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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123076
(43)【公開日】2024-09-10
(54)【発明の名称】液体真菌胞子製剤用の新規担体流体
(51)【国際特許分類】
   C12N 1/14 20060101AFI20240903BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20240903BHJP
   A01P 5/00 20060101ALI20240903BHJP
   A01N 63/36 20200101ALI20240903BHJP
   A01N 63/30 20200101ALI20240903BHJP
   A01N 25/22 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
C12N1/14 A
A01P7/04
A01P5/00
A01N63/36
A01N63/30
A01N25/22
【審査請求】有
【請求項の数】27
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024095922
(22)【出願日】2024-06-13
(62)【分割の表示】P 2021500440の分割
【原出願日】2019-07-10
(31)【優先権主張番号】18182673.6
(32)【優先日】2018-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】313006625
【氏名又は名称】バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
(71)【出願人】
【識別番号】507203353
【氏名又は名称】バイエル・クロップサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ガエルツェン,オリバー
(72)【発明者】
【氏名】テミング,カイ
(72)【発明者】
【氏名】ホイマン,ローマン
(72)【発明者】
【氏名】エイベン,ウテ
(72)【発明者】
【氏名】ズィーマン,アンチュ
(72)【発明者】
【氏名】ヒルシャー,ウルリケ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】真菌活性物質に基づく生物的防除剤のための、単純で取り扱いが容易な製剤処方を提供する。
【解決手段】本発明は、定義されるような少なくとも1つのエトキシル化および/またはプロポキシル化有機液体および真菌胞子を含む液体調製物、ならびに植物の内または上の植物病原性真菌、昆虫および/または線虫を制御するための方法、植物の成長を増強するための方法、または植物収量もしくは根の健康を増加させるための方法であって、有効量の本発明による液体調製物または液体組成物を前記植物に、または植物が成長しているかまたは成長することが意図される場所に施用することを含む方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の
a)3~10エチレンオキシド単位を有するエトキシル化脂肪酸トリグリセリドであって
、前記脂肪酸トリグリセリドがヒマシ油および植物油からなる群から選択される、前記エ
トキシル化脂肪酸トリグリセリド;
b)一般式:
【化1】

のブロックコポリマー〔ここで、a1およびa2は互いに独立して、1~20の間の平均
値を有し、bは、15~35の間の平均値を有する〕;
c)一般式:
【化2】

のポリマー〔式中、XおよびYは独立して
水素、
1~24個の炭素原子をもつ分岐または直鎖アルキル、および
2~24個の炭素原子を有し、飽和または部分的に不飽和であり、ヒドロキシル官能基を
有してもよい、分枝または直鎖カルボニル
から選択され;
ここで、mは0~10の間の平均数であり;
ここで、nは0~40の間の平均数であり;
ここで、m+nはゼロではない〕
または、a)~c)のいずれか1つの混合物;
からなる群から選択される少なくとも一つのエトキシル化および/またはプロポキシル化
有機液体
および、真菌胞子
を含む、本質的に水を含まない液体調製物。
【請求項2】
a)の前記エトキシル化脂肪酸トリグリセリドが、ヒマワリ油、菜種油、大豆油、トウ
モロコシ油、ヤシ油、およびパーム油からなる群から選択される植物油である、請求項1
に記載の液体調製物。
【請求項3】
a)の前記エトキシル化脂肪酸トリグリセリドがヒマシ油である、請求項1に記載の液
体調製物。
【請求項4】
b)の前記エトキシル化およびプロポキシル化有機液体が、約1000~約3000g
/molの平均モル重量を有し、a1およびa2が互いに独立して1~20の平均値を有
し、bが15~35の平均値を有するブロックコポリマーからなる群から選択される、請
求項1に記載の液体調製物。
【請求項5】
b)の前記エトキシル化およびプロポキシル化有機液体が、約1500~約3000g
/molの平均モル重量を有し、a1およびa2が互いに独立して10~15の平均値を
有し、bが20~30の平均値を有するブロックコポリマーからなる群から選択される、
請求項1および4に記載の液体調製物。
【請求項6】
b)の前記エトキシル化およびプロポキシル化有機液体が、約2000~約3000g
/molの平均分子量を有し、a1およびa2が互いに独立して3~16の平均値を有し
、bが25~35の平均値を有するブロックコポリマー;および、約1400~約220
0g/molの平均分子量を有し、a1およびa2が互いに独立して2~12の平均値を
有し、bが15~25の平均値を有するブロックコポリマーからなる群から選択される、
請求項1、4および5のいずれか1項に記載の液体調製物。
【請求項7】
c)のポリマーにおいて、Xが1~18個の炭素原子を有する分岐または直鎖アルキル
、または2~18個の炭素原子を有し、飽和または部分不飽和であり、ヒドロキシル官能
基を有してもよい分岐または直鎖カルボニルであり、Yが、水素または1~6個の炭素原
子を有する分岐または直鎖アルキル、または2~6個の炭素原子を有し、飽和または部分
不飽和であり、ヒドロキシル官能基を有してもよい分岐または直鎖カルボニルである、請
求項1に記載の液体調製物。
【請求項8】
c)のポリマーにおいて、Xが1~6個の炭素原子を有する分岐または直鎖アルキル、
または1~6個の炭素原子を有し、飽和または部分不飽和であり、ヒドロキシル官能基を
有してもよい分岐または直鎖カルボニル、yが1~18個の炭素原子を有する分岐または
直鎖アルキル、または2~18個の炭素原子を有し、飽和または部分不飽和であり、ヒド
ロキシル官能基を有してもよい分岐または直鎖カルボニルである、請求項1に記載の液体
調製物。
【請求項9】
c)のポリマーにおいて、m+nが1~30である、請求項1、7および8のいずれか1
項に記載の液体調製物。
【請求項10】
c)のポリマーにおいて、m+nが、好ましくは1~20である、請求項1および7~9
のいずれか1項に記載の液体調製物。
【請求項11】
c)のポリマーにおいて、m+nが、好ましくは1~15である、請求項1および7~1
0のいずれか1項に記載の液体調製物。
【請求項12】
c)のポリマーにおいて、mがゼロに等しい場合、前記少なくとも1つのエトキシル化
有機液体の分子量(MW)が190質量単位以上である、請求項1および7~11のいず
れか1項に記載の液体調製物。
【請求項13】
mがゼロに等しい場合、前記少なくとも1つのエトキシル化有機液体の分子量(MW)
が205質量単位以上である、請求項12に記載の液体調製物。
【請求項14】
前記c)のエトキシル化および/またはプロポキシル化有機液体が、ポリエチレンオキ
シド、エトキシル化アルコール、モノ-/ポリエチレンオキシドジエーテル、モノ-/ポ
リエチレンオキシドエーテルエステル、エトキシル化カルボン酸、モノ-/ポリエチレン
オキシドジエステル、ポリプロピレンオキシド、プロポキシル化アルコール、モノ-/ポ
リプロピレンオキシドジエーテル、モノ-/ポリプロピレンオキシドエーテルエステル、
プロポキシル化カルボン酸、モノ-/ポリプロピレンオキシドジエステル、アルコールプ
ロポキシレート-エトキシレート、カルボン酸プロポキシレート-エトキシレートおよび
カルボン酸プロポキシレート-エトキシレートエーテルからなる群より選択される、請求
項1および7~13のいずれか1項に記載の液体調製物。
【請求項15】
前記エトキシル化および/またはプロポキシル化有機液体が、少なくとも40重量%、
好ましくは少なくとも50重量%の量で存在する、請求項1~14のいずれか1項に記載
の液体調製物。
【請求項16】
水混和性である、請求項1~15のいずれか1項に記載の液体調製物。
【請求項17】
前記真菌胞子が、植物保護における生物的防除剤または植物健康増進剤として有効な真
菌種に由来する、請求項1~16のいずれか1項に記載の液体調製物。
【請求項18】
前記真菌種が昆虫病原性真菌である、請求項1~17のいずれか1項に記載の液体製剤
【請求項19】
前記真菌種が殺線虫活性真菌である、請求項1~17のいずれか1項に記載の液体製剤
【請求項20】
前記真菌種が、Isaria fumosorosea、Penicillium b
ilaii、Metarhizium anisopliae、Purpureocil
lium lilacinum、Coniothyrium minitans、Bea
uveria bassianaおよびClonostachys roseaからなる
群より選択される、請求項1~19のいずれか1項に記載の液体調製物。
【請求項21】
界面活性剤、レオロジー調整剤、消泡剤、酸化防止剤および染料の群から選択される少
なくとも1つの物質をさらに含む、請求項1~20のいずれか1項に記載の液体調製物。
【請求項22】
前記レオロジー調整剤が、ヒュームド(疎水性/親水性)または沈降シリカ、天然起源
のシリカ、アタパルジャイトベースのレオロジー調整剤、有機改質粘土、およびそれらの
混合物からなる群より選択される、請求項21に記載の液体調製物。
【請求項23】
前記レオロジー調整剤がヒュームドシリカである、請求項22に記載の液体調製物。
【請求項24】
0.1~40重量%の真菌胞子、99.9%までの請求項1~16のいずれか1項に記
載の少なくとも1つのエトキシル化および/またはプロポキシル化有機液体および0~1
0重量%の少なくとも1つの界面活性剤および/またはレオロジー調整剤を含む、先行す
る請求項のいずれか1項に記載の液体調製物。
【請求項25】
請求項1~24のいずれか1項に記載の液体調製物を含む液体組成物。
【請求項26】
植物内または植物上の植物病原性真菌、昆虫および/または線虫を防除するための方法
、植物の成長を増強するための方法、または植物の収量もしくは根の健康を増加させるた
めの方法であって、先行する請求項のいずれかに記載の液体調製物または液体組成物の有
効量を前記植物または植物が成長しているかまたは成長することが意図されている場所へ
施用することを含む、前記方法。
【請求項27】
植物保護剤としての、または植物の活力および/または植物の健康を促進するための、
先行する請求項のいずれかに記載の液体調製物または液体組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
生物的防除剤(Biological control agents:BCA)は、
種々の菌類または昆虫害虫と戦うため、または植物の健康を改善するため、植物保護の分
野においてますます重要になっている。生物的防除剤として使用することができるウイル
スも利用可能であるが、主に細菌および真菌に基づくBCAがこの分野で使用される。真
菌に基づく最も顕著な形態の生物的防除剤は芽胞子と同様に分生子と呼ばれる無性胞子で
あるが、(ミクロ)菌核、子嚢胞子、担子胞子、厚膜胞子または菌糸断片のような他の真
菌繁殖体も有望な薬剤である可能性がある。
【背景技術】
【0002】
バチルス胞子のようなバクテリアに基づく多くの胞子とは異なり、多くの真菌胞子は、
あまり強くなく、市販製品の要求、特にある温度での許容可能な貯蔵安定性を満たす形態
で真菌胞子を提供することは困難であることが証明されている。
【0003】
それにもかかわらず、生物的防除剤のための適切な製剤の提供は生物的防除剤の性質、
温度安定性および貯蔵寿命、ならびに適用における製剤の効果など、最終製剤の効力に寄
与する多くの要因のために、依然として課題を提起する。
【0004】
好適な製剤は活性成分と不活性成分との均質で安定な混合物であり、これは、最終製品
を標的に適用するためにより単純で、より安全で、より有効にする。
【0005】
生物防除剤に通常用いられる製剤としては、WP(粉末状に微粉化され、典型的には水
中に分散した後に懸濁粒子として適用される固体製剤)、WG(水中に崩壊および分散後
に適用される顆粒からなる製剤)が挙げられる。WG製品の顆粒は、0.2~4mmの範
囲内の明確な粒子を有する。水分散性顆粒は、凝集、噴霧乾燥、または押出技術によって
形成することができる。WP製剤はむしろ容易に製造されるが、それらはほこりっぽい。
さらに、それらは、現場で投与するのが容易ではない。WG製剤は使用者にとって取り扱
いが容易であり、一般に、WP製剤よりもダスト含有量が低い。
【0006】
液体製剤の例は、SC(使用前に水で希釈することを通常意図した流体中の固体活性成
分の水ベースの懸濁液)である。別の液体製剤タイプはEC(水に添加されるとエマルジ
ョンを形成する水不溶性有機溶媒中の乳化剤などの界面活性剤と組み合わせた活性成分の
溶液)である。
【0007】
膨大な数の処方物が生物的防除剤の実験的製剤および商業的製剤において利用されてい
る(より詳細な説明およびリストについては、Schisler等、Phytopath
ology、Vol94、No.11,2004を参照のこと)。一般に、処方物は、処
方されたバイオマスの化学的、物理的、生理学的または栄養学的特性を改善する担体(充
填剤、増量剤)または処方物のいずれかとして分類することができる。
【0008】
安定性、特に室温または室温以上の温度での長期間にわたる真菌活性に基づくBCAの
貯蔵安定性は、真菌分生子の繊細な性質のために、特に難題である。多くの生物と同様に
、休眠状態の真菌分生子は例えば、水、空気(酸素)、温度、照射などの環境の影響に敏
感である。いくつかの因子は発芽を誘発し得るが、他の因子は胞子生存率に有害な効果を
有し得る。水を排除するために、白色鉱物(パラフィン系)油または植物油のような油が
典型的には、液体真菌胞子製剤を調製するために使用される。これらの油の多くは真菌生
物にいくらかの貯蔵寿命を提供するが、油に基づく調製物は長時間および/または高温に
わたる胞子生存率にしばしば有害な効果を有する乳化剤を必要とする。
【0009】
生物的防除剤の製剤の例は、Torres等、2003、J Appl Microb
iol、94(2)、pp:330-9に記載されている。しかしながら、生物的防除剤
、例えば真菌胞子の生存率を4℃で4ヶ月間70%を超えて保存する製剤は、現場での日
常的な使用に適していないことは明らかである。むしろ、生物的防除剤の製剤は、冷蔵が
不可能な条件下でも十分な貯蔵寿命を有することが望ましい。
【0010】
Kim等、2010(J.S.Kim,Y.H.Je,J.Y.Roh,Journa
l of Industrial Microbiology & Biotechno
logy 2010,vol37(issue4),pp.419ff)は、Isari
a fumosorosea菌の分生子が油(大豆、トウモロコシ、綿実、パラフィン油
、オレイン酸メチル)中に分散させた場合、水中での分散と比較して、50℃で2時間お
よび8時間改善された貯蔵寿命を示すことを開示している。
【0011】
Mbarga等,2014(Biological Control 2014,vo
l.77,pp.15ff)は、異なる乳化剤を含む大豆油中に製剤化されたTrich
oderma asperellumが水中の分生子の分散液と比較して改善された貯蔵
寿命を示すことを見出した。
【0012】
例えば、エトキシル化トリシロキサン(例えば、Break-Thru S240)の
ような他の液体は好適な代替物であり、例えば、P.Lilacinum(BioAct
(登録商標)、WO2016/050726を参照のこと)を用いた安定な調製物を提供
するが、このようなトリシロキサンの製造、したがって、製品自体は高価である。
【0013】
真菌胞子を含有する油性懸濁液は、当該分野で公知である。そのような目的のために使
用される油の典型的な例は、例えば植物油、パラフィン油または芳香族炭化水素である。
WO2015/069708A1には、プラスチック表面上の残留物をより少なくする乳
化剤の最大35%と共にパラフィン油に基づく微生物の液体製剤が記載されている。US
2007/0141032A1は、乾燥剤および10%までの乳化剤を含有するパラフィ
ン油に基づく微生物の製剤を記載している。
【0014】
US20140143909A1は、真菌胞子を含有する液体または固体組成物中の「
