(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012329
(43)【公開日】2024-01-30
(54)【発明の名称】非燃焼式加熱装置および方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20240123BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20240123BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240123BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20240123BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20240123BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/465
A24F40/20
A24F40/40
A24F40/60
【審査請求】有
【請求項の数】50
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023179101
(22)【出願日】2023-10-17
(62)【分割の表示】P 2022091783の分割
【原出願日】2019-01-03
(31)【優先権主張番号】62/613,355
(32)【優先日】2018-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/022,482
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】520233320
【氏名又は名称】シーキューイーエヌエス テクノロジーズ インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン,アレクサンダー チンハク
(72)【発明者】
【氏名】バートコウスキー,ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】クロスビー,デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ウェイン,デイヴィッド
(57)【要約】
【課題】消費可能なタバコ成分を加熱するための使用のために、誘導加熱ソースが提供される装置を提供する。
【解決手段】誘導加熱素子によって生成される磁束を使用してサセプタを加熱するために、複数の穴と消耗品含有パッケージの周りに巻き付けられた誘導加熱素子とを有する容器の中に、内部サセプタを収容する消耗品をパッケージ化することによって、消耗品を、高温で燃焼させることなくエアロゾルに変換するための装置。消耗品含有パッケージの燃焼は、高温で融解する容器材料をコーティングすることによって、消耗品含有パッケージ内部の空気を制限することによって、最小化される。コーティングはまた、香味料を含み得る。装置の効率性は、自己共振発振器、可動コイル、多極サセプタ、センサ、熱放散、気流制御、位置合わせメカニズムなどで増強され得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾルを生成するための装置であって:
a.消耗品含有ユニットと;
b.前記消耗品含有ユニット内に埋め込まれたサセプタと;
c.前記消耗品含有ユニットと前記サセプタとを包む容器であって、前記容器が第1の端部と前記第1の端部に対向する第2の端部を有し、前記容器が開口部を含む、容器と;
d.前記開口部を塞ぐコーティングと、
を含む、装置。
【請求項2】
さらにフィルタを含み、それが前記フィルタと前記容器との間の間隙を排除する方法で前記容器を囲むように構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フィルタが、前記塞がれた開口部を覆う、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記フィルタを収容するためのハウジングをさらに含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
複数の容器と、各容器を、ユーザーによって選択された既定の温度で既定の回数、選択的に加熱するように構成およびプログラムされた誘導加熱素子とをさらに含み、前記既定の温度が前記コーティングを融解させ、加熱されているそれぞれの容器の前記消耗品含有ユニットからエアロゾルを放出するのに十分な温度である、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ハウジングおよび前記誘導加熱素子を保持するように構成されたエアロゾル発生装置をさらに含み、前記ハウジングが前記エアロゾル発生装置から突出しているマウスピースを含み、前記エアロゾル発生装置が、
a.前記誘導加熱素子を起動するために、前記誘導加熱素子に作動可能に接続されるスイッチと;
b.状態情報を提供するために、前記スイッチと前記誘導加熱素子とに作動可能に結合されるユーザーインターフェースと;
c.前記誘導加熱素子に送られる周波数の、プロセッサに基づく制御部を含む、コントローラと;
を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記容器の前記第1の端部または前記第2の端部の1つが、隣接する容器から空間をとるために、折り目を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記容器に複数の開口部をさらに含み、前記複数の開口部が、前記容器の前記第1の端部および前記第2の端部に位置する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記消耗品含有ユニットが粉末状の消耗品の2つのペレットを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記サセプタが、前記2つのペレットの間に挟まれている、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記サセプタが金属プレートである、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記金属プレートが複数の開口部を含む、請求項11の記載の装置。
【請求項13】
前記サセプタが長手方向を有する細長い金属プレートであり、前記細長い金属プレートが開口部のセットと間隙のセットとを含み、前記開口部のセットが、開口部の各セットが間隙の1つと隣接するように、前記細長い金属プレートの前記長手方向に沿って、前記間隙のセットと交互に順番に並ぶ、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記コーティングがアルギン酸プロピレングリコールを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記コーティングが香味料を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記サセプタがスチールウールを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記サセプタが添加剤を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記サセプタが長手方向を有する細長いパッドであり、前記細長いパッドが開口部のセットと間隙のセットとを含み、前記開口部のセットが、開口部の各セットが間隙の1つと隣接するように、前記細長いパッドの前記長手方向に沿って、前記間隙のセットと交互に順番に並ぶ、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
燃焼にともなう有毒な副産物を発生させることなく、前記消耗品含有ユニットから消耗品のエアロゾルの形態を放出する工程を含む、請求項1に記載の装置を使用する方法。
【請求項20】
前記消耗品含有ユニットを燃焼させることなく、前記消耗品含有ユニットから前記消耗品の前記エアロゾルの形態を放出するために、誘導加熱素子で前記サセプタを加熱することによって、前記消耗品含有ユニットに熱を加える工程をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
熱が前記コーティングを融解させ、前記容器から前記消耗品をエアロゾルの形態で放出する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
エアロゾルを生成するための装置を製造する方法であって、
a.サセプタを消耗品含有ユニットの中に埋め込む工程と;
b.前記消耗品含有ユニットと前記サセプタとを容器の中に設置する工程であって、前記容器が第1の端部と前記第1の端部に対向する第2の端部を有し、前記容器が開口部を含む、工程と;
c.前記開口部にコーティングを塗布する工程と;
d.前記容器をフィルタの中に設置する工程と;
e.前記容器を収容する前記フィルタをハウジングの中に設置する工程と;
を含む、方法。
【請求項23】
ペレット内の酸素を最小化するために、前記消耗品含有ユニットが前記ペレットに圧入される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ペレット内の酸素を最小化するために、前記消耗品含有ユニットが添加剤と混ぜ合わされる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記フィルタ内に複数の容器を重ねて設置する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記容器の1つ以上の端部に作り出される折り目によって、前記容器が互いから離される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
エアロゾルを生成するための装置であって:
a.消耗品含有ユニットと;
b.前記消耗品含有ユニット内に埋め込まれたサセプタと;
c.前記消耗品含有ユニットを少なくとも部分的に囲むように構成された加熱素子と;
d.前記誘導加熱素子を制御するためのコントローラと;
e.前記消耗品含有ユニット、前記サセプタ、前記誘導加熱素子、および前記コントローラを収容するためのケースと、
を含む、装置。
【請求項28】
前記加熱素子を制御するための自己共振発振器をさらに含む、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記自己共振発振器が、前記加熱素子に作動可能に接続されているコンデンサを含む、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記加熱素子が複数のコイル線を含み、各コイル線は、他のコイル線に影響されない起動のために、前記コントローラに作動可能に接続されている、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記加熱素子が可動式である、請求項27に記載の装置。
【請求項32】
前記消耗品含有ユニットが第1の縦軸を定義する細長い部材であり、前記誘導加熱素子が前記第1の縦軸に沿って軸方向に移動するように構成される、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記消耗品含有ユニットが、前記消耗品含有ユニットの1つの端部に円筒上の磁石を含み、前記円筒状の磁石が第2の縦軸を定義し、ここで前記加熱素子は、消耗品含有ユニットの周りに巻き付けられている円筒状のコイルであり、前記円筒状のコイルが第3の縦軸を定義し、ここで前記円筒状の磁石と前記加熱素子は、前記第2の縦軸が前記第3の縦軸と同一直線上に整列することを維持するように構成される、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記サセプタが多極サセプタである、請求項31に記載の装置。
【請求項35】
前記加熱素子が、前記消耗品含有ユニットの周りを回転するように構成される、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記多極サセプタが互いに平行する複数の極を有し、前記消耗品含有ユニット内に埋め込まれている、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記消耗品含有ユニットが、第1の縦軸を定義する細長い部材であり、ここで前記加熱素子は、第2の縦軸を定義する円筒を形成するために、前記消耗品含有ユニットの周りに巻き付けられたコイルであり、またここで前記加熱素子は、前記第2の縦軸が、前記消耗品含有ユニットの周りを前記加熱素子が回転移動中に、前記多極サセプタの極の各々と、ある点において同一線上に整列するように、偏心経路で前記消耗品含有ユニットの周りを回転するように構成される、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記消耗品含有ユニットが縦軸を定義する細長い部材であり、かつ、前記誘導加熱素子が前記縦軸に対して半径方向に移動するように構成される、請求項34に記載の装置。
【請求項39】
前記サセプタが多極サセプタである、請求項27に記載の装置。
【請求項40】
前記多極サセプタが、互いに平行する複数の極を含み、前記消耗品含有ユニット内に埋め込まれている、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記消耗品含有ユニットが、第1の縦軸を定義する細長い部材であり、ここで前記加熱素子は、第2の縦軸を定義する円筒を形成するために、前記消耗品含有ユニットの周りに巻き付けられたコイルであり、またここで前記消耗品含有ユニットは、前記第2の縦軸が、前記加熱素子内における前記消耗品含有ユニットの回転中に、前記多極サセプタの極の各々と、ある点において同一線上に整列するように、偏心経路で前記加熱素子内を回転するように構成される、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記消耗品含有ユニットが、第1の縦軸を定義する細長い部材であり、ここで前記加熱素子は、第2の縦軸を定義する円筒を形成するために、前記消耗品含有ユニットの周りに巻き付けられたコイルであり、またここで前記消耗品含有ユニットは、前記第2の縦軸が、前記加熱素子内における前記消耗品含有ユニットの移動中に、前記多極サセプタの極の各々と、ある点において同一線上に整列するように、前記加熱素子内を半径方向に移動するように構成される、請求項39に記載の装置。
【請求項43】
前記加熱素子に隣接し、前記加熱素子によって作られた磁束を測定するように構成された磁束センサをさらに含む、請求項27に記載の装置。
【請求項44】
前記磁束センサが、前記磁束センサからのフィードバックをもとに前記誘導加熱素子の起動を制御するためのコントローラに、作動可能に接続されている、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
感知中の前記消耗品含有パッケージの一部が、既定の温度を越えて加熱されたか否かを検出するための、使用センサをさらに含む、請求項27に記載の装置。
【請求項46】
