(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122715
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】梱包構造、梱包方法
(51)【国際特許分類】
B65D 81/05 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
B65D81/05 530Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030407
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴田 仁
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 和幸
(72)【発明者】
【氏名】大原 貴広
【テーマコード(参考)】
3E066
【Fターム(参考)】
3E066AA46
3E066BA01
3E066CA05
3E066FA13
3E066GA01
3E066HA01
3E066KA02
3E066MA02
3E066MA09
3E066NA60
(57)【要約】
【課題】作業性を向上し、確実に梱包すること。
【解決手段】梱包構造は、梱包対象である電子機器の複数面に当接可能な当接面2A,2B,2C,2Dを有する一対の梱包材2,3と、一対の梱包材2,3を連結する連結部4と、一対の梱包材2,3の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面Gに置かれた状態で、上面Gに接触し、連結部4の下方にあり連結部4を間にした両側に離れて位置するラウンド部2Eと、を備え、一対の梱包材2,3は、上面Gに置かれた状態で、連結部4に電子機器が押し付けられた場合、電子機器の複数面に当接面2A,2B,2C,2Dが非当接な第一姿勢から電子機器を挟み込むように複数面に当接面2A,2B,2C,2Dが当接する第二姿勢に姿勢を変える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包対象の複数面に当接可能な当接面を有する一対の梱包材と、
一対の前記梱包材を連結する連結部と、
一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、
を備え、
前記上面に置かれた状態で、前記連結部に前記梱包対象が押し付けられた場合、前記梱包対象の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢から前記梱包対象を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変える、梱包構造。
【請求項2】
前記梱包対象は、電子機器からなり直方体形状の筐体を有し、
一対の前記梱包材は、前記筐体の角部を受けるそれぞれの凹部に各前記当接面が形成されており、
一対の前記梱包材は、前記第一姿勢において各前記当接面が前記筐体の各前記面に対して傾いた向きにあり、前記第二姿勢において各前記当接面が前記筐体の前記角部の各前記面に沿う姿勢に変わる、請求項1に記載の梱包構造。
【請求項3】
前記連結部は、一対の前記梱包材を前記第一姿勢と前記第二姿勢に変えるように変形可能に直線状に形成されて、各前記当接面の少なくとも1つに対して直交して配置される、請求項1に記載の梱包構造。
【請求項4】
ナビゲーション装置と、
前記ナビゲーション装置を梱包する梱包体と、
を含み、
前記梱包体は、
前記ナビゲーション装置の複数面に当接可能な一対の梱包材と、
一対の前記梱包材を連結する連結部と、
一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、
を備え、
前記上面に置かれた状態で、前記連結部に前記ナビゲーション装置が押し付けられた場合、前記ナビゲーション装置の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢から前記ナビゲーション装置を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変える、ナビゲーションシステム。
【請求項5】
梱包対象の複数面に当接可能な当接面を有する一対の梱包材と、
一対の前記梱包材を連結する連結部と、
一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、
を備える梱包体を用い、
一対の前記梱包材を前記梱包対象の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢として前記上面に前記梱包体を置くステップと、
前記第一姿勢から前記連結部に前記梱包対象を押し付けるステップと、
前記梱包対象によって前記連結部が押されることで一対の前記梱包材が前記梱包対象を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変えるステップと、
を含む、梱包方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包構造、ナビゲーションシステム、並びに梱包方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器を搬送するための梱包について様々な構造や方法が知られている。
