(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123199
(43)【公開日】2024-09-10
(54)【発明の名称】システム、情報処理装置、サーバ装置、コンピュータプログラム、及び/又は、方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240903BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024102106
(22)【出願日】2024-06-25
(62)【分割の表示】P 2022149282の分割
【原出願日】2022-09-20
(71)【出願人】
【識別番号】517265358
【氏名又は名称】株式会社10X
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(72)【発明者】
【氏名】石田 光一
(72)【発明者】
【氏名】坂本 和大
(72)【発明者】
【氏名】二川 隆浩
(72)【発明者】
【氏名】松田 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】村中 啓太郎
(72)【発明者】
【氏名】瀧本 晋也
(72)【発明者】
【氏名】野口 友熙
(72)【発明者】
【氏名】天神林 大士
(57)【要約】 (修正有)
【課題】仮想店舗における販売をより適切に支援するシステム、情報処理装置、サーバ装置、コンピュータプログラム及び方法を提供する。
【解決手段】コンピュータプログラムは、一又は複数の情報処理装置を、実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得手段、前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用手段、前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成手段、として動作させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数の情報処理装置を、実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得手段、前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用手段、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成手段、
前記生成されたデータを、前記実店舗に対応付けられた利用者に係る情報処理装置に対して送信する通信手段、
前記利用者が購入する商品を決定し、前記利用者の住所を取得して、前記商品を前記実店舗から発送する手段、として動作させ、
前記取得手段は、実店舗に係る一又は複数の情報処理装置から、特定の食材に基づく第1食品の販売可能な数と、前記特定の食材に基づく第2食品の販売可能な数を取得し、 前記生成手段は、前記第1食品の販売可能な数と、前記第2食品の販売可能な数と、を利用して前記仮想店舗において販売される場合の前記第1食品の販売可能な数及び前記第2食品の販売可能な数を生成するためのコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記生成手段は、前記実店舗における前記商品データにおける一の商品についての在庫数に対して、所定の関数を適用することで、前記仮想店舗において販売される場合の前記一の商品の販売可能な数を生成する、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
仮想店舗において販売される商品の販売可能な数を、前記商品の配送予定日以前の所定の日数内において入荷予定の前記商品の合計数と、前記商品の注文時点における販売可能な数、を利用して決定する、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記取得手段は、
前記実店舗内の第1特定食品販売区分に係る第1の情報処理装置から、前記第1特定食品販売区分における前記第1食品の販売可能な数を、取得し、
前記第1特定食品販売区分とは異なる前記実店舗内の第2特定食品販売区分に係る第2の情報処理装置から、前記第2特定食品販売区分における前記第2食品の販売可能な数を、取得する、
請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記一又は複数の情報処理装置を、
前記共通化商品データ内のある商品の複数の値引きデータを利用して、前記ある商品の売価を算出する手段、
として動作させるための請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記共通化商品データ内の不定貫の商品の売価を利用して、前記不定貫の商品の商品名を決定する、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
複数の所定の商品から構成される商品グループの販売可能な数を、
前記商品グループを構成する各構成商品の販売可能な数を、前記商品グループを構成する対応する前記構成商品の所定の数で除算した除算値を算出し、前記商品グループを構成する各構成商品に対応するかかる除算値のうちの最小の自然数を算出する、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
実店舗における個別の商品の在庫数を、前記個別の商品を所定数のグループ単位で販売する場合の前記所定数で除算することによって、自然数の除算値を算出し、グループ単位の実店舗における販売可能な数として前記自然数の除算値を設定する、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
一又は複数の情報処理装置が、
実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得ステップ、
前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用ステップ、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成ステップ、
前記生成されたデータを、前記実店舗に対応付けられた利用者に係る情報処理装置に対して送信する送信ステップ、及び
前記利用者が購入する商品を決定し、前記利用者の住所を取得して、前記商品を前記実店舗から発送する発送ステップ、を実行し、
前記取得ステップは、実店舗に係る一又は複数の情報処理装置から、特定の食材に基づく第1食品の販売可能な数と、前記特定の食材に基づく第2食品の販売可能な数を取得し、 前記生成ステップは、前記第1食品の販売可能な数と、前記第2食品の販売可能な数と、を利用して前記仮想店舗において販売される場合の前記第1食品の販売可能な数及び前記第2食品の販売可能な数を生成する、方法。
を実行する方法。
【請求項10】
前記情報処理装置は、メモリを備える、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
一又は複数の情報処理装置を、実店舗に係る情報処理装置から
、前記実店舗に係る商品データを取得する取得手段、前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用手段、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成手段、
前記生成されたデータを、前記実店舗に対応付けられた利用者に係る情報処理装置に対して送信する通信手段、
前記利用者が購入する商品を決定し、前記利用者の住所を取得して、前記商品を前記実店舗から発送する手段、
前記共通化商品データ内の不定貫の商品の売価を利用して、前記不定貫の商品の商品名を決定する決定手段、として動作させるためのコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記生成手段は、前記実店舗における前記商品データにおける一の商品についての在庫数に対して、所定の関数を適用することで、前記仮想店舗において販売される場合の前記一の商品の販売可能な数を生成する、
請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
仮想店舗において販売される商品の販売可能な数を、前記商品の配送予定日以前の所定の日数内において入荷予定の前記商品の合計数と、前記商品の注文時点における販売可能な数、を利用して決定する、