任意成分」または共配合物としての界面活性剤の一般的な使用を記載している。
【0015】
界面活性剤はさらに、水性調製物に使用される。例えば、US2006/024715
0およびUS2011/0033436A1には、微生物および種々の非イオン性、アニ
オン性、カチオン性および両性界面活性剤をも含む水ベースの製剤が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】WO2016/050726
【特許文献2】WO2015/069708A1
【特許文献3】US2007/0141032A1
【特許文献4】US20140143909A1
【特許文献5】US2006/0247150
【特許文献6】US2011/0033436A1
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】Schisler等、Phytopathology、Vol94、No.11,2004
【非特許文献2】Torres等、2003、J Appl Microbiol、94(2)、pp:330-9
【非特許文献3】Kim等、2010(J.S.Kim,Y.H.Je,J.Y.Roh,Journal of Industrial Microbiology & Biotechnology 2010,vol37(issue4),pp.419ff)
【非特許文献4】Mbarga等,2014(Biological Control 2014,vol.77,pp.15ff)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上述の欠点により、真菌活性物質に基づく生物的防除剤のための単純で、取り扱いが容
易な製剤処方が依然として必要とされている。他の特性の中でも、そのような製剤は理想
的には製剤濃縮物において良好な物理的安定性を提供し、特に高温(20℃以上)で、経
時的に好適な貯蔵寿命を示し、良好な水混和性または懸濁性を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上述のように、油または有機ケイ素以外の有機流体を使用して、真菌胞子ベースのBC
Aの安定な農薬調製物を提供することができるという優先順位は非常に少ない。エトキシ
ル化および/またはプロポキシル化界面活性剤は乳化特性を有することが知られており、
したがって、これらの化合物は、典型的な量を使用する乳化剤として頻繁に使用される。
驚くべきことに、多数の異なるエトキシル化および/またはプロポキシル化エトキシル化
流体は主担体として使用した場合、高温(30℃およびそれ以上で8週間)での貯蔵後に
、良好から優れた胞子生存率を提供することが見出された。
【0020】
したがって、第1の態様では、本発明が以下の
a) 3~10エチレンオキシド単位を有するエトキシル化脂肪酸トリグリセリド、ここ
で、前記脂肪酸トリグリセリドはヒマシ油および植物油からなる群から選択される;
b) 一般式:
【化1】
【0021】
のブロックコポリマー(式中、a1、a2およびbは互いに独立して、1~10の平均値
を有する;またはa1およびa2が互いに独立して、1~20の平均値を有し、bは15
~35の平均値を有する);および
c) 一般式:
【化2】
【0022】
のポリマー(式中、XおよびYは独立して、水素、1~24個の炭素原子を有する分岐ま
たは直鎖アルキル、および2~24個の炭素原子を有し、飽和または部分不飽和であり、
ヒドロキシル官能基を有してもよい分岐または直鎖カルボニルから選択され;
mは0~10の間の平均数であり;
nは0~40、好ましくは0~30、より好ましくは0~20、最も好ましくは0~15
、さらには0~10の平均数であり、m+nはゼロではない)
からなる群から選択される少なくとも1つのエトキシル化および/またはプロポキシル化
有機液体を含むか、
またはa)~c)のいずれか1つの混合物を含み;
および真菌胞子
を含む液体調製物に関する。
【0023】
本発明の範囲内にある真菌胞子は分生子と呼ばれる無性胞子および芽胞子を含むが、子
嚢胞子、担子胞子、厚膜胞子のような他の真菌繁殖体も含む。(ミクロ)菌核は厳密な意
味で胞子ではないが、本発明による液体調製物に添加することもできる。
【0024】
a)およびb)のいずれか1つの混合物は、1:100~100:1の範囲の比、好ま
しくは1:50~50:1の範囲の比、より好ましくは1:25~25:1の範囲の混合
物、例えば1:20、1:15、1:10、1:5、1:2、1:1、2:1、5:1、
10:1、15:1または20:1で存在することができる。さらに別の好ましい実施形
態は、a)およびb)のいずれか1つの混合物を、1:20~1:1の範囲の比率で、ま
たは1:1~20:1の範囲の比率で含む。
【0025】
a)およびc)のいずれか1つの混合物は、1:100~100:1の範囲の比、好ま
しくは1:50~50:1の範囲の比、より好ましくは1:25~25:1の範囲の混合
物、例えば1:20、1:15、1:10、1:5、1:2、1:1、2:1、5:1、
10:1、15:1または20:1で存在することができる。さらに別の好ましい実施形
態は、a)およびc)のいずれか1つの混合物を、1:20~1:1の範囲の比率で、ま
たは1:1~20:1の範囲の比率で含む。
【0026】
b)~c)のいずれか1つの混合物は、1:100~100:1の範囲の比、好ましく
は1:50~50:1の範囲の比、より好ましくは1:25~25:1の範囲の混合物、
例えば1:20、1:15、1:10、1:5、1:2、1:1、2:1、5:1、10
:1、15:1または20:1で存在することができる。さらに別の好ましい実施形態は
、b)およびc)のいずれか1つの混合物を、1:20~1:1の範囲の比率で、または
1:1~20:1の範囲の比率で含む。
【0027】
a)およびb)およびc)のいずれか1つの混合物は、それぞれ1:1:100~10
0:100:1、または1:100:1~100:1:100、または100:1:1~
1:100:100の範囲で、好ましくは1:1:50~50:50:1、または1:5
0:1~50:1:50、または50:1:1~1:50:50の範囲の比、より好まし
くは1:1:25~25:25:1、または1:25:1~25:1:25、または25
:1:1~1:25:25の範囲の混合物、例えば1:20:1、1:15:1、1:1
0:1、1:5:1、1:1:1、20:1:1、15:1:1、10:1:1、5:1
:1、1:1:20、1:1:15、1:1:10、1:1:5、5:20:1、5:1
5:1、5:10:1、1:20:5、1:15:5、1:10:5、20:1:5、1
5:1:5、10:1:5、20:5:1、15:5:1、10:5:1、1:5:20
、1:5:15、1:5:10、5:1:20、5:1:15または5:1:10で存在
することができる。さらに別の好ましい実施形態は、a)およびb)およびc)のいずれ
か1つの混合物を、1:20:1~1:1:1の範囲の比、または20:1:1~1:1
:1の範囲の比、または1:1:20~1:1:1の範囲の比で含む。
【0028】
真菌胞子は分生子であることが好ましい。
【0029】
好ましい実施形態では、a)による前記エトキシル化脂肪酸トリグリセリドがヒマワリ
油、菜種油、大豆油、トウモロコシ油、ヤシ油、およびパーム油からなる群から選択され
る植物油に由来する。当該植物油の構成については、http://www.dgfett.
de/material/fszus.phpを参照されたい。
【0030】
別の好ましい実施形態では、a)による前記エトキシル化脂肪酸トリグリセリドがヒマ
シ油に由来する。エトキシル化ヒマシ油の選択された例は、例えば、Lucramul
CO08(Castor oil ethoxylate 8EO)およびEtocas
10(Castor oil ethoxylate 10EO)が特に好ましい。
【0031】
b)による前記エトキシル化およびプロポキシル化有機液体に関して、これは、好まし
くは式H-O-[CH2-CH2-O-]a1-[CH2-CH(CH3)-O]b-[
CH2-CH2-O-]a2-H(式中、a1およびa2は互いに独立して1~20の平
均値を有し、bは15~35の平均値を有する)のブロックコポリマーからなる群から選
択される。より好ましくは前記エトキシル化およびプロポキシル化有機液体がa1および
a2が互いに独立して1から16の間の平均値を有し、bが20から30の間の平均値を
有するブロックコポリマーの群から選択される。b)による前記エトキシル化およびプロ
ポキシ化有機液体は好ましくは約1000から約3000g/molの間、より好ましく
は約1500g/molから約3000g/molの間、より好ましくは約2000g/
molから約3000g/molの間の平均モル重量を有する。
【0032】
例えば、a1およびa2の平均値が3~16であり、bの平均値が25~35であるブ
ロックコポリマーについては、平均分子量は約2000~約3000g/molの範囲で
あり得る。a1およびa2の平均値が2~12であり、bの平均値が15~25であるブ
ロックコポリマーについては、平均分子量は約1400~約2200g/molの範囲で
あり得る。a1およびa2の平均値が1~12であり、bの平均値が10~20であるブ
ロックコポリマーについては、平均分子量は約1000~約2000g/molの範囲で
あり得る。
【0033】
b)によるエトキシル化およびプロポキシル化有機液体の選択された例は、特に好まし
いSynperonic PE/L62、Synperonic PE/L64およびS
ynperonic PE/L44によって表される。
【0034】
別の実施形態ではb)によるエトキシル化およびプロポキシル化有機液体が好ましくは
式H-O-[CH2-CH2-O-]a1-[CH2-CH(CH3)-O]b-[CH
2-CH2-O-]a2-H(式中、a1、a2およびbは互いに独立して、1~8の平
均値を有する)のブロックコポリマーからなる群から選択される。より好ましくは前記ブ
ロックコポリマーが2~8個のプロピレンオキシド単位および2~12個のエチレンオキ
シド単位の平均量を有し、ここで、a1およびa2は互いに独立して、合計12を超えな
い値を有し得る。さらにより好ましくは前記ブロックコポリマーが2~6個のプロピレン
オキシド単位および2~8個のエチレンオキシド単位の平均量を有し、ここで、a1およ
びa2は互いに独立して、合計8を超えない値を有し得る。
【0035】
この実施形態では、b)による前記エトキシル化およびプロポキシル化有機液体が好ま
しくは約150~約1500g/mol、より好ましくは約150g/mol~約120
0g/mol、より好ましくは約200g/mol~約1000g/mol、さらに好ま
しくは約200~約700g/molの平均モル質量を有する。
【0036】
例えば、a1、a2およびbの平均値が互いに独立して1~10である場合、平均分子
量は約150~約1500g/molの範囲であり得る。a1、a2およびbの平均値が
互いに独立して1~8である場合、平均分子量は約150~約1200g/molの範囲
であり得る。平均量が2~8のプロピレンオキシド単位および2~12のエチレンオキシ
ド単位(ここで、a1およびa2は互いに独立して、合計で12を超えない値を有し得る
)を有するブロックコポリマーについて、平均分子量は約200g/mol~約1000
g/molの範囲であり得る。平均量が2~6のプロピレンオキシド単位および2~8の
エチレンオキシド単位(ここで、a1およびa2は互いに独立して、合計で8を超えない
値を有し得る)を有するブロックコポリマーについて、平均分子量は約200~約700
g/molの範囲であり得る。
【0037】
この実施形態では、b)による前記エトキシル化およびプロポキシル化有機液体におい
て、a1およびa2が互いに独立して、1~4の値を有し、bが2~6の値を有すること
が最も好ましい。
【0038】
好ましい実施形態では、c)のポリマーにおいて、Xは1~18個の炭素原子を有する
分岐または直鎖アルキル、または2~18個の炭素原子を有する分岐または直鎖カルボニ
ルであり、飽和または部分不飽和であり、Yは水素、または1~6個の炭素原子を有する
分岐または直鎖アルキル、または2~6個の炭素原子を有する分岐または直鎖カルボニル
であり、飽和または部分不飽和である。明確にするために、当業者は、分岐アルキル基ま
たはカルボニル基が少なくとも3個の炭素原子を有するだけで存在し得ることを知ってい
る。
【0039】
代替の好ましい実施形態では、c)のポリマーにおいて、Xは水素、または1~6個の
炭素原子を有する分岐または直鎖アルキル(本出願全体を通して明確にするために、分岐
部分は少なくとも3個の炭素原子を有する必要がある)、または2~6個の炭素原子を有
する分岐または直鎖カルボニルであり、飽和または部分不飽和であり、任意選択でヒドロ
キシル官能基を有し、Yは1~18個の炭素原子を有する分岐または直鎖アルキル、また
は2~18個の炭素原子を有する分岐または直鎖カルボニルであり、飽和または部分不飽
和であり、任意選択でヒドロキシル官能基を有する。好ましい実施形態では、c)のポリ
マーにおいて、m+nは1~30、より好ましくは1~20、最も好ましくは1~15で
ある。代替の好ましい実施形態では、mは1~9の範囲であり、nは0~6の範囲であり
、またはmは0~5の範囲であり、nは3~10の範囲である。さらに別の好ましい実施
形態では、mは1~5の範囲であり、ここでnはゼロに等しく、またはnは4~10の範
囲であり、ここでmはゼロに等しい。
【0040】
上記において、カルボニルとは、以下に定義するアルキルカルボニル、アルケニルカル
ボニル、アルキニルカルボニルをいう。
【0041】
本出願の実施例に示されるように、かなり低い分子量を有する流体は本発明による安定
化効果を依然として有するが、かなり低い分子量を有する他の構造的に類似した流体はこ
の効果を示さないことが見出された。出願人はいかなる科学的理論にも拘束されることを
望むものではないが、かなり小さいアルキル鎖と特定の数のエチレンオキシド単位との組
み合わせのような流体の特定の構造モチーフは真菌胞子を安定化させるのに適しておらず
、反対の結果をもたらすと考えられる。驚くべきことに、この挙動は、非常に同じ小さな
アルキル鎖が特定の数のプロピレンオキシド単位と組み合わされた場合には観察されない
。したがって、別の好ましい実施形態では、c)のポリマーにおいて、mがゼロに等しい
場合、前記少なくとも1つのエトキシル化有機液体の分子量(MW)は190質量単位以
上、より好ましくは205質量単位以上、さらにより好ましくは220質量単位以上、例
えば少なくとも235質量単位である。
【0042】
当業者はどの液体が本発明の範囲内に入るかを定義することができるが、前記c)によ
るエトキシル化および/またはプロポキシル化有機液体は、ポリエチレングリコール、例
えば、Pluriol E300(ポリエチレングリコール-300);エトキシル化ア
ルコール、例えば、Atplus 245(アルコールエトキシレート)、Berol
050(直鎖C12-C16エトキシル化アルコール、3EO)、Berol 260(
C9-C11エトキシル化アルコール、4EO)、Ecosurf EH3(トリエチレ
ングリコール-モノオクチルエーテル)、Lucramul L03(C12-C18エ
トキシル化アルコール、3EO)、Lucramul L05(C12-C18エトキシ
ル化アルコール、5EO)、Lutensol AO3(C13-15-分岐および直鎖
エトキシル化アルコール、3EO)、Lutensol AO7 (C13-15-分岐
および直鎖エトキシル化アルコール、7EO)、トリエチレングリコールモノブチルエー
テル;モノ-/ポリエチレンオキシドジエーテル、例えばTetraglyme(テトラ
エチレングリコールジエーテル);モノ-/ポリエチレンオキシドエーテル-エステル、
例えばArlatone TV(ソルビトール-ヘプタオレート、40EO)、n-ブチ
ルジグリコアセタト、Tween 20 (エトキシル化ソルビトールモノラウレート、
20EO)、Tween-80(エトキシル化ソルビトールモノオレエート、20EO)
、Tween-85(エトキシル化ソルビトールモノオレエート、20EO);エトキシ
ル化カルボン酸、例えばAlkamuls A (ポリエチレングリコールモノオレエー
ト)、Radiasurf 7402(ポリエチレングリコール-200モノオレエート
)、Radiasurf 7423(ポリエチレングリコール-400モノラウレート)
;モノ-/ポリエチレンオキシドジエステル、例えばRadiasurf 7442(ポ
リエチレングリコール-400ジオレエート);ポリプロピレングリコール、例えばジプ
ロピレングリコール;プロポキシル化アルコール、例えばDowanol DPM(ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル);モノ-/ポリプロピレンオキシドジエーテル
、例えばジプロピレングリコールジメチルエーテル;モノ/ポリプロピレンオキシドエー
