(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012268
(43)【公開日】2024-01-30
(54)【発明の名称】ギャレーカートを固定するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B64D 11/04 20060101AFI20240123BHJP
【FI】
B64D11/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023115736
(22)【出願日】2023-07-14
(31)【優先権主張番号】17/813,119
(32)【優先日】2022-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ミルズ, クリストファー ジェー.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】民間航空機などのビークルの収容区画内にギャレーカートを固定して安定させるためのシステムを提供する。
【解決手段】ビークルの内部キャビン内の収容区画(100)内に1以上のギャレーカートを固定して安定させるためのシステム及び方法が、収容区画(100)の1以上の表面に固定されるように構成された1以上のダンパー(202)を含む。1以上のダンパー(202)は、1以上のダンパー(202)と収容区画(100)の1以上の他の表面との間で、1以上のギャレーカートを安定させるために、1以上のギャレーカートにバネ力を加えるように構成されている。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークルの内部キャビン(30)内の収容区画(100)内に1以上のギャレーカート(112、113)を固定して安定させるためのシステム(200)であって、
前記収容区画(100)の1以上の表面に固定されるように構成された1以上のダンパー(202)を備え、前記1以上のダンパー(202)は、前記1以上のダンパー(202)と前記収容区画(100)の1以上の他の表面との間で、前記1以上のギャレーカート(112、113)を安定させるために、前記1以上のギャレーカート(112、113)にバネ力を加えるように構成されている、システム(200)。
【請求項2】
前記1以上のダンパー(202)は、前記収容区画(100)の上壁(107)に固定されるように構成された中央仕切りに固定されている、請求項1に記載のシステム(200)。
【請求項3】
前記1以上のダンパー(202)は、
前記中央仕切りの第1の側面(134)上の第1のダンパー(202)、及び
前記中央仕切りの第2の側面(136)上の第2のダンパー(202)を含む、請求項2に記載のシステム(200)。
【請求項4】
前記1以上のダンパー(202)は、
前記中央仕切りの第1の側面(134)上の第1の組の3つのダンパー(202)、及び
前記中央仕切りの第2の側面(136)上の第2の組の3つのダンパー(202)を含む、請求項2に記載のシステム(200)。
【請求項5】
前記1以上のダンパー(202)は、
前接触部材(204)、
前記前接触部材(204)に結合されたバネビーム(208)、及び
前記バネビーム(208)に結合された後接触パッド(210)を備える、請求項1に記載のシステム(200)。
【請求項6】
前記前接触部材(204)は、前記収容区画(100)の中に前記1以上のギャレーカート(112、113)を自動的に導くように構成された鈍いノーズ(214)を含む、請求項5に記載のシステム(200)。
【請求項7】
前記バネビーム(208)は、平坦な可撓性の本体(230)を含む、請求項5に記載のシステム(200)。
【請求項8】
前記バネビーム(208)は、ステンレス鋼で形成されている、請求項5に記載のシステム(200)。
【請求項9】
前記バネビーム(208)は、
前記前接触部材(204)に固定された前部、
前記前部から後ろ向きに延在する露出された中間部、及び
前記後接触パッド(210)に固定された後端部を備える、請求項5に記載のシステム(200)。
【請求項10】
前記後接触パッド(210)は、
後ろ向きに角度が付けられた前面、及び
前記後ろ向きに角度が付けられた前面から後ろ向きに延在する丸みを付けられた側方接触面を備える、請求項5に記載のシステム(200)。
【請求項11】
ビークルの内部キャビン(30)内の収容区画(100)内に1以上のギャレーカート(112、113)を固定して安定させるための方法であって、
前記収容区画(100)の1以上の表面に1以上のダンパー(202)を固定することを含み、前記1以上のダンパー(202)は、前記1以上のダンパー(202)と前記収容区画(100)の1以上の他の表面との間で、前記1以上のギャレーカート(112、113)を安定させるために、前記1以上のギャレーカート(112、113)にバネ力を加えるように構成されている、方法。
【請求項12】
前記固定することは、前記収容区画(100)の上壁(107)に固定された中央仕切りに前記1以上のダンパー(202)を固定することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1以上のダンパー(202)は、
前接触部材(204)、
前記前接触部材(204)に結合されたバネビーム(208)、及び
前記バネビーム(208)に結合された後接触パッド(210)を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
ビークルであって、
内部キャビン(30)、
