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特開2024-123052入場管理システム、アクセス制御装置、アクセス制御方法及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123052
(43)【公開日】2024-09-10
(54)【発明の名称】入場管理システム、アクセス制御装置、アクセス制御方法及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G07C 9/37 20200101AFI20240903BHJP
   G06F 21/32 20130101ALI20240903BHJP
   G07C 9/25 20200101ALI20240903BHJP
   G07C 9/27 20200101ALI20240903BHJP
   G07C 9/29 20200101ALI20240903BHJP
【FI】
G07C9/37
G06F21/32
G07C9/25
G07C9/27
G07C9/29
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024093483
(22)【出願日】2024-06-10
(62)【分割の表示】P 2022572835の分割
【原出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【弁理士】
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【弁理士】
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】田口 晶洋
(57)【要約】      (修正有)
【課題】管理対象エリアに対する一のユーザの入場が許可されなかった場合に、判定の結果に関する判定結果情報を、他のユーザに知られることなく一のユーザに通知可能な入場管理システム、アクセス制御装置、アクセス制御方法及び記録媒体を提供する。
【解決手段】入場管理システムSYSは、ユーザが保有し、且つ、ユーザに情報を通知可能なユーザ端末(ヒアラブル端末)と、アクセス制御装置3と、を備える。アクセス制御装置は、ユーザの生体情報を取得する取得部311と、生体情報に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザの入場を許可するか否かを判定する判定部312と、管理対象エリアに対するユーザの入場を許可しないと判定された場合に、判定結果情報をユーザ端末に出力する制御部313と、を含む。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するための入場管理システムであって、
前記入場管理システムは、
前記ユーザが保有し且つ前記ユーザに情報を通知可能なユーザ端末と、
アクセス制御装置と
を備え、
前記アクセス制御装置は、
前記ユーザの生体情報を取得する取得手段と、
前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可するか否かを判定する判定手段と、
前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可しないと判定された場合に、前記判定の結果に関する判定結果情報を前記ユーザ端末に出力する出力手段と
を備え、
前記ユーザ端末は、受信した前記判定結果情報を前記ユーザに通知する通知手段を備える
入場管理システム。
【請求項2】
前記取得手段は更に、前記ユーザが前記管理対象エリアに入場した後に、前記生体情報を取得し、
前記判定手段は更に、前記ユーザが前記管理対象エリアに入場した後に、前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアにおける前記ユーザの滞在を許可するか否かを判定し、
前記出力手段は、前記管理対象エリアにおける前記ユーザの滞在を許可しないと判定された場合に、前記管理対象エリアにおける前記ユーザの滞在を許可しなかったという判定結果に関する情報を、前記判定結果情報として、前記ユーザ端末に出力する
請求項1に記載の入場管理システム。
【請求項3】
前記出力手段は、前記管理対象エリアにおける前記ユーザの滞在を許可しないと判定された場合に、前記ユーザが前記管理対象エリアから退避するために通過するべき待避経路に関する経路情報を前記ユーザ端末に出力し、
前記ユーザ端末の前記通知手段は、受信した前記経路情報を前記ユーザに通知する
請求項2に記載の入場管理システム。
【請求項4】
前記待避経路は、前記管理対象エリア内において、他の部分エリアと比較して、滞在している他のユーザの数が少ない少なくとも一つの部分エリアを通過する経路を含む
請求項3に記載の入場管理システム。
【請求項5】
前記出力手段は、前記判定結果情報に加えて、前記管理対象エリアへの入場が拒否された前記ユーザがとることが推奨される行動に関する行動情報を前記ユーザ端末に出力し、
前記ユーザ端末の前記通知手段は、受信した前記行動情報を前記ユーザに通知する
請求項1から4のいずれか一項に記載の入場管理システム。
【請求項6】
管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するためのアクセス制御装置であって、
前記ユーザの生体情報を取得する取得手段と、
前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可するか否かを判定する判定手段と、
前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可しないと判定された場合に、前記判定の結果に関する判定結果情報を、前記ユーザが保有し且つ前記ユーザに情報を通知可能なユーザ端末に出力する出力手段と
を備えるアクセス制御装置。
【請求項7】
管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するためのアクセス制御方法であって、
前記ユーザの生体情報を取得し、
前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可するか否かを判定し、
前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可しないと判定された場合に、前記判定の結果に関する判定結果情報を、前記ユーザが保有し且つ前記ユーザに情報を通知可能なユーザ端末に出力する
アクセス制御方法。
【請求項8】
管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するための制御アクセス方法であって、
前記ユーザの生体情報を取得し、
前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可するか否かを判定し、
前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可しないと判定された場合に、前記判定の結果に関する判定結果情報を、前記ユーザが保有し且つ前記ユーザに情報を通知可能なユーザ端末に出力する
アクセス制御方法を実行するようにコンピュータを制御するコンピュータプログラムが記録された記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するための入場管理システム、アクセス制御装置、アクセス制御方法及び記録媒体の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するための入場管理システムが知られている。例えば、特許文献1には、入場管理システムの一例として、ユーザが装着する生体情報測定装置(例えば、ウェアラブルデバイス)により検出したユーザの生体情報を取得し、取得した生体情報に基づいて、自動ドア、入場ゲート又はスマートロックを備える部屋等の管理空間に対するユーザの入場を許可するか否かを判定する許可制御システムが記載されている。特に、特許文献1に記載された許可制御システムは、生体情報として、所定のウイルスや病気の羅患が判定可能な生体情報(例えば、体温)を取得している。この場合、特許文献1に記載された許可制御システムは、生体情報として取得された体温が基準体温(例えば、39度)以上であれば、ユーザが所定の病気等に罹患しているとみなし、管理空間に対するユーザの入場を許可しないと判定している。
その他、この開示に関連する先行技術文献として、特許文献2から6があげられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6727684号
【特許文献2】特開2011-067371号公報
【特許文献3】特開2013-128572号公報
【特許文献4】特開2013-236812号公報
【特許文献5】特開2018-000278号公報
【特許文献6】特開2019-106567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
管理対象エリアに対するユーザの入場が許可されなかった場合には、ユーザに対して、管理対象エリアに対する入場が許可されなかった判定結果に関する判定結果情報を通知することが、ユーザフレンドリの観点からは望ましい。
【0005】
ここで、一般的には、入場管理システムは、管理対象エリアの出入り口にユーザが近づいた場合に、ユーザの体温を取得し、取得した体温に基づいて管理対象エリアに対するユーザの入場を許可するか否かを判定することが多い。このため、入場管理システムは、管理対象エリアの出入り口の近くにいるユーザに対して、判定結果情報を通知することになる。
【0006】
しかしながら、管理対象エリアの出入り口の近くには、管理対象エリアに対する入場が許可されなかった一のユーザだけでなく、一のユーザとは異なる他のユーザも存在する可能性がある。このため、入場管理システムが判定結果情報を不用意に一のユーザに通知してしまうと、判定結果情報が意図せずに他のユーザに通知されてしまう可能性がある。例えば、入場管理システムが、管理対象エリアの出入り口に配置されたディスプレイに判定結果情報を表示することで当該判定結果情報を一のユーザに通知すると、ディスプレイに表示された判定結果情報が意図せずに他のユーザにも見られてしまう可能性がある。その結果、管理対象エリアに対する入場が拒否されたという一のユーザの個人情報が十分に保護されない可能性があるという技術的問題が生ずる。
【0007】
この開示は、上述した技術的問題を解決可能な入場管理システム、入場管理装置、入場管理方法及び記録媒体を提供することを課題とする。一例として、この開示は、管理対象エリアに対する一のユーザの入場が許可されなかった場合に、判定の結果に関する判定結果情報を、他のユーザに知られることなく一のユーザに通知可能な入場管理システム、アクセス制御装置、アクセス制御方法及び記録媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この開示の入場管理システムの一態様は、管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するための入場管理システムであって、前記入場管理システムは、前記ユーザが保有し且つ前記ユーザに情報を通知可能なユーザ端末と、アクセス制御装置とを備え、前記アクセス制御装置は、前記ユーザの生体情報を取得する取得手段と、前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可するか否かを判定する判定手段と、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可しないと判定された場合に、前記判定の結果に関する判定結果情報を前記ユーザ端末に出力する出力手段とを備え、前記ユーザ端末は、受信した前記判定結果情報を前記ユーザに通知する通知手段を備える。
【0009】
この開示のアクセス制御装置の一態様は、管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するためのアクセス制御装置であって、前記ユーザの生体情報を取得する取得手段と、前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可するか否かを判定する判定手段と、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可しないと判定された場合に、前記判定の結果に関する判定結果情報を、前記ユーザが保有し且つ前記ユーザに情報を通知可能なユーザ端末に出力する出力手段とを備える。
【0010】
この開示の入場管理方法の一態様は、管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するためのアクセス制御方法であって、前記ユーザの生体情報を取得し、前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可するか否かを判定し、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可しないと判定された場合に、前記判定の結果に関する判定結果情報を、前記ユーザが保有し且つ前記ユーザに情報を通知可能なユーザ端末に出力する。
【0011】
この開示の記録媒体の一態様は、管理対象エリアに対するユーザの入場を管理するためのアクセス制御方法であって、前記ユーザの生体情報を取得し、前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可するか否かを判定し、前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入場を許可しないと判定された場合に、前記判定の結果に関する判定結果情報を、前記ユーザが保有し且つ前記ユーザに情報を通知可能なユーザ端末に出力するアクセス制御方法を実行するようにコンピュータを制御するコンピュータプログラムが記録された記録媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本実施形態の入場管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態の管理対象エリアを示す模式図である。
図3図3は、本実施形態のヒアラブル端末の構成を示すブロック図である。
図4図4は、本実施形態の入場管理サーバの構成を示すブロック図である。
図5図5は、本実施形態のアクセス制御装置の構成を示すブロック図である。
図6図6は、本実施形態のヒアラブル端末が行う動作の流れを示すフローチャートである。
図7図7は、本実施形態の入場管理サーバが行う動作の流れを示すフローチャートである。
図8図8は、本実施形態のアクセス制御装置が行う動作の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、第1変形例の入場管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図10図10は、第1変形例のアクセス制御装置3の構成を示すブロック図である。
図11図11は、第2変形例のアクセス制御装置の構成を示すブロック図である。
図12図12は、第2変形例のヒアラブル端末が行う動作の流れを示すフローチャートである。
図13図13は、第2変形例のアクセス制御装置が行う動作の流れを示すフローチャートである。
図14図14は、第4変形例のアクセス制御装置の構成を示すブロック図である。
図15図15は、第4変形例のヒアラブル端末が行う動作の流れを示すフローチャートである。
