(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122803
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】サウナ装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A61H 33/06 20060101AFI20240902BHJP
E04H 1/12 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
A61H33/06 K
E04H1/12 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030566
(22)【出願日】2023-02-28
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】523050586
【氏名又は名称】株式会社ロイヤルコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】田島 裕二
【テーマコード(参考)】
2E025
4C094
【Fターム(参考)】
2E025BB01
2E025BB02
2E025BB03
2E025BC01
2E025BC02
2E025BC03
2E025BC04
4C094AA01
4C094BA03
4C094DD08
(57)【要約】
【課題】 好適に改善されたサウナ装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係るサウナ装置は、内部にサウナ室(2)が形成される骨格ユニット(11)と、骨格ユニットの上側に配設される屋根ユニット(15)と、を備え、屋根ユニットは、骨格ユニットの上側に配置される、平板状の屋根部材(23)を有し、屋根部材は、骨格ユニットから水平方向で視て離間する方向に向かうにつれて下方に傾斜してなる。また、本発明に係るサウナ装置の製造方法は、内部にサウナ室が形成された骨格ユニットを準備する工程と、骨格ユニットの上側に、平板状の屋根部材を有する屋根ユニットを配置する工程と、を備え、屋根部材は、骨格ユニットから水平方向で視て離間する方向に向かうにつれて下方に傾斜するよう配置されてなる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にサウナ室が形成される骨格ユニットと、
前記骨格ユニットの上側に配設される屋根ユニットと、を備え、
前記屋根ユニットは、
前記骨格ユニットの上側に配置される、平板状の屋根部材を有し、
前記屋根部材は、前記骨格ユニットから水平方向で視て離間する方向に向かうにつれて下方に傾斜してなる、サウナ装置。
【請求項2】
前記骨格ユニットと前記屋根ユニットとの間には、シート状の防水部材が配設される、
請求項1に記載のサウナ装置。
【請求項3】
前記骨格ユニットは、
水平方向に延びる底部と、
前記底部の左右両側から上方及び前後方向に延びる側部と、
前記底部及び前記側部の前側に形成され、左右方向及び上下方向に延びる前部と、
前記底部及び前記側部の後側に形成され、左右方向及び上下方向に延びる背部と、
前記側部、前記前部及び前記背部の上側に形成され、左右方向及び前後方向に延びる上部と、を有する、
請求項1に記載のサウナ装置。
【請求項4】
前記屋根ユニットは、前記骨格ユニットの上部の上面に配置され、当該上部に沿って左右方向に延びる、棒状の垂木部材を有し、
前記垂木部材は、上側に、前記骨格ユニットの左右方向外側に向かうにつれて下方に傾斜する平面が形成されており、
前記屋根部材は、前記平面に沿って配置されてなる、
請求項3に記載のサウナ装置。
【請求項5】
前記骨格ユニットの側部には、前後方向に延びる平板状の複数の側壁部材が上下方向に並んで配設されており、
前記複数の側壁部材は、下端が上端よりも左右方向外側に位置する、
請求項3に記載のサウナ装置。
【請求項6】
前記複数の側壁部材は、下端が、直下の側壁部材における上端の左右方向外側に接する、
請求項5に記載のサウナ装置。
【請求項7】
前記複数の側壁部材のうち、最も上側に位置する側壁部材である上部部材は、上端が、前記屋根部材の左右方向外側の端部に接する、
請求項5に記載のサウナ装置。
【請求項8】
前記上部部材の上端には、下端に向かって凹む凹部が形成されてなる、
請求項7に記載のサウナ装置。
【請求項9】
内部にサウナ室が形成された骨格ユニットを準備する工程と、
前記骨格ユニットの上側に、平板状の屋根部材を有する屋根ユニットを配置する工程と、を備え、
前記屋根部材は、前記骨格ユニットから水平方向で視て離間する方向に向かうにつれて下方に傾斜するよう配置されてなる、サウナ装置の製造方法。
【請求項10】
前記骨格ユニットを準備する工程より後で、かつ、前記屋根ユニットを配置する工程より前の工程であって、少なくとも前記骨格ユニットの上部にシート状の防水部材を配置する工程をさらに備える、
請求項9に記載のサウナ装置の製造方法。
【請求項11】
前記骨格ユニットは、
水平方向に延びる底部と、
前記底部の左右両側から上方及び前後方向に延びる側部と、
