(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012270
(43)【公開日】2024-01-30
(54)【発明の名称】低温システムコネクタ
(51)【国際特許分類】
A61B 18/02 20060101AFI20240123BHJP
【FI】
A61B18/02
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023115854
(22)【出願日】2023-07-14
(31)【優先権主張番号】17/866,614
(32)【優先日】2022-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521043951
【氏名又は名称】アイスキュア メディカル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】IceCure Medical Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ナウム ムシュニク
(72)【発明者】
【氏名】ロン ヒレリ
(72)【発明者】
【氏名】シャイ カウフマン
(72)【発明者】
【氏名】リオール ラスカー
(72)【発明者】
【氏名】アディール ヴァイザー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ01
4C160JJ50
(57)【要約】
【課題】
低温装置を提供する。
【解決手段】
低温装置は、クライオゲンを坦持する導管に接続するように構成されたコネクタベースプレート、及びベースプレート全体に延在するスロットを有するコネクタを備える。装置は、ベースプレートの開口に挿入されるように構成されたプラグを有する。装置は、プラグがラッチプレート内のアパーチャを通って開口内に挿入される第1位置と、低温プローブがアパーチャを通って挿入され、開口と流体連通する第2位置との間で、スロット内でスライドするように構成されたラッチプレートを有する。ラッチプレートが第1位置にあるか又は第2位置にあるかを検出することによって導管を通るクライオゲンの流れを制御するように結合されたセンサがある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低温装置であって、
クライオゲンを搬送する導管に接続するように構成されたコネクタのベースプレート、及び前記ベースプレート全体に延在するスロットを有するコネクタと;
前記ベースプレートの開口に挿入されるように構成されたプラグと;
前記プラグがラッチプレート内のアパーチャを通って前記開口内に挿入される第1位置と、低温プローブが前記アパーチャを通って挿入されて、前記開口と流体連通する第2位置との間で、前記スロット内でスライドするように構成されたラッチプレートと;
前記ラッチプレートが前記第1位置にあるか又は前記第2位置にあるかを検出することによって前記導管を通る前記クライオゲンの流れを制御するように結合されたセンサと、
を備える低温装置。
【請求項2】
前記プラグは溝を有し、
前記プラグが前記アパーチャを通って挿入されているときに、前記プラグを前記ラッチプレートにロックするように前記アパーチャは前記溝を把持する、
請求項1記載の低温装置。
【請求項3】
前記低温プローブは溝を有し、
前記低温プローブが前記アパーチャに挿入されているときに、前記低温プローブを前記ラッチプレートにロックするように前記アパーチャは前記溝を把持する、
請求項1記載の低温装置。
【請求項4】
前記ラッチプレート内のさらなるアパーチャを貫通し、前記センサを動作させるように構成された制御ロッドを備える、
請求項1乃至3いずれか1項記載の低温装置。
【請求項5】
前記ラッチプレートのさらなるアパーチャを貫通し、前記ラッチプレートが第1位置にあるときに、前記クライオゲンの流れを妨げるように前記センサを非アクティブ化させる第1制御ロッド位置にあり、前記ラッチプレートが第2位置にあるときに、前記クライオゲンの流れを可能にするように前記センサをアクティブ化させる第2制御ロッド位置にある、制御ロッドを備える、
請求項1乃至3いずれか1項記載の低温装置。
【請求項6】
前記ラッチプレートのさらなるアパーチャを貫通し、前記ラッチプレートが第1位置にあるときに、前記ラッチプレートが前記第1位置から移動するのを防止する第1制御ロッド位置にあり、前記ラッチプレートが第2位置にあるときに、前記ラッチプレートが前記第2位置から移動するのを防止する第2制御ロッド位置にある、制御ロッドを備える、
請求項1乃至3いずれか1項記載の低温装置。
【請求項7】
前記制御ロッドは、前記第1制御ロッド位置から平行移動すると、前記ラッチプレートが前記第1位置から移動することを可能にし、前記第2制御ロッド位置から平行移動すると、前記ラッチプレートが前記第2位置から移動することを可能にする、
請求項6記載の低温装置。
【請求項8】
方法であって:
クライオゲンを坦持する導管に接続するように構成されたコネクタのベースプレート、及び前記ベースプレート全体に延在するスロットを有するコネクタを提供するステップと;
前記ベースプレート内の開口への挿入のためのプラグを構成するステップと;
前記プラグがラッチプレート内のアパーチャを通って前記開口内に挿入される第1位置と、低温プローブが前記アパーチャを通って挿入され、前記開口と流体連通する第2位置との間で、前記スロット内でラッチプレートをスライドするステップと;
