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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123081
(43)【公開日】2024-09-10
(54)【発明の名称】組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 47/52 20170101AFI20240903BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 31/525 20060101ALI20240903BHJP
   A61P 3/02 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 31/375 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 31/07 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 31/05 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 31/7076 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 31/60 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 38/38 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 38/40 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 38/47 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 38/08 20190101ALI20240903BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20240903BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 31/192 20060101ALI20240903BHJP
   A61K 8/24 20060101ALI20240903BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20240903BHJP
   B82Y 5/00 20110101ALI20240903BHJP
【FI】
A61K47/52
A61K9/06
A61K31/525
A61P3/02 106
A61P3/02 107
A61K31/375
A61K31/07
A61P3/02 102
A61K31/05
A61K31/7076
A61K31/60
A61K38/38
A61K38/40
A61K38/47
A61K38/08
A61P17/00
A61P43/00 111
A61K31/192
A61K8/24
A61Q19/00
B82Y5/00
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024096087
(22)【出願日】2024-06-13
(62)【分割の表示】P 2022084669の分割
【原出願日】2010-05-06
(31)【優先権主張番号】61/176,057
(32)【優先日】2009-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500535622
【氏名又は名称】ラボラトリー スキン ケア インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ザフラ マンスーリ
(57)【要約】
【課題】現在の経皮送達手法によって経験される不利な点を解決する、新しい経皮送達組
成物を提供する。
【解決手段】角質層へ活性物質を送達する用途に用いられる組成物であって、活性物質と
複合体形成されており、焼結体であり、均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子
と、局所送達ビヒクル成分とを含み、前記粒子は、角質層の生理学的酸性状態の下で溶解
する。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の少なくとも角質層内へ活性物質を送達するための組成物であって、
均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子を含んでおり、
前記粒子は、イオン相互作用により可逆的に結合して、前記活性物質と複合体形成され、
前記組成物は、前記対象の局所領域に塗布されて対象の少なくとも角質層内へ前記活性物質を送達するように構成された局所製剤である、組成物。
【請求項2】
前記粒子は、30~85%の細孔容積を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記粒子は、2nm~100nmの範囲の細孔寸法を有する、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記粒子と複合体形成される前記活性物質の量は、粒子1グラムあたり0.01~300mgの活性物質の範囲である、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子を含む組成物であって、
前記粒子は、イオン相互作用により可逆的に結合して、レチノイドと複合体形成される、組成物。
【請求項6】
均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子を含む組成物であって、
前記粒子は、イオン相互作用により可逆的に結合して、レスベラトロールと複合体形成される、組成物。
【請求項7】
均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子を含む組成物であって、
前記粒子は、イオン相互作用により可逆的に結合して、アデノシンと複合体形成される、組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、角質層へ活性物質を送達するために用いられる組成物に関する。
関連出願の相互参照
米国特許法(35 U.S.C.)第119条(e)に基づき、本出願は、2009年
5月6日に出願された米国仮特許出願第61/176、057号の出願日に対する優先権
を主張するものであり、この出願の開示は、参照することにより本明細書に組み込まれる
【背景技術】
【0002】
序文
疾患および非疾患状態の双方を含む種々の異なる状態の治療に使用するために、これま
で種々の異なる活性物質が開発され、引き続き開発されている。そのような用途について
、活性物質の有効量を、それを必要とする対象に送達しなければならない。種々の異なる
送達製剤および経路が開発されてきたが、そのような経路は、活性物質の性質に応じて異
なる場合がある。一般的に、侵襲性の少ない送達経路がより受け入れられ易く、したがっ
て、より望ましい。
【0003】
その低侵襲的な性質のため、非常に注目されている送達経路の1つの種類は、経皮送達
である。経皮送達では、活性物質組成物が、対象に活性物質を送達するために皮膚部位に
塗布される。現在使用中または評価中である多数の経皮送達技術が、全く問題がないとい
うわけではない。例えば、特定の経皮送達技術は、角質層(Sc)の健全性を阻害し得、
および/または透過促進剤の存在に左右され得、望ましくない損傷および/または刺激を
引き起こす可能性がある。加えて、特定の経皮送達技術は、ポリマーおよび/またはリポ
ソームに基づく技術であり得るが、どちらの技術も実際にはScを通して送達しない。さ
らに、これらの技術は、高分子量の生物活性物質等に適用することができない。
【0004】
したがって、現在の経皮送達手法によって経験される不利な点のうちの1つまたは複数
を解決する、新しい経皮送達技術の開発が引き続き必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
経皮送達組成物を提供する。経皮送達組成物の態様は、活性物質-リン酸カルシウム粒
子複合体の存在を含み、これらの複合体は、1つまたは複数の活性物質と会合している均
一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子を含む。
【課題を解決するための手段】
【0006】
角質層へ活性物質を送達するために用いられる組成物であって、活性物質と複合体形成
されており、焼結体であり、均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子と、局所送
達ビヒクル成分とを含み、前記粒子は、角質層の生理学的酸性状態の下で溶解することを
特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】本発明の送達組成物に使用される、均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子の走査型電子顕微鏡画像である。
図1B】本発明の送達組成物に使用される、均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子の走査型電子顕微鏡画像である。
図2A】本発明の送達組成物に使用される、均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子の走査型電子顕微鏡画像である。
図2B】本発明の送達組成物に使用される、均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子の走査型電子顕微鏡画像である。
図3】本発明の送達組成物に使用される、均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子の粒子サイズ分布のグラフ図である。
図4A】リン酸カルシウム粒子に付着した活性物質の可視化画像である。
図4B】リン酸カルシウム粒子に付着した活性物質の可視化画像である。
図5A】10%のリン酸カルシウム粒子のスラリーを前腕に塗布した後のテープストリップの画像である。図5Aは、角質層の第1の層へのリン酸カルシウム粒子の浸透を示す。
図5B】10%のリン酸カルシウム粒子のスラリーを前腕に塗布した後のテープストリップの画像である。図5Bは、角質層の第3の層へのリン酸カルシウム粒子の浸透を示す。
図6】リン酸カルシウム粒子の塗布前のマウス皮膚の画像である。上部角質層にはいかなるCa++も認められない。
図7図7Aは、上部角質層のカルシウム粒子、ならびに下部角質層のより小さい粒子を示す図である。図7Bは、球状のカルシウム粒子の完全性の低下を示す図である。
図8】局所塗布の後の角質層全体のCTC蛍光浸透の画像である。
図9】リン酸カルシウム粒子のテープストリッピングを伴う、および伴わない、STAY-C50の結果を示す。
図10】テープストリッピングによって測定した、リン酸カルシウム粒子を伴う、および伴わない、リゾチームの量および割合を示す表である。
図11】フランツセルを用いた、リン酸カルシウム粒子を伴う、および伴わない、リボフラビンモノリン酸活性物質の経皮的送達を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
経皮送達組成物を提供する。経皮送達組成物の態様は、活性物質-リン酸カルシウム粒
子複合体の存在を含み、これらの複合体は、1つまたは複数の活性物質と会合している均
一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子を含む。また、活性物質送達用途でこの組
成物を使用する方法も提供する。
【0009】
本発明をさらに説明する前に、本発明は、記載された特定の実施形態に限定されず、当
然変動し得ることを理解されたい。また、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によっ
てのみ限定されるので、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためだ
けのものであって、限定することを意図したものではないことも理解されたい。
【0010】
値の範囲が提供されている場合は、文脈に明示されていない限り、下限の単位の1/1
0までの、その範囲の上限と下限との間の各介在値、およびその明示された範囲内の他の
任意の値または介在値が、本発明に包含されることを理解されたい。これらのより狭い範
囲の上限および下限は、より狭い範囲内に独立して含まれてもよく、明示された範囲内の
特定の除外限界に従って、同じく本発明内に包含される。明示された範囲が限界の一方ま
たは両方を含む場合は、それらの含まれる限界のうちのいずれかまたは両方を除外した範
囲が本発明に含まれる。
【0011】
特定の範囲は、本明細書において、「約」という用語を数値の前に置くことによって表
される。「約」という用語は、本明細書において、その語を前に置いた正確な数字、なら
びにその語を前に置いた数字に近いまたは近似の数字の文字通りの補助を提供するもので
ある。ある数字が具体的に列挙された数字に近いまたは近似するかどうかを判断する際に
、近いまたは近似する列挙されていない数字は、その数字が示される文脈で、具体的に列
挙された数字の実質的な同等値を提供する数字であり得る。
【0012】
本明細書に列挙される方法は、論理的に可能である列挙された事象の任意の順序、なら
びに事象の列挙された順序で実行され得る。
【0013】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、本発
明が属する技術分野の当業者によって共通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細
書で説明されているものと同様もしくは同等の任意の方法および材料も、本発明の実践ま
たは試験で使用することができるが、好適な方法および材料は、以下に説明する。
【0014】
本明細書に記載される全ての出版物は、列挙された出版物と関連する方法および/また
は材料を開示および説明するように、参照することにより本明細書に組み込まれる。本明
細書で論じられる出版物は、単に本出願の出願日よりも前に開示されたものが提供されて
いるに過ぎない。本明細書中のいずれも、先行発明を理由として、当該の公開に先行する
権利が本発明に与えられないことを承認するものとして解釈されるべきではない。さらに
、提供される公開日は、実際の公開日とは異なる場合があり、独立して確認することが必
要になる場合がある。
【0015】
また、明細書および添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「a」、「an」、
および「the」は、文脈に明示されていない限り、複数の参照先を含むことに留意され
たい。さらに、特許請求の範囲は、何らかの随意の要素を排除するように書かれ得ること
にも留意されたい。したがって、この記述は、「単に」、「だけ」等のような排他的な用
語を、列挙された請求項要素と関連付けながら使用すること、または「否定的な」限定を
使用することについての根拠となることを意図している。
【0016】
種々の本発明の態様をさらに説明する際には、特定の実施形態による活性物質-リン酸
カルシウム粒子がさらに詳細に説明され、その後にそれを含む送達組成物の実施形態の説
明、ならびにそれを含む複合体および送達組成物の作製方法および使用方法の説明が続く
【0017】
送達組成物
上記に要約したように、活性物質送達組成物を提供する。本発明の活性物質送達組成物
は、送達ビヒクルの中に存在する活性物質-リン酸カルシウム粒子複合体を含む。送達組
成物の活性物質-リン酸カルシウム粒子複合体の送達ビヒクル成分は、以下、別途より詳
細に概説する。
【0018】
活性物質-リン酸カルシウム粒子複合体
本発明の送達組成物の中に存在する活性物質-リン酸カルシウム粒子複合体は、1つま
たは複数の活性物質と会合している均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子を含
む。粒子が1つまたは複数の活性物質と会合すると、1つまたは複数の活性物質は、何ら
かの様式で粒子に結合される。活性物質は、イオン結合、共有結合、ヴァンデルヴァール
ス相互作用、水素結合相互作用、順相分配、および逆相分配相互作用等が挙げられるが、
これに限定されない、多数の異なる会合形式を介して、粒子に結合されてもよい。このよ
うに、粒子は、ある量の1つまたは複数の活性物質が充填されているものとして説明され
得る。「積み込む」とは、粒子が、粒子に結合されたある量の1つまたは複数の活性物質
(換言すれば、ある量の単一の活性物質または2つ以上の異なる活性物質)を含むことを
意味する。活性物質が粒子に結合すると、粒子が送達組成物の中に存在する時に、相当量
の活性物質は、粒子から解離しない。実質的にどの活性物質も粒子から解離しないので、
解離する量は、活性物質の当初結合した量の20重量%以下等、例えば10重量%以下、
5重量%以下を含む、30重量%以下である。粒子に結合した活性物質成分の量(1つま
たは複数の異なる活性物質で構成される)は、活性物質結合粒子を構成する特定の活性物
質に応じて変動し得、特定の実施形態では、粒子1グラムあたりの活性物質の量で、0.
1~750mg/g以下等、および1~300mg/gを含む、0.01~1000mg
/gの範囲である。
【0019】
活性物質は、リン酸カルシウム粒子と可逆的に会合する。「可逆的に会合する」とは、
活性物質が、対象に送達された後に、例えば複合体を含む送達組成物が皮膚部位に塗布さ
れた後に、リン酸カルシウム粒子から放出されることを意味する。以下にさらに詳細に概
説されるように、複合体のリン酸カルシウム粒子は、pH5以下(例えば、pH4.9以
下、pH4.7以下、pH4.5以下、pH4.3以下)の状態の下等の、酸性状態の下
で分解する。粒子が分解する時に、粒子は、それらの活性物質の「ペイロード」を放出す
る。角質層(SC)(皮膚の最外層)は、20層の細胞で構成され、厚さが約10μmで
ある。SCのpHは、その深さに応じて変動する。その最外層は、試料採取した部位また
は個人の性別に応じて、pH4.3~7.0で変動する。このpHは、顆粒層(SG)の
近くで、約7.0まで上昇する。この上昇は、以下に見られるように、SGに隣接してい
るSCの最後の数層において、最も飛躍的である。このように、本発明の複合体がSCの
中に透過するにつれて、複合体は、分解して、複合体と会合している任意の活性物質を同
時に放出する。
【0020】
放出された活性物質は、複合体の中のリン酸カルシウム粒子と会合してしまっても、そ
の所望の活性を保持する。故に、リン酸カルシウム粒子に対する活性物質の結合および放
出は、活性物質に対する損傷を、たとえあったとしても、実質的にほとんどもたらさない
。このように、活性物質の活性は、その効用に悪影響を与える程度まで減弱せず、活性物
質によって生じ得るリン酸カルシウム粒子への会合によって引き起こされる、任意の活性
の低減は、以下の実験の項に記載されているように、例えば活性アッセイ法によって測定
した時に、5%以下等、および1%以下を含む、10%以下である。
【0021】
いくつかの実施形態において、複合体の中のリン酸カルシウム粒子との活性物質の会合
は、安定性等の、活性物質の1つまたは複数の望ましい特徴を保つ。換言すれば、複合体
は、リン酸カルシウム粒子が不足している対照と比較して、活性物質を安定させる。
【0022】
均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子
活性物質-リン酸カルシウム粒子複合体のリン酸カルシウム粒子は、均一で硬い球状の
ナノ細孔リン酸カルシウム粒子である。「均一で」とは、粒子の形状が、実質的に変動せ
ず、よって、粒子が、実質的に同じ球状を有することを意味する。「硬い」とは、粒子が
硬く、よって、粒子が柔軟ではないことを意味する。「球状の」という用語は、その表面
が全ての地点において中心から実質的に等距離である球状体を意味するように、その従来
の感覚で用いられている。対象となるリン酸カルシウム粒子は、平均直径が、10μm以
下等、および5μm以下を含む、20μm以下であり、いくつかの事例において、平均直
径は、3μm以下等、および2μm以下を含む、4μm以下である。所与のリン酸カルシ
ウム粒子組成物では、直径の分布が存在し得、いくつかの事例では、粒子の大部分(60
%以上、75%以上、90%以上、95%以上等)は、0.1~10μm等、および0.
