(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122938
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】管理装置、プログラム及び管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/04 20120101AFI20240902BHJP
G06Q 10/083 20240101ALI20240902BHJP
【FI】
G06Q30/04
G06Q10/083
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024030419
(22)【出願日】2024-02-29
(31)【優先権主張番号】P 2023029592
(32)【優先日】2023-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】504103984
【氏名又は名称】ウイングアーク1st株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】加藤 由貢
(72)【発明者】
【氏名】大嶋 誉也
(57)【要約】
【課題】従来よりも運送会社が荷主に対して行う請求にかかる手間を軽減することができる管理装置、プログラム及び管理システムを提供すること。
【解決手段】実施形態の管理装置は、案件記憶部、請求書記憶部及び通信部を備える。案件記憶部は、荷物を運送する案件についての情報である案件情報を複数記憶する。請求書記憶部は、1又は複数の前記案件の対価の請求を行う、第1のユーザーによって作成された請求書についての情報である請求書情報を記憶する。通信部は、前記請求書情報を送信するように、第1のユーザーとは異なる第2のユーザーから要求された場合、前記案件記憶部に記憶された前記案件情報のうち前記請求書による対価の請求の対象である前記案件の前記案件情報と前記請求書情報とを前記第2のユーザーに送信する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を運送する案件についての情報である案件情報を複数記憶する案件記憶部と、
1又は複数の前記案件の対価の請求を行う、第1のユーザーによって作成された請求書についての情報である請求書情報を記憶する請求書記憶部と、
前記請求書情報を送信するように、第1のユーザーとは異なる第2のユーザーから要求された場合、前記案件記憶部に記憶された前記案件情報のうち前記請求書による対価の請求の対象である前記案件の前記案件情報と前記請求書情報とを前記第2のユーザーに送信する通信部と、を備える管理装置。
【請求項2】
前記案件情報は、前記第2のユーザーによって入力可能なコメントを含む、請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記第2のユーザーは、前記請求書の請求先である、請求項1に記載の管理装置。
【請求項4】
前記第1のユーザーと前記第2のユーザーは、共に前記請求書の請求元である、請求項1に記載の管理装置。
【請求項5】
前記第1のユーザーによって指定された条件に合致する前記案件の中から前記請求書の請求の対象とする前記案件を決定する決定部をさらに備える、請求項1に記載の管理装置。
【請求項6】
前記条件は、前記案件を担当した営業所がどの営業所であるかを示す条件を含むことである、請求項5に記載の管理装置。
【請求項7】
前記請求書記憶部は、前記第1のユーザーによって前記請求書が承認された場合、前記第1のユーザーによって前記請求書が承認済みであることを記憶し、前記第2のユーザーによって前記請求書が承認された場合、前記第2のユーザーによって前記請求書が承認済みであることを記憶する、請求項3に記載の管理装置。
【請求項8】
前記案件情報は、荷待ちにかかった時間、荷役にかかった時間、及び荷待ちにかかった時間と荷役にかかった時間の合計時間の少なくともいずれかを含む、請求項1に記載の管理装置。
【請求項9】
前記対価は、荷役料を含み、
前記荷待ちにかかった時間、前記荷役にかかった時間、及び前記合計時間の少なくともいずれかを用いて前記荷役料を算出する算出部をさらに備える、請求項8に記載の管理装置。
【請求項10】
通信装置を備える管理装置が備えるプロセッサーを、
荷物を運送する案件についての情報である案件情報を案件記憶部に複数記憶させ、1又は複数の前記案件の対価の請求を行う、第1のユーザーによって作成された請求書についての情報である請求書情報を請求書記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記請求書情報を送信するように、第1のユーザーとは異なる第2のユーザーから要求された場合、前記案件記憶部に記憶された前記案件情報のうち前記請求書による対価の請求の対象である前記案件の前記案件情報と前記請求書情報とを前記第2のユーザーに送信するように通信装置を制御する通信制御部と、して機能させるプログラム。
【請求項11】
管理装置及び端末装置を含み、
前記管理装置は、
荷物を運送する案件についての情報である案件情報を複数記憶する案件記憶部と、
1又は複数の前記案件の対価の請求を行う、第1のユーザーによって作成された請求書についての情報である請求書情報を記憶する請求書記憶部と、
前記請求書情報を送信するように、第1のユーザーとは異なる第2のユーザーから要求された場合、前記案件記憶部に記憶された前記案件情報のうち前記請求書による対価の請求の対象である前記案件の前記案件情報と前記請求書情報とを前記第2のユーザーが使用する前記端末装置に送信する通信部と、を備え
前記端末装置は、
前記請求書情報を送信するように前記管理装置に要求し、前記請求書情報及び前記案件情報を前記管理装置から受信する端末通信部と、
前記請求書情報及び前記案件情報を表示する表示部と、を備える、管理システム。
【請求項12】
前記端末装置は、前記請求書情報を用いて前記請求書を印刷物又はデータとして出力する出力部を備える、請求項11に記載の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン取引による請求に係る管理装置、プログラム及び管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現状、運送会社が荷主に対して行う請求業務、及び荷主が運送会社に対して行う支払業務は、アナログな手段などの二度打ち及び帳票作成の手間、並びにファクシミリ送信及び業務分離などの手間が発生している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、従来よりも運送会社が荷主に対して行う請求にかかる手間を軽減することができる管理装置、プログラム及び管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の管理装置は、案件記憶部、請求書記憶部及び通信部を備える。案件記憶部は、荷物を運送する案件についての情報である案件情報を複数記憶する。請求書記憶部は、1又は複数の前記案件の対価の請求を行う、第1のユーザーによって作成された請求書についての情報である請求書情報を記憶する。通信部は、前記請求書情報を送信するように、第1のユーザーとは異なる第2のユーザーから要求された場合、前記案件記憶部に記憶された前記案件情報のうち前記請求書による対価の請求の対象である前記案件の前記案件情報と前記請求書情報とを前記第2のユーザーに送信する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態に係る請求システム及び当該請求システムに含まれる構成要素の要部構成の一例を示すブロック図。
【
図2】
図1中のサーバー装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図3】
図1中の端末装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図4】
図1中の端末装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図5】
図1中の端末装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図6】
図1中のサーバー装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図7】表示デバイスに表示される条件画面の一例を示す図。
【
図8】表示デバイスに表示される管理画面の一例を示す図。
【
図10】印刷物又はデータとして出力された請求書の一例を示す図。
【
図11】表示デバイスに表示される詳細領域の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態に係る請求システムについて図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、各部の縮尺を適宜変更している場合がある。また、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。また、各図面及び本明細書中において、同一の符号は同様の要素を示す。
図1は、実施形態に係る請求システム1及び請求システム1に含まれる構成要素の要部構成の一例を示すブロック図である。なお、各装置の各構成要素は、内蔵であっても外付けであっても良い。請求システム1は、請求サービスを提供するシステムである。請求サービスを利用するユーザーは、主に運送会社及び荷主である。請求サービスは、貨物自動車などを用いて荷物を輸送する運送会社が荷主に対して請求する対価の請求及び当該請求にかかる請求書の発行を支援するサービスである。対価は、例えば、運賃及び料金などを含む。運賃は、運送の対価である。運賃は、距離制又は時間制である場合がある。料金は、待機時間及び荷役作業などに対する対価を含む。荷役作業に対する対価は、荷役料とも呼ばれる。荷役料は、例えば、積込量、取り卸し料、並びにバラ積み及びバラおろしをさせた場合にかかる料金を含む。請求システム1は、一例として、サーバー装置100、端末装置200及び端末装置300を含む。なお、
図1には、サーバー装置100、端末装置200及び端末装置300をそれぞれ1台のみ示しているが、各装置の台数は限定しない。また、請求システム1は、典型的には複数の端末装置200を含む。なお、請求システム1は、管理システムの一例である。
【0008】
サーバー装置100、端末装置200及び端末装置300は、ネットワークNWに接続する。ネットワークNWは、典型的にはインターネットを含む通信網である。ネットワークNWは、典型的にはWAN(wide area network)を含む通信網である。ネットワークNWは、イントラネットなどのプライベートネットワークを含む通信網であっても良い。ネットワークNWは、LAN(local area network)を含む通信網であっても良い。また、ネットワークNWは、無線回線でも良いし有線回線でも良く、無線回線と有線回線とが混在していても良い。また、ネットワークNWは、専用線又は公衆携帯電話網などを含む通信網であっても良い。
【0009】
サーバー装置100は、請求サービスを提供するサーバーなどの装置である。サーバー装置100は、一例として、プロセッサー110、ROM(read-only memory)120、RAM(random-access memory)130、補助記憶装置140及び通信インターフェース150を含む。そして、バス160などが、これら各部を接続する。なお、サーバー装置100は、管理装置の一例である。
【0010】
プロセッサー110は、サーバー装置100の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分であり、各種演算及び処理などを行う。プロセッサー110は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などである。あるいは、プロセッサー110は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサー110は、これらにハードウェアアクセラレーターなどを組み合わせたものであっても良い。プロセッサー110は、ROM120又は補助記憶装置140などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、サーバー装置100の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー110は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー110の回路内に組み込まれていても良い。
【0011】
ROM120及びRAM130は、プロセッサー110を中枢としたコンピューターの主記憶装置である。