前記ラッチプレートが前記第1位置にあるか又は前記第2位置にあるかを検出することによって前記導管を通る前記クライオゲンの流れを制御するようにセンサを結合するステップと、
を含む方法。
【請求項9】
前記プラグは溝を有し、
前記プラグが前記アパーチャを通って挿入されているときに、前記プラグを前記ラッチプレートにロックするように前記アパーチャは前記溝を把持する、
請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記低温プローブは溝を有し、
前記低温プローブが前記アパーチャに挿入されているときに、前記低温プローブを前記ラッチプレートにロックするように前記アパーチャは前記溝を把持する、
請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記ラッチプレート内のさらなるアパーチャを貫通し、前記センサを動作させるように構成された制御ロッドを提供するステップ、をさらに含む、
請求項8乃至10いずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記ラッチプレートのさらなるアパーチャを貫通し、前記ラッチプレートが前記第1位置にあるときに、前記クライオゲンの流れを妨げるように前記センサを非アクティブ化させる第1制御ロッド位置にあり、前記ラッチプレートが第2位置にあるときに、前記クライオゲンの流れを可能にするように前記センサをアクティブ化させる第2制御ロッド位置にある、制御ロッドを提供するステップを含む、
請求項8乃至10いずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記ラッチプレートのさらなるアパーチャを貫通し、前記ラッチプレートが第1位置にあるときに、前記ラッチプレートが前記第1位置から移動するのを防止する第1制御ロッド位置にあり、前記ラッチプレートが第2位置にあるときに、前記ラッチプレートが前記第2位置から移動するのを防止する第2制御ロッド位置にある、制御ロッドを提供するステップを含む、
請求項8乃至10いずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記制御ロッドは、前記第1制御ロッド位置から平行移動すると、前記ラッチプレートが前記第1位置から移動することを可能にし、前記第2制御ロッド位置から平行移動すると、前記ラッチプレートが前記第2位置から移動することを可能にする、
請求項13記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して低温物理学に関し、特に、低温システムで使用されるエンティティを互いに接続することに関する。
【背景技術】
【0002】
デュワー又は医療用プローブなどの低温システムで使用されるエンティティは、典型的には、クライオゲンの蒸発を低減するために十分に断熱され、また、典型的には、水分などの要素の侵入を防止するために十分に密封される。エンティティを接続するには、どのコネクタも、エンティティの接続と切断を可能にしながら、良好な絶縁と密閉という同じ特性を提供する必要がある。
【0003】
Pellouxの米国特許第3,845,974号は、低温液体を搬送するライン導管のための結合デバイス記載している。このデバイスは、簡単に組み立て分解できるタイプ(easy make-and-break type)であり、2つの接続可能なカップリング本体を備えていると記載されている。
【0004】
Gibsonの米国特許第3,988,029号は、1つの同軸に配置されたアセンブリを通して液体及び蒸気を同時に通過させる低温流体のための結合デバイスを記載している。このデバイスは、カップリングと一体化された低熱伝達絶縁を有し、工具を使用せずに接続及び分離する能力も有すると述べられている。
【0005】
Potterの米国特許第4,107,946号は、デュワー及び接続された移送ラインの両方の真空完全性を保持する低漏れ断路フィッティングを含む磁石デュワーのためのインタフェースを記載している。
【0006】
Rhoadesの米国特許第5,363,879号は、低温流体を分配するための結合アセンブリを記載している。アセンブリは、低温流体源に結合された上流末端と、低温流体を受け入れるための容器に接続された下流末端とを有する。 ポペット弁アセンブリが上流側分配末端に配置されている。
【0007】
Brzyskiらの米国特許第5,429,155号には、雄型半体と雌型半体とを有する低温流体カップリングが記載されている。各半体は、弁座に向かって及び弁座から離れるように移動するように配置されたポペット弁を有する。雄型半体は、雌型半体の遠位端の最初の接合をガイドするように適合された外側スリーブを有する。
【0008】
Longsworthの米国特許第5,452,582号は、冷媒が高圧の室温供給源から供給されるクライオプローブを記載している。冷媒は、プローブ内の予冷熱交換器を通り、圧力が低下するリストリクタを通って流れる。
【0009】
Clarkeの米国特許第5,946,920号は、液体クライオゲンに直接的又は間接的に作用する圧力推進ガスを可変的に制御することによって液体クライオゲンの流量を制御することを記載している。
【0010】
Griswoldの米国特許第5,957,918号には、デュワーと、使用時にデュワーに螺合されるキャップとを有し、主弁部がねじによってキャップに固定され凍結手術器具(cryosurgical instrument)が記載されている。主弁部のねじの巻き方(handedness)は、キャップのねじの巻き方と逆であえる。