1~2μmを含む、0.01~20μmの範囲の直径を有する。いくつかの事例では、平
均粒径が2μm以下である粒子の割合は、70数量%以上等、および90数量%以上を含
む、50数量%以上である。
【0023】
粒子は、ナノ細孔である。「ナノ細孔」とは、40%以上等、および50%以上を含む
、30%以上の多孔度を有し、多孔度は、ASTM D4284-88「Standar
d Test Method for Determining Pore Volum
e Distribution of Catalysts by Mercury I
ntrusion Porosimetry」に記載されているように、水銀圧入式ポロ
シメータによる多孔度測定プロトコルを使用して測定した時に、40%~70%等、およ
び45%~55%を含む、30%~85%の範囲であり得る。
多孔度はまた、「細孔容積(ml/g)」によっても表され、そのような場合、0.1
ml/g~2.0ml/gといった多数の範囲にある。いくつかの場合において、粒子は
、それらの内部表面積が、ASTM D3663-03「Standard Test
Method for Surface Area of Catalysts and
Catalyst Carriers」に記載されているように、BET気体吸着法に
よる表面積測定プロトコルを使用して測定した時に、20m2/g~100m2/g等、お
よび30m2/g~80m2/gを含む、10m2/g~150m2/gの範囲であるような
多孔度を有する。細孔直径は、場合によって、5~80nm等、および10~60nmを
含む、2~100nmの範囲で変動する。加えて、粒子は、0.25g/cm3~0.4
5g/cm3等、および0.3g/cm3~0.4g/cm3を含む、0.2g/cm3~0
.5g/cm3の範囲のタップ密度を有し得る。タップ密度は、ASTM規格WK130
23-New Determination of Tap Density of M
etallic Powders by a Constant Volume Mea
suring Methodを使用することによって測定することができる。
【0024】
粒子は、いくつかの事例では、化学的に純粋である。化学的に純粋とは、粒子が実質的
に1種類のリン酸カルシウム鉱物で構成されていることを意味する。いくつかの事例では
、リン酸カルシウム粒子は、分子式Ca10(PO46(OH)2で表される。
【0025】
いくつかの事例では、粒子は、セラミック粒子である。セラミックとは、粒子に高温条
件を受けさせるステップを含む方法を使用して、粒子が生成されることを意味し、そのよ
うな条件は、以下に示す。高温は、300℃~900℃等、および300℃~800℃を
含む、200℃~1000℃の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、粒子は、
欧州特許第EP1840661号に記載されているように、400℃~900℃の温度で
焼結した粒子を用いて、SHIMADZU MCT-W500微小圧縮試験機による粒子
強度測定プロトコルを使用して測定した時に、50~150MPa等、および75~90
MPaを含む、20~200MPaの範囲の圧縮破壊強度を有する。
【0026】
いくつかの実施形態において、粒子は、生物分解性であるが、これは、粒子が、生理学
的条件下で経時的に、例えば溶解といった何らかの様式で分解することを意味する。これ
らの実施形態の粒子は、生理学的状況下で生物分解性であるので、該粒子は、4.5以下
等、および4.3以下を含む、5以下のpHという条件下で、検出可能な速度で少なくと
も溶解し始める。このように、粒子は、皮膚への塗布時等の、pH5以下の酸性の環境下
で可溶性を呈する。
【0027】
リン酸カルシウム粒子は、例えば、US-FDA 21 CFR Part 58を介
して判定した時に、無害であり、例えば、Mutagenicity Ames Tes
tによって判定した時に、非変異原性であり、また、例えば、皮膚感作RIPT(ヒト)
を介して判定した時に、非刺激性である。
【0028】
送達組成物の均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子は、上記に概説したもの
を含む、種々の異なるパラメータが変動し得るが、いくつかの実施形態において、送達組
成物に用いられる粒子は、平均粒径が2μmである化学的に純粋な粒子である。
【0029】
本発明の送達組成物の均一で硬い球状のリン酸カルシウム粒子は、あらゆる好都合なプ
ロトコルを使用して調製されてもよい。対象となる製造プロトコルの実施例には、米国特
許第4,781,904号、第5,039,408号、第5,082,566号、および
5,158,756号が挙げられるが、これに限定されず、これらの開示は参照すること
により本明細書に組み込まれる。対象となる1つのプロトコルにおいて、粒子は、スラリ
ーをスプレー乾燥することによって製造されるが、該スラリーは、均一で球状のナノ細孔
リン酸カルシウム粒子を生成するように、ナノリン酸カルシウム(例えば、ヒドロキシア
パタイト)結晶(2nm~100nmサイズ範囲であり得る)を含む。結果として生じた
粒子は、次いで、機械的および化学的に安定した硬い球形を提供するのに十分な時間にわ
たって焼結される。このステップにおいて、焼結温度は、300℃~900℃等、および
300℃~800℃を含む、200℃~1000℃の範囲であり得、焼結時間は、2時間
~8時間等、および3時間~6時間を含む、1時間~10時間の範囲であり得る。この均
一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子を製造する方法に関するさらなる詳細は、
米国暫定出願第61/108,805号に提供されており、その開示は、参照することに
より本明細書に組み込まれる。
【0030】
活性物質
上記に要約したように、本発明の複合体は、均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウ
ム粒子に結合する、活性物質成分(単一種類の活性物質または2つ以上の異なる種類の活
性物質で構成される)を含む。「活性物質」という用語は、生きた組織(例えば、ヒト等
の哺乳類)との接触時に、生物学的結果(例えば、有益または有用な結果)をもたらす、
あらゆる化合物または化合物の混合物を指す。活性物質は、担体、希釈剤、潤滑剤、バイ
ンダー、着色剤等の、送達組成物の他の成分と区別することができる。活性物質は、生き
た対象における生物学的プロセスを調整することが可能である、あらゆる分子、ならびに
その結合部分または断片であってもよい。特定の実施形態において、活性物質は、診断、
治療、もしくは疾患の予防に、または薬物、化粧品、もしくは薬用化粧品の成分として使
用される物質であってもよい。
【0031】
活性物質は、生きた対象の標的と相互作用する、またはこれに影響を及ぼす、あるいは
これを変化させる、化合物である。標的は多数の異なる種類の自然発生的な構造であって
もよく、対象となる標的は、細胞内標的および細胞外標的の両方を含む。活性物質は、意
図する標的との構造的相互作用を提供する、1つまたは複数の官能基を含んでもよい。対
象となる官能基には、水素結合、疎水性-疎水性相互作用、静電相互作用に関与する基が
挙げられるが、これに限定されない。特定の対象となる基には、アミン基類、アミド基類
、スルフヒドリル基類、カルボニル基類、水酸基類、カルボキシル基類等が挙げられるが
、これに限定されない。
【0032】
対象となる活性物質は、前述の官能基のうちの1つ以上で置換した、環状炭素もしくは
複素環構造、および/または芳香族もしくは多環芳香族構造を含んでもよい。活性物質の
部分として同じく関心があるのは、ペプチド、糖類、脂肪酸、ステロイド、プリン、ピリ
ミジン、誘導体、構造類似体、またはその組み合わせを含む、生体分子の中で見られる構
造である。そのような化合物は、対象となるものを識別するためにスクリーニングしても
よく、種々の異なるスクリーニングプロトコルが当技術分野で周知である。
【0033】
活性物質は、合成または天然化合物のライブラリを含む様々な供給源から得ることがで
きる、自然発生的または合成的化合物に由来するものであってもよい。例えば、ランダム
化したオリゴヌクレオチドおよびオリゴペプチドの調製を含む、様々な有機化合物および
生体分子のランダムおよび指向性合成に、数多くの手段を利用することができる。代替と
して、細菌、菌類、植物、および動物抽出物の形態の天然化合物のライブラリを、利用す
ることができ、または容易に生成される。加えて、天然または合成的に生成されたライブ
ラリおよび化合物は、従来の化学的、物理的、および生化学的手段を通して容易に修飾さ
れ、組み合わせライブラリを生成するために使用してもよい。既知の薬理学的薬剤は、構
造類似体を生成するように、アシル化、アルキル化、エステル化、アミド化等の指向性ま
たはランダム化学修飾を受けさせてもよい。
【0034】
このように、活性物質は、組み合わせ手段、すなわち、複合多様性組み合わせライブラ
リを通して生成される化合物のライブラリを含む、自然発生的または合成的分子から得る
ことができる。そのようなライブラリから得た時に、用いた活性物質は、活性のための適
切なスクリーニングアッセイにおいて、いくつかの所望の活性を示す。組み合わせライブ
ラリ、ならびにそのようなライブラリの生成およびスクリーニングのための方法は、周知
であり、第5,741,713号、第5,734,018号、第5,731,423号、
第5,721,099号、第5,708,153号、第5,698,673号、第5,6
88,997号、第5,688,696号、第5,684,711号、第5,641,8
62号、第5,639,603号、第5,593,853号、第5,574,656号、
第5,571,698号、第5,565,324号、第5,549,974号、第5,5
45,568号、第5,541,061号、第5,525,735号、第5,463,5
64号、第5,440,016号、第5,438,119号、第5,223,409号に
記載されており、これらの開示は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0035】
対象となる活性物質は、小分子、中分子、および大分子の活性物質を含む。小分子活性
物質は、1,000~1,500ダルトン等、および250~1,000のダルトンを含
む、18~2,500ダルトンの範囲の分子量を有する活性物質である。中分子活性物質
は、4,000~8,000ダルトン等、および5,000~7,000のダルトンを含
む、2,500~10,000ダルトンの範囲の分子量を有する活性物質である。大分子
活性物質は、100,000ダルトン以上等の10,000ダルトン以上の分子量を有す
る活性物質であり、場合によって、これらの大分子活性物質は、5,000,000~2
0,000,000ダルトン等、および10,000,000~15,000,000ダ
ルトンを含む、1,000,000から30,000,000ダルトンの範囲である。
【0036】
特定の実施形態において、活性物質は、それらの塩形態で存在し、よって、該活性物質
は、それらが、所望の様式で、送達組成物の均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム
粒子に結合することを可能にする、電荷を担持する。
【0037】
対象となる活性物質には、米国特許出願第61/176,057号の付録Aに列記され
ているものが挙げられるが、これに限定されず、その開示は参照することにより本明細書
に組み込まれる。
【0038】
対象となる活性物質の広義の分類には、心血管作動薬、鎮痛剤(例えば、鎮痛薬、麻酔
薬、抗炎症剤等)、神経作動約、化学療法剤(例えば、抗悪性腫瘍薬)等が挙げられるが
、これに限定されない。対象となる活性物質には、以下のものが挙げられるが、これに限
定されない。
アミノグリコシド(例えば、アミカシン、アプラマイシン、アルベカシン、バンベ
ルマイシン、ブチロシン、ジベカシン、ジヒドロストレプトマイシン、ホルチミシン、ゲ
ンタミシン、イセパミシン、カナマイシン、ミクロノムシン、ネオマイシン、ネチルミシ
ン、パロマイシン、リボスタマイシン、シソミシン、スペクチノマイシン、ストレプトマ
イシン、トブラマイシン、トロスペクトマイシン);アムフェニコール、(例えば、アジ
ダムフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコール、およびテイマフェニコ
ール);アンサマイシン(例えば、リファミド、リファンピン、リファマイシン、リファ
ペンチン、リファキシミン);ベータラクタム(例えば、カルバセフェム、カルバペネム
、セファロスポリン、セファマイシン、モノバクタム、オキサフェム、ペニシリン);リ
ンコサミド(例えば、クリナマイシン、リンコマイシン);マクロライド(例えばクラリ
スロマイシン、ジルスロマイシン、エリスロマイシン等);ポリペプチド(例えば、アン
ホマイシン、バシトラシン、カプレオマイシン等);テトラサイクリン(例えば、アピサ
イクリン、クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、ミノサイクリン等);合成抗菌
剤(例えば、2,4-ジアミノピリミジン、ニトロフラン、キノロン、およびその類似体
、スルホンアミド、スルホン);等の抗生物質、
ポリエン(例えば、アンホテリシンB、カンジシジン、デルモスタチン、フィリピ
ン、フンギクロミン、ハチマイシン、ハマイシン、ルセンソマイシン、メパルトリシン、
ナタマイシン、ナイスタチン、ペチロシン、ペリマイシン)等の抗真菌剤;アリルアミン
(例えば、ブテナフィン、ナフチフィン、テルビナフィン);イミダゾール(例えば、ビ
フォナゾール、ブトコナゾール、クロルダントイン、クロルミダゾール等)、チオカルバ
メート(例えば、トルシクラート)、トリアゾール(例えば、フルコナゾール、イトラコ
ナゾール、テルコナゾール)、等の合成抗真菌剤;
アレコリン、アスピジン、アスピジノール、ジクロロフェン、エンベリン、コシン
、ナプタレン、ニクロサミド、ペレチエリン、キナクリン、アラントラクトン、アモカル
ザイン、アモスカナート、アスカリドール、ベフェニウム、ビトスカナート、四塩化炭素
、カルバクロール、シクロベンダゾール、ジエチルカルバマジン等の駆虫剤;
アセダプソン、アモジアキン、アルテエテル、アルテムエーテル、アルテミシニン
、アルテスナート、アトバクオン、ベベリン、ベルベリン、キラタ、クロログアニド、ク
ロロキン、クロルプロガウニル、キナ皮、シンコニジン、シンコニン、シクログアニル、
ゲンチオピクリン、ハロファントリン、ヒドロキシクロロキン、メフロキン塩酸塩、3-
メチルアルサセチン、パマキン、プラスモシド、プリマキン、ピリメタミン、キナクリン
、キニジン、キニーネ、キノシド、キノリン、砒酸水素二ナトリウム等の、抗マラリア剤

アクラニル、チニダゾール、イプロニダゾール、エチルスチバミン、ペンタミジン
、アセタアルゾン、アミニトロゾール、アニソマイシン、ニフラテル、チニダゾール、ベ
ンジダゾール、スラミン等の抗原虫剤;
心保護剤(例えば、ザインカード(デクスラゾキサン));抗凝固剤(例えば、ク
マジン(ワルファリンナトリウム)、フラグミン(ダルテパリンナトリウム)、ヘパリン
、Innohep(チンザパリンナトリウム)、ロベノックス(エノキサパリンナトリウ
ム)、オルガラン(ダナパロイドナトリウム))、抗血小板剤(例えば、Aggrast
a(塩酸チロフィバン)、アグレノックス(アスピリン/持続放出ジピリダモール)、ア
グリリン(塩酸アナグレリド)、エコトリン(アセチルサルチル酸)、フローラン(エポ
プロステロールナトリウム)、Halfprin(腸溶性アスピリン)、インテグリリン
(エプチフィバチド)、ペルサンチン(ジピリダモールUSP)、プラビックス(重硫酸
クロピドグレル)、プレタール(シロスタゾール)、レオプロ(アブシキシマブ)、チク
リッド(塩酸チクロピジン))、血栓溶解剤(アクティベース(アルテプラーゼ)、Re
tavase(レテプラーゼ)、ストレプターゼ(ストレプトキナーゼ))を含む、血液
修飾剤;Cardura(メシル酸ドキサゾシン)、ジベンジリン(塩酸フェノキシベン
ザミン)、ハイトリン(塩酸テラゾシン)、ミニプレス(塩酸プラゾシン)、Miniz
ide(プラゾシン塩酸塩/ポリチアジド)等のアドレナリン作用遮断剤;Aldocl
or(メチルドパ-クロロチアジド)、アルドメット(メチルドパ、メチルドペートHC
I)、Aldoril(メチルドパ-ヒドロクロロチアジド)、カタプレス(塩酸クロニ
ジンUSP、クロニジン)、Clorpres(塩酸クロニジンおよびクロロサリドン)
、Combipres(塩酸クロニジン/クロロサリドン)、Tenex(塩酸グァンフ
ァシン)等のアドレナリン作用刺激剤;コレッグ(カルベジロール)、Normodyn
e(塩酸ラベタロール)等のα/βアドレナリン作用遮断剤;アキュプリル(塩酸キナプ
リル)、アセオン(ペリンドプリルエルブミン)、アルテース(ラミプリル)、カプトプ
リル、ロテンシン(塩酸ベナゼプリル)、Mavik(トランドラプリル)、モノプリル
(フォシノプリルナトリウム錠)、プリニビル(リシノプリル)、ユニバスク(塩酸モエ
キシプリル)、バソテック(エナラプリラート、マレイン酸エナラプリル)、ゼストリル
(リシノプリル)等のアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤;Lexxel(マレ
イン酸エナラプリル-フェロジピンER)、ロトレル(アムロジピンおよび塩酸ベナゼプ
リル)、タルカ(トランドラプリル/塩酸ベラパミルER)等のカルシウムチャネル遮断
剤を伴うアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤;アキュレティック(キナプリルH
Cl/ヒドロクロロチアジド)、ロテンシン(塩酸ベナゼプリルおよびヒドロクロロチア
ジドUSP)、プリンザイド(リシノプリル-ヒドロクロロチアジド)、ユニレチック(
塩酸モエキシプリル/ヒドロクロロチアジド)、バセレティック(マレイン酸エナラプリ
ル-ヒドロクロロチアジド)、ゼストレチック(リシノプリルおよびヒドロクロロチアジ
ド)等の利尿剤を伴うアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤;アタカンド(カンデ
サルタンシレキセチル)、アバプロ(イルベサルタン)、コザール(ロサルタンカリウム
)、ディオバン(バルサルタン)、ミカルディス(テルミサルタン)、テベテン(メシル
酸エプロサルタン)等のアンギオテンシンII受容体拮抗剤;アバライド(イルベサルタ
ン-ヒドロクロロチアジド)、ディオバン(バルサルタンおよびヒドロクロロチアジド)
、ハイザール(ロサルタンカリウム-ヒドロクロロチアジド)等の利尿剤を伴うアンジオ
テンシンII受容体拮抗剤;第I群(例えば、メキシチル(塩酸メキシレチン、USP)
、ノルペース(リン酸ジソピラミド)、Procanbid(塩酸プロカインアミド)、
Quinaglute(グルコン酸キニジン)、Quinidex(硫酸キニジン)、キ
ニジン(グルコン酸キニジン注射、USP)、Rythmol(塩酸プロパフェノン)、
タンボコール(酢酸フレカイニド)、Tonocard(トカイニドHCl))、第II
群(例えば、Betapace(ソタロールHCl)、ブレビブロック(塩酸エスモロー
ル)、インデラル(塩酸プロプラノロール)、セクトラール(塩酸アセブトロール))、
第III群(例えば、Betapace(ソタロールHCl)、コルダロン(塩酸アミオ
ダロン)、Corvert(フマル酸イブチライド注射)、Pacerone(アミオダ
ロンHCl)、タイコシン(ドフェチリド))、第IV群(例えば、カラン(塩酸ベラパ
ミル)、カルジゼム(ジルチアゼムHCl)、ならびにアデノカード(アデノシン)、L
anoxicaps(ジゴキシン)、ラノキシン(ジゴキシン))等の抗不整脈剤;胆汁
酸金属イオン封鎖剤(例えば、コレスチド(微粉化塩酸コレスチポール)、ウェルコール
(塩酸コレセベラム))、フィブリン酸誘導体(例えば、Atromid(クロフィブラ
ート)、ロピッド(ゲムフィブロジル錠、USP)、トライコア(フェノフィブラートカ
プセル))、HMG‐CoA還元酵素阻害剤(例えば、バイコール(セリバスタチンナト
リウム錠)、レスコール(フルバスタチンナトリウム)、リピトール(アトルバスタチン
カルシウム)、メバコール(ロバスタチン)、プラバコール(プラバスタチンナトリウム
)、ゾコール(シンバスタチン))、ニコチン酸(例えば、ナイアスパン(ナイアシン持
続放出錠))を含む、抗脂血酸;βアドレナリン遮断剤(例えば、Betapace(ソ
タロールHCl)、ブロカドレン(マレイン酸チモロール)、ブレビブロック(塩酸エス
モロール)、Cartrol(塩酸カルテオロール)、インデラル(塩酸プロプラノロー
