(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122726
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】スクリュ圧縮機の軸封部
(51)【国際特許分類】
F04C 29/02 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
F04C29/02 361A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030426
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000241795
【氏名又は名称】北越工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002398
【氏名又は名称】弁理士法人小倉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永井 翔
【テーマコード(参考)】
3H129
【Fターム(参考)】
3H129AA03
3H129AA15
3H129AA21
3H129AB01
3H129BB03
3H129BB04
3H129BB60
3H129CC20
(57)【要約】
【課題】軸封装置を通過した潤滑油の漏出を防止し得るスクリュ圧縮機の軸封部を提供する。
【解決手段】軸孔31の機外側の端部に仕切壁36を設け,軸封装置60と仕切壁36間の軸孔31内周面と駆動軸50の外周面間に形成される空間内の軸封装置60側に,軸封装置60からの漏油を捕集する第1油溜り部33を設けると共に,第1油溜り部33と連通して前記第1油溜り部33からの漏油を捕集する第2油溜り部34を設け,前述の仕切壁36によって前記第2油溜り部34の機外側端部を画成する。第2油溜り部34を第1油溜り部33よりも外径が大きく,かつ,大容量の空間として形成し,相対的に狭い空間である第1油溜り部33から急拡大した空間である第2油溜り部34に流入した漏油の油滴を成長させることで第2油溜り部34における油滴の捕集性を向上させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングに貫通孔として設けられた軸孔の内周面と,前記軸孔内に挿入される駆動軸の外周面間の間隔を軸封装置で封止して成るスクリュ圧縮機の軸封部において,
前記軸孔の機外側の端部内周より前記駆動軸に向かって突出し,内周縁が前記駆動軸の外周面と該駆動軸の回転許容間隔を介して近接配置される環状の仕切壁を設け,
前記軸封装置と前記仕切壁間の前記軸孔の内周面と前記駆動軸の外周面間に形成される空間内の前記軸封装置側に,前記軸封装置からの漏油を捕集する第1油溜り部を設けると共に,前記第1油溜り部と連通して前記第1油溜り部からの漏油を捕集すると共に,前記仕切壁によって機外側端部が画成された第2油溜り部を設け,
該第2油溜り部を前記第1油溜り部よりも外径が大きく,かつ,大容量の空間として形成したことを特徴とするスクリュ圧縮機の軸封部。
【請求項2】
前記第1油溜り部と前記第2油溜り部間の前記軸孔の内周より前記駆動軸に向かって突出し,内周縁が前記駆動軸の外周面と該駆動軸の回転許容間隔を介して近接配置される中間仕切壁を設けたことを特徴とする請求項1記載のスクリュ圧縮機の軸封部。
【請求項3】
前記駆動軸に,該駆動軸の外径を機外側に向かって段階的に大径に変化させることにより形成した油切り段部を設け,
前記第1油溜り部内及び/又は前記第2油溜り部内に前記油切り段部を配置したことを特徴とする請求項1又は2記載のスクリュ圧縮機の軸封部。
【請求項4】
前記仕切壁の前記内周縁側の側面に,前記第2油溜り部内に向かって突出する反し部を周方向に連続して設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のスクリュ圧縮機の軸封部。
【請求項5】
前記第2油溜り部と連通して,該第2油溜り部で捕集された潤滑油を排出する,第2油溜り部用排出流路を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のスクリュ圧縮機の軸封部。
【請求項6】
前記第1油溜り部と連通して,該第1油溜り部で捕集された潤滑油を排出する,第1油溜り部用排出流路を設けたことを特徴とする請求項5記載のスクリュ圧縮機の軸封部。
【請求項7】