【0011】
Griswoldの米国特許第6,035,646号は、クライオゲン収容デュワーのネックに気密関係で挿入するためのプラグを含む液体クライオゲン回収デバイスを記載している。
【0012】
Tochaの米国特許第6,082,400号は、カップリングソケット及びカップリングプラグを介して真空絶縁されたライン端部を接続するためのカップリングを記載している。ソケット及びプラグは、低温媒体を搬送するために設けられ、閉鎖要素を有する。
【0013】
Odashimaの米国特許第6,145,322号は、ソケットと、ソケットに取り外し可能に挿入することができるプラグとを含む低温カプラを記載している。ソケット及びプラグは、低温媒体を通過させる通路を有し、プラグがソケットから取り外されたときにそれぞれの通路を遮断する弁が設けられている。
【0014】
Owenの米国特許第6,183,019号は、温度変化を生じさせることなく2つの低温流体導管を流体連通して接続することができる結合デバイスを記載している。結合デバイスは、実質的に一定の断面積を有する流体流路を有すると述べられている。結合デバイスは、特に低温において、接続及び分離が容易であり、確実な接続を提供するように設計されると述べられている。
【0015】
Lambertらの米国特許第6,945,477号は、バルブ付きレセプタクル及びバルブ付きノズルを含む低温結合デバイスを記載している。レセプタクルの外側カラー内のローラは、ノズルのカラーに沿った螺旋状チャネル内に受容される。各チャネル内のノッチ又は戻り止めは、ノズルがレセプタクルから完全に切り離される前に流体を排出するための排出位置を提供する。
【0016】
Kerinの米国特許第7,128,347号は、流体ラインシステムにおいてジョイントを形成するためのクイックコネクタカップリングを記載している。クイックコネクタカップリングは、雌型コネクタ本体と、雄型部材と、コネクタ本体に結合されたラッチとを有する。
【0017】
Eumらの米国特許第7,189,228号は、分離カラーを含む使い捨てプローブアセンブリを記載している。カラーは、ねじられて外されると、フィンガーロック要素を作動させる。
【0018】
Duongらの米国特許第7,381,207号は、雄リップを有する遠位端を含む再利用可能なアセンブリを含むクイック分離アセンブリを記載している。再利用可能なアセンブリと共に利用される場合、クイック分離能力を有する使い捨てアセンブリが存在する。
【0019】
Lambertらの米国特許第7,469,718号は、低温流体移送装置と相互接続された円筒形のクイック分離雌型低温カプラを記載している。カプラは、横方向に切断された管状ブッシングを収容する第1のキャビティを有するカプラ本体と、一端がカプラ本体に取り付けられ、他端が装置に取り付けられたアダプタとを含む。
【0020】
DeLonzorの米国特許第8,092,448号は、低温液体を低温プローブに供給するための液体低温流体システムを記載している。クライオゲン源から低温プローブへのクライオゲンの流れは、加圧ポンプによって送達される空気でクライオゲン源を加圧することによって誘導される。
【0021】
Marshallの米国特許第8,517,749号は、極低温移送ラインのための迅速な分離終端又は接続を可能にする装置を記載している。この装置は、2つのラインが接続及び結合されることを可能にし、同時に、流体フローが生じること及び電気的通信が確実になることを可能にするコネクタである。接続及び終端は、加圧環境下で首尾よく行われると述べられている。
【0022】
Robilottoらの米国特許第8,784,409号は、過冷却された液体クライオゲンを様々な構成の低温プローブに送達するための低温医療デバイスを記載している。この装置は、液体冷却材が供給段及び戻りステージの両方に収容される閉鎖又は半閉鎖システムである。
【0023】
Abboudらの米国特許第10,022,175号は、冷却チャンバを画定する第1の柔軟な要素と、第1の柔軟な要素を部分的に包囲し、それによって第1の柔軟な要素と第2の柔軟な要素との間の接合部を画定する第2の柔軟な要素とを記載している。接合部と流体連通する逆止弁が含まれる。
【0024】
Baustらの米国特許第10,054,262号は、液体クライオゲンを収容するリザーバと、液体クライオゲンに浸漬された過冷却コイルとを含む低温システムを記載している。クライオゲンは過冷却コイルに供給され、加圧下で冷却されて過冷却コイル内で加圧混合相クライオゲンを生成する。この加圧された混合相クライオゲンは、デバイスによる使用のために、供給ラインを介して低温デバイスに提供される。
【0025】
Littrupらの米国特許第10,159,522号は、窒素のための液体-蒸気システムの臨界点付近の物理的条件下で窒素を発生させることができる主駆動システムを有する、体組織を凍結するための装置を記載している。
【0026】
Schryverの米国特許第10,531,656号は、低温キャビティの温度を調節するために使用され得る液体窒素送達及び流量調節システムを記載している。液体窒素は貯蔵デュワーから液体窒素ボイラーに供給される。デュワーは、マニホールドに入る供給ラインに取り付けられた結合コネクタを通して充填される。デュワーへの液体窒素流入は、制御ライン上のコントロールボードから信号を受信する電気制御弁によって調節される。デュワー充填サイクル中、デュワー内の内部背圧は、信号制御ラインによって操作される電気的に制御されたガス放出弁によって放出される。