前記内部キャビン(30)内の収容区画(100)であって、1以上のギャレーカート(112、113)を保持するように構成された収容区画(100)、及び
前記収容区画(100)内に前記1以上のギャレーカート(112、113)を固定して安定させるためのシステム(200)を備え、前記システム(200)は、
前記収容区画(100)の1以上の表面に固定されるように構成された1以上のダンパー(202)を備え、前記1以上のダンパー(202)は、前記1以上のダンパー(202)と前記収容区画(100)の1以上の他の表面との間で、前記1以上のギャレーカート(112、113)を安定させるために、前記1以上のギャレーカート(112、113)にバネ力を加えるように構成されている、ビークル。
【請求項15】
前記1以上のダンパー(202)は、前記収容区画(100)の上壁(107)に固定された中央仕切りに固定されている、請求項14に記載のビークル。
【請求項16】
前記1以上のダンパー(202)は、
前記中央仕切りの第1の側面(134)上の第1のダンパー(202)、及び
前記中央仕切りの第2の側面(136)上の第2のダンパー(202)を含む、請求項15に記載のビークル。
【請求項17】
前記1以上のダンパー(202)は、
前記中央仕切りの第1の側面(134)上の第1の組の3つのダンパー(202)、及び
前記中央仕切りの第2の側面(136)上の第2の組の3つのダンパー(202)を含む、請求項15に記載のビークル。
【請求項18】
前記1以上のダンパー(202)は、
前記収容区画(100)の中に前記1以上のギャレーカート(112、113)を自動的に導くように構成された鈍いノーズ(214)を含む前接触部材(204)、
前記前接触部材(204)に結合されたバネビーム(208)であって、平坦な可撓性の本体(230)を含むバネビーム(208)、及び
前記バネビーム(208)に結合された後接触パッド(210)であって、後ろ向きに角度が付けられた前面と、前記後ろ向きに角度が付けられた前面から後向きに延在する丸みを付けられた側方接触面とを含む後接触パッド(210)を備える、請求項14に記載のビークル。
【請求項19】
前記バネビーム(208)は、ステンレス鋼で形成されている、請求項18に記載のビークル。
【請求項20】
前記バネビーム(208)は、
前記前接触部材(204)に固定された前部、
前記前部から後ろ向きに延在する露出された中間部、及び
前記後接触パッド(210)に固定された後端部を更に備える、請求項18に記載のビークル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施例は、広くは、民間航空機などのビークルの収容区画内にギャレーカートを固定して安定させるためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 様々な種類の航空機が、様々な場所の間で乗客及び貨物を輸送するために使用されている。民間航空機は、しばしば、1以上のギャレーを含む。ギャレーカートが、ギャレーから出し入れされる。ギャレーカートは、食品、飲料、及び任意選択的にゴミを入れるように構成されている。ギャレーカートは、ギャレー内に格納されるが、クローゼットや頭上の乗務員休憩エリア用の入口エンクロージャなどの、他の適切に準備された航空機モニュメントにも格納され得る。
【0003】
[0003] ギャレーカートは、収容区画内に保持される。該区画は、通常、ギャレーカートよりも大きくて、ギャレーカートの寸法の変動を可能にし、ギャレーカートの区画の中への出し入れを容易にする。該区画は、通常、ギャレーカートや区画の表面に対する損傷を防止するために、耐久性のある摩擦面を含む。該摩擦面は、概して、耐久性があり且つ容易に洗浄できる素材で作られている。したがって、摩擦面は、通常、ナイロン又は他の同様なプラスチックなどの硬い材料で作られている。
【0004】
[0004] ギャレーカートと摩擦面との間の余分な空間と、飛行中の航空機の振動及び動きとの組み合わせは、好ましくない及び/又は特定の規制要件が許可するよりも高い可能性のある騒音の発生をもたらし得る。民間航空機のほとんどのエリアでは、一般の客室向けの、及びまた乗務員休憩エリアなどの安らげる環境を提供するように構成された航空機のエリア向けの、騒音目標値が設定されている。乗務員休憩エリアは、通常、概して騒音レベルの要件を満たしており、特に、侵入的で要求される周囲騒音レベルよりも高い騒音イベントについてはそうである。上述されたように騒音を生成し得るギャレーカート収容エリアを含む乗務員休憩エリアは、米国連邦航空局(FAA)が公布しているような、騒音に関する特定の規制に不適合となり得る。
【発明の概要】
【0005】
[0005] ビークルの内部キャビン内の区画内にギャレーカートを固定するためのシステム及び方法が必要とされている。更に、区画内のギャレーカートによって生成される騒音の可能性を消去し、最小化し、又は低減させるためのシステム及び方法が必要とされている。
【0006】
[0006] このようなニーズを念頭に置いて、本開示の特定の実施例は、ビークルの内部キャビン内の収容区画内に1以上のギャレーカートを固定して安定させるためのシステムを提供する。該システムは、収容区画の1以上の表面に固定されるように構成された1以上のダンパーを含む。1以上のダンパーは、該1以上のダンパーと収容区画の1以上の他の表面との間で1以上のギャレーカートを安定させるために、1以上のギャレーカートにパネ力を加えるように構成されている。
【0007】