図16図16は、第4変形例のアクセス制御装置が行う動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、入場管理システム、アクセス制御装置、アクセス制御方法及び記録媒体の実施形態について説明する。以下では、入場管理システム、アクセス制御装置、アクセス制御方法及び記録媒体の実施形態が適用された入場管理システムSYSについて説明する。
(1)入場管理システムSYSの概要
【0014】
入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTA(図2参照)に対するユーザU(図2参照)の入場を管理可能なシステムである。具体的には、入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTAに入場しようとしているユーザUの生体情報を取得し、取得した生体情報に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定可能なシステムである。
【0015】
管理対象エリアMTAは、例えば、所定の入場条件を満たすユーザUの入場が許可される一方で、所定の入場条件を満たさないユーザUの入場が制限されるエリアであってもよい。このような管理対象エリアMTAの一例として、特定の敷地(例えば、敷地の入り口を通過しないとユーザUが入場(つまり、進入)することができないエリア)があげられる。敷地の一例として、マンションの敷地、ホテルの敷地、オフィスビルの敷地、学校の敷地、工場の敷地、研究所の敷地、政府機関の敷地及び大使館の敷地の少なくとも一つがあげられる。この場合、入場管理システムSYSは、特定の敷地に対するユーザUの入場を管理してもよい。管理対象エリアMTAの他の一例として、特定の建物の内部のエリア(例えば、建物の出入り口を通過しないとユーザUが入場(つまり、進入)することができないエリア)があげられる。建物の一例として、マンション、ホテル、オフィスビル、学校の校舎、工場の建屋、研究所の建屋、政府機関の建物及び大使館の建屋等の少なくとも一つがあげられる。この場合、入場管理システムSYSは、特定の建物に対するユーザUの入場を管理してもよい。管理対象エリアMTAの他の一例として、建物内の特定の部屋(例えば、部屋の入り口を通過しないとユーザUが入場(つまり、進入)することができないエリア)があげられる。部屋の一例として、マンションの居室、ホテルの客室、オフィスビルのフロア、学校の教室、工場内の事務室、研究所の研究室、政府機関の執務室及び大使館の執務室等の少なくとも一つがあげられる。この場合、入場管理システムSYSは、特定の部屋に対するユーザUの入場を管理してもよい。管理対象エリアMTAの他の一例として、建物内において扉等の構造物で仕切られた特定の区画(例えば、扉等を通過しないとユーザUが入場(つまり、進入)することができない区画)があげられる。この場合、入場管理システムSYSは、建物内の特定の区画に対するユーザUの入場を管理してもよい。管理対象エリアMTAの他の一例として、屋外において柵等の構造物で仕切られたエリア(例えば、屋外で開催されるイベント会場)があげられる。この場合、入場管理システムSYSは、屋外の特定のエリアに対するユーザUの入場を管理してもよい。
【0016】
上述したように、入場管理システムSYSは、生体情報に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定可能である。このため、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されるユーザUの条件を示す上述の入場条件は、生体情報に関する入場条件を含んでいてもよい。以下の説明では、生体情報に関する入場条件を、“生体条件”と称する。例えば、生体条件は、「ユーザUが病気に罹患しているおそれがないことを生体情報が示している」という条件を含んでいてもよい。この場合、入場管理システムSYSは、生体情報に基づいて、ユーザUが病気に罹患しているおそれがあることを生体情報が示しているか否かを判定してもよい。ユーザUが病気に罹患しているおそれがないことを生体情報が示している場合には、入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可すると判定してもよい。一方で、ユーザUが病気に罹患しているおそれがあることを生体情報が示している場合には、入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないと判定してもよい。つまり、ユーザUが病気に罹患しているおそれがあることを生体情報が示している場合には、入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限する(言い換えれば、禁止する)と判定してもよい。
【0017】
本実施形態では、生体情報として、ユーザUの体温(例えば、体表温度)に関する体温情報が用いられる例について説明する。この場合、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されるユーザUの条件を示す上述の入場条件は、体温に関する入場条件を含んでいてもよい。この場合、入場管理システムSYSは、体温情報に基づいて、ユーザUが病気に罹患しているおそれがあることを体温情報が示しているか否かを判定してもよい。ユーザUが病気に罹患しているおそれがないことを体温情報が示している場合には、入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可すると判定してもよい。一方で、ユーザUが病気に罹患しているおそれがあることを体温情報が示している場合には、入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないと判定してもよい。つまり、ユーザUが病気に罹患しているおそれがあることを体温情報が示している場合には、入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限する(言い換えれば、禁止する)と判定してもよい。
以下、このような入場管理動作を行う入場管理システムSYSの構成及び動作の詳細について、順に説明する。
(2)入場管理システムSYSの構成
はじめに、本実施形態の入場管理システムSYSの構成について説明する。
(2-1)入場管理システムSYSの全体構成
【0018】
はじめに、図1を参照しながら、本実施形態の入場管理システムSYSの全体構成について説明する。図1は、本実施形態の入場管理システムSYSの全体構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、入場管理システムSYSは、「ユーザ端末」の一具体例であるヒアラブル端末1と、入場管理サーバ2と、アクセス制御装置3とを備えている。入場管理システムSYSは、単一のヒアラブル端末1を備えていてもよいし、複数のヒアラブル端末1を備えていてもよい。入場管理システムSYSは、単一のアクセス制御装置3を備えていてもよいし、複数のアクセス制御装置3を備えていてもよい。
【0020】
ヒアラブル端末1は、ユーザUが保有する端末装置(言い換えれば、情報処理装置)である。ヒアラブル端末1は、ユーザUが装着可能な装置である。特に、ヒアラブル端末1は、ユーザUの耳に装着可能な装置である。例えば、ヒアラブル端末1は、ユーザUの耳に装着可能なイヤホン(或いは、ヘッドホン)を含む装置であってもよい。このため、ヒアラブル端末1は、ウェアラブル端末と称されてもよい。
【0021】
ヒアラブル端末1は、音声を出力可能な装置である。ヒアラブル端末1がユーザUの耳に装着された状態でヒアラブル端末1が音声を出力した場合には、ヒアラブル端末1が出力した音声がユーザUによって聞き取られる。一方で、ヒアラブル端末1が出力した音声は、ヒアラブル端末1を装着していないユーザUによって聞き取られることがないことが好ましい。このため、ヒアラブル端末1は、ヒアラブル端末1を装着したユーザUが聞き取り可能である一方で、ヒアラブル端末1を装着していないユーザUが聞き取ることができない音声を出力可能な装置であってもよい。ヒアラブル端末1は、ヒアラブル端末1を装着したユーザUのみに音声を出力可能な装置であってもよい。
【0022】
ヒアラブル端末1は、ヒアラブル端末1を装着したユーザUの体温を検出(つまり、測定)可能な装置である。ヒアラブル端末1が検出したユーザUの体温に関する体温情報(例えば、ヒアラブル端末1が検出した体温を定量的に示す情報)は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定するために用いられる。
【0023】
入場管理サーバ2は、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されるユーザUの条件を示す上述の入場条件を設定可能な装置である。入場管理サーバ2は、設定した入場条件を、アクセス制御装置3に対して送信(言い換えれば、配信)する。更に、入場管理サーバ2は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かの判定結果の履歴に関する履歴情報を保存及び管理してもよい。
【0024】
入場管理サーバ2が入場条件をアクセス制御装置3に送信するため、入場管理サーバ2は、アクセス制御装置3と通信可能である。例えば、入場管理サーバ2は、通信ネットワーク4を介して、アクセス制御装置3と通信可能であってもよい。通信ネットワーク4は、有線の通信ネットワークを含んでいてもよい。通信ネットワーク4は、無線の通信ネットワークを含んでいてもよい。
【0025】
アクセス制御装置3は、入場管理サーバ2から送信される入場条件を用いて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定可能な装置である。特に、上述したように、アクセス制御装置3は、体温情報に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定可能な装置である。このため、アクセス制御装置3は、ヒアラブル端末1から、体温情報を受信する(つまり、取得する)。ヒアラブル端末1は、アクセス制御装置3に対して、体温情報を送信する。
【0026】
ヒアラブル端末1は、アクセス制御装置3に体温情報を送信する。このため、ヒアラブル端末1は、アクセス制御装置3と通信可能である。ヒアラブル端末1は、典型的には、無線の通信ネットワークを介して、アクセス制御装置3と通信可能であることが好ましい。但し、ヒアラブル端末1は、有線の通信ネットワークを含む通信ネットワークを介して、アクセス制御装置3と通信可能であってもよい。
【0027】
アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かの判定結果に関する判定結果情報を、ユーザUに対して通知する。例えば、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するとアクセス制御装置3が判定した場合には、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可したという判定結果に関する判定結果情報を、ユーザUに対して通知してもよい。例えば、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないとアクセス制御装置3が判定した場合には、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しなかったという判定結果に関する判定結果情報を、ユーザUに対して通知してもよい。
【0028】
アクセス制御装置3は、ユーザUが装着しているヒアラブル端末1を用いて、判定結果情報をユーザUに通知する。このため、判定結果情報をユーザUに通知するためにアクセス制御装置3が行う動作は、判定結果情報をヒアラブル端末1に出力する動作となる。この場合、ユーザUが装着しているヒアラブル端末1は、アクセス制御装置3が出力し且つヒアラブル端末1が受信した判定結果情報をユーザUに通知する。つまり、アクセス制御装置3は、判定結果情報をユーザUに直接的に通知することに代えて、判定結果情報をヒアラブル端末1を用いてユーザUに間接的に通知する。上述したように、ヒアラブル端末1は、音声を出力可能である。このため、ヒアラブル端末1は、音声を用いて判定結果情報をユーザUに通知する。
【0029】
アクセス制御装置3は、図2に示すように、管理対象エリアMTA又は管理対象エリアMTAの近傍に配置される装置(例えば、後に図5を参照しながら説明するゲート機構31)を備えていてもよい。例えば、管理対象エリアMTAにユーザUが入場可能な出入り口が設けられる場合には、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAの出入り口に配置される装置を備えていてもよい。
【0030】
アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能な装置(例えば、後に図5を参照しながら説明するゲート機構31)を備えていてもよい。管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能な装置が、管理対象エリアMTA又は管理対象エリアMTAの近傍に配置されていてもよい。管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能な装置が、管理対象エリアMTAの出入り口に配置されていてもよい。例えば、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対する入場がアクセス制御装置3によって許可されていないユーザUの入場を制限可能であってもよい。例えば、アクセス制御装置3が扉(つまり、ゲート機構31の一具体例)を備える場合には、アクセス制御装置3は、扉の状態を閉状態のまま維持することで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能であってもよい。一方で、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対する入場がアクセス制御装置3によって許可されているユーザUの入場を制限しなくてもよい。例えば、アクセス制御装置3が扉を備える場合には、アクセス制御装置3は、扉の状態を閉状態から開状態に切り替えることで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可してもよい。このため、アクセス制御装置3の状態(特に、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能な装置の状態)は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能な制限状態と、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限しない非制限状態との間で切り替わってもよい。アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かの判定結果に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能な装置の状態を制限状態と非制限状態との間で切り替えてもよい。

(2-2)ヒアラブル端末1の構成
【0031】
続いて、図3を参照しながら、本実施形態のヒアラブル端末1の構成について説明する。図3は、本実施形態のヒアラブル端末1の構成を示すブロック図である。
【0032】