【0003】
特許文献1には、梱包品の対向する両側の面に該梱包品を挟むようにそれぞれ組み付けられる一対の緩衝材がストラップで連結される梱包用緩衝材が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、様々な梱包構造が知られているが、近年では高効率化を図るために梱包の作業性をより向上し、確実に梱包することが望まれている。
【0006】
本発明は、作業性を向上し、確実に梱包することのできる梱包構造、ナビゲーションシステム、並びに梱包方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様の梱包構造は、梱包対象の複数面に当接可能な当接面を有する一対の梱包材と、一対の前記梱包材を連結する連結部と、一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、を備え、前記上面に置かれた状態で、前記連結部に前記梱包対象が押し付けられた場合、前記梱包対象の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢から前記梱包対象を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変える。
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様のナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置と、前記ナビゲーション装置を梱包する梱包体と、を含み、前記梱包体は、前記ナビゲーション装置の複数面に当接可能な一対の梱包材と、一対の前記梱包材を連結する連結部と、一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、を備え、前記上面に置かれた状態で、前記連結部に前記ナビゲーション装置が押し付けられた場合、前記ナビゲーション装置の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢から前記ナビゲーション装置を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変える。
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様の梱包方法は、梱包対象の複数面に当接可能な当接面を有する一対の梱包材と、一対の前記梱包材を連結する連結部と、一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、を備える梱包体を用い、一対の前記梱包材を前記梱包対象の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢として前記上面に前記梱包体を置くステップと、前記第一姿勢から前記連結部に前記梱包対象を押し付けるステップと、前記梱包対象によって前記連結部が押されることで一対の前記梱包材が前記梱包対象を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変えるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、作業性を向上し、確実に梱包することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係る梱包構造における梱包体の斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る梱包方法の工程図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る梱包方法の工程図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る梱包方法の工程図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る梱包方法の工程図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る梱包方法の工程図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る梱包方法のフローチャート図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る梱包構造における梱包体の変形例の斜視図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る梱包構造における梱包体の他の形態の斜視図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る他の形態の梱包体による梱包方法の工程図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る他の形態の梱包体による梱包方法の工程図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る梱包構造における梱包体の他の形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0013】