請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記取得手段は、実店舗に係る一又は複数の情報処理装置から、特定の食材に基づく第1食品の販売可能な数と、前記特定の食材に基づく第2食品の販売可能な数を取得し、 前記生成手段は、前記第1食品の販売可能な数と、前記第2食品の販売可能な数と、を利用して前記仮想店舗において販売される場合の前記第1食品の販売可能な数及び前記第2食品の販売可能な数を生成するための、請求項11に記載のコンピュータプログラム。
コンピュータプログラム。
【請求項15】
前記取得手段は、
前記実店舗内の第1特定食品販売区分に係る第1の情報処理装置から、前記第1特定食品販売区分における前記第1食品の販売可能な数を、取得し、
前記第1特定食品販売区分とは異なる前記実店舗内の第2特定食品販売区分に係る第2の情報処理装置から、前記第2特定食品販売区分における前記第2食品の販売可能な数を、取得する、
請求項14に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
前記一又は複数の情報処理装置を、
前記共通化商品データ内のある商品の複数の値引きデータを利用して、前記ある商品の売価を算出する手段、
として動作させるための請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項17】
前記共通化商品データ内の不定貫の商品の売価を利用して、前記不定貫の商品の商品名を決定する、
請求項15に記載のコンピュータプログラム。
【請求項18】
複数の所定の商品から構成される商品グループの販売可能な数を、
前記商品グループを構成する各構成商品の販売可能な数を、前記商品グループを構成する対応する前記構成商品の所定の数で除算した除算値を算出し、前記商品グループを構成する各構成商品に対応するかかる除算値のうちの最小の自然数を算出する、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項19】
実店舗における個別の商品の在庫数を、前記個別の商品を所定数のグループ単位で販売する場合の前記所定数で除算することによって、自然数の除算値を算出し、グループ単位の実店舗における販売可能な数として前記自然数の除算値を設定する、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項20】
一又は複数の情報処理装置が、
実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得ステップ、
前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用ステップ、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成ステップ、
前記生成されたデータを、前記実店舗に対応付けられた利用者に係る情報処理装置に対して送信する送信ステップ、及び
前記利用者が購入する商品を決定し、前記利用者の住所を取得して、前記商品を前記実店舗から発送する発送ステップ、前記共通化商品データ内の不定貫の商品の売価を利用して、前記不定貫の商品の商品名を決定する、方法。
を実行する方法。
【請求項21】
前記情報処理装置は、メモリを備える、
請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願において開示された技術は、システム、情報処理装置、サーバ装置、コンピュータプログラム、及び/又は、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、データを種々の態様で利用するために、インターネット及び情報処理技術を用いた支援の手法が導入され始めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開第2014-52823号公報
【特許文献2】特開第2020-14423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、物理的な商品を対面で販売するいわゆる実店舗内の商品を、インターネットを介して販売する態様のいわゆる仮想店舗を実現するために、情報処理技術は活用されていない状況がある。そこで、本発明の様々な実施形態は、上記の課題を解決するために、システム、情報処理装置、サーバ装置、コンピュータプログラム、及び/又は、方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願に係る一実施形態は、
一又は複数の情報処理装置を、
実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得手段、
前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用手段、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成手段、
として動作させるためのコンピュータプログラム。
【0006】
本願に係る他の実施形態は、
実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得部、
前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用部、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成部、
を備えるシステム
【0007】
本願に係る他の実施形態は、
一又は複数の情報処理装置が、
実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得ステップ、
前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用ステップ、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成ステップ、
を実行する方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態により、実店舗が扱う商品をインターネットを介して販売するネット販売においてより適切に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施態様に係るシステムが備える一例の機能を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、一実施態様に係るシステムの他の装置との関係を示す一例のブロック図である。
【
図3】
図3は、一実施態様に係るシステムの他の装置との関係を示す他の例のブロック図である。
【
図4】
図4は、一実施態様に係るシステムに係るデータ構造の一例である。
【
図5】
図5は、一実施態様に係るシステムに係るデータ構造の一例である。
【
図6】
図6は、一実施態様に係るシステムに係る処理のフローの一例である。
【
図7】
図7は、一実施態様に係るシステムに係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【0010】
1.概要
本願に係る技術は、物理的な商品を対面で販売するいわゆる実店舗内の商品を、インターネットを介して販売するネット販売する態様のいわゆるネットスーパーを実現するために、情報処理技術は活用されていない状況がある。
【0011】
2.機能
本願に係る発明は、
図1のように、以下で述べる、取得部、処理部、及び、通信部の一部又は全部を有してよい。例えば、本願に係る発明は、取得部及び処理部(特に処理部が有する機能の一部又は全部)を有してよい。
【0012】
2.1.取得部
取得部は、後述の実店舗商品データを取得する機能を有する。取得部は、実店舗商品データを、企業商品管理システム、一又は複数の複数実店舗情報処理装置、及び/又は、一又は複数の単独実店舗情報処理装置から取得してよい。取得部は、実店舗商品データを、種々のタイミングで取得してよく、予め定められた特定のタイミングで取得してもよいし、実店舗商品データを、企業商品管理システム、一又は複数の複数実店舗情報処理装置、及び/又は、一又は複数の単独実店舗情報処理装置における所定のイベントに対応して、取得してもよい。
【0013】
また、取得部は、上述の構成に代えて、取得部が備えられている情報処理装置内の記憶装置から、実店舗商品データを取得してもよい。
【0014】
2.2.データ生成部
データ生成部は、種々の処理をして、データを生成する機能を有する。データ生成部は、実店舗商品データを利用して、データを生成してよい。
