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特開2024-122892トリムカバーをクッションアセンブリに取り付けるための自動溝製造装置およびアセンブリ
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  • 特開-トリムカバーをクッションアセンブリに取り付けるための自動溝製造装置およびアセンブリ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122892
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】トリムカバーをクッションアセンブリに取り付けるための自動溝製造装置およびアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A47C 31/02 20060101AFI20240902BHJP
   B68G 7/052 20060101ALI20240902BHJP
   B68G 15/00 20060101ALI20240902BHJP
   A47C 27/12 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
A47C31/02 B
B68G7/052 A
B68G15/00
A47C27/12 B
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024020453
(22)【出願日】2024-02-14
(31)【優先権主張番号】18/176,164
(32)【優先日】2023-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.PYTHON
(71)【出願人】
【識別番号】599094510
【氏名又は名称】リア・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Lear Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】カーティス ハドソン
(72)【発明者】
【氏名】リサ スウィコスキー
(72)【発明者】
【氏名】ミシェル エー.ペリニー
(72)【発明者】
【氏名】ジャイビクネシュ カンダサミー
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096BA00
(57)【要約】
【課題】溝およびファスナを有する発泡性のないクッションアセンブリ、ならびにそれらを製造するための方法およびアセンブリを提供することである。
【解決手段】クッションが絡み合ったおよび/または絡み合ったポリマーストランドの本体から製造されるような発泡性であってもよく、製造システムが複数のレセプタクルと協働する複数のオリフィスを有するダイ棒、およびレセプタクルから複数のファスナをダイを介してクッション内に排出するためのアクチュエータなどのダイを含んでもよく、改良においては、ダイが複数のファスナを保持するためにクッション内にスキニングされた膜が形成されるように加熱されてもよく、トリムカバーがクッションに取り付けられるように複数のファスナと協働してもよいことである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のオリフィスを画定するダイ棒を加熱する工程と、
第1クッションを前記ダイ棒で係合し前記第1クッションの中にチャンネルを画定する工程と、
前記ダイ棒と協動する複数の中空ジャケットから複数のファスナを、前記複数のオリフィスを通して前記第1クッション内に、一以上のアクチュエータで駆動する工程と、
前記複数のオリフィスが前記前記第1クッションの前記チャンネル内に配置するように前記第1クッションから前記ダイ棒を外す工程と、を備える方法によって形成されるクッションアセンブリ。
【請求項2】
請求項1のクッションアセンブリであって、前記クッションアセンブリは、前記チャンネルを内部に画定するクッション本体を形成する複数の絡み合ったポリマーストランドであって、前記チャンネルは、少なくとも部分的にスキンと、前記チャンネルを区切る前記スキン内に配置された前記複数のファスナと、によって区切られ、前記複数のファスナはトリムカバーと協働するように配置されるクッションアセンブリ。
【請求項3】
請求項1のクッションアセンブリであって、前記スキンの厚さは少なくとも1.75ミリメートルであるクッションアセンブリ。
【請求項4】
請求項2のクッションアセンブリであって、前記スキンの厚さは少なくとも2.0ミリメートルであるクッションアセンブリ。
【請求項5】
請求項2のクッションアセンブリであって、
前記複数のファスナは前記スキンを介して延在するクッションアセンブリ。
【請求項6】
クッション内にキャビティを画定し、オリフィスを画定するダイと、
前記ダイと協働し、前記オリフィスと位置合わせされるレセプタクルであって、ファスナを受容するように配置されるレセプタクルと、
