(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122930
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】時計仕掛の組立および修理のためのモジュール設備
(51)【国際特許分類】
G04D 99/00 20060101AFI20240902BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20240902BHJP
B23P 21/00 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
G04D99/00
G05B19/418 Z
B23P21/00 304A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024027876
(22)【出願日】2024-02-27
(31)【優先権主張番号】23159228
(32)【優先日】2023-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】524075607
【氏名又は名称】ペーター テー ゲシュヴィント
【氏名又は名称原語表記】Peter T. Gschwind
【住所又は居所原語表記】Freiburgstrasse 2,3280 Murten,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100101236
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100166914
【弁理士】
【氏名又は名称】山▲崎▼ 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】ペーター テー ゲシュヴィント
【テーマコード(参考)】
3C100
【Fターム(参考)】
3C100AA29
3C100AA47
3C100AA59
3C100BB12
3C100BB24
3C100BB33
3C100DD07
3C100DD22
3C100DD33
(57)【要約】 (修正有)
【課題】1名あたりの時計仕掛処理数を著しく増大させるモジュール設備を提供する。
【解決手段】組立および修理のためのモジュール設備1は、適合可能な数の組立作業台3と、好ましくは少なくとも1つの調整台4と、中央オイル台9と、時計仕掛を分解または部分的に分解された状態で台3、4、9同士の間で運搬するための運搬システム6、7を具備する。作業工程を比較的単純な組立工程とより難しい注油および調整工程とに分割し、そして相当する台を運搬システム6、7と接続し、さらに組立台では、特定の時計仕掛可動部(ムーブメント)の部品および関連する運搬部品を制御された状態で組立台3に配置するための2つの運搬システムを組み合わせることにより、誤りがなくかつより速やかな時計仕掛の並行修理が達成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計仕掛の組立および修理のためのモジュール設備(1)において、
前記設備は、時計仕掛の部品に注油するための少なくとも1つの中央オイル台(9)を具備し;
前記設備は、一名のための居場所、好ましくは座席、を備えた少なくとも1つの組立台(3)を有し;
前記中央オイル台は、全自動機能用の少なくとも1つのロボット(65)を備えているので、時計仕掛または時計仕掛の部品の全ての必要な注油箇所はオイル台で注油でき;
中央コンベヤシステムは前記組立台と前記中央オイル台とを互いに接続し、好ましくは分岐を有するので、欠陥のある時計仕掛は選別できる;
その結果、それぞれ異なった種類の時計仕掛を連続して組立て、同時にそれらに自動注油できる
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項2】
請求項1に記載のモジュール設備(1)において、
ワーク搬送装置(23、33)は、時計仕掛および機械加工のために時計仕掛から取外され、時計仕掛に再挿入される部品を受け取るように設計されており、好ましくは、そのつど受け口(34)が部品に適合するので、前記ワーク搬送装置上にもはや部品が載っていないとき時計仕掛の全部品が再挿入されることが保証され、好ましくは、適合した受け口内の個々の部分に潤滑油が供給できることが保証される
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項3】
請求項2に記載のモジュール設備(1)において、
時計仕掛の部品のための少なくとも1つの受け口(34)は、受け口内の部品に潤滑油が塗布できるが、潤滑油により部品が受け口から取外し可能とはならないような力で、摩擦、形状の噛合いによる固定、そしてばねの作用の少なくとも1つにより、前記部品が保持されるように設計されている
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
前記組立台(3)において、
第1の高位コンベヤシステム(12)がバスケット搬送装置(17)の運搬のため組立台の中心に存在し、各バスケット搬送装置は1つの時計仕掛の部品のために洗浄バスケット(15)を運ぶように設計されており、
第2の下位に配置されたコンベヤシステム(13)がワーク搬送装置(23、33)のために存在し、前記ワーク搬送装置はそれぞれの時計仕掛の部品の少なくとも部分的に指示された受取りを行うように設計されており、
前記下位に配置されたコンベヤシステムは前記高位の内側コンベヤシステムに対し外側に配置されているので、前記外側コンベヤシステムは前記居場所と前記高位コンベヤシステムとの間に位置し、
前記高位コンベヤシステムはバスケット搬送装置のための第1の位置付けユニットを備えており、
前記第1の位置付けユニットは、バスケット搬送装置が高位コンベヤシステムから出されて前記居場所に向かって移動でき、かつ、好ましくは15度~55度、さらに好ましくは20度~45度の範囲内の角度で枢動でき、それにより、バスケット搬送装置上で洗浄バスケット内のパーツへのアクセスとバスケット搬送装置上で洗浄バスケット内の時計仕掛部品の目視検査が容易になるように設定される
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項5】
請求項4に記載のモジュール設備(1)において、
組立のための前記位置付けユニットは、組立後の時計仕掛とワーク搬送装置を制御するための制御ユニットを備えており、
前記制御ユニットは、作業工程毎の全パーツが時計仕掛内に正確に装着されるか、前もって決められたように支持板(33)上に位置付けされることを定めるように設定されている
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
前記モジュール設備は中央プログラム化コントローラーユニットを具備し、全てのワーク搬送装置とバスケット搬送装置は各々RFID標示を備えており、RFID標示のための読取ユニットはコンベヤシステムの全入口、全出口、全スイッチ箇所と、組立台のような作業台への入口と作業台からの出口に存在するので、ワーク搬送装置(23、33)またはバスケット搬送装置(17、15)がどこに置かれているのか、搬送装置で移動されている一組の部品に対しどの作業が既に実施されたか、そしてワーク搬送装置またはバスケット搬送装置はどこへ移動される必要があるか、が前記コントローラーユニットにより決定できる
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
前記モジュール設備は少なくとも1つの調整台(4)を有し、前記調整台は好ましくは以下の装置のうち少なくとも1つを有する:
a) 時計仕掛用の自動巻きユニット(37)、
b) てん輪の振動の振幅用の予備制御装置、
c) 時計仕掛の脱進機の空経路用の制御ユニット
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
前記少なくとも1つの中央オイル台(9)のうちの少なくとも1つは以下を具備する:
少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、の時計仕掛旋回ユニット(61)であって、このユニットは、このユニットに保持された時計仕掛を旋回させるために装備されているので、必要に応じ時計仕掛の前側または後側は旋回により上方からアクセスでき、
前記時計仕掛旋回ユニットは好ましくは回転板(57)上に配置されており;
特殊なロボットオイルヘッド(69)を有する少なくとも3軸のオイルロボット(65)であって、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは4つまたは6つ、のオイル計量ユニット(71)を具備し、各オイル計量ユニット(71)は潤滑油を施すように設定されているので、各オイルユニット当たりの潤滑油はそのつど特殊なやり方で時計仕掛および部品上の注油箇所に施されることができ、
ワーク搬送装置(23、33)の1つを位置付けるよう、かつ時計仕掛旋回ユニット(61)上に時計仕掛を位置付けるように設定された取扱装置(55);
これにより、時計仕掛、好ましくは、これに加え時計仕掛の他のパーツ、は正確に所定の箇所に所定の潤滑油を与えられることができる
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項9】
請求項8に記載のモジュール設備(1)において、
前記オイル台(9)は回転板(57)を具備し、前記回転板の上には
少なくとも1つの時計仕掛旋回ユニット(61)、好ましくは少なくとも2つの時計仕掛旋回ユニット(61)、が配置され、かつ
少なくとも1つのワーク搬送装置ホルダー(59)、好ましくは回転板上の時計仕掛旋回ユニットの数と等しい多数のワーク搬送装置ホルダーが配置され、
これにより、時計仕掛のパーツを搬送する少なくとも1つのワーク搬送装置(23、33)を掴み、好ましくは1つより多い前記ワーク搬送装置を同時に掴み、前記ワーク搬送装置を前記オイルロボット(65)が使用できるようにする
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項10】
請求項8ないし9のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
前記オイルロボット(65)はせいぜい0.05mm、好ましくはせいぜい0.02mm、さらに好ましくはせいぜい0.01mm、の偏差でワークに対し位置付けされるように設計されている
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
前記ワーク搬送装置(23、33)は、操作リング(35)用の操作リング受け(36)を備え、少なくとも1つの操作リングが存在し、操作リングの円周は操作リング受けに適合しているので、操作リングは操作リング受け内に保持され、各操作リングは所定の口径の時計仕掛のための受けを有しているので、それぞれ異なった口径の時計仕掛が操作リング受けに挿入可能であり、掴み器により操作可能であり、前記掴み器は、好ましくはせいぜい0.05mm、より好ましくはせいぜい0.02mm、よりいっそう好ましくはせいぜい0.01mm、の位置付け誤差で前記少なくとも1つの操作リングの円周用に設計されている
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
巻きユニット(37)は前記オイルロボット(65)の作業領域内に存在し、時計仕掛のリューズを引き出し、押し込むように設定されているので、リューズを巻き状態にし;時計仕掛が静止状態になるようにリューズを設定し;時計仕掛の脱進機が種々の位置になるように設定できるやり方で、また、これらの位置で、脱進機が何らかの状態にあるときのみ潤滑を行いやすくなる箇所に対し潤滑油がオイルロボットにより供給できるやり方で、巻き工程を実行する
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
前記自動巻きユニット(37)は枢動アームと巻きプライヤー(47)を備えているので、時計仕掛のリューズ(43)を掴み、リューズを保持し、RFID標示内の情報にしたがい所望の完全巻きまでリューズを巻き、この際、巻き速度は変えることができる
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
前記オイルロボット(65)は、好ましくは試験注油装置を備えたノズル洗浄システム(85)を有しているので、オイルロボット(65)は自己を洗浄でき、好ましくは試験注油を実行できるので、潤滑油計量配分の位置付け精度と容積精度を保証し、好ましくは点検する
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項15】
請求項7ないし14のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
前記調整台は目視振幅測定装置を具備し、
前記目視振幅測定装置は、てん輪とてん輪に連結された時計仕掛のひげぜんまいの光学記録値をてん輪の公称振動周波数の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも4倍、より好ましくは少なくとも8倍、の秒速で記録するように設計されているので、てん輪の振動の振幅は前記記録値から決定でき、ひげぜんまいの状態はひげぜんまいの前記記録値から決定できる
ことを特徴とするモジュール設備。
【請求項16】
請求項1ないし15のいずれか1項に記載のモジュール設備(1)において、
