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特開2024-123355キャップユニット及びキャップ付き容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123355
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】キャップユニット及びキャップ付き容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/08 20060101AFI20240905BHJP
   B65D 53/00 20060101ALI20240905BHJP
   B65D 47/32 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
B65D47/08 230
B65D53/00 200
B65D47/32 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030691
(22)【出願日】2023-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】591261602
【氏名又は名称】サーモス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村田 雄志
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AA22
3E084AB01
3E084BA02
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC03
3E084CC05
3E084DA01
3E084DB12
3E084DB14
3E084DC03
3E084DC05
3E084FA01
3E084FB01
3E084FC15
3E084GA01
3E084GA06
3E084GB01
3E084GB06
3E084GB22
3E084HA03
3E084HA07
3E084HB01
3E084HC03
3E084HD01
3E084HD04
3E084KA02
3E084KB01
3E084LA18
3E084LB02
3E084LC01
3E084LD01
(57)【要約】
【課題】使い勝手の更なる向上を可能としたキャップユニットを提供する。
【解決手段】上部が開口した容器本体2Aに対して着脱自在に取り付けられるキャップユニット1Aであって、容器本体2Aの上部開口部2dを閉塞すると共に、容器本体2Aの内側と連通される筒状のノズル部9が設けられたキャップ本体6と、ノズル部9の先端に設けられた通液口9aを開閉する蓋体8と、キャップ本体6と一体に成形されて、容器本体2Aとキャップ本体6との間を密閉する止水パッキン12と、ノズル部9と一体に成形されて、通液口9aと蓋体8との間を密閉する口パッキン17とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開口した容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップユニットであって、
前記容器本体の上部開口部を閉塞すると共に、前記容器本体の内側と連通される筒状のノズル部が設けられたキャップ本体と、
前記ノズル部の先端に設けられた通液口を開閉する蓋体と、
前記キャップ本体と一体に成形されて、前記容器本体と前記キャップ本体との間を密閉する止水パッキンと、
前記ノズル部と一体に成形されて、前記通液口と前記蓋体との間を密閉する口パッキンとを備えることを特徴とするキャップユニット。
【請求項2】
前記止水パッキンは、前記ノズル部の下端側の外周部に一体に成形されていることを特徴とする請求項1に記載のキャップユニット。
【請求項3】
前記蓋体は、前記キャップ本体にヒンジ部を介して回動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のキャップユニット。
【請求項4】
前記止水パッキンは、通気孔が形成された通気部を有し、
前記通気部は、前記キャップ本体に設けられた貫通孔を貫通した状態で、前記キャップ本体と一体に成形されており、
前記蓋体は、前記通気部と当接することによって前記通気孔を閉塞する栓部を有することを特徴とする請求項3に記載のキャップユニット。
【請求項5】
前記口パッキンは、前記ノズル部の前記通液口の周囲に一体に成形されていることを特徴とする請求項1に記載のキャップユニット。
【請求項6】
前記蓋体は、前記キャップ本体に対して螺合により着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のキャップユニット。
【請求項7】
上部が開口した容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップユニットであって、
前記容器本体の上部開口部を閉塞すると共に、前記容器本体の内側と連通される筒状のノズル部が設けられたキャップ本体と、
前記ノズル部の先端に設けられた通液口を開閉する蓋体と、
前記キャップ本体と一体に成形されて、前記容器本体と前記キャップ本体との間を密閉する止水パッキンと、
前記蓋体と一体に成形されて、前記通液口と前記蓋体との間を密閉する栓パッキンとを備えることを特徴とするキャップユニット。
【請求項8】
前記止水パッキンは、前記ノズル部の下端側の外周部に一体に成形されていることを特徴とする請求項7に記載のキャップユニット。
【請求項9】
前記蓋体は、前記キャップ本体にヒンジ部を介して回動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項7に記載のキャップユニット。
【請求項10】
前記止水パッキンは、通気孔が形成された通気部を有し、
前記通気部は、前記キャップ本体に設けられた貫通孔を貫通した状態で、前記キャップ本体と一体に成形されており、
前記蓋体は、前記通気部と当接することによって前記通気孔を閉塞する栓部を有することを特徴とする請求項9に記載のキャップユニット。
【請求項11】
前記栓パッキンは、前記蓋体の前記通液口と対向する面に一体に成形されていることを特徴とする請求項7に記載のキャップユニット。
【請求項12】
前記蓋体は、前記キャップ本体に対して螺合により着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項7に記載のキャップユニット。
【請求項13】
前記蓋体において、前記栓パッキンの上部側が蓋体外面から目視不可能であることを特徴とする請求項7に記載のキャップユニット。
【請求項14】
請求項1~13の何れか一項に記載のキャップユニットと、
前記キャップユニットが取り付けられた容器本体とを備えるキャップ付き容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップユニット及びキャップ付き容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、上部が開口した容器本体の口頸部に着脱自在に取り付けられるキャップユニット(栓体)を備えたキャップ付き容器がある。
【0003】
このようなキャップユニットは、容器本体の上部開口部を閉塞するキャップ本体を有して、容器本体に対してキャップ本体が螺合により取り付けられる構造となっている。また、キャップユニットは、キャップ本体に対して着脱自在に取り付けられる止水パッキン(シール部材)を有して、この止水パッキンにより容器本体とキャップ本体との間を密閉(止水)する構造となっている。
【0004】
ところで、上述したキャップユニットの中には、止水パッキンをインサート成形によりキャップ本体と一体に成形したものがある(例えば、下記特許文献1~5を参照。)。具体的には、キャップ本体との間で止水パッキンに対応した形状のキャビティ空間を形成する金型を用いて、このキャビティ空間内に止水パッキンの形成材料を充填することによって、止水パッキンをキャップ本体と一体に成形している。
【0005】
止水パッキンをキャップ本体と一体に成形した場合には、止水パッキンをキャップ本体から取り外して、止水パッキンとキャップ本体とをそれぞれ別々に洗浄した後に、止水パッキンをキャップ本体に再度取り付けるといった手間が不要となる。また、着脱の嵌合に必要な細かな溝や凸部など、洗いづらい形状が表面に存在することもなく、洗浄しやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-84265号公報
【特許文献2】国際公開第2019/070022号
【特許文献3】特開2013-56680号公報
【特許文献4】特開2013-107679号公報
【特許文献5】特開2013―112378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記特許文献1,2に記載の発明では、止水パッキンが容器本体の上端開口部に当接することで、容器本体とキャップユニットの間を止水している。
【0008】
しかしながら、この止水方法の場合、止水パッキンと容器本体の上端開口部が摺動しながら、止水パッキンがキャップ本体と容器本体との間で強く潰されるため、繰り返しの使用により止水パッキンが消耗しやすい。
【0009】
この解決策の1つとして、上記特許文献3に記載の発明のように、キャップ本体(栓本体4)が外栓部と内栓部の2部材からなる構造が知られている。この構造において、止水パッキン(パッキン26)は、内栓部の下端側に存在する装着鍔45の全周に亘って着脱自在に嵌着されている。
【0010】
また、止水パッキンからはシール部26Aがフランジ状に外周側へ張り出しており、これが容器本体の内周面と当接する。このため、止水パッキンが容器本体の上端開口部と摺動することなく、容器本体とキャップユニットの間を止水することが可能であるため、止水パッキンが消耗しづらい。
【0011】