ROM120は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM120は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM120は、プロセッサー110が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM130は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM130は、プロセッサー110が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM130は、典型的には揮発性メモリである。
【0012】
補助記憶装置140は、プロセッサー110を中枢としたコンピューターの補助記憶装置である。補助記憶装置140は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置140は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置140は、プロセッサー110が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー110での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0013】
補助記憶装置140が記憶するデータは、一例として、ユーザーDB(database)141、案件DB142及び請求書DB143を含む。
【0014】
ユーザーDB141は、請求サービスを利用するユーザーについての情報を記憶及び管理するデータベースである。ユーザーDB141は、例えば、各ユーザーについて、ユーザーID(identifier)と関連付けてユーザー情報を記憶する。なお、ユーザーIDは、ユーザーごとにユニークな識別情報である。また、請求サービスを利用するユーザーには、主ユーザーとサブユーザーの2種類がある。また、主ユーザーには、2種類の属性がある。当該属性は、運送属性と荷主属性である。運送属性を持つユーザー(以下「運送ユーザー」という。)は、荷物の輸送を行う主ユーザーである。したがって、運送会社などは、運送ユーザーである。荷主属性を持つユーザー(以下「荷主ユーザー」)は、運送会社に荷物の輸送を依頼する荷主となる主ユーザーである。なお、運送属性と荷主属性の両方の属性を持つ主ユーザーがいても良い。この場合の主ユーザーは、荷物の輸送と荷物の輸送の依頼の両方を行う主ユーザーである。ユーザー情報は、例えば、会社の名前、住所及び適格請求書発行事業者の登録番号などの会社についての情報、取引先の荷主ユーザーの一覧、主ユーザーが営業する営業所の一覧と各営業所についての情報、各従業員についての情報、使用する銀行口座に関する情報などを含む。また、各主ユーザーは、1又は複数のサブユーザーのアカウントを有していても良い。サブユーザーは、それぞれがサブユーザーIDを有する。なお、以下、単にユーザーIDといった場合は主ユーザーのユーザーIDを示すものとする。アカウントユーザーIDは、アカウントごとにユニークな識別符号である。ユーザーDB141は、各ユーザーについて、ユーザーIDと、当該ユーザーが有するアカウントのサブユーザーIDを関連付けて記憶する。これにより、ユーザーDB141は、ユーザーがどのアカウントを有しているかを記憶する。サブユーザーは、例えば、主ユーザーの営業所ごと、部署ごと、社員ごとに登録されるものである。なお、本社も営業所の一種とみなして良い。
【0015】
案件DB142は、案件についての情報を記憶及び管理するデータベースである。案件は、本実施形態において運送会社に対する荷物の輸送依頼の案件を示す。案件DB142は、運送ユーザーのユーザーIDに案件IDを関連付けて記憶する。当該案件IDで特定される案件は、当該ユーザーIDで特定されるユーザーに対して依頼された案件である。なお、案件IDは、案件ごとにユニークな識別情報である。また、案件DB142は、各案件について、案件IDに関連付けで案件情報を記憶する。案件のそれぞれは、過去に行われた案件であっても、進行中の案件であっても、未来に行われる案件であっても良い。案件情報は、関連付けられた案件IDで特定される案件についての情報である。案件情報は、例えば、どの営業所が担当するかを示す情報、荷物の輸送に使用する貨物自動車についての情報、当該貨物自動車を運転する運転手に関する情報(以下「運転情報」という。)、当該貨物自動車がいつどこで荷物を積み、いつどこで荷物を降ろすかを示す情報、荷物がどのような荷物であるかを示す情報、荷主に関する情報、請求金額に関する情報、案件にかかった費用に関する情報、計上日、案件に関するコメント、運送条件情報、及び実時間情報などを含む。運転情報は、荷物の輸送に使用する貨物自動車を運転する運転手、すなわち案件を担当する運転手の運転手IDを含む。運転手IDは、運転手ごとにユニークな識別情報である。運送条件情報は、運行前に運送ユーザーと荷主ユーザーとの間で合意された運送条件を示す情報である。当該運送条件は、例えば、荷物の積み先での待機時間、荷物の積み先での荷役作業時間、荷物の積み先での荷待ち荷役合計時間、荷物の降し先での待機時間、荷物の降し先での荷役作業時間、及び荷物の降し先での荷待ち荷役合計時間のそれぞれの予定の時間の長さを含む。なお、荷物の積み先での荷待ち荷役合計時間は、荷物の積み先での待機時間と荷物の積み先での荷役作業時間の合計である。荷物の降し先での荷待ち荷役合計時間は、荷物の降し先での待機時間と荷物の降し先での荷役作業時間の合計である。待機時間は、荷待ち時間とも呼ばれる。実時間情報は、例えば、荷物の積み先での待機時間、荷物の積み先での荷役作業時間、荷物の積み先での荷待ち荷役合計時間、荷物の降し先での待機時間、荷物の降し先での荷役作業時間、及び荷物の降し先での荷待ち荷役合計時間のそれぞれの実際にかかった時間の長さを示す情報である。
【0016】
以上より、案件DB142を記憶する補助記憶装置140は、荷物を輸送する案件についての情報である案件情報を複数記憶する案件記憶部の一例として機能する。また、プロセッサー110は、複数の案件情報を案件DB142に記憶させることで、案件情報を案件記憶部に複数記憶させる記憶制御部の一例として機能する。
【0017】
請求書DB143は、運送会社が荷主に対して対価を請求するための請求書についての情報及び支払いに関する情報を記憶及び管理するデータベースである。請求書DB143は、運送ユーザーのユーザーIDに請求書IDを関連付けて記憶する。当該請求書IDで特定される請求書は、当該ユーザーIDで特定されるユーザーによって作成された請求書である。当該請求書は、作成途中のものを含んでも良い。なお、請求書IDは、請求書ごとにユニークな識別情報である。また、請求書DB143は、各請求書について、請求書IDに関連付けて請求書情報を記憶する。請求書情報は、関連付けられた請求書IDで特定される請求書についての情報である。請求書情報は、例えば、請求書の名称、後述の案件条件、各案件について請求の対象とするか否かを示す情報、請求の合計金額についての情報、作成中変数、請求先承認変数及び請求元承認変数を含む。作成中変数は、請求書が作成途中であるか否かを示す変数である。請求書承認変数は、請求書が請求先から承認を受けているか否か示す変数である。請求元承認変数は、請求書が請求元から承認を受けているか否か示す変数である。
【0018】
請求書の請求元である運送ユーザーは、第1のユーザーの一例である。なお、当該第1のユーザーは運送ユーザーのサブユーザーであっても良い。以上より、請求書DB143を記憶する補助記憶装置140は、1又は複数の前記案件の対価の請求を行う、第1のユーザーによって作成された請求書についての情報である請求書情報を記憶する請求書記憶部の一例として機能する。また、プロセッサー110は、請求書情報を請求書DB143に記憶させることで、請求書情報を請求書記憶部に記憶させる記憶制御部の一例として機能する。
【0019】
通信インターフェース150は、サーバー装置100がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。なお、通信インターフェース150は、通信装置の一例である。
【0020】
バス160は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、サーバー装置100の各部で授受される信号を伝送する。
【0021】
端末装置200は、請求サービスを利用することができる装置である。端末装置200は、例えば、請求サービスのユーザーが使用する。端末装置200は、例えば、PC(personal computer)、タブレット端末、又はスマートホンなどの汎用のコンピューターである。あるいは、端末装置200は、請求サービスを利用するための専用の装置であっても良い。端末装置200は、一例として、プロセッサー210、ROM220、RAM230、補助記憶装置240、通信インターフェース250、入力デバイス260及び表示デバイス270及び印刷デバイス280を含む。そして、バス290などが、これら各部を接続する。
【0022】
プロセッサー210は、端末装置200の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分であり、各種演算及び処理などを行う。プロセッサー210は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー210は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサー210は、これらにハードウェアアクセラレーターなどを組み合わせたものであっても良い。プロセッサー210は、ROM220又は補助記憶装置240などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、端末装置200の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー210は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー210の回路内に組み込まれていても良い。
【0023】
ROM220及びRAM230は、プロセッサー210を中枢としたコンピューターの主記憶装置である。
ROM220は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM220は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM220は、プロセッサー210が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
RAM230は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM230は、プロセッサー210が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM230は、典型的には揮発性メモリである。
【0024】
補助記憶装置240は、プロセッサー210を中枢としたコンピューターの補助記憶装置である。補助記憶装置240は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置240は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置240は、プロセッサー210が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー210での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0025】
端末装置200の補助記憶装置240が記憶する当該アプリケーションソフトウェアは、請求サービスを利用するためのアプリケーションソフトウェア(以下「端末アプリ」という。)を含む。端末アプリは、請求サービス専用のアプリケーションソフトウェアであっても良いし、ウェブブラウザーなどの汎用のアプリケーションソフトウェアであっても良い。
【0026】
通信インターフェース250は、端末装置200がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0027】
入力デバイス260は、端末装置200の操作者による操作を受け付ける。入力デバイス260は、例えば、キーボード、キーパッド、タッチパッド、マウス又はコントローラーなどである。また、入力デバイス260は、音声入力用のデバイスであっても良い。
【0028】
表示デバイス270は、端末装置200の操作者などに各種情報を通知するための画面を表示する。表示デバイス270は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(electro-luminescence)ディスプレイなどのディスプレイである。また、入力デバイス260及び表示デバイス270としては、タッチパネルを用いることもできる。すなわち、タッチパネルが備える表示パネルを表示デバイス270として、タッチパネルが備える、タッチ入力によるポインティングデバイスを入力デバイス260として用いることができる。