テルエステル、例えばジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート;プロポキシル
化カルボン酸;モノー/ポリプロピレンオキシドジエステル、例えばプロピレングリコー
ルジアセテート;アルコールプロポキシレートーエトキシレート、例えばAtlas G
-5002L(アルコールプロポキシレート-エトキシレート)、Lucramul H
OT 5902(アルコールプロポキシレート-エトキシレート)、カルボン酸プロポキ
シレート-エトキシレート;カルボン酸プロポキシレート-エトキシレートエーテル、例
えばLeofat OC0503M(脂肪酸、プロポキシル化-エトキシル化、末端キャ
ップメチル脂肪酸、プロポキシル化-エトキシル化、末端キャップメチル)からなる群か
ら選択されることが好ましい。
【0043】
別の好ましい実施形態において、および上記に加えて、エトキシル化アルコールブチル
カルビトール、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ、メトキシトリグリコールおよび
プロピルセロソルブは、c)による液体の範囲内ではない。本発明の過程において、驚く
べきことに、本明細書中に定義されるような特定の液体が、真菌胞子の貯蔵安定性を増加
させるのに適していることが見出された。換言すれば、本発明による液体製剤中に存在す
る真菌胞子は、異なる製剤または純粋な形態で存在する真菌胞子と比較して、所与の時間
後に改善された発芽率を示す。
【0044】
別段の指示がない場合、本出願全体を通して使用される用語「%」は、重量(wt.)
%に関する。
【0045】
本発明に関連して、「改良された発芽率」とは休眠真菌構造または器官、好ましくは真
菌胞子の発芽率を指し、前記胞子の産生後少なくとも2週間までに、それは冷却期間の終
了後に、該発芽率は休眠真菌構造または器官、例えば、本発明の手順に従って処理されて
いないが、他は等しく処理された胞子(「対照胞子」)の発芽率よりも少なくとも10%
高く、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%または少なくとも
40%、最も好ましくは少なくとも50%高い。言い換えれば、「改良された発芽率」と
は前記胞子の産生後少なくとも2週間までに、対照胞子の発芽率の少なくとも110%、
好ましくは少なくとも120%、より好ましくは少なくとも130%または少なくとも1
40%、最も好ましくは少なくとも150%またはそれ以上の発芽率を意味する。好まし
くは、前記改善された発芽率が生産後少なくとも3ヶ月、より好ましくは少なくとも4ヶ
月、最も好ましくは少なくとも6ヶ月、例えば少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、
またはさらに12ヶ月以上まで、依然として目に見えるか、または増加さえする。したが
って、本発明に従って処理された胞子の発芽率は、前記胞子の産生の3ヶ月後の対照胞子
の発芽率の少なくとも200%であることが好ましい。別の好ましい実施形態では、発芽
率が前記胞子の産生の6ヶ月後の対照胞子の発芽率の少なくとも300%または少なくと
も400%、最も好ましくは少なくとも500%である。これに関連して、発芽率は、胞
子が所与の時間後になお発芽する能力を示す。したがって、%発芽率は、所与の期間後に
発芽することができる胞子の割合を意味する。発芽率を測定する方法は、当技術分野で周
知である。例えば、胞子は寒天媒体の表面上に広げられ、菌管を発育させる胞子の割合は
適切な生育温度でインキュベーション後、顕微鏡的に決定される(Oliveira等、
A protocol for determination of conidial
viability of the fungal entomopathogens
Beauveria bassiana and Metarhizium anis
opliae from commercial products. Journal
of Microbiological Methods 119; pp: 44-
52、およびその参考文献)。
【0046】
特定の実施形態では、本発明が以下:
0,1~40%の、好ましくは2,5~30%の、最も好ましい5~25%の、例えば1
0~20%の真菌胞子、
99,9%までの、好ましくは70~97,5%の、最も好ましい75~95%の、例え
ば80~90%の上記定義のエトキシル化および/またはプロポキシル化有機液体、
0~10%の;好ましい0~8%の、最も好ましい0.1~5%の界面活性剤(例えば、
分散剤乳化剤);
0~10%の、好ましくは0~7%の、より好ましくは0.5~5%のレオロジー調整剤
、例えばヒュームドシリカ、アタパルジャイト;
0~5%の、好ましくは0~3%の、最も好ましくは0.1~0.5%の各消泡剤、酸化
防止剤、染料
を含む液体調製物を提供する。
【0047】
他に定義されない限り、用語「アルキル」は、飽和直鎖または分岐炭化水素基、例えば
(C1-C18)-、(C1-C6)-、または(C1-C4)-アルキルを指す。例:
メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチルなど。
【0048】
例(しかしこれに限定されない):(C1-C6)-アルキル、例えばメチル、エチル
、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1
,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブ
チル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2ジメチルプロピル
、1-エチルプロピル、ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチ
ルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、
1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-
ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピ
ル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピルおよび1-エチ
ル-2-メチルプロピル。
他に定義されない限り、用語「アルケニル」は、少なくとも1つの二重結合を含む不飽
和直鎖または分岐炭化水素基、例えば(C2-C18)-、(C2-C6)-または(C
2-C4)-アルケニルを指す。例:エテニル、1-プロペニル、3-ブテニルなど。
例(しかしこれに限定されない):(C2-C6)-アルケニル、例えばエテニル、1
-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3
-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-
2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-
ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、
3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3
-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-
メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル,1,2-ジメチル-1-プ
ロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチ
ル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニ
ル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-
メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、
2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニ
ル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペン
テニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-
ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメ
チル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニ
ル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメ
チル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニ
ル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメ
チル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニ
ル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブ
テニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテ
ニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチ
ル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル、および1
-エチル-2-メチル-2-プロペニル。
他に定義されない限り、用語「アルコキシ」(アルキル-O-)は、酸素原子(-O-
)を介して足場に結合したアルキル基、例えば(C1-C18)-、(C1-C6)-ま
たは(C1-C4)-アルコキシを指す。例:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メ
チルエトキシなど。
例(しかしこれらに限定されない):(C1-C6)-アルコキシ、例えばメトキシ、
エトキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキ
シ、1,1-ジメチルエトキシ、ペントキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ
、3-メチルブトキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、2
,2-ジメチルプロポキシ、1-エチルプロポキシ、ヘキソキシ、1-メチルペントキシ
、2-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、4-メチルペントキシ、1,1-ジメ
チルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチ
ルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、3,3-ジメチルブトキシ、1-エチルブトキ
シ、2-エチルブトキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,2,2-トリメチル
プロポキシ、1-エチル-1-メチルプロポキシ、および1-エチル-2-メチルプロポ
キシ。
同様に、他に定義されない限り、用語「アルケノキシ」および「アルキノキシ」は、そ
れぞれ、-O-を介して足場に結合したアルケニル基またはアルキニル基、例えば(C2
-C18)-、(C2-C6)-または(C2-C4)-アルケノキシ、またはそれぞれ
、(C3-C10)-、(C3-C6)-または(C3-C4)-アルキノキシを指す。
【0049】
他に定義されない限り、用語「アルキルカルボニル」(アルキル-C(=O)-)は、
-C(=O)を介して足場に結合したアルキル基、例えば(C1-C18)-、(C1-
C6)-または(C1-C4)-アルキルカルボニルを指す。したがって、C原子の数は
、アルキルカルボニル基内のアルキル基を指す。
同様に、別に定義されない限り、用語「アルケニルカルボニル」および「アルキニルカ
ルボニル」は、それぞれ、-C(=O)を介して足場に結合したアルケニルまたはアルキ
ニル基、例えば(C2-C18)-、(C2-C6)-もしくは(C2-C4)-アルケ
ニルカルボニル、またはそれぞれ(C2-C10)-、(C2-C6)-もしくは(C2
-C4)-アルキニルカルボニルを指す。従って、C原子の数は、アルケニルカルボニル
基またはアルキニルカルボニル基内のアルケニル基またはアルキニル基をそれぞれ意味す
る。
【0050】
別段の定義がない限り、「アルコキシカルボニル」(アルキル-O-C(=O)-)と
いう用語は、-O-C(=O)を介して足場に結合したアルキル基、例えば(C1-C1
8)-、(C1-C6)-または(C1-C4)-アルコキシ-カルボニルを指す。した
がって、C原子の数は、アルコキシカルボニル基内のアルキル基を指す。
【0051】
同様に、別に定義されない限り、用語「アルケノキシカルボニル」および「アルキノキ
シカルボニル」は、それぞれ、-O-C(=O)を介して足場に結合したアルケニル基ま
たはアルキニル基、例えば(C2-C10)-、(C2-C6)-もしくは(C2-C4
)-アルケノキシカルボニル、またはそれぞれ、(C3-C10)-、(C3-C6)-
もしくは(C3-C4)-アルキノキシカルボニルを指す。したがって、C原子の数は、
アルケノキシカルボニル基またはアルキノキシカルボニル基内のアルケニル基またはアル
キニル基をそれぞれ指す。
【0052】
他に定義されない限り、用語「アルキルカルボニルオキシ」(アルキル-C(=O)-
O-)は、-C(=O)-O-を介して足場に結合したアルキル基、例えば(C1-C1
0)-、(C1-C6)-または(C1-C4)-アルキルカルボニルオキシを指す。し
たがって、C原子の数は、アルキルカルボニルオキシ基内のアルキル基を指す。
同様に、別に定義されない限り、「アルケニルカルボニルオキシ」および「アルキニル
カルボニルオキシ」という用語は、それぞれ-C(=O)-Oを介して足場に結合したア
ルケニル基またはアルキニル基、例えば(C2-C10)-、(C2-C6)-または(
C2-C4)-アルケニルカルボニルオキシ、または、それぞれ(C2-C10)-、(
C2-C6)-または(C2-C4)-アルキニルカルボニルオキシを指す。したがって
、C原子の数は、アルケニルカルボニルオキシまたはアルキニルカルボニルオキシ基内の
アルケニル基またはアルキニル基をそれぞれ意味する。
【0053】
好ましい実施形態において、本発明による組成物は、本質的に水を含まない。BCAは
、休眠形態の生きている生物である。したがって、低濃度の水を含む、または本質的に水
を含まない製剤は、BCAのための好ましい製剤タイプである。他方、特定のBCAはま
た、より高い含水量で製剤され得る。水が存在する場合、このような水は主に、乾燥胞子
粉末中の残留遊離水、または他の配合物中の微量の水に由来する。従って、これらの事実
のために、0~12重量%、好ましくは0~8重量%の水濃度が可能であり、この範囲は
「本質的に水を含まない」という定義内に入る。換言すれば、「本質的に水を含まない」
という用語は、組成物中の水の濃度が12%以下、好ましくは8重量%以下であることを
意味する。より好ましくは、水濃度が0~6重量%、より好ましくは0~4重量%、例え
ば2~4重量%の範囲である。したがって、例示的な水濃度は、2重量%、3重量%、4
重量%、5重量%、および6重量%を含む。
【0054】
本発明による液体調製物において、前記エトキシル化および/またはプロポキシル化有
機液体はのより少ない量で、例えば少なくとも40重量%で存在してもよいと考えられる
が、少なくとも50重量%の量で存在することが好ましい。一般に、前記エトキシル化お
よび/またはプロポキシル化有機液体は、99.9重量%まで、好ましくは70重量%~
97.5重量%、より好ましくは75重量%~95重量%、最も好ましくは80重量%~
90重量%の範囲の濃度で存在することができる。
【0055】
本発明による液体調製物は、好ましくは水混和性である。用語「水混和性」は、前記液
体が、流体と水との1:200の比、好ましくは1:100の比、より好ましくは1:5
0の比で組み合わされる場合、均一な混合物を生じることを示す。
【0056】
1つの好ましい実施形態では、組成物は本質的に油を含まない。本発明に関連して、油
は水中で本質的に水混和性でないまたは自己乳化性でない任意の液体、例えば、パラフィ
ン油、脂肪酸トリグリセリド、脂肪酸モノエステル、特定のシリコーン油、芳香族溶媒ま
たは他の水不混和性有機溶媒と定義される。「本質的に油を含まない」という用語は、5
重量%以下、好ましくは4重量%以下、さらにより好ましくは3重量%以下、最も好まし
くは2重量%以下、例えば1重量%、0.1重量%、0.05重量%、またはさらに0.