前記使用センサが光反射センサである、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記消耗品含有ユニットが、消耗品含有パッケージに収容されており、前記消耗品含有パッケージが、既定の温度に加熱されると色を変える感熱染料を含み、ここで色の変化は、前記光反射センサによって検出され得る、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記コントローラが、既定の温度に加熱された、前記消耗品含有ユニットの部分の場所を記憶するためのメモリをさらに含む、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
新しい消耗品含有ユニットがケースに挿入された時に、メモリをリセットするリミットスイッチをさらに含む、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記加熱素子に作動可能に接続された放熱板をさらに含む、請求項27に記載の装置。
【請求項51】
前記放熱板が、前記加熱素子を覆うフィン付きの円筒である、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
気流コントローラをさらに含む、請求項27に記載の装置。
【請求項53】
前記サセプタが中空の極を含む、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記中空の極が入口と出口を含む、請求項53に記載の装置。
【請求項55】
消耗品含有パッケージアライナをさらに含む、請求項27に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子タバコや蒸気吸引システムなどの、従来の喫煙製品の代替として使用される装置に関し、特に非燃焼式加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非燃焼式加熱(HNB)装置は、燃焼がニコチンおよび他のタバコ成分を含む吸入可能なエアロゾルを作り出す温度よりも低い温度でタバコを加熱し、装置ユーザーに利用可能にする。従来のタバコと異なり、目的はタバコを燃焼させることではなく、むしろ、ニコチンや他の成分をエアロゾルの生成を通して放出するのに十分な程度に、タバコを加熱することである。タバコに点火し燃焼させることは望まれない毒素を生成するが、それは、HNB装置を使用することで回避され得る。しかしながら、エアロゾルの形でタバコ成分を有効に放出するのに十分な熱を供給することと、タバコを燃焼させないまたはタバコに点火しないこととの間には、微妙なバランスが存在する。現在のHNB装置はそのバランスを未だ見つけておらず、十分な量のエアロゾルを生成しない温度にタバコを加熱するか、または、タバコを加熱し過ぎて、不快な、または「焼けた」匂いの香気プロファイルを生成するかのどちらかである。加えて、現在の方法論では、燃焼するタバコの副生成物、および偶発的な燃焼の副生成物によって、従来のHNB装置の内部構成要素は汚れる。
【0003】
前述の理由で、ユーザーが装置の強さを制御できるエアロゾル発生装置の必要性があり、それは、生成されるエアロゾルの効率および香気プロファイルを高めながら、燃焼のリスクを低下させるための誘導法を介して加熱されるタバコの温度に-または点火に十分な温度にも-影響を与える。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、消費可能なタバコ成分が誘導によって迅速かつ漸増的に加熱され、その結果、その成分の一部は含むが、燃焼に最も頻繁に関連する、例えば煙、灰、タール、およびその他の潜在的な有害化学物質などの副産物を含まないエアロゾルを発生させる、システムおよび方法に関する。この発明は、位置決めと、構成要素の周りに交番電磁界を提供する誘導加熱素子の使用により、消費可能なタバコ成分に沿って漸増的に進む加熱と、を含む。
【0005】
本発明の目的は、消費可能なタバコ成分を加熱するための使用のために、誘導加熱ソースが提供される装置である。
【0006】
本発明の別の目的は、消費可能なタバコの調製を含む、いくつかの、シーリングされた、個々の、密閉された、そしてコーティングされた容器-と誘導加熱ソースを含む、消費可能なタバコ成分である。容器は、前もって設定された開口部を備える、アルミニウムシェルであり得る。容器は、誘導加熱プロセスがゲルを溶かし、開口部をクリアにするまで開口部をシーリングしているゲルで、コーティングされ得る。いくつかの実施形態では、ゲルは、タバコのエアロゾルに風味を加える、またはその風味を増強する着香剤を含み得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、複数の容器が、紙管の内部に間に空間を保ちながら積み重ねられ、エアロゾルが生成され得るように、各容器の底端および、どちらか一方の側のチャネルにおける、余剰分のアルミニウム包装によって形成される。誘導発熱ソースが起動される時、既定の開口部がクリアになり、風味がエアロゾルと結合され、チューブを通って移動して、装置ユーザーに利用可能となる。
【0008】
これらの方法および装置を使用して、装置は、加熱を必要とする質量を減らし、迅速に加熱、素早く冷却することができ、そして電力を保存することが可能であり、次の充電までの間の多用を可能にする。このことは、既知の、これまでの、商品化されている非燃焼式加熱装置とは対照をなす。
【0009】
本発明の別の目的は、いくつか、シーリングされた、個々の、密閉された、そしてコーティングされた容器、および誘導加熱ソースを備える、タバコを含有する消耗品構成要素である。そして容器は、誘導加熱プロセスがゲルを溶かして開口部をクリアにできるまで開口部をシーリングしている、ゲルで覆われる。いくつかの実施形態では、消費可能なタバコ成分に風味を加える、またはその風味を増強する、着香剤を含み得る。
【0010】
本発明の別の目的は、取替えが簡単で、かつ、ケースを清潔にするための労力を低減するように使用中のケース内部の付着物を最小化する、消耗品含有パッケージを作り出すことである。
【0011】
本発明の別の目的は、他のセグメントとは独立して消耗品のセグメントを加熱するために、加熱素子を、サセプタまたは消耗品に対して移動させることである。
【0012】
本発明の別の目的は、エアロゾルを生成するための装置内のエネルギー使用の効率を、最大化することである。
【0013】
本発明の別の目的は、装置の長寿を最大化するように、加熱素子の熱を制御することである。
【0014】
別の目的は、消耗品の風味または調剤を変化させるために、装置を通る気流を変化させることを可能にすることである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明のある実施形態の内部の側面図を示す。
【
図2A】実施形態の内部を示すために一部が取り去られた、本発明のある実施形態の斜視図を示す。
【
図2B】内部部品を明らかにするために一部が切り取られた、または/および、取り去られた、
図2Aに示される実施形態の斜視図を示す。
【
図2C】線2C-2Cに沿って切り取られた、
図2Aに示される実施形態の断面図を示す。
【
図2E】内部部品を明らかにするために一部が切り取られた、または/および、取り去られた、本発明の別の実施形態の斜視図を示す。
【
図3B】
図3Aに示される実施形態の部分的分解組立図を示す。
【
図3C】内部部品を明らかにするために一部が切り取られた、または/および、取り去られた、
図3Aに示される実施形態の斜視図を示す。
【
図3D】
図3Aに示される消耗品含有ユニットの拡大斜視図を示す。
【
図4A】消耗品含有ユニットの実施形態の分解組立図を示す。
【
図4B】消耗品含有ユニットの実施形態の分解組立図を示す。
【
図5B】線5B-5Bに沿って切り取られた、
図5Aに示される実施形態の断面図を示す。
【
図5C】
図5Aに示される実施形態からの、消耗品含有パッケージの斜視図を示す。
【
図9A】エアロゾル発生装置のある実施形態の側面図を示す。
【
図9B】
図8Aに示されるエアロゾル発生装置の平面図を示す。
【
図9C】本発明のコントローラおよび他の構成要素へのその接続に関する、ある実施形態の概略図を示す。
【
図10A】本発明のコントローラおよび他の構成要素へのその接続に関する、他の実施形態の概略図を示す。
【
図10B】本発明のコントローラおよび他の構成要素へのその接続に関する、他の実施形態の概略図を示す。
【
図11】可動加熱素子のある実施形態の斜視図を示す。
【
図12A】位置合わせのための磁石を使用する、本発明のある実施形態に関する、分解組立図、断面図、および斜視図を示す。
【
図12B】位置合わせのための磁石を使用する、本発明のある実施形態に関する、分解組立図、断面図、および斜視図を示す。
【
図12C】位置合わせのための磁石を使用する、本発明のある実施形態に関する、分解組立図、断面図、および斜視図を示す。
【
図12D】位置合わせのための磁石を使用する、本発明のある実施形態に関する、分解組立図、断面図、および斜視図を示す。
【
図12E】ある位置合わせメカニズムの別の実施形態の斜視図を示す。
【
図13C】
図13Aおよび
図13Bにおける実施形態の断面図を示し、それぞれ、縦軸に沿って切りとられ、取り外された多極サセプタ、および消耗品含有パッケージに挿入された多極サセプタを示す。
【
図13D】
図13Aおよび
図13Bにおける実施形態の側面図を示し、それぞれ、縦軸に沿って切りとられ、取り外された多極サセプタ、および消耗品含有パッケージに挿入された多極サセプタを示す。
【
図14A】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図14B】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図14C】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図15A】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える別の3極サセプタを有する消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図15B】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える別の3極サセプタを有する消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図15C】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える別の3極サセプタを有する消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図16A】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える4極サセプタを有する消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図16B】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える4極サセプタを有する消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図16C】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える4極サセプタを有する消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図16D】消耗品含有パッケージの周りを回転する加熱素子を備える4極サセプタを有する消耗品含有パッケージに関する、ある実施形態の端面図を表わす。
【
図17A】消耗品含有パッケージの周りを偏心経路に沿って加熱素子を回転させるためのメカニズムに関する、ある実施形態の斜視図を表わす。
【
図17B】消耗品含有パッケージの周りを偏心経路に沿って加熱素子を回転させるためのメカニズムに関する、ある実施形態の斜視図を表わす。
【
図18A】消耗品含有パッケージの周りを偏心経路に沿って加熱素子を回転させるためのメカニズムに関する、
図17A-17Bの実施形態の端面図を表わす。
【
図18B】消耗品含有パッケージの周りを偏心経路に沿って加熱素子を回転させるためのメカニズムに関する、
図17A-17Bの実施形態の端面図を表わす。
【
図19】偏心経路に沿って加熱素子を回転させ、消耗品含有パッケージに沿って加熱素子を並進させるためのメカニズムに関する、ある実施形態の斜視図を示す。
【
図20】消耗品含有パッケージに対して加熱素子を移動させるためのメカニズムに関する、ある実施形態の斜視図を示す。
【
図21】本発明のコントローラおよび他の構成要素へのその接続に関する、ある実施形態の概略図を示す。
【
図22】加熱素子を示すために放熱板の一部が取り除かれた、加熱素子に取り付けられた放熱板のある実施形態を示す。
【
図23】消耗品含有パッケージに取り付けられた気流コントローラの断面図を示す。
【
図24A】本発明の別の実施形態の分解斜視図を示す。
【
図25A】中空極サセプタを有する消耗品含有パッケージの内部構成を示すために、サセプタが取り除かれた視点の、消耗品含有パッケージの部分的切取り図を示す。
【
図25B】中空極サセプタを有する消耗品含有パッケージの内部構成を示すために、サセプタが取り除かれた視点の、消耗品含有パッケージの部分的切取り図を示す。
【
図25C】それぞれ、消耗品含有パッケージに埋め込まれた中空極サセプタを備える、
図25A-Bの実施形態の部分的切取り図を示す。
【
図25D】それぞれ、消耗品含有パッケージに埋め込まれた中空極サセプタを備える、
図25A-Bの実施形態の部分的切取り図を示す。
【
図25E】使用中の気流を示すために縦軸に沿って切り取られた、
図25A-25Dに示される実施形態の断面図を示す。
【
図26A】サセプタの挿入前の消耗品含有パッケージに関する、別の実施形態の斜視図を示す。
【
図26B】サセプタの挿入前の内部構成要素の関係性を示すための、
図26Aに示される実施形態の部分的切取り図を示す。
【
図26C】サセプタの挿入前の内部構成要素の関係性を示すための、
図26Aに示される実施形態の部分的切取り図を示す。
【
図26D】縦軸に沿って切り取られた、
図26A-26Cに示される消耗品含有パッケージの実施形態に関する断面図を示す。
【
図26E】サセプタの挿入後の、
図26Aに示される実施形態の部分的切取り図を示す。
【
図26F】
図26Eに示される部分的切取り図を、消耗品含有パッケージの周りに巻き付けられた加熱素子と共に示す。
【
図26G】縦軸に沿って切り取られた、
図26Fに示される消耗品含有パッケージの実施形態の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
添付の図面に関連して以下に述べる詳細な説明は、本発明の現在好ましい実施形態の説明として意図されており、本発明が構築または利用され得る唯一の形態を表すことは意図されていない。説明は、図示される実施形態に関連して、本発明を構築および操作するための機能、および工程の順序を述べる。しかしながら、同じまたは同等の機能および順序が、本発明の意図および範囲内にさらに包含されることが意図されている異なる実施形態によって、達成され得ることは理解されるべきである。
【0017】
