(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024123382
(43)【公開日】2024-09-12
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030731
(22)【出願日】2023-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】柴田 大樹
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088BC06
2C333AA11
2C333GA04
(57)【要約】
【課題】制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供する。
【解決手段】音LSIは、液晶表示装置に変動表示されている図柄が停止する際に発生する停止効果音を、該図柄が予め定められた停止位置にて停止表示する前から再生する((a)の10フレーム(10F)、(b)の9フレーム(9F)参照)。さらに、音LSIにて再生された停止効果音は、液晶表示装置における前のフレームと次のフレームの間の1フレームの間のタイミングで鳴るように、スピーカから出力されている((a)の11.5フレーム(11.5F)参照、(b)の10.5フレーム(10.5F)参照)。
【選択図】
図25
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の音を出力する音出力手段と、
前記所定の音を再生する音再生手段と、を有し、
前記音再生手段は、表示手段に変動表示されている図柄が停止する際に発生する音を、該図柄が予め定められた停止位置にて停止表示する前から再生し、さらに、
前記音再生手段にて再生された前記音は、前記表示手段における前のフレームと次のフレームの間の1フレームの間のタイミングで鳴るように、前記音出力手段から出力されてなる遊技機。
【請求項2】
前記音は、前記表示手段における前のフレームと次のフレームの間の1フレームの間のタイミングで鳴るように、該音に関するデータ内で調整してなる請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機、スロット、封入された遊技球を内部で循環させる封入式パチンコ機(管理遊技機)などの遊技機に関し、より詳しくは、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ機等の遊技機として、例えば特許文献1に記載のような遊技機が知られている。この遊技機は、演出ボタンが押下されたら音データが割り当てられていたチャンネルを空きチャンネルにするというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、遊技機に搭載される演出は、増加の一途を辿っており、それに伴い、音声やランプ演出も増加の一途を辿っている。そのため、上記のような遊技機では、制御面でのさらなる工夫が必要であるといった問題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記問題に鑑み、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1の発明に係る遊技機によれば、所定の音を出力する音出力手段(例えば、
図1に示すスピーカ17)と、
前記所定の音を再生する音再生手段(例えば、
図4に示す音LSI801)と、を有し、
前記音再生手段は、表示手段(例えば、
図2に示す液晶表示装置41)に変動表示されている図柄が停止する際に発生する音(例えば、停止効果音)を、該図柄が予め定められた停止位置にて停止表示する前から再生し(例えば、
図25(a)に示す10フレーム(10F)参照、
図25(b)に示す9フレーム(9F)参照、
図27に示す3フレーム(3F)参照)、さらに、
前記音再生手段にて再生された前記音は、前記表示手段における前のフレームと次のフレームの間の1フレームの間のタイミングで鳴るように、前記音出力手段から出力されてなる(例えば、
図25(a)に示す11.5フレーム(11.5F)参照、
図25(b)に示す10.5フレーム(10.5F)参照、
図27に示す4.5フレーム(4.5F)参照)ことを特徴としている。
請求項2の発明に係る遊技機によれば、上記請求項1に記載の遊技機において、前記音は、前記表示手段(例えば、
図2に示す液晶表示装置41)における前のフレームと次のフレームの間の1フレームの間のタイミングで鳴るように、該音に関するデータ内で調整(例えば、
図29に示す無音区間MK参照)してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の外観を示す斜視図である。
【
図3】同実施形態に係る特別図柄2始動装置の側面断面図で、(a)は開状態、(b)は閉状態を示す図である。
【
図4】同実施形態に係る遊技機の制御装置を示すブロック図である。
【
図5】(a)~(c)は、インフォメーション予告演出の流れを示す画面例、(d)~(f)は、チャイム音予告演出の流れを示す画面例である。
【
図6】(a)~(c)は、予告演出の流れを示す画面例である。
【
図7】
図7に示す予告演出に応じて発せられるBGM、効果音、セリフ音のタイミングチャートを示す図である。
【
図8】(a)~(e)は、大当たり遊技状態への信頼度が高い予告演出の流れを示す画面例である。
【
図9】
図8に示す予告演出に応じて発せられるBGM1、BGM2、効果音、セリフ音のタイミングチャートを示す図である。
【
図10】(a)~(e)は、ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出と発展する演出の流れを示す画面例である。
【
図11】
図10に示す演出に応じて発せられるBGM2、BGM3、効果音、セリフ音のタイミングチャートを示す図である。
【
図12】同実施形態に係る遊技機を模式的に示し、同実施形態に係る装飾ランプを点滅させる方法を説明する説明図であって、
図12(a-1)は装飾ランプが点灯している状態を示し、
図12(b-1)は装飾ランプが消灯している状態を示し、
図12(a-2)は装飾ランプが点灯している状態を示し、
図12(b-2)は装飾ランプが消灯している状態を示し、
図12(c-2)は装飾ランプが
図12(a-2)と異なる色で点灯している状態を示し、
図12(d-2)は装飾ランプが消灯している状態を示している。
【
図13】(a-1)~(f-1)は、同実施形態に係る装飾ランプを輝度調整する際の一例を示す説明図、(a-2)は、同実施形態に係る装飾ランプを色彩調整する際の一例を示す説明図である。
【
図14】(a)~(e)は、同実施形態に係る装飾ランプを輝度調整することによって階調点滅(ストロボフラッシュ)させる例を示す説明図である。
【
図15】(a)は「静」のランプパターンを示し、装飾ランプの点灯、消灯のフレーム数を説明する説明図、(b)は「静」のランプパターンを示し、装飾ランプを低速階調させている例を説明する説明図、(c)は「動」のランプパターンを示し、装飾ランプを高速点滅させている例を説明する説明図、(d)は「動」のランプパターンを示し、装飾ランプを階調点滅(ストロボフラッシュ)させている例を説明する説明図である。
【
図16】「静」のランプパターンと、「動」のランプパターンを組み合わせた例を説明する説明図である。
【
図17】(a)は同実施形態に係る遊技機を模式的に示した正面図、(b)は右側面縦断面である。
【
図18】同実施形態に係る液晶表示装置の前部にイルミパネルを配置しようとしている状態を示す斜視図である。
【
図19】同実施形態に係る遊技盤の正面図を示し、(a)は大当たり遊技状態が開始される前、案内演出におけるランプ演出パターンが実行されている状態を示し、(b)は大当たり遊技状態が開始され、ラウンド演出におけるランプ演出パターンが実行されている状態を示す図である。
【
図20】用途毎に予め設定されているサウンドチャンネルを示す図である。
【
図21】複数の演出シナリオが重なって発生した場合、同時に再生できる音の上限を超えてしまう可能性があることを説明する説明図である。
【
図22】同実施形態に係る音テーブルを示す図である。
【
図23】複数の演出シナリオを同一フレーム(同一のタイミング)から実行させた際、同一フレーム(同一のタイミング)から再生を開始できる音のチャンネル数の上限を超えてしまう可能性があることを説明する説明図である。
【
図24】再生する音を空いているチャンネルに設定する例を示し、(a)は、サウンドチャンネル「11」と「12」が空いている状態を示し、(b)は、サウンドチャンネル「12」が空いている状態を示し、(c)は新たな音がサウンドチャンネルに設定されず破棄された状態を示す説明図である。
【
図25】(a)~(b)は、左装飾図柄が減速変動して停止する際に停止効果音が鳴り出すタイミングを説明する説明図である。
【
図26】(a)は、左装飾図柄が減速変動している状態を示す画面例、(b)は、左装飾図柄がバウンド動作する際の状態を説明する説明図、(c)は、左装飾図柄が停止している状態を示す画面例である。
【
図27】全ての装飾図柄が減速変動して停止する際に停止効果音が鳴り出すタイミングを説明する説明図である。
【
図28】(a)は、全ての装飾図柄が減速変動している状態を示す画面例、(b)は、装飾図柄が停止する状態を説明する説明図である。
【
図29】先頭から一定の無音区間を設けた音データを示す例である。
【
図30】(a)は、先頭から1.5フレーム(1.5F)の無音区間を設けた音データを、1.5フレーム(1.5F)から鳴らし始めることを説明する説明図、(b)は、先頭から0.5フレーム(0.5F)の無音区間を設けた音データを、1.5フレーム(1.5F)から鳴らし始めることを説明する説明図である。
【
図31】同実施形態に係る主制御のメイン処理を説明するフローチャート図である。
【
図32】
図31に示す主制御のメイン処理の続きを説明するフローチャート図である。
【
図33】
図31に示す設定切替処理を説明するフローチャート図である。
【
図34】電源異常チェック処理を説明するフローチャート図である。
【
図35】
図32に示す賞球入賞数管理処理1を説明するフローチャート図である。
【
図36】
図35に示す計測用RAM領域の初期設定を説明するフローチャート図である。
【
図37】
図35に示すカウント処理を説明するフローチャート図である。
【
図38】
図35に示す計数処理を説明するフローチャート図である。
【
図39】同実施形態に係る主制御のタイマ割込み処理を説明するフローチャート図である。
【
図40】
図39に示す普通図柄処理を説明するフローチャート図である。
【
図41】
図39に示す特別図柄処理を説明するフローチャート図である。
【
図42】
図41に示す始動口チェック処理1(2)を説明するフローチャート図である。
【
図43】
図41に示す特別図柄変動開始処理を説明するフローチャート図である。
【
図44】
図41に示す特別図柄変動中処理を説明するフローチャート図である。
【
図45】
図41に示す特別図柄確認時間中処理を説明するフローチャート図である。
【
図46】
図39に示す使用領域外処理を説明するフローチャート図である。
【
図47】同実施形態に係るサブ制御のメイン処理を示すフローチャート図である。
【
図48】
図47に示すデータ解析処理を示すフローチャート図である。
【
図49】同実施形態に係るサブ制御のコマンド受信処理を示すフローチャート図である。
【
図50】同実施形態に係るサブ制御のタイマ割込み処理を示すフローチャート図である。
【
図51】(a)は動画に関する初期コマンドリストを説明するフローチャート図を示し、(b)は動画に関する定常コマンドリストを説明するフローチャート図を示し、(c)は静止画に関するコマンドリストを説明するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0011】
<パチンコ遊技機外観構成の説明>
まず、
図1~
図3を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
【0012】
<パチンコ遊技機前面の外観構成の説明>
【0013】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、
図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、
図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(
図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
【0014】
一方、パチンコ遊技機1は、
図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられ、さらに、略十字キーからなる設定ボタン15が設けられている。この設定ボタン15は、遊技者による操作が可能なもので、中央部に設けられた円形の決定キー15aと、その決定キー15aの図示上側に設けられた三角形状の上キー15bと、その決定キー15aの図示左側に設けられた三角形状の左キー15cと、その決定キー15aの図示右側に設けられた三角形状の右キー15dと、その決定キー15aの図示下側に設けられた三角形状の下キー15eとで構成されている。
【0015】
一方、
図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル16が設けられ、前面枠3の上部両側面側及び発射ハンドル16の近傍には、BGM(Background music)や効果音あるいはセリフ音等を発するスピーカ17が設けられている。なお、上記前面枠3の周枠には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
【0016】
<遊技盤の外観構成の説明>
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、
図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配置されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタ、文字(キャラクタの会話や歌詞テロップ等)あるいは図柄(特別図柄や普通図柄)の変動表示が可能なものである。そしてこのような液晶表示装置41の周囲には、装飾用の上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cが設けられており、この上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cの背面側には可動役物装置43が配置されている。なお、上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cには、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0017】
この可動役物装置43は、
図2に示すように、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cと、左上可動役物43dと、さらに、上・左・右・左上可動役物43a~43dを、夫々、駆動する2相のステッピングモータ等のモータ(図示せず)とで構成されている。なお、これら上・左・右・左上可動役物43a~43dには、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0018】
一方、液晶表示装置41の真下には、特別図柄1始動口44が配置され、その内部には入賞球を検出する特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)が設けられている。そしてこの特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第1始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第1始動保留球数は、特別図柄1始動口44へ遊技球が入賞し、特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(-1)されるというものである。なお、特別図柄1始動口44及びその周囲には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0019】
他方、液晶表示装置41の右下部側には、
図2に示すように、特別図柄2始動装置45が配置されている。この特別図柄2始動装置45は、
図3に示すように、特別図柄2始動口45aと、この特別図柄2始動口45aを遊技球YKが入球可能な開状態とする「開放状態」と入球不可能な閉状態とする「閉鎖状態」とに変化可能な開閉部45bと、遊技球YKを特別図柄2始動口45aに向けて案内する「案内状態」と案内しない「非案内状態」とに変化可能な入球案内部45cと、特別図柄2始動口45aに入球した遊技球YKを検出する特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)と、で構成されている。
【0020】
特別図柄2始動口45aは、
図2の図示正面左右方向の右側に向けて略横向きに開口しており、その特別図柄2始動口45aの内部に入賞球を検出する特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)が設けられている。この特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第2始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第2始動保留球数は、特別図柄2始動口45aへ遊技球が入賞し、特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(-1)されるというものである。
【0021】
開閉部45bは、特別図柄2始動口45aに対して左右方向に移動可能な開閉部材45b1と、開閉部材45b1を駆動制御する普通電動役物ソレノイド45b2(
図4参照)とを備えている。この開閉部45bは、閉鎖状態のときには、
図3(b)に示すように、開閉部材45b1が特別図柄2始動口45a内に突出して(図示左側に移動して)この特別図柄2始動口45aへの遊技球YKの入球を阻止し、開放状態のときには、
図3(a)に示すように、図示右側に退避して特別図柄2始動口45aへの遊技球YKの入球を許容するようになっている。
【0022】
入球案内部45cは、
図2に示す右側から左側に向かって下り状に傾斜(特別図柄2始動口45a側に向かって下り状に傾斜)している案内部材45c1と、を備えている。そして、この案内部材45c1は、普通電動役物ソレノイド45b2(
図4参照)にて駆動制御されることとなる。
【0023】
この入球案内部45cは、
図3(a)に示すように、案内状態のときには、案内部材45c1が遊技領域40の前側(
図1に示すガラス扉枠5側)にスライドして突出し、その上側に乗った遊技球YKを特別図柄2始動口45aへ案内し、非案内状態のときには、
図3(b)に示すように、案内部材45c1が後向き(遊技領域40の後側)にスライドして退避するようになっている。これにより、案内部材45c1が案内状態のときにその上に遊技球YKが乗ったとしても、その遊技球YKが特別図柄2始動口45aに入球する前に非案内状態に変化して案内部材45c1が後向きにスライドした場合、その遊技球YKは特別図柄2始動口45aに入球することなく下流側に流下することとなる。なお、案内部材45c1と開閉部材45b1とは連動して動作するようになっている。すなわち、案内部材45c1が案内状態のときには、開閉部材45b1は、
図3(a)に示す右側に退避して特別図柄2始動口45aへの遊技球YKの入球を許容するようになっており、案内部材45c1が非案内状態のときには、開閉部材45b1は、
図3(b)に示す左側に突出して特別図柄2始動口45aへの遊技球YKの入球を阻止するようになっている。
