(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123320
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】寸法測定装置および寸法測定方法
(51)【国際特許分類】
G01B 21/02 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
G01B21/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030628
(22)【出願日】2023-03-01
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142022
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一晃
(74)【代理人】
【識別番号】100196623
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 計介
(72)【発明者】
【氏名】内藤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】武藤 博文
(72)【発明者】
【氏名】吉谷 和久
(72)【発明者】
【氏名】道下 治郎
【テーマコード(参考)】
2F069
【Fターム(参考)】
2F069AA31
2F069AA71
2F069JJ11
2F069MM02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】測定対象の寸法を測定する測定部を有する寸法測定装置を提供する。
【解決手段】寸法測定装置1は、前記測定対象が載せられる測定用治具4と、測定用治具が投入される投入位置から、測定対象を測定する測定位置まで延びている搬送路3と、測定対象が載せられた測定用治具を、搬送路上で前記測定位置にスライド移動させる治具移動部5と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象の寸法を測定する測定部を有する寸法測定装置であって、
前記測定対象が載せられる測定用治具と、
前記測定用治具が投入される投入位置から、前記測定対象を測定する測定位置まで延びている搬送路と、
前記測定対象が載せられた前記測定用治具を、前記搬送路上で前記測定位置にスライド移動させる治具移動部と、
を有する、
寸法測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の寸法測定装置において、
前記搬送路の前記測定位置に、前記測定用治具を位置決めする治具位置決め部をさらに有する、
寸法測定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の寸法測定装置において、
前記測定用治具に付与された前記測定対象を識別するための識別子を読み取る読取部と、
前記測定部による前記測定対象の寸法測定を制御する制御部と、
をさらに有し、
前記読取部は、読み取った前記識別子から得られる識別情報を前記制御部に送信し、
前記制御部は、前記識別情報に基づいて、前記測定部による前記測定対象の寸法測定を制御する、
寸法測定装置。
【請求項4】
請求項1に記載の寸法測定装置において、
前記測定用治具の移動方向において、前記測定位置よりも上流側に、前記搬送路に対する前記測定用治具の姿勢を判定する姿勢判定部をさらに有する、
寸法測定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の寸法測定装置において、
前記搬送路は、
前記測定位置に対して前記測定用治具の移動方向の上流側に延びる測定用搬送路と、
複数の前記測定用治具を置くことが可能であり、前記測定用搬送路の上流側に接続されて、前記測定用治具を前記測定用搬送路に供給する供給用搬送路と、
を含み、
前記治具移動部は、前記供給用搬送路から前記測定用搬送路に供給された前記測定用治具を前記測定位置にスライド移動させる、
寸法測定装置。
【請求項6】
請求項5に記載の寸法測定装置において、
前記供給用搬送路における前記測定用搬送路との接続部分に、前記測定用搬送路に前記測定用治具を供給するためのゲート部をさらに有する、
寸法測定装置。
【請求項7】
請求項5に記載の寸法測定装置において、
前記供給用搬送路において前記測定用搬送路に接続されている下流側の高さが、上流側の高さよりも低い、
寸法測定装置。
【請求項8】
請求項5に記載の寸法測定装置において、
前記治具移動部は、
前記測定用治具の下流側を保持する前側保持部と、
前記測定用治具の上流側を保持する後側保持部と、
前記測定用搬送路上で前記前側保持部及び前記後側保持部を移動させる駆動部と、
を有する、
寸法測定装置。
【請求項9】
請求項5に記載の寸法測定装置において、
前記測定用搬送路は、
前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、一方向に延びていて、
前記供給用搬送路は、
前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、前記一方向と交差する方向に延びている、
寸法測定装置。
【請求項10】
請求項5から請求項9のいずれか一つに記載の寸法測定装置において、
前記測定用搬送路は、
前記測定位置に対して上流側及び下流側に延びていて、
前記搬送路は、
前記測定用搬送路の下流側に接続されて、前記測定用搬送路から排出された前記測定用治具を排出位置に搬送する排出用搬送路を含む、
寸法測定装置。
【請求項11】
請求項10に記載の寸法測定装置において、
前記測定用搬送路は、
前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、一方向に延びていて、
前記排出用搬送路は、
前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、前記一方向と交差する方向に延びている、
寸法測定装置。
【請求項12】
請求項11に記載の寸法測定装置において、
前記排出用搬送路は、
前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、前記一方向と交差する方向で且つ前記測定用搬送路に対して前記供給用搬送路が延びる方向に延びている、
寸法測定装置。
【請求項13】
請求項2に記載の寸法測定装置において、
前記測定用治具は、
底面に、厚み方向に凹む凹部を有し、
前記治具位置決め部は、
前記測定用治具の底面を下方向に移動可能に支持する治具支持部と、
前記測定位置に位置する状態で前記治具支持部によって下方向に移動した前記測定用治具の底面の前記凹部内に挿入可能な位置決め用突部と、
を有する、
寸法測定装置。
【請求項14】
寸法測定装置の測定部によって、測定対象の寸法を測定位置で測定する寸法測定方法であって、
前記寸法測定装置の治具移動部によって、前記測定対象が載せられる測定用治具を、前記測定用治具が投入される投入位置から前記測定位置まで搬送路上をスライド移動させる治具スライド移動工程と、
前記測定位置に移動した前記測定用治具を、前記寸法測定装置の治具位置決め部によって前記測定位置に位置決めする位置決め工程と、
前記測定位置に位置決めされた前記測定用治具に載せられた前記測定対象を、前記測定部によって寸法測定をする測定工程と、
を有する、
寸法測定方法。
【請求項15】
請求項14に記載の寸法測定方法において、
前記搬送路における前記測定位置よりも上流側の位置で、前記搬送路に対する前記測定用治具の姿勢が正しいか否かを、前記寸法測定装置の姿勢判定部によって判定する姿勢判定工程と、
前記測定用治具に付与された前記測定対象を識別するための識別子を、前記寸法測定装置の読取部によって読み取る読取工程と、
をさらに有し、
前記治具スライド移動工程では、
前記姿勢判定工程によって、前記測定用治具の前記姿勢が正しいと判定された場合に、前記測定用治具を、前記治具移動部によって前記測定位置にスライド移動させ、
前記測定工程では、