なお、以下の説明では、互いに交差する第一方向X、第二方向Y、および第三方向Zの3つの方向を図で示している。第一方向Xと第二方向Yとは、水平面を示す2つの方向であり、第三方向Zは上下方向を示す。各方向X,Y,Zは、相互に直交する。
【0014】
図1は、実施形態に係る梱包構造における梱包体の斜視図である。
【0015】
梱包体1は、パルプモールドによって形成されたもので、当接面構造(当接面2A,2B,2C,2D)および外側構造(周面21,22,23,24、突起25を有する一対の梱包材2,3と、この一対の梱包材2,3を連結する連結部4と、を備える。
図1に示すように、実施形態の梱包体1は、第一方向Xおよび第二方向Yにおいて対象形状に形成されている。即ち、一対の梱包材2,3は、連結部4を境に対象形状に形成される。
【0016】
当接面構造は、互いに異なる方向に沿う第一当接面2A、第二当接面2B、第三当接面2C、第四当接面2Dを有する。
図1では、これら当接面2A,2B,2C,2Dを網掛で示す。
図1において、第一当接面2Aと第二当接面2Bは、第一方向Xに対して平行で、第二方向Yおよび第三方向Zに対して傾斜した姿勢にある。第三当接面2Cと第四当接面2Dは、第二方向Yおよび第三方向Zがなす鉛直面に沿い、第一方向Xで対向する姿勢にある。梱包材2は、第一当接面2A、第二当接面2B、第三当接面2C、および第四当接面2Dの四方で囲まれて第三方向Zの一方(
図1では上方)に向かって開放した凹部20を有して形成される。
【0017】
第一当接面2Aは、外側構造を構成する第一周面21、および突起25によってその構造が維持される。第一周面21は、第一当接面2Aに沿うように設けられ、第一方向Xに対して平行で、第二方向Yおよび第三方向Zに対して傾斜した姿勢にある。第一周面21は、第二方向Yおよび第三方向Zが合わさった方向に向かって突出する突起25が複数形成される。そして、複数の突起25は、その先端部が、第一方向Xに沿い第二方向Yおよび第三方向Zに対して略45°傾斜して凹部20の開口方向に向く第一当接面2Aを構成する。
【0018】
第二当接面2Bは、外側構造を構成する第二周面22、および突起25によってその構造が維持される。第二周面22は、第二当接面2Bに沿うように設けられ、第一方向Xに対して平行で、第二方向Yおよび第三方向Zに対して傾斜した姿勢にある。第二周面22は、第二方向Yおよび第三方向Zが合わさった方向に向かって突出する突起25が複数形成される。そして、複数の突起25は、その先端部が、第一方向Xに沿い第二方向Yおよび第三方向Zに対して略45°傾斜して第二当接面2Bを構成する。
【0019】
第三当接面2Cは、外側構造を構成する第三周面23、および突起25によってその構造が維持される。第三周面23は、第三当接面2Cに沿うように設けられ、第二方向Yおよび第三方向Zがなす鉛直面に沿う姿勢にある。第三周面23は、第一方向Xに向かって水平方向に突出する突起25が複数形成される。そして、複数の突起25は、その先端部が、第二方向Yおよび第三方向Zに沿って第一方向Xに向く第三当接面2Cを構成する。
【0020】
第四当接面2Dは、外側構造を構成する第四周面24、および突起25によってその構造が維持される。第四周面24は、第四当接面2Dに沿うように設けられ、第二方向Yおよび第三方向Zがなす鉛直面に沿う姿勢にある。第四周面24は、第一方向Xに向かって水平方向に突出する突起25が複数形成される。そして、複数の突起25は、その先端部が、第二方向Yおよび第三方向Zに沿って第一方向Xに向く第四当接面2Dを構成する。
【0021】
梱包材2は、凹部20の内部において、第一当接面2Aと第二当接面2Bとが交差する部分が入隅部2ABとして形成される。また、梱包材2は、凹部20の内部において、第一当接面2Aと第三当接面2Cとが交差する部分が入隅部2ACとして形成される。また、梱包材2は、凹部20の内部において、第一当接面2Aと第四当接面2Dとが交差する部分が入隅部2ADとして形成される。また、梱包材2は、凹部20の内部において、第二当接面2Bと第三当接面2Cとが交差する部分が入隅部2BCとして形成される。また、梱包材2は、凹部20の内部において、第二当接面2Bと第四当接面2Dとが交差する部分が入隅部2BDとして形成される。
【0022】
梱包材3は、上述した梱包材2を第二方向Yで反転したものであり、梱包材2と対象構造である。従って、梱包材2と同等部分には同一の符号を付し、梱包材3の説明を省略する。
【0023】
連結部4は、梱包材2と梱包材3とを連結する。連結部4は、梱包材2において凹部20の開口端をなす第一周面21の端部と、梱包材3において凹部20の開口端をなす第一周面21の端部と、を第二方向Yで連結し、第一方向Xに沿って連続して形成される。連結部4は、第一方向Xに沿って形成された溝によりなる直線状の折線4aを有する。連結部4は、直線状の折線4aを基に変形することが可能である。梱包体1は、連結部4の変形により、梱包材2と梱包材3が後述する第一姿勢と第二姿勢に変わる。
【0024】
図2から
図6は、実施形態に係る梱包方法の工程図である。
図7は、実施形態に係る梱包方法のフローチャート図である。
【0025】