【0029】
印刷デバイス280は、請求書などの画像を紙などに印刷する。印刷デバイス280は、ドットインパクトプリンター、インクジェットプリンター、サーマルプリンター、レーザープリンター又はその他のプリンターなど、種々の方式のプリンターである。
【0030】
バス290は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、端末装置200の各部で授受される信号を伝送する。
【0031】
端末装置300のハードウェア構成は、端末装置200と同様であるので説明を省略する。端末装置300は、貨物自動車の運転手が使用する装置である。端末装置300は、例えば、スマートホン又はタブレット端末などである。端末装置300は、貨物自動車の車載装置であっても良い。
【0032】
端末装置300の補助記憶装置240が記憶するアプリケーションソフトウェアは、運転手が各種の日時を入力するためのアプリケーションソフトウェア(以下「運転手アプリ」という。)を含む。運転手アプリは、請求サービス専用のアプリケーションソフトウェアであっても良いし、ウェブブラウザーなどの汎用のアプリケーションソフトウェアであっても良い。
【0033】
端末装置300のRAM230及び補助記憶装置240は、当該端末装置300を使用する運転手の運転手IDを記憶する。
【0034】
以下、実施形態に係る請求システム1の動作を
図2~
図6などに基づいて説明する。なお、以下の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
図2及び
図6は、サーバー装置100のプロセッサー110による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー110は、例えば、ROM120又は補助記憶装置140などに記憶されたプログラムに基いて
図2及び
図6の処理を実行する。プロセッサー110は、例えば、サーバー装置100の起動にともない
図2及び
図6の処理を開始する。
図3及び
図4は、端末装置200のプロセッサー210による処理の一例を示すフローチャートである。
図5は、端末装置300のプロセッサー210による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー210は、例えば、ROM220又は補助記憶装置240などに記憶されたプログラムに基づいて
図3~
図5の処理を実行する。なお、
図3は、対価の請求を行う側(請求元)、すなわち運送ユーザーが使用する端末装置200の実行する処理を示す。
図4は、対価の請求を受ける側(請求先)のユーザーが使用する端末装置200の実行する処理を示す。
【0035】
なお、プロセッサー210は、
図3の処理を行うために、運送ユーザーが請求サービスにログインしている必要があるものとする。プロセッサー210は、
図4の処理を行うために、荷主ユーザーが請求サービスにログインしている必要があるものとする。端末装置200は、例えば、ユーザーID及びサブユーザーIDの少なくともいずれかを使用して請求サービスにログインする。当該ログインは、自動で行うものであっても良いし、端末装置200の操作者による操作を必要とするものであっても良い。端末装置200は、ユーザーIDを使用して請求サービスにログインした場合、ログイン中は、ログインに使用したユーザーIDを記憶している。当該ユーザーIDを以下「ログインID」という。また、当該ログインIDで特定される主ユーザーを以下「ログインユーザー」という。また、端末装置200は、ユーザーIDを使用せず、サブユーザーIDを使用して請求サービスにログインした場合、当該サブユーザーIDで特定されるサブユーザーのアカウントを有する主ユーザーのユーザーIDを、サーバー装置100などから取得する。そして、当該端末装置200は、当該ユーザーIDをログインIDとして記憶する。
【0036】
運送ユーザーは、請求書の発行などの請求を行う側の請求書に関する処理を請求システム1に実行させたい場合、例えば、当該処理を実行するように請求システム1に指示する操作を入力デバイス260を用いて行う。端末装置200のプロセッサー210は、例えば、当該操作に応じて
図3の処理を開始する。
【0037】
図3のステップST31において端末装置200のプロセッサー210は、画面要求を生成する。画面要求は、後述の条件画面を表示するために必要なデータを要求することを示す情報である。画面要求は、ログインIDを含む。プロセッサー210は、画面要求を生成した後、当該画面要求をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該画面要求をサーバー装置100に送信する。送信された当該画面要求は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。
【0038】
一方、
図2のステップST11においてサーバー装置100のプロセッサー110は、通信インターフェース150によって画面要求が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、画面要求が受信されないならば、ステップST11においてNoと判定してステップST12へと進む。
【0039】
ステップST12においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって条件情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、条件情報が受信されないならば、ステップST12においてNoと判定してステップST13へと進む。
【0040】
ステップST13においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって入力情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、入力情報が受信されないならば、ステップST12においてNoと判定してステップST13へと進む。
【0041】
ステップST14においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって確定情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、確定情報が受信されないならば、ステップST14においてNoと判定してステップST15へと進む。
【0042】
ステップST15においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって呼出要求が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、呼出要求が受信されないならば、ステップST15においてNoと判定してステップST16へと進む。
【0043】
ステップST16においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって請求書要求が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、請求書要求が受信されないならば、ステップST16においてNoと判定してステップST17へと進む。
【0044】
ステップST17においてプロセッサー110は、通信インターフェース150によって承認情報が受信されたか否かを判定する。プロセッサー110は、承認情報が受信されないならば、ステップST17においてNoと判定してステップST11へと戻る。かくして、プロセッサー110は、画面要求、条件情報、入力情報、確定情報、呼出要求、請求書要求又は承認情報が受信されるまでステップST11~ステップST17を繰り返す待受状態となる。条件情報、入力情報、確定情報、呼出要求、請求書要求及び承認情報については後述する。
【0045】
プロセッサー110は、ステップST11~ステップST17を繰り返す待受状態にあるときに画面要求が受信されたならば、ステップST11においてYesと判定してステップST18へと進む。
【0046】
ステップST18においてプロセッサー110は、ステップST11で受信された画面要求に含まれるユーザーIDが作成した請求書の一覧を取得する。このために、プロセッサー110は、請求書DB143を参照して、当該ユーザーIDに関連付けられた各請求書IDを特定する。そして、プロセッサー110は各請求書IDに関連付けられた請求書情報のうち、請求書の一覧に含める情報を取得する。請求書の一覧に含める情報は、例えば、請求書の名称及び案件条件を含む。
【0047】
ステップST19においてプロセッサー110は、画面情報を生成する。画面情報は、端末装置200が条件画面を表示するために必要なデータを含む。画面情報は、例えば、当該データとして、ステップST18で取得された請求書の一覧を含む。プロセッサー110は、画面情報を生成した後、当該画面情報を端末装置200に送信するように通信インターフェース150に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース150は、当該画面情報を端末装置200に送信する。送信された当該画面情報は、端末装置200の通信インターフェース250によって受信される。プロセッサー110は、ステップST19の処理の後、ステップST11へと戻る。
【0048】
一方、
図3のステップST32において端末装置200のプロセッサー210は、通信インターフェース250によって画面情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー210は、画面情報が受信されたならば、ステップST32においてYesと判定してステップST33へと進む。
【0049】
ステップST33においてプロセッサー210は、ステップST32で受信された画面情報を用いて、
図7に示すような条件画面SC1に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー210は、生成したこの画像を表示するように表示デバイス270に対して指示する。表示の指示を受けて表示デバイス270は、条件画面を表示する。
【0050】
図7は、表示デバイスに表示される条件画面SC1の一例を示す図である。条件画面は、案件条件を入力するための画面である。案件条件は、後述の管理画面SC2の領域AR2に表示する案件の条件を示す。条件画面SC1は、一例として、領域AR1及び領域AR2を含む。領域AR1は、一例として、コントロールCT1~コントロールCT7、検索ボタンB1、確定ボタンB2、出力ボタンB3、請求元承認ボタンB4、呼び出しボタンB5及び領域AR11を含む領域である。
【0051】
コントロールCT1~コントロールCT3は、案件条件を指定するための、ボタン又はコンボボックスなどのコントロールである。案件条件は、例えば、荷主、営業所及び期間の3つである。
コントロールCT1は、案件の荷主を指定するためのコントロールである。ここで指定可能な荷主は、例えば、荷主ユーザーとしてユーザーDBに登録されている荷主である。
コントロールCT2は、案件を担当した営業所を指定するためのコントロールである。ここで指定可能な営業所は、典型的には、ログインユーザーが営業する営業所である。
コントロールCT3は、案件が行われた日の期間を指定するコントロールである。案件が行われた日は、例えば、案件の計上日、積み日又は降ろし日である。コントロールCT3は、例えば年及び月により1か月間の期間を指定することができる。しかしながら、コントロールCT3は、1か月間とは異なる長さの期間を指定することができても良い。また、コントロールは、期間の開始時点及び終了時点を任意に指定することができても良い。開始時点及び終了時点は、例えば、月、日付又は日時などによって指定可能である。
【0052】
コントロールCT4は、過去に作成した請求書を指定することで、過去に作成した請求書と同一の条件で案件条件を指定することができる。過去に作成した請求書は、作成途中のものも含んで良い。コントロールCT4は、例えば、画面情報に含まれる請求書の一覧を表示する。コントロールCT4は、当該一覧から指定したい請求書を選択することができるコントロールである。
【0053】
コントロールCT5~コントロールCT7は、条件画面SC1においては機能しないので後述する。
【0054】
検索ボタンB1は、コントロールCT1~コントロールCT3を用いて案件条件を指定した後に操作することができる。ボタンB1は、当該案件条件に合致する案件を領域AR2に表示するように請求システム1に指示するためのボタンである。
確定ボタンB2、出力ボタンB3及び請求元承認ボタンB4は、条件画面SC1においては無効であるので後述する。
【0055】
呼び出しボタンB5は、コントロールCT4を用いて指定した請求書を呼び出すように請求システム1に指示するためのボタンである。
【0056】
領域AR11は、条件画面SC1においては機能しないので後述する。