前記第1油溜り部用排出流路と前記第2油溜り部用排出流路を連通させたことを特徴とする請求項6記載のスクリュ圧縮機の軸封部。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスクリュ圧縮機の軸封部に関し,より詳細には,圧縮機本体のケーシングを貫通する軸孔の内周面と該軸孔内に挿入された駆動軸の外周面間の間隔を軸封装置で封止して成るスクリュ圧縮機の軸封部において,前記軸封装置からの漏油をケーシング外に漏出する前に捕集できるようにしたスクリュ圧縮機の軸封部の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図7に示すスクリュ式の圧縮機本体100は,図示せざるモータやエンジン等の駆動源で発生した回転駆動力をケーシング103内に収容されたスクリュロータ111,112に伝達するために,圧縮機本体100のケーシング103端部を貫通する軸孔131を設けると共に,この軸孔131を介していずれかのスクリュロータ111,112のロータ軸(図示の例ではオスロータ111のロータ軸111a)をケーシング103外に突設させている。
【0003】
そして,このロータ軸111aにカラー153や,プーリ等の動力伝達手段152を取り付けることにより形成された駆動軸150に対しエンジンやモータ等で発生した回転駆動力を入力することで,ケーシング103内に収容されているスクリュロータ111,112を回転させることができるように構成されている。
【0004】
このように,圧縮機本体100には,ケーシング103の内外を貫通する駆動軸150が設けられていることから,軸孔131の内周面と駆動軸150の外周面間の隙間から,圧縮機本体100内で圧縮された気体や潤滑油等が漏出することがないよう,この隙間は,軸封装置160によってシールされている。
【0005】
ここで,このような軸封装置160としては,オイルシールやメカニカルシール等の接触式の軸封装置160が広く使用されているが,軸封装置160がオイルシールである場合には駆動軸の外周と摺接するシールリップ部を潤滑するために,メカニカルシールである場合には固定リングと回転リングとの摺接面を潤滑するために,いずれも微量の潤滑油を必要とする。
【0006】
また,前述した軸封装置160を設けた場合であっても,摺接部の潤滑に使用した微量の潤滑油は,経時に伴い漏出する。
【0007】
このように,軸封装置160を設けることによっても微量の潤滑油の漏出が起こることから,潤滑油の漏出位置において圧縮機本体100や周辺機器が潤滑油によって汚染される等の不都合が生じると共に,漏出によって失われた分の潤滑油を,該潤滑油の循環系に定期的に補充する必要がある。
【0008】
そのため,このような漏油の発生に伴う弊害を是正するためには,軸封装置160より漏出した微量の潤滑油をケーシング103外に漏出する前に捕集できるようにし,好ましくは捕集した潤滑油を潤滑油の循環系に戻すことが必要となる。
【0009】
このような漏油の捕集を行うために,後掲の特許文献1には,
図7及び
図8に示すように軸封装置160に対しケーシング103の外側寄りの位置における駆動軸150の周囲に,軸封装置160より漏出した潤滑油を捕集するための空間である油溜り部133を設けると共に,駆動軸150のうち,この油溜り部133内に配置されている部分に油切り段部155を設けることが記載されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前掲の特許文献1に記載の圧縮機本体100において,前述の油切り段部155は,油溜り部133内における駆動軸150の外径を,機内側において小さく,機外側において大きく形成すること,図示の例ではロータ軸111aに外嵌するカラー153の外径に対し動力伝達手段(プーリ)152のボス152aの先端部分の外径を大径とすることにより形成されていることから,駆動軸150の表面を伝って機外側に向かって移動する潤滑油は,油切り段部155に生じている段差を乗り越えることができずにその移動が規制されると共に,駆動軸150の回転に伴う遠心力によって油切り段部155(ボス152aの端面)で外周方向に飛散されて油溜り部133内に捕集される。
【0012】
このように,
図7及び
図8の圧縮機本体100の軸封部では,軸封装置160より漏出した潤滑油を油溜り部133内に捕集してケーシング103外に漏出させないようにしていることで,圧縮機本体100の周囲に対する潤滑油の飛散を防止することができると共に,例えば圧縮機本体が潤滑油と共に被圧縮気体を圧縮する油冷式の圧縮機本体である場合には,油溜り部133で捕集された潤滑油を,排出流路171を介して圧縮機本体の吸入側に導入することで潤滑油の循環系に戻すことができ,循環系に対する潤滑油の補充頻度を減少させることができる。
【0013】
しかしながら,
図7及び
図8を参照して説明した軸封部の構造では,軸封装置160によって漏油量が微量に抑えられている場合には潤滑油を良好に捕集し,回収することができるものの,軸封装置160からの漏油量が多くなると,漏油の捕集や回収が間に合わず,油切り段部155を超えて更に機外側へと移動した潤滑油が油溜り部133より漏出する場合があることが確認された。
【0014】
このような漏油量の増大への対策としては,油溜り部133の容量を大きくすることや,駆動軸150に形成する油切り段部155の段差を大きくして潤滑油が段差を乗り越え難くすることも考えられる。