【0027】
Bolingerの米国特許第10,859,211号は、デュワーの開口部を部分的に封止する蒸気プラグを記載している。蒸気プラグは、デュワーの開口を覆うように構成された蒸気プラグカバーを含む。蒸気プラグは、複数のディスク及び複数のシートから形成されるネックを含む。蒸気プラグは、複数のディスク、複数のシート及び蒸気プラグカバーを接続するファスナーを含む。
【0028】
Lewisらの米国特許出願第2004/0024392号は、手術環境又は他の医療環境における凍結手術流体の送達のための装置を記載する。この装置は、高さが低く、熱伝導率が低く、優れた可撓性を提供すると述べられている多層延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン導管を含む。
【0029】
Brothersの米国特許出願第2019/0390822号は、複数の低温フリーザに低温液体を供給する供給ラインを記載している。供給ラインよりも大きい直径を有する充填ラインは、供給ラインを通して充填するよりも速い速度で貯蔵タンクを充填することを可能にし、低温フリーザに低温液体を供給しながら貯蔵タンクを充填することを可能にする。
【0030】
WU JIANNANの中国特許CN203641719Uには、ガス貯蔵タンクとデュワーとを接続するコネクタが記載されている。コネクタは、ガス貯蔵タンクの流体出口と接続するために使用されるねじ付きスリーブ片を有する。デュワーの充填に使用される対応するコネクタ本体がある。
【0031】
Cutlerの英国特許GB2321531Aには、デュワー型容器を有する赤外線検出器が記載されている。検出器は、容器の壁に結合されたカプラを有する。カプラは、赤外線放射を伝送することができ、デュワー型容器内に設けられた検出器の近くで終端するファイバを含む。
【発明の概要】
【0032】
本発明の一実施形態によれば、低温装置が提供され、低温装置は、
クライオゲンを搬送する導管に接続するように構成されたコネクタベースプレート、及びベースプレート全体に延在するスロットを有するコネクタと;
ベースプレートの開口に挿入されるように構成されたプラグと;
プラグがラッチプレート内のアパーチャを通って開口内に挿入される第1位置と、低温プローブがアパーチャを通って挿入され、開口と流体連通する第2位置との間で、スロット内でスライドするように構成されたラッチプレートと;
ラッチプレートが第1位置にあるか又は第2位置にあるかを検出することによって導管を通るクライオゲンの流れを制御するように結合されたセンサと、を備える。
【0033】
開示された実施形態では、プラグは溝を有し、プラグがアパーチャを通って挿入されているときに、プラグをラッチプレートにロックするようにアパーチャは溝を把持する。
【0034】
開示された他の実施形態では、低温プローブがアパーチャに挿入されているときに、低温プローブをラッチプレートにロックするように前記アパーチャは溝を把持する。
【0035】
開示されたさらに他の実施形態では、ラッチプレート内のさらなるアパーチャを貫通し、センサを動作させるように構成された制御ロッドがある。
【0036】
代替的な一実施形態では、制御ロッドがあり、制御ロッドは、ラッチプレートのさらなるアパーチャを貫通し、ラッチプレートが第1位置にあるときに、クライオゲンの流れを妨げるようにセンサを非アクティブ化させる第1制御ロッド位置にあり、ラッチプレートが第2位置にあるときに、クライオゲンの流れを可能にするようにセンサをアクティブ化させる第2制御ロッド位置にある。
【0037】
代替的な他の実施形態では、制御ロッドがあり、制御ロッドは、ラッチプレートのさらなるアパーチャを貫通し、ラッチプレートが第1位置にあるときに、ラッチプレートが第1位置から移動するのを防止する第1制御ロッド位置にあり、ラッチプレートが第2位置にあるときに、ラッチプレートが第2位置から移動するのを防止する第2制御ロッド位置にある。概して、制御ロッドは、第1制御ロッド位置から平行移動すると、ラッチプレートが第1位置から移動することを可能にし、第2制御ロッド位置から平行移動すると、ラッチプレートが前記第2位置から移動することを可能にする。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、方法がさらに提供され、方法は:
クライオゲンを坦持する導管に接続するように構成されたコネクタのベースプレート、及び前記ベースプレート全体に延在するスロットを有するコネクタを提供するステップと、
ベースプレート内の開口への挿入のためのプラグを構成するステップと;
プラグがラッチプレート内のアパーチャを通って開口内に挿入される第1位置と、低温プローブがアパーチャを通って挿入され、開口と流体連通する第2位置との間で、スロット内でラッチプレートをスライドするステップと;
ラッチプレートが第1位置にあるか又は第2位置にあるかを検出することによって導管を通るクライオゲンの流れを制御するようにセンサを結合するステップと、
を含む。
【0039】
本開示は、図面と併せて、以下のその実施形態の詳細な説明からより完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態による低温医療処置に使用される装置を模式的に示す図である。
【
図2A】
図2A及び
図2Bは、本発明の一実施形態による装置のコネクタを模式的に示す図である。
【
図2B】
図2A及び