ル)、ケルロン(塩酸ベタキソロール)、ナドロール、セクトラール(塩酸アセブトロー
ル)、テノーミン(アテノロール)、トプロール(コハク酸メトプロロール)、ゼベタ(
フマル酸ビソプロロール));利尿薬を伴うβアドレナリン遮断剤(例えば、コルザイド
(ナドロールおよびベンドロフルメチアジド錠)、Inderide(塩酸プロプラノロ
ールおよびヒドロクロロチアジド)、Tenoretic(アテノロールおよびクロルタ
リドン)、Timolide(マレイン酸チモロール-ヒドロクロロチアジド)、Zia
c(フマル酸ビソプロロールおよびヒドロクロロチアジド));カルシウムチャネル遮断
剤(例えば、アダラート(ニフェジピン)、カラン(塩酸ベラパミル)、Cardene
(塩酸ニカルジピン)、カルジゼム(ジルチアゼムHCl)、Covera(塩酸ベラパ
ミル)、イソプチン(塩酸ベラパミル)、ニモトップ(ニモジピン)、ノルバスク(ベジ
ル酸アムロジピン)、プレンジル(フェロジピン)、プロカジア(ニフェジピン)、スラ
ール(ニソルジピン)、タイアザック(塩酸ジルチアゼム)、Vascor(塩酸ベプリ
ジル)、Verelan(塩酸ベラパミル));炭酸脱水酵素阻害薬(例えば、ダラナイ
ド(ジクロルフェナミド))、組み合わせ利尿剤(例えば、アルダクタジド(ヒドロクロ
ロチアジドを伴うスピロノラクトン)、ダイアザイド(トリアムテレンおよびヒドロクロ
ロチアジド)、マックスザイド(トリアムテレンおよびヒドロクロロチアジド)、モデュ
レティック(アミロリドHCl-ヒドロクロロチアジド))、ループ利尿剤(デマデック
ス(トルセミド)、エデクリン(エタクリン酸、エタクリン酸ナトリウム)、フロセミド
)、カリウム保持性利尿剤(アルダクトン(スピロノラクトン)、Dyrenium(ト
リアムテレン)、ミダモール(アミロリドHCl))、チアジンおよび関連利尿剤(例え
ば、Diucardin(ヒドロフルメチアジド)、ディウリル(クロロチアジド、クロ
ロサイアザイドナトリウム)、エンデュロン(メチクロチアジド)、ヒドロディウリル(
ヒドロクロロチアジド)、インダパミド、ミクロザイド(ヒドロクロロチアジド)、ミク
ロクス(メトラゾン錠)、Renese(ポリチアジド)、タリトン(クロルタリドン、
USP)、ザロキソリン(メトラゾン))を含む利尿剤;強心剤(例えば、Digite
k(ジゴキシン)、ドブトレックス(ドブタミン)、Lanoxicaps(ジゴキシン
)、ラノキシン(ジゴキシン)、プリマコア(乳酸ミルリノン));アクティベース(ア
ルテプラーゼ、組み換え);Demser(メチロシン)、インベルシン(メカミラミン
HCl)、レオプロ(アブシキシマブ)、Retavase(レテプラーゼ)、ストレプ
ターゼ(ストレプトキナーゼ)、TNKase(テネクテプラーゼ);冠拡張薬(例えば
、イムデュール(一硝酸イソソルビド)、ISMO(一硝酸イソソルビド)、イソルディ
ル(硝酸イソソルビド)、ニトロドゥール(ニトログリセリン)、ニトロリンガル(ニト
ログリセリン舌下スプレー)、ニトロスタット(ニトログリセリン錠、USP)、ソルビ
トレート(硝酸イソソルビド))、末梢血管拡張剤および組み合わせ(例えば、Corl
opam(メシル酸フェノルドパム)、フローラン(エポプロステノールナトリウム)、
プリマコア(乳酸ミルリノン))、昇圧剤(例えば、Aramine(酒石酸水素メタラ
ミノール)、エピペン(エピネフリン自己注射器の商標EpiPen0.3mg、エピネ
フリン自己注射器の商標EpiPenJr.0.15mg)、ProAmatine(塩
酸ミドドリン)等を含む、血管拡張剤;
(1)中枢神経抑制剤(例えば、全身麻酔薬(バルビツレート、ベンゾジアゼピン
、ステロイド、シクロヘキサノン誘導体、および各種薬剤)、催眠鎮静剤(ベンゾジアゼ
ピン、バルビツレート、ピペリジンジオンおよびトリオン、キナゾリン誘導体、カルバメ
ート、アルデヒドおよび誘導体、アミド、非環式ウレイド、ベンズアゼピンおよび関連薬
物、フェノチアジン等)、中央随意筋緊張修飾薬物(ヒダントイン、バルビツレート、オ
キサゾリジンジオン、スクシンイミド、アシルウレイド、グルタルイミド、ベンゾジアゼ
ピン、第2級および第3級アルコール、ジベンザゼピン誘導体、バルプロ酸および誘導体
、GABAアナログ等の抗痙攣剤))、鎮痛剤(モルヒネおよび誘導体、オリパビン誘導
体、モルフィナン誘導体、フェニルピペリジン、2,6-メタン-3-ベンザゾカイン誘
導体、ジフェニルプロピルアミンおよび等量式、サリチル酸塩、p-アミノフェノール誘
導体、5-ピラゾロン誘導体、アリール酢酸誘導体、フェナメートおよび等量式等)、お
よび制吐剤(抗コリン作動薬、抗ヒスタミン剤、抗ドーパミン剤等)、(2)中枢神経系
刺激剤、(例えば、蘇生剤(呼吸刺激剤、痙攣刺激剤、精神運動刺激剤)、麻薬拮抗剤(
モルヒネ誘導体、オリパビン誘導体、2,6-メタン-3-ベンゾキサシン誘導体、モル
フィナン誘導体)、向知性剤)、(3)精神薬理剤、(例えば、抗不安鎮静剤(ベンゾジ
アゼピン、カルバミン酸プロパンジオール)、抗精神病剤(フェノチアジン誘導体、チオ
キサンチン誘導体、その他の三環式化合物、ブチロフェノン誘導体および同配体、ジフェ
ニルブチルアミン誘導体、置換ベンズアミド、アリールピペラジン誘導体、インドール誘
導体等)、抗うつ薬(三環式化合物、MAO阻害剤等))、(4)呼吸器薬、(例えば、
中枢性鎮咳薬(アヘンアルカロイドおよびその誘導体))、等の精神薬理剤;
(1)末梢神経系薬物、(例えば、局所麻酔薬(エステル誘導体、アミド誘導体)
)、(2)シナプスまたは神経効果器接合部位で作用する薬物、(例えば、コリン作動薬
、抗コリン剤、神経筋遮断剤、アドレナリン作動薬、抗アドレナリン作動薬)、(3)平
滑筋作動薬、(例えば、鎮痙剤(抗コリン作用薬、筋肉屈性鎮痙剤)、血管拡張剤、平滑
筋刺激剤)、(4)ヒスタミンおよび抗ヒスタミン剤、(例えば、ヒスタミンおよびその
誘導体(ベタゾール)、抗ヒスタミン剤(H1拮抗剤、H2拮抗剤)、ヒスタミン代謝薬
)、(5)心血管薬、(例えば、強心剤(植物抽出物、ブテノライド、ペンタジエノライ
ド、エリスロフレウム種由来のアルカロイド、イオノフォア、アドレナリン受容体刺激剤
等)、抗不整脈薬、血圧降下剤、抗高脂血剤(クロフィブリン酸誘導体、ニコチン酸誘導
体、ホルモンおよび類似体、抗生物質、サリチル酸および誘導体)、抗静脈瘤薬、止血剤
)、(6)血液および造血系薬、(例えば、抗貧血薬、血液凝固薬(収斂剤、抗凝血剤、
抗血栓剤、血栓溶解剤、血中タンパクおよびその画分))、(7)胃腸管薬、(例えば、
消化剤(健胃剤、胆汁分泌促進剤)、抗潰瘍薬、止痢剤)、(8)局所作用薬、等の薬理
剤;
(1)抗感染症剤、(例えば、外部寄生虫撲滅剤(塩素化炭化水素、ピレチン、硫
黄化合物)、駆虫剤、抗原虫剤、抗マラリア剤、抗アメーバ剤、抗リーシュマニア薬、抗
トリコモナス剤、抗トリパノソーマ剤、スルホンアミド、抗抗酸菌薬、抗ウイルス化学療
法剤等)、および(2)細胞増殖抑止剤、すなわち抗腫瘍剤または細胞毒性薬:アルキル
化剤、(例えば、塩酸メクロレタミン(窒素マスタード、マスタージェン、HN2)、シ
クロホスファミド(Cytovan、Endoxana)、イホスファミド(IFEX)
、クロラムブシル(リューケラン)、メルファラン(フェニルアラニンマスタード、L-
サルコリシン、アルケラン、L-PAM)、ブスルファン(ミレラン)、チオテパ(トリ
エチレンチオホスホラミド)、カルムスチン(BiCNU、BCNU)、ロムスチン(C
eeNU、CCNU)、ストレプトゾシン(ザノサール)等)、等の化学療法剤;植物性
アルカロイド、(例えば、ビンクリスチン(オンコビン)、ビンブラスチン(Velba
n、Velbe)、パクリタキセル(タキソール)等);代謝拮抗物質、(例えば、メト
トレキサート(MTX)、メルカプトプリン(プリネトール、6-MP)、チオグアニン
(6-TG)、フルオロウラシル(5-FU)、シタラビン(サイトサール-U、Ara
‐C)、アザシチジン(Mylosar、5-AZA)等);抗生物質、(例えば、ダク
チノマイシン(アクチノマイシンD、コスメゲン)、ドキソルビシン(アドリアマイシン
)、ダウノルビシン(ダウノマイシン、Cerubidine)、イダルビシン(イダマ
イシン)、ブレオマイシン(Blenoxane)、プリカマイシン(ミトラマイシン、
ミトラシン)、マイトマイシン(ムタマイシン)等)、およびその他の抗細胞増殖剤、(
例えば、ヒドロキシウレア(ハイドレア)、プロカルバジン(Mutalane)、ダカ
ルバジン(DTIC-Dome)、シスプラチン(プラチノール)、カルボプラチン(パ
ラプラチン)、アスパラギナーゼ(Elspar)、エトポシド(ベプシド、VP-16
-213)、アムサクリン(AMSA、m-AMSA)、ミトタン(Lysodren)
、ミトキサントロン(ノバントロン)等)、等の化学療法剤。
【0039】
対象となる薬物化合物はまた、Goodman&Gilman’The Pharma
cological Basis of Therapeutics(9th Ed)(
Goodman他、共著)(MacGraw-Hill)(1996)、および2001
Physician’s Desk Referenceにも列記されている。
【0040】
活性物質の特定の分類および例は、以下の表に記載されているものが挙げられるが、こ
れに限定されない。
【0041】
【表1-1】
【0042】
【表1-2】
【0043】
【表1-3】
【0044】
【表1-4】
【0045】
【表1-5】
【0046】
【表1-6】
【0047】
対象となる特定の化合物には、以下のようなものが挙げられるが、これに限定されない

(表2)
ヒドロコドン/アセトアミノフェン リピトール
アジスロマイシン ネキシウム
シンバスタチン アドベアーディスカス
オキシコドンER プレバシド
セルトラリン プラビックス
経皮フェンタニル シングレア
ベシル酸アムロジピン セロクエル
フェキソフェナジン エフェクサーXR
アモキシシリン/Pot Clav レクサプロ
オメプラゾール アクトス
ガバペンチン プロトニクス
フルチカゾン点鼻液 バイトリン
リシノプリル トパマックス
アセトアミノフェンを伴うオキシコドン リスパダール
コハク酸メトプロロール エビリファイ
メトホルミン シンバルタ
ノボログ ラミクタール
ベシル酸アムロジピン ジプレキサ
レボチロキシン レバクイン
酒石酸ゾルピデム セレブレックス
アモキシシリン ゼチア
オンダンセトロン バルトレックス
パロキセチン クレストール
アルプラゾラム フォサマックス
ロバスタチン ジルテック
アルブテロールエアロゾル ランタス
フルオキセチン アデラルXR
ロラゼパム ディオバン
ワルファリン アバンディア
プラバスタチン トライコア
セフジニル アシフェックス
アテノロール ディオバンHCT
ヒドロクロロチアジド オキシコンチン
トラマドール コンサータ
クロナゼパム コレグ
セファレキシン フロマックス
ブプロピオンSR リリカ
オキシコドン ウェルブトリンXL
プロポキシフェン-N/アセトアミノフェン アリセプト
リシノプリル/ヒドロクロロチアジド イミグラン経口薬
フィナステリド アンビエン
シタロプラムHBr ロトレル
ニフェジピンER ナソネックス
シクロベンザプリン トプロルXL
フロセミド経口薬 アンビエンCR
カリソプロドール エンブレル
硫酸モルヒネER スピリーバ
シプロフロキサシンHCl バイアグラ
酒石酸メトプロロール ライドダーム
プレドニゾン経口薬 アクトネル
カルチアXT チャンティックス
アンフェタミン塩Cmb ノルバスク
クリンダマイシン全身用 ラブノックス
ナブメトン プロビジル
塩化カリウム ルネスタ
オンダンセトロンODT アルテイス
ジルチアゼムCD ケプラ
ベラパミルSR ジオドン経口薬
アルブテロール吸入液 コザール
フェロジピンER デトロールLA
キナプリル アトリプラ
クロピドグレル ツルバダ
イブプロフェン セルセプト
ラニチジンHCl パルミコート吸入液
グリブリド/メトホルミンHCl ヒューマログ
ミノサイクリン デパコートER
ヒドロクロロチアジドを伴うトリアムテレン デパコート
エナラプリル プレマリン錠
オキシブチニンChl ER シンスロイド
トラマドールHCl/アセトアミノフェン ナイアスパン
メロキシカム バイエッタ
コデインを伴うアセトアミノフェン Budeprion XL
スピロノラクトン ストラテラ
ヒドロキシジン コムビベント
ナプロキセン トリレプタル
グリピジドER ヤスミン28
トラゾドンHCl フロベントHFA
フルコナゾール スケラキシン
ミルタザピン プログラフ
プロメタジン錠 アリミデックス
フェンテルミン エビスタ
グリブリド ハイザール
チザニジンHCl ナメンダ
ジアゼパム ジャヌビア
ベンラファキシン ヒュミラ
メトホルミンHCl ER シアリス
ブスピロンHCl レイアタッツ
ジクロフェナクナトリウム キサラタン
ドキシサイクリン オムニセフ
ゲムフィブロジル アベロックス
セフプロジル プロエアーHFA
プロプラノロールHCl アサコール
フェニトインナトリウム抽出物 ベニカー
一硝酸イソソルビド フェンタニル経口クエン酸塩
クラリスロマイシン レキップ
クロザピン ボニバ
バンコシンHCl カデュエット
グリメピリド アバプロ
クロトリマゾール/ベタメタゾン グリーベック
カルビドパ/レボドパ カレトラ
ムピロシン オーソトリサイクレンLo
酢酸デスモプレシン ベニカー
ニトロフラントイン一水和物 アンドロジェル
クロニジン ゾペネックス
クラリスロマイシンER プロクリット
硫酸トリメトプリム ラミシール経口薬
ニフェディカルXL アバライド
カルベジロール ナサコートAQ
メトトレキサート コンビビルヒドロコドン/イブ
プロフェン アレグラD 12時間用
メチルプレドニゾロン錠 ドラゲシック
エトドラク コパキソン
ニフェジピン レナジェル
ブプロピオンER フェマーラ
ナイスタチン全身用 エンブレル シュアクリック
ベナゼプリル ノボログ混合70/30
ゼゲリド クラリネックス
セフロキシムアキセチル アルダラ
アミトリプチリン フォルテオ
ブプロピオンXL サボキソン
クロベタゾール アボダート
アシクロビル パキシルCR
ベンゾナテート ノービア
アロプリノール アバンダメット
ペニシリンVK レスタシス
テマゼパム アボネックス
バクロフェン センシパル
トレチノイン タルセバ
スルファメトキサゾール/Tri パタノール
テルビナフィンHCL ヤズ
メタドンHCl非注射薬 ロバザ
アミオダロン ミラペックス
ケトコナゾール局所薬 フォカリンXR
ヒドロキシクロロキン コソプト
巨大結晶ニトロフラントイン ザイボックス
トリアムシノロンアセトニドTop エプジコム
炭酸リチウム ヌバリング
テラゾシン アクティック
イトラコナゾール フォサマックプラスD
ヒドララジン アクトプラスメット
ブタルビタール/アセトアミノフェン/カフェイン ルミガン
ラベタロール リノコートアクア
フォシノプリルナトリウム ソロディン
シロスタゾール サロミド
モメタゾン局所薬 フューゼオン
ドキサゾシン アステリン
クリンダマイシン局所薬 ベンザクライン
メトクロプラミド レルパックス
メドロキシプロゲステロン注射薬 ビリアード
メゲストロール経口懸濁液 カソデックス
葉酸 ベガモックス
ゾスタバックス ベシケア
ニトログリセリン ヒューマログ混合75/25Pn
ビソプロロール/ヒドロクロロチアジド トリジビル
ポリエチレングリコール ブプロピオンSR
リン酸プレドニゾロンSd経口薬 ゼローダ
アザチオプリン サスティバ
カルシトリオール レビトラ
トラセミド エンドセット
グリピジド リスパダールコンスタ
ソタロール アグレノックス
ゾニサミド フミラ ペン型
ヒドロモルフォンHCl カディアン
塩化カリウム ディフリン
オキスカルバゼピン カタプレス-TTS
ジルチアゼムSR アルファガンP
硫酸アルブテロール/イプラトロピウム タシオネックス
メトロニダゾールタブ ジルテック シロップ
カベルゴリン マクサルト
シクロスポリン ゾロフト
エストラジオール経口薬 プリロセック
メトカルバモール シプロデックス耳用薬
タモキシフェン テモダール
プロメタジン/コデイン トブラデックス
ウルソジオール ジルテックD
メルカプトプリン ウェルコール
リバビリン マクサルトMLT
ファモチジン アズマネックス
フォスロ アタカンド
インドメタシンSR クマジン錠
ラモトリジン ドボネックス
セファドロキシル クロルコン
イプラトロピウムBr吸入液 ペガシス
フルボキサミン ウルトラムER
メチルフェニデート ベタセロン
メトラゾン ゾビラックス局所薬
マイクロジェスティンFe 1/20 トリネッサ
硫酸デキストロアンフェタミン パルモザイム
ジルチアゼムER ニューポジェン
Clindesse フムリンN
酢酸フレカイニド ミカルディスHCT
メトロニダゾールTop オルソエブラ
マイクロジェスティンFe 1/20 アレグラD 12時間用
エボクリン フェントラ
プリミドン エナブレックス
フルオシノニド ファムビル
テルコナゾール アビンザ
カルビドパ/レボドパER プレンプロ
レフルノミド コレグCR
ミドドリンHCl マリノール
【0048】
対象となる特定の化合物には、
米国特許第5880161号、第5877206号、第5786344号、第57
60041号、第5753668号、第5698529号、第5684004号、第56
65715号、第5654484号、第5624924号、第5618813号、第56
10292号、第5597831号、第5530026号、第5525633号、第55
25606号、第5512678号、第5508277号、第5463181号、第54
09893号、第5358952号、第5318965号、第5223503号、第52
14068号、第5196424号、第5109024号、第5106996号、第51
01072号、第5077404号、第5071848号、第5066493号、第50
19390号、第4996229号、第4996206号、第4970318号、第49
68800号、第4962114号、第4927828号、第4892887号、第48
89859号、第4886790号、第4882334号、第4882333号、第48
71746号、第4863955号、第4849563号、第4845216号、第48
33145号、第4824955号、第4785085号、第476925号、第468
4747号、第4618685号、第4611066号、第4550187号、第455
0186号、第4544501号、第4541956号、第4532327号、第449
0540号、第4399283号、第4391982号、第4383994号、第429
4763号、第4283394号、第4246411号、第4214089号、第415
0231号、第4147798号、第4056673号、第4029661号、第401
2448号、に開示されているような抗悪性腫瘍剤;
米国特許第5192799号、第5036070号、第4778800号、第47
53951号、第4590180号、第4690930号、第4645773号、第44
27694号、第4424202号、第4440781号、第5686482号、第54
78828号、第5461062号、第5387593号、第5387586号、第52
56664号、第5192799号、第5120733号、第5036070号、第49
77167号、第4904663号、第4788188号、第4778800号、第47
53951号、第4690930号、第4645773号、第4631285号、第46
17314号、第4613600号、第4590180号、第4560684号、第45
48938号、第4529727号、第4459306号、第4443451号、第44
40781号、第4427694号、第4424202号、第4397853号、第43
58451号、第4324787号、第4314081号、第4313896号、第42
94828号、第4277476号、第4267328号、第4264499号、第42
31930号、第4194009号、第4188388号、第4148796号、第41
28717号、第4062858号、第4031226号、第4020072号、第40
18895号、第4018779号、第4013672号、第3994898号、第39
68125号、第3939152号、第3928356号、第3880834号、第36
68210号、に開示されているような精神薬理/向精神剤;
米国特許第4966967号、第5661129号、第5552411号、第53
32737号、第5389675号、第5198449号、第5079247号、第49
66967号、第4874760号、第4954526号、第5051423号、第48
88335号、第4853391号、第4906634号、第4775757号、第47
27072号、第4542160号、第4522949号、第4524151号、第45
25479号、第4474804号、第4520026号、第4520026号、第58