【0015】
しかしながら,
図7及び
図8に示すように,軸孔131内に設けた軸封装置160の収容部137には,軸封装置160の機外側の端部を位置決めするための係止端面137aを設ける必要があり,
図7及び
図8に示すように軸封装置160に隣接して油溜り部133を形成する場合,油溜り部133を軸封装置160の収容部137よりも小径の空間として形成しなければ係止端面137aを設けることができない。
【0016】
そのため,油溜り部133の容量増大には限界があると共に,駆動軸150に設ける大径部(図示の例ではプーリ152のボス152a)の外径も油溜り部133の内径以下という制約を受けるために段差を大きくすることも困難である。
【0017】
更には,駆動軸150の大径部の外径を大きくして油切り段部155の段差を大きくすると,油溜り部133の容量は更に小さくなることから,この点でも漏油量の増大に対応し得ない。
【0018】
しかも,油溜り部133は仕切壁136によって機外側の端部が仕切られていると共に,この仕切壁136の内周縁と駆動軸150の外周面間に形成された,該駆動軸150の回転を許容するために必要な微小間隔(本明細書において「回転許容間隔」という)δ’を介して機外と連通しているが,油切り段部155の段差を大きく取るために駆動軸150の大径部(図示の例ではプーリ152のボス152aの先端部分)の外径を大きくすると,油溜り部133の内周面から回転許容間隔δ’迄の距離D(
図7中の拡大図参照)が短くなる結果,駆動軸150の回転に伴う遠心力で外周方向に飛散して油溜り部133の内周面に捕集された潤滑油がこの微小間隔δ’に到達し易くなることで,ケーシング103外に対する潤滑油の漏出が更に生じ易くなる。
【0019】
このように,
図7及び
図8を参照して説明した従来の軸封部の構造では,軸封装置160からの潤滑油の漏出量が増大するとケーシング103外への潤滑油の漏出を防止できなくなる場合があることから,軸封装置160からの漏油量が増大した場合であってもこれをケーシング103外に漏出する前に捕集できるようにすることが要望される。
【0020】
なお,
図7及び
図8を参照して説明した圧縮機本体100では,オスロータ111のロータ軸111aがケーシング103を貫通した構成となっており,このロータ軸111aにカラー153やプーリ152を取り付けて駆動軸150と成すと共に,この駆動軸150とケーシング103に設けた軸孔131間の間隔を軸封装置160で封止した軸封部について説明した。
【0021】
しかしながら,例えば圧縮機本体100が駆動ギヤと従動ギヤから成る増速装置を備える場合のように,スクリュロータのロータ軸を直接ケーシング外に突設せず,増速装置を介してロータ軸と連結された入力軸をケーシング外に突設した構成を採用する場合,このような入力軸がケーシングを貫通している部分に設けられている軸封部からの漏油の発生についても同様に防止する必要がある。
【0022】
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するために成されたものであり,スクリュ圧縮機のケーシングを貫通して突出し,駆動源からの回転駆動力が入力されるロータ軸や増速装置の入力軸等から成る各種の駆動軸の軸封部において,該軸封部に設けた軸封装置からの漏油を,漏出量に拘わらず捕集可能とした軸封部を備えたスクリュ圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするために記載したものであり,言うまでもなく,本発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
【0024】
上記目的を達成するために,本発明のスクリュ圧縮機の軸封部は,
ケーシング3に貫通孔として設けられた軸孔31の内周面と,前記軸孔31内に挿入される駆動軸50の外周面間の間隔を軸封装置60で封止して成るスクリュ圧縮機の軸封部において,
前記軸孔31の機外側の端部内周より前記駆動軸50に向かって突出し,内周縁が前記駆動軸50の外周面と該駆動軸50の回転許容間隔δを介して近接配置される環状の仕切壁36を設け,
前記軸封装置60と前記仕切壁36間の前記軸孔31の内周面と前記駆動軸50の外周面間に形成される空間内の前記軸封装置60側に,前記軸封装置60からの漏油を捕集する第1油溜り部33を設けると共に,前記第1油溜り部33と連通して前記第1油溜り部33からの漏油を捕集する,前記仕切壁36によって機外側端部が画成された第2油溜り部34を設け,
該第2油溜り部34を前記第1油溜り部33よりも外径が大きく,かつ,大容量の空間として形成したことを特徴とする(請求項1)。
【0025】
前記第1油溜り部33と前記第2油溜り部34の間には,前記軸孔31の内周より前記駆動軸50に向かって突出し,内周縁が前記駆動軸50の外周面と該駆動軸50の回転許容間隔δ’を介して近接配置される中間仕切壁38を設けることができる(請求項2)。