前記底部及び前記側部の前側に形成され、左右方向及び上下方向に延びる前部と、
前記底部及び前記側部の後側に形成され、左右方向及び上下方向に延びる背部と、
前記側部、前記前部及び前記背部の上側に形成され、左右方向及び前後方向に延びる上部と、を有する、
請求項9に記載のサウナ装置の製造方法。
【請求項12】
前記屋根ユニットを配置する工程は、下部を水平面に配置した場合に上面が一端から他端に向かうにつれて下方に傾斜する垂木部材を、前記骨格ユニットの前記上部の上面に、左右方向に延び、かつ、前記上面が左右方向外側に向かうにつれて下方に傾斜するように配置したあと、前記垂木部材の上面に前記屋根部材を配置する、
請求項11に記載のサウナ装置の製造方法。
【請求項13】
前記骨格ユニットの側部に、前後方向に延びる平板状の複数の側壁部材を、下端が、直下の側壁部材における上端の左右方向外側に接するよう、上下方向に並べて配置する工程をさらに備える、
請求項11に記載のサウナ装置の製造方法。
【請求項14】
前記骨格ユニットの側部に、前後方向に延びる平板状の複数の側壁部材を、下端が上端よりも左右方向外側に位置するよう、上下方向に並べて配置する工程と、
前記複数の側壁部材のうち、最も上側に位置する側壁部材である上部部材を配置する工程をさらに備え、
前記上部部材は、上端に、下端に向かって凹む凹部が形成され、
前記屋根ユニットを配置する工程では、前記上部部材の前記凹部に前記屋根部材の左右方向外側の端部を当接させ、当該凹部を軸にして揺動させて前記屋根部材を前記骨格ユニットの上側に載置させる工程を含む、
請求項11に記載のサウナ装置の製造方法。
【請求項15】
前記骨格ユニットの側部に、前後方向に延びる平板状の複数の側壁部材を、下端が上端よりも左右方向外側に位置するよう、上下方向に並べて配置する工程と、
前記複数の側壁部材のうち、最も上側に位置する側壁部材である上部部材を配置する工程をさらに備え、
前記上部部材は、上端に、下端に向かって凹む凹部が形成され、
前記上部部材を配置する工程では、前記屋根部材の左右方向外側の端部に前記上部部材の前記凹部を当接させ、当該凹部を軸にして揺動させて前記上部部材を前記骨格ユニットに載置させる工程を含む、
請求項11に記載のサウナ装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サウナ装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、公衆浴場には、サウナ室が広く設けられている(特許文献1)。
【0003】
しかしながら、特許文献1には、独立して建つ建屋型のサウナ装置については開示されていない。一方、建屋型のサウナ装置は、例えば外部からの風雨のみならず、内部からの高温高湿な空気による影響等の、建屋型のサウナ装置特有の課題も考慮する必要があり、改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、好適に改善されたサウナ装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、「内部にサウナ室が形成される骨格ユニットと、前記骨格ユニットの上側に配設される屋根ユニットと、を備え、前記屋根ユニットは、前記骨格ユニットの上側に配置される、平板状の屋根部材を有し、前記屋根部材は、前記骨格ユニットから水平方向で視て離間する方向に向かうにつれて下方に傾斜してなる、サウナ装置」が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、「内部にサウナ室が形成された骨格ユニットを準備する工程と、前記骨格ユニットの上側に、平板状の屋根部材を有する屋根ユニットを配置する工程と、を備え、前記屋根部材は、前記骨格ユニットから水平方向で視て離間する方向に向かうにつれて下方に傾斜するよう配置されてなる、サウナ装置の製造方法」が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、好適に改善されたサウナ装置及びその製造方法を提供することができる。
【0009】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、又は上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明に係るサウナ装置1の斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明に係るサウナ装置1の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、前方から視た、垂木部材21の側面図である。
【
図5】
図5は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図6】
図6は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図7】
図7は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図8】
図8は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図9】