[0007] 少なくとも1つの実施例では、1以上のダンパーが、収容区画の上壁に固定されるように構成された中央仕切りに固定されている。例えば、1以上のダンパーは、中央仕切りの第1の側面上の第1のダンパー、及び中央仕切りの第2の側面上の第2のダンパーを含む。更なる一実施例として、1以上のダンパーは、中央仕切りの第1の側面上の第1の組の3つのダンパー、及び中央仕切りの第2の側面上の第2の組の3つのダンパーを含む。
【0008】
[0008] 少なくとも1つの実施例では、1以上のダンパーが、前接触部材、前接触部材に結合されたバネビーム、及びバネビームに結合された後接触パッドを含む。
【0009】
[0009] 少なくとも1つの実施例では、前接触部材が、収容区画の中に1以上のギャレーカートを自動的に導くように構成された鈍いノーズ(blunted nose)を含む。
【0010】
[0010] 少なくとも1つの実施例では、バネビームが、平坦な可撓性の本体を含む。バネビームは、ステンレス鋼で形成され得る。少なくとも1つの実施例では、バネビームが、前接触部材に固定された前部、前部から後ろ向きに延在する露出された中間部、及び後接触パッドに固定された後端部を含む。
【0011】
[0011] 少なくとも1つの実施例では、後接触パッドが、後ろ向きに角度が付けられた前面、及び後ろ向きに角度が付けられた前面から後ろ向きに延在する丸みを付けられた側方接触面を含む。
【0012】
[0012] 本開示の特定の実施例は、ビークルの内部キャビン内の収容区画内に1以上のギャレーカートを固定して安定させるための方法を提供する。該方法は、収容区画の1以上の表面に1以上のダンパーを固定することを含む。その場合、1以上のダンパーは、該1以上のダンパーと収容区画の1以上の他の表面との間で1以上のギャレーカートを安定させるために、1以上のギャレーカートにバネ力を加えるように構成されている。
【0013】
[0013] 本開示の特定の実施例は、内部キャビンを含むビークルを提供する。収容区画が、内部キャビン内にある。収容区画は、1以上のギャレーカートを保持するように構成されている。ビークルはまた、本明細書で説明されるように、収容区画内に1以上のギャレーカートを固定して安定させるためのシステムも含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2A】[0015] 航空機の内部キャビンの上面図を示す。
【
図2B】[0016] 航空機の内部キャビンの上面図を示す。
【
図3】[0017] 収容区画の前面斜視図を示す。
【
図4】[0018] 2つのギャレーカートを保持する収容区画の前面斜視図を示す。
【
図5】[0019] 収容区画内に1以上のギャレーカートを固定するためのシステムの斜視側面図を示す。
【
図7】[0021] 1以上のギャレーカートを固定するためのシステムを含む収容区画の内部斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0022] 上記の概要、ならびに特定の実施例の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むことによってより良く理解されるだろう。本明細書で使用される「一(a)」又は「1つの(an)」に続く単数形の要素又はステップは、複数の当該要素又はステップを必ずしも除外しないと理解されたい。なお、「一実施例」に言及する際には、本明細書に記載の特徴が組み込まれた追加の実施例の存在が除外されるという解釈は意図していない。更に、特定の条件を有する1以上の要素を「含む、備える(comprising)」又は「有する(having)」実施例は、(そうではないと明示的に述べられていない限り、)かかる条件を有しない追加の要素を含み得る。
【0016】
[0023] 本開示の複数の実施例は、ビークルの内部キャビン内などの区画内にギャレーカートを固定するためのシステム及び方法を提供する。該システム及び方法は、区画内のギャレーカートによって生成される潜在的な騒音を消去し、最小化し、又はさもなければ低減させる。
【0017】
[0024] 少なくとも1つの実施例では、システムが、航空機の飛行中などに、収容区画に対してギャレーカートを適所に保持するための、ナイロン接触フィーチャを有する板バネを含む。該システムは、客室乗務員手順に何らのステップも追加しないという点で受動的なものである。該システムはまた、容易に洗浄可能であり、それによって、米国食品医薬品局(FDA)の洗浄性要件を満たしている。更に、該システムは、耐久性があり(例えば、平坦な板バネ)、収容区画からのギャレーカートの出し入れを妨げない。
【0018】
[0025] 本明細書で説明されるように、該システム及び方法は、予め荷重を加え
、それにより、通常の飛行条件下においてカートを側部バンパーに押し付けた状態で維持することによって、ギャレーカートによって生成されるガタガタや他のそのような騒音を低減させる。ギャレーカートは、ナイロンの表面にのみ接触してよい。該システム及び方法は、オペレータによるカートの引き出し/押し込み力を著しく増加させない。
【0019】
[0026]
図1は、本開示の一実施例による航空機10の前面斜視図を示す。航空機10は、例えば、2つのターボファンエンジン14を含み得る推進システム12を含む。任意選択的に、推進システム12は、図示されるより多くのエンジン14を含み得る。エンジン14は、航空機10の主翼16によって担持されている。他の複数の実施例では、エンジン14が、胴体18及び/又は尾部20によって担持され得る。尾部20はまた、水平安定板22及び垂直安定板24も含み得る。
【0020】