図3に示すように、ヒアラブル端末1は、体温センサ11と、演算装置12と、記憶装置13と、通信装置14と、スピーカ15とを備えている。体温センサ11と、演算装置12と、記憶装置13と、通信装置14と、スピーカ15とは、データバス16を介して接続されていてもよい。
【0033】
体温センサ11は、ヒアラブル端末1を装着したユーザUの体温を検出可能な検出装置である。体温センサ11は、ユーザUに接触することでユーザUの体温を検出可能な検出装置(例えば、サーミスタ式の体温センサ)であってもよい。体温センサ11は、ユーザUに接触することなくユーザUの体温を検出可能な検出装置(例えば、赤外線式の体温センサ(例えば、サーマルカメラ又はサーモグラフィカメラを用いた体温センサ))であってもよい。
【0034】
演算装置12は、例えば、CPU(Central Proecssing Unit)を含む。演算装置12は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置12は、記憶装置13が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置12は、コンピュータで読み取り可能であって且つ一時的でない記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置12は、通信装置14(或いは、その他の通信装置)を介して、ヒアラブル端末1の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置12は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置12内には、ヒアラブル端末1が行うべき動作(例えば、上述したように、体温情報をアクセス制御装置3に送信し且つ判定結果情報をユーザUに通知する動作)を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置12は、ヒアラブル端末1が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0035】
図3には、演算装置12内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。図3に示すように、演算装置12内には、通信制御部121と、通知制御部122とが実現される。通信制御部121は、体温センサ11が検出したユーザUの体温に関する体温情報を、通信装置14を用いてアクセス制御装置3に送信する。また、通信制御部121は、アクセス制御装置3の判定結果(つまり、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かの判定結果)に関する判定結果情報を、通信装置14を用いてアクセス制御装置3から受信(つまり、取得)する。通知制御部122は、通信制御部121が受信した判定結果情報をユーザUに通知するように、スピーカ15を制御する。
【0036】
記憶装置13は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置13は、演算装置12が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置13は、演算装置12がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置12が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置13は、ヒアラブル端末1が長期的に保存するデータを記憶してもよい。尚、記憶装置13は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置13は、一時的でない記録媒体を含んでいてもよい。
【0037】
通信装置14は、アクセス制御装置3と通信可能である。通信装置14は、アクセス制御装置3と通信可能である。通信装置14は、典型的には、無線の通信ネットワークを介して、アクセス制御装置3と通信可能である。但し、通信装置14は、有線の通信ネットワークを含む通信ネットワークを介して、アクセス制御装置3と通信可能であってもよい。アクセス制御装置3が入場管理サーバ2と通信可能であるため、通信装置14は、アクセス制御装置3を介して、入場管理サーバ2と通信可能であってもよい。本実施形態では、通信装置14は、通信制御部121の制御下で、アクセス制御装置3に体温情報を送信する。また、通信装置14は、通信制御部121の制御下で、アクセス制御装置3から判定結果情報を受信(つまり、取得)する。
【0038】
スピーカ15は、音声を出力可能な音声出力装置である。つまり、スピーカ15は、音声を用いて情報を出力可能な音声出力装置である。本実施形態では、スピーカ15は、通知制御部122の制御下で、音声を用いて判定結果情報を出力する。その結果、ヒアラブル端末1を装着したユーザUは、ユーザの耳に装着されたイヤホン(或いは、ヘッドホン)の一部を構成するスピーカ15を介して、判定結果情報を聴覚で認識することができる。
(2-3)入場管理サーバ2の構成
【0039】
続いて、図4を参照しながら、本実施形態の入場管理サーバ2の構成について説明する。図4は、本実施形態の入場管理サーバ2の構成を示すブロック図である。
【0040】
図4に示すように、入場管理サーバ2は、演算装置21と、記憶装置22と、通信装置23とを備えている。更に、入場管理サーバ2は、入力装置24と、出力装置25とを備えていてもよい。但し、入場管理サーバ2は、入力装置24及び出力装置25のうちの少なくとも一つを備えていなくてもよい。演算装置21と、記憶装置22と、通信装置23と、入力装置24と、出力装置25とは、データバス26を介して接続されていてもよい。
【0041】
演算装置21は、例えば、CPUを含む。演算装置21は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置21は、記憶装置22が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置21は、コンピュータで読み取り可能であって且つ一時的でない記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置21は、通信装置23(或いは、その他の通信装置)を介して、入場管理サーバ2の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置21は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置21内には、入場管理サーバ2が行うべき動作(例えば、上述したように、入場条件を設定し、入場条件を配信し、履歴情報を管理する動作)を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置21は、入場管理サーバ2が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0042】
図4には、演算装置21内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。図4に示すように、演算装置21内には、条件設定部211と、条件配信部212と、履歴管理部213とが実現される。条件設定部211は、入場条件を設定する。条件配信部212は、条件設定部211が設定した入場条件をアクセス制御装置3に送信(配信)する。履歴管理部213は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かの判定結果の履歴に関する履歴情報を保存及び管理する。
【0043】
記憶装置22は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置22は、演算装置21が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置22は、演算装置21がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置21が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置22は、入場管理サーバ2が長期的に保存するデータを記憶してもよい。尚、記憶装置22は、RAM、ROM、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置22は、一時的でない記録媒体を含んでいてもよい。
【0044】
通信装置23は、通信ネットワーク4(図1参照)を介して、アクセス制御装置3と通信可能である。更に、アクセス制御装置3がヒアラブル端末1と通信可能であるため、通信装置23は、アクセス制御装置3を介して、ヒアラブル端末1と通信可能であってもよい。本実施形態では、情報取得部321通信装置23は、条件配信部212の制御下で、アクセス制御装置3に入場条件を送信する。
【0045】
入力装置24は、入場管理サーバ2の外部からの入場管理サーバ2に対する情報の入力を受け付ける装置である。例えば、入力装置24は、入場管理サーバ2のオペレータが操作可能な操作装置(例えば、キーボード、マウス及びタッチパネルのうちの少なくとも一つ)を含んでいてもよい。例えば、入力装置24は、入場管理サーバ2に対して外付け可能な記録媒体にデータとして記録されている情報を読み取り可能な読取装置を含んでいてもよい。
【0046】
出力装置25は、入場管理サーバ2の外部に対して情報を出力する装置である。例えば、出力装置25は、情報を画像として出力してもよい。つまり、出力装置25は、出力したい情報を示す画像を表示可能な表示装置(いわゆる、ディスプレイ)を含んでいてもよい。例えば、出力装置25は、情報を音声として出力してもよい。つまり、出力装置25は、音声を出力可能な音声装置(いわゆる、スピーカ)を含んでいてもよい。例えば、出力装置25は、紙面に情報を出力してもよい。つまり、出力装置25は、紙面に所望の情報を印刷可能な印刷装置(いわゆる、プリンタ)を含んでいてもよい。
(2-4)アクセス制御装置3の構成
【0047】
続いて、図5を参照しながら、本実施形態のアクセス制御装置3の構成について説明する。図5は、本実施形態のアクセス制御装置3の構成を示すブロック図である。
【0048】
図5に示すように、アクセス制御装置3は、ゲート機構31と、演算装置32と、記憶装置33と、サーバ通信装置34と、端末通信装置35とを備えている。ゲート機構31と、演算装置32と、記憶装置33と、サーバ通信装置34と、端末通信装置35とは、データバス36を介して接続されていてもよい。尚、サーバ通信装置34と端末通信装置35とは、一つの通信装置として一体化されていてもよい。
【0049】
ゲート機構31は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能な装置である。例えば、ゲート機構31は、管理対象エリアMTAに対する入場がアクセス制御装置3によって許可されていないユーザUの入場を制限可能であってもよい。一方で、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対する入場がアクセス制御装置3によって許可されているユーザUの入場を制限しなくてもよい。
【0050】
ゲート機構31の一例として、管理対象エリアMTAの出入り口に配置された自動ドアがあげられる。自動ドアは、例えば、管理対象エリアMTAと管理対象エリアMTAの外部のエリアとを隔てる扉と、扉の状態を開状態と閉状態との間で切り替えるように扉を動かすモータ等を備えていてもよい。この場合、アクセス制御装置3は、扉の状態を閉状態のまま維持することで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能であってもよい。アクセス制御装置3は、扉の状態を閉状態から開状態に切り替えることで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可してもよい。
【0051】
ゲート機構31の一例として、管理対象エリアMTAの出入り口に配置された自動ゲート装置があげられる。自動ゲート装置は、例えば、管理対象エリアMTAと管理対象エリアMTAの外部のエリアとの間におけるユーザの通過を遮ることが可能な遮断バー(例えば、棒状の部材)と、遮断バーの状態を、遮断バーがユーザの通過を遮る遮断状態と遮断バーがユーザの通過を遮ぎらない開放状態との間で切り替えるように遮断バーを動かすモータ等を備えていてもよい。この場合、アクセス制御装置3は、遮断バーの状態を遮断状態のまま維持することで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能であってもよい。アクセス制御装置3は、遮断バーの状態を遮断状態から解放状態に切り替えることで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可してもよい。
【0052】
ゲート機構31の一例として、管理対象エリアMTAの出入り口に配置されたスマートロック機構を備える扉があげられる。スマートロックは、電子的な制御信号に基づいて開錠可能な鍵である。この場合、アクセス制御装置3は、スマートロックの状態を閉錠状態のまま維持することで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限可能であってもよい。アクセス制御装置3は、スマートロックの状態を閉錠状態から開錠状態に切り替えることで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可してもよい。
【0053】
アクセス制御装置3は、単一のゲート機構31を備えていてもよい。つまり、アクセス制御装置3は、単一のゲート機構31の状態を制御してもよい。或いは、アクセス制御装置3は、複数のゲート機構31を備えていてもよい。つまり、アクセス制御装置3は、複数のゲート機構31の状態を並行して制御してもよい。
【0054】
演算装置32は、例えば、CPUを含む。演算装置32は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置32は、記憶装置33が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置32は、コンピュータで読み取り可能であって且つ一時的でない記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置32は、サーバ通信装置34(或いは、その他の通信装置)を介して、アクセス制御装置3の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置32は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置32内には、アクセス制御装置3が行うべき動作(例えば、上述したように、体温情報をヒアラブル端末1から受信し、体温情報に基づいて管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定し、判定結果情報をヒアラブル端末1に送信する動作)を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置32は、アクセス制御装置3が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0055】