本願発明は、消耗品含有製品からエアロゾルを生成するための装置で、比較的高い熱を使用して消耗品含有製品を最低限燃焼させる方法で吸引するためのものである。本出願を目的として、用語「消耗品」は、その消耗品が疾病または病気を処置するために用いられるか否か、栄養のためのものであるか否か、栄養補助食品であるか否か、あるいは娯楽のために使用されるか否かにかかわらず、任意の種類の薬剤、薬、化学的化合物、活性剤、成分等を包含するように広く解釈されるべきである。ほんの例示として、消耗品は、調剤、栄養補助食品、店頭販売の薬品、タバコ、カナビス等を含み得る。
【0018】
図1を参照すると、装置(100)は、消耗品含有パッケージ(102)およびエアロゾル発生装置(200)を含む。装置(100)は、非燃焼式加熱プロセスを通じてエアロゾルを生成し、そのプロセスでは、消耗品含有ユニット(104)を燃焼させず、しかし、消耗品を吸入可能なエアロゾルの形態で消耗品含有ユニットから放出する温度に、消耗品含有ユニット(104)が加熱される。したがって、消耗品含有ユニット(104)は、適切な温度に加熱された時に、エアロゾルの形態へと放出され得る消耗品を収容する、任意の製品である。本出願は、本発明のタバコ製品への適用について議論し、具体的な例を提供する。しかしながら、本発明はタバコ製品との使用に限定されない。
【0019】
消耗品含有パッケージ
【0020】
図2A-6Bを参照すると、消耗品含有パッケージ(102)は、消耗品をエアロゾルの形態で放出するように加熱される構成要素である。消耗品含有パッケージ(102)は、消耗品含有ユニット(104)、誘導加熱システムを通して消費含有ユニット(104)を加熱するための金属(サセプタとも呼ばれる)(106)、および消耗品含有ユニット(104)とサセプタ(106)とを収容する容器(108)、を含む。消耗品含有パッケージ(102)がどの程度良く加熱されるかは、製品の一貫性に依存する。製品の一貫性は、消耗品含有ユニット(104)の位置、形、向き、および他の特性などの、様々な要因を考慮に入れる。消耗品含有ユニット(104)の他の特性は、ユニット内に含まれる酸素量を含み得る。目標は、これらの要因の各々に製造過程で一貫性を持たせることによって、製品の一貫性を最大化することである。
【0021】
消耗品含有ユニット(104)の形態が、サセプタ(106)に、各々の間の接触面積が最大である状態で直接物理的に接触している場合、サセプタ(106)内に誘導される熱エネルギーは、消耗品含有ユニット(104)に大部分が伝達されるであろうことが推論され得る。そのため、サセプタ(106)に対する消耗品含有ユニット(104)の形状および配置は、重要な要因である。いくつかの実施形態では、消耗品含有ユニット(104)は一般に円筒形である。そのため、消耗品含有ユニット(104)は、環状または楕円形の断面を有し得る。
【0022】
さらに、消耗品含有ユニット(104)の設計に関する別の目的は、消耗品含有ユニット(104)が暴露する空気量を最小化することである。このことは、保管中または加熱プロセス中の、酸化または燃焼の危険性を、排除するまたは弱める。結果として、特定の設定では、より多くの空気量曝露を可能にする従来技術装置と共に使用される時には燃焼を引き起こすであろう温度まで、消耗品含有ユニット(104)を加熱することが可能である。
【0023】
そのため、好ましい実施形態では、消耗品含有ユニット(104)は、ペレットまたはロッドに詰め込まれる粉末形態の消耗品から作られる。消耗品の圧縮は、消耗品含有ユニット(104)の内部に捕捉されている酸素を縮小させる。いくつかの実施形態では、消耗品含有ユニット(104)はさらに、保湿剤、香料、酸素を置き換える充填剤、または蒸気発生物質などの添加剤を含み得る。添加剤はさらに、消耗品含有ユニット(104)からの酸素の除去と共に、熱エネルギーの吸収および伝達を手助けし得る。ある代替的な実施形態では、消耗品は、装置の機能と干渉しないが、消耗品の隙間空間の空気を置き換え、および/または、消耗品を空気から隔離するために消耗品を囲む、物質と混ぜ合わされ得る。また別の代替的な実施形態では、消耗品にとって利用可能となる空気をさらに減らすために、小さなペレット、またはカプセル化できる他の形態に形成され得る。
【0024】
図2A-2Dで示されるように、好ましい実施形態では、消耗品含有ユニット(104)は、縦軸Lを定義する1つの細長いユニットであり得る。例えば、消耗品含有ユニット(104)は、環状の横断面または楕円形の横断面を有する、細長い円筒または管であり得る。そのため、消耗品含有ユニット(104)は、2つの対向する端部(105、107)および側壁(109)によって定義されることが可能で、その間を第1の端部(105)から第2の端部(107)に伸び、消耗品含有ユニット(104)の長さを定義する。
【0025】
サセプタ(106)は、同様に細長く、好ましくは、縦軸Lに沿って、消耗品含有ユニット(104)に埋め込まれることが可能で、実質的に、消耗品含有ユニット(104)の長さおよび幅(つまり直径)に伸びている。楕円形の断面を有する消耗品含有ユニット(104)では、直径は楕円の長軸を定義する外径を指す。
【0026】
サセプタ(106)は押し出し加工され得る。一旦押し出しが行われると、消耗品含有ユニット(104)は、サセプタ(106)の周りを、サセプタ(106)長さに沿って、圧縮され得る。代替的に、サセプタ(106)は、サセプタ(106)の周りに消耗品含有ユニット(104)を取り付ける前に、平らな金属ストックまたは任意のその他の適切な製造方法から、プレス加工され得る。いくつかの実施形態では、
図2Eで示されるように、サセプタ(106)はスチールウールから作られていてもよい。例えば、サセプタ(106)は、パッド状に束ねられているスチールウールの細いフィラメントで構成され得る。そのため、スチールウールパッドは、多数の細いエッジを含む。いくつかの実施形態では、スチールウールパッドは、保湿剤、香料、蒸気発生物質、スチールウールの酸化(錆)を遅らせる物質、および/または、スチールウールフィラメント間の空気を除去する充填剤、をかけられたり、あるいはそれらに浸されたりしていることがある。
図2Eに示されるように、消耗品含有ユニット(104)を以下に説明するような個々の加熱用の個別セグメントに分割するために、スチールウールパッドに沿って、切取り部(cut-out)が配され得る。代替的に、スチールウールの個々のパッドは、消耗品によって分離および/または間隔をあけて配されることが可能であり、その結果、各パッドは使用中に個々に加熱され得る。
【0027】
スチールウールの利点は、加熱されるとすぐに酸化し始め、そのことによって鋭いエッジを持たずにもろくなり、かつ簡単に劣化するという点で、環境上の見地から使い捨てが容易であることを含むが、それに限定されない。鉄と炭素で構成され、比較的無毒である。
【0028】
サセプタ(106)は、誘導加熱の場合のような変動する磁場にさらされた時に発熱する、任意の金属材料で作られ得る。好ましくは、金属は鉄鋼材料を含む。消耗品含有ユニット(104)の効率的な加熱を最大化するために、サセプタ(106)は、消耗品含有ユニット(104)がサセプタ(106)と接触する表面積を最大化するように、消耗品含有ユニット(104)の最も大きな断面積の形状と一致するが、他の構成も使用され得る。消耗品含有ユニット(104)が細長い円筒である実施形態では、最も大きな断面積は、細長い円筒を、長方形の断面積を作り出すように、外径に沿って縦軸Lで分割することによって定義されるであろう。そのため、サセプタ(106)もまた、細長い円筒の断面積の寸法に結果的と同様の、長方形になるであろう。
【0029】
いくつかの実施形態では、サセプタ(106)は金属プレートであり得る。いくつかの実施形態では、サセプタ(106)はメッシュスクリーンのように、複数の開口部(110)を有する金属プレートであり得る。誘導加熱は、サセプタ(106)のエッジにおいて、最も効果的かつ効率的であると思われる。メッシュスクリーンは、消耗品含有ユニット(104)と接触し得るサセプタ(106)において、より多くのエッジを作り出す、というのは、エッジが開口部(110)を定義するからである。
【0030】
好ましくは、サセプタ(106)は、一連の小さな開口部(110)でパターン化された帯状片(strip)である可能性があり、効率的な誘導加熱プロセスで使用し得るエッジの量を増やし、その後、誘導加熱ができないようなサセプタ(106)の長さを可能にする大きな間隙(112)が続き、その間隙が、誘導加熱を不可能にする、または誘導加熱を少なくとも弱める、および/または加熱されているセグメントからの伝導を弱める。この構成は、別個のセグメントで加熱される消耗品含有パッケージ(102)を可能にする。細長いサセプタ(106)は、長手方向を有する細長い金属プレートであって良く、細長い金属プレートは、開口部(110a、110b)のセット、および間隙(112a、112b)のセットを有し、ここで、開口部(110a、110b)のセットは、開口部(110a、110b)の各セットが間隙(112a、112b)の1つと隣接するように、細長い金属プレートの長手方向に沿って、間隙(112a、112b)のセットと交互に順番に並ぶ。したがって、サセプタ(106)の1つの端部から対向端部へ移動すると、開口部(110a)の第1のセット、次に第1の間隙(112a)、次に開口部(110b)の第2のセット、次に第2の間隙(112b)などがある。間隙(112)の領域では、金属材料はほとんどない;したがって、伝熱は最小である。そのため、たとえ消耗品含有ユニット(104)が単一ユニットであっても、なお別個のセクションにおいて加熱され得る。その後、消耗品含有ユニット(104)およびサセプタ(106)は、容器(108)に包まれる。
【0031】
好ましい実施形態では、容器(108)はあらかじめパンチ加工された開口部(120)を有するアルミニウムから作られていてもよい。消耗品含有ユニット(104)は、サセプタ(106)によって生成される熱を留めるために、容器(108)の内部に置かれる。容器(108)の開口部(120)は、消費可能なエアロゾルが加熱された時に、そこから漏れ出すことを可能にする。開口部(120)は、空気が容器(108)に進入して消耗品含有ユニット(104)にさらされことを可能にする通路を作り出すので、開口部(120)は、コーティングを使用して一時的にシーリングされる得る。コーティングは、好ましくは、消耗品エアロゾルを作り出す温度で融解する組成で作られ得る。したがって、サセプタ(106)が加熱されるとともに、容器(108)内部の空気の不足により、消耗品含有ユニット(104)を、燃焼させずに、非常に高い温度に上昇させることができる。サセプタ(106)が高温に達するとともに、形成を始める消耗品エアロゾルは、漏れ出すことができない。コーティングが次第に融解してなくなり、開口部(120)を露出させると、その後、消耗品エアロゾルは吸入のために、容器(108)から漏れ出ることが可能となる。好ましい実施形態では、コーティングは、アルギン酸プロピレングリコール(「PGA」)ゲルであり得る。コーティングはまた、香味料を含み得る。したがって、コーティングが次第に融解してなくなり、消耗品エアロゾルが放出されると、香味料も消耗品エアロゾルと共に放出される。いくつかの実施形態では、香味料は添加剤と混ぜ合わされ得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、開口部(120)は複数の穴またはスリットであり得る。開口部(120)は、容器(108)の側壁(122)の長さに沿って形成されたり、側壁(122)のまわりを半径方向に配置されたり、側壁(122)を通って任意に、または一様になどに配置されたりすることが可能である。いくつかの実施形態では、開口部(120)は、容器(108)の対向する端部(124、126)に沿った複数の穴であり得る。長方形の消耗品含有ユニット(104)を有するいくつかの実施形態では、容器(108)はまた、縦軸Lと平行な容器の長さを横断する、1つ以上の細長いスリットの形をした開口部(120)と共に伸びており、それにより継ぎ目を作り出す。その継ぎ目は、折り畳まれたり波型にされたりすることが可能であるが、それでもなお、その全長に沿って、または別個の領域においてのどちらかで、消耗品エアロゾルが移動し得る間隙を残すことができる。上述の開口部(120)のように、継ぎ目はコーティングでシーリングされ得る。
【0033】
消耗品含有パッケージ(102)はさらに、消耗品含有ユニット(104)、サセプタ(106)、および容器(108)を封入するための、フィルタ管(filtertube)(140)を含み得る。フィルタ管(140)は、容器の加熱から放出される消耗品エアロゾルがフィルタを通って横方向に移動することを可能にしながらも、任意の望ましくないゴミくずを捕捉するために、フィルタ材で作られていてもよい。フィルタ管(140)は、容器(108)を囲み、コーティングされた開口部(120)をさらにカバーし得る。フィルタ管(140)がフィルタ材で作られている可能性があるので、消耗品エアロゾルはフィルタ管(140)を通って移動することができる。任意の適切なフィルタ材が使用され得るが、ほんの一例として、フィルタ管はセルロースまたは酢酸セルロースから作られていてもよい。
【0034】
消耗品含有パッケージ(102)はさらに、フィルタ管(140)を収納するのハウジング(150)を含み得る。ハウジング(150)は紙管であり得る。ハウジング(150)は、消耗品エアロゾルを通過させにくい。そのため、フィルタ管(140)の周りに巻き付けられたハウジング(150)は、消耗品エアロゾルがフィルタ管(140)から半径方向に漏れ出るのでは無く、消耗品エアロゾルがそこを通過する、フィルタ管(140)を通る縦方向の経路を作り出す。このことにより、消耗品エアロゾルが、ユーザーの口の方へ吸入経路をたどることが可能になる。ハウジング(150)の1つの端部(152)は、エンドキャップ(endcap)(154)がかぶされ得る。エンドキャップ(154)は、一種のフィルタ材で構成され得る。ハウジング(150)の対向する端部(156)にはマウスピース(158)があり、ユーザーはそれを吸い、フィルタ管(140)に沿ってマウスピース(158)の方へ、そしてユーザーの口の中へと、容器(108)から加熱された消耗品エアロゾルを引き込む。そのため、マウスピース(158)はまた、エンドキャップ(154)のものと同様の、一種のフィルタであり得る。消耗品含有パッケージ(102)は、消耗品エアロゾルが通過する経路を含み、経路が消耗品含有パッケージ(102)の一部でもあるマウスピース(158)に直接繋がっており、経路がケース(202)から隔離されている場合には、ケース(202)は、装置の作動中に形成される、任意の残留物または副産物が無い状態を保つであろう。この構成では、ケース(202)は清潔であり続け、ユーザーが周期的にケース(202)を洗浄することを必要としない。
【0035】
いくつかの実施形態では、容器(108)は、第1の容器セクション(108a)および第2の容器セクション(108b)を有する、2ピースユニットで作られていてもよい。消耗品含有ユニット(104)は、第1の容器セクション(108a)へ差し込むことが可能で、また、第2の容器セクション(108b)は、消耗品含有ユニット(104)をカバーするために、第1の容器セクション(108a)の上に置かれ得る。あかじめ設定された開口部(120)は、消耗品含有ユニット(104)を封入する前に、容器(108)の中に形成され得る。