[0027] 航空機10の胴体18は、内部キャビンを画定し、この内部キャビンは、天井及び床に接続する内部側壁パネルによって画定され得る。内部キャビンは、フライトデッキ又はコックピット、1以上の作業区域(例えば、ギャレー、乗務員の手荷物エリアなど)、1以上の乗客区域(例えば、ファーストクラス、ビジネスクラス、及びエコノミークラス)などを含み得る。頭上荷物箱アセンブリは、内部キャビンの全体に配置され得る。
【0021】
[0028] 代替的に、航空機の代わりに、本開示の複数の実施例は、自動車、バス、機関車/列車、船舶、宇宙船などの、様々な他のビークルと共に使用されてよい。また、本開示の複数の実施例は、住居用及び/又は商業用の建物などの固定構造物内でも使用され得る。
【0022】
[0029]
図2Aは、本開示の一実施例による航空機の内部キャビン30の上面図を示す。内部キャビン30は、航空機の胴体32内にあり得る。例えば、1以上の胴体壁が、内部キャビン30の内部を画定し得る。内部キャビン30の内部は、天井及び床に接続する側壁パネルによって画定される。側壁パネルは、天井セグメントに接続する側部セグメントを含む。側部セグメントは側壁部分を画定し、一方で、天井セグメントは、内部キャビン30内の天井の少なくとも一部分を画定する。
【0023】
[0030] 内部キャビン30には、前方区域33、ファーストクラス区域34、ビジネスクラス区域36、前方ギャレーステーション38、拡張されたエコノミー又はコーチ区域40、標準のエコノミー又はコーチ区域42、複数の化粧室とギャレーステーションとを含み得る後方区域44を含む、複数の区域が含まれる。内部キャビン30には、図示されているよりも多数又は少数の区域が含まれ得ることを理解されたい。例えば、内部キャビン30には、ファーストクラス区域が含まれなくてもよく、図示したものよりも更に多くの又は少ないギャレーステーションが含まれてよい。区域の各々は、キャビン遷移エリア46によって分離されてよい。
【0024】
[0031]
図2Aで示されているように、内部キャビン30は、後方区域44につながる2つの通路50及び52を含む。任意選択的に、内部キャビン30は、図示されているよりも少数又は多数の通路を有し得る。例えば、内部キャビン30は、後方区域44につながる内部キャビン30の中央を通って延在する単一の通路を含み得る。シートアセンブリ90が、キャビン30内全体に配置されている。シートアセンブリ90は、列91として配置されてよい。
【0025】
[0032]
図2Bは、本開示の一実施例による航空機の内部キャビン80の上面図を示す。内部キャビン80は、航空機の胴体81内にあり得る。例えば、1以上の胴体壁が、内部キャビン80の内部を画定してよい。内部キャビン80は、乗客席アセンブリ90を有するメインキャビン82と、メインキャビン82の後ろの後方区域85とを含む、複数の区域を含む。内部キャビン80には、図示したものよりも多くの又は少ない区域が含まれてよいことを理解すべきである。
【0026】
[0033] 内部キャビン80には、後方区域85につながる単一の通路84が含まれ得る。単一の通路84は、内部キャビン80の中央を通って延在し、後方区域85につながり得る。例えば、単一の通路84は、内部キャビン80の中央縦断面と同軸になるように位置合わせされ得る。
【0027】
[0034]
図3は、本開示の一実施例による区画100の前面斜視図を示す。収容区画100は、本明細書で説明されるように、1以上のギャレーカートを受容して保持するように構成されている。収容区画100は、ギャレーステーションの一部分やクローゼットなどのモニュメント102内に形成され得る。収容区画100は、ビークルの内部キャビン内に配置されている。例えば、収容区画100は、
図2Aの内部キャビン30又は
図2Bの内部キャビン80内にある。少なくとも1つの実施例では、収容区画100が、
図2Aで示されているギャレーステーション38などのビークルのギャレー又はギャレーステーション内にある。
【0028】
[0035] 収容区画100は、後壁106に接続された側壁104を含む。後壁106は、側壁104と上壁107とに直交し得る。収容区画100は、開いた前面108を含み得る。任意選択的に、収容区画100は、移動可能な前面ドアを含み得る。内部チャンバ110が、側壁104と、後壁106と、上壁107との間で画定される。開いた前面108は、内部チャンバ110の中に通じている。
【0029】
[0036]
図4は、2つのギャレーカート112及び113を保持している収容区画100の前面斜視図を示す。
図3及び
図4を参照すると、側壁104の内面114は、後壁106に向かって延在するバンパー116を含み得る。バンパー116は、耐久性のある材料で形成されている。例えば、バンパー116は、射出成形ナイロンなどのプラスチックで形成され得る。中央仕切り118が、上壁107の内面120から下向きに延在する。中央仕切り118は、収容区画100を第1の保持エリア122と第2の保持エリア124とに分割するように構成されている。第1の保持エリア122は、ギャレーカート112を保持するように構成され、第2の保持エリア124は、ギャレーカート113を保持するように構成されている。
【0030】
[0037]
図5は、本開示の一実施例による、収容区画100(
図3及び
図4で示されている)内に1以上のギャレーカート(
図4で示されているギャレーカート112及び113など)を固定するためのシステム200の斜視側面図を示す。システム200は、複数のダンパー202を含む。図示されているように、少なくとも1つの実施例では、システム200が、6つのダンパー202を含み得る。任意選択的に、システム200は、図示されているよりも多くの又は少ないダンパー202を含み得る。少なくとも1つの実施例では、システム200が単一のダンパー202を含み得る。