図5には、演算装置32内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。図5に示すように、演算装置32内には、「取得手段」の一具体例である情報取得部321と、「判定手段」の一具体例である判定部322と、「出力手段」の一具体例である通知制御部323と、ゲート制御部324とが実現される。情報取得部321は、端末通信装置35を用いて、ヒアラブル端末1から体温情報を受信(つまり、取得)する。判定部322は、情報取得部321が受信した体温情報に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定する。通知制御部323は、判定部322の判定結果(つまり、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かの判定結果)に関する判定結果情報を、端末通信装置35を用いてヒアラブル端末1に送信する。ゲート制御部324は、判定部322の判定結果に基づいて、ゲート機構31を制御する。つまり、ゲート制御部324は、ゲート機構31の状態を、ゲート機構31が管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限する制限状態と、ゲート機構31が管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可する(つまり、制限しない)非制限状態との間で切り替える。
【0056】
記憶装置33は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置33は、演算装置32が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置33は、演算装置32がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置32が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置33は、アクセス制御装置3が長期的に保存するデータを記憶してもよい。尚、記憶装置33は、RAM、ROM、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置33は、一時的でない記録媒体を含んでいてもよい。
【0057】
サーバ通信装置34は、通信ネットワーク4(図1参照)を介して、入場管理サーバ2と通信可能である。本実施形態では、サーバ通信装置34は、通信制御部321の制御下で、ヒアラブル端末1が送信した体温情報を入場管理サーバ2に送信する。また、サーバ通信装置34は、通信制御部321の制御下で、入場管理サーバ2がヒアラブル端末1に送信する判定結果情報を、入場管理サーバ2から受信(つまり、取得)する。また、サーバ通信装置34は、通信制御部321の制御下で、入場管理サーバ2からゲート制御信号を受信(つまり、取得)する。通信装置23は、情報取得部321の制御下で、アクセス制御装置3を介してヒアラブル端末1から体温情報を受信(つまり、取得)する。また、通信装置23は、通知制御部323の制御下で、アクセス制御装置3を介してヒアラブル端末1に判定結果情報を送信する。また、通信装置23は、ゲート制御部214の制御下で、アクセス制御装置3にゲート制御信号を送信する。
【0058】
端末通信装置35は、ヒアラブル端末1と通信可能である。本実施形態では、端末通信装置35は、情報取得部321の制御下で、ヒアラブル端末1が送信した体温情報を受信(つまり、取得)する。また、端末通信装置35は、通知制御部323の制御下で、判定結果情報を、ヒアラブル端末1に送信する。
【0059】
端末通信装置35は、ゲート機構31と共にゲート機構31又はその近傍に配置されていてもよい。典型的には、端末通信装置35とゲート機構31とが1対1で対応するように、端末通信装置35は、ゲート機構31と共にゲート機構31又はその近傍に配置されていてもよい。この場合、端末通信装置35は、端末通信装置35に対応するゲート機構31を介して管理対象エリアMTAに入場しようとしているユーザUが保有するユーザ端末1から、体温情報を受信してもよい。端末通信装置35は、端末通信装置35に対応するゲート機構31を介して管理対象エリアMTAに入場しようとしているユーザUが保有するユーザ端末1に、当該ユーザUの管理対象エリアMTAに対する入場を許可するか否かの判定結果に関する判定結果情報を送信してもよい。
【0060】
端末通信装置35は、ゲート検出信号を送信(言い換えれば、出力)してもよい。ゲート検出信号は、例えば、端末通信装置35に対応するゲート機構31から一定距離以内に位置するヒアラブル端末1が受信可能な(言い換えれば、検出可能な)信号である。一方で、ゲート検出信号は、例えば、端末通信装置35に対応するゲート機構31から一定距離以上離れたヒアラブル端末1が受信できない(言い換えれば、検出できない)信号である。このようなゲート検出信号が送信されると、ヒアラブル端末1は、ゲート検出信号を受信したことをトリガに、ヒアラブル端末1がゲート機構31の近傍に位置していると認識することができる。つまり、ヒアラブル端末1は、ゲート検出信号を受信したことをトリガに、ヒアラブル端末1を保有するユーザUがゲート機構31の近傍に位置していると認識することができる。
(3)入場管理システムSYSの動作
【0061】
続いて、入場管理システムSYSが行う動作について説明する。以下では、入場管理システムSYSが行う動作として、ヒアラブル端末1が行う動作と、入場管理サーバ2が行う動作と、アクセス制御装置3が行う動作とについて順に説明する。
(3-1)ヒアラブル端末1の動作
はじめに、図6を参照しながら、ヒアラブル端末1が行う動作について説明する。図6は、ヒアラブル端末1が行う動作の流れを示すフローチャートである。
【0062】
図6に示すように、通信制御部121は、アクセス制御装置3が送信(出力)しているゲート検出信号を通信装置14が受信したか否かを判定する(ステップS11)。上述したように、ゲート検出信号は、ゲート機構31から一定距離以内に位置するヒアラブル端末1が受信可能である一方で、ゲート機構31から一定距離以上離れたヒアラブル端末1が受信できない信号である。このため、ゲート検出信号を通信装置14が受信したか否かを判定する動作は、ヒアラブル端末1がゲート機構31から一定距離以内に位置するか否かを判定する動作と実質的に等価であるとみなしてもよい。ゲート検出信号を通信装置14が受信したか否かを判定する動作は、ユーザUがゲート機構31の近傍に位置するか否かを判定する動作と実質的に等価であるとみなしてもよい。
【0063】
ステップS11の判定の結果、ゲート検出信号を通信装置14が受信していないと判定された場合には(ステップS11:No)、ユーザUがゲート機構31の近傍に位置していないと推定される。つまり、ユーザUが今から管理対象エリアMTAに入場しようとしている可能性がないと推定される。このため、入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かをまだ判定しなくてもよいと推定される。このため、この場合には、通信制御部121は、ゲート検出信号を通信装置14が受信したか否かを判定し続ける(ステップS11)。
【0064】
他方で、ステップS11の判定の結果、ゲート検出信号を通信装置14が受信したと判定された場合には(ステップS11:Yes)、ユーザUがゲート機構31の近傍に位置していると推定される。つまり、ユーザUが今から管理対象エリアMTAに入場しようとしている可能性があると推定される。このため、入場管理システムSYSは、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定することが好ましいと推定される。そこで、この場合には、体温センサ11は、ユーザUの体温を検出する(ステップS13)。但し、体温センサ11がユーザUの体温を既に検出済みである場合には(ステップS12:Yes)、体温センサ11は、ユーザUの体温を検出しなくてもよい。つまり、体温センサ11がユーザUの体温を既に検出済みでない場合に(ステップS12:No)、体温センサ11が、ユーザUの体温を検出してもよい。
【0065】
その後、通信制御部121は、通信装置14を用いて、ステップS12において体温センサ11が検出したユーザUの体温(或いは、体温センサ11が既に検出済みであったユーザUの体温)に関する体温情報を、アクセス制御装置3に送信する(ステップS14)。
【0066】
通信制御部121は、通信装置14を用いて、体温情報に加えて、ユーザUを識別するためのユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信する(ステップS14)。ユーザ識別情報は、ヒアラブル端末1の記憶装置13に記憶されていてもよい。この場合、通信制御部121は、記憶装置13に記憶されているユーザ識別情報を送信してもよい。
【0067】
その後、アクセス制御装置3は、ステップS14で送信された体温情報(更には、ユーザ識別情報)に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定する。尚、アクセス制御装置3の動作については、図8を参照しながら後に詳述するため、ここでの説明は省略する。
【0068】
その後、通信制御部121は、通信装置14を用いて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かの判定結果に関する判定結果情報をアクセス制御装置3から受信する(ステップS15)。
【0069】
その後、通知制御部122は、ステップS15で通信制御部121が受信した判定結果情報をユーザUに通知するように、スピーカ15を制御する(ステップS16)。このため、スピーカ15は、音声を用いて判定結果情報を出力する(ステップS16)。その結果、ユーザUは、スピーカ15を介して、判定結果情報を聴覚で認識することができる。尚、判定結果情報の具体例については、後のアクセス制御装置3の動作の説明と合わせて説明するため、ここでの詳細な説明は省略する。
(3-2)入場管理サーバ2の動作
続いて、図7を参照しながら、入場管理サーバ2が行う動作について説明する。図7は、入場管理サーバ2が行う動作の流れを示すフローチャートである。
【0070】
図7に示すように、条件設定部211は、入場条件を設定する(ステップS21)。その後、条件配信部212は、ステップS21において条件設定部211が設定した入場条件をアクセス制御装置3に送信(配信)する(ステップ)。条件配信部212が配信した入場条件は、アクセス制御装置3が管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定するために用いられる。
【0071】
入場条件の設定及び送信と並行して又は相前後して、履歴管理部213は、通信ネットワーク4を介して、アクセス制御装置3から、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かの判定結果の履歴に関する履歴情報を受信する(ステップS23)。履歴管理部213は、ステップS23において受信した履歴情報を、記憶装置22に保存する(ステップS24)。記憶装置22に保存された履歴情報は、必要に応じて、履歴管理部213によって参照されてもよい。
(3-3)アクセス制御装置3の動作
続いて、図8を参照しながら、アクセス制御装置3が行う動作について説明する。図8は、アクセス制御装置3が行う動作の流れを示すフローチャートである。
【0072】
図8に示すように、入場管理システムSYSが動作を開始した後には、端末通信装置35は、ゲート検出信号を送信し続ける(ステップS31)。このため、以下に説明するステップS32からステップS35の動作は、典型的には、ゲート検出信号が送信されている状態で行われる。
【0073】
ステップS31で送信されているゲート検出信号がヒアラブル端末1によって受信されると、上述したように、ヒアラブル端末1は、体温情報及びユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信する。その結果、情報取得部321は、端末通信装置35を用いて、ヒアラブル端末1から体温情報及びユーザ識別情報を受信する(ステップS32)。
【0074】
その後、判定部322は、ステップS32で受信された体温情報及びユーザ識別情報のそれぞれに基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定する(ステップS33からステップS34)。
【0075】
具体的には、判定部322は、ユーザ識別情報に基づいて、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場する権限を有してるか否かを判定することで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定してもよい(ステップS33)。この場合、例えば、判定部322は、管理対象エリアMTAに対する入場権限を示す入場権限ポリシーと、ステップS32で受信されたユーザ識別情報とに基づいて、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場する権限を有してるか否かを判定してもよい。
【0076】
入場権限ポリシーは、ホワイトリストを含んでいてもよい。ホワイトリストは、管理対象エリアMTAに入場する権限を有してるユーザUの一覧(例えば、ユーザ識別情報の一覧)を含んでいてもよい。ホワイトリストは、管理対象エリアMTAに入場する権限を有してるユーザUの属性(例えば、ユーザUの職務、ユーザUの所属部門及びユーザUの従業員区分の少なくとも一つ)に関する情報を含んでいてもよい。ホワイトリストは、各ユーザUが管理対象エリアMTAに入場可能な時間(例えば、時間帯、曜日及び期間の少なくとも一つ)に関する情報を含んでいてもよい。ホワイトリストは、各ユーザUが管理対象エリアMTAに入場可能な出入り口に関する情報を含んでいてもよい。
【0077】
入場権限ポリシーは、ブラックリストを含んでいてもよい。ブラックリストは、管理対象エリアMTAに入場する権限を有していない(つまり、管理対象エリアMTAに入場することを制限するべき)ユーザUの一覧(例えば、ユーザ識別情報の一覧)を含んでいてもよい。ブラックリストは、管理対象エリアMTAに入場する権限を有していないユーザUの属性(例えば、ユーザUの職務、ユーザUの所属部門及びユーザUの従業員区分の少なくとも一つ)に関する情報を含んでいてもよい。ブラックリストは、各ユーザUが管理対象エリアMTAに入場できない時間(例えば、時間帯、曜日及び期間の少なくとも一つ)に関する情報を含んでいてもよい。ブラックリストは、各ユーザUが管理対象エリアMTAに入場できない出入り口に関する情報を含んでいてもよい。
【0078】
入場権限ポリシーは、入場管理サーバ2が(特に、条件設定部212)が設定する入場条件に含まれていてもよい。条件設定部212は、入場管理システムSYSが動作を開始する前に、入場権限ポリシーを含む入場条件を予め生成していてもよい。条件設定部212は、入場管理システムSYSが動作を開始した後に、入場権限ポリシーを含む入場条件を更新していてもよい。
【0079】
更に、判定部322は、体温情報に基づいて、ユーザUが病気に罹患している可能性があるか否かを判定することで、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定してもよい(ステップS23)。例えば、判定部322は、体温情報が示す体温が所定の第1温度閾値(例えば、摂氏37.5度)を超える場合に、ユーザUが病気に罹患している可能性があると判定してもよい。例えば、判定部322は、体温情報が示す体温が所定の第2温度閾値を下回る場合に、ユーザUが病気に罹患している可能性がないと判定してもよい。第2温度閾値は、第1温度閾値以下の値に設定される。第2温度閾値は、第1温度閾値と同じ値(例えば、摂氏37.5度)に設定されてもよい。或いは、第2温度閾値は、第1温度閾値と異なる値(つまり、第1温度閾値よりも小さい値であり、例えば、摂氏37.0度)に設定されてもよい。