69478号、第5859239号、第5837702号、第5807889号、第57
31322号、第5726171号、第5723457号、第5705523号、第56
96111号、第5691332号、第5679672号、第5661129号、第56
54294号、第5646276号、第5637586号、第5631251号、第56
12370号、第5612323号、第5574037号、第5563170号、第55
52411号、第5552397号、第5547966号、第5482925号、第54
57118号、第5414017号、第5414013号、第5401758号、第53
93771号、第5362902号、第5332737号、第5310731号、第52
60444号、第5223516号、第5217958号、第5208245号、第52
02330号、第5198449号、第5189036号、第5185362号、第51
40031号、第5128349号、第5116861号、第5079247号、第50
70099号、第5061813号、第5055466号、第5051423号、第50
36065号、第5026712号、第5011931号、第5006542号、第49
81843号、第4977144号、第4971984号、第4966967号、第49
59383号、第4954526号、第4952692号、第4939137号、第49
06634号、第4889866号、第4888335号、第4883872号、第48
83811号、第4847379号、第4835157号、第4824831号、第47
80538号、第4775757号、第4774239号、第4771047号、第47
69371号、第4767756号、第4762837号、第4753946号、第47
52616号、第4749715号、第4738978号、第4735962号、第47
34426号、第4734425号、第4734424号、第4730052号、第47
27072号、第4721796号、第4707550号、第4704382号、第47
03120号、第4681970号、第4681882号、第4670560号、第46
70453号、第4668787号、第4663337号、第4663336号、第46
61506号、第4656267号、第4656185号、第4654357号、第46
54356号、第4654355号、第4654335号、第4652578号、第46
52576号、第4650874号、第4650797号、第4649139号、第46
47585号、第4647573号、第4647565号、第4647561号、第46
45836号、第4639461号、第4638012号、第4638011号、第46
32931号、第4631283号、第4628095号、第4626548号、第46
14825号、第4611007号、第4611006号、第4611005号、第46
09671号、第4608386号、第4607049号、第4607048号、第45
95692号、第4593042号、第4593029号、第4591603号、第45
88743号、第4588742号、第4588741号、第4582854号、第45
75512号、第4568762号、第4560698号、第4556739号、第45
56675号、第4555571号、第4555570号、第4555523号、第45
50120号、第4542160号、第4542157号、第4542156号、第45
42155号、第4542151号、第4537981号、第4537904号、第45
36514号、第4536513号、第4533673号、第4526901号、第45
26900号、第4525479号、第4524151号、第4522949号、第45
21539号、第4520026号、第4517188号、第4482562号、第44
74804号、第4474803号、第4472411号、第4466979号、第44
63015号、第4456617号、第4456616号、第4456615号、第44
18076号、第4416896号、第4252815号、第4220594号、第41
90587号、第4177280号、第4164586号、第4151297号、第41
45443号、第4143054号、第4123550号、第4083968号、第40
76834号、第4064259号、第4064258号、第4064257号、第40
58620号、第4001421号、第3993639号、第3991057号、第39
82010号、第3980652号、第3968117号、第3959296号、第39
51950号、第3933834号、第3925369号、第3923818号、第38
98210号、第3897442号、第3897441号、第3886157号、第38
83540号、第3873715号、第3867383号、第3873715号、第38
67383号、第3691216号、第3624126号、に開示されているような心血
管剤;
米国特許第5902594号、第5874476号、第5874436号、第58
59027号、第5856320号、第5854242号、第5811091号、第57
86350号、第5783177号、第5773469号、第5762919号、第57
53715号、第5741526号、第5709870号、第5707990号、第56
96117号、第5684042号、第5683709号、第5656591号、第56
43971号、第5643950号、第5610196号、第5608056号、第56
04262号、第5595742号、第5576341号、第5554373号、第55
41233号、第5534546号、第5534508号、第5514715号、第55
08417号、第5464832号、第5428073号、第5428016号、第54
24396号、第5399553号、第5391544号、第5385902号、第53
59066号、第5356803号、第5354862号、第5346913号、第53
02592号、第5288693号、第5266567号、第5254685号、第52
52745号、第5209930号、第5196441号、第5190961号、第51
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04910号、第4260634号、第4233311号、第4215131号、第41
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89900号、第4069341号、第4055655号、第4049665号、第40
44139号、第4002775号、第3991201号、第3966968号、第39
54868号、第3936393号、第3917476号、第3915889号、第38
67548号、第3865748号、第3867548号、第3865748号、第37
83160号、第3764676号、第3764677号、に開示されているような抗菌
薬;
米国特許第5872109号、第5837735号、第5827837号、第58
21250号、第5814648号、第5780026号、第5776946号、第57
60002号、第5750543号、第5741798号、第5739279号、第57
33939号、第5723481号、第5716967号、第5688949号、第56
86488号、第5686471号、第5686434号、第5684204号、第56
84041号、第5684031号、第5684002号、第5677318号、第56
74891号、第5672620号、第5665752号、第5656661号、第56
35516号、第5631283号、第5622948号、第5618835号、第56
07959号、第5593980号、第5593960号、第5580888号、第55
52424号、第5552422号、第5516764号、第5510361号、第55
08026号、第5500417号、第5498405号、第5494927号、第54
76876号、第5472973号、第5470885号、第5470842号、第54
64856号、第5464849号、第5462952号、第5459151号、第54
51686号、第5444043号、第5436265号、第5432181号、第RE
034918号、第5393756号、第5380738号、第5376670号、第5
360811号、第5354768号、第5348957号、第5347029号、第5
340815号、第5338753号、第5324648号、第5319099号、第5
318971号、第5312821号、第5302597号、第5298633号、第5
298522号、第5298498号、第5290800号、第5290788号、第5
284949号、第5280045号、第5270319号、第5266562号、第5
256680号、第5250700号、第5250552号、第5248682号、第5
244917号、第5240929号、第5234939号、第5234937号、第5
232939号、第5225571号、第5225418号、第5220025号、第5
212189号、第5212172号、第5208250号、第5204365号、第5
202350号、第5196431号、第5191084号、第5187175号、第5
185326号、第5183906号、第5177079号、第5171864号、第5
169963号、第5155122号、第5143929号、第5143928号、第5
143927号、第5124455号、第5124347号、第5114958号、第5
112846号、第5104656号、第5098613号、第5095037号、第5
095019号、第5086064号、第5081261号、第5081147号、第5
081126号、第5075330号、第5066668号、第5059602号、第5
043457号、第5037835号、第5037811号、第5036088号、第5
013850号、第5013751号、第5013736号、第500654号、第49
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症剤;
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剤;
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82071号、第4745123号、第4710508号、に開示されているような、コ
リン作動薬;
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82010号、第3940407号、第3852468号、第3832470号、に開示
されているような、アドレナリン作動薬;
米国特許第5874479号、第5863938号、第5856364号、第57
70612号、第5702688号、第5674912号、第5663208号、第56
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65257号、第3946022号、第3931197号、に開示されているような抗ヒ
スタミン剤;
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80592号、第5776427号、第5651987号、第5346887号、第52
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01450号、第4701449号、第4689410号、第4680290号、第46
70551号、第4664850号、第4659516号、第4647410号、第46
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41956号、第4519946号、第4515787号、第4512986号、第45
02989号、第4495102号、に開示されているようなステロイド剤も挙げられる
が、これに限定されず、これらの開示は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0049】
同じく関心があるのは、前述の化合物の類似体である。前述の活性物質の全てについて
、活性物質は、前述のように、薬剤として許容される塩として存在してもよい。
【0050】
送達ビヒクル成分
本発明の送達組成物は、ヒト対象等の哺乳類対象の角質化した皮膚表面または粘膜表面
等の局所位置に活性物質を送達するために調合された、組成物である。角質化した皮膚表
面とは、対象の皮膚位置、すなわち、哺乳類本体の外側被覆または外皮を意味する。粘膜
表面とは、口腔内、鼻腔内等の粘膜表面を含む、対象の位置を意味する。
【0051】
本発明の経皮送達製剤は、局所位置に送達するために調合されているので、該経皮送達
製剤は、該局所位置のために調合された該経皮送達製剤が該局所位置と生理学的に適合す
るように調合される。故に、標的の角質化した皮膚表面または粘膜表面と、該表面のため
に調合された送達組成物と接触した時に、該送達組成物は、もしあったとしても、局所塗
布には適さない送達組成物の使用を提供し得る実質的な生理学的反応を引き起こさない。
【0052】
本発明の送達組成物は、送達ビヒクル成分に含まれる、ある量の活性物質-リン酸カル
シウム粒子複合体を含む。送達ビヒクル成分とは、活性物質-リン酸カルシウム粒子複合
体成分ではない送達組成物のその部分を指す。
【0053】
本発明の送達組成物の送達ビヒクル成分は、所望に応じて様々であり得、所与の送達ビ
ヒクル成分の特定の原料は、特定の組成物の性質に少なくとも部分的に依存する。対象と
なる送達組成物には、ローション剤(スプレーローションを含む、外部塗布を意図した、
懸濁液または乳濁液の形態で不溶性物質を含有する液体)および水溶液等の液体製剤、ゲ
ル剤(ゼリー等の半固体材料を生成するように、分散層を分散媒と組み合わせたコロイド
)、クリーム(軟性固体または濃い液体)、ならびに軟膏(軟らかく油性の調製品)等の
半固体製剤、および局所パッチ等の固体製剤が挙げられる。このように、対象となる送達
ビヒクル成分には、水中油(O/W)および油中水(W/O)型の乳状液、牛乳調製品、
ローション剤、クリーム、軟膏、ゲル、血清、粉末、マスク、パック、スプレー、エアロ
ゾル、またはスティックが挙げられるが、これに限定されない。
【0054】
ローション剤
ローション剤は、液体組成物であり、その粘度は、回転粘度計を使用して測定した時に
、10,000cP以下等の、50,000cP以下であり、該回転粘度計は、25℃の
温度での粘度測定プロトコルにおいて、試料の中に浸漬した円筒ロータの回転トルクを測
定することによって粘度を測定し、これは、JIS K 7117:Testing M
ethods For Viscosity With A Rotational V
iscometer Of Resins In The Liquid、またはAST
M D 2196-86:Test Methods for Rheological
Properties on Non-Newtonian Materials b
y Rotational(Brookfield) Viscometerに記載され
ている。
【0055】
対象となるローション剤送達ビヒクル成分は、多数の異なる原料を含み得、該原料には
、水、皮膚軟化剤、天然油、シリコーン油、増粘剤または粘度修飾剤、合成または天然エ
ステル、脂肪酸、アルコール、湿潤剤、乳化剤、防腐系、着色剤、芳香剤等が挙げられる
が、これに限定されない。これらの材料の量は、所望に応じて組成物の0.1~50重量
%等、1~20重量%を含む、0.001~99重量%の範囲であってもよい。
【0056】
皮膚軟化剤は、皮膚の中の脂質および天然油を置換または増す、化合物である。皮膚軟
化剤という用語は、本明細書で使用される場合、従来の脂質材料(例えば、脂肪、蝋、お
よび他の不水溶性材料)、極性脂質(例えば、それらをより水溶性にするように修飾され
た脂質材料)、シリコーン、および炭化水素を含むことを意図している。対象となる皮膚
軟化剤には、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソ
プロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、C12-15安息香酸
アルコール、マレイン酸ジエチルヘキシル、PPG-14ブチルエーテル、プロピオン酸
PPG-2ミリスチル、リシノレイン酸セチル、ステアリン酸コレステロール、イソステ
アリン酸コレステロール、酢酸コレステロール、ホホバ油、カカオバター、シアバター、
ラノリン、およびラノリンエステルが挙げられるが、これに限定されない。
【0057】
シリコーン油は、揮発性および不揮発性の種類に分けられ得る。「揮発性」という用語
は、本明細書で使用される場合、周囲温度において測定可能な蒸気圧を有する材料を指す
。対象となる揮発性シリコーン油には、4個~5個等、3個~9個のシリコン原子を含有
する、環状または直鎖状のポリジメチルシロキサンが挙げられるが、これに限定されない
。直鎖状の揮発性シリコーン材料は、25℃で5センチストーク以下の粘度を有し得る一
方で、環状の材料は、10センチストーク以下の粘度を有し得る。対象となる不揮発性の
シリコーン油には、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、および
ポリエーテルシロキサンコポリマーが挙げられるが、これに限定されない。対象となる本
質的に不揮発性のポリアルキルシロキサンには、例えば、25℃で5~100,000セ
ンチストークの粘度を伴うポリジメチルシロキサンが挙げられる。
【0058】
適切なエステル類には、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、
イソナノン酸イソノニル、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイルおよびオレイン
酸オレイル等の、10個~20個の炭素原子を有する脂肪酸のアルケニルまたはアルキル
エステル、;エトキシル化脂肪アルコールの脂肪酸エステル等の、エーテル-エステル;
多価アルコールエステル;エチレングリコールモノおよびジ脂肪酸エステル;ジエチレン
グリコールモノおよびジ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200-6000)
モノおよびジ脂肪酸エステル;ポリプロピレングリコール2000モノオレエート、モノ
ステアリン酸ポリプロピレングリコール2000、モノステアリン酸エトキシル化プロピ
レングリコール等の、プロピレングリコールモノおよびジ脂肪酸エステル;グリセリルモ
ノおよびジ脂肪酸エステル;モノステアリン酸エトキシル化グリセリル、モノステアリン
酸1,3-ブチレングリコール、ジステアリン酸1,3-ブチレングリコール等の、ポリ
グリセリンポリ-脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル;
ソルビタン脂肪酸エステル;およびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、とい
った、十分な多価アルコールエステル;また、蜜蝋、鯨蝋、ミリスチン酸ミリスチル、ス
テアリン酸ステアリル等の、蝋エステル;大豆ステロールおよびコレステロール脂肪酸エ
ステルがその例である、ステロールエステルが挙げられるが、これに限定されない。これ
らの化合物の植物源および動物源が使用されてもよい。そのような油の例には、ヒマシ油
、ラノリン油、C10-18トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、スイ
ートアーモンド油、アプリコット実油、胡麻油、アマナズナ油、タマヌ種油、ヤシ油、コ
ーン油、綿実油、アマニ油、インク油、オリーブ油、パーム油、イリッペ脂、ナタネ油、
大豆油、ブドウ種油、ヒマワリ種油、クルミ油等が挙げられるが、これに限定されない。
また、例えばグリセリン等のポリオールのモノ、ジ、またはトリエステルといった、修飾
された天然脂肪または油である脂肪酸モノ、ジ、およびトリグリセリド等の、合成または
半合成グリセリルエステルも適切である。一例において、脂肪(C12-22)カルボン酸は
、1つまたは複数の繰り返しグリセリル基、ステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン
酸ジグリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル-3、イソステアリン酸ポリグリセリ
ル-4、リシノール酸ポリグリセリル-6、ジオレイン酸グリセリル、ジイソステアリン
酸グリセリル、テトライソステアリン酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、ジステ