実施形態の梱包構造では、上述した梱包体1で梱包される梱包対象として電子機器6が適用される。
図2から
図6で示す電子機器6は、ナビゲーション装置である。ナビゲーション装置である電子機器6は、筐体7とパネル8とを有する。筐体7は、ナビゲーション装置を稼働する電子部品が収容されるもので、直方体形状に形成される。筐体7は、その梱包状態に合わせ、
図2に示すように、第三方向Zの一方に向く上面71と、第一方向Xの一方に向く正面72と、第一方向Xの他方に向く背面73と、第二方向Yの一方に向く左側面74と、第二方向Yの他方に向く右側面75と、第三方向Zの他方に向く下面76と、を有する。パネル8は、その梱包状態に合わせ、
図2に示すように、筐体7の上面71に取りけられて第三方向Zの一方に向けて設けられる。パネル8は、表示パネルや操作パネルとして用いられる。電子機器6は、ナビゲーション装置として通常使用される場合は、パネル8が設けられる筐体7の上面71が使用される正面を向けて車両に取り付けられる。
【0026】
この電子機器6のような梱包対象を梱包体1で梱包する梱包方法は、
図2に示すように、梱包体1を作業台の平坦な上面Gに第一姿勢にして配置する。梱包体1の第一姿勢とは、梱包材2と梱包材3を連結部4を境に開くように離れさせて凹部20の開口を第三方向Zの一方に向けて開放させた
図1に示す形態である。
【0027】
ここで、梱包体1は、
図2に示すように、梱包材2の外側において、第一周面21および第二周面22の交差した角部分において、ラウンド部2Eが形成される。また、梱包体1は、
図2に示すように、梱包材3の外側において、第一周面21および第二周面22の交差した角部分において、ラウンド部2Eが形成される。各ラウンド部2Eは、作業台の平坦な上面Gに接触する部分であり、その形状において上面Gとの摩擦抵抗が少なくなるように構成された部分である。また、梱包体1は、
図2から
図4に示すように、第一方向X1から視たとき、連結部4が第三方向Z1の一方にあり、この連結部4の位置に対して各ラウンド部2Eが第三方向Z1の他方に位置する。梱包体1は、第三方向Z1である上下で、連結部4が上にあり、各ラウンド部2Eが下にあり、かつ各ラウンド部2Eだけが作業台の上面Gに接触する構造である。また、梱包体1は、
図2から
図4に示すように、第一方向X1から視たとき、第二方向Y1において連結部4を間にした両側に各ラウンド部2Eが離れて位置する構造である。また、梱包体1は、
図2から
図4に示すように、第一方向X1から視たとき、連結部4の第三方向Z1の他方に、各梱包材2,3の外側構造(周面21,22,23,24)が存在しない構造である。
【0028】
このように、実施形態に係る梱包方法では、最初に、梱包体1を作業台の平坦な上面Gに第一姿勢にして配置する。この第一姿勢において、梱包体1は、梱包材2の凹部20の開口が第三方向Z1の一方に向き、梱包材3の凹部20の開口が第三方向Z1の一方に向いて、連結部4が各梱包材2,3の凹部20の開口端に位置する。一方、実施形態に係る梱包方法では、電子機器6は、パネル8を上向きにし、筐体7の下面76が最も第三方向Z1の他方に位置して配置される。
【0029】
そして、第一姿勢の梱包体1に電子機器6を近づけた場合、
図2に示すように、梱包体1の連結部4に筐体7の下面76が接触し得るが、一対の梱包材2,3は、筐体7の複数面(上面71、正面72、背面73、左側面74、右側面75、および下面76)に当接面2A,2B,2C,2Dが非当接な位置にある。即ち、第一姿勢は、一対の梱包体2,3を電子機器6の複数面(上面71、正面72、背面73、左側面74、右側面75、および下面76)に当接面2A,2B,2C,2Dが非当接な位置である。従って、梱包方法では、最初に梱包体1をこのような第一姿勢にする(
図7のステップS1)。この第一姿勢において、梱包体1は、上述したように、連結部4が上にあり、各ラウンド部2Eが下にあり、かつ各ラウンド部2Eだけが作業台の上面Gに接触する。また、第一姿勢において、梱包体1は、第一方向X1から視たとき、第二方向Y1において連結部4を間にした両側に各ラウンド部2Eが離れて位置する。また、第一姿勢において、梱包体1は、第一方向X1から視たとき、連結部4の下に、各梱包材2,3の外側構造(周面21,22,23,24)が存在しない。
【0030】
その後、実施形態に係る梱包方法は、
図2、
図3および
図7のステップS2に示すように、梱包体1の第一姿勢から連結部4に電子機器6を押し付ける。
【0031】
その後、実施形態に係る梱包方法は、
図3、
図4、
図5および
図7のステップS3に示すように、連結部4が電子機器6の自重または外力荷重によって押されることで、第一姿勢にある連結部4が力点、各ラウンド部2Eが第二方向Y1において連結部4を間にした両側に動きながら支点、当接面2A,2B,2C,2Dが作用点(面)となる、てこの原理により、一対の梱包材2,3が電子機器6の筐体7を挟み込むように当接面2A,2B,2C,2Dが複数面(ここでは、正面72、背面73、左側面74、右側面75、および下面76)に当接する第二姿勢に梱包体1の姿勢を変える。この第二姿勢においても、梱包体1は、上述したように、連結部4が上にあり、各ラウンド部2Eが下にあり、かつ各ラウンド部2Eが作業台の上面Gに接触する。また、第一姿勢においても、梱包体1は、第一方向X1から視たとき、第二方向Y1において連結部4を間にした両側に各ラウンド部2Eが離れて位置する。また、第一姿勢においても、梱包体1は、第一方向X1から視たとき、連結部4の下に、各梱包材2,3の外側構造(周面21,22,23,24)が存在しない。