【0036】
消耗品含有パッケージ(102)の一般的な原理を確立し、同じ目的を達成する変形も検討された。例えば、ある実施形態では、2つの細長いセクション(104a、104b)を含み得る。消耗品含有ユニット(104)の2つの細長いセクション(104a、104b)は、直径に沿った縦軸Lに平行で、かつ直径に沿った縦軸Lを通ってカットされた平面によって定義され得る。したがって、2つの細長いセクション(104a、104b)は、互いに嵌合したときに完全な円筒の消耗品収容ユニット(104)を形成する、半円筒のセクションであり得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、
図3A-3Dに示されるように、消耗品含有ユニット(104)は、ペレットかタブレットの形をしていてもよい。側壁(109)の長さが直径よりもはるかに長い、細長い円筒または管である消耗品含有ユニット(104)と異なり、タブレットは、縦軸Lを定義する短い円筒であってもよく、ここで、側壁(109)の長さは、直径のサイズにより近いか、または直径より短い。サセプタ(106)は、縦軸Lに垂直で横に切り取られた時に、タブレットの断面形状と一致するために、平らな円形をしていてもよい。消耗品含有ユニット(104)は、サセプタ(106)の周りに圧縮され得る。タバコを模倣するために、複数の消耗品収容ユニット(104)が、細長い円筒を形成するように、縦軸Lに沿って端部と端部を合わせて積み重ねられ得る。したがって、各消耗品含有ユニット(104)は別々に加熱されることが可能で、細長く管状の本体を有する各消耗品含有ユニット(104)のセグメントを効果的に模倣している。
【0038】
正方形や長方形などの他の形状も使用されることが可能で、サセプタ(106)は対応する形状となる。しかしながら、実際のタバコの形状を模倣するのに容易な形状であるため、円筒形状が好まれる。
【0039】
いくつかの実施形態では、消耗品含有ユニット(104)は、
図4Aおよび4Bに示されるように、共に組み合わされて全体となる、消耗品含有ユニット(104)の2つのセクション(104a、104b)から形成され得る。2つのセクション(104a、104b)は、消耗品含有ユニット(104)を、縦軸Lに垂直な平面に沿って、横に半分に分割することによって定義される。サセプタ(106)は、2つのセクション(104a、104b)の間にはさまれ得る。サセプタ(106)が2つの消耗品含有セクション(104a、104b)の間にはさまれたまま、消耗品含有ユニット(104)は、容器(108)によって収納され得る。このプロセスは、それぞれのサセプタ(106)を間にはさみ、それぞれの容器(108)に収納される、複数の消耗品含有ユニット(104)を作り出すために繰り返され得る。複数の消耗品含有ユニット(104)は、それぞれ個別の消耗品含有ユニット(104)を一度に別々に加熱させることができる消耗品含有パッケージ(102)を作り出すように、1つ1つ積み重ねられ得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、容器(108)は消耗品含有ユニット(104)の周りに巻き付けられたアルミニウムであり得る。アルミニウムは、
図3Dに示されるように、対向する端部に余分な折り目(130、132)を有し得る。これらの余分な折り目(130、132)は、互いに積み重ねられた時に、隣接する消耗品含有ユニット(104)との間に間隙を作り出す。
【0041】
いくつかの実施形態では、
図4Aおよび4Bに示されるように、容器(108)は、第1の容器セクション(108a)、および第1の容器セクション(108a)の内部の消耗品含有ユニット(104)を収納するために、覆いまたはキャップとしての役割を果たす第2の容器セクション(108b)を有する、2ピースであり得る。以前に説明されたように、容器(108)上の開口部(120)は、側壁(122)に沿って、または端部(124、126)に、配され得る。以前に説明されたように、サセプタ(106)は、
図4Bに示されるように、スチールウールを含む、誘導加熱を受ける任意の種類の金属であり得る。好ましい実施形態では、複数の穴(110)を作り出すこと、または全体的に圧縮されたスチールウールフィラメントを使用することによって、多数のエッジがサセプタ(106)に作り出される。スチールウールフィラメントは、細いものから中程度のものでよい。上に議論されるように、スチールウールパッドは、添加剤、香料、保護剤、および/または充てん剤に浸されていたり、それらでコーティングされていたり、またはそれらを充填されている可能性がある。
【0042】
いくつかの実施形態では、
図5A-6Bに示されるように、複数の消耗品含有ユニット(104)が、単一の細長い容器(108)に収容され得る。容器(108)は、各個別の消耗品含有ユニット(104)を受け取るために、区画(111)と共に成形され得る。いくつかの実施形態では、個別の区画(111)は、ブリッジ(121)によって互いに結合され得る。いくつかの実施形態では、ブリッジ(121)は、ある区画(111)と別の区画との間の流体連結を可能にする経路(125)を定義し得る。いくつかの実施形態では、ブリッジ(121)は、ある区画(111)と別の区画との間の、ブリッジを通る流体連結を防止するために、波型にされ得る。いくつかの実施形態では、細長い容器(108)は、
図6A-6Bに示されるように、縦軸Lに沿って横方向に分割される、2ピースのアセンブリであり得る。消耗品含有ユニット(104)は、容器セクションのうちの1つ(108a)の区画(111)に据え付けられ得る。その後、第2の容器セクション(108b)は、消耗品含有ユニット(104)を覆うために、第1の容器セクション(108a)に嵌合され得る。第1の容器セクション(108a)と第2容器セクション(108b)との間の分割部は、開口部(120)として使用され得る。代替的に、事前に設定された開口部(120)は、容器セクション(108a、108b)の1つまたは両方に形成され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、
図7A-7Dに示されるように、容器(108)は、容器(108)がサセプタとしての役割を果たすことを可能にする材料で作成され得る。例えば、容器(108)は、鋼、そうでなければ鉄鋼、あるいは誘導加熱を使用して加熱することができる任意の他の金属で作られていてもよい。そのような実施形態では、内部サセプタ(106)が消耗品含有ユニット(104)の中に埋め込まれる必要は無いであろう。容器(108)は、それでも複数の穴(120)を含むことが可能で、PGAのなどの添加剤および/またはシーラントで覆われ得る。そのような実施形態は、
図7Aに示されるような細長い管、または
図7Bに示されるようなタブレットまたはディスクにすることができる。容器(108)は、以前に議論されたように、第1の容器セクション(108a)および第2の容器セクション(108b)を有する2ピースの容器であり得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、容器(108)は、
図7Cおよび7Dに示されるように、一般に縦軸Lに垂直で、容器(108)を横断する横方向のスリット(123)を有し得る。スリット(123)は、一回の作動につき、消耗品含有ユニット(104)の1つの小さなセグメントのみが加熱されるように、容器(108)の中にセグメント分けを作り出す。横方向のスリット(123)は貫通孔であることが可能で、それにより、消耗品含有ユニット(104)は下に露出する。そのような実施形態では、セグメントは、穴をシーリングするために、コーティングまたは他の詰め物で、永久に、あるいは加熱時に融解して、エアロゾルがスリット(123)を通って漏れ出ることを可能にする物質を使って、充填され得る。いくつかの実施形態では、詰め物は、放熱板、および/または、横方向のスリット(123)における加熱効果を低下させる誘導を介して、容易に加熱されない物質として機能し得る材料から作られ得る。いくつかの実施形態では、横方向のスリット(123)は、容器(108)における凹部または凸部であり得る。言いかえれば、横方向のスリット(123)は、容器(108)の薄くなった部分であり得る。そのため、横方向のスリット(123)は、くぼみ上の空間(well)を定義し得る。くぼみ上の空間は、横方向のスリット(123)に沿った熱伝導を低下させるために、放熱板、および/または、誘導を介して容易に加熱されない物質として機能し得る詰め物が充填され得る。
【0045】
誘導加熱
【0046】
消耗品含有ユニット(104)の加熱は、
図8A-8Bに示されるように、誘導加熱素子(160)によって生成される変動磁場の存在下に金属を置くことによって、金属、好ましくは鉄鋼材料に、非接触加熱を提供する、誘導加熱プロセスによって達成される。好ましい実施形態では、誘導加熱素子(160)は、電流がコイルを通過する時に磁界を生成するコイルの周りに巻かれる導体(162)である。金属サセプタ(106)は、磁界内に入るように、導体(162)に十分に接近した所に置かれる。好ましい実施形態では、コイルは、中央空洞(164)を定義する方法で巻かれる。これにより、消耗品含有パッケージ(102)が空洞(164)に挿入されることが可能になり、コイルはサセプタ(106)に触れることなくサセプタ(106)を囲む。コイルを通過した電流は交流で、急速に交番する磁界を作り出す。交番磁界はサセプタ(106)に渦電流を作り出すことがあり、それにより、サセプタ(106)内が発熱し得る。したがって、消耗品含有パッケージ(102)は、一般に内側から外側へと加熱される。容器(108)がさらにサセプタとしての役割を果たす実施形態では、消耗品含有パッケージ(102)は、外側から内側へと加熱される。
【0047】
好ましい実施形態では、消耗品含有パッケージ(102)のセグメントは、個々に加熱されることになる。そのため、導体(162)はまた、
図8Aに示されるように、コイル状の導体の個々のセット(162a-f)として提供され得る。各導体コイル(162a-f)は、一度に1つの導体コイル(162a-f)を作動させるように制御されることが可能な、コントローラ(166)に取り付けられ得る。6つの導体コイル(162a-f)が
図8Aに示されるが、より多数またはより少数のコイルが使用され得る。代替的な実施形態では、消耗品含有パッケージ(102)に沿ってコイルを移動させ、消耗品含有パッケージ(102)の各セグメントを個別に加熱する機械的メカニズムと共に、単一の導体コイル(162)が使用され得る。
【0048】
個々の導体コイル(162a-f)は、
図3A-6Bに示されるように、消耗品含有パッケージ(102)の別個のセグメントと合致し得る。代替的に、導体コイル(162a-f)は、
図2A-2D、7A、および7Dに示されるように、それぞれが連続的な消耗品含有パッケージ(102)の特定の長さに対応し、その特定の長さのみを加熱することができる。そのような実施形態の予備試験では、隣接する非加熱の消耗品が絶縁体として働くようで、消耗品含有パッケージ(102)の別個の長さに沿った加熱は、消耗品含有パッケージ(102)の隣接部分を感知できるほどには加熱しない。したがって、熱伝導を限定的にするような構造は、本明細書で議論され、かつ有用であるかもしれないが、必ずしも必要では無い。
【0049】
サセプタ(106)における電力から熱への変換効率は、本明細書では「変換効率」と呼ばれ、金属のバルク抵抗、金属の誘電体、金属の形状および熱損失、電力供給の一貫性、コイルの形状、および動作に関する損失と全体的な作動頻度-などのさまざまな要因に基づいて、これらの要因のいくつかを特定する。装置(100)は、変換効率を最大化するように設計および構成されている。
【0050】
エアロゾル発生装置
【0051】
加熱および消耗品のエアロゾルへの変換を有効にするために、消耗品含有ユニット(104)の周りに巻かれたフィルタ管(140)を含むハウジング(150)は、
図9A-9Cに示されるように、エアロゾル発生装置(200)の内部に置かれる。エアロゾル発生装置(200)は、消耗品含有パッケージ(102)、サセプタ(106)を加熱する誘導加熱素子(160)、および誘導加熱素子(160)を制御するするコントローラ(166)を、収容するケース(202)を含む。
【0052】
ケース(202)は、人間工学に基づく使用を目的に設計されている。術語の簡易化を目的として、ケース(202)は、正面、背面、側面、上面、底面などの用語を使用して説明される。これらの用語は限定することを意図しておらず、むしろ、様々な構成要素の互いに対する位置を説明するために使用される。本発明の説明を目的として、正面(210)は、本明細書に説明されるように意図して使用される時に、ユーザーに面している、ケース(202)の部分となる。意図されている通り、ユーザーが使用のためにケース(202)を握る時、ユーザーの指は装置(100)の背面(212)の周りに巻き付き、親指は正面(210)に巻き付く。
【0053】
ケース(202)は、装置(100)の構成要素が収容されている空洞(214)(
図1を参照)を定義する。そのため、ケース(202)は、消耗品含有パッケージ(102)、コントローラ(166)、誘導加熱素子(160)、および電源(220)の実質部分を収容するように設計されている。好ましい実施形態では、ケース(202)の上面正面部分は、オリフィス(216)を定義する。消耗品含有パッケージ(102)のマウスピース部分(158)は、ユーザーが消耗品含有パッケージ(102)を触れるように、オリフィス(216)から外に突出している。マウスピース(158)は、ユーザーがマウスピース(158)の周りに唇を置き、消耗品エアロゾルを吸入することができるよう、ケース(202)から十分に外へ突出している。
【0054】
ケース(202)は、使い勝手が良く、かつ容易に運べるように意図されている。好ましい実施形態では、ケース(202)は、およそ高さ85mm(上面(222)から底面(224)までを測定)、奥行44mm(正面(210)から背面(212)を測定)、幅22mm(側面(226)から側面(228)を測定)の寸法を有し得る。これは、より高品質/より頑丈なプラスチック部品のための、プロトモールド(proto-molding)によって製造され得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、消耗品含有パッケージ(102)は、保管および移動のために、消耗品含有パッケージ(102)がケース(202)の内部に格納されることを可能にする、リトラクタ(retractor)に保持され得る。消耗品含有パッケージ(102)の構成により、ケース(202)は、一部の燃焼が未だに広がり、燃焼から副産物残留物を作り出す他の装置のような、洗浄用の貫通孔を必要としない。消耗品含有パッケージ(102)がユーザー用のマウスピース(158)およびフィルタ管(140)を含む実施形態では、作動中に副産物が作り出されると、それらは使い捨て可能な消耗品含有パッケージ(102)に残り、それは、ユーザーが新しい消耗品含有パッケージ(102)、および必要に応じてフィルタ管(140)、をケース(202)に挿入する時に取り換えられる。したがって、ケース(202)の内部は作動中、清潔であり続ける。
【0056】