前記ファスナが前記クッションの前記キャビティ内に配置されるように、前記レセプタクルから前記オリフィスを通って前記クッション内に前記ファスナを駆動するアクチュエータと、を備えるアセンブリ。
【請求項7】
請求項6のアセンブリであって、
前記ダイは前記ダイを加熱する加熱部材と協動するアセンブリ。
【請求項8】
請求項7のアセンブリであって、
前記レセプタクルは絶縁され、前記ダイから前記ファスナへの熱を削減するアセンブリ。
【請求項9】
請求項7のアセンブリであって、前記加熱部材は超音速ヒータであるアセンブリ。
【請求項10】
請求項7のアセンブリであって、前記アクチュエータはソレノイドアクチュエータであるアセンブリ。
【請求項11】
請求項7のアセンブリであって、前記アクチュエータはソレノイドアクチュエータであるアセンブリ。
【請求項12】
請求項6の前記アセンブリと協動し、前記クッションに前記ダイと係合して前記キャビティを画定する自動システム。
【請求項13】
1以上のロボットアームと、
複数のオリフィスを画定し、前記1以上のロボットアーム上に配置される複数のダイ棒であって、前記複数のダイ棒が加熱されてクッションアセンブリに係合した際に、前記ダイ棒が前記クッションアセンブリ内にチャンネルを画定する複数のダイ棒と、
前記ダイ棒と協働して複数のファスナを受容し、前記複数のファスナの各ファスナが複数のオリフィスの各オリフィスと位置合わせされる複数の中空ジャケットと、
前記複数のファスナが前記チャンネル内に配置されるように前記複数の中空ジャケットから前記複数のオリフィスを通って前記クッションアセンブリ内に前記複数のファスナを駆動するように配置されたアクチュエータと、を備えるシステム。
【請求項14】
請求項13のシステムであって、前記1以上のロボットアームおよび前記アクチュエータと協働するプロセッサによって実行されるコンピュータ実行可能命令をその上に有する非一時的なコンピュータ可読媒体をさらに備えるシステム。
【請求項15】
請求項13のシステムであって、前記複数のダイ棒を加熱する加熱部材をさらに備えるシステム。
【請求項16】
請求項13のシステムであって、前記複数のダイ棒を加熱する加熱部材と、
前記複数のダイ棒を加熱し、
閾値温度に到達した後に前記複数のダイ棒を前記クッションアセンブリと係合し、
前記アクチュエータを前記クッションアセンブリの前記窪んだチャンネル内に前記ファスナを駆動するようにプログラムされたコントローラをさらに備えるシステム。
【請求項17】
請求項13のシステムであって、前記ファスナはトリムカバーと協動し、前記トリムカバーを前記クッションアセンブリに取り付けるシステム。
【請求項18】
請求項13のシステムであって、前記複数のダイ棒は熱伝導体を備え、前記複数の中空ジャケットは断熱材を備えるシステム。
【請求項19】
請求項13のシステムであって、前記複数のダイ棒は鉄、アルミニウム、および/または銅を含み、前記複数の中空ジャケットはプラスチック、ガラス繊維、および/または発泡体を含むシステム。
【請求項20】
請求項13のシステムであって、前記クッションアセンブリは、絡み合ったポリマーストランドのクッション本体を含み、前記窪んだチャンネルは前記クッション本体内に形成されるシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
溝(たとえば、キャビティ、チャンネル、または窪み)およびその中に配置されたファスナを有する発泡性のないクッションアセンブリが開示される。それを製造する方法およびアセンブリも開示される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
発明の一の態様によれば、クッションアセンブリは、複数のオリフィスを画定するダイ棒を加熱する工程と、第1クッションを前記ダイ棒で係合し前記第1クッションの中にチャンネルを画定する工程と、前記ダイ棒と協動する複数の中空ジャケットから複数のファスナを、前記複数のオリフィスを通して前記第1クッション内に、一以上のアクチュエータで駆動する工程と、前記複数のオリフィスが前記前記第1クッションの前記チャンネル内に配置するように前記第1クッションから前記ダイ棒を外す工程と、を備える方法によって形成される。
【0003】
発明の他の態様によれば、アセンブリは、クッション内にキャビティを画定し、オリフィスを画定するダイと、前記ダイと協働し、前記オリフィスと位置合わせされるレセプタクルであって、ファスナを受容するように配置されるレセプタクルと、前記ファスナが前記クッションの前記キャビティ内に配置されるように、前記レセプタクルから前記オリフィスを通って前記クッション内に前記ファスナを駆動するアクチュエータと、を備える。
【0004】