図2Bは、本発明の一実施形態による装置のコネクタを模式的に示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態による、プローブの近位終端がコネクタに挿入されるときのコネクタを模式的に示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態による、封止プラグがコネクタに挿入されるときのコネクタを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
[概要]
医療用低温処置では、安全の観点から、処置を行う外科医及び処置を受ける患者から隔離及び密封されたクライオゲンを維持して、いずれもクライオゲンに直接さらされないようにすることが重要である。処置は通常、クライオゲンを貯蔵するデュワーからの処置に使用されるプローブ、いくつかの実施形態では滅菌使い捨てプローブであり得る、の接続及び切り離しを伴い、両方の時点でクライオゲンの漏洩が生じ得る。加えて、プローブがデュワーから切り離されるとき、デュワーへの接続部を封止して、クライオゲンの蒸発を低減し、接続部上に氷が形成されるのを防止し、デュワーからのクライオゲンの放出を防止することが重要である。動作の速度及び単純さは、プローブの接続及び切り離し、ならびに接続部の封止に重要であるが、これらの動作が不注意に起こらないことが、それ以上ではないとしても、同様に重要である。
【0042】
本発明の実施形態は、貯蔵されたクライオゲンのためのポンプを有するデュワー貯蔵ユニットにコネクタを提供することによって、これらの考慮事項に対処する。コネクタは、コネクタに組み込まれたラッチと共に、3つの状態、すなわち、コネクタ内に封止プラグを有する封止状態と、プローブがコネクタ内にあるときのアクティブ状態と、封止プラグもプローブもコネクタ内にないときの中間状態とを有する。封止プラグ又はプローブをコネクタにそれぞれ挿入することにより、中間状態から封止状態又はアクティブ状態のいずれかへの変更は、迅速かつ簡単であり、片手だけで達成することができる。一旦挿入されると、ラッチは、プローブ又はプラグを所定の位置にロックし、その結果、不注意な取り外しは不可能である。
【0043】
さらに、安全のために、ラッチに取り付けられた作動機構(activation mechanism)があり、プラグ又はプローブを取り外すには、最初に片方の手の2本の指で機構を操作してプラグ又はプローブを解放にする必要がある。一旦解放されると、他方の手はプラグ又はプローブを引き抜くことができる。また、安全のために、機構は、プラグ又はプローブの存在を示すそれぞれのセンサを作動させることによって、プラグ及びプローブがコネクタに挿入されたときにプラグ及びプローブの存在を検出するように構成される。プラグの存在の検出は、デュワーポンプを動作不能にするが、プローブの存在が検出されると、ポンプが動作され得る。
【0044】
[詳細な説明]
以下の説明では、図面中の同様の要素は同様の番号によって識別される。加えて、全ての方向に関する言及(例えば、上、下、上向き、下向き、左、右、頂部、底部、上方、下方、垂直、及び水平)は、読者の本発明の理解を助けるために識別目的で使用されるに過ぎず、特に本発明の実施形態の位置、向き、又は使用に関して限定を生じさせるものではない。
【0045】
ここで
図1を参照すると、
図1は、本発明の一実施形態による、低温医療処置に使用される装置20の概略図である。例として、以下の説明で想定される手順は、乳房腫瘍に対するものであるが、装置20は、前立腺腫瘍又は腎臓腫瘍などの他の手順に使用されることができ、そのような手順はすべて、本発明の範囲内に含まれると考えられることが理解されよう。
【0046】
この処置は、医師(physician)24によって患者(patient)28に対して行われ、医師はプローブ60の遠位終端52を患者に挿入している。典型的には、プローブ60は、以下の説明で想定されるように使い捨てではない。いくつかの実施形態では、プローブ60は、滅菌使い捨てプローブを備え、当業者は、必要な変更を加えて、以下の説明をこのタイプのプローブに適合させることができるであろう。医師は、スクリーン32上で処置の画像を観察することができる。
【0047】
プローブの近位終端(proximal termination)56は、クライオゲン貯蔵ユニット64のコネクタ68の開口70に挿入される。貯蔵ユニット64は、プロセッサ36によって操作され、とりわけ、クライオゲンポンプ40及びクライオゲン送達セクション66を備え、これらの両方は、プロセッサの制御下にある。一実施形態では、送達セクション66は、本明細書では導管67とも称される、複数の異なる直径を有する円筒形管腔67を備える。セクション66及び導管67が
図2Bに示されている。
【0048】
終端56の遠位端(distal end)は、導管67と嵌合するように構成され、遠位端は雄セクションとして機能し、管腔は雌セクションとして機能する。一旦嵌合されると、組み合わせは、円筒形供給管腔67S及び管状戻り管腔67Rを形成し、クライオゲンの送達及び戻りのために使用されることができる。(ルーメン67S及び67Rは
図3に示されている。)従って、貯蔵ユニットに収容されるクライオゲン72は、供給管腔66S及び近位端(proximal end)を介して、プローブを通って遠位端に送達され得る。クライオゲンは、遠位端からプローブ及び近位端及び戻り管腔66Rを介して貯蔵ユニットに戻る。
【0049】