01重量%の油の含有量を指す。本発明の組成物はその成分の製造プロセスのために、微
量の油を含有することを排除することができない。本発明の製剤は、そのような痕跡を除
いて油を含有しない。
【0057】
任意の真菌種を本発明に適用することができる。しかしながら、前記真菌胞子は、植物
に対して有益な効果を有する真菌種、例えば植物保護における生物的防除剤として有効で
あるか、または植物成長および/または植物健康を支持または促進するような植物健康促
進剤として作用する真菌種に由来することが好ましい。より好ましくは、前記真菌は糸状
菌である。
【0058】
糸状菌は、当業者がよく知っているように、ほとんどの条件下で多細胞性の糸状型で増
殖する傾向があることから、主として楕円形または楕円形の酵母細胞の単細胞増殖とは対
照的に、酵母と区別される。
【0059】
前記少なくとも1つの糸状菌は、植物保護または植物成長促進効果など、植物にプラス
の効果を及ぼす任意の真菌であってもよい。したがって、前記真菌は、昆虫病原性真菌(
an entomopathogenic fungus)、線虫捕食性真菌(a ne
matophagous fungus)、植物成長促進真菌、細菌または真菌植物病原
体などの植物病原体に対して活性な真菌、または除草作用を有する真菌であってよい。
【0060】
NRRLは、the Agricultural Research Service
Culture Collectionの略称であり、特許手続きの目的で微生物の寄
託の国際的な認識に関するブダペスト条約の下で微生物株の寄託を目的とする国際寄託機
関であり、National Center for Agricultural Ut
ilization Research,Agricultural Research
service,U.S.Department of Agriculture,1
815 North university Street,Peroira,Illi
nois 61604 USAに所在する。
【0061】
ATCCはAmerican Type Culture Collectionの略
で、特許手続上の微生物寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の下での微生物株の寄
託を目的とする国際寄託機関であり、ATCC Patent Depository,
10801 University Blvd.,Manassas,VA 10110
USAの住所を有する。
【0062】
選択的除草活性を有する菌類はわずかしか知られていない、例えばF2.1 Phom
a macrostroma、特に94-44B株;F2.2 Sclerotinia
minor、特にIMI 344141株(例えば、Agrium Advanced
TechnologiesによるSarritor);F2.3 Colletotr
ichum gloeosporioides、特にATCC 20358株(例えば、
Agricultural Research InitiativesによるColl
ego(LockDownとしても知られる);F2.4 Stagonospora
atriplicis;またはF2.5 Fusarium oxysporum、その
異なる株は異なる植物種、例えば雑草Striga hermonthica(Fusa
rium oxysproum formae specialis strigae)
に対して活性である。
【0063】
植物成長/植物健康を支持し、促進し、または刺激する真菌の例示的な種は、E2.1
Talaromyces flavus、特にV117b株;E2.2 Tricho
derma atroviride、特にCNCM I-1237株(例えば、Agra
uxine、FRからのEsquive(登録商標)WP)、国際出願第PCT/IT2
008/000196号に記載されるSC1株、株番号V08/002387、菌株番号
NMI番号V08/002388、株番号NMI番号V08/002389、株番号NM
I番号V08/002390、LC52株(例えば、Agrimm Technolog
ies LimitedからのSentinel)、kd株(例えば、Andermat
t BiocontrolからのT-Gro)、および/またはLUI32株(例えば、
Agrimm Technologies LimitedからのTenet);E2.
3 Trichoderma harzianum、特に、ITEM株 908またはT
-22(例えば、KoppertからのTrianum-P);E2.4 Myroth
ecium verrucaria、特に、AARC-0255株(例えば、Valen
t BiosciencesからのDiTera(登録商標));E2.5 Penic
illium bilaii、特に、ATCC 22348株(例えば、Acceler
on BioAgからのJumpStart(登録商標))、および/または株ATCC
20851;E2.6 Pythium oligandrum、特に、DV74株また
はM1株(ATCC 38472;例えば、Bioprepraty、CZからのPol
yversum);E2.7 Rhizopogon amylopogon(例えば、
Helena Chemical CompanyからのMyco-Solに含まれる)
;E2.8 Rhizopogon fulvigleba(例えば、Helena C
hemical CompanyからのMyco-Solに含まれる);E2.9 Tr
ichoderma harzianum、特にTSTh20株、KD株,特にPlan
t Health Products, ZAからの製品Eco-T、または株1295
-22;E2.10 Trichoderma koningii;E2.11 Glo
mus aggregatum;E2.12 Glomus clarum;E2.13
Glomus deserticola;E2.14 Glomus etunica
tum;E2.15 Glomus intraradices;E2.16 Glom
us monosporum;E2.17 Glomus mosseae;E2.18
Laccaria bicolor;E2.19 Rhizopogon luteo
lus;E2.20 Rhizopogon tinctorus;E2.21 Rhi
zopogon villosulus;E2.22 Scleroderma cep
a;E2.23 Suillus granulatus;E2.24 Suillus
punctatapies;E2.25 Trichoderma virens、特
にGL-21株;およびE2.26株 Verticillium albo-atru
m(以前はV.dahliae)、特にWCS850株(CBS 276.92;例えば
、Tree Care InnovationsからのDutch Trig);E2.
27 Trichoderma viride、例えば、B35株(Pietr等、19
93、Zesz.Nauk.A R w Szczecinie 161:125-13
7)およびE2.28 Purpureocillium lilacinum(以前は
Paecilomyces lilacinusとして知られていた)251株(AGA
L 89/030550;例えば、Bayer CropScience Biolog
ics GmbHからのBioAct)。
【0064】
より好ましい実施形態では、植物の健康および/または成長に有益な効果を有する真菌
株は、Talaromyces flavus、VII7b株;Trichoderma
harzianum KD株または製品Eco-T中の菌株(Plant Healt
h Products、SZ);Myrothecium verrucaria、特に
AARC-0255株;Penicillium bilaii、ATCC22348株
;およびPythium oligandrum、DV74株またはM1株(ATCC
38472);Trichoderma virideB35株;Trichoderm
a atroviride CNCM I-1237株;およびPurpureocil
lium lilacinum(以前にPaecilomyces lilacinus
として知られている)251株(AGAL 89/030550)から選択される。
【0065】
さらにより好ましい実施形態において、植物の健康および/または成長に有益な効果を
有する真菌株はPenicillium bilaiiATCC 22348株、Tri
choderma viride、例えば、B35株、Trichoderma atr
oviride、CNCM I-1237株およびPurpureocillium l
ilacinum(以前にPaecilomyces lilacinusとして知られ
ている)251株(AGAL 89/030550)から選択される。
【0066】
殺細菌活性な真菌は例えば、A2.2 Aureobasidium pullula
ns、特にDSM14940株の胞胚胞子; A2.3 Aureobasidium
pullulans、特にDSM14941株の胞胚胞子またはDSM14940株およ
びDSM14941株の胞胚胞子の混合物; A2.9 Scleroderma ci
trinumである。
【0067】
真菌病原体に対して活性な真菌は、例えばB2.1 Coniothyrium mi
nitans、特にCON/M/91-8株(受託番号DSM-9660;例えば、Ba
yer CropScience Biologics GmbHからのContans
(登録商標));B2.2 Metschnikowia fructicola、特に
NRRL Y-30752株;B2.3 Microsphaeropsis ochr
ace、特にP130A株(ATCC deposit 74412);B2.4 Mu
scodor albus、特にQST 20799株(受託番号NRL30547);
B2.5 Trichoderma harzianum rifai、特にKRL-A
G2株(T-22株、/ATCC 208479としても知られており、例えばPLAN
TSHIELD T-22G、Rootshield(登録商標)、およびBioWor
ks、USからのTurfShield)およびT39株(Makhteshim, U
SからのTrichodex(登録商標));B2.6 Arthrobotrys d
actyloides;B2.7 Arthrobotrys oligospora;
B2.8 Arthrobotrys superba;B2.9 Aspergill
us flavus、特にNRRL 21882株(例えば、SyngentaからのA
fla-Guard(登録商標))またはAF36株(例えば、Arizona Cot
ton Research and Protection Council、USから
のAF36);B2.10 Gliocladium rosea(Clonostac
hys rosea f. roseaとしても知られている)、特にAdjuvant
s Plusからの321U株、Xue(Efficacy of Clonostac
hys rosea strain ACM941 and fungicide se
ed treatments for controlling root tot c
omplex of field pea、Can Jour Plant Sci 8
3(3): 519-524)に開示されているACM941株、IK726株 (Je
nsen DF等、. Development of a biocontrol a
gent for plant disease control with spec
ial emphasis on the near commercial fung
al antagonist Clonostachys rosea strain
‘IK726’;Australas Plant Pathol. 2007;36:
95-101), 88-710株 (WO2007/107000),CR7株(WO
2015/035504)またはCRrO,CRMおよびCRr2株(WO201710
9802に開示されている);B2.11 Phlebiopsis(またはPhleb
iaまたはPeniophora)gigantea、特にVRA 1835株(ATC
C 90304)、VRA 1984株(DSM16201)、VRA 1985株(D
SM16202)、VRA 1986株(DSM16203)、FOC PG B20/
5株(IMI390096),FOC PG SP log6株(IMI390097)
、FOC PG SP log5株(IMI390098)、FOC PG BU3株(
IMI390099)、FOC PG BU4株(IMI390100)、FOC PG
410.3株(IMI390101)、 FOC PG 97/1062/116/1
.1株(IMI390102) FOC PG B22/SP1287/3.1株(IM
I390103)、 FOC PG SH1株(IMI390104)および/または
FOC PG B22/SP1190/3.2株(IMI390105)(Phlebi
opsis製品は、例えばVerderaおよびFINからの Rotstop(登録商
標)、e-nema,DEからのPG-Agromaster(登録商標)、PG-Fu
ngler(登録商標)、PG-IBL(登録商標)、PG-Poszwald(登録商
標)およびRotex(登録商標));B2.12 Pythium oligandr
um、特にDV74またはM1株(ATCC 38472;例えば Bioprepra
ty,CZからのPolyversum from);B2.13 Scleroder
ma citrinum;B2.14 Talaromyces flavus,特にV
117b株;B2.15 Trichoderma asperellum、特にIsa
groからのICC 012株またはSKT-1株(例えば、Kumiai Chemi
cal Industry からのECO-HOPE(登録商標))、T34株(例えば
、 Biobest Group NV からのASPERELLO(登録商標)および
Biocontrol Technologies S.L.,ESによるT34 BI
OCONTROL(登録商標));B2.16 Trichoderma atrovi
ride、特にCNCM I-1237株(例えば、Agrauxine,FRからのE
squive(登録商標)WP)、SC1株(国際出願番号PCT/IT2008/00
0196に記載されている)、77B株(Andermatt Biocontrol
からのT77)、株番号V08/002387、株NMI番号V08/002388、株
NMI番号V08/002389、株NMI番号V08/002390、LC52株(例
えば、Agrimm Technologies LimitedからのSentine
l)、LUI32株(例えば、Agrimm Technologies Limite
dによるTenet)、ATCC 20476株 (IMI 206040)、T11株
(IMI352941/CECT20498)、SKT-1株(FERM P-1651
0)、SKT-2株(FERM P-16511)、SKT-3株(FERM P-17
021);B2.17 Trichoderma harmatum;;B2.18 T
richoderma harzianum、特に、KD株、T-22株(例えば、Ko
ppertからのTrianum-P)、TH35株(例えば、Mycontrolによ
るRoot-Pro)、DB 103株(例えば、 Dagutat Biolabによ
るT-Gro 7456);B2.19 Trichoderma virens(Gl
iocladium virensとしても知られている)、特にGL-21株(例えば
、Certis,USによるSoilGard);B2.20 Trichoderma
viride、特にTV1株(例えばKoppertによるTrianum-P)、B
35株(Pietr等、1993,Zesz.Nauk.A R w Szczecin
ie 161:125-137);B2.21 Ampelomyces quisqu
alis、特にAQ 10株(例えば、CBC Europe, Italy によるA
Q 10(登録商標));B2.22 Arkansas fungus 18,ARF
;B2.23 Aureobasidium pullulans、特にDSM1494
0株の芽胞子、DSM 14941株の芽胞子またはDSM14940株およびDSM
14941株の芽胞子の混合物(例えば、bio-ferm,CHによるBotecto
r(登録商標));B2.24 Chaetomium cupreum (例えば、A
griLifeによるBIOKUPRUM TM);B2.25 Chaetomium
globosum(例えば、RivaleによるRivadiom);B2.26 C
ladosporium cladosporioides、特にH39株(Stich
ting Dienst Landbouwkundig Onderzoekによる)
;B2.27 Dactylaria candida;B2.28 Dilophos
phora alopecuri(例えば、Twist Fungus);B2.29
Fusarium oxysporum、特にFo47株(例えば、Natural P
lant ProtectionによるFusaclean);B2.30 Glioc
ladium catenulatum(同義語:Clonostachys rose
a f.catenulate)、特にJ1446株(例えば、Lallemandによ
るPrestop(登録商標));B2.31 Lecanicillium leca
nii(以前は、Verticillium lecaniiとして知られていた)、特
にKV01株の分生子(例えば、Koppert/ArystaによるVertalec
(登録商標));B2.32 Penicillium vermiculatum;;
B2.33 Trichoderma gamsii (以前のT.viride)、特
にICC080株(IMI CC 392151 CABI、例えばAGROBIOSO
L DE MEXICO,S.A.DE C.V.によるBioDerma);B2.3
4 Trichoderma polysporum、特にIMI 206039株(例
えば、BINAB Bio-Innovation AB,SwedenによるBina
b TF WP);B2.35 Trichoderma stromaticum(例
えば、Ceplac, BrazilによるTricovab);B2.36 Tsuk
amurella paurometabola、特にC-924株(例えば、Hebe
rNem(登録商標));B2.37 Ulocladium oudemansii、
特にHRU3株(例えば、Botry-Zen Ltd,NZによるBotry-Zen
(登録商標));B2.38 Verticillium albo-atrum (以
前はV.dahliae)、特にWCS850株(CBS 276.92;例えば、Tr
ee Care InnovationsによるDutch Trig);B2.39
Muscodor roseus、特にA3-5株(Accession No.NRR
L 30548);B2.40 Verticillium chlamydospor
ium;B2.41 Trichoderma asperellum ICC 012
株およびTrichoderma gamsii株ICC 080の混合物(例えばBa
yer CropScience LP, USからのBIO-TAM(登録商標)とし
て知られている製品),B2.42 Simplicillium lanosoniv
eumおよびB2.43 Trichoderma fertile (例えば、BAS
Fからの製品TrichoPlus)。
【0068】
好ましい実施形態において、殺菌活性を有する生物的防除剤はConiothyriu