巻きユニット(37)が存在し、前記巻きユニットは巻きモーター(41)に取付けられたプライヤーユニット(47)を有し、前記プライヤーユニット(47)は枢動ユニット(91)に取付けられているので、プライヤーユニット(47)の回転軸はワーク搬送装置(23)上のリューズ(43)の回転軸と整合でき、プライヤーユニットはリューズ(43)上に押し込まれることによりリューズと機械的に連結されるようになっているので、リューズ(43)はプライヤーユニットを介して巻きモーター(41)により回転運動可能となり、時計仕掛を巻くことができる
ことを特徴とするモジュール設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の一般名称に係るモジュール設備に基づく。
【背景技術】
【0002】
時計製造業において、時計仕掛の労働集約的組立を自動化して生産性を上げることは50年以上も重要な目的であった。特にクォーツ式時計仕掛、さらには新たに機械式時計仕掛の組立における作業工程を自動化するために数々の努力がなされてきた。これらの進展は、これまでのところ時計の整備へ移行することはなかった。何故なら、時計の整備において、全ての時計がそれぞれ異なっており、各時計は元々の部品が修理または矯正保守を経てから再組立てされなければならず、組立プロセスは連続生産とは著しく相違するからである。
【0003】
今日、組立ラインは最先端にあり、組立の様々な工程、品質管理、および様々な台の上で何らかの潤滑プロセスや注油プロセスを組立要員からサポートされながら連続生産で個々の時計仕掛に対して実施している。しかしながら、これらのラインは構造的に同一の時計仕掛機種の特定の群に限られるのが常である。それぞれ異なった時計仕掛機種にあらゆるスイッチを適用するのは困難であり、工具の交換と据え付けには常に極めて時間がかかる。したがって、時計の整備における作業は依然として今日でも伝統的な方法で行われることが多い。スタッフの生産性は、逐次組立により倍増でき、時には最大3倍にできる。
【0004】
連続生産用の組立ラインは時計の整備に使用するには適さない。何故なら、ここでは組立プロセスは遥かに複雑だからである。分解の後、交換する必要のある部品以外の時計の全部品は、再び同じ時計に組込まねばならない。逐次組立は依然として労働集約型であり、訓練された専門家に部分的に依存する。
このように、数量が急速に増大すること、同時に専門家不足となること、に起因して、逐次組立だけが好都合ということはない。
【0005】
注油がもう1つの問題を提示する。すなわち、時計仕掛の注油は困難な作業工程であり、様々な時計仕掛に精通している時計工により修理中に直接行われるのが普通である。1日に1個か2個の時計仕掛が時計工により処理される。逐次組立では、注油が分割され、指定されたプロセス次第で別々の専門家により実施されるが、能力の増大には結びつかず、部分的には専門家1名に限られることもあるが、能力増大の低下となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、1名あたりの時計仕掛処理数を著しく増大させることである。
【0007】
他の目的は、専門家スタッフの需要を減少させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのような組立ライン、またはモジュール設備、は少なくとも第1に挙げた課題を解決するものであり、請求項1に述べてある。付加的な請求項は、当該組立ラインの好適な実施態様を提供する。
【0009】
したがって、どの時計仕掛が作業空間のどこに位置しているかを特定し、それに合致する部品を同時に提供することにより、半熟練組立工が組立の逐次工程を実施できるようにする新規な設備が必要となる。時計仕掛を自動式注油台に送り、組立の全段階を経た後に再び組立作業台に送ることを可能にするような作業工程の解決手段を示す。
【0010】
上記の全体的に新たに構想された注油台は、部品が従来は時計工の片方の手に特殊な工具で保持され、他方の手で注油されているような注油箇所、を含む全ての注油箇所に役立つことが好ましい。
【0011】
そのような設備において存在するのが更に好ましい特徴は以下の通りである:
・ 注油台は、注油箇所に関する自己のプログラムを時計仕掛に自動的に適合させるべきである。
・ 一連の組立および注油工程の後に、時計仕掛は調整台に転送され、予備点検され、その機能は様々な検査状況で測定、調節されるべきである。その後、時計仕掛はそれぞれの組立台に戻されるべきであり、そこでいっそうの組立工程が実施され完成品になるが、この際、注油が間欠的に繰り返される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明を図面に関連して典型的な実施態様を用いてさらに説明する。図面中、
図1は、2つの組立台を有するモジュール設備の斜視図であり;
図2は、4つの組立台を有するモジュール設備の平面図であり;
図3は、
図1の拡大部分図であり、組立台の図を示し:
図4は、
図3に係る組立台の平面図であり;
図5は、
図4のVに係る拡大部分図であり、斜視図を示し;
図6は、洗浄バスケット(以下、“バスケット”)の斜視図であり;
図7は、注油台の斜視図であり;
図8は、
図7の回転板の拡大図であり;
図9は、
図8の取扱ユニットの頭部であり;
図10は、注油ロボットの頭部であり;
図11は、洗浄バスケットを持つバスケット搬送装置であり、斜視図を示し;
図12は、
図11に係るバスケット搬送装置の平面図であり;
図13は、
図12のXIII-XIIIについての断面図であり;
図14は、
図13のXIVについての拡大部分断面図であり;
図15は、
図13のXVについての拡大部分断面図であり;
図16は、ワーク搬送装置の斜視図であり;
図17は、
図16のワーク搬送装置の平面図であり;
図18は、
図17のXVIII-XVIIIについての断面を示し;
図19は、調整台の斜視図であり;
図20は、
図19の調整台の平面図であり;
図21は、
図20におけるXXIについての調整台の拡大断面図であり;
図22は、
図20におけるXXIIについての目視検査ユニットの拡大断面図であり;
図23は、
図20におけるXXIIIについての巻きユニットの拡大断面図であり;
図24は、静止位置にある巻きユニットの図であり;
図25は、巻きプライヤーの部分断面を伴った巻きユニットの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
モジュール化により強化できたモジュール設備1は、一例として
図1では、3つの作業台、すなわち2つの組立台3および1つの調整台4、中央コンベヤシステム6、中央コンベヤシステム6と関連する局部コンベヤシステム7、中でも作業台(ここでは、組立台3、調整台4)に存在するもの、さらに、時計仕掛に注油し、これに関連する取扱いを行う自動注油ユニット9(中央注油ユニット、注油ユニット、オイル台とも称する)を具備する。設備1には、追加の組立台3または調整台4を補うことができる。例えば、
図2は4つの組立台3を持つ設備を示している。しかしながら、他の強化工程も考えられ、極端な場合では、1つだけの組立台または3つ、5つ、6つ等の組立台である。例えば、オイルユニット9の数もモジュール式の考え方にしたがい特注できる。
【0014】
どの台も独自の制御用配電箱を有し、動作不良の場合に他の台での継続操作を可能としている。この中央制御は別々の台への運搬および別々の台からの運搬を図っており、自動点検中に時計仕掛に問題がある場合には専門家により解決されねばならないが、特殊な暫定的保管場所への運搬も図っている。
【0015】
いずれの組立台3も1つの上コンベヤベルトと1つの下コンベヤベルトから成る。上コンベヤベルト12上では、多数(例えば12個以上)の洗浄バスケット又はバスケット15が個々のバスケット搬送装置17で移送される。各バスケットにはRFIDが与えられる。RFID(“無線自動識別”)とは、電磁高周波信号により読み取りできるタグまたは標示である。原則として、読取信号もエネルギー源となるので、RFIDは独自のエネルギー源を必要としない。
【0016】
各バスケット15には、明確にRFIDが表示された所定の修理順序の時計仕掛部品がそれぞれ分解され、洗浄された状態で存在する。上コンベヤベルト12上にバスケット15を積む間に、RFIDが自動的に読取られる。上コンベヤベルト12にはRFID読取機(図示せず)が含まれており、これにより組立用の位置付けユニットの前後で中央制御装置に位置を送信する。RFIDとRFID読取機はそれら自体知られているので、詳しくは説明しない。殊にRFIDは、著しく拡大した数字でのみ見えるように小さく作ることができる。例えば、RFIDは洗浄バスケット15(“バスケット”)に締着できるか、他の方法で取付けできるか、またはバスケット15の本体に組込みできる。バスケット15について目立つのは中央に配置されたコンパートメント16であり、その中に時計仕掛が配置される。コンパートメント16は、時計仕掛のリューズ43を有する作動軸(“ティージュ、軸”)42のための突出部18によって区別され、そのうち作業板44のみが図示されており、部品に分解された時計仕掛がバスケット15内に置かれている。
【0017】
栓20により洗浄バスケット15がバスケット搬送装置17上にねじれのない状態で取付けられる。
【0018】
上ベルト(コンベヤベルト)12は新規な位置付けユニット19を含んでいる。この位置付けユニット19は自動的に上ベルトからバスケット搬送装置17を取り除き、それを20度~45度(最大15度~55度)の角度で組立台3の作業面21の背部に位置付けるので、個々の部品はより容易に見え、抜き取りできる。そのために、組立台3は自由面を有し、この自由面は下コンベヤベルト13の正面に配置され、ワーク搬送装置23は下コンベヤベルト13の上を移送され、下コンベヤベルト13の上部には2本のレール25が装着され、これにより、ワーク搬送装置23を手動で正確に下ベルトから引き出し停止させることができる。このワーク搬送装置の位置はセンサーとレーザ測定装置によりチェックされ、安全のために距離測定がなされる。そのようなセンサーとレーザ測定装置はそれら自体コンベヤ技術において知られているので、さらに説明はしない。
【0019】
その後、組立作業員は、元々の位置にある位置付けユニットをデッドマンスイッチを介して両手で機能させるが、これは例えば以下に記載したプロセスが完了するまで行われる。このプロセスにより、バスケット搬送装置17が上コンベヤベルト12から上コンベヤ12の前の傾斜位置に移送される。これらの移動は空気圧差動装置により駆動されるのが好ましい。
【0020】
上コンベヤベルト12の方向制御におけるゲート27が開かれる。開口の正面に置かれたバスケット搬送装置17は両側の各々に2つの窪み29を有する(
図11参照)。第1の工程では、空気圧で駆動される締付ユニット31(バスケット搬送装置17の側面で開閉を行う)の第1組のピンは、前方にある窪み29に入りこみ、バスケット搬送装置17を上コンベヤシステム12からゲート27を通って前方まで引出し、次の工程を実施する。締付ユニットは開き、バスケット搬送装置27の背部に移動し、再び閉じることにより、さらに前方に置かれている第2組のピンが窪み29内に入る。第1工程で窪み29に入りこんだピンは今やバスケット搬送装置17の背後にある。締付ユニット31は、組立台3の作業面21の方向に移り、向きが変わって所望の角度になる(
図6参照)。バスケット搬送装置17は今や位置付けされ、組立を可能にする。デッドマンスイッチは離される。組立後、これと同様のプロセスが逆に初めの位置付けに対し起こる。全ての工程が検出器によりそれぞれ監視される。掴み工程により引き起こされる振動を減らすため、弾性要素32がバスケット搬送装置17の両側に配置され、締付ユニット31の把持要素の衝撃を和らげる。
【0021】
当初の位置では、バスケット搬送装置17とワーク搬送装置23は上および下コンベヤベルト12、13上を無制限に通過できる。
【0022】
下コンベヤベルト13は、設備1の中央コンベヤシステム6にスイッチを介してそれ自体知られている方法で接続されている。中央コンベヤシステム6は、20個以上のワークがその上を移動されるようになっているのが好ましい。ワーク搬送装置23全体には、位置付け溝とセンサー板が備わっており、さらに、RFIDホルダーと共に上部に載せられた部品支持板33、コネクターの形態の時計仕掛ホルダー36、時計仕掛用の操作リング35が具備されている。支持板33には、時計仕掛の個々の部品に適合するように形作られたくぼみ34がある。くぼみ34は、その中に置かれた部品、特に小型で軽量の部品、が摩擦に起因するある程度の力、形状の噛合いによる固定、ばね、またはこれらの組合せを適用することによってのみ取り除くことができるように特に考えられている。これにより、潤滑油の塗布中に付着力/凝集力または表面張力作用によりくぼみ34から部品が持ち上げられることが防止される。しかしながら、他方では、部品が傷まずに組立のために取り外せるように、それらの保持力は強すぎてはならない。そのため、くぼみ34の入念な設計が必要とされる。
【0023】
上コンベヤベルト12に装填されている間、バスケット搬送装置17はRFID読取機で次の台に導かれ、停止されるので、特定の分解された時計仕掛はバスケット搬送装置17上においてバスケット15内でゲート27の正面に位置付けされる。同時に、組立作業員は時計仕掛用のワーク搬送装置23を下コンベヤベルト13上で次のRFID読取機に運ばせる。
ワーク搬送装置23のRFIDは、時計仕掛に関するいっそうの組立工程がスクリーン(図示せず)上で組立作業員に対し規定され、表示されるようにソフトウエアを介してバスケット搬送装置17のRFIDに接続される。下コンベヤベルト13はRFID読取機を有する。この読取機は位置を組立用の位置付けユニットの前後で中央制御装置に送信し、同時に、適合するバスケット搬送装置17が上ベルト12上に位置付けされることを保証する。