前記読取部が読み取った前記識別子から得られる識別情報を取得して、前記識別情報に基づいて、前記測定対象の寸法を、前記測定部によって測定する、
寸法測定方法。
【請求項16】
請求項14または請求項15に記載の寸法測定方法において、
前記搬送路は、
前記測定位置に対して前記測定用治具の移動方向の上流側及び下流側に延びている測定用搬送路と、
複数の前記測定用治具を置くことが可能であり、前記測定用搬送路の上流側に接続されて、前記測定用治具を前記測定用搬送路に供給する供給用搬送路と、
前記測定用搬送路の下流側に接続されて、前記測定用搬送路から排出された前記測定用治具を排出位置に搬送する排出用搬送路と、を含み、
前記測定部による寸法測定が終了した測定対象が載せられた前記測定用治具を、前記排出用搬送路に排出する排出工程をさらに有し、
前記治具スライド移動工程では、
前記供給用搬送路から前記測定用搬送路に供給された前記測定用治具を、前記治具移動部によって、前記測定位置にスライド移動させ、前記測定工程で寸法測定が終了した測定対象が載せられた前記測定用治具を、前記治具移動部によって、前記排出用搬送路との接続位置にスライド移動させる、
寸法測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寸法測定装置および寸法測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物品を位置決めした状態で搬送する搬送パレットが知られている。例えば、搬送パレットは、第1ステータコアと第2ステータコアとの双方を支持可能であり、前記第1ステータコアの耳部に外側から係合する複数の第1位置決め部と、第2ステータコアの耳部に外側から係合する複数の第2位置決め部と、を備える(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、測定対象の寸法を測定する寸法測定装置は、測定精度の向上のためには、測定台上に位置する測定対象の位置情報を高い精度で取得することが求められる。上述の搬送パレットでは、ステータコアは、該ステータコアを支持する治具に対して位置決めされている。したがって、前記搬送パレットのように、測定対象を位置決めした状態で支持可能な測定用治具を用いることによって、寸法測定装置は、簡単な構成によって、前記測定用治具に対する前記測定対象の位置情報を高い精度で取得することが可能である。
【0005】
一方、前記搬送パレットは、前記測定台上に搬送される。したがって、前記測定用治具を用いた場合、寸法測定装置は、前記測定対象の位置情報を高い精度で取得するためには、前記測定台上に搬送された前記測定用治具の位置情報を高い精度で取得する必要がある。そこで、簡単な構成によって、測定用治具によって搬送された測定対象の位置情報の取得精度を向上可能な寸法測定装置が求められる。
【0006】
本発明の目的は、簡単な構成によって、寸法測定の測定精度を向上可能な寸法測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的な一実施形態に係る寸法測定装置は、測定対象の寸法を測定する測定部を有する寸法測定装置である。前記寸法測定装置は、前記測定対象が載せられる測定用治具と、前記測定用治具が投入される投入位置から、前記測定対象を測定する測定位置まで延びている搬送路と、前記測定対象が載せられた前記測定用治具を、前記搬送路上で前記測定位置にスライド移動させる治具移動部と、を有する。
【0008】
本発明の例示的な一実施形態に係る寸法測定方法は、寸法測定装置の測定部によって、測定対象の寸法を測定位置で測定する寸法測定方法である。前記寸法測定方法は、前記寸法測定装置の治具移動部によって、前記測定対象が載せられる測定用治具を、前記測定用治具が投入される投入位置から前記測定位置まで搬送路上をスライド移動させる治具スライド移動工程と、前記測定位置に移動した前記測定用治具を、前記寸法測定装置の治具位置決め部によって前記測定位置に位置決めする位置決め工程と、前記測定位置に位置決めされた前記測定用治具に載せられた前記測定対象を、前記測定部によって寸法測定をする測定工程と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡単な構成によって、寸法測定の測定精度を向上可能な寸法測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る寸法測定装置の概略構成を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態2に係る寸法測定装置の概略構成を模式的に示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態2に係る寸法測定装置における搬送路の構成の一例を示す平面図である。
【
図4】
図4は、測定用治具の概略構成を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、治具移動部の概略構成を説明する図である。
【
図6】
図6は、姿勢判定部の概略構成を説明する図である。
【
図7】
図7は、位置決め部によって、測定位置に測定用治具が位置決めされている様子を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態2の変形例1に係る寸法測定装置における供給用搬送路の概略構成を模式的に示す図である。
【
図9】
図9は、ゲート部の動作を説明する図である。
【
図10】
図10は、実施形態2の変形例2に係る寸法測定装置における位置決め部の概略構成を模式的に示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態3に係る寸法測定装置の概略構成を模式的に示す図である。
【
図13】
図13は、寸法測定装置による寸法測定方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本発明の例示的な実施の形態を詳しく説明する。なお、図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表しているわけではない。
【0012】
なお、以下の説明において、寸法測定装置1を設置した状態の鉛直方向を上下方向とする。
【0013】
また、以下の説明において、“固定”、“接続”及び“取り付ける”等の表現は、部材同士が直接、固定等されている場合だけでなく、他の部材を介して固定等されている場合も含む。すなわち、以下の説明において、固定等の表現には、部材同士の直接的及び間接的な固定等の意味が含まれる。
【0014】
(実施形態1)
(寸法測定装置の構成)
図1を参照して、本発明の例示的な実施形態に係る寸法測定装置1について説明する。寸法測定装置1は、測定対象Mの寸法を測定する装置である。
【0015】
寸法測定装置1は、測定部2と、搬送路3と、測定用治具4と、治具移動部5とを有する。寸法測定装置1では、測定対象Mは、測定用治具4に載せられて搬送路3を移動して、測定部2によって寸法が測定される測定エリアRに搬送される。測定対象Mは、測定用治具4に載せられた状態で、寸法が測定される。
【0016】
測定部2は、測定エリアRに搬送された測定対象Mの寸法を測定する。測定部2は、測定エリアRに搬送された測定対象Mの上方で水平方向に移動しつつ、測定子を上下方向に移動させることにより、測定対象Mの寸法を測定する。測定部2の構成は、一般的な寸法測定装置の測定部の構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0017】
測定部2は、測定エリアR内の基準点を原点とした所定の座標位置に測定対象Mが所定の姿勢で位置しているとして、測定対象Mの寸法を測定する。以下では、測定エリアR内の前記基準点を原点とした所定の座標位置を、測定位置P1と呼ぶ。
【0018】
搬送路3は、投入位置P0から測定位置P1まで延びている。投入位置P0は、寸法測定装置1に対して測定用治具4が供給される位置である。本明細書では、寸法測定装置1に対して測定用治具4が供給されることを、測定用治具4が投入されるともいう。
【0019】