m minitans、特にCON/M/91-8株(受託番号DSM-9660)As
pergillus flavus、NRRL21882株(SyngentaからAf
la-Guard(登録商標)として入手可能)およびAF36株(Arizona C
otton Research and Protection Council、US
から入手可能);Gliocladium roseum321U株、ACM941株、
IK726株、88-710株(WO2007/107000)、CR7株(WO201
5/035504);Gliocladium catenulatumJ1446株;
Phlebiopsis(またはPhlebiaまたはPeniophora)giga
ntea、特にVRA 1835株(ATCC 90304)、VRA 1984株(D
SM16201)、VRA 1985株(DSM16202)、VRA 1986株(D
SM16203)、FOC PG B20/5株(IMI390096)、FOC PG
SP log 6株(IMI390097)、FOC PG SP log5株(IM
I390098)、FOC PG BU3株(IMI390099)、FOC PG B
U4株(IMI390100)、FOC PG 410.3株(IMI39010101
)、FOC PG 97/1062/116/1.1株(IMI390102)、FOC
PG B22/SP1287/3.1株(IMI390103)、 FOC PG S
H1株(IMI390104)、FOC PG B22/SP1190/3.2株(IM
I390105)(VerderaおよびFINからRotstop(登録商標)として
入手可能、e-nema,DEからPG-Agromaster(登録商標)、PG-F
ungler(登録商標)、PG-IBL(登録商標)、PG-Poszwald(登録
商標)、およびRotex(登録商標)として入手可能);Pythium oliga
ndrum、DV74株またはM1株(ATCC 38472)(Biopreprat
y、CZからPolyversumとして入手可能);Talaromyces fla
vus、VII7B株;Ampelomyces quisqualis、特にAQ 1
0株(CBC Europe、ItalyからAQ 10(登録商標)として入手可能)
;Gliocladium catenulatum(同義語:Clonostachy
s rosea f. catenulate)J1446株、Cladosporiu
m cladosporioides、例えばH39株(Stichting Dien
st Landbouwkundig Onderzoekによる)、Trichode
rma virens(Gliocladium virensとしても知られる)、特
にGL-21株(例えばCertis、USによるSoilGard)、Trichod
erma atroviride CNCM I-1237株、77B株、LU132株
またはSC1株(受託番号CBS 122089を有する)、Trichoderma
harzianumT-22株(例えば、Andermatt Biocontrolま
たはKoppertからのTrianum-P)、Trichoderma asper
ellum株SKT-1(受託番号FERM P-16510を有する)または株T34
、Trichoderma virideB35株およびTrichoderma as
perelloides JM41R(受託番号NRRL B-50759)から選択さ
れる。
【0069】
より好ましい実施形態において、殺菌活性を有する真菌種は、Coniothyriu
m minitans、特にCON/M/91-8株(受託番号DSM-9660)(P
rophyta、DEからContans(登録商標)として入手可能);Gliocl
adium roseum321U株、ACM941株またはIK726株;Glioc
ladium catenulatumJ1446株;Trichoderma vir
ens(Gliocladium virensとしても知られる)GL-21株から選
択される。前記真菌種はまた、好ましくは、Coniothyrium minitan
sCON/M/91-8株(受託番号DSM-9660)またはGliocladium
catenulatumJ1446株またはTrichoderma atrovir
ide CNCM I-1237株またはTrichoderma viride株B3
5であってもよい。
【0070】
殺菌活性真菌の中では、Trichoderma属、特にTrichoderma v
irideおよびTrichoderma atroviride種が特に好ましい。そ
れらには、Trichoderma atroviride CNCM I-1237株
;Trichoderma atrovirideSC1株(受託番号CBS 1220
89を有する)、WO 2009/116106および米国特許第8,431,120号
(Bi-PAから); Trichoderma atroviride77B株;Tr
ichoderma atrovirideLU132株;Trichoderma v
irideB35株が含まれる。特に好ましいのは、Trichoderma atro
viride CNCM I-1237株およびTrichoderma viride
B35株である。
【0071】
前記真菌種は昆虫病原性真菌である可能性がある。
【0072】
昆虫に対して活性な真菌(昆虫病原性真菌)には、C2.1 Muscodor al
bus、特にQST 20799株(受託番号NRRL 30547);C2.2 Mu
scodor roseus、特にA3-5株(受託番号NRRL 30548);C2
.3 Beauveria bassiana、特にATCC 74040株(例えば、
Intrachem Bio ItaliaからのNaturalis(登録商標));
GHA株(受託番号ATCC74250;例えば、Laverlam Internat
ional CorporationからのBotaniGuard EsおよびMyc
otrol-O);ATP02株(受託番号DSM 24665);PPRI 5339
株(例えばBASFからのBroadBand(登録商標));PPRI 7315株、
R444株(たとえば、Andermatt BiocontrolからのBb-Pro
tec)、IL197、IL12、IL236、IL10、IL131、IL116株(
Jaronski、2007. Use of Entomopathogenic F
ungi in Biological Pest Management, 2007
: ISBN: 978-81-308-0192-6を参照)、Bv025株(例えば
、Garcia等、Manejo Integrado de Plagas y Ag
roecologia (Costa Rica) No. 77を参照);BaGPK
株;ICPE 279株、CG 716株(Novozymes
からのBoveMax(登録商標));C2.4 Hirsutella citrif
ormis; C2.5 Hirsutella thompsonii (例えば、A
gro Bio-tech Research Centre, INからのMycoh
it and ABTEC);C2.6 Lecanicillium lecanii
株(以前はVerticillium lecaniiとして知られていた)、特にKV
01株の分生子(Koppert/ArystaからのMycotal(登録商標)およ
びVertalec(登録商標))、DAOM198499株またはDAOM21659
6株;C2.9 Lecanicillium muscarium株(以前はVert
icillium lecanii株)、特にVE 6/ CABI(=IMI)268
317/ CBS102071/ ARSEF5128株(例えば、Koppert か
らのMycotal);C2.10 Metarhizium anisopliae
var acridum、例えばGreenGuard by Becker Unde
rwood, US からのARSEF324株または分離株IMI 330189 (
ARSEF7486;例えば、Biological Control Product
sによるGreen Muscle);C2.11 Metarhizium brun
neum、例えば、Cb 15株(例えば、BIOCAREからのATTRACAP(登
録商標));C2.12 Metarhizium anisopliae、例えば、E
SALQ 1037株(例えば、Metarril(登録商標) SP Organic
由来)、E-9株(例えば、Metarril(登録商標)SP Organic由来)
、M206077株、C4-B株(NRRL 30905)、ESC1株、15013-
1株(NRRL 67073)、3213-1株(NRRL 67074)、C2009
1株、C20092株、F52株(DSM3884/ ATCC 90448;例えば、
Bayer CropScience社によるBio 1020およびNovozyme
sによるMet52)またはICIPE 78;C2.15 Metarhizium
robertsii 23013-3 (NRRL 67075);C2.13 Nom
uraea rileyi;C2.14 Paecilomyces fumosoro
seus(新:Isaria fumosorosea)、特にApopka 97株(
Certis,USAからのPreFeRalとして入手可能)、Fe9901(Nat
ural industries,USAからのNoFlyとして入手可能)、ARSE
F 3581、ARSEF 3302、ARSEF 2679(ARS Collect
ion of Entomopathogenic Fungal Cultures,
Ithaca,USA)、IfB01(China Center for Type
Culture Collection CCTCC M2012400)、ESALQ
1296、ESALQ1364、ESALQ1409(ESALQ:Universit
y of Sao Paulo(Piracicaba,SP,Brazil))、CG
1228(EMBRAPA Genetic Resources and Biote
chnology(Brasilia,DF,Brazil))、KCH J2(Dym
arska等、2017;PLoS one 12(10)):e0184885)、H
IB-19、HIB-23、HIB-29、HIB-30(Gandarilla-Pa
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01-N4(Engineering Research Center of Bio
logical Control,SCAU,Guangzhou,P.R.China
) Pfr-612(Institute of Biotechnology(IB-
FCB-UANL),Mexico)、Pf-Tim、Pf-Tiz、Pf-Hal、P
f-Tic(Chan-Cupul等、2013,DOI:10.5897/AJMR1
2.493);C2.15 Aschersonia aleyrodis;C2.16
Beauveria brongniartii(例えば、Andermatt Bi
ocontrol AGからのBeaupro);C2.17 Conidiobolu
s obscurus;C2.18 Entomophthora virulenta
(例えば、EcomicからのVektor);C2.19 Lagenidium g
iganteum;C2.20 Metarhizium flavoviride;C
2.21 Mucor haemelis(例えば、BioAvard from In
dore Biotech Inputs & Research);C2.22 Pa
ndora delphacis;C2.23 Sporothrix insecto
rum(例えば、Biocerto,BRからのSporothrix Es);C2.
24 Zoophtora radicansを含む。
【0073】
好ましい実施形態において、殺虫効果を有する真菌株はC2.3 Beauveria
bassianaATCC74040株;GHA株(受託番号ATCC74250);
株ATP02(受託番号DSM 24665);PPRI 5339株;PPRI 73
15株、R444株、IL197株、IL12株、IL236株、IL10株、IL13
1株、IL116株;BaGPK株;ICPE 279株、CG 716株;C2.6
Lecanicillium lecanii(以前はVerticillium le
caniiとして知られていた)、特にKV01株の分生子、DAOM198499株ま
たはDAOM216596株;C2.9 Lecanicillium muscari
um(以前のVerticillium lecanii) VE 6株/CABI(=
IMI) 268317株/CBS102071株/ARSEF5128株;C2.10
Metarhizium anisopliae var acridum ARSE
F324株または分離株IMI 330189(ARSEF7486);C2.11 M
etarhizium brunneum Cb 15株;C2.12 Metarhi
zium anisopliae、例えばESALQ 1037株、E-9株、M206
077株、C4-B株(NRRL 30905)、ESC1株、15013-1株(NR
RL 67073)、3213-1株(NRRL 67074)、C20091株、C2
0092株、F52株(DSM3884/ ATCC 90448)またはICIPE
78株;C2.14 Paecilomyces fumosoroseus(新:Is
aria fumosorosea) Apopka 97株、Fe9901株、ARS
EF 3581株、ARSEF 3302株、ARSEF 2679株、IfB01株(
China Center for Type Culture Collection
CCTCC M2012400)、ESALQ1296株、ESALQ1364株、E
SALQ1409株、CG1228株、KCH J2株、HIB-19株、HIB-23
株、HIB-29株、HIB-30株、CHE-CNRCB 304株、EH-511/
3株、CHE-CNRCB 303株、CHE-CNRCB 305株、CHE-CNR
CB 307株、EH-506/3株、EH-503/3株、EH-520/3株、PF
CAM株、MBP株、PSMB1株、RCEF3304株、PF01-N10株(CCT
CC No.M207088)、CCM 8367株、SFP-198株、K3株、CL
O 55株、IfTS01株、IfTS02株、IfTS07株、P1株、If-02株
、If-2.3株、If-03株、Ifr AsC株、PC-013株(DSMZ 26
931)、P43A株、PCC株、Pf04株、Pf59株、Pf109株、FG340
株、Pfr1株、Pfr8株、Pfr9株、Pfr10株、Pfr11株、Pfr12株
、Ifr531株、IF-1106株、I9602株、I7284株、I03011株(
Patent US 4618578)、CNRCB1株、SCAU-IFCF01株、
PF01-N4株、Pfr-612株、Pf-Tim株、Pf-Tiz株、Pf-Hal
株およびPf-Tic.株;およびC2.16 Beauveria brongnia
rtii(例えば、Andermatt Biocontrol AGからのBeaup
ro)から選択される。
【0074】
より好ましい実施形態において、殺虫効果を有する真菌株はC2.3 Beauver
ia bassianaATCC74040株;GHA株(受託番号ATCC74250
);ATP02株(登録番号DSM 24665);PPRI 5339株;PPRI
7315株および/または株R444株;C2.6 Lecanicillium le
canii(以前はVerticillium lecaniiとして知られていた)、
KV01株、DAOM198499株またはDAOM216596株の分生子;C2.9
Lecanicillium muscarium (以前のVerticilliu
m lecanii)、特にVE 6株/CABI(=IMI) 268317株/CB
S102071株/ARSEF5128株;C2.10 Metarhizium an
isopliae var acridumARSEF324株または分離株IMI 3
30189(ARSEF7486);C2.11 Metarhizium brunn
eumCb 15株;C2.12 Metarhizium anisopliaeES
ALQ 1037株、E-9株、M206077株、C4-B株(NRL 30905)
、ESC1株、15013-1株(NRL 67073)、3213-1株(NRL 6
7074)、C20091株、C20092株、F52株(DSM3884/ ATCC
90448)またはICIPE 78株;C2.14 Paecilomyces f
umosoroseus(新規:Isaria fumosorosea)Apopka
97株およびFe9901、ならびにC2.16 Beauveria brongn
iartii(例えば、Andermatt Biocontrol AGからのBea
upro)から選択される。
【0075】
前記真菌微生物はIsaria fumosorosea種の菌株であることがさらに
好ましい。
【0076】
Isaria fumosoroseaの好ましい株は、Apopka 97、Fe9
901、ARSEF 3581、ARSEF 3302、ARSEF 2679、IfB
01(China Center for Type Culture Collect
ion CCTCC M2012400)、ESALQ1296、ESALQ1364、
ESALQ1409、CG1228、KCH J2、HIB-19、HIB-23、HI
B-29、HIB-30、CHE-CNRCB 304、EH-511/3、CHE-C
NRCB 303、CHE-CNRCB 305、CHE-CNRCB 307、EH-
506/3、EH-503/3、EH-520/3、PFCAM、MBP、PSMB1、
RCEF3304、PF01-N10(CCTCC No. M207088)、CCM
8367、SFP-198、K3、CLO 55、IfTS01、IfTS02、If
TS07、P1、If-02、If-2.3、If-03、Ifr AsC、PC-01
3(DSMZ 26931)、P43A、PCC、Pf04、Pf59、Pf109、F
G340、Pfr1、Pfr8、Pfr9、Pfr10、Pfr11、Pfr12、If
r531、IF-1106、I9602、I7284、I03011(米国特許4618
578)、CNRCB1、SCAU-IFCF01、PF01-N4、Pfr-612、
Pf-Tim、Pf-Tiz、Pf-Hal、Pf-Ticからなる群から選択される。
【0077】
前記Isaria fumosorosea株がApopka 97およびFe990
1から選択されることが最も好ましい。特に好ましい株はAPOPKA97である。
【0078】
また、特に好ましいのはMetarhizium属の昆虫病原性真菌である。Meta
hrizium属は、最近再分類されたいくつかの種で構成されている(概要については
Bischoff等、2009; Mycologia 101(4):512-530を参照のこと
)。Metarhizium属のメンバーは、M.pingshaense、M.ani
sopliae、M.robertsii、M.brunneum(これらの4つはMe
tarhizium anisopliae複合体とも呼ばれる)、M.acridum
、M.majus、M.guizouense、M.Lepidiotae、M.Glo
bosumおよびM.rileyi(以前はNomuraea rileyiとして知ら
れている)。これらの中で、M.anisopliae、M.robertsii、M.