【0024】
なお、以下では、上記のような特別図柄2始動装置45を普通電動役物と称することがある。また、特別図柄2始動装置45には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0025】
他方、特別図柄1始動口44の右側には、
図2に示すように、入賞装置46が配置されている。この入賞装置46は、後述する特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち当たり遊技状態の際、開閉扉46aにて閉止されている図示しない大入賞口が開放するように開閉扉46aが特別電動役物ソレノイド46b(
図4参照)によって駆動制御され、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球可能となる。なお、大入賞口(図示せず)に入球した遊技球は入賞球として大入賞口(図示せず)内部に設けられている大入賞口スイッチ46c(
図4参照)によって検出される。
【0026】
一方、特別図柄の抽選に当選していないとき、すなわち、当たり遊技状態でない場合は、特別電動役物ソレノイド46b(
図4参照)によって開閉扉46aが駆動制御され、大入賞口(図示せず)が閉止される。これにより、大入賞口(図示せず)内に遊技球が入球することができなくなる。なお、以下では、このような開閉扉46a及び特別電動役物ソレノイド46bを合せた装置を特別電動役物と称することがある。また、入賞装置46には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0027】
ところで、入賞装置46内には、従来周知の構造である振分装置47が設けられている。この振分装置47は、
図2に示すように、V領域47aと、アウト口47bとを備えており、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球されると、その遊技球は、V領域47aか、アウト口47bかに振り分けられるようになっている。なお、振分装置47は、所定の遊技状態とならない限り、大入賞口(図示せず)に入球された遊技球を、V領域47aに振り分けず、アウト口47bに振り分けるようになっている。
【0028】
ところで、1種2種混合タイプの遊技機とは、特別図柄の抽選に当選して大当たり遊技状態となる1種タイプの機種と、小当たり遊技状態により大入賞口(図示せず)が開放し、大入賞口(図示せず)内に入球した遊技球が、V領域47aを通過すると大当たり遊技状態となる2種タイプの機種と、を併せ持った機種のことを指すものである。
【0029】
他方、液晶表示装置41の右上部には、
図2に示すように、ゲートからなる普通図柄始動口48が配置され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ48a(
図4参照)が設けられている。また、上記入賞装置46の右側及び上記特別図柄1始動口44の左側には、一般入賞口49が夫々配置されている。この一般入賞口49は、上記入賞装置46の右側に配置されている右上一般入賞口49aと、上記特別図柄1始動口44の左側に配置されている左上一般入賞口49bと、左中一般入賞口49cと、左下一般入賞口49dとで構成されている。そして、右上一般入賞口49aの内部には遊技球の通過を検出する右上一般入賞口スイッチ49a1(
図4参照)が設けられ、左上一般入賞口49bの内部には遊技球の通過を検出する左上一般入賞口スイッチ49b1(
図4参照)が設けられ、左中一般入賞口49cの内部には遊技球の通過を検出する左中一般入賞口スイッチ49c1(
図4参照)が設けられ、左下一般入賞口49dの内部には遊技球の通過を検出する左下一般入賞口スイッチ49d1(
図4参照)が設けられている。なお、一般入賞口49には、光の装飾により演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
【0030】
一方、特別図柄1始動口44の真下には、入賞することなく遊技領域40最下流部まで流下してきた遊技球(アウト球)が入球されるアウト口50が配置されている。なお、このアウト口50に入球した遊技球は非入賞球として内部に設けられているアウト口スイッチ50a(
図4参照)によって検出され、さらに、上述した入賞球も遊技盤4の背面側を通って最下流部まで流下することとなるため、アウト口スイッチ50a(
図4参照)によって検出されることとなる。それゆえ、アウト口スイッチ50a(
図4参照)は、排出されたアウト総数、すなわち、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出することとなる。
【0031】
他方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置51であり、その他の7セグメント表示装置53aは特別図柄1や特別図柄2、普通図柄の始動保留球数、遊技状態(例えば、有利遊技状態等)を表示するものである。この特別図柄表示装置51は、
図2に示すように、特別図柄1表示装置51aと特別図柄2表示装置51bとで構成されており、その特別図柄1表示装置51aの左側には、1個のLEDからなる普通図柄表示装置52が設けられ、さらに、大当たり遊技のラウンド数を報知するラウンドランプ53b、右打ちを報知するための右打ち報知ランプ53cが設けられている。
【0032】
また、特別図柄1,特別図柄2に対応する識別情報を示す識別ランプ装置51Aが左飾り43b上端部側に設けられている。
【0033】
この識別ランプ装置51Aは、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当たりハズレの情報を遊技者に知らせるための第1,第2識別ランプ51Aa,51Abを有している。この第1識別ランプ51Aaは、特別図柄1に対応しており、第2識別ランプ51Abは、特別図柄2に対応している。そして、特別図柄1が変動中の場合、第1識別ランプ51Aaは点滅し、特別図柄1が当たりの場合、第1識別ランプ51Aaは点灯し、特別図柄1がハズレの場合、第1識別ランプ51Aaは消灯する。そしてさらに、特別図柄2が変動中の場合、第2識別ランプ51Abは点滅し、特別図柄2が当たりの場合、第2識別ランプ51Abは点灯し、特別図柄2がハズレの場合、第2識別ランプ51Abは消灯するというものである。
【0034】
なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、図示はしないが複数の遊技釘が配置され、遊技球の落下方向変換部材としての風車54が配置されている。
【0035】
<制御装置の説明>
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、
図4を用いて説明する。この制御装置は、
図4に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出・発射制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。
【0036】
<主制御基板に関する説明>
主制御基板60は、主制御CPU600aと、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM600bと、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM600cとで構成されたワンチップマイクロコンピュータ600と、低確時(当たり抽選確率が通常の低確率状態)に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容の表示(性能表示)、及び、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定内容の表示を兼用する7セグメントからなる計測・設定表示装置610と、RAMクリアスイッチ620と、設定キースイッチ630と、を主に搭載している。
【0037】
そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出・発射制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄1始動口44への入賞を検出する特別図柄1始動口スイッチ44aと、特別図柄2始動口45aへの入賞を検出する特別図柄2始動口スイッチ45a1と、普通図柄始動口48の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ48aと、一般入賞口49(右上一般入賞口49a,左上一般入賞口49b,左中一般入賞口49c,左下一般入賞口49d)への入賞を検出する右上一般入賞口スイッチ49a1,左上一般入賞口スイッチ49b1,左中一般入賞口スイッチ49c1,左下一般入賞口スイッチ49d1と、開閉扉46aによって開放又は閉止される大入賞口(図示せず)の入賞を検出する大入賞口スイッチ46cと、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出可能なアウト口スイッチ50aとが接続されている。またさらには、開閉部材45b1及び案内部材45c1を駆動制御する普通電動役物ソレノイド45b2と、開閉扉46aの動作を制御する特別電動役物ソレノイド46bと、振分装置47と、特別図柄1表示装置51aと、特別図柄2表示装置51bと、普通図柄表示装置52と、7セグメント表示装置53aと、ラウンドランプ53bと、右打ち報知ランプ53cと、が接続されている。
【0038】
このように構成される主制御基板60は、特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口スイッチ45a1あるいは普通図柄始動口スイッチ47aからの信号を主制御CPU600aにて受信すると、抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄1表示装置51a又は特別図柄2表示装置51bあるいは普通図柄表示装置52に送信する。これにより、特別図柄1表示装置51a又は特別図柄2表示装置51bあるいは普通図柄表示装置52に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、サブ制御基板80に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aが、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a、右上一般入賞口スイッチ49a1、左上一般入賞口スイッチ49b1、左中一般入賞口スイッチ49c1、左下一般入賞口スイッチ49d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドPAY_CMDを払出・発射制御基板70に送信することで、払出・発射制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
【0039】
また、抽選を行った結果、普通図柄の抽選に当選した場合、所定時間、開閉部材45b1が開放状態、及び、案内部材45c1が案内状態となるように普通電動役物ソレノイド45b2が駆動制御され、特別図柄の抽選に当選した場合、特別電動役物ソレノイド46bが大入賞口(図示せず)を開放するように制御される。
【0040】
そして、1種2種混合タイプの遊技機では、小当たり遊技状態となった際、開閉扉46aにて大入賞口(図示せず)の開放閉止を繰り返し行うように制御され、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球されると、その遊技球がV領域47aに振り分けられるように、振分装置47が制御される。
【0041】
他方、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a、右上一般入賞口スイッチ49a1、左上一般入賞口スイッチ49b1、左中一般入賞口スイッチ49c1、左下一般入賞口スイッチ49d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信する毎に、賞球数を計測し、アウト口スイッチ50aからの信号を受信する毎に、排出された遊技球の総数を計測する。そして、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、この計測した賞球数及び排出された遊技球の総数に基づき、低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容(性能表示)を計測・設定表示装置610に出力する。これにより、計測・設定表示装置610に低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容(性能表示)が表示されることとなる。
【0042】
さらに、計測・設定表示装置610は、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定内容を、例えば、「1」~「6」の6段階で表示することができるようになっている。したがって、このような設定内容を変更するにあたっては、設定キースイッチ630に専用キーを挿入し、ONされると、RAMクリアスイッチ620にて、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定内容を例えば「1」~「6」の6段階で設定変更することができるようになっている(例えば、設定「6」が、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率が最も高く、設定「1」が、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率が最も低くなっている)。そして、その設定変更内容は、計測・設定表示装置610に表示され、設定変更内容が確定すると、7セグメントの右下側にあるドットが点灯し、設定内容が確定したことが表示されるようになっている。
【0043】
他方、RAMクリアスイッチ620は、設定キースイッチ630に専用キーを挿入し、ONされた場合以外に、RAMクリアスイッチ620が押下されると、主制御RAM600cのメモリ領域は全てクリアされず、一部のメモリ領域のみクリアされるようになっている。
【0044】
<払出・発射制御基板に関する説明>
払出・発射制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの払出制御コマンドPAY_CMDを受信し、その受信した払出制御コマンドPAY_CMDに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出・発射制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステータス信号に基づいて、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる動作を開始又は停止させる処理を行う。
【0045】
一方、
図1に示す発射ハンドル16の周縁部には、タッチセンサが設けられており、遊技者の手が発射ハンドル16のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検出信号を、
図4に示すように、払出・発射制御基板70に出力する。これを受けて、払出・発射制御基板70は、その検出信号を、主制御基板60(主制御CPU600a)に送信することとなる。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)は、その検出信号を、演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信することとなる。これにより、遊技者がハンドル16に触って遊技したか否かの情報を、サブ制御基板80に送信することが可能となる。
【0046】
<サブ制御基板に関する説明>
サブ制御基板80は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御すると共に、液晶表示装置41に表示される表示画像を制御するサブ制御CPU800aと、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているサブ制御ROM800bと、作業領域やバッファメモリ等として機能するサブ制御RAM800cとで構成されたサブワンチップマイコン800を搭載している。
【0047】
またさらに、サブ制御基板80は、所望のBGMや効果音等を生成する音LSI801と、作業領域やバッファメモリ等として機能する音RAM802と、サブワンチップマイコン800の指示に基づき液晶表示装置41に表示される画像データを生成するVDP803と、動画圧縮データを伸張する作業領域と、液晶表示装置41に表示される画像データを一時的に保存するフレームバッファ領域とで構成されるDDR2SDRAM804と、静止画圧縮データと動画圧縮データのCGデータと、BGMや効果音やセリフ音等の音データと、が予め格納されている遊技ROM805と、が搭載されている。なお、静止画とは、いわゆるスプライト画像であって、文字等のテキストデータや背景画像、あるいは、特別図柄等、単一の画像を示すものである。また、動画とは、連続的に変化する複数枚(複数フレーム分)の静止画の集合を意味し、液晶表示装置41に複数枚の静止画が連続して描画されることで、円滑な動作が再現されるものである。
【0048】
このように構成されるサブ制御基板80には、ランプ演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板90が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ17が接続されている。そしてさらに、サブ制御基板80には、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う可動役物装置43が接続され、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当たりハズレの情報を遊技者に知らせるための識別ランプ装置51Aが接続され、各種設定が可能な設定ボタン15が接続され、液晶表示装置41が接続されている。
【0049】
かくして、このように構成されるサブ制御基板80は、主制御基板60(主制御CPU600a)より送信される抽選結果に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDをサブ制御CPU800aにて受信する。そして、サブ制御CPU800aは、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、サブ制御ROM800b内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号をサブ制御RAM800c内に一時的に格納する。
【0050】
サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて音LSI801は、当該制御信号に対応する音データを遊技ROM805又は音RAM802より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音あるいはセリフ音等が発せられることとなる。
【0051】
またサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、装飾ランプ基板90が、ランプ演出効果を現出するフルカラーLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
【0052】
そしてサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像データを生成し、その生成した画像データを液晶表示装置41に送信することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶表示装置41に表示される画像データは1フレーム毎に更新されるが、この1フレームの表示動作が終わったことをサブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)が把握できるように、