発明の他の態様によれば、システムは、1以上のロボットアームと、複数のオリフィスを画定し、前記1以上のロボットアーム上に配置される複数のダイ棒であって、前記複数のダイ棒が加熱されてクッションアセンブリに係合した際に、前記ダイ棒が前記クッションアセンブリ内にチャンネルを画定する複数のダイ棒と、前記ダイ棒と協働して複数のファスナを受容し、前記複数のファスナの各ファスナが複数のオリフィスの各オリフィスと位置合わせされる複数の中空ジャケットと、前記複数のファスナが前記チャンネル内に配置されるように前記複数の中空ジャケットから前記複数のオリフィスを通って前記クッションアセンブリ内に前記複数のファスナを駆動するように配置されたアクチュエータと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】クッションアセンブリおよびクッションアセンブリを製造するための製造アセンブリの斜視図である。
図2】作動前にクッションと係合する製造アセンブリの部分断面図である。
図3】作動後にクッションと係合する製造アセンブリの部分断面図である。
図4】クッションアセンブリと係合する製造アセンブリの上面図である。
図5】製造アセンブリによる係合後の図4のクッションの上面図である。
図6】製造アセンブリの一部の分解図である。
図7】係合前のクッションおよびクッションアセンブリの正面図である。
図8】係合中のクッションおよびクッションアセンブリの正面図である。
図9】クッションアセンブリの製造方法を示すフローチャートである。
図10】シートアセンブリの部分断面斜視図である。
図11】ファスナの一実施形態の斜視図である。
図12】溝を有する発泡性クッションの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
要求に応じて、本発明の詳細な実施形態を本明細書に開示するが、開示された実施形態は、様々な代替形態で実施可能な本発明の単なる例示であることを理解されたい。図は必ずしも縮尺通りではない。一部の特徴は、特定の構成部材の詳細を示すために誇張または最小化されてもよい。したがって、本明細書に開示された特定の構造的および機能的詳細は、限定するものとして解釈されるべきではなく、単に、本発明を様々に使用することを当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0007】
本開示の実施形態を本明細書に記載する。しかしながら、開示された実施形態は単なる例であり、他の実施形態は様々な代替形態を取ることができることを理解されたい。図は必ずしも縮尺通りではない。いくつかの特徴は、特定の構成部材の詳細を示すために誇張または最小化することができる。したがって、本明細書に開示された特定の構造的および機能的詳細は、限定するものとして解釈されるべきではなく、単に、本発明の実施形態を様々に使用することを当業者に教えるための代表的な基礎として解釈されるべきである。当業者が理解するように、図のいずれか1つを参照して図示および説明された様々な特徴を、一以上の他の図に図示された特徴と組み合わせて、明示的に図示または説明されていない実施形態を生成することができる。図示された特徴の組み合わせは、典型的な用途のための代表的な実施形態を提供する。しかしながら、本開示の教示と一致する特徴の様々な組み合わせおよび変更は、特定の用途または実装のために所望され得る。
【0008】
さらに、特に明記されていない限り、本開示におけるすべての数値は、本開示のより広い範囲を説明する際に「約」という語によって修正されるものとして理解されるべきである。記載された数値制限内での実施が一般的に好ましい。また、特に明記されていない限り、パーセント、「の部分」および比率の値は重量によるものである。「ポリマー」という用語は、「オリゴマー」、「コポリマー」、「ターポリマー」などを含む。あるグループまたはクラスの材料が所与の目的に適しているかまたは好ましいという記載は、そのグループまたはクラスの任意の2つ以上のメンバーの混合物が同等に適しているかまたは好ましいことを意味する。任意のポリマーについて提供される分子量は、数平均分子量を指す。化学用語による成分の記載は、記載に明記された任意の組み合わせへの添加時の成分を指し、混合後の混合物の成分間の化学的相互作用を必ずしも排除するものではない。
【0009】
頭字語または他の略語の最初の定義は、同じ略語の本明細書中のすべての後続の使用に適用され、最初に定義された略語の通常の文法的変化に準用される。明確に反対のことが述べられていない限り、特性の測定は、同じ特性について以前または後で参照されたのと同じ技術によって決定される。
【0010】
本開示は、特定の構成部材および/または条件が変化し得るので、以下に記載される特定の実施形態および方法に限定されない。さらに、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ使用され、いかなる意味においても限定することを意図しない。
【0011】
「実質的に」または「一般的に」という用語は、本明細書において、開示または請求された実施形態を記述するために使用することができる。「実質的に」または「一般的に」という用語は、本開示において開示または請求された値または相対的特性を変更することができる。そのような場合、「実質的に」または「一般的に」は、それが変更する値または相対的特性が、値または相対的特性の±0%、0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%または10%以内であることを意味することができる。