【0015】
データ生成部は、例えば、実店舗商品データを利用して、実店舗共通化商品データを生成してよい。また、データ生成部は、共通化ルールを、実店舗商品データに適用して、実店舗共通化商品データを生成してよい。
【0016】
また、データ生成部は、共通化商品データを利用して、インターネット上の仮想店舗において販売される前記実店舗の商品のデータを生成してよい。
【0017】
例えば、データ生成部は、実店舗における商品の在庫数、仮想店舗における商品の販売可能な数、仮想店舗における商品の売価、及び/又は、仮想店舗における商品の商品名、などのデータを生成してよい。
【0018】
2.3.通信部
通信部は、処理部が実店舗商品データを利用して生成した前記実店舗についてのデータを、前記実店舗の商品の消費者に係る情報処理装置に通信する機能を有する。
【0019】
3.実施形態
インターネットを介して商品を販売する態様として、販売売場を現場に併設しない倉庫から販売するECがある。倉庫を有していない団体が新規参入する場合、倉庫を新たに設ける必要があることから、敷居が高い。特に商品数が数万にも至る場合、それだけの商品数に対応可能な倉庫の用意や対応する商品管理のシステムの構築は煩雑となる。
【0020】
このようなECに対し、商品を対面で販売可能な店舗であって、商品の在庫を有する店舗(本願書類において、「実店舗」ということもある。)が、インターネットを介してかかる実店舗で扱う商品を販売する販売経路(本願書類において、「仮想店舗」ということもある。)を設けることが考えられる。この実店舗に対応する仮想店舗は、新たに倉庫を設ける必要がないため、実店舗にとっては販売経路が増加して販売の売り上げの増加につながり、魅力が高い。
【0021】
また、利用者は、生の魚や生の肉など、通常であれば実店舗に訪問して購入するものを、普段利用している(消費者の社会生活範囲内にある)実店舗から購入できるため、手軽に利用出来る利点がある。
【0022】
そこで、本願書類においては、このような、実店舗における商品を、かかる実店舗に対応する仮想店舗において販売するために支援するシステムを説明する。
【0023】
本実施形態のシステムは、複数の実店舗における商品を管理する機能に係る一又は複数の情報処理装置(本願書類において、「複数実店舗情報処理装置」ということもある。)、及び/又は、各実店舗に備えられたかかる実店舗における商品を管理する機能に係る一又は複数の情報処理(本願書類において、「単独実店舗情報処理装置」ということもある。)との間でデータの通信(なお、本願書類において「通信」という語は、一方向又は双方向のデータの送信を少なくとも含む概念であってよい。)が可能であってよい。
【0024】
例えば、複数の実店舗を備える又は複数の実店舗と提携する企業を考える。この場合、かかる企業は、かかる企業が扱う商品についての複数の情報処理装置を備える管理システム(本願書類において、「企業商品管理システム」ということもある。)を利用する場合がある。企業管理商品システムは、かかる複数実店舗情報処理装置の一例として、かかる複数の実店舗の商品を統括的に管理可能な統括サーバ001、複数実店舗情報処理装置の一例として、かかる複数の実店舗が扱う商品を処理するサーバ002、及び/又は、単独実店舗情報処理装置の一例として、各実店舗に備えられた、一又は複数の端末装置003を備えてよい。
【0025】
この場合、本実施形態のシステムは、かかる企業管理商品システムとデータの通信が可能であってよい。また、本実施形態のシステムは、複数実店舗情報処理装置の一例として、かかる複数の実店舗の商品を統括的に管理可能な統括サーバ001とデータの通信が可能であってよい。また、本実施形態のシステムは、複数実店舗情報処理装置の一例として、かかる複数の実店舗が扱う肉や魚などの商品の処理を行うセンターに係るサーバ002と通信が可能であってよい。かかるセンターは、例えば、食肉、鮮魚、及び/又は、青果を、消費者が料理に適した態様に変更して消費者が利用しやすいようにスライスやカットを行い、(重量は個々に異なっても)個々の金額を決定させた商品(いわゆる、「不定貫」といわれるものであり、本願書類においても、この技術分野で利用される「不定貫」という語を用いる。)を生成してよい。なお、不定貫は、食肉であれば、焼き肉用、カレー用、しゃぶしゃぶ用、などの処理がされてよく、同様に、鮮魚や青果(野菜や果物)も、消費者が料理に利用しやすいように加工されてよい。そのため、センターに係るサーバ002は、不定貫に係る商品データを有してよい。また、かかる本実施形態のシステムは、単独実店舗情報処理装置の一例として、各実店舗に備えられた、一又は複数の端末装置003a~003とデータの通信が可能であってよい。
【0026】
図2においては、企業Aの利用する企業商品管理システム001Xが、統括サーバ001、サーバ002、端末装置003a~を備える例が示されている。この場合、本実施形態のシステム000は、企業商品管理システム、及び複数の消費者に係る情報処理装置004a~004bとデータの通信が可能であってよい。なお、本図のように、端末装置について、端末装置003aや003bは統括サーバ001と接続されてよいし、端末装置003cや003dはサーバ002と接続されてよい。
【0027】
また、
図3においては、企業Aは、統括サーバ001、処理サーバ002、端末装置003a~を利用してよい。この場合、本実施形態のシステム000は、統括サーバ001、サーバ002、端末装置003a~、及び複数の消費者に係る情報処理装置004a~004bとデータの通信が可能であってよい。
【0028】
なお、特に、本図のように、サーバについて、システム000は、サーバ002aのように統括サーバ001を介してデータの通信が可能であってよいし、サーバ002bのように統括サーバ001を介さずにデータの通信が可能であってよい。また、端末装置について、システム000は、端末装置003aおよび003bのように統括サーバ001を介してデータの通信が可能であってよいし、端末装置003c及び003dのようにサーバ002a及び統括サーバ001を介してデータの通信が可能であってよいし、端末装置003eおよび003fのようにサーバ002bを介して統括サーバ001を介さずにデータの通信が可能であってよいし、端末装置003gおよび003hのように統括サーバ001もサーバ002も介さずにデータの通信が可能であってよい。
【0029】
なお、本実施形態のシステムは、上述のような実店舗を複数管理する企業に対して、かかる企業の複数と連携してもよい。すなわち、本実施形態のシステムは、複数の
企業が利用する各企業管理商品システムとデータの通信が可能であってよい。また、本実施形態のシステムは、複数の企業が利用する、各統括サーバ001、各サーバ002、及び/又は、各端末装置003、とデータの通信が可能であってよい。
【0030】
なお、上述において、統括サーバ001、サーバ002、端末装置003、は各々、一又は任意の複数の数の情報処理装置を備えるものであってよく、具体的な情報処理装置の数に限定はない。
【0031】
また、上述において、サーバに代えて、又はサーバと組み合わされて、クラウドが利用されてよい。また、上述において、端末装置に代えて、又は端末装置と組み合わされて、クラウド及び/又はサーバが利用されてよい。
【0032】
なお、本願書類において、「システム」という語は、一又は複数の情報処理装置を備えるものであってよい。かかる情報処理装置は、種々の汎用型又は専用型の情報処理装置であってよい。また、かかる情報処理装置は、本願に係る発明において特定の機能を有するものであってよい。例えば、一又は複数の情報処理装置は、実店舗に係る一又は複数の情報処理装置であってよい。かかる実店舗に係る一又は複数の情報処理装置は、複数の実店舗における商品を管理する機能に係る一又は複数の情報処理装置、及び/又は、各実店舗における商品を管理する機能に係る一又は複数の情報処理装置、であってよい。また、本願書類において、「サーバ」は情報処理装置の一種であってよい。また、「端末装置」は情報処理装置の一種であってよい。なお、そのため、本願書類における端末装置は、単にデータの表示などの処理にとどまらず、後述の情報処理装置が備えるように、演算機能及び記憶機能を備えコンピュータプログラムが実行されることによって、種々の演算が可能であってよく、本願書類において説明される種々の機能を実行可能であってよい。
【0033】
なお、本願書類において、データの通信自体は、周知の技術が利用されてよい。例えば、インターネット、及び/又は、イントラネットであってよい。
【0034】