図4に示すVSYNC(垂直同期信号)を割込み信号としてVDP803からサブ制御CPU800aに対して送信するようにしている。これにより、サブ制御CPU800aは、1フレーム分の画像データが液晶表示装置41に表示されたことを把握することができる。なお、このVSYNC割込み信号は、例えば、33ms毎に発生するようにしている。
【0053】
さらにサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信する。これにより、可動役物装置43は、上記決定された演出パターンに対応した可動をすることとなる。
【0054】
<電源基板の説明>
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、
図4に示す電源基板130より供給されている。この電源基板130は、電圧生成部1300と、電圧監視部1310と、システムリセット生成部1320とを含んで構成されている。この電圧生成部1300は、遊技店に設置された図示しない変圧トランスから供給される外部電源である交流電圧AC24Vを受けて複数種類の直流電圧を生成するもので、その生成された直流電圧は、図示はしないが各基板に供給されている。
【0055】
また、電圧監視部1310は、上記交流電圧AC24Vの電圧を監視するもので、この電圧が遮断されたり、停電が発生したりして電圧異常を検出した場合に電圧異常信号ALARMを主制御基板60に出力するものである。なお、電圧異常信号ALARMは、電圧異常時には「L」レベルの信号を出力し、正常時には「H」レベルの信号を出力する。
【0056】
また、一方、システムリセット生成部1320は、電源投入時のシステムリセット信号RSTを生成するもので、その生成されたシステムリセット信号RSTは、各基板に出力されている。
【0057】
<音やランプ演出の説明>
次に、音やランプ演出について、
図5~
図19を参照して具体的に説明する。
【0058】
<予告演出における音の説明>
まず、
図5を参照して、予告演出における音について説明する。
図5(a)~(c)に示す予告演出は、インフォメーション予告演出を例にしたものである。具体的に説明すると、
図5(a)に示すように、液晶表示装置41に、高速変動している装飾図柄が表示(画像P1参照)され、高速変動している常駐図柄(画像P2参照)が表示され、この際、画面左下隅に「がんばって」という文字が吹き出し表示(画像P3参照)されている。そして、この「がんばって」という文字が、例えば、大当たり遊技状態への期待度が低い黒文字の場合、
図1に示すスピーカ17から、「ポン」という効果音SE1が発せられることとなる。
【0059】
次いで、
図5(b)に示すように、液晶表示装置41に、画面左下隅に「いい感じ!」という文字が吹き出し表示(画像P4参照)され、この「いい感じ!」という文字が、例えば、大当たり遊技状態への期待度が高くなる赤文字の場合、
図1に示すスピーカ17から、「ピキーン」という効果音SE2が発せられることとなる。
【0060】
次いで、
図5(c)に示すように、液晶表示装置41に、画面左下隅に「DANGER」という文字の間に挟まれた「激アツ!」という、大当たり遊技状態への期待度が高い、所謂デンジャー柄の文字が吹き出し表示(画像P5参照)されると、
図1に示すスピーカ17から、「ビー!ビー!ビー!ビー!」という効果音SE3が発せられることとなる。
【0061】
一方、
図5(d)~(f)に示す予告演出は、チャイム音予告演出を例にしたものである。具体的に説明すると、
図5(d)に示すように、液晶表示装置41に、高速変動している装飾図柄が表示(画像P1参照)され、高速変動している常駐図柄(画像P2参照)が表示され、この際、画面中央やや上部に「ピンポーン」という文字が表示(画像P10参照)されている。そして、この「ピンポーン」という文字が、例えば、大当たり遊技状態への期待度が低い白文字の場合、
図1に示すスピーカ17から、「ピンポーン」という効果音SE4が発せられることとなる。
【0062】
次いで、
図5(e)に示すように、液晶表示装置41に、画面中央やや上部に「ピンポン!ピンポン!」という文字が表示(画像P11参照)され、この「ピンポン!ピンポン!」という文字が、例えば、大当たり遊技状態への期待度が高くなる赤文字の場合、
図1に示すスピーカ17から、「ピンポン!ピンポン!」という効果音SE5が発せられることとなる。
【0063】
次いで、
図5(f)に示すように、液晶表示装置41に、画面中央やや上部に「DANGER DANGER DANGER」という、大当たり遊技状態への期待度が高い、所謂デンジャー柄の文字が表示(画像P12参照)されると、
図1に示すスピーカ17から、「ビー!ビー!ビー!ビー!」という効果音SE6が発せられることとなる。すなわち、インフォメーション予告演出と共通の効果音が、
図1に示すスピーカ17から発せられることとなる。
【0064】
かくして、このように異なる予告演出であっても、大当たり遊技状態への期待度が高い、所謂デンジャー柄では、共通の効果音を、スピーカ17から発することにより、どの予告演出でも遊技者が、大当たり遊技状態への期待度が高いことを認識することができる。したがって、このようにすれば、複数種類の予告やリーチ等の演出が並行して実行される状況下において、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0065】
また、この際、
図5(a)~(b)に示すインフォメーション予告演出における効果音と、
図5(d)~(e)に示すチャイム音予告演出における効果音は異なっている。そのため、
図5(d)~(e)に示すチャイム音予告演出実行中に、
図5(a)~(b)に示すインフォメーション予告演出を実行しても良い。すなわち、
図5(d)~(e)に示すチャイム音予告演出実行タイミングと、
図5(a)~(b)に示すインフォメーション予告演出実行タイミングの一部、又は、全部を重複させても良い。ただし、
図5(c)に示すインフォメーション予告演出の実行タイミングと、
図5(f)に示すチャイム音予告演出の実行タイミングとは、重複しないようにする。もし、重複させてしまうと、共通の効果音が、重複してスピーカ17から発せられることとなり、もって、遊技者が違和感を抱き、遊技の興趣を低下させる可能性があるためである。
【0066】
なお、本実施形態においては、大当たり遊技状態への期待度が高い、所謂デンジャー柄では、スピーカ17から「ビー!ビー!ビー!ビー!」という効果音を発するようにしたが、この効果音が再生される時間は、インフォメーション予告演出とチャイム音予告演出とで、異なっていても良い。すなわち、共通の効果音は、同一でなくとも同種であれば良い。
【0067】
また、本実施形態においては、インフォメーション予告演出において、「いい感じ!」という文字が、例えば、大当たり遊技状態への期待度が高くなる赤文字の場合、
図1に示すスピーカ17から、「ピキーン」という効果音SE2が発せられるようにしたが、大当たり期待度が高くなる赤文字で、別の文字(例えば、アツいよ!)であったとしても、
図1に示すスピーカ17から、「ピキーン」という同一の効果音SE2を発するようにしても良い。このようにすれば、文字が異なっても、同色であれば、「ピキーン」という同一の効果音SE2が発せられることとなるから、遊技者は、同色(例えば、赤文字)であれば、大当たり期待度が高まることを認識することができる。
【0068】
また、本実施形態における予告演出は、あくまで一例であり、どのような予告演出にも適用可能である。
【0069】
<演出における音の分類についての説明>
次に、
図6~
図9を参照して、演出における音の分類について説明する。演出における音の分類として、BGM、効果音、セリフ音が知られている。これらは、一連の演出の中で同時に再生されることがあるが、それぞれ同じ音量にすると、BGM、効果音、セリフ音が、ぞれぞれ、遊技者に認識されない恐れがあり、もって、遊技の興趣を低下させる可能性がある。
【0070】
そこで、本実施形態においては、BGM、効果音、セリフ音の最大音量が重ならないように、BGM、効果音、セリフ音の何れかが同時に発生する演出の場合、これらの音データにおける音量の設定を、セリフ音>効果音>BGMの関係が成り立つようにしている。なお、ここでいう音データにおける音量の設定とは、遊技者が設定ボタン15を用いて設定できる音量や、遊技場(ホール)側がパチンコ遊技機1の背面側に設けられているダイヤルなどの設定手段(図示せず)を用いて設定できる音量ではなく、音LSI801によって、再生される際に、制御上で設定される音量である。この点、
図6及び
図7を参照して具体的に説明する。
【0071】
図6は、予告演出を示しているもので、まず、
図6(a)に示すように、液晶表示装置41には、装飾図柄が停止し(画像P20参照、図示では「767」)、さらに、常駐図柄が停止し(画像P21参照、図示では「767」)たものが表示される。この際、音LSI801によって、
図7に示すBGMが、最大音量よりも一つ低い音量で再生されており(タイミングT1参照)、もって、
図1に示すスピーカ17から、最大音量よりも一つ低い音量でBGMが発せられることとなる。なお、ここで示す最大音量は、遊技者が設定ボタン15を用いて設定できる音量や、遊技場(ホール)側がパチンコ遊技機1の背面側に設けられているダイヤルなどの設定手段(図示せず)を用いて設定できる音量が最大の場合に、音LSI801やVDP803内のサウンド機能などに制御上、設定される音量である。
【0072】
次いで、
図6(b)に示す液晶表示装置41には、装飾図柄が高速変動し(画像P20参照)、さらに、常駐図柄が高速変動(画像P21参照)したもの表示される。この際、音LSI801によって、
図7に示すBGMが、一定の音量で再生される。
【0073】
次いで、サブ制御CPU800aは、大当たり遊技状態への期待度が高くなる予告演出が実行されるにあたり、効果音が発生する場合、BGMの音量を下げる制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて音LSI801は、タイミングT2時、
図7に示すように、最低の音量でBGMを再生するようにする。これにより、
図1に示すスピーカ17から、最低の音量でBGMが発せられることとなる。なお、この最低の音量は、遊技者が設定ボタン15を用いてさらに音量下げ、遊技者が下げられる最小の音量値としても、遊技者が認識可能な音量となっている。また、遊技者が設定ボタン15を用いて下げられる音量は、BGMに限らず、効果音、セリフ音の音量も下げることができる。なおまた、図示では、瞬時に、最低の音量に切り替えているが、勿論、徐々に音量を最低の音量にするようにしても良い。
【0074】
次いで、大当たり遊技状態への期待度が高くなる予告演出が実行される。すなわち、
図6(c)に示すように、液晶表示装置41に示す画面が暗転し、画面中央に「CHANCE」という文字(画像P22参照)が表示される。この「CHANCE」という文字(画像P22参照)が表示された際、音LSI801によって、
図7に示す効果音が、最大音量よりも一つ低い音量で再生され(タイミングT3参照)、もって、
図1に示すスピーカ17から、最大音量よりも一つ低い音量で、
図6(c)に示す「バシッ」という効果音SE10が発せられることとなる。この際、スピーカ17からは、最低の音量でBGMが発せられているが、BGMの音量よりも効果音SE10の音量の方が大きいため、遊技者は、効果音SE10を容易に聞き取ることができる。なお、この効果音SE10の音量は、
図7に示すように、徐々に小さくなる。
【0075】
次いで、
図6(d)に示すように、液晶表示装置41に示す画面が暗転し、画面中央に「CHANCE」という文字(画像P22参照)が表示された状態が継続されると、
図7に示すタイミングT4時、効果音SE10の再生がほぼ終了したタイミングで、音LSI801によって、
図7に示すセリフ音が、最大音量で再生され、もって、
図1に示すスピーカ17から、最大音量で、
図6(d)に示す「チャンス」というセリフ音VC1が発せられることとなる。この際、スピーカ17からは、最低の音量でBGM及び効果音SE10が発せられているが、BGM及び効果音SE10の音量よりもセリフ音VC1の音量の方が大きいため、遊技者は、セリフ音VC1を容易に聞き取ることができる。なお、このセリフ音VC1の音量は、
図7に示すように、徐々に小さくなる。
【0076】
かくして、このように、液晶表示装置41に「CHANCE」という文字(画像P22参照)を表示させた後、文字の内容を示すセリフ音VC1を、スピーカ17から発するようにし、時間差を付けることで、遊技者に、演出の内容をより認識させ易くすることができる。
【0077】
次いで、サブ制御CPU800aは、セリフ音VC1の再生が終了し、
図6(e)に示すように、液晶表示装置41に、
図6(b)に示す画面と同様の画面が表示、すなわち、大当たり遊技状態への期待度が高くなる予告演出が終了する際、BGMの音量を元に戻す制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて音LSI801は、
図7に示すタイミングT5時、BGMを元の音量で再生することとなる。
【0078】
したがって、このように、効果音とセリフ音が発生する予告演出において、BGMの音量を下げる制御をすることによって、効果音とセリフ音を聞き取りやすくすることができる。ただし、この際、音LSI801によって、効果音の再生開始と、セリフ音の再生開始を同時にしないようにしている。同時に再生してしまうと、効果音とセリフ音の音が混ざって、遊技者への演出効果を低下させる恐れがあるためである。そのため、本実施形態においては、効果音の再生開始のタイミングと、セリフ音の再生開始のタイミングをずらすことによって、それぞれの音を聞き取りやすくするようにしている。
【0079】
したがって、このようにすれば、複数種類の予告やリーチ等の演出が並行して実行される状況下において、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0080】
なお、このBGMは、ループ再生されるものである。また、BGM音量の設定に関しては、通常遊技状態(低確電サポ無し)時より、大当たり遊技中・電サポ遊技中(確変遊技状態/時短遊技状態)の方が大きくなるように設定する。すなわち、BGM(大当たり遊技中・電サポ遊技中)>BGM(通常遊技状態(低確電サポ無し))の関係が成り立つようにする。
【0081】
一方、本実施形態においては、効果音SE10の開始最大音量と、セリフ音VC1の開始最大音量が重ならないようにし、効果音SE10の再生終了間際に、セリフ音VC1を再生させるようにしたが、それに限らず、効果音SE10の再生が終了してから、セリフ音VC1を再生させるようにしても良い。すなわち、完全に重ならないようにしても良い。
【0082】
また、本実施形態においては、
図6(c)~(d)に示す大当たり遊技状態への期待度が高くなる演出が実行された場合に、BGMの音量を最低の音量にする例を示したが、それに限らず、BGMの音量を消音(すなわち、「0」、又は、略「0」)にするか、又は、音LSI801によって、BGMの再生を停止させるようにしても良い。この点、
図8及び
図9を参照して、具体的に説明する。
【0083】
図8は、大当たり遊技状態への信頼度が高い予告演出を示しているもので、まず、
図8(a)に示すように、液晶表示装置41には、装飾図柄が停止し(画像P30参照、図示では「767」)、さらに、常駐図柄が停止し(画像P31参照、図示では「767」)たものが表示される。この際、音LSI801によって、
図9に示すBGM1が、最大音量よりも一つ低い音量で再生されており(タイミングT10参照)、もって、
図1に示すスピーカ17から、最大音量よりも一つ低い音量でBGM1が発せられることとなる。なお、このBGM1はループ再生されるものである。
【0084】
次いで、
図8(b)に示す液晶表示装置41には、装飾図柄が高速変動し(画像P30参照)、さらに、常駐図柄が高速変動(画像P31参照)したもの表示される。そしてさらに、液晶表示装置41の画面左部分には、剣を持ったキャラクタCH1が表示される。この際、音LSI801によって、
図9に示すセリフ音が、最大音量で再生され(タイミングT11参照)、もって、
図1に示すスピーカ17から、最大音量で、
図8(b)に示す「やー!」というセリフ音VC10が発せられることとなる。この際、セリフ音VC10が短いため、
図9に示すBGM1の音量を下げていない。そのため、スピーカ17からは、最大音量よりも一つ低い音量でBGM1が発せられているが、BGM1の音量よりもセリフ音VC10の音量の方が大きいため、遊技者は、セリフ音VC10を容易に聞き取ることができる。なお、このセリフ音VC10の音量は、
図9に示すように、徐々に小さくなる。
【0085】
次いで、大当たり遊技状態への期待度が高くなる演出が実行される。すなわち、
図8(c)に示すように、液晶表示装置41に示す画面が暗転し、装飾図柄の表示が消去又は視認困難となり、画面中央に「DANGER DANGER DANGER」という文字が表示されると共に爆発エフェクトが表示(画像P32参照)される。この際、音LSI801によって、
図9に示す効果音が、最大音量よりも一つ低い音量で再生され(タイミングT12参照)、もって、
図1に示すスピーカ17から、最大音量よりも一つ低い音量で、「ビー!ビー!ビー!ビー!」という効果音(図示せず)が発せられることとなる。この際、大当たり遊技状態への期待度が高い、所謂デンジャー柄の効果音を際立たせるため、サブ制御CPU800aは、BGM1の消音(すなわち、「0」、又は、略「0」)にするか、又は、BGM1の再生を停止させる制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて、音LSI801は、BGM1の消音(すなわち、「0」、又は、略「0」)にするか、又は、BGM1の再生を停止するようにする。なお、この効果音の音量は、
図9に示すように、徐々に小さくなる。
【0086】
次いで、
図9に示すタイミングT13時、効果音の再生がほぼ終了したタイミングで、
図8(d)に示すように、液晶表示装置41に示す画面が暗転から明転し、画面左部分には、キャラクタCH2が表示される。この際、音LSI801によって、
図9に示すセリフ音が、最大音量で再生され(タイミングT13参照)、もって、
図1に示すスピーカ17から、最大音量で、
図8(d)に示す「激アツだ!」というセリフ音VC11が発せられることとなる。この際、スピーカ17からは、徐々に小さくなっている途中段階の音量の効果音が発せられているが、効果音の音量よりもセリフ音VC11の音量の方が大きいため、遊技者は、セリフ音VC11を容易に聞き取ることができる。なお、このセリフ音VC11の音量は、
図9に示すように、徐々に小さくなる。
【0087】
次いで、
図9に示すタイミングT14時、セリフ音VC11の再生が終了し、
図8(e)に示すように、液晶表示装置41に、リーチ状態の装飾図柄が表示(画像P30参照)され、そのリーチ状態の装飾図柄に重なるように「REACH」という文字(画像P33参照)が表示される。この際、サブ制御CPU800aは、BGM1とは異なるBGM2を再生させる制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて、音LSI801は、BGM1とは異なるBGM2を、最大音量よりも一つ低い音量で再生する(タイミングT14参照)。これにより、
図1に示すスピーカ17から、最大音量よりも一つ低い音量でBGM2が発せられることとなる。なお、音LSI801によって、BGM1が消音(すなわち、「0」、又は、略「0」)で再生が継続されていた場合、