【0031】
[0038]
図3~
図5を参照すると、少なくとも1つの実施例では、システム200が、中央仕切り118に固定されたダンパー202を含む。中央仕切り118は、上壁107の長さ全体にわたって延在してよい。任意選択的に、中央仕切り118は、上壁107の長さ全体よりも短く延在し得る。中央仕切り118は、1以上のファスナや接着剤などを介して、上壁107の内面120に固定されるように構成された上側フランジ130を含む。中央フィン132が、上側フランジ130から下向きに延在する。中央フィン132は、第1の側面134と反対側の第2の側面136とを有する。
【0032】
[0039] 少なくとも1つの実施例では、3つの規則的に間隔を空けられたダンパー202が、中央フィン132の第1の側面134に固定され、3つの規則的に間隔を空けられたダンパー202が、中央フィン132の第2の側面136に固定されている。例えば、システム200は、中央仕切り118の第1の側面134上の第1の組139の3つのダンパー202、及び中央仕切り118の第2の側面136上の第2の組141の3つのダンパー202を含む。別の一実施例として、中央仕切り118の各側面は、図示されているよりも少ない又は多いダンパー202を含み得る。例えば、第1の側面134と第2の側面136の各々は、単一のダンパー202のみを含み得る。少なくとも1つの実施例では、第1の側面134又は第2の側面136のうちの一方のみが、1以上のダンパー202を含み得る。別の一実施例として、側壁104の内面114が、1以上のダンパー202を含み得る。例えば、1以上のダンパー202は、バンパー116に固定され得る。ダンパー202は、中央仕切り118及び/又は側壁104のうちの一方又は両方に固定され得る。
【0033】
[0040]
図6は、本開示の一実施例によるダンパー202の上面図を示す。ダンパー202は、前接触部材204、ベースプレート206、前接触部材204とベースプレート206とに結合されたバネビーム208、及びバネビーム208に結合された後接触パッド210を含む。前接触部材204は、耐久性のある低摩擦材料で形成され得る。少なくとも1つの実施例では、前接触部材204が、ナイロンなどのプラスチックで形成される。ベースプレート206と後接触パッドも、耐久性のある低摩擦材料で形成され得る。
【0034】
[0041] 前接触部材204は、丸みを付けられた又は鈍いノーズ214に接続された前先端部212を含む。丸みを付けられた又は鈍いノーズ214は、収容区画100内の保持エリア(
図3及び
図4で示されている)の中にギャレーカートを自動的に導くように構成されている。ノーズ214は、後接触パッド210に向かって延在する本体216に接続する。
【0035】
[0042] ベースプレート206は、収容区画100内の表面に対して静止するように構成された平坦な外面218を含む。例えば、
図5で示されているように、平坦な外面218は、中央仕切り118の第1の側面134又は第2の側面136に当接する。別の一実施例として、平坦な外面218は、収容区画100の側壁104及び/又はバンパー116(
図4で示されているような)の内面114に当接する。ベースプレート206はまた、角度が付けられた内壁220も含む。ベースプレート206の厚さは、前端222から後端224に向かって増加し、それにより、角度が付けられた内壁220を提供する。
【0036】
[0043] バネビーム208は、ステンレス鋼で形成され得、バネ定数を提供する。
バネビーム208は、平坦で可撓性の本体230を含む。本体230の前部232は、前接触部材204とベースプレート206との間に挟持されている。ベースプレート206の角度が付けられた内壁220と、前接触部材204の対応する角度が付けられた内壁234とは、バネビーム208を所望の角度配向に設定する。1以上のファスナ236が、前部232を前接触部材204とベースプレート206とに圧縮するように挟持する。ファスナ236はまた、ダンパー202を収容区画100内の表面に固定するためにも使用され得る。任意選択的に、ファスナ236は使用されなくてもよい。代わりに、1以上の接着剤を介して、前部232は、前接触部材204とベースプレート206とに固定され得る。更に、接着剤を使用して、ダンパー202を収容区画100内の表面に固定することができる。少なくとも1つの他の実施例では、前接触部材204とベースプレート206とが、モノリシック構造体として一体的に形成され、前部232はその内部に埋め込まれる。
【0037】
[0044] バネビーム208は、平坦な外面218及び/又はダンパー202が固定される表面に平行な平面240に対して角度θに設定される。角度θは変化させることができ、所望のバネ力を絶えず加えるように構成される。例えば、
図6で示されているように、撓みのない状態では、角度θが5~20度の間であり得る。任意選択的に、角度θは、5度未満、又は20度よりも上であり得る。
【0038】
[0045] 図示されているように、バネビーム208はまた、本体230の前先端部252から延在する前フック250も含み得る。前フック250は、本体230に対して内向きに傾斜しており、バネビーム208を前接触部材204とベースプレート206とに固定する。任意選択的に、バネビーム208は、前フック250を含まなくてもよい。
【0039】
[0046] 前接触部材204とベースプレート206との間に挟持された本体230の前部232は、本体230の長さの半分よりも短い。例えば、前部232は、本体230の長さの三分の一以下であり得る。本体230は、前部232から後ろ向きに延在する露出された中間部260を含む。
