(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122880
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】レーザによるライナの硬化
(51)【国際特許分類】
B29C 63/34 20060101AFI20240902BHJP
【FI】
B29C63/34
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024009293
(22)【出願日】2024-01-25
(31)【優先権主張番号】23159005
(32)【優先日】2023-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】524033825
【氏名又は名称】サエルテックス マルチコム ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニルス フヒチョハン
(72)【発明者】
【氏名】オイゲン ウルフ
【テーマコード(参考)】
4F211
【Fターム(参考)】
4F211AA39
4F211AA41
4F211AA44
4F211AD16
4F211AG08
4F211AH43
4F211AR07
4F211AR08
4F211AR12
4F211SA13
4F211SC03
4F211SD04
4F211SJ11
4F211SP12
4F211SP27
(57)【要約】 (修正有)
【課題】パイプまたはカナルの修復のためにライナのレーザ光による硬化のためのより単純な技術を提供する。
【解決手段】パイプまたはカナルの修復のためにライナを硬化させるためのプロセスであって、少なくとも樹脂含浸ファイバチューブを含むライナを、パイプまたはカナルへ挿入する段階、パイプまたはカナルの内側面に対してライナを押圧することにより、ライナを設置する段階、および設置されたライナを通じてデバイスを動かすことにより、樹脂含浸ファイバチューブ内の樹脂系を硬化させる段階、ここで、レーザ光が設置されたライナの内側面に入射し、その結果、樹脂含浸ファイバチューブ内の樹脂系を硬化させるように、少なくとも1つの光学素子により、デバイス内で前記レーザ光が0.5から179度までの角度で偏向される、プロセスを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプまたはカナルの修復のためにライナを硬化させるためのプロセスであって、
a. 少なくとも樹脂含浸ファイバチューブを含むライナを、修復される前記パイプまたは修復される前記カナルへ挿入する段階
b. 前記修復されるパイプまたはカナルの内側面に対して前記ライナを押圧することにより、前記ライナを設置する段階、および
c. 設置された前記ライナを通じてデバイスを動かすことにより、前記樹脂含浸ファイバチューブ内の樹脂系を硬化させる段階、ここで、レーザ光が前記設置されたライナの内側面に入射し、その結果、前記樹脂含浸ファイバチューブ内の前記樹脂系を硬化させるように、少なくとも1つの光学素子により、前記デバイス内で前記レーザ光が0.5から179度までの角度で偏向される
が実行される、プロセス。
【請求項2】
前記光学素子は、前記設置されたライナの前記内側面に入射するレーザビームの環状ビームプロファイルを生成するアキシコンを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記光学素子は、光ガイドを介してレーザ源に接続される、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記アキシコンの径は、5から50mmまでの範囲内にある、請求項2に記載のプロセス。
【請求項5】
少なくとも1つのアキシコンの開口角は、20度から150度までの範囲内にある、請求項2に記載のプロセス。
【請求項6】
前記光学素子は、回折光学素子を含む、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項7】
前記光学素子は、少なくとも2つのアキシコンを含む、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項8】
前記レーザ光の波長は、325から600nmまでの範囲内にある、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項9】
前記樹脂系は、光開始剤を含有し、前記光開始剤の1つの吸収極大は、325から600nmまでの範囲内にある、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項10】
975から1800nmまでの範囲内の波長を有するレーザ光を少なくとも1つのレーザが生成し、前記レーザ光は、前記光学素子に入る前に、周波数変換器により、325から600nmまでの範囲内の波長を有するレーザ光へ変換される、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項11】