【0026】
前記駆動軸50に,該駆動軸50の外径を機外側に向かって段階的に大径に変化させることにより形成した油切り段部55,56を設け,
前記第1油溜り部33内及び/又は前記第2油溜り部34内に前記油切り段部55,56を配置するものとしても良い(請求項3)。
【0027】
前記仕切壁36には,前記内周縁側の側面に,前記第2油溜り部34内に向かって突出する反し部36aを周方向に連続して設けることが好ましい(請求項4)。
【0028】
上記構成の軸封部には,該第2油溜り部34と連通して,該第2油溜り部34で捕集された潤滑油を排出する,第2油溜り部用排出流路72を設けることができる(請求項5)。
【0029】
また,前述した第2油溜り部用排出流路72と共に,第1油溜り部33と連通して,該第1油溜り部33で捕集された潤滑油を排出する,第1油溜り部用排出流路71を設けることが好ましい(請求項6)。
【0030】
このように第1油溜り部用排出流路71と前記第2油溜り部用排出流路72をそれぞれ設けた場合,第1油溜り部用排出流路71と第2油溜り部用排出流路72を,例えば端部カバー30の肉厚内において連通させることが好ましい(請求項7)。
【発明の効果】
【0031】
以上で説明した本発明の軸封部を備えたスクリュ圧縮機では,以下の顕著な効果を得ることができた。
【0032】
第2油溜り部34を第1油溜り部33よりも外径が大きく,かつ,大容量の空間として形成したことにより,第1油溜り部33から更に第2油溜り部34へと漏出した潤滑油は,第1油溜り部33より急拡大した空間である第2油溜り部34へと流入することで駆動軸の軸線方向への移動速度が低下する。
【0033】
その結果,第2油溜り部34へと流入して移動速度が低下した潤滑油に対し,第1油溜り部33より漏出してきた後続の潤滑油が次々に合流して大きな油滴を形成することで,自重の増加による落下や駆動軸50の回転に伴う遠心力によって第2油溜り部34内において潤滑油は駆動軸50の外周方向へと飛散されて第2油溜り部34内に捕集することができた。
【0034】
この第2油溜り部34は,第1油溜り部33よりも外径が大きく,かつ,大容量の空間として形成されていることで,軸封装置60より漏出する潤滑油量が多く第1油溜り部33の捕集能力を超えた潤滑油の漏出があった場合であってもこれを捕集することが可能であると共に,外径の大きな空間として形成されていることで,第2油溜り部34の内周面から仕切壁36の内周縁と駆動軸の外周面間に生じた回転許容間隔δまでの距離Dが長くなることで,遠心力に伴う飛散によって第2油溜り部34の内壁面に付着した潤滑油は,回転許容間隔δに到着し難くなっており,これにより潤滑油が仕切壁36を超えて更にケーシング3外へと漏出することを防止できた。
【0035】
前記第1油溜り部33と前記第2油溜り部34間に中間仕切壁38を設けた構成では,このような中間仕切壁38を設けない構成に比較して潤滑油は第1油溜り部33から第2油溜り部34へと流入し難い構造とすることができた。
【0036】
また,中間仕切壁38の内周縁と駆動軸50の外周面間に形成された微小間隔である回転許容間隔δ’を通過した後の潤滑油が第2油溜り部34へと流入することで,流路の急拡大に伴う移動速度の低下とこれに伴う油滴の成長をより一層促進させることができ,第2油溜り部34内に到達した潤滑油の油切れ性をより向上させることができた。
【0037】
第1油溜り部33内において駆動軸50に油切り段部(第1油切り段部)55を設けた構成,及び/又は第2油溜り部34内において駆動軸50に油切り段部(第2油切り段部)56を設けた構成では,駆動軸50の表面を伝って移動する潤滑油は,油切り段部55,56の段差を乗り越えることができずにこの部分で駆動軸の軸線方向への移動が規制されると共に,段部で移動が規制された潤滑油は,駆動軸50の回転に伴う遠心力によって外周方向へと飛散され易くなることで,各油溜り部33,34内における潤滑油の捕集性を向上させることができた。
【0038】
前記仕切壁36の内周縁側の側面に,第2油溜り部34内に向かって突出する反し部36aを周方向に連続して設けた構成では,
図2中に矢印で示すように第2油溜り部34の上方に飛散した油滴が,仕切壁36を伝って落下して仕切壁36と反し部36aとの境界に生じた角部Cに到達すると,油滴は表面張力によって角部Cに捕捉されて回転許容間隔δに到達できなくなると共に,角部Cに捕捉された油滴は,この角部Cに沿って周方向下方に移動して下端側にて第2油溜り部34内に落下することで,油滴を機外に漏出させることなく回収することができた。
【0039】
軸封装置60より漏出した潤滑油は,第2油溜り部34に連通する第2油溜り部用排出流路72のみを設けてこの排出流路72を介して排出するように構成するものとしても良いが,前記第1油溜り部33と連通する第1油溜り部用排出流路71と,前記第2油溜り部34と連通する第2油溜り部用排出流路72をそれぞれ設けた構成とすることで,第1及び第2油溜り部33,34内で捕集された潤滑油をそれぞれ円滑に排出することができた。