【0032】
具体的に、ステップS3では、梱包体1は、電子機器6の筐体7の下面76によって連結部4が第三方向Z1の他方(下方)に押されることで、
図3に示すように、連結部4を基点に一対の梱包材2,3が起き上がる。さらに、梱包体1は、電子機器6の筐体7の下面76によって連結部4が第三方向Z1の他方に押されることで、
図4および
図5に示すように、梱包材2の凹部20に、筐体7の正面72、左側面74、および下面76がなす角部、および筐体7の背面73、左側面74、および下面76がなす角部が入り込む。同様に、梱包体1は、電子機器6の筐体7の下面76によって連結部4が第三方向Z1の他方に押されることで、
図4および
図5に示すように、梱包材3の凹部20に、筐体7の正面72、右側面75、および下面76がなす角部、および筐体7の背面73、右側面75、および下面76がなす角部が入り込む。そして、最終的に、梱包体1は、電子機器6の筐体7の下面76によって連結部4が第三方向Z1の他方に押されることで、一対の梱包材2,3が電子機器6の筐体7を挟み込むように当接面2A,2B,2C,2Dが複数面(正面72、背面73、左側面74、右側面75、および下面76)に当接する位置に姿勢を変えることとなる。具体的に、梱包体1は、梱包材2において、当接面のうち互いに対向する第三当接面2Cおよび第四当接面2Dが筐体7の正面72および背面73に沿いつつ、第一姿勢で第二方向Y1および第三方向Z1が合わさった方向に向く第一当接面2Aおよび第二当接面2Bが筐体7の左側面74と下面76に沿うように第二姿勢に姿勢を変える。また、梱包体1は、梱包材3において、当接面のうち互いに対向する第三当接面2Cおよび第四当接面2Dが筐体7の正面72および背面73に沿いつつ、第一姿勢で第二方向Y1および第三方向Z1が合わさった方向に向く第一当接面2Aおよび第二当接面2Bが筐体7の右側面75と下面76に沿うように第二姿勢に姿勢を変える。なお、第一姿勢から第二姿勢に変わるとき、一対の梱包材2,3は、各ラウンド部2Eが作業台の上面Gに接触することで、姿勢の変化が円滑となる。この梱包体1の第二姿勢では、電子機器6の重力の作用によって連結部4が常に第三方向Z1の他方(下方)に押されるため、一対の梱包材2,3によって電子機器6を挟み込む力は、電子機器6の重力の作用によって常に作用する。つまり、梱包体1は、電子機器6の重力があれば、一対の梱包材2,3によって電子機器6を挟み込む力を常に生じさせることができる。電子機器6が挟み込まれた状態では、各ラウンド部2Eは開ききった状態になるが、各ラウンド部2Eは連結部4から離れており、かつ、連結部4が作業台の平坦な上面Gに接していないことから、先のてこの原理による挟み込む力は常にかかり続ける。このように、梱包体1は、連結部4が電子機器6の自重または外力荷重によって押され、連結部4が第三方向Z1の他方(下方)に移動することで、各ラウンド部2Eが支点となり、連結部4を中心として各梱包材2,3に回転モーメントが常に発生し易くなる構造である。
【0033】
その後、
図6および
図7のステップS4に示すように、電子機器6および梱包体1を梱包箱10に収容する。
【0034】
梱包箱10は、電子機器6と共に一対の梱包材2,3で挟んだ梱包体1が収容される箱であり、段ボール紙で形成される。実施形態における梱包箱10は、電子機器6および梱包体1を、第一方向X1および第二方向Y1の四方で囲むように第三方向Z1に延びる角筒形状の筒部10Aと、当該筒部10Aの下部開口10Abを塞ぐ底部10Bと、を主に有する。電子機器6および梱包体1は、梱包体1を下にして、筒部10Aの上部開口10Aaから底部10Bに向けて挿入される。なお、電子機器6は、パネルのパネル面8が、第一方向X1および第二方向Y1の四方で囲むように第三方向Z1に延びる角筒形状の干渉部10Gで周囲が覆われる。
【0035】
また、梱包箱10は、筒部10Aの上部開口10Aaの一辺から延びる外蓋部10Cを有する。外蓋部10Cは、上部開口10Aaの一辺から90°に折り曲げられて、外蓋本体片10Caで筒部10Aの上部開口10Aaの全体を覆い、さらに90°に折り曲げられた先端の挿入片10Cbを向き合う反対側の上部開口10Aaの他辺に合わせて筒部10Aの内側に差し込んで筒部10Aの上部開口10Aaを塞ぐものである。なお、図には明示しないが、外蓋部10Cは、筒部10Aの上部開口10Aaの一辺および他辺ではない各辺に折曲辺が設けられ、この折曲辺でも筒部10Aの上部開口10Aaの全体を覆う。
【0036】
また、梱包箱10は、筒部10Aの上部開口10Aaの他辺から延びる内蓋部10Dを有する。内蓋部10Dは、上部開口10Aaの他辺から折り返される折返片10Daと、折返片10Daの先で90°に折り曲げられて干渉部10Gの第三方向Z1の一方を覆う内蓋本体片10Dbと、を有する。そして、内蓋部10Dは、内蓋本体片10Dbが干渉部10Gの上部に当接して留まった第三方向Z1の他方に電子機器6および梱包体1が収容される本収容部10Eを構成し、内蓋本体片10Dbが干渉部10Gの上部に当接して留まった第三方向Z1の一方の外蓋本体片10Caとの間に電子機器6の付属部品を収容する補助収容部10Fを構成する。