パイプまたはカナルの修復のためにライナを硬化させるためのレーザビームの環状ビームプロファイルを生成するための少なくとも1つのアキシコンの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂含浸ライナを硬化させるためにレーザビームが用いられる、パイプまたはカナルの修復のためにライナを硬化させるためのプロセス、および、パイプまたはカナルの修復のためにライナを硬化させるための環状レーザビームプロファイルを生成するためのアキシコンの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂含浸ファイバチューブを硬化させるためにライナが用いられる、パイプおよびカナルの修復におけるレーザの使用は、例えばEP4017906A1から、既知である。しかしながら、従来技術のプロセスは、硬化させるライナの内側面に対してレーザ源を直接向ける必要があったという点で、不利である。これにより、硬化のために必要とされるデバイスが非常に高価かつ複雑になっていた。
【0003】
WO9851960A1は、硬化剤がカプセル化され、カプセルがレーザ照射により硬化剤を放出する、レーザによるライナの硬化を説明している。硬化剤は、光開始剤ではない。カプセルは、レーザ光を必ず吸収することになる。
【0004】
これまで、樹脂含浸ファイバチューブを含むライナのレーザによる硬化は特に難しいという偏見があった。例えば、EP4017906A1およびWO9851960A1は、レーザ源自体がライナの内側面に向けられ得ること、またはレーザ光が回転ミラーを通じてライナの内側面を照射することを説明している。これまで、これらのプロセスは、市場を席巻できていなかった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、パイプまたはカナルの修復のためにライナのレーザ光による硬化のためのより単純な技術を提供することである。
【0006】
第1の実施形態において、本発明の目的は、
パイプまたはカナルの修復のためにライナを硬化させるためのプロセスであって、
a. 少なくとも樹脂含浸ファイバチューブを含むライナを、修復される前記パイプまたは修復される前記カナルへ挿入する段階
b. 修復される前記パイプまたは前記カナルの内側面に対して前記ライナを押圧することにより、前記ライナを設置する段階、および
c. 設置された前記ライナを通じてデバイスを動かすことにより、前記樹脂含浸ファイバチューブ内の前記樹脂系を硬化させる段階、ここで、レーザ光が前記設置されたライナの内側面に入射し、その結果、前記ファイバチューブ内の前記樹脂系を硬化させ得るように、少なくとも1つの光学素子により、前記デバイス内で前記レーザ光が入射した前記レーザビームに対して0.5から179度までの角度で偏向される
が実行される、プロセスにより実現される。
【0007】
例えば、このデバイスは、レーザ光源をライナの外部に配置すること、および、設置されたライナにおいてライナの長手方向に照射するレーザ光を、樹脂系を硬化させるために内側面に偏向させることを可能にする。
【0008】
従来の光源(レーザがない水銀ランプなど)を用いたプロセスに対する、本発明によるプロセスにおいてレーザ光を用いることの重要な利点は、例えば、これまでは強度損失が距離の2乗に比例してきたのに対し、レーザを用いた場合には強度損失が距離にほぼ線形的に比例することである。さらに、レーザ光の色は、最良の可能な態様でライナを硬化させるための光学的条件へ調節され得る。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明によるプロセスは、容易な処理、より低い投資額、硬化のより良い制御およびより良い作業場安全性(例えば、もはや、電気ショックまたは高圧ランプ破裂に起因するリスクがない)を可能にする。
【0010】
[プロセス]
段階a.においてライナを挿入することは、ライナをパイプまたはカナルへ挿入すること、または代替的に、パイプまたはチャネル内でライナを反転させることのいずれかにより実行され得る。
【0011】
例えば、段階b.においてライナを設置することは、流体(例えば、圧縮空気、蒸気または水など)を用いてライナを加圧することにより実行され得る。
【0012】
段階c.において、硬化は、例えば、熱的に、または光硬化により実行され得る。硬化が熱的に実行される場合、例えば、熱分解開始剤が樹脂系内に含有され得る。硬化が光硬化により実行される場合、例えば、1つまたはいくつかの光分解開始剤が樹脂系内に含有され得る。
【0013】
段階cにおいて、デバイスは、ライナを通じて、好ましくは、1分当たり0.1から5000cmまでの、特に好ましくは、1分当たり0.2から1000cmまでの範囲内の速度で動かされる。
【0014】
プロセスの段階c.において、光学素子は、好ましくは、ライナに沿って、設置されたライナの対称軸の近くで動かされる。特に、段階c.において、光学素子の中心位置は、対称軸から50%未満、特に非常に好ましくは、設置されたライナの内径の10%未満ずれる。
【0015】
[樹脂系]
好ましくは、本発明による樹脂系は、ライナを硬化させるための樹脂系である。例えば、樹脂系は、不飽和ポリエステル、ビニールエステルまたはエポキシ樹脂系でできた樹脂系であり得る。好ましくは、本発明による樹脂系は、例えば、アゾ化合物または過酸化物などの熱開始剤も含有し得る。しかしながら、好ましくは、ベンゾイル過酸化物は、環境に対して危険なので、熱開始剤として用いられない。
【0016】