上述の単独実店舗情報処理装置は、実店舗に係る商品データ(本願書類において、「実店舗商品データ」ということもある。)を有してよい。実店舗商品データは、かかる実店舗で販売される商品のデータであってよい。実店舗商品データは、例えば、実店舗で販売される一又は複数の商品についてのデータであってよく、実店舗で販売される商品のカテゴリー、商品の商品名、商品の値引きデータ、商品の売価、及び/又は、商品の個数、などを含んでよい。商品の売価は、値引き後の金額であってもよいし、値引き前の金額であってもよい。
【0035】
実店舗商品データは、かかる実店舗において販売される商品の全ての商品についてのデータを含まなくてもよい。例えば、上述の不定貫は、実店舗で入荷の当日に販売する場合もあり、実店舗の現場の判断や運用によって、不定貫のデータが、実店舗商品データに含まれない場合もある。なお、商品データは、一又は複数のファイル形式によって、単独実店舗情報処理装置内に格納されてよい。
【0036】
上述の統括サーバ001や処理サーバ002等の複数実店舗情報処理装置は、複数の実店舗に係る実店舗商品データを有してよい。複数の実店舗に係る実店舗商品データは、例えば、商品の販売予定の実店舗を示すデータ(例えば、実店舗を示すIDなど)と関連付けられて、複数実店舗情報処理装置内に格納されてよい。
【0037】
次に、本実施形態のシステムの一例の処理の流れを、
図6を利用して、説明する。
【0038】
<ステップ1>
本実施形態のシステムは、企業商品管理システム、一又は複数の複数実店舗情報処理装置、及び/又は、一又は複数の単独実店舗情報処理装置から、実店舗商品データを取得して、記憶してよい。
【0039】
なお、取得のタイミングは、種々のものであってよい。例えば、各店舗への入荷予定として、各月、隔週、各日などの単位で取得してよい。また、ある特定の実店舗について、異なる情報処理装置から実店舗商品データを取得してもよい。特に、上述の不定貫の商品データは、実店舗によっては、センターに係る情報処理装置から取得してもよいし、単独実店舗情報処理装置から取得してもよい。なお、不定貫の商品データは、同一の商品について、センターに係る複数実店舗情報処理装置から取得した場合、単独実店舗情報処理装置から取得しなくてよい。
【0040】
また、単独実店舗情報処理装置は、実店舗の現場の担当者が、実店舗商品データを入力する場合がある。例えば、食肉や鮮魚は、現場の担当者が加工して、食肉の不定貫や、鮮魚の不定貫を用意する場合がある。この場合、かかる担当者の加工によって、不定貫の個数や値段が決定する。そのため、現場の担当者が、かかる加工の後に、不定貫の個数が決定され、かかる現場の担当者が、このような不定貫の個数や対応する金額を、単独実店舗情報処理装置に入力する場合がある。本実施形態のシステムは、このような場合においても、かかる単独実店舗情報処理装置から、確定した不定貫の個数や対応する金額を、取得してよい。なお、ここで、金額は、不定貫として重量に応じた金額になることから、幅(上限及び下限)のあるものであってもよい。
【0041】
また、単独実店舗情報処理装置は、一の実店舗において、複数備えられてもよい。例えば、一の実店舗内において、食肉売場の担当者が利用する単独実店舗情報処理装置と、生鮮野菜の担当者が利用する単独実店舗情報処理装置と、が備えられてよい。この場合、例えば、じゃがいもが入荷した場合を考えると、じゃがいもを生鮮野菜として生鮮野菜売場で販売する場合もあれば、じゃがいもをコロッケの食材として食肉売場で販売する場合もある。そうすると、生鮮野菜としてじゃがいもが販売される場合のじゃがいもの販売個数は、生鮮野菜の担当者が利用する単独実店舗情報処理装置においてデータが入力され、じゃがいもが加工されてコロッケとして販売される場合のコロッケの販売個数は、食肉売場の担当者が利用する単独実店舗情報処理装置においてデータが入力されてよい。この場合、本実施形態のシステムは、一の実店舗内における、これらの、食肉売場の担当者が利用する単独実店舗情報処理装置と、生鮮野菜の担当者が利用する単独実店舗情報処理装置と、データの通信が可能であってよい。また、かかるデータの通信のタイミングは、予め定められた所定のタイミングであってよい。
【0042】
他方、これらのデータの入力のタイミングは、一日の間に複数回であってもよいし、また、かかる一又は複数のタイミングは、予め定められていなくてもよい。例えば、朝に入荷したジャガイモを、生鮮野菜売場と食肉売場で割り当てた後、各売り場での販売状況に応じて(例えば、所定の時間の経過の後)、例えば、昼の段階で生成野菜売場のじゃがいもが食肉売場に割り当てられてもよい。この場合、本実施形態のシステムは、一の実店舗内において、食肉売場の担当者が利用する単独実店舗情報処理装置から実店舗商品データを取得するタイミングと、生鮮野菜の担当者が利用する単独実店舗情報処理装置から実店舗商品データを取得するタイミングと、は各々一日の複数の入力に応じたタイミングであってよい。この場合、現場の担当者がデータを入力した場合において、担当者が本実施形態のシステムにデータをアップロードすることを失念した場合においても、そのデータを本実施形態のシステムが取得できる利点がある。
【0043】
なお、この場合、単独実店舗情報処理装置は、携帯端末であれば、各現場の担当者が、手軽にデータの入力が可能である利点がある。
【0044】
また、本実施形態のシステムは、一又は複数の単独実店舗情報処理装置から実店舗商品データを取得する場合、取得元の単独実店舗情報処理装置についての実店舗を示すデータと関連付けて、実店舗商品データを取得して、記憶してよい。
【0045】
<ステップ2>
本実施形態のシステムは、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成して、記憶してよい。
【0046】
共通化ルールは、実店舗商品データを、共通化商品データに変更するルールであってよい。例えば、実店舗商品データとして、ある商品名が、ある特定のファイル形式における特定の箇所にある場合、その商品名を、共通化商品データにおける商品名の場所に対応付けて記憶するルールを含んでもよい。例えば、実店舗商品データの商品名がエクセルファイル形式のファイルのA列に記憶されている場合、その商品名を、共通化商品データをエクセルファイル形式のファイルのD列に対応付けて記憶するルールを含んでもよい。また、かかる共通化ルールは、実店舗商品データが複数のファイル形式から構成される場合に、かかる複数のファイル形式内の特定のデータを、共通化商品データとしての一のファイル内の特定の場所に対応付けて記憶するルールを含んでもよい。また、かかる共通化ルールは、実店舗商品データの一の項目を、共通化商品データの複数の項目に対応付けるルールを含んでもよい。また、かかる共通化ルールは、実店舗商品データの複数の項目を、共通化商品データの一の項目に対応付けるルールを含んでもよい。また、上述の対応付けるルールは、共通化商品データのフォーマットに合わせて加工する処理を含んでよい。
【0047】
共通化ルールは、予めプログラマーによって作成されたものでよく、かかる共通化ルールは、本実施形態のシステムの管理者が、実店舗及び/又はかかる実店舗の管理者などとの協議や契約などによって定められたものでよい。従前、商品の管理は、各実店舗やかかる実店舗を運営する企業において独自の形態で行われているため、その商品データのフォーマットは各々異なり、仮想店舗における販売を導入する場合に、大きな障壁となっていた。特に、商品数が数万となる場合、これらの商品データ体系を共通化することには大きな障害があるため、実店舗の商品を仮想店舗で扱うことには大きな課題があった。以上の共通化ルールは、このような現実的な問題を解決する手段として効果的なものである。
【0048】
共通化商品データは、例えば、
図3のようなものであってよい。例えば、共通化商品データは、企業を示すデータ(例えば、企業IDなど)、かかる企業が運営又は提携する実店舗を示すデータ(例えば、実店舗IDなど)、商品カテゴリを示すデータ(例えば、商品カテゴリIDなど)、商品名、商品の金額、商品の在庫数、及び/又は、将来の在庫数、等の項目を含むデータ構造のデータであってよい。なお、将来の在庫数は、入荷予定日と対応する予定される入荷数の組であってよい。例えば、
図4は、将来の在庫数を示すデータの一例である。
【0049】