【0040】
特に,第1油溜り部用排出流路71と第2油溜り部用排出流路72を連通(例えば端部カバー30内で連通)させた構成では,第2油溜り部用排出流路72が空気抜き穴として機能することで,第1油溜り部33からの潤滑油の排出を促進させることができた。
【0041】
すなわち,
図7及び
図8を参照して説明した従来の軸封部のように,本発明の第1油溜り部33に対応する油溜り部133のみと連通する排出流路171を設けた構成では,油溜り部133で捕集された潤滑油が回転許容間隔δ’に到達して回転許容間隔δ’が塞がれた状態で排出流路171内に油柱が形成されると,油溜り部133内には空気が導入されないため排出流路171内に形成された油柱は落下できなくなる。
【0042】
これに対し,第1油溜り部用排出流路71と第2油溜り部用排出流路72を連通させた構成では,回転許容間隔δを介して第2油溜り部34内に導入された空気が第2油溜り部用排出流路72を介して排出流路内に導入されることで潤滑油の排出が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本発明の軸封部を備えたスクリュ圧縮機(多段式)の断面図。
【
図2】
図1のスクリュ圧縮機における軸封部の拡大図。
【
図3】本発明の別の実施形態を示す軸封部の拡大図。
【
図5】
図3に記載の構成に対する変形例を示した軸封部の拡大図。
【
図6】本発明の更に別の実施形態を示す軸封部の拡大図。
【
図7】従来の軸封部を備えたスクリュ圧縮機の断面図(特許文献1の
図1に対応)。
【
図8】
図7のスクリュ圧縮機における軸封部の拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0044】
次に,本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0045】
図1において符号1は,本発明の軸封部を備えたスクリュ型の圧縮機本体であり,この圧縮機本体1は,上段側圧縮機本体10と,該上段側圧縮機本体10で一次圧縮された圧縮気体を二次圧縮する下段側圧縮機本体20から成る多段式スクリュ圧縮機であり,上段側圧縮機本体10と下段側圧縮機本体20のそれぞれには,オスロータ11,21及びメスロータ12,22(
図1中,メスロータ12,22はオスロータ11,21の背面に隠れている)から成る一対のスクリュロータと,このスクリュロータ11,12;21,22を噛み合い状態で収容するロータ室13,23を備えたシリンダ14,24を備えている。
【0046】
2つのシリンダ14,24の吸入側端部は,共通のギヤケーシング3によって覆われており,このギヤケーシング3内に各シリンダ14,24の吸入側端部からオスロータ11,21のロータ軸11a,21aが突設されていると共に,これらのロータ軸11a,21aに取り付けられた従動ギヤ41,42と,該従動ギヤ41,42を駆動する駆動ギヤ43から成る増速装置40が収容されていると共に,この駆動ギヤ43に取り付けられている入力軸51がギヤケーシング3の端部を貫通して形成された軸孔31を介してギヤケーシング3外に突設されている。
【0047】
ギヤケーシング3を貫通して機外に突設された入力軸51には,図示せざるモータ等の駆動源からの回転駆動力を伝達するためのカップリング52が動力伝達手段として取り付けられており,このカップリング52に対し,図示せざる駆動源の出力軸を連結することにより多段式の圧縮機本体1を駆動することができるように構成されている。
【0048】
なお,以下に記載する本発明の構成において,圧縮機本体1の駆動軸50とは,圧縮機本体1のケーシング3を貫通して突出された入力軸51(駆動軸本体)と,この駆動軸本体51に取り付けられたカラー53やスペーサ54,及び,動力伝達手段52を含み,
図1及び
図2に示した実施形態にあっては,前述した入力軸51と,この入力軸51に取り付けたカラー53及び動力伝達手段であるカップリング52によって駆動軸50が構成されている。
【0049】
従って,カラー53やスペーサ54,動力伝達手段52が取り付けられている部分においては,カラー53やスペーサ54,動力伝達手段52の外周面が駆動軸50の外周面となる。
【0050】
なお,
図1及び
図2に示す実施形態にあっては,駆動軸本体である入力軸51に動力伝達手段52としてカップリングを取り付けたものを駆動軸50としたが,この動力伝達手段52は,駆動軸本体である入力軸51に取り付けたプーリやギヤ等の既知の各種の動力伝達手段とすることができ,図示の実施形態に限定されない。
【0051】
また,