アリン酸ジグリセリル、リノール酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、イソステアリ
ン酸グリセリル、PEGヒマシ油、PEGオレイン酸グリセリル、PEGステアリン酸グ
リセリル、PEG牛脂脂肪酸グリセリルと反応する。
【0059】
対象となる脂肪酸には、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
シノール酸、アラキン酸、ベヘン酸、およびエルカ酸等の、10個~30個の炭素原子を
有するものが挙げられるが、これに限定されない。
【0060】
多価アルコール型の湿潤剤は、組成物にも使用され、多価アルコールの例には、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレング
リコール、およびその誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシ
レングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2,6-ヘキサントリオール、エト
キシル化グリセロール、プロポキシル化グリセロール、およびその混合物を含む、グリセ
ロール(別名、グリセリン)、ポリアルキレングリコール、アルキレンポリオール、およ
びそれらの誘導体が挙げられるが、これに限定されない。同じく関心があるのは、糖類で
あり、例えば、ブドウ糖、フルクトース、蜂蜜、水素化蜂蜜、イノシトール、マルトース
、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、スクロース、キシリトール、キシロース
等である。存在する時には、湿潤剤の量は、約0.005~20%等、約0.1~15%
を含む、0.001~25%の範囲であってもよく、いくつかの事例において、湿潤剤の
量は、組成物の1~15重量%等、0.5~30重量%の範囲である。
【0061】
乳化剤は、ビヒクル組成物の中に存在し得る。存在する時には、乳化剤の総濃度は、組
成物全体の1~20重量%等、1~5重量%を含む、0.01~40重量%の範囲であり
得る。対象となる乳化剤には、陰イオン性、非イオン性、陽イオン性、および両性の活性
物質が挙げられるが、これに限定されない。対象となる非イオン界面活性物質には、疎水
物質1モルあたり約2~約100モルの酸化エチレンまたは酸化プロピレンで凝縮させた
、疎水性C10-C20脂肪アルコールまたは脂肪酸;2~20モルのアルキレンオキサイド
で凝縮させた、C2-C10アルキルフェノール;エチレングリコールのモノおよびジ脂肪
酸エステル;脂肪酸モノグリセリド;ソルビタン、モノおよびジC8-C20脂肪酸;およ
びポリオキシエチレンソルビタン、ならびにそれらの組み合わせを伴うものが挙げられる
。アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、および糖類脂肪アミド(例えば、メチルグルコ
ンアミド)は、同じく関心がある非イオン乳化剤である。対象となる陰イオン性乳化剤に
は、石鹸、硫酸およびスルホン酸アルキルエーテル、硫酸およびスルホン酸アルキル、ス
ルホン酸アルキルベンゼン、スルホコハク酸アルキルおよびジアルキル、C8-C20イセ
チオン酸アシル、C8-C20リン酸アルキルエーテル、カルボン酸アルキルエーテル、お
よびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0062】
所望に応じて、例えば潜在的に有害な微生物の成長から保護するために、防腐剤を組成
物の中に含むことができる。対象となる防腐剤には、p-ヒドロキシ安息香酸、ヒダント
イン誘導体、プロピオン酸塩、および種々の第4級アンモニウム化合物のアルキルエステ
ルが挙げられる。特定の対象となる防腐剤には、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、
フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、イミダゾリジニル尿素、デ
ヒドロ酢酸ナトリウム、ベンジルアルコール、ベンジルヘミホルマール、ベンジルパラベ
ン、5-ブロモ-5-ニトロ-1,3-ジオキサン、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-
1,3-ジオール、カプリリルグリコール、エチルヘキシルグリセリン、フェノキシエタ
ノールソルビン酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベ
ン、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、エチレンジアミン4酢酸のジナトリウム
塩、クロロキシレノール、DMDMヒダントイン、カルバミン酸3-ヨード-2-プロピ
ルブチル、グルコン酸クロルヘキシジンジ、フェノキシエタノール、ジアゾリジニル尿素
、ビグアナイド系誘導体、安息香酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、カプリリルグ
リコール、ビグアナイド系誘導体、キャプタン、2酢酸クロルヘキシジン、グルコン酸ク
ロルヘキシジン、2塩酸クロルヘキシジン、クロロアセトアミド、クロロブタノール、p
-クロロ-m-クレゾール、クロロフェン、クロロチモール、クロロキシレノール、m-
クレゾール、o-クレゾール、DEDMヒダントイン、ラウリン酸DEDMヒダントイン
ジ、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、ジイセチオン酸ジブロモプロパミジン、DMD
Mヒダントイン等が挙げられるが、これに限定されない。存在する時には、防腐剤は、組
成物の約0.01~約10重量%の範囲の量で送達組成物の中に存在し得る。
【0063】
増粘剤または粘度修飾剤を、送達組成物に含んでもよい。対象となる増粘剤には、デン
プン、天然/合成ゴム、およびセルロース誘導体等の多糖類が挙げられるが、これに限定
されない。対象となるデンプンは、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム等の化学的
に修飾されたデンプンが挙げられるが、これに限定されない。対象となるゴムには、キサ
ンタン、スクレロチウム、ペクチン、カラヤ、アラビック、寒天、グアー、カラゲナン、
アルギン酸塩、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されない。適切な
セルロース誘導体には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、エチルセルロース、およびナトリウムカルボキシメチルセルロースが挙げられる
が、これに限定されない。合成ポリマーは、有効な増粘剤のさらなる種別である。この分
類には、カルボマー等の架橋ポリアクリレート、およびセピゲル(登録商標)305等の
ポリアクリルアミドが挙げられる。存在する時には、増粘剤の量は、0.1~2重量%等
、0.2~0.5重量%を含む、0.001~5重量%の範囲であり得る。
【0064】
いくつかの事例では、例えば、動物、野菜、または鉱物蝋等の1つまたは複数の天然ま
たは合成蝋といった、天然または合成有機蝋が存在し得る。いくつかの事例において、そ
のような蝋は、30~100℃等、35~75℃を含む、20~150℃の範囲の融点を
有する。そのような蝋の例には、ポリエチレンまたは合成蝋等の蝋;または、ヤマモモ、
キャンデリア、オゾケライト、アカシア、蜜蝋、セレシン、セチルエステル、花蝋、柑橘
蝋、カルナウバ蝋、ホホバ蝋、漆蝋、ポリエチレン、微結晶、米糠、ラノリン蝋、ミンク
、モンタン、ヤマモモ、オウリキュリ、オゾケライト、パーム核蝋、パラフィン、アボカ
ド蝋、リンゴ蝋、セラック蝋、サルビア蝋、廃穀物蝋、ブドウ蝋、およびPEG6-20
蜜蝋またはPEG-12カルナウバ蝋等のそのポリアルキレングリコール誘導体等の種々
の木蝋;または、ヒドロキシステアリン酸(例えば、12-ヒドロキシステアリン酸)、
トリステアリン、およびトリベヘニン等の、そのエステルを含む、脂肪酸または脂肪アル
コールが挙げられる。同じく関心があるのは、アクロコミアアクレアタ種バター、アーモ
ンドバター、アロエバター、アプリコット殻バター、アルガンバター、アッタレアマリパ
種バター、アボカドバター、ババスーヤシバター、バクリバター、バグラソフトバター、
バオバブソフトバター、バッシアブチラセア種バター、バシアラチフォリア種バター、ク
ロフサスグリ種バター、ブラジルナッツバター、カメリナバター、ツバキバター、キャン
デリアバター、カルナババター、カルポットロシェブラジリエンシス種バター、カモミー
ルバター、カカオバター、ココナッツバター、コーヒーバター、綿ソフトバター、クラン
ベリーバター、クプアスバター、ブドウ種バター、へーゼルナッツバター、麻の実バター
、トクサバター、イリッペ脂、Irvingia Gabonensis殻バター、ホホ
ババター、カリテバター、コクムバター、ククイバター、ラベンダーバター、レモンバタ
ー、ライムバター、マカダミアバター、マンゴーバター、Marulaバター、Mono
iバター、モーラーバター、Mucajaバター、ムルムルバター、Oleaバター、オ
リーブバター、オレンジバター、パーム油、パッションバター、Phulwaraバター
、ピスタチオバター、ザクロバター、カボチャバター、キイチゴバター、米バター、サル
バター、Sapucainhaバター、Seasameバター、シアバター、大豆バター
、Tamanuバター、ヒマワリ種バター、スイートアーモンドバター、タンジェリンバ
ター、ツクマ種バター、Ucuubaバター、および麦芽バターである。
【0065】
着色剤、芳香剤、および研磨材も、送達組成物に含んでもよい。これらの物質のそれぞ
れは、0.1~3重量%等、0.05~5重量%の範囲であり得る。対象となる着色剤に
は、必要に応じて表面処理された二酸化マンガン(色指数で体系化され、参照番号CI7
7,891)、マンガンバイオレット(CI77,742)、群青(CI77,007)
、酸化クロム(CI77,288)、水和酸化クロム(CI77,289)、フェリック
ブルー(CI77,510)、酸化亜鉛、二酸化ジルコニウムが挙げられる。特定の対象
となる着色剤には、D&C赤色19号(CI45,170)、D&C赤色9号(CI15
,585)、D&C赤色21号(CI45,380)、D&C橙色4号(CI15,51
0)、D&C橙色5号(CI45,370)、D&C赤色27号(CI45,410)、
D&C赤色13号(CI15,630)、D&C赤色7号(CI15,850:1)、D
&C赤色6号(CI15,850:2)、D&C黄色5号(CI19,140)、D&C
赤色36号(CI12,085)、D&C橙色10号(CI45,425)、D&C黄色
6号(CI15,985)、D&C赤色30号(CI73,360)、D&C赤色3号(
CI45,430)、カーボンブラック(CI77,266)、コチニールカルミンレー
キ(CI75,470)、天然または合成メラニン、およびアルミニウムレーキが挙げら
れる。
【0066】
対象となる芳香剤には、
アビエスアルバ葉油、アセトアルデヒド、アセトアニリド、酢酸、アキルレアミルレフォ
リウム油、アクティニディアキネンシス(キウイ)果実水、アジピン酸、エイガー、変性
アルコール、アルギン、アロエバルバデンシス葉、酢酸アミル、安息香酸アミル、アミル
シンナマール、アネトール、アニスアルコール、アンテミスノビリス花水、ベンズアルデ
ヒド、ベンジルアルコール、ベトゥラアルバ油、ボスウェリアセラータ油、酢酸ブチル、
乳酸ブチル、カレンデュラオフィキナリス花油、カメリアシネンシス葉水、樟脳、カプサ
イシン、セドロール、シンナマル、シトラール、シトロネロール、シトラスアウランチフ
ォリア(ライム)油、シトラスアウランチウムドゥルシス(オレンジ)油、シトラスグラ
ンディス(グレープフルーツ)油、シトラスタンジェリナ(タンジェリン)果皮油、クマ
リン、ジアセトンアルコール、ケイ皮酸エチル、エチルエーテル、ユーカリプタスカリョ
フィルス(クローブ)花油、ファルネソール、ガーデニアフロリダ油、ゼラニウムマクラ
ツム油、ヘキシルシンナマル、水素化ロージン、イルリキウムウェルム(アニス)油、酢
酸イソアミル、シダーウッドテキサス油、ゲッケイジュ油、ラワンデュラアングスティフ
ォリア(ラベンダー)油、メラレウカアルテルニフォリア(チャノキ)葉油、メリッサオ
フィキナリス葉油、メンタピペリタ(ペパーミント)油、メントール、2-ナフトール、
オリガヌムマヨラナ葉油、パナックスジンセング根抽出物、ペラルゴン酸、ペラルゴニウ
ムグラウェオレンス花油、ピヌスシルウェストリスコーン油、プルナスアルメニアカ(ア
プリコット)殻油、ローザカニーナ花油、ロスマリヌスオフィキナリス(ローズマリー)
葉油、サンタラムアルバム(ビャクダン)油、タイムブルガリス(タイム)油、バニリン
、ヴィティスヴィニフェラ(ブドウ)葉油、ズィンギベルオフィキナレ(ショウガ)根油
が挙げられる。
【0067】
半固体送達組成物
同じく関心があるのは、ゲル、クリーム、および軟膏等の半固体送達組成物である。そ
のような組成物は、(活性物質-リン酸カルシウム粒子複合体に加えて)水、水溶性ポリ
マー、防腐剤、アルコール、多価アルコール乳化剤、湿潤剤、蝋、溶媒、増粘剤、可塑剤
、pH調節剤、水分保持剤等の混合物であってもよい。さらに、そのような組成物は、芳
香剤、色素、乳化剤、緩衝剤、抗生剤、安定剤等の、他の生理学的に許容される賦形剤ま
たは他の少量の添加剤を含有してもよい。これらの種類の化合物の例は、上記に提供され
ている。
【0068】
局所パッチ
同じく関心があるのは、局所パッチ製剤等の固体製剤である。局所パッチ製剤は、大き
く異なり得る。局所パッチ製剤は、活性物質層、支持体、および剥離ライナーを含んでも
よい。活性物質層は、ある量の活性物質-粒子複合体を基材の中に含んでもよく、該基材
は、感圧性ゴムおよびアクリル酸等の接着剤、ヒドロゲル、生理学的に許容される賦形剤
、または芳香剤、色素、乳化剤、緩衝剤、抗生剤、安定剤等の他の少量の添加剤のうちの
1つまたは複数を含んでもよい。支持体は、人体の動きに合わせることが可能である可撓
性材料でできていてもよく、例えば、プラスチックフィルム、種々の不織布、織布、スパ
ンデックス等が挙げられる。種々の不活性被覆剤が用いられてもよく、以下に説明する絆
創膏に使用してもよい種々の材料を含む。代替として、不織布または織布被覆剤が用いら
れてもよく、特に、熱および蒸気の輸送を可能にするエラストマー被覆剤であってもよい
。これらの被覆剤は、疼痛部位を冷却することを可能にし、これは、より良好な快適性を
提供する一方で、ゲルの機械的な除去から保護する。剥離ライナーは、あらゆる好都合な
材料でできていてもよく、代表的な剥離フィルムには、ポリエステル、PET、またはP
P等が挙げられる。
【0069】
エアロゾル組成物
同じく関心があるのは、吸入を介して投与されるエアロゾル組成物製剤である。これら
のエアロゾル製剤は、ジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素等の圧縮可能な噴射剤
内に入れることができる。該エアロゾル製剤はまた、吸入器または噴霧器等で使用する非
加圧調製品のために調合されてもよい。いくつかの実施形態において、製剤は、噴射剤中
に懸濁または分散させた活性物質結合粒子、または噴射剤と溶媒とを含む、粉末エアロゾ
ル製剤である。噴射剤は、製剤の所望の蒸気圧および安定性を提供するように選択される
、液化クロロフルオロカーボン(CFC)の混合物であってもよい。噴射剤11、12、
および114は、吸入投与のためのエアロゾル製剤で最も広く使用されている噴射剤であ
る。他の一般に使用される噴射剤には、噴射剤113、142b、152a、124、お
よびジメチルエーテルが挙げられる。化合物1,1,1,2-テトラフルオロエタンもま
た、薬物エアロゾル製剤に一般に使用される噴射剤である。噴射剤は、全吸入剤組成物の
うちの40~90重量%であってもよい。
【0070】
送達組成物を作製する方法
本発明の態様は、送達組成物を作製する方法をさらに含む。あらゆる好都合な製造プロ
トコルが用いられてもよいが、いくつかの事例において、製造プロトコルは、最初に、活
性物質-粒子複合体を調製することを含む。活性物質-粒子複合体の生成に続いて、結果
として生じた複合体は、次いで、任意の好都合なプロトコルを使用して、送達組成物成分
内に組み合わせられる。
【0071】
活性物質-粒子複合体は、あらゆる好都合なプロトコルを使用して生成されてもよい。
対象となる1つのプロトコルは、最初に、活性物質の水性組成物等の活性物質の液体組成
物を生成することと、次いで、所望の活性物質-粒子複合体を生成するのに十分な条件の
下で(所望に応じて、振動を伴って)、液体組成物をある量の均一で硬い球状のナノ細孔
リン酸カルシウム粒子と組み合わせることとを含む。このように、特定の実施形態では、
例えば適切な溶媒系(水性または非水溶媒系)中の非結合粒子のスラリーといった、非結
合粒子の流体組成物を、適切な量の活性物質と組み合わせる。
【0072】
粒子の前処理
所望に応じて、非結合粒子は、活性物質と組み合わせる前に、いくつかの様式で前処理
されてもよい。このように、活性物質結合粒子の調製は、初期pH調整ステップ等の前処
理ステップを含んでもよい。このステップでは、粒子に結合する所望の活性物質を提供す
るために、非結合粒子は、それらをpH調整剤等の1つまたは複数の剤と接触させること
によって修飾される。pH調整の特定の性質は、用いられた場合、粒子に結合される活性
物質の種類に応じて変化する。対象となる活性物質の1つの分類は、酸性および/または
塩基性の帯電部分を含み、例えば3,000ダルトン以上の分子量、5,000のダルト
ン以上等、例えば10,000ダルトン以上、25,000ダルトン以上、50,000
ダルトン以上、75,000ダルトン以上、100,000ダルトン以上、250,00
0ダルトン以上、500,000ダルトン以上、750,000ダルトン以上、1,00
0,000ダルトン以上といった、数千ダルトンを超える分子量を有するものである。そ
のような活性物質の例には、タンパク質、核酸、および多糖類が挙げられるが、これに限
定されない。そのような活性物質は、広範囲のpH条件の下で、粒子のカルシウムおよび
/またはリン酸部位に強く結合し得る。故に、この種類の活性物質の場合、pH修飾は、
所望に応じて、実施しても、しなくてもよい。pH修飾が要求される場合、pH修飾は、
例えば酸性または塩基性剤といった、あらゆる好都合なpH調整剤を使用して実施されて
もよい。対象となるpH調整剤には、乳酸、グリコール酸、トリエタノールアミン、およ
び水酸化ナトリウムが挙げられるが、これに限定されない。いくつかの事例では、粒子の
カルシウムおよび/またはリン酸結合部位を遮断しない、pH調整剤が選択される。
【0073】
対象となる活性物質の別の分類は、酸性および/または塩基性の帯電部分を含み、例え
ば、1,500ダルトン以下等、2,500ダルトン以下の分子量といった、数千ダルト
ンを超えない分子量を有する。そのような活性物質の例には、有機酸およびアミン化合物
が挙げられるが、これに限定されない。そのような活性物質は、特性のpHで粒子に結合
する。所望に応じて、pHを最適化すること、および/または特定のイオン化合物を結合
溶液中に添加すること(以下にさらに詳細に説明する)による、粒子の前処理が用いられ
てもよい。
【0074】
対象となる活性物質のさらに別の分類は、非帯電または弱帯電部分を伴う水溶性小分子
である。そのような化合物の例には、単糖類、グリコシド、およびアミノ酸誘導体が挙げ
られるが、これに限定されない。この活性物質の分類の場合、所望に応じて、エタノール
/水またはアセトニトリル/水等の水性および/または有機溶媒混合物が、前処理および
活性物質結合に用いられてもよい。
【0075】
対象となる活性物質のさらに別の分類は、疎水性部分を伴う水溶性小分子である。その
ような活性物質の場合、前処理は、粒子を、表面修飾剤(例えば、1つまたは複数の荷電
基および1つまたは複数の疎水性末端を含む剤)と接触させることを含んでもよく、該表
面修飾剤には、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびラウリルリン
酸ナトリウム等が挙げられるが、これに限定されない。
【0076】
対象となる活性物質のさらに別の分類は、不水溶性分子である。対象となる不水溶性の
分子の例には、アミノ酸誘導体、ポリフェノール、およびレチノイドが挙げられるが、こ
れに限定されない。そのような活性物質の場合、所望に応じて、前処理剤および/または
充填溶媒として、エタノールおよびジメチルスルホキシド(DMSO)等の有機溶媒の使
用が用いられてもよい。
【0077】
いくつかの事例において、粒子は、イオン修飾剤で前処理される。イオン修飾剤には、