図9は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図10】
図10は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図11】
図11は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図12】
図12は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図13】
図13は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図14】
図14は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図15】
図15は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図16】
図16は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図17】
図17は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図18】
図18は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図19】
図19は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図である。
【
図20】
図20は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法の変形例についての説明図である。
【
図21】
図21は、本発明に係るサウナ装置1の製造方法の変形例についての説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して本開示の様々な実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0012】
図1を参照すると、本発明に係るサウナ装置1の斜視図が示されている。また、
図2を参照すると、本発明に係るサウナ装置1の分解斜視図が示されている。
【0013】
サウナ装置1は、略直方体形状であって、内部にサウナ室2が形成されており、当該サウナ室2にユーザが入ることで、サウナを楽しむことが可能な装置である。具体的には、サウナ装置1は、本体3、窓5及びドア7を備えている。すなわち、サウナ装置1は、サウナ室2が高温高湿(例えば雰囲気温度が80℃以上、湿度が90%以上)に保たれており、ユーザは、ドア7を開放して本体3の内部であるサウナ室2に入ることができる。
【0014】
図2よると、本体3は、骨格ユニット11、防水シート13、屋根ユニット15、側壁ユニット17及び枠部材19を有している。骨格ユニット11は、底部11a、側部11b、前部11c、背部11d及び上部11eによりサウナ室2を形成する。また、骨格ユニット11は、前部11cに例えば3つの開放部を形成することにより、窓5及びドア7による透光及びユーザの出入りを可能としている。
【0015】
防水シート13は、耐水性を有するシート状の部材であり、骨格ユニット11の側部11b及び上部11eを覆う。屋根ユニット15は、骨格ユニット11の上部11eの上側に、防水シート13を介して配設される屋根である。このように、屋根ユニット15が防水シート13を介して配設されることで、骨格ユニット11は、屋根ユニット15から滴る雨水等に晒されることを抑制することができる。また、骨格ユニット11の上部11eが防水シート13によって覆われることで、サウナ室2内の熱や蒸気が外部に漏れ出ることを抑制することができる。
【0016】
側壁ユニット17は、骨格ユニット11の側部11bの外側面に、防水シート13を介して配設される耐水構造である。具体的には、側壁ユニット17は、下側の板部材(後述する第1鎧部材31)の上側端部を、上側の板部材(後述する第1鎧部材31)の下側端部と骨格ユニット11の側部11bとで挟む構成を、上下方向に連続させてなる、いわゆる鎧張りとなるよう形成されている。枠部材19は、前側から視た骨格ユニット11の前部11cの外縁及び後側から視た骨格ユニット11の背部11dの外縁を覆うよう、前部11cの前側及び背部11dの後側に配設される部材である。
【0017】
次に、屋根ユニット15の構成について、詳細に説明する。屋根ユニット15は、垂木部材21、木板部材23及び鋼板部材25を有する。
図3を参照すると、前方から視た、垂木部材21の側面図が示されている。
図2及び
図3によると、垂木部材21は、骨格ユニット11の上部11eの上側に、防水シート13を介して配設され、骨格ユニット11の左右方向中央から側方に向かって延びる柱状の部材である。この垂木部材21は、上面21aが骨格ユニット11の左右方向中央から側方に向かって下方に傾斜してなる。具体例としては、上面21aは、水平方向に対し、0.1~2.0度、好ましくは、0.3~1.0度の傾斜であるとよい。
【0018】