なお、共通化商品データは、各項目(上述の商品名、在庫数など)について、全て対応するデータを含んでもよいし、一部のデータが欠けていてもよい。特に、本実施形態のシステムが取得する実店舗商品データは、一の企業が運営する複数の実店舗間において異なる場合もある。また、本実施形態のシステムが取得する、実店舗商品データは、企業毎に異なる場合もある。共通化商品データは、このような各社や実店舗によって異なる商品のデータがあっても、本実施形態のシステムが共通に扱えるように共通化したものである。そのため、上述のとおり、共通化商品データは、各項目に対応する全てのデータを含まない場合があってよい。
【0050】
<ステップ3>
本実施形態のシステムは、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成してよい。
【0051】
例えば、本実施形態のシステムは、まず、実店舗の商品についての在庫数を算出してよい。
【0052】
共通化商品データは、種々の理由により、そのまま利用できないことがある。例えば、企業管理商品システム、複数実店舗情報処理装置、及び/又は、単独実店舗情報処理装置に、元々、特定の商品の在庫数が含まれていなかったり、在庫数が含まれていても、間違えた数が含まれている場合がある。このような場合、在庫数が0としては仮想店舗においてかかる商品を販売することができない。新たにネットを介して新たに販売経路を開拓した意義がなくなり、販売機会を減らし、ネットを介した販売売り上げを減少させる問題が生じうる。まだ、消費者の観点からすれば、ネットにおいて不定貫の商品の在庫を見て、実店舗においてもかかる不定貫の商品が存在しないと誤解を与えることになりうる。また、間違えた数が含まれている場合、仮想店舗においてかかる商品を販売すると混乱が生じる場合がある。そこで、本願発明の発明者は、以下のような処理を考えた。
【0053】
まず、本実施形態のシステムは、共通化商品データ内の各商品の在庫数の妥当性を判定してよい。ここで、在庫数の妥当性は、たとえば、過去の在庫数を用いて、判定してよい。例えば、対象となる商品について、直近の3日間などの所定の過去の連続した日数の在庫数の平均値や前週及び/又は前前週の同一の曜日における在庫数などの過去の在庫数を利用して、共通化商品データ内の在庫数の妥当性を判定してよい。より具体的には、例えば、所定の過去の連続した日数(例えば、3日)の在庫数の平均値(例えば、30個)の所定の閾値(例えば、5個)の範囲(例えば、25個乃至35個)内に、在庫数があれば妥当であると判定し、かかる範囲内に在庫数がなければ妥当でないと判定してよい。このように週によって入荷の変動のない食品であれば、直近の値を利用することで、直近の在庫数の傾向を利用して精度を高く判定できる利点がある。また、例えば、前週、前々週、及び/又は前々々週などの連続する同一の曜日における在庫数の平均値(例えば、40個)の所定の閾値(例えば、7個)の範囲(例えば、33個乃至47個)内に、在庫数があれば妥当であると判定し、かかる範囲内に在庫数がなければ妥当でないと判定してよい。このように、週によって入荷の変動のある商品(例えば、月曜と木曜に入荷することが決まっている商品など)の場合は、かかる曜日の変動による誤差を抑えつつ在庫数を精度高く判定できる利点がある。
【0054】
また、本実施形態のシステムは、商品を所定の組み合わせの商品グループで販売する場合における商品グループの販売可能な数を算出してもよい。例えば、複数の色の靴下を組み合わせた「ソックスセット」という商品グループの販売可能な数を算出することを考える。ここで、ソックスセットは、黒色の靴下1つ、白色の靴下2つ、灰色の靴下3つから構成されるものと仮定する。そして、各色の靴下の在庫数が、黒色の靴下が5つ、白色の靴下4つ、灰色の靴下10つであるとする。この場合、黒色の靴下が5つ、白色の靴下4つ、灰色の靴下10つ、という「ソックスセット」である商品グループを構成する各構成商品(黒色の靴下、白色の靴下、灰色の靴下)の販売可能な数(黒色の靴下の5、白色の靴下の4、灰色の靴下の10)を、前記商品グループを構成する対応する前記構成商品の所定の数(黒色の靴下であれば1、白色の靴下であれば2、灰色の靴下であれば3)で除算した除算値を算出し、前記商品グループを構成する各構成商品に対応するかかる除算値(黒色の靴下であれば5÷1=5、白色の靴下であれば4÷2=2、灰色の靴下であれば10÷3=3)のうちの最小の自然数を算出(2)などしてよい。かかる手段により、商品グループを構成する各商品の販売可能な数が共通化商品データ内にあり、商品グループの在庫数が共通化商品データ内にない場合においても、かかる商品グループの販売可能な数を算出し、仮想店舗における販売の機会を向上できる利点がある。
【0055】
また、本実施形態のシステムは、ばら売り(個別売り)の場合の在庫数に基づいて、所定数のグループ単位の在庫数を算出する、又は、所定数のグループ単位の在庫数に基づいて、ばら売りの場合の在庫数を算出する、機能を有してよい。例えば、ビールは6缶で1パック(1グループ単位)で販売する場合がある。そして、このようなビールは、実店舗において、個別売りの在庫数は既知であるがグループ単位の在庫数は不明である場合や、逆に、グループ単位の在庫数は既知であるが個別売りの在庫数が不明な場合がある。特に、ビールは、24缶で1段ボール(1グループ単位)ともなる(6パックで1段ボールとなる)ため、このようなグループ単位とばら売りの関係を算出することが好ましいことがある。
【0056】
そこで、本実施形態のシステムは、例えば、実店舗において、ビール缶の個別の本数の500本の在庫数が判明している場合、グループ単位(例えば、6缶で1パック、又は、24缶で1段ボール)で販売する場合のために、グループ単位における所定数(例えば、6缶で1パックであれば所定数は6であり、24缶で1段ボールであれば所定数は24)によって除算して除算値を算出してよい(例えば、6缶で1パックであれば、500÷6=83(余り2)であり、24缶で1段ボールであれば、500÷24=20(余り20))となり、これらの除算値(6缶で1パックであれば83、24缶で1段ボールであれば20)をビールの各グループ単位の販売可能な数として設定してよい。なお、個別の本数(500本)に基づいて、段ボールのグループ単位数(20)を算出した後、かかる20に基づいて更にパック数(20÷6=3(余り2))を算出し、個別の本数(500)を、段ボール20、パック3、及び個別3本、と算出してもよい。他方、逆に、実店舗において、グループ単位の在庫数が判明している場合、上述の逆に乗算によって計算してよい。例えば、上述のビールの例において、10パックの在庫数が判明している場合は、10×6=60の個別のビールの在庫数を計算してよく、ビールが段ボール5つ分が判明している場合は、24×5=120の個別のビールの販売数を計算してよい。また、パック数と段ボール数が判明している場合は、これらの対応する個別の本数の合計を算出してもよい。
【0057】
すなわち、本実施形態のシステムは、実店舗における個別の商品の在庫数を、前記個別の商品を所定数のグループ単位で販売する場合の前記所定数で除算することによって、自然数の除算値を算出し、実店舗において前記商品のグループ単位の販売可能な数として前記除算値を設定してよい。
【0058】
また、本実施形態のシステムは、実店舗における個別の商品の在庫数を、前記個別の商品を第1所定数の第1グループ単位で販売する場合の前記第1所定数で除算することによって、自然数の第1除算値と第1余りを算出し、実店舗において前記商品の第1グループ単位の販売可能な数として前記第1除算値を設定し、前記第1余りを、前記個別の商品を第2所定数の第2グループ単位で販売する場合の前記第2所定数で除算することによって、自然数の第2除算値と第2余りを算出し、実店舗において前記商品の第2グループ単位の販売可能な数として前記第2除算値を設定し、実店舗において前記商品の個別単位の販売可能な数として前記第2余りを設定してよい。
【0059】
また、本実施形態のシステムは、実店舗における個別の商品の在庫数を、実店舗における第1所定数の第1グループ単位の在庫数に、前記第1所定数を乗算することで、算出してよい。
【0060】
また、本実施形態のシステムは、実店舗における個別の商品の在庫数を、実店舗における第1所定数の第1グループ単位の在庫数に前記第1所定数を乗算した第1乗算値を算出し、実店舗における第2所定数の第2グループ単位の在庫数に前記第2所定数を乗算した第2乗算値を算出し、前記第1乗算値及び前記第2乗算値の合計数を算出してよい。
【0061】
<仮想店舗における販売される商品の販売可能な数>