好ましい実施形態では、ケース(202)の上面(222)は、ユーザーインターフェース(230)を含む。ケース(202)の上面(222)にユーザーインターフェース(230)を置くことは、ユーザーが使用に先立って、装置(100)の状態を容易にチェックすることを可能にする。ユーザーは、潜在的に、吸入中でもユーザーインターフェース(230)を見ることができる。ユーザーインターフェース(230)は、使用中の装置状態の表示のための、多重カラーLED(RGB)ディスプレイであってもよい。このディスプレイの広角な視界を提供するために、光導体が使用され得る。ほんの一例として、ユーザーインターフェース(230)は、128x32のフォーマットおよびI2C(またはSPI)インターフェースを備える、0.96インチ(対角間)のOLEDディスプレイを有する。ユーザーインターフェース(230)は、触覚フィードバック(234)(振動)、および音声フィードバック(250)(圧電トランスデューサ)が可能である。いくつかの実施形態では、OLEDガラスを損傷/傷から保護するために、OLEDガラスの上に透明なプラスチック(PCまたはABS)カバーが置かれ得る。
【0057】
ケースの背面(212)はトリガ(trigger)(232)を含み、そのトリガは、装置をオン/吸入を開始するための、指による始動(強く推す)ボタンである。好ましくは、トリガ(232)は上面(212)に隣接する。この構成では、ユーザーは、便利な始動のために、トリガ(232)上またはその近くで、人差し指で、意図されるとおりにケース(202)を保持し得る。いくつかの実施形態では、トリガ(232)の上にロッキングメカニズム(locking mechanism)が-機構的に、あるいはトリガ(232)が電気的に有効になる前にケース(202)を開く必要がある電気的連結を通して-配される。いくつかの実施形態では、作動中のユーザーによる触覚フィードバックの認識を改善するために、触覚フィードバックモータ(234)が、トリガ(232)に機械的に連結され得る。トリガ(232)の起動は、サセプタ(106)を加熱するために、誘導加熱素子(160)に動力供給する。
【0058】
装置(100)は、バッテリ(220)によって動力供給される。好ましくは、バッテリ(220)は、4Aの連続電流引き込み性能を有する、デュアルセル(dual cell)リチウムイオンバッテリパック(直列接続)で、定格電流は650-750mAhである。デュアルセルパックは、保護回路を含み得る。バッテリ(220)は、USBタイプ「C」コネクタ(236)を使用して充電し得る。USBタイプ「C」コネクタ(236)はまた、通信用にも使用し得る。コントローラ(166)はまた、充電/放電に関するバッテリ状態表示のために、バッテリ電圧モニタリング(238)を提供し得る。
【0059】
トリガ(232)は、コントローラ(166)を介して、誘導コイルドライバ(240)に作動可能に接続される。誘導コイルドライバ(240)は、サセプタ(106)を加熱するために、誘導加熱素子(160)を起動させる。本発明は、従来技術のモータ駆動のコイル設計を排除する。誘導コイルドライバ(240)は、多数のコイルに対して、駆動/多重化を提供することができる。例えば、誘導コイルドライバ(240)は、6つ以上のコイルに対して、駆動/多重化を提供し得る。各コイルは消耗品含有パッケージ(102)の1つのセグメントの周りに巻き付けられ、少なくとも1回以上の起動が可能である。したがって、消耗品含有パッケージ(102)の1つのセグメントは、例えば2度加熱され得る。6つのコイルを有する装置(100)では、ユーザーは装置(100)から、12回の「吸入」が可能である。
【0060】
好ましい実施形態における誘導コイル駆動回路は、マイクロプロセッサコントローラ(166)によって直接制御され得る。このプロセッサにおける特別な周辺装置(数値制御の発振器)は、CPU処理のオーバーヘッドを最小限に抑えた駆動波形周波数を、プロセッサが生成することを可能にする。誘導コイル回路は1つ以上の並列接続のコンデンサを有することが可能で、それによって、その回路は並列共振回路になる。
【0061】
駆動回路は、プロセッサ上のアナログ入力にフィードバックする「ピーク検出器」を備えた、電流モニタリングを含み得る。ピーク検出器の機能は、アナログ-デジタルコンバータ(マイクロプロセッサチップの一部)による変換のために、安定した出力電圧を提供する駆動回路の、任意の電圧サイクルの最大電流値を捉えることであり、それはその後に誘導コイル駆動アルゴリズムで使用される。
【0062】
誘導コイル駆動アルゴリズムは、マイクロプロセッサ上で動くファームウェアに実装される。誘導コイルとコンデンサの共振周波数は、設計による合理的な精度で、以下の通り知られるであろう:
【0063】
共振周波数(ヘルツ)=1/(2*π*SQRT{L*C})
【0064】
この時、π=3.1415…であり、
【0065】
SQRTは、カッコ内(…)の内容の平方根を表わし、
【0066】
L=誘導コイルの測定インダクタンスで、かつ、
【0067】
C=並列接続のコンデンサの既知の静電容量である。
【0068】
LおよびC(上から)の値に対しては製造公差があるだろうし、それは、実際の共振周波数対上記の公式を使用して計算されるものに、いくらかのばらつきをもたらすだろう。さらに、このコイルの内部に位置するものに基づいて、誘導コイルのインダクタンスにばらつきが見られるだろう。特に、このコイルの内部(またはごく近い場所)に鉄鋼材料が存在すると、インダクタンスのいくらかの量が変化し、その結果L-C回路の共振周波数に小さな変化をもたらす。
【0069】
誘導コイルを駆動するためのファームウェアアルゴリズムは、最大予想周波数範囲を超える作動の周波数を掃引しながら、同時に電流をモニタリングし、電流引き込みが最小になる周波数を探す。この最小値が、共振の周波数で発生するであろう。一旦この「中心周波数」が見つかると、アルゴリズムは、中心周波数のどちらか一方の側面で、少量で周波数を掃引し続け、最小電流値を維持するために、必要に応じて中心周波数の値を調整する。
【0070】
電子機器はコントローラ(166)に接続される。コントローラ(166)は、サセプタ(106)の加熱を最適化するために、プロセッサに基づく周波数制御を可能にする。周波数と温度の関係は、直接相関が取れることはめったに無く、それは主に、温度は周波数、持続時間、および消耗品含有パッケージ(102)が構成される方法の、結果であるという事実に起因する。コントローラ(166)はさらに、電力供給を決定するための電流モニタリングと、共振を確立するための誘導コイルにわたるピーク電圧モニタリングとを提供し得る。ほんの一例として、コントローラは、1秒でサセプタ(106)の温度を摂氏400度以上にするために、3秒の予熱サイクルと共に、約400kHzから約500kHz、好ましくは440kHzの周波数を提供し得る。いくつかの実施形態では、サセプタ(106)の温度は1秒で摂氏550度以上に上げられ得る。いくつかの実施形態では、温度は摂氏800度にまで上げられ得る。したがって、本発明は、摂氏400度-800度の有効範囲を有する。従来技術装置では、そのような温度は消耗品を燃焼させてしまうので、従来技術装置はこれらの温度では役に立たないものであった。本発明では、エアロゾル発生の効率を改善して、より迅速な加熱時間を可能にするために、そのような高温も使用され得る。
【0071】
装置(100)はさらに、通信システム(242)を含み得る。好ましい実施形態では、Bluetooth低エネルギーラジオが、周辺装置と通信するために使用され得る。通信システム(242)は、例えば電話と情報通信するための、メインプロセッサにシリアルインターフェイス接続し得る。市販のRFモジュール(認証済み:FCC、IC、CE、MIC)も使用され得る。1例はLairdのBL652モジュールを利用する、というのも、SmartBasicサポートが迅速なアプリケーション開発を可能にするからである。通信システム(242)は、周波数および3段階のデューティーサイクル、具体的には、誘導加熱素子(160)の予熱段階、加熱段階、および緩和段階、を制御することによって、エアロゾル密度、放出される風味の量などに関連する個人の好みに合うように、ユーザーが装置(100)をプログラムすることを可能にする。通信システム(242)は、1つ以上のUSBポート(236)を有し得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、バッテリバックアップを備えたRTC(リアルタイムクロック/カレンダー)が、使用情報をモニタリングするために使用され得る。RTCは、スマートフォンなどの周辺装置にダウンロードされた外部アプリと共に使用される、関連ユーザーデータを測定し保管し得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、マイクロUSBコネクタ(またはUSBタイプCコネクタ、または他の適切なコネクタ)が、ケース(202)の底面に位置し得る。ケーブルの力によるコネクタへの負荷を低減するために、プラスチック製品を備えたサポートコネクタが全ての面に配され得る。
【0074】
ほんの一例として、装置(100)は以下のように使用され得る。装置のための電力は、トリガ(232)の瞬間的な起動から、オンになり得る。例えば、トリガの短押圧(<1.5秒)は、装置(100)をオンにし得るが、加熱サイクルを開始させることは無い。この間に、トリガ(232)に2度目の短押圧(<1秒)を行うと、装置(100)をオンのまま長時間維持し、電話への、アクティブ状態の(結合されている)Bluetooth接続が存在しない場合に、Bluetoothの通知を開始する。トリガ(232)の長押し(>1.5秒)は、加熱サイクルを開始する。デバイス(100)への電力は、各加熱サイクル後短時間(例えば5秒)オンのままであることが可能で、電源オフの前にOLEDユーザーインターフェース(230)上に、更新されたユニット状態を表示する。いくつかの実施形態では、消耗品含有パッケージ(102)が、ケース(202)から展開される時に、装置(100)は電源オンになり得る。いくつかの実施形態では、別の電源スイッチ(246)が、装置のオン・オフに使用され得る。
【0075】
スマートフォンとのアクティブ接続が確認され、カスタムアプリケーションがスマートフォン上で起動している時は、装置(100)は最長2分間電源オンを維持し、その後に電源オフとなる。バッテリレベルが低すぎて作動できない時は、ユニットがオフになる前に、ユーザーインターフェイスディスプレイ(230)が(バッテリアイコンが「0%」であることを示しながら)数回点滅する。
【0076】
いくつかの実施形態では、ユーザーインターフェース(230)は、セグメント化されたタバコを表示し、どのくらいの消耗品含有パッケージ(102)がまだ放出できる消耗品を収容しているかに関する指標として、どのセグメントが残っていか(塗りつぶし)対どのセグメントが使用済みか(点線で囲われる)を示す。ユーザーインターフェース(230)はまた、現在のバッテリ状態で更新されたバッテリアイコン、装置が電源に繋がれている時は充電アイコン(稲妻)、そしてスマートフォンとのアクティブ接続が存在する時はBluetoothアイコンを表示する。ユーザーインターフェース(230)は、接続が存在しないが、装置(100)が通知を出している時に、ゆっくりと点滅するBluetoothアイコンを示し得る。
【0077】
装置はまた、電力状態をユーザーに通知するために、インジケータ(248)を有し得る。インジケータ(248)は、RGB LEDであり得る。ほんの一例として、RGB LEDは、装置が最初に電源オンとなった時に緑のLEDをオンにし、予熱時間の間は赤のLEDを点滅させ、「吸引」時間の間は赤のLEDをオンにし、そして充電中は青のLEDを点滅させる。点滅のデューティーサイクルは、バッテリの充電状態を、20%ずつの増分で相対的(20-100%)に示す(青で塗りつぶされている時は、フル充電状態を意味する)。アクティブBluetooth接続が検出される(電話が装置に接続され、電話上のカスタムアプリケーションが起動している)と、青のLEDが素早く点滅し得る。
【0078】
触覚フィードバックは、使用中のユーザーに追加情報を提供し得る。例えば、(指によるトリガボタン)から電源がオンされるとすぐに、2度の短いパルス信号が送信され得る。予熱サイクルの終わりには、拡張パルス信号が送信され、装置が吸入(HNB「吸入」サイクルのスタート)に移ることを示し得る。USB電源が最初に接続または取り外される時は、短いパルス信号が送信され得る。スマートフォン上で起動しているアクティブスマートフォンアプリケーションとアクティブBluetoothの接続が確立されている時は、短いパルス信号が送られ得る。
【0079】
フィンガーグリップボタンの短押圧(<1.5秒)から電源オンになった後、Bluetooth接続が開始され得る。「結合されている」BLE(Bluetooth低エネルギー)接続が無い場合、装置の電源をオンにする1度目の短押圧の後に2度目の短押圧が検出されると、装置はゆっくりと通知(ペアリングモード)を開始し得る。一旦スマートフォンアプリケーションとの接続が確立されると、ユーザーインターフェイスディスプレイ(230)上のBluetoothアイコンが点滅を停止し、青のLEDがオン(点灯)になる。装置(100)が電源オンになり、スマートフォンとの「結合」接続を有している場合、装置は電源オフになるまで、この電話との接続を再確立しようと、通知を開始し得る。このスマートフォンとの接続が再確立され得る場合、ユニットは最長2分間電源オンを維持し、その後に電源オフとなる。結合接続を削除するには、ユーザーは短押圧で装置を電源オンにした後、もう一度短押圧すればよい。BLEアイコンが点滅している間、装置(100)が振動し、Bluetoothアイコンが消えるまで、ユーザーはトリガー(232)を押圧し続けることができる。
【0080】
したがって、前述の変換効率性要因および製品の一貫性要因の厳格な制御によって、消耗品含有ユニット(104)への制御された熱供給をもたらすことが可能である。この制御された熱供給は、制御された時間間隔の間、サセプタ(106)への電力供給の様々なレベルを維持するために、誘導加熱システム(160)をモニタリングするための、マイクロプロセッサコントローラ(166)を含む。これらの特質によってユーザー制御機能が使用可能になり、それによって、消耗品エアロゾルが発生する温度によって決定されるような、消耗品のある風味の選択が可能となる。
【0081】
いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサまたは設定可能なロジックブロックが、誘導加熱システムの周波数および電力供給を制御するために使用され得る。
図10Aに示されるように、誘導加熱システム(160)は、自己共振発振器へおよび自己共振発振器からの、1つ以上のコンデンサ(260)と並列のワイヤコイル(162)を含み得る。コンデンサ(260)の静電容量と組み合わされたコイル(162)のインダクタンスが、回路が作動する共振周波数を大部分定義する。しかしながらこの実施形態では、電源スイッチを駆動するために、したがって、回路の振動周波数を制御するために、マイクロプロセッサ/マイクロコントローラ(166)を代わりに使用され得る。このアプローチで、マイクロプロセッサ制御プログラムが共振を見つけるためのクローズド調整を提供することを可能にするために、ピーク電圧および電流がフィードバックとして使用される。このアプローチの利点は、マイクロプロセッサ(166)制御プログラムの制御下で回路の振動のオンとオフを同期的に切り替えることにより、サセプタに供給される電力を効率的に制御でき、かつ、誘導コイルシステムを駆動する電力制御要素の最適なオン/オフ切り替えを提供することである。