CaCl2等のカルシウムイオン修飾剤、リン酸ナトリウム等のリン酸イオン修飾剤が挙
げられるが、これに限定されない。
【0078】
任意の粒子前処理ステップに続いて、例えば、前述のように、いくつかの実施形態にお
いて、粒子は、洗浄ステップを受ける。例えば、いくつかの事例では、活性物質結合の前
に、洗浄、濾過、またはデカンティングを行うことによって、粒子から余分な塩またはイ
オンを除去することが所望され得る。このステップには、あらゆる好都合な洗浄プロトコ
ルおよび流体が用いられてもよい。
【0079】
複合体形成
前述したような(必要に応じた)任意の前処理および/または洗浄に続いて、活性物質
結合粒子を生成するために、非結合粒子を活性物質と組み合わせる。活性物質は、所望に
応じて、粉末または溶液形態のいずれかであることができる。容器の中での単純な静的混
合等の、活性物質を組み合わせるためのあらゆる適切なプロトコルおよび粒子が用いられ
てもよい。結合中の組成物のpHは、例えば、前述したようなpH調整剤を用いることに
よって、最大限の結合を提供するように選択されてもよい。例えば、いくつかの事例にお
いて、塩基性の活性物質は、塩基性状態の下で粒子と組み合わせられ、酸性の活性物質は
、酸性状態の下で粒子と組み合わせられる。したがって、複合体形成反応のpHは、いく
つかの事例において、5~14の範囲であり得る。特定の事例では、pHは、10以下で
あるが、複合体形成に使用される時間の長さに応じて、実質的な粒子の分解を回避するよ
うにpHが選択されてもよく、例えば、5.2以上となるように選択されてもよい。
【0080】
前述のように、活性物質-粒子複合体を生成するために、あらゆる好都合な溶媒系が用
いられてもよい。
前述のように、活性物質を粒子に結合させて活性物質-粒子複合体を生成する際に用いら
れる溶媒系は、様々であり得る。活性物質-粒子複合体を調製する際に使用する溶媒系は
、単一の溶媒または複数の2つ以上の異なる溶媒で構成されてもよい。対象となる溶媒系
中に存在する溶媒は、極性(すなわち、15以上の誘電率を有する)または無極性(すな
わち、15未満の誘電率を有する)であってもよく、また、プロトン性(水素結合を介し
て、陰イオン(負に帯電する溶質)を強く溶媒和する)または非プロトン性(それらの双
極子を介して、正に帯電する種を溶媒和するのに十分大きい双極子モーメントを有する)
であってもよい。
【0081】
対象となるプロトン性溶媒には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピ
ルアルコール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール
、トリフルオロエタノール、フェノール、ベンジルアルコール、グリセリン、エチレング
リコール、ジエチレングリコール等のアルコール;ギ酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸、ト
リフルオロ酢酸、ホルムアミド等のカルボン酸/アミド;アンモニア、ジエチルアミン、
ブチルアミン、プロピルアミン等のアミン、および水が挙げられるが、これに限定されな
い。対象となる非プロトン性溶媒には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン
、メチルシクロヘキサン、デカリン等の炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン(ME
K)、メチルイソブチルケトン、ブタノン、ペンタノン、シクロヘキサノン、ベンズアル
デヒド等のケトン/アルデヒド;ベンゼン、トルエン、トリフルオロトルエン、キシレン
、アニソール、クロロベンゼン、アニリン、N,N-ジメチルアニリン、ベンゾニトリル
等の芳香族化合物;ジメトキシエタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、メチルt-ブチルエーテル(MTBE)、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、グリム、ダイグライム、ポリエチレングリコール(PEG)、PEGエステル、P
EGソルビタン、PEGエーテル、PEGエステル、ポリプロピレングリコール(PPG
)、PPGエステル、アルコキシル化直鎖アルキルジオール、アルコキシル化アルキルグ
ルコースエーテル、PPGアルキルエーテル等のエーテル;酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、安息香酸エチル、安息香酸ベンジル、フタル酸ジ
メチル、フタル酸ジブチル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)等
のエステル/アミド;アセトニトリル等のニトリル;炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸
プロピレン、炭酸エチレン等の炭酸塩;四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジ
クロロエタン、トリクロロエタン、フレオン-11、BMIM-PF6イオン液体等のハ
ロゲン化化合物;ジメチルスルホキシド(DMSO)、二硫化炭素、スルホラン、ヘキサ
メチルリン酸トリアミド等の硫黄/リン含有化合物;およびピリジン、トリエチルアミン
、N-メチルピロリジノン(NMP)等のアミンが挙げられるが、これに限定されない。
【0082】
対象となる溶媒には、アルコール、変性アルコール、ベンジルグリコール、ラウリン酸
ベンジル、ラウリン酸/ミリスチン酸/パルミチン酸ベンジル、1,4-ブチレングリコ
ール、2,3-ブタンジオール、buteth-3、ブトキシジグリコール、ブトキシエ
タノール、酢酸ブトキシエチル、n-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール、ミリス
チン酸ブチル、ブチレングリコール、プロピオン酸ブチレングリコール、エチルヘキサン
酸ブチルエチルプロパンジオール、乳酸ブチル、ブチルオクタノール、安息香酸ブチルオ
クチル、サリチル酸ブチルオクチル、ステアリン酸ブチル、ブチルフタルイミド、ブチロ
ラクトン、C12-15安息香酸アルキル、カプリン酸、カプリル酸アルコール、オクタン酸
セチルステアリル、オクタン酸セチルステアリル、クロロブタノール、C8-12酸トリグリ
セリド、C12-18酸トリグリセリド、C9-12アルカン、C10-13アルカン、C13-14アルカ
ン、C13-15アルカン、C14-17アルカン、C14-19アルカン、C15-19アルカン、C15-23
アルカン、C18-21アルカン、C8-9アルカン/シクロアルカン、C9-10アルカン/シクロ
アルカン、C9-11アルカン/シクロアルカン、C9-16アルカン/シクロアルカン、C10-1
2アルカン/シクロアルカン、C11-14アルカン/シクロアルカン、C11-15アルカン/シ
クロアルカン、C12-13アルカン/シクロアルカン、C8-10アルカン/シクロアルカン/
芳香族炭化水素、C12-15アルカン/シクロアルカン/芳香族炭化水素、C9-10芳香族炭
化水素、C10-11芳香族炭化水素、CDアルコール19、塩素化パラフィン、C7-8イソパ
ラフィン、C8-9イソパラフィン、C9-11イソパラフィン、C9-13イソパラフィン、C9-1
4イソパラフィン、C9-16イソパラフィン、C10-11イソパラフィン、C10-12イソパラフ
ィン、C10-13イソパラフィン、C22-12イソパラフィン、C11-13イソパラフィン、C11-
14イソパラフィン、C12-14イソパラフィン、C12-20イソパラフィン、C13-14イソパラ
フィン、C13-16イソパラフィン、C20-40イソパラフィン、コイックスラクリマーヨビ(
数珠玉)種水、C6-12パーフルオロアルキルエタノール、C10-18トリグリセリド、シク
ロエトキシメチコン、シクロヘプタシロキサン、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘ
キサシロキサン、シクロメチコン、シクロペンタシロキサン、シクロテトラシロキサン、
シクロトリシロキサン、デカン、1,10-デカンジオール、デセン、デシルアルコール
、脱臭灯油、グリセリンジアセタート、ジアセトンアルコール、アジピン酸ジブチル、マ
レイン酸ジブチルオクチル、セバシン酸ジブチルオクチル、シュウ酸ジブチル、フタル酸
ジブチル、セバシン酸ジブチル、マレイン酸ジ-C12-15アルキル、ジエトキシジグ
リコール、コハク酸ジエトキシエチル、ジ安息香酸ジエチレングリコール、アジピン酸ジ
エチルヘキシル、マレイン酸ジエチルヘキシル、ジエチルヘキシル2,6-ナフタレート
、フタル酸ジエチルヘキシル、ジエチルヘキシルセバシン酸、コハク酸ジオクチル、シュ
ウ酸ジエチル、フタル酸ジエチル、ジエチルセバシン酸、コハク酸ジエチル、アジピン酸
ジヘプチルウンデシル、アジピン酸ジヘキシル、セバシン酸ジヘキシルデシル、リンゴ酸
ジイソアミル、アジピン酸ジイソブチル、シュウ酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソセチ
ル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソセチル、アジ
ピン酸ジイソプロピル、シュウ酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、ジメトキ
シジグリコール、アジピン酸ジメチル、ジメチルカプラミド、グルタル酸ジメチル、ジメ
チルイソソルビド、マレイン酸ジメチル、シュウ酸ジメチル、フタル酸ジメチル、コハク
酸ジメチル、ジメチルスルホン、アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル、セバシン
酸ジオクチルドデシル、ジオキソラン、ジフェニルメタン、アジピン酸ジ-PPG-3ミ
リスチルエーテル、アジピン酸ジプロピル、ジプロピレングリコール、ジ安息香酸ジプロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、シュウ酸ジプロピル、ア
ジピン酸ジトリデシル、ドデセン、エキウムプランタギネウムの種油、エイコサン、エト
キシジグリコール、酢酸エトキシジグリコール、エトキシエタノール、酢酸エトキシエタ
ノール、炭酸エチレン、エチルエーテル、エチルヘキサンジオール、安息香酸エチルヘキ
シル、エチル乳酸塩、マカダミア酸エチル、ミリスチン酸エチル、オレイン酸エチル、エ
チルパーフルオロブチルエーテル、フルフラール、安息香酸グリセレス-7、安息香酸グ
リセレス-18、安息香酸グリセレス-20、ジイソノナン酸グリセレス-7、乳酸グリ
セレス-4,5、乳酸グリセレス-5、乳酸グリセレス-7、3酢酸グリセレス-7、グ
リシンソヤ(大豆)油、グリコフロール、グリコール、ヘキサデセン、ヘキサンジオール
、1,2-ヘキサンジオール、1,2,6-ヘキサントリオール、ヘキセン、ヘキシルア
ルコール、安息香酸ヘキシルデシル、サリチル酸ヘキシルドデシル、ヘキシレングリコー
ル、水素化ポリデセン、水素化ポリドデセン、ヒドロキシメチルジオキソラノン、酢酸イ
ソアミル、イソブトキシプロパノール、酢酸イソブチル、安息香酸イソブチル、ステアリ
ン酸イソブチル、サリチル酸イソセチル、安息香酸イソデシル、イソノナン酸イソデシル
、オクタン酸イソデシル、オレイン酸イソデシル、イソドデカン、イソエイコサン、イソ
ヘキサデカン、イソノナン酸イソノニル、イソオクタン、イソペンタン、イソペンチルジ
オール、酢酸イソプロピル、クエン酸イソプロピル、ラウリン酸イソプロピル、ミリスチ
ン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソプロピルフタルイミド、グリコール
酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリルステアロイル、ラネス-5、ラノリン油
、酢酸ラウレス-2、リモネン、3-メトキシブタノール、メトキシジグリコール、メト
キシエタノール、酢酸メトキシエタノール、メトキシイソプロパノール、酢酸メトキシイ
ソプロピル、メトキシメチルブタノール、メトキシPEG-7、メトキシPEG-10、
メトキシPEG-16、メトキシPEG-25、メトキシPEG-40、メトキシPEG
-100、酢酸メチル、メチラール、安息香酸メチル、メチルブテン、安息香酸メチルグ
ルセス-20、メチルヘキシルエーテル、乳酸メチル、メチルパーフルオロブチルエーテ
ル、メチルプロパンジオール、メチルピロリドン、メチルソイエート、メチルサンフラワ
ーシーデート、メチルフェニルトリメチコン、MIBK、鉱物油、鉱物スピリット、混合
テルペン、モモディカグロスベノリィ果物ジュース、モルホリン、ムステリン酸/パルミ
チン酸トリグリセリド、ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール
、ノノキシノール-9、オクタデカン、オクタデセン、オクタン、オクテン、安息香酸オ
クチル、乳酸オクチルドデシル、オクチルドデカン酸オクチルドデシル、オクチルイソノ
ナン酸、イソステアリン酸オクチル、ラウリン酸オクチル、パルミチン酸オクチル、ステ
アリン酸オクチル、オレイルアルコール、オリーブ油PEG-6エステル、落花生油PE
G-6エステル、PBG-33ヒマシ油、PEG-4、PEG-6、PEG-7、PEG
-8、PEG-9、PEG-10、PEG-12、PEG-14、PEG-16、PEG
-18、PEG-20、PEG-32、PEG-33、PEG-40、PEG-45、P
EG-55、PEG-60、PEG-75、PEG-80、PEG-90、PEG-10
0、PEG-135、PEG-150、PEG-180、PEG-200、PEG-22
0、PEG-240、PEG-350、PEG-400、PEG-450、PEG-50
0、PEG-2ベンジルエーテル、PEG-15ブタンジオール、PEG-3メチルエー
テル、PEG-4メチルエーテル、PEG-6メチルエーテル、PEG-7メチルエーテ
ル、ヤシ脂肪酸PEG-50グリセリル、PEG-20水素化ヒマシ油、PEG/PPG
-1/2コポリマー、PEG/PPG-4/2コポリマー、PEG/PPG-5/30コ
ポリマー、PEG/PPG-6/2コポリマー、PEG/PPG-7/50コポリマー、
PEG/PPG-8/17コポリマー、PEG/PPG-10/70コポリマー、PEG
/PPG-17/6コポリマー、PEG/PPG-18/4コポリマー、PEG/PPG
-19/21コポリマー、PEG/PPG-23/17コポリマー、PEG/PPG-2
3/50コポリマー、PEG/PPG-25/30コポリマー、PEG/PPG-26/
31コポリマー、PEG/PPG-30/33コポリマー、PEG/PPG-35/9コ
ポリマー、PEG/PPG-38/8コポリマー、PEG/PPG-116/66コポリ
マー、PEG/PPG-125/30コポリマー、PEG/PPG-160/31コポリ
マー、PEG/PPG-200/70コポリマー、PEG/PPG-240/60コポリ
マー、PEG-10プロピレングリコール、1,5-ペンタンジオール、ペンタエリトリ
チルテトラカプリレート/テトラカプレート、ペンチレングリコール、臭化パーフルオロ
カプリリル、ペルフルオロデカリン、パーフルオロジメチルシクロヘキサン、パーフルオ
ロヘキサン、パーフルオロメチルシクロペンタン、パーフルオロパーハイドロベンジルテ
トラリン、パーフルオロパーヒドロフェナントレン、パーフルオロテトラリン、石油蒸留
液、フェノキシイソプロパノール、フェニルプロパノール、ジイソステアリン酸ポリグリ
セリル-3、ジオレイン酸ポリグリセリル-2、ジ安息香酸ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリパーフルオロエトキシメトキシジフルオロメチルエーテル、PPG-3、PPG
-7、PPG-10ブタンジオール、PPG-2-buteth-3、PPG-3-bu
teth-5、PPG-5-buteth-7、PPG-7-buteth-4、PPG
-7-buteth-10、PPG-12-buteth-16、PPG-15-but
eth-20、PPG-20-buteth-30、PPG-20ラノリンアルコールエ
ーテル、プロピオン酸PPG-2ミリスチル、PPG-2ブチルエーテル、PPG-3ブ
チルエーテル、PPG-24-グリセレス-24、PPG-25-グリセレス-22、P
PG-10グリセリルエーテル、PPG-55グリセリルエーテル、PPG-67グリセ
リルエーテル、PPG-70グリセリルエーテル、PPG-2メチルエーテル、PPG-
3メチルエーテル、酢酸PPG-2メチルエーテル、PPG-2プロピルエーテル、プロ
パンジオール、酢酸プロピル、プロピレンカーボネート、プロピレングリコール、プロピ
レングリコールブチルエーテル、カプリル酸プロピレングリコール、ジ安息香酸プロピレ
ングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、ミリスチン酸プロピレングリコー
ル、プロピレングリコールプロピルエーテル、リシナスコムニス(キャスター)種油、S
Dアルコール1、SDアルコール3-A、SDアルコール3-B、SDアルコール3-C
、SDアルコール23-A、SDアルコール23-F、SDアルコール23-H、SDア
ルコール27-B、SDアルコール30、SDアルコール31-A、SDアルコール36
、SDアルコール37、SDアルコール38-B、SDアルコール38-C、SDアルコ
ール38-D、SDアルコール38-F、SDアルコール39、SDアルコール39-A
、SDアルコール39-B、SDアルコール39-C、SDアルコール39-D、SDア
ルコール40、SDアルコール40-A、SDアルコール40-B、SDアルコール40
-C、SDアルコール46、海水、セサマムインディカム(ゴマ)油、サメ肝油、ソルベ
ス-6、ソルベス-20、ソルベス-30、ソルベス-40、ソルビタントリオレアート
、安息香酸ステアリル、ヘプタン酸ステアリル、テトラデセン、プロピオン酸テトラデシ
ル、酢酸テトラヒドロフルフリル、テトラヒドロフルフリルアルコール、チオーランジオ
ール、トリアセチン、クエン酸トリブチル、トリブチルクレシルブタン、トリクロロエタ
ン、トリエチルリン酸、トリメチルヘキサノール、2,2,4-トリメチルペンタン、ト
リメチルペンタノールヒドロキシエチルエーテルが挙げられるが、これに限定されない。
【0083】
所望に応じて、溶媒系は、緩衝剤、pH調整剤(酸または塩基)、親水性分子、疎水性
分子、または疎水基および親水基の両方を有する分子(例えば、界面活性物質)等の、1
つまたは複数の修飾剤で修飾することができる。対象となる緩衝剤には、HCl/クエン
酸ナトリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、酢酸/酢酸ナトリウム、K2HPO4/K
2PO4、Na2HPO4/NaH2PO4、ホウ砂/水酸化ナトリウム、ならびに、例えば
TAPS((3{[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}プロパンスルホン酸)
、ビシン(N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン)、トリス(トリス(ヒドロ
キシメチル)メチルアミン)、トリシン(N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシ
ン)、HEPES(4-2-ヒドロキシエチル-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、T
ES(2-{[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}エタンスルホン酸)、MO
PS(3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸)、PIPES(ピペラジン-N,N
-ビス(2-エタンスルホン酸)、カコジル酸塩(ジメチルアルシン酸)、SSC(クエ
ン酸ナトリウム生理食塩水)、およびMES(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸
)といった生物学的緩衝剤、等が挙げられるが、これに限定されない。
【0084】
pH、組成物、温度等の特定の溶媒系の成分および特性は、粒子と複合体形成される活
性物質の1つまたは複数の特性を考慮して選択することができ、そのような特性には、活
性物質の可溶性、構造、pKa、logP等が挙げられる。
【0085】
活性物質-粒子複合体の生成に続いて、結果として生じた複合体は、次いで、任意の好
都合なプロトコルを使用して、送達組成物成分と組み合わせられる。用いられる特定のプ
ロトコルは、送達組成物成分の性質に応じて異なる場合があり、特定の事例において、送