【0012】
また、整数範囲が明示的にすべての介在する整数を含むことも理解されるべきである。例えば、整数範囲1から10は明示的に1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10を含む。同様に、範囲1から100は1、2、3、4・・・97、98、99,100を含む。同様に、任意の範囲が呼び出された場合、上限と下限の差を10で割った増分である中間の数値を、代替の上限または下限として使用できます。例えば、範囲が1.から2.1の場合、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0を下限または上限として選択できる。
【0013】
図1を参照すると、クッションアセンブリ200などの成形アセンブリを製造するための製造アセンブリ100が開示されている。改良点として、クッションアセンブリ200は、図10に示すように、シートアセンブリ300内に配置される。例えば、シートアセンブリ300は、車両(例えば、オートバイ、自動車、機関車、航空機、および/または船舶)用である。製造アセンブリ100は、対応するレセプタクル106および/またはアクチュエータ108が配置された1つまたは複数のオリフィス104を有するダイ102を含む。クッションアセンブリ200は、発泡体又は無発泡クッションのようなクッション202を含む。改良点として、クッション202は、発泡体でない、すなわち、図12に示すように、それが発泡体でないように、複数の絡み合った及び/又は絡み合ったポリマーストランドからなる本体を含む。変形例では、製造アセンブリを使用して、クッション202内に一つ以上の溝204(例えば、複数、2つ、3つ、4つなど。)を画定し、クッション202の各溝204(すなわち、抑制されたチャンネル)内に一つ以上のファスナ206(例えば、複数、2つ、3つ、4つなど。)を配置する。ファスナ206は、例えば、トリムカバー304と協働して、トリムカバー304をクッションアセンブリ200に固定する。変形例では、一つ以上の溝204は、車両シートに配置されたときに、シートフロントからシートバックに向かって延びるように、クッションに沿って延在する。
【0014】
図10を参照すると、シートアセンブリ300は、クッションアセンブリ200を支持するシートフレーム302と、クッションアセンブリ200の上に配置されたトリムカバー304とを含む。変形例では、シートアセンブリ300は、シート底部306と、シートバック308と、ヘッドレスト310とを含む。改良例では、トリムカバー304は、一つ以上のファスナ206を介してクッションアセンブリ200と協働する。例えば、様々な実施形態において、ファスナ206は、図11に示すように、貫通部分208及び協働部分210を有する。改良点として、貫通部分208は、尖った先端部205のような先細の先端部と、外周に沿って延びる突条又は平坦な隆起部のような一つ以上の保持部材209とを有する。様々な実施形態では、協働部分210は、ファスナ206をトリムカバー304に取り付けるためのクリップ207を含む。変形例では、トリムカバー304は、クッションアセンブリ200のファスナ206と協働する対応するファスナ206を有する。例えば、トリムカバー304のファスナは、クッションアセンブリ200内に配置されたファスナ206のクリップ207にはめ込まれる。
【0015】
様々な実施形態において、クッション202は、泡がないか、または泡がない。例えば、クッション202は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている2022年5月11日出願の米国特許出願第17/741,639号に記載されているような、絡み合ったまたは絡み合ったポリマーストランド/フィラメントの本体で作られる。改良点として、泡のないクッションの溝204は、膜(側壁膜と底膜)を形成するために(すなわち、個々のストランドが圧力や熱などによって変形している)スキニングされた側壁212および床部分214によって区切られる。様々な実施形態において、膜は、少なくとも1.75mm、より好ましくは少なくとも2.0mm、さらにより好ましくは少なくとも2.25mmの最小厚さを有し、それにより、一つ以上のファスナ206を十分に保持する。一つ以上の実施形態において、ファスナ206は、端部にクリップ207を有するクリスマスツリーファスナであり、スキニングされた膜が形成されない限り、それらが発泡性クッションに保持されないようになっている。さらに他の実施形態において、一つ以上のファスナ206に近接する厚さは、少なくとも1.75mm、より好ましくは少なくとも2.0mm、さらにより好ましくは少なくとも2.25mmである。改良点として、ファスナ206は、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、アクリル、ポリオレフィン)のような低融点及び/又は軟化点(例えば、150°C未満、より好ましくは250°C未満、さらにより好ましくは350°C未満)を有する材料で作られる。