【0037】
このような梱包箱10に、電子機器6および梱包体1が収容される。そして、梱包体1は、梱包箱10に収容された電子機器6の運搬時に緩衝体となって電子機器6を保護する。
【0038】
なお、梱包体1は、電子機器6と共に梱包箱10に収容されるとき、作業台の上面Gから持ち上げられる。このとき、梱包体1は、電子機器6から容易に外れないように構成することが好ましい。この場合、例えば、梱包体1は、一対の梱包材2,3の当接面2A,2B,2C,2Dが、電子機器6の筐体7の複数面(正面72、背面73、左側面74、右側面75、および下面76)に摩擦を生じるように接触する構成とする。また、その反面、梱包体1は、電子機器6を梱包箱10から出すとき、梱包箱10にとどまって電子機器6から容易に外れるよう構成することが好ましい。この場合、例えば、梱包体1は、一対の梱包材2,3の当接面2A,2B,2C,2Dが、電子機器6の筐体7の複数面(正面72、背面73、左側面74、右側面75、および下面76)に摩擦を生じないように接触する構成とする。
【0039】
図8は、実施形態に係る梱包構造における梱包体の変形例の斜視図である。
【0040】
図8に示すように、梱包体1は、上述した構成に対し、さらに係止部5を有してもよい。係止部5は、例えば、連結部4の近傍に、第一姿勢の梱包材3に凹部20の開口部から第三方向Z1の一方に突出する突起部5Aを形成する。一方で、係止部5は、第一姿勢の梱包材2に凹部20の開口部から凹む穴部5Bを形成する。そして、梱包体1が第二姿勢に至ったとき、突起部5Aが穴部5Bに入り込むことで、一対の梱包材2,3が互いに噛み合う。このため、梱包体1は、第二姿勢が保持されることとなる。従って、係止部5を含むことで、梱包体1は、電子機器6を保護する形態を保持できる。
【0041】
図9は、実施形態に係る梱包構造における梱包体の他の形態の斜視図である。
図10は、実施形態に係る他の形態の梱包体による梱包方法の工程図である。
図11は、実施形態に係る他の形態の梱包体による梱包方法の工程図である。
【0042】
図9に示す梱包体11は、上述した梱包体1に対し、一対の梱包材2,3に第四周面24を設けていない点が異なる。即ち、梱包体11は、梱包材2において、第四当接面2Dを有さない。また、梱包体11は、梱包材3において、第四当接面2Dを有さない。梱包体11は、その他の構成は、梱包体1と同様であるため、同等部所に梱包体1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0043】
この梱包体11は、
図10および
図11に示すような梱包対象の電子機器6’に適用できる。電子機器6’は、電子機器6のパネル8を図示省略しており、直方体形状に形成される筐体7が、第三方向Z1の一方に向く上面71と、第一方向X1の一方に向く正面72と、第一方向X1の他方に向く背面73と、第二方向Y1の一方に向く左側面74と、第二方向Y1の他方に向く右側面75と、第三方向Z1の他方に向く下面76と、を有する。この電子機器6’は、上述した電子機器6と比較して筐体7が大きい。上述した電子機器6を梱包する梱包体1は、1つで筐体7の5面(正面72、背面73、左側面74、右側面75、および下面76)に当接するように構成されていたが、電子機器6’のような比較的大きい筐体7の場合はそれが難しい場合がある。
【0044】
そこで、
図9に示す梱包体11のように、一対の梱包材2,3において、第一当接面2A、第二当接面2B、第三当接面2Cの3面とし、1つの梱包体11で、筐体7の4面(背面73、左側面74、右側面75、および下面76)に当接するように構成し、もう1つの梱包体11では、筐体7の4面(正面72、左側面74、右側面75、および下面76)に当接するように構成することで、合わせて筐体7の5面(正面72、背面73、左側面74、右側面75、および下面76)に当接するように構成している。
【0045】
このように構成すれば、比較的大きい梱包対象であっても、同様の構成によって梱包を実施することが可能になる。
【0046】
図12は、実施形態に係る梱包構造における梱包体の他の形態の側面図である。
【0047】
図12に示す梱包対象は、例えば花瓶6”を想定している。花瓶6”は、その外形が略円筒形状に形成され、外周面77が第一方向X1および第二方向Y1を含む水平方向において、花瓶6”を中心とした360°の多数の方向に向く曲面を構成し、第三方向Z1の他方(
図12では下方)に向く下面78も有する。
【0048】
このような花瓶6”に対し、この梱包構造の梱包体12は、梱包対象である花瓶6”の複数面77,78に当接可能な一対の梱包材2,3と、一対の梱包材2,3を連結する連結部4と、を備える。そして、一対の梱包材2,3は、連結部4に花瓶6”が押し付けられた場合、花瓶6”の複数面77,78に沿う当接面2Fが非当接な第一姿勢(図示省略)から、
図12に示すように花瓶6”を挟み込むように複数面77,78に当接面2Fが当接する第二姿勢に姿勢を変えるものである。
【0049】
