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特開2024-12324ローカルハブデバイスを介した複数の通信チップの動作の協調
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012324
(43)【公開日】2024-01-30
(54)【発明の名称】ローカルハブデバイスを介した複数の通信チップの動作の協調
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/36 20060101AFI20240123BHJP
   G06F 13/362 20060101ALI20240123BHJP
   G06F 15/78 20060101ALI20240123BHJP
【FI】
G06F13/36 310E
G06F13/362
G06F15/78 517
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023178191
(22)【出願日】2023-10-16
(62)【分割の表示】P 2022517284の分割
【原出願日】2020-06-10
(31)【優先権主張番号】62/903,578
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/885,935
(32)【優先日】2020-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】オシェイ ヘレナ ディアドラ
(72)【発明者】
【氏名】サウアー マティアス
(72)【発明者】
【氏名】リベラ エスピノザ ジョルジ エル
(72)【発明者】
【氏名】アドラー ベルント
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電子デバイス内の複数の集積回路(IC)チップの動作と協調する共存ハブデバイス、方法及び電子デバイスを提供する。
【解決手段】共存ハブデバイスは、1つ以上のマルチドロップバスを介して共存メッセージとして送信された状態情報を監視し、監視された共存メッセージを処理し、共存メッセージとして制御メッセージを他のシステムオンチップ(SOC)に送信する電子デバイスの通信システム内のサブシステムの動作と協調する。共存ハブデバイスはまた、通信システムの動作を更新し、中央プロセッサから動作ポリシーを受信し、中央プロセッサの更なる協調なしに動作ポリシーを実行し、実行される動作ポリシーに従って共存メッセージとして制御メッセージをブロードキャストする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共存ハブデバイスであって、
電子デバイス内の通信チップに接続された、マルチドロップバスを介して通信するように構成された第1のインタフェース回路と、
ポイントツーポイント接続を介して前記電子デバイス内の中央プロセッサと通信するように構成された第2のインタフェース回路と、
前記通信チップ内の動作する組み合わせの問題のあるシナリオ及び前記中央プロセッサから前記シナリオを解決するための規則を表す動作ポリシーを受信し、
前記受信した動作ポリシーを展開し、
前記第1のインタフェース及び前記マルチドロップバスを介して、少なくとも1つの通信チップから第1の共存メッセージを受信し、
前記受信した共存メッセージを少なくとも処理することによって、前記問題のあるシナリオのうちの1つ以上が発生したかどうかを判定し、
前記問題のあるシナリオのうちの前記1つ以上が発生したことを判定したことに応じて、前記動作ポリシーを適用することで、前記通信チップのうちの少なくとも1つの動作を更新するコマンドを表す第2の共存メッセージを生成するように構成されたプロセッサ回路と、を備える、共存ハブデバイス。
【請求項2】
通信プロトコルを実行するように構成された少なくとも1つの通信サブシステムを更に備え、前記少なくとも1つの通信サブシステムの動作は、前記問題のあるシナリオのうちの前記1つ以上が発生したことを判定したことに応じて、前記プロセッサ回路によって更新される、請求項1に記載の共存ハブデバイス。
【請求項3】
前記動作ポリシーに従って前記少なくとも1つの通信サブシステムの動作を協調するように構成された共存制御回路を更に備える、請求項2に記載の共存ハブデバイス。
【請求項4】
前記共存制御回路は、前記少なくとも1つの通信サブシステムと関連付けられたメモリへの転送のために、前記通信チップからの着信共存メッセージをフィルタリングし、
前記記憶された着信共存メッセージを前記少なくとも1つの通信サブシステムに送信するように更に構成されている、請求項2に記載の共存ハブデバイス。
【請求項5】
前記少なくとも1つの通信サブシステム、前記プロセッサ回路及び前記共存制御回路は内部ファブリックに接続されている、請求項4に記載の共存ハブデバイス。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの通信サブシステムをオンにすることに応じて、前記動作ポリシーに従って前記少なくとも1つの通信サブシステムをプログラムするように更に構成されている、請求項2に記載の共存ハブデバイス。
【請求項7】
前記第1の共存メッセージ又は前記第2の共存メッセージは割り込みを含む、請求項1に記載の共存ハブデバイス。
【請求項8】
前記割り込みにより、前記共存ハブデバイス内の構成要素をオンにさせるか、又はオフにさせる、請求項7に記載の共存ハブデバイス。
【請求項9】
別のマルチドロップバスを介して少なくとも1つのセンサデバイスと通信するように構成された第3のインタフェースを更に備え、前記プロセッサ回路は、前記少なくとも1つのセンサデバイスから受信したセンサメッセージを更に処理することによって、前記問題のあるシナリオのうちの前記1つ以上が発生したかどうかを判定する、請求項1に記載の共存ハブデバイス。
【請求項10】
前記中央プロセッサは、前記動作ポリシーを前記共存ハブデバイスに送信した後、第1の電力モードから前記第1の電力モードよりも少ない電力しか消費しない第2の電力モードに切り替える、請求項1に記載の共存ハブデバイス。
【請求項11】
前記通信チップ間で前記マルチドロップバスを介して信号をバッファするように構成されたビルボード回路を更に備える、請求項1に記載の共存ハブデバイス。
【請求項12】
電子デバイス内の通信チップの動作を協調する方法であって、
共存ハブデバイスによって、中央プロセッサから前記通信チップ内の動作する組み合わせの問題のあるシナリオ及び前記シナリオを解決するための規則を表す動作ポリシーを受信することと、
前記共存ハブデバイスに前記受信した動作ポリシーを展開することと、
前記共存ハブデバイスによって、マルチドロップバスを介して少なくとも1つの通信チップから第1の共存メッセージを受信することと、
前記共存ハブデバイスによって、前記受信した共存メッセージを少なくとも処理することによって前記問題のあるシナリオのうちの1つ以上が発生したかどうかを判定することと、
前記共存ハブデバイスによって、前記問題のあるシナリオのうちの前記1つ以上が発生したとの判定に応じて、前記動作ポリシーを適用することにより、前記通信チップのうちの少なくとも1つの動作を更新するコマンドを表す第2の共存メッセージを生成することと、
前記共存ハブデバイスによって、前記マルチドロップバスを介して前記第2の共存メッセージを前記通信チップに送信することと、
を含む、方法。
【請求項13】
記共存ハブデバイス内の少なくとも1つの通信サブシステムによって通信プロトコルを実行することと、
前記問題のあるシナリオのうちの前記1つ以上が発生したとの判定に応じて、前記少なくとも1つの通信サブシステムの動作を更新することと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記動作ポリシーに従って前記少なくとも1つの通信サブシステムの動作を協調することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの通信サブシステムと関連付けられたメモリへの転送のために、前記通信チップからの着信共存メッセージをフィルタリングすることと、
前記格納された着信共存メッセージを前記少なくとも1つの通信サブシステムに送信することと、
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の共存メッセージ又は前記第2の共存メッセージは割り込みを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
別のマルチドロップバスを介して少なくとも1つのセンサデバイスと通信することを更に含み、前記問題のあるシナリオのうちの前記1つ以上が発生したかどうかは、前記少なくとも1つのセンサデバイスから受信したセンサメッセージを更に処理することによって判定される、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記中央プロセッサは、前記動作ポリシーを前記共存ハブデバイスに送信した後、第1の電力モードから、前記第1の電力モードよりも少ない電力しか消費しない第2の電力モードに切り替える、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記通信チップ間の前記マルチドロップバスを介して信号をバッファリングすることを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
中央プロセッサと、
複数の通信チップと、
前記通信チップに接続されたマルチドロップバスと、
共存ハブデバイスと、を備えた電子デバイスであって、前記共存ハブデバイスは、
前記マルチドロップバスを介して通信するように構成された第1のインタフェース回路と、
ポイントツーポイント接続を介して前記中央プロセッサと通信するように構成された第2のインタフェース回路と、
プロセッサ回路であって、前記ポイントツーポイント接続を介して、前記中央プロセッサから、前記通信チップ内の動作する組み合わせの問題のあるシナリオ及び前記シナリオを解決するための規則を表す動作ポリシーを受信し、
前記受信した動作ポリシーを展開し、
前記第1のインタフェース及び前記マルチドロップバスを介して、少なくとも1つの通信チップから第1の共存メッセージを受信し、