【0016】
一以上の実施形態では、製造アセンブリまたはシステム100は、クッション202内に一つ以上の溝204を画定する一つ以上のダイ棒のようなダイ102と、ダイ102と協働するレセプタクル106(ファスナ206をクッション202内に配置する前に受け入れる)と、レセプタクル106および/またはファスナ206と協働してそれらをクッション202内に配置する一つ以上のアクチュエータ108とを含む。改良点として、製造アセンブリまたはシステム100は、動作中にダイ102を加熱できるように、ダイ102と連通する加熱部材216を含む。改良において、ダイ102は閾値温度以上に加熱される。様々な実施形態において、超音波ヒータが使用される。例えば、ダイ102は、少なくとも100°C、より好ましくは少なくとも105°C、さらにより好ましくは少なくとも110°Cに加熱される。様々な実施形態において、ダイは、金属(例えば、鋼、アルミニウム、鉄または銅)などの熱伝導体を含む。改良において、ダイ102は、少なくとも25 W/m・K、より好ましくは少なくとも50 W/m・K、さらにより好ましくは少なくとも100 W/m・Kの熱伝導率を有する。さらに別の実施形態において、製造アセンブリ100は、エンドエフェクタとして製造アセンブリ100を自動化システムに取り付けるためのアダプタプレートなどのアダプタを含む。例えば、製造アセンブリ100は、自動化システムと協働する。製造アセンブリ100は、例えば、一つ以上のロボットアーム218と協働して、クッション202と係合し、クッション202と係合解除するようにダイ102を動かす。変形例では、ロボットアーム218は、少なくとも60N、より好ましくは少なくとも75N、さらに好ましくは少なくとも80Nの圧力でダイ102をクッション202に適用する。様々な実施形態では、熱および/または圧力は、クッション202を変形させ、成形し、切断し、および/または彫刻するなどして、一つ以上の溝204を画定する。
【0017】
様々な実施形態では、ダイ102は、ダイ102の第一の側面から第二の側面まで延び、ファスナ206がダイ102を通過できるような大きさの一つ以上のオリフィス104を含む。改良において、レセプタクル106は、各オリフィス104の上に配置され、及び/又は各オリフィスと整列されており、これにより、レセプタクル106は、ファスナ206がクッション202内に配置されるまで、ファスナを受け入れ、保持することができる。一つ以上のレセプタクル106は、ダイ102と協働する。例えば、レセプタクル106は、接着剤またはファスナなどによってダイ102に取り付けられ、または固定される。変形例では、レセプタクル106は、ファスナ206を収容するサイズの中空ジャケットである。例えば、レセプタクル106は円筒形である。様々な実施形態において、中空ジャケットは、加熱されたダイ102の熱からファスナ206を保護するように絶縁される。例えば、中空ジャケットは、セラミック、プラスチック、ミネラルウール、ファイバーグラス、ポリスチレン、セルロース、および/またはポリウレタンフォームなどの断熱材を含む。改良点として、中空ジャケットは、10 W/m・K以下、より好ましくは1 W/m・K以下、さらにより好ましくは0.1 W/m・K以下の熱伝導率を有する。
【0018】
様々な実施形態では、レセプタクル106は、一つ以上のアクチュエータ108と協働する。一つ以上のアクチュエータ108は、作動中にファスナ206がクッション202内に変位し、クッション202内に保持されるように配置される。例えば、ソレノイドアクチュエータなどのアクチュエータ108は、オリフィス104とは反対側の各レセプタクル106に隣接して配置される。改良点として、各アクチュエータ108は、アクチュエータ108から突出するピストンを含む。アクチュエータ108は、ピストンがファスナ206をレセプタクル106からオリフィス104を通ってクッション202内に駆動するように配置され、ロボットアーム218がダイ102をクッション202から外すと、一つ以上のファスナ206が溝204内に配置され、クッション202内に保持される。
【0019】
一以上の実施形態では、自動化システムは、その上にコンピュータ実行可能命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体を有するコントローラ(図示せず)と通信している。変形例では、コントローラはプロセッサも含む。様々な実施形態では、コントローラは自動化を制御する。例えば、コントローラは、ダイ102を加熱し、ダイ102を一つ以上のクッション202と係合/係脱するようにプログラムされる。改良において、ダイ102は、クッション202と係合する前に閾値温度まで加熱される。いくつかの実施形態では、コントローラは、ダイを複数または一連のクッションと係合/係合解除するようにプログラムされる。一以上の実施形態では、コントローラは、クッションと係合している間、一以上のファスナ206がクッション内に配置されるように、一以上のアクチュエータ108も作動させる。改良においては、複数又は一連のファスナが、対応する複数又は一連のクッション内に配置される。さらに他の実施形態では、ファスナのカートリッジ又はホッパーが、一以上のレセプタクル106と連通しており、一以上のファスナが各クッションのレセプタクルに供給される。