また、垂木部材21は、骨格ユニット11の左右方向中央側の端部が互いに接するよう、2本ひと組で配設され、当該垂木部材21の組が前後方向に複数(例えば5組)、互いに平行に配設されている。木板部材23は、木製の平板部材であり、垂木部材21の上面21aの上側に沿うよう、骨格ユニット11の左右方向中央から側方に向かって延びて配設される。鋼板部材25は、木板部材23の上面に沿うよう、骨格ユニット11の左右方向中央から側方に向かって延びて配設される。
【0019】
したがって、木板部材23及び鋼板部材25は、垂木部材21により、骨格ユニット11の左右方向中央から側方に向かって下方に傾斜する。ゆえに、木板部材23及び鋼板部材25は、上方から降る雨等が骨格ユニット11の上方に溜まることを抑制することができる。
【0020】
また、上面21aが傾斜するように垂木部材21を形成することにより、例えば直方体状の柱部材を傾斜させることと比較して、垂木部材21の底面と骨格ユニット11との接する面積を大きくすることができ、強度を高めることができる。またさらに、上面21aが傾斜するように垂木部材21を形成することにより、後述する製造工程においても、製造効率を向上させることが可能である。
【0021】
図4を参照すると、
図1中のI-I断面の断面図が示されている。側壁ユニット17は、第1鎧部材31及び第2鎧部材32を有している。第1鎧部材31は、骨格ユニット11の側部11bの外側面に、側部11bに沿って配設される板部材である。第2鎧部材32は、側壁ユニット17の上端を形成する板部材であり、骨格ユニット11の側部11bと上部11eとを接続する接続部11fの外側面に配設される。
【0022】
この第2鎧部材32は、骨格ユニット11の上部11e側の端部に、凹部32aが形成される。凹部32aは、第2鎧部材32の骨格ユニット11の上部11e側の端部に、前後方向に延びて形成される、断面で視て半円形状の溝である。
【0023】
このように、第2鎧部材32に凹部32aを形成することで、木板部材23における、骨格ユニット11で視て左右方向側方の端部を凹部32aに遊嵌することができる。したがって、第2鎧部材32は、凹部32aによって木板部材23を支持することができる。また、第2鎧部材32の凹部32aに木板部材23の端部を遊嵌することで、雨水等が木板部材23より下方に侵入することを軽減することができる。またさらに、後述する製造工程においては、第2鎧部材32を配設する際、凹部32aを木板部材23の端部に当接させながら載置するようにして第2鎧部材32を配設することができるため、製造効率を向上させることが可能である。
【0024】
図5~21を参照すると、本発明に係るサウナ装置1の製造方法についての説明図が示されている。以下、
図5~21に沿い、本発明に係るサウナ装置1の製造方法について詳細に説明する。
【0025】
図5によると、第1工程S1では、サウナ装置1の設置場所に土台部材41を設置する。土台部材41は、例えば長さが骨格ユニット11の左右方向の長さ以上の長さの木製の角柱部材を3本用いて構成されている。また、土台部材41は、左右方向に延び、互いに平行にかつ前後方向に等間隔となるよう設置される。
【0026】
図6によると、第2工程S2では、土台部材41の上に底板部材43を配置する。底板部材43は、例えば長さが骨格ユニット11の前後方向の長さと同じ長さの木製の平板部材である。また、底板部材43は、前後方向、すなわち土台部材41の延びる方向に対して垂直方向に延び、互いに平行にかつ左右方向に複数(例えば17本)並んで接合するよう配置される。
このように、第1工程S1及び第2工程S2を実施することで、骨格ユニット11の底部11aを形成することができる。
【0027】
またさらに、底板部材43には、上面における前後方向前側及び後側に、左右方向に延びる底板溝43aが形成される。すなわち、底板溝43aは、底板部材43が互いに平行にかつ左右方向に複数並んで接合するよう配置されることで、骨格ユニット11における底部11aの前後方向後側に、左右方向に延びる略一連の溝である第1溝51を形成することができる。同様に、底板溝43aは、骨格ユニット11における底部11aの前後方向前側に、左右方向に延びる略一連の溝である第2溝52を形成することができる。
【0028】
図7によると、第3工程S3では、第1壁板部材61及び第2壁板部材62を組み合わせる。これら第1壁板部材61及び第2壁板部材62は、木製である。第1壁板部材61は、板厚及び幅が底板部材43の板厚及び幅と同じ部材である。この第1壁板部材61は、幅方向が左右方向に平行し、一端が底板部材43の後側の底板溝43aに嵌合し、他端が上方に延びるよう、底板部材43に配置される。また、第1壁板部材61は、17本が、幅方向が互いに平行しつつ接合して組み合わされる。
【0029】
第2壁板部材62は、組み合わされた17本の第1壁板部材61のうち、左右方向で視て最も右側の第1壁板部材61の右端61a及び最も左側の第1壁板部材61の左端61bに配置される板部材である。この第2壁板部材62のうち、右端61aに配置されるものは、当該右端61aから右方向に延び、上端右側及び下端右側の角に相当する箇所が円弧状に形成されている。以下、当該円弧状に形成された部分を、円弧部53と呼称する。同様に、第2壁板部材62のうち、左端61bに配置されるものは、当該左端61bから左方向に延び、上端左側及び下端左側の角に相当する箇所に円弧部53が形成される。