【0057】
領域AR2は、条件画面SC1において指定された条件に対応する各案件の内容を表示する。
図7に示す領域AR2は、条件の指定が完了していない状態であるため何も表示されていない。
【0058】
図3のステップST34において端末装置200のプロセッサー210は、案件条件を決定する操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー210は、案件条件の指定後に検索ボタンB1を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー210は、案件条件を決定する操作が行われないならば、ステップST34においてNoと判定してステップST35へと進む。
【0059】
ステップST35においてプロセッサー210は、呼び出す請求書を決定する操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー210は、コントロールCT4において請求書を指定後に呼び出しボタンB5を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー210は、呼び出す請求書を決定する操作が行われないならば、ステップST35においてNoと判定してステップST34へと戻る。かくして、プロセッサー210は、案件条件を決定する操作が行われるか、呼び出す請求書を決定する操作が行われるまでステップST34及びステップST35を繰り返す待受状態となる。
【0060】
プロセッサー210は、ステップST34及びステップST35を繰り返す待受状態にあるときに案件条件を決定する操作が行われたならば、ステップST34においてYesと判定してステップST36へと進む。
【0061】
ステップST36においてプロセッサー210は、条件情報を生成する。条件情報は、ログインID、及びコントロールCT1~コントロールCT3を用いて指定された案件条件を含む。条件情報は、当該案件条件を通知する情報である。条件情報は、当該案件条件に合致する各案件についての案件情報を要求する情報である。プロセッサー210は、条件情報を生成した後、当該条件情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該条件情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該条件情報は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。
【0062】
一方、サーバー装置100のプロセッサー110は、
図2のステップST11~ステップST17を繰り返す待受状態にあるときに条件情報が受信されたならば、ステップST12においてYesと判定してステップST20へと進む。
【0063】
ステップST20においてプロセッサー110は、案件DB142を参照して、ステップST12で受信された条件情報に合致する案件を特定する。当該案件は、当該条件情報に含まれるユーザーIDに案件IDが関連付けられた案件のうち、当該条件情報に含まれる案件条件に合致する案件(以下「合致案件」という。)である。プロセッサー110は、特定した案件の案件ID及び案件情報を取得する。
【0064】
ステップST21においてプロセッサー110は、新たな請求書IDを発行する。当該請求書IDは、ステップST20で特定された案件の少なくとも一部についての対価の請求を行う請求書の請求書IDとなる。また、プロセッサー110は、ステップST12で受信された条件情報に含まれるユーザーIDに関連付けて当該請求書IDを請求書DB143に記憶する。また、プロセッサー110は、当該請求書IDに、新規に作成した請求書情報を関連付けて請求書DB143に記憶する。当該請求書情報に含まれる案件条件は、ステップST12で受信された条件情報に含まれる案件条件である。当該請求書情報に含まれる作成中変数の値は、作成途中を示す値である。また、当該請求書情報に含まれる請求先承認変数及び請求元承認変数の値は、いずれも未承認を示す値である。また、当該請求書情報に含まれる各案件について請求の対象とするか否かを示す情報は、いずれも請求の対象とする状態であっても良いし、いずれも請求の対象としない状態であっても良い。どちらの状態とするかは、請求システム1の設計者、管理者又はユーザーなどによって予め定められる。これにより、プロセッサー110は、請求書が作成途中であることがわかるようにする。
【0065】
ステップST22においてプロセッサー110は、管理情報を生成する。管理情報は、端末装置200が管理画面SC2を表示するために必要なデータを含む。管理情報は、例えば、当該データとして、ステップST20で取得された案件ID及び案件情報を含む。また、管理情報は、ステップST21で発行された請求書IDを含む。管理情報は、当該請求書IDを通知する。プロセッサー110は、管理情報を生成した後、当該管理情報を端末装置200に送信するように通信インターフェース150に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース150は、当該管理情報を端末装置200に送信する。送信された当該管理情報は、端末装置200の通信インターフェース250によって受信される。プロセッサー110は、ステップST22の処理の後、ステップST11へと戻る。
【0066】
一方、
図3のステップST37において端末装置200のプロセッサー210は、通信インターフェース250によって管理情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー210は、管理情報が受信されたならば、ステップST37においてYesと判定してステップST38へと進む。
【0067】
ステップST38においてプロセッサー210は、
図8に示すような管理画面SC2に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー210は、生成したこの画像を表示するように表示デバイス270に対して指示する。表示の指示を受けて表示デバイス270は、管理画面SC2を表示する。
【0068】
図8は、表示デバイス270に表示される管理画面SC2の一例を示す図である。ここでは、ステップST37からステップS38に進んだ場合の管理画面SC2について説明する。管理画面SC2は、合致案件についての情報、及び合致案件の少なくとも一部の請求を行う請求書についての情報を表示する画面である。また、管理画面SC2は、当該請求書を作成するための画面である。なお、当該請求書の請求書IDは、ステップST37で受信された管理情報又は後述のステップST48で受信された呼出応答に含まれる請求書IDである。当該請求ID、すなわち管理画面SC2が作成対象としている請求書の請求書IDを以下「対象請求書ID」という。また、対象請求書IDで特定される請求書を、以下「対象請求書」という。また、管理画面SC2は、各合致案件及び対象請求書についての情報の編集及び管理などを行うための画面である。管理画面SC2は、一例として、条件画面SC1と同様に、領域AR1及び領域AR2を含む。
【0069】
管理画面SC2の領域AR2は、合致案件の一覧などを表示するための領域である。領域AR2は、一例として、領域AR21~領域AR23を含む。
【0070】
領域AR21は、合致案件の一覧を表示する領域である。なお、領域AR21に表示される各案件は、過去に行われた案件であっても、進行中の案件であっても、未来に行われる案件であっても良い。
【0071】
図8に示す領域AR21は、サイズが大きいため一画面に表示できない。
図8には、領域AR21の一部の領域として領域AR21-1を示している。領域AR21-1は、領域AR21の一番左上の部分である。
図8に示す領域AR21-1には6件分の案件の案件情報を表示している。領域AR21-1の下側の領域は、7件目以降の案件の案件情報を含む。
図8に加えて
図9も用いて領域AR21についてさらに説明する。
【0072】
図9は、領域AR21の一部を示す図である。
図9は、領域AR21-2~領域AR21-4を示す。領域AR21-2~領域AR21-4はいずれも領域AR21の一部の領域である。領域AR21-2は、領域AR21-1の右側の領域である。領域AR21-3は、領域AR21-2の右側の領域である。領域AR21-4は、領域AR21-3の右側の領域である。なお、
図9に示す領域AR21-2~領域AR21-4は、図示の省略のために図示している案件の数が領域AR21-1とは異なり2件分である。領域AR21は、一例として、荷主に関する情報、荷物の輸送を行った運行日、荷物の輸送を行った運行についての情報(以下「運行情報」という。)、当該運行に用いた貨物自動車についての情報、対価の請求についての情報(以下「対価情報」という。)、案件についてのコメント、対価の請求に関する荷主からの依頼についての情報(以下「依頼情報」という。)、依頼の進行状況、計上日についての情報、案件IDなどの各種ID、受注日時を含む。
【0073】
荷主に関する情報は、例えば、荷主のどの営業所が運行の依頼をしたかを示す情報、請求の締め日についての情報、及び請求をどの単位で行うか示す情報を含む。
【0074】
運行日は、例えば、荷物の積日及び降日を含む。運行情報は、例えば、荷物の積地及び降地についての情報を含む。
【0075】
対価情報は、例えば、請求を行う月などの請求を行うタイミング、請求を行う金額の内訳を示す情報、消費税などの税金の金額についての情報、及び請求元の営業所を示す情報を含む。当該金額は、一例として、運賃、有料道路の通行料、付帯料金、荷役料及びその他の内訳からなる。なお、領域AR21は、領域AR25を含む。領域AR25は、当該荷役料を入力するための入力欄である。
【0076】
依頼情報は、例えば、荷主が提示した運賃などの対価の請求金額、運賃以外の対価の項目について請求して良いかを示す情報を含む。
【0077】
案件についてのコメントは、例えば、案件についての対価の請求元である運送ユーザーによる入力が可能で当該運送ユーザーが見ることができるが当該対価の請求先の荷主ユーザーは見ることができないコメント、当該運送ユーザーによる入力が可能で当該運送ユーザー及び当該荷主ユーザーが見ることができるコメント、及び当該荷主ユーザーによる入力が可能で当該運送ユーザー及び当該荷主ユーザーが見ることができるコメントを含む。当該運送ユーザーによる入力が可能で当該運送ユーザーが見ることができるが当該対価の請求先の荷主ユーザーは見ることができないコメントは、例えば、社内でのやりとりなどに使うことができる。
【0078】
なお、領域AR21に表示された案件情報の一部は、変更内容を入力することにより変更が可能である。なお、変更とは、内容が空欄である項目に新たに入力することも含む。変更可能な案件情報は、例えば、対価情報及び案件についてのコメントなどである。
【0079】
また、領域AR21は、案件ごとに案件に対応するボタンB6を含む。ボタンB6は、対応する案件についての詳細な情報を表示するためのボタンである。プロセッサー210は、例えば、ボタンB6が操作された場合、対応する案件の詳細な内容をオーバーレイなどによって管理画面SC2上に表示する。プロセッサー210は、ボタンB6が操作された場合、当該内容を表示する画面として
図11に示すような詳細領域AR30を含む画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー210は、生成したこの画像を表示するように表示デバイス270に対して指示する。表示の指示を受けて表示デバイス270は、当該画面を表示する。
【0080】
図11は、表示デバイス270に表示される詳細領域AR30の一例を示す図である。詳細領域AR30は、操作されたボタンB6に対応する案件の詳細の一部を表示する領域である。詳細領域AR30は、一例として、領域AR31~領域AR36を含む。また、領域AR30は、荷物の積み先で荷物を積み込む予定の日時、当該積み先の場所、当該積み先で積む当該荷物の名前、及び当該積み先に関するその他の情報を含む。さらに、領域AR30は、荷物の降し先で荷物を降ろす予定の日時、当該降し先の場所、当該降し先で降ろす当該荷物の名前、及び降し先に関するその他の情報を含む。
【0081】
領域AR31~領域AR36は、実時間情報を表示する領域である。したがって、領域AR31~領域AR36が表示するそれぞれの時間は、予定の時間ではなく実際にかかった時間である。
【0082】
領域AR31は、荷物の積み先での待機時間を表示する領域である。領域AR32は、当該積み先での荷役作業時間を表示する領域である。領域AR33は、当該積み先での荷待ち荷役合計時間を表示する領域である。
【0083】
領域AR34は、荷物の降し先での待機時間を表示する領域である。領域AR35は、当該降し先での荷役作業時間を表示する領域である。領域AR36は、当該降し先での荷待ち荷役合計時間を表示する領域である。
【0084】