図1に示す実施形態にあっては,多段式の圧縮機本体1に設けた増速装置40に対する入力軸51を前述の駆動軸本体とする構成例を示したが,圧縮機本体1が単段式の圧縮機本体である場合には,オス又はメスロータのロータ軸のうち,ケーシングを貫通して突設されたロータ軸を前述の駆動軸本体としても良く,圧縮機本体のケーシングを貫通して設けられた軸は,いずれも前述した駆動軸本体51となり得る。
【0052】
このようにして圧縮機本体1のケーシング3(ギヤケーシング)に設けられた軸孔31に挿入された駆動軸50は,軸孔31内に設けられた軸受32によって回転可能に軸承されていると共に,軸受32の取り付け位置に対し機外側の位置で駆動軸50の外周面と軸孔31の内周面間が軸封装置60によって封止されて流体の漏出が防止されている。
【0053】
この軸封装置60は,オイルシールであっても良く,又はメカニカルシールであっても良く,既知の各種のものが採用可能である。
【0054】
このようにして,駆動軸50の外周面と軸孔31の内周面間をシールする軸封装置60に対し,更に機外側の位置における駆動軸50の外周面と軸孔31の内周面間には,前述の軸封装置60より漏出した潤滑油を捕集するための第1油溜り部33が設けられている。
【0055】
また,この第1油油溜り部33に対し,更に機外側の位置における駆動軸50の外周面(
図2の例ではカラー53の外周面)と軸孔31の内周面間には,前述の第1油溜り部33より漏出した潤滑油を捕集するための第2油溜り部34が設けられている。
【0056】
そして,この第2油溜り部34の機外側の端部は,軸孔31の機外側における端部内周面より駆動軸50に向かって突設された環状の仕切壁36によって画成されている。
【0057】
この仕切壁36の内周縁は,駆動軸50の回転を許容する上で必要な微小間隔である回転許容間隔δを介して駆動軸50の外周面に近接配置されており,第2油溜り部34はこの回転許容間隔δを介して機外空間と連通されている。
【0058】
図示の実施形態では,ギヤケーシング3に設けた端部カバー30を,内側カバー30aと外側カバー30bの組み合わせによって形成し,このうちの内側カバー30aに軸封装置60の収容部37と第1油溜り部33を形成すると共に,外側カバー30bに第2油溜り部34を形成しているが,端部カバー30はこれを内側カバー30aと外側カバー30bとに分割することなく,両者を一体的に形成するものとしても良い。
【0059】
この第2油溜り部34は,第1油溜り部よりも外径が大きく,かつ,大容量の空間として形成されており,これにより軸封装置60より漏出した後,第1油溜り部33を通過した潤滑油は,第1油溜り部33に対し急拡大した空間である第2油溜り部34に至ることで移動速度が急激に低下する。
【0060】
その結果,第2油溜り部34に至り移動速度が低下した潤滑油に第1油溜り部33を通過した後続の潤滑油が次々と合流することで,第2油溜り部34内において駆動軸50の表面で油滴が急速に成長することで,成長した油滴は自重の増加により落下し,また,駆動軸50の回転に伴う遠心力によって外周方向に飛散されて第2油溜り部34において捕集される。
【0061】
第2油溜り部34は,仕切壁36の内周縁と駆動軸50の外周面間に形成された回転許容間隔δを介して機外空間と連通しているが,前述したように第2油溜り部34は直径の大きな空間として形成されていることで,駆動軸50の外周方向に飛散されて第2油溜り部34の内周面で捕集された油滴は,第2油溜り部34の内周面からの距離D(
図2参照)が離れている回転許容間隔δに到達し難い構造となっている。
【0062】
その結果,第2油溜り部34で捕集された潤滑油が仕切壁36を超えて更にケーシング3の外側に漏出することが防止されている。
【0063】
なお,第2油溜り部34のうち,上方の空間に向かって飛散した油滴の一部については,
図2中に矢印で示したように仕切壁36を伝って回転許容間隔δ側に移動しようとするものが生じ得る。
【0064】
そこで,第2油溜り部34の上方部分に飛散した油滴がこのような経路をたどって回転許容間隔δに到達することを防止するため,前述の仕切壁36の内周縁側の側面に,第2油溜り部34内に向かって突出する反し部36aを周方向に連続して設けている。
【0065】
このように構成することで,仕切壁36を伝って落下する油滴は仕切壁36と反し部36aとの境界に生じた角部Cで到達すると表面張力によってこの角部Cに捕捉されて回転許容間隔δに到達できなくなると共に,角部Cに捕捉された油滴は角部Cに沿って周方向下方に移動して下端側の位置にて第2油溜り部34内に落下することで,油滴を機外に漏出させることなく回収可能となっている。
【0066】
なお,
図2を参照して説明した実施形態では,第1油溜り部33と第2油溜り部34の間に,駆動軸50に向かって突出する環状の中間仕切壁38を設け,この中間仕切壁38の内周縁と駆動軸50の外周面間に形成された微小間隔である回転許容間隔δ’を介して第1油溜り部33と第2油溜り部34を連通させるものとしているが,この構成に代えて,