【0082】
これらの概念に基づいて、多くの変形が発明者によって検討されてきた。したがって、上に議論されるように、本発明は、消耗品含有ユニット(104)、消耗品含有ユニット(104)内に埋め込まれるサセプタ(106)、少なくとも部分的に消耗品含有ユニット(104)を囲むように構成された加熱素子(160)、加熱素子(160)を制御するためのコントローラ(166)、そして消耗品含有ユニット(104)、サセプタ(106)、加熱素子(160)およびコントローラ(166)を収容するケース(202)を含む。好ましくは、消耗品含有ユニット(104)は、サセプタ(106)と共に、消耗品含有パッケージ(102)に収容される。そのため、いくつかの実施形態は消耗品含有ユニット(104)のパッケージ化を必ずしも必要としないため、本発明の他の構成要素と消耗品含有パッケージ(102)の関係に関する任意の説明は、消耗品含有ユニット(104)にも適用され得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、
図10Aに示されるように、装置が、誘導加熱素子(160)を制御するための自己共振発振器を含む。自己共振発振器は、誘導加熱素子(160)に作動可能に並列に接続されたコンデンサ(260)を含む。いくつかの実施形態では、
図10Bに示されるように、複数の加熱素子(160)が、それぞれのコンデンサ(260a、260b)に並列に接続され得る。好ましくは、加熱素子は、コイル線(162a、162b)の形をしている。
【0084】
単一の消耗品含有パッケージ(102)がエアロゾルを複数回生成することを可能にするために、複数の加熱素子(160)および/または可動式の加熱素子(160)が使用され得る。したがって、加熱素子(160)は、複数のコイル線(162a、b)を含み、ここで各コイル線は、他のコイル線に影響されない起動のために、コントローラ(166)に動作可能に接続され得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、加熱素子(160)は可動式であり得る。そのような実施形態では、消耗品含有パッケージ(102)が、第1の縦軸Lを定義する細長い部材であるかもしれず、かつ、加熱素子(162)は、第1の縦軸Lに沿って軸方向に移動するように構成される得る。例えば、
図11に示されるように、加熱素子(160)は、運搬器(270)に取り付けられ得る。運搬器(270)は、加熱素子(160)が消耗品含有パッケージ(102)にコイルとして巻かれた状態のまま、消耗品含有パッケージ(102)の長さに沿って移動するように、ハウジング(202)に作動可能に接続され得る。コイルのスパンS(コイル(272)の最初のターンから、コイル(272)の最後のターンまでの直線距離として計測)は、消耗品含有パッケージ(102)の1つのセグメントを覆うことがでる程度の長さでよい。加熱素子(160)がそのセグメントで一旦起動されると、運搬器(270)は、消耗品含有パッケージ(102)に沿いを、縦軸Lに沿って、消耗品含有パッケージ(102)の別のセグメントまで前進する。運搬器(270)の移動距離は、コイルの最初のターン(272)が、コイルの最後のターン(274)が以前に存在した場所に隣接して止まる距離である。したがって、以前に加熱されたセグメントと同じサイズの新しいセグメントは、加熱される準備ができている。これは、運搬器(270)が消耗品含有パッケージ(102)の第1の端部(105)から対向する端部(107)に移動するまで、継続され得る。
【0086】
消耗品含有パッケージ(102)が複数の消耗品含有ユニット(104)を収容する実施形態では、コイルのスパンSは、消耗品含有ユニット(104)の長さとほぼ同じサイズであり得る。運搬器(270)は、コイルが消耗品含有ユニット(104)全体を加熱できるように、コイルを消耗品含有ユニット(104)に整列させるように構成される。運搬器(270)は、コイルを1つの消耗品含有ユニット(104)から次のものに移動させ、それによってここでも、単一の消耗品含有パッケージ(102)が複数回加熱され、毎回エアロゾルが放出されるように、構成され得る。
【0087】
図12A-12Eに示されるように、加熱素子(160)が消耗品含有パッケージ(102)のまわりに適切に位置合わせされることを補助するために、装置(200)はパッケージアライナ(package aligner)を含み得る。例えば、パッケージアライナは磁石(280)であり得る。好ましくは、磁石(280)は、第2の縦軸Mを定義する円筒状の磁石である。加熱素子(160)が消耗品含有パッケージ(102)の周りに巻き付けられた円筒状のコイルである実施形態では、円筒状のコイルは第3の縦軸Cを定義する。円筒状の磁石(280)および加熱素子(160)は、第2の縦軸Mが第3の縦軸Cと同一直線上に整列することを維持するように構成される。好ましくは、円筒状の磁石(280)は丸いリング磁石で、その中心は気流のための経路である。好ましくは、いずれの磁石(280)も希土類ネオジムタイプになるだろう。それは軸方向に磁化されるだろう。
【0088】
位置合わせのために磁石(280)を使用する実施形態では、消耗品含有パッケージ(102)の一方の端部(105)は磁気的に引き合う素子(281)を含み得る。好ましくは、磁気的に引き合う素子(281)は、消耗品含有パッケージ(102)の一方の端部(105)に作り込まれる、プレス加工された第一鉄の板金である。円筒状の磁石(280)は、エアロゾル発生装置(200)の一部であっても良く、また、消耗品含有パッケージ(102)は、消耗品含有パッケージ(102)がエアロゾル発生装置(200)に取り付けられた磁石(280)に引き付けられるように、磁気的に引き合う素子(281)またはワッシャを、その端部(105)に有し得る。磁石(280)および磁気的に引き合う素子(281)のその他の組み合わせが、様々な位置において、望ましい位置合わせを果たすために使用され得る。
【0089】
いくつかの実施形態、好ましくは、フィルタ管(140)およびハウジング(150)を備えた消耗品含有パッケージ(102)を使用する実施形態では、パッケージアライナは、消耗品含有パッケージ(102)を位置合わせするのに使用され得る、ぴったりと合う円筒(もしハウジング(150)が円筒状であれば)などの、受け部(151)であることができ、コイル(162)は
図12Eに示されるように、受け部(151)の外側に位置し得る。好ましくは、受け部(151)は、誘導加熱を回避するために、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、パイロセラムガラス、Robaxガラス、そして、Vespel、Torlon、ポリイミド、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの高温プラスチック、または他の適切な材料などの、非伝導材料で作られるだろう。代替的に、円筒は、消耗品含有パッケージ(102)内のサセプタ(106)より低い抵抗性を有する伝導材料で作られても良く、そうすると、受け部(151)の誘導加熱がいくぶん可能になるが、サセプタ(106)ほどでは無い。他の材料が使用されてもよいが、サセプタ(106)が鉄、鋼、錫、カーボンまたはタングステンなどのより高抵抗の材料で作られている場合、より低抵抗の材料の例は、銅、アルミニウムおよび真鍮を含み得る。いくつかの実施形態では、サセプタ(106)以上の抵抗を有する受け部(151)が使用されても良く、この場合、受け部(151)が誘導を介して温まり、消耗品含有パッケージ(102)の外側が加熱される。受け部(151)は装置(200)に固定されることが可能で、消耗品含有パッケージ(102)がコイル(162)に挿入される時にサセプタ(106)がコイル(162)と適切に位置合わせされるように、コイル(162)と適切に位置合わせされる。
【0090】
いくつかの実施形態では、ハウジング(150)は受け部として機能し得る。したがって、ハウジング(150)は、別の受け部(151)よりもむしろ上述の特性を有し、かつコイル(162)への挿入は位置合わせプロセスとして機能して良く、または、ハウジングがコイル(162)および消耗品含有ユニット(104)を含むフィルタ管(140)内に固定され、そして、サセプタ(106)がハウジング(150)の中へ挿入されてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、単一の消耗品含有パッケージの複数の起動は、
図13A-Dに示されるような、複数の極(290)を有するサセプタ(106)で果たされ得る。多極サセプタは、2つ以上の極(290)を備えたサセプタ(106)である。いくつかの実施形態では、サセプタは3つの極(290a、290b、290c)を有し得る。いくつかの実施形態では、サセプタ(106)は4つの極を有し得る。いくつかの実施形態では、サセプタ(106)は4つを超える極を有し得る。好ましい実施形態では、多極サセプタ(106)は3つまたは4つの極を有する。
【0092】
多極サセプタ(106)の複数の極(290a、290b、290c)は一般に、
図13Cおよび13Dで示されるように、互いに平行である。多極サセプタ(106)は、各極(290a、290b、290c)が消耗品含有パッケージ(102)の縦軸Lに平行で、かつ縦軸Lから等しく離間され、そして想像上の円の外周に沿って互いから等しく離間される方法で、構成され、かつ消耗品含有パッケージ(102)の中へ埋め込まれ得る。そのため、
図14A-Cに示されるように、断面図で見ると、サセプタの極(290a、290b、290c)は、消耗品含有パッケージ(102)の円形の面の周りを、互いから等しく離間して置かれる。そのような配置は、各極(290a、290b、290c)が最大限に起動される時に、各極のための非重複加熱帯の最大化を可能にする。言いかえれば、サセプタ極(290a、290b、290c)は加熱されると、サセプタ極(290a、290b、290c)から半径方向に熱を放射し、サセプタ極(290a、290b、290c)を中心に円形の加熱帯を作り出す。各サセプタ極(290a、290b、290c)は、いくぶんの重複は避けられないかもしれないが、それぞれの円形加熱帯を加熱する。集合的に、消耗品含有ユニット(104)の断面積全体が加熱されることが可能で、1つの断面セグメントが一度に加熱される。
【0093】
加熱素子(160)がサセプタ(106)の周りに巻きつけられた円筒上のコイルである時、エネルギーの最大量が、円筒状のコイルの中心に伝達される。したがって、サセプタ(106)が円筒状のコイルの中心と位置合わせされている時、サセプタ(106)はコイルを通過する電気から、エネルギーの最大量を受け取るだろう。言いかえれば、サセプタ極(290a、290b、290c)が円筒状のコイルと同一直線上にある時、サセプタ極(290a、290b、290c)は、円筒状のコイルからエネルギーの最大量を受け取るだろう。したがって、各サセプタ極(290a、290b、290c)を独立して加熱するためには、サセプタ極(290a、290b、290c)、およびコイルの中心は、コイルの中心がサセプタ極(290a、290b、290c)の1つと順番に位置が合うように、互いに対して移動されなければならない。これは、コイルに対してサセプタ極を移動させること、またはサセプタ極に対してコイルを移動させること、またはその両方によって果たされ得る。
【0094】
好ましい実施形態では、加熱素子(160)がサセプタ(106)に対して移動する。例えば、
図14A-16Dに示されるように、円筒状のコイルは、消耗品含有パッケージ(102)の周りに巻きつけられ、かつ、円筒状のコイルの一度の回転中に、極(290a、290b、290c)の各々が別々のタイミングでコイルの中心と一列になるように、偏芯経路に沿って回転するように構成され得る。消耗品含有パッケージ(102)は、第1の縦軸Lを定義する細長い部材であるかもしれず、ここで加熱素子(160)は、第2の縦軸Cを定義する円筒を形成するために消耗品含有パッケージ(102)の周りに巻きつけられたコイルであり、またここで、加熱素子(160)は、第2の縦軸Cが、消耗品含有パッケージ(102)の周りを加熱素子が移動中に、多極サセプタの極(290a、290b、290c)の各々と、ある点において同一直線上に整列するように、偏心経路で消耗品含有パッケージ(102)の周りを回転するように構成され得る。したがって、多極サセプタ(106)は静止しており、コイル中心が回転の間に各サセプタ極(290a、290b、290c)の直線軸と順番に整列するように、コイルが偏心経路で回転移動する。電気的スリップリングス(slip ring)が、偏心経路で回転するコイル設計にエネルギーを供給するだろう。
【0095】
加熱素子(160)の回転は、モータ(302)に作動可能に接続された一連のギア(300a、300b)によって有効化され得る。例えば、
図17A-Bに示されるように、加熱素子(160)は、加熱素子が第1のギア(300a)と共に回転できるように、第1のギア(300a)に搭載され得る。第2のギア(300b)は、第2のギアが(300b)が第1のギア(300a)の回転を引き起こすように、第1のギア(300a)に作動可能に接続され得る。第2のギア(300b)は、第2のギア(300b)を回転させるために、モータ(302)に作動可能に接続され得る。加熱素子(160)は、第1のギア(300a)の回転が、加熱素子を固定で非可動な中心の周りを回転させるのでは無く、加熱素子(160)の縦軸Cを偏心経路に沿って移動させるような方法で、第1のギア(300a)に搭載される。したがって、加熱素子(160)の中心は、異なる極(290a、290b、290c)と整列するように位置を変え得る。
【0096】
いくつかの実施形態では、加熱素子(160)、ギア(300a、300b)およびモータ(302)は、
図19に示されるような運搬器(270)に搭載され得る。運搬器(270)は、加熱素子、ギア(300a、300b)およびモータ(302)が、消耗品含有パッケージ(102)の長さに沿って、軸方向に移動することを可能にする。運搬器(270)は、第2のモータ(304)に作動可能に接続されるドライバ(306)に、作動可能に接続され得る。例えば、ドライバ(306)にはネジ山加工が施され得る。運搬器(270)は、ドライバ(306)が挿入されるネジ穴(276)を有し得る。第2のモータ(304)を起動すると、ドライバ(306)が回転する。ドライバ(306)が回転すると、
図19の2つの矢印によって示されるように、運搬器(270)がドライバ(306)に沿って移動する。
【0097】
いくつかの実施形態では、加熱素子(160)を偏心経路に沿って回転させるのでは無く、加熱素子(160)は、断面で見られた時のX-Y軸に沿って並進移動され得る。したがって、消耗品含有パッケージ(102)は、縦軸Lを定義する細長い部材であるかもしれず、ここで加熱素子(160)は、円筒状のコイル化された加熱素子(160)が、多極サセプタ(106)の極(290a、290b、290c)の各々と順番に整列するように、断面で見られた時に、縦軸Lに対して半径方向に移動するように、構成される。X-Y軸の位置決めシナリオでは、コイルエネルギーは、可撓導電体を介して、または電気的接点の移動により、供給され得る。