処置の間、近位終端56がコネクタ68から除去されない又は取り外されない(not removed)ことが重要である。かかる取り外しは、概して不注意であり、クライオゲンを管腔66S及び66R、及び/又は、近位終端56から漏出させ得る。かかる漏出は安全上の問題である。不注意による取り外しを防止するために、一旦近位終端がコネクタ内に挿入され管腔と嵌合されると、コネクタ内のラッチプレート76が、近位終端をコネクタに自動的にロックする。さらなる安全面として、近位終端の取り外しを可能にする、近位終端のコネクタからのロック解除は、ボタン80と、ラッチプレートに固定的に取り付けられたラッチプレートリテーナ84とを同時に作動させることによってのみ確実に実施することができる。コネクタ68内のラッチプレートの構造及び動作は、以下の
図2A、2Bに関してより詳細に説明される。
【0050】
図2A及び
図2Bは、本発明の一実施形態によるコネクタ68の概略図である。これらの図は、近位終端56がコネクタに挿入されていないコネクタをいくつかの異なる図で示している。指示「A」は、ラッチプレート76の2つの対向する面76A、76Bも示しており、図「B」はラッチの正面図を示している。
【0051】
本明細書の説明を明確にするために、コネクタ68は、一組のxyz直交軸上に描かれていると仮定する。開示された実施形態において、z軸は、管腔67の対称軸と同一直線上にあり、セクション66から近位に水平に延在する方向を有すると仮定される。
【0052】
ラッチプレート76は、開示される実施形態では、z軸に垂直であり、垂直及び水平であると想定される縁部を有し、概して長方形のプレートとして形成される。正のy軸は、上向きのプレート76の垂直縁部に平行であると仮定され、正のx軸は、z軸に沿って遠位方向に見たときに右向きのプレートの水平縁部に平行であると仮定される。軸の原点は、プレート内にあると仮定される。本明細書で説明される向きは、明確にするためのものであり、例としてのものであり、本発明の実施形態は、実質的に任意の向きで機能し得ることが理解されよう。
【0053】
ラッチプレート76は、xy平面内にあるコネクタベースプレート88とコネクタカバー92との間に保持される。ベースプレート88には、2つの肩部96A、96Bがあり、両方ともy軸に平行であり、プレートから正のz方向に突出し、ラッチプレートの幅によって分離され、ラッチプレートは肩部の間に配置される。肩部は、y軸に平行な肩部間のスロット98内で移動するようにプレートを拘束する。プレート76に取り付けられているので、プレートリテーナ84もy軸に平行に移動する。
【0054】
ラッチプレート76は、プレート内に形成された2つのアパーチャ、すなわち、y軸に平行なほぼスロット状のアパーチャ100と、z軸が貫通するほぼ楕円形のアパーチャ104とを有する。アパーチャの構造及び機能のさらなる詳細は以下に与えられる。
【0055】
異なる直径の複数の中実円筒108A、108B、108Cとして形成された円筒形ロッド108(図では断面でも示されている)が、スロット状アパーチャ100を貫通している。シリンダ108Aは、シリンダ内に形成された2つの円形溝108A1、108A2を有する。シリンダ108Aとシリンダ108Bとの間に肩部146があり、シリンダ108Bとシリンダ108Cとの間に肩部144がある。
【0056】
アパーチャ100は2つの異なるスロット102、106を有し、各スロットはプレート76の厚さの半分の深さを有する。スロット102は、2つの異なる幅、すなわちシリンダ108Cの直径に対応する幅を有する上部110及び下部114と、シリンダ108Bの直径に対応する幅を有する中央部122とを有する。スロット106は、4つの異なるセクション、すなわち、両方とも半円で終端し、シリンダ108Cの直径に対応する幅を有する上部セクション126及び下部セクション130、シリンダ108Bの直径を有する上部中間セクション134、及びシリンダ108Aの直径に等しい直径を有する部分的に円形の下部中間セクション138にある。プレート76には、2つのスロットの異なる幅によって形成された内面142がある。
【0057】
ボタン80は、円筒形ロッド108の近位端に接続する。ロッドの遠位端は、ベースプレート88に固定されたロッドホルダ112内に保持される。ロッドホルダは、ロッド108のシリンダ108Aの直径に対応する直径を有するめくら穴116を有し、ロッド遠位端に接触するばね118がめくら穴内にあり、ばねはロッドを正のz方向に押す。ロッド108は、穴116内でz方向に摺動することができることが理解されよう。
【0058】
ロッドホルダ112は、2つのプリント回路(PC)基板PC1、PC2のための支持体として働く。ボードPC1は、2対の放射送信機TX1A、TX1B、及びTX2A、TX2Bを有し、ここでは例として赤外線エミッタを含むと仮定する。基板PC2は、送信機によって送信された放射を受信するように構成された2対の受信機RX1A、RX1B、及びRX2A、RX2Bを有する。ここでは、例として、受信機はフォトトランジスタを含むと仮定される。ホルダ112には4つのチャネルC1A、C1B、C2A、C2Bがあり、送信機TX1A、TX1B、TX2A、TX2BはそれぞれチャネルC1A、C1B、C2A、C2B及び受信機RX1A、RX1B、RX2A、RX2Bと位置合わせされている。したがって、チャネル内に障害物がなければ、送信機からの放射は受信機によって受信され、受信機を作動させる。
【0059】
以下に記載されるように、シリンダ108Aは、溝108A1又は108A2がチャネルと整列する場合を除いて、チャネルを妨害する。