brunneum、M.acridumおよびM.rileyiがさらに好ましく、一方
でM.brunneumのものが最も好ましい。
【0079】
特に好ましいMetarhiziumに属する例示的な株はMetarhizium
acridum ARSEF324(BASFによる製品GreenGuard)または
分離株IMI 330189(ARSEF7486;例えば、Biological C
ontrol ProductsによるGreen Muscle);Metarhiz
ium brunneumCb 15株(例えば、BIOCAREからのATTRACA
P(登録商標))、またはF52株(DSM3884/ ATCC90448;例えば、
Bayer CropScienceによるBIO 1020およびNovozymes
によるMet52);Metarhizium anisopliae複合株ESALQ
1037株またはESALQ E-9株(いずれもMetarril(登録商標) W
P Organic由来)、M206077株、C4-B株(NRRL 30905)、
ESC1株、15013-1株(NRRL 67073)、3213-1株(NRRL
67074)、C20091株、C20092株、またはICIPE 78株。最も好ま
しいのは、主に甲虫幼虫に感染し、元々Otiorhynchus sulcatusの
防除のために開発された分離株F52(別名Met52)であるおよびイナゴ防除に商業
的に使用されているARSEF324である。F52分離株に基づく市販製品は個々の分
離株F52の継代培養物であり、以下の培養コレクションに含まれる: Julius
Kuhn-Institute for Biological Control(以前
はBBA)、Darmstadt,Germany:[M.a.43として];HRI,
UK:[275-86(頭字語V275またはKVL 275)];KVL Denma
rk[KVL 99-112(Ma 275またはV 275)];Bayer,Ger
many[DSM 3884];ATCC,USA[ATCC 90448];USDA
、Ithaca、USA[ARSEF 1095]。この分離株に基づく顆粒および乳化
可能な濃縮製剤はいくつかの会社によって開発され、苗床の観葉植物およびソフトフルー
ツのキンケクチブトゾウムシ、他の甲虫(Coleoptera)、温室の観葉植物のミ
カンキイロアザミウマならびに芝生中のアメリカコバネナガカメムシに対して使用するた
めにE
Uおよび北米(米国およびカナダ)で登録されている。
【0080】
Beauveria bassianaは大量生産され、コナジラミ、アザミウマ、ア
ブラムシおよびゾウムシを含む多種多様な昆虫害虫の管理に用いられる。Beauver
ia bassianaの好ましい株としては、ATCC 74040株;GHA株(受
託番号ATCC74250);ATP02株(受託番号DSM 24665);PPRI
5339株;PPRI 7315株、IL197株、IL12株、IL236株、IL
10株、IL131株、IL116株、Bv025株;BaGPK株;ICPE 279
株、CG 716株;ESALQPL63株、ESALQ447株およびESALQ14
32株、CG1229株、IMI389521株、NPP111B005株、Bb-14
7株が挙げられる。Beauveria bassiana株は、ATCC 74040
株およびGHA株(受託番号ATCC74250)を含むことが最も好ましい。前記真菌
種が殺線虫活性真菌で請求項1~17のいずれか1項に記載の液体製剤。
【0081】
殺線虫活性真菌種には、D2.1 Muscodor albus、特にQST 20
799株(受託番号NRRL 30547);D2.2 Muscodor roseu
s、特にA3-5株(受託番号NRRL 30548);D2.3 Purpureoc
illium lilacinum(以前はPaecilomyces lilacin
usとして知られていた)、特にP.lilacinum251株(AGAL 89/0
30550;例えば、Bayer CropScience Biologics Gm
bHからのBioAct)、580株(LaverlamによるBIOSTAT(登録商
標) WP(ATCC番号38740))、製品BIO-NEMATON(登録商標)(
T.Stanes and Company Ltd.)中の菌株、製品MYSIS(登
録商標)(Varsha Bioscience and Technology In
dia Pvt Lt.)の菌株、製品BIOICONEMA(登録商標)(Nico
Orgo Maures, India)中の菌株、製品NEMAT(登録商標)(Ba
llagro Agro Tecnologia Ltda,Brazil)中の菌株、
および製品SPECTRUM PAE L(登録商標)(Promotora Tecn
ica Industrial,S.A.DE C.V.,Mexico)中の菌株;D
2.4 Trichoderma koningii;D2.5 Harpospori
um anguillullae;D2.6 Hirsutella minnesot
ensis;D2.7 Monacrosporium cionopagum;D2.
8 Monacrosporium psychrophilum;D2.9 Myro
thecium verrucaria、特にAARC-0255株(例えば、Vale
nt BiosciencesのDiTeraTM);D2.10 Paecilomy
ces variotii、Q-09株(Quimia, MXのNemaquim(登
録商標));D2.11 Stagonospora phaseoli(例えば、Sy
ngentaから);D2.12 Trichoderma lignorum、特にT
L-0601株(例えば、Futureco Bioscience、ESからのMyc
otric);D2.13 Fusarium solani、Fs5株;D2.14
Hirsutella solani;D2.15 Monacrosporium d
rechsleri;D2.16 Monacrosporium gephyropa
gum;D2.17 Nematoctonus geogenius;D2.18 N
ematoctonus leiosporus;D2.19 Neocosmospo
ra vasinfecta;D2.20 Paraglomus sp,特にPara
glomus brasilianum;D2.21 Pochonia chlamy
dosporia(Vercillium chlamydosporiumとしても知
られている)、特にvar.catenulata(IMI SD 187;例えば、T
he National Center of Animal and Plant H
ealth (CENSA),CUからのKlamiC);D2.22 Stagono
spora heteroderae; D2.23 Meristacrum ast
erospermumおよびD2.24 Duddingtonia flagrans
を含む。
【0082】
より好ましい実施形態において、殺線虫効果を有する真菌株は、Purpureoci
llium lilacinum、特にPlilacinum251株(AGAL 89
/030550);Harposporium anguillullae;Hirsu
tella minnesotensis;Monacrosporium ciono
pagum;Monacrosporium psychrophilum;Myrot
hecium verrucaria、AARC-0255株;Paecilomyce
s variotii; Stagonospora phaseoli(Syngen
taから市販されている);およびDuddingtonia flagransの胞子
から選択される。
【0083】
さらにより好ましい実施形態において、殺線虫効果を有する真菌株は、Purpure
ocillium lilacinum、特にP.lilacinum251株(AGA
L 89/030550);およびDuddingtonia flagransの胞子
から選択される。最も好ましくは、殺線虫効果を有する前記真菌株がPurpureoc
illium lilacinum種、特にP.lilacinum251株からである
【0084】
胞子を産生し、生物的防除剤および/または植物成長促進剤として作用する真菌微生物
は当該分野で公知の方法に従って、または本出願に記載されるように、適切な基質上で、
例えば、浸漬発酵または固体発酵によって、例えば、WO2005/012478または
WO1999/057239に開示されるようなデバイスおよび方法を使用して培養また
は発酵される。
【0085】
ミクロ菌核(microsclerotia)(例えば、Jackson and J
aronski (2009). Production of microscler
otia of the fungal entomopathogen Metarh
izium anisopliae and their potential for
use as a biocontrol agent for soil-inha
biting insects;Mycological Research 113,
pp.842-850を参照されたい)のような特定の真菌繁殖体は液体発酵技術によっ
て産生され得るが、本発明による休眠構造または器官は固相発酵によって産生されること
が好ましい。固相発酵技術は当技術分野で周知である(概要については、Gowtham
an等、2001.Appl Mycol Biotechnol (1),p.305
-352を参照されたい)。
【0086】
発酵後、真菌胞子を基質から分離することができる。真菌胞子が存在する基質は、好ま
しくは任意の分離工程の前に乾燥される。微生物または真菌胞子は、分離後、例えば凍結
乾燥、真空乾燥または噴霧乾燥を介して乾燥させることができる。乾燥胞子を調製する方
法は当技術分野で周知であり、流動床乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥および凍結乾燥を含む。
分生子は2段階で乾燥され得る:固相発酵によって産生された分生子についてはまず、分
生子で覆われた培養基質を乾燥させてから、乾燥された培養基質から分生子を収穫し、そ
れによって純粋な分生子粉末を得る。次いで、分生子粉末はそれを貯蔵または製剤する前
に、真空乾燥または凍結乾燥を使用してさらに乾燥される。
【0087】
本発明による液体調製物は、界面活性剤、レオロジー調整剤、消泡剤、酸化防止剤およ
び染料の群から選択される少なくとも1つの物質をさらに含み得る。
【0088】
非イオン性および/またはアニオン性界面活性剤は、農薬に慣用的に使用することがで
きるこのタイプの全ての物質である。可能な非イオン性界面活性剤は、ポリエチレンオキ
シド-ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー、分岐または直鎖アルコールのポリエ
チレングリコールエーテル、脂肪酸または脂肪酸アルコールとエチレンオキシドおよび/
またはプロピレンオキシドとの反応生成物、さらに分岐または直鎖アルキルエトキシレー
トおよびアルキルアリールエトキシレート(ここで、ポリエチレンオキシド-ソルビタン
脂肪酸エステルが例として挙げられ得る)の群から選択される。上記の例の中から、選択
されたクラスは場合により、リン酸処理され、塩基で中和され得る。アルキルスルホン酸
またはアルキルリン酸ならびにアルキルアリールスルホン酸またはアルキルアリールリン
酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩が好ましい。アニオン性
界面活性剤または分散助剤のさらなる好ましい群は、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ
金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩、ポリビニルスルホン酸の塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸の塩、ナフタレンスルホン酸-ホルムアルデヒド縮合生成物の塩、ナ
フタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸およびホルムアルデヒドの縮合生成物の塩、
およびリグノスルホン酸の塩である。
【0089】
レオロジー調整剤は、増粘剤、固化防止剤、粘度調整剤または構造化剤としても知られ
ており、例えば(不可逆的な)沈降を防止するために、本発明の製剤に添加してもよい。
レオロジー調整剤は、好ましくはミネラルから誘導される。これらのレオロジー制御剤は
、製剤が静止状態または貯蔵状態にあるときに長期間の安定性を提供する。好適な化合物
は、親水性および疎水化ヒュームドシリカ粒子および沈降シリカ粒子、ベントナイト、ヘ
クトライト、ラポナイト、アタパルジャイト、セピオライト、スメクタイトを含むゲル化
粘土(gelling clays)、または疎水性/有機親和性変性ベントナイトから
なる群から選択されるレオロジー調整剤である。本発明による液体調製物中のレオロジー
調整剤の好適な範囲は、0~10%、好ましくは0~7%、より好ましくは0.5~5%
を含む。
【0090】
他に定義されない限り、本出願における%は重量%を意味する。
【0091】
所与の流体中にシリカまたは粘土増粘剤を分散させるためには、当技術分野で知られて
いるように、ゲルを形成するために高剪断混合が望ましい。
【0092】
ヒュームド(発熱性)親水性または疎水化シリカの主要な世界的生産者は、Evoni
k(商標名Aerosil(登録商標))、Cabot Corporation(商標
名Cab-O-Sil(登録商標))、Wacker Chemie(HDK製品範囲)
、Dow Corning、およびOCI(Konasil(登録商標))である。好適
なレオロジー調整剤の別のクラスは沈降シリカであり、主要な世界的生産者は、Evon
ik(商標名Sipernat(登録商標)またはWessalon(登録商標))、R
hodia(Tixosil)およびPPG Industries(Hi-Sil)で
ある。
【0093】
レオロジー調整剤のための別のクラスの適切な例は、粘土増粘剤である。粘土増粘剤は
一般に、広範囲の用途に有効な増粘剤であり得る微粉化層状ケイ酸塩である。それらは、
典型的にはそれらの非疎水化または疎水化形態のいずれかで使用される。それらを非水性
溶媒中に分散可能にするために、粘土表面は、通常、第四級アンモニウム塩で処理される
。これらの変性粘土は、有機変性粘土増粘剤として知られている。場合により、少量の低