さらに、この構造であればキャップ本体を容器本体に螺合により取り付けた場合でも、シール部26Aが容器本体と摺動するものの、止水パッキンがキャップ本体と容器本体の間に挟まれながら摺動することがないため、螺合による摺動抵抗の急な増加を感じることがなく、使い心地が良い。
【0012】
しかしながら、この構造の場合、キャップ本体が2部品からなるため、部品点数が多く、製造時のコストアップの要因となっている。また、止水パッキンの内周面側の凹状部を装着鍔45に嵌着させて強く嵌合させないと、シール部26Aが容器本体の内周面と当接した際に止水パッキンがめくれ上がってしまう。また、容器本体の内部が減圧となった状態でキャップ本体を取り外そうとした場合、止水パッキンが外れてしまう可能性がある。
【0013】
このため、上記特許文献4に記載の発明のように、上部にノズル部(飲み口22)を備える構造においても、キャップ本体を1部品からなる構造とすることが望まれる。また、特許文献3に記載の発明のように、止水パッキンからシール部26Aがフランジ状に外周側へ張り出し、容器本体2の内周面に当接させて止水させる構造が望まれる。
【0014】
しかしながら、キャップ本体を樹脂成形によって製造する際に、キャップ本体の内側に装着鍔45に該当するような径方向へ張り出す、若しくは、径方向における凹みがある構造の場合、いわゆるアンダーカット形状となることで、成形時の金型からキャップ本体を取りだすことができなくなってしまう。この場合、一般的な上下割りの金型では製造することができない。
【0015】
このため、特許文献4に記載の発明のように、止水パッキンの内周面(下方延出壁24B)とキャップ本体内側の外周面(内壁26)との当接面は、凹凸による嵌合形状のない平滑面同士となる。
【0016】
しかしながら、この場合、上述しためくり上がりや止水パッキンの外れを防止することができない。その結果、キャップ本体を2部品として嵌合形状を設ける、若しくは、止水パッキンが容器本体の上端開口部と摺動する構造を選択せざるを得ない。
【0017】
また、従来のキャップユニットにおいて、止水パッキンが同一部材として通気孔を兼ねる場合、上記特許文献5に記載の発明のように、通気孔(通気口31U)を形成する突起状の部分(突起30)をキャップ本体の貫通孔(貫通孔29)に挿入して嵌合させる構造が知られている。
【0018】
この場合、通気孔を形成する部材と止水パッキンとを一体とすることで、部品点数を減らすことができるものの、キャップ本体の貫通孔に突起状の部分をうまく挿入できなかった場合、止水パッキンの取り付けが不完全となってしまう可能性がある。
【0019】
ここで、上記特許文献1,2,4に記載の発明と同様に、この構造も止水パッキンと容器本体の上端開口部とが摺動しながら、止水パッキンがキャップ本体と容器本体との間で潰される構造となっている。
【0020】
このため、止水パッキンの取り付けが不完全であると、容器本体にキャップユニット(キャップ本体)を取り付けた場合、止水パッキンが捻じれてしまうことが考えられる。
【0021】
したがって、本発明は、キャップユニットと止水パッキンとを一体化に形成しながら、止水パッキンが消耗しづらく、繰り返しの使用に耐えうることを課題の一つとする。
【0022】
また、本発明は、上記目的を満たしつつ、ノズル部を備えるキャップ本体を1部品で成形することを課題の一つとする。
【0023】
また、本発明は、止水パッキンと通気孔とが同一部材で形成され、且つ、止水パッキンの取り付け不備や捻じれを防止することを課題の一つとする。
【0024】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、上記課題を解決することによって、使い勝手の更なる向上を可能としたキャップユニット、並びにそのようなキャップユニットを備えたキャップ付き容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 上部が開口した容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップユニットであって、
前記容器本体の上部開口部を閉塞すると共に、前記容器本体の内側と連通される筒状のノズル部が設けられたキャップ本体と、
前記ノズル部の先端に設けられた通液口を開閉する蓋体と、
前記キャップ本体と一体に成形されて、前記容器本体と前記キャップ本体との間を密閉する止水パッキンと、
前記ノズル部と一体に成形されて、前記通液口と前記蓋体との間を密閉する口パッキンとを備えることを特徴とするキャップユニット。
〔2〕 前記止水パッキンは、前記ノズル部の下端側の外周部に一体に成形されていることを特徴とする前記〔1〕に記載のキャップユニット。
〔3〕 前記蓋体は、前記キャップ本体にヒンジ部を介して回動自在に取り付けられていることを特徴とする前記〔1〕に記載のキャップユニット。
〔4〕 前記止水パッキンは、通気孔が形成された通気部を有し、
前記通気部は、前記キャップ本体に設けられた貫通孔を貫通した状態で、前記キャップ本体と一体に成形されており、
前記蓋体は、前記通気部と当接することによって前記通気孔を閉塞する栓部を有することを特徴とする前記〔3〕に記載のキャップユニット。
〔5〕 前記口パッキンは、前記ノズル部の前記通液口の周囲に一体に成形されていることを特徴とする前記〔1〕に記載のキャップユニット。
〔6〕 前記蓋体は、前記キャップ本体に対して螺合により着脱自在に取り付けられていることを特徴とする前記〔1〕に記載のキャップユニット。
〔7〕 上部が開口した容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップユニットであって、
前記容器本体の上部開口部を閉塞すると共に、前記容器本体の内側と連通される筒状のノズル部が設けられたキャップ本体と、
前記キャップ本体の前記ノズル部の通液口を開閉する蓋体と、
前記キャップ本体と一体に成形されて、前記容器本体と前記キャップ本体との間を密閉する止水パッキンと、
前記蓋体と一体に成形されて、前記通液口と前記蓋体との間を密閉する栓パッキンとを備えることを特徴とするキャップユニット。
〔8〕 前記止水パッキンは、前記ノズル部の下端側の外周部に一体に成形されていることを特徴とする前記〔7〕に記載のキャップユニット。
〔9〕 前記蓋体は、前記キャップ本体にヒンジ部を介して回動自在に取り付けられていることを特徴とする前記〔7〕に記載のキャップユニット。
〔10〕 前記止水パッキンは、通気孔が形成された通気部を有し、
前記通気部は、前記キャップ本体に設けられた貫通孔を貫通した状態で、前記キャップ本体と一体に成形されており、
前記蓋体は、前記通気部と当接することによって前記通気孔を閉塞する栓部を有することを特徴とする前記〔9〕に記載のキャップユニット。
〔11〕 前記栓パッキンは、前記蓋体の前記通液口と対向する面に一体に成形されていることを特徴とする前記〔7〕に記載のキャップユニット。
〔12〕 前記蓋体は、前記キャップ本体に対して螺合により着脱自在に取り付けられていることを特徴とする前記〔7〕に記載のキャップユニット。
〔13〕 前記蓋体において、前記栓パッキンの上部側が蓋体外面から目視不可能であることを特徴とする前記〔7〕に記載のキャップユニット。
〔14〕 前記〔1〕~〔13〕の何れか一項に記載のキャップユニットと、
前記キャップユニットが取り付けられた容器本体とを備えるキャップ付き容器。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、本発明によれば、使い勝手の更なる向上を可能としたキャップユニット、並びにそのようなキャップユニットを備えたキャップ付き容器を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の第1の実施形態に係るキャップユニットを備えたキャップ付き容器の構成を示す断面図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係るキャップユニットを備えたキャップ付き容器の蓋開放状態の斜視図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係るキャップユニットの下面側からの斜視図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係るキャップユニットの第1の変形例を備えたキャップ付き容器の構成を示す断面図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係るキャップユニットの第2の変形例を備えたキャップ付き容器の構成を示す断面図である。
図6】本発明の第1の実施形態に係るキャップユニットの第3の変形例を備えたキャップ付き容器の構成を示す断面図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係るキャップユニットを備えたキャップ付き容器の構成を示す断面図である。
図8】本発明の第2の実施形態に係るキャップユニットを備えたキャップ付き容器の蓋開放状態の斜視図である。
図9】本発明の第3の実施形態に係るキャップユニットを備えたキャップ付き容器の構成を示す断面図である。
図10】本発明の第3の実施形態に係るキャップ本体の上面側からの斜視図である。
図11】本発明の第4の実施形態に係るキャップユニットを備えたキャップ付き容器の構成を示す断面図である。
図12】本発明の第4の実施形態に係る蓋体の下面側からの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態として、例えば図1図3に示すキャップユニット1Aを備えたキャップ付き容器100Aについて説明する。
【0029】
なお、図1は、キャップユニット1Aを備えたキャップ付き容器100Aの構成を示す断面図である。図2は、キャップユニット1Aを備えたキャップ付き容器100Aの蓋開放状態の斜視図である。図3は、キャップユニット1Aの下面側からの斜視図である。
【0030】
本実施形態のキャップ付き容器100Aは、図1に示すように、本実施形態のキャップユニット1Aと、このキャップユニット1Aが着脱自在に取り付けられる容器本体2Aとを備えている。キャップ付き容器100Aは、真空断熱構造を有する容器本体2Aによって、この容器本体2Aに収容された飲料(液体)を保冷又は保温することが可能な飲料用容器である。