搬送路3は、測定用治具4が移動する通路である。各図において、白抜き矢印は、測定用治具4が移動する方向を示す。白抜き矢印に対して後方が、測定用治具4の移動方向の上流側であり、前方が、測定用治具4の移動方向の下流側である。
【0020】
測定用治具4は、寸法測定装置1によって寸法が測定される測定対象Mを載せる治具である。測定用治具4は、投入位置P0に投入される。測定対象Mは、寸法測定装置1に投入された測定用治具4に載せてもよいし、寸法測定装置1に投入される前の測定用治具4に載せてもよい。
【0021】
測定用治具4は、測定対象Mを載せた状態で、治具移動部5によって、測定位置P1に搬送される。測定位置P1に搬送された測定対象Mは、測定用治具4に載せられた状態で、寸法の測定がされる。すなわち、測定用治具4は、寸法測定装置1の定盤としても機能する。
【0022】
治具移動部5は、測定用治具4を保持する。治具移動部5は、測定用治具4を、搬送路3上で測定位置P1にスライド移動させる。本明細書では、スライドとは、滑ること、及び、滑らかに移動することを意味する。搬送路上で測定用治具がスライド移動するとは、測定用治具が、スライドレールなどによって搬送路上を滑って移動すること、測定用治具が、搬送路が有するホイール及びローラなどの上に置かれて、前記ホイール及びローラなどの回転によって、前記搬送路に対する摩擦係数が小さい状態で、移動すること、を含む。搬送路上で測定用治具をスライド移動させるとは、搬送路上で測定用治具を直接スライド移動させる場合と、測定用治具を保持する保持具を搬送路上でスライド移動させることにより、測定用治具を移動させる場合とを含む。
【0023】
以上の構成を有する寸法測定装置1は、測定対象Mの寸法を測定する測定部2を有する寸法測定装置1である。寸法測定装置1は、測定対象Mが載せられる測定用治具4と、測定用治具4が投入される投入位置P0から、測定対象Mを測定する測定位置P1まで延びている搬送路3と、測定対象Mが載せられた測定用治具4を、搬送路3上で測定位置P1にスライド移動させる治具移動部5と、を有する。
【0024】
この構成により、測定用治具4は、スライド移動によって、測定位置P1に搬送される。よって、簡単な構成によって、測定用治具4に載せられた測定対象Mを測定位置P1に位置付けることができる。また、投入位置P0に測定用治具4を投入することにより測定用治具4に載せられた測定対象Mを測定位置P1に搬送することができる。すなわち、簡単な構成によって、測定位置P1に測定対象Mを位置付けることができる。また、測定用治具4は、治具移動部5によって搬送されるので、測定対象Mを測定位置P1により確実に搬送することができる。よって、寸法測定装置1では、簡単な構成によって、測定対象Mの位置情報の取得精度を向上することができる。したがって、簡単な構成によって、寸法測定の測定精度を向上可能な寸法測定装置1を提供することができる。
【0025】
(実施形態2)
次に、
図2から
図7を参照して、本発明の例示的な実施形態に係る寸法測定装置101について説明する。以下では、実施形態1と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0026】
図2は、寸法測定装置101の概略構成を模式的に示す図である。
図2に示すように、寸法測定装置101は、測定部2と、搬送路103と、測定用治具104と、治具移動部105と、姿勢判定部106と、治具位置決め部107とを有する。
【0027】
本実施形態では、寸法測定装置101は、測定用治具104の移動方向において、測定位置P1よりも上流側に、搬送路103に対する測定用治具104の姿勢を判定する姿勢判定部106をさらに有する。また、寸法測定装置101は、搬送路103の測定位置P1に、測定用治具104を位置決めする治具位置決め部107をさらに有する。
【0028】
(搬送路の構成)
本実施形態では、搬送路103は、測定用搬送路131と、供給用搬送路132と、排出用搬送路133とを含む。測定用搬送路131、供給用搬送路132及び排出用搬送路133は、上流から下流に向かって、供給用搬送路132、測定用搬送路131及び排出用搬送路133の順に並んでいる。測定用治具104は、搬送路103上を、供給用搬送路132上、測定用搬送路131上及び排出用搬送路133上の順に移動する。
【0029】
すなわち、測定用搬送路131の上流側には、供給用搬送路132が接続されている。供給用搬送路132は、投入位置P0から測定用搬送路131との接続部分まで延びている。測定用搬送路131の下流側には、排出用搬送路133が接続されている。排出用搬送路133は、測定用搬送路131との接続部分から排出位置P2まで延びている。なお、排出位置P2は、寸法測定装置1から測定用治具104が取り出される位置である。
【0030】
測定用搬送路131と供給用搬送路132とは、接続されている部分で路面の高さが一致している。測定用搬送路131と排出用搬送路133とは、接続されている部分で路面の高さが一致している。
【0031】
図3に、本実施形態に係る寸法測定装置101における搬送路103の構成の一例を示す。
図3に示すように、測定用搬送路131は、測定位置P1に対して測定用治具104の移動方向の上流側及び下流側に延びている。すなわち、測定用搬送路131は、寸法測定装置101を設置した状態で搬送路103を上方から見て、一方向に延びている。
【0032】
測定用搬送路131は、測定用搬送路131における供給用搬送路132が接続されている上流側に、測定用搬送路入口部131aを有する。測定用搬送路131は、測定用搬送路131における排出用搬送路133が接続されている下流側に、測定用搬送路出口部131bを有する。
【0033】
供給用搬送路132は、寸法測定装置101を設置した状態で搬送路103を上方から見て、前記一方向と交差する方向に延びている。この構成により、供給用搬送路及び測定用搬送路が一方向に一列に並ぶ構成に比べて、寸法測定装置101の構成をコンパクトにすることができる。
【0034】
排出用搬送路133は、寸法測定装置101を設置した状態で搬送路103を上方から見て、前記一方向と交差する方向に延びている。詳しくは、排出用搬送路133は、寸法測定装置101を設置した状態で搬送路103を上方から見て、前記一方向と交差する方向で且つ測定用搬送路131に対して供給用搬送路132が延びる方向に延びている。
【0035】
この構成により、測定用搬送路及び排出用搬送路が一方向に一列に並ぶ構成に比べて、寸法測定装置101の構成をコンパクトにすることができる。また、上方から見て、供給用搬送路132と排出用搬送路133とが、測定用搬送路131に対して同じ方向に延びている。これにより、測定用搬送路及び排出用搬送路が、測定用搬送路に対して異なる方向に延びる構成に比べて、寸法測定装置101の構成をコンパクトにすることができる。
【0036】
なお、上述の搬送路103の構成は、一例である。搬送路は、上方から見て、一方向に一列に並んでいてもよい。また、供給用搬送路と搬出用搬送路とは、上方から見て、測定用搬送路に対して異なる方向に延びていてもよい。
【0037】
本実施形態では、供給用搬送路132の投入位置P0に投入された測定用治具104は、供給用搬送路132上を移動して測定用搬送路131の測定用搬送路入口部131aに供給される。測定用搬送路入口部131aに供給された測定用治具104は、治具移動部105によって、供給用搬送路132上を測定位置P1までスライド移動する。測定用治具104は、測定位置P1で測定対象Mが測定された後に、治具移動部105によって、測定用搬送路出口部131bまでスライド移動する。測定用搬送路出口部131bまで移動した測定用治具104は、測定用搬送路出口部131bから排出用搬送路133に排出される。排出用搬送路133に排出された測定用治具104は、排出用搬送路133上を排出位置P2まで移動可能である。
【0038】
供給用搬送路132上には、複数の測定用治具104を置くことが可能である。これにより、測定位置P1で測定部2によって測定対象Mが寸法測定されている間に、他の測定対象Mが載せられた複数の測定用治具104を、供給用搬送路132で待機させることができる。
【0039】
排出用搬送路133上には、測定位置P1で測定部2によって寸法測定が終わった測定対象Mが載せられた測定用治具104を置いておくことができる。