前記受信した共存メッセージを少なくとも処理することによって、前記問題のあるシナリオのうちの1つ以上が発生したかどうかを判定し、
前記問題のあるシナリオのうちの前記1つ以上が発生したとの判定に応じて、前記動作ポリシーを適用することで前記通信チップのうちの少なくとも1つの動作を更新するコマンドを表す第2の共存メッセージを生成するように構成されたプロセッサ回路と、を含む、電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子デバイス内の複数の集積回路(IC)チップの動作の協調に関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスは、様々な通信プロトコルを使用して他のデバイスと通信するための複数のSOC(システム・オン・チップ)を含み得る。通信システムの機能が増加しながら、電子デバイス内の通信システムのサイズが小型化されるにつれて、より多くのSOCが電子デバイスに組み込まれる、又はより多くのサブシステムが各SOCに追加される。これらのSOCは、専用の通信経路(例えば、PCIe(Peripheral Component Interconnect express))を介してホスト(例えば、中央プロセッサ又はアプリケーションプロセッサ)と通信し、データを伝送することができる。
【0003】
電子デバイス内に複数の通信システム及び他のサブシステムを統合した結果、様々な課題又は面倒な問題が生じる場合がある。これらの課題又は面倒な問題としては、とりわけ、リソース使用に関する衝突、共有された又は重複する通信帯域における干渉、相反する動作モード及びアンテナ間の絶縁が挙げられる。従来の電子デバイスでは、そのような課題又は面倒な問題は概ね、複数のSOC間の動作の協調により中央プロセッサに問題のある状況を解決させることで、SOCの動作を協調することによって解決される。
【発明の概要】
【0004】
実施形態は、通信ハブデバイス及び他のSOCにわたって共有されるマルチドロップバスを介して通信システム内の他のSOCの動作を自律的に制御する通信ハブデバイスに関する。通信ハブデバイスは、中央プロセッサの更なる介入なしに、又は中央プロセッサによる限定的な介入なしに、動作ポリシーを受信し、記憶し、実行する。通信ハブデバイス又は他のSOCは、マルチドロップバスを介して共存メッセージをブロードキャストし、これは、通信ハブデバイス及び他のSOCで受信及び処理され、動作ポリシーに従ってその動作を協調する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】一実施形態に係る、電子デバイスの概要図である。
図2】一実施形態に係る、マルチドロップバスを介して通信する電子デバイスの構成要素を示すブロック図である。
図3】一実施形態に係る、共存ハブデバイスを示すブロック図である。
図4】一実施形態に係る、図3の共存ハブデバイス内のディスパッチャの構成要素を示すブロック図である。
図5】一実施形態に係る、SOCのブロック図である。
図6】一実施形態に係る、電子デバイス内の構成要素の動作及び相互作用を示す相互作用図である。
図7】一実施形態に係る、動作ポリシーを検出された共存イベントに適用するプロセスを示すフローチャートである。
図8】一実施形態に係る、共存メッセージ内の要求、及び共存ハブデバイスによって行われる対応する可能な応答を説明する表である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
単に説明のために、種々の非限定的な実施形態を、図で示し、詳細な説明において説明する。
【0007】
ここで、添付図面に実施例が示される実施形態への詳細な参照が行われる。以下の詳細な説明では、説明される様々な実施形態の完全な理解を提供するために数多くの具体的な詳細が記載されている。しかし、説明する実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実施することができる。他の例では、周知の方法、手順、構成要素、回路、及びネットワークは、実施形態の態様を不必要に不明瞭にしないよう詳細には説明されていない。
【0008】
実施形態は、共存ハブデバイスが1つ以上のマルチドロップバスを介して共存メッセージとして送信された状態情報を監視し、監視された共存メッセージを処理し、共存メッセージとして制御メッセージを電子デバイス内の他のSOC並びに、ハブ内のローカル通信システムに送信する電子デバイスの通信システム内のサブシステムの動作の協調に関する。共存ハブデバイスはまた、通信システムの動作を更新することができる。共存ハブデバイスは中央プロセッサ(例えば、アプリケーションプロセッサ)から動作44989ポリシーを受信することができ、中央プロセッサの更なる協調なしに、又は中央プロセッサの動作を低減させて、動作ポリシーを実行することができる。共存ハブデバイスは、実行される動作ポリシーに従って、共存メッセージとして制御メッセージをブロードキャストする。他のSOCは、その動作に関連する制御メッセージを受信及びフィルタリングし、それに応じてそれらの動作を調整する。中央プロセッサは、有利には低電力モードのままにしてもよいし、共存ハブデバイスが動作ポリシーを実行している間にオフにされてもよく、それによって電子デバイスの電力消費を低減する。更に、中央プロセッサの介入を不要にすることにより、より高速に協調動作を実行することができる。
【0009】
本明細書に記載の共存メッセージは、どの構成要素の動作が協調されるかに基づいて、電子デバイス内の構成要素間で交換されたメッセージを指す。共存メッセージは、システムのステータスを示す状態メッセージ、システム又はシステム内の構成要素の動作を制御するための制御メッセージであり得る。共存メッセージに関連付けられたシステムは、通信システムとセンサシステムを含むことができるが、これらに限定されない。共存メッセージは、例えば、2つ以上の通信サブシステム間のデューティサイクルの調整に使用される特定の時間における通信サブシステムの無線リンクトラフィックのエアタイム(airtime)無線状態又は重要性を示す。
【0010】
本明細書に記載の共存ハブデバイスは、中央プロセッサによる更なる介入なしに、又は中央プロセッサによる低減された介入により、通信デバイス内の共存する構成要素の動作を自律的に協調することができるデバイスを指す。共存ハブデバイスは、通信動作を実行する独自のサブシステムを含み得る。共存ハブデバイスは、別個のチップとして、又はより大型な回路の一部として具体化され得る。
【0011】
(例示的な電子デバイス)
電子デバイス、そのようなデバイス用のユーザインタフェース、及びそのようなデバイスを使用する関連するプロセスの実施形態が説明される。いくつかの実施形態では、デバイスは、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)機能及び/又は音楽プレーヤ機能などの他の機能も含む、携帯電話などのポータブル通信デバイスである。ポータブル多機能デバイスの例示的な実施形態としては、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.からのiPhone(登録商標)、iPod Touch(登録商標)、Apple Watch(登録商標)、及びiPad(登録商標)のデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。ウェアラブルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、又はタブレットコンピュータなどの他のポータブル電子デバイスが、任意選択的に使用される。いくつかの実施形態では、デバイスは、ポータブル通信デバイスではないが、デスクトップコンピュータ又はポータブル使用のために設計されていない他のコンピューティングデバイスである。いくつかの実施形態では、本開示の電子デバイスは、タッチ感知面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ及び/又はタッチパッド)を含むことができる。図1に関連して以下に説明する例示的な電子デバイス(例えば、デバイス100)は、ユーザ入力を受け取るためのタッチ感知面を含むことができる。電子デバイスは、物理キーボード、マウス、及び/又はジョイスティックなどの、1つ以上の他の物理ユーザインタフェースデバイスも含むことができる。
【0012】
図1は、一実施形態に係る、電子デバイス100の概要図である。デバイス100は、「ホーム」又はメニューボタン104などの、1つ以上の物理ボタンを含んでもよい。メニューボタン104は、例えば、デバイス100上で実行されるアプリケーションのセット内の任意のアプリケーションへナビゲートするために使用される。いくつかの実施形態では、メニューボタン104は、メニューボタン104上の指紋を識別する指紋センサを含む。指紋センサを使用して、メニューボタン104上の指が、デバイス100をロック解除するために記憶された指紋と一致する指紋を有するか否かを判定することができる。あるいは、いくつかの実施形態では、メニューボタン104は、タッチスクリーン上に表示されるグラフィカルユーザインタフェース(graphical user interface、GUI)内のソフトキーとして実装される。