【0060】
以下でさらに説明するように、受信機RX1A、RX1B、RX2A、RX2Bは、センサとして機能し、本明細書ではセンサRX1A、RX1B、RX2A、RX2Bとも称される。センサRX1A、RX1B、RX2A、RX2Bは、とりわけ、スロット98内のラッチプレート76の位置を検出する。
【0061】
上述したように、ラッチプレート76は、肩部96A、96Bによってスロット98内でy方向に移動するように拘束される。プレートは、プレートリテーナ84とカバー92との間に保持されたばね120によって正のy方向に押される。
図2A及び
図2Bに示される状態、すなわち、近位終端56がコネクタ内にない状態では、プレートは、ラッチバッキングディスク132からz方向に突出する円形スプリットリップ128に接触するアパーチャ104の半円形セクション124によってy方向に移動することを防止される。ディスク132及びスプリットリップ128は、ディスクを正のz方向に押し、ディスクがz軸に沿って移動することを可能にするばね136によってプレート76と接触するように維持される。
【0062】
図2A及び
図2Bに示す状況では、ラッチプレート76は、その可能な最も低いy位置にある。図示された状況では、セクション126の上部半円形セクション140は、ロッド108のシリンダ108Cと嵌合する。さらに、ばね118によってロッド108に加えられる正のz方向の力によって、シリンダ108Bとシリンダ108Cとの間の肩部144は、プレート76の面76Bに対して押圧される。その結果、ロッド108はz軸に平行に動くことができない位置に固定される。この位置では、溝108A1も溝108A2も、チャネルC1A、C1B、C2A、C2Bのいずれとも整列しない。むしろ、チャネルはシリンダ108Aによって遮られ、その結果、センサRX1A、RX1B、RX2A、RX2Bのいずれも作動しない。
【0063】
以下に説明するように、本発明の実施形態では、プレート76及びロッド108は他の位置にあるが、アパーチャ104に何も挿入されていない
図2A及び
図2Bに示す状況では、ラッチプレート76はその可能な最も低いy位置にあり、ロッド108はz軸に平行に測定されたその最も遠位の位置にある。
【0064】
図3は、本発明の実施形態による、プローブ60の近位終端56がコネクタに挿入されたときのコネクタ68を模式的に示す図である。図は、実質的に
図1に示されるような斜視図及び断面図でコネクタ及び終端を示す。この図はまた、斜視図でコネクタを示す。
【0065】
終端56は、導管67内に嵌合し、円筒形供給管腔67Sを形成し、管状戻り管腔67Rに接続する。終端56は、導管67内にあるときにz軸と同一直線上(collinear)にある対称軸を有する。終端56を開口70に挿入すると、終端はリップ128及びそのラッチバッキングディスク132をばね136に対して負のz方向に押圧、その結果、リップは半円形開口124から係合解除される。係合解除は、ラッチプレート76がy方向に移動することを可能にし、ばね120がプレートを正のy方向に押圧する。
【0066】
ラッチプレート76は、開口124が終端56の円形溝150と係合するまで、正のy方向に移動する。係合は、終端を把持し、以下に説明する場合を除いて、終端が開口70から取り外されないように終端を適所にロックする。溝150は半径R1を有し、終端56が所定の位置にあるときにラッチプレート76の位置を決定し、したがって終端が開口70に挿入されるときにラッチプレートによって移動される距離を決定するのはR1の値であることが理解されよう。
【0067】
ラッチプレート76の垂直移動は、ロッド108の肩部144をラッチプレートの面76Bに対してスロット状アパーチャ100内でスライドさせる。肩部144が面76Bに対してスライドする間、スライドは、ロッド108が中にあるスロットがセクション134(
図2A)で拡大するまで継続し、この時点で、ばね118は、肩部144が内面142に接触するまでロッド108を正のz方向に押圧する。
【0068】
ロッド108の正のz方向の移動は、溝108A2をチャネルC2A及びC2Bと整列させ、その結果、チャネルは妨害されない。(チャネルC1A及びC1Bはシリンダ108Aによって妨げられている。)その結果、送信機TX2A及びTX2Bは、それぞれのセンサRX2A及びRX2Bを作動させる。センサの作動は、終端56が開口70に挿入されたことを肯定的に示すものとして作用する。センサからの肯定的指示は、貯蔵ユニット64からクライオゲンの流れを可能にすることが安全であることを認識し、したがって送達セクションを作動させるために、送達セクション66によって使用され得る。以下にさらに説明されるように、センサの非アクティブ化は、クライオゲン流を防止する。
【0069】
終端56を開口70から取り外すためには、終端をラッチプレート76から係合解除しなければならない。係合解除は、ラッチプレートが下方に移動することを必要とし、その結果、円形溝150は、もはやラッチプレートによって把持されないが、
図3に示される状態では、シリンダ108Bが上部中間セクション134の上部に接触するので、これは不可能である。
【0070】
本発明の実施形態は、終端56を取り外すための二段階の方法を提供する。第1ステップとして、ボタン80が、典型的に1本の指又は医師24の親指によって押し込まれると、シリンダ108Bは、もはや上部中間セクション134の上部に接触しなくなる。ばね120は、溝150を把持するラッチプレートを依然として維持するが、シリンダ108Bと部分134との間の接触の除去は、第2ステップを可能にする。