【0031】
具体的に、この容器本体2Aは、図1に示すように、例えばステンレス等からなる有底筒状の外容器3及び内容器4を有し、外容器3の内側に内容器4を収容した状態で互いの口元部を接合した二重構造の容器により構成されている。また、外容器3と内容器4との間には、真空断熱層5が設けられている。真空断熱層5は、例えば、高真空に減圧(真空引き)されたチャンバー内で、外容器3の底面に設けられた脱気孔を塞ぐことによって形成することができる。
【0032】
容器本体2Aは、略円形状の底面部2aと、底面部2aの外周から略円筒状に起立した胴部2bと、胴部2bの上部側において縮径された略円筒状の口頸部2cとを有している。また、口頸部2cの上端部は、容器本体2Aの上部開口部2dとして、円形状に開口している。また、口頸部2cの内周面は、胴部2bの内周面よりも縮径されている。
【0033】
さらに、口頸部2cの下端側は、拡径するに従って下方へ傾斜し、胴部2bへと繋がる肩部2eを有している。容器本体2Aの上部開口部2dにおいて、外容器3及び内容器4は、いわゆる拝み溶接と呼ばれる上端付近を重ね合わせた状態で、互いに上端部が溶接されている。
【0034】
なお、本実施形態のキャップ付き容器100Aは、全体として略円筒状の外観形状を有しているが、キャップ付き容器100Aの外観形状については、特に限定されるものではなく、サイズやデザイン等に合わせて、適宜変更を加えることが可能である。また、容器本体2Aの外周面には、塗装や印刷等が施されていてもよい。
【0035】
本実施形態のキャップユニット1Aは、上述した容器本体2Aの上部開口部2dを閉塞する栓体を構成するものである。具体的に、このキャップユニット1Aは、キャップ本体6と、キャップ本体6に第1のヒンジ部7を介して回動自在に取り付けられた蓋体8とを備えている。
【0036】
なお、以下の説明では、キャップ本体6に対して蓋体8が第1のヒンジ部7を介して取り付けられる側をキャップユニット1A(キャップ付き容器100A)の「後側(背面側)」とし、それとは反対側をキャップユニット1A(キャップ付き容器100A)の「前側(正面側)」として説明する。
【0037】
キャップ本体6は、図1及び図2に示すように、例えばポリプロピレン(PP)やTRITAN(登録商標)のようなコポリエステル樹脂、又はポリフェニルスルホン(PPSU)等の耐熱性樹脂からなる。
【0038】
キャップ本体6は、容器本体2Aの胴部2bと連続するように略円筒状に形成された周壁部6aと、周壁部6aの上部にノズル部9が設けられた上壁部6bと、周壁部6aの下端に位置して容器本体2Aの肩部2eと対向する周壁端部6cとを有している。
【0039】
キャップ本体6は、容器本体2Aの口頸部2cに螺合により着脱自在に取り付けられている。このため、周壁部6aの内周面には、雌ネジ部10が設けられている。一方、口頸部2cの外周面には、雌ネジ部10と螺合される雄ネジ部11が設けられている。
【0040】
ノズル部9は、上壁部6bの第1のヒンジ部7よりも前側に位置して、上壁部6bを貫通した状態で上方に向かって略円筒状に突出して設けられている。ノズル部9の先端には、飲み口又は注ぎ口として、容器本体2Aの内部と連通される円形状の通液口9aが設けられている。一方、ノズル部9の下端部は、容器本体2Aの上部開口部2dから容器本体2Aの内側に嵌め込まれる部分として、筒状壁部6dが上壁部6bから下方に向かって略円筒状に突出して設けられている。
【0041】
キャップ本体6の筒状壁部6dは、図1に示すように、径方向に張り出したり凹んだりすることなく、平滑面状に下方へ延設されている。このため、キャップ本体6を成形する際に、雌ネジ部10の部分をネジ抜き式の金型等で対応すれば、その他の部分を図1に示す上下方向へ開く金型によって成形し、取り出すことが可能である。すなわち、このキャップ本体6は、金型的に抜きやすく、成形しやすい構造となっている。
【0042】
ノズル部9の筒状壁部6dの外周部には、止水パッキン12が一体に成形されている。止水パッキン12は、容器本体2Aとキャップ本体6との間を密閉するリング状のシール部材であり、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。
【0043】
止水パッキン12は、インサート成形によりキャップ本体6と一体に成形されている。具体的には、キャップ本体6との間で止水パッキン12に対応した形状のキャビティ空間を形成する金型を用いて、金型内にキャップ本体6をインサートし、このキャビティ空間内に止水パッキン12の形成材料を充填することによって、止水パッキン12をキャップ本体6と一体に成形している。
【0044】
また、キャップ本体6の止水パッキン12が成形される面には、プラズマ放電処理を行い、樹脂の表面に極性官能基を生成する表面改質処理を行うことが好ましい。なお、極性官能基を生成する工程は、プラズマ放電処理に限らず、フレーム処理、コロナ放電処理、イトロ処理等の表面改質処理を選択的に用いることが可能である。
【0045】
そして、この表面改質を行ったキャップ本体6の表面にプライマーを塗布する。プライマーは、前工程で表面改質処理をされたキャップ本体6を形成する耐熱性樹脂材料の表面と化学的に結合し、且つ、止水パッキン12を形成する耐熱性のシリコーンゴム等の弾性部材とも化学的に結合し、密着性を向上させるものであれば、その組成については特に限定されるものではない。
【0046】
また、プライマーを塗布する方法についても、適宜選択することが可能である。例えば、プライマーの粘度が低い場合は、スプレー等による塗布であってもよい。また、粘度が高い場合は、刷毛によって塗布する方法等であってもよい。その他、ディスペンサーによる塗布や、ディップ方式を用いてもよい。
【0047】
また、止水パッキン12の外周面には、2つの弾性フランジ部12aが拡径方向に突出して設けられており、内周側は上下方向に延びる平滑な内周面12bが設けられている。また、止水パッキン12の上面側には、キャップ本体6の上壁部6bの下面全周に亘って設けられた凹形状に対応する形状で、同様に全周に亘って設けられた覆い部12cを有している。
【0048】
本実施形態のキャップユニット1Aでは、容器本体2Aにキャップ本体6(キャップユニット1A)が取り付けられた際に、止水パッキン12の弾性フランジ部12aが弾性変形しながら、口頸部2c(容器本体2A)の内周面に全周に亘って密着した状態となる。これにより、容器本体2Aとキャップ本体6との間を密閉(止水)することが可能となっている。
【0049】
本実施形態の止水方法であれば、止水パッキン12が容器本体2Aの上部開口部2dとキャップ本体6との間に挟まれて潰されることがない。また、摺動する部分も弾性フランジ部12aのみであるため、繰り返しの使用でも止水パッキン12が消耗しづらい。
【0050】
また、本実施形態の止水方法であれば、上記特許文献4に記載のような止水パッキン12が容器本体2Aの上部開口部2dと当接することによる止水方法に比べて、容器本体2Aやキャップ本体6の寸法のばらつきの影響を受けにくい。
【0051】
例えば、上記特許文献4に記載のような止水構造では、雌ネジ部10と雄ネジ部11との螺合によってキャップ本体6を容器本体2に取り付ける場合を想定する。
【0052】
具体的には、先ず、基準よりも螺合の早い段階(ネジ掛かりが浅い段階)で止水パッキン12が容器本体2Aの上部開口部2dと当接した場合、肩部2eと周壁端部6cとの間の隙間が大きくなるため、見栄えが悪くなる。
【0053】
反対に、基準よりも螺合の遅い段階(ネジ掛かりが深い段階)になって、止水パッキン12が容器本体2Aの上部開口部2dと当接するよりも先に、肩部2eと周壁端部6cとが当接してしまうと、止水パッキン12と上部開口部2dとの当接が弱くなることで、止水性が不十分となる可能性がある。
【0054】
すなわち、止水パッキンが容器本体2Aの上部開口部2dと当接する構造の場合、キャップ本体6の雌ネジ部10、周壁端部6c、容器本体2Aの雄ネジ部11、肩部2e等の様々な寸法のばらつきの影響を受けやすい。
【0055】
これに対して、本実施形態のように、止水パッキン12の弾性フランジ部12aが弾性変形しながら、口頸部2c(容器本体2A)の内周面に全周に亘って密着する構造の場合、口頸部2c(容器本体2A)の内周面であれば、どの位置で弾性フランジ部12aが密着しても安定して止水するためのパッキン反力が得られる。
【0056】
これにより、寸法のばらつきの影響を受けずに止水することができ、その結果として不良品の削減や製造コスト削減が可能となる。
【0057】
筒状壁部6d(キャップ本体6)の外周面は、径方向に凹凸のない平滑面であり、同じく平滑面である止水パッキン12の内周面12bと対応している。
【0058】
本実施形態のキャップユニット1Aでは、止水パッキン12の内周面12bがキャップ本体6の筒状壁部6dの外周面と、上壁部6bの下面全周に亘って設けられた凹形状と覆い部12cとが、それぞれ一体に成形されることで、接触面積を増やすと共に、アンカー効果によりキャップ本体6に対して一体に成形された止水パッキン12の密着強度を高めることが可能である。
【0059】
キャップ本体6は、容器本体2Aに対して、雌ネジ部10と雄ネジ部11との螺合により着脱自在に取り付けられている。螺着が完了した際には、容器本体2Aの肩部2eとキャップ本体6の周壁端部6cが当接するため、それ以上螺合が進まない。この状態において、止水パッキン12の覆い部12cは、容器本体2Aの上部開口部2dよりも拡径方向に張り出し、上部開口部2dと隙間を開けて対向している。
【0060】
このため、容器本体2Aに対してキャップ本体6が取り付けられた際に、止水パッキン12が容器本体2Aの上部開口部2dと摺動することで、止水パッキン12が消耗することを防ぐことが可能である。
【0061】
また、キャップ本体6を下側とし、容器本体2Aを上側として、いわゆる倒立状態で落下した際など、強い衝撃によって上部開口部2dが覆い部12cに瞬間的に当接することが考えられる。
【0062】