【0013】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、タッチスクリーン150、メニューボタン104、デバイスへの電源をオン/オフし、デバイスをロックするためのプッシュボタン106、音量調整ボタン108、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module、SIM)カードスロット110、ヘッドセットジャック112、及びドッキング/充電用外部ポート124を含む。プッシュボタン106は、ボタンを押して押された状態を既定の時間間隔において保ち続けることで、デバイス上の電源をオン/オフし、ボタンを押して既定の時間間隔が経過する前にボタンを解放することによりデバイスをロックし、及び/又はデバイスをロック解除若しくはロック解除処理を開始するために、用いることができる。代替の実施形態では、デバイス100は、マイクロフォン113を介して、いくつかの機能をアクティブ化又は非アクティブ化するための口頭入力もまた受け入れる。デバイス100は、メモリ(1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる)、メモリコントローラ、1つ以上の中央処理装置(CPU)、周辺機器インタフェース、RF回路、オーディオ回路、スピーカ111、マイクロフォン113、入出力(input/output、I/O)サブシステム、及び他の入力又は制御デバイスを含むがこれらに限定されない、様々な構成要素を含む。デバイス100は、1つ以上の画像センサ164と、1つ以上の近接センサ166と、1つ以上の加速度計168とを含むことができる。デバイス100は、2つ以上のタイプの画像センサ164を含み得る。各タイプは、2つ以上の画像センサ164を含み得る。例えば、1つのタイプの画像センサ164はカメラとすることができ、別のタイプの画像センサ164は顔認識に使用され得る赤外線センサとすることができる。追加的又は代替的に、画像センサ164を、異なるレンズ構成に関連付けることができる。例えば、デバイス100は、背面画像センサを含んでもよく、一方は広角レンズを有し、もう一方は望遠レンズを有する。デバイス100は、周囲光センサ、ドットプロジェクタ、及び投光イルミネータ(flood illuminator)などの図1に示されていない構成要素を含み得る。
【0014】
デバイス100は、電子デバイスの単なる一実施例であり、デバイス100は、上記に列挙したものより多い又は少ない構成要素を有する場合があり、それらの構成要素の一部は、1つの構成要素に組み合わされる、又は異なる構成若しくは配置を有する場合がある。上記に列挙したデバイス100の様々な構成要素は、1つ以上の信号処理回路及び/又は特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)を含む、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組合せで具現化される。図1の構成要素は、一般にタッチスクリーン150と同じ側に位置するように示されているが、1つ以上の構成要素はデバイス100の反対側に配置してもよい。例えば、デバイス100の前面側には、顔認識のための赤外線画像センサ164と、デバイス100の前面カメラとして別の画像センサ164とが含まれてもよい。デバイス100の背面側にはまた、デバイス100の背面カメラとして追加の画像センサ164が含まれてもよい。
【0015】
(電子デバイスにおける例示的な通信システム)
図2は、一実施形態による、マルチドロップバス220、224を介して通信する電子デバイス100の構成要素を示すブロック図である。電子デバイス100は、他の構成要素の中でもとりわけ、アプリケーションプロセッサ208(本明細書において「中央プロセッサ」とも称される)、共存ハブデバイス212(本明細書において「共存ハブデバイス」とも称される)、SOC234Aから234N(本明細書の「SOC234」と総称される)、センサデバイス216A及び216B(本明細書において「センサデバイス216」と総称される)、マルチドロップバス220、224、及びファブリック222A~222Nを含み得る。図2に示す構成要素は、電子デバイス100内の通信サブシステムの一部であり得る。電子デバイス100は、図2に示されていない追加の構成要素(例えば、ユーザインタフェース)を含み得る。
【0016】
アプリケーションプロセッサ208は、各種動作を実行するための電子デバイス100内の処理回路である。アプリケーションプロセッサ208は、様々なソフトウェアプログラムを実行するための1つ以上の処理コア、並びに画像処理、セキュリティ動作の実行、機械学習動作の実行、及びオーディオ信号の処理など特定の機能を実行するための専用のハードウェア回路を含むことができる。アプリケーションプロセッサ208はまた、共存ハブデバイス212、SOC234及びセンサデバイス216を含む電子デバイス100内の他の構成要素の動作を協調するように動作を実行することができる。アプリケーションプロセッサ208は、アプリケーションプロセッサ208がその構成要素の大部分をオフにして電力消費を節約する低電力モードと、その構成要素の大部分がアクティブである高電力モードと、を含む複数の電力モードで動作することができる。アプリケーションプロセッサ208はまた、別個のSOCとして具体化され得る1つ以上の通信構成要素(例えば、セルラモデム)を組み込んでもよい。1つ以上の実施形態では、アプリケーションプロセッサ208は、低電力モードで、マルチドロップバス220、224を介して接続された構成要素間でデータを中継する。この目的のために、アプリケーションプロセッサ208は、(i)デバイス(例えば、SOC234、センサデバイス216、及び共存ハブデバイス212)からマルチドロップバス220、224を介して信号を受信し、(ii)所定の規則に従って受信した信号を修正又はコピーし、(iii)マルチドロップバス220、224を介して修正した信号を別のデバイス(例えば、SOC234、センサデバイス216、及び共存ハブデバイス212)に送信することができ、SoC234が効果的に通信することを可能にする。
【0017】
共存ハブデバイス212は、(例えば、共存ハブデバイス212及びSOC234を含む)通信システム、及び、電子デバイス100における関連する構成要素(例えば、センサデバイス216)の動作を協調する、ハードウェア、ソフトウェアファームウェア、又はそれらの組み合わせである。この目的のために、共存ハブデバイス212は、通信システム及び関連する構成要素の動作を定義及び/又は協調するための動作ポリシーを記憶及び実行する。共存ハブデバイス212は、更なる介入なしに、又はアプリケーションプロセッサ208による低減された介入により、動作ポリシーに基づいて動作し得る。動作ポリシーは、例えば、特定の通信システムの動作条件又はそれに影響を与えるプラットフォーム内の別の通信システムの構成、通信サブシステムが待機状態(例えば、サービス拒否)に留まる時間、各通信サブシステムの電力消費、及び通信サブシステムによって使用されるチャネルの条件などの要因に基づき、通信システム(例えば、234)内の構成要素のリアルタイム動作を決定することができる。動作ポリシーに基づいて、共存ハブデバイス212は、アクティブ化又は非アクティブ化するように通信サブシステムを設定又は準備するために事前に動作を実行する(又は通信サブシステムの構成要素が外部条件によってその動作状態を修正する)ので、他の通信サブシステムのアクティブ化又は非アクティブ化が、エラーなく、又は劣化を低減して生じる。共存ハブデバイス212はまた、様々な物理的インタフェースを介して通信動作を実行する1つ以上の通信サブシステムを含み得る。通信サブシステムでそのような共存動作をローカルに実行することにより、アプリケーションプロセッサ208は、通信サブシステム内のアクティビティにもかかわらずより長時間、低電力モードで保持されることができ、また、その高電力モード中にアプリケーションプロセッサ208のリソースを解放し、変化する条件に対して通信システム間の応答の敏捷性が高くなる。いくつかのシステムは、短い時間間隔で共存問題のみを提示することができるため、共存ハブデバイス212とのマルチドロップバスは、伝送電力を低減したり、共存状態の短い間隔で他の通信サブシステムを対応すべく、いくつかの外部結合構成要素の状態を変更したりといった、いくつかの短期的な動作を行う状態に好適である。共存ハブデバイス212の詳細は、図3及び図4を参照して以下に詳細に説明する。共存ハブデバイス212はまた、アプリケーションプロセッサ208によって実行された動作の協調以外の機能を実行することもできる。
【0018】
SOC234の各々は、単独で又はソフトウェア若しくはファームウェアと関連して、通信プロトコル又はセキュリティプロトコルを使用して1つ以上の外部ネットワーク又はデバイスと通信するための動作を実行する回路である。SOC234及び共存ハブデバイス212の各々は、異なる通信プロトコルに対応してもよく、かつ/又は異なる無線帯域に関連付けられてもよい。例えば、SOC234Aは、長距離通信(例えば、セルラ通信)の処理を実行することができるが、SOC234B又は共存ハブデバイス212が短距離通信(例えば、Bluetooth通信)に対応する。SOC234の動作は、共存ハブデバイス212によって少なくとも部分的に制御される。SOC234Bの例を、図5を参照して以下に詳細に説明する。
【0019】
センサデバイス216は、単独で又はファームウェアのソフトウェアに関連して、様々な特性を感知するハードウェア構成要素である。これらのセンサデバイス216は、更なる処理のために他の構成要素(例えば、SOC234、共存ハブデバイス212、及びアプリケーションプロセッサ208)に送信され得る感知された特性を表すセンサ信号を生成する。センサ216Aは、例えば、電子デバイス100の向きを表すセンサ信号を送信するコンパスであり得るが、センサ216Bは、SOC234Aでのセルラー無線信号又はWiFi信号の受信を強化するための全地球測位システム(Global Positioning System)(グローバルナビゲーションサブシステム(GNSS)とも称される)モジュールであり得る。センサデバイス216のいくつかは、SOC234のうちの1つ以上と相互作用するが、それにもかかわらず、電子デバイス100の他の構成要素と共存問題を有する単純なスタンドアロンデバイスであり得る。他のセンサデバイス216は、SOC234のうちの1つ以上と広範なメッセージを送信又は受信する、組み込み型プロセッサ及びメモリを有する複雑なセンサであり得る。
【0020】
ファブリック222は、通信システム内の構成要素がアプリケーションプロセッサ208と通信することを可能にする通信チャネルである。ファブリック222のうちの1つ以上は、周辺構成要素相互接続エクスプレスPCIe(Peripheral Component Interconnect Express)、I2C、又はSPI(Serial Peripheral Interface)などのポイントツーポイント接続として具体化され得る。図2に示すように、SOC234A、共存ハブデバイス212、及びSOC234B~234Nは、対応するファブリック222A~222Nを介してアプリケーションプロセッサ208と通信する。ファブリック222のうちの1つ以上は、マルチドロップバス224、220と比較して、高帯域幅であり、待ち時間が少ない場合がある。ファブリック222は、図2に示されており、物理的に別個の通信チャネルであってもよいし、又は複数の論理サブチャネルを有する1つ以上の共有物理チャネルであってもよい。