【0040】
(測定用治具の構成)
図4に示すように、測定用治具104は、土台部141と、位置決め部142と、土台位置決め部143と、姿勢設定部144と、アタッチメント145とを有する。本実施形態では、測定用治具104は、測定対象Mを特定の姿勢で載せることができる。また、測定用治具104は、測定位置P1に搬送される前に、測定用搬送路131に対する姿勢が判定される。なお、本明細書において、測定用治具104の姿勢とは、測定用治具104を厚み方向から見た回転方向の向きを意味する。
【0041】
土台部141は、平板状である。土台部141は、厚み方向の一方の面である上面141aによって測定対象Mを支持する。土台部141は、土台部141を厚み方向から見て略矩形状の形状を有する。
【0042】
土台部141は、前記厚み方向から見て、外周側に切欠き部144aを有する。切欠き部144aは、第1方向に延びる辺と、第1方向と直交する第2方向に延びる辺とが接続される4つの隅のうちの1つに位置している。すなわち、土台部141は、4つの隅の一つに内部に向かって凹んだ部分を有する。
【0043】
位置決め部142は、測定対象Mを土台部141に対して位置決めする。位置決め部142は、例えば、土台部141を厚み方向に貫通する複数の穴142aを含む。位置決め部142には、アタッチメント145が装着される。
【0044】
土台位置決め部143は、測定用治具104を測定位置P1に位置決めする。本実施形態では、土台位置決め部143は、土台部141の底面に位置する厚み方向に凹む凹部143aを含む。凹部143aには、測定位置P1に位置する治具位置決め部107の位置決め用突部171が挿入可能である。
【0045】
姿勢設定部144は、測定用搬送路131に対する土台部141の姿勢を設定する。本実施形態では、姿勢設定部144は、土台部141において前記第1方向に延びる辺と、前記第2方向に延びる辺とが接続する部分に位置する切欠き部144aを含む。
【0046】
アタッチメント145は、土台部141に載せられる測定対象Mを支持する部材である。アタッチメント145は、土台部141の位置決め部142に装着される。すなわち、アタッチメント145は、土台部141に位置決めされる。
【0047】
アタッチメント145は、測定対象Mを特定の姿勢で支持する。よって、アタッチメント145を土台部141に装着することによって、アタッチメント145が支持する測定対象Mは、土台部141に対して姿勢が決定された状態で位置決めされる。
【0048】
(治具移動部の構成)
図3及び
図5に示すように、治具移動部105は、治具本体部151と、駆動部152とを有する。本実施形態では、治具本体部151は、測定用治具104の下流側を保持する前側保持部153と、測定用治具104の上流側を保持する後側保持部154とを有する。治具本体部151は、測定用治具104が測定用搬送路入口部131aに供給された際に、測定用搬送路131上で測定用治具104が移動する移動方向の前側と後側とを保持する。
【0049】
駆動部152は、治具本体部151を駆動する。本実施形態では、駆動部152は、治具本体部151を、測定用搬送路入口部131aから測定位置P1までスライド移動させる。また、駆動部152は、治具本体部151を、測定位置P1から測定用搬送路出口部131bまでスライド移動させる。
【0050】
すなわち、本実施形態では、治具移動部105は、測定用搬送路入口部131aに供給された測定用治具104を、測定用搬送路入口部131aで保持する。治具移動部105は、保持する測定用治具104を測定位置P1にスライド移動させる。治具移動部105は、保持する測定用治具104に載せられた測定対象Mの寸法測定が終わると、測定用治具104を、測定用搬送路出口部131bにスライド移動させる。治具移動部105は、測定用搬送路出口部131bに移動した測定用治具104を排出用搬送路133に排出する。
【0051】
その後、治具移動部105は、測定用治具104を保持していない状態で、測定用搬送路入口部131aに移動する。測定用搬送路入口部131aに移動した治具移動部105には、次に測定用治具104が供給される。
【0052】
上述したように、本実施形態では、治具移動部105は、測定用治具104の下流側を保持する前側保持部153と、測定用治具104の上流側を保持する後側保持部154と、測定用搬送路131上で前側保持部153及び後側保持部154を移動させる駆動部152とを有する。
【0053】
これにより、測定用治具104を保持する前側保持部153及び後側保持部154を移動させることで、治具移動部105は、測定用治具104を測定位置P1により確実に搬送することができる。
【0054】
(姿勢判定部の構成)
図2及び
図3に示すように、姿勢判定部106は、測定用搬送路入口部131aに位置している。姿勢判定部106は、測定用搬送路入口部131aで測定用治具104の姿勢を判定する。このように、寸法測定装置101では、測定位置P1に測定用治具104を搬送する前に、測定用治具104の姿勢を判定することができる。
【0055】
図6に示すように、本実施形態では、姿勢判定部106は、上方に突出しているピン161と、ピン161を支持するばね162とを含む。ピン161は、ばね162によって、搬送路103の上面から上方に突出した状態に付勢されている。
【0056】
図5に示すように、姿勢判定部106は、上方から見て、測定用治具104の切欠き部144aがピン161と重なる位置に位置する姿勢で、測定用治具104が測定用搬送路入口部131aに供給された場合、測定用治具104は、ピン161と接触しない。一方、測定用治具104の切欠き部144aがピン161と重ならない位置に位置する姿勢で、測定用治具104が測定用搬送路入口部131aに供給された場合、姿勢判定部106は、土台部141の角部によって、ピン161は下方向に押される。
【0057】
姿勢判定部106は、測定用搬送路入口部131aに供給された測定用治具104がピン161を押さない場合、測定用治具104の姿勢を正しいと判定する。姿勢判定部106は、測定用搬送路入口部131aに供給された測定用治具104がピン161を押す場合、測定用治具104の姿勢を誤っていると判定する。このように、姿勢判定部106は、供給される測定用治具104の姿勢が正しいか否かを判定することができる。
【0058】
姿勢判定部106は、測定用治具104の姿勢を正しいと判定した場合、治具移動部105の駆動を許可する。姿勢判定部106は、測定用治具104の姿勢を誤っていると判定した場合、治具移動部105の駆動を許可しない。
【0059】
このように、本実施形態では、測定位置P1に搬送される前に、姿勢判定部106によって、測定用治具104の姿勢が判定される。したがって、所定の姿勢の測定用治具104を測定エリアRに搬送することができる。これにより、簡単な構成で、測定位置P1に所定の姿勢の測定用治具104を位置付けることができる。
【0060】
(治具位置決め部の構成)
図5に示すように、治具位置決め部107は、測定エリアRに位置している。治具位置決め部107は、上方に突出する位置決め用突部171を含む。位置決め用突部171は、測定用治具104の底面の凹部143a内に挿入可能である。よって、
図7に示すように、治具位置決め部107は、測定用治具104を測定エリアRで位置決めすることができる。
【0061】
これにより、寸法測定装置101は、測定位置P1にスライド移動した測定用治具104に載せられた測定対象Mを、測定位置P1に位置決めすることができる。よって、簡単な構成で、測定対象Mを測定位置P1に位置決めすることができる。
【0062】
上述したように、測定対象Mは、位置決め部142によって、土台部141に対して位置決めされる。測定用治具104は、姿勢判定部106によって、搬送路103に対して姿勢が決定される。測定用治具104は、治具位置決め部107によって、測定エリアRで位置決めされる。したがって、測定用治具104は、所定の姿勢で位置決めされた測定対象Mを、測定位置P1に位置付けることができる。
【0063】