しかしながら、覆い部12cが上部開口部2dと隙間を開けて対向しているため、当接による衝撃を抑えることが可能である。また、覆い部12cが上部開口部2dよりも拡径方向に張り出していることで、上部開口部2dは弾性体である止水パッキン12の覆い部12cと当接するため、上壁部6bが損傷することを防ぐことが可能である。
【0063】
なお、止水パッキン12については、上述した形状のものに必ずしも限定されるものではなく、例えば、弾性フランジ部12aの数については、上述した2つに限らず、1つ又は3つ以上の複数とすることが可能である。
【0064】
また、止水パッキン12は、上述した弾性フランジ部12aが設けられた構成に必ずしも限定されるものではなく、その形状等について適宜変更を加えることが可能である。例えば、止水パッキン12の外周面の上端から下方に向かって湾曲しながら突出した形状を有する弾性フランジ部を設けた構成としてもよい。
【0065】
止水パッキン12は、外部の空気を容器本体2Aの内部へと導入するための通気孔13aが形成された略円筒状の通気部13を有している。通気部13は、上壁部6bのノズル部9と第1のヒンジ部7との間に位置して、上壁部6bに設けられた貫通孔6eを貫通した状態で、キャップ本体6と一体に成形されている。
【0066】
止水パッキン12と通気孔13a(通気部13)とが同一部材で形成され、且つ、止水パッキン12がキャップ本体6と一体に成形されている。
【0067】
これにより、止水パッキン12の取り付け不備を防止し、容器本体2Aにキャップ本体6(キャップユニット1A)が取り付けられた際の止水パッキン12の捻じれを防止することで、安定した止水性を確保することが可能である。
【0068】
蓋体8は、ノズル部9の通液口9aを開閉するものであり、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。蓋体8は、キャップ本体6の周壁部6aと連続するように略円筒状に形成された周壁部8aと、周壁部8aの天面を覆う天壁部8bとを有している。
【0069】
蓋体8の内側には、ノズル部9の通液口9aを閉塞する第1の栓部14と、通気部13の通気孔13aを閉塞する第2の栓部15とが設けられている。第1の栓部14は、天壁部8bの下面側の略中央部が下方に向かって突出されたドーム状の閉栓凸部14aを有している。第2の栓部15は、天壁部8bの第1の栓部14と第1のヒンジ部7との間に位置して、下方に向かって有底円筒状に突出して設けられている。
【0070】
また、蓋体8には、天壁部8bの上面側を覆うキャップ部材16が溶着や接着、ネジによる固定、むり嵌め等によって一体に取り付けられている。キャップ部材16は、蓋体8と同じ材質のものを用いて、略円板状に形成されている。
【0071】
キャップ部材16は、天壁部8bの上面を覆い、全周を密閉するように取り付けられている。このため、天壁部8bとキャップ部材16との内側に形成される空間には、断熱材(図示せず。)を配置してもよい。
【0072】
なお、断熱材の代わりに、断熱層となる空気(空間)が設けられた構成としてもよい。これにより、この容器本体2Aに収容された飲料(液体)を、長時間保温又は保冷することが可能となる。
【0073】
また、蓋体8において、天壁部8bの上面側は、キャップ部材16が蓋体8に一体に取り付けられて覆われている。これにより、天壁部8bの上面側を外部から目視することができなくなっている。
【0074】
したがって、例えばゲートの跡やパーティングライン、突き出しピンの跡など、蓋体8の上面側に現れるように調整することで、全てを覆い隠して外部から目視不可能とし、美観を向上させることが可能となる。
【0075】
なお、本実施形態では、キャップ部材16が別部材となっているが、蓋体8と一体に成形されていてもよい。また、上述したように、第1の栓部14の部分を別部材として成形し、蓋体8に溶着等によって一体としてもよく、蓋体8に対して着脱自在に取り付けてもよい。
【0076】
図1及び図2に示すように、ノズル部9の通液口9aの周囲には、全周に亘って口パッキン17が一体に成形されている。口パッキン17は、通液口9aと閉栓凸部14a(第1の栓部14)との間を密閉するリング状のシール部材であり、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。
【0077】
口パッキン17は、インサート成形によりノズル部9(キャップ本体6)と一体に成形されている。具体的には、ノズル部9との間で口パッキン17に対応した形状のキャビティ空間を形成する金型を用いて、金型内にキャップ本体6をインサートし、このキャビティ空間内に口パッキン17の形成材料を充填することによって、口パッキン17をノズル部9の通液口9aの周囲と一体に成形している。
【0078】
ノズル部9は、上端部9bと、上端部9bの中心部から径方向内側に向けて下方へ傾斜する上端傾斜部9cと、上部側に板厚の薄い薄肉部9dと、下部側に板厚の厚い肉厚部9eと、これらの境界に位置する段差部9fと、段差部9fから径方向外側へ向けて下方へ傾斜する中間傾斜部9gとを有している。
【0079】
また、ノズル部9の口パッキン17が成形される面には、プラズマ放電処理を行い、樹脂の表面に極性官能基を生成する表面改質処理を行うことが好ましい。なお、極性官能基を生成する工程は、プラズマ放電処理に限らず、フレーム処理、コロナ放電処理、イトロ処理等の表面改質処理を選択的に用いることが可能である。
【0080】
そして、この表面改質を行ったノズル部9の表面にプライマーを塗布する。プライマーは、前工程で表面改質処理をされたノズル部9を形成する耐熱性樹脂材料の表面と化学的に結合し、且つ、口パッキン17を形成する耐熱性のシリコーンゴム等の弾性部材とも化学的に結合し、密着性を向上させるものであれば、その組成については特に限定されるものではない。
【0081】
また、プライマーを塗布する方法についても、適宜選択することが可能である。例えば、プライマーの粘度が低い場合は、スプレー等による塗布であってもよい。また、粘度が高い場合は、刷毛によって塗布する方法等であってもよい。その他、ディスペンサーによる塗布や、ディップ方式を用いてもよい。
【0082】
口パッキン17は、ノズル部9の上端部9bよりも上方へ延出する上端延出部17aと、口パッキン17の下端は段差部9fの幅から始まり、上端側へ向かうにつれて径方向外側へ拡径する外周傾斜面17bとを有している。口パッキン17は、その下端がノズル部9の段差部9fと、内周側が薄肉部9dから上端部9bと、それぞれ密着して一体化されている。
【0083】
ここで、後述するように、口パッキン17の上端延出部17aは、弾性変形しながら閉栓凸部14aと当接することで、ノズル部9の通液口9aと第1の栓部14との間を密閉する。このため、継続的な使用により、口パッキン17が弾性変形を繰り返すことで、ノズル部9と乖離する可能性が考えられる。
【0084】
しかしながら、口パッキン17の上端延出部17aがノズル部9の上端から上方へ延出した長さよりも、薄肉部9dと密着している長さの方が長くなるように設けられている。
【0085】
これにより、口パッキン17の内周側がノズル部9と一体に成形されることで、接触面積を増やすと共に、アンカー効果によりノズル部9(キャップ本体6)に対して一体に成形された口パッキン17の密着強度を高め、口パッキン17とノズル部9の乖離を防ぐことが可能である。
【0086】
口パッキン17の上端延出部17aの径方向内側端部は、ノズル部9の上端部9bと上端傾斜部9cの境界部の僅かに外側までである。同様に、口パッキン17の下端部外径側も段差部9fの外側端部の僅かに内側まで上下方向で密着している。
【0087】
これは、キャップ本体6と口パッキン17を一体成形する際に、上述したように、図1における上下方向へ開く金型によって成形しつつ、かつシリコーンゴム等の弾性部材によるバリが出ないように、しっかりとインサート部材であるキャップ本体6を押さえるためである。
【0088】
より具体的には、キャップ本体6を金型内にインサートした際に、上端傾斜部9c及び中間傾斜部9gのそれぞれの傾斜面を、上下方向から金型で押さえることで、バリの発生を抑制しつつ、シリコーンゴムを一体に成形することが可能である。
【0089】
なお、上端傾斜部9c及び中間傾斜部9gのそれぞれの傾斜面の角度は、径方向(図1の水平方向)に対して、30°~60°であることが好ましい。
【0090】
本実施形態のキャップユニット1Aでは、ノズル部9の通液口9aを蓋体8が閉塞する際に、第1の栓部14の閉栓凸部14aが通液口9aの周囲にある口パッキン17と全周に亘って密着した状態となる。これにより、ノズル部9の通液口9aと第1の栓部14との間を密閉することが可能となっている。
【0091】
また、本実施形態のキャップユニット1Aでは、ノズル部9の通液口9aを蓋体8が閉塞する際に、通気部13の上端部に第2の栓部15が密着した状態となる。これにより、通気孔13aを閉塞することが可能となっている。
【0092】
蓋体8と第1のヒンジ部7との間には、第1の付勢部材(図示せず。)が設けられている。第1の付勢部材は、例えば捻りコイルバネなどのバネ部材からなり、蓋体8と第1のヒンジ部7との間に封入されている。
【0093】
蓋体8は、この第1の付勢部材によって、ノズル部9の通液口9aを開放する方向(開方向)に付勢された状態となっている。なお、第1の付勢部材については、上述したバネ部材からなるものに限らず、例えばゴムやエラストマー等からなるリング状の弾性部材を蓋体8と第1のヒンジ部7との間で掛け止めすることによって、蓋体8を開方向に付勢する構成であってもよい。
【0094】
本実施形態のキャップユニット1Aは、蓋体8がキャップ本体6の上部を閉塞する位置(以下、閉塞位置という。)にて、キャップ本体6に対して蓋体8を固定する蓋ロック機構18を備えている。
【0095】
蓋ロック機構18は、キャップ本体6に第2のヒンジ部19を介して回動自在に取り付けられたロック部材20と、キャップ本体6に第2のヒンジ部19を介して回動自在に取り付けられたリングストッパー21とを有している。
【0096】