【0020】
ファスナが配置されたクッションを準備する方法も開示される。一以上の実施形態では、この方法は、クッション本体(すなわち、ステップ410)を準備および/または提供するステップと、ダイを加熱するステップ(すなわち、ステップ420)と、ダイを第1のクッション本体(すなわち、ステップ430)に係合させるステップと、複数のファスナをクッション本体(すなわち、ステップ440)に配置するステップと、クッション本体(すなわち、ステップ450)の係合を解除するステップと、トリムカバーをクッションに締結するステップ(すなわち、ステップ460)とを含む。様々な実施形態では、この方法は、複数または一連のクッション本体(例えば、第1クッション本体、第2クッション本体、第3クッション本体等)に対して繰り返される。改良において、ダイは、一以上のダイ棒(例えば、複数のダイ棒)を含み、各ダイ棒は、第1側面から第2側面(例えば、上から下へ)までダイを貫通して延びる複数のオリフィスを含む。
【0021】
一つ以上の実施形態では、クッション本体は、上述したように、また米国特許出願第17/741,639号で識別されるように、複数の絡み合ったおよび/または絡み合ったポリマーストランド/フィラメントから作られるような発泡性ではない。変形例では、発泡性でないクッション本体は、複数の溶融ポリマーストランドが形成されるように、複数の開口部を有する押出ダイを通して樹脂を押出すことによって製造される。次いで、ポリマーストランドは、空気のような第1の媒体から漏斗を通って水のような第1の媒体に分配され、ポリマーストランド本体に絡み合って絡み合うようになる。
【0022】
変形例では、ダイ棒は加熱部材によって加熱される。例えば、超音波加熱がダイを加熱するために使用され、ダイが少なくとも100°C、より好ましくは少なくとも105°C、さらにより好ましくは少なくとも110°Cの温度に達すると、それはクッション本体と係合する。様々な実施形態において、係合中、ダイは、ダイ棒の数に対応する数の溝/チャンネルを画定するように、60N、より好ましくは75N、さらにより好ましくは80Nの圧力/力で加えられる。一以上の実施形態では、ダイ棒は、少なくとも10秒、より好ましくは少なくとも12秒、さらにより好ましくは少なくとも15秒、クッション本体と係合する。変形例では、ダイを加熱し、適切な圧力/力および正しい位置でダイをクッションに加えるロボットアームによって、ダイはクッション本体と係合する。
【0023】
様々な実施形態では、複数のファスナは、クッション本体の対応する溝/チャンネル内に配置される。改良においては、複数のファスナは、ダイがクッション本体と係合している間に、絶縁特性を有する中空ジャケット等のレセプタクルからダイを介してクッション本体内に排出される。例えば、ファスナは、一以上の対応するソレノイドアクチュエータによって排出される。ファスナが排出されてクッション本体内に駆動された後、複数のファスナがクッション本体内に少なくとも部分的に配置されたままになるように、ダイがクッション本体から解放される。改良において、ロボットアームは、ダイ(例えば、ダイ棒)をクッション本体から解放する。
【0024】
一以上の実施形態では、コントローラは、ロボットアームを作動させてダイを加熱し、係合し、係合を解除するように、コンピュータ読み取り可能な命令を実行するようにプログラムされる。命令はまた、複数のファスナがクッション本体内に排出されるようにアクチュエータを作動させる。様々な実施形態では、制御装置は、複数のクッションを正確かつ効率的に、ほとんどまたは全く人手をかけずに成形および準備できるように、方法を自動化する。変形例では、トリムカバーが複数のファスナと協働する。例えば、トリムカバーが複数のファスナを介してクッション本体に取り付けられ、固定されてもよい。
【0025】
1以上の実施形態では、プロセッサは、高性能コア、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、中央処理装置、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルロジックデバイス、ステートマシン、論理回路、アナログ回路、デジタル回路、またはメモリ内に存在するコンピュータ実行可能命令に基づいて信号(アナログまたはデジタル)を操作する任意の他のデバイスを含む高性能コンピューティングシステムから選択された1つまたは複数のデバイスを含む。変形例では、メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、フラッシュメモリ、キャッシュメモリ、または情報を格納することができる任意の他のデバイスを含むがこれらに限定されない、単一のメモリデバイスまたは複数のメモリデバイスを含む。改良において、不揮発性メモリ/ストレージは、ハードドライブ、光学ドライブ、テープドライブ、不揮発性ソリッドステートデバイス、クラウドストレージ、または情報を永続的に記憶することができる任意の他のデバイスなどの1つまたは複数の永続的データ記憶デバイスを含む。