ECとは異なり、実店舗の有する商品を仮想店舗で扱う場合には、実店舗からの配送となる。そのため、仮想店舗で扱う商品の種類及びその個数は、実店舗内に実際に存在する商品の種類及び個数が上限となる。この点、仮想店舗での販売個数の上限を、実店舗の保有個数を上限とすることが考えられる。しかしながら、仮想店舗で販売された直後に、その販売個数を実店舗で店頭から在庫に戻して取り置きをするなどの実店舗内でのオペレーションをリアルタイムで行わなければ、仮想店舗で販売済みの商品を実店舗で販売してしまうなど、仮想店舗での販売に支障が生じる場合もある。特に、実店舗で既に消費者が手に取っているが購入していない段階の場合、販売レジでの販売を検知できないため、上述と同様の問題が生じうる。更に、実店舗の運営方針によっては、実店舗に足を運ぶ消費者に対して商品の欠品を示すことが、実店舗の信頼に悪影響を与えると考える場合もある。このような場合を考慮して、仮想店舗における販売個数を、どのように設定するか、という問題が生じることとなる。
【0062】
本実施形態のシステムは、仮想店舗において販売される商品の販売可能な数を、実店舗における商品の在庫数と同一のものとしてもよいし、異なるものとしてもよい。
【0063】
仮想店舗において販売される商品の販売可能な数を、実店舗における商品の在庫数と異なるものとする場合、本実施形態のシステムは、実店舗における商品の在庫数に対して、所定の関数を用いて、仮想店舗における商品の販売可能な数を算出してよい。ここで、所定の関数は、任意の計算機で計算可能な関数であってよい。例えば、所定の関数は、四則演算で構成されてよい。
【0064】
例えば、所定の関数がf(n)=n/2である場合、実店舗の在庫数に対して、仮想店舗における商品の販売可能な数を、半分となる。
【0065】
また、本実施形態のシステムにおいて、かかる所定の関数は、仮想店舗において販売される商品に依存してよい。例えば、本実施形態のシステムにおいて、仮想店舗における販売可能な数として、牛乳の在庫数を計算するため所定の関数と、食パンの在庫数を計算するための所定の関数は、異なっていてよい。そのため、本実施形態のシステムは、第1の食品の仮想店舗における販売可能な数を第1の所定の関数を利用し、かかる第1の商品とは異なる第2の商品の仮想店舗における販売可能な数を前記第1の所定の関数とは異なる第2の所定の関数を利用して算出してよい。
【0066】
また、本実施形態のシステムは、実店舗で販売される商品を、前記実店舗に対応する仮想店舗で販売可能な数を、前記商品の実店舗における入荷予定日を利用して、算出してよい。
【0067】
実店舗において販売される商品は、その場で実際の商品を手渡しで譲渡することが基本である。予約などの方法もあるが例外である。このような実店舗における販売に対し、仮想店舗で販売される商品は、利用者の手元に届くまでに、商品は消費者に対して発送されることが一般的である。この場合、消費者の手元に届く期間として、当日のものもあれば、数日(例えば、2、3日以内)などの場合もある。このように数日後に消費者に発送される場合、注文日の当日に実店舗内に現実に注文された商品が存在しなくとも、消費者に発送される日までに実店舗に入荷すればよい。このように仮想店舗の販売可能な数を設定することにより、より多くの注文を受けることが可能になる利点がある。この点に気づいた発明者らは、以下のような手法を考えた。
【0068】
例えば、注文日のD1日におけるある商品の実店舗の在庫数がX0個であるとする。また、翌日のD2日におけるかかる商品の入荷予定個数がX1個であり、翌々日のD3日におけるかかる商品の入荷予定個数がX2個であるとする。このような場合において、注文日を含み3日以内に商品を発送する前提で販売されるかかる商品の仮想店舗における販売可能な数は、X0+X1+X2に対して所定の関数を適用したものであってよい。
【0069】
なお、本実施形態のシステムは、仮想店舗の販売可能な数の算出において、将来入荷される商品の入荷予定として利用する日は、配送予定日と同じ又は配送予定日より前であってよい。
【0070】
また、上述においては、実店舗が有する現在の在庫数が判明している場合を説明したが、上述のとおり、かかる判明された在庫数に代えて、推定された在庫数が利用されてもよい。
【0071】
<仮想店舗における商品の売価の算出>
本実施形態のシステムは、実店舗商品データ内に含まれる値引きデータを利用して、売価を算出してよい。売価とは、消費者に対して販売される金額であってよい。本願書類において、かかる売価は、税の適用前の価格であっても、税の適用後の価格であってもよい。なお、かかる売価は、不定貫においては、重量の単位当たりの金額であってもよいし、特定の不定貫における特定の重量によって販売される金額であってもよい。例えば、100gあたり150円の豚肉の不定貫を300gで販売する場合においてにおいて、本願書類において単位当たりの売価と称した場合は、100gあたりの単位当たりの金額である150円を示し、本願書類において売価と称した場合は特定の不定貫の重要である300gに対する金額である450円を示す。
【0072】
本実施形態のシステムは、特定の商品について、例えば、値引きデータが2割引である場合、500円の商品の金額に対して、2割引を適用し、400円と算出してよい。
【0073】
また、売価は、複数の値引きデータを利用して、算出されてもよい。例えば、本実施形態のシステムが、共通化商品データにおいて、特定の商品についての値引きが、通常1割引であるが、賞味期限の3日前から、更に50円引きを行う場合を考える。
この場合、本実施形態のシステムは、賞味期限の3日前からは、商品の値引き前の金額に対し、1割引を適用し、かつ、50円引きを適用し、売価を算出してよい。
【0074】
値引きは、社会的なイベントに応じて、行われる場合がある。例えば、販売会社の関連会社が応援するスポーツの勝利などと関連して、緊急の値引きがされる場合もある。また、値引きは、恒常的な値引き(例えば、複数の商品をまとめて購入する場合の値引きなど)、季節的な値引き(夏季休暇期間やクリスマス休暇などの年間スケジュールに対応する値引きなど)、実店舗における戦略的な値引き(例えば、賞味期限や消費期限などが近いにもかかわらず在庫数が多い場合などにおいての値引き)があり、これらの値引きは、単一の商品に対して、重畳して適用される場合もある。このような場合、本実施形態のシステムは、複数の値引きデータを、異なるタイミングで同一又は異なる情報処理装置から取得した場合においても、適用してよい。本実施形態のシステムがかかる構成を備える場合、上述の事情を適切に売価に反映できる利点がある。
【0075】
<仮想店舗における売価を含む商品名>
不定貫の商品は、商品名に、商品の単位当たりの売価を含む場合がある。例えば、○○産牛肉100g当たり250円、などである。この場合、他の商品と異なり、不定貫の商品名は、常に同じものではなくなる。なぜなら、商品の売価は、値引き後であるため、一又は複数の値引きデータを適用してはじめてかかる商品名が決定するためである。この点、上述のとおり、値引きは、時々刻々と変化しうることから、商品名も対応して時々刻々と変化しうることになる。
【0076】
上述のとおり、食肉、鮮魚、生鮮野菜のような生鮮食品の不定貫は、当日の入荷状況などにも大きく変動しうることから、その変動の度に、現場の担当者が、金額のみならず商品名も変更することは大きな負担であった。このような点に着目し、本願の発明者は、以下の処理を発明した。
【0077】
本実施形態のシステムは、不定貫の商品対する値引きデータと、不定貫の商品の値引きデータ適用前の金額を取得し、
前記値引きデータ適用前の金額に、前記値引きデータを適用して、値引きデータ適用後の単位当たりの売価を生成し、
前記値引きデータ適用後の単位当たりの売価を、前記不定貫の商品名の一部とする、処理をおこなってよい。
【0078】
この場合、現場の担当者は、不定貫の単位当たりの売価を単独実店舗情報処理装置に入力すればよいのみで、商品名を別途入力するなどの手間を省ける利点がある。
【0079】
なお、本願書類において、共通化データの更新は、その実装上、共通化データのデータ構造内のデータを更新する態様でもよいし、共通化データのデータ構造とは異なるデータ構造のデータを生成する態様であってもよい。
【0080】
<ステップ4>
本実施形態のシステムは、生成されたデータを、前記実店舗に対応付けられた利用者に係る情報処理装置に対して、通信してよい。
【0081】
例えば、利用者に係る情報処理装置では、仮想店舗における商品を購入するためのアプリケーション(本願書類において「利用者アプリ」ということもある。)が、予めダウンロードされ、インストールされてよい。利用者アプリは、IDやパスワード等の周知の認証技術によって、利用者を特定する機能を有してよい。利用者アプリにおいて、利用者は、利用者のデータを入力し、利用者アプリは、かかる利用者データを記憶してよい。利用者のデータは、例えば、利用者の氏名、利用者の住所、及び/又は、利用者の金額の支払い手段(クレジットカードや代金引換などの特定)等を含んでよい。