ロック部材20は、キャップ本体6(周壁部6a)の前側に設けられた第2のヒンジ部19により回動自在に支持されている。ロック部材20は、第2のヒンジ部19から上方に延長された第1のアーム部20aと、第2のヒンジ部19から下方に延長された第2のアーム部20bとを有している。
【0097】
第1のアーム部20aの先端(ロック部材20の上端)には、フック部22が後方に向かって突出して設けられている。第2のアーム部20bと周壁部6aとの間には、例えばコイルバネなどのバネ部材からなる第2の付勢部材23が配置されている。なお、第2の付勢部材23については、上述したバネ部材の代わりに、例えばゴムやエラストマー等の弾性部材を用いてもよい。
【0098】
リングストッパー21は、一部が開放されたリング状の部材からなり、その両端が第2のヒンジ部19の外側に回動自在に支持されている。これにより、リングストッパー21は、回動可能となっている。
【0099】
一方、蓋ロック機構18は、ロック部材20のフック部22が係止されるロック受部24と、リングストッパー21が掛け止めされるストッパー受部25とを有している。ロック受部24は、蓋体8(周壁部8a)の前側の下端部から前方に突出された爪部からなる。ストッパー受部25は、リングストッパー21の内側に対応した形状で、ロック受部(爪部)24の周囲を囲む位置から前方に突出された壁部からなる。
【0100】
蓋ロック機構18は、蓋体8がキャップ本体6の上部を閉塞したときに、ロック部材20のフック部22がロック受部24に係止されることによって、蓋体8がキャップ本体6の上部を閉塞した状態が保持される。
【0101】
この状態から、ロック部材20の第2のアーム部20b側を第2の付勢部材23の付勢に抗して押圧操作することによって、ロック受部24に対するフック部22の係止状態が解除される。これにより、図2に示すように、第1の付勢部材により付勢された蓋体8を開方向に回動させることが可能である。
【0102】
一方、蓋ロック機構18では、蓋体8がキャップ本体6の上部を閉塞したときに、リングストッパー21がストッパー受部25に掛け止めされることによって、蓋体8の開方向への回動が阻止される。これにより、蓋ロック機構18では、ロック部材20の不要な操作によって蓋体8が開くことを防止できる。
【0103】
以上のような構成を有する本実施形態のキャップユニット1Aでは、上述した止水パッキン12がノズル部9の下端側の外周部に一体に成形されると共に、口パッキン17がノズル部9の通液口9aの周囲に一体に成形されている。
【0104】
これにより、本実施形態のキャップユニット1Aでは、止水パッキン12や口パッキン17をキャップ本体6と一度に洗浄でき、止水パッキン12や口パッキン17の取り付けや取り外しの手間もなく、付け忘れや付け間違えが発生することもない。
【0105】
また、止水パッキン12が容器本体2Aとキャップ本体6の間で直接潰されることがなく、また摺動する部分も弾性フランジ部12aのみであるため、繰り返しの使用でも止水パッキン12が消耗しづらい。
【0106】
さらに、キャップ本体6に対して、止水パッキン12と口パッキン17とが一体に成形されている。実際の製造工程においては、製品の形状には反映されないゲート構造によって、一度のインサート成形で実質的に2箇所のパッキン(止水パッキン12と口パッキン17)が一体に成形されているため、効率的であり、製造コストの削減に寄与する。
【0107】
なお、止水パッキン12と口パッキン17とが一体に成形されるための連通孔を、キャップ本体6に設けてもよい。
【0108】
したがって、本実施形態のキャップ付き容器100Aでは、このようなキャップユニット1Aを備えることによって、使い勝手の更なる向上を図ることが可能である。
【0109】
なお、上記キャップユニット1Aの変形例としては、例えば図4~6に示すような構成することも可能である。なお、図4は、キャップユニット1Aの第1の変形例を示す断面図である。図5は、キャップユニット1Aの第2の変形例を示す断面図である。図6は、キャップユニット1Aの第3の変形例を示す断面図である。
【0110】
具体的に、図4に示す第1の変形例の構成では、容器本体2Aの外容器3及び内容器4からなる上部開口部2dの構成が、第1の実施形態とは異なっている。
【0111】
第1の変形例において、上部開口部2dは、上部開口端を上方へ向けて延長したストレート部3aを有する外容器3と、外向きに折り曲げられた湾曲部4aと、上端部に水平方向に延びる平面部4bを有する内容器4とから構成される。上部開口部2dは、ストレート部3aの内面側と湾曲部4aの外周側とを当接させ、その当接部の端部を溶接されている。
【0112】
第1の変形例においては、上部開口部2dの内側が湾曲していることで、キャップ本体6(キャップユニット1A)を容器本体2Aに取り付ける際に、第1の実施形態と比較して止水パッキン12の弾性フランジ部12aが上部開口部2dから容器本体2Aの内側へ導入されやすい。これにより、繰り返しの使用による止水パッキン12の消耗をさらに抑えることが可能である。
【0113】
さらに、容器本体2Aにおいて、外向きに折り曲げられた湾曲部4aを成形する際に、止水に寄与する部分である金属製の内容器4の真円度を高く加工できるため、より安定した止水性を確保することが可能である。
【0114】
一方、図5に示す第2の変形例の構成では、キャップ本体6(キャップユニット1A)を容器本体2Aに取り付けた際に、容器本体2Aの外容器3及び内容器4からなる上部開口部2dが、止水パッキン12の覆い部12cと当接する点で、第1の実施形態とは異なっている。
【0115】
第2の変形例においても、第1の実施形態と同様に、キャップ本体6は、容器本体2Aに対し、雌ネジ部10と雄ネジ部11との螺合により着脱自在に取り付けられている。
【0116】
しかしながら、第2の変形例においては、螺合が完了した際に、容器本体2Aの肩部2eとキャップ本体6の周壁端部6cとが当接する前に、上部開口部2dが止水パッキン12の覆い部12cと当接する。
【0117】
このため、弾性フランジ部12aが弾性変形しながら口頸部2c(容器本体2A)の内周面に全周に亘って密着することで、容器本体2Aとキャップ本体6との間を密閉(止水)する。
【0118】
さらに、上部開口部2dが覆い部12cと当接することで、もう一つの止水機構を備えることとなる。これにより、より強固に容器本体2Aとキャップ本体6との間を密閉(止水)ことが可能である。
【0119】
なお、止水パッキン12とキャップ本体6は一体に成形されているため、容器本体2Aにキャップ本体6(キャップユニット1A)が取り付けられた際に、上部開口部2dが覆い部12cと当接し、摺動したとしても、止水パッキン12の捻じれを防止することで安定した止水性を確保することが可能である。
【0120】
一方、図6に示す第3の変形例の構成では、口頸部2cの内周面側上部付近で、上部開口部2dの下側に、リング状の張出部2fが全周に亘って突出して設けられている点で、第1の実施形態とは異なっている。
【0121】
第3の変形例においても、第1の実施形態と同様に、キャップ本体6は、容器本体2Aに対し、雌ネジ部10と雄ネジ部11との螺合により着脱自在に取り付けられている。
【0122】
キャップ本体6(キャップユニット1A)を容器本体2Aに取り付ける際に、止水パッキン12の弾性フランジ部12aは上部開口部2dに触れることなく、容器本体2Aの内側へ導入される。
【0123】
その後、雌ネジ部10と雄ネジ部11との螺合によって、2つの弾性フランジ部12aのうち、下側の1つはリング状の張出部2fの内側側面と、上側の1つは張出部2fの上部の傾斜面から内側側面にかけて上方から載置されるように、それぞれ弾性変形しながら当接し、摺動する。
【0124】
ここで、止水パッキン12は、キャップ本体6と容器本体2Aの上部開口部2dとの間に挟まれながら摺動することがない。さらに、張出部2fは上部に傾斜面を有しており、弾性フランジ部12aと徐々に強く当接していくことで、摺動抵抗は滑らかに増加する。
【0125】
このため、螺合による摺動抵抗の急な増加を感じることがなく、使い心地が良い。また、摺動する部分も弾性フランジ部12aのみであるため、繰り返しの使用でも止水パッキン12が消耗しづらい。
【0126】
また、張出部2fの内側側面と強く摺動するのは2つの弾性フランジ部12aのうち下側の1つのみである。したがって、摺動抵抗も必要以上に増加することがない。
【0127】
さらに、容器本体2Aがリング状の張出部2fを備えることで、止水に寄与する部分である金属製の内容器4の真円度を高く加工できるため、より安定した止水性を確保することが可能である。
【0128】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態として、例えば図7及び図8に示すキャップユニット1Bを備えたキャップ付き容器100Bについて説明する。
【0129】
なお、図7は、キャップユニット1Bを備えたキャップ付き容器100Bの構成を示す断面図である。図8は、キャップユニット1Bを備えたキャップ付き容器の蓋開放状態の斜視図である。また、以下の説明では、上記キャップユニット1Aを備えたキャップ付き容器100Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
【0130】
本実施形態のキャップ付き容器100Bは、図7及び図8に示すように、本実施形態のキャップユニット1Bと、このキャップユニット1Bが着脱自在に取り付けられる容器本体2Aとを備えている。
【0131】
本実施形態のキャップユニット1Bは、上記キャップユニット1Aが備える口パッキン17の代わりに、蓋体8と一体に成形された栓パッキン26を備えた構成である。
【0132】
なお、止水パッキン12は、上記キャップユニット1Aと同様に、インサート成形によりキャップ本体6と一体に成形されている。但し、本実施形態においては、口パッキン17は存在せず、代わりに蓋体8が栓パッキン26を備えている。
【0133】