【0080】
第1及び第2温度閾値の少なくとも一方は、入場管理サーバ2が(特に、条件設定部212)が設定する入場条件(特に、生体情報に関する入場条件である生体条件)に含まれていてもよい。条件設定部212は、入場管理システムSYSが動作を開始する前に、第1及び第2温度閾値の少なくとも一方を含む入場条件を予め生成していてもよい。条件設定部212は、入場管理システムSYSが動作を開始した後に、第1及び第2温度閾値の少なくとも一方を含む入場条件を更新していてもよい。つまり、条件設定部212は、第1及び第2温度閾値の少なくとも一方を変更してもよい。例えば、アクセス制御装置3は、平熱が相対的に高いユーザUが病気に罹患している可能性があるか否かを判定することもあれば、平熱が相対的に低いユーザUが病気に罹患している可能性があるか否かを判定することもある。この場合、条件設定部212は、平熱が相対的に高いユーザUが病気に罹患している可能性があるか否かを判定する場合に用いる第1温度閾値が、平熱が相対的に低いユーザUが病気に罹患している可能性があるか否かを判定する場合に用いる第1温度閾値よりも大きくなるように、第1温度閾値を変更してもよい。条件設定部212は、平熱が相対的に高いユーザUが病気に罹患している可能性があるか否かを判定する場合に用いる第2温度閾値が、平熱が相対的に低いユーザUが病気に罹患している可能性があるか否かを判定する場合に用いる第2温度閾値よりも大きくなるように、第2温度閾値を変更してもよい。尚、ユーザUの平熱として、過去の所定期間(例えば、直近1時間又は直近1日)のユーザUの体温の平均値が用いられてもよい。この場合、ユーザUの平熱を算出するために、ヒアラブル端末1の体温センサ11は、ユーザUの体温を継続的に検出してもよい。条件設定部212がユーザUの体温に基づいて入場条件を設定する場合には、ヒアラブル端末1は、体温情報を、アクセス制御装置3に加えて入場管理サーバ2に送信してもよい。
【0081】
或いは、条件設定部212は、ステップS32で受信された体温情報(つまり、ユーザUの現在の又は直近の体温)とユーザUの過去の体温との組み合わせに基づいて、第1及び第2温度閾値の少なくとも一方を変更してもよい。或いは、322は、ユーザUの現在の又は直近の体温とユーザUの過去の体温との組み合わせに基づいて、第1及び第2温度閾値の少なくとも一方を変更することに加えて又は代えて、ユーザUが病気に罹患している可能性があるか否かを判定してもよい。判定部322は、ユーザUの現在の又は直近の体温がユーザUの過去の体温と比較して所定の第3温度閾値以上高くなっている場合には、ユーザUが病気に罹患している可能性があると判定してもよい。
【0082】
ステップS33及びS34における判定の結果、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場する権限を有しており且つユーザUが病気に罹患している可能性がないと判定された場合には(ステップS33:Yes且つステップS34:No)、判定部322は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可すると判定する。この場合、通知制御部323は、端末通信装置35を用いて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するという判定結果に関する判定結果情報をヒアラブル端末1に送信する(ステップS35)。
【0083】
判定結果情報は、判定結果そのものを示す情報を含んでいてもよい。つまり、判定結果情報は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するという判定結果そのものを示す情報を含んでいてもよい。この場合、このような判定結果情報を受信したヒアラブル端末1のスピーカ15は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するという判定結果そのものをユーザUに通知するための音声を出力してもよい。例えば、スピーカ15は、「あなた(ユーザU)は、管理対象エリアMTAに入場できます」という音声を出力してもよい。その結果、ユーザUは、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場することが許可されたという事実を認識することができる。
【0084】
判定結果情報は、判定結果に至った理由(つまり、根拠)を示す情報を含んでいてもよい。つまり、判定結果情報は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するとアクセス制御装置3が判定した理由を示す情報を含んでいてもよい。この場合、このような判定結果情報を受信したヒアラブル端末1のスピーカ15は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可すると入場管理サーバ2が判定した理由をユーザUに通知するための音声を出力してもよい。例えば、スピーカ15は、「あなた(ユーザU)は、病気に罹患している可能性がないため、管理対象エリアMTAに入場できます」という音声を出力してもよい。例えば、スピーカ15は、「あなた(ユーザU)は、管理対象エリアMTAに入場する権限を有しているため、管理対象エリアMTAに入場できます」という音声を出力してもよい。その結果、ユーザUは、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場することが許可された理由を認識することができる。
【0085】
ステップS35の動作と並行して又は相前後して、ゲート制御部324は、ゲート機構31の状態を、ゲート機構31が管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可する(つまり、制限しない)非制限状態に設定する(ステップS36)。その結果、管理対象エリアMTAにユーザUが入場することをゲート機構31が制限しないがゆえに、ユーザUは、管理対象エリアMTAに入場することができる。
【0086】
他方で、ステップS33及びS34における判定の結果、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場する権限を有していない及び/又はユーザUが病気に罹患している可能性があると判定された場合には(ステップS33:No及び/又はステップS34:Yes)、判定部322は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないと判定する。この場合、通知制御部323は、端末通信装置35を用いて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないという判定結果に関する判定結果情報をヒアラブル端末1に送信する(ステップS37)。
【0087】
判定結果情報は、判定結果そのものを示す情報を含んでいてもよい。つまり、判定結果情報は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないという判定結果そのものを示す情報を含んでいてもよい。この場合、このような判定結果情報を受信したヒアラブル端末1のスピーカ15は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないという判定結果そのものをユーザUに通知するための音声を出力してもよい。例えば、スピーカ15は、「あなた(ユーザU)は、管理対象エリアMTAに入場できません」という音声を出力してもよい。その結果、ユーザUは、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場することが許可されなかったという事実を認識することができる。
【0088】
判定結果情報は、判定結果に至った理由(つまり、根拠)を示す情報を含んでいてもよい。つまり、判定結果情報は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないとアクセス制御装置3が判定した理由を示す情報を含んでいてもよい。この場合、このような判定結果情報を受信したヒアラブル端末1のスピーカ15は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないと入場管理サーバ2が判定した理由をユーザUに通知するための音声を出力してもよい。例えば、スピーカ15は、「あなた(ユーザU)は、病気に罹患している可能性があるため、管理対象エリアMTAに入場できません」という音声を出力してもよい。例えば、スピーカ15は、「あなた(ユーザU)は、管理対象エリアMTAに入場する権限を有していないため、管理対象エリアMTAに入場できません」という音声を出力してもよい。その結果、ユーザUは、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場することが許可されなかった理由を認識することができる。
【0089】
管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場が許可されなかった場合には、ゲート制御部324は、ゲート機構31の状態を、ゲート機構31が管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を制限する制限状態に設定する(ステップS38)。このため、ユーザUは、管理対象エリアMTAに入場することができない。
(4)入場管理システムSYSの技術的効果
以上説明したように、アクセス制御装置3は、ヒアラブル端末1を用いて判定結果情報をユーザUに通知する。このため、判定結果情報は、ヒアラブル端末1を装着している一のユーザUに通知される一方で、ヒアラブル端末1を装着していない他のユーザUに通知されることはない。つまり、判定結果情報は、判定結果情報を通知するべき一のユーザUに通知される一方で、判定結果情報を通知するべきでない他のユーザUに通知されることはない。このため、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場が許可されるか否かという判定結果を含む一のユーザUの個人情報が、他のユーザUに意図せず漏洩してしまうことはない。このため、ユーザの個人情報が適切に保護される。例えば、アクセス制御装置3が、ユーザUの名誉を棄損する可能性がある、ユーザUの人権を侵害する可能性がある、ユーザのプライバシーを侵害する可能性がある及び/又はユーザUの個人情報の漏洩につながる可能性がある理由を根拠に管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないと判定した場合であっても、ユーザUの名誉を棄損する可能性がある、ユーザUの人権を侵害する可能性がある、ユーザのプライバシーを侵害する可能性がある及び/又はユーザUの個人情報の漏洩につながる可能性がある判定結果に関するユーザUの個人情報が適切に保護される。
【0090】
また、本実施形態では、アクセス制御装置3は、ユーザUの体温に関する体温情報及びユーザ識別情報に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定する。このため、仮にユーザUの顔の少なくとも一部が隠されていたとしても、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定することができる。例えば、ユーザUがマスクを装着していたとしても、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定することができる。このため、アクセス制御装置3は、顔の少なくとも一部が隠れているユーザUに対して、顔を露出するように促す必要はない。このため、顔の少なくとも一部が隠れているユーザUに対して顔を露出するように促す必要がある比較例のアクセス制御装置と比較して、アクセス制御装置3の動作が簡略化される。更には、ユーザUもまた、隠れている顔の少なくとも一部を露出する(例えば、マスクを外す)必要がないため、ユーザUの利便性も向上する。
(5)変形例
続いて、入場管理システムSYSの変形例について説明する。
(5-1)第1変形例
【0091】
初めに、図9を参照しながら、第1変形例における入場管理システムSYSについて説明する。図9を参照しながら、第1変形例における入場管理システムSYSについて説明する。尚、以下では、第1変形例における入場管理システムSYSを、“入場管理システムSYSa”と称することで、上述した入場管理システムSYSと区別する。また、以下の説明では、既に説明済みの構成要件については、同一の参照符号を付することで、その詳細な説明を省略する。
【0092】
図9に示すように、第1変形例の入場管理システムSYSaは、上述した入場管理システムSYSと比較して、アクセス制御装置3に代えて、アクセス制御装置3aを備えているという点で異なる。入場管理システムSYSaのその他の特徴は、入場管理システムSYSのその他の特徴と同一であってもよい。
【0093】
第1変形例のアクセス制御装置3aの構成が図10に示されている。図10に示すように、アクセス制御装置3aは、上述したアクセス制御装置3と比較して、ゲート機構31及びゲート制御部324を備えていなくてもよいという点で異なっている。つまり、アクセス制御装置3aは、入場管理サーバ2と比較して、図8のステップS36及びS38の動作(つまり、ゲート機構31を制御するための動作)を行わなくてもよいという点で異なっている。アクセス制御装置3aのその他の特徴は、アクセス制御装置3のその他の特徴と同一であってもよい。
【0094】
このような第1変形例においても、アクセス制御装置3aは、ヒアラブル端末1を用いて判定結果情報をユーザUに通知する。このため、第1変形例においても、上述した入場管理システムSYSにおいて享受可能な効果と同様の効果が享受可能となる。
【0095】
尚、第1変形例では、アクセス制御装置3aがゲート機構31を備えていないがゆえに、管理対象エリアMTAに対するユーザの入場が物理的に制限される(例えば、遮られる)ことはない。しかしながら、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないとアクセス制御装置3aが判定した場合には、ユーザには、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないという判定結果に関する判定結果情報が通知される。このような判定結果情報のユーザUに対する通知は、管理対象エリアMTAに対してユーザUが入場することを抑止するための抑止力となり得る。従って、アクセス制御装置3aがゲート機構32を備えていない場合であっても、判定結果情報が通知される限りは、入場管理システムSYSaは、実質的には、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を管理する(例えば、制限する)ことができる。
(5-2)第2変形例
【0096】