達組成物成分および活性物質充填粒子は、所望の送達組成物を生成するように混合しなが
ら組み合わせられてもよい。組み合わせ中の温度は変動し得るが、いくつかの事例におい
て、温度は、80℃、40℃以下等、30℃以下等、例えば室温以下である。送達ビヒク
ルと組み合わせられる活性物質-粒子複合体の量は、様々であり得る。いくつかの実施形
態において、送達ビヒクルと組み合わせられる活性物質-粒子複合体の量は、最終的な送
達組成物を生成するのに十分な量であり、活性物質-粒子複合体の量は、送達組成物成分
1グラムあたり、0.1~200mg/g等、および1~50mg/gを含む、0.00
1~1,000mg/gの活性物質-粒子複合体の範囲である。特定の実施形態では、キ
レート剤の存在が回避される。製剤のpHは、5.5以上等、5.0以上である。
【0086】
用途
本発明の送達組成物は、活性物質を対象の局所位置に送達する方法に使用され、該局所
位置は、皮膚表面位置または粘膜位置であってもよい。活性物質を対象の局所位置に送達
する際に、本発明の送達組成物は、活性物質-粒子複合体を対象の皮膚表面の下にある少
なくとも表皮位置内に送達し得る。このように、本発明の実施形態は、活性物質充填粒子
を対象の角質層内に送達する方法を含む。「角質層内に」とは、複合体が、少なくとも1
細胞層皮膚表面の下側にある領域に送達されることを意味する。「角質層の深部」とは、
5細胞層以上皮膚表面の下側等、10細胞層以上皮膚表面の下側を含む、2細胞層以上皮
膚表面の下側にある領域を意味する。いくつかの事例において、複合体は、5μm以上等
、および15μm以上を含む、2μm以上皮膚表面の下側にある角質層の領域に送達され
る。
【0087】
本発明の実施形態は、活性物質充填粒子を対象の角質層に送達する方法を含む。
【0088】
角質層に到達すると、いくつかの事例において、活性物質結合粒子は、それらの活性物
質「ペイロード」を放出し始める。粒子からの活性物質の放出は、多数の異なる機構に従
って起こり得る。例えば、皮膚の環境は、粒子に対する剤の任意の結合相互作用を逆転さ
せ得る。この機構に加えて、またはその代替として、皮膚の環境は、(例えば、皮膚のp
H勾配によって引き起こされる溶解を介して)リン酸カルシウム粒子を崩壊させ得、よっ
て、均一で硬い球状のナノ細孔粒子は、角質層の生理学的酸性状態等の、例えば、pH4
.5以下等、pH4.3以下を含む、pH5以下の条件といった、酸性状態の下で溶解す
る。角質層の中の粒子の溶解に必要とされる時間は様々であり得、特定の実施形態では、
10分~24時間等、および30分~12時間を含む、1~72時間の範囲であり、この
期間にわたって、活性物質が、活性物質結合粒子から放出される。本発明の態様は、全て
の活性物質の放出を含む。
【0089】
したがって、本発明の方法は、少なくとも対象の角質層内への活性物質の送達をもたら
す。いくつかの実施形態において、活性物質は、その所望の活性を働かせるように、角質
層の中にとどまる。さらに他の実施形態において、活性物質は、体の1つまたは複数の他
の標的位置で、その所望の活性を働かせ得る。付加的な対象となる標的位置には、透明層
、顆粒層、有棘層、基底層、および真皮等の付加的な表皮領域が挙げられ得るが、これに
限定されない。特定の実施形態において、活性物質は、真皮の領域に送達される。特定の
実施形態において、活性物質は、例えば、皮下組織内といった、真皮の下側にある領域に
送達される。
【0090】
いくつかの事例において、活性物質は、対象に対して全身的に送達され得る。活性物質
が対象に対して全身的に送達される時に、活性物質の治療血漿レベルが達成される。活性
物質の治療血漿レベルは、特定の活性物質および治療条件に応じて様々であり得る。特定
の実施形態において、達成される治療活性レベルは、1pg~20μg等、1ng~1μ
g等、および10ng~100ngを含む、0.1pg~100μgの範囲である。
【0091】
本発明の方法を実践する際に、前述のように、送達組成物は、対象の局所領域に塗布さ
れ、対象への活性物質の所望の送達をもたらすのに十分な様式で局所領域に保持される。
局所領域は、特定の実施形態では、角質化した皮膚領域である。毛包、汗腺、および皮脂
腺を含む角質化した皮膚領域は、そのままの状態の、または損傷した様々な皮膚位置に存
在し得、対象となる位置には、四肢、腕、手、脚、足;胴部(例えば、胸部、背中、腹部
);頭部(例えば、頸部、顔面)等が挙げられるが、これに限定されない。特定の実施形
態において、領域は、例えば、額部、後頭部、口腔周辺等といった、顔面領域等の頭部領
域となる。組成物が適用される局所領域は、面積に関して様々であり得、特定の実施形態
では、1cm2~50cm2等、および3cm2~10cm2を含む、1mm2~300cm2
の範囲である。
【0092】
方法を対象に実践する際に、対象には、所与の期間にわたって単回の用量または2回以
上の用量が投与され得る。例えば、1ヶ月間という所与の治療期間にわたって、2回以上
の用量、3回以上の用量、4回以上の用量、5回以上の用量等、1回以上の用量が対象の
局所位置に塗布され得、用量は、週1回、または1日1回、あるいは1日数回塗布され得
る。
【0093】
本発明による活性物質複合体の送達は、活性物質がリン酸カルシウム粒子との複合体と
して送達されない対照と比較して、1つまたは複数の長所をもたらし得る。例えば、いく
つかの事例において、活性物質は、リン酸カルシウム複合体の中で安定化され、よって、
その活性が保たれる。いくつかの事例において、本発明の実施形態に従って活性物質を複
合体中のリン酸カルシウム粒子と複合体形成させることは、通常では送達されない位置へ
の活性物質の送達、例えば、その剤がリン酸カルシウム粒子複合体の中に存在しなければ
送達が皮膚表面に限定され得る、角質層内への送達を提供する。いくつかの事例において
、本発明の方法は、適切な対照と比較して、高められた活性物質の浸透をもたらす。適切
な対照は、同じ活性物質および送達ビヒクル成分を含むが、均一で硬い球状のナノ細孔リ
ン酸カルシウム粒子が不足している送達組成物であり得る。いくつかの事例において、浸
透は、そのような対照と比較して、5倍以上等、10倍以上を含む、2倍以上高められる
。さらに他の実施形態において、複合体は、角質層からの活性物質の放出制御貯蔵物とし
ての役割を果たし、それによって、活性物質の所望の持続放出および送達プロファイルを
提供する。
【0094】
特定の実施形態では、カルシウムを少なくとも角質層内に送達する方法を提供する。こ
れらの方法では、例えば前述のように、本発明のそのままの状態のリン酸カルシウム粒子
が少なくとも角質層に送達される。「そのままの状態」とは、粒子が完全な完全性で損傷
を受けていない粒子であることを意味する。このように、該粒子は、EDTA等のキレー
ト剤と接触した粒子とは同じにはならず、キレート剤は、例えばカルシウムイオンとのキ
レート化作用によって、粒子の構造に影響を及ぼす。これらの実施形態において、リン酸
カルシウム粒子は、いかなる結合活性物質も含まなくてもよく、例えば、それらは、活性
物質と関連しないリン酸カルシウム粒子である。これらの実施形態において、送達ビヒク
ル成分は、いかなるキレート剤(例えば、EDTA)も含まなくてもよい。これらの方法
は、任意の好都合な目的に従ってカルシウムを少なくとも層内に送達するために使用され
、かつカルシウムを少なくとも角質層内に送達することが望まれる患者に対して行われ得
る。前述した送達ビヒクルのうちのいずれかを用いてもよく、関心があるのは、キレート
剤を含まないビヒクルである。
【0095】
対象の方法および組成物は、種々の異なる種類の動物で使用されてもよく、この動物は
、典型的に、「哺乳類」(「mammals」または「mammalian」)であり、
これらの用語は、肉食動物(例えば、イヌおよびネコ)、齧歯動物(例えば、マウス、モ
ルモット、およびラット)、ウサギ目(例えば、ウサギ)、および霊長類(例えば、ヒト
、チンパンジー、およびサル)を含む、哺乳類に属する生物を表わすために広く使用され
る。特定の実施形態において、対象または患者は、ヒトである。
【0096】
以下の実施例は、例証の目的で提供され、限定の目的で提供されるものではない。
実験
【0097】
I. 均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子の生成および特性評価
A. 生成
リン酸カルシウムナノ結晶スラリーは、温度、pH、圧力、気体、撹拌速度、試薬濃度
、添加速度、およびエージング時間を制御した状態の下で、水性リン酸複合体溶液を、水
性カルシウム複合体溶液または懸濁液中に滴下することによって調製した。スラリーは、
多孔質粉末を形成するように、空気-液体流体ノズルを伴う圧力ノズル型スプレー乾燥機
を使用することによってスプレー乾燥した。乾燥させた粉末は、気体とともに、電気炉ま
たは焼成窯で、1~24時間の期間にわたって300~900℃の範囲の温度で焼結した
【0098】
B. 特性評価
図1Aおよび1Bは、(前述のように生成した)結果として生じた2ミクロンの均一で
硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子の多孔質構造を、SEMを使用して(A)10
,000倍、(B)50,000倍で示す。図2Aおよび2Bは、(前述のように生成し
た)2ミクロンの均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子の外部および内部構造
を、(A)はSEM、(B)はTEMの両方(15,000倍)を使用して使用して示す
。大きい(25~50m2/g)内表面積および外表面積が実質的であり、活性物質との
高結合能を可能にする。図3は、Coulter社のMulti-sizer3粒子カウ
ンタによって測定し、走査電子顕微鏡検査によって確認した、粒子の粒子サイズ分布を示
す。平均粒径は、2μmであった。
【0099】
C. リン酸カルシウム粒子の安全性
【0100】
【表3】
【0101】
II. 活性物質-リン酸カルシウム粒子複合体の調製
A. 特定の活性物質の前処理を含む一般的な結合のガイドライン
リン酸カルシウム粒子は、広範囲の生体分子を結合し、いくつかの事例では、それらを
安定させる。リン酸カルシウム粒子との結合は、イオン相互作用に基づいている。リン酸
カルシウム粒子の官能基は、正に帯電するカルシウムイオン(Ca++)および負に帯電す
るリン酸イオン(PO4 -3)から成る。これは、酸性状態の下で、生体材料の陰イオン化
カルボキシル基の量が減少することを意味する。したがって、生体分子の陰イオン化カル
ボキシル基と、リン酸カルシウム粒子のカルシウムイオンとの間の結合が弱められる。塩
基性条件における生体分子の陽イオン化アミノ基とリン酸カルシウム粒子のリン酸官能基
との間の相互作用の場合、状態は逆になる。
【0102】
pHおよびイオン強度は、リン酸カルシウム粒子と生体材料との間の結合に直接的に影
響する。リン酸カルシウム粒子は、広範囲の分子量(例えば、200~10,000,0
00)および等電点(例えば、2.0~12)を伴う生体材料を結合する能力を有する。
【0103】
pHおよびイオン強度に加えて、生体材料の分子量、形状、および配向もリン酸カルシ
ウム粒子に結合に影響する。例えば、比較的に低分子重量を伴うBSAは、90mg/g
で結合し、比較的に大きい分子量のDNAは、1mg/gの割合でリン酸カルシウム粒子
に結合する。DNA等の大きい生体分子の結合能は、リン酸カルシウム粒子の外表面積に
よって判定される。要約すると、リン酸カルシウム粒子と生体分子との間の結合に影響を
与える主なパラメータは、pH、イオン強度、立体化学的効果、および分子量である。
【0104】
B. 特定の活性物質-リン酸カルシウム粒子複合体
1. pHの結合への影響
a. サリチル酸
材料:
リン酸カルシウム粒子
サリチル酸、Fisher Scientific、品番A277-500
【0105】
i.23.2mgのサリチル酸を1mlのエタノール中に溶解した。
ii.4gのリン酸カルシウム粒子を39.8mlの水中に懸濁し、HClを用いてpH
を標的pH近くに調整した。
iii.0.2mlのサリチル酸溶液(23.2mg/ml)をリン酸カルシウム粒子の
懸濁液中に混合した。
iv.HClを用いて、pHを標的pH値のそれぞれ(11.36、8.34、7.47
、7.07、5.99)に調整した。
v.各pHにおいて、懸濁液から4.8mlの試料を採取した。全ての試料を、2,00
0gで10分間別々に遠心分離した。
vi.上澄み液の吸収度は、UV分光光度計によって297nm(サリチル酸の検出波長
)で測定した。
vii.対照を、リン酸カルシウム粒子を伴わずに同じ手順で行った。
【0106】
結果:
結果を下表に示すが、サリチル酸のpKaによって駆動されるpH依存様式で、サ
リチル酸がリン酸カルシウム粒子に結合することを実証している。
【0107】
【表4】
【0108】
b.リン酸カルシウム粒子に対するポリフェノール複合体(PPC)
材料:
リン酸カルシウム粒子
ポリフェノール複合体(PPC)
【0109】
方法:
i.33.98mgのPPCを6.8mlの水中に溶解した。
ii.2gのリン酸カルシウム粒子を19.9mlの水中に懸濁し、HClを用いてpH
をpH9.62に調整した。
iii.0.1mlのPPC溶液(5mg/ml)をリン酸カルシウム粒子の懸濁液中に
混合し、2mlの試料を採取した。
iv.HClを用いて、pHを標的pH値(8.58、8.07、7.49、7.21、
6.75、6.08)のそれぞれに調整した。
v.各pHにおいて、懸濁液から2mlの試料を採取した。全ての試料を、2,000g
で10分間別々に遠心分離した。
vi.各上澄み液の吸収度は、UV分光光度計によって280nm(PPCの検出波長)
で測定した。
vii.対照を、リン酸カルシウム粒子を伴わずに同じ手順で行った。
【0110】
結果:
リン酸カルシウム粒子の結合能を下表に要約する。結果は、PPCの結合があらゆ
るpHで起こり得、したがって、pH非依存性であることを実証している。
【0111】
【表5】
【0112】
2. 異なる分子量(MW)および等電点(pI)を伴うタンパク質活性物質の結合実施

a. ウシ血清アルブミン(BSA)(MW:66KD、pI:4.7)
材料:
リン酸カルシウム粒子
BSA、凍結乾燥粉末、Fisher Scientific、カタログ番号BP-67
1-10
【0113】
方法:
i.0.5gのリン酸カルシウム粒子を1mlの水中に懸濁し、HClを用いてpHを約
7に調整した。懸濁液は、10分間混合した。
ii.20mg/mlの溶液を調製するように、BSAを水中に溶解し、穏やかに混合し
た。4mlのBSA溶液をリン酸カルシウム粒子の各懸濁液に添加して、30分間混合し
た。懸濁液の最終pHを測定した。
iii.懸濁液を、2,000gで5分間遠心分離した。上澄み液を新しい試験管に移し
、再度2,000gで5分間遠心分離した。
iv.結合懸濁液の上澄み液中のBSAを定量化するように、サイズ排除HPLC法を開
発した。分離は、Shimadzu 10ASシステムでPhenomenex Bio
Sep-SEC-S3000カラム(7.8×300mm、5μm)を使用して行った。
移動相は、100%の50mMのリン酸緩衝剤(Na+、pH6.8)であり、1.4m
l/分の速度で溶出させた。溶出液は、280nmで監視した。BSAは、約6.8分の
保持時間で主ピークとして観察した。BSAの定量化は、外部標準較正によって達成した

v.対照を、リン酸カルシウム粒子を伴わずに同じ手順で行った。
【0114】
結果:
BSAは、95.1mg/gでリン酸カルシウム粒子に結合した。
【0115】
b. ラクトフェリン(MW:90KD、pI:8.5)
材料:
リン酸カルシウム粒子ヒトの母乳由来のラクトフェリン、Sigma Aldrich、
カタログ番号0520-100MG
【0116】
方法:
i.4.98mg/mlでラクトフェリン溶液を水中で調製した。
ii.0.3gのリン酸カルシウム粒子を1.2mlの水中に懸濁し、5分間混合した。
iii.3.0mg/mlの最終濃度を達成するように、4.98mg/mlで1.8m
lのラクトフェリン溶液を添加し、最終容積は3mlであった。
iv.懸濁液を、30分間混合し、卓上遠心分離機で、5,000gで10分間遠心分離
した。
v.上澄み液の吸収度は、UV分光光度計によって280nm(ラクトフェリンの検出波
長)で測定した。
vi.対照を、リン酸カルシウム粒子を伴わずに同じ手順で行った。
vii.上澄み液中の結合懸濁液の初期総量から検出したラクトフェリンの量を減算する
ことによって、結合したラクトフェリンを計算した。
【0117】
結果:
2.99mg/mlの結合濃度で、29.63mg/gのラクトフェリンがリン酸
カルシウム粒子に結合したことが測定された。
【0118】
c. リゾチーム(MW:14KD、pI:10.7)
材料:
リン酸カルシウム粒子
リゾチーム、MP biomedicals LLC、製品番号ICN10083405
リン酸、Fisher Scientific、製品番号A260500
【0119】
方法:
i.364.7mgのリゾチームを18.01mlの水中に溶解した(20.25mg/
ml)。
ii.0.8gのリン酸カルシウム粒子を4mlの水と混合し、希釈リン酸を用いて懸濁
液のpHを中性に調整した。
iii.10.124mg/mlの最終濃度および8mlの最終容積を達成するように、
4mlのリゾチーム溶液(20.25mg/ml)をリン酸カルシウム粒子の懸濁液中に
添加した。最終pHを測定した。
iv.懸濁液を、30分間混合し、卓上遠心分離機で、2,000gで10分間遠心分離
した。
v.上澄み液の吸収度は、UV分光光度計によって280nm(リゾチームの検出波長)
で測定した。
vi.対照を、リン酸カルシウム粒子を伴わずに同じ手順で行った。
【0120】
結果:
pH6.83で、6.8mg/gのリゾチームがリン酸カルシウム粒子に結合した
ことが測定された。
【0121】
3. アダパレンの結合に対する溶媒の影響
材料:
リン酸カルシウム粒子
アダパレン、Chemicals Limited、インド
DMSO、Fisher Scientific、製品番号D159-4
エタノール、Fisher Scientific、製品番号AC61511-0010
【0122】
方法:
i.アダパレンを、エタノールおよびDMSO(エタノール中0.087mg/ml、D
MSO中20.65mg/ml)中の飽和溶液として調製した。
ii.0.5gのリン酸カルシウム粒子を5mlのエタノールまたはDMSO中のアダパ
レン飽和溶液と混合した。
iii.懸濁液を、30分間混合し、卓上遠心分離機で、2,000gで10分間遠心分
離した。
iv.上澄み液の吸収度は、UV分光光度計によって319nm(アダパレンの検出波長
)で測定した。
v.対照を、リン酸カルシウム粒子を伴わずに同じ手順で行った。
【0123】
結果:
エタノール中のリン酸カルシウム粒子に対するアダパレンの結合能は、0.78m
g/gである。DMSO中のリン酸カルシウム粒子に対するアダパレンの結合能は、12
.55mg/gである。
【0124】
C. 生物活性物質の前処理の実施例
リン酸カルシウム粒子に対するアルジレリンを、ラウリル硫酸ナトリウムで前処理した。
材料:
リン酸カルシウム粒子
アルジレリン(アセチルヘキサペプチド-8)LipotecS.A.
ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、Colonial Chemical,Inc.
【0125】
方法:
i.アルジレリンを、10mg/mlの溶液として、水中に溶解した。
ii.リン酸カルシウム粒子を、10mlの0.1%のSLSと5分間混合した。懸濁液
を、卓上遠心分離機で、2,000gで10分間遠心分離し、上澄み液を除去した。ペレ
ットを、20mlの水中に再懸濁し、2,000gで10分間遠心分離し、洗浄上澄み液
を廃棄した。洗浄ステップは、2回繰り返した。ペレット中に含有される水を測定した。
結合研究には、最終ペレットを使用した。
iii.リン酸カルシウム粒子(SLS処理ありまたはSLS処理なし)を水と混合した
。リン酸カルシウム粒子懸濁液のpHを中性およびpH10以下を含む標的pHに調整す
るように、HCl(またはNaOH)を添加した。
iv.10mg/mlのアルジレリンストックを、最終濃度が0.5mg/mlとなるよ
うに各結合懸濁液に添加した。懸濁液を30分間混合した後に、最終pHを測定した。
v.結合懸濁液を、卓上遠心分離機で、2,000gで10分間遠心分離した。溶液中の
遊離アルジレリンを定量化するように、上澄み液を、Shimadzu HPLC 20
Aシステムに接続した屈折率検出器で分析した。結合混合物の上澄み液中のアルジレリン
を定量化するように、サイズ排除HPLC法を開発した。分離は、Shimadzu 2
0AシステムでPhenomenex BioSep-SEC-S3000カラム(7.