分子量のアルコールまたは水を活性化剤として使用することができる。このような粘土ベ
ースのレオロジー調整剤の例には、スメクタイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパ
ルジャイト、セピオライトまたはモンモリロナイト粘土が含まれる。
【0094】
好ましいレオロジー調整剤(b)は例えば、Bentone(登録商標)38およびS
D3などの有機変性ヘクトライト粘土、Bentone(登録商標)34、SD1および
SD2などの有機変性ベントナイト粘土、Pangel(登録商標)B20などの有機変
性セピオライト、Aerosil(登録商標)200などの親水性シリカ、Aerosi
l(登録商標)R972、R974およびR812Sなどの疎水化シリカ、Attage
l(登録商標)50などのアタパルジャイトである。
【0095】
レオロジー調整剤の別の好適な例は、変性水素化ヒマシ油(トリヒドロキシステアリン
)に基づく有機レオロジー調整剤、またはThixcin(登録商標)RおよびThix
atrol(登録商標)STなどのヒマシ油有機誘導体である。
【0096】
選択されたレオロジー調整剤の物理的性質
【表1】
【0097】
好ましい実施形態では、レオロジー調整剤の濃度が0~10重量%、例えば1~7また
は3~6重量%の範囲である。特に、レオロジー調整剤の濃度は0、0.5、1、1.5
、2、2.5、3、4、5、6、7、8または9重量%であり得、本質的に、生物的防除
剤の物理的特性ならびに担体液体の物理的特性に依存する。一般に、本発明による製剤中
のレオロジー調整剤の濃度はまた、生物的防除剤に依存し得る。
【0098】
消泡剤は水で希釈する際の泡立ちを防止するために、本製剤に添加してもよい。好適な
消泡剤は例えば、パラフィン油、植物油、シリコーン油(例えば、SolvayからのS
ilcolapse 411、Silcolapse 454、Silcolapse
482;WackerからのSilfoam SC1132、Silfoam SC13
2;DowからのXiameter ACP-0100)、または水性シリコーン油エマ
ルジョン(例えば、SAG30、SAG1572/Momentive、Silcola
pse 426R、Silcolapse 432/Solvay;Silfar SE
4/Wacker;Antifoam 8830/Harcros Chemicals
)である。好ましい実施形態では、消泡剤の濃度が0~0.5重量%、例えば0.1~0
.3重量%の範囲である。特に、消泡剤の濃度は、0、0.1、0.2、0.3、0.4
または0.5重量%またはその間の任意の値であり得る。
【0099】
酸化分解プロセスを防止または遅くするために、本製剤に酸化防止剤を添加してもよい
。好適な酸化防止剤は例えば、tert.-ブチルヒドロキシキノン(TBHQ)、ブチ
ルヒドロキシトルオール(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、パルミチ
ン酸アスコルビル、酢酸トコフェリル、ステアリン酸アスコルビルまたはカロチノイドの
群(例えば、β-カロチン)またはガラート(例えば、没食子酸エチル、没食子酸プロピ
ル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル)である。
【0100】
使用され得る染料としては、無機顔料が挙げられ、例えば、酸化鉄、酸化チタンおよび
プルシアンブルー、ならびに有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料および金属フ
タロシアニン染料が挙げられる。
【0101】
異なる態様では、本発明は本発明による液体調製物を含む液体組成物に関する。
【0102】
本発明はまた、植物の中または上の植物病原性真菌、昆虫および/または線虫を防除す
るための方法、植物の成長を増強するための方法、または植物の健康を改善するための方
法に関し、植物収量または根成長を含み、上記の本発明による液体調製物または液体組成
物の有効量を、植物に、または植物が成長しているかまたは成長することが意図されてい
る場所に施用することを含む。
【0103】
用語「植物の健康」は一般に、害虫または植物病原体の防除に関連しない植物の様々な
種類の改善を含む。例えば、挙げることができる有利な特性は改良された作物特性であり
、以下のものを含む:出芽、作物収量、タンパク質含有量、油含有量、デンプン含有量、
より発達した根系、改良された根の成長、改良された根の大きさの維持、改良された根の
有効性、改良されたストレス耐性(例えば、干ばつ、熱、塩、UV、水、冷気に対する)
、減少したエチレン(減少した生産および/または受容の抑制)、分げつ増加、植物高さ
の増加、より大きな葉のブレード、より小さな死んだ基底葉、より強い分げつ、より緑の
葉の色、色素含有量、光合成活性、より少ない必要とされる投入量(例えば、肥料または
水)、より少ない種子、より生産性の高い分げつ、より早い開花、早い穀粒成熟、より少
ない植物徘徊(倒伏)、増加したシュートの成長、植物の活力の強化、増加した植物の立
ちおよび早期のより良い発芽。
【0104】
改善された植物健康は、好ましくは以下に含まれる改善された植物の特徴を指す:作物
収量、より発達した根系(改善された根の成長)、改善された根の大きさの維持、改善さ
れた根の有効性、分げつの増加、植物の高さの増加、より大きな葉のブレード、より少な
い死んだ基底葉、より強い分げつ、より緑の葉の色、光合成活性、より生産性の高い分げ
つ、強化された植物の活力、および増加した植物の立ち。
【0105】
本発明に関して、改善された植物健康は、特に好ましくは作物収量、より発達した根系
、改善された根成長、改善された根の大きさの維持、改善された根の有効性、分げつの増
加、および植物の高さの増加から選択される改善された植物特性を指す。
【0106】
本明細書で定義されるような植物の健康に対する本発明による組成物の効果は同じ環境
条件下で生育される植物を比較することによって決定することができ、それによって、前
記植物の部分は本発明による液体調製物で処理され、前記植物の他の部分は本発明による
液体調製物で処理されない。代わりに、前記他の部分は全く処理されないか、またはプラ
セボで処理される(すなわち、全ての活性成分を含まない施用(すなわち、本明細書中に
記載されるような生物的防除剤を含まない)などの、本発明による液体調製物を含まない
施用)。
【0107】
本発明による液体調製物は種子コーティング、土壌浸漬の形態、および/または直接溝
内、および/または葉面噴霧の形態など、任意の所望の様式で施用することができ、出芽
前、出芽後、またはその両方のいずれかに施用することができる。言い換えれば、液体調
製物は、種子、植物、または収穫された果物および野菜、または植物が成長している土壌
、または成長が望まれる土壌(植物の成長場所)に施用することができる。通例の施用方
法には、例えば、浸漬、噴霧(spraying)、噴霧(atomizing)、潅漑
、蒸発、ダスティング、霧化、ばら撒き、発泡、塗装、塗布、散布、散水(drench
ing)および滴下潅漑が含まれる。
【0108】
全ての植物および植物部分は、本発明に従って処理することができる。ここで、植物は
すべての植物および植物部分、例えば望ましいおよび望ましくない野生植物または作物植
物(天然に存在する作物植物を含む)を意味すると理解される。
【0109】
本発明に従って処理され得る植物は、以下の主要な作物植物を含む:トウモロコシ、ダ
イズ、アルファルファ、ワタ、ヒマワリ、Brassica油糧種子、例えばBrass
ica napus(例えば、カノーラ、ナタネ)、Brassica rapa、B.
juncea(例えば、(フィールド)マスタード)およびBrassica car
inata、Arecaceae sp(例えば、オイルパルム、ココナッツ)、イネ、
コムギ、テンサイ、サトウキビ、オーツムギ、ライムギ、オオムギ、キビおよびソルガム
、ライコムギ、アマ、ナッツ、ブドウおよびつる植物、ならびに種々の植物分類群由来の
種々の果実および野菜、例えばRosaceae sp.(例えば果実、例えばリンゴおよびナシ、さ
らに石果、例えばアンズ、サクランボ、アーモンド、プラム、モモ、および液果、例えば
イチゴ、ラズベリー、赤および黒スグリおよびグースベリー)、Ribesioidae
sp.、Juglandaceae sp.、Betulaceae sp.、Ana
cardiaceae sp.、Fagaceae sp.、Moraceae sp.
、Oleaceae sp(例えば、オリーブ樹)、Actinidaceae sp.
、Lauraceae sp.(例えば、アボカド、シナモン、クスノキ)、Musac
eae sp.(例えば、バナナ樹およびプランテーション)、Rubiaceae s
p.(例えば、コーヒー)、Theaceae sp.(例えば、チャ)、Stercu
liceae sp.、Rutaceae sp.(例:レモン、オレンジ、マンダリン
、グレープフルーツ);Solanaceae sp(例:トマト、ジャガイモ、ペッパ
ー、トウガラシ、ナス、タバコ)、Liliaceae sp.、Compositae
sp.(例:レタス、アーティチョーク、チコリールートチコリ、エンダイブまたはチ
コリー(common chicory)を含む)、Umbelliferae sp.
(例:ニンジン、パセリ、セロリおよびセルリアック)、Cucurbitaceae
sp.(例えば、キュウリーガーキン、カボチャ、スイカ、ヒョウタンおよびメロンを含
む)、Alliaceae sp.(例えばネギおよびタマネギ)、Crucifera
e sp.(例:ホワイトキャベツ、レッドキャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、メ
キャベツ、パクチョイ、コ-ルラビ、ダイコン、セイヨウワサビ、クレス、ハクサイ)、
Leguminosae sp.(例:ピーナッツ、エンドウマメ、レンズマメおよびマ
メー例えばインゲンマメおよびソラマメ)、Chenopodiaceae sp.(例
:スイスチャード、飼料ビート、ホウレンソウ、ビートルート)、Linaceae s
p.(例えば、アサ)、Cannabeacea sp.(例えば、タイマ)、Malv
aceae sp.(例えば、オクラ、ココア)、Papaveraceae (例えば
、ケシ)、Asparagaceae (例えば、アスパラガス);芝生(turf)、
芝生(lawn)、芝草(grass)およびステビア・レバウディアナ(Stevia
rebaudiana)を含む庭および森における有用な植物および鑑賞植物、並びに
いずれの場合もこれらの植物の遺伝子組換え型。
【0110】
作物植物は従来の繁殖および最適化方法によって、または生物工学的および遺伝子工学
的方法またはこれらの方法の組み合わせによって得ることができる植物であってよく、ト
ランスジェニック植物を含み、品種財産権によって保護することができるかまたは保護す
ることができない植物品種を含む。植物は、種子、実生、若い(未熟である)植物から成
熟植物までのすべての発育段階を意味するものと理解されるべきである。植物部分は地上
および地下の植物の全ての部分および器官、例えば、芽、葉、花および根を意味すると理
解されるべきであり、例として挙げられるのは、葉、針葉、茎(stalks)、茎(s
tems)、花、子実体、果実および種子、ならびに塊茎、根および根茎である。植物の
部分はまた、収穫された植物または収穫された植物部分、ならびに栄養繁殖材料および生
殖繁殖材料(例えば、実生、塊茎、根茎、挿し木および種子)を含む。
【0111】
前記液体調製物または前記液体調製物を含む組成物による植物および植物部分の本発明
による処理は、通常の処理方法によって、例えば、浸漬、噴霧、蒸発、霧化、ばら撒き、
塗装、注入によって、および増殖材料の場合、特に種子の場合、1つ以上のコーティング
を適用することによって、化合物を直接的に、または周囲、環境または貯蔵空間に作用さ
せることによって実施される。
【0112】
既に上述したように、本発明によれば、全ての植物およびそれらの部分を処理すること
が可能である。好ましい実施形態では、野生植物種および植物品種、または交配もしくは
プロトプラスト融合などの従来の生物学的繁殖方法によって得られたもの、ならびにその
一部も処理される。さらなる好ましい実施形態において、遺伝子工学的方法によって得ら
れたトランスジェニック植物および植物品種は、適切であれば従来の方法(遺伝子改変さ
れた生物)およびその部分と組み合わせて、処理される。「部分」または「植物の部分」
という用語は上記で説明されている。本発明がそれぞれの商業的に慣習的な栽培品種また
は使用されている栽培品種の植物を処理するために特に好ましく使用される。植物栽培品
種が新しい特性(「形質」)を有し、慣習的な繁殖、突然変異誘発または組換えDNA技
術によって得られた植物を意味すると理解されるべきである。それらは、栽培品種、品種
、生物型または遺伝子型であり得る。
【0113】
本発明に従って好適に処理されるトランスジェニック植物または植物品種(遺伝子工学
によって得られるもの)は、遺伝子改変によって、これらの植物に特に有利な有用な特性
(「形質」)を付与する遺伝物質を受け取ったすべての植物を含む。そのような特性の例
は、より良好な植物成長、高温または低温に対する耐性の増大、干ばつまたは水または土
壌塩分レベルに対する耐性の増大、開花性能の向上、より容易な収穫、促進された熟成、
より高い収量、収穫された製品のより高い品質および/またはより高い栄養価、収穫され
た製品のより良好な貯蔵寿命および/または加工性である。このような特性のさらなる、
および特に強調された例は、植物の害虫および微生物有害生物に対する増大した抵抗性で
あり、例えば、昆虫、クモ類、線虫、ダニ、ナメクジ、カタツムリに対して、例えば植物
で形成された毒素、特に、Bacillus thuringiensis(例えば、遺
伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryI
IIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3BbおよびCryIF
ならびにそれらの組み合わせによって)からの遺伝物質によって植物で生成された毒素に
対する植物の耐性を増加させ、さらに、例えば、全身獲得耐性(SAR)、システミン、
ファイトアレキシン、エリシターならびに耐性遺伝子ならびに対応して発現されたタンパ
ク質および毒素によって、植物病原性真菌、細菌および/またはウイルスに対する植物の
増大した耐性であり、さらに、ある種の除草活性化合物、例えば、イミダゾリノン、スル