上述した実施形態の梱包構造は、梱包対象である電子機器6,6’または花瓶6”の複数面72,73,74,75,76,77,78に当接可能な当接面2A,2B,2C,2D,2Fを有する一対の梱包材2,3と、一対の梱包材2,3を連結する連結部4と、一対の梱包材2,3の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面Gに置かれた状態で、上面Gに接触し、連結部4の下方にあり連結部4を間にした両側に離れて位置するラウンド部2Eと、を備え、上面Gに置かれた状態で、連結部4に電子機器6,6’または花瓶6”が押し付けられた場合、連結部4が力点、各ラウンド部2Eが支点、一対の梱包材2,3が作用点となり、電子機器6,6’または花瓶6”の複数面72,73,74,75,76,77,78に当接面2A,2B,2C,2D,2Fが非当接な第一姿勢から電子機器6,6’または花瓶6”を挟み込むように複数面72,73,74,75,76,77,78に当接面2A,2B,2C,2D,2Fが当接する第二姿勢に姿勢を変える。
【0050】
この梱包構造によれば、連結部4に電子機器6,6’または花瓶6”を押し付けることで、一対の梱包材2,3が電子機器6,6’または花瓶6”を挟み込むように姿勢を変えるため、梱包作業を容易かつ確実に行うことができ、作業性を向上することができる。しかも、この梱包構造によれば、梱包の自動化も図ることが可能になる。
【0051】
また、実施形態の梱包構造では、梱包対象は、電子機器6,6’からなり直方体形状の筐体7を有し、一対の梱包材2,3は、筐体7の角部を受けるそれぞれの凹部20に各当接面2A,2B,2C,2Dが形成されており、一対の梱包材2,3は、第一姿勢において各当接面2A,2B,2C,2Dが筐体7の各面72,73,74,75,76に対して傾いた向きにあり、第二姿勢において各当接面2A,2B,2C,2Dが筐体7の各面72,73,74,75,76に沿う姿勢に変わる。
【0052】
この梱包構造によれば、電子機器6,6’の直方体形状の筐体7に対し、一対の梱包材2,3は、各当接面2A,2B,2C,2Dが各面72,73,74,75,76に当接していない第一姿勢から、各当接面2A,2B,2C,2Dが各面72,73,74,75,76に沿う姿勢の第二姿勢に変わるように構成される。このため、この梱包構造は、電子機器6,6’の直方体形状の筐体7の梱包の作業性を向上することができる。
【0053】
また、実施形態の梱包構造では、連結部4は、一対の梱包材2,3を第一姿勢と第二姿勢に変えるように変形可能に直線状に形成されて、各当接面2A,2B,2C,2Dの少なくとも1つに対して直交して配置される。
【0054】
この梱包構造によれば、電子機器6,6’の直方体形状の筐体7が押し付けられる連結部4を各当接面2A,2B,2C,2Dの少なくとも1つに対して直交して配置することで、筐体7の押し付け位置を連結部4に合わせ易くなり、電子機器6,6’の直方体形状の筐体7の梱包の作業性をより向上することができる。
【0055】
また、実施形態のナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置(電子機器6,6’)と、ナビゲーション装置を梱包する上述した梱包体1,11と、を含む。
【0056】
このナビゲーションシステムによれば、ナビゲーション装置(電子機器6,6’)の梱包の作業性を向上し、確実に梱包することができる。
【0057】
また、実施形態の梱包方法は、梱包対象である電子機器6,6’または花瓶6”の複数面72,73,74,75,76,77,78に当接可能な当接面2A,2B,2C,2D,2Fを有する一対の梱包材2,3と、一対の梱包材2,3を連結する連結部4と、一対の梱包材2,3の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面Gに置かれた状態で、上面Gに接触し、連結部4の下方にあり連結部4を間にした両側に離れて位置するラウンド部2Eと、を備える梱包体1,11,12を用い、一対の梱包材2,3を電子機器6,6’または花瓶6”の複数面72,73,74,75,76,77,78に当接面2A,2B,2C,2D,2Fが非当接な第一姿勢として上面Gに梱包体1,11,12を置くステップと、第一姿勢から連結部4に電子機器6,6’または花瓶6”を押し付けるステップと、電子機器6,6’または花瓶6”によって連結部4が押されることで一対の梱包材2,3が電子機器6,6’または花瓶6”を挟み込むように複数面72,73,74,75,76,77,78に当接面2A,2B,2C,2D,2Fが当接する第二姿勢に姿勢を変えるステップと、を含む。
【0058】
この梱包方法によれば、連結部4に電子機器6,6’または花瓶6”を押し付けることで、一対の梱包材2,3が電子機器6,6’または花瓶6”を挟み込むように姿勢を変えるため、梱包作業を容易に行うことができ、作業性を向上することができる。しかも、この梱包方法によれば、梱包の自動化も図ることが可能になる。
【0059】
実施形態の梱包構造の連結部4は、一対の梱包材2,3が第一方向Xに沿うX軸を回動軸として回動可能に形成されていればよく、蝶番構造でもよいし、磁力によって一対の梱包材が連結され回動可能に形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1,11,12 梱包体
2 梱包材
2A,2B,2C,2D,2F 当接面
2E ラウンド部
20 凹部
3 梱包材
4 連結部
6,6’ 電子機器(梱包対象)(ナビゲーション装置)