プロセッサー210は、領域AR31について、荷物の積み先での待機時間が予め定められた所定の時間P1を超える場合、当該待機時間を強調表示させるなど、表示の仕方を変える。また、プロセッサー210は、領域AR32について、荷物の積み先での荷役作業時間が予め定められた所定の時間P2を超える場合、当該荷役作業時間を強調表示させるなど、表示の仕方を変える。また、プロセッサー210は、領域AR33について、荷物の積み先での荷待ち荷役合計時間が予め定められた所定の時間P3を超える場合、当該荷待ち荷役合計時間を強調表示させるなど、表示の仕方を変える。また、プロセッサー210は、領域AR34について、荷物の降し先での待機時間が予め定められた所定の時間P4を超える場合、当該待機時間を強調表示させるなど、表示の仕方を変える。また、プロセッサー210は、領域AR35について、荷物の降し先での荷役作業時間が予め定められた所定の時間P5を超える場合、当該荷役作業時間を強調表示させるなど、表示の仕方を変える。また、プロセッサー210は、領域AR36について、荷物の降し先での荷待ち荷役合計時間が予め定められた所定の時間P6を超える場合、当該荷待ち荷役合計時間を強調表示させるなど、表示の仕方を変える。時間P1~時間P6は、例えば、請求システム1の管理者、設計者又はユーザーなどによって定められる。時間P1~時間P6のうち、同じ長さのものがあっても良い。また、時間P1~時間P6のうち、時間が定められていないものがあっても良い。プロセッサー210は、時間P1~時間P6について時間が定められていないものに関しては、強調表示を行わない。時間P1及び時間P4は、一例としていずれも30分である。時間P3及び時間P6は、一例としていずれも2時間である。
【0085】
端末装置200の操作者は、領域AR31~領域AR36に表示された実時間情報を用いて荷役料を決定し、領域AR25に入力する。荷役料は、例えば、積み先の待機時間が時間P1を超過した場合にかかる料金、積み先での荷役作業時間が時間P2を超過した場合にかかる料金、積み先の荷待ち荷役合計時間が時間P3を超過した場合に係る料金、降し先の待機時間が時間P4を超過した場合にかかる料金、降し先での荷役作業時間が時間P5を超過した場合にかかる料金、降し先の荷待ち荷役合計時間が時間P6を超過した場合に係る料金の少なくともいずれかを含む。荷役料は一例として、下式(1)~(9)により算出することができる。
(荷役料)=(積み先の待機料)+(降し先の待機料)+(積み先の荷役料)+(降し先の荷役料) (1)
(積み先の待機料)=0 ((積み先の待機時間)≦(時間P1)の場合) (2)
(積み先の待機料)=(積み先待機超過料金) ((積み先の待機時間)>(時間P1)の場合) (3)
(降し先の待機料)=0 ((降し先の待機時間)≦(時間P2)の場合) (4)
(降し先の待機料)=(降し先待機超過料金) ((積み先の待機時間)>(時間P2)の場合) (5)
(積み先の荷役料)=((積み先の荷待ち荷役合計時間)-(時間P3))×(荷役料の時間単価) ((積み先の荷待ち荷役合計時間)>(時間P3)の場合) (6)
(積み先の荷役料)=0 ((積み先の荷待ち荷役合計時間)≦(時間P3)の場合) (7)
(降し先の荷役料)=((降し先の荷待ち荷役合計時間)-(時間P6))×(荷役料の時間単価) ((降し先の荷待ち荷役合計時間)>(時間P6)の場合) (8)
(降し先の荷役料)=0 ((降し先の荷待ち荷役合計時間)≦(時間P6)の場合) (9)
【0086】
すなわち、積み先の荷役料は、積み先の荷待ち荷役合計時間が時間P3を超過した時間に荷役料の時間単価をかけたものである。降し先の荷役料は、降し先の荷待ち荷役合計時間が時間P6を超過した時間に荷役料の時間単価をかけたものである。なお、積み先待機超過料金及び降し先待機超過料金は、定額であっても定額でなくても良い。なお、荷役料の定義はここに示したものに限らない。
【0087】
すなわち、荷役料とは、積み先の荷待ち荷役合計時間が予め定められた所定の時間を超えた場合にかかるものである。また、荷役料は、積み先の荷待ち荷役合計時間が予め定められた所定の時間を超えた時間に比例して増加するものである。
【0088】
ここで、サーバー装置100が実時間情報を記憶する方法について
図5及び
図6を用いて説明する。
【0089】
端末装置300の操作者は、入力デバイス260に対して時間入力画面を表示するように指示する操作を行う。端末装置300のプロセッサー210は、例えば、当該操作に応じて
図5の処理を開始する。
【0090】
図5のステップST61において端末装置300のプロセッサー210は、時間入力画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー210は、生成したこの画像を表示するように表示デバイス270に対して指示する。表示の指示を受けて表示デバイス270は、時間入力画面を表示する。
【0091】
時間入力画面は、実時間情報に含まれる各時間を決定するために必要な情報を入力するための画面である。時間入力画面は、案件選択領域、時間入力欄及び送信ボタンを含む。案件選択領域は、案件を選択するための領域である。端末装置300の操作者は、入力を行う各種の時間がどの案件のものであるかを、案件選択領域において選択する。時間入力欄は、各種の時間を入力するための入力欄である。送信ボタンは、時間入力欄に入力された内容を送信するように端末装置300に指示する場合に操作者が操作するためのボタンである。時間入力画面は、例えば、積み先入力画面及び降し先入力画面の2種類がある。プロセッサー210は、例えば、端末装置300の操作者による操作に基づき積み先入力画面及び降し先入力画面のどちらの画面を表示するかを決定する。あるいは、プロセッサー210は、現在日時から、自動的に積み先入力画面及び降し先入力画面のどちらの画面を表示するかを決定する。あるいは、プロセッサー210は、積み先入力画面において日時が未入力の場合に積み先入力画面を表示すると決定する。そして、プロセッサー210は、積み先入力画面において日時が入力済みである場合に降し先入力画面を表示すると決定する。
【0092】
積み先入力画面は、実時間情報のうち、積み先での各時間を決定するために必要な情報を入力するための画面である。積み先入力画面は、例えば、積み先での待機開始日時、積込開始日時及び積込終了日時を入力する時間入力欄を含む。積み先での待機開始時日時から積込開始日時までの時間長さは、積み先での待機時間である。積込開始日時から積込終了日時までの時間の長さは、積み先での荷役作業時間である。積み先での待機開始時日時から積込終了日時までの時間の長さは、積み先での荷待ち荷役合計時間である。
【0093】
降し先入力画面は、実時間情報のうち、降し先での各時間を決定するために必要な情報を入力するための画面である。降し先入力画面は、例えば、降し先での待機開始日時、積降開始日時及び積降終了日時を入力する時間入力欄を含む。降し先での待機開始時日時から積降開始日時までの時間長さは、降し先での待機時間である。積降開始日時から積降終了日時までの時間の長さは、降し先での荷役作業時間である。降し先での待機開始時日時から積降終了日時までの時間の長さは、降し先での荷待ち荷役合計時間である。
【0094】
ステップST62においてプロセッサー210は、各種の時間が入力されたか否かを判定する。ここで、各種の時間は、積み先入力画面においては、積み先での待機開始日時、積込開始日時及び積込終了日時である。降し先入力画面においては、降し先での待機開始日時、積降開始日時及び積降終了日時である。端末装置300の操作者は、入力デバイス260を用いて各種の時間を入力する。あるいは、他の装置が各種の時間を入力しても良い。当該他の装置は、例えば、デジタルタコグラフである。また、他の方法によって各種の時間が入力されても良い。プロセッサー210は、各種の時間が入力されていないならば、ステップST62においてNoと判定してステップST63へと進む。
【0095】
ステップST63においてプロセッサー210は、送信ボタンが操作されたか否かを判定する。プロセッサー210は、送信ボタンが操作されないならば、ステップST63においてNoと判定してステップST62へと戻る。かくして、プロセッサー210は、各種の時間が入力されるか、送信ボタンが操作されるまでステップST62及びステップST63を繰り返す待受状態となる。
【0096】
プロセッサー210は、ステップST62及びステップST63を繰り返す待受状態にあるときに各種の時間の入力を受けたならば、ステップST62においてYesと判定してステップST64へと進む。
【0097】
ステップST64においてプロセッサー210は、入力された各種の時間を補助記憶装置240に記憶する。また、プロセッサー210は、入力された各種の時間を時間入力画面の時間入力欄に表示する。プロセッサー210は、ステップST64の処理の後、ステップST62へと戻る。
【0098】
プロセッサー210は、ステップST62及びステップST63を繰り返す待受状態にあるときに送信ボタンが操作されたならば、ステップST63においてYesと判定してステップST65へと進む。
【0099】
ステップST65においてプロセッサー210は、入力時間情報を生成する。入力時間情報は、時間入力画面において入力された各種の時間をサーバー装置100に通知するための情報である。入力時間情報は、案件選択領域において選択された案件の案件ID、ステップST64で記憶された各種の時間、補助記憶装置240に記憶された運転手ID、及び種別情報を含む。種別情報は、当該各種の時間が積み先に関するものであるか降し先に関するものであるかを示す情報である。積み先入力画面において入力された各種の時間を送信する場合の種別情報は、積み先を示す。降し先入力画面において入力された各種の時間を送信する場合の種別情報は、降し先を示す。プロセッサー210は、入力時間情報を生成した後、当該入力時間情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該入力時間情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該入力時間情報は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。プロセッサー210は、ステップST65の処理の後、ステップST62へと戻る。
【0100】
一方、
図6のステップST71においてサーバー装置100のプロセッサー110は、通信インターフェース150によって入力時間情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー110は、入力時間情報が受信されたならば、ステップST71においてYesと判定してステップST72へと進む。
【0101】
ステップST72においてプロセッサー110は、ステップST71で受信された入力時間情報に基づき、案件DB142の実時間情報を更新する。このために、プロセッサー110は、当該入力時間情報に含まれる種別情報が積み先を示す場合、当該入力時間情報に含まれる各種の時間を用いて、積み先での待機時間、積み先での荷役作業時間、及び積み先での荷待ち荷役合計時間を算出する。プロセッサー110は、当該種別情報が降し先を示す場合、当該入力時間情報に含まれる各種の時間を用いて、降し先での待機時間、降し先での荷役作業時間、及び降し先での荷待ち荷役合計時間を算出する。そして、プロセッサー110は、算出結果を実時間情報に書き込む。当該実時間情報は、入力時間情報に含まれる案件IDで特定される案件の案件情報に含まれる。プロセッサー110は、ステップST72の処理の後、ステップST71へと戻る。
【0102】
図8の説明に戻る。また、領域AR21は、案件ごとに案件に対応する領域AR24を含む。領域AR24は、サインSを表示可能である。サインSが表示された案件は、請求の対象であることを示す。また、領域AR24は、ボタンとしても機能する。当該ボタンは、対応する案件を請求の対象とすること及び請求の対象としないことを切り替えるように端末装置200に指示するためのボタンである。プロセッサー210は、請求の対象でない案件について、領域AR24が操作された場合、当該案件に対応する請求変数を当該案件が請求の対象であることを示す値にし、領域AR24にサインSを表示する。なお請求変数は、例えばRAM230に割り当てられた変数である。対応する案件が請求の対象であるか否かを示す変数である。RAM230は、案件ごとの請求変数を記憶する。また、プロセッサー210は、請求の対象となっている案件について、領域AR24が操作された場合、当該案件に対応する請求変数を当該案件が請求の対象でないことを示す値にし、領域AR24からサインSを消去する。
【0103】
領域AR22は、対象請求書の名称を表示する入力欄である。
領域AR23は、対象請求書が、対象請求書の請求先によって承認済みであるか未承認であるかを表示する領域である。領域AR23は、ステップST37で受信された管理情報又は後述のステップST48で受信された呼出応答に含まれる請求先承認変数の値が承認済みを示す値である場合、承認済みであることを表示する。領域AR23は、当該請求先承認変数の値が未承認を示す値である場合、未承認であることを表示する。