図2中に変形例1として示したように中間仕切壁38を設けることなく第1油溜り部33と第2油溜り部34を直接連通させるものとしても良い(
図6も併せて参照)。
【0067】
また,
図2の実施形態では,前述の中間仕切壁38を端部カバー30のうちの内側カバー30aに設ける構成を示したが,図示は省略するが,この構成に代えて外側カバー30b側に前述の中間仕切壁38を設ける構成を採用するものとしても良い。
【0068】
更に,
図2を参照して説明した実施形態では,軸封装置60の収容部37と第1油溜り部33を直接連通させているが,
図2中に変形例2として示したように軸封装置60の収容部37と第1油溜り部33との間にも第1油溜り部33と第2油溜り部34の間に設けたと同様の中間仕切壁38’を設けるものとしても良い。
【0069】
図2中に変形例2として示したように,軸封装置60の収容部37と第1油溜り部33との間に中間仕切壁38’を設けることで,軸封装置60より漏出した潤滑油は微小間隔である回転許容間隔δ’’を通過しなければ第1油溜り部33に流入することができず,潤滑油は収容部37から漏出し難くなる。
【0070】
また,中間仕切壁38’を設けることで,第1油溜り部33の外径を収容部37の外径よりも大きくした場合であっても軸封装置60の機外側端部を収容部37内に係止させることができ,第1油溜り部33の容量を増大させることが可能となる。
【0071】
更に,軸封装置60より漏出した潤滑油は,中間仕切壁38’の内周縁と駆動軸50の外周面間に形成された微小間隔である回転許容間隔δ’’を通過した後,急拡大した空間である第1油溜り部33に到達することから,第1油溜り部33内においても油滴の成長による潤滑油の捕集効果を高めることができ,駆動軸50の外周に後述する油切り段部55を設けない場合であっても第1油溜り部33における潤滑油の捕集性を向上させることができる。
【0072】
また,第1油溜り部33と第2油溜り部34との間に中間仕切壁38を設けることで,このような中間仕切壁38を設けていない場合に比較して第1油溜り部33から第2油溜り部34への潤滑油の流入が規制されるだけでなく,第1油溜り部33より漏出した潤滑油は,中間仕切壁38の内周縁と駆動軸50の外周面間に形成された微小間隔である回転許容間隔δ’を介して第2油溜り部34内に到達することで,このような中間仕切壁38を設けていない場合に比較して空間のより急激な拡大が実現されることで油滴の成長と,これに伴う潤滑油の捕集の促進が可能である。
【0073】
以上のように構成された軸封部構造において,少なくとも第2油溜り部34には,該第2油溜り部34で捕集された潤滑油を排出する第2油溜り部用排出流路72の一端を連通する。
【0074】
この第2油溜り部用排出流路72の他端は,図示せざる回収容器等に連通して該回収容器内に漏油を回収できるようにしても良く,又は,例えば圧縮機本体が潤滑油と共に被圧縮気体を圧縮する油冷式の圧縮機本体である場合には,この圧縮機本体の吸入側に第2油溜り部用排出流路の他端を連通することにより,第2油溜り部34で捕集された潤滑油を,再度,潤滑油の循環系に戻すことができるようにしても良い。
【0075】
なお,このような排出流路は,第2油溜り部34に設けるだけでなく,第1油溜り部33にも設けるものとしても良く,特に,第1油溜り部33と第2油溜り部34との間に中間仕切壁38を設けた構成では,第1油溜り部33に連通する第1油溜り部用排出流路71と,第2油溜り部34に連通する第2油溜り部用排出流路72をそれぞれ設けることが好ましい。
【0076】
この第1油溜り部用排出流路71と第2油溜り部用排出流路72は,それぞれ独立した流路として設けるものとしても良いが,好ましくは,
図2に示すように,第1油溜り部用排出流路71と第2油溜り部用排出流路72を端部カバー30内において連通させることが好ましい。
【0077】
図2の実施形態では,直線状に形成された第1油溜り部用排出流路71に,L字状に形成された第2油溜り部用排出流路72を合流させる構成としているが,図示は省略するが,これとは逆に,直線状に形成された第2油溜り部用排出流路72にL字状に形成された第1油溜り部用排出流路71を合流させるものとしても良い。
【0078】
第1油溜り部用排出流路71と第2油溜り部用排出流路72をそれぞれ独立した流路として形成した場合,第1油溜り部用排出流路71内に油柱が形成された状態で中間仕切り壁38に形成された微小な管区である回転許容間隔δ’が漏油によって塞がれてしまうと,第1油溜り部33内に空気が入り込むことができなくなるため,第1油溜り部用排出流路71内に形成された油柱は落下できなくなる。
【0079】
しかしながら第1油溜り部用排出流路71と第2油溜り部用排出流路72を連通させた構成では,仕切壁36と駆動軸50の外周面間に形成された回転許容間隔δを介して第2油溜り部34には空気が導入されるため,第2油溜り部用排出流路72を介して第1油溜り部用排出流路71に空気を導入することが可能となり,第1油溜り部33が潤滑油で満たされてしまった場合であっても漏油の排出を円滑に行うことが可能となる。