【0021】
マルチドロップバス224、220の各々は、複数の構成要素が共有接続を介して通信することを可能にする通信チャネルである。マルチドロップバス220は、主に通信システム内の構成要素間で共存メッセージを伝送するために使用される場合があり、一方、マルチドロップバス224は主にセンサデバイス216A、216Bからのセンサ信号を電子デバイス100の他の構成要素に伝送するために使用される場合がある。しかしながら、マルチドロップバス220、224はまた、他のタイプの信号を伝送することもできる。更に、マルチドロップバス220、224は、単一のバスに結合されてもよいし、又はより多くのバスに分割されてもよい。1つ以上の実施形態では、システム電力管理インタフェース(System Power Management Interface:SPMI)は、マルチドロップバス220、224を具現化するために使用される。I2Cなどの他のシリアルバスインタフェースを、SPMIの代わりに、マルチドロップバス220、24を具体化するために使用することができる。
【0022】
マルチドロップバス224、220に加えて、又はそれに代えて、通信システム内の、又はその外部の構成要素間で汎用入力/出力(GPIO)通信を使用することができる。GPIOは、様々な理由により使用される場合があり、理由としては、(i)レガシーデバイスをサポートすること、(ii)時間センシティブな情報のための別個の通信チャネルを提供すること、(iii)共存メッセージを復号する処理能力を欠いた、又はそれを有しない低コストデバイスをサポートすること、(iv)例えば、干渉への暴露のため、マルチドロップバスを介した通信の問題に遭遇し得るデバイスとの通信を可能にすること、(v)GPIO通信並びにマルチドロップバスを介した通信のデュアルサポートを可能にすることが挙げられるが、これらに限定されない。2つの構成要素間に低レベルの共存ポリシーを実施するために、これらのGPIOを一体に結合してもよい。図2に示すように、センサデバイス216BはGPIO228Aを介して直接SOC234Aと直接通信することができ、共存ハブデバイス212はGPIO228Bを介して直接SOC234Bと直接通信することができる。センサデバイス216Bの別の例を挙げると、センサデバイス216Bは、GPIO228を介してSOC234Aに低レイテンシデータを送信することができる一方で、マルチドロップバス220を介してSOC234A又は他の構成要素にレイテンシ耐性データを送信することができる。図2には示されていないが、SPI、PCIe、又はSPI及びPCIeの両方を使用して、代替の又は追加の通信メカニズムを提供することもできる。図2では、GPIO228Aはセンサデバイス216BをSOC234Aとインタフェースするように記載されているが、シリアル周辺インタフェース(SPI)、M-PHY又は無線周波数フロントエンド(RFFE)インタフェースなどの他の物理インタフェースを使用してもよい。1つ以上の実施形態では、センサデバイス216Bは、マルチドロップバス220への直接アクセスすることはできず、代わりに、GPIO228Aを経由してマルチドロップバスを介して通信するようにSOC234Aに依存する場合がある。そのような実施形態では、共存ハブデバイス212は、SOC234Aを介してセンサデバイス216Bを制御して、任意の共存問題に対処することができる。
【0023】
図2には示されていないが、共存ハブデバイス212はまた、通信システムに関連付けられた動作又は1つ以上のアンテナ(図示せず)へのアクセスを制御することができる。
【0024】
(共存ハブデバイスの例示的なアーキテクチャ)
図3は、一実施形態に係る、共存ハブデバイス212を示すブロック図である。共存ハブデバイス212は、通信システム内の構成要素の動作を協調する通信システムの一部である。共存ハブデバイス212はまた、SOC234によって実行される通信とは異なる、又はそれと部分的に重複するプロトコル上の通信を処理することができる。
【0025】
この目的のために、共存ハブデバイス212は、他の構成要素の中でも、プロセッサ304、共存制御回路314、ファブリックインタフェース310、マルチドロップインタフェース340A、340B(「マルチドロップインタフェース340」と総称される)、通信サブシステム336Aから336Z(「通信サブシステム336」と総称される)及び内部ファブリック352を含み得る。共存ハブデバイス212は、図3に示されていない追加の構成要素を含んでもよいし、図3に示される構成要素(例えば、通信サブシステム336のうちの1つ以上)を省略してもよい。
【0026】
プロセッサ304は、単独で、又はソフトウェア若しくはファームウェアと関連して、共存ハブデバイス212の全体的な動作、並びに共存メッセージを使用した他のSOC234の動作の協調を制御する回路である。プロセッサ304は、動作を制御するための動作ポリシー352を格納するためのメモリを含み得る。動作ポリシー352は、ファブリック222B、ファブリックインタフェース310、及び内部ファブリック342を介してアプリケーションプロセッサ208から受信され得る。動作ポリシー352を受信した後、プロセッサ304は、動作ポリシー352を復号し、共存ハブデバイス212(例えば、共存制御回路314)内の他の構成要素をプログラムして、妥当な場合は、動作ポリシー352を強制することができる。動作ポリシー352に関連する追加情報はまた、アプリケーションプロセッサ208から受信され得る。そのような追加は、プロセッサ304で記憶又は処理されて、動作ポリシー352がどのように実施されるかに影響を及ぼし得る。更に、プロセッサ304は、マルチドロップバス220を介して他のSOC234に関連する動作ポリシー352の一部を送信して、動作ポリシー352に従って動作するようにSOC234をプログラムすることができる。プロセッサ304は、SOC234及び通信サブシステム336からインタフェース340Aを介して受信した共存メッセージ(例えば、状態情報又は要求)並びにインタフェース340Bを介して受信した他のメッセージ(例えば、センサ信号)を分析することによって、動作ポリシー352に従って共存決定を行うことができる。プロセッサ304は、共存ハブデバイス212及び他のSOC234に通信サブシステム336の現在の状態354を記憶することができる。現在の状態354は、例えば、SOC234及び共存ハブデバイス212によって使用される無線周波数(RF)帯域/チャネル、無線信号の送信電力を含み得る。そのような情報はまた、他のSOC234における動作のリアルタイム調整を可能にするために、アプリケーションプロセッサ208又は他のSOC234に送信され得る。プロセッサ304は、一部の協調動作(例えば、通信サブシステム336のための協調)をアービタラー(arbiterer)322に委任することができる。
【0027】
本明細書に記載する動作ポリシーは、問題のあり得る通信システムにおける組み合わせ又はインターワーキングの課題を有する構成要素の組み合わせを動作させるシナリオを指し、また、そのような問題のあるシナリオを解決する又は取り組むためにSOC234及び共存ハブデバイス212によって行われる動作を定義する規則のセットも指す。そのような規則は、限定されないが、リソース使用、共有又は重複する通信帯域における干渉、及び電力使用を含む、様々な考慮事項を考慮するように設計され得る。1つ以上の実施形態では、規則はルックアップテーブルの形態で記憶され得る。これらのルックアップテーブルは、動作ポリシーを実施するために、プロセッサ304内のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの組み合わせによってアクセスされ得る。他の実施形態では、動作ポリシーは、ファームウェアコードを含み、動的応答を可能にし、複数の通信サブシステム間のバランスのとれた動作を維持することができる。干渉の規則又は条件は、場合によっては限られた時間のみに適用され得るため、ハブは、事前に送信され得る行動のパターンに応じて、又は外部システムから動的に受信したメッセージに応じて、動的に緩和(mitigation)をアクティブ化/非アクティブ化することになる。
【0028】
プロセッサ304はまた、GPIOを介して電子デバイス100内のSOC234又は他の構成要素と通信することができる。図2及び図3は、SOC234Bと通信するときの共存ハブデバイス212を示しているが、GPIOは省略されてもよいし、又は他の追加のGPIOには、電子デバイス100内の他の構成要素との通信を設けてもよい。
【0029】
一実施形態では、プロセッサ304は、共存ハブデバイス212が最初に初期化されたときに、アプリケーションプロセッサ208から動作ポリシー全体を受信する。他の実施形態では、プロセッサ304は、各通信サブシステム336及び/又はSOC234がオンにされるときに、アプリケーションプロセッサ208から動作ポリシーの関連部分を受信する。いくつかの実施形態では、アプリケーションプロセッサ208は、コンテキスト情報を共存ハブデバイス212及び他のデバイスに送信し続けることができる。アプリケーションプロセッサ208はまた、共存ハブデバイス212、SoC234からコンテキスト情報を受信することができる。本実施形態では、通信サブシステム336及び/又はSOC234をオンにすることは、アプリケーションプロセッサ208に通信され得、これにより、アプリケーションプロセッサ208は、動作ポリシーの関連する部分をプロセッサ304に送信する。
【0030】
別の実施形態では、プロセッサ304は、デフォルト動作ポリシー352をプリインストールされている。本実施形態では、プロセッサ304は、アプリケーションプロセッサ208から動作ポリシーを受信しない。そのような場合、アプリケーションプロセッサ208は、展開のために、更新されたデフォルト動作ポリシー352を共存ハブデバイス212に送信することができる。そのようなデフォルト動作ポリシー352は、地理的領域内の規制上の制限を満たすことができるように、デバイス100が動作している地理的領域に基づくことができる。
【0031】