栓パッキン26は、ノズル部9の通液口9aと蓋体8との間を密閉するシール部材であり、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。栓パッキン26は、上記第1の栓部14の代わりに、下方に向かってドーム状に突出した閉栓凸部26aを有している。一方、蓋体8の天壁部8bには、円形状の孔部8dと、孔部8dの周囲に段差部8eとが設けられている。
【0134】
栓パッキン26は、インサート成形により蓋体8と一体に成形されている。具体的には、蓋体8との間で栓パッキン26に対応した形状のキャビティ空間を形成する金型を用いて、金型内に蓋体8をインサートし、このキャビティ空間内に栓パッキン26の形成材料を充填することによって、栓パッキン26を蓋体8と一体に成形している。
【0135】
また、蓋体8の栓パッキン26が成形される面には、プラズマ放電処理を行い、樹脂の表面に極性官能基を生成する表面改質処理を行うことが好ましい。なお、極性官能基を生成する工程は、プラズマ放電処理に限らず、フレーム処理、コロナ放電処理、イトロ処理等の表面改質処理を選択的に用いることが可能である。
【0136】
そして、この表面改質を行った蓋体8の表面にプライマーを塗布する。プライマーは、前工程で表面改質処理をされた蓋体8を形成する耐熱性樹脂材料の表面と化学的に結合し、且つ、栓パッキン26を形成する耐熱性のシリコーンゴム等の弾性部材とも化学的に結合し、密着性を向上させるものであれば、その組成については特に限定されるものではない。
【0137】
また、プライマーを塗布する方法についても、適宜選択することが可能である。例えば、プライマーの粘度が低い場合は、スプレー等による塗布であってもよい。また、粘度が高い場合は、刷毛によって塗布する方法等であってもよい。その他、ディスペンサーによる塗布や、ディップ方式を用いてもよい。
【0138】
栓パッキン26の外周部には、蓋体8の段差部8eに対応した水平部及び垂直部からなる形状の段差部26bが設けられている。本実施形態のキャップユニット1Bでは、蓋体8の孔部8d及び段差部8eに栓パッキン26の段差部26bが一体に成形されることで、互いに接する面積の増加により蓋体8に対して一体に成形された栓パッキン26の密着強度を高めることが可能である。
【0139】
さらに、栓パッキン26が通液口9aと蓋体8との間を密閉することで、栓パッキン26は圧縮され、上方向且つ拡径方向に圧縮荷重が発生する。このとき、蓋体8の段差部8eと段差部26bとが対応する形状であり、段差部26bは段差部26bに対して栓パッキン26を押し付ける方向で圧縮荷重を受けることができるため、栓パッキン26の耐久性を高めることが可能である。
【0140】
なお、本実施形態において、蓋体8は、孔部8dを有して、この孔部8dを塞ぐようにして栓パッキン26が取り付けられている。
【0141】
しかしながら、栓パッキン26の上部が空洞であるため、栓パッキン26の硬度や寸法によっては、栓パッキン26が容器本体2A内の圧力に負けて弾性変形することで、通液口9aと蓋体8との間の密閉が不十分となることも考えられる。
【0142】
このため、孔部8dの端部を栓パッキン26に倣うように縮径方向へ延長し、孔部8dの径を小さくすることで、その調整をすることが可能である。
【0143】
また、それ以外にも、上記第1の実施形態と同様に、蓋体8が孔部8dを有していない形状とすることも可能である。例えば、上記第1の実施形態における閉栓凸部14aに該当する部分に、栓パッキン26を一体成形してもよい。
【0144】
このようにすることで、栓パッキン26の上部の空洞がなくなり、閉栓凸部14aが上部で栓パッキン26を受けることで、栓パッキン26の弾性変形の程度を抑えるため、安定して通液口9aと蓋体8との間を密閉することができる。
【0145】
また、蓋体8において、天壁部8bの上面側は、キャップ部材16が蓋体8に一体に取り付けられて、覆われている。このため、天壁部8bの上面側のみならず、栓パッキン26の上面側も外部から目視することができなくなっている。
【0146】
これにより、例えば栓パッキン26と蓋体8を一体成形する際に生じる傷やゲートの跡、パーティングライン、突き出しピンの跡、僅かにはみ出したプライマーなど、蓋体8や栓パッキン26の上面側に現れるように調整することで、全てを覆い隠して外部から目視不可能とし、美観を向上させることが可能となる。
【0147】
なお、本実施形態では、キャップ部材16が別部材となっているが、上述したように蓋体8を別部材として成形し、溶着等によって一体に取り付けてもよく、蓋体8に対して着脱自在に取り付けてもよい。
【0148】
本実施形態のキャップユニット1Bでは、ノズル部9の通液口9aを蓋体8が閉塞する際に、栓パッキン26の閉栓凸部26aが通液口9aの周囲と全周に亘って密着した状態となる。これにより、ノズル部9の通液口9aと蓋体8との間を密閉することが可能となっている。
【0149】
以上のような構成を有する本実施形態のキャップユニット1Bでは、上述した止水パッキン12がノズル部9の下端側の外周部に一体に成形されると共に、栓パッキン26が蓋体8に一体に成形されている。
【0150】
これにより、本実施形態のキャップユニット1Bでは、止水パッキン12や栓パッキン26をキャップ本体6や蓋体8から取り外して別々に洗浄するといった手間が不要となる。
【0151】
また、止水パッキン12や栓パッキン26の取り付けや取り外しの手間もなく、付け忘れや付け間違えが発生することもない。また、止水パッキン12が容器本体2Aに直接潰されることがなく、摺動する部分も弾性フランジ部12aのみであるため、繰り返しの使用でも止水パッキン12が消耗しづらい。
【0152】
したがって、本実施形態のキャップ付き容器100Bでは、このようなキャップユニット1Bを備えることによって、使い勝手の更なる向上を図ることが可能である。
【0153】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態として、例えば図9及び図10に示すキャップユニット1Cを備えたキャップ付き容器100Cについて説明する。
【0154】
なお、図9は、キャップユニット1Cを備えたキャップ付き容器100Cの構成を示す断面図である。図10は、キャップ本体31の上面側からの斜視図である。また、以下の説明では、上記キャップユニット1A,1Bを備えたキャップ付き容器100A,100Bと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
【0155】
本実施形態のキャップ付き容器100Cは、図9に示すように、本実施形態のキャップユニット1Cと、このキャップユニット1Cが着脱自在に取り付けられる容器本体2Bとを備えている。キャップ付き容器100Cは、真空断熱構造を有する容器本体2Bによって、この容器本体2Bに収容された飲料(液体)を保温又は保冷することが可能な飲料用容器である。
【0156】
具体的に、この容器本体2Bは、例えばステンレス等からなる有底筒状の外容器3及び内容器4を有し、外容器3の内側に内容器4を収容した状態で互いの口元部を接合した二重構造の容器により構成されている。
【0157】
また、外容器3と内容器4との間には、真空断熱層5が設けられている。真空断熱層5は、例えば、高真空に減圧(真空引き)されたチャンバー内で、外容器3の底面に設けられた脱気孔を塞ぐことによって形成することができる。
【0158】
容器本体2Bは、略円形状の底面部2aと、底面部2aの外周から略円筒状に起立した胴部2bと、胴部2bの上部側において縮径された略円筒状の口頸部2cとを有している。また、口頸部2cの上端部は、容器本体2Bの上部開口部2dとして、円形状に開口している。また、口頸部2cの内周面は、胴部2bの内周面よりも縮径されている。
【0159】
さらに、口頸部2cの内周面には、リング状の張出部2fが全周に亘って突出して設けられている。また、容器本体2Bは、口頸部2cの外周を全周に亘って覆うように取り付けられた肩部材2gを備えている。
【0160】
なお、本実施形態のキャップ付き容器100Cは、全体として略円筒状の外観形状を有しているが、キャップ付き容器100Cの外観形状については、特に限定されるものではなく、サイズやデザイン等に合わせて、適宜変更を加えることが可能である。また、容器本体2Bの外周面には、塗装や印刷等が施されていてもよい。
【0161】
本実施形態のキャップユニット1Cは、容器本体2Bの上部開口部2dを閉塞する栓体を構成するものであり、キャップ本体31と、このキャップ本体31に着脱自在に取り付けられる蓋体32とを備えている。
【0162】
図9及び図10に示すように、キャップ本体31は、例えばポリプロピレン(PP)やTRITAN(登録商標)のようなコポリエステル樹脂、又はポリフェニルスルホン(PPSU)等の耐熱性樹脂からなる、外蓋33及びノズル形成部材34とを有している。
【0163】
外蓋33は、容器本体2Bの外側を覆う部分であり、容器本体2Bの肩部材2gの外周面及び胴部2bの外周面と面一となるように略円筒状に形成された周壁部33aと、周壁部33aの上部に周壁部33aよりも縮径された略円筒状の内筒部33bが形成された上壁部33cとを有している。
【0164】
ノズル形成部材34は、ノズル部を形成する部材であり、外蓋33の内筒部33bに嵌め込まれる下側ノズル部34aと、下側ノズル部34aの上端に下側ノズル部34aよりも縮径された段差部34bと、段差部34bから上方に向けて略円筒状に突出された上側ノズル部34cとを有している。また、上側ノズル部34cの先端には、飲み口又は注ぎ口として、容器本体2Bの内部と連通される円形状の通液口34dが設けられている。
【0165】
キャップ本体31では、下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の外周面に設けられた係止凸部34eが内筒部33b(外蓋33)の内周面に設けられた係止凹部33dに係止される、むり嵌めによって、ノズル形成部材34が外蓋33に一体に取り付けられている。
【0166】
なお、キャップ本体31は、上述した外蓋33とノズル形成部材34とがむり嵌めや溶着、接着、ネジによる固定等によって一体に取り付けられた構成に必ずしも限定されるものではなく、係止状態と非係止状態とを選択できるような着脱自在な構成であってもよい。若しくは、外蓋33とノズル形成部材34とが分離不可能なように一体に成形された構成であってもよい。