【0040】
[0047] 後接触パッド210は、本体230の表面262から外向きに延在する。後接触パッド210は、本体230の後端部264に固定されている。図示されているように、後接触パッド210は、ダンパー202が固定される収容区画100内の表面から離れるように表面262から延在する。後接触パッド210は、1以上のファスナ266を介して後端部264に固定されている。任意選択的に、後接触パッド210は、ファスナ266と共に又はファスナ266の代わりに1以上の接着剤を介して後端部264に固定され得る。
【0041】
[0048] 後接触パッド210は、後ろ向きに角度が付けられた前面270、及び前面270から後ろ向きに延在する丸みを付けられた側方接触面272を含む。後ろ向きに角度が付けられた前面270、及び丸みを付けられた側方接触面272は、ギャレーカートが収容区画100から出入りするときに、ギャレーカートをバネビーム208から離れるように導くよう構成されている。
【0042】
[0049] 代替的に、バネビーム208は、耐久性のある低摩擦材料内に完全に埋め込まれ得る。例えば、バネビーム208は、ナイロンなどのプラスチック内に完全に包まれ、露出された中間部260などの露出された部分を含まないことができる。しかし、露出された中間部260は、クリープや被覆プラスチックの恒久的な硬化によって経時的に生じ得る疲労の影響を受けにくい。露出された中間部260は、経時的な所与の撓みに対して所与のバネ力を一定に維持する。
【0043】
[0050]
図3~
図6を参照すると、ギャレーカート112及び113は、第1の保持エリア122と第2の保持エリア124との中に、それぞれ、移動される。少なくとも1つのダンパー202の前接触部材204は、鈍いノーズ214のおかげで、ギャレーカート112及び113をそれらの内部に導く。ギャレーカート112及び113が、それぞれの保持エリア122及び124の中に移動され続けると、各ギャレーカート112及び113の側壁が、前接触部材204に沿って摺動する。促し続けると、バネビーム208の露出された中間部260と接触することなしに、それらの側壁が後接触パッド210に接触する。少なくとも1つの実施例では、前接触部材204が、次のようにサイズ決定され、形作られている。すなわち、ギャレーカート112及び113は、ギャレーカート112及び113がそれぞれの保持エリア122及び124から出し入れされるように移動するときに、露出された中間部260に接触しない。
【0044】
[0051] ギャレーカート112及び113が、それぞれの保持エリア122及び124内に配置されたときに、各々の側面は、前接触部材204及び後接触パッド210に接触する。このやり方で、バネビーム208は、収容区画100の表面に向かって撓む。ダンパー202は、収容区画100の表面(中央仕切り118の第1の側面134又は第2の側面136など)に固定されている。バネビーム208は、後接触パッド210を介してギャレーカート112又は113に対応するバネ力を加える。バネビーム208によって加えられるバネ力は、ギャレーカート112又は113を収容区画100の別の表面(側壁104の内面114など)に押し付け、それにより、収容区画100内にギャレーカート112又は113を固定して安定させる(例えば、ガタガタを防止するために側方に安定させる)。ギャレーカート112又は113は、次いで、撓んだバネビーム208のバネ力を介して、固定されて安定するので、ギャレーカート112又は113と収容区画の内面との間には、隙間がほとんど存在しない。普通であれば、隙間が、内部でのギャレーカート112又は113の移動を可能にし得るはずである。したがって、収容区画100内でギャレーカート112又は113によって生成される騒音(ガタガタなど)の可能性は、消去され、最小化され、又はさもなければ低減される。
【0045】
[0052]
図7は、本開示の一実施例による、1以上のギャレーカートを固定するためのシステム200を含む収容区画100の内部斜視図を示す。図示されているように、システム200は、上壁107に固定された中央仕切り118に固定されたダンパー202を含む。少なくとも1つの他の実施例では、システム200が、中央仕切り118の代わりに側壁104の一方又は両方に固定された1以上のダンパー202を含み得る。少なくとも1つの他の実施例では、システム200が、側壁104の一方又は両方及び中央仕切り118の一方又は両方の側面に固定された1以上のダンパーを含み得る。概して、システム200は、収容区画100の1以上の表面に固定されるように構成された1以上のダンパー202を含む。1以上の表面は、中央仕切り118の第1の側面134及び/又は第2の側面136、側壁104の内面114の一方又は両方などを含む。
【0046】
[0053] 図示されているように、収容区画100はまた、枢動式前ストッパ300も含み得る。前ストッパ300は、収容区画100の前部に配置され、開位置と閉位置との間で選択的に枢動されるように構成されている。開位置では、前ストッパ300が、前面108の一部分を覆って延在せず、閉位置では、前ストッパ300が、前面108の一部分を覆って延在する。閉位置では、前ストッパ300が、収容区画内のギャレーカートが収容区画100の前面108を通過して出ることを防止する。任意選択的に、収容区画100は、前ストッパ300を含まなくてもよい。
【0047】
[0054]
図3~