また、本実施形態に係る寸法測定装置101では、搬送路103は、測定位置P1に対して測定用治具104の移動方向の上流側及び下流側に延びる測定用搬送路131と、複数の測定用治具104を置くことが可能であり、測定用搬送路131の上流側に接続されて、測定用治具104を測定用搬送路131に供給する供給用搬送路132と、を含む。治具移動部105は、供給用搬送路132から測定用搬送路131に供給された測定用治具104を測定位置P1にスライド移動させる。
【0064】
これにより、測定位置P1で測定部2によって測定対象Mの寸法測定がされている間に、他の測定対象Mが載せられた測定用治具104を、供給用搬送路132で待機させることができる。したがって、測定部2によって一つの測定対象Mの寸法測定が終わると、次の測定対象Mが載せられた測定用治具104が、供給用搬送路132から測定用搬送路131に供給され、測定位置P1にスライド移動する。よって、測定対象Mを測定位置P1に迅速に位置付けることができ、寸法測定装置101による測定対象Mの測定作業の効率を向上することができる。
【0065】
また、搬送路103は、測定用搬送路131の下流側に接続されて、測定用搬送路131から排出された測定用治具104を排出位置P2に搬送する排出用搬送路133を含む。
【0066】
これにより、測定部2によって寸法測定が終わった測定対象Mが載せられた測定用治具104を、排出用搬送路133に排出することができる。したがって、一つの測定対象Mの寸法測定が終わると、測定部2は、次の測定対象Mの寸法測定を行うことができる。よって、寸法測定装置101による測定対象Mの測定作業の効率をさらに向上することができる。
【0067】
(実施形態2の変形例1)
次に、
図8及び
図9を参照して、本発明の例示的な実施形態2の変形例1に係る寸法測定装置201について説明する。
【0068】
寸法測定装置201は、測定部2と、搬送路203と、ゲート部235と、測定用治具104と、治具移動部105と、姿勢判定部106と、治具位置決め部107と、を有する。測定部2、姿勢判定部106及び治具位置決め部107の構成は、実施形態2と同様であるため、図示を省略する。
【0069】
搬送路203は、測定用搬送路131と、供給用搬送路232と、排出用搬送路133とを含む。
【0070】
供給用搬送路232は、実施形態2と同様に、複数の測定用治具104を置くことが可能である。本変形例では供給用搬送路232は、ローラコンベア232aを含む。供給用搬送路232は、測定用搬送路131に接続されている下流側の高さが、上流側の高さよりも低い。
【0071】
これにより、測定用治具104は、自重によって、供給用搬送路232上を、測定用搬送路131に接続されている下流側に移動する。よって、寸法測定装置201では、供給用搬送路232上で待機している測定用治具104を、簡単な構成で測定用搬送路131に供給することができる。
【0072】
ゲート部235は、供給用搬送路232における測定用搬送路131との接続部分に位置している。ゲート部235は、例えば、ストッパ235aと、ストッパ駆動部235bを有する。ストッパ駆動部235bは、ストッパ235aを上下方向に駆動する。
【0073】
ストッパ235aは、ストッパ駆動部235bによって、上下方向に移動する。
図8に示すように、ストッパ235aは、上方向に移動した状態で、供給用搬送路232の前記接続部分において搬送路203上に突出している。ストッパ235aは、搬送路203上に突出した状態で、測定用治具104の移動方向の前側に接触する。よって、ストッパ235aは、供給用搬送路232に位置する測定用治具104が測定用搬送路131に移動することを規制する。
【0074】
図9に示すように、ストッパ235aは、下方向に移動した状態で、前記接続部分において搬送路203上に突出していない。よって、ストッパ235aは、測定用治具104と接触しない。したがって、ストッパ235aが下方向に移動した際に、供給用搬送路232上の測定用治具104は、測定用搬送路131に移動可能である。
【0075】
すなわち、ゲート部235は、供給用搬送路232上に位置する測定用治具104の測定用搬送路131への供給をコントロールすることができる。
【0076】
このように、本変形例に係る寸法測定装置201は、供給用搬送路232における測定用搬送路131との接続部分に、測定用搬送路131に測定用治具104を供給するためのゲート部235をさらに有する。これにより、供給用搬送路232で待機している測定用治具104を、所定のタイミングで測定用搬送路131に供給することができる。
【0077】
図5に示すように、治具移動部105の前側保持部153及び後側保持部154は、供給用搬送路232が延びる方向に延びている。したがって、測定用治具104は、治具移動部105の前側保持部153と後側保持部154との間の領域に、自重によって移動する。よって、簡単な構成によって、治具移動部105に測定用治具104を保持させる構成を実現することができる。
【0078】
(実施形態2の変形例2)
次に、
図10及び
図11を参照して、本発明の例示的な実施形態2の変形例2に係る寸法測定装置301について説明する。
【0079】
寸法測定装置301は、測定部2と、搬送路103と、測定用治具104と、治具移動部105と、姿勢判定部106と、治具位置決め部307と、を有する。測定部2、治具移動部105、姿勢判定部106の構成は、実施形態2と同様であるため、図示を省略する。
【0080】
治具位置決め部307は、位置決め用突部371と、治具支持部372と、エア噴出部373とを有する。
【0081】
治具支持部372は、測定エリアRに位置している。治具支持部372は、測定エリアRに搬送された測定用治具104を支持可能である。治具支持部372は、上下方向に移動する。よって、治具支持部372は、測定エリアRに搬送された測定用治具104を上下方向に移動させることができる。
【0082】
本変形例では、治具支持部372は、上方向に移動した状態で、上端の高さが測定用搬送路131の高さと同じ高さに位置する。よって、治具支持部372は、測定エリアRに移動した測定用治具104の底面を、測定用搬送路131の上面と同じ高さで支持することができる。
【0083】
位置決め用突部371は、実施形態2の位置決め用突部171と同様、上方に突出している。位置決め用突部371は、測定用治具104の底面の凹部143a内に挿入可能である。
【0084】
図10に示すように、本変形例では、位置決め用突部371の上端は、上方向に移動した治具支持部372の上端よりも下方に位置する。よって、治具支持部372が上方向に移動した場合、位置決め用突部371は、測定用治具104の底面の凹部143a内に挿入されない。
【0085】
図11に示すように、位置決め用突部371の上端は、下方向に移動した治具支持部372の上端よりも上方に位置する。よって、治具支持部372が下方向に移動した場合、位置決め用突部371は、測定用治具104の底面の凹部143a内に挿入される。
【0086】
エア噴出部373は、治具支持部372の下方から上方向に向かってエアを噴出する。エア噴出部373のエアによって、治具支持部372は、上方向に移動する。エア噴出部373がエアの噴出を停止することによって、治具支持部372は、下方向に移動する。
【0087】
エア噴出部373は、測定用治具104が測定エリアRに搬送されると、エアの噴出を停止する。これにより、位置決め用突部371は、測定用治具104の底面の凹部143a内に挿入される。よって、測定用治具104が測定エリアRに位置決めされる。
【0088】
すなわち、本変形例では、測定用治具104は、底面に、厚み方向に凹む凹部143aを有する。治具位置決め部307は、測定用治具104の底面を下方向に移動可能に支持する治具支持部372と、測定位置P1に位置する状態で治具支持部372によって下方向に移動した測定用治具104の底面の凹部143a内に挿入可能な位置決め用突部371と、を有する。この構成により、測定用治具104をより確実に測定位置P1に位置付けることができる。
【0089】
(実施形態3)
次に、
図12を参照して、本発明の例示的な実施形態に係る寸法測定装置401について説明する。以下では、実施形態1、2と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0090】