図9に示すタイミングT14時、サブ制御CPU800aは、BGM1の再生を停止させる制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて、音LSI801は、BGM1の再生を停止することとなる。なお、このBGM2は、ループ再生されないものである。
【0088】
したがって、このように、効果音とセリフ音が発生する予告演出において、BGM1の音量を消音、又は、停止させる制御をすることによって、効果音とセリフ音を聞き取りやすくすることができる。ただし、この際、音LSI801によって、効果音の再生開始と、セリフ音の再生開始を同時にしないようにしている。同時に再生してしまうと、効果音とセリフ音の音が混ざって、遊技者への演出効果を低下させる恐れがあるためである。そのため、本実施形態においては、効果音の再生開始のタイミングと、セリフ音の再生開始のタイミングをずらすことによって、それぞれの音を聞き取りやすくするようにしている。
【0089】
したがって、このようにしても、複数種類の予告やリーチ等の演出が並行して実行される状況下において、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0090】
なお、本実施形態においては、効果音の開始最大音量と、セリフ音VC11の開始最大音量が重ならないようにし、効果音の再生終了間際に、セリフ音VC11を再生させるようにしたが、それに限らず、効果音の再生が終了してから、セリフ音VC11を再生させるようにしても良い。すなわち、完全に重ならないようにしても良い。
【0091】
また、本実施形態においては、
図8(b)に示す「やー!」というセリフ音VC10が発せられる演出が実行された際、BGM1の音量を下げないようにしたが、
図6及び
図7に示すように、下げるようにしても良い。
【0092】
また、本実施形態においては、BGM1の音量を消音、又は、停止させるようにしたが、
図7に示すように、BGM1の音量を最低の音量にするようにしても良い。
【0093】
<演出において音を再生させるだけの例の説明>
ところで、上記では、予告演出の発生によってBGMの音量を下げるにあたり、予告演出の発生に応じた制御によって音量を下げる例を示した。これは、抽選によって予告演出の発生が決定した場合、BGMの音量を下げることとなるものの、抽選に当選せず予告演出が発生しなかった場合、BGMの音量を下げることなくそのままの音量で再生し続けるためである。そのため、予告演出の発生に応じた制御によって音量を下げるようにしている。
【0094】
しかしながら、例えば、リーチ演出においては、SPリーチであることを示す効果音やセリフ音が再生される予告演出が必ず発生することが決まっている。そのため、このような予告演出まで制御によって音量を下げるのではなく、制御面での負担をかけないよう、このような予告演出が発生するタイミングに合わせて予め音量が下がった状態に設定されたBGMデータを音LSI801によって再生させるようにすることもできる。この点、
図10及び
図11を参照して具体的に説明する。
【0095】
図10は、ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出と発展する演出を示しているもので、まず、
図10(a)に示すように、液晶表示装置41には、リーチ状態の装飾図柄が表示(画像P40参照)され、そのリーチ状態の装飾図柄に重なるように「REACH」という文字(画像P41参照)が表示され、高速変動している常駐図柄が表示(画像P42参照)される。この際、サブ制御CPU800aは、BGM2を再生させる制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて、音LSI801は、
図11に示すように、BGM2を、最大音量よりも一つ低い音量で再生する(タイミングT20参照)。これにより、
図1に示すスピーカ17から、最大音量よりも一つ低い音量でBGM2が発せられることとなる。
【0096】
次いで、
図10(b)に示す液晶表示装置41には、左装飾図柄が画面左上隅に移動し、右装飾図柄が画面右上隅に移動し、中装飾図柄が高速変動している装飾図柄が表示(画像P40参照)され、さらに、常駐図柄が高速変動しているものが表示(画像P42参照)される。この際、音LSI801によって、
図11に示すBGM2が、一定の音量で再生される。
【0097】
次いで、BGM2の再生が終了すると、
図10(c)に示す液晶表示装置41には、高速変動している中装飾図柄に代わって、画面中央に「SPリーチ」という文字(画像P43参照)が表示される、予告演出が実行される。この際、サブ制御CPU800aは、BGM3及びセリフ音を再生させる制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて音LSI801は、
図11に示すタイミングT21時、BGM3及びセリフ音を再生するようにする。この際、BGM3の先頭の音量は予め消音(すなわち、「0」、又は、略「0」)となっているから、再生はされているものの、
図1に示すスピーカ17から、BGM3は発せられない。なお、このBGM3は、ループ再生されないものである。
【0098】
一方、音LSI801によって、
図11に示すセリフ音が、最大音量で再生され(タイミングT21参照)、もって、
図1に示すスピーカ17から、最大音量で、
図10(c)に示す「SPリーチ!」というセリフ音VC20が発せられることとなる。この際、スピーカ17からは、セリフ音VC20しか発せられていないため、遊技者は、セリフ音VC10を容易に聞き取ることができる。なお、このセリフ音VC20の音量は、
図11に示すように、徐々に小さくなる。
【0099】
次いで、大当たり遊技状態への信頼度に応じた文字色に変化し、大当たり遊技状態への信頼度に応じた効果音が再生されることとなる。すなわち、
図10(d)に示す液晶表示装置41には、画面中央に表示されている「SPリーチ」文字色が、例えば、赤色に変化(画像P43参照)し表示される。この際、サブ制御CPU800aは、効果音を再生させる制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて音LSI801は、
図11に示すタイミングT22時、効果音を再生するようにする。これにより、最大音量よりも一つ低い音量で再生され(タイミングT22参照)、もって、
図1に示すスピーカ17から、最大音量よりも一つ低い音量で、
図10(d)に示す「ダダーン!」という効果音SE20が発せられることとなる。この際、予め消音(すなわち、「0」、又は、略「0」)から最低の音量となるように設定されているBGM3は、音LSI801によって再生されていると、
図11に示すタイミングT22時、消音(すなわち、「0」、又は、略「0」)から最低の音量に勝手に切り替わって再生されることとなる。すなわち、音LSI801は、BGM3の再生をしているだけで音量を制御しているわけではない。したがって、スピーカ17からは、最大音量よりも一つ低い音量で効果音SE20が発せられ、最低の音量のBGM3が発せられているが、BGM3の音量よりも効果音SE20の音量の方が大きいため、遊技者は、効果音SE20を容易に聞き取ることができる。なお、この効果音SE20の音量は、
図11に示すように、徐々に小さくなる。
【0100】
ところで、画面中央に表示されている「SPリーチ」文字色が、黒色であれば、「ダン!」という効果音が再生され、デンジャー柄であれば、「ビー!ビー!ビー!ビー!」という効果音が再生される。そのため、
図10(d)に例示するようなタイトル文字色による予告演出は、実行するか否かではなく、どの色で実行するか否かの抽選となる。そのため、何れの色が選択されようと、効果音は必ず再生されることとなる。
【0101】
次いで、
図11に示すタイミングT23時、BGM3の音量が、最低の音量から、予め設定されている所定期間後、最大音量よりも一つ低い音量に切り替わると、SPリーチ演出が開始させる。すなわち、
図10(e)に示す液晶表示装置41には、「SPリーチ」という文字(画像P43参照)に代わって、画面中央に、剣を持ったキャラクタCH10が表示されることとなる。この際、サブ制御CPU800aは、セリフ音を再生させる制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて音LSI801は、
図11に示すセリフ音を、最大音量で再生する(タイミングT24参照)。これにより、
図1に示すスピーカ17から、最大音量で、
図10(e)に示す「いくぞ!」というセリフ音VC21が発せられることとなる。この際、スピーカ17からは、最大音量よりも一つ低い音量でBGM3が発せられているが、BGM3の音量よりもセリフ音VC21の音量の方が大きいため、遊技者は、セリフ音VC21を容易に聞き取ることができる。なお、このセリフ音VC21の音量は、
図11に示すように、徐々に小さくなる。
【0102】
したがって、このように、事前に音量が下がった状態のBGMを用意しておけば制御面での負担をかけることがなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0103】
なお、本実施形態においては、
図23に示すタイミングT21時からタイミングT23時、BGM3が消音から最低の音量となるように設定されている例を示したが、それに限らず、タイミングT21時からタイミングT23時まで、消音のままとしても良いし、タイミングT21時からタイミングT23時まで最低の音量のままとしても良い。
【0104】
また、本実施形態においては、「SPリーチ」において、セリフ音VC20を再生した後に、効果音SE20を再生する例を示したが、それに限らず、効果音SE20を再生した後に、セリフ音VC20を再生するようにしても良い。
【0105】
<ランプ演出の説明>
次に、ランプ演出について、説明する。
【0106】
<ランプパターンの種類の説明>
まず、ランプパターンの点滅の場合について説明する。上記説明した装飾ランプ基板90に搭載されているフルカラーLEDランプ等の装飾ランプは、ランプ演出効果を現出するランプパターンとして点滅することができる。具体的に説明すると、点滅させるにあたって、
図12(a-1)及び
図12(b-1)に示す方法を取ることができる。すなわち、
図12(a-1)に示すように、装飾ランプ基板90に搭載されているフルカラーLEDランプ等の装飾ランプLAを点灯(例えば、白色)させ、そして、所定期間後、
図12(b-1)に示すように、消灯させる。そして再び、所定期間後、
図12(a-1)に示す装飾ランプLAを点灯(例えば、白色)させるという周期を交互に繰り返すことによって、点滅させるというものである。なお、装飾ランプLAを点灯している時間と、消灯している時間は同じ時間に限らず、それぞれ異なる時間に設定されたものを周期的に交互に繰り返してもよい。また、周期は、遊技者に点滅していることを認識してもらうため、液晶表示装置41に1画面分の画像を描画する描画更新周期である1フレーム分(=33ms)よりも短い周期とならないように設定されている。これにより、1画面分の画像を描画する周期と装飾ランプLAの更新周期を同期、又は、1画面分の画像を描画する周期の整数倍で点滅する周期を同期することで、遊技者に違和感を与えることなく装飾ランプLAと液晶表示による演出が実行可能となる。
【0107】
一方、
図12(a-2)~
図12(d-2)に示す方法を取ることもできる。すなわち、
図12(a-2)に示すように、装飾ランプ基板90に搭載されているフルカラーLEDランプ等の装飾ランプLAを点灯(例えば、白色)させ、そして、所定期間後、
図12(b-2)に示すように、消灯させる。次いで、
図12(c-2)に示すように、装飾ランプLAを、
図12(a-2)に示す色とは異なる色(例えば、黄色)で点灯させ、所定期間後、
図12(d-2)に示すように、消灯させる。次いで、再び、所定期間後、
図12(a-2)に示す装飾ランプLAを点灯(例えば、白色)させるという周期を繰り返すことによって、点滅させるというものである。したがって、このように、遊技者への演出として、白色と黄色の装飾ランプLAが交互に点灯する演出を実行する場合、上記記載のように、消灯状態を介して点滅させている。これは、白色から黄色に変化する場合、消灯状態を介することで遊技者に白色の装飾ランプLAの残像が残らないようにし、もって異なる色を切り替える際のランプ演出を違和感なく見せることができるためである。なお、周期は、遊技者に点滅していることを認識してもらうため、1フレーム分(=33ms)よりも短い周期とならないように設定されている。
【0108】
ところで、
図12(a-2)~
図12(d-2)に示すように、異なる色を用いて、装飾ランプLAを、点滅させる際、青色と赤色を使用しない方が好ましい。遊技者が、光過敏性発作などを起こす事故が発生する可能性があるためである。
【0109】
次に、装飾ランプの輝度や色彩を段階的に変化させるランプパターンについて説明する。上記説明した装飾ランプ基板90に搭載されているフルカラーLEDランプ等の装飾ランプは、ランプ演出効果を現出するランプパターンとして輝度や色彩を段階的に変化させることができる。具体的に説明すると、装飾ランプは、輝度を設定するための輝度データと、色を設定するためのRGBデータに基づいて発光制御可能であることから、輝度調整するにあたって、
図13(a-1)~(f-1)に示す方法を取ることができる。すなわち、
図13(a-1)に示すように、装飾ランプLAは、輝度100%で、例えば、白色に点灯し、次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図13(b-1)に示すように、輝度75%に調整されて、白色から薄い灰色に変化して点灯する。次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図13(c-1)に示すように、輝度50%に調整されて、薄い灰色から濃い灰色に変化して点灯する。次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図13(d-1)に示すように、輝度25%に調整されて、濃い灰色からより濃い灰色に変化して点灯する。次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図13(e-1)に示すように、輝度50%に調整されて、より濃い灰色から濃い灰色に変化して点灯する。次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図13(f-1)に示すように、輝度75%に調整されて、濃い灰色から薄い灰色に変化して点灯する。次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図13(a-1)に示すように、輝度100%に調整されて、白色に変化して点灯する。
【0110】
かくして、このように、装飾ランプLAは、消灯はせず点灯された状態のまま、
図13(a-1)~(f-1)に示す輝度調整を行うという周期を繰り返し行うことによって、装飾ランプの輝度を段階的に変化させることができる。なお、消灯をしないのは、遊技者の遊技の興趣を低下させるのを防ぐためである。すなわち、輝度を段階的に変化させる輝度階調を行う場合、消灯によって輝度の段階変化が終了したかのような感覚を遊技者に与え、遊技者が違和感を覚えてしまうことにより、遊技者の遊技の興趣が低下してしまう可能性があるためである。なお、周期は、遊技者に装飾ランプの輝度が変化していることを認識してもらうため、1フレーム分(=33ms)よりも短い周期とならないように設定されている。
【0111】
一方、色彩調整するにあたって、
図13(a-2)に示す方法を取ることができる。すなわち、サブ制御CPU800aより送信される色を設定するためのRGBデータに基づいて、
図13(a-2)に示すように、装飾ランプ基板90に搭載されているフルカラーLEDランプ等の装飾ランプLAを、パチンコ遊技機1の下方から上方に向かって、黄色⇒緑⇒青⇒赤という色彩(所謂、虹色)に変化させるというものである。なお、このような色彩階調を行う場合も、消灯によって色彩の段階変化が終了したかのような感覚を遊技者に与え、遊技者が違和感を覚えてしまうことにより、遊技者の遊技の興趣を低下させる可能性があることから、このような事態を防ぐため、消灯はせず、点灯された状態のまま色彩を段階的に変化させるようにする。
【0112】
次に、装飾ランプを階調点滅(ストロボフラッシュ)させるランプパターンについて説明する。上記説明した装飾ランプ基板90に搭載されているフルカラーLEDランプ等の装飾ランプは、ランプ演出効果を現出するランプパターンとして階調点滅(ストロボフラッシュ)させることができる。具体的に説明すると、
図14(a)に示すように、装飾ランプLAは、輝度100%で、例えば、白色に点灯し、次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図14(b)に示すように、輝度75%に調整されて、白色から薄い灰色に変化して点灯する。次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図14(c)に示すように、輝度50%に調整されて、薄い灰色から濃い灰色に変化して点灯する。次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図14(d)に示すように、輝度25%に調整されて、濃い灰色からより濃い灰色に変化して点灯する。次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図14(e)に示すように、輝度0%に調整されて、消灯状態となる。次いで、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、装飾ランプLAは、所定期間後、
図14(a)に示すように、輝度100%に調整されて、白色に変化して点灯する。したがって、このように消灯を入れることで、上記記載した消灯による遊技者への違和感を、遊技者にあえて与えることによって、他の演出より印象付けたい場合に、階調点滅(ストロボフラッシュ)させるランプパターンが実行されることとなる。そのため、輝度階調や色彩階調よりは出現頻度は低くなるように設定される。
【0113】
かくして、このように、装飾ランプLAの輝度を段階的に変化させ0%とし、そこから急激に100%に変化させることにより、ストロボのようなランプパターンを実現することができる。なお、
図14(a)~(e)に示す周期は、遊技者に装飾ランプの輝度が変化していることを認識してもらうため、1フレーム分(=33ms)よりも短い周期とならないように設定されている。
【0114】
したがって、このように、装飾ランプLAの点灯、消灯、輝度調整、色彩調整を行うだけで、様々な種類のランプパターンを実現させることができることから、複数種類の予告やリーチ等の演出が並行して実行される状況下において、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0115】
<「静」のランプパターン、「動」のランプパターンについての説明>
ところで、上記説明したランプパターンを用いて、「静」のランプパターン、「動」のランプパターンを作り出すことができる。すなわち、「静」のランプパターンは、動きのない(小さい)ランプ演出を行う場合に使用されるもので、例えば、
図15(a)に示すように、装飾ランプの点灯、消灯を用いて、0フレーム(0f)~150フレーム(150f)に亘って、装飾ランプを点灯させ、150フレーム(150f)~300フレーム(300f)に亘って、装飾ランプを消灯させるというものである。
【0116】
また、