【0024】
上コンベヤベルト12にバスケット搬送装置17を装填した後、適合するワーク搬送装置23がコンベヤベルト13により組立台3に個々に運ばれ、時計仕掛の作業板44が操作リング35上に装着できるように位置付けされる(
図16~18参照)。操作リング35は時計仕掛ホルダーである円筒形コネクター36上にあり、円筒形コネクター36はワーク搬送装置23の中央に螺合される。
【0025】
注文と関連データを確認することにより、連続的または少しずつ逐次的に作業することが可能となる。関連データはそれぞれ、作業場、特に組立台3、でスクリーン上に表示される。中央注油ユニット9での自動注油により、時計仕掛の組立が別々に、かつ伝統的な手作業による組立よりはるかに速やかに組織化される。置かれた時計仕掛の部品は、ワーク搬送装置23上に何らかの方法で置かれた部品支持板33上に置かれることができ、通常でない位置に置かれることも可能である。これにより、手作業で両手を使わなければ注油できない箇所にさえも注油することが可能となる。
【0026】
全ての完了した逐次的組立工程の後に、組立作業員は完成ワーク搬送装置23を注油(注油ユニット9)に送るか、または下コンベヤベルト13上での調整(調整台4)に送る。ワーク搬送装置23はまず制御装置により下コンベヤベルト12上を移動され、制御装置は、全てが組み立てられ、正しく置かれているかどうかを決定する。この制御はカメラシステムを介して視覚的になされる。そうなっていれば、ワーク搬送装置は中央コンベヤシステム6に到達し、さもなければワーク搬送装置23は組立台3の前の列に直接戻される。ワーク搬送装置23が組立作業員の所に到達するとすぐにエラーがスクリーン上に表示される。
【0027】
調整台4に向かっている完成ワーク搬送装置23上にある時計仕掛は、第1の通路で自動的に巻かれる。RFIDと中央制御を介して、巻き装置は、時計仕掛がどんな種類の時計仕掛であり、どの台を通過し、どの程度の巻きが必要とされるか、を知っている。
【0028】
ワーク搬送装置23が巻きユニットの位置付けセンサーの正面にあるとき、ワーク搬送装置23は停止し、設定台のコンベヤベルト上に留められる。空気圧回転駆動装置39は直流巻きモーター41を矢印93のように垂直位置から水平位置に90度回転させると、それによりモーターの回転軸が時計仕掛44のリューズ43の回転軸と一致する。次に、リニアモーター45が直流巻きモーター41と巻きプライヤー47を、巻きプライヤー47の停止が巻きリューズ43に影響を及ぼすまで前方に移動させる。
【0029】
巻きさやは強固に保持されるが、一方、軸と巻きプライヤー47は前方に移動し続け、これにより巻きプライヤーが閉じられる。誘導センサーが堅固で可動性の止めリングに対し正しい距離にあると、巻きシャフトと巻きプライヤー47も停止し、直流巻きモーター41は時計仕掛44のリューズ43を回転させる。この時の回転速度は、巻きモーター41の供給電圧を変えることにより0.5~1.5回転/秒の範囲内で変えることができる。
【0030】
時計仕掛44が十分に巻かれると、巻きモーター41は停止し、リニアモーター45は上記の工程を全て逆転させる。巻きプライヤーは最初開いているが、復座ばねの作用により同一の位置に留まることに留意すべきである。巻きプライヤーは十分に開いたときに引っ込み始めるだけであり、リューズ43と接触しなくなる。
【0031】
プライヤー47の最大巻きモーメントは、誘導センサーの位置設定を介して調整できる。万一センサーに欠陥がある場合には、固定のリミットストップが時計仕掛44の巻き機構の損傷を防止する。この巻きユニットは、どのようなサイズでも機械的な腕時計の時計仕掛の自動巻きを可能にする。
【0032】
その後、完成ワーク搬送装置23が調整台4に運ばれ、ここで調整作業員がまずテンプ受けと衝撃保護具を挿入する。本設備は、調整台4から注油ユニット9までの経路が脱進機の注油前にガンギ車の歯とアンクルパレットからエピラムを除去するのに十分長いように計算されている。
【0033】
ワーク搬送装置23が2度目に調整台4に達すると、脱進機の振動の振幅とコイルバネの平坦度と中心合わせが最初にチェックされ、調整台の前と次に第2の装置上でアンクルパレットとガンギ車との噛合いのうち失われて空になった経路(空経路)がチェックされる。振幅が不十分で、バネコイルの平坦度と中心合わせが不十分であるが、空経路は許容範囲内であれば、時計仕掛は調整台4に戻り、そこで修理される。調整台4のスクリーン上にエラーが調整作業員に表示される。振幅は不十分だが、コイルバネは正常で、空経路が不十分なら、時計仕掛44を備えたワーク搬送装置23は特殊なコンベヤベルト上で専門家のところに行き、その後修理された後に調整に戻されることができる。RFIDをそれぞれ読取ることにより、この事象が中央データベースにログインされ、時計仕掛は中断されることなく追跡できる。
【0034】
脱進機振動の振幅は、数秒間に多数の画像を撮影することにより第1の測定装置49で目視測定されるので、振幅は1度の精度まで決定できる。同時に、巻き物と巻き物との距離が互いに逆の2方向で測定される。これにより、コイルばねが中心合わせされているか、平坦か、凸状か、または凹状かが決定できる。
【0035】
第2の装置51は空経路を目視測定する。この測定は、入口パレットの静止面の下角点からアンクルの回転点(アンクル軸の中心)までの距離と、出口パレットの静止面の下角点からアンクルの回転点までの距離とを測定することにより行われる。古い脱進機では、これらの距離同士は等しい大きさである必要があり、したがって対称的である必要がある。一方、新しい脱進機では、それらの距離同士は積極的に相違しており、より良い衝撃制御の観点から、アンクルパレットの上昇面同士は衝撃相の中間でガンギ車とアンクルとの間の軸に対し同一の距離に位置付けされることにより、等時性が最適化される。したがって、アンクル回転点との距離は積極的に変化し、等しいアンクルの測定値のサンプルの中央値は視覚的に決定されるべき基準値とみなすことが出来る。アンクルの測定値が基準値から+/-3ミクロン(マイクロメーター)の許容範囲内にあれば、その機能は良好である。測定値が許容範囲から遥かに外れる場合、アンクルは修理しなければならない。
【0036】
予備点検の後、調整作業員は動作点検装置53(この装置の数は2~10台であることができる)を介して動作の日差を点検し、必要ならば直ちに調整を行う。ワーク搬送装置用であってセンサーを装備している駐機スペースシステムを介して、手違いが起こりえないことが保証される。時計仕掛が必要な許容範囲内に調節されれば、完成ワーク搬送装置23は注油ユニット9に行くか、または時計仕掛の機種によっては組立台3に直行する。
【0037】
本設備の中央コンベヤシステム6上にはRFID読取機、スイッチ、ダイバーター(これら自体知られている)が存在する。中央制御と関連するこの基盤施設の相互作用により、それぞれのワーク搬送装置23がそのつどの業務に応じて正しい場所へ行ったり来たりすることが保証される。
【0038】
オイル台9は本設備1の中央機構である。完成ワーク搬送装置類23をオイル台9上に位置させ、再びそれらを降ろすため、取扱ロボット55が配備され、このロボットにより、一方向のみに回転する一枚または数枚の回転板57上で所定のホルダー(
図7以降参照)に完成ワーク搬送装置23が位置付けされる。回転板57は、ワーク搬送装置23用の1個または数個の位置付けホルダー59に加え、ワーク搬送装置23一台につき1個の旋回ユニット61も存在するように設計されている。取扱ロボット55は掴み具63を有し、これにより取扱ロボット55は、時計仕掛を持った操作リング35を完成ワーク搬送装置23から取除き、旋回ユニット61上に位置付けることが出来る。この旋回ユニット61は、時計仕掛が全ての軸に理想的に位置付けされることを保証し、必要であれば時計仕掛を180度回転させることが出来るので、その裏側が接触可能となる。さらに、オイルロボット65が正確に注油を行うのに役立つ。
【0039】
ワーク搬送装置に取付けられた支持板33上にあるように意図されたくぼみ(受け口)34内にある時計仕掛の部品の正確な位置は3次元レーザスキャナーにより測定され、確認される。この3次元レーザスキャナーは、測定センサー類に関連してロボットオイルヘッド69上に装着されている。それらの数値はオイルロボットの制御ユニットにより処理され、それぞれのオイルノズル81を正確に注油箇所へ導くか、または例えば衝撃防御装置内では、時計の持つ宝石の穴の中に直接導く。
【0040】
ロボットオイルヘッド69がオイルロボット65上に据えられている。これには、距離センサー類、3次元レーザスキャナー、カメラ、光源、オイル計量ヘッド(上部に各種タイプのノズルがあり、それぞれ油または脂肪の粘度に適合している)が備えられている。例えば、オイル計量ヘッド71が6つ、Z方向(支持板33の表面に垂直)の高さを決定するためのレーザプロファイルスキャナー73が1つ、
図10において円形のレンズの周りに配置された照明79を持つ中央に配置されたカメラ75が存在する。ラインレーザ80はカメラ75のピント合わせに役立つ。高さ(Z軸)についてゼロ点を設定するため、オイル計量ヘッドに基準ピンを設けることが出来る。
【0041】
オイル計量ヘッド71のノズル81は様々な形をすることができ、穴1つで真っすぐや、湾曲したり、側面に開口を持つこともできる。オイル計量ヘッドは注油箇所によっては傾けて使用することもできる。注油が終われば、カメラ75を介して結果をチェックすることにより、注油箇所がすべて潤滑油を施されていることを保証する。
【0042】
オイル計量ヘッド71はそれぞれ潤滑油が特定の箇所に適用されるように働く。オイル計量ヘッド71は潤滑油溜め87を有する。溜め87内の潤滑油は計量弁89を通ってノズル81に達する。好ましくは、ロボットオイルヘッド69がカメラ75を通って回転軸の周りを回転することができ、それによりオイル計量ヘッド71を最適な作業位置まで移動させる。
【0043】
オイル計量ヘッド71は潤滑油の代わりにエピラムを含有することもできる。特に、それにより、エピラムを塗布して、速やかにこのエピラムを蒸発させるか乾燥させることも可能となる。その後、エピラムにより守られた繊細な領域内に注油することができ、エピラムは、潤滑油が拡散するか、または潤滑油が望まれない領域内に広がるのを防止する。
【0044】
脱進機を注油するには、時計仕掛を停止する必要がある。伝統的な注油中には、手で停止させる。しかしながら、操作リング35や、巻き台(巻きユニット)37とほぼ同様の部品から成る自動制御される装置を介して、時計仕掛のリューズ43の抜取と挿入が注油中に自動的に起こる。これにより、水平抜取によるそれぞれの時計仕掛仕様にしたがい、リューズは当該装置により所定の位置にもたらされる。このように作動されるストップセコンド機能に起因して、時計仕掛は静止している。その後、ガンギ車が注油され、リューズが押し込められ、時計仕掛が数十秒間動かされ、リューズが再び抜き取られ、ガンギ車が再度注油される。この手順が数回繰り返されて、変位車とアンクルパレットにオイルが良好に分布されることが保証される。
【0045】
オイルロボットは所定の間隔でノズル洗浄/点検台85に切り替わる必要がある。この台では、ノズル81はエピラム中に沈んでおり、布の上で回転ブラシにより洗浄される。その後、数個の試験オイル斑点が試験領域に付けられ、機能性が検査される。
【0046】
オイルユニット9の特にロボットの動作の要求された精度に鑑みて、本設備は一定温度の環境内で操作される。
【0047】
ワーク搬送装置は使用されていないとき、または本設備の電源が入ってないとき、ワーク搬送装置は保護された位置に追いやられるので、埃の堆積等が避けられる。
【0048】
巻きユニットの詳細(
図23~25を参照)
ワーク搬送装置23が位置付けセンサー(図示せず)の正面に達すると(
図24)、空気圧回転駆動装置39はモーター送りアーム91とDCモーター(直流モーター)41を矢印93のように90度回転させる。次に、巻きプライヤー47が時計仕掛のリューズ43と同一の軸に置かれる。今や、リニアステップモーター(リニアモーター)45は巻きプライヤー47をリューズ43の方へ移動できる。
【0049】
リューズ43が巻きプライヤー47の内部止め95に触れると、巻きプライヤー47とコレット97上にそれぞれ配置されたコーン98と99の総合作用によりコレット97がリューズ43上で閉じる。
【0050】
誘導末端位置センサー101の端部が、内部止め95と強固に接続された巻きリング103から所定の距離にあると、リニアモーター45が停止し、DC巻きモーター41が自己を作動させて、時計仕掛のリューズの逐次巻き工程(1~1.5回転/秒の速度でほぼ40回転)を開始する。
【0051】
時計仕掛のリューズ43の逐次巻き工程が終わると、コンピュータシステムにより制御されるDCモーター41は止まり、リニアモーター45が巻きプライヤー47をリューズ43から離す。初め、内部止め95とコレット97は復座ばね105の作用によりリューズ43と接触しているが、コーン98と99が互いから離れて、コレット97が開く。コレット97が開くとすぐに、リニアモーター45の制御により規定されたように、巻きプライヤー47とコレットが共に元の位置に戻る。モーターは停止し、空気圧回転駆動装置39はDCモーター41と共にモーター送りアーム91を90度逆回転させて、巻きユニット37を元の位置へ戻す。
【0052】
その後、ワーク搬送装置23は自己の経路上を進むことができ、次のワーク搬送装置23が位置付けセンサー(図示せず)の正面に達する。