【0080】
以上,
図1及び
図2を参照して説明した軸封部では,軸封装置60の取付位置から第1油溜り部33,中間仕切壁38,第2油溜り部34を経て仕切壁36に至るまで,駆動軸50の外径を略一定径とした構成について説明した。
【0081】
これに対し,
図3~
図5に示す構成では,第1油溜り部33内における駆動軸の外周に第1油切段部55を設けると共に,第2油溜り部34内における駆動軸の外周に第2油切段部56を設け,駆動軸50の外周を伝ってケーシング3外に向かう潤滑油の移動をこれらの油切り段部55,56で規制すると共に,駆動軸50の回転に伴う遠心力によって,油切り段部55,56に溜まった潤滑油を駆動軸50の外周方向に飛散させてこの位置で油切りできるようにした。
【0082】
前述の第1油切段部55及び第2油切段部56は,第1油溜り部33内及び第2油溜り部34内において駆動軸本体(入力軸)51の外周面に直接形成するものとしても良いが,図示の実施形態にあっては,駆動軸本体(入力軸)51の外周にカラー53と,該カラー53に対して外径の大きなスペーサ54を嵌合すると共に,該カラー53とスペーサ54の境界部分を第1油溜り部33内に配置することで前述した第1油切り段部55を設けている。
【0083】
また,駆動軸本体(入力軸)51に取り付ける動力伝達手段(図示の実施形態ではカップリング)52のボス52aの先端部の外径を前述のスペーサ54の外径よりも大径に形成すると共に,スペーサ54とボス52aとの境界が第2油溜り部34内に配置されるようにカップリング52のボス52aの先端を前述のスペーサ54に突合させた状態で駆動軸本体51に取り付けることにより前述の第2油切段部56を形成している。
【0084】
なお,
図3及び
図4に示した実施形態では,
図1及び
図2を参照して説明した実施形態と同様,ギヤケーシング3の端部カバー30を内側カバー30aと外側カバー30bに分割した構成を採用しているが,
図5に示すように端部カバー30は分割することなく一体に形成するものとしても良い。
【0085】
また,
図3~
図5を参照して説明した実施形態では,油切り段部(第1油切り段部55,第2油切り段部56)を,第1油溜り部33と第2油溜り部34のそれぞれに設けた構成を示したが,このような油切り段部は,第1油溜り部33又は第2油溜り部34のいずれか一方にのみ設けるものとしても良い。
【0086】
図6に,第2油溜り部34内にのみ油切り段部56を設けた構成例を示す。
【0087】
図6に示す実施形態では,駆動軸本体51に嵌合させたカラー53と,動力伝達手段52のボス52aを第2油溜り部34内で突合させてカラー53とボス52aの境界部分で前述の油切り段部56を形成している。
【0088】
図6に示した実施形態では,この油切り段部56を第2油溜り部34内のうち,第1油溜り部33に近接した位置に設けることで,油切り段部56で駆動軸50の外周方向に飛散した潤滑油が,仕切壁36と駆動軸50の外周間に形成された微小間隔である回転許容間隔δに到達し難い構成とすることで,第2油溜り部34からの潤滑油の漏出を防止している。
【符号の説明】
【0089】
1 圧縮機本体
10 上段側圧縮機本体
11 オスロータ(上段側圧縮機本体の)
11a ロータ軸(上段側圧縮機本体のオスロータの)
12 メスロータ(上段側圧縮機本体の)
13 ロータ室(上段側圧縮機本体の)
14 シリンダ(上段側圧縮機本体の)
20 下段側圧縮機本体
21 オスロータ(下段側圧縮機本体の)
21a ロータ軸(下段側圧縮機本体のオスロータの)
22 メスロータ(下段側圧縮機本体の)
23 ロータ室(下段側圧縮機本体の)
24 シリンダ(下段側圧縮機本体の)
3 ケーシング(ギヤケーシング)
30 端部カバー
30a 内側カバー
30b 外側カバー
31 軸孔
32 軸受
33 第1油溜り部
34 第2油溜り部
36 仕切壁
36a 反し部
37 収容部
38 中間仕切壁(内側カバーと外側カバーの間の)
38’ 中間仕切壁(収容部と第1油溜り部の間の)
40 増速装置
41,42 従動ギヤ
43 駆動ギヤ
50 駆動軸
51 駆動軸本体(入力軸)
52 動力伝達手段(カップリング)
52a ボス(動力伝達手段の)
53 カラー
54 スペーサ
55 油切り段部(第1)
56 油切り段部(第2)
60 軸封装置
71 第1油溜り部用排出流路
72 第2油溜り部用排出流路
100 圧縮機本体
103 ケーシング
111,112 スクリュロータ
111a ロータ軸
131 軸孔
133 油溜り部
136 仕切壁
137 収容部
137a 係止端面
150 駆動軸
152 動力伝達手段(プーリ)
152a ボス(動力伝達手段の)
153 カラー
155 油切り段部
160 軸封装置
171 排出流路
δ,δ’,δ’’ 回転許容間隔(微小間隔)