【0104】
管理画面SC2の領域AR1は、条件画面SC1と同様の要素を含む。
確定ボタンB2は、作成中の対象請求書を確定し、作成途中の状態から作成済み(完成)の状態にするように請求システム1に指示する場合に操作するためのボタンである。
【0105】
出力ボタンB3は、対象請求書を紙に印刷された印刷物又はデータとして出力するように請求システム1に指示する場合に操作するためのボタンである。なお出力ボタンB3は、対象請求書が承認済みである場合でなければ操作できないようになっていても良い。
【0106】
請求元承認ボタンB4は、対象請求書の請求先によって承認済みの対象請求書を、対象請求書の請求元が承認するためのボタンである。請求元承認ボタンB4は、対象請求書の請求先によって承認済みである場合に操作可能である。したがって、請求元承認ボタンB4は、領域AR23が承認済みであることを表示している場合に操作可能である。
【0107】
コントロールCT5~コントロールCT7は、コントロールごとに定められた条件がある。コントロールCT5~コントロールCT7は、AR21に表示する案件を、当該条件を満たすものに限定するか否かを切り替えるコントロールである。コントロールCT5~コントロールCT7は、例えばチェックボックス又はトグルボタンなどである。
【0108】
コントロールCT5に定められた条件は、請求を行うタイミングが定められていることである。
コントロールCT6に定められた条件は、請求金額が0円でないことである。
コントロールCT7に定められた条件は、キャンセルされた案件でないことである。
【0109】
なお、領域AR1コントロールCT5~コントロールCT7以外の条件が定められたコントロールを含んでも良い。
【0110】
管理画面SC2の領域AR1中のコントロールCT1~コントロールCT4、検索ボタンB1及び呼び出しボタンB5も条件画面SC1と同様に機能する。同様に機能するので、
図3に示すフローチャートにおいてはこれらが操作された場合の処理については省略する。
【0111】
領域AR11は、合致案件のうち、請求の対象となっている案件の合計の対価を表示する。領域AR11は、対価を項目別に表示しても良い。
図8においては、当該項目は、運賃、消費税、有料道路などの通行料、荷役料及び請求金額のそれぞれの合計である。
【0112】
また、領域AR11は、合致案件のうち、予め定められた条件に合致する案件の数を表示する。
図8に示す領域AR11には、請求を行うタイミングが定められていないことを当該条件とした場合の案件の数を表示している。
【0113】
ステップST39においてプロセッサー210は、案件情報を変更する入力又は対象請求書の内容を変更する入力が行われたか否かを判定する。なお、対象請求書の内容を変更する入力は、対象請求書の名称を変更する入力、及び案件を請求の対象とすることと請求の対象としないこととを切り替える操作などである。プロセッサー210は、案件情報を変更する入力又は対象請求書の内容を変更する入力が行われないならば、ステップST39においてNoと判定してステップST40へと進む。
【0114】
ステップST40においてプロセッサー210は、確定ボタンB2が操作されたか否かを判定する。プロセッサー210は、確定ボタンB2が操作されないならば、ステップST40においてNoと判定してステップST41へと進む。
【0115】
ステップST41においてプロセッサー210は、請求元承認ボタンB4が操作されたか否かを判定する。プロセッサー210は、請求元承認ボタンB4が操作されないならば、ステップST41においてNoと判定してステップST42へと進む。
【0116】
ステップST42においてプロセッサー210は、出力ボタンB3が操作されたか否かを判定する。プロセッサー210は、出力ボタンB3が操作されないならば、ステップST42においてNoと判定してステップST39へと戻る。かくして、プロセッサー210は、案件情報を変更する入力又は対象請求書の内容を変更する入力が行われるか、確定ボタンB2、請求元承認ボタンB4又は出力ボタンB3が操作されるまでステップST39~ステップST42を繰り返す待受状態となる。
【0117】
プロセッサー210は、ステップST39~ステップST42を繰り返す待受状態にあるときに案件情報を変更する入力又は対象請求書の内容を変更する入力が行われたならば、ステップST39においてYesと判定してステップST43へと進む。
【0118】
ステップST43においてプロセッサー210は、入力情報を生成する。入力情報は、例えば、ログインID、及び案件入力情報又は請求書入力情報を含む。案件入力情報は、案件の変更内容を示す情報及び当該案件の案件IDを含む。請求書入力情報は、対象請求書ID及び対象請求書の変更内容を示す情報である。入力情報は、入力に基づく変更内容を通知する情報である。プロセッサー210は、入力情報を生成した後、当該入力情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該入力情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該入力情報は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。プロセッサー210は、ステップST43の処理の後、ステップST39へと戻る。
【0119】
一方、サーバー装置100のプロセッサー110は、
図2のステップST11~ステップST17を繰り返す待受状態にあるときに入力情報が受信されたならば、ステップST13においてYesと判定してステップST23へと進む。
【0120】
ステップST23においてプロセッサー110は、ステップST13で受信された入力情報に基づき、案件DB142又は請求書DB143を更新する。プロセッサー110は、当該入力情報が案件入力情報を含む場合、当該案件入力情報に基づき案件DB142を更新する。すなわち、プロセッサー110は、当該案件入力情報に含まれる案件IDで特定される案件の案件情報を、案件入力情報が示す変更内容を反映するように書き換える。また、プロセッサー110は、当該入力情報が請求書入力情報を含む場合、当該請求書入力情報に基づき請求書DB143を更新する。すなわち、プロセッサー110は、当該案件入力情報に含まれる請求書IDで特定される請求書の請求書情報を、請求書入力情報が示す変更内容を反映するように書き換える。プロセッサー110は、ステップST23の処理の後、ステップST11へと戻る。
【0121】
サインSに対して操作が行われた場合、入力情報は、操作されたサインSに対応する案件を請求の対象とすること及び請求の対象としないことを切り替えることを示す情報を含む。また、管理画面SC2に表示された案件は、合致案件である。すなわち、当該案件は、ユーザーによって指定された条件に合致する案件である。以上より、プロセッサー210は、合致案件を請求の対象とする処理を実行することで、第1のユーザーによって指定された条件に合致する案件の中から請求書の請求の対象とする案件を決定する決定部の一例として機能する。
【0122】
また、端末装置200のプロセッサー210は、
図3のステップST39~ステップST42を繰り返す待受状態にあるときに確定ボタンB2が操作されたならば、ステップST40においてYesと判定してステップST44へと進む。
【0123】
ステップST44においてプロセッサー210は、確定情報を生成する。確定情報は、例えば、対象請求書IDを含む。確定情報は、当該対象請求書IDで特定される請求書について、作成途中から作成済みの状態にするように指示する情報である。プロセッサー210は、確定情報を生成した後、当該確定情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該確定情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該確定情報は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。プロセッサー210は、ステップST44の処理の後、ステップST39へと戻る。
【0124】
一方、サーバー装置100のプロセッサー110は、
図2のステップST11~ステップST17を繰り返す待受状態にあるときに確定情報が受信されたならば、ステップST14においてYesと判定してステップST24へと進む。
【0125】
ステップST24においてプロセッサー110は、ステップST14で受信された確定情報に基づき請求書DB143を更新する。すなわち、プロセッサー110は、当該確定情報に含まれる請求書IDに関連付けられた請求書情報について、作成中変数の値を作成済みであることを示す値にする。これにより、プロセッサー110は、請求書が作成済みであることがわかるようにする。また、プロセッサー110は、当該請求書の請求先である荷主ユーザーのユーザーIDに当該請求書IDを関連付けて請求書DB143に記憶する。これにより、当該請求書を当該荷主ユーザーが見られるようになる。プロセッサー110は、ステップST24の処理の後、ステップST11へと戻る。
【0126】
また、端末装置200のプロセッサー210は、
図3のステップST39~ステップST42を繰り返す待受状態にあるときに請求元承認ボタンB4が操作されたならば、ステップST40においてYesと判定してステップST45へと進む。
【0127】
ステップST45においてプロセッサー210は、請求元承認情報を生成する。請求元承認情報は、請求書画面に表示されている請求書の請求書IDを含む。請求元承認情報は、当該請求書の請求元が当該請求書を承認することを示す情報である。プロセッサー210は、請求元承認情報を生成した後、当該請求元承認情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該請求元承認情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該請求元承認情報は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。プロセッサー210は、ステップST45の処理の後、ステップST39へと戻る。
【0128】
一方、サーバー装置100のプロセッサー110は、
図2のステップST11~ステップST17を繰り返す待受状態にあるときに請求元承認情報が受信されたならば、ステップST17においてYesと判定してステップST29へと進む。なお、請求元承認情報は、承認情報の一種である。
【0129】
ステップST29においてプロセッサー110は、ステップST17で受信された承認情報に基づき請求書DB143を更新する。プロセッサー110は、ステップST17で受信された請求情報が請求元承認情報であるならば、当該請求元承認情報に基づき請求書DB143を更新する。すなわち、プロセッサー110は、当該請求元承認情報に含まれる請求書IDに関連付けられた請求書情報について、請求元承認変数の値を、承認済みを示す値にする。これにより、プロセッサー110は、請求書が請求元によって承認済みであることがわかるようにする。
【0130】
また、端末装置200のプロセッサー210は、
図3のステップST39~ステップST42を繰り返す待受状態にあるときに出力ボタンB3が操作されたならば、ステップST42においてYesと判定してステップST44へと進む。
【0131】
ステップST46においてプロセッサー210は、対象請求書を出力する。プロセッサー210は、例えば、印刷デバイス280を制御して、対象請求書を印刷物として出力する。あるいは、プロセッサー210は、対象請求書をPDF(Portable Document Format)などの文書データ、EPS(Encapsulated PostScript)などのベクター画像データ、PNG(Portable Network Graphics)などのラスター画像データ、CSV(comma-separated values)などのテキストデータ、又はバイナリーデータなどとして出力する。
【0132】
プロセッサー210は、対象請求書が請求元によって承認済みである場合、対象請求書が承認済みであることがわかるように対象請求書を出力する。例えば、プロセッサー210は、デジタル印鑑を含むように対象請求書を出力する。
【0133】
また、プロセッサー210は、インボイス制度に対応する適格請求書となるように対象請求書を出力しても良い。プロセッサー210は、ステップST46の処理の後、ステップST39へと戻る。
【0134】
なお、出力された請求書の一例を
図10に示す。
図10は、印刷物又はデータとして出力された請求書の一例を示す図である。
【0135】
以上より、プロセッサー210は、ステップST46の処理を行うことで、請求書情報を用いて請求書を印刷物又はデータとして出力する出力部の一例として機能する。
【0136】
また、プロセッサー210は、ステップST34及びステップST35を繰り返す待受状態にあるときに、呼び出す請求書を決定する操作が行われたならば、ステップST35においてYesと判定してステップST47へと進む。