【0026】
一以上の実施形態では、実行可能コード/命令は、ソフトウェアモジュール内に存在してもよい。改良において、ソフトウェアモジュールは、オペレーティングシステムおよびアプリケーションを含む。様々な実施形態では、ソフトウェアモジュールは、Java、C、C++、C#、Objective C、Fortran、Pascal、Java Script、Python、Perl、およびPL/SQLを単独でまたは組み合わせて含むがこれらに限定されない様々なプログラミング言語および/または技術を使用して作成されたコンピュータプログラムからコンパイルまたは解釈される。不揮発性記憶装置はまた、機能、特徴、計算、およびプロセスをサポートするデータを含んでもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、上記のシステムは、本質的に一時的でないコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、様々な改良においては、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実施される揮発性または不揮発性、および取り外し可能および取り外し不可能な有形媒体を含む。変形例では、コンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的に消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリまたは他のソリッドステートメモリ技術、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)または他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用することができ、コンピュータによって読み取ることができる任意の他の媒体をさらに含む。様々な実施形態では、コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、別のタイプのプログラム可能なデータ処理装置、またはコンピュータ可読記憶媒体の別の装置形態、またはネットワークを介して外部コンピュータまたは外部記憶装置にダウンロードされてもよい。
【0028】
一以上の実施形態では、コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ可読プログラム命令を使用して、コンピュータ、他の種類のプログラム可能なデータ処理装置、または他の装置を特定の方法で機能させることができ、その結果、コンピュータ可読媒体に記憶された命令は、本明細書に記載された機能、動作、および/または動作を実施する命令を含む製造物品を生成する。本明細書に記載された機能、動作、および/または動作は、並べ替えられ、直列に処理され、および/または同時に処理されてもよい。
【0029】
例示的な実施形態を上述したが、これらの実施形態が本発明のすべての可能な形態を説明することを意図するものではない。むしろ、本明細書で使用される用語は、限定ではなく説明の用語であり、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことができることが理解される。さらに、様々な実施形態の特徴を組み合わせて、本発明のさらなる実施形態を形成することができる。
【0030】
本明細書に記載される方法の第1の態様によれば、この方法は、複数のオリフィスを画定するダイ(例えば、ダイ棒)を加熱するステップと、ダイを第1のクッションと係合させて第1のクッション内にチャンネルを画定するステップと、レセプタクルと協働する一以上のアクチュエータを用いて、複数のファスナを複数のオリフィスを通してダイと協働する複数の中空ジャケットから第1のクッション内に駆動するステップと、複数のファスナがチャンネル内などの第1のクッション内に配置されたままになるようにダイを第1のクッションから解放するステップと、を含む。
【0031】
第2の態様によれば、第1の態様のダイと第1のクッションとは、ロボットアームによって係合される。
【0032】
第3の態様によれば、前記ステップは、非一時的なコンピュータ可読媒体上のコンピュータ実行可能命令として具体化され、ロボットアーム、ダイ、加熱部材、および一以上のアクチュエータと協働するプロセッサによって実行される、前または後の態様のいずれかに記載の方法である。
【0033】