【0030】
そして、例えば左側の第2壁板部材62の左側の上端及び下端から、左右方向に延びる締結部材62cを挿入して締結することで、第1壁板部材61及び第2壁板部材62を互いに強固に固定する。このように、第3工程S3は、第1壁板部材61及び第2壁板部材62を組み合わせて固定することで、骨格ユニット11の背部11dを形成することができる。なお、第3工程S3は、平坦な場所で各部材を組み合わせるように作業をしてもよい。
【0031】
図8によると、第4工程S4では、第3壁板部材63、第4壁板部材64及び第5壁板部材65並びに窓5を組み合わせる。第3壁板部材63は、第1壁板部材61と同様の形状に形成された板部材である。第4壁板部材64は、第1壁板部材61に対し、長さが短くなるよう形成された板部材である。
【0032】
ここで、第4工程S4では、第3壁板部材63は、例えば2本、第4壁板部材64は、例えば30本、窓5は、例えば2枚を組み合わせる。具体例としては、左右方向左側から、第4壁板部材64を5本、第3壁板部材63を1本、第4壁板部材64を5本、第3壁板部材63を1本、第4壁板部材64を5本、の順で左右方向に、下端を揃えて並べる。次に、左側の第3壁板部材63の左側及び右側の第3壁板部材63の右側に位置する第4壁板部材64の上側に、窓5を位置させる。次に、それぞれの窓5の上側に、下端側と同じように第4壁板部材64を、合計15本、上端を揃えて並べる。
【0033】
第5壁板部材65は、第2壁板部材62と同様の形状に形成された板部材である。この第5壁板部材65は、第2壁板部材62と同様に、第4壁板部材64のうち、左右方向で視て最も右側の第4壁板部材64の右端64a及び最も左側の第4壁板部材64の左端64bに位置させる。そして、例えば左側の第5壁板部材65の左側の上端及び下端から、左右方向に延びる締結部材65cを挿入して締結することで、第3壁板部材63、第4壁板部材64及び第5壁板部材65並びに窓5を互いに強固に固定する。
【0034】
このように、第4工程S4は、第3壁板部材63、第4壁板部材64及び第5壁板部材65を組み合わせることで、骨格ユニット11の前部11cを形成することができる。特に、第4壁板部材64が第1壁板部材61と比較して長さが短くなるように形成されたことで、骨格ユニット11の前部11cに窓5を配置して固定すること及びドア7を取り付けるための開口を形成することができる。なお、第4工程S4は、第3工程S3と同様、平坦な場所で各部材を組み合わせるように作業をしてもよい。
【0035】
図9によると、第5工程S5では、第3工程S3及び第4工程S4で形成した骨格ユニット11の背部11d及び前部11cを、第1溝51及び第2溝52から上方に延びるよう、骨格ユニット11の底部11aに立設させる。
【0036】
すなわち、第1工程S1~第5工程S5では、第1工程S1及び第2工程S2で骨格ユニット11の底部11aを、第3工程S3で骨格ユニット11の背部11dを、第4工程S4で骨格ユニット11の前部11cをそれぞれ形成し、第5工程S5で底部11a、背部11d及び前部11cを組み合わせるようにすることで、作業を容易にすることや、作業分担を容易にすることができる。
【0037】
図10によると、第6工程S6では、第2壁板部材62及び第5壁板部材65に、第6壁板部材66を配置する。第6壁板部材66は、例えば底板部材43と同様の形状である。また、第6壁板部材66は、前後方向、すなわち底板部材43の延びる方向と同様の方向に延び、例えば11本が互いに上下方向に平行にかつ接合するよう配置される。
【0038】
具体的には、第6壁板部材66は、底板部材43の底板溝43aと同様の溝(不図示)が形成されており、左右方向右側の第2壁板部材62の右側部62a及び同じく左右方向右側の第5壁板部材65の右側部65aの双方に嵌合される。同様に、第6壁板部材66は、左右方向左側の第2壁板部材62の左側部62b及び第5壁板部材65の左側部65bの双方に嵌合される。このように、第6工程S6は、第6壁板部材66を第2壁板部材62及び第5壁板部材65に配置することで、骨格ユニット11の側部11bを形成することができる。
【0039】
図11によると、第7工程S7では、第1壁板部材61、第2壁板部材62、第3壁板部材63、第4壁板部材64及び第5壁板部材65の上部に天板部材71を、それぞれ配置する。
【0040】
天板部材71は、例えば底板部材43と同様の形状である。この天板部材71は、底板部材43の底板溝43aと同様の溝(不図示)が形成されており、第1壁板部材61、第2壁板部材62、第3壁板部材63、第4壁板部材64及び第5壁板部材65の上端部を当該溝に嵌合させる。このように、第7工程S7は、天板部材71を配置することで、骨格ユニット11の上部11eを形成することができる。
【0041】
ここで、
図12に沿い、底部11aと側部11bとの接続部分及び側部11bと上部11eとの接続部分における、底板部材43、第6壁板部材66及び天板部材71の接続部分を説明するべく、
図10中の範囲A、すなわち接続部11fについて説明する。なお、当該範囲A以外の接続部分については、同様の構成であるため、説明を省略する。
