップS16)。
【0129】
ここで、充電率が20%の場合の電圧Va(第1蓄電池21が充電回路4に接続された場合の電圧V0)を第1電圧Va1、充電率が80%の場合の電圧Vaを第2電圧Va2とする。
図18に示すように、第2電圧Va2は第1電圧Va1よりも高い電圧である。また、充電率が20%の場合の電圧Vb(第2蓄電池22が充電回路4に接続された場合の電圧V0)を第1電圧Vb1、充電率が80%の場合の電圧Vbを第2電圧Vb2とする。
図18に示すように、第2電圧Vb2は第1電圧Vb1よりも高い電圧である。
【0130】
図18に示すように、充電率20%から充電率80%までの電圧上昇率は、第2蓄電池22の電圧Vbよりも第1蓄電池21の電圧Vaの方が大きい。つまり、第1電圧Va1と第2電圧Va2との差ΔVaは、第1電圧Vb1と第2電圧Vb2との差ΔVbよりも大きくなる。
【0131】
ここで、電池判別部91による蓄電池2の種類の判別基準となる設定値は、本変形例では、差ΔVbよりも大きく、差ΔVa以下となるような値に設定されている。つまり、一つの蓄電池2の種類が第1蓄電池21である場合は、第1電圧と第2電圧との差は設定値以上となり、一つの蓄電池2の種類が第2蓄電池22である場合は、第1電圧と第2電圧との差は設定値未満となる。
【0132】
(4.5)変形例5
本変形例の照明装置100(100B)(
図19及び
図20参照)は、外部からの操作に応じて状態が切り替わる切替スイッチ10を更に備える点で、上記実施形態の照明装置100と相違する。以下、実施形態と同様の構成については共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0133】
照明装置100Bが備える電池接続部5は、例えば、一つの負極端子と、一つの正極端子と、を有する。一つの負極端子には、第1蓄電池21の負極211及び第2蓄電池22の負極221を共通して接続可能である。また、一つの正極端子には、第1蓄電池21の正極212及び第2蓄電池22の正極222を共通して接続可能である。つまり、本変形例では、充電回路4には、一つの負極端子及び一つの正極端子を介して、第1蓄電池21及び第2蓄電池22のうちいずれか一の種類の蓄電池2が電気的に接続される。
【0134】
上述のように、照明装置100Bは、外部からの操作に応じて状態が切り替わる切替スイッチ10を備える。切替スイッチ10は、一例として、外部から押操作されている場合にオン状態となるモーメンタリ型の押釦スイッチ等を含む。なお、切替スイッチ10は、ディップスイッチ等でもよい。
【0135】
切替スイッチ10は、例えば、点灯装置1において一の種類の蓄電池2(電池ユニット2U)が収容される収容部(図示せず)に設けられる。
【0136】
切替スイッチ10は、第2蓄電池22が筐体20を介して収容部に収容された場合にのみ押操作されるように構成される。以下に、切替スイッチ10の押操作の具体例について説明する。
【0137】
本変形例では、例えば第2蓄電池22に、切替スイッチ10を操作するためのスイッチ操作部11(
図20参照)が設けられる。スイッチ操作部11は、例えば、第2蓄電池22の表面から突出する形状を有する。また、第1蓄電池21には、
図19に示すように、スイッチ操作部11が設けられない。これにより、第2蓄電池22が収容部に収容された場合にのみ、スイッチ操作部11によって切替スイッチ10が押操作される。
【0138】
本変形例の電池判別部91は、切替スイッチ10の状態に基づいて、一の種類の蓄電池2の種類を判別する。具体的には、電池判別部91は、切替スイッチ10が押操作されている状態(オン状態)の場合に、一の種類の蓄電池2を第2蓄電池22であると判別する。また、電池判別部91は、切替スイッチ10が押操作されていない状態(オフ状態)の場合には、一の種類の蓄電池2を第1蓄電池21であると判別する。つまり、電池判別部91は、収容部に第2蓄電池22が収容されている場合に、一の種類の蓄電池2を第2蓄電池22であると判別し、収容部に第2蓄電池22が収容されていない場合に、一の種類の蓄電池2を第1蓄電池21であると判別する。なお、スイッチ操作部11は第1蓄電池21にのみ設けられてもよく、この場合、電池判別部91は、収容部に第1蓄電池21が筐体20を介して収容されている場合に一の種類の蓄電池2を第1蓄電池21であると判別し、収容部に第1蓄電池21が収容されていない場合に一の種類の蓄電池2を第2蓄電池22であると判別すればよい。