図15(b)に示すように、装飾ランプの輝度調整を用いて、低速階調を行うことができる。すなわち、0フレーム(0f)~15フレーム(15f)に亘って、装飾ランプを、輝度100%で、例えば、白色に点灯させ、15フレーム(15f)~30フレーム(30f)に亘って、輝度75%で、白色から薄い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、30フレーム(30f)~45フレーム(45f)に亘って、輝度65%で、薄い灰色からやや濃い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、45フレーム(45f)~60フレーム(60f)に亘って、輝度50%で、やや濃い灰色から濃い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、60フレーム(60f)~75フレーム(75f)に亘って、輝度25%で、濃い灰色からより濃い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、75フレーム(75f)~90フレーム(90f)に亘って、輝度50%で、より濃い灰色から濃い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、90フレーム(90f)~105フレーム(105f)に亘って、輝度65%で、濃い灰色からやや濃い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、105フレーム(105f)~120フレーム(120f)に亘って、輝度75%で、やや濃い灰色から薄い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、120フレーム(120f)~135フレーム(135f)に亘って、輝度100%で、薄い灰色から白色に点灯させる。というような処理を、300フレーム(300f)まで繰り返し行うこととなる。
【0117】
かくして、このようにすることによって、装飾ランプの輝度調整を用いて、低速階調を行うことができる。
【0118】
一方、「動」のランプパターンは、動きのある(激しい)ランプ演出を行う場合に使用されるもので、例えば、
図15(c)に示すように、装飾ランプの点灯、消灯を用いて、高速点滅させることができる。すなわち、
図15(c)に示すように、0フレーム(0f)~1フレーム(1f)に亘って、装飾ランプを点灯させ、1フレーム(1f)~2フレーム(2f)に亘って、装飾ランプを消灯させるというものを交互に繰り返すものである。
【0119】
また、
図15(d)に示すように、装飾ランプの輝度調整を用いて、階調点滅(ストロボフラッシュ)を行うことが出来る。すなわち、0フレーム(0f)~1フレーム(1f)に亘って、装飾ランプを、輝度100%で、例えば、白色に点灯させ、1フレーム(1f)~2フレーム(2f)に亘って、輝度75%で、白色から薄い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、2フレーム(2f)~3フレーム(3f)に亘って、輝度50%で、薄い灰色から濃い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、3フレーム(3f)~4フレーム(4f)に亘って、輝度25%で、濃い灰色からより濃い灰色に点灯させる。次いで、装飾ランプを、4フレーム(4f)~5フレーム(5f)に亘って、輝度0%で、濃い灰色から黒色に消灯させる。次いで、装飾ランプを、輝度100%に戻し、白色に点灯させることによって、階調点滅(ストロボフラッシュ)を行い、この処理を繰り返すというものである。
【0120】
したがって、このような「静」のランプパターンと、「動」のランプパターンを組み合わせることにより、メリハリのあるランプ演出を行うことができる。例えば、
図16に示すように、0フレーム(0f)~60フレーム(60f)に亘って(例えば、装飾図柄の変動中)、装飾ランプを、低速階調(
図15(b)参照)させる。次いで、60フレーム(60f)~90フレーム(90f)に亘って(例えば、テンパイあおりの開始契機)、装飾ランプを、高速点滅(
図15(c)参照)させる。次いで、90フレーム(90f)~120フレーム(120f)に亘って、装飾ランプを消灯させる。次いで、120フレーム(120f)~150フレーム(150f)に亘って(例えば、テンパイあおりのあおり中)、装飾ランプを、低速階調(
図15(b)参照)させ、150フレーム(150f)~210フレーム(210f)に亘って(例えば、テンパイあおりのあおり中)、装飾ランプを、高速点滅(
図15(c)参照)させる。次いで、210フレーム(210f)~270フレーム(270f)に亘って(例えば、テンパイあおり(タメ))、装飾ランプを消灯させる。次いで、270フレーム(270f)~300フレーム(300f)に亘って(例えば、テンパイ)、装飾ランプを、高速点滅(
図15(c)参照)させる。次いで、300フレーム(300f)~330フレーム(330f)に亘って、装飾ランプを消灯させる。次いで、330フレーム(330f)~390フレーム(390f)に亘って(例えば、装飾図柄の待機)、装飾ランプを、低速階調(
図15(b)参照)させる。
【0121】
かくして、このように、「静」のランプパターン、と「動」のランプパターンを組み合わせるにあたって、演出の切り替わり契機ポイントで、「消灯」を挟むことにより、メリハリのあるランプ演出を行うことができる。
【0122】
<装飾ランプの配置についての説明>
ところで、上記のような装飾ランプは、
図17に示すように配置することができる。
図17は、パチンコ遊技機1を模式的に示した模式図である。
図17(a)に示すパチンコ遊技機1の模式正面図に示すように、前面枠3の周枠には、図示右上に、複数の装飾ランプで構成された第1装飾ランプLA1が傾斜状に配置され、図示右下に、複数の装飾ランプで構成された第2装飾ランプLA2が傾斜状に配置され、図示左上に、複数の装飾ランプで構成された第3装飾ランプLA3が傾斜状に配置され、図示左下に、複数の装飾ランプで構成された第4装飾ランプLA4が傾斜状に配置されている。そして、
図17(a)に示すように、遊技盤4の液晶表示装置41の上部には、複数の装飾ランプで構成された第5装飾ランプLA5が直線状に配置され、遊技盤4の液晶表示装置41の右側部には、複数の装飾ランプで構成された第6装飾ランプLA6が直線状に配置され、遊技盤4の液晶表示装置41の左側部には、複数の装飾ランプで構成された第7装飾ランプLA7が直線状に配置されている。
【0123】
かくして、このように配置されている装飾ランプのうち、
図17(b)の右側面縦断面図模式図に示すように、第1装飾ランプLA1及び第3装飾ランプLA3は、前面枠3の前部側(遊技者が視認する側)から後部側(パチンコ遊技機1の背面側)に向かって下り傾斜状に配置され、第2装飾ランプLA2及び第4装飾ランプLA4は、前面枠3の前部側(遊技者が視認する側)から後部側(パチンコ遊技機1の背面側)に向かって上り傾斜状に配置されている。そのため、この第1装飾ランプLA1~第4装飾ランプLA4を点灯させるにあたって、前面枠3の前部側(遊技者が視認する側)から後部側(パチンコ遊技機1の背面側)、或いは、前面枠3の後部側(パチンコ遊技機1の背面側)から前部側(遊技者が視認する側)に向かって点灯させるようにすれば、立体感が出て、流れるような点灯パターンを作り出すことでき、もって、ランプ演出に躍動感が生まれることとなる。
【0124】
また、第6装飾ランプLA6は、
図17(b)に示すように、前部側第6装飾ランプLA6aと、後部側第6装飾ランプLA6bとで構成されている。そして、この前部側第6装飾ランプLA6aは、
図17(b)に示すように、遊技盤4の前部側(遊技者が視認する側)に配置され、後部側第6装飾ランプLA6bは、前部側第6装飾ランプLA6aの後部側に位置するように、前部側第6装飾ランプLA6aとずれて、遊技盤4の後部側(パチンコ遊技機1の背面側)に配置されている。これにより、第6装飾ランプLA6は、多層的に配置されることとなるから、立体感が出て、ランプ演出に躍動感が生まれることとなる。
【0125】
<イルミパネルについての説明>
次に、イルミパネルについての説明を行う。
図18に示すように、イルミパネルIP は、液晶表示装置41の前部側(遊技者が視認する側)に配置され、透明な導光板IPaと、この導光板IPaの端部側(図示では、上端部側)に沿って配置される複数のフルカラーLEDが配置された照光部IPbと、で構成されている。導光板IPaの表面には、照光部IPbによって照射された光を前向きに反射する微小凹部(図示せず) が多数形成されている。したがって、この微小凹部の高密度な集合体により、導光板IPaに、所定の表示態様が表示されることとなる。例えば、
図18では、表示態様として、可動役物装置43を模したものが表示されるようにしている。可動役物装置43が液晶表示装置41の前面に移動した際に、イルミパネルIPに光を照射させることで、可動役物装置43による演出効果を向上させることができる。なお、この複数のフルカラーLEDは、RGBデータに基づいて色が設定され、輝度データに基づいて輝度が設定できるものである。
【0126】
ところで、このようなイルミパネルを効果的に表現するにあたっては、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDを、サブ制御CPU800aより送信されるRGBデータに基づいて、白色で発光させる場合、サブ制御CPU800aより送信される輝度データに基づいて、100%未満の輝度で発光させるようにする。100%の輝度で発光させてしまうと、導光板IPaに表示される所定の表示態様が非常に眩しく光ってしまい、もって、遊技者が不快になってしまう可能性があるためである。これは、後述するが、イルミパネルを効果的に表現するにあたり、所定の範囲内に多くのフルカラーLEDを配置する必要があることから、白色で発光させる場合は、フルカラーLED内のRGB3つのLED全てを点灯させることで、輝度がより一層高くなるためである。そのため、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDを、白色で発光させる場合、100%未満の輝度で発光させるのが好ましい。ただし、上記説明した装飾ランプは、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDとは異なり、何らかの表示をさせるわけではないため、白色で発光させる場合であっても、100%の輝度で発光させても良く、勿論、100%以下で発光させても良い。
【0127】
したがって、このように、用途の異なる装飾ランプと、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDを同色の白色で発光させたとしても、輝度を変化させるだけで最適な表現をすることができるため、もって、複数種類の予告やリーチ等の演出が並行して実行される状況下において、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0128】
ところで、装飾ランプと、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDは、何れも、遊技者が設定ボタン15を用いて、輝度を調整することが可能なものである。ただし、遊技者が設定ボタン15を用いて調整した輝度調整の設定値が最大値であったとしても、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDの輝度は、複数のフルカラーLEDを同色の白色で発光させたとしても、100%未満となるように構成されている。
【0129】
一方、パチンコ遊技機1に電源が投入される電源投入時においては、遊技者がいない状態であるため、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDを動作確認のため、RGBデータを白色に設定し白色で点灯させた場合、そのフルカラーLEDの輝度を100%にして発光させるようにしても良い。
【0130】
他方、イルミパネルを効果的に表現するにあたり、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDの配置間隔を、例えば、10mm以下とし、装飾ランプの配置間隔よりも小さくするのが好ましい。また、そのフルカラーLEDの電流値を許容限界まで上げるのが好ましい。さらに、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDは、導光板IPaに対して直角(90度)に配置するのが好ましい。
【0131】
また、液晶表示装置41の液晶画面の輝度は、イルミパネルを効果的に表現するため、50%~100%に下げるのが好ましい。ただし、液晶画面の輝度を下げなくとも、黒い半透明画像を液晶画面前面に表示させ、液晶画面を暗くするようにしても良い。また、背景画像を黒画像にした上で、常駐図柄等、必要な図柄だけ表示するようにしても良い。
【0132】
<特定のランプ演出についての説明>
次に、特定のランプ演出についての説明を行う。例えば、大当たり遊技に当選し、大当たり遊技状態が開始される前、
図19(a)に示すように、遊技者が発射ハンドル16を用いて遊技盤4の遊技領域40の右側に遊技球を打つように案内する案内演出が実行されると、例えば、「右打ち⇒」という表示が液晶表示装置41にされる。この際、入賞装置46の開閉扉46aが開放され、大入賞口(図示せず)に遊技球が入球可能となるのであるが、遊技者によっては、遊技盤4の右側のどこに遊技球が流下するように狙って打てば良いのか不明な場合がある。
【0133】
そこで、本実施形態においては、狙い先が分かるようなランプ演出パターンを実行する。すなわち、
図19(a)に示すように、入賞装置46に配設されている複数の装飾ランプLAを高速点滅(
図15(c)参照)させると共に、矢印Y1の方向に、上飾り42aや右飾り42c等に配設されている複数の装飾ランプLAを左側から右側に向かって順次点灯させていき、入賞装置46へ光が流れるように見せる。そしてこの際、遊技盤4に配設されている他の装飾ランプの一部を消灯させておくようにする。
図19(a)では、左飾り42b側や特別図柄1始動口44側、或いは、一般入賞口49側等に配設されている複数の装飾ランプLAが消灯している状態を例示している。したがって、このようなランプ演出パターンを実行するようにすれば、遊技者は、どこを狙って遊技球を打てばよいのか認識できることとなる。なお、このようなランプ演出パターンは、上記説明した「動」のランプパターンであり、動きのあるランプパターンによって遊技者に不利益を被らないように、案内演出が発生した際に実行されるもので、他の演出で実行しないようにしている。これは、左打ちから右打ちへと遊技方法が切り替わることを強調するため、他の演出で実行すると、この強調度合が薄れるおそれがあるためである。
【0134】
一方、
図19(a)に示す状態から所定期間が経過し、大当たり遊技状態が開始されると、ラウンド演出が実行される。この際、
図19(b)に示すように、液晶表示装置41には「右打ち⇒」という表示に加え「ROUND1」という表示がなされることとなる。またこの際、ランプ演出パターンが実行されるが、
図19(a)とは異なり、
図19(b)に示すように、入賞装置46に配設されている複数の装飾ランプLAを低速点滅(点滅周期を長くして、ゆっくり点滅)させる。或いは、虹色に点灯させるようにする。そして、
図19(b)に示すように、上飾り42a側、左飾り42b側、右飾り42c側、特別図柄1始動口44側、或いは、一般入賞口49側等に配設されている複数の装飾ランプLAを虹色に点灯させるようにする。したがって、このようなランプ演出パターンを実行するようにすれば、遊技者は、大当たり遊技状態が開始されたことを認識できることとなる。なお、このランプ演出パターンは、上記説明した「静」のランプパターンであり、すでに右打ちで大入賞口を狙うことを把握した遊技者に、右打ち状態から変化することなく、大当たり遊技が実行されることを伝えるため、「静」のランプパターンとしている。また、このようなランプ演出パターンは、ラウンド演出以外にも、大当たり変動等、他の演出でも実行可能なものである。
【0135】
したがって、このように演出の違いに応じて、入賞装置46に配設されている複数の装飾ランプLAの点灯態様を変更させるだけで、遊技者に演出の違いを認識させることができ、もって、複数種類の予告やリーチ等の演出が並行して実行される状況下において、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0136】
なお、本実施形態においては、入賞装置46に配設されている複数の装飾ランプLAの点灯態様の例を示したが、それに限らず、大当たり遊技後に、遊技者が、電チュー(普通電動役物)、すなわち、特別図柄2始動装置45を狙って、発射ハンドル16を用いて遊技球を打つ際、特別図柄2始動装置45に配設されている複数の装飾ランプを
図19(a)と同様、高速点滅(
図15(c)参照)させ、そして、矢印Y1の方向に、上飾り42aや右飾り42c等に配設されている複数の装飾ランプLAを左側から右側に向かって順次点灯させていき、特別図柄2始動装置45へ光が流れるように見せるようにしても良い。ただし、入賞装置46や特別図柄2始動装置45へ案内する様子が分かるのであれば、入賞装置46や特別図柄2始動装置45以外の装飾ランプを消灯させるようにしても良い。
【0137】
また、本実施形態に示した入賞装置46に配設されている複数の装飾ランプLAの高速点滅のランプ点灯パターンは、入賞装置46の開閉扉46aが開放される場合以外に、入賞装置46とは異なる他の装飾ランプを点滅発光させる場合、使用しないようにするのが好ましい。すなわち、入賞装置46の開閉扉46aが開放しない場合に、このような高速点滅のランプ点灯パターンを実行してしまうと、それを見た遊技者が入賞装置46の開閉扉46aが開放するのではないかと誤認してしまい、もって、遊技場側(ホール側)とトラブルになる恐れがあるためである。そのため、入賞装置46に配設されている複数の装飾ランプLA以外の装飾ランプを点滅発光させる場合、高速点滅のランプ点灯パターン周期よりも点灯と消灯を切り替える周期を長くするようにするのが好ましい。
【0138】
<音の再生数制限の説明>
次に、上記説明した音の再生数制限について説明する。
【0139】
上記説明したように音LSI801によって、音は再生されるものであるが、同時に再生できる音の再生数は、例えば、32チャンネルと上限が決められている。すなわち、音LSI801は、
図20に示すように、再生するサウンドチャンネルとして、例えば、32チャンネル割り振られており、この32チャンネルは、用途毎に予め設定されている。具体的に示すと、
図20に示すように、サウンドチャンネル「00」~「01」は、予告演出などの演出時に発生するBGMが設定される。そして、
図20に示すように、サウンドチャンネル「02」~「13」は、ステップアップ予告や会話系予告などの第1演出カテゴリに属する音(効果音や、セリフ音含む)が設定され、サウンドチャンネル「14」~「21」は、ステップアップ最終全画面や役物予告などの第1演出カテゴリよりも優先度が高い第2演出カテゴリに属する音(効果音や、セリフ音含む)が設定され、サウンドチャンネル「22」~「23」は、いきなり全画面カットインや大当たりギミック発動演出などの第1演出カテゴリ及び第2演出カテゴリよりも優先度が高い第3演出カテゴリに属する音(効果音や、セリフ音含む)が設定されている。さらに、
図20に示すように、サウンドチャンネル「24」~「26」は、パラレルスピーカ出力及びバーチャルサラウンド音声出力などのシーケンサ用の音が設定されている。そしてさらに、
図20に示すように、サウンドチャンネル「27」は、演出ボタン出現音や示唆音などの第1外部入力用に属する音が設定され、サウンドチャンネル「28」は、保留入賞音などの第2外部入力用に属する音が設定されている。またさらに、
図20に示すように、サウンドチャンネル「29」は、エラーが発生した際に発生する音が設定され、サウンドチャンネル「30」は、製造検査用の音が設定され、サウンドチャンネル「31」は、緊急対策用として使用禁止に設定されている。なお、このサウンドチャンネルの再生方式は、モノラルとステレオの両方の方式がある。
【0140】