【0167】
容器本体2Bの肩部材2gは、例えば、むり嵌めや接着等によって口頸部2cの外周を全周に亘って覆うように、外容器3に一体に取り付けられている。
【0168】
外蓋33(キャップ本体31)は、容器本体2Bの口頸部2c(肩部材2g)に螺合により着脱自在に取り付けられている。このため、肩部材2g(容器本体2)の外周面には、第1の雄ネジ部36が設けられている。一方、周壁部33a(外蓋33)の内周面には、第1の雄ネジ部36と螺合される第1の雌ネジ部37が設けられている。
【0169】
下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の下端側の外周部には、止水パッキン38が一体に成形されている。止水パッキン38は、容器本体2Bの張出部2fと下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)との間を密閉するリング状のシール部材であり、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。
【0170】
止水パッキン38は、インサート成形により下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)と一体に成形されている。具体的には、下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)との間で止水パッキン38に対応した形状のキャビティ空間を形成する金型を用いて、金型内にノズル形成部材34をインサートし、このキャビティ空間内に止水パッキン38の形成材料を充填することによって、止水パッキン38を下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)と一体に成形している。
【0171】
また、下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の止水パッキン38が成形される面には、プラズマ放電処理を行い、樹脂の表面に極性官能基を生成する表面改質処理を行うことが好ましい。なお、極性官能基を生成する工程は、プラズマ放電処理に限らず、フレーム処理、コロナ放電処理、イトロ処理等の表面改質処理を選択的に用いることが可能である。
【0172】
そして、この表面改質を行った下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の表面にプライマーを塗布する。プライマーは、前工程で表面改質処理をされた下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)を形成する耐熱性樹脂材料の表面と化学的に結合し、且つ、止水パッキン38を形成する耐熱性のシリコーンゴム等の弾性部材とも化学的に結合し、密着性を向上させるものであれば、その組成については特に限定されるものではない。
【0173】
また、プライマーを塗布する方法についても、適宜選択することが可能である。例えば、プライマーの粘度が低い場合は、スプレー等による塗布であってもよい。また、粘度が高い場合は、刷毛によって塗布する方法等であってもよい。その他、ディスペンサーによる塗布や、ディップ方式を用いてもよい。
【0174】
下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)は、止水パッキン38の内周側の上端部から内側に向かって突出した第1の凸部38aに対応した形状の第1の凹部35aと、止水パッキン38の内周側の下端部から上方に向かって突出した第2の凸部38bに対応した形状の第2の凹部35bとを有している。
【0175】
また、下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)は、止水パッキン38の第1の凸部38aと第2の凸部38bとの間に位置して、下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の第1の凹部35aと第2の凹部35bと間に形成された止水パッキン38の第3の凹部38cに対応した形状の第3の凸部35cとを有している。
【0176】
本実施形態のキャップユニット1Cでは、止水パッキン38の内側に向かって突出された第1の凸部38aが下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の第1の凹部35aと一体に成形され、止水パッキン38の上方に向かって突出された第2の凸部38bが下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の第2の凹部35bと一体に成形される。さらに、止水パッキン38の第3の凹部38cと下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の第3の凸部35cとが一体に成形されることで、接触面積を増やすと共に、それぞれのアンカー効果により下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)に対して一体に成形された止水パッキン38の密着強度を高めることが可能である。
【0177】
また、止水パッキン38の外周面には、2つの弾性フランジ部38dが拡径方向に突出して設けられている。
【0178】
本実施形態のキャップユニット1Cでは、容器本体2Bにキャップ本体31(キャップユニット1C)が取り付けられた際に、止水パッキン38の弾性フランジ部38dが弾性変形しながら、容器本体2Bの張出部2fと全周に亘って密着した状態となる。これにより、張出部2f(容器本体2B)とノズル形成部材34(キャップ本体31)との間を密閉(止水)することが可能となっている。
【0179】
容器本体2Bにキャップ本体31(キャップユニット1C)が取り付けられる際に、止水パッキン38の弾性フランジ部38dは、上部開口部2dに触れることなく、容器本体2Bの内側へ導入される。
【0180】
その後、第1の雄ネジ部36と第1の雌ネジ部37との螺合によって、2つの弾性フランジ部38dのうち、下側の1つはリング状の張出部2fの内側側面と、上側の1つは張出部2fの上部の傾斜面から内側側面にかけて上方から載置されるように、それぞれ弾性変形しながら当接し、摺動する。
【0181】
ここで、止水パッキン38は、キャップ本体31と容器本体2Bの上部開口部2dとの間に挟まれながら摺動することがない。さらに、張出部2fは、上部に傾斜面を有しており、弾性フランジ部38dと徐々に強く当接していくことで、摺動抵抗は滑らかに増加する。
【0182】
このため、螺合による摺動抵抗の急な増加を感じることがなく、使い心地が良い。また、摺動する部分も弾性フランジ部38dのみであるため、繰り返しの使用でも止水パッキン38が消耗しづらい。
【0183】
また、張出部2fの内側側面と強く摺動するのは、2つの弾性フランジ部38dのうち下側の1つのみである。したがって、摺動抵抗も必要以上に増加することがない。
【0184】
さらに、容器本体2Bがリング状の張出部2fを備えることで、止水に寄与する部分である金属製の内容器4の真円度を高く加工できるため、より安定した止水性を確保することが可能である。
【0185】
なお、止水パッキン38については、上述した形状のものに必ずしも限定されるものではなく、例えば、弾性フランジ部38dの数については、上述した2つに限らず、1つ又は3つ以上の複数とすることが可能である。
【0186】
また、止水パッキン38は、上述した弾性フランジ部38dが設けられた構成に必ずしも限定されるものではなく、その形状等について適宜変更を加えることが可能である。例えば、止水パッキン38の外周面の上端から下方に向かって湾曲しながら突出した形状を有する弾性フランジ部を設けた構成としてもよい。
【0187】
蓋体32は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなり、略円筒状に形成された周壁部32aと、周壁部32aの上部を覆う天壁部32bとを有している。
【0188】
蓋体32は、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dを開閉するものであり、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)に対して螺合により着脱自在に取り付けられている。このため、周壁部32a(蓋体32)の内周面には、第2の雌ネジ部39が設けられている。一方、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の外周面には、第2の雌ネジ部39と螺合される第2の雄ネジ部40が設けられている。
【0189】
上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dの周囲には、全周に亘って口パッキン41が一体に成形されている。口パッキン41は、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dと天壁部32b(蓋体32)との間を密閉するリング状のシール部材であり、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。
【0190】
口パッキン41は、インサート成形により上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)と一体に成形されている。具体的には、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)との間で口パッキン41に対応した形状のキャビティ空間を形成する金型を用いて、金型内にノズル形成部材34をインサートし、このキャビティ空間内に口パッキン41の形成材料を充填することによって、口パッキン41を上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dの周囲と一体に成形している。
【0191】