【0098】
例えば、加熱素子(160)は、
図20に示されるような1対の並進プレート(310、312)に、作動可能に搭載され得る。具体的には、加熱素子(160)は第1の並進プレート(310)に直接搭載されるかもしれず、また、第1の並進プレート(310)は第2の並進プレート(312)に搭載され得る。第1の並進プレート(310)は、XまたはY方向に移動するように、また、第2の並進プレート(312)はYまたはX方向に移動するように、それぞれ構成され得る。
図20に示される実施例では、第2の並進プレート(312)がY方向に移動するように構成される一方で、第1の並進プレート(310)はX方向に移動するように構成される。この構成は、第1の並進プレート(310)がY方向に移動するように構成され、第2の並進プレート(312)がX方向に移動するように構成されるように、切り替えることができる。第1および第2の並進プレート(310、312)は、並進プレートを適切な方向に動かすための、例えばギアを介して、それぞれのモータに作動可能に接続され得る。2つの並進プレート(310、312)の間を、加熱素子(160)は、その縦軸Cが極(290a、290b、290c)のいずれかと同一直線上に整列することができるように、移動され得る。
【0099】
他の配置では、コイルアセンブリは、上に議論された回転または非回転の移動メカニズムから独立して、サセプタの直線軸に沿って移動し得る。したがって、3極のサセプタは、3の異なる極(290a、290b、290c)を加熱することによって、装置が消耗品含有パッケージ(102)を3回、同直線上の位置で加熱することを可能にし、その後装置は次の直線上の位置に移動し、そこで再度3回加熱することができる。4つの直線上の位置を有する消耗品含有パッケージ(102)では、1つの消耗品含有パッケージは、12の別個の「吸入」、つまり、消耗品含有パッケージ(102)の長さに沿って、3つの極かける4つの位置、を提供し得るはずである。
【0100】
いくつかの実施形態では、消耗品含有パッケージ(102)に対して加熱素子(160)を移動させるのでは無く、消耗品含有パッケージ(102)が加熱素子に対して移動され得る。したがって、消耗品含有パッケージ(102)は、コイルによって定義される第2の縦軸Cが、加熱素子(160)内における消耗品含有パッケージ(102)の回転中に、多極サセプタの極(290a、290b、290c)の各々と、ある点において同一線上に整列するように、偏心経路で加熱素子(160)内を回転するように構成される。代替的に、消耗品含有パッケージ(102)は、第2の縦軸Cが、加熱素子(160)内における消耗品含有パッケージ(102)の移動中に、多極サセプタの極の各々と、ある点において同一線上に整列するように、加熱素子(160)内を半径方向に移動するように構成される。いくつかの実施形態では、消耗品含有パッケージ(102)および加熱素子(160)の両方が移動し得る。例えば、加熱素子(160)は、消耗品含有パッケージ(102)の縦軸に沿って直線的に移動することが可能で、消耗品含有パッケージ(102)は、サセプタ(106)を加熱素子(106)に対する位置に移動させるために、偏心経路または半径方向の経路で移動することが可能で、その結果、消耗品のすべては、ユーザーがそれぞれを吸入するにしたがって、連続して加熱される。移動に関する他の変化形が使用されてもよい。
【0101】
上述の移動メカニズムは、単に例である。X-Y-Zの移動シナリオのメカニズムは、モータ、リニアアクチュエータ、ギア、ベルト、カム、ソレノイド等の様々な組み合わせを使用して、遂行され得る。
【0102】
図21を参照すると、誘導加熱システムのクローズドループ制御は、誘導加熱システムによって作り出される磁束密度の感知に基づき得る。誘導加熱システムは、誘導コイル加熱素子の内部に、集中的な交番磁界を作り出すことによって作動する。この磁界は、サセプタ材料内に発生する、渦電流および磁束反転(第一鉄のレセプタ材料を想定)の恩恵によって、金属サセプタ内に加熱効果を作り出す。誘導加熱は一般的に、作動中の誘導コイル内部のサセプタ温度のモニタリング手段が限定的であるという点で、「オープンループ」である。制御されている条件下では、誘導コイル外側、かつコイルの合理的近傍にある磁束が、コイル内部の磁束強度を決定するのに使用され得る。例えば、小型コイル(310)は、誘導コイルタイプの加熱素子(160)の合理的近傍に、その軸が小型コイル(310)を通過する磁束の磁力線とほぼ平行になるように置かれることが可能で、さらに、小型コイル(310)を通過する交番磁束によって、小型コイル(310)を超えて誘導される電圧の恩恵によって存在する、誘導コイルタイプの加熱素子の磁束の大きさを検出する手段を提供する。その後、この外部磁束の大きさは、加熱素子(160)内部の磁束密度と相関が取れるように較正されることが可能で、サセプタ(106)を加熱する限りにおいて一貫した性能を確実にするために、誘導システムのクローズドループ制御の手段として使用され得る。磁束は、誘導コイルの軸のまわりに対称的に存在する。誘導コイルの近くの任意の場所に存在する磁束密度の測定は、各位置(誘導コイル内部および寄生感知コイル内部)における磁束の相対的な大きさの特性評価に基づいて、加熱素子の内部の磁束密度を外挿するために使用され得る。実用に際しては、これを定量化する必要は無い、というのも、磁界に存在するサセプタ(106)に生じる熱の割合を推測するためには、磁束感知が代わりに使用されるからである。したがって、このように構成される小型コイル(310)は、磁束センサとして機能する。
【0103】
したがって、いくつかの実施形態では、装置はさらに、誘導加熱素子(160)に隣接し、誘導加熱素子(160)によって作り出される磁束を測定するように構成された、磁束センサを含み得る。磁束センサは、磁束センサからのフィードバックに基づいて誘導加熱素子(160)の起動を制御するためのコントローラ(166)に、作動可能に接続され得る。
【0104】
いくつかの実施形態では、消耗品含有ユニット(104)またはその一部が、加熱されたか否かを検知できることが望ましい。消耗品含有ユニット(104)が既に加熱されている場合、加熱素子(160)は、消耗品含有ユニット(104)の使用済み部分でエネルギーが無駄になることを防止するために、次の消耗品含有ユニット(104)、または消耗品含有ユニット(104)の次のセグメントを加熱し得る。したがって、いくつかの実施形態では、
図11に示されるように、使用済みの、消耗品含有パッケージ(102)のセグメントを検知する方法が装置に提供され、使用のために利用可能な次の未使用のセグメントを、装置が自律的に決定することを可能する。例えば、装置は、感知中の前記消耗品含有パッケージ(102)の一部が、既定の温度を越えて加熱されたか否かを検出するための使用センサ(320)を含み得る。いくつかの実施形態では、使用センサ(320)は、加熱を示す、消耗品含有パッケージ(102)の可視変化を検出し得る。いくつかの実施形態では、使用センサ(320)は、加熱を示す、消耗品含有パッケージ(102)の熱変化を検出し得る。いくつかの実施形態では、使用センサ(320)は、加熱を示す、消耗品含有パッケージ(102)の組織に関する変化(つまり質感の変化)を検知し得る。いくつかの実施形態では、使用センサ(320)は、加熱素子(160)が消耗品含有パッケージ(102)に沿った何処にあるのか、また消耗品含有パッケージ(102)に沿ったその移動に関連していつ加熱されたか、の経過を記録しているコントローラであり得る。例えば、コントローラは、前記消耗品含有パッケージ(102)の既定の温度に加熱された部分の場所を記憶するためのメモリを含み得る。
【0105】
好ましい実施形態では、使用センサ(320)は光反射センサである。光反射センサは、消耗品含有パッケージ(102)がかなりの熱(つまり、その日の通常の温度を超える)に暴露されたときの状態と比較して、消耗品含有パッケージ(102)の元の状態からの変化を検出するように構成され得る。より好ましくは、消耗品含有パッケージ(102)は、既定の温度に加熱された時に色を変化させる、感熱染料含み得る。そのような色の変化は、光反射センサによって検知可能であり得る。
【0106】
感熱染料は、消耗品含有パッケージ(102)の外面のまわりに焼き付けられ得る。消耗品含有パッケージ(102)のあるセグメントが加熱される場合、加熱されたセグメントの最も近傍にあるバンド(322)が色を変化させる。例えば、バンド(322)は白から黒に変化し得る。加熱素子(160)が搭載される使用センサ(320)は、移動する加熱素子(160)の全範囲にわたって消耗品含有パッケージ(102)の側面を提供するために、加熱素子の上または下に焦点を合わせた光学系(324)を有する。
【0107】
いくつかの実施形態では、リミットスイッチ(326)もまた消耗品含有パッケージ(102)の1つの端部(105)に組み込まれ、いつ消耗品含有パッケージ(102)が取り外され、装置に再挿入されたかを検知するのに使用される。消耗品含有パッケージ(102)が再挿入された時、装置はモータ駆動の加熱素子アセンブリを起動し、それを移動の全範囲にわたって移動させ、使用センサ(320)は、感熱染料の暗いバンド(322)を検出することによって、以前に加熱されたセグメントがあるか否かを検出することができる。したがって、装置はさらに、新しい消耗品含有パッケージ(102)がハウジングへ挿入された時に、メモリをリセットするためのリミットスイッチ(326)を含み得る。
【0108】
いくつかの実施形態では、加熱素子(160)からの熱放散を管理するために、装置はさらに、誘導加熱素子(160)に作動可能に接続される放熱板(330)を含み得る。誘導加熱は、誘導コイルにおける高電流の循環を含み、その結果、コイルを形成するために使用されるワイヤに抵抗加熱を発生させる。熱放散は、放熱板(330)を形成するために電気的絶縁性を有する、高い熱伝導性を備えた材料を利用する。好ましくは、放熱板(330)は、射出成形またはポッティングプロセス(potting processes)のいずれかを通して形成され得る。好ましい実施形態は円筒状のコイルを加熱素子(160)として利用するので、放熱板(330)はまた、誘導コイルのまわりで形成される円筒であってもよく、
図22に示されるようなコイルを封入する。加熱素子(160)を封入する円筒状の放熱板(330)は、ケース(202)の内部の垂直の空洞内に存在し、内部で空気対流が発生する、一種の「煙突」を形成する。煙突は、気流を手助けするために通気を必要とする。この方法はまた、電磁界のフリンジング(fringing)を除去し、消耗品含有パッケージ(102)の各セグメント上における、非常に集中的な加熱法を考可能にする。そのような集中の結果、非導電性フォイルまたは他の同様の材料の消耗品含有パッケージ(102)内部で、消耗品含有ユニット(104)を包む必要は無くなり、紙または他の同様の材料で十分となる。
【0109】
好ましい実施形態では、放熱板(330)は、誘導加熱素子(160)を包含するフィン付きの円筒である。フィン付きの円筒は、その外面(334)から離れて横に突出するフィン(332)を備えた円筒形状の放熱板である。好ましくは、各フィン(332)は、実質的に円筒の長さに伸び、加熱素子(160)からの熱が放散できる実質的な表面積を提供する。放熱板(330)の熱伝導性材料は、ポリマーであってよい。熱伝導性ポリマーは、熱硬化性または熱可塑性のモールド用あるいは埋込用樹脂であってよい。放熱板(330)は、これらの材料で、機械加工、モールド成型、または成形され得る。材料は、剛性または弾性を有し得る。熱伝導性のポリマーにおいて使用される熱伝導性の合成物のいくつかの例は、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、カーボン、グラファイトおよびセラミックスである。好ましい実施形態では、加熱素子(160)は、コイルのまわりにモールド成型された熱伝導性ポリマーのフィン付きの円筒に包まれた誘導コイルであり、開放されている中心が煙突の様な効果を通して通気をもたらす。
【0110】
いくつかの実施形態では、
図23に示されるように、装置はさらに、消耗品含有パッケージ(102)を通して引き込まれる気流を制御することによって、消耗品含有ユニット(104)の風味のロバスト性を調整するための手段を提供するための、気流コントローラ(340)を含み得る。消耗品含有パッケージ(102)の設計は、気流通路に導入される蒸気/風味の量が、誘導加熱の持続期間と強度の関数で、消耗品含有パッケージ(102)を通る空気通路間の気圧差となる。この圧力差は、消耗品含有パッケージ(102)から蒸気を引き出し、気流の中へと引き込む。消耗品含有パッケージ(102)の第1の端部(105)の中への気流が制御され得る場合、この圧力差を変化させることが可能で、より多くの(またはより少ない)蒸気を気流の中に導入することができ、風味のロバスト性を効果的に変化させることができる。この蒸気を作り出すのは消耗品の温度上昇であるため、風味のロバスト性を変化させるこの能力は、消耗品含有パッケージ(102)の加熱と緊密に一体化される。加熱プロセス(時間と割合)および消耗品含有パッケージ(102)の第1の端部(105)を通る気流の、精確な制御によって、幅広い風味のロバスト性体験が生み出され得る。
【0111】
例えば、気流コントローラ(340)は、ニードル弁、バタフライ弁、ボール弁または調整可能なアパーチャなどの、調整可能な流体制御弁(342)を含み得る。調整可能な流体制御弁は、ユーザーが、使用中にも気流を制御することを可能にする。しかしながら、気流コントローラ(340)は、さらに多孔性または繊維質の、膜あるいはエレメントなどの、固定のアパーチャを備えた膜(344)であってもよい。膜(344)はまた、吸気粒子フィルタとしての役目も果たし得る。したがって、流体制御メカニズムは、ユーザー調整が可能であったり不可能であったりする。膜(344)の実施形態では、異なるサイズのアパーチャを備える、複数の膜(344)が提供され得る。したがって、ユーザーは望ましいアパーチャサイズを選択し、その膜(344)を装置の第1の端部(105)に適用し得る。ユーザーがより多い、またはより少ない気流を好めば、ユーザーはより大きい、またはより小さいアパーチャを備える別の膜(344)を、それぞれ選択し得る。いくつかの実施形態では、気流コントローラ(340)は、制御バルブ(342)および膜(344)の両方を使用してもよい。例えば、制御バルブ(342)前で気流を制御し粒子をフィルタリングするように、膜(344)が先に置かれてもよく、その後、気流の微調整制御のために、制御バルブ(342)がさらに気流を制御し得る。
【0112】
いくつかの実施形態では、エアロゾルを消耗品含有ユニット(104)から容器(108)の開口部(120)を通ってフィルタ管(140)の中へ、そしてマウスピース(158)の方へ流すのではなく、
図25A-Eに示されるように、気流がサセプタ(106)に流れ込み、消耗品含有ユニット(104)から活性を引き出し、その結果、サセプタ(106)を通ってマウスピース(158)の方へ流れるエアロゾルを作り出す。そのような実施形態では、サセプタ(106)は、各極(350)の長さに沿った少なくとも1つの入口(352)と、少なくとも1つの出口(354)を備える、1つ以上の中空の極を有していてもよい。極(350)は、サセプタベース(358)に作動可能に接続された接合端部(356)、およびサセプタベース(358)に対向する開放端部(360)を含む。中空の極(350)は、接合端部(356)でサセプタベース(358)に接続される。中空の極(350)の出口(354)は、開放端部(360)に向かって位置している。例えば、出口は開放端部(360)の先端(362)にあっても良く、または、複数の出口(354)が、開放端部(360)側の中空の極(350)の外周面の周りに、角度で離間されて配されていてもよい。