【0137】
ステップST47においてプロセッサー210は、呼出要求を生成する。呼出要求は、ログインID、及びコントロールCT4によって指定されている請求書の請求書IDを含む。呼出要求は、当該請求書の請求書情報を送信するように要求する情報である。プロセッサー210は、呼出要求を生成した後、当該呼出要求をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該呼出要求をサーバー装置100に送信する。送信された当該呼出要求は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。
【0138】
一方、サーバー装置100のプロセッサー110は、
図2のステップST11~ステップST17を繰り返す待受状態にあるときに呼出要求が受信されたならば、ステップST15においてYesと判定してステップST25へと進む。
【0139】
ステップST25においてプロセッサー110は、ステップST15で受信された呼出要求に含まれる請求書IDを取得する。そして、プロセッサー110は、請求書DB143を参照して、当該請求書IDに関連付けられた請求書情報を取得する。また、プロセッサー110は、当該請求書情報から案件条件を取得する。プロセッサー110は、案件DB142を参照して、ステップST15で受信された呼出要求に含まれるユーザーIDに案件IDが関連付けられた案件のうち、当該案件条件に合致する合致案件である。プロセッサー110は、特定した案件の案件ID及び案件情報を取得する。
【0140】
ステップST26においてプロセッサー110は、呼出応答を生成する。呼出応答は、管理画面SC2を表示するために必要なデータを含む。呼出応答は、例えば、当該データとして、ステップST25で取得された請求書ID、請求書情報、案件ID及び案件情報を含む。プロセッサー110は、呼出応答を生成した後、当該呼出応答を端末装置200に送信するように通信インターフェース150に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース150は、当該呼出応答を端末装置200に送信する。送信された当該呼出応答は、端末装置200の通信インターフェース250によって受信される。プロセッサー110は、ステップST26の処理の後、ステップST11へと戻る。
【0141】
ここでは、請求元である主ユーザー及び当該主ユーザーのサブユーザーのうちのいずれか2つのユーザーが、第1のユーザーと第2のユーザーの一例である。以上より、プロセッサー110は、通信インターフェース150と協働して、ステップST15及びステップST26の処理を実行することで、請求書情報を送信するように、第1のユーザーとは異なる第2のユーザーから要求された場合、前記案件記憶部に記憶された案件情報のうち請求書による対価の請求の対象である案件の案件情報と請求書情報とを前記第2のユーザーに送信する通信部の一例として機能する。また、プロセッサー110は、ステップST15及びステップST26の処理を実行することで、通信装置を制御する通信制御部の一例として機能する。
【0142】
一方、
図3のステップST48において端末装置200のプロセッサー210は、通信インターフェース250によって呼出応答が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー210は、呼出応答が受信されたならば、ステップST48においてYesと判定してステップST38へと進む。
【0143】
以上より、プロセッサー210は、通信インターフェース250と協働して、ステップST47及びステップST48の処理を実行することで、請求書情報を送信するように管理装置に要求し、請求書情報及び案件情報を管理装置から受信する端末通信部の一例として機能する。
【0144】
ステップST48からステップST38へ進んだ場合の管理画面SC2について、ステップST37からステップST38へ進んだ場合と異なる部分について説明する。当該管理画面SC2の対象請求書は、ステップST48で受信された呼出応答に含まれる請求書IDで特定される請求書である。プロセッサー210は、管理情報に代えて呼出応答を用いて管理画面SC2に対応する画像を生成する。当該管理画面SC2に表示される各情報は、当該呼出応答に含まれる請求書情報を反映したものである。
【0145】
一方、荷主ユーザーは、請求書の確認などの請求を受ける側の請求書に関する処理を請求システム1に実行させたい場合、例えば、当該処理を実行するように請求システム1に指示する操作を入力デバイス260を用いて行う。端末装置200のプロセッサー210は、例えば、当該操作に応じて
図4の処理を開始する。
【0146】
図4のステップST51において端末装置200のプロセッサー210は、請求書要求を生成する。請求書要求は、ログインIDを含む。請求書要求は、当該ログインIDで特定されるユーザーを請求先とする各請求書についての請求書情報を送信するように要求する情報である。プロセッサー210は、請求書要求を生成した後、当該請求書要求をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該請求書要求をサーバー装置100に送信する。送信された当該請求書要求は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。
【0147】
一方、サーバー装置100のプロセッサー110は、
図2のステップST11~ステップST17を繰り返す待受状態にあるときに請求書要求が受信されたならば、ステップST16においてYesと判定してステップST27へと進む。
【0148】
ステップST27においてプロセッサー110は、請求書DB143を参照して、ステップST16で受信された請求書要求に含まれるユーザーIDに関連付けられた請求書IDを特定し、取得する。そして、プロセッサー110は、請求書DB143を参照して、特定した各請求書IDに関連付けられた請求書情報を取得する。
【0149】
ステップST28においてプロセッサー110は、請求書応答を生成する。請求書応答は、ステップST27で取得された請求書ID及び請求書情報を含む。ただし、当該請求書情報は、荷主ユーザーは見ることができないコメントを含まない。プロセッサー110は、請求書応答を生成した後、当該請求書応答を端末装置200に送信するように通信インターフェース150に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース150は、当該請求書応答を端末装置200に送信する。送信された当該請求書応答は、端末装置200の通信インターフェース250によって受信される。プロセッサー110は、ステップST28の処理の後、ステップST11へと戻る。
【0150】
ここでは、請求先の主ユーザー又は当該主ユーザーのサブユーザーは、第2のユーザーの一例である。以上より、プロセッサー110は、通信インターフェース150と協働して、ステップST16及びステップST28の処理を実行することで、請求書情報を送信するように端末装置から要求された場合、案件のうち請求書による対価の請求の対象である案件の案件情報及び請求書情報を端末装置に送信する通信部の一例として機能する。また、プロセッサー110は、ステップST16及びステップST28の処理を実行することで、通信装置を制御する通信制御部の一例として機能する。
【0151】
一方、
図4のステップST52において端末装置200のプロセッサー210は、通信インターフェース250によって請求書応答が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー210は、請求書応答が受信されたならば、ステップST52においてYesと判定してステップST53へと進む。
【0152】
以上より、プロセッサー210は、通信インターフェース250と協働して、ステップST51及びステップST52の処理を実行することで、請求書情報を送信するように管理装置に要求し、請求書情報及び案件情報を管理装置から受信する端末通信部の一例として機能する。
【0153】
ステップST53においてプロセッサー210は、一覧画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー210は、生成したこの画像を表示するように表示デバイス270に対して指示する。表示の指示を受けて表示デバイス270は、一覧画面を表示する。
【0154】
一覧画面は、ログインユーザーを請求先とする請求書の一覧を表示する画面である。当該請求書は、ステップST52で受信された請求書応答に含まれる請求書IDで特定される請求書である。一覧画面は、一覧として表示された請求書を選択することが可能となっている。
【0155】
ステップST54においてプロセッサー210は、請求書の一覧から請求書を選択する操作が行われるのを待ち受ける。プロセッサー210は、請求書を選択する操作が行われるが行われたならば、ステップST54においてYesと判定してステップST55へと進む。
【0156】
ステップST55においてプロセッサー210は、請求書画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー210は、生成したこの画像を表示するように表示デバイス270に対して指示する。表示の指示を受けて表示デバイス270は、請求書画面を表示する。
【0157】
請求書画面は、一覧画面において選択された請求書を表示する画面である。請求書画面は、例えば、
図8の管理画面SC2中の領域AR11と同様の内容を表示する領域、及び管理画面SC2中の領域AR2と同様の内容を表示する領域を含む。ただし、請求書画面は、管理画面SC2とは異なり、荷主ユーザーは見ることができないコメントを含まない。また、請求書画面は、請求先承認ボタン及び出力ボタンを含む。
【0158】
請求先承認ボタンは、請求書画面に表示された請求書を、当該請求書の請求先が承認する場合に操作するためのボタンである。
請求書画面の出力ボタンは、管理画面SC2の出力ボタンB3と同様に、対象請求書を紙に印刷された印刷物又はデータとして出力するように請求システム1に指示する場合に操作するためのボタンである。
【0159】
以上より、プロセッサー110は、表示デバイス270と協働して、ステップST55の処理を行うことで請求書情報及び案件情報を表示する表示部の一例として機能する。
【0160】
ステップST56においてプロセッサー210は、請求書を承認する操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー210は、請求先承認ボタンを操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー210は、請求書を承認する操作が行われないならば、ステップST56においてNoと判定してステップST57へと進む。
【0161】
ステップST57においてプロセッサー210は、請求書を出力するように指示する操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー210は、出力ボタンを操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー210は、請求書を出力するように指示する操作が行われないならば、ステップST57においてNoと判定してステップST56へと戻る。かくして、プロセッサー210は、請求書を承認する操作が行われるか、請求書を出力するように指示する操作が行われるまでステップST56及びステップST57を繰り返す待受状態となる。
【0162】
プロセッサー210は、ステップST56及びステップST57を繰り返す待受状態にあるときに請求書を承認する操作が行われたならば、ステップST56においてYesと判定してステップST58へと進む。
【0163】
ステップST58においてプロセッサー210は、請求先承認情報を生成する。請求先承認情報は、請求書画面に表示されている請求書の請求書IDを含む。請求先承認情報は、当該請求書の請求先が当該請求書を承認することを示す情報である。プロセッサー210は、請求先承認情報を生成した後、当該請求先承認情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該請求先承認情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該請求先承認情報は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。プロセッサー210は、ステップST58の処理の後、ステップST56へと戻る。
【0164】
一方、サーバー装置100のプロセッサー110は、
図2のステップST11~ステップST17を繰り返す待受状態にあるときに請求先承認情報が受信されたならば、ステップST17においてYesと判定してステップST29へと進む。なお、請求先承認情報は、承認情報の一種である。