【0139】
なお、切替スイッチ10は、ユーザによる手動操作によって状態が切り替わるように構成されてもよい。この場合、ユーザは、点灯装置1に接続する一の蓄電池2の種類に応じて、切替スイッチ10を操作すればよい。手動操作される切替スイッチ10は、例えば、オルタネイト型の押釦スイッチ、ディップスイッチ等を含む。
【0140】
(4.6)その他の変形例
以下、実施形態1のその他の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。また、以下の変形例は、上述の変形例1~5と適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0141】
充電回路4が充電可能な複数種類の蓄電池2は、互いに充電方式の異なる3種類以上の蓄電池2を含んでもよい。
【0142】
電池判別部91は、負極端子TM1と第1正極端子TM2との間の第1接続電圧V01と、負極端子TM1と第2正極端子TM3との間の第2接続電圧V02とのいずれか一方を監視していてもよい。例えば、電池判別部91が第1接続電圧V01のみを監視している場合には、電池判別部91は、第1接続電圧V01が所定電圧以上となっている場合に第1接続部51に第1蓄電池21が接続されていると判定し、第1接続電圧V01が所定電圧未満となっている場合に第2接続部52に第2蓄電池22が接続されていると判定する。また、電池判別部91が第2接続電圧V02のみを監視している場合には、電池判別部91は、第2接続電圧V02が所定電圧以上となっている場合に第2接続部52に第2蓄電池22が接続されていると判定し、第2接続電圧V02が所定電圧未満となっている場合に第1接続部51に第1蓄電池21が接続されていると判定する。
【0143】
電池接続部5は、第1蓄電池21及び第2蓄電池22の各々の負極211、221が各別かつ電気的に接続可能な2つの負極端子を有してもよい。この場合、2つの負極端子のうちの一方と第1正極端子TM2とが第1接続部51を構成し、2つの負極端子のうちの他方と第2正極端子TM3とが第2接続部52を構成すればよい。
【0144】
(実施形態2) 以下、実施形態2に係る照明装置100について説明する。実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、実施形態1の各変形例は、実施形態2にも適宜適用されてもよい。
【0145】
照明装置100は、光源LS1と、充電回路4と、点灯回路8と、電池判別部91と、劣化推定部96と、報知部98と、を備える。
【0146】
充電回路4は、常用電源PS1から供給される電力によって複数種類の蓄電池2を充電可能である。
【0147】
点灯回路8は、常用電源PS1が停電した場合に、複数種類の蓄電池2のうちの充電回路4で充電される一の種類の蓄電池2から放電される電力によって光源LS1を点灯させる。
【0148】
電池判別部91は、複数種類の蓄電池2のうちで一の種類の蓄電池2の種類を判別する。
【0149】
劣化推定部96は、一の種類の蓄電池2の劣化度を推定する。
【0150】
報知部98は、劣化推定部96が推定する推定値が閾値に達した場合に、一の種類の蓄電池2が寿命末期である旨を報知する。
【0151】
複数種類の蓄電池2は、放電時の電気特性が互いに異なる第1蓄電池21及び第2蓄電池22を含む。
【0152】
電池判別部91が一の種類の蓄電池2の種類を第1蓄電池21と判別すると、劣化推定部96は、一の種類の蓄電池2の劣化度の推定を行わない。
【0153】
電池判別部91が一の種類の蓄電池2の種類を第2蓄電池22と判別すると、劣化推定部96は、第2蓄電池22の放電時の電気特性に基づいて、一の種類の蓄電池2の劣化度を推定する。
【0154】
つまり、実施形態2の照明装置100は、電池判別部91が一の種類の蓄電池2の種類を第1蓄電池21と判別すると、劣化推定部96が一の種類の蓄電池2の劣化度の推定を行わない点で実施形態1の照明装置100と異なる。
【0155】
上記の構成によれば、一の種類の蓄電池2の種類が第1蓄電池21である場合は、劣化推定部96が一の種類の蓄電池2の劣化度の推定を行わないため、点灯装置1における消費電力を低減することができる。また、一の種類の蓄電池2の種類が第2蓄電池22である場合は、照明装置100のユーザは、第2蓄電池22が寿命末期であることを知ることができ、第2蓄電池22を適切な時期に交換することができる。