8×300mm、5μm)を使用して達成した。移動相は、100%の水であり、1ml
/分の速度で溶出させた。溶出液は、205nmで、または屈折率検出器(Shimad
zu、モデル番号RID-10A)で監視した。アルジレリンは、約14分の保持時間で
クロマトグラムの主ピークとして観察された。アルジレリンの定量化は、外部標準較正に
よって達成した。
vi.次いで、上澄み液中の結合懸濁液の初期総量から検出したアルジレリンの量を減算
することによって、結合したアルジレリンを計算した。
【0126】
結果:
【表6】
【0127】
D. リン酸カルシウム粒子に結合した活性物質の可視化
0.1gのリン酸カルシウム粒子を水中の1mlの0.9%のローダミンBに添加し、
結果として生じた懸濁液を脱水し、そして上澄み液を除去した。結果として生じたローダ
ミンB-リン酸カルシウム粒子を、58℃で24時間乾燥した。結果として生じた粉末を
、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド中に再懸濁し、顕微鏡を介して撮像した。結果
の画像を図4Aに示す。図4Bは、いかなるローダミンBも伴わないリン酸カルシウム粒
子を示す。
【0128】
E. さらなる活性物質-リン酸カルシウム複合体
前述のプロトコルを使用して、以下の表に要約されるような活性物質-リン酸カルシウ
ム複合体を生成した。以下の表において、特定の溶媒系は、使用されてもよい溶媒系の例
である。
【0129】
【表7-1】
【0130】
【表7-2】
【0131】
【表7-3】
【0132】
【表7-4】
【0133】
【表7-5】
【0134】
【表7-6】
【0135】
【表8】
【0136】
III. 活性物質の放出
A. pH依存性放出
1. リゾチーム
角質層において、pHは、約4.3~5.0の範囲であり、角質層の深さとともに
減少する。皮膚に類似した条件でのリン酸カルシウム粒子放出活性物質を研究するために
、2つのリゾチームリン酸カルシウム複合体を、8時間にわたってpH4.8(0.5M
のナトリウム酢酸塩)および7.0(10mMのビストリス)の緩衝剤に曝露した。緩衝
剤は、1mL/時の速度で試料の中を流し、1時間ごとに採集して、UV分光計によって
280nmでのピークを監視することによってリゾチームの放出を分析した。試料の中の
利用可能な総リゾチームを評価するために、リゾチームリン酸カルシウム粒子複合体の等
価質量を、pH4.8緩衝剤の中で渦運動させた。pH4.8において、リゾチームが、
リン酸カルシウム粒子から迅速に放出し、最初の1時間以内に大部分のリゾチームを放出
したことが観察された。対照的に、pH7において、リゾチームは、8時間にわたってリ
ン酸カルシウム粒子からの放出が観察されなかった。
【0137】
B. ヒドロキシゾームの分解を介した放出
1. pH4.8でのリン酸カルシウム粒子の分解
50mgのリン酸カルシウム粒子を、2つのpH、すなわち、pH4.8(0.5
mMのナトリウム酢酸塩)および7.1(0.1mMのビストリス)で、2mLで保温し
、溶液を、室温で96時間、回転装置上に置いた。試料を遠心分離し、ペレットを乾燥し
て計量した。pH4.8および7.1でのリン酸カルシウム粒子の重量減少割合は、それ
ぞれ、12%および3%であった。この閉システムの緩衝能は、リン酸カルシウム粒子の
完全な溶解を制限した。次いで、同じ緩衝剤を伴うフロースルーシステムによって、溶液
を試料(50mg)の中をゆっくり(5mL/時)流し、続いてリン酸カルシウム粒子ペ
レットの採集および乾燥を行って、溶解の研究を行った。72時間後のpH4.8および
7.1でのリン酸カルシウム粒子ペレットの重量減少割合は、それぞれ、31%および3
%であった。これらの結果は、リン酸カルシウム粒子が低いpHで溶解し、この溶解が、
溶液のpHおよび緩衝能の関数であることを実証している。
【0138】
C. 活性物質は、リン酸カルシウム粒子に可逆的に結合し、放出は、活性物質の活性を
変化させない
1. BSAリン酸カルシウム複合体
BSA-リン酸カルシウム複合体を前述のように調製した。結果として生じた複合
体を、水で洗浄し、次いで、あらゆる結合BSAを放出するように0.2Mのリン酸ナト
リウムで処理した。
材料:
リン酸カルシウム粒子
BSA、凍結乾燥粉末、Fisher Scientific、カタログ番号BP-67
1-10
【0139】
方法:
i.0.1170gのBSAを、10mg/mlの溶液として、11.7mlの水中に溶
解した。
ii.0.5gのリン酸カルシウム粒子を、10mg/mlで5mlのBSA溶液と混合
した。懸濁液を30分間混合し、最終pHが中性であると判定された。
iii.懸濁液を、2,000gで10分間遠心分離した。上澄み液を新しい試験管に移
し、再度2,000gで10分間遠心分離した。
iv.BSAを定量化して、結合を計算するように、最終的な上澄み液を、Shimad
zu 10A HPLCシステムで分析した。
v.5mlの結合懸濁液由来のペレットを、0.8mlの水と混合し、2,000gで1
0分間遠心分離した。すすいだペレットを、再度0.8mlの水と混合して、2,000
gで10分間遠心分離した。
vi.200mMのリン酸ナトリウムを伴う懸濁液中でBSAを放出するように、最終的
なすすいだペレットを、2mlの500mMのリン酸ナトリウム緩衝剤(pH6.8)お
よび2.235mlの水と混合した。放出懸濁液を、2,000gで10分間遠心分離し
た。BSAを定量化するように、上澄み液を、Shimadzu 10A HPLCシス
テムで分析した。
v.BSAの定量化は、Shimadzu 10ASシステムでPhenomenex
BioSep-SEC-S3000カラム(7.8×300mm、5μm)を使用して達
成した。移動相は、100%の50mMのリン酸緩衝剤(Na+、pH6.8)であり、
1.4ml/分の速度で溶出させた。溶出液は、280nmで監視した。BSAは、約6
.8分の保持時間で主ピークとして観察した。BSAの定量化は、外部標準較正によって
達成した。
vi.対照を、リン酸カルシウム粒子を伴わずに同じ手順で行った。
【0140】
結果:
放出されたBSAは、HPLCで分析したが、非結合の対照(6.85分の保持時
間)と同じであると判定され、リン酸カルシウム粒子に対する結合および放出が、BSA
の完全性に影響を与えなかったことを実証している。
【0141】
2. トコフェリルリン酸ナトリウムリン酸カルシウム複合体
材料:
リン酸カルシウム粒子
ナトリウムトコフェリルリン酸(TPNa)、Showa Denko KK
エタノール、Fisher Scientific、製品番号AC615090020
【0142】
方法:
i.20mgのTPNaを、緩やかに混合しながら、40mlの水中に溶解した(0.5
mg/ml)。
ii.3gのリン酸カルシウム粒子を、0.5mg/mlで30mlのTPNa溶液と混
合し、30分間混合した。
iii.結合懸濁液を、2,000gで10分間遠心分離した。上澄み液を新しい試験管
に移し、再度2,000gで10分間遠心分離した。遊離TPNaを定量化して、結合を
計算するように、最終的な上澄み液を、286nmにおいてUV分光光度計で分析した。
結合懸濁液中のTPNaのほぼ100%がリン酸カルシウム粒子に付着した。
iv.結合TPNaを放出するように、TPNaリン酸カルシウム複合体のペレットを6
0%のエタノール中に再懸濁した。
v.60%のエタノール中の放出懸濁液を、2,000gで10分間遠心分離した。遊離
TPNaを定量化するように、上澄み液を、286nmにおいてUV分光光度計で分析し
た。
【0143】
結果:
放出されたTPNaは、UV分光によって分析し、非結合の対照と同じであると判
定され、リン酸カルシウム粒子に対する結合および放出が、TPNaの完全性に影響を与
えなかったことを実証している。
【0144】
IV. 製剤例
1. リン酸カルシウム粒子-リボフラビンモノリン酸軟膏製剤
(表9)
商品名 INCI名 w/w %
1 蜜蝋 蜜蝋 5.00
2 SonneNatural(商標) グリセリド油 74.66
3 Protachem IPP パルミチン酸イソプロピル 15.00
4 Capmul MCM カプリル酸/カプリン酸グリ 3.33
セリル
5 精製水 水 1.00
6 リン酸カルシウム粒 ヒドロキシアパタイト 1.00

7 リボフラビンモノリ リボフラビンモノリン酸 0.0077
ン酸

手順:
ステップ1.ビーカーにおいて、蜜蝋およびプロタケムIPPを添加する。均一になる
まで70℃~75℃に加熱し始める。50℃に冷却する。SonneNatural(
商標)およびCapmulMCMを添加する。均一になるまで混合する。
ステップ2.別々のビーカーにおいて、1%の水およびモノリン酸リボフラビンを添加
する。溶解するまでR.Tで混合する。リン酸カルシウム粒子を添加する(乳酸を用い
てpHをpH7に調整する)。500RPMで10分間回転させる。
ステップ3.室温の下でステップ1をステップ2に移す。均一になるまで混合する。
【0145】
B. 製剤の中の活性物質の安定性
1. ビタミンC
a. 方法:
11.9mgのアスコルビン酸を30mlの水中に溶解した。2gの2μmリン酸
カルシウム粒子を19.5mlの水中に懸濁し、HClを用いてpHをpH7.14に調
整した。0.5mlのアスコルビン酸溶液(0.40mg/ml)をリン酸カルシウム粒
子の懸濁液中に混合し、pHを7.05まで低減した。10μg/mlのアスコルビン酸
を含むリン酸カルシウム粒子の懸濁液(pH7.05)を、0.5~5時間50℃に保温
した。15分間アイスバスで懸濁液を冷却することによって、アスコルビン酸の熱変性を
終了させた。リン酸カルシウム粒子から結合アスコルビン酸を放出させて安定化効果を測
定するために、各懸濁液のpHを、HClを用いてpH5に調整し、3,000rpmで
10分間遠心分離した。得られた上澄み液を265nmで測定した。また、対照として、
リン酸カルシウム粒子を伴わない同じ手順によっても、10μg/mlのアスコルビン酸
溶液を保温して測定した。アスコルビン酸の活性は、以下の構造式によって計算した:
アスコルビン酸の活性(%)=(保温後の上澄み液のA265nm/保温前のア
スコルビン酸のA265nm)×100
10μmリン酸カルシウム粒子で、同じ手順繰り返した。
【0146】
b. 結果
結果を下表に要約する。アスコルビン酸の活性は、50℃で0.5時間の保温によ
って36%まで減少した。同じ期間中にアスコルビン酸を2μmリン酸カルシウム粒子に
付着させた時に、この活性は、85%まで増加した。リン酸カルシウム粒子を伴わないア
スコルビン酸は、50℃で3時間の保温後、いかなる活性も伴わずに完全に変性した。し
かしながら、2μmリン酸カルシウム粒子に結合したアスコルビン酸は、50℃で同じ3
時間の期間後、48%の活性を有した。
【0147】
【表10】
【0148】
C. 最終的な製剤におけるリン酸カルシウム複合体の活性物質の安定性を達成す
るために、使用する溶媒系の可溶性に応じて、さらなる遊離活性物質を溶媒系に添加する
ことが必要になり得る。
【0149】
V. 送達の研究
1. ヒトの皮膚における角質層内への送達
ある濃度のリン酸カルシウム粒子の水中懸濁液を、10秒間のラビングによって生きた
ヒトの前腕に塗布した(図5)。次いで、角質層の第1層、第2層、および第3層のテー
プストリッピングを行った。リン酸カルシウム粒子は、角質層の第3層まで浸透した。
【0150】
2. マウスの皮膚における角質層の下位層内への送達
リン酸カルシウム粒子は、角質層に浸透し、粒子がより小さい置換基部分に分解するに
つれて、さらに下位の層に浸透する。リン酸カルシウム粒子は、7時間後にはもはやその
ままの状態ではなく、もはや球状でもなく、粒子の健全性の低下を示した。
【0151】
a. 材料:
2μmリン酸カルシウム粒子を使用した。
【0152】
b. 調製:
10%の懸濁液を作製するように、リン酸カルシウム粒子を70%のエチレングリ
コールおよび30%のエタノール中に懸濁した。結果として生じた懸濁液を、無毛のマウ
スの皮膚表面(1×1cmの面積)に局所塗布した。塗布中、マウスには、麻酔剤を与え
た。第1の塗布(0.2ml)は、投与してそのままにし、第2の塗布は、4時間後に同
じ場所に同じ量で投与した。第1の塗布から7時間で、皮膚を除去し、Ca++によって処
理した。局所化法、その後にEM技術を活用した。
【0153】
c. 結果:
リン酸カルシウム粒子による処理の前に、表皮の検査は、顆粒層の領域の中だけを
明らかにするが、角質層内にはいかなる検出可能なCa++も伴っていない(図6)。前述
のようにリン酸カルシウム粒子を局所塗布した後、角質層の中にリン酸カルシウム粒子を
見出すことができ(図7A)、最も小さい粒子がより深い層内へと移動している(図7B
)。
【0154】
3. 角質層内の活性物質の検出
a. 研究の目的 この研究の目的は、前述の実施例Iに記載されているよう
に、2μmの均一で硬い球状のナノ細孔リン酸カルシウム粒子に付着した活性物質(CT
C)の局所塗布後の、角質層の中の活性物質(クロルテトラサイクリン(CTC))を検
出することであった。クロルテトラサイクリン(Sigma製CTC、品番C-4881
)を選択したが、その理由は、それが蛍光によってCTCの可視化を可能にし、したがっ
て、共焦点顕微鏡によって角質層内で検出可能であることにある。
【0155】
b. 調製
CTC溶液を、80mgのCTCを10mlの水中に溶解することによって作製し
た。未溶解CTCを、3,000rpmで10分間の遠心分離によって除去した。200
mgの粒子を、2mlのCTC溶液と混合して、1分間渦運動させた。遊離CTCを、3
サイクルの洗浄、その後の3,000rpmで10分間の遠心分離によって除去した。結
果として生じたCTC結合粒子を、1:10の希釈率で水中に懸濁した。
【0156】
c. 局所塗布
前述の3.のbで生成した懸濁液(約0.2ml)を、無毛のマウスの皮膚(1×
1cmの面積)上に局所塗布した。塗布中、マウスには、麻酔剤を与えた。7時間後に、
それらの皮膚を、共焦点顕微鏡(380nm波長で励起される510nmの波長発光)を
使用して検査した。
【0157】
d. 結果
結果として生じた共焦点顕微鏡画像を図8に示す(図8の拡大率は300倍である
)。図8に示される代表的な画像は、CTC蛍光(紫色)が皮膚を透過し、主に角質層の
中に局所化することを示す。
【0158】
4. STAY-C50-カルシウムリン酸およびリゾチーム-リン酸カルシウム複合体
の局所塗布のテープ-ストリッピング分析は、角質層内への送達を示す
この研究の目的は、活性リン酸カルシウム粒子の局所塗布後に、角質層の中の活性物質
の分布を検出することであった。
【0159】
方法:角質層内のSTAY-C50の分布は、STAY-C50-リン酸カルシウム粒
子製剤が塗布された皮膚の連続テープストリッピングによって評価した。ヒト対象の前腕
上の塗布部位にマーキングを行い、へらによって200μlの製剤を塗り広げた。部位を
10分間乾燥させ、次いで、塗布部位に適用するストリップ(3in2(約19.4cm2
))を使用した、10の予め重量測定したテープストリッピングを行った。試料を水中で
30分間超音波振動処理することによって、STAY-C50をテープストリップから抽
出し、HPLCによって試料を分析した。テープストリップは、角質層の第10層までS
TAY-C50が送達されたことを示した(図9)。
【0160】
方法:角質層内のリゾチームの分布は、リゾチーム-リン酸カルシウム粒子製剤が適用
された皮膚の連続テープストリッピングによって評価した。ヒト対象の前腕上の塗布部位
にマーキングを行い、へらによって200μlの製剤を塗り広げた。部位を10分間乾燥
させ、次いで、塗布部位に適用するストリップ(3in2(約19.4cm2))を使用し
た、10の予め重量測定したテープストリッピングを行った。試料を水中で30分間超音
波振動処理することによって、リゾチームをテープストリップから抽出し、HPLCによ
って試料を分析した。リゾチームは、6つのテープストリップの深さで検出された(図1
0)。
【0161】
5. フランツ細胞による活性物質の制御徐放
目的:この研究の目的は、リン酸カルシウム粒子に付着したリボフラビンからのリボフ
ラビンを検出することであった。
【0162】
方法:
全層ブタ皮膚の円形の6cm2の円板を、より大きい腹部標本から切り取った。脂肪を、
はさみによって真皮側から除去し、皮膚は、使用まで-20℃で保存した。皮膚を、ガラ
ス拡散セル(Laboratory Glass Apparatus、モデル番号LG
-1084-LPCT)の2つの区画の間に固定した。これは、4.5mlのレセプター
区画容積上で5cm2の皮膚面積を曝露することを可能にした。
拡散セルを37℃に保った。
【0163】
浸透条件
局所塗布間隔は、8および16時間とした。細胞は、パラフィルムで覆い、アルミ
ニウムラップによって光から遮蔽した。リン酸緩衝生理食塩水(PBS)のレセプ
ター液は、60rpmで回転させた。
【0164】
塗布製剤
0.35~1.15mgのリボフラビン(20~38%の懸濁液)を送達するよう
に、リボフラビンモノリン酸-リン酸カルシウム粒子を調製した。
【0165】
0.3~0.45mgのリボフラビンを送達するように、PBSのリボフラビンモ
ノリン酸を1.5mg/mlで調製した。
【0166】
製剤は、50~100μlの容積のピペットで塗布した。リボフラビン-リン酸カ
ルシウム複合体を塗布したものを空気乾燥させ、次いで、等容積の0.5Mの酢酸
ナトリウム緩衝剤を塗布部位上にピペットで移した。対照は、リン酸カルシウム粒
子を伴わないリボフラビンの等価な塗布で構成した。
【0167】
試料捕集
皮膚表面を、まだ拡散セルの中に保持されている間に、毎回1mLのPBSで2回
洗浄した。皮膚を、拡散セルから取り外し、乾燥し、そして分析した。
【0168】
試料分析
洗浄液およびレセプター液:流体の近似容積を測定した。試料を、10,000r
pmで30秒間回転させて、リン酸カルシウム粒子を分離し、乾燥し、そして計量
した。次いで、上澄み液を除去し、UV分光計によって分析した。UV吸収度が飽
和した(2.0以上)場合は、試料を水で希釈した。370nmでのUV吸収度値
を記録した。
【0169】
皮膚:皮膚を、細かく切り刻み、5mlの10%のトリクロル酢酸溶液と混合した
。試料を、50℃で1時間、超音波装置で超音波振動処理した。試料を10,00
0rpmで10分間遠心分離し、上澄み液を除去し、そしてUV分光計によって分
析した。UV吸収度が飽和した(2.0以上)場合は、試料を水で希釈した。37
0nmでの最大UV吸収度値を記録した。
【0170】
結果
8および16時間後にレセプター液中にリボフラビン代謝物質が出現することで検
出された時、リボフラビンは、水性溶液およびリン酸カルシウム粒子複合体の両方から皮
膚を貫通した。リン酸カルシウム粒子複合体は、より遅い活性物質の放出を引き起こした
。結果をグラフ様式で図11に示す。
【0171】
上述の発明は、明確に理解されるように、説明図および実施例を通じて多少詳しく説明
したが、当業者には、本発明の教義に照らして、添付の特許請求の趣旨または範囲から逸
脱することなく、特定の変更および改良が可能であることが直ちに明らかとなろう。
【0172】
したがって、上述したものは、本発明の原理を例証したものに過ぎない。当業者は、本
明細書には明示的に説明または示されていないが、本発明の原理を具現化し、かつその趣
旨および範囲内に含まれるような様々な配設を考案できることを理解されるであろう。さ
らに、本明細書に列挙される全ての実施例および条件付きの用語は、本発明の原理および
当技術分野を促進するように本発明者らによりもたらされた概念の読者の理解を補助する
ことを原則的に意図しており、かつそのような特に列挙された実施例および条件に限定さ
れないとみなされるべきである。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態、ならび
にその具体的な実施例を列挙する本明細書の全ての記述は、その構造的および機能的の両
方の同等物を包含することを意図している。加えて、当該の同等物は、現在公知の同等物
および将来開発される同等物、すなわち、構造に関係なく、同じ機能を果たすように開発
されたあらゆる要素、の両方を含むことを意図している。したがって、本発明の範囲は、
本明細書に示され、説明される例示的な実施形態に限定されることを意図していない。む
しろ、本発明の範囲および趣旨は、添付の特許請求の範囲によって具現化される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11