寸法測定装置401は、測定部402と、搬送路203と、測定用治具404と、治具移動部105と、姿勢判定部106と、治具位置決め部107と、読取部408と、制御部409とを有する。
【0091】
測定部402は、測定位置P1の上方で水平方向に移動しつつ、測定子を上下方向に移動させることにより、測定対象Mの寸法を測定する。測定部402の動作は、制御部409によって制御されている。
【0092】
測定用治具404は、土台部141と、位置決め部142と、土台位置決め部143と、姿勢設定部144と、アタッチメント145と、識別子447とを有する。土台部141、位置決め部142、土台位置決め部143、姿勢設定部144及びアタッチメント145の図示は省略する。
【0093】
識別子447は、測定用治具404上の測定対象Mを識別するための識別子である。識別子447は、例えば、バーコード、QRコード、数字などである。識別子447は、土台部141の上面に付与されている。
【0094】
読取部408は、測定用搬送路入口部131aの近くに位置している。読取部408は、例えば、カメラである。読取部408は、測定用搬送路入口部131aに供給された測定用治具404に付与された識別子447を読み取る。読取部408は、読み取った識別子447から得られる識別情報を制御部409に送信する。
【0095】
制御部409は、測定部402による測定対象Mの寸法測定を制御する。詳しくは、制御部409は、読取部408から送信された測定対象Mの識別情報に基づいて、測定部402による測定対象Mの寸法測定を制御する。
【0096】
具体的には、制御部409は、記憶部491と、寸法測定制御部492とを有する。記憶部491には、測定対象Mに関する識別情報が保持されている。例えば、記憶部491には、測定対象Mを特定する識別子447と、測定対象Mの測定エリアR内での位置に関する情報と、測定対象Mの寸法に関する情報が保持されている。寸法測定制御部492は、記憶部491に保持されている前記識別情報に基づいて、測定部402の寸法測定を制御する。
【0097】
すなわち、本実施形態に係る寸法測定装置401は、測定用治具404に付与された測定対象Mを識別するための識別子447を読み取る読取部408と、測定部402による測定対象Mの寸法測定を制御する制御部409と、をさらに有する。読取部408は、読み取った識別子447から得られる識別情報を制御部409に送信する。制御部409は、前記識別情報に基づいて、測定部402による測定対象Mの寸法測定を制御する。
【0098】
測定用治具404に付与された識別子447によって、制御部409は、寸法測定をする測定対象Mを特定することができる。よって、寸法測定装置401は、制御部409で予め保持している測定対象Mの識別情報に基づいて、測定対象Mの寸法を測定することができる。よって、寸法測定装置401は、測定用治具404に載せられた測定対象Mの種類が切り替えられた場合に、測定対象Mの位置情報を更新することなく、寸法を測定することができる。
【0099】
(実施形態4)
(寸法測定方法)
次に、
図12及び
図13を参照して、寸法測定装置401によって、測定対象Mの寸法を測定する方法について説明する。寸法測定方法は、姿勢判定工程S1と、読取工程S2と、治具スライド移動工程S3と、位置決め工程S4と、測定工程S5と、排出工程S6とを有する。治具スライド移動工程S3は、測定工程S5よりも前に実施される第1治具スライド移動工程S3-1と、測定工程S5よりも後に実施される第2治具スライド移動工程S3-2とを含む。
【0100】
最初に、測定対象Mが載せられた状態の測定用治具404が投入位置P0に置かれる。投入位置P0に置かれた測定用治具404は、自重により、下流側に移動して、測定用搬送路131の測定用搬送路入口部131aに供給される。測定用搬送路入口部131aに位置する治具移動部105は、測定用治具404を保持する。
【0101】
次に、姿勢判定工程S1で、測定用搬送路入口部131aで、搬送路203に対する測定用治具404の姿勢が正しいか否かを、姿勢判定部106によって判定する。
【0102】
また、読取工程S2で、測定用治具404に付与された測定対象Mを識別するための識別子447を読取部408によって、読み取る。読取部408は、読み取った識別子447から得られる識別情報を制御部409に送信する。
【0103】
次に、供給用搬送路232から測定用搬送路131に供給された測定用治具404の姿勢が、姿勢判定工程S1によって正しいと判定された場合に、第1治具スライド移動工程S3-1で、測定用治具404を測定エリアRに治具移動部105によってスライド移動させる。
【0104】
次に、位置決め工程S4で、測定用治具404を治具位置決め部107によって測定位置P1に位置決めする。
【0105】
測定用治具404が測定位置P1に位置決めされると、測定工程S5で、測定対象Mの寸法を測定部402によって測定する。詳しくは、測定工程S5では、読取部408が読み取った識別子447から得られる識別情報を取得して、前記識別情報に基づいて、測定位置P1に位置決めされた測定用治具404に載せられた測定対象Mの寸法を、測定部402によって測定する。
【0106】
測定工程S5で測定対象Mの寸法測定が終了すると、第2治具スライド移動工程S3-で、測定用治具404を排出用搬送路133との接続位置に治具移動部105によってスライド移動させる。
【0107】
その後、排出工程S6で、測定部402による寸法測定が終了した測定対象Mが載せられた測定用治具404を、排出用搬送路133に排出する。
【0108】
すなわち、本実施形態に係る例示的な寸法測定方法は、寸法測定装置401の測定部402によって、測定対象Mの寸法を測定位置P1で測定する寸法測定方法である。寸法測定方法は、治具スライド移動工程S3と、位置決め工程S4と、測定工程S5とを有する。
【0109】
治具スライド移動工程S3は、寸法測定装置401の治具移動部105によって、測定対象Mが載せられる測定用治具404を、測定用治具404が投入される投入位置P0から測定位置P1まで搬送路203上をスライド移動させる。
【0110】
位置決め工程S4は、測定位置P1に移動した測定用治具404を、寸法測定装置401の治具位置決め部107によって測定位置P1に位置決めする。
【0111】
測定工程S5は、測定位置P1に位置決めされた測定用治具404に載せられた測定対象Mを、測定部402によって寸法測定をする。
【0112】
この方法では、測定用治具404は、スライド移動によって、測定位置P1に搬送される。よって、簡単な構成によって測定用治具404に載せられた測定対象Mを測定位置P1に位置させることができる。また、投入位置P0に測定用治具404を投入することにより測定用治具404に載せられた測定対象Mを測定位置P1に搬送することができる。すなわち、簡単な構成によって、測定位置P1に測定対象Mを位置付けることができる。よって、簡単な構成によって、寸法測定装置401の測定部402による測定対象Mの位置情報の取得精度を向上することができる。したがって、簡単な構成によって、寸法測定の測定精度を向上可能な寸法測定方法を提供することができる。
【0113】
また、例示的な寸法測定方法は、姿勢判定工程S1と、読取工程S2とをさらに有する。姿勢判定工程S1は、搬送路203における測定位置P1よりも上流側の位置で、搬送路203に対する測定用治具404の姿勢が正しいか否かを、寸法測定装置401の姿勢判定部106によって判定する。読取工程S2は、測定用治具404に付与された測定対象Mを識別するための識別子447を、寸法測定装置401の読取部408によって読み取る。
【0114】
治具スライド移動工程S3では、姿勢判定工程S1によって、測定用治具404の前記姿勢が正しいと判定された場合に、測定用治具404を、治具移動部105によって測定位置P1にスライド移動させる。測定工程S5では、読取部408が読み取った識別子447から得られる識別情報を取得して、前記識別情報に基づいて、測定対象Mの寸法を、測定部402によって測定する。
【0115】