【0053】
例示的実施形態のいっそうの利点と特徴
本設備は特に以下の要件を満たす:
【0054】
・ 修理の枠内で時計仕掛を組立、調整し、修理中に次のことを保証する:交換する必要のない、時計内部に存在する全ての部品が組み立てられて、同じ時計仕掛の中に戻される。
【0055】
・ 様々なタイプの時計仕掛が同時に連続して組立可能である。これは特に、それぞれ時計仕掛の口径(特に、部品の外部寸法)に正確に適合する支持板の使用を介し、かつ、内部開口がそれぞれ当該口径に正確に適合しているが、一様な搬送装置(コネクター36)上に置くことができる操作リングを介して、なされる。
【0056】
・ 様々な時計仕掛の連続組立を可能にする、時計仕掛の組立、修理用の中央オイル台を備えたモジュール設備が同時にできあがり、修理中に使用すると以下のことを保証する: 交換される必要のない時計内部の全部品が組立てられて再び同一の時計仕掛に組込まれる。
【0057】
・ 本設備は中央プログラム制御ユニットを備えており、全てのワーク搬送装置とバスケット搬送装置にRFIDの表示があるので、時計仕掛とその部品をとぎれなく追跡して、これらの搬送装置がどこに居るのか、どの作業が既に行われたのか、次にどの作業に向かわなければならないのか、をいつでも決定できる。また、読取ユニットが全ての入口と出口に配され、コンベヤシステムの全スイッチの正面に配され、組立前後の作業台に配され、調整場での動作点検の際にも配されているので、上記追跡が可能である。本設備のプログラムは、どのバスケット搬送装置がどのワーク搬送装置に属すのかを検出し、その結果にしたがってバスケット搬送装置を位置付ける。これはまた、どの期間内にどの台が組立て、どこに障害が起きそうかも明らかにし、本設備の個々の装置を制御する。同時に、作業場のディスプレーに組立または調整に関する時計仕掛特有の情報を与え、制御装置により得られたエラー評価についての情報も与える。
【0058】
・ 様々な潤滑油と様々なノズルを備えた幾つかのオイル計量ヘッドが取付けられたロボットヘッドを持つオイルロボットの形態の自動オイルユニットは、必要な精度でリューズを引いたり押したりする自動器具のおかげで、ワーク支持板上の時計仕掛や部品、脱進機に潤滑を施し、注油することができる。
【0059】
・ 中央制御装置によりオイルロボットを制御するので、様々な時計仕掛に逐次かつ再調節なく注油できる。
【0060】
・ バスケット搬送装置およびワーク搬送装置への正しい支持板および適合する操作リングの最適な供給: 組立台は2つの独立したコンベヤシステムを備えている。バスケット搬送装置用の上部の高いコンベヤシステムは、さらに位置付けユニットを備えている。位置付けユニットは、レーザ測定とセンサーを介して、ワーク搬送装置が下ベルトから組立作業員の正面の停止部位へ手動で移動されたかどうか、また、移動されたことを自動的に検出する。その後、位置付けユニットはデッドマンスイッチを介して両手を用いて作動され、バスケット搬送装置は、ピストンと多軸を持つ弁システムにより組立作業員の正面でワーク搬送装置の背後の所望の傾斜位置に置かれる。このため、部品の除去と目視検出は著しく簡単になる。
【0061】
・ 特に潤滑を含め、自動組立のための時計部品の好適な配置: 組立台の下コンベヤベルト上のワーク搬送装置は、時計仕掛に特有の支持板を上に載せており、この支持板内で時計仕掛の部品は注油すべき箇所に応じて組立作業員により指定の容器に正確に位置付けできるので、それらの部品は自動的に注油される。中央にはパイプ様のワークホルダーもあり、その上に同じ外径を持つ組立リング類がパチンと嵌ることができ、各組立リングは外側に4つの精密な切欠きを持っている。任意の時計仕掛の底板(作業板)は、時計のケーシングに底板を入れるために必要なねじを用いて組立リングに装着されるので、時計仕掛が自動注油のために正確に位置付けされることが保証されて、時計仕掛は注油中に掴み具を介して自動的に旋回可能となる。
【0062】
・ 時計仕掛の処理条件の確実な自動制御: 下コンベヤシステム上では、目視制御装置が組立台の下流に設置される。目視制御装置は時計仕掛と支持板を同時に撮影し、人工知能を用いて全部品が正しい場所に置かれ、損傷の徴候を示していないかどうかをチェックする。
【0063】
・ スパイラルホイールとバランスホイール(てん輪)のチェック: 1秒当たり多数の記録により、てん輪の振幅が要求された必要最小限の数値を達成しているかどうかが決定される。同時に、螺旋巻きの各々異なった目視距離測定値のおかげで、螺旋が不完全(例えば、偏心している、平坦でない、凹んでいる、凸状である)かどうかを装置が決定する。そのようなエラーが起こった場合、時計仕掛が作業台に到着すると同時に、このエラーが制御装置に報告され、調整装置に表示される。
【0064】
・ 空経路のチェック: 調整台では、空経路をチェックするために目視測定装置が存在する。この装置は、光学的距離測定によりアンクルパレット(下部上昇面角)からアンクル軸の中心までの距離を決定する。この距離が所定の許容量(例えば+/-0.003mm)から著しく逸脱する場合、アンクルプレートは予備修理プロセスの方に移動させられており、専門家により再び位置合わせされなければならない。このような時計仕掛は、中央コンベヤベルトを介して欠陥のある時計仕掛用の貯蔵スペースに自動的に導かれる。
【0065】
上記の説明から、当業者は、添付の請求項に規定された発明の保護範囲を離れることなく追加と変更を考案できる。例えば、以下が考えられる:
・ 回転板57は二方向に回転するように設計される。
・ オイル台は、2つでなく1つのオイルロボットを備えている。
・ 1つより多いオイル台が存在する。
・ オイル計量ヘッドの数は、ロボットオイルヘッドの設計に応じて異なるように、例えば1個から10個までの範囲内で、選ぶことができる。他の考えられる数は3個、4個、5個、7個、8個、9個であるが、ここに述べない数を排除するものではない。主として、オイル計量ヘッドの数は、オイルピン(ノズルのタイプ)同士の空間的要件と様々な潤滑油の量により左右される。
【符号の説明】
【0066】
1 モジュール設備
3 組立台
4 調整台
7 局部コンベヤベルト
9 オイルユニット
12 上コンベヤベルト
13 下コンベヤベルト
15 洗浄バスケット/バスケット
16 洗浄バスケット中の時計仕掛用コンパートメント
17 バスケット搬送装置
18 リューズを有する作動シャフトのための16上の突出部
19 位置付けユニット
21 作業面(組立台)
23 ワーク搬送装置
25 レール
27 ゲート
29 窪み
31 締付ユニット
32 緩衝要素
33 部品支持板
34 くぼみ(部品の収容)
35 操作リング
36 コネクター
37 巻きユニット
39 空気圧回転駆動装置
41 直流巻きモーター
42 作動シャフト
43 リューズ(時計仕掛の)
44 作業板
45 リニアモーター
47 巻きプライヤー
49 第1の測定装置: 振幅、螺旋
51 第2の測定装置
53 動作点検装置
55 取扱ロボット
57 回転板
59 位置付けホルダー
61 旋回ユニット
63 掴み具
65 オイルロボット
69 オイルロボットヘッド
71 オイル計量ヘッド
73 レーザプロファイルスキャナー
75 カメラ
77 レンズ
79 77周りのリング照明
80 ラインレーザ
81 ノズル
85 ノズル洗浄/点検台
87 潤滑油溜め
89 計量弁
91 モーター送りアーム
93 矢印: 移動
95 内部止め
97 コレット
98 コーン
99 コーン
101 誘導末端位置センサー
103 巻きリング
105 復座ばね
【外国語明細書】
Modular installation for the assembly and repair of clockworks
The present invention is based on a modular installation according to the generic term of claim 1.
In the clockmaking industry, the automation of the labor-intensive assembly of clockworks to increase productivity has been an important objective for over 50 years. Numerous efforts have been undertaken to automate the working steps in the assembly, especially of quartz-clockworks and newly also of mechanical clockworks. These developments have so far not transferred to the servicing of clocks, because in the servicing of clocks every clock is different and because each clock must be reassembled with its original components after a repair or remedial maintenance, and the assembly process thus differs significantly from serial production.
Today, assembly lines are the state of the art, which execute different steps of assembly, quality control and, on different stations, certain lubricating and oiling processes supported by assembly personnel, for individual clockworks in serial production. These lines are however always limited to a specific group of structurally identical clockwork models. Every switch to a different clockwork model is difficult and always very time consuming for the exchange and set up of tools. Consequently, work in the servicing of clocks is still largely done in the traditional way to this day. Staff productivity can be doubled, occasionally tripled, at most, by sequential assembly.
Assembly lines for serial production are not suited for usage in the servicing of clocks, because the assembly processes are much more complex here. After the disassembly all components of the clock, other than the components that need to be exchanged, must be built into the same clock again. Sequential assembly still remains labor intensive and partially dependent on trained professionals. Sequential assembly alone is thus not expedient, due to the rapidly increasing amounts and simultaneous shortage of experts.
Oiling presents another problem: The oiling of the clockwork is a challenging working step, which is usually executed directly during the repair, by a clockmaker who is familiar with the different clockworks. Only one or two clockworks daily are processed by a clockmaker. In the sequential assembly the oiling is split and executed by different professionals depending on the designated process, which does however not lead to an increase in capacity, and partially limited to one professional, which leads to a low increase in capacity.
It is an object of the present invention to increase the number of processed clockworks per person significantly.
Another object consists in reducing the demand of specialist staff.