図7で示されているように、1以上のダンパー202を中央仕切り118の各側面134及び136上に配置することによって、システム200は、側壁104の硬い表面に向けてギャレーカート112及び113の各々に固定力及び安定力を加えることができる。このやり方では、システム200が、収容区画100内でギャレーカート112によって生成される騒音の可能性を低減させる。更に、側面134及び136の各々にある3つのダンパー202が、収容区画100内のギャレーカート112に対して、確実で冗長な固定力及び安定力を提供することが判明している。
【0048】
[0055] 本明細書で説明されるように、本開示の複数の実施例は、ビークルの内部キャビン(
図2Aで示されている内部キャビン30若しくは
図2Bで示されている内部キャビン80など)内の収容区画100内に1以上のギャレーカート112及び/又は113を固定して安定させるためのシステム200を提供する。システム200は、収容区画100の1以上の表面(第1の表面134、第2の表面136、及び/又は内面114)に固定されるように構成された1以上のダンパー202を含む。1以上のダンパー202は、該1以上のダンパー202と収容区画100の1以上の他の表面(ダンパー202が第1の表面134及び/又は第2の表面136上に配置されるときには、内部表面114など)との間で、1以上のギャレーカート112及び/又は113を安定させるために、1以上のギャレーカート112及び/又は113にバネ力を加えるように構成されている。
【0049】
[0056] 少なくとも1つの実施例では、ビークルの内部キャビン内の収容区画100内に1以上のギャレーカート112及び/又は113を固定して安定させるための方法が、収容区画100の1以上の表面に1以上のダンパー202を固定することを含む。1以上のダンパー202は、該1以上のダンパー202と収容区画100の1以上の他の表面との間で、1以上のギャレーカート112及び/又は113を安定させるために、1以上のギャレーカート112及び/又は113にバネ力を加えるように構成されている。少なくとも1つの実施例では、前記固定することが、収容区画100の上壁107に固定された中央仕切り118に1以上のダンパー202を固定することを含む。
【0050】
[0057] 更に、本開示は、以下の条項による実施例を含む。
【0051】
[0058] 条項1.
ビークルの内部キャビン内の収容区画内に1以上のギャレーカートを固定して安定させるためのシステムであって、
前記収容区画の1以上の表面に固定されるように構成された1以上のダンパーを備え、前記1以上のダンパーは、前記1以上のダンパーと前記収容区画の1以上の他の表面との間で、前記1以上のギャレーカートを安定させるために、前記1以上のギャレーカートにバネ力を加えるように構成されている、システム。
【0052】
[0059] 条項2.
前記1以上のダンパーは、前記収容区画の上壁に固定されるように構成された中央仕切りに固定されている、条項1に記載のシステム。
【0053】
[0060] 条項3.
前記1以上のダンパーは、
前記中央仕切りの第1の側面上の第1のダンパー、及び
前記中央仕切りの第2の側面上の第2のダンパーを含む、条項2に記載のシステム。
【0054】
[0061] 条項4.
前記1以上のダンパーは、
前記中央仕切りの第1の側面上の第1の組の3つのダンパー、及び
前記中央仕切りの第2の側面上の第2の組の3つのダンパーを含む、条項2に記載のシステム。
【0055】
[0062] 条項5.
前記1以上のダンパーは、
前接触部材、
前記前接触部材に結合されたバネビーム、及び
前記バネビームに結合された後接触パッドを備える、条項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【0056】
[0063] 条項6.
前記前接触部材は、前記収容区画の中に前記1以上のギャレーカートを自動的に導くように構成された鈍いノーズを含む、条項5に記載のシステム。
【0057】
[0064] 条項7.
前記バネビームは、平坦な可撓性の本体を含む、条項5又は6に記載のシステム。
【0058】
[0065] 条項8.
前記バネビームは、ステンレス鋼で形成されている、条項5から7のいずれか一項に記載のシステム。
【0059】
[0066] 条項9.
前記バネビームは、
前記前接触部材に固定された前部、
前記前部から後ろ向きに延在する露出された中間部、及び
前記後接触パッドに固定された後端部を備える、条項5から8のいずれか一項に記載のシステム。
【0060】
[0067] 条項10.
前記後接触パッドは、
後ろ向きに角度が付けられた前面、及び
前記後ろ向きに角度が付けられた前面から後ろ向きに延在する丸みを付けられた側方接触面を備える、条項5から9のいずれか一項に記載のシステム。
【0061】
[0068] 条項11.
ビークルの内部キャビン内の収容区画内に1以上のギャレーカートを固定して安定させるための方法であって、
前記収容区画の1以上の表面に1以上のダンパーを固定することを含み、前記1以上のダンパーは、前記1以上のダンパーと前記収容区画の1以上の他の表面との間で、前記1以上のギャレーカートを安定させるために、前記1以上のギャレーカートにバネ力を加えるように構成されている、方法。
【0062】
[0069] 条項12.
前記固定することは、前記収容区画の上壁に固定された中央仕切りに前記1以上のダンパーを固定することを含む、条項11に記載の方法。
【0063】
[0070] 条項13.
前記1以上のダンパーは、
前接触部材、
前記前接触部材に結合されたバネビーム、及び
前記バネビームに結合された後接触パッドを備える、条項11又は12に記載の方法。
【0064】
[0071] 条項14.