ところで、上記説明した第1演出カテゴリ、第2演出カテゴリ、第3演出カテゴリにおける効果音やセリフ音は、それぞれ別々のチャンネルに設定されている。例えば、第1演出カテゴリにおける効果音は、サウンドチャンネル「4」、第1演出カテゴリにおけるセリフ音は、サウンドチャンネル「6」、第2演出カテゴリにおける効果音は、サウンドチャンネル「16」、第2演出カテゴリにおけるセリフ音は、サウンドチャンネル「18」、第3演出カテゴリにおける効果音は、サウンドチャンネル「22」、第3演出カテゴリにおけるセリフ音は、サウンドチャンネル「23」というように別々のチャンネルに設定されている。ただし、同一のタイミングで複数指定が必要な場合、効果音やセリフ音を同一のサウンドチャンネルに設定するようにしても良い。
【0141】
かくして、上記説明したように、音LSI801は、
図20に示すように、再生するサウンドチャンネルとして、例えば、32チャンネル割り振られており、この32チャンネルは、用途毎に予め設定されている。そして、音LSI801は、同時に再生できる音の再生数は、例えば、32チャンネルと上限が決められている。
【0142】
そのため、
図21に示すように、複数の演出シナリオが重なって発生した場合、同時に再生できる音の上限を超えてしまう可能性がある。この点、具体的に説明すると、
図21に示すように、1フレーム(1F)からサブ制御CPU800aによって、A予告シナリオ演出が実行された場合に、音LSI801が、そのA予告シナリオ演出に関する音を10チャンネル分使用して、A予告シナリオ演出に沿って再生したとする。そして、
図21に示すように、10フレーム(10F)からサブ制御CPU800aによって、B予告シナリオ演出が実行された場合に、音LSI801が、そのB予告シナリオ演出に関する音を10チャンネル分使用して、B予告シナリオ演出に沿って再生したとする。そしてさらに、
図21に示すように、20フレーム(20F)からサブ制御CPU800aによって、C予告シナリオ演出が実行された場合に、音LSI801が、そのC予告シナリオ演出に関する音を15チャンネル分使用して、C予告シナリオ演出に沿って再生したとする。
【0143】
この場合、20フレーム(20F)からサブ制御CPU800aによって、C予告シナリオ演出が実行されてしまうと、C予告シナリオ演出が実行されたタイミングで、音LSI801が同時に再生する音の数が、35チャンネルとなり、上限を超えてしまうこととなる。
【0144】
そのため、このままでは、音LSI801に何らかの不具合が生じ、遊技者が注目する音あるいは注目させたい音が鳴らない可能性があり、遊技者の興趣を低下させてしまう可能性があるため、本実施形態においては、優先度の低い音を消去するようにしている。すなわち、本実施形態においては、音の優先度を予め設定している。
【0145】
この点、具体的に説明すると、サブ制御ROM800b内には、
図22に示すように、優先度が設定されている音テーブルOTO_TBLが格納されている。この音テーブルOTO_BTLには、
図22に示すように、優先度が1,2,3,4・・・と設定されており、遊技状態が低確(当たり抽選確率が通常の低確率状態)時では、背景楽曲やノーマルリーチ演出時における音、或いは、復活演出時における音が優先度1に設定されている。そして、
図22に示すように、遊技状態が高確(当たり抽選確率が高確率状態)時では、背景楽曲や突発当たり予告演出時における音が優先度1に設定されている。さらに、
図22に示すように、遊技状態が大当たり時では、ED(エンディング)演出時における音が優先度1に設定されている。
【0146】
一方、
図22に示すように、遊技状態が低確(当たり抽選確率が通常の低確率状態)時では、リーチボタン予告演出における音、或いは、インフォメーション予告演出時における音が優先度2に設定されている。そして、
図22に示すように、遊技状態が高確(当たり抽選確率が高確率状態)時では、リザルト演出における音が優先度2に設定されている。さらに、
図22に示すように、遊技状態が大当たり時では、オープニング演出時における音が優先度2に設定されている。
【0147】
また一方、
図22に示すように、遊技状態が低確(当たり抽選確率が通常の低確率状態)時では、デモ画面における音が優先度3に設定されている。そして、
図22に示すように、遊技状態が高確(当たり抽選確率が高確率状態)時では、デモ画面における音が優先度3に設定されている。さらに、
図22に示すように、遊技状態が大当たり時では、デモ画面における音が優先度3に設定されている。
【0148】
また一方、
図22に示すように、遊技状態が低確(当たり抽選確率が通常の低確率状態)時では、疑似連予告演出における音が優先度4に設定されている。
【0149】
なお、本実施形態においては、優先度の値が高いほど、優先度が高くなるように設定されている。
【0150】
かくして、
図22に示す音テーブルOTO_TBLに示すように、音には、音の優先度が設定されている。これにより、サブ制御CPU800aは、
図21に示すA予告シナリオ演出、B予告シナリオ演出、C予告シナリオ演出を実行する際、これら予告シナリオ演出にて発生する音の優先度を、
図22に示す音テーブルOTO_TBLより読み出し、制御信号として音LSI801に送信する。これを受けて、音LSI801は、同時に再生する音の数が上限を超えてしまうような場合、或いは、超えてしまった場合、送信されてきた音の優先度を勘案し、優先度の低い音を消去する。これにより、音LSI801は、上限を超えないように複数の音を再生することができるため、何らかの不具合が生じ、遊技者が注目する音あるいは注目させたい音が鳴らず(
図1に示すスピーカ17から音が発せられない)、遊技者の興趣を低下させてしまう事態を低減させることができる。
【0151】
したがって、本実施形態によれば、優先度の低い音を消去しているだけであるから、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0152】
なお、本実施形態においては、理解を容易にするために、音の優先度として演出単位での優先度にしているが、勿論、予告演出を含む演出時に発生する、BGM,効果音,セリフ音毎に優先度を設定するようにしても良い。このようにすれば、音LSI801によって、ある演出に関する全ての音が消去されてしまうことがない(一部は消去されない)ため、遊技者の興趣を低下させてしまう事態を低減させることができる。
【0153】
なお、言うまでもないが、同時に再生する音の数が上限を超えてしまった場合に、新たな予告シナリオ演出が実行され、新たな音を再生するような場合、上記と同様、音LSI801は、送信されてきた音の優先度を勘案し、優先度の低い音を消去することとなる。
【0154】
ところで、上記説明したように、音LSI801は、同時に再生する音の数が上限を超えてしまうような場合、或いは、超えてしまった場合、優先度の低い音を消去するようにしたが、実行されている
図21に示すA予告シナリオ演出、B予告シナリオ演出、C予告シナリオ演出は継続してそのまま実行されることとなる。これは、予告シナリオ演出を含むシナリオ演出には、音以外にもランプや演出ボタン装置13の操作などの処理があるため、音が鳴らなくとも(
図1に示すスピーカ17から音が発せられなくとも)それらの処理を行う必要があるためである。そのため、シナリオ演出自体は継続してそのまま実行されることとなる。それゆえ、同時に再生する音の数が上限を超えてしまうような場合、或いは、超えてしまった場合、音が鳴らなくなる(
図1に示すスピーカ17から音が発せられない)だけであるため、遊技進行に支障はないことから、液晶表示装置41にエラー表示はしないようにしている。
【0155】
ところで、上記では、音LSI801は、同時に再生できる音の再生数が、例えば、32チャンネルと上限が決められているということを説明したが、それに加え、同一フレーム(同一のタイミング)から再生を開始できる音のチャンネル数は、例えば、15チャンネルと決められている。そのため、
図23に示すように、特別図柄変動開始時の1フレーム(1F)から、サブ制御CPU800aが、D予告シナリオ演出、E予告シナリオ演出、F予告シナリオ演出を実行するような場合、同一フレーム(同一のタイミング)から再生を開始できる音のチャンネル数の上限(例えば、15チャンネル)を超えてしまう可能性がある。仮に超えてしまうと、音LSI801に何らかの不具合が生じ、遊技者が注目する音あるいは注目させたい音が鳴らない可能性があり、遊技者の興趣を低下させてしまう可能性がある。
【0156】
そこで、本実施形態においては、サブ制御CPU800aが、
図23に示す、D予告シナリオ演出、E予告シナリオ演出、F予告シナリオ演出を同一フレームから実行するような場合、予告シナリオ演出自体は、特別図柄変動開始時の1フレーム(1F)から実行されるものの、音LSI801は、1フレーム(1F)目から、通常変動時BGMを再生し、2フレーム(2F)目から、効果音を再生し、3フレーム(3F)目から、セリフ音を再生するようにしている。すなわち、音の再生開始フレームをずらして、同一フレーム(同一のタイミング)から再生を開始できる音のチャンネル数を超えないようにしている。これにより、同一フレーム(同一のタイミング)から再生を開始できる音のチャンネル数の上限(例えば、15チャンネル)を超えないようにすることができるため、音LSI801に何らかの不具合が生じ、遊技者が注目する音あるいは注目させたい音が鳴らず(
図1に示すスピーカ17から音が発せられない)、遊技者の興趣を低下させてしまう事態を低減させることができる。
【0157】
したがって、本実施形態によれば、音の再生開始フレームをずらしているだけであるから、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0158】
一方、上記説明では、音の再生開始フレームをずらすということだけを説明したが、音LSI801は、上記説明したサブ制御CPU800aより送信されてくる音の優先度に応じて、例えば、優先度が高い音以外をマスクして、音が鳴らないようにする(
図1に示すスピーカ17から音が発せられないようにする)こともできる。ただし、音をマスクしているだけであるため、同一フレーム(同一のタイミング)から再生を開始できる音のチャンネル数の上限(例えば、15チャンネル)から除外されることなく、含まれることとなる。なお、上記説明では、音LSI801が、上記説明したサブ制御CPU800aより送信されてくる音の優先度に応じて、例えば、優先度が高い音以外をマスクして、音が鳴らないように(
図1に示すスピーカ17から音が発せられないようにする)する例を示したが、その際、既にマスクしている音があった場合、既にその音はマスクしているため、優先度の対象とはならず、音LSI801は、マスクしている音以外の音の優先度に応じて、例えば、優先度が高い音以外をマスクして、音が鳴らないように(
図1に示すスピーカ17から音が発せられないようにする)することとなる。
【0159】
したがって、このようにすれば、不要な音はマスクされるため、遊技者の興趣を向上させることができる。それゆえ、本実施形態によれば、優先度が高い音以外をマスクしているだけであるから、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。なお、このようにマスクされた音は、同時に再生できる音の再生数が、上限(例えば、32チャンネル)に達していなければ、音LSI801によって、そのまま再生が継続されるため、途中でマスクを外せば、音がずれること無く再生することができる。
【0160】
また、音が鳴らないようにする(
図1に示すスピーカ17から音が発せられないようにする)方法は、マスク以外にも、余韻を含めて他の音にかからないように、音を消すかミュートにすることができる。
【0161】
ところで、上記説明では、同時に再生する音の数が上限を超えてしまうような場合、或いは、超えてしまった場合、音LSI801が優先度の低い音を消去する例を示したが、それに限らず、待ち状態にすることもできる。この点、具体的に説明すると、
図23に示すように、サブ制御CPU800aが、D予告シナリオ演出、E予告シナリオ演出、F予告シナリオ演出を同一フレームから実行し、同時に再生する音の数が上限を超えないように、D予告シナリオ演出が60フレーム(60F)で終了するはずが、何らかの不具合で、終了せず、60フレーム(60F)から、新たにG予告シナリオ演出が実行された場合、同時に再生する音の数が上限を超えてしまうこととなる。この際、音LSI801は、D予告シナリオ演出が終了するまで、G予告シナリオ演出に関する複数の音(効果音やセリフ音)を待機させる。そして、
図23に示すように、D予告シナリオ演出が70フレーム(70F)で終了すると、音LSI801は、70フレーム(70F)から、G予告シナリオ演出に関する複数の音(効果音やセリフ音)を再生する。ただし、この場合、複数の音(効果音やセリフ音)は途中から再生されず頭から再生されることとなる。
【0162】
ところで、
図20に示すように、サウンドチャンネル「29」には、エラーが発生した際に発生する音が設定されているが、以下では、このエラーが発生した際に発生する音について説明することとする。
【0163】
このエラーは、扉開放エラー、球詰まりエラー、補給切れエラー、右打ちエラー等遊技に関するエラーである。このようなエラーが発生した場合、音LSI801は、サウンドチャンネル「29」以外のサウンドチャンネルの音を全てマスクし、エラー音のみ、
図1に示すスピーカ17から発せられるようにする。そして、エラーが解消されると、音LSI801は、マスクを解除するため、マスクされた音が再び、
図1に示すスピーカ17から発せられることとなる。
【0164】
一方、
図20に示すように、32チャンネルに、用途毎に予め設定しておかず、再生する音を空いているチャンネルに設定することもできる。このような場合に、エラーが発生した場合、音LSI801は、他のチャンネルをエラー用に開放させる。そして、音LSI801は、その開放させたチャンネルを利用してエラー用の音を再生し、そのエラー用の音が、
図1に示すスピーカ17から発せられるようにする。この場合、上記説明した方法とは異なり、エラー用の音以外の音はマスクしていないため、エラー用の音と共に、エラー用の音以外の音も
図1に示すスピーカ17から発せられることとなる。なお、開放させたチャンネルに設定されていた音は、消えたままになるか、再度、その音を設定して頭から再生することとなる。
【0165】
かくして、遊技に関するエラーが発生した場合、エラー用の音を
図1に示すスピーカ17から発する方法として、上記のように2つの方法があるが、この2つの方法の何れを使用するかは、エラーの種類に応じて決定すれば良い。
【0166】
ここで、用途毎に予め設定しておかず、再生する音を空いているチャンネルに設定する例を、
図24を参照して具体的に説明する。
図24(a)に示すように、音LSI801に、サウンドチャンネルとして「2」~「12」のチャンネルがあったとして、サウンドチャンネル「11」と「12」が空いていた場合、新たな音(図示では、「mono」と記載)が要求されると、音LSI801は、
図24(b)に示すように、空いているサウンドチャンネル「11」に新たな音(図示では、「mono」と記載)を設定する。さらに、新たな音(図示では、「stereo」と記載)が要求されると、この音はステレオ方式の音でサウンドチャンネルとして2チャンネル必要であるため、2チャンネル分の空きチャンネルがない。そのため、音LSI801は、この新たな音(図示では、「stereo」と記載)を破棄してデバックコマンドを発行することとなる。
【0167】
かくして、このようにして、用途毎に予め設定しておかず、再生する音を空いているチャンネルに設定することもできる。なお、このように、用途毎に予め設定しておかず、再生する音を空いているチャンネルに設定する場合にも、上記説明した、音LSI801が、同時に再生できる音の再生数が、例えば、32チャンネルと上限が決められている場合、同一フレーム(同一のタイミング)から再生を開始できる音のチャンネル数が、15チャンネルと決められている場合についての内容に関し、適用することが可能である。
【0168】
また、本実施形態においては、音LSI801による上限について説明したが、これに限らず、プログラム上で制限を設けた場合にも適用可能である。
【0169】
また、本実施形態においては、予告シナリオ演出を例に説明したが、それに限らず、どのようなシナリオ演出にも適用可能である。
【0170】
<フレームとフレームの間から音を鳴らす説明>
次に、フレームとフレームの間から音を鳴らす方法について説明する。
【0171】
図25に示すように、高速変動している装飾図柄の左装飾図柄が減速変動を開始するタイミングを1フレーム(1F)目とすると、
図26(a)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P50参照)のうち、左装飾図柄P50aが減速変動する状態が表示される。
【0172】
次いで、
図25に示すように、7フレーム(7F)目から、左装飾図柄P50a(
図26(a)参照)が、停止する前のバウンド動作を行う。具体的には、
図26(b)に示すように、実線で示す停止位置Oに対して、上下方向に破線で示すバウンド位置O1,O2まで、左装飾図柄P50aがバウンド動作し、最終的に、停止位置Oで停止することとなる。なお、
図26(b)では、理解しやすいように、図示左右方向に左装飾図柄P50aがバウンド動作している図を記載しているが、本来は、上下方向にバウンド動作するものである。
【0173】
次いで、
図25に示すように、11フレーム(11F)目に、左装飾図柄P50a(
図26(a)参照)が、停止し、
図26(c)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している装飾図柄(画像P50参照)のうち、左装飾図柄P50aが停止している状態が表示される。
【0174】
ところで、このように装飾図柄を停止させる際、音LSI801は、停止効果音を再生するものであるが、従来は、
図25に示すように、11フレーム(11F)目に、左装飾図柄P50a(
図26(c)参照)が停止すると同時に停止効果音を再生するようにしていた。しかしながら、遊技者が、左装飾図柄P50a(
図26(c)参照)が停止したことを認識するまでに、実際は、11フレーム(11F)目よりも遅れて認識するため、遊技者は、停止効果音が少し早く鳴っているように感じてしまう。そのため、液晶表示装置41に表示されている映像(本実施形態においては、左装飾図柄P50a(
図26(c)参照)が停止した映像)と、停止効果音が合っていないのではないかと遊技者は感じ、遊技者の興趣を低下させてしまう可能性があるという問題があった。
【0175】
そこで、本実施形態においては、
図25(a)に示すように、音LSI801にて、停止効果音を、11フレーム(11F)より前の10フレーム(10F)目から再生し始める。しかしながら、
図1に示すスピーカ17からその停止効果音が鳴り始めるのは、11フレーム(11F)と12フレーム(12F)との間、例えば、11.5フレーム(11.5F)から鳴り始めるようにしている。このようにすれば、遊技者は、映像と停止効果音が合っているように感じ、しかも、同じ音でも重厚感に近い重さを感じることとなるため、遊技者の興趣を向上させることができる。一方、
図25(b)に示すように、音LSI801にて、停止効果音を、11フレーム(11F)より前の9フレーム(9F)目から再生し始めることもできる。この際、
図1に示すスピーカ17からその停止効果音が鳴り始めるのは、
図25(b)に示すように、10フレーム(10F)と11フレーム(11F)との間、例えば、10.5フレーム(10.5F)から鳴り始めることとなる。このようにしても、遊技者は、映像と停止効果音が合っているように感じ、しかも、同じ音でも重厚感に近い重さを感じることとなるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
【0176】
一方で、装飾図柄の停止前に、停止効果音を鳴らし始める際、
図27に示すようにすることもできる。すなわち、
図27に示すように、高速変動している装飾図柄が同時に減速変動を開始するタイミングを1フレーム(1F)目とすると、