【0042】
例えば、第6壁板部材66と第6壁板部材66との接続は、第6壁板部材66の一方の端部に凹部66aを形成し、他方の端部に凸部66bを形成することで、互いに嵌合して隙間を埋めることができる。天板部材71と天板部材71との接続についても、第6壁板部材66と第6壁板部材66との接続と同様である。
【0043】
一方、接続部11fには、円弧部53に沿うべく、接続部材73が配置される。具体的には、接続部材73は、他の壁板部材と接合する部分の一端に、前後方向で視て円弧状に凹むよう、凹円弧部73aが形成され、他端には、前後方向で視て円弧状に突出するよう、凸円弧部73bが形成される。さらに、第6壁板部材66と接続部材73との間に位置する第8壁板部材68は、第6壁板部材66と接合する端部が凹部66aと同様の形状に形成され、接続部材73と接合する端部が凸円弧部73bと同様の形状に形成される。
このように、接続部材73及び第8壁板部材68を配置することで、接続部11fは、壁板部材間の隙間を軽減することができる。
【0044】
図13によると、第8工程S8では、骨格ユニット11に防水シート13を配置する。具体的には、骨格ユニット11の側部11b及び上部11eを覆うように防水シート13を配置する。これにより、簡単な作業によって骨格ユニット11の防水性を向上させることができる。
【0045】
図14によると、第9工程S9では、骨格ユニット11の上部11eに、防水シート13を介して、前述した垂木部材21を配置する。このように、防水シート13の上から垂木部材21を配置することで、防水シート13を的確に固定しつつ、垂木部材21を配置することができ、ひいては防水シート13を固定するための部材や作業を軽減することができる。
【0046】
図15によると、第10工程S10では、骨格ユニット11の側部11bに、防水シート13を介して側壁ユニット17を配置する。具体的には、第10工程S10では、まず、最も下方に位置する第1鎧部材31aを骨格ユニット11の側部11bに固定する。次に、第1鎧部材31aの上端を下端が覆うよう、第1鎧部材31bを骨格ユニット11の側部11bに固定する。以降、同様にして、第1鎧部材31を、例えば10枚、骨格ユニット11の側部11bに固定する。これにより、骨格ユニット11の側部11bにいわゆる鎧張りを形成することができる。
【0047】
図16によると、第11工程S11では、垂木部材21の上面21aに木板部材23を載置して固定する。
【0048】
図17によると、第11工程S11では、木板部材23を配置する際、第2鎧部材32の凹部32aに木板部材23の角を当接させつつ、凹部32aを軸にして凹部32aとは反対側の端部を下方に揺動させて垂木部材21に載置させる。このように木板部材23を配置することで、木板部材23の取り付け作業性を向上させることができる。すなわち、第2鎧部材32に凹部32aが形成されることで、作業者は、凹部32aを木板部材23の角に当接させて位置決めすることができる。
【0049】
図18によると、第12工程S12では、木板部材23の上面に鋼板部材25を、防水シート24(
図2参照)を介して載置して固定する。具体的には、まず、第8工程S8で用いられる防水シート13と同様の防水シート24によって、木板部材23の上面を覆う。次に、鋼板部材25を配置する。この鋼板部材25は、例えば3枚の金属製の板部材で構成されており、材質としては、ガルバリウム鋼板(登録商標)が好ましい。また、鋼板部材25は、上方から視た際の外側の端部25aが、下方に向かって延びるように折り曲げられる。なお、説明の便宜上、
図18においては、防水シート24を不図示としている。
【0050】
このように、第9工程S9~第12工程S12では、垂木部材21、木板部材23及び鋼板部材25を骨格ユニット11の上から配設することで、屋根ユニット15を形成することができる。換言すると、垂木部材21の上面21aが傾斜してなるため、屋根ユニット15は、簡単な工程で木板部材23及び鋼板部材25を傾斜させることができる。また、第9工程S9及び第10工程S10は、第8工程S8の直後に行うことで、防水シート24を支持することができる。
【0051】
なお、第9工程S9及び第10工程S10は、各工程の一部の作業を行うようにし、残りの作業は第11工程S11以降に実施してもよい。例えば、第9工程S9は、骨格ユニット11の前端部及び後端部に位置する垂木部材21を配置する作業をし、第10工程S10は、最も下方に位置する第1鎧部材31aを骨格ユニット11の側部11bに固定する作業をするようにしたあと、残りの垂木部材21を配置する作業をし、残りの第1鎧部材31aを骨格ユニット11の側部11bに固定する作業をするようにしてもよい。これにより、早急に防水シート24を支持してから、残りの作業を行うことができる。
【0052】
図19によると、第13工程S13では、骨格ユニット11に枠部材19及びドア7を配置する。これにより、サウナ装置1は完成する。
【0053】
(変形例)
図20、21を参照すると、本発明に係るサウナ装置1の製造方法の変形例についての説明図である。以下、
図20、21に沿い、第3工程S3~第5工程S5及び第10工程S10~第11工程S11の変形例について説明する。