続いて、第2変形例における入場管理システムSYSについて説明する。尚、以下では、第2変形例における入場管理システムSYSを、“入場管理システムSYSb”と称することで、上述した入場管理システムSYSと区別する。上述した入場管理システムSYSは、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場する前において、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を管理可能である。一方で、第2変形例の入場管理システムSYSbは、上述した入場管理システムSYSと比較して、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場する前に管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を管理可能であることに加えて又は代えて、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場した後において、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を管理可能であるという点で異なる。具体的には、入場管理システムSYSbは、管理対象エリアMTAに滞在しているユーザUの生体情報(例えば、体温情報)を取得し、取得した生体情報に基づいて、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するか否かを判定可能である。
【0097】
更に、入場管理システムSYSbは、上述した入場管理システムSYSと比較して、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可しないと判定された場合に、ユーザUが管理対象エリアMTAから退避するために通過するべき待避経路に関する経路情報をユーザUに通知可能であるという点で異なっていてもよい。但し、入場管理システムSYSbは、経路情報をユーザUに通知可能でなくてもよい。
【0098】
管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するか否かを判定し且つ経路情報をユーザUに通知するために、入場管理システムSYSbは、上述した入場管理システムSYSと比較して、アクセス制御装置3に代えて、アクセス制御装置3bを備えているという点で異なる。入場管理システムSYSbのその他の特徴は、入場管理システムSYSのその他の特徴と同一であってもよい。このため、以下では、図11を参照しながら、第2変形例のアクセス制御装置3bについて説明する。図11は、第2変形例のアクセス制御装置3bの構成を示すブロック図である。
【0099】
図11に示すように、アクセス制御装置3bは、上述したアクセス制御装置3と比較して、経路情報を生成し且つユーザUに通知可能な経路生成部215bを備えていてもよいという点で異なっている。アクセス制御装置3bのその他の特徴は、入場管理サーバ2のその他の特徴と同一であってもよい。
【0100】
但し、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場した後において、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を管理するためには、アクセス制御装置3bは、管理対象エリアMTA内に滞在しているユーザUから体温情報を受信し、且つ、管理対象エリアMTA内に滞在しているユーザUに判定結果情報を送信する必要がある。このため、第2変形例では、アクセス制御装置3bは、管理対象エリアMTA内に配置されている端末通信装置35を備えていることが好ましい。管理対象エリアMTA内に配置されている端末通信装置35は、必ずしもゲート機構31と共に配置されていなくてもよい。尚、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場する前に管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場をアクセス制御装置3bが管理しない場合には、アクセス制御装置3bは、ゲート機構31及びゲート制御部324を備えていなくてもよい。
【0101】
続いて、図12及び図13を参照しながら、第2変形例におけるヒアラブル端末1の動作及びアクセス制御装置3bの動作について説明する。図12は、第2変形例のヒアラブル端末1が行う動作の流れを示すフローチャートである。図13は、第2変形例のアクセス制御装置3bが行う動作の流れを示すフローチャートである。尚、図12及び図13に示す動作は、典型的には、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場した後に行われる。つまり、図12及び図13に示す動作は、典型的には、ユーザUが管理対象エリアMTAに滞在している期間の少なくとも一部において行われる。また、既に説明済みの動作については、同一のステップ番号を付することで、その詳細な説明を省略する。
【0102】
まず、図12に示すように、ヒアラブル端末1の通信制御部121は、所定の判定開始条件が成立しているか否かを判定する(ステップS11b)。判定開始条件は、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するか否かの判定をアクセス制御装置3bが開始するために満たされるべき条件である。例えば、判定開始条件は、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場してから所定の第1時間が経過するという条件を含んでいてもよい。例えば、判定開始条件は、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するか否かの判定をアクセス制御装置3bが最後に行ってから所定の第2時間が経過するという条件を含んでいてもよい。例えば、判定開始条件は、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するか否かの判定をアクセス制御装置3bが開始することを、入場管理サーバ2のオペレータが希望しているという条件を含んでいてもよい。
【0103】
ステップS11bの判定の結果、判定開始条件が成立していないと判定された場合には(ステップS11b:No)、通信制御部121は、判定開始条件が成立したか否かを判定し続ける(ステップS11b)。
【0104】
他方で、ステップS11bの判定の結果、判定開始条件が成立したと判定された場合には(ステップS11b:Yes)、体温センサ11は、ユーザUの体温を検出する(ステップS13)。但し、体温センサ11がユーザUの体温を既に検出済みである場合には(ステップS12:Yes)、体温センサ11は、ユーザUの体温を検出しなくてもよい。その後、通信制御部121は、通信装置14を用いて、体温情報をアクセス制御装置3bに送信する(ステップS14)。更に、通信制御部121は、通信装置14を用いて、ユーザ識別情報をアクセス制御装置3bに送信する(ステップS14)。
【0105】
その結果、図13に示すように、入場管理サーバ2の情報取得部321は、通信装置23を用いて、ヒアラブル端末1から体温情報及びユーザ識別情報を受信する(ステップS32)。
【0106】
その後、入場管理サーバ2の判定部322は、ステップS21で受信された体温情報及びユーザ識別情報のそれぞれに基づいて、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するか否かを判定する(ステップS33bからステップS34b)。
【0107】
具体的には、判定部322は、ユーザ識別情報に基づいて、ユーザUが管理対象エリアMTAに滞在する権限を有してるか否かを判定することで、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するか否かを判定してもよい(ステップS33b)。例えば、判定部322は、管理対象エリアMTAにおける滞在権限を示す滞在権限ポリシーと、ステップS32で受信されたユーザ識別情報とに基づいて、ユーザUが管理対象エリアMTAに滞在する権限を有してるか否かを判定してもよい。尚、滞在権限ポリシーは、上述した入場権限ポリシーと同様のデータであってもよい。つまり、上述した入場権限ポリシーに関する説明は、「入場」という文言を「滞在」という文言に置き換えることで、滞在権限ポリシーに関する説明として利用可能である。このため、滞在権限ポリシーの詳細な説明は省略する。
【0108】
更に、判定部322は、体温情報に基づいて、ユーザUが病気に罹患している可能性があるか否かを判定することで、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するか否かを判定してもよい(ステップS34b)。尚、ステップS34bの動作は、上述した図8のステップS34の動作と同一であってもよい。つまり、上述した図8のステップS34の動作に関する説明は、「入場」という文言を「滞在」という文言に置き換えることで、ステップS34bの動作に関する説明として利用可能である。このため、ステップS34bの動作の詳細な説明は省略する。
【0109】
ステップS33b及びS34bにおける判定の結果、ユーザUが管理対象エリアMTAに滞在する権限を有しており且つユーザUが病気に罹患している可能性がないと判定された場合には(ステップS33b:Yes且つステップS34b:No)、判定部322は、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可すると判定する。この場合、通知制御部323は、端末通信装置35を用いて、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するという判定結果に関する判定結果情報をヒアラブル端末1に送信する(ステップS35b)。尚、ステップS35bの動作は、上述した図8のステップS35の動作と同一であってもよい。つまり、上述した図8のステップS35の動作に関する説明は、「入場」という文言を「滞在」という文言に置き換えることで、ステップS35bの動作に関する説明として利用可能である。このため、ステップS35bの動作の詳細な説明は省略する。
【0110】
他方で、ステップS33b及びS34bにおける判定の結果、ユーザUが管理対象エリアMTAに滞在する権限を有していない及び/又はユーザUが病気に罹患している可能性があると判定された場合には(ステップS33b:No及び/又はステップS34b:Yes)、判定部322は、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可しないと判定する。この場合、通知制御部323は、端末通信装置35を用いて、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可しないという判定結果に関する判定結果情報をヒアラブル端末1に送信する(ステップS37b)。尚、ステップS37bの動作は、上述した図8のステップS37の動作と同一であってもよい。つまり、上述した図8のステップS37の動作に関する説明は、「入場」という文言を「滞在」という文言に置き換えることで、ステップS37bの動作に関する説明として利用可能である。このため、ステップS37bの動作の詳細な説明は省略する。
【0111】
ステップS37bの動作と並行して又は相前後して、経路生成部325bは、経路情報を生成する(ステップS38b)。例えば、経路生成部325bは、ユーザUの現在地から管理対象エリアMTAの出入り口に至る待避経路に関する経路情報を生成してもよい。例えば、管理対象エリアMTAに複数の出入り口が設けられている場合には、経路生成部325bは、ユーザUの現在地から、複数の出入り口のうちのユーザUに最も近い一の出入り口に至る待避経路に関する経路情報を生成してもよい。
その後、経路生成部325bは、端末通信装置35を用いて、経路情報をヒアラブル端末1に送信する(ステップS38b)。
【0112】
アクセス制御装置3bが判定結果情報をヒアラブル端末1に送信した場合には、図12に示すように、ヒアラブル端末1の通信制御部121は、通信装置14を用いて、判定結果情報をアクセス制御装置3bから受信する(ステップS15)。その後、通知制御部122は、ステップS15で通信制御部121が受信した判定結果情報をユーザUに通知するように、スピーカ15を制御する(ステップS16)。
【0113】
更に、アクセス制御装置3bが経路情報をヒアラブル端末1に送信した場合には、図12に示すように、ヒアラブル端末1の通信制御部121は、通信装置14を用いて、経路情報をアクセス制御装置3bから受信する(ステップS17b)。その後、通知制御部122は、ステップS17bで通信制御部121が受信した経路情報をユーザUに通知するように、スピーカ15を制御する(ステップS18b)。その結果、ユーザUは、スピーカ15を介して、経路情報を聴覚で認識することができる。つまり、ユーザUは、管理対象エリアMTA内において待避する際に通過するべき待避経路を認識することができる。このため、ユーザUは、待避経路を通過することで、管理対象エリアMTAから管理対象エリアMTAの外部に待避(つまり、退場)することができる。
【0114】
以上説明したように、第2変形例では、入場管理サーバ2bは、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場した後においても、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在を許可するか否かを判定する。このため、入場管理サーバ2bは、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場した後にユーザUの体調が悪化した(例えば、ユーザUの体温が上昇した)場合において、当該ユーザUの管理対象エリアMTAからの待避をユーザUに促すことができる。或いは、入場管理サーバ2bは、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場した後にユーザUの管理対象エリアMTAにおける滞在権限が失効した場合において、当該ユーザUの管理対象エリアMTAからの待避をユーザUに促すことができる。この場合においても、ヒアラブル端末1を用いて判定結果情報がユーザUに通知されるがゆえに、判定結果に関するユーザUの個人情報が適切に保護される。
【0115】
また、入場管理サーバ2bは、ユーザUが管理対象エリアMTAから退避するために通過するべき待避経路に関する経路情報をユーザUに通知することができる。このため、経路情報がユーザUに通知されない場合と比較して、ユーザUは、スムーズに管理対象エリアMTAから退避することができる。
【0116】
尚、上述した説明では、アクセス制御装置3bが経路生成部325bを備えている。しかしながら、入場管理サーバ2が経路生成部325bを備えていてもよい。この場合、ヒアラブル端末1は、入場管理サーバ2の経路生成部325bが生成した経路情報を受信してもよい。
【0117】
尚、上述した第1変形例の入場管理システムSYSaが、第2変形例の入場管理システムSYSbに特有の構成要件を備えていてもよい。第2変形例の入場管理システムSYSbに特有の構成要件は、例えば、管理対象エリアMTAにおけるユーザUの滞在の管理に関する構成要件を含んでいてもよい。第2変形例の入場管理システムSYSbに特有の構成要件は、例えば、経路情報の生成及び通知に関する構成要件を含んでいてもよい。
(5-3)第3変形例
【0118】