【0156】
(5)まとめ
以上述べたように、第1の態様に係る照明装置(100)は、光源(LS1)と、充電回路(4)と、点灯回路(8)と、電池判別部(91)と、劣化推定部(96)と、報知部(98)と、を備える。充電回路(4)は、常用電源(PS1)から供給される電力によって複数種類の蓄電池(2)を充電可能である。点灯回路(8)は、常用電源(PS1)が停電した場合に、複数種類の蓄電池(2)のうちの充電回路(4)で充電される一の種類の蓄電池(2)から放電される電力によって光源(LS1)を点灯させる。電池判別部(91)は、複数種類の蓄電池(2)のうちで一の種類の蓄電池(2)の種類を判別する。劣化推定部(96)は、一の種類の蓄電池(2)の劣化度を推定する。報知部(98)は、劣化推定部(96)が推定する推定値が閾値に達した場合に、一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を報知する。複数種類の蓄電池(2)は、放電時の電気特性が互いに異なる第1蓄電池(21)及び第2蓄電池(22)を含む。電池判別部(91)が一の種類の蓄電池(2)の種類を第1蓄電池(21)と判別すると、劣化推定部(96)は、第1蓄電池(21)の放電時の電気特性に基づいて、一の種類の蓄電池(2)の劣化度を推定する。電池判別部(91)が一の種類の蓄電池(2)の種類を第2蓄電池(22)と判別すると、劣化推定部(96)は、第2蓄電池(22)の放電時の電気特性に基づいて、一の種類の蓄電池(2)の劣化度を推定する。
【0157】
この態様によれば、照明装置(100)のユーザは、第1蓄電池(21)又は第2蓄電池(22)が寿命末期であることを知ることができ、第1蓄電池(21)又は第2蓄電池(22)を適切な時期に交換することができる。
【0158】
第2の態様に係る照明装置(100)は、光源(LS1)と、充電回路(4)と、点灯回路(8)と、電池判別部(91)と、劣化推定部(96)と、報知部(98)と、を備える。充電回路(4)は、常用電源(PS1)から供給される電力によって複数種類の蓄電池(2)を充電可能である。点灯回路(8)は、常用電源(PS1)が停電した場合に、複数種類の蓄電池(2)のうちの充電回路(4)で充電される一の種類の蓄電池(2)から放電される電力によって光源(LS1)を点灯させる。電池判別部(91)は、複数種類の蓄電池(2)のうちで一の種類の蓄電池(2)の種類を判別する。劣化推定部(96)は、一の種類の蓄電池(2)の劣化度を推定する。報知部(98)は、劣化推定部(96)が推定する推定値が閾値に達した場合に、一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を報知する。複数種類の蓄電池(2)は、放電時の電気特性が互いに異なる第1蓄電池(21)及び第2蓄電池(22)を含む。電池判別部(91)が一の種類の蓄電池(2)の種類を第1蓄電池(21)と判別すると、劣化推定部(96)は、一の種類の蓄電池(2)の劣化度の推定を行わない。電池判別部(91)が一の種類の蓄電池(2)の種類を第2蓄電池(22)と判別すると、劣化推定部(96)は、第2蓄電池(22)の放電時の電気特性に基づいて、一の種類の蓄電池(2)の劣化度を推定する。
【0159】
この態様によれば、一の種類の蓄電池(2)の種類が第1蓄電池(21)である場合は、劣化推定部(96)が一の種類の蓄電池(2)の劣化度の推定を行わないため、点灯装置(1)における消費電力を低減することができる。また、一の種類の蓄電池(2)の種類が第2蓄電池(22)である場合は、照明装置(100)のユーザは、第2蓄電池(22)が寿命末期であることを知ることができ、第2蓄電池(22)を適切な時期に交換することができる。
【0160】
第3の態様に係る照明装置(100)では、第1又は第2の態様において、第1蓄電池(21)は、アルカリ蓄電池であり、第2蓄電池(22)は、リチウムイオン電池である。
【0161】
この態様によれば、照明装置(100)の汎用性の向上を図ることができる。
【0162】
第4の態様に係る照明装置(100)では、第1~第3のいずれかの態様において、電気特性は、電圧特性である。
【0163】
この態様によれば、電気特性の測定が容易となる。
【0164】