通信サブシステム336の各々は、共存ハブデバイス212の外部の対応する物理層インタフェース308A~308Z(「物理層インタフェース308」と総称される)から受信した信号、又はそれに送信されるための信号を処理する回路を含む。そのような回路は、以下の動作のうちの1つ以上を実行するローカルプロセッサ378A~378Z(「ローカルプロセッサ378」と総称される)を含み得る。(I)特定の通信プロトコルと関連付けられたコマンドを実行する、(ii)対応するプロトコルに従って受信した入力通信信号を処理し、入力無線信号を復号し、RFリンク上の必要な時間予算内の特定の応答を符号化することによって応答する、(iii)関連付けられた無線周波数(RF)経路を制御し、送信電力を調整したり、利得制御を受信したりする、かつ(iv)動作ポリシーに基づいて通信サブシステム336内の構成要素を構成する、無効化する、又は有効化する。全てのローカルプロセッサ378又はこれらのローカルプロセッサ378の少なくともサブセットは、共存ハブデバイス212がオンになったときに(例えば、アプリケーションプロセッサ208によって、又は自動的に)初期化され得る。とりわけ、ローカルプロセッサ378は、それらの通信サブシステム336の動作に関連する動作ポリシーの一部を用いてプログラムされている。通信サブシステム336のローカルプロセッサ378にダウンロードされた動作ポリシーは、通信サブシステム336がどのように動作すべきか(例えば、通信サブシステムのデータレート、通信サブシステム336内の構成要素のオン若しくはオフ、及びアクティブトランスミッタの数の変更又はそれらのトランスミッタが特定の期間にブランキング又は電力バックオフを適用するなどの障害を減らすようにどう構成されるかの変更)を定義することができる。ポリシーは、繰り返される限定持続時間のみでアクティブであってもよいので、通信サブシステム336が、トリガイベントを通知するための外部システムからのメッセージに応じて、緩和を動的に係合又は解除することができる。あるいは、動作ポリシーの関連部分は、ファブリック222Bを介して直接アプリケーションプロセッサ208によって、又は、通信システム336の各々がオンにされるときにプロセッサ304によって逐次ダウンロードされ、プログラムされてもよい。通信サブシステム336のうちの1つ以上は、例えば、RFFE(Radio Frequency Front-End Control Interface:無線周波数フロントエンド制御インタフェース)を介して物理層インタフェース(例えば、RFデバイス)と通信することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、物理層インタフェース308は、ローカルプロセッサ378が2つ以上の通信プロトコルをサポートする縮小セットにマージされてもよいし、経時的に異なる通信プロトコル間で切り替えてもよい。ローカルプロセッサ387は、無線経路の固定セットを制御してもよいし、フロントエンドスイッチのみを制御してもよく、LNA又はPAを物理層インタフェース308によって制御されてもよい。
【0033】
インタフェース340A、340Bは、マルチドロップバス220、224と通信するためのハードウェア回路又はハードウェア回路、ソフトウェア及びファームウェアの組み合わせである。1つ以上の実施形態では、インタフェース340A、340Bは、SPMIを介してデータを送信するための送信データグラムに処理し、着信データグラムをデータにアンパッキングするための回路に含む。インタフェース340A、340Bは、それぞれ接続328、326を介してプロセッサ304及び共存制御回路314に接続される。
【0034】
ファブリックインタフェース310は、共存ハブデバイス212がファブリック222Bを介してアプリケーションプロセッサ208と通信することを可能にするための、ハードウェア回路又はハードウェア回路、ソフトウェア及びファームウェアの組み合わせである。1つ以上の実施形態では、ファブリックインタフェース310は、データのバッファ、セグメント化/合成、ポイントツーポイント通信チャネル(例えば、PCIe)を介した通信のためのデータのシリアライジング/デシリアライズ及びパッケージング/アンパッキングなどの動作を実行する。図3に示すように、ファブリックインタフェース310は、内部ファブリック342に接続されて、共存ハブデバイス212内の構成要素のアプリケーションプロセッサ208との通信を可能にする。
【0035】
共存制御回路314は、単独で又はファームウェア若しくはハードウェアと関連して、マルチドロップバス220を介して伝送される共存メッセージを処理する回路である。共存制御回路314は、共存イベントに対しリアルタイムに決定を行うことで動作ポリシー352を強制し、着信共存メッセージを関連する通信サブシステム336に分配し、リアルタイムに共存メッセージを通信サブシステム336間で共有し、送信共存メッセージを他のSOC234に送信するように、プロセッサ304によりプログラムされている。本明細書に記載の共存イベントは、電子デバイス100の構成要素内の動作の協調を促す動作ポリシーによって定義される状態又は出来事を指す。
【0036】
具体的には、共存制御回路314は、他の構成要素の中でも、ディスパッチャ312、メモリ316、アービタラー322、及びビルボード326を含み得る。ディスパッチャ312は、各通信サブシステム336に対するメッセージをフィルタリングし、メモリ316に送信するためのプログラム可能な回路又は、ソフトウェア若しくはファームウェアと組み合わせた回路である。マルチスレッドシステムでは、複数のシステムが並列に共存メッセージを送信又は受信させることを可能にするために、そのような複数のメモリ318A~318Zが存在し得る。ディスパッチャ312の詳細及びその機能は、図3を参照して以下に詳細に説明する。
【0037】
メモリ316は、各バッファが通信サブシステム336の各々に対応する複数のバッファ318A~318Z(「バッファ318」と総称される)を有する。バッファ318の各々は、対応する通信サブシステム336に関連する(マルチドロップバス220を介して共存ハブデバイス212の外部の構成要素から受信した)着信共存メッセージを受信し、記憶する。バッファ318内の記憶された着信共存メッセージは、内部ファブリック342を介して優先順位(例えば、時間センシティブなデータは、時間非センシティブなデータより高い優先順位を有する)に基づいて、(矢印372によって示されるように)対応する通信サブシステム336に送信され得る。1つ以上の通信サブシステム336が非アクティブである場合、バッファ318は、通信システム336がオンになり、メッセージを受信するように利用可能になるまでメッセージを記憶する。1つ以上の実施形態では、異なるバッファ318は、異なる優先順位に関連付けられてもよい。高い優先順位が割り当てられたバッファがメッセージで一杯になると、通信システム336は、メッセージが時宜を得て確実に処理されるように、サービスにウェイクアップすることができる。バッファ318の各々はまた、(内部ファブリック342を介して対応する通信サブシステム336から受信した)送信共存メッセージ348を記憶する。送信共存メッセージは、ディスパッチャ312によって取得され、優先順位(例えば、時間センシティブなデータが時間非センシティブなデータより高い優先順位を有する)にも基づいて、マルチドロップバス220を介して共存ハブデバイス212の外部の構成要素に送信される。
【0038】
メモリ316はまた、アービタラー322によってアクセスされてリソースの衝突する使用を解決するように、また異なるローカルプロセッサ378によって通信サブシステム336の間で時間センシティブな共存メッセージを交換するように、アクセスされ得る共有メモリセクション320を含む。通信サブシステム336は、アービタラー322によってサービスされるように他のSOC234からメモリキューへの要求と共に、それらのタスクを提出することができる。
【0039】
メモリ316はまた、異なる通信サブシステム336の間でコンテキスト情報を共有するために使用され得る。例えば、コンテキスト情報を使用して、事前に無線リソースを使用するアクティビティを計画及びソートすることができる。事前にタイムラインを計画することにより、増強された共存動作を実行することができる。計画はまた、帯域内SNRを犠牲にしてより良好なイミュニティを妨害器及び遮断器に提供するようにアクティビティをソートすることもできる。
【0040】
ビルボード326は、単独で、又はソフトウェア若しくはファームウェアと関連して、通信サブシステム336の状態情報を記憶する回路である。ステータス情報346は、通信サブシステム336から受信され、アクセスのために記憶される。ビルボード326は、共存ハブデバイス212内の通信サブシステム又は外部構成要素が、ビルボード326内の状態情報にアクセスすることによって別のシステムの動作コンテキストを正確に決定することを可能にする。1つ以上の実施形態では、他のSoC234はまた、SOC234がそれらのコンテキストを同時に広告することを可能にするビルボードを含み得る。ビルボードはメモリ領域を含み得る。ビルボードのメモリ領域への入力メッセージは、所定の時間内に応答するように通信サブシステムをトリガすることができる。1つ以上の実施形態では、ビルボード326もまた、SOC234がいくつかの理由でSOC間のダイレクトメッセージングを行うことができない場合、マルチドロップバス220、224を介してSOC234間で信号又はデータを交換するためのピンポンバッファとして使用される。
【0041】