【0082】
本実施形態のシステムは、利用者アプリが利用者の住所を取得する場合、かかる利用者アプリから利用者の住所を取得してよい。本実施形態のシステムは、かかる利用者の住所に対応した実店舗の商品を配送する予定で、利用者の住所に基づいて、仮想店舗の商品を決定してよい。
【0083】
すなわち、本実施形態のシステムは、予め、実店舗と、利用者の住所領域と、の対応付けのデータを有してよい。例えば、利用者の住所がA市の1丁目、2丁目、及び3丁目は実店舗Xが対応付けられ、A市の4丁目及び5丁目は実店舗Yが対応付けられているような、住所と対応する実店舗の対応付けがあるデータ(本願書類において、「住所実店舗対応データ」ということもある。)を本実施形態のシステムは予め有してよい。住所実店舗対応データによって、住所から対応する実店舗が特定できてよい。なお、住所実店舗対応データは、一の住所から一のみの実店舗が対応付けられるものであってもよいし、一の住所から複数の実店舗が対応付けられるものであってもよい。なお、実店舗に対応付けられた利用者に係る情報処理装置とは、住所実店舗対応データによって、かかる実店舗に対応付けられる利用者が利用する情報処理装置であってよい。
【0084】
本実施形態のシステムは、利用者の住所と、住所実店舗対応データを利用して、利用者の住所に対応する実店舗を特定してよい。なお、利用者の住所に対応して複数の実店舗が特定される場合、これらの複数の実店舗のうちで利用者が選択した実店舗が特定されてよい。
【0085】
本実施形態のシステムは、かかる利用者が利用する利用者アプリに対して、利用者の住所に対応した実店舗の商品のデータを通信してよく、利用者アプリはかかる商品のデータ(又はその加工されたデータ)を表示してよい。
【0086】
なお、上述では、利用者が利用する情報処理装置にインストールされる利用者アプリの例を説明したが、かかる態様に代えて、利用者がブラウザを利用する態様であってもよい。この場合、利用者がブラウザにおいて、IDやパスワードなどの周知な認証技術を用いた利用者のアカウントが利用可能であってよく、かかるアカウントと関連付けられて、利用者の住所などの利用者データが入力され、ブラウザ上にかかる利用者データが記憶されてよい。本実施形態のシステムは、かかるブラウザ上の利用者のデータを利用して、特に、利用者の住所を利用して、上述のように、利用者の住所に対応する実店舗についての商品のデータを、利用者に係る情報処理装置に送信し、かかる情報処理装置はかかるブラウザ上で送信されたかかる商品のデータ(又はその加工されたデータ)を表示してよい。
【0087】
なお、本願書類において、消費者表示用データは、その実装上、共通化データのデータ構造内のデータを更新する態様で消費者表示用データを生成してもよいし、共通化データのデータ構造とは異なるデータ構造のデータとして消費者表示用データを生成する態様であってもよい。
【0088】
4.様々な実施態様について
第1の態様によるコンピュータプログラムは、「
一又は複数の情報処理装置を、
実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得手段、
前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用手段、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成手段、
として動作させるためのコンピュータプログラム」である。ここで、実店舗に係る情報処理装置は、一又は複数の情報処理装置であってよく、実店舗内に備えられた情報処理装置、実店舗において販売される商品の商品データを格納する情報処理装置、及び/又は、実店舗内の担当者が利用する情報処理装置、などであってよい。
【0089】
第2の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1の態様において「前記生成手段は、前記実店舗における前記商品データにおける一の商品についての在庫数に対して、所定の関数を適用することで、前記仮想店舗において販売される場合の前記一の商品の販売可能な数を生成する、」ものである。
【0090】
第3の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1の態様又は上記第2の態様において「仮想店舗において販売される商品の販売可能な数を、前記商品の配送予定日以前の所定の日数内において入荷予定の前記商品の合計数と、前記商品の注文時点における販売可能な数、を利用して決定する」ものである。例えば、上述のとおり、注文日のD1日における(注文時点の)ある商品の実店舗の在庫数がX0個であるとして、翌日のD2日におけるかかる商品の入荷予定個数がX1個であり、翌々日のD3日におけるかかる商品の入荷予定個数がX2個であるとする。このような場合において、配送予定日が注文日を含み3日以内(例えば、当日のD1、翌日のD2、又は、翌々日のD3)である場合において、所定の日数内において入荷予定の前記商品の合計数(例えば、所定の日数が3日であるとすると当日から翌々日までに入荷予定の商品の合計数であるX1+X2、又は、所定の日数が2日であるとすると当日から翌日までに入荷予定の商品の合計数であるX1)と、注文時点における販売可能な数のX0、を利用して決定する(例えば合計して、そのままの数を仮想店舗における販売可能な数にする、又は、その数に所定の関数を適用して仮想店舗における販売可能な数にする)処理等をしてよい。
【0091】
第4の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第3のいずれか一の態様において「
前記取得手段は、実店舗に係る一又は複数の情報処理装置から、特定の食材に基づく第1食品の販売可能な数と、前記特定の食材に基づく第2食品の販売可能な数を取得し、
前記一又は複数の情報処理装置を、
前記生成手段は、前記第1食品の販売可能な数と、前記第2食品の販売可能な数と、を利用して前記仮想店舗において販売される場合の前記第1食品の販売可能な数及び前記第2食品の販売可能な数を生成する」ものである。例えば、上述のとおり、じゃがいもという特定の食材を複数集めたじゃがいもセットの第1食品の実店舗において販売可能な数と、かかるじゃがいもという特定の食材から作られたコロッケという第2食品の実店舗における販売可能な数を取得して、例えば、夫々の数に対し、じゃがいもセットのための所定の関数、及び、コロッケのための所定の関数、を適用して、仮想店舗で販売可能なじゃがいもセットの販売可能な数と、仮想店舗で販売可能なコロッケの販売可能な数、を決定するものであってよい。
【0092】
第5の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第4のいずれか一の態様において「
前記取得手段は、
前記実店舗内の第1特定食品販売区分に係る第1の情報処理装置から、前記第1特定食品販売区分における前記第1食品の販売可能な数を、取得し、
前記第1特定食品販売区分とは異なる前記実店舗内の第2特定食品販売区分に係る第2の情報処理装置から、前記第2特定食品販売区分における前記第2食品の販売可能な数を、取得する」ものである。例えば、上述のじゃがいもの例でいえば、じゃがいもを販売する生鮮食品売場という第1特定食品販売区分に備えられた情報処理装置又は生鮮食品売場の担当者が利用する携帯端末から、じゃがいもセットの販売可能な数を取得し、コロッケを販売する食肉売場という第2特定食品販売区分に備えられた情報処理装置又は食肉売場の担当者が利用する携帯端末から、コロッケの販売可能な数を取得するものであってよい。
【0093】
第6の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第5のいずれか一の態様において「
前記一又は複数の情報処理装置を、
前記共通化商品データ内のある商品の複数の値引きデータを利用して、前記ある商品の売価を算出する手段、として動作させるための」ものである。例えば、上述のとおり、ある商品についての値引きが、通常1割引であるが、賞味期限の3日前から、更に50円引きを行う場合を考える。この場合、賞味期限の3日前からは、商品の値引き前の金額に対し、1割引を適用し、かつ、50円引きを適用し、売価を算出してよい。なお、賞味期限の4日前までは、商品の値引き前の金額に対し、1割引のみを適用して売価を算出してよい。
【0094】