6” 花瓶(梱包対象)
7 筐体
72,73,74,75,76 面
77,78 面
【手続補正書】
【提出日】2023-03-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包対象の複数面に当接可能な当接面を有する一対の梱包材と、
一対の前記梱包材を連結する連結部と、
一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、
を備え、
前記上面に置かれた状態で、前記連結部に前記梱包対象が押し付けられた場合、前記梱包対象の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢から前記梱包対象を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変える、梱包構造。
【請求項2】
前記梱包対象は、電子機器からなり直方体形状の筐体を有し、
一対の前記梱包材は、前記筐体の角部を受けるそれぞれの凹部に各前記当接面が形成されており、
一対の前記梱包材は、前記第一姿勢において各前記当接面が前記筐体の各前記面に対して傾いた向きにあり、前記第二姿勢において各前記当接面が前記筐体の前記角部の各前記面に沿う姿勢に変わる、請求項1に記載の梱包構造。
【請求項3】
前記連結部は、一対の前記梱包材を前記第一姿勢と前記第二姿勢に変えるように変形可能に直線状に形成されて、各前記当接面の少なくとも1つに対して直交して配置される、請求項1に記載の梱包構造。
【請求項4】
筐体およびパネルを有する電子機器と、
前記電子機器の前記筐体を梱包する梱包体と、
前記電子機器および前記梱包体を収容する梱包箱と、
を含み、
前記梱包体は、
前記電子機器の前記筐体の複数面に当接可能な当接面を有する一対の梱包材と、
一対の前記梱包材を連結する連結部と、
一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、
を備え、
前記上面に置かれた状態で、前記連結部に前記電子機器の前記筐体が押し付けられた場合、前記電子機器の前記筐体の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢から前記電子機器の前記筐体を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変え、
前記梱包箱は、前記電子機器の前記パネルを上とし前記梱包体を下として収容する、梱包構造。
【請求項5】
梱包対象の複数面に当接可能な当接面を有する一対の梱包材と、
一対の前記梱包材を連結する連結部と、
一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、
を備える梱包体を用い、
一対の前記梱包材を前記梱包対象の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢として前記上面に前記梱包体を置くステップと、
前記第一姿勢から前記連結部に前記梱包対象を押し付けるステップと、
前記梱包対象によって前記連結部が押されることで一対の前記梱包材が前記梱包対象を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変えるステップと、
を含む、梱包方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、梱包構造、梱包方法に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明は、作業性を向上し、確実に梱包することのできる梱包構造、梱包方法を提供することを目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様の梱包構造は、筐体およびパネルを有する電子機器と、前記電子機器の前記筐体を梱包する梱包体と、前記電子機器および前記梱包体を収容する梱包箱と、を含み、前記梱包体は、前記電子機器の前記筐体の複数面に当接可能な当接面を有する一対の梱包材と、一対の前記梱包材を連結する連結部と、一対の前記梱包材の外側にそれぞれ設けられ、作業台の上面に置かれた状態で、前記上面に接触し、前記連結部の下方にあり前記連結部を間にした両側に離れて位置するラウンド部と、を備え、前記上面に置かれた状態で、前記連結部に前記電子機器の前記筐体が押し付けられた場合、前記電子機器の前記筐体の前記複数面に前記当接面が非当接な第一姿勢から前記電子機器 の前記筐体を挟み込むように前記複数面に前記当接面が当接する第二姿勢に姿勢を変え、前記梱包箱は、前記電子機器の前記パネルを上とし前記梱包体を下として収容する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
また、実施形態の梱包構造は、筐体7およびパネル8を有するナビゲーション装置(電子機器6)と、ナビゲーション装置の筐体7を梱包する上述した梱包体1と、ナビゲーション装置(電子機器6)および梱包体1を収容する梱包箱10と、を含む。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
この梱包構造によれば、ナビゲーション装置(電子機器6)の梱包の作業性を向上し、確実に梱包することができる。