第5の態様に係る照明装置(100)では、第1~第4のいずれかの態様において、劣化推定部(96)は、電気特性の所定の推定期間(Ta、Tc)における変化量に基づいて、一の種類の蓄電池(2)の劣化度を推定する。
【0165】
この態様によれば、一の種類の蓄電池(2)の劣化度の推定精度を向上することができる。
【0166】
第6の態様に係る照明装置(100)では、第5の態様において、推定期間(Ta、Tc)は、一の種類の蓄電池(2)が放電を開始した第1時点(t1、t11)から所定時間(Tb、Td)が経過した第2時点(t2、t12)までの期間のうち、第1時点(t1、t11)を含まない期間である。
【0167】
この態様によれば、一の種類の蓄電池(2)の劣化度の推定精度を向上することができる。
【0168】
第7の態様に係る照明装置(100)では、第1~第6のいずれかの態様において、劣化推定部(96)は、一の種類の蓄電池(2)の放電を開始した時点の電気特性に基づいて、一の種類の蓄電池(2)の劣化度を推定する。
【0169】
この態様によれば、一の種類の蓄電池(2)の劣化度の推定精度を向上することができる。
【0170】
第8の態様に係る照明装置(100)では、第1~第7のいずれかの態様において、報知部(98)は、光源(LS1)を所定のパターンで点灯させることで、一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を報知する。
【0171】
この態様によれば、非常用の光源(LS1)を報知に利用することができ、照明装置(100)の構造を簡易化することができる。
【0172】
第9の態様に係る照明装置(100)は、第1~第8のいずれかの態様において、充電回路(4)が一の種類の蓄電池(2)を充電している場合に発光するモニタランプ(ML1)を更に備える。報知部(98)は、モニタランプ(ML1)を所定のパターンで発光させることで、一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を報知する。
【0173】
この態様によれば、モニタランプ(ML1)を報知に利用することができ、照明装置(100)の構造を簡易化することができる。
【0174】
第10の態様に係る照明装置(100)は、第1~第9のいずれかの態様において、表示部(40)を更に備える。報知部(98)は、表示部(40)に一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を表示させることで、一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を報知する。
【0175】
この態様によれば、照明装置(100)のユーザに一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を伝達できる可能性を向上することができる。
【0176】
第11の態様に係る照明装置(100)では、第1~第10のいずれかの態様において、報知部(98)は、一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を示す信号を外部装置(60)に送信することで、一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を報知する。
【0177】
この態様によれば、照明装置(100)のユーザに一の種類の蓄電池(2)が寿命末期である旨を伝達できる可能性を向上することができる。
【0178】
第12の態様に係る照明装置(100)は、第1~第11のいずれかの態様において、一の種類の蓄電池(2)の温度(Tp)を検出する温度検出部(12)と、温度検出部(12)の検出結果に基づいて、閾値を設定する閾値設定部(95)と、を更に備える。
【0179】
この態様によれば、温度(Tp)に応じて変化する一の種類の蓄電池(2)の劣化度に対応した適切な閾値を設定することができる。
【0180】
なお、第3~第12の態様は照明装置(100)に必須の構成ではなく、適宜省略が可能である。
【符号の説明】
【0181】
2 蓄電池
4 充電回路
8 点灯回路
12 温度検出部
21 第1蓄電池
22 第2蓄電池
40 表示部
60 外部装置
91 電池判別部
95 閾値設定部
96 劣化推定部
98 報知部
100 照明装置
LS1 光源
ML1 モニタランプ
PS1 常用電源
t1、t11 第1時点
t2、t12 第2時点
Ta、Tc 推定期間
Tb、Td 所定時間
Tp 温度