これにより、治具移動部105は、測定用治具404の姿勢が正しい場合にのみ、測定用治具404を測定位置P1に移動させることができる。また、測定部402は、識別子447から得られる識別情報に基づいて、測定対象Mの寸法を測定することができる。
【0116】
また、例示的な寸法測定装置の搬送路203は、測定用搬送路131と、供給用搬送路232と、排出用搬送路133とを含む。測定用搬送路131は、測定位置P1に対して測定用治具404の移動方向の上流側及び下流側に延びている。供給用搬送路232は、複数の測定用治具404を置くことが可能であり、測定用搬送路131の上流側に接続されて、測定用治具404を測定用搬送路131に供給する。排出用搬送路133は、測定用搬送路131の下流側に接続されて、測定用搬送路131から排出された測定用治具404を排出位置P2に搬送する。
【0117】
寸法測定方法は、測定部402による寸法測定が終了した測定対象Mが載せられた測定用治具404を、排出用搬送路133に排出する排出工程S6をさらに有する。
【0118】
治具スライド移動工程S3では、供給用搬送路232から測定用搬送路131に供給された測定用治具404を、治具移動部105によって、測定位置P1にスライド移動させる。また、治具スライド移動工程S3では、測定工程S5で寸法測定が終了した測定対象Mが載せられた測定用治具404を、治具移動部105によって、排出用搬送路133との接続位置にスライド移動させる。
【0119】
これにより、測定位置P1で測定部402によって測定対象Mの寸法測定がされている間に、他の測定対象Mが載せられた測定用治具404を、供給用搬送路232で待機させることができる。また、測定部402によって寸法測定が終わった測定対象Mが載せられた測定用治具404を、排出用搬送路133に排出することができる。よって、測定対象Mを測定位置P1に迅速に位置付けることができるため、寸法測定装置401による測定対象Mの測定作業の効率を向上することができる。また、測定対象Mの寸法測定が終わると、測定部402は、次の測定対象Mの寸法測定を行うことができる。したがって、寸法測定装置401による測定対象Mの測定作業の効率を向上することができる。
【0120】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0121】
前記実施形態2、3、4では、寸法測定装置は、姿勢判定部106と、治具位置決め部107とを有する。しかしながら、寸法測定装置は、姿勢判定部または治具位置決め部の一方を有していてもよい。
【0122】
前記実施形態2では、搬送路103は、測定用搬送路131と、供給用搬送路132と、排出用搬送路133とを含む。しかしながら、搬送路は、供給用搬送路を含まなくてもよい。搬送路は、排出用搬送路を含まなくてもよい。
【0123】
前記実施形態2の変形例1、実施形態3、4では、搬送路203は、測定用搬送路131と、供給用搬送路232と、排出用搬送路133とを含む。しかしながら、搬送路は、排出用搬送路を含まなくてもよい。
【0124】
前記実施形態2、3、4では、測定用治具104、404の土台部141は、アタッチメント145を介して測定対象Mを土台部上に位置決めする。しかしながら、土台部は、直接、測定対象Mを位置決めしてもよい。
【0125】
前記実施形態2、3、4では、測定用治具104、404の姿勢設定部144は、土台部141の外周側に位置する切欠き部144aである。しかしながら、姿勢設定部は、前記厚み方向から見て、土台部の中心以外に位置している一つの穴であってもよい。なお、前記穴は、土台部を貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。また、前記姿勢設定部は、前記厚み方向から見て、土台部の中心に対して回転対称でない2つ以上の切欠き部または穴であってもよい。この場合、寸法測定装置は、搬送路を上方から見て、前記切欠き部または前記穴と重なる位置に、姿勢判定部を有していればよい。
【0126】
前記実施形態2、3、4では、測定用治具104、404の土台位置決め部143は、土台部141の底面に位置する凹部143aである。しかしながら、土台位置決め部は、土台部を厚み方向に貫通する貫通孔であってもよい。
【0127】
前記実施形態2、3、4では、土台位置決め部143は、土台部141の底面に位置する凹部143aである。土台位置決め部143には、位置決め用突部171、371が挿入される。しかしながら、土台位置決め部及び位置決め用突部の構成は、測定エリアに測定用治具を位置決めする他の構成であってもよい。例えば、土台位置決め部は、前記土台部を厚み方向から見て測定用治具の外周面から外方に突出する凸部または前記外周面から内方に凹む凹部を含んでもよい。この場合、位置決め用突部は、測定用治具の前記凸部が挿入される凹部または前記凹部に挿入する凸部を含んでもよい。
【0128】
前記実施形態2、3、4では、治具移動部105は、測定用搬送路131上で測定用治具104、404をスライド移動させる。治具移動部は、供給用搬送路上で測定用治具をスライド移動させてもよい。治具移動部は、排出用搬送路上で測定用治具をスライド移動させてもよい。
【0129】
前記実施形態2、3、4では、治具移動部105は、測定用治具104、404を、測定用搬送路131の最も上流側の測定用搬送路入口部131aから、最も下流側の測定用搬送路出口部131bまでスライド移動させる。しかしながら、治具移動部は、測定用治具を、測定位置P1よりも上流側の所定の位置から、測定位置P1までスライド移動させてもよい。治具移動部は、測定用治具を、測定位置P1よりも上流側の所定の位置から、測定位置P1よりも下流側の所定の位置までスライド移動させてもよい。
【0130】
前記実施形態2、3、4では、治具移動部105の治具本体部151は、測定用治具104、404の下流側を保持する前側保持部153と、測定用治具104の上流側を保持する後側保持部154とを有する。しかしながら、治具移動部は、測定用治具をスライド移動させることができれば、他の構成であってもよい。例えば、治具移動部は、測定用治具を上に載せて移動してもよい。治具移動部は、前側保持部によって測定用治具を搬送してもよい。治具移動部は、後側保持部によって測定用治具を搬送してもよい。
【0131】
前記実施形態2、3、4では、姿勢判定部106は、上方に突出しているピンによって、測定用治具104、404の姿勢を判定する。しかしながら、姿勢判定部は、測定用治具の切欠き部の有無を判定する他の構成によって実現されてもよい。例えば、姿勢判定部は、切欠き部の有無を判定するセンサによって実現されてもよい。また、姿勢判定部がセンサによって実現される場合、測定用治具の姿勢設定部は、センサによって読取可能なマークなどであってもよい。
【0132】
前記実施形態2の変形例1、実施形態3、4では、供給用搬送路232は、測定用治具104を自重で移動させるローラコンベア232aを含む。しかしながら、供給用搬送路は、測定用治具を自重で移動させることができる他の構成であってもよい。例えば、供給用搬送路は、測定用治具が自重でスライド移動することができるスライドレールを含んでもよい。
【0133】
前記実施形態1、2では、寸法測定装置1、101、201、301は、読取部及び制御部を有さない。前記実施形態3、4では、寸法測定装置401は、読取部408及び制御部409を有する。しかしながら、実施形態1、2の寸法測定装置が、実施形態3、4の読取部及び制御部を有してもよい。
【0134】
前記実施形態4では、寸法測定装置401によって測定対象Mの寸法を測定する方法について説明した。しかしながら、寸法測定方法は、実施形態1、2、実施形態2の変形例1、2の寸法測定装置1、101、201、301によって実行されてもよい。寸法測定装置が、姿勢判定部を有さない場合、寸法測定方法は、姿勢判定工程S1を有さなくてもよい。寸法測定装置が、読取部408を有さない場合、寸法測定方法は、読取工程S2を有さなくてもよい。寸法測定装置が、治具位置決め部107を有さない場合、寸法測定方法は、位置決め工程S4を有さなくてもよい。寸法測定装置が、排出用搬送路133を有さない場合、寸法測定方法は、排出工程S6を有さなくてもよい。
【0135】
(構成例)