図28(a)に示すように、液晶表示装置41には、高速変動している全ての装飾図柄(画像P60参照)、すなわち、左装飾図柄P60a、中装飾図柄P60b、右装飾図柄P60cが減速変動する状態が表示される。
【0177】
次いで、
図27に示すように、5フレーム(5F)目に、左装飾図柄P60a、中装飾図柄P60b、右装飾図柄P60cが、
図28(b)に示す停止位置Oにて変動を同時又は略同時に停止する。なお、
図28(b)では、左装飾図柄P60aを例として図示しており、理解しやすいように、図示右方向に左装飾図柄P60aが移動して停止しているように図示しているが、本来は、上から下方向に移動し、停止するものである。
【0178】
ところで、この際、
図27に示すように、音LSI801は、停止効果音を、5フレーム(5F)より前の3フレーム(3F)目から再生し始める。そして、
図1に示すスピーカ17からその停止効果音が鳴り始めるのは、4フレーム(4F)と5フレーム(5F)との間、例えば、4.5フレーム(4.5F)から鳴らし始めるようにしている。このようにすれば、遊技者は、装飾図柄の変動や疾走感を感じられるため、映像と停止効果音が合っているように感じ、もって、遊技者の興趣を向上させることができる。なお、このよに、全ての装飾図柄を停止させる場合、中装飾図柄P60bに関する停止音を鳴らし、他の左装飾図柄P60aに関する停止音及び右装飾図柄P60cに関する停止音を鳴らさないようにしている。これにより、全体的に音が大きくならないようにしている。
【0179】
ところで、上記説明した音を鳴らし始めるタイミングを、前のフレームと次のフレームとの間の1フレームの間のタイミングで鳴らし始めるために、本実施形態においては、以下のようにしている。
【0180】
すなわち、本実施形態においては、
図29に示すような音データを予め作成している。
図29は、ある音データを例示しているが、この音データは、
図29に示すように、先頭から、1.5フレーム(1.5F)分の無音区間MKを設けている。そのため、
図25(a)に示すように、音LSI801が、停止効果音を10フレーム(10F)目から再生させたとしても、1.5フレーム(1.5F)分無音であるため、
図1に示すスピーカ17からは、停止効果音が鳴り始めない。そして、1.5フレーム(1.5F)分の無音区間MKの再生が終了すると、11.5フレーム(11.5F)から停止効果音が鳴り始めることとなる。また、
図25(b)に示すように、音LSI801が、停止効果音を9フレーム(9F)目から再生させたとしても、1.5フレーム(1.5F)分無音であるため、
図1に示すスピーカ17からは、停止効果音が鳴り始めない。そして、1.5フレーム(1.5F)分の無音区間MKの再生が終了すると、10.5フレーム(10.5F)から停止効果音が鳴り始めることとなる。
【0181】
また、
図27に示すように、音LSI801が、停止効果音を3フレーム(3F)目から再生させたとしても、1.5フレーム(1.5F)分無音であるため、
図1に示すスピーカ17からは、停止効果音が鳴り始めない。そして、1.5フレーム(1.5F)分の無音区間MKの再生が終了すると、4.5フレーム(4.5F)から停止効果音が鳴り始めることとなる。
【0182】
かくして、このようにして、先頭から一定の無音区間MK(本実施形態においては、1.5フレーム(1.5F)を例示)を設けておけば、前のフレームと次のフレームとの間の1フレームの間から音を鳴らし始めることが可能となる。
【0183】
したがって、本実施形態によれば、先頭から一定の無音区間MK(本実施形態においては、1.5フレーム(1.5F)を例示)を設けているだけであるから、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0184】
ところで、先頭から一定の無音区間MK(本実施形態においては、1.5フレーム(1.5F)を例示)を設けず、前のフレームと次のフレームとの間の1フレームの間から音を鳴らし始められるように、音LSI801にて、音を再生すれば良いのでは無いかという考えもある。しかしながら、音LSI801による音の再生は、液晶表示装置41に表示される画像データの1フレーム毎の更新に同期させて処理するようになっているため、音LSI801による音の再生によって、前のフレームと次のフレームとの間の1フレームの間から音を鳴らし始めることはできない。
【0185】
そこで、本実施形態においては、音データの中で、先頭から一定の無音区間MK(本実施形態においては、1.5フレーム(1.5F)を例示)を設けることで、すなわち、音データの調整だけで、前のフレームと次のフレームとの間の1フレームの間から音を鳴らし始めることを実現するようにしている。
【0186】
また、本実施形態においては、先頭から一定の無音区間MKを、0.5フレーム(0.5F)ではなく、わざと1.5フレーム(1.5F)ずらすことで、映像の再生タイミング(
図25に示す11フレーム(11F)参照、
図27に示す5フレーム(5F)参照)に合うようにしている。
【0187】
他方、このように映像の再生タイミングを合わせるにあたって、先頭から一定の無音区間MKを、0.5フレーム(0.5F)分、作成しておき、
図25(a)に示す11フレーム(11F)目、又は、
図25(b)に示す10フレーム(10F)目から音LSI801にて、音を再生させれば、同様に、11.5フレーム(11.5F)、又は、10.5フレーム(10.5F)から停止効果音が鳴り始める。また、先頭から一定の無音区間MKを、0.5フレーム(0.5F)分、作成しておき、
図27に示すフレーム4フレーム(4F)目から音LSI801にて、音を再生させれば、同様に、4.5フレーム(4.5F)から停止効果音が鳴り始めることとなる。
【0188】
この点、
図30を用いてより詳しく説明すると、
図30(a)に示すように、音データ内に無音区間MKを1.5フレーム(1.5F)分設けておき、演出シナリオが実行されると共に、音LSI801にて、その音データを再生すれば、1.5フレーム(1.5F)目から、停止効果音が鳴り始める。
【0189】
一方、
図30(b)に示すように、音データ内に無音区間MKを0.5フレーム(0.5F)分設けておき、演出シナリオが実行されてから、1フレーム(1F)目に、音LSI801にて、その音を再生すれば、1.5フレーム(1.5F)目から、停止効果音が鳴り始める。すなわち、このようにしても、停止効果音の鳴り始めを同様にすることができる。
【0190】
かくして、このように、音データの調整だけでなく、音データの調整とシナリオ内でずらすことも可能である。
【0191】
なお、上記のように無音区間MKの幅を変更した場合は、同じ音でも、それぞれの無音区間MKを設けた音データを作成する必要がある。
【0192】
また、本実施形態において説明した音データは、無音区間といえども再生していることに変わりはないため、上記説明した同一フレーム(同一のタイミング)から再生を開始できる音のチャンネル数の数に加算されることとなる。
【0193】
<主制御:プログラムの説明>
ここで、上記種々説明した内容の処理方法を、以下、詳しく説明することとする。まず、主制御基板60にて処理される主制御ROM600b(
図4参照)内に格納されているプログラムの概要を
図31~
図46を参照して説明することで、詳しく説明することとする。
【0194】
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(
図4参照)の電圧生成部1300にて生成された直流電圧が各制御基板に投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600a(
図4参照)は、主制御ROM600b内に格納されているプログラムを読み出し、
図31に示す主制御メイン処理を行う。この際、主制御CPU600aは、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定する(ステップS1)。
【0195】
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600a内部のスタックポインタの値を、通常用スタック領域の最終アドレスに対応して設定するスタックポインタの設定処理を行う(ステップS2)。
【0196】
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600aに内蔵されている図示しないウォッチドックタイマ(WDT)をクリアし(ステップS3)、発射制御信号を出力する出力ポートをクリアする(ステップS4)。
【0197】
続いて、主制御CPU600aは、サブ制御基板80の起動待ち時間をセットし(ステップS5)、セットした待ち時間をデクリメント(-1)し(ステップS6)、図示しないウォッチドックタイマ(WDT)をクリアする(ステップS7)。
【0198】
次いで、主制御CPU600aは、セットした待ち時間が「0」になったか否かを確認し(ステップS8)、「0」になっていなければ(ステップS8:≠0)、ステップS7の処理に戻り、「0」になっていれば(ステップS8:=0)、ステップS9の処理に進む。
【0199】
次いで、主制御CPU600aは、電源基板130(電圧監視部1310)(
図4参照)より出力されている電圧異常信号ALARM(
図4参照)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600aの内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS9)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS10:YES)、ステップS9の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS10:NO)、ステップS11の処理に進む。すなわち、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS9~S10)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
【0200】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cへのデータ書き込みを許可し(ステップS11)、主制御RAM600cの作業領域の初期設定を行う(ステップS12)。具体的には、電源異常確認カウンタに00Hをセットし、システム動作ステータスに01Hをセットする。
【0201】
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に液晶表示装置41に待機画面を表示させるような処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS13)。
【0202】
次いで、主制御CPU600aは、図示しないウォッチドックタイマ(WDT)をクリアし(ステップS14)、払出制御基板70から電源が投入された旨の信号(電源投入信号)が来たか否かを確認する(ステップS15)。電源投入信号が来ていなければ(ステップS15:OFF)、ステップS14の処理に戻り、電源投入信号が来ていれば(ステップS15:ON)、ステップS16の処理に進む。
【0203】
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620、設定キースイッチ630のレベルデータを取得し、主制御RAM600cの作業領域に退避させる(ステップS16)。
【0204】
次いで、主制御CPU600aは、
図1に示すガラス扉枠5が開放されているか否かの扉開放信号、及び、主制御RAM600cの作業領域に退避させたRAMクリアスイッチ620の信号、並びに、設定キースイッチ630の信号を取得し(ステップS17)、全てONになっているか否かを確認する(ステップS18)。全てONになっていれば(ステップS18:YES)、主制御CPU600aは、設定切替処理を行う(ステップS19)。
【0205】
<主制御:メイン処理:設定切替処理に関する説明>
ここで、この設定切替処理について、
図33を参照して具体的に説明する。
【0206】
まず、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定変更中であることを示す設定切替開始コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS50)。
【0207】
次いで、主制御CPU600aは、バックアップフラグをクリアする(ステップS51)。なお、このバックアップフラグとは、
図32に示す電源異常チェック処理にて、停電等による電圧低下を検出した場合に、バックアップの処理が実行されたか否かを示すデータである。また、このバックアップフラグをクリアするのは、設定切替処理中に、何らかの要因で電断し、主制御RAM600cが正常にバックアップされなかった場合を、後述する
図32に示すステップS21にて検出するためである。
【0208】
次いで、主制御CPU600aは、システム動作ステータスに02Hをセットし(ステップS52)、主制御RAM600c(
図4参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値を取得し、Wレジスタにセットする(ステップS53)。具体的に説明すると、設定値が、例えば「1」~「6」である場合、プログラム上では、設定値「1」~「6」を「00H」~「05H」の値に対応させて、Wレジスタにセットすることとなる。
【0209】
次いで、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットした値と、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)を比較する(ステップS54)。そして、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットした値が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」」に対応した「05H」)よりも大きければ(ステップS55:YES)、異常値であると判断し、Wレジスタに00Hをセットする(ステップS56)。
【0210】
一方、Wレジスタにセットした値が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)よりも小さければ(ステップS55:NO)、正常値であると判断し、ステップS57の処理に進む。
【0211】
次いで、主制御CPU600aは、図示しない外部端子を介して、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に出力されるセキュリティ信号をONに設定し、そのセキュリティ信号を、図示しない外部端子を介して、ホールコンピュータ(図示せず)に出力する(ステップS57)。
【0212】
次いで、主制御CPU600aは、LEDコモンポートに00Hをセットする(ステップS58)。
【0213】
次いで、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットされている値をLEDデータポートに出力する(ステップS59)。
【0214】
次いで、主制御CPU600aは、設定値を表示するLEDコモンポートをONにセットする(ステップS60)。
【0215】
次いで、主制御CPU600aは、4msのウェイトがかかるように、主制御CPU600a内のレジスタに所定値をセットして、カウントダウンする処理を行う(ステップS61)。なお、この処理は、RAMクリアスイッチ620(
図4参照)、設定キースイッチ630(
図4参照)のレベルデータの変化を確認する際、前回のスイッチレベルの取得から少なくとも4msの時間をおくことで、ノイズ等のイレギュラーによるレベルデータの変化ではないことを確認するための処理である。またさらに、この後の電源異常チェック処理における電圧異常信号の変化を確認して、電源異常確認カウンタをカウントする際にも、4msの時間をおくことで、電圧異常信号の「L」レベルがノイズ等のイレギュラーによるレベルデータでないことを確認するための処理でもある。
【0216】
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行う(ステップS62)。この電源異常チェック処理について、
図34を参照して具体的に説明する。
【0217】
<主制御:メイン処理:電源異常チェック処理に関する説明>
図34に示すように、主制御CPU600aは、電源基板130(電圧監視部1310)(
図4参照)より出力されている電圧異常信号ALARM(
図4参照)を2回取得し(ステップS80)、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認する(ステップS81)。一致していれば(ステップS81:YES)、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルを確認し(ステップS82)、一致していなければ(ステップS81:NO)、ステップS80の処理に戻る。
【0218】
次いで、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS82:OFF)、電源異常確認カウンタをクリアし(ステップS83)、電源異常チェック処理を終える。
【0219】
一方、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS82:ON)、電源異常確認カウンタをインクリメント(+1)し(ステップS84)、電源異常確認カウンタの値を確認する(ステップS85)。電源異常確認カウンタの値が2以上でなければ(ステップS85:NO)、電源異常チェック処理を終える。
【0220】
一方、主制御CPU600aは、電源異常確認カウンタの値が2以上であれば(ステップS85:YES)、サブ制御基板80に電源が遮断されたことを示す電断コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS86)。
【0221】
次いで、主制御CPU600aは、システム動作ステータスの値を確認する(ステップS87)。システム動作ステータスの値が02Hであれば、設定変更処理中であると判断し(ステップS87:YES)、バックアップフラグをONにセットせず、ステップS89の処理に進む。このようにすれば、設定切替処理中に、何らかの要因で電断し、主制御RAM600cが正常にバックアップされなかった場合を、後述する
図32に示すステップS21にて検出することができる。
【0222】
一方、システム動作ステータスの値が02Hでなければ、設定変更処理中でないと判断し(ステップS87:NO)、バックアップフラグをONにセットする(ステップS88)。
【0223】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cへのデータ書込みを禁止状態に設定する(ステップS89)と共に、全ての出力ポートの出力データをクリアし(ステップS90)。そして、タイマ割込みを禁止し(ステップS91)、無限ループ処理を繰り返し電圧が降下するのを待つ処理を行う。
【0224】
<主制御:メイン処理:設定切替処理に関する説明>
かくして、上記のような処理を経て、電源異常チェック処理(ステップS62)を終えると、主制御CPU600aは、前回と今回のRAMクリアスイッチ620のレベルデータ、並びに、設定キースイッチ630のレベルデータから、RAMクリアスイッチ620信号のスイッチエッジデータ、並びに、設定キースイッチ630信号のスイッチエッジデータを作成する(ステップS63)。なお、主制御CPU600aは、作成したエッジデータを主制御RAM600cに格納する。
【0225】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているエッジデータを確認し、設定キースイッチ630がONであれば(ステップS64:NO)、ステップS65の処理に進み、設定キースイッチ630がOFFであれば(ステップS64:YES)、ステップS67の処理に進む。