また、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の口パッキン41が成形される面には、プラズマ放電処理を行い、樹脂の表面に極性官能基を生成する表面改質処理を行うことが好ましい。なお、極性官能基を生成する工程は、プラズマ放電処理に限らず、フレーム処理、コロナ放電処理、イトロ処理等の表面改質処理を選択的に用いることが可能である。
【0192】
そして、この表面改質を行った上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の表面にプライマーを塗布する。プライマーは、前工程で表面改質処理をされたノズル形成部材34を形成する耐熱性樹脂材料の表面と化学的に結合し、且つ、口パッキン41を形成する耐熱性のシリコーンゴム等の弾性部材とも化学的に結合し、密着性を向上させるものであれば、その組成については特に限定されるものではない。
【0193】
また、プライマーを塗布する方法についても、適宜選択することが可能である。例えば、プライマーの粘度が低い場合は、スプレー等による塗布であってもよい。また、粘度が高い場合は、刷毛によって塗布する方法等であってもよい。その他、ディスペンサーによる塗布や、ディップ方式を用いてもよい。
【0194】
本実施形態のキャップユニット1Cでは、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dの周囲を内外周側に亘って口パッキン41が一体に成形されることで、互いに接する面積の増加により上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)に対して一体に成形された口パッキン41の密着強度を高めることが可能である。
【0195】
また、口パッキン41の先端部には、弾性フランジ部41aが上方に向かって全周に亘って突出して設けられている。
【0196】
本実施形態のキャップユニット1Cでは、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dを蓋体32が閉塞した際に、口パッキン41の弾性フランジ部41aが弾性変形しながら、蓋体32の天壁部32bに全周に亘って密着した状態となる。これにより、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dと蓋体32との間を密閉することが可能となっている。
【0197】
なお、弾性フランジ部41aを含めた口パッキン41の形状については、上述した形状に限らず、適宜変更することが可能である。具体的に、弾性フランジ部41aの上方向に突出する長さを調節する、若しくは、弾性フランジ部41aを設けずに、口パッキン41の上方を口パッキン41の板厚なりにするなど、蓋体32との当接の具合によって適宜調節することが可能である。
【0198】
以上のような構成を有する本実施形態のキャップユニット1Cでは、上述した止水パッキン38が下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の下端側の外周部に一体に成形されると共に、口パッキン41が上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dの周囲に一体に成形されている。
【0199】
これにより、本実施形態のキャップユニット1Cでは、止水パッキン38や口パッキン41をノズル形成部材34(キャップ本体31)と一度に洗浄でき、止水パッキン38や口パッキン41の取り付け及び取り外しの手間もなく、付け忘れや付け間違えが発生することもない。
【0200】
さらに、実際の製造工程においては、製品の形状には反映されないゲート構造によって、一度のインサート成形で実質的に2箇所のパッキン(止水パッキン38と口パッキン41)が一体に成形されているため、効率的であり、製造コストの削減に寄与する。
【0201】
なお、止水パッキン38と口パッキン41とが一体に成形されるための連通孔を、ノズル形成部材34(キャップ本体6)に設けてもよい。
【0202】
したがって、本実施形態のキャップ付き容器100Cでは、このようなキャップユニット1Cを備えることによって、使い勝手の更なる向上を図ることが可能である。
【0203】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態として、例えば図11及び図12に示すキャップユニット1Dを備えたキャップ付き容器100Dについて説明する。
【0204】
なお、図11は、キャップユニット1Dを備えたキャップ付き容器100Dの構成を示す断面図である。図12は、蓋体32の下面側からの斜視図である。また、以下の説明では、上記キャップユニット1Cを備えたキャップ付き容器100Cと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
【0205】
本実施形態のキャップ付き容器100Dは、図11及び図12に示すように、本実施形態のキャップユニット1Dと、このキャップユニット1Dが着脱自在に取り付けられる容器本体2Bとを備えている。
【0206】
本実施形態の容器本体2Bは、上記キャップ付き容器100Cとは異なり、肩部材2gを有していない。このため、外容器3の口頸部2cの外周面には、第1の雌ネジ部37と螺合される第1の雄ネジ部36が設けられている。したがって、本実施形態において、外蓋33(キャップ本体31)は、容器本体2Bの口頸部2cに螺合により着脱自在に取り付けられている。
【0207】
本実施形態のキャップユニット1Dは、上記キャップユニット1Cが備える口パッキン41の代わりに、天壁部32b(蓋体32)の下面と一体に成形された栓パッキン42を備えた構成である。
【0208】
栓パッキン42は、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dと蓋体32との間を密閉するシール部材であり、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。
【0209】
栓パッキン42は、インサート成形により蓋体32と一体に成形されている。具体的には、蓋体32との間で栓パッキン42に対応した形状のキャビティ空間を形成する金型を用いて、金型内に蓋体32をインサートし、このキャビティ空間内に栓パッキン42の形成材料を充填することによって、栓パッキン42を蓋体32と一体に成形している。
【0210】
また、蓋体32の栓パッキン42が成形される面には、プラズマ放電処理を行い、樹脂の表面に極性官能基を生成する表面改質処理を行うことが好ましい。なお、極性官能基を生成する工程は、プラズマ放電処理に限らず、フレーム処理、コロナ放電処理、イトロ処理等の表面改質処理を選択的に用いることが可能である。
【0211】
そして、この表面改質を行った蓋体32の表面にプライマーを塗布する。プライマーは、前工程で表面改質処理をされた蓋体32を形成する耐熱性樹脂材料の表面と化学的に結合し、且つ、栓パッキン42を形成する耐熱性のシリコーンゴム等の弾性部材とも化学的に結合し、密着性を向上させるものであれば、その組成については特に限定されるものではない。
【0212】
また、プライマーを塗布する方法についても、適宜選択することが可能である。例えば、プライマーの粘度が低い場合は、スプレー等による塗布であってもよい。また、粘度が高い場合は、刷毛によって塗布する方法等であってもよい。その他、ディスペンサーによる塗布や、ディップ方式を用いてもよい。
【0213】
本実施形態のキャップユニット1Dでは、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dを蓋体32が閉塞した際に、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の上部先端が蓋体32の栓パッキン42に全周に亘って密着した状態となる。これにより、上側ノズル部34c(ノズル形成部材34)の通液口34dと蓋体32との間を密閉することが可能となっている。
【0214】
以上のような構成を有する本実施形態のキャップユニット1Dでは、上述した止水パッキン38が下側ノズル部34a(ノズル形成部材34)の下端側の外周部に一体に成形されると共に、栓パッキン42が蓋体32と一体に成形されている。
【0215】
これにより、本実施形態のキャップユニット1Dでは、止水パッキン38や栓パッキン42をノズル形成部材34(キャップ本体31)や蓋体32から取り外して別々に洗浄するといった手間が不要となる。
【0216】
また、止水パッキン38や栓パッキン42の取り付け及び取り外しの手間もなく、付け忘れや付け間違えが発生することもない。さらに、栓パッキン42に劣化が生じた場合でも、蓋体32と一体で交換できるため、1つの部品のみ購入、交換すればよく、安価で済む。
【0217】
したがって、本実施形態のキャップ付き容器100Dでは、このようなキャップユニット1Dを備えることによって、使い勝手の更なる向上を図ることが可能である。
【0218】
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0219】
例えば、上記実施形態では、上述した真空断熱構造を有する容器本体2A,2Bによって保冷機能又は保温機能を持たせた飲料用容器に本発明を適用した場合を例示しているが、容器本体と、容器本体に着脱自在に取り付けられるキャップユニットとを備えたキャップ付き容器に対して、本発明を幅広く適用することが可能である。
【符号の説明】
【0220】
1A~1D…キャップユニット 2A,2B…容器本体 6…キャップ本体 7…第1のヒンジ部 8…蓋体 9…ノズル部 9a…通液口 12…止水パッキン 13…通気部 13a…通気孔 14…第1の栓部 15…第2の栓部 17…口パッキン 26…栓パッキン 31…キャップ本体 32…蓋体 33…外蓋 34…ノズル形成部材(ノズル部) 34d…通液口 38…止水パッキン 41…口パッキン 42…栓パッキン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12