Such an assembly line, or modular installation, which at least solves the first named task, is given in claim 1. The additional claims offer preferred embodiments of the assembly line.
Therefore, a novel installation is needed which identifies which clockwork lies at the workspace respectively, and provides the matching components at the same time, so that a semiskilled assembly worker can execute the sequential steps of the assembly. Solutions are shown for those working steps, which make it possible to transport the clockwork to an automatic oiling station and back to the assembly work station after every phase of assembly.
This wholly novelly conceptualized oiling station should preferably be able to serve all oil points, including such oil points in which the components are conventionally held in one of the clockmaker hands with a special tool and oiled with the other hand.
Further preferably present features of such an installation are as follows:
・ The oiling station should automatically match its program of the oil points to the clockwork.
・ After a series of assembly and oiling steps the clockwork should be forwarded to a regulating station, pre-checked and its function measured and adjusted in different testing situations. Afterward, the clockwork should be transported back to the respective assembly stations, where the further assembly steps are executed to completion, with repeated intermittent oiling.
The invention will be further explained using an exemplary embodiment with reference to the Figures. They show:
Fig. 1 Perspective view of a modular installation with two assembly stations;
Fig. 2 plan view of a modular installation with four assembly stations;
Fig. 3 Enlarged partial view from Fig. 1: view of an assembly station;
Fig. 4 Plan view of an assembly station according to Fig. 3
Fig. 5 Enlarged partial view according to V in Fig. 4, perspective view;
Fig. 6 Perspective view of a cleaning basket (a "basket");
Fig. 7 Perspective view of an oiling station;
Fig. 8 Enlarged view of the rotary plate from Fig. 7;
Fig. 9 Head of the handling unit in Fig. 8;
Fig. 10 Head of the oiling robot;
Fig. 11 Basket carrier with cleaning basket, perspective depiction;
Fig. 12 Plan view of the basket carrier according to Fig. 11;
Fig. 13 Section according to XIII-XIII in Fig. 12;
Fig. 14 Enlarged partial section according to XIV in Fig. 13;
Fig. 15 Enlarged partial section according to XV in Fig. 13;
Fig. 16 Perspective view of a workpiece carrier;
Fig. 17 Plan view of the workpiece carrier according to Fig. 16;
Fig. 18 Section according to XVIII - XVIII in Fig. 17;
Fig. 19 Perspective view of a regulating station;
Fig. 20 Plan view of the regulating station according to Fig. 19;
Fig. 21 Enlarged section of the regulating station according to XXI in Fig. 20;
Fig. 22 Enlarged section of the visual inspection unit according to XXII in Fig. 20;
Fig. 23 Enlarged section of the of the winding unit according to XXIII in Fig. 20;
Fig. 24 View of the winding unit in resting position; and
Fig. 25 Enlarged view of the winding unit with partial section of the winding pliers.
The modular installation 1, which can be modularly enhanced, comprises in Fig. 1 as an example three work stations, namely two assembly stations 3 and one regulating station 4, a central conveyor system 6, local conveyor systems 7 in connection with the central conveyor system 6, among others at the work stations (here: assembly stations 3, regulating station 4), as well as an automatic oiling unit 9 for oiling the clockworks and for the handling connected to it. The installation 1 can be supplemented with additional assembly stations 3 or regulating stations 4. Fig. 2 for example shows an installation with four assembly stations 3. Other enhancement steps are also conceivable however, in extreme cases only one assembly station or three, five, six etc. assembly stations. The number of oil units 9 for example is also customizable in compliance with the modular concept.
Every station has its own switchbox for controlling, which allows for the continued operation of the other stations in case of malfunction. The central control undertakes the transport to and from the different stations, and - if there are issues with a clockwork during the automatic checks, which must be resolved by a specialist - to a special interim storage.
Every assembly station 3 consists of one upper and one lower conveyor belt. On the upper conveyor belt 12 a number (e.g. twenty or more) cleaning baskets or baskets 15 are moved on individual basket carriers 17. Each basked is supplied with an RFID. An RFID (“Radio Frequency IDentification”) is a tag or a marking, which can be read by an electromagnetic high frequency signal. As a rule, the reading signal also serves as an energy source, so that an RFID does not need its own energy source.
In each of the baskets 15 there are the individual disassembled and cleaned components of the clockwork of a defined repair order which is distinctly marked with an RFID. During the loading of the baskets 15 onto the upper conveyor belt 12 the RFIDs are automatically read. The upper conveyor belt 12 includes an RFID-reader (not depicted) which transmits the position to the central control before and after the positioning unit for the assembly respectively. RFIDs and RFID-readers are known as such and thus not explained in detail. An RFID can especially also be built so small, that it would only be visible in a figure with significant enlargement. It could for example be clamped onto the cleaning basket 15 (a "basket") or attached in a different manner, or be integrated into the body of the baskets 15. Notable about the basket 15 is the centrally arranged compartment 16, into which the clockwork is deposited. It distinguishes itself with a protrusion 18 for an actuating shaft (“tige”) 42 with crown 43 of a clockwork, of which only the work plate 44 is depicted here, as the clockwork, disassembled into its components, is lying in the basket 15.