【0054】
図20によると、第3工程S3~第5工程S5の変形例では、底板部材43に、第1壁板部材61、第2壁板部材62、第3壁板部材63、第4壁板部材64及び第5壁板部材65を配置する。
具体的には、まず、第1溝51から上方に延びるよう、骨格ユニット11の底部11aに17本の第1壁板部材61を立設させる。また、第1溝51に配置される17本の第1壁板部材61のうち、左右方向で視て最も右側の第1壁板部材61の右端61a及び最も左側の第1壁板部材61の左端61bに第2壁板部材62を配置する。
【0055】
次に、例えば、17本の底板部材43のうち、左右方向左側から6番目及び右側から6番目の底板部材43の底板溝43aに第3壁板部材63を嵌合させる。また、第2壁板部材62と同様、17本の底板部材43のうち、第3壁板部材63が配置されていない底板部材43の底板溝43aに第4壁板部材64を嵌合させる。
【0056】
次に、第4壁板部材64の上側に窓5を配置しつつ、第2壁板部材62と同様に、第2溝52に配置される第4壁板部材64のうち、左右方向で視て最も右側の第4壁板部材64の右端64a及び最も左側の第4壁板部材64の左端64bに第5壁板部材65を配置させ、締結部材65cで各部材を締結させる。
【0057】
このように、第3工程S3~第5工程S5の変形例は、第3壁板部材63、第4壁板部材64及び第5壁板部材65を底板部材43に直接配置することで、狭いスペースであっても骨格ユニット11の背部11dを形成することができる。
【0058】
図21によると、第10工程S10~第11工程S11の変形例では、第10工程S10で第2鎧部材32を配置せず、第11工程S11で第2鎧部材32を配置する。ここで、第2鎧部材32を配置する際、凹部32aを、防水シート24を介して木板部材23の角に当接させつつ、凹部32aを軸にして凹部32aとは反対側の端部を下方に揺動させて接続部材73に載置させる。このように第2鎧部材32を配置することで、第2鎧部材32の取り付け作業性を向上させることができる。具体的には、第2鎧部材32の配置される位置は、作業者にとって木板部材23の角を視認しにくい高さにある。このため、第2鎧部材32に凹部32aが形成されることで、作業者は、凹部32aを木板部材23の角に当接させて位置決めすることができる。ゆえに、作業者は、木板部材23の角を目視することなく、適切な位置に、容易に第2鎧部材32を配置することができる。なお、説明の便宜上、
図21においては、防水シート24を不図示としている。
【0059】
以上のような構成により、本発明に係るサウナ装置1は、内部にサウナ室2が形成される骨格ユニット11と、骨格ユニット11の上側に配設される屋根ユニット15と、を備え、屋根ユニット15は、骨格ユニット11の上側に配置される、平板状の屋根部材である木板部材23を有し、木板部材23は、前記骨格ユニットから水平方向で視て離間する方向に向かうにつれて下方に傾斜してなる。
【0060】
これにより、本発明に係るサウナ装置1は、骨格ユニット11の上側に位置する屋根ユニット15の木板部材23が、左右方向外側に向かって傾斜するため、雨水等がサウナ装置1の上側に溜まることや、骨格ユニット11が雨水等の外部からの影響に晒されることを抑制することができる。
【0061】
また、骨格ユニット11と屋根ユニット15との間には、シート状の防水部材である防水シート13が配設されたので、屋根ユニット15から雨水等が滴る場合であっても、防水シート13によって雨水等が骨格ユニット11に侵入することを抑制することができる。さらに、防水シート13が骨格ユニット11と屋根ユニット15との間に位置することで、サウナ室2内の高温高湿の空気が屋根ユニット15に到達することを抑制することができ、ひいては屋根ユニット15の内部に結露が発生することを抑制することができる。
【0062】
また、骨格ユニット11は、水平方向に延びる底部11aと、底部11aの左右両側から上方及び前後方向に延びる側部11bと、底部11a及び側部11bの前側に形成され、左右方向及び上下方向に延びる前部11cと、底部11a及び側部11bの後側に形成され、左右方向及び上下方向に延びる背部11dと、側部11b、前部11c及び背部11dの上側に形成され、左右方向及び前後方向に延びる上部11eと、を有するので、骨格ユニット11を略直方体状に形成しつつ、本発明の屋根ユニット15により、雨水等がサウナ装置1の上側に溜まることを抑制することができる。
【0063】
またさらに、屋根ユニット15は、骨格ユニット11の上部11eの上面に配置され、当該上部11eに沿って左右方向に延びる、棒状の垂木部材21を有し、垂木部材21は、上側に、骨格ユニット11の左右方向外側に向かうにつれて下方に傾斜する平面である上面21aが形成されており、木板部材23は、上面21aに沿って配置されてなるので、簡単な構成にして、木板部材23を傾斜させつつ強固に支持することができる。
【0064】
また、骨格ユニット11の側部11bには、側壁ユニット17、すなわち前後方向に延びる平板状の複数の第1鎧部材31が上下方向に並んで配設されており、複数の第1鎧部材31は、下端が上端よりも左右方向外側に位置するので、例えば、屋根ユニット15から滴る雨水が骨格ユニット11の側部11bにかかることを抑制しつつ、雨水等が側壁ユニット17内に溜まることを抑制することができる。