続いて、第3変形例における入場管理システムSYSについて説明する。尚、以下では、第3変形例における入場管理システムSYSを、“入場管理システムSYSc”と称することで、上述した入場管理システムSYSと区別する。第3変形例の入場管理システムSYScは、上述した第2変形例の入場管理システムSYSbと比較して、経路生成部325bが、管理対象エリアMTA内において、滞在しているユーザUの数が相対的に少ない部分エリアを通過する待避経路に関する経路情報を生成してもよいという点で異なる。つまり、第3変形例では、経路生成部325bは、管理対象エリアMTA内において、他の部分エリアと比較して、滞在しているユーザUの数が相対的に少ない少なくとも一つの部分エリアを通過する待避経路に関する経路情報を生成してもよい。例えば、ユーザUの現在地から管理対象エリアMTAの出入り口に至る経路が複数生成可能である場合には、経路生成部325bは、複数の経路のうち通過する部分エリアに滞在するユーザの数が最も少ない一の経路を、ユーザUが通過するべき待避経路として選択してもよい。尚、経路生成部325bは、管理対象エリアMTA内に滞在するユーザUの数を、例えば、管理対象エリアMTAを監視するための監視カメラが撮像した画像に基づいて算出してもよい。経路生成部215bは、管理対象エリアMTAを監視するための監視カメラが撮像した画像に基づいて、滞在するユーザUの数が相対的に少ない部分エリアを特定してもよい。入場管理システムSYScのその他の特徴は、入場管理システムSYSbのその他の特徴と同一であってもよい。
【0119】
このように、第3変形例では、入場管理サーバ2bは、滞在しているユーザUの数に基づいて生成される経路情報をユーザUに通知することができる。このため、滞在しているユーザUの数を考慮することなく生成される経路情報がユーザUに通知される場合と比較して、ユーザUが管理対象エリアMTAから退避する際にユーザUと何らかの接触をするユーザUの数を少なくなる。その結果、何らかの病気に罹患している可能性があることを理由に管理対象エリアMTAにおける滞在が許可されなかったユーザUから他のユーザUに病気がうつる可能性が低くなる。
(5-4)第4変形例
【0120】
続いて、第4変形例における入場管理システムSYSについて説明する。尚、以下では、第4変形例における入場管理システムSYSを、“入場管理システムSYSd”と称することで、上述した入場管理システムSYSと区別する。第4変形例の入場管理システムSYSdは、上述した入場管理システムSYSと比較して、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないと判定された場合に、その後にユーザUがとることが推奨される行動に関する推奨行動情報をユーザUに通知可能であるという点で異なる。推奨行動情報をユーザUに通知するために、入場管理システムSYSdは、上述した入場管理システムSYSと比較して、アクセス制御装置3に代えて、アクセス制御装置3dを備えているという点で異なる。入場管理システムSYSdのその他の特徴は、入場管理システムSYSのその他の特徴と同一であってもよい。このため、以下では、図14を参照しながら、第4変形例のアクセス制御装置3cについて説明する。図14は、第4変形例のアクセス制御装置3cの構成を示すブロック図である。
【0121】
図14に示すように、アクセス制御装置3cは、上述したアクセス制御装置3と比較して、推奨行動情報を生成し且つユーザUに通知可能な行動推奨部326cを備えていてもよいという点で異なっている。アクセス制御装置3cのその他の特徴は、アクセス制御装置3のその他の特徴と同一であってもよい。
【0122】
続いて、図15及び図16を参照しながら、第4変形例におけるヒアラブル端末1の動作及びアクセス制御装置3cの動作について説明する。図15は、第4変形例のヒアラブル端末1が行う動作の流れを示すフローチャートである。図16は、第4変形例のアクセス制御装置3cが行う動作の流れを示すフローチャートである。
【0123】
まず、図15に示すように、第4変形例においても、ヒアラブル端末1は、ステップS11からステップS14までの動作を行う。つまり、通信制御部121は、ゲート検出信号を通信装置14が受信したか否かを判定し(ステップS11)、体温センサ11は、ユーザUの体温を検出し(ステップS12からステップS13)、通信制御部121は、体温情報及びユーザ識別情報をアクセス制御装置3cに送信する。
【0124】
その結果、図16に示すように、アクセス制御装置3cの情報取得部321は、端末通信装置35を用いて、ヒアラブル端末1から体温情報及びユーザ識別情報を受信する(ステップS32)。その後、第4変形例においても、アクセス制御装置3cは、ステップS33からステップS38までの動作を行う。つまり、判定部322は、体温情報及びユーザ識別情報のそれぞれに基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かを判定する(ステップS33からステップS34)。管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可すると判定された場合には、通知制御部323は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するという判定結果に関する判定結果情報をヒアラブル端末1に送信し(ステップS35)、且つ、ゲート制御部324は、ゲート機構31の状態を非制限状態に設定する(ステップS36)。管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないと判定された場合には、通知制御部323は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないという判定結果に関する判定結果情報をヒアラブル端末1に送信し(ステップS37)、且つ、ゲート制御部324は、ゲート機構31の状態を制限状態に設定する(ステップS38)。
【0125】
ステップS37からS38の動作と並行して又は相前後して、行動推奨部326cは、推奨行動情報を生成する(ステップS39c)。例えば、行動推奨部326cは、推奨行動情報に従って行動するユーザUの行動が、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されなかったユーザUが通常とるであろうと推定される行動とならないように、推奨行動情報を生成してもよい。一例として、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されなかったユーザUの顔には、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されなかったという事実に対して驚きの表情が出る可能性がある。このため、例えば、行動推奨部216cは、ユーザUが素知らぬ顔をして出入り口から離れて帰る行動をとることを推奨するように、推奨行動情報を生成してもよい。他の一例として、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されなかったユーザUが帰る過程で多くの他のユーザUとすれ違うと、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されなかったがゆえに出入り口から逆方向に向かっているユーザUの行動が、多くのユーザUの目にとまる可能性がある。その結果、一部のユーザUは、出入り口から逆方向に向かうユーザUが、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されなかったユーザUであると気づいてしまう可能性がある。このため、例えば、行動推奨部326cは、ユーザUが相対的に他のユーザUが少ないエリアを通過して帰ることができるように、推奨行動情報を生成してもよい。
【0126】
アクセス制御装置3cが判定結果情報をヒアラブル端末1に送信した場合には、図15に示すように、ヒアラブル端末1の通信制御部121は、判定結果情報をアクセス制御装置3cから受信する(ステップS15)。その後、通知制御部122は、ステップS15で通信制御部121が受信した判定結果情報をユーザUに通知するように、スピーカ15を制御する(ステップS16)。
【0127】
更に、アクセス制御装置3cが推奨行動情報をヒアラブル端末1に送信した場合には、図15に示すように、ヒアラブル端末1の通信制御部121は、通信装置14を用いて、推奨行動情報をアクセス制御装置3cから受信する(ステップS17c)。その後、通知制御部122は、ステップS17cで通信制御部121が受信した推奨行動情報をユーザUに通知するように、スピーカ15を制御する(ステップS18c)。その結果、ユーザUは、スピーカ15を介して、推奨行動情報を聴覚で認識することができる。つまり、ユーザUは、今からとることが推奨される行動を認識することができる。このため、ユーザUは、推奨行動情報が推奨する行動をとることができる。
【0128】
以上説明したように、第4変形例では、アクセス制御装置3cは、推奨行動情報をユーザUに通知することができる。上述したように、推奨行動情報は、推奨行動情報に従って行動するユーザUの行動が、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されなかったユーザUが通常とるであろうと推定される行動とならなくなるように生成される。このため、推奨行動情報に従ってユーザUが行動する場合には、推奨行動情報に従うことなくユーザUが本能のままに行動する場合と比較して、ユーザUの行動が、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されなかったユーザUが通常とるであろうと推定される行動とは異なるものとなる。その結果、出入り口から逆方向に向かうユーザUが、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されなかったユーザUであると、他のユーザUに気づかれる可能性が低くなる。その結果、判定結果に関するユーザUの個人情報が適切に保護される。
【0129】
尚、上述した説明では、アクセス制御装置3cが行動推奨部326cを備えている。しかしながら、入場管理サーバ2が行動推奨部326cを備えていてもよい。この場合、ヒアラブル端末1は、入場管理サーバ2の行動推奨部326cが生成した推奨行動情報を受信してもよい。
【0130】
尚、上述した第1変形例の入場管理システムSYSa及び第2変形例の入場管理システムSYSbが、第3変形例の入場管理システムSYScに特有の構成要件を備えていてもよい。第3変形例の入場管理システムSYScに特有の構成要件は、例えば、推奨行動情報の生成及び通知に関する構成要件を含んでいてもよい。
(5-5)その他の変形例
(5-5-1)ヒアラブル端末1の変形例
【0131】
上述した説明では、ユーザUの体温を検出する体温検出動作と、ユーザ識別情報を取得するユーザ識別動作と、体温情報及びユーザ識別情報を入場管理サーバ2に送信し且つ判定結果情報を受信する通信動作と、判定結果情報をユーザUに通知する通知動作との全てが、一つのヒアラブル端末1によって行われている。しかしながら、入場管理システムSYSは、体温検出動作、ユーザ識別動作、通信動作及び通知動作のうちの少なくとも一つを行うヒアラブル端末1(或いは、任意のユーザ端末)と、体温検出動作、ユーザ識別動作、通信動作及び通知動作のうちの少なくとも他の一つを行うヒアラブル端末1(或いは、任意のユーザ端末)とを別個に備えていてもよい。ユーザUは、体温検出動作、ユーザ識別動作、通信動作及び通知動作のうちの少なくとも一つを行うヒアラブル端末1(或いは、任意のユーザ端末)と、体温検出動作、ユーザ識別動作、通信動作及び通知動作のうちの少なくとも他の一つを行うヒアラブル端末1(或いは、任意のユーザ端末)とを別個に保有していてもよい。
一例として、ユーザUは、ヒアラブル端末1と、ヒアラブル端末1にペアリングされたスマートフォンとを備えていてもよい。ヒアラブル端末1は、体温検出動作と通知動作とを行ってもよい。一方で、スマートフォンは、通信動作を行ってもよい。この場合、ヒアラブル端末1が検出したユーザUの体温に関する体温情報は、ヒアラブル端末1からスマートフォンを介してアクセス制御装置3に送信されてもよい。アクセス制御装置3から送信される判定結果情報は、アクセス制御装置3からスマートフォンを介してヒアラブル端末1に送信されてもよい。
【0132】
上述した説明では、ヒアラブル端末1は、アクセス制御装置3から受信した判定結果情報を無条件にユーザUに通知している。しかしながら、ヒアラブル端末1は、所定の通知条件が満たされた場合に、判定結果情報をユーザUに通知する一方で、所定の通知条件が満たされない場合に、判定結果情報をユーザUに通知しなくてもよい。例えば、通知条件は、判定結果情報に含まれるユーザ識別情報と、判定結果情報を受信したヒアラブル端末1を保有するユーザUのユーザ識別情報とが一致するという条件を含んでいてもよい。この場合、アクセス制御装置3の通知制御部323は、判定結果情報を通知するべきユーザUを特定するためのユーザ識別情報を含む判定結果情報を、ヒアラブル端末1に送信してもよい。判定結果情報に含まれるユーザ識別情報と、判定結果情報を受信したヒアラブル端末1を保有するユーザUのユーザ識別情報とが一致しない場合には、アクセス制御装置3が送信した判定結果情報は、当該判定結果情報を通知するべき一のユーザUとは異なる他のユーザUが保有するヒアラブル端末1に送信された可能性がある。このような場合に他のユーザUに対して判定結果情報が通知されると、判定結果情報に含まれる一のユーザUの個人情報が他のユーザUに漏洩してしまう可能性がある。このため、ヒアラブル端末1の通知制御部122は、判定結果情報に含まれるユーザ識別情報と、判定結果情報を受信したヒアラブル端末1を保有するユーザUのユーザ識別情報とが一致しない場合には、判定結果情報を通知するようにスピーカ15を制御しなくてもよい。その結果、ユーザUの個人情報が適切に保護される。
【0133】
上述した説明では、ヒアラブル端末1は、通信装置14がゲート検出信号を検出した場合に、体温情報及びユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信している。つまり、ヒアラブル端末1は、ゲート機構31の近傍にユーザUが位置する場合に、体温情報及びユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信している。しかしながら、ヒアラブル端末1は、通信装置14がゲート検出信号を検出していない場合であっても、体温情報及びユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信してもよい。ヒアラブル端末1は、ゲート機構31の近傍にユーザUが位置しない場合であっても、体温情報及びユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信してもよい。ヒアラブル端末1は、所望のタイミングで、体温情報及びユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信してもよい。例えば、ヒアラブル端末1は、ユーザUがヒアラブル端末1を装着したタイミングで、体温情報及びユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信してもよい。例えば、ヒアラブル端末1は、管理対象エリアMTAに入場するためにユーザUが自宅を出発する前に又は出発するタイミングで、体温情報及びユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信してもよい。この場合、ユーザUが管理対象エリアMTAに実際に訪れる前に、ユーザUは、管理対象エリアMTAに対する入場が許可されたか否かを認識することができる。このため、ユーザUが管理対象エリアMTAに訪れた後に管理対象エリアMTAに対する入場が許可されたか否かをユーザUが初めて認識する場合と比較して、管理対象エリアMTAに訪れるという不要な行動をユーザUがとらなくともよくなる。このため、ユーザUの利便性が向上する。