A peg 20 determines a twist-proof attaching of the cleaning basket 15 onto the basket carrier 17.
The upper belt (conveyor belt) 12 includes a novel positioning unit 19, which automatically removes the basket carrier 17 from the upper belt and positions it in the back part of the work surface 21 of the assembly station 3 in an angle of 20° to 45° (at most 15° to 55°) so that the individual components are more easily viewable and extractable. For this purpose, the assembly station 3 has a free surface, which is arranged in front of the lower conveyor belt 13 on which the workpiece carriers 23 are moved, and upon which two rails 25 are mounted, which make it possible to pull a workpiece carrier 23 out from the lower belt to a stop manually and precisely. This position of the workpiece carrier is checked by a sensor and a laser measuring device, which performs the distance measurement for security purposes. Such sensors and laser measuring devices are known as such in conveyor technology and thus not further explained.
Afterward the assembly worker puts the positioning unit which is in initial position into function with both hands via a Dead man’s switch, until the process described as example below is completed, by which process the basket carrier 17 is moved from the upper conveyor belt 12 into the tilted position before the upper conveyor 12. The described movements are preferably driven by pneumatic actors.
The gate 27 in the directional control of the upper conveyor belt 12 is opened. The basket carrier 17 placed in front of the opening has two recesses 29 each on both sides (s. Fig. 11). In the first step a first set of pins of a pneumatically driven clamping unit 31 (for opening and closing at the sides of the basket carrier 17) reaches into the recess 29 lying at the front and pulls the basket carrier 17 from the upper conveyor system 12 far enough to forward through the gate 27 to execute the following step. The clamping unit opens, moves to the back of the basket carrier 27, closes again whereby a second set of pins lying further to the front reaches into the recesses 29. The pins, which reaches into the recesses 29 in the first steps now lie behind the basket carrier 17. The clamping unit 31 shifts in the direction of the work surface 21 of the assembly station 3 and turns away into the desired angle (s. Fig. 6). The basket carrier 17 is now positioned and now allowing assembling. The Dead man’s switch is let go. After the assembly this same process occurs in reverse to the initial positioning. All steps are respectively monitored by detectors. To reduce shaking caused by the gripping process elastic elements 32 are arranged in the sides of the basket carrier 17, which cushion the impact of the gripping elements of the clamping unit 31.
In the initial position basket carriers 17 and workpiece carriers 23 can pass by on the upper and lower conveyor belts 12, 13 without limitations.
The lower conveyor belt 13 is connected to the central conveyor system 6 of the installation 1 via switches in a way known as such. The central conveyor system 6 is preferably designed in such a way that 20 or more workpieces are moved on it. The complete workpiece carriers 23 are equipped with positioning grooves and sensor plates and additionally comprise a component support plate 33 placed on it with RFID-holder, a clockwork holder 36 in the form of a connector and a manipulation ring 35 for the clockwork. On the support plate 33 there are indentations 34 which are shaped to match the individual components of a clockwork. The indentations 34 are specially designed in such a way, that the component placed within it, especially small and light ones, can only be removed under application of a certain amount of force due to friction, form locking, springs or combinations of these options. This prevents the lifting of the component out of its indentation 34 by adhesion/cohesion forces or surface tension effects during the applying of lubricant. On the other hand, however, these retaining forces must not be too strong, so that the components can be removed for assembly without being damaged, wherefore a meticulous design of the indentations 34 is required.
While loading the upper conveyor belt 12 the basket carriers 17 are guided to the next station with RFID-readers and stopped, so that a specific disassembled clockwork is positioned in the basket 15 on this basket carrier 17 in front of the gate 27. At the same time, the assembly worker lets a workpiece carrier 23 for the clockwork be transported to the next RFID-reader on the lower conveyor belt 13. The RFID of the workpiece carrier 23 is connected to the RFID of the basket carrier 17 via software in such a way that the further assembly steps on the clockwork are defined and displayed to the assembly worker on a screen (not depicted). The lower conveyor belt 13 has RFID-readers, which transmit the position to the central control before and after the positioning unit for the assembly and at the same time ensures that the matching basket carrier 17 is positioned on the upper belt 12.
After loading of the upper conveyer belt 12 with basket carriers 17 the matching workpiece carriers 23 are individually transported to the assembly station 3 by the conveyor belt 13 and positioned in such a way that the work plate 44 of the clockwork can be mounted on the manipulation ring 35 (s. Fig. 16 - 18). The manipulation ring 35 lies on the clockwork holder, a cylindrical connector 36, which is centrally screwed onto the workpiece carrier 23.
By the identification of the order and the related data, it is possible to either work serially or sequentially bit by bit. The related data is respectively displayed on the screen at the workplaces, especially the assembly stations 3. By the automatic oiling in the central oiling unit 9 the assembly of the clockwork is organized differently and much faster than in traditional manual assembly. Components of a clockwork can be placed on the component supporting plate 33, placed on the workpiece carrier 23, in any way, even in unusual positions. Thereby, it is rendered feasible to oil even points that can otherwise only be oiled manually and using both hands.
After every finalized sequential assembly-step the assembly worker sends the completed workpiece carrier 23 either to be oiled (oil unit 9) or to regulation (regulating station 4) on the lower conveyor belt 13. The workpiece carrier 23 is first moved on the lower conveyor belt 12 by a control device, which determines whether everything is assembled and placed correctly. The control is done visually via a camera system. If this is the case the workpiece carrier reaches the central conveyor system 6, otherwise the workpiece carrier 23 is directly returned to the queue before the assembly station 3. As soon as the workpiece carrier 23 reaches the assembly worker the error is displayed on the screen.
The clockwork, which is on the completed workpiece carrier 23, which is going to regulation 4, is wound automatically in the first passage. Via the RFID and the central control, the winding device knows what kind of clockwork it is, which stations it has passed by and how much winding needs to be done.
When a workpiece carrier 23 is in front of the positioning sensor of the winding unit the former stops and stays blocked on the conveyor belt of the setting station. The pneumatic rotation drive 39 swivels the direct current winding motor 41 by 90° from the vertical into the horizontal position according to arrow 93, wherein the rotational axis of the motor is congruent with the rotational axis of the crown 43 of the clockwork 44. The linear motor 45 then moves the direct current winding motor 41 and the winding pliers 47 forward until the stop of the winding pliers 47 impacts on the winding crown 43.
The winding sheath is held fast, while the axis and the winding pliers 47 continue to move forward and thereby cause the closing of the winding pliers. When the inductive sensor is at the correct distance to the firm and movable stop ring, the winding shaft and the winding pliers 47 also stop and the DC winding motor 41 rotates the crown 43 of the clockworks 44 with a rotational speed, which can be varied between 0.5 and 1.5 rotations per second by varying the supply voltage of the winding motor 41.
When the clockwork 44 is fully wound, the winding motor 41 stops and the linear motor 45 reverses all the mentioned steps. It is to be noted that the winding pliers initially opens, but remains in the same position thanks to the effects of a recoil spring. It only begins to draw back when it has fully opened and is free of any contact with crown 43.
The maximum winding moment of the pliers 47 can be regulated via the setting of the position of the inductive sensor. Should the sensor be defective a fixed limit stop prevents a damaging of the winding mechanism of the clockwork 44. This winding unit allows for the automatic winding of mechanical wristwatch clockworks of any size.
Afterwards, the completed workpiece carrier 23 is transported to the regulating station 4, where a regulating worker first inserts the balance-bridge and the shock protectors. The installation is calculated in such a way that the path from the regulating workstation 4 to the oiling 9 is long enough to remove the epilame from the escapement wheel teeth and the anchor pallets before the oiling of the escapement.
When the workpiece carrier 23 arrives at the regulating station 4 for the second time, the amplitude of the oscillation of the escapement and the flatness and centering of the coil spring is checked first and prior to the regulating station and then on a second device, the lost path of the anchor pallet engagement with the escapement wheel is checked. If the amplitude is insufficient and the flatness and centering of the spring coil are insufficient, but the lost path is within tolerance, the clockwork returns to regulating station 4 and is repaired there. The errors are displayed to the regulating worker on the screen at the regulating station 4. If the amplitude is insufficient, but the coil spring is in order, and if the lost path is insufficient, the workpiece carrier 23 with the clockwork 44 goes to a specialist on a special conveyor belt and can then be returned to regulation after repair. By the respective reading of the RFID this event is logged in the central database and the clockwork can be tracked without interruptions.
The amplitude of the escapement-oscillation is measured visually with the first measuring device 49 by taking a large number of pictures over several seconds, so that the amplitude can be determined to an accuracy of 1 (one) degree. At the same time the distances between the windings are measured in two opposite directions. It can hereby be determined whether the coil spring is centered, flat, convex or concave.
The second device 51 measures the lost path visually, by measuring the distance from the lower corner point of the resting surface of the entrance pallet to the rotation point of the anchor (center of the anchor axis) and the distance from the lower corner point of the resting surface of the exit pallet to the rotation point of the anchor. In old escapements these distances need to be of equal size and thus symmetrical. In new escapements on the other hand the distances are constructively different, as for better impulse control, the lifting surfaces of the anchor pallets are positioned at the same distance to the axis between escapement wheel and anchor in the middle of the impulse phase to optimize the isochronism. Thus the distance to the anchor rotation point changes constructively and the median value of a sample of measurements of equal anchors can be assumed as a reference value which should be determined visually. If the measured value of an anchor lies within a tolerance of +/- three microns (micrometers) from the reference value, its function is good. If the measured value lies far outside the range of tolerance the anchor must be repaired.
After the pre-check the regulating worker checks the daily deviation in motion via motion checking devices 53, the number of which can be between 2 and 10 devices, and if necessary, immediately performs the regulation. It is ensured via a parking space system for the workpiece carriers and outfitted with sensors that no mix-ups can occur. If the clockwork is adjusted within the necessary tolerance, the completed workpiece carrier 23 either goes to the oiling 9 or directly to the assembly 3, depending on the clockwork model.
On the central conveyor system 6 of the installation there are RFID-readers, switches and diverters known as such. The interaction of this infrastructure in connection with the central control ensures that the respective workpiece carriers 23 find their way to and from the correct place, depending on the task each time.