【0165】
ステップST29においてプロセッサー110は、ステップST17で受信された承認情報に基づき請求書DB143を更新する。プロセッサー110は、ステップST17で受信された請求情報が請求先承認情報であるならば、当該請求先承認情報に基づき請求書DB143を更新する。すなわち、プロセッサー110は、当該請求先承認情報に含まれる請求書IDに関連付けられた請求書情報について、請求先承認変数の値を、承認済みを示す値にする。これにより、プロセッサー110は、請求書が請求先によって承認済みであることがわかるようにする。プロセッサー110は、ステップST29の処理の後、ステップST11へと戻る。
【0166】
また、端末装置200のプロセッサー210は、
図4のステップST56及びステップST57を繰り返す待受状態にあるときに請求書を出力するように指示する操作が行われたならば、ステップST57においてYesと判定してステップST59へと進む。
【0167】
ステップST59においてプロセッサー210は、ステップST46と同様にして、請求書画面に表示されている請求書を出力する。プロセッサー210は、ステップST59の処理の後、ステップST56へと戻る。
【0168】
以上より、プロセッサー210は、ステップST59の処理を行うことで、出力部の一例として機能する。
【0169】
実施形態の請求システム1によれば、サーバー装置100は、端末装置200からの要求に応じて請求書について、請求書情報及び当該請求書の請求の対象である案件の案件情報を送信する。これにより、運送ユーザーの各アカウント及び荷主ユーザーの各アカウントは、端末装置200を用いて請求書及び各案件についての情報を取得して閲覧することができる。また、このように請求書及び案件についての情報をオンラインで扱うことができるので、実施形態の請求システム1は、従来よりも運送会社が荷主に対して行う請求にかかる手間を軽減することができる。また、実施形態の請求システム1は、従来よりも、荷主の運送会社から請求を受ける際の手間を軽減する。
【0170】
また、実施形態の請求システム1は、端末装置200から各案件についてコメントを入力することができる。これにより、運送ユーザーの各アカウント及び荷主ユーザーの各アカウントは、コメントのやり取りが可能である。このコメントを用いて、請求書の確認及び承認なども可能である。
【0171】
また、実施形態の請求システム1によれば、サーバー装置100は、請求元のユーザーが作成した請求書についての情報を記憶する。そして、サーバー装置100は、当該請求書の請求先のユーザーによる要求に応じて当該請求書についての情報を送信する。これにより、請求元と請求先とがオンラインで請求書を共有することが可能となる。したがって、請求元と請求先は、オンラインによる対価の突合せ作業が可能となる。
【0172】
また、実施形態の請求システム1は、主ユーザーが有するサブユーザーの使用する端末装置200のそれぞれが
図3及び
図4の処理を実行する。したがって、主ユーザーが同じである複数のサブユーザーが同じ表示内容の管理画面SC2を表示することができる。これにより、社内で請求書の共有などが可能である。
【0173】
また、実施形態の請求システム1によれば、端末装置200は、請求書を印刷物又はデータとして出力が可能である。また、出力するデータ形式がCSVなどの、既存の請求用のソフトウェアが読み込み可能な形式であるならば、既存の請求用のソフトウェアで当該データの使用が可能である。
【0174】
また、実施形態の請求システム1によれば、請求書を作成するための画面である管理画面SC2は、ユーザーによって指定された案件条件に合致する案件である合致案件を表示する。したがって、実施形態の請求システム1は、案件を全て表示するよりも請求書の作成がしやすい。
【0175】
また、実施形態の請求システム1によれば、案件条件として案件を担当した営業所を指定することが可能である。これにより、実施形態の請求システム1は、営業所ごとの請求書の作成が容易である。
【0176】
また、実施形態の請求システム1は、請求元による請求書の承認を受けて、当該請求書が請求元によって承認済みであることを記憶する。また、実施形態の請求システム1は、請求先による当該請求書の承認を受けて、当該請求書が請求先によって承認済みであることを記憶する。このように、実施形態の請求システム1は、オンラインで請求元と請求先双方による、対価の突合せ作業、確定作業、及び請求書の承認が可能である。
【0177】
また、実施形態の請求システム1は、請求先によって請求書が承認済みである場合に、請求元が請求書を承認可能である。これにより、実施形態の請求システム1は、請求先と請求元の双方が承認した請求書を出力可能である。
【0178】
また、実施形態の請求システム1は、各案件について実時間情報を記憶する。請求システム1が各案件についての実時間情報を記憶しておくことにより、荷役料の算出がしやすくなる。
【0179】
また、実施形態の請求システム1によれば、サーバー装置100は、実時間情報を用いて荷役料を算出する。これにより、荷役料の算出の手間が不要となる。
【0180】
また、以上のように、実施形態の請求システム1は、物流取引業務のデジタル化及びデジタル化の効率化が可能である。
【0181】
上記の実施形態は、以下のような変形も可能である。
上記の実施形態では、請求書画面において請求先承認ボタンを押すなどして請求書の承認が可能である。しかしながら、実施形態の請求システム1は、請求書が請求の対象とする案件それぞれについて請求の承認が可能であっても良い。この場合、請求書画面は、案件ごとに案件承認ボタンを含む。また、この場合、請求書画面は、請求先承認ボタンを含まなくても良い。案件承認ボタンが操作された場合、プロセッサー210は、案件承認情報を生成する。案件承認情報は、案件を承認することを示す情報である。案件承認情報は、どの案件が承認されたかを示す承認指定情報、及び請求書画面に表示されている請求書の請求書IDを含む。プロセッサー210は、案件承認情報を生成した後、当該案件承認情報をサーバー装置100に送信するように通信インターフェース250に対して指示する。この送信の指示を受けて通信インターフェース250は、当該案件承認情報をサーバー装置100に送信する。送信された当該案件承認情報は、サーバー装置100の通信インターフェース150によって受信される。サーバー装置100のプロセッサー110は、例えば、当該案件承認情報が受信されたことに応じて、当該案件承認情報に基づき、請求書DB143を更新する。すなわち、プロセッサー110は、当該案件承認情報に含まれる承認指定情報の示す案件が承認されたことを、当該案件承認情報に含まれる請求書IDに関連付けられた請求書情報として案件DB143に記憶する。なお、案件DB143は、請求書情報として、請求の対象とする各案件について承認されているか否かを示す情報を含む。また、プロセッサー210は、請求の対象とする案件全てについて承認された状態である場合には、当該承認情報に含まれる請求書IDに関連付けられた請求書情報について、請求先承認変数の値を、承認済みを示す値にしても良い。すなわち、プロセッサー210は、請求書が請求の対象とする案件全てについて承認された場合に、請求先請求ボタンが操作された場合と同様の動作を行っても良い。請求書画面が請求先承認ボタンを含まない場合には、請求書が請求の対象とする案件全てについて案件請求ボタンを操作することで、請求書の承認が可能である。
【0182】
上記の実施形態では、端末装置200は、ログインIDを記憶する。しかしながら、端末装置200は、ログインIDを記憶せずに、ログインに使用したサブユーザーID(以下「サブログインID」という。)を記憶しても良い。この場合、端末装置200は、ログインIDに代えてサブログインIDをサーバー装置100に送信する。サーバー装置100は、ユーザーDB141を参照することで、主ユーザーのユーザーID、すなわちログインIDを特定する。サーバー装置100は、特定した当該ログインIDを用いて上記の実施形態と同様に処理を行う。
【0183】
上記の実施形態では、端末装置200の操作者が荷役料を決定する。しかしながら、請求システム1が荷役料を決定しても良い。例えば、サーバー装置100のプロセッサー110は、
図6のステップST72の処理の後、ステップST72で実時間情報に書き込んだ荷待ち荷役合計時間を用いて、式(1)~(5)により荷役料を算出する。ただし、プロセッサー110は、当該実時間情報に積み先での荷待ち荷役合計時間及び降し先での荷待ち荷役合計時間の両方が含まれる場合に、荷役料を算出する。プロセッサー110は、算出した荷役料を、ステップST72で更新した実時間情報が含まれる案件情報に追加する。プロセッサー110は、荷役料を算出することで、荷待ちにかかった時間、荷役にかかった時間、及び荷待ちにかかった時間と荷役にかかった時間の合計時間の少なくともいずれかを用いて前記荷役料を算出する算出部の一例として機能する。
【0184】
上記の実施形態では、積み先入力画面は、積み先での待機開始日時、積込開始日時及び積込終了日時を入力する入力欄を含む。しかしながら、積み先入力画面は、積み先での待機時間、及び積み先での荷役作業時間を入力する入力欄を含んでも良い。この場合、入力時間情報は、積み先での待機時間、及び積み先での荷役作業時間を含む。サーバー装置110のプロセッサー110は、ステップST72において、積み先での待機時間及び積み先での荷役作業時間を算出することに代えて、当該入力時間情報に含まれる積み先での待機時間及び積み先での荷役作業時間を用いる。また、プロセッサー110は、積み先での待機時間と積み先での荷役作業時間を合計することで積み先での荷待ち荷役合計時間を算出する。
【0185】
上記の実施形態では、荷役料の算出には積み先の荷待ち荷役合計時間及び降し先の荷待ち荷役合計時間を用いる。しかしながら、プロセッサー110は、積み先の荷待ち荷役合計時間に代えて積み先の待機時間又は積み先の荷役作業時間を用いても良い。プロセッサー110は、降し先の荷待ち荷役合計時間に代えて降し先の待機時間又は降し先の荷役作業時間を用いても良い。
【0186】
上記の実施形態では、降し先入力画面は、降し先での待機開始日時、積降開始日時及び積降終了日時を入力する入力欄を含む。しかしながら、降し先入力画面は、降し先での待機時間、及び降し先での荷役作業時間を入力する入力欄を含んでも良い。この場合、入力時間情報は、降し先での待機時間、及び降し先での荷役作業時間を含む。サーバー装置110のプロセッサー110は、ステップST72において、降し先での待機時間及び降し先での荷役作業時間を算出することに代えて、当該入力時間情報に含まれる降し先での待機時間及び降し先での荷役作業時間を用いる。また、プロセッサー110は、降し先での待機時間と降し先での荷役作業時間を合計することで降し先での荷待ち荷役合計時間を算出する。
【0187】
上記の実施形態における案件は、荷物を貨物自動車で輸送する。しかしながら、実施形態の案件は、貨物自動車以外の移動体を用いて荷物を輸送するものであっても良い。
【0188】
上記の実施形態では、ユーザーは、運送会社及び荷主である。そして、案件は、荷物を輸送する案件である。しかしながら、実施形態の請求システムは、運送会社及び荷主以外のユーザー並びに荷物を輸送する案件以外の案件に対応したものであっても良い。
【0189】
上記の実施形態においてサーバー装置100が実行する処理の一部を端末装置200又は端末装置300が実行しても良い。上記の実施形態において端末装置200又は端末装置300が実行する処理の一部をサーバー装置100が実行しても良い。
【0190】
プロセッサー110及びプロセッサー210は、上記実施形態においてプログラムによって実現する処理の一部又は全部を、回路のハードウェア構成によって実現するものであっても良い。
【0191】
実施形態の処理を実現するプログラムは、例えば装置内の非一時的な記憶媒体に記憶された状態で譲渡される。しかしながら、当該装置は、当該プログラムが記憶されない状態で譲渡されても良い。そして、当該プログラムが別途に譲渡され、当該装置へと書き込まれても良い。このときのプログラムの譲渡は、例えば、リムーバブルで非一時的な記憶媒体に記録して、あるいはインターネット又はLANなどのネットワークを介したダウンロードによって実現できる。
【0192】
以上、本発明の実施形態を説明したが、例として示したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。本発明の実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施可能である。
【符号の説明】
【0193】
1 請求システム
100 サーバー装置
110,210 プロセッサー
120,220 ROM
130,230 RAM
140,240 補助記憶装置
141 ユーザーDB
142 案件DB
143 請求書DB
150,250 通信インターフェース
160,290 バス
200,300 端末装置
260 入力デバイス
270 表示デバイス
280 印刷デバイス