ホニル尿素、グリホサート、ホスフィノトリシン(例えば「PAT」)遺伝子)に対する
植物の増大した耐性である。問題の所望の形質を付与する遺伝子はまた、トランスジェニ
ック植物中に互いに組み合わせて存在してもよい。言及され得るトランスジェニック植物
は重要な作物植物であり、例えば穀類(コムギ、イネ、ライコムギ、オオムギ、ライムギ
、オートムギ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、テンサイ、サトウキビ、トマト、
エンドウおよび他のタイプの野菜、ワタ、タバコ、アブラナおよび果実植物(果実リンゴ
、ナシ、カンキツ果実およびブドウを含む)であり、特にトウモロコシ、ダイズ、コムギ
、コムギ、イネ、ジャガイモ、ワタ、サトウキビ、タバコおよびアブラナが強調されてい
る。特に強調されている形質は、昆虫、クモ類、線虫類、ナメクジウオおよびカタツムリ
に対する植物の抵抗性の増大である。
【0114】
さらに、本発明は、植物保護剤としての、または植物の活力および/または植物の健康
を促進するための、本発明による液体調製物または液体組成物の使用に関する。
【0115】
以下の実施例は、非限定的な様式で本発明を例示する。
【0116】
材料および方法
担体流体一覧:
【表2】
【実施例0117】
実施例I(P.lilacinum)
3gのP.lilacinum株251純粋胞子粉末を、滅菌スプーンを用いて製剤容
器(ウルトラターラックス(Ultra Turrax)のための分散ツールを有するI
KA Type DT-20混合容器)に移した。12mLの流体をそれぞれの製剤容器
に添加し、ウルトラターラックス管駆動制御を用いて3000rpmで1分間分散させ、
30秒後に方向を変えた。この2.8mLを4つのサンプルボトル(Wheaton血清
バイアル、タイプI)に移し、ヘッドスペースをほとんど残さず、クリンプネックキャッ
プ(Macherey-Nagel N タイプ13)を用いて密閉した後、すべてのサ
ンプルボトルを30℃に設定したインキュベーターに移し、所定の時間保存した。
【0118】
規則的な間隔で、試料を貯蔵場所から回収し、胞子生存率について分析した。従って、
元の試料を完全に均質化した。各サンプルの0,25gまたは250μLのアリコートを
50mLファルコンチューブに移す。2% Tween 80を含有する滅菌水溶液を用
いてチューブを25gまで満たし、ボルテックスにより均質化して、第1の希釈工程(1
:100希釈)を達成した。この希釈液をさらに希釈し、寒天上にスポットするために使
用する。
【0119】
胞子発芽速度の評価のために、多重自動希釈(ピペッティングロボット、96ウェルプ
レート)によって達成される1:100希釈に基づいて1:30000希釈を調製する。
その後、12×12cm寒天プレートを採取し、自動12チャネルピペットを使用して、
各サンプルの10回5μLでスポットする。液体が寒天に浸されるまで待ち、寒天プレー
トをインキュベーターに移し、25℃で17時間インキュベートする。プレートを開き、
顕微鏡の下に置く。スポット当たり1つの領域を無作為に選択し、指定された領域内にあ
る発芽胞および非発芽胞の数を記録する。1試料あたり少なくとも200個の胞子を評価
する必要がある。必要であれば、スポット当たり2つ以上の領域をカウントする。
【0120】
胞子生存率の結果を表Iに示す。
【表3】
【0121】
議論:
表Iに示される結果から、貯蔵後に良好な胞子生存率を提供するために、全ての流体が
好適であるわけではないことが明らかになる。試料の製造直後(1日目)の胞子生存率は
、一般に高く、多くの場合、80%以上、多くの場合、90%以上でさえある。本発明の
範囲に属さない特定の流体はサンプルの調製後1日目であっても胞子生存率の急激な低下
を示し、所定の条件下で貯蔵した後であってもさらに急激な低下を示す(表I、エントリ
ー5、6、14、20、23)。BreakThru S240は、宿主真菌胞子への優
れた流体として以前から記載されている。所与の試験条件下で、BreakThru S
240(表I、エントリー33)は2月の貯蔵後に~77%の胞子生存率を提供し、7月
の貯蔵後に~7%を提供する。本発明による実施例の中には、それぞれ2ヶ月または3ヶ
月の貯蔵後に約53%以上の胞子生存率を示す流体が選択される。多くの場合、約80%
以上の胞子生存率が検出された(表I、エントリー1、7、10、11、13、15、1
6、18、21、26、29)。選択された流体について、例外的な胞子生存率が、30
℃で7ヶ月間の貯蔵後でさえ見出された(表I、エントリー25、27、32)。
【0122】
実施例II(Isaria fumosorosea)
方法1:1,5gのIsaria fumosorosea純粋胞子粉末を、滅菌スプー
ンを用いて製剤容器(ウルトラターラックス(Ultra Turrax)のための分散
ツールを有するIKA Type DT-20混合容器)に移した。13,5mLの流体
をそれぞれの製剤容器に加え、ウルトラターラックス管駆動制御を用いて3000rpm
で1分間分散させ、30秒後に方向を変えた。この2.8mLを4つのサンプルボトル(
Wheaton血清バイアル、タイプI)に移し、ヘッドスペースをほとんど残さず、ク
リンプネックキャップ(Macherey-Nagel N タイプ13)を用いて密閉
した後、すべてのサンプルボトルを30℃に設定したインキュベーターに移し、所定の時
間保存した。
【0123】
規則的な間隔で、試料を貯蔵場所から回収し、胞子生存率について分析した。従って、
元の試料を完全に均質化した。各サンプルの0,25gまたは250μLのアリコートを
50mLファルコンチューブに移す。2% Tween 80を含有する滅菌水溶液を用
いてチューブを25gまで満たし、ボルテックスにより均質化して、第1の希釈工程(1
:100希釈)を達成した。この希釈液をさらに希釈し、寒天上にスポットするために使
用する。
【0124】
胞子発芽速度の評価のために、多重自動希釈(ピペッティングロボット、96ウェルプ
レート)によって達成される1:100希釈に基づく1:15000希釈を調製した。そ
の後、12×12cm寒天プレートを採取し、自動12チャネルピペットを使用して、各
サンプルの10回5μLでスポットした。すべての液体を寒天に浸した後、寒天プレート
を23℃で16時間インキュベートした。
【0125】
方法2:0.5gのIsaria fumosoresea純粋胞子粉末を、滅菌スプー
ンを用いて三角フラスコに移した。24.5mLの流体を、Ultra-Turrax(
IKA; タイプT 25 D)を用いて1分間、3,000rpmで分散させた。この
後、2.0mLを20個のサンプル瓶(Wheaton血清バイアル、タイプI)に移し
、ヘッドスペースをほとんど残さず、クリンプネックキャップ(Macherey-Na
gelタイプN 13)を用いて密閉した。その後、全てのサンプルボトルを30℃に設
定したインキュベーターに移し、所定の時間保存した。
【0126】
規則的な間隔で、試料を貯蔵場所から回収し、胞子生存率について分析した。この目的
のために、元の試料を完全に均質化した。各サンプル0.5gのアリコートを100mL
三角フラスコに移した。0.1% Break Thru(登録商標)S240(Evo
nik、Industries)を含有する滅菌水溶液を用いてフラスコを50gまで満
たし、磁気撹拌機(Thermo Fisher Scientific: Cimar
ec(商標))上で750rpmで少なくとも15分間均質化して、第1の希釈工程(1
:100希釈)を達成した。この希釈をさらに希釈するために使用した。
【0127】
全てのサンプルが、0.1%Break Thru S240中で十分に混合されたわ
けではなく、全く混合されたわけでもない。これらの試料については、500μLのNe
o-wett(Kwizda Agro GmbH)および/または少量(ナイフチップ
)のMetaupon(登録商標)-OMT(LEUNA Tenside GmbH)
も水溶液に添加した。
【0128】
均質化後、1mLを1.5mLチューブに移し、14,000rpmで15分間遠心分
離した(Thermo Fisher Scientific、Type Megafu
ge 8R)。上清(=上相)をピペットを用いて廃棄した。0.1% Neo-wet
tを含有する滅菌水溶液を使用して、チューブを1mLまで満たし、ボルテックスするこ
とによって均質化した。
【0129】
真菌の生存率を評価するために、フローサイトメトリーに基づく方法を使用した。
【0130】
胞子の生存率の結果を表IIに示す。
【表4】
【0131】
議論:
試料の製造直後(1日目)の胞子生存率は一般に高く、多くの場合、ネガティブ標準と
して使用された(すなわち、本発明に従わない)ButylcarbitolおよびCa
rbitol(表II、エントリー1、2)を除いて90%以上である。いくつかの実施
例(表2、エントリー6/6a、7/7a、13/13a、14/14a、16/16a
)で実証されるように、胞子生存率の決定のための両方の方法は、同等の結果を提供する
。本発明による実施例の中で、貯蔵後1か月(表II、エントリー3-7、9-12、1
4、16、-1-20)で約60%以上、または貯蔵後30℃で7か月(表2、エントリ
ー6、7、14、16、19、20)で約50%以上の胞子の生存率を示す流体が選択さ
れる。
【0132】
実施例III(Beauveria Bassiana)
1,5gのBeauveria Bassiana純粋胞子粉末を、滅菌スプーンを用
いて製剤容器(ウルトラターラックス(Ultra Turrax)のための分散ツール
を有するIKA Type DT-20混合容器)に移した。13.5mLの流体をそれ
ぞれの製剤容器に添加し、ウルトラターラックス管駆動制御を用いて3000rpmで1
分間分散させ、30秒後に方向を変えた。この2.8mLを4つのサンプルボトル(Wh
eaton血清バイアル、タイプI)に移し、ヘッドスペースをほとんど残さず、クリン
プネックキャップ(Macherey-Nagel N タイプ13)を用いて密閉した
後、すべてのサンプルボトルを30℃に設定したインキュベーターに移し、所定の時間保
存した。
【0133】
規則的な間隔で、試料を貯蔵場所から回収し、胞子生存率について分析した。従って、
元の試料を完全に均質化した。各サンプルの0,25gまたは250μLのアリコートを
50mLファルコンチューブに移す。2% Tween 80を含有する滅菌水溶液を用
いてチューブを25gまで満たし、ボルテックスにより均質化して、第1の希釈工程(1
:100希釈)を達成した。この希釈液をさらに希釈し、寒天上にスポットするために使
用する。
【0134】
胞子発芽率の評価のために、多重自動希釈(ピペッティングロボット、96ウェルプレ
ート)によって達成される1:100希釈に基づいて1:15000希釈を調製する。そ
の後、12×12cm寒天プレートを採取し、自動12チャネルピペットを使用して、各
サンプルを10回5μLでスポットする。液体が寒天に浸されるまで待ち、寒天プレート
をインキュベーターに移し、20℃で17時間インキュベートする。プレートを開き、顕
微鏡の下に置く。スポット当たり1つの領域を無作為に選択し、指定された領域内にある
発芽胞および非発芽胞の数を記録する。1試料あたり少なくとも200個の胞子を評価す
る必要がある。必要に応じて、スポット当たり複数の領域をカウントする。胞子の生存率
の結果を表IIIに示す。
【表5】
【0135】
議論:
試料の製造直後(1日目)の胞子生存率は、一般に高く、多くの場合、80%以上、多く
の場合、90%以上でさえある。本発明の範囲内に入らない流体は、所与の条件下での貯
蔵後に胞子生存率の急激な低下を示す(表III、エントリー4、12)。本発明による
実施例の中には、30℃で3週以上貯蔵した後に約50%以上の胞子生存率を示す流体が
選択されている(表III、エントリー1、2、3、5、9、10、14、17)
例IV:Penicillium Bilaii
1,5gのPenicillium bilaii (ATCC 20851)純粋胞
子粉末を、滅菌スプーンを用いて製剤容器(ウルトラターラックス(Ultra Tur
rax)用の分散ツールを有するIKA Type DT-20混合容器)に移した。そ
れぞれ13,5mLの流体を製剤容器に加え、ウルトラターラックス管駆動制御を用いて
3000rpmで1分間分散させ、30秒後に方向を変えた。この後、2.8mLを4つ
のサンプルボトル(Wheaton血清バイアル、タイプI)に移し、ヘッドスペースを
ほとんど残さず、クリンプネックキャップ(Macherey-Nagel タイプN
13)を用いて密閉した後、すべてのサンプルボトルを30℃に設定したインキュベータ
ーに移し、所定の時間保存した。
【0136】
規則的な間隔で、試料を貯蔵場所から回収し、胞子生存率について分析した。従って、
元の試料を完全に均質化した。各サンプルの0,25gまたは250μLのアリコートを
50mLファルコンチューブに移す。2% Tween 80を含有する滅菌水溶液を用
いてチューブを25gまで満たし、ボルテックスによりホモジナイズして、第1の希釈工
程(1:100希釈)を達成した。この希釈液をさらに希釈し、寒天上にスポットするた
めに使用する。
【0137】
胞子発芽率の評価のために、多重自動希釈(ピペッティングロボット、96ウェルプレ
ート)によって達成される1:100希釈に基づいて1:15000希釈を調製する。そ
の後、12×12cm寒天プレートを採取し、自動12チャネルピペットを使用して、各
サンプルを10回5μLでスポットする。液体が寒天に浸されるまで待ち、寒天プレート
をインキュベーターに移し、20℃で17時間インキュベートする。プレートを開き、顕
微鏡の下に置く。スポット当たり1つの領域を無作為に選択し、指定された領域内にある
発芽胞および非発芽胞の数を記録する。1試料あたり少なくとも200個の胞子を評価す
る必要がある。必要であれば、スポット当たり2つ以上の領域をカウントする。胞子の生
存率の結果を表IVに示す。
【表6】
【0138】
議論:
サンプルの製造直後(1日目)の胞子生存率は非常に可変であり;ほとんどの場合、生
存率は50%以上、選択された場合はさらには90%以上である。本発明による実施例の
中には、30℃で約3ヶ月間貯蔵した後に約50%以上の胞子生存率を示す流体が選択さ
れる(表IV、エントリー1、10、11、15~17)。多くの場合、選択された流体
中の胞子生存率は、30℃で約3ヶ月間貯蔵した後、対照として使用したBreak-T
hru S240の生存率、すなわち約20%を超える。ここに示した条件下では、一部
の液体は胞子の生存性に劣る。
【外国語明細書】