【0134】
上述した説明では、ヒアラブル端末1は、体温センサ11が体温を検出した場合には、検出された体温に関する体温情報を無条件にアクセス制御装置3に送信している。しかしながら、ヒアラブル端末1は、体温センサ11が体温を検出している期間の少なくとも一部において、体温が検出されているユーザUを認証する(例えば、生体認証する)ための動作を行ってもよい。或いは、例えば、ヒアラブル端末1は、体温センサ11が体温を検出する前に、体温が検出される予定のユーザUを認証するための動作を行い、且つ、体温センサ11が体温を検出した後に、体温が検出されたユーザUを認証するための動作を行ってもよい。この場合、ユーザUを認証するための動作は、ユーザUのなりすましを防止するために行われてもよい。つまり、ユーザUを認証するための動作は、ヒアラブル端末1を保有する(典型的には、装着した)ユーザUとは異なるユーザUが、ヒアラブル端末1を保有する(典型的には、装着した)ユーザUになりすますことを防止するために行われてもよい。その結果、ヒアラブル端末1を保有する(典型的には、装着した)ユーザUとは異なるユーザUの体温に関する体温情報が、ヒアラブル端末1を保有する(典型的には、装着した)ユーザUの体温に関する体温情報としてアクセス制御装置3に送信されてしまう可能性が低くなる。
尚、ユーザUを認証するための認証方法としては、任意の認証方法を採用可能である。例えば、ヒアラブル端末1のスピーカ15から音声を出力した場合に観測されたユーザUの耳管内の反射特性と、予め登録された当該ユーザUの反射特性とを比較することでユーザUを認証する認証方法が用いられてもよい。
(5-5-2)アクセス制御装置3の変形例
【0135】
上述した説明では、アクセス制御装置3は、体温情報に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザの入場を許可するか否かを判定している。しかしながら、アクセス制御装置3は、体温情報とは異なる任意の生体情報に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザの入場を許可するか否かを判定してもよい。体温情報とは異なる任意の生体情報の一例として、脈拍に関する脈拍情報(例えば、脈拍数に関する情報)があげられる。体温情報とは異なる任意の生体情報の他の一例として、血圧に関する血圧情報(例えば、最高血圧及び最低血圧のうちの少なくとも一つに関する情報)があげられる。体温情報とは異なる任意の生体情報の他の一例として、ユーザの発声に関する発声情報(例えば、声の音量、声の高さ(つまり、周波数)及び発話の速度のうちの少なくとも一つに関する情報)があげられる。体温情報とは異なる任意の生体情報の他の一例として、ユーザの体の動きに関する動き情報(例えば、ユーザの歩行リズム及びユーザの歩行速度のうちの少なくとも一つに関する情報)があげられる。体温情報とは異なる任意の生体情報の他の一例として、ユーザの表情に関する動き情報(例えば、ユーザの顔を構成する複数の顔パーツのうちの少なくとも一つの動きに相当するアクションユニットに関する情報)があげられる。このようにアクセス制御装置3が体温情報とは異なる任意の生体情報を用いる場合、ヒアラブル端末1は、体温センサ11に加えて又は代えて、体温情報とは異なる任意の生体情報を検出可能なセンサを備えていてもよい。
【0136】
上述した説明では、アクセス制御装置3は、ヒアラブル端末1から体温情報を取得している。しかしながら、アクセス制御装置3は、ヒアラブル端末1とは異なる装置から体温情報を取得してもよい。この場合、ヒアラブル端末1は、体温センサ11を備えていなくてもよい。例えば、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAの出入り口の近傍に配置される体温センサを備えていてもよい。この場合、アクセス制御装置3が備える体温センサは、アクセス制御装置3の近傍(特に、ゲート機構31の近傍)に位置するユーザUの体温を検出してもよい。アクセス制御装置3が備える体温センサは、ゲート検出信号を検出したヒアラブル端末1を保有するユーザUの体温を検出してもよい。例えば、アクセス制御装置3は、アクセス制御装置3の端末通信装置35が送信しているゲート検出信号を通信装置14が受信したことをトリガに、アクセス制御装置3の体温センサを用いて、ユーザUの体温を検出してもよい。或いは、ヒアラブル端末1が、アクセス制御装置3の端末通信装置35が送信しているゲート検出信号を通信装置14が受信したことをトリガに、ユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信し、アクセス制御装置3は、ヒアラブル端末1から送信されたユーザ識別情報を受信したことをトリガに、アクセス制御装置3の体温センサを用いて、ユーザUの体温を検出してもよい。その後、アクセス制御装置3は、アクセス制御装置3の体温センサが検出したユーザUの体温に関する体温情報とヒアラブル端末1から受信したユーザ識別情報とを用いて、管理対象エリアMTAに対するユーザの入場を許可するか否かを判定してもよい。
【0137】
尚、アクセス制御装置3は、ユーザUによって装着される装置ではない。このため、アクセス制御装置3が備える体温センサは、ユーザUから離れた位置からユーザUの体温を検出可能なセンサであってもよい。アクセス制御装置3が備える体温センサは、ユーザUに接触することなくユーザUの体温を検出可能なセンサであってもよい。一例として、赤外線式の体温センサ(例えば、サーマルカメラ又はサーモグラフィカメラを用いた体温センサ)が、アクセス制御装置3が備える体温センサはとして用いられてもよい。
【0138】
上述した説明では、アクセス制御装置3は、ユーザ識別情報に基づいて、管理対象エリアMTAに対するユーザの入場を許可するか否かを判定している。しかしながら、アクセス制御装置3は、ユーザ識別情報を用いることなく、管理対象エリアMTAに対するユーザの入場を許可するか否かを判定してもよい。この場合、ヒアラブル端末1は、ユーザ識別情報をアクセス制御装置3に送信しなくてもよい。
【0139】
上述した説明では、アクセス制御装置3は、ヒアラブル端末1が出力する音声を用いて、判定結果情報をユーザUに通知している。しかしながら、アクセス制御装置3は、ヒアラブル端末1とは異なり且つユーザUが保有する任意のユーザ端末を用いて、判定結果情報をユーザUに通知してもよい。例えば、情報を画像として出力可能な画像出力装置(つまり、ディスプレイ)をユーザ端末が備えている場合には、アクセス制御装置3は、ユーザ端末が表示する画像を用いて、判定結果情報をユーザUに通知してもよい。この場合、ユーザUは、判定結果情報を視覚で認識することができる。例えば、振動可能な振動装置をユーザ端末が備えている場合には、アクセス制御装置3は、振動装置の振動を用いて、判定結果情報をユーザUに通知してもよい。この場合、ユーザUは、判定結果情報を触覚で認識することができる。また、ユーザ端末は、ユーザが装着可能な装置(つまり、ウェアラブル端末)であってもよい。ユーザが装着可能なユーザ端末の一例として、眼鏡のような外観を有するユーザ端末、腕時計のような外観を有するユーザ端末、ペンのような外観を有するユーザ端末及び指輪のような外観を有するユーザ端末のうちの少なくとも一つがあげられる。或いは、ユーザ端末は、ユーザが装着可能な装置でなくてもよい。例えば、ユーザが保有するスマートフォン及びタブレット端末のうちの少なくとも一つが、ユーザ端末として用いられてもよい。いずれの場合であっても、判定結果情報をユーザUに通知するユーザ端末は、ユーザ端末を保有するユーザUが判定結果情報を認識可能である一方で、ユーザ端末を保有していないユーザUが判定結果情報を認識できない通知態様(言い換えれば、出力態様)で、判定結果情報を通知可能(言い換えれば、出力可能)な装置であることが好ましい。
【0140】
上述した説明では、アクセス制御装置3は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないとアクセス制御装置3が判定する理由として、ユーザUが管理対象エリアMTAに入場する権限を有していないという理由及びユーザUが病気に罹患しているという理由を採用している。しかしながら、アクセス制御装置3は、その他の理由を根拠に、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないと判定してもよい。この場合であっても、その他の理由を示す判定結果情報がヒアラブル端末1を用いてユーザUに通知されるがゆえに、その他の理由に関するユーザの個人情報が適切に保護されることに変わりはない。つまり、アクセス制御装置3が、ユーザUの名誉を棄損する可能性がある、ユーザUの人権を侵害する可能性がある、ユーザのプライバシーを侵害する可能性がある及び/又はユーザUの個人情報の漏洩につながる可能性がある任意の理由を根拠に管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可しないと判定した場合であっても、ユーザの個人情報が適切に保護される。
【0141】
上述した説明では、アクセス制御装置3は、入場管理サーバ2と別の装置である。しかしながら、アクセス制御装置3の少なくとも一部を、入場管理サーバ2が備えていてもよい。入場管理サーバ2の少なくとも一部を、アクセス制御装置3が備えていてもよい。つまり、入場管理サーバ2とアクセス制御装置3とが少なくとも部分的に一体化されていてもよい。入場管理システムSYSは、入場管理サーバ2の少なくとも一部とアクセス制御装置3の少なくとも一部とを備える単一の装置を備えていてもよい。
(5-5-3)入場管理サーバ2の変形例
【0142】
入場管理サーバ2の履歴管理部213は、管理対象エリアMTAに対するユーザUの入場を許可するか否かの判定結果の履歴に関する履歴情報を、記憶装置22に記憶(つまり、保存)してもよい。この際、上述したように、判定結果にユーザUの個人情報が含まれ得ることを考慮して、記憶装置22は、ユーザUの個人情報が保護される形式で、履歴情報を記憶してもよい。例えば、記憶装置22は、ユーザ識別情報と履歴情報とが関連付けられていない状態で、履歴情報を記憶してもよい。つまり、記憶装置22は、匿名状態にある履歴情報を記憶してもよい。例えば、記憶装置22は、入場権限ポリシーによれば管理対象エリアMTAに入場することができるはずのユーザUが管理対象エリアMTAに入場することが許可されなかった場合には、当該ユーザUの履歴に関する履歴情報を記憶しなくてもよい(つまり、残さなくてもよい)。例えば、入場管理システムSYSがゲート機構31の周辺を監視可能な監視カメラを備えている場合には、記憶装置22は、判定結果の履歴を含まない一方で監視カメラが撮像した画像を含む履歴情報を記憶してもよい。例えば、記憶装置22は、一定時間(例えば、1日、数日又は1週間)が経過した後に、記憶している履歴情報を消去してもよい。
【0143】
この開示は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできるこの開示の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う入場管理システム、入場管理装置、入場管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体もまたこの開示の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0144】
SYS 入場管理システム
1 ヒアラブル端末
11 体温センサ
12 演算装置
121 通信制御部
122 通知制御部
15 スピーカ
2 入場管理サーバ
3 アクセス制御装置
32 演算装置
321 情報取得部
322 判定部
323 通知制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2024-06-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの耳に装着され前記ユーザの識別情報を保持するとともに、前記ユーザの生体情報の取得が可能なヒアラブル端末と、
前記ユーザの管理対象エリアへの入場または滞在の可否を判定するアクセス制御装置と
を備えるアクセス制御システムであって、
前記アクセス制御装置は、
前記生体情報と前記識別情報とに基づいて前記管理対象エリアへの入場または滞在を判定する判定手段と、
前記判定による判定結果情報を前記ヒアラブル端末に出力する出力手段と
を備え、
前記ヒアラブル端末は、生体情報を取得した前記ユーザに対して前記判定結果情報を音声で通知する通知手段を備える
アクセス制御システム。
【請求項2】
前記ヒアラブル端末は、前記ユーザの耳管内の反射特性と予め登録された前記ユーザの反射特性とを比較することで前記ユーザを認証する
請求項1に記載のアクセス制御システム。
【請求項3】
前記認証は、前記生体情報の取得前および取得後に実行される
請求項2に記載のアクセス制御システム。
【請求項4】
前記生体情報は前記ユーザの体温情報である
請求項1から3のいずれか一項に記載のアクセス制御システム。
【請求項5】
前記出力手段は、前記管理対象エリアへの前記ユーザの入場または滞在の可否を判定した場合に、前記判定の根拠を示す情報を前記判定結果情報として、前記ヒアラブル端末に出力する
請求項1から4のいずれか一項に記載のアクセス制御システム。
【請求項6】
前記判定手段は、前記ユーザが前記管理対象エリアに入場した後に取得した、前記生体情報に基づいて、前記管理対象エリアにおける前記ユーザの滞在を許可するか否かを判定し、
前記出力手段は、前記管理対象エリアにおける前記ユーザの滞在を許可しないと判定された場合に、前記ユーザが前記管理対象エリアから退避するために通過するべき退避経路に関する経路情報を前記ヒアラブル端末に出力する
請求項1から5のいずれか一項に記載のアクセス制御システム。
【請求項7】
前記退避経路は、前記管理対象エリア内において、他の部分エリアと比較して、滞在している他のユーザの数が少ない少なくとも一つの部分エリアを通過する経路を含む
請求項1から6のいずれか一項に記載のアクセス制御システム。
【請求項8】
前記出力手段は、前記判定結果情報に加えて、前記管理対象エリアへの入場が拒否された前記ユーザがとることが推奨される行動に関する行動情報を前記ヒアラブル端末に出力し、
前記ヒアラブル端末の前記通知手段は、受信した前記行動情報を前記ユーザに通知する
請求項1から7のいずれか一項に記載のアクセス制御システム。
【請求項9】
管理対象エリアに対するユーザの入場または滞在を管理するためのアクセス制御方法であって、
前記ユーザの耳に装着されたヒアラブル端末から前記ユーザの生体情報と前記ユーザの識別情報を取得し、
前記生体情報と前記識別情報とに基づいて前記管理対象エリアへの入場または滞在を判定し、
生体情報を取得した前記ユーザに対して、前記ヒアラブル端末を介して前記判定結果情報を音声で通知する
アクセス制御方法。
【請求項10】
コンピュータに管理対象エリアに対するユーザの入場または滞在を管理させるためのコンピュータプログラムであって、
前記ユーザの耳に装着されたヒアラブル端末から前記ユーザの生体情報と前記ユーザの識別情報を取得し、
前記生体情報と前記識別情報とに基づいて前記管理対象エリアへの入場または滞在を判定し、
生体情報を取得した前記ユーザに対して、前記ヒアラブル端末を介して前記判定結果情報を音声で通知する
アクセス制御方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。