好ましくは、樹脂系は、多くても1重量%の量の粘土粒子を含有し、より好ましくは、粘土粒子を含有しない。
【0017】
好ましくは、樹脂系は、多くても1重量%の量の天然繊維を含有し、より好ましくは、天然繊維を含有しない。
【0018】
追加の充填剤(例えば、水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム)も含まれ得る。
【0019】
樹脂系は、好ましくは、0.01から5重量%までの、特に好ましくは、0.05から1重量%までの範囲内の量の重合開始剤を含有する。開始剤は、光開始剤または熱開始剤、または、光開始剤および熱開始剤の混合物であってよい。
【0020】
好ましくは、光開始剤の少なくとも1つの吸収極大は、250から600nmまでの範囲内に、特に非常に好ましくは、400から500nmまでの範囲内にある。
【0021】
[デバイス]
光学素子は、好ましくは、光ガイドに、特に好ましくは、レーザ源からのレーザ光を光学素子に向ける光ファイバケーブルに接続される。
【0022】
レーザ源は、好ましくは、ライナの外部に配置され得る。
【0023】
デバイスは、例えば、ドローン(例えば、飛行ドローン)であってよい。光学素子は、好ましくは、飛行ドローン上に設置される。飛行ドローン上の光学素子は、例えば、光ガイドを介してレーザ源に接続され得る。
【0024】
例えば、デバイスは、光学素子が設置されたキャリッジであってもよい。キャリッジは、例えば、ホイールを有し得る。キャリッジ上の光学素子は、例えば、光ガイドを介してレーザ源に接続され得る。
【0025】
[レーザ光]
好ましくは、レーザ光は、少なくとも1つのレーザにより生成され得る。さらに、いくつかのレーザが、レーザ光を生成するために用いられ得る。いくつかのレーザが用いられる場合、いくつかのレーザのうちの少なくとも2つは、異なる波長を有するレーザ光を発し得る。これには、異なる複数の開始剤、または開始剤の異なる複数の吸収帯が対処され得るという利点がある。
【0026】
光学素子に入るレーザビームの径は、好ましくは、0.1から50mmまで(特に非常に好ましくは、1から10mmまで)の範囲内にある。
【0027】
レーザ光(特に、光学素子に入るレーザ光)の波長は、好ましくは、200から2200nmまでの範囲内、特に好ましくは、325から600nmまでの範囲内、特に非常に好ましくは、400から500nmの範囲内にある。この範囲は、パイプおよびカナルの修復のための従来の樹脂系およびライナがこの狭い波長帯において特に高い透過率を有するように最適化されているので、特に好ましい。ほとんどのライナは、最大で約300nmを下回る透過損失を有する。その結果、325nmを下回る波長は、有利ではない。
【0028】
975から1800nmまでの範囲内の波長を有するレーザ光を少なくとも1つのレーザが生成し、このレーザ光が、光学素子に入る前に、325から600nmまでの範囲内の波長を有するレーザ光へ周波数変換器により変換されるのが好ましいことがある。
【0029】
代替的に、少なくとも1つのレーザにより生成されたレーザ光が、975から1800μmまでの範囲内の、特に好ましくは、1200から1500μmまでの範囲内の波長を有するのが好ましいこともある。その場合、このレーザ光は、例えば、赤外レーザ光である。この代替手段の利点は、ガラスファイバの電力損失およびコストにある。UVレーザ光の透過のためのファイバが比較的高価であり、電力損失(例えば、100m当たり10~30%、>6dB/km)をもたらさないのに対し、赤外レーザ光の透過のためのファイバは、費用対効果が高く、非常に低い損失(1000m当たり0.1%;<1dB/km)を有する。同じ理由で、電気通信タスクに赤外レーザ光および赤外線ガラスファイバが用いられる。追加的に、レーザ光からの保護は、UVレーザシステムよりも赤外線レーザシステムの場合に、より重要ではない。そうして生成されたレーザ光は、次に、好ましくは、光学素子の前の周波数変換器(例えば、非線形光学結晶など)により、325から600nmまでの範囲内の波長を有するレーザ光へ変換され得る。
【0030】
レーザ光または少なくとも1つのレーザは、例えば、パルス化されてよく、または連続的であってよい。
【0031】
レーザ光または少なくとも1つのレーザは、好ましくは、ライナの長手方向において光学素子へ放射する。
【0032】
好ましくは、連続的ビームの強度またはパルス化レーザ光の平均強度(109から1016W/m2までの範囲内のもの)を有するレーザ光が、本発明による方法において用いられる。通常、この強度は、単位面積当たりの電力、つまり、ワット毎平方メートル、つまり、W/m2として定義される。レーザのパルス持続時間は、好ましくは、10から350フェムト秒までの範囲内にある。レーザのパルスエネルギーは、好ましくは、1から20mJ(ミリジュール)の範囲内にある。レーザの繰り返し率は、好ましくは、0.1から50kHzまでの範囲内にある。
【0033】
[光学素子]
光学素子は、反射性、屈折性および/または回折性のものであってよい。
【0034】
特に、いくつかのレーザによりレーザ光が生成される場合、いくつかの光学素子も用いられ得る。
【0035】
光学素子に起因して、レーザ光は、好ましくは、円錐の表面に伝搬する。これにより、ライナの内側面上の環状照射が生成される。