The oil station 9 is the central setup of the installation 1. To position the completed workpiece carriers 23 on the oil station 9 and to also unload them again, a handling robot 55 is deployed, which positions them in a predetermined holder (s. Fig. 7 ff.) on one or several rotary plates 57 rotating in only one direction. The rotary plate 57 is designed in such a way that in addition to one or several positioning holders 59 for workpiece carriers 23 there is also one turning unit 61 per workpiece carrier 23. The handling robot 55 has a gripper 63 by which the handling robot 55 can remove the manipulation ring 35 with clockwork from the completed workpiece carrier 23 and position it on the turning unit 61. This turning unit 61 guarantees the ideal positioning of the clockwork in all axes and can rotate the clockwork by 180° if required, so that the backside is accessible. It additionally serves the oil robot 65 for precise oiling.
The exact positions of the components of the clockwork which are in the indentations 34 intended for this on the support plate 33 attached to the workpiece carrier are measured and identified by the 3D-laserscanner, which is mounted on the robot oil head 69, in connection with measuring sensors. These values are processed by the control unit of the oil robot and guide the respective oil nozzle 81 precisely to the oiling point or - for example in shock protectors - directly into the hole of the clock jewel.
A robot oil head 69 is installed on the oil robot 65. It is equipped with distance sensors, 3D-laserscanner, camera, light source and oil dosing heads, on which there are different types of nozzles, respectively adapted for the viscosity of the oil or fat. Exemplarily there are six oil dosing heads 71, one laser profile scanner 73 for determining the height in z-direction (vertical to the surface of the support plate 33), a centrally arranged camera 75 with light 79 arranged around the lens in circular shape in Fig. 10. A line laser 80 serves for the focusing of the camera 75. To set a zero point for the height (z-axis) a reference pin can be provided at the oil dosing head.
The nozzles 81 of the oil dosing heads 71 can have different shapes, be it straight with one hole, bent or with a side opening. The oil dosing head can, depending on the oil point, also be used tilted. Once oiling is finished, the result is checked via camera 75 to ensure that all oil points have been lubricated.
The oil dosing heads 71 respectively serve the application of a lubricant to specific points. An oil dosing head 71 has a lubricant reservoir 87. The lubricant in the reservoir 87 gets to the nozzle 81 through the dosing valve 89. Preferably the robot oil head 69 can be rotated around a rotational axis through the camera 75 in order to move an oil dosing head 71 into an optimal working position.
Instead of a lubricant an oil dosing head 71 can also contain an epilame. Particularly, it is thereby also possible to apply an epilame and to quickly let the epilame evaporate or dry. Afterward, it is possible to oil within the delicate area, protected by the epilame, and the epilame prevents that the lubricant diffuses or spreads into areas where a lubricant is not wanted.
For oiling the escapement, the clockwork needs to be stopped. During the traditional oiling, it is done by hand. But via the manipulation ring 35 and an automatically controlled device which consists of almost the same components as the winding station (winding unit) 37, the extraction and insertion of the crown 43 of the clockwork occurs automatically during oiling. Thereby, the crown is brought into the predetermined position by the device according to the respective clockwork specifications by horizontal extraction. Because of the thus activated stop-second, the clockwork stands still. Then the escapement wheel is oiled, the crown is pushed in, the clockwork is left to run for some tenths of seconds, the crown is extracted again and the escapement wheel is oiled again. This process is repeated several times to ensure a good distribution of the oil on the displacement wheel and the anchor pallets.
The oil robot needs to switch to the nozzle cleaning and checking station 85 at predetermined intervals. At that station, the nozzles 81 are submerged into epilame, the nozzles cleaned on a cloth and by rotating brushes. Afterward, several test oil dots are put onto a test field to test the functionality.
In view of the required precision of the movements particularly of the robots of the oil unit 9, the installation is operated in an environment of constant temperature.
The workpiece carriers are driven into a protected position when they are not in use or the installation is turned off, so to avoid dust depositions etc.
Details Winding Unit (s. Fig 23 - 25)
When the workpiece carrier 23 arrives in front of the positioning sensors (not depicted) (Fig. 24), the pneumatic rotation drive 39 rotates the motor carrying arm 91 and the DC motor (direct current motor) 41 by 90° according to arrow 93. The winding pliers 47 are then in the same axis as the crown 43 of the clockwork. Now, the linear step motor (linear motor) 45 can move the winding pliers 47 toward the crown 43.
When the crown 43 touches the inner stop 95 of the winding pliers 47 the collet 97 closes on the crown 43 through the combined effect of the cones 98 and 99, which are arranged on the winding pliers 47 and the collet 97 respectively.
When the end of the inductive end position sensor 101 is in a defined distance from the winding ring 103, which is firmly connected to the inner stop 95, the linear motor 45 stops and the DC winding motor 41 activates itself to begin the winding sequence for the crown of the clockwork (roughly 40 rotations at a speed of 1 to 1.5 rotations per second).
When the winding sequence of the crown 43 of the clockwork is finished, the DC motor 41, which is controlled by the computer system, stops and the linear motor 45 moves the winding pliers 47 away from the crown 43. Initially the inner stop 95 and the collet 97 remain in contact with the crown 43 through the effects of the recoil spring 105, while the cone 98 and 99 separate from each other and the collet 97 opens. As soon as the collet 97 is open, the winding pliers 47 and the collet return to the initial position together, which is defined by the control of the linear motor 45. It stops and the pneumatic rotation drive 39 rotates the motor carrying arm 91 with DC motor 41 back by 90° to return the winding unit 37 into its initial position.
The workpiece carrier 23 can then proceed on its path, while the next workpiece carrier 23 arrives in front of the (non-depicted) positioning sensors.
Further Advantages and Features of the Exemplary Embodiment
The presented installation meets the following requirements, among others:
・ Assembling and regulating a clockwork within the framework of a repair and ensuring therein during repair that all components present within a clock which do not need to be exchanged, are assembled back into the same clockwork.
・ Clockworks of different types can be serially assembled at the same time, especially via the usage of support plates, which are respectively exactly fitted to the caliber (particularly the outer dimensions of the components) of a clockwork and via manipulation rings, the inner openings of which are respectively precisely fitted to the caliber, but can be placed on a uniform carrier (connector 36).
・ Modular installation with central oil station for the assembly and repair of clockworks which allows for the serial assembling of different clockwork builds at the same time and therein ensures in the usage during repair that all components present within a clock which do not need to be exchanged are assembled into the same clockwork again.
・ An uninterrupted tracking of the clockworks and their components in that the installation is provided with a central programmed control unit and all workpiece carriers and basket carriers are marked by an RFID, so that it is possible to determine at any time where those carriers are located, which works have already been executed and where they have to go next, and in that reading units are positioned at all entries and exits, in front of all switches of the conveyor system, at the working stations, before and after the assembly, as well as at the motion checking at the regulating place. The installation program detects which basket carriers belongs to which workpiece carrier and positions the first accordingly. It also reveals within which timespan which station assembles, where bottlenecks may occur, and controls the individual devices of the installation. At the same time, it feeds the displays at the workplaces with clockwork-specific information regarding the assembly or regulation and with information about the error evaluation obtained by the control devices.
・ An automated oil unit in form of an oil robot which has a robot head to which several oil dosing heads with different lubricants and different nozzles are attached which make it possible to lubricate and oil a clockwork and the components on a workpiece support plate as well as the escapement thanks to an automated appliance for the pulling and pushing of the crown with the required precision.
・ Controlling of the oil robot by the central control, so that different clockworks can be oiled sequentially and without re-adjustment.
・ Optimal provision of baskets and workpiece carriers with the correct support plate and matching manipulation ring: An assembly station is equipped with two independent conveyor systems. The upper, elevated conveyor system for the basket carrier is additionally equipped with a positioning unit. The positioning unit automatically detects, via laser measurement and sensors, if and that the workpiece carrier was manually moved to the stop in front of the assembly worker from the lower belt. Afterwards, the positioning unit is triggered using both hands via a dead man’s switch and the basket carrier is positioned in front of the assembly worker in a desired tilted position behind the workpiece carrier by a piston and valve system with multiple axes. The removal and the visual detection of the components is thus simplified significantly.
・ Suitable arrangement of the components of a clock for an automated assembly, especially including lubrication: the workpiece carrier on the lower conveyor system of the assembly station has a clockwork specific support plate placed on it, within which the components of the clockwork can be precisely positioned in designated receptacles by the assembly worker depending on the point that is to be oiled, so that they are oiled automatically. There is also centrally a pipelike work holder, on which an assembly ring, with the assembly rings having the same outer diameter, can be snapped on, each assembly ring having four precise notches on the outer side. The base plate (work plate) of an arbitrary clockwork is mounted in the assembly ring using the screws required for the encasing of the base plate in the clock casing, which guarantees the exact positioning of the clockwork for the automatic oiling and the clockwork can be turned automatically via a gripper during the oiling.
・ Reliable, automated control of the processing condition of the clockworks: On the lower conveyor system, a visual control device is installed downstream of the assembly station. The visual control device photographs clockwork and support plate at the same time and checks using artificial intelligence, whether all components are put in the correct places and show no signs of damages.
・ Checking of spiral and balance-wheel: Via a large number of recordings per second it is determined whether the amplitude of the balance-wheel attains the demanded minimum-degree value. At the same time a device determines, thanks to the different visual distance measurements of the spiral windings, whether the spiral is faulty (for example decentered, not flat, concave, convex). If such an error occurs it is reported to the control and displayed to the regulator simultaneously with the arrival of the clockwork at the work station.
・ Checking of the lost path: At the regulating station, a visual measuring device is present for checking the lost path. It determines the distance of the anchor pallets (lower lifting surface corner) to the center of the anchor axis via optical distance measurements. If this distance significantly diverges from the prescribed tolerance (e.g. +/-0.003mm), the anchor plates have been displaced in a previous repair process and must be realigned by a specialist. Such clockworks are automatically guided to a storage space for faulty clockworks via the central conveyor belt.
From the preceding description, the one skilled in the art is able to conceive additions and variations without leaving the scope of protection of the invention, which is defined by the attached claims. For example, it is conceivable:
・ The rotary plates 57 are designed to rotate in two directions.
・ The oil station is equipped with one oil robot instead of two.
・ There is more than one oil station.