【0113】
いくつかの実施形態では、開放端部(360)の先端(362)は、消耗品含有ユニット(104)への進出を容易にするために、先が尖っていたり、または鋭利であってもよい。粒子サイズ、密度、結合剤、充填剤、または消耗品含有ユニット(104)に使用される任意の成分は、過度の圧縮、または消耗品含有ユニット(104)の密度の変化を引き起こすことなく、サセプタの極(290、350)および/または穿孔ニードルの進出を可能にするために、操作されてもよい。消耗品含有ユニット(104)の圧縮「充填」からの密度の変化は、消耗品含有ユニット(104)を通る空気または蒸気に逆効果をもたらし得る。
【0114】
サセプタ(106)の進入後に、容器(108)を押し通され得る消耗品の粒子は、消耗品含有ユニット(104)とマウスピース(158)との間の空洞(368)内に捉えられたままとなる。極(290、350)の先端(362)は鋭いので、消耗品が容器(108)から排出される可能性は低い。
【0115】
いくつかの実施形態では、出口(354)および/または入口(352)は、加熱温度で融解してなくなるコーティングで覆われていてもよい。好ましい実施形態では、消耗品含有ユニット(104)は、出口(354)を除く中空の極(350)全体を覆える程度に十分に長い。
【0116】
サセプタベース(358)は、中空の極(350)に対応する開口部(364)を含み得る。複数の中空の極(350a-d)を備えた実施形態では、各々の中空の極(350a-d)が、自身に対応する開口部(364)を有する。
【0117】
いくつかの実施形態では、複数の中空の極(350a-d)があり得る。中空の極(350a-d)は、移動している加熱素子(160)、または移動している消耗品含有パッケージ(102)に適合するように、環状に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、単一の中空の極(350)で、サセプタベース(358)の中心に置かれたものがあり得る。いくつかの実施形態では、複数の中空の極(350a-d)に囲まれた、中心の中空の極(350)があり得る。他の中空の極(350)の配置を使用することもできる。
【0118】
各々の中空の極(350)は、少なくとも1つの入口(352)、および少なくとも1つの出口(354)を有し得る。好ましくは、中空の極(350)は、複数の入口(352)、および複数の出口(354)を含む。入口(352)は、中空の極(350)の長さに沿って連続して配置され得る。いくつかの実施形態では、入口(352)は、中空の極(350)の外周の周りに、環状に配置され得る。中空の極(350)上の入口(352)の数を増加させることは、生成されたエアロゾルが消耗品含有ユニット(104)から漏れ出す、および消耗品含有パッケージ(102)から外へ漏れ出す際に通る、点の数を増加させる。同様に、開放端部(360)側の極(350)の外周の周りに、環状に配置される複数の出口(354)があり得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、消耗品含有ユニット(104)は、消耗品含有パッケージ(102)の1つの端部(105)から、マウスピース(158)にまで及ばない。そのため、空洞(368)が、消耗品含有ユニット(104)とマウスピース(158)との間に存在する。この空洞(368)には、熱伝導性材料、香味料などが充填され得る。
【0120】
図25Eの断面図に示されるように、使用に際して、サセプタ(106)は、消耗品含有ユニット(104)に埋め込まれている。サセプタ(106)が加熱素子(160)によって誘導加熱を介して加熱される時、消耗品含有ユニットはエアロゾルを放出する。ユーザーがマウスピース(158)を吸うと、消耗品含有パッケージ(102)の内部の圧力差により、エアロゾルが、入口(352)を通って中空の極(350)の中に入り、出口(354)を通って出て行く(気流を示す矢印を参照)。その後エアロゾルは、消耗品含有パッケージ(102)の空洞(368)に入り、ユーザーによる吸入のためのマウスピース(158)を通してフィルタリングされる。そのため、容器(108)は、開口部(120)を有する必要がない。
【0121】
いくつかの実施形態では、
図26A-Gに示されるように、サセプタベース(358)上の中心に位置する単一の中空の極(350)で、複数の極(290a-d)がその中空の極(350)を囲んでいてもよい。そのような実施形態では、中空の極(350)が誘導加熱を介して加熱されてもよいが、必ずしも加熱される必要はない。この実施形態では、消耗品含有ユニット(104)は、中心孔を有することが可能で、中空の極(350)がぴったりと噛み合うために、その中心孔を通って挿入され得る。
【0122】
図26Gに示されるように、使用に際してサセプタ極(290)が加熱される時、生成されるエアロゾルは、気流矢印によって示されるように、中空の極(350)の入口(352)を通って入り、出口(354)を通ってマウスピース(158)の中へ出て行く。
【0123】
本発明書に記述される方法および装置によって生成されたエアロゾルは効率的で、従来のタバコおよび他の非燃焼式加熱装置で見られた有毒副産物の量を低下させる。
【実施例0124】
図24A-Cに示されるように、サセプタ(106)のまわりに消耗品含有ユニット(104)を形成するために、保湿剤とPGAとで混ぜ合わされた粉末状のタバコを圧縮することによって調製され、容器(108)としてフォイルカバーに包まれ、3つの側面に空気経路として開口部(120)が存在するような方法でフィルタ管(140)に挿入され、ハウジング(150)として標準的なタバコ紙に覆われ、一方の端部がマウスピース(158)として高流量近位フィルタで覆われ、他方の端部がエンドキャップ(154)として遠位フィルタ先端で覆われている、消耗品含有パッケージ(102)に対して、テストが実施された。サセプタ(106)は、らせん状に巻き付けられた金属板の形をしている。消耗品含有ユニット(104)および容器(108)は、三角形の断面を有する。フィルタ管(140)はらせん状の紙管である。
【0125】
ノースカロライナ州、ダーラムでの試験は、試験プロセスで使用された電力の更正の恩恵によって、サセプタを611C(摂氏度)に加熱したと確認された、プロトタイプの装置を使用して行われた。
【0126】
ダーラムテストは、20ポートリニア分析喫煙器SM459を使用して実施され、機材およびすべての関連アクセサリに精通した技術者によって実施された。技術者は、喫煙器に3つの消耗品含有パッケージ(102)を置いた。その後、消耗品含有パッケージ(102)はそれぞれ6回、合計18回「吸入」された。その後、結果として生じるエアロゾルが、フィルタパッドに集められた。「喫煙」レジメンは、30秒ごとに2秒の吸入時間で、55mLの容量が釣り鐘曲線プロファイルを使用して集められた。集められたエアロゾルの解析は、燃焼は350Cを超える温度で発生するだろうと一般に想定されているという事実にもかかわらず、各消耗品スティックのエアロゾルに0.570mgの一酸化炭素(CO)が存在し、燃焼が発生したと想定できるレベルを大きく下回っていることを確認した。
【0127】
テストの第2のセットは、ヴァージニア州リッチモンドで実施された。リッチモンドテストは、同様に構成された消耗品含有パッケージ(102)、および、275C、350Cそして425Cの、3つの別設定でサセプタ(106)を加熱するために較正された、プロトタイプ装置を使って行われた。COデータはEnthalpy Analytical(EA)LLC(米国ヴァージニア州リッチモンド)によって、EA法AM-007に従って生成された。消耗品含有パッケージ(102)は、確立されている、カナダの強度喫煙手順(Canadian Intense smoking procedure)に従って、分析用喫煙マシンを使用して喫煙された。スモークの蒸気相(つまりエアロゾル)は、要求された吸入パラメーターに構成された喫煙マシンに取り付けられた、ガス採取バッグに集められた。非分散赤外吸収方法(NDIR)が、蒸気相中のCO濃度を体積に対するパーセント(体積パーセント)で測定するために、使用される。消耗品含有パッケージ(102)の数、吸入回数、吸入体積、および雰囲気条件を使用して、COのパーセントは、消耗品含有パッケージ当たりのミリグラム(mg/cig)に変換された。
【0128】
較正された温度設定では、燃焼は350Cを超える温度で発生するだろうと一般に想定されているという事実にもかかわらず、設定の各々で生成されたエアロゾル中にCOは見つからなかったことが確認された。
【0129】
実施されたテストは、業界標準テストである。同様の業界標準テストでは、市販の非燃焼式加熱製品は、0.436mg/cigのCOを報告している。標準の燃焼性のタバコは、30.2mg/cigのCOを報告している。
【0130】
発明の好ましい実施形態に関する先の記述は、例示および説明を目的として提示される。網羅的であること、または開示された精確な形態に本発明を限定することは、意図されていない。多くの変更および変形が、上記の教示に照らして可能である。本発明の範囲は、この詳細な説明によってではなく、添付の特許請求の範囲、および特許請求の範囲の等価物によって、限定されることが意図されている。
前記ハウジングおよび前記誘導加熱素子を保持するように構成されたエアロゾル発生装置をさらに含み、前記ハウジングが前記エアロゾル発生装置から突出しているマウスピースを含み、前記エアロゾル発生装置が、
a)前記誘導加熱素子を起動するために、前記誘導加熱素子に作動可能に接続されるスイッチと、
b)状態情報を提供するために、前記スイッチと前記誘導加熱素子とに作動可能に結合されるユーザーインターフェースと、
c)前記誘導加熱素子に送られる周波数の制御のためのコントローラと
を含む、請求項4に記載の装置。
前記サセプタが長手方向を有する細長い金属プレートであり、前記細長い金属プレートが開口部のセットと間隙のセットとを含み、前記開口部のセットが、開口部の各セットが間隙の1つと隣接するように、前記細長い金属プレートの前記長手方向に沿って、前記間隙のセットと交互に順番に並ぶ、請求項10に記載の装置。
前記サセプタが長手方向を有する細長いパッドであり、前記細長いパッドが開口部のセットと間隙のセットとを含み、前記開口部のセットが、開口部の各セットが間隙の1つと隣接するように、前記細長いパッドの前記長手方向に沿って、前記間隙のセットと交互に順番に並ぶ、請求項15に記載の装置。
燃焼にともなう有毒な副産物を発生させることなく、前記消耗品含有ユニットから消耗品のエアロゾルの形態を放出する工程を含む、請求項1に記載の装置を使用する方法。
前記消耗品含有ユニットを燃焼させることなく、前記消耗品含有ユニットから前記消耗品の前記エアロゾルの形態を放出するために、誘導加熱素子で前記サセプタを加熱することによって、前記消耗品含有ユニットに熱を加える工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。
前記消耗品含有ユニットが、第1の縦軸を定義する細長い部材であり、ここで前記加熱素子は、第2の縦軸を定義する円筒を形成するために、前記消耗品含有ユニットの周りに巻き付けられたコイルであり、またここで前記加熱素子は、前記第2の縦軸が、前記消耗品含有ユニットの周りを前記加熱素子が回転移動中に、前記多極サセプタの極の各々と、ある点において同一線上に整列するように、偏心経路で前記消耗品含有ユニットの周りを回転するように構成される、請求項33に記載の装置。
前記消耗品含有ユニットが、第1の縦軸を定義する細長い部材であり、ここで前記加熱素子は、第2の縦軸を定義する円筒を形成するために、前記消耗品含有ユニットの周りに巻き付けられたコイルであり、またここで前記消耗品含有ユニットは、前記第2の縦軸が、前記加熱素子内における前記消耗品含有ユニットの回転中に、前記多極サセプタの極の各々と、ある点において同一線上に整列するように、偏心経路で前記加熱素子内を回転するように構成される、請求項37に記載の装置。
前記消耗品含有ユニットが、第1の縦軸を定義する細長い部材であり、ここで前記加熱素子は、第2の縦軸を定義する円筒を形成するために、前記消耗品含有ユニットの周りに巻き付けられたコイルであり、またここで前記消耗品含有ユニットは、前記第2の縦軸が、前記加熱素子内における前記消耗品含有ユニットの移動中に、前記多極サセプタの極の各々と、ある点において同一線上に整列するように、前記加熱素子内を半径方向に移動するように構成される、請求項36に記載の装置。
前記消耗品含有ユニットが、消耗品含有パッケージに収容されており、前記消耗品含有パッケージが、既定の温度に加熱されると色を変える感熱染料を含み、ここで色の変化は、前記光反射センサによって検出され得る、請求項43に記載の装置。
前記容器を、ユーザーによって選択された既定の温度で既定の回数、選択的に加熱するように構成およびプログラムされた誘導加熱素子をさらに含み、前記既定の温度が、前記消耗品含有ユニットからエアロゾルを放出するのに十分である、請求項3に記載の装置。
前記ハウジングおよび前記誘導加熱素子を保持するように構成されたエアロゾル発生装置をさらに含み、前記ハウジングが前記エアロゾル発生装置から突出しているマウスピースを含み、前記エアロゾル発生装置が、
a)前記誘導加熱素子を起動するために、前記誘導加熱素子に作動可能に接続されるスイッチと、
b)状態情報を提供するために、前記スイッチと前記誘導加熱素子とに作動可能に結合されるユーザーインターフェースと、
c)前記誘導加熱素子に送られる周波数の制御のためのコントローラと
を含む、請求項4に記載の装置。
前記サセプタが長手方向を有する細長い金属プレートであり、前記細長い金属プレートが開口部のセットと間隙のセットとを含み、前記開口部のセットが、開口部の各セットが間隙の1つと隣接するように、前記細長い金属プレートの前記長手方向に沿って、前記間隙のセットと交互に順番に並ぶ、請求項10に記載の装置。
前記サセプタが長手方向を有する細長いパッドであり、前記細長いパッドが開口部のセットと間隙のセットとを含み、前記開口部のセットが、開口部の各セットが間隙の1つと隣接するように、前記細長いパッドの前記長手方向に沿って、前記間隙のセットと交互に順番に並ぶ、請求項13に記載の装置。
燃焼にともなう有毒な副産物を発生させることなく、前記消耗品含有ユニットから消耗品のエアロゾルの形態を放出する工程を含む、請求項1に記載の装置を使用する方法。
前記消耗品含有ユニットを燃焼させることなく、前記消耗品含有ユニットから前記消耗品の前記エアロゾルの形態を放出するために、誘導加熱素子で前記サセプタを加熱することによって、前記消耗品含有ユニットに熱を加える工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
前記消耗品含有ユニットが、消耗品含有パッケージに収容されており、前記消耗品含有パッケージが、既定の温度に加熱されると色を変える感熱染料を含み、ここで色の変化は、前記光反射センサによって検出され得る、請求項41に記載の装置。