【0071】
第2ステップにおいて、医師は、彼/彼女の第2の指を使用してプレートリテーナ84を押し下げ、その結果、ラッチプレート76が負のy方向に移動し、終端の溝150から係合解除する。医師は、次いで、終端を除去し得る。
【0072】
ボタン80を押し込む第1ステップは、センサへのチャネルを遮断することによって、センサRX2A及びRX2Bを非アクティブ化することが理解されるであろう。センサの非アクティブ化は、クライオゲンユニット64のクライオゲン送達セクション66及びポンプ40のプロセッサ36によって動作を非アクティブ化ために使用されてもよく、したがって、セクション及びユニットからのクライオゲン流を防止する。また、ボタン80を不注意に押してリテーナ84を押すと、センサRX2A及びRX2Bが非アクティブ化され、したがって、送達セクション66及びポンプ40が非アクティブ化されることによってクライオ源の流れが停止されることも理解されよう。
【0073】
図4は、本発明の一実施形態による、封止プラグ200がコネクタに挿入されたときのコネクタ68を模式的に示す図である。この図は、実質的に
図1に示されるような斜視図及び断面図でコネクタ及びプラグを示す。この図はまた、斜視図でコネクタを示す。
【0074】
プローブ60が使用されていないとき、空気及び/又は水分がユニットに入るのを防止するため、及び、ユニット内の任意のクライオゲンの蒸発を低減するため、及び、クライオゲンの任意の制御されない放出を防止するために、クライオゲンユニット64はプラグ200によって封止され得る。
【0075】
プラグ200は、管腔67内に嵌合し、Oリング204によって管腔内に保持され、プラグは、管腔内にあるとき、z軸と同一直線上にある対称軸を有する。プラグ200を開口70に挿入すると、プラグはリップ128及びそのラッチバッキングディスク132をばね136に対して負のz方向に押し、その結果、リップは半円形開口124から係合解除される。係合解除は、ラッチプレート76がy方向に移動することを可能にし、ばね120がプレートを正のy方向に押す。
【0076】
ラッチプレート76は、開口124がプラグ200の円形溝208と係合するまで、正のy方向に移動する。係合はプラグを把持し(grips)、以下に説明する場合を除いてプラグが開口70から取り外されないようにプラグを所定の位置にロックする。溝208は半径R2を有し、プラグ200が所定の位置にあるときにラッチプレート76の位置を決定し、プラグが開口70に挿入されるときにラッチプレートによって移動される距離を決定するのはR2の値であることが理解されるであろう。本発明の実施形態では、R1及びR2は異なるように構成され、開示された実施形態では、R2<R1である。
【0077】
R2<R1の場合、肩部144は、終端56について上述したように、初期にスライドする(
図3)。R2<R1であるので、ラッチプレートの可能な垂直移動は、終端の場合よりも大きい。その結果、ラッチプレート76は、ロッド108がスロット102の中央部122に入ることができるまで、垂直方向上向きに移動し続ける(
図2A)。ロッドが中央部に入ると、ばね118は、肩部146がラッチプレートの面76Bに接触するまでロッドを正のz方向に押圧する。この場合、シリンダ108Bは、中央セクション122の上部に接触し、この接触は、ラッチプレートが下方に移動することを防止する。
【0078】
ロッド108の正のz方向の移動は、溝108A1をチャネルC1A及びC1Bと整列させ、その結果、チャネルは妨げられない。(ここで、チャネルC2A及びC2Bはシリンダ108Aによって妨げられている。)その結果、送信機TX1A及びTX1Bは、それぞれのセンサRX1A及びRX1Bを作動させる。センサの作動は、プラグ200が開口70に挿入されたことを明確に示すものとして作用する。
【0079】
通常、装置20の電源が投入されると、プロセッサ36は、センサRX1A及びRX1Bを使用して、プラグ200が所定の位置にあることをチェックし、その結果、プラグを取り外した後、プローブ60の終端56をコネクタに挿入することができる。さらに、シャットダウン時には、プロセッサ36は、センサを使用して、プラグ200が書体の位置にあることをチェックして、順序正しいシャットダウンを可能にすることができる。
【0080】
終端56に関して、本発明の実施形態は、プラグ200の除去のための二段階方法を提供する。第1ステップとして、ボタン80は、典型的には医師24によって彼/彼女の指のうちの1つを使用して、終端56に関して押し込まれる。第2ステップでは、第1ステップがラッチプレートを垂直方向に移動させることを可能にするので、医師は、第2の指を使用してプレートリテーナ84を押し下げ、その結果、ラッチプレート76が負のy方向に移動し、プラグの溝208から係合解除する。その後、医師は、プラグを除去し得る。
【0081】
ボタン80を押し込む第1ステップは、受信機へのチャネルをブロックすることによって、センサRX1A及びRX1Bを非アクティブ化することが理解されるであろう。
【0082】
上述の実施形態は、例として引用されたものであり、本発明は、上で特に示され説明されたものに限定されないことが理解されるであろう。むしろ、本発明の範囲は、上記で説明した様々な特徴の組合せ及び部分的組合せの両方、ならびに前述の説明を読んだときに当業者に想起され、先行技術に開示されていないそれらの変形形態及び修正形態を含む。
【外国語明細書】