・ The number of the oil dosing heads can be selected differently depending on the design of the robot oil head, e.g. in the range from one to ten. Other conceivable numbers are 3, 4, 5, 7, 8, 9, without thereby excluding a non-stated number. Principally, the number of oil dosing heads is conditioned by the spatial requirements of the oil pints (type of nozzle) and the amount of different lubricants.
List of Reference Numerals
1 modular installation
3 assembly station
4 regulating station
7 local conveyor systems
9 oil unit
12 upper conveyor belt
13 lower conveyor belt
15 cleaning basket / basket
16 compartment in cleaning basket for clockwork
17 basket carrier
18 protrusion on 16 for actuating shaft with crown
19 positioning Unit
21 work surface (assembly station)
23 workpiece carrier
25 rail
27 gate
29 recesses
31 clamping unit
32 puffer element
33 component support plate
34 indentation (reception of component)
35 manipulation ring
36 connector
37 winding unit
39 pneumatic rotation drive
41 direct current winding motor
42 actuating shaft
43 crown (of clockwork)
44 working plate
45 linear motor
47 winding pliers
49 1st measuring device: amplitude, spiral
51 2nd measuring device
53 motion checking device
55 handling robot
57 rotary plate
59 positioning holder
61 turning unit
63 gripper
65 oil robot
69 oil robot head
71 oil dosing head
73 laser profile scanner
75 camera
77 lens
79 ring light around 77
80 line laser
81 nozzles
85 nozzle cleaning and checking station
87 lubricant reservoir
89 dosing valve
91 motor carrying arm
93 arrow: movement
95 inner stop
97 collet
98 cone
99 cone
101 inductive end position sensor
103 winding ring
105 recoil spring
Claims
1. A modular installation (1) for the assembly and repair of clockworks,
characterized in
- that it comprises at least one central oil station (9) for oiling parts of a clockwork,
- that it has at least one assembly station (3) with a staying place, preferably a seat, for one person,
- that the central oil station is equipped with at least one robot (65) for a fully automatic function, so that all required oil points of a clockwork or components of the clockwork can be lubricated in the oil station; and
- that a central conveyor system connects the assembly stations and the central oil stations to one another and preferably has a branch so that defective clockworks can be sorted out,
in order to be able to assemble clockworks of different types in series and oil them automatically at the same time.
2. The modular installation (1) according to claim 1, characterized in that a workpiece carrier (23, 33) is designed to receive the clockwork and the components removed from the clockwork for machining and to be reinserted into the clockwork, preferably with sockets (34) adapted to the components in each case, so that it is ensured that all parts of a clockwork are reinserted when there are no more components on the workpiece carrier and that preferably the individual parts in the adapted sockets can be provided with a lubricant.
3. The modular installation (1) according to claim 2, characterized in that at least one socket (34) for a component of a clockwork is designed such that the component is held with such a force by at least one of friction, form locking and the action of a spring that a lubricant can be applied to the component in the socket without the component being removable from the socket by the lubricant.
4. The modular installation (1) according to any one of claims 1 to 3, characterized in that at the assembly station (3):
- a first, elevated conveyor system (12) is present in the center of the assembly station for the transport of basket carriers (17), which are designed to transport a cleaning basket (15) each for components of one respective clockwork, and
- a second, lower arranged conveyor system (13) is present for workpiece carriers (23, 33) which are designed for at least partially ordered reception of the components of a respective clockwork,
- - wherein the lower arranged conveyor system is arranged on the outside relative to the elevated inner conveyor system, so that the outer conveyor system is located between the staying place and the elevated conveyor system,
- - the elevated conveyor system is equipped with a first positioning unit for the basket carriers,
- - the first positioning unit is set up that a basket carrier can be moved out of the elevated conveyor system towards the staying place and can be pivoted through an angle, preferably in the range of 15° to 55°, further preferably 20° to 45°, to facilitate an access to parts in a cleaning basket on the basket carrier and a visual inspection of the clockwork components in the cleaning basket on the basket carrier.
5. The modular installation (1) according to claim 4, characterized in that the positioning unit for the assembly is provided with a control unit for controlling the clockwork and workpiece carrier after assembly and the control unit is set up to determine that all parts per work step are correctly mounted in the clockwork or positioned on the support plate (33) as previously determined.
6. The modular installation (1) according to any one of claims 1 to 5, characterized in that it comprises a central programmed controller unit and all workpiece carriers and basket carriers are each provided with an RFID marking and reading units for the RFID markings are present at all inlets, outlets and switch points of the conveyor systems and at the conveyor systems at the inlet to and at the outlet from the work stations, such as the assembly stations, so that it can be determined by the controller unit where a workpiece carrier (23, 33) or a basket carrier (17, 15) is located, which work has already been carried out on a set of components being moved with a carrier and where the workpiece carrier or basket carrier needs to be moved to.
7. The modular installation (1) according to any one of claims 1 to 6, characterized in that it has at least one regulating station (4), preferably with at least one of the following devices:
a) an automatic winding unit (37) for a clockwork,
b) a pre-control device for the amplitude of the oscillation of a balance-wheel, and
c) a control unit for the lost path of the escapement of a clockwork.
8. The modular installation (1) according to any one of claims 1 to 7, characterized in that at least one of the at least one central oil station (9) comprises:
- at least one clockwork turning unit (61), preferably at least two, equipped for turning a clockwork held in the clockwork turning unit, so that optionally the front side or the back side of the clockwork is accessible from above by turning it, wherein the clockwork turning unit is preferably arranged on a rotary plate (57);
- an at least 3-axis oil robot (65) with a special robot oil head (69), which comprises at least one oil dosing unit (71), preferably at least three, four or six with increasing preference, wherein each oil dosing unit (71) is set up to apply a lubricant, so that a lubricant per oil unit can be applied to oil points on the clockwork and components in a specific manner each time,
- a handling device (55) set up for positioning one of the workpiece carriers (23, 33) and for positioning a clockwork on the clockwork turning unit (61);
so that a clockwork, preferably additionally other parts of a clockwork, can be provided with a predetermined lubricant at precisely predetermined points.
9. The modular installation (1) according to claim 8, characterized in that the oil station (9) comprises a rotary plate (57) on which
- at least one clockwork turning unit (61), preferably at least two clockwork turning units (61), is arranged and
- at least one workpiece carrier holder (59), preferably a number of workpiece carrier holders equal to the number of clockwork turning units on the rotary plate, are arranged,
in order to grip at least one workpiece carrier (23, 33) carrying parts of a clockwork, preferably more than one such workpiece carrier simultaneously, and to render it available to the oil robot (65).
10. The modular installation (1) according to any one of claims 8 to 9, characterized in that the oil robot (65) is designed to be positioned relative to a workpiece with a deviation of at most 0.05 mm, preferably of at most 0.02 mm and further preferably of at most 0.01 mm.
11. The modular installation (1) according to any one of claims 1 to 10, characterized in that the workpiece carrier (23, 33) is provided with a manipulation ring receptacle (36) for a manipulation ring (35) and at least one manipulation ring is present, the circumference of which is adapted to the manipulation ring receptacle, so that the manipulation ring is held in the manipulation ring receptacle, and each manipulation ring has a receptacle for a clockwork of a predetermined caliber, so that clockworks of different calibers can be inserted into the manipulation ring receptacle and can be manipulated by a gripping instrument, which is designed for the circumference of the at least one manipulation ring, preferably with a positional inaccuracy of at most 0.05 mm, more preferably of at most 0.02 mm and still more preferably of at most 0.01 mm.
12. The modular installation (1) according to any one of claims 1 to 11, characterized in that a winding unit (37) is present in a working area of the oil robot (65), which is set up to pull out and push in the crown of a clockwork in order to bring the crown into the winding state and to set it into a state of standstill of the clockwork, and to carry out a winding process in such a way that the escapement of the clockwork can be set into various positions and in these positions lubricant can be provided by the oil robot at points which are only accessible for lubrication in certain states of the escapement.
13. The modular installation (1) according to any one of claims 1 to 12, characterized in that the automatic winding unit (37) is equipped with a pivoting arm and a winding pliers (47) in order to grip the crown (43) of a clockwork, to hold it and to wind it up to the desired full winding according to the information in the RFID marking, wherein the winding speed can be varied.
14. The modular installation (1) according to any one of claims 1 to 13, characterized in that the oil robot (65) has a nozzle cleaning system (85), preferably with a device for test oiling, so that the oil robot (65) can clean itself and preferably can carry out a test oiling in order to ensure and preferably check the positioning precision and the volumetric precision of the lubricant dispensing.
15. The modular installation (1) according to any one of claims 7 to 14, characterized in that the regulating station comprises a visual amplitude measuring device which is designed to record optical recordings of a balance-wheel and of a balance spring of a clockwork coupled to the balance-wheel at a rate per second, which is at least 2 times, preferably at least 4 times and more preferably at least 8 times the nominal oscillation frequency of the balance-wheel, so that the amplitude of the oscillation of the balance-wheel can be determined from the recordings and the state of the balance spring can be determined from the recordings of the balance spring.
16. The modular installation (1) according to any one of the claims 1 to 15, characterized in that a winding unit (37) is present, which has a pliers unit (47) attached to a winding motor (41), and that the pliers unit (47) is attached to a pivoting unit (91), so that the axis of rotation of the pliers unit (47) can be aligned with the axis of rotation of a crown (43) on a workpiece carrier (23), and in that the pliers unit is designed to be brought into mechanical connection with the crown by being pushed onto the crown (43), so that the crown (43) can be set into a rotational movement by the winding motor (41) via the pliers unit and the clockwork can be wound.
Summary
A modular installation (1) for assembly and repair comprises an adaptable number of assembly workstations (3), preferably at least one regulating station (4), a central oil station (9) and a transport system (6, 7) for the transport of clockworks in disassembled or partially disassembled condition between the stations (3, 4, 9). By dividing the work steps into relatively simple assembly and the more demanding ones of oiling and regulating and by connecting the corresponding stations with a transport system (6, 7) as well as, at the assembly stations, a combination of two transport systems (12, 13) for controlled placement of the components of a particular clockwork movement and the associated transport components at an assembly station (3), a parallel but error-free and faster repair of clockworks is achieved. Preferably, the oil station (9) is highly automated in order to carry out the oiling processes reproducibly and quickly. With the preferred use of a manipulation ring (35), it is possible to handle clockworks of different dimensions with standardized tools.
(Fig. 1)