【0036】
好ましくは、この角度は、5から150度までの範囲内、特に非常に好ましくは、10度から85度までの範囲内であってよい。
【0037】
光学素子は、回転ミラーを含み得る。これにより、レーザビームが設置されたライナの内側面に入射し、その結果、樹脂系を硬化させ得るように、デバイスの移動中、レーザビームを偏向させることが可能になる。ミラーの前のレーザビームの方向に対するミラーの角度は、好ましくは、±0.1度から89.9度の範囲内、特に非常に好ましくは、30度から60度の範囲内にある。
【0038】
好ましくは、少なくとも1つの光学素子は、設置されたライナの内側面に入射する環状ビームプロファイルを有するレーザビームを生成する少なくとも1つのアキシコンを含む。その結果、樹脂系は、硬化し得る。特に好ましくは、光学素子は、検流または回転要素を含まない。アキシコンは、環状ビームプロファイルを生成する円錐レンズである。ライナを硬化させ、その結果、硬化中のライナ自体における事故のリスクを最小化する場合、レーザ源が実際にはライナの外部に配置され得る、という利点がアキシコンにはある。さらに、光学素子は、現在用いられている各種UV光を用いる場合よりもはるかに容易かつ高速に挿入され得る。さらに、従来技術とは対照的に、光源は、ライナ内で熱をほとんど生成しない。加えて、この技術により、大幅に小さい径を有するパイプ内でライナを硬化させることが可能になる。アキシコンは、凸または凹であり得る。アキシコンまたは出現した光円錐の開口角は、好ましくは、1度から180度までの範囲内、特に非常に好ましくは、20度から150度までの範囲内、より好ましくは、40度から130度までの範囲内にある。アキシコンの開口角は、出現した光の限界角度として定義される。故に、アキシコンまたは出現した光円錐のこの開口角は、入射レーザビームに対する出現した光の角度の大きさの2倍である(段階c.でのように、例えば、偏向角としても指定される)。
【0039】
光学素子は、好ましくは、少なくとも2つのアキシコンも含み得る。したがって、1つのアキシコンが凹であってよく、1つのアキシコンが凸であってよい。電力分配を最適化するために、リングの径は、両方のアキシコンの互いからの距離を変えることにより調節され得る。
【0040】
少なくとも1つのアキシコンの材料は、好ましくは、ガラス(特に、石英ガラス)またはプラスチックである。
【0041】
好ましくは、アキシコンの径は、2から600mmの範囲内、特に非常に好ましくは、20から50mmの範囲内にある。アキシコンの径は、好ましくは、レーザビームの径よりも大きい。
【0042】
アキシコンの縁部の厚さは、好ましくは、2から10mmまでの範囲内にある。
【0043】
光学素子は、少なくとも1つの回折光学素子(DOE)も含み得る。この回折光学素子により、例えば、レーザビームを整形することが可能になる。
【0044】
[使用]
別の実施形態において、本発明の目的は、パイプまたはカナルの修復のためにライナを硬化させるためのレーザビームの環状ビームプロファイルを生成するための少なくとも1つのアキシコンの使用により実現される。
【0045】
[例示的な実施形態]
例えばEP2573442A1において説明されているような、UV光により硬化される市販の樹脂含浸ライナが用いられた。300mmの径を有するパイプが、4mmの壁厚を有するライナに合わせられた。用いられた樹脂系(例えば、AOCにより作製されたL050-LCW-03 FC)は、光開始剤として0.1重量%のIrgacure 819を含有していた。修復中、ライナは、修復されるパイプへ挿入され、次に、圧縮空気を用いて膨張させられていた。再生増幅器を有するTi3+:Al2O3レーザ発振器、および下流光パラメトリック発振器(Coherent Inc. companyにより作製されたTOPAS PrimeタイプのOPO、Coherent Inc. companyにより作製されたAstrellaチタンサファイアレーザ、6mJのHEバージョン;繰り返し率1kHz;平均電力1W、パルスピーク強度:3×1015W/m2、パルス持続時間40フェムト秒)により、レーザビームが生成された。OPO出口における波長は、450nmだった。レーザビームは、この目的では一般的である100mの長さの、59.8度(偏向角の2倍)の開口角を有する光ファイバケーブルを通じて、アキシコン(製造者:Thorlabs;タイプ:AX1240-A、直径1/2"、物理角度:40度、偏向角:29.9度、中心厚10.3mm、ARコーティング350~700nm、Ravg<0.5%)へ向けられた。偏向角は、設置されたライナの内側面にレーザビームを環状に投射した532nmで測定された。環状レーザ光がライナの内側面全体を照射するように、キャリッジが、ライナ全体を通じ、設置されたライナ内でほぼ同心円状にアキシコンを引き寄せた。速度は、1分当たり3.6mmに設定された。
【0046】
したがって、光開始剤を活性化させることができ、樹脂を硬化させることができた。
【0047】
個々に、および任意の組み合わせの両方で本明細書および特許請求の範囲の開示されている、本発明の特徴は、本発明の様々な実施形態の実現に必須であり得る。本発明は、説明されている実施形態に限定されない。特許請求の範囲に含まれる限りにおいて、本発明は、当業者の知識を考慮に入れて変更され得る。
【外国語明細書】