アービタラー322は、単独で、又はソフトウェア若しくはファームウェアと関連して、通信サブシステム336の動作のリアルタイム協調についての決定を行い、内部ファブリック342を介して通信サブシステム336及びメモリ316に当該決定を送信する回路である。そのような決定は、複数の通信サブシステム336による共通リソースの競合するニーズ、又は異なる通信サブシステム336による矛盾するリソースの要求を解決することを含み得る。アービタラー322はリアルタイムで決定を行うので、動作ポリシー352を実施するようにプロセッサ304で行われる決定と比較して、より短期間で有効となり続けることができる。加えて、アービタラー322は、同じリソースを使用するローカル通信サブシステム336と競合する外部通信サブシステムによるリソースの使用の要求を解決することができる。この目的のために、アービタラー322は、プロセッサ304に記憶された通信サブシステム336及び他のSOC234の現在の状態354、並びに異なる競合動作の優先順位に関する利用情報にアクセスすることができる。アービタラー322でのリソースの衝突を解決するためのアルゴリズムは、プロセッサ304によって実行される動作ポリシー352に基づいて調整され得る。アービタラー322は、プロセッサ304又はアプリケーションプロセッサ208によってプログラムされ得る。アービタ322によって行われる決定は、例えば、外部RFデバイスの設定を変更するために、通信サブシステム336と関連付けられたRFFEトランザクションを制御することを含み得る。そのような動作は、対応する通信サブシステム336の電力増幅器伝送をブランキングすることを含み得る。リアルタイムの決定は、共有された内部ファブリック342を介して送信されるため、通信サブシステム(例えば、通信サブシステム336A)は、別の通信サブシステム(例えば、通信サブシステム336B)向けの決定を受信し、それに応じてその動作を調整することができる。アービタラー322は、アービタラー322の全体的な動作を制御するプロセッサ323を含み得る。
【0042】
1つ以上の実施形態では、アービタラー322は、低レイテンシデータのためにGPIO228Bを介して共存ハブデバイス212の外部の構成要素と通信することができる。例えば、アービタラー322は、センサ216のうちの1つ以上からセンサデータを受信し、リアルタイムの決定を行うことができる。代替的に、アービタラー322は、GPIOによって通信サブシステムを制御し、他の通信サブシステムを無効にすることができる。別の実施形態では、アービタ322は、非同期の予期せぬ外部遮断器に対する応答を管理する際の通信システムを支援し、帯域内SNR又はEVM(Error Vector Magnitude)性能を低下させる場合であっても妨害器にもかかわらずリンクを維持するためにより高い線形性を有する無線経路を有効にするように、影響を受けた無線経路を無効にし、関連するファームウェア/ソフトウェアをトリガすることによって、外部妨害器又は遮断器の突然の出現による性能障害を回避するように無線応答を管理する。
【0043】
1つ以上の実施形態では、プロセッサ304は、その動作ポリシー352に基づいてより大きなスケールの協調動作を決定し、共存制御回路314、通信サブシステム336、及び場合によってはSOC234の構成要素を構成して、動作ポリシー352を強制する。一方、アービタラー322は、動作ポリシー352によって定義されるより大きなスケールの協調動作と整合性のある、より小さなスケールのリアルタイムの共存動作を協調する。
【0044】
(ディスパッチャの例示的なアーキテクチャ)
図4は、一実施形態に係る、図3の共存ハブデバイス内のディスパッチャ312のブロック図である。ディスパッチャ312は、共存メッセージを処理するための回路又は回路、ソフトウェア及び/若しくはファームウェアの組み合わせである。ディスパッチャ312は、通信サブシステム336からの要求又は共存メッセージが、SOC234に対するどの順序/優先順位で送信されるべきかどうかを判定し、送信される場合、マルチドロップバス220を介して要求又は共存メッセージを転送する。ディスパッチャ312はまた、SOC234から共存メッセージを受信し、これらの全てのメッセージのうち関連サブセットを通信サブシステム336に転送することにより、これらのサブシステム336の各々が関連するメッセージのみを受信する。ディスパッチャ312は、他の構成要素の中でも、プロセッサ436、割り込みマネージャ428、タイムスタンパー440及びメッセージフィルタ432を含み得る。割り込みマネージャ428、タイムスタンパー440、及びメッセージフィルタ432のうちの1つ以上は、プロセッサ436によって実行されるソフトウェアのファームウェアとして具体化され得る。また、追加の構成要素をディスパッチャ312に追加することができる。
【0045】
プロセッサ436は、(i)各通信サブシステム336内の相対するリソースの管理、(ii)共存ハブデバイス212の外部の外部RF制御ブロックの制御、(iii)アービタラー322の機能及び動作のサポート、(iv)アービタラー322からマルチドロップバス220上の構成要素への結果の報告の協調などの、ディスパッチャ312内の各種動作を実行することができる回路である。プロセッサ436は、プロセッサ304の一部であってもよいし、スタンドアロンプロセッサであってもよい。プロセッサ436はまた、経時的に、又は電子デバイス110内のアクティビティに応じて、ディスパッチャ312内の他の構成要素の動作を更新することができる。
【0046】
メッセージフィルタ432は、インタフェース340Aを介してマルチドロップバス220から着信共存メッセージ422を受信し、通信サブシステム336に関連する着信共存メッセージ422をフィルタリングし、フィルタリングされた着信共存メッセージ454を、適切なバッファ318及び/又はメモリ316の共有セクション320に送信する、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせである。メッセージフィルタ432はまた、デフォルトの通信サブシステム336以外の通信サブシステム336に関連付けられたバッファに着信共存メッセージ454をリダイレクトし、アクティブ通信サブシステム336が全ての関連する着信共存メッセージを受信することを確実にすることができる。メッセージフィルタ432を構成することにより、通信システム(例えば、336A)は、別の通信システム(例えば、336B)向けの着信共存メッセージも受信し、そのような着信共存メッセージをその動作のために考慮に入れることができる。メッセージフィルタはまた、通信サブシステム336が、外部SoCからメッセージのうち限られたセットを受信して、無線スリープにある通信サブシステム336に影響を与え得る外部システムの状態のいくつかの重要な変化を記録するために、又は通信サブシステム336の機能のうち限られたセットを短時間ウェイクさせて、外部共有デバイスの共有を許可することを要求するために、無線スリープ状態にあるときに動作することができる。メッセージフィルタ432はまた、インタフェース340Bから受信した着信センサメッセージに対して同じ動作を実行することができる。着信共存メッセージが割り込みを含む場合、メッセージフィルタ432は、対応する共存メッセージ442を割り込みマネージャ428に送信する。
【0047】
割り込みマネージャ428は、割り込みを管理するハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの組み合わせである。割り込みマネージャ428が割り込みを含む共存メッセージ442を受信すると、割り込みマネージャ428は割り込みを抽出し、割り込み信号414を対応する通信サブシステム336に送信する。割り込み信号414は、対応する通信サブシステム336に、シャットダウンさせ、その構成要素のサブセットの電源を切断させ、電源切断からウェイクアップさせ、又はマルチドロップバス220上の構成要素(例えば、SOC234)のリアルタイム状態を示させることができる。これらの割り込み信号は、単純なデコーダしか含まず、マイクロプロセッサを含まなくてもよく、これにより、低コスト構成要素がマルチドロップバス220を介して単純な共存メッセージを通信するための割り込み信号を送信することが可能になる。割り込み信号の特性のうちの1つは、粘着性であることであり、共存ハブデバイス212が割り込み信号を送信するときに、SOC(例えば、SOC234B)がスリープであっても、SOC(例えば、SOC234B)は、SOC(例えば、SOC234B)が後の時間にウェイクアップした後に割り込み信号に応答することを意味する。これらの割り込み信号はまた、他の構成要素(例えば、SOC234A)を、外部SOC(例えば、SOC234B)とのハンドシェイク動作を完了するほど十分に長くウェイクしたままにする必要はなく、外部SOC(例えば、SOC234B)が非アクティブ/スリープ状態に不意に入り得ることを保証するためにも使用され得る。常に割り込み信号を使用することにより、発信メッセージソースの負担を低減することができる。
【0048】
メッセージフィルタ432はまた、通信サブシステム336から割り込み信号450を受信することができる。割り込み信号450がSOC234向けである場合、メッセージフィルタ432は、マルチドロップバス220を介して送信するために、割り込み450を送信共存メッセージ418としてインタフェース340Aに送信する。通信サブシステム336間の割り込み信号は、共存制御回路314を介入せずに、内部ファブリック342を介して送信される。
【0049】
タイムスタンパー440は、マルチドロップバス220上の入力及び出力メッセージの時間を追跡する回路である。いくつかの実施形態では、2つ以上のSoCが同じ基準時間から動作する。入力メッセージを内部基準時間でスタンプすることにより、SOC間の協調をより厳密に実行することができる。到着時間はまた、(例えば、無効化のための遅延が入力メッセージに含まれる場合)無線リソースが解放されるおよその時間を決定するために使用され得る。タイムスタンパー440は、メッセージが送信又は受信される実際の時間を追跡して、アービトレーション遅延を説明する。タイムスタンパー440は、外部システムによるリンクの実際の障害を監視するために使用されてもよく、それにより、ローカルシステムは、障害を予想するときの犠牲となるシステムに事前に送信された行動のパターンを修正することができる。共存問題の持続時間が性質上短いシステムでは、無線機がこうした時間中に一部のアクティビティの計画を回避するために来たるべく障害の間隔を追跡することができること、又は低減された性能を管理する際のデバイス100と通信している無線ネットワークの信頼性を助けるための、この間隔の間の伝送パケットを繰り返すなどのいくつかの緩和措置を取ることができることが有利である。
【0050】
(SOCの例示的なアーキテクチャ)
図5は一実施形態に係る、SOC234Bのブロック図である。SOC234Bが例として図5に示されているが、他のSOC234A、234C~234Nは、SOC234Bと同じ又は同様のアーキテクチャを有し得る。
【0051】