第4の態様によれば、前または後のいずれかの態様の方法は、複数のファスナを介してトリムカバーを第1のクッションに固定することを含む。
【0034】
第5の態様によれば、前または後の態様のいずれかの方法は、第2のクッションをダイに係合させて第2のクッション内にチャンネルを画定するステップと、第2の複数のファスナを複数の中空ジャケットから複数のオリフィスを通って第2のクッション内に一以上のアクチュエータで駆動するステップと、第2の複数のファスナが第2のクッションのチャンネル内に配置されたままになるようにダイを第2のクッションから外すステップとを含む。
【0035】
本明細書に記載されるアセンブリの第6の態様によれば、アセンブリは、クッション内のキャビティ(例えば、溝/チャンネル)を画定するダイ(例えば、ダイ棒)と、ダイと協働し、オリフィスと整列したレセプタクルと、ファスナがクッションのキャビティ内に配置されるように、ファスナをレセプタクルからオリフィスを通ってクッション内に駆動するアクチュエータとを含む。ダイは、ダイの第1の側面から第2の側面まで延在するオリフィスを含む。レセプタクルは、ファスナを受け入れるようにダイ上に配置される。ファスナは、トリムアセンブリに取り付けるためのクリップを含む。アクチュエータは、ソレノイドアクチュエータである。
【0036】
第7の態様によれば、上記または下記のいずれかの態様のダイは、加熱部材と協働してダイを加熱する。
【0037】
第8の態様によれば、上記または以下の態様のいずれかのレセプタクルは、断熱されているかまたは断熱材を含み、熱エネルギーによってダイが溶融または変形しないように、ダイからファスナに受ける熱を低減する。
【0038】
第9の態様によれば、前記発熱体が超音波加熱を含むことを特徴とする。
【0039】
第10の態様によれば、上記または以下のいずれかの態様のアセンブリは、自動化アセンブリにエンドエフェクタとして取り付けるためのアダプタプレートなどのアダプタを含む。
【0040】
第11の態様によれば、前記アクチュエータがソレノイドアクチュエータであることを特徴とする。
【0041】
第12の態様によれば、上記または以下のいずれかの態様のファスナは、トリムカバーと協働してトリムカバーをクッションに締結する。
【0042】
第13の態様によれば、上記または以下の態様のいずれかのアセンブリは、ダイをクッションに係合させてキャビティを画定するための自動化システムと協働する。
【0043】
本明細書に開示されるシステムの第14の態様によれば、システムは、一以上のロボットアームと、複数のオリフィスを画定する複数のダイ棒と、ダイ棒と協働して複数のファスナを受容する複数の中空ジャケットと、複数のファスナを複数の中空ジャケットからクッションアセンブリ内に駆動するように配置されたアクチュエータとを含む。複数のダイ棒は、複数のダイ棒が加熱されてクッションアセンブリに係合したときに、ダイ棒がクッションアセンブリ内に窪んだチャンネルを形成するように、一以上のロボットアーム上に配置される。複数の中空ジャケットは、複数のファスナのそれぞれのファスナもそれぞれのオリフィスと整列するように、複数のオリフィスのそれぞれのオリフィスと整列する。アクチュエータは、各ファスナを中空ジャケットからダイ棒のそれぞれのオリフィスを通ってクッションの窪んだチャンネル内に駆動するように配置される。
【0044】
上記または以下のいずれかの態様のシステムの第15の態様によれば、システムは、複数のダイ棒を加熱する加熱部材を含む。
【0045】
上記または以下のいずれかの態様のシステムの第16の態様によれば、システムは、複数のダイ棒を加熱し、閾値温度に達した後に複数のダイ棒をクッションアセンブリに係合させ、アクチュエータを作動させてファスナをクッションアセンブリの窪んだチャンネル内に駆動するようにプログラムされたコントローラを含む。
【0046】
上記または以下のいずれかの態様のファスナの第17の態様によれば、ファスナはトリムカバーと協働してトリムカバーをクッションアセンブリに取り付ける。
【0047】
上記または以下のいずれかの態様のダイの第18の態様によれば、ダイは熱伝導性であるかまたは熱伝導体を含み、レセプタクル/中空ジャケットは断熱性であるかまたは断熱体を含む。
【0048】
本発明の第19の態様によれば、上記または以下の態様のいずれかのダイは、鉄、アルミニウム、および/または銅を含み、レセプタクル/中空ジャケットは、プラスチック、ガラス繊維、および/または発泡体を含む。
【0049】
前の態様または次の態様のいずれかのクッションアセンブリの第20の態様によれば、クッションアセンブリは、絡み合ったおよび/または絡み合ったポリマーストランドのクッション本体を含み、その結果、窪んだチャンネルがクッション本体内に形成される。
【0050】
本出願は、2023年2月28日に出願された米国特許出願第18/176,164号の利益を主張するものであり、その開示は、その全体が参照により援用される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
【外国語明細書】