なお、本技術は以下のような構成をとることも可能である。
【0136】
(1)寸法測定装置は、測定対象の寸法を測定する測定部を有する寸法測定装置である。寸法測定装置は、前記測定対象が載せられる測定用治具と、前記測定用治具が投入される投入位置から、前記測定対象を測定する測定位置まで延びている搬送路と、前記測定対象が載せられた前記測定用治具を、前記搬送路上で前記測定位置にスライド移動させる治具移動部と、を有する。
【0137】
(2)(1)に記載の寸法測定装置において、前記搬送路の前記測定位置に、前記測定用治具を位置決めする治具位置決め部をさらに有する。
【0138】
(3)(1)または(2)に記載の寸法測定装置において、前記測定用治具に付与された前記測定対象を識別するための識別子を読み取る読取部と、前記測定部による前記測定対象の寸法測定を制御する制御部と、をさらに有する。前記読取部は、読み取った前記識別子から得られる識別情報を前記制御部に送信する。前記制御部は、前記識別情報に基づいて、前記測定部による前記測定対象の寸法測定を制御する。
【0139】
(4)(1)から(3)のいずれか一つに記載の寸法測定装置において、前記測定用治具の移動方向において、前記測定位置よりも上流側に、前記搬送路に対する前記測定用治具の姿勢を判定する姿勢判定部をさらに有する。
【0140】
(5)(1)から(4)のいずれか一つに記載の寸法測定装置において、前記搬送路は、前記測定位置に対して前記測定用治具の移動方向の上流側に延びる測定用搬送路と、複数の前記測定用治具を置くことが可能であり、前記測定用搬送路の上流側に接続されて、前記測定用治具を前記測定用搬送路に供給する供給用搬送路と、を含む。前記治具移動部は、前記供給用搬送路から前記測定用搬送路に供給された前記測定用治具を前記測定位置にスライド移動させる。
【0141】
(6)(5)に記載の寸法測定装置において、前記供給用搬送路における前記測定用搬送路との接続部分に、前記測定用搬送路に前記測定用治具を供給するためのゲート部をさらに有する。
【0142】
(7)(5)または(6)に記載の寸法測定装置において、前記供給用搬送路において前記測定用搬送路に接続されている下流側の高さが、上流側の高さよりも低い。
【0143】
(8)(5)から(7)のいずれか一つに記載の寸法測定装置において、前記治具移動部は、前記測定用治具の下流側を保持する前側保持部と、前記測定用治具の上流側を保持する後側保持部と、前記測定用搬送路上で前記前側保持部及び前記後側保持部を移動させる駆動部と、を有する。
【0144】
(9)(5)から(8)のいずれか一つに記載の寸法測定装置において、前記測定用搬送路は、前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、一方向に延びていて、前記供給用搬送路は、前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、前記一方向と交差する方向に延びている。
【0145】
(10)(5)から(9)のいずれか一つに記載の寸法測定装置において、前記測定用搬送路は、前記測定位置に対して上流側及び下流側に延びていて、前記搬送路は、前記測定用搬送路の下流側に接続されて、前記測定用搬送路から排出された前記測定用治具を排出位置に搬送する排出用搬送路を含む。
【0146】
(11)(10)に記載の寸法測定装置において、前記測定用搬送路は、前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、一方向に延びていて、前記排出用搬送路は、前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、前記一方向と交差する方向に延びている。
【0147】
(12)(11)に記載の寸法測定装置において、前記排出用搬送路は、前記寸法測定装置を設置した状態で前記搬送路を上方から見て、前記一方向と交差する方向で且つ前記測定用搬送路に対して前記供給用搬送路が延びる方向に延びている。
【0148】
(13)(2)に記載の寸法測定装置において、前記測定用治具は、底面に、厚み方向に凹む凹部を有する。前記治具位置決め部は、前記測定用治具の底面を下方向に移動可能に支持する治具支持部と、前記測定位置に位置する状態で前記治具支持部によって下方向に移動した前記測定用治具の底面の前記凹部内に挿入可能な位置決め用突部と、を有する。
【0149】
(14)寸法測定方法は、寸法測定装置の測定部によって、測定対象の寸法を測定位置で測定する寸法測定方法である。寸法測定方法は、前記寸法測定装置の治具移動部によって、前記測定対象が載せられる測定用治具を、前記測定用治具が投入される投入位置から前記測定位置まで搬送路上をスライド移動させる治具スライド移動工程と、前記測定位置に移動した前記測定用治具を、前記寸法測定装置の治具位置決め部によって前記測定位置に位置決めする位置決め工程と、前記測定位置に位置決めされた前記測定用治具に載せられた前記測定対象を、前記測定部によって寸法測定をする測定工程と、を有する。
【0150】
(15)(14)に記載の寸法測定方法において、前記搬送路における前記測定位置よりも上流側の位置で、前記搬送路に対する前記測定用治具の姿勢が正しいか否かを、前記寸法測定装置の姿勢判定部によって判定する姿勢判定工程と、前記測定用治具に付与された前記測定対象を識別するための識別子を、前記寸法測定装置の読取部によって読み取る読取工程と、をさらに有する。前記治具スライド移動工程では、前記姿勢判定工程によって、前記測定用治具の前記姿勢が正しいと判定された場合に、前記測定用治具を、前記治具移動部によって前記測定位置にスライド移動させる。前記測定工程では、前記読取部が読み取った前記識別子から得られる識別情報を取得して、前記識別情報に基づいて、前記測定対象の寸法を、前記測定部によって測定する。
【0151】
(16)(14)または(15)に記載の寸法測定方法において、前記搬送路は、前記測定位置に対して前記測定用治具の移動方向の上流側及び下流側に延びている測定用搬送路と、複数の前記測定用治具を置くことが可能であり、前記測定用搬送路の上流側に接続されて、前記測定用治具を前記測定用搬送路に供給する供給用搬送路と、前記測定用搬送路の下流側に接続されて、前記測定用搬送路から排出された前記測定用治具を排出位置に搬送する排出用搬送路と、を含む。寸法測定方法は、前記測定部による寸法測定が終了した測定対象が載せられた前記測定用治具を、前記排出用搬送路に排出する排出工程をさらに有する。前記治具スライド移動工程では、前記供給用搬送路から前記測定用搬送路に供給された前記測定用治具を、前記治具移動部によって、前記測定位置にスライド移動させ、前記測定工程で寸法測定が終了した測定対象が載せられた前記測定用治具を、前記治具移動部によって、前記排出用搬送路との接続位置にスライド移動させる。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、例えば、測定対象の寸法を測定する寸法測定装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0153】
1、101、201、301、401 寸法測定装置
2、402 測定部
3、103、203 搬送路
4、104、404 測定用治具
5、105 治具移動部
106 姿勢判定部
107、307 治具位置決め部
131 測定用搬送路
131a 測定用搬送路入口部
131b 測定用搬送路出口部
132 供給用搬送路
133 排出用搬送路
141 土台部
141a 上面
142 位置決め部
142a 複数の穴
143 土台位置決め部
143a 凹部
144 姿勢設定部
144a 切欠き部
145 アタッチメント
151 治具本体部
152 駆動部
153 前側保持部
154 後側保持部
161 ピン
162 ばね
171、371 位置決め用突部
232 供給用搬送路
232a ローラコンベア
235 ゲート部
235a ストッパ
235b ストッパ駆動部
372 治具支持部
373 エア噴出部
408 読取部
409 制御部
447 識別子
491 記憶部
492 寸法測定制御部
P0 投入位置
P1 測定位置
P2 排出位置