SOC234Bは、電子デバイス100内の通信システムの一部であり、その通信サブシステム536A、536B(「通信サブシステム536」と総称される)を使用して1つ以上の通信プロトコルを実行することができる。2つの通信サブシステム536A、536Bしか図5には示されていないが、3つ以上の通信サブシステム又は単一の通信サブシステムのみがSOC234Bに含まれてもよい。2つの通信サブシステム536A及び536Bが図5には示されているが、通信サブシステム536A、536Bの両方を時分割でサポートする共通の無線であってもよいし、又は通信サブシステム536A及び536Bの両方をサポートするために異なるモード間で再構成される無線があってもよい。通信サブシステム536A、536Bは各々、異なる通信プロトコルに関連付けられてもよいし、又はその両方が同じ通信プロトコルに関連付けられてもよい。通信サブシステム536は、通信サブシステム536と関連付けられた共存メッセージが共存制御回路314の代わりにプロセッサ512によって処理されることを除いて、通信サブシステム336と実質的に同一である。通信サブシステム536は、マルチドロップバス220を介して共存メッセージを共存ハブデバイス212に送信して、共存ハブデバイス及び/又は他のSOC内の通信サブシステムと共存することができる。SOC234Bへの着信共存メッセージは、プロセッサ512によってローカルに処理され、対応する通信サブシステム536に送信される。通信サブシステム536に関する他の詳細な説明は、簡潔にするために本明細書では省略されている。
【0052】
通信サブシステム536に加えて、SOC234Bは、他の構成要素の中でも、ファブリックインタフェース502、バスインタフェース504、プロセッサ512、及びこれらの構成要素を接続するための内部バス540を更に含み得る。SOC234Bは、各通信サブシステム536と関連付けられた共存メッセージをバッファするためのメモリなどの更なる構成要素を含み得る。
【0053】
バスインタフェース504は、単独で、又はソフトウェア若しくはハードウェアと関連して、SOC234Bの構成要素がマルチドロップバス220を介して共存ハブデバイス212及び他のSOCと通信することを可能にする回路である。
【0054】
ファブリックインタフェース502は、単独で、又はソフトウェア若しくはハードウェアと関連して、SOC234Bの構成要素がファブリック222Cを介してアプリケーションプロセッサ208と通信することを可能にする回路である。ファブリックインタフェース502の通信は、バスインタフェース504を介した通信よりも高速かつ高帯域幅でデータを伝送することができる。
【0055】
プロセッサ512は、SOC234Bの全体的な動作を管理する。プロセッサ512は、とりわけ、割り込みマネージャ516及びメッセージフィルタ518をソフトウェア又はハードウェア構成要素として含み得る。割り込みマネージャ516及びメッセージフィルタ518の機能及び動作は、割り込みマネージャ428及びメッセージフィルタ432の機能及び動作と実質的に同じであるので、これらの構成要素の詳細な説明は、簡潔にするために本明細書では省略されている。
【0056】
プロセッサ512はまた、GPIOを介して電子デバイス100の他の構成要素と通信することができる。図5の例では、プロセッサ512は、GPIO228Bを介して共存ハブデバイス212と通信するように示されている。しかし、GPIO228Bを省略してもよく、プロセッサ512の代わりにSPIバス又は別の通信リンクを使用して、時間センシティブなデータを伝送するために電子デバイス100の他の構成要素と直接通信することができる。
【0057】
プロセッサ512及び/又は通信サブシステム536は、共存ハブデバイス212のプロセッサ304又はアプリケーションプロセッサ208によって動作ポリシー352を実施するようにプログラムされてもよい。一実施形態では、そのようなプログラミングは、SOC234Bがオンになったときに実行されてもよい。
【0058】
(共存動作を協調する例示的なプロセス)
図6は、一実施形態による、電子デバイス100内の構成要素の動作及び相互作用を示す相互作用図である。アプリケーションプロセッサ208は、第1の電力モード(例えば、フルパワーモード)で動作する(602)。第1の電力モード中、アプリケーションプロセッサ208は、ファブリック212Bを介して動作ポリシーを共存ハブデバイス212に送信する(606)。アプリケーションプロセッサ208はまた、SOC234に、対応するファブリック222を介してSOC234に関連する初期動作ポリシーを送信することができる(618)。アプリケーションプロセッサ208が動作ポリシーを送信した後、アプリケーションプロセッサ208は、第2の電力モード(例えば、低減された電力モード又はスリープモード)に切り替えることができる(610)。アプリケーションプロセッサ208は、更新を共存ハブデバイス212及び他のSoC234sに継続して送信することができる。
【0059】
次いで、共存ハブデバイス212は、動作ポリシーを展開し、適用(614)を開始する。共存ハブデバイス212はまた、SOC234を動作させる規則を初期化又は更新するために、SOC234に関連する動作ポリシーを送信することができる。例えば、関連する動作ポリシーは、SOCがオンになったときに初期化するためにSOCに送信することができる。
【0060】
共存ハブデバイス212は、動作ポリシーに従ってその通信サブシステムの動作を協調する(622)。そのような動作は、通信サブシステム336の共存制御回路314及びプロセッサ378をプログラミングすることを含む。通信サブシステム336のうちの1つ以上がオフにされる場合、プログラミング動作は、通信サブシステム336がオンになった後に実行され得る。
【0061】
SOC234が関連する動作ポリシーを(アプリケーションプロセッサ208又は共存ハブデバイス212のいずれかから)受信した後、SOC234は、関連するポリシーを展開し、それらの動作に適用することができる(626)。SoC234は、他のSoC及びアプリケーションプロセッサ208に、他のSOCとの共存に関連する構成の変化を通知し続けることができる。これにより、SoC234は、適切な構成を計画し、他のSOCから生じる影響を低減することができる。
【0062】
共存イベントが発生する(630)とき(例えば、SOCのうちの1つにおける無線信号干渉の経験、又は別のSoCに影響を与え得る特定のリソースの使用などの既知のトリガイベント)、イベントを経験するSOC234は、共存メッセージ634を、マルチドロップバス220を介して共存ハブデバイス212に送信する(634)。代替的に、トリガイベントを開始するSoC234sは、共存ハブデバイス212と影響のあるSoCにかかる変化を迅速に知らせることができる。SoC234は自身で、外部トリガイベントに応答する方法を完全に解決することができない場合がある。そのような場合、SOC234は、制御情報などの追加のデータのために、又は関連する共依存の(codependent)ハードウェア信号のクロック計画を変更することによって、アプリケーションプロセッサ208を介して協調することができ、共存ハブデバイス212は、図7を参照して以下に詳細に説明するように、動作ポリシーを適用し(638)、共存イベントに対処するためのアクションを行うことによって受信した共存メッセージに応答することができる。当該ポリシーはまた、特定のSoC234が特定の動作モードを使用することが制限されているが、別のSoCは性能がトリガイベントによって著しく影響を受ける状態で動作していることを意味する場合もある。共存ハブデバイス212に加えて、他のSOC234はまた、共有マルチドロップバス220を介して共存メッセージを受信し、それに応じてその動作を調整することもできる。
【0063】
共存ハブデバイス212により行われるアクションとしては、通信サブシステム336のうちの1つ以上の動作を調整すること、及び/又は、コマンド又は割り込みを含む別の共存メッセージ642を生成し、他のSOC234に送信して(642)、それらの動作を制御することが挙げられる。
【0064】
コマンド又は割り込みを含む共存メッセージを受信したことに応じて、共存メッセージに関連するSOC234は、不十分な無線状態に対応するように共存メッセージ内のコマンド又は割り込みに従って、それらの動作を更新する(646)。SoC234は、アグレッサ(aggressor)の影響を監視し、その影響を共存ハブデバイス212に報告することができ、その結果、共存ハブデバイス212は、アグレッサに対し更なるアクションを行い、ビィクテム(victim)のリンク状態を改善することができる。
【0065】
共存メッセージを送信すること(642)に加えて、又はその代わりに、共存ハブデバイス212は、その通信サブシステム336の動作を更新して、動作ポリシー352に従って共存イベントに対処することができる。
【0066】
図6は共存イベントがSOC234で発生するシナリオを示しているが、共存イベントは共存ハブデバイス212内で発生する場合がある。このような例では、共存ハブデバイス212は、その構成要素の動作を更新したり、コマンドを含む共存メッセージを関連SOC234に送信したりして(642)、その共存イベントに対処することができる。同様の応答セットが、外部でSoC234sの間に生じるように2つの通信サブシステムが影響を受けるときに、共存ハブデバイス212内で生じ得る。
【0067】
アプリケーションプロセッサ208を必要とせずに、共存ハブデバイス212に共存メッセージを処理させ、共存イベントに対処させることによって、アプリケーションプロセッサ208は、追加電力を消費せずに第2の電力モード610のままにすることができる。追加的に、又は代替として、アプリケーションプロセッサ208におけるリソース(例えば、コンピューティングリソース)は、アプリケーションプロセッサ208が第1の電力モードにある場合でも、他の動作のために保存され得る。更に、SoCの中での自律性の向上及び協調の高速化を実現することができる。
【0068】
図6に示されるプロセス及びそれらのシーケンスは単なる例示である。追加のプロセスを追加してもよく、図6の一部のプロセスを省略してもよい。例えば、関連ポリシー618を共存ハブデバイス212からSOCに送信するプロセスは省略してもよく、代わりに、アプリケーションプロセッサ208のみに依存して、関連ポリシーをSOC234に送信してもよい。また、アプリケーションプロセッサ208は、共存ハブデバイス212に送信した(606)後も、第2の電力モードに切り替えることなく、第1の電力モードのままにすることができる。