ビークルであって、
内部キャビン、
前記内部キャビン内の収容区画であって、1以上のギャレーカートを保持するように構成された収容区画、及び
前記収容区画内に前記1以上のギャレーカートを固定して安定させるためのシステムを備え、前記システムは、
前記収容区画の1以上の表面に固定されるように構成された1以上のダンパーを備え、前記1以上のダンパーは、前記1以上のダンパーと前記収容区画の1以上の他の表面との間で、前記1以上のギャレーカートを安定させるために、前記1以上のギャレーカートにバネ力を加えるように構成されている、ビークル。
【0065】
[0072] 条項15.
前記1以上のダンパーは、前記収容区画の上壁に固定された中央仕切りに固定されている、条項14に記載のビークル。
【0066】
[0073] 条項16.
前記1以上のダンパーは、
前記中央仕切りの第1の側面上の第1のダンパー、及び
前記中央仕切りの第2の側面上の第2のダンパーを含む、条項15に記載のビークル。
【0067】
[0074] 条項17.
前記1以上のダンパーは、
前記中央仕切りの第1の側面上の第1の組の3つのダンパー、及び
前記中央仕切りの第2の側面上の第2の組の3つのダンパーを含む、条項15に記載のビークル。
【0068】
[0075] 条項18.
前記1以上のダンパーは、
前記収容区画の中に前記1以上のギャレーカートを自動的に導くように構成された鈍いノーズを含む前接触部材、
前記前接触部材に結合されたバネビームであって、平坦な可撓性の本体を含むバネビーム、及び
前記バネビームに結合された後接触パッドであって、後ろ向きに角度が付けられた前面と、前記後ろ向きに角度が付けられた前面から後向きに延在する丸みを付けられた側方接触面とを含む後接触パッドを備える、条項14から17のいずれか一項に記載のビークル。
【0069】
[0076] 条項19.
前記バネビームは、ステンレス鋼で形成されている、条項18に記載のビークル。
【0070】
[0077] 条項20.
前記バネビームは、
前記前接触部材に固定された前部、
前記前部から後ろ向きに延在する露出された中間部、及び
前記後接触パッドに固定された後端部を更に備える、条項18又は19に記載のビークル。
【0071】
[0078] 本明細書で説明されるように、本開示の複数の実施例は、民間航空機などのビークルの内部キャビン内の区画内にギャレーカートを固定するためのシステム及び方法を提供する。更に、本開示の複数の実施例は、区画内のギャレーカートによって生成される騒音の可能性を消去し、最小化し、又はさもなければ低減させるシステム及び方法を提供する。
【0072】
[0079] 本開示の実施例の説明のために、上部、底部、下方、中央、横方向、水平、垂直、前方向などの空間及び方向に関する様々な用語が使用される場合があるが、かかる用語は図面中で示す向きに関するものとして使用されているにすぎないことを理解されたい。これらの配向は、上部が下部に、又はその逆になることや、水平が垂直になることなどのように、反転され、回転し、又は別様に変更され得る。
【0073】
[0080] 本明細書で使用されるときに、タスク又は動作を実施する「ように構成される」構造物、限定事項、又は要素は、特にタスク又は動作に対応するように、構造的に形成、構成、又は適合されている。明確さのため、及び誤解を避けるために、タスク又は動作を実施するために変更可能であるに過ぎない対象物は、本明細書で使用するタスク又は動作を実施する「ように構成」されてはいない。
【0074】
[0081] 上記の説明は、限定ではなく、例示を意図するものであることを理解するべきである。例えば、上述した例(及び/又はそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用され得る。加えて、本開示の様々な例の教示には、その範囲から逸脱することなく特定の状況又は材料に適応させるために、多数の改変が加えられ得る。本明細書に記載の材料の寸法及び種類は、本開示の様々な実施例のパラメータを規定することを意図しているが、これらの実施例は決して限定のためのものではなく、例示的な実施例である。上記の説明を精査すれば、当業者には、他の多くの例が自明となろう。本開示の様々な実施例の範囲は、添付の特許請求の範囲、並びに、こうした特許請求の範囲が認められる均等物の全範囲に関連して決定されるべきである。付随する特許請求の範囲及び本明細書の発明を実施するための形態では、「含む(including)」及び「そこで(in which)」という語は、それぞれ、「備える(comprising)」及び「そこで(wherein)」という語の平易な英語(plain English)の同義語として使用されている。更に、「第1の(first)」、「第2の(second)」、及び「第3の(third)」などの用語は、単に符号として使用されており、それらの対象物に数的要件を課すことを意図するものではない。
【0075】
[0082] ここに記載した説明で実施例を使用しているのは、ベストモードを含む本開示の様々な実施例を開示するためと、当業者が任意のデバイスまたはシステムを作成及び使用すること、並びに組み込まれた任意の方法の実施することを含めて本開示の様々な実施例を実施することを可能にするためである。本開示の様々な例の特許性の範囲は、特許請求の範囲によって規定されるものであり、当業者が想起するその他の例を含み得る。かかる他の実施例は、実施例が特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、又は、実施例が、特許請求の範囲の文言とごくわずかな相違しかない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。
【外国語明細書】