【0065】
特に、側壁ユニット17は、第1鎧部材31の下端が、直下の第1鎧部材31における上端の左右方向外側に接するため、側壁ユニット17による雨水や粉じん等に対する遮蔽性を向上させることができる。
【0066】
さらに、第2鎧部材32(上部部材)は、上端が、木板部材23の左右方向外側の端部に接するので、屋根ユニット15と側壁ユニット17との接続部分における遮蔽性を向上させること及び屋根ユニット15が側壁ユニット17より左右方向外側に突出することを防止して意匠性を図ることができる。
【0067】
そして、第2鎧部材32の上端には、下端に向かって凹む凹部32aが形成されたので、屋根ユニット15と側壁ユニット17との接続部分、すなわち木板部材23と第2鎧部材32との接点部分の遮蔽性をより向上させることができる。
【0068】
また、本発明に係るサウナ装置1の製造方法は、内部にサウナ室2が形成された骨格ユニット11を準備する工程(第1工程S1~第5工程S5)と、骨格ユニット11の上側に、平板状の屋根部材である木板部材23を有する屋根ユニット15を配置する工程(第8工程S8、第9工程S9)と、を備え、木板部材23は、骨格ユニット11から水平方向で視て離間する方向に向かうにつれて下方に傾斜するよう配置されてなる。
【0069】
このように、木板部材23を、骨格ユニット11から水平方向で視て離間する方向に向かうにつれて下方に傾斜するよう配置することで、簡単に、骨格ユニット11の上側に屋根ユニット15を配置することができる。
【0070】
また、骨格ユニット11を準備する工程の後(第5工程S5の後)、屋根ユニット15を配置する工程より前(第7工程S7より前)に、骨格ユニット11の上部11eにシート状の防水シート13を配置することで、骨格ユニット11と屋根ユニット15との間に防水シート13を簡単に位置させることができる。また、このような工程により、骨格ユニット11と屋根ユニット15とで防水シート13を挟むようにして防水シート13を固定することができる。
【0071】
また、屋根ユニット15を配置する工程(第7工程S7)は、下部を水平面に配置した場合に上面21aが一端から他端に向かうにつれて下方に傾斜する垂木部材21を、骨格ユニット11の上部11eの上面に、左右方向に延び、かつ、上面21aが左右方向外側に向かうにつれて下方に傾斜するように配置したあと、垂木部材21の上面21aに木板部材23を配置するようにしたので、例えば立方体形状の垂木を傾斜させて木板部材23の傾斜角度を調整する場合と比較して、簡単な作業で木板部材23を傾斜させることができる。
【0072】
またさらに、骨格ユニット11の側部11bに、前後方向に延びる平板状の複数の第1鎧部材31を、下端が、直下の第1鎧部材31における上端の左右方向外側に接するよう、上下方向に並べて配置することで、複数の側壁部材を配置する際における、側壁部材の支持等の作業労力を軽減することができる。
【0073】
そして、第2鎧部材32を配置する工程(第10工程S10)をさらに備え、 屋根ユニット15を配置する工程では、第2鎧部材32の凹部32aに木板部材23の左右方向外側の端部を当接させ、当該凹部32aを軸にして揺動させて木板部材23を骨格ユニット11の上側に載置させる工程を含むので、作業者の目線では手の届きにくい木板部材23の配置場所に、木板部材23の端部を第2鎧部材32の凹部32aに当接させた状態を維持しつつ、木板部材23を載置することができる。
【0074】
そして、第2鎧部材32を配置する工程(第10工程S10)をさらに備え、第2鎧部材32は、上端に、下端に向かって凹む凹部32aが形成され、第2鎧部材32を配置する工程(第10工程S10)では、木板部材23の左右方向外側の端部に第2鎧部材32の凹部32aを当接させ、当該凹部32aを軸にして揺動させて第2鎧部材32を骨格ユニット11に載置させる工程を含むので、作業者の目線では視認しにくい木板部材23の左右方向外側の端部に、第2鎧部材32の凹部32aを当接させた状態を維持しつつ、第2鎧部材32を載置することができる。
【0075】
以上で本発明に係るサウナ装置及びその製造方法の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、本実施形態では、垂木部材21を骨格ユニット11の左右方向中央側の端部が互いに接するよう、2本ひと組で配設するように説明したが、一体に形成してもよく、3つ以上に分割してもよい。
【0076】
また、本実施形態では、木製の板部材を用いたが、金属製や樹脂製であってもよい。また、木製であることを言及していない部材については、適宜木製の部材としてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 サウナ装置
2 サウナ室
11 骨格ユニット
11a 底部
11b 側部
11c 前部
11d 背部
11e 上部
13 防水シート
15 屋根ユニット
21 垂木部材
21a 上面
23 木板部材
31 第1鎧部材
32 第2鎧部材(上部部材)
32a 凹部