第7の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第6のいずれか一の態様において「前記共通化商品データ内の不定貫の商品の売価を利用して、前記不定貫の商品の商品名を決定する」ものである。
【0095】
第8の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第7のいずれか一の態様において「
複数の所定の商品から構成される商品グループの販売可能な数を、
前記商品グループを構成する各構成商品の販売可能な数を、前記商品グループを構成する対応する前記構成商品の所定の数で除算した除算値を算出し、前記商品グループを構成する各構成商品に対応するかかる除算値のうちの最小の自然数を算出する、」ものである。
【0096】
第9の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第8のいずれか一の態様において「
実店舗における個別の商品の在庫数を、前記個別の商品を所定数のグループ単位で販売する場合の前記所定数で除算することによって、自然数の除算値を算出し、グループ単位の実店舗における販売可能な数として前記自然数の除算値を設定する」ものである。
【0097】
第10の態様によるシステムは、「
実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得部、
前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用部、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成部、を備える」ものである。
【0098】
第11の態様によるシステムは、上記第10の態様において「前記システムは、メモリを備える、」ものである。
【0099】
第12の態様による方法は、「
一又は複数の情報処理装置が、
実店舗に係る情報処理装置から、前記実店舗に係る商品データを取得する取得ステップ、
前記商品データに対して、前記実店舗についての共通化ルールを適用して、共通化商品データを生成する、共通化ルール適用ステップ、
前記共通化商品データを利用して、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータを生成する生成ステップ、
を実行する方法」である。
【0100】
第13の態様による方法は、上記第12の態様において「前記情報処理装置は、メモリを備える」ものである。
【0101】
なお、本願書類において、仮想店舗において販売される場合の前記実店舗の商品のデータは、仮想店舗において販売される商品のデータであってよい。例えば、上述のとおり、仮想店舗において販売される商品は、実店舗に入荷される商品であることから、仮想店舗において販売される商品の販売可能な数は、実店舗において入荷される商品の在庫数に基づいて決定されてよい。また、仮想店舗において販売される商品の販売可能な数は、仮想店舗において販売できる商品の在庫数でよい。例えば、(所定の発送期間を前提として)仮想店舗において販売できる在庫数として消費者に表示される数であったり、仮想店舗において販売が予定される在庫数であってよい。
【0102】
4.情報処理装置
上述のシステムに利用される、携帯端末、サーバ、又は、クラウドは、一又は複数の情報処理装置から構成されてよい。情報処理装置10は、
図7のように、バス11、演算装置12、記憶装置13、入力装置14、表示装置15及び通信IF16を有してよい。また、情報処理装置10は、ネットワーク19を介して、他の情報処理装置と、直接的または間接的に接続されてよい。また、情報処理装置10は、図示しないデータベースと接続されてよい。また、データベースは、情報処理装置10内に含まれていてもよい。
【0103】
バス11は、演算装置12、記憶装置13、入力装置14、表示装置15及び通信IF16の間の情報を伝達する機能を有してよい。
【0104】
演算装置12の例としては、例えばプロセッサが挙げられる。これは、CPUであってもよいし、MPUであってもよい。また、グラフィックスプロセッシングユニット、デジタルシグナルプロセッサなどを有してもよい。要するに、演算装置12は、プログラムの命令を実行できる装置であればよい。
【0105】
記憶装置13は、情報を記録する装置である。これは、外部メモリと内部メモリのいずれでもよく、主記憶装置と補助記憶装置のいずれでもよい。また、磁気ディスク(ハードディスク)、光ディスク、磁気テープ、半導体メモリなどでもよい。また、ネットワークを介した記憶装置又は、ネットワークを介したクラウド上の記憶装置を有してもよい。
【0106】
なお、演算装置に近い位置で情報を記憶する、レジスタ、L1キャッシュ、L2キャッシュなどは、本図の模式図においては、演算装置12内に含まれる場合もあるが、計算機アーキテクチャのデザインにおいて、情報を記録する装置としては、記憶装置13がこれらを含んでもよい。要するに、演算装置12、記憶装置13及びバス11が協調して、情報処理を実行できるよう構成されていればよい。
【0107】
記憶装置13は、本発明に関連するサービスを実行するプログラムを備えることができる。また、本発明に関連するサービスを実行する際に必要なデータを、適宜記録することもできる。
【0108】
また、上記は、演算装置12が、記憶装置13に備えられたプログラムに基づいて実行される場合を記載したが、上記のバス11、演算装置12と記憶装置13が組み合わされた形式の一つとして、本件システムに係る情報処理を、ハードウェア回路自体を変更することができるプログラマブルロジックデバイス又は実行する情報処理が決まっている専用回路で実現されてもよい。
【0109】
入力装置14は、情報を入力するものであるが、他の機能を有してもよい。入力装置14としては、キーボード、マウス、タッチパネル、又はペン型の指示装置などの指示装置が挙げられる。
【0110】
表示装置15は、例えば、ディスプレイがあるが、他の機能を有してもよい。また、表示装置15は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどでもよい。要するに、情報を表示できる装置であればよい。また、タッチパネルのように入力装置14を一部に備えてもよい。
【0111】
ネットワーク19は、通信IF16と共に、情報を伝達する。すなわち、情報処理装置である10の情報を、ネットワークを介して他の情報端末18に伝達できるようにする機能を有する。通信IF16は、どのような接続形式でもよく、USB、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、PCI、SCSIなどでもよい。ネットワーク19は、有線と無線のいずれでもよく、光ファイバ、同軸ケーブル、イーサネットケーブルなどを用いてもよい。
【0112】
本図では、一台の情報処理装置10として説明したが、情報処理装置10は、複数の情報処理装置で構成されてもよい。当該複数の情報処理装置は、内部的に接続されていてもよいし、外部的に接続されていてもよい。また、情報処理装置10が複数の情報処理装置で構成される場合、その所有者は、異なってもよい。また、情報処理装置10を本願発明に係るシステムとして運営する者は、情報処理装置10の所有者と異なっていてもよい。また、上記のサーバは、物理的な存在であってもよいし、仮想的なものであってもよい。例えば、クラウドコンピューティングを用いて、情報処理装置10を仮想的に実現してもよい。
【0113】
また、本願書類における各実施形態の説明において、サーバの処理として説明されたものは、一又は複数のサーバ、クラウド、又は、一又は複数のサーバとクラウド、によって処理されてよい。
【0114】
本願書類の実施例において述べた発明例は、本願書類で説明されたものに限らず、その技術的思想の範囲内で、種々の例に適用できることはいうまでもない。
【0115】
また、本願書類で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能なものであってよい。また、本願書類で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能であってよい。例えば、上述の各実施形態のシステムを実現する処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能であってよい。またこれらのコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶されてよい。また、これらのプログラムは、非一過性又は一時的な記憶媒体に記憶されてよい。