【0069】
更に、図6には示されていないが、アプリケーションプロセッサ208は、初期動作ポリシーが共存ハブデバイス212で展開された後に、展開及び適用のための更新された動作ポリシーを送信することができる。更新された動作ポリシーは、アプリケーションプロセッサ208によってイベントの検出に基づいて、又は共存ハブデバイス212内の現在の状態354の読み取り後に決定されてもよい。
【0070】
図7は、一実施形態に係る、動作ポリシーを検出された共存イベントに適用する(638)プロセスを示すフローチャートである。ソースSOC(例えば、SOC234A)からの共存メッセージ内の要求は、共存ハブデバイス212によって抽出される(702)。
【0071】
共存ハブデバイス212は、共存メッセージ内の要求において衝突が検出されたかどうかを判定する(704)。検出された場合、共存ハブデバイス212は、動作ポリシーに従って、ソースSOC以外のSOC(SOC234A)及び共存ハブデバイス212内の通信サブシステム336の動作に対して許可された調整を決定する。
【0072】
次いで、共存ハブデバイス212は、マルチドロップバス220を介してSOC234に送信するためのコマンドを含む共存メッセージを生成する。コマンドは、SOC234に動作を調整するように命令する。
【0073】
衝突が検出されない場合、ソースSOC(例えば、SOC234A)の動作を調整するためのコマンドを含む共存メッセージは、マルチドロップバス220を介して送信するために生成される(722)。
【0074】
共存ハブデバイス212内のSOC234及び通信サブシステム336の現在の状態354は更新される(718)。
【0075】
図7に示されるプロセス及びそれらのシーケンスは単なる例示である。更なるプロセスを追加してもよく、図7の一部のプロセスを省略してもよい。例えば、現在の状態を更新する(718)プロセスは、許可された調整を判定した(710)後に実行されてもよい。
【0076】
図8は、一実施形態に係る、共存メッセージ内の要求、及び共存ハブデバイス212によって行われる対応する可能な応答を示す表である。表の第1の列は、SOC234及び共存ハブデバイス212内の通信サブシステム336によって行われ得る様々な要求を含む。表の第2の列は、要求に応じて、共存メッセージに含まれ得る対応する応答又はコマンドを示す。「受諾」は、SOC234及び通信サブシステム336によって行われる要求が受諾されることを示す。「拒否」は、SOC234及び通信サブシステム336によって行われる要求が拒否され、ソースSOCが現在の動作モードで動作し続けることを示す。「代替周波数帯域を通知する」、「より少ない電力の増加を許可する」、「より少ない電力減少を許可する」、及び「代替アンテナを通知する」は、受諾でも拒否でもないアクションであるが、SOC234又は通信サブシステム336によって行われる代替の連続アクションである。
【0077】
特定の実施形態及び用途が例示及び記載されてきたが、本発明は、本明細書に開示される厳密な構造及び構成要素に限定されず、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者には明らかであろう様々な修正、変更、及び変形が、本明細書に開示される方法及び装置の構成、動作、並びに詳細になされてもよいことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチドロップバスを介して通信するように構成されたインタフェース回路と、
電子デバイスとともに通信プロトコルを実施するように構成された通信サブシステムと、
プロセッサ回路と、を備える集積回路(IC)チップであって、
前記プロセッサ回路は、
前記マルチドロップバスを介して、前記ICチップ内の動作する組み合わせの問題のあるシナリオ及び前記問題のあるシナリオを解決するための規則を表す動作ポリシーを受信し、
前記通信サブシステム内に受信した前記動作ポリシーを展開し、
前記問題のあるシナリオのうちの1つ以上が発生したことを検出し、
展開した前記動作ポリシーを適用することにより、前記通信サブシステムの動作を修正して、前記問題のあるシナリオのうちの1つ以上を解決するように構成されている、ICチップ。
【請求項2】
前記動作ポリシーは、少なくとも1つの前記マルチドロップバスを介して、前記ICチップと、1つ以上の他のICチップとの間で動作を協調するように構成されている共存ハブデバイスから受信される、請求項1に記載のICチップ。
【請求項3】
前記共存ハブデバイスから受信された前記動作ポリシーは、前記共存ハブデバイスが、アプリケーションプロセッサから受信されるように構成されている他の動作ポリシーのサブセットである、請求項2に記載のICチップ。
【請求項4】
前記インタフェース回路は、前記共存ハブデバイスから共存メッセージを受信するように構成され、
前記プロセッサ回路は、関連したフィルタリングされた共存メッセージのために、受信した前記共存メッセージをフィルタリングし、前記関連したフィルタリングされた共存メッセージを前記通信サブシステムに転送するようにさらに構成されている、請求項2に記載のICチップ。
【請求項5】
前記インタフェース回路は、第1のインタフェース回路であり、
ポイントツーポイント接続を介して、他の集積回路(IC)チップと通信するように構成された第2のインタフェース回路をさらに備える、請求項1に記載のICチップ。
【請求項6】
前記他のICチップは、アプリケーションプロセッサである、請求項5に記載のICチップ。
【請求項7】
前記プロセッサ回路は、
前記インターフェイス回路を介して、割り込みを含むメッセージを受信し、
前記メッセージから前記割り込みを抽出し、
前記通信サブシステムに前記割り込みを送信するように、さらに構成されている、請求項1に記載のICチップ。
【請求項8】
前記割り込みは、前記ICチップ内の構成要素のオン又はオフを引き起こす、請求項7に記載のICチップ。
【請求項9】
前記ICチップ及び他のICチップの間で協調して動作するように構成された共存ハブデバイスに結合されたポイントツーポイント接続をさらに備える、請求項1に記載のICチップ。
【請求項10】
電子デバイス内の集積回路(IC)チップの動作方法であって、
通信プロトコルを使用して、他の電子デバイスとの通信を実行することと、
マルチドロップバスを介して、前記ICチップ内の動作する組み合わせの問題のあるシナリオ及び前記問題のあるシナリオを解決するための規則を表す動作ポリシーを受信することと、
受信した前記動作ポリシーを前記ICチップ内に展開し、
前記問題のあるシナリオのうちの1つ以上が発生したことを検出することと、
前記問題のあるシナリオのうちの1つ以上を解決するために、展開した前記動作ポリシーを適用することにより、前記通信サブシステムの動作を修正することと、を含む、方法。
【請求項11】
前記動作ポリシーは、少なくとも1つの前記マルチドロップバスを介して、前記ICチップと、1つ以上の他のICチップとの間で動作を協調する共存ハブデバイスから受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記共存ハブデバイスから受信された前記動作ポリシーは、前記共存ハブデバイスが、アプリケーションプロセッサから受信した他の動作ポリシーのサブセットである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記共存ハブデバイスから共存メッセージを受信することと、
関連したフィルタリングされた共存メッセージのために、受信した前記共存メッセージをフィルタリングすることと、
前記関連したフィルタリングされた共存メッセージを前記通信サブシステムに転送することと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
ポイントツーポイント接続を介して、他の集積回路(IC)チップと通信することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記他のICチップは、アプリケーションプロセッサである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記前記マルチドロップバスを介して、割り込みを含むメッセージを受信することと、
前記メッセージから前記割り込みを抽出することと、
前記通信サブシステムに前記割り込みを送信することと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記割り込みは、前記ICチップ内の構成要素のオン又はオフを引き起こす、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ポイントツーポイント接続を介して、ICチップ及び他のICチップの間で協調して動作する共存ハブデバイスと通信することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
中央プロセッサと、マルチドロップバスと、複数の集積回路(IC)チップと、前記複数のICチップに結合されて前記複数のICチップと協調して動作するように構成されている共存ハブデバイスと、を備える電子デバイスであって、
前記ICチップの少なくとも1つは、
前記マルチドロップバスを介して通信するように構成されたインタフェース回路と、
他の電子デバイスとともに通信プロトコルを実施するように構成された通信サブシステムと、
プロセッサ回路と、を備え、
前記プロセッサ回路は、
前記マルチドロップバスを介して、前記ICチップ内の動作する組み合わせの問題のあるシナリオ及び前記シナリオを解決するための規則を表す動作ポリシーを受信し、
前記通信サブシステム内に受信した前記動作ポリシーを展開し、
前記問題のあるシナリオのうちの1つ以上が発生したことを検出し、
展開した前記動作ポリシーを適用することにより、前記通信サブシステムの動作を修正して、前記問題のあるシナリオのうちの1つ以上を解決するように構成されている、電子デバイス。
【請求項20】
前記共存ハブデバイスは、前記マルチドロップバスを介して、少なくとも1つの前記ICチップに前記動作ポリシーを送信するように構成されている、請求項19に記載の電子デバイス。
【外国語明細書】