【0226】
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620がONであれば(ステップS65:NO)、Wレジスタの値をインクリメント(+1)し(ステップS66)、ステップS54の処理に戻る。
【0227】
一方、RAMクリアスイッチ620がOFFであれば(ステップS65:NO)、ステップS57の処理に戻る。
【0228】
かくして、設定キースイッチ630がOFFされるまで、上記処理を繰り返し行い、設定キースイッチ630がOFFされると、主制御CPU600aは、Wレジスタの値を、主制御RAM600c(
図4参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」)の設定値)に上書きして格納する(ステップS67)。
【0229】
次いで、主制御CPU600aは、設定確定表示をLEDデータポートに出力する(ステップS68)。
【0230】
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定値を反映した設定切替終了コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS69)。
【0231】
<主制御:メイン処理の説明>
かくして、上記のような処理を経て、
図31に示す設定切替処理(ステップS19)を終えると、主制御CPU600aは、
図32に示すステップS26の処理に進むこととなる。
【0232】
他方、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620の信号、並びに、設定キースイッチ630の信号が、全てONになっているか否かを確認し(ステップS18)、全てONになっていなければ(ステップS18:NO)、主制御CPU600aは、
図32に示すステップS20の処理を行う。
【0233】
すなわち、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(
図4参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」の設定値)を取得し、設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)以下か否かを確認する(ステップS20)。設定最大値以下であれば(ステップS20:YES)、バックアップフラグがONにセットされているか否かを確認する(ステップS21)。
【0234】
<主制御:メイン処理:RAMエラー処理に関する説明>
設定最大値以下でないか(ステップS20:NO)、又は、バックアップフラグがONにセットされていなければ(ステップS21:NO)、主制御CPU600aは、サブ制御基板80にRAMエラーであることを示すRAMエラーコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS22)。
【0235】
次いで、主制御CPU600aは、エラー表示をLEDデータポートに出力する(ステップS23)。
【0236】
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行い(ステップS24)、ステップS23の処理に戻り、処理を繰り返すこととなる。なお、この電源異常チェック処理は、
図34に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
【0237】
<主制御:メイン処理の説明>
一方、バックアップフラグがONにセットされていれば(ステップS21:YES)、RAMクリアスイッチ620の信号を確認する(ステップS25)。
【0238】
<主制御:メイン処理:RAMクリア処理に関する説明>
RAMクリアスイッチ620の信号がON(ステップS25:YES)、又は、
図31に示す設定切替処理(ステップS19)を行った場合、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの計測用RAM領域、計測用スタック領域はクリアせず、主制御RAM600cの通常用RAM領域、通常用スタック領域をクリアする(ステップS26)。なお、主制御RAM600cの通常用RAM領域、通常用スタック領域がクリアされることとなるから、遊技状態は、通常遊技状態となる。
【0239】
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリア報知タイマを30秒(30s)に設定し(ステップS27)、図示しない外部端子を介して、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に出力されるセキュリティ信号を出力するタイマを30秒(30s)に設定する(ステップS28)。
【0240】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの一部に、初期値設定を行い(ステップS29)、ステップS41の処理に進む。
【0241】
<主制御:メイン処理の説明>
一方、RAMクリアスイッチ620の信号がOFF(ステップS25:NO)であれば、主制御CPU600aは、
図1に示すガラス扉枠5が開放されているか否かの扉開放信号、及び、設定キースイッチ630の信号を取得し(ステップS30)、全てONになっているか否かを確認する(ステップS31)。全てONになっていなければ(ステップS31:NO)、ステップS40の処理に進む。
【0242】
<主制御:メイン処理:設定確認処理に関する説明>
一方、全てONになっていれば(ステップS31:YES)、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定値を反映した設定値コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS32)。
【0243】
次いで、主制御CPU600aは、図示しない外部端子を介して、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に出力されるセキュリティ信号を出力するタイマを30秒(30s)に設定する(ステップS33)。
【0244】
次いで、主制御CPU600aは、図示しない外部端子を介して、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に出力されるセキュリティ信号をONに設定し、図示しない外部端子を介して、ホールコンピュータ(図示せず)に、上記タイマにて設定された30秒(30s)間、セキュリティ信号を出力する(ステップS34)。
【0245】
次いで、主制御CPU600aは、設定値をLEDデータポートに出力する(ステップS35)。
【0246】
次いで、主制御CPU600aは、4msのウェイトがかかるように、主制御CPU600a内のレジスタに所定値をセットして、カウントダウンする処理を行う(ステップS36)。
【0247】
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行う(ステップS37)。なお、この電源異常チェック処理は、
図34に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
【0248】
次いで、主制御CPU600aは、前回と今回の設定キースイッチ630のレベルデータから、設定キースイッチ630信号のスイッチエッジデータを作成する(ステップS38)。なお、主制御CPU600aは、作成したエッジデータを主制御RAM600c(
図4参照)に格納する。
【0249】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(
図4参照)に格納されているエッジデータを確認し(ステップS39)、設定キースイッチ630がONであれば(ステップS39:NO)、ステップS34の処理に戻る。
【0250】
<主制御:メイン処理の説明>
一方、設定キースイッチ630がOFFであれば(ステップS39:YES)、主制御RAM600cの一部に、バックアップフラグやエラー検出タイマ等の初期値設定を行う(ステップS40)。
【0251】
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に、RAMクリアによる電断復帰か、又は、バックアップによる電断復帰かを示すコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS41)。
【0252】
次いで、主制御CPU600aは、遊技状態報知情報を更新する遊技状態報知情報更新処理を行う(ステップS42)。
【0253】
次いで、主制御CPU600aは、内部機能レジスタの設定を行う(ステップS43)。具体的には、発射制御信号をONに設定し、払出制御基板70に送信する。これにより、払出制御基板70は、発射制御基板71の動作を開始させるように制御する。また、主制御CPU600aの内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、主制御CPU600aは、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する。
【0254】
次いで、主制御CPU600aは、自身への割込みを禁止状態にセットした状態(ステップS44)で、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等の性能を算出する賞球入賞数管理処理1の処理を行う(ステップS45)。そして、主制御CPU600aは、各種の乱数カウンタの更新処理を行った後(ステップS46)、割込み許可状態に戻して(ステップS47)、ステップS44に戻り、ステップS44~ステップS47の処理を繰り返し行うループ処理を行う。
【0255】
<主制御:賞球入賞数管理処理1の説明>
ここで、
図35~
図38を参照して、上記賞球入賞数管理処理1について詳細に説明する。
【0256】
図35に示すように、賞球入賞数管理処理1は、先ず、主制御CPU600a内のレジスタ群の内容を主制御RAM600cの計測用スタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS100)。
【0257】
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの計測用RAM領域の初期設定を行う(ステップS101)。
【0258】
<主制御:計測用RAM領域の初期設定の説明>
この点、
図36を参照してより詳しく説明すると、この初期設定は、
図36に示すように、まず、主制御CPU600a(
図4参照)は、RAMエラーフラグを確認する(ステップS110)。RAMエラーフラグがONに設定されていれば、「1」~「6」の何れかの値を示していないと判断し(ステップS110:YES)、主制御RAM600cに異常が発生(RAMエラー)として、ステップS111、ステップS112の処理をせず、ステップS113の処理に移行する。
【0259】
一方、主制御CPU600aは、RAMエラーフラグがOFFに設定されていれば、「1」~「6」の何れかの値を示していると判断し(ステップS110:NO)、初期化済みフラグの値を取得する(ステップS111)。次いで、主制御CPU600aは、その取得した初期化済みフラグの値が5AHか否かの確認を行う(ステップS112)。5AHでなければ(ステップS112:NO)、初期化済みフラグに5AHをセットし(ステップS113)、計測用RAM領域を初期化(クリア)し(ステップS114)、計測用RAM領域の初期設定処理を終える。一方、5AHであれば(ステップS112:YES)、既に計測用RAM領域が初期化されていると判断し、計測用RAM領域の初期設定処理を終える。
【0260】
したがって、このように、取得した設定値の値が、「1」~「6」の何れかの値を示していない場合、現在の設定値に応じた計測(後述する)が正常に行われていない可能性があるため、初期化済みであったとしても、主制御RAM600cの計測用RAM領域をクリアするようにすれば良い。
【0261】
<主制御:賞球入賞数管理処理1の説明>
かくして、主制御CPU600aは、
図35に示すように、主制御RAM600cの計測用RAM領域の初期設定を行った(ステップS101)後、カウント処理を実行する(ステップS102)。
【0262】
<主制御:カウント処理の説明>
この点、
図37を参照してより詳しく説明すると、
図37に示すように、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(
図4参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」の設定値)を取得し、現在の設定値をオフセットとして、設定値に応じた計数カウンタテーブルを選択する(ステップS120)。
【0263】
ところで、この計数カウンタテーブルには、設定値1~6に応じた内容が格納されている。
【0264】
すなわち、設定値1用計数カウンタテーブルには、
設定値1用総賞球カウンタ1、
設定値1用総賞球カウンタ2、
設定値1用第1役物累積賞球カウンタ1、
設定値1用第1役物累積賞球カウンタ2、
設定値1用第2役物累積賞球カウンタ1、
設定値1用第2役物累積賞球カウンタ2、
設定値1用累積アウトカウンタ1、
設定値1用累積アウトカウンタ2、
が格納されている。
【0265】
設定値2用計数カウンタテーブルには、
設定値2用総賞球カウンタ1、
設定値2用総賞球カウンタ2、
設定値2用第1役物累積賞球カウンタ1、
設定値2用第1役物累積賞球カウンタ2、
設定値2用第2役物累積賞球カウンタ1、
設定値2用第2役物累積賞球カウンタ2、
設定値2用累積アウトカウンタ1、
設定値2用累積アウトカウンタ2、
が格納されている。
【0266】
設定値3用計数カウンタテーブルには、
設定値3用総賞球カウンタ1、
設定値3用総賞球カウンタ2、
設定値3用第1役物累積賞球カウンタ1、
設定値3用第1役物累積賞球カウンタ2、
設定値3用第2役物累積賞球カウンタ1、
設定値3用第2役物累積賞球カウンタ2、
設定値3用累積アウトカウンタ1、
設定値3用累積アウトカウンタ2、
が格納されている。
【0267】
設定値4用計数カウンタテーブルには、
設定値4用総賞球カウンタ1、
設定値4用総賞球カウンタ2、
設定値4用第1役物累積賞球カウンタ1、
設定値4用第1役物累積賞球カウンタ2、
設定値4用第2役物累積賞球カウンタ1、
設定値4用第2役物累積賞球カウンタ2、
設定値4用累積アウトカウンタ1、
設定値4用累積アウトカウンタ2、
が格納されている。
【0268】
設定値5用計数カウンタテーブルには、
設定値5用総賞球カウンタ1、
設定値5用総賞球カウンタ2、
設定値5用第1役物累積賞球カウンタ1、
設定値5用第1役物累積賞球カウンタ2、
設定値5用第2役物累積賞球カウンタ1、
設定値5用第2役物累積賞球カウンタ2、
設定値5用累積アウトカウンタ1、
設定値5用累積アウトカウンタ2、
が格納されている。
【0269】
設定値6用計数カウンタテーブルには、
設定値6用総賞球カウンタ1、
設定値6用総賞球カウンタ2、
設定値6用第1役物累積賞球カウンタ1、
設定値6用第1役物累積賞球カウンタ2、
設定値6用第2役物累積賞球カウンタ1、
設定値6用第2役物累積賞球カウンタ2、
設定値6用累積アウトカウンタ1、
設定値6用累積アウトカウンタ2、
が格納されている。
【0270】
それゆえ、例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用計数カウンタテーブルが選択されることとなる。なお、上述した設定値に応じた計数カウンタテーブルは、主制御RAM600cの計測用RAM領域に格納されている。
【0271】
次いで、主制御CPU600aは、後述する
図46に示すステップS505にて、主制御RAM600cに格納しておいた右上一般入賞口スイッチ49a1の入力フラグ,左上一般入賞口スイッチ49b1の入力フラグ,左中一般入賞口スイッチ49c1の入力フラグ,左下一般入賞口スイッチ49d1の入力フラグ,特別図柄1始動口スイッチ44aの入力フラグを取得する(ステップS121)。そして、これら入力フラグを確認し(ステップS122)、入力フラグが何れもOFF状態であれば(ステップS122:NO)、ステップS126の処理に進み、何れか1つの入力フラグがON状態であれば(ステップS122:YES)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値に加算する(ステップS123)。具体的には、右上一般入賞口スイッチ49a1の入力フラグがON状態であれば、5個賞球されるため、設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値に+5加算する。そして、左上一般入賞口スイッチ49b1,左中一般入賞口スイッチ49c1,左下一般入賞口スイッチ49d1の入力フラグがON状態であれば、ON状態の入力フラグ一つに対して、10個賞球されるため、設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値に+10(×ON状態の入力フラグ数分)加算する。そしてさらに、特別図柄1始動口スイッチ44aの入力フラグがON状態であれば、3個賞球されるため、設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値に+3(×ON状態の入力フラグ数分)加算する。
【0272】
次いで、主制御CPU600aは、低確(当たり抽選確率が通常の低確率状態)の遊技状態か否かを確認する(ステップS124)。遊技状態が低確状態でなければ(ステップS124:NO)、ステップS126の処理に進む。
【0273】
一方、主制御CPU600aは、遊技状態が低確状態であれば(ステップS124:YES)、累積賞球カウンタの値に加算する(ステップS125)。具体的には、右上一般入賞口スイッチ49a1の入力フラグがON状態であれば、5個賞球されるため、累積賞球カウンタの値に+5加算する。そして、左上一般入賞口スイッチ49b1,左中一般入賞口スイッチ49c1,左下一般入賞口スイッチ49d1の入力フラグがON状態であれば、ON状態の入力フラグ一つに対して、10個賞球されるため、累積賞球カウンタの値に+10(×ON状態の入力フラグ数分)加算する。そしてさらに、特別図柄1始動口スイッチ44aの入力フラグがON状態であれば、3個賞球されるため、累積賞球カウンタの値に+3(×ON状態の入力フラグ数分)加算する。なお、この累積賞球カウンタは、主制御RAM600cの計測用RAM領域に格納されることとなる。
【0274】
次いで、主制御CPU600aは、後述する
図46に示すステップS505にて、主制御RAM600cに格納しておいた特別図柄2始動口スイッチ45a1の入力フラグを取得する(ステップS126)。この入力フラグがOFF状態であれば(ステップS127:NO)、ステップS132の処理に進み、この入力フラグがON状態であれば(ステップS127:YES)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第1役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第1役物累積賞球カウンタ1)の値に加算し(ステップS128)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値に加算する(ステップS129)。具体的には、特別図柄2始動口スイッチ45a1の入力フラグがON状態であれば、3個賞球されるため、設定値1~6用第1役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第1役物累積賞球カウンタ1)の値に+3加算し、設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値に+3加算する。
【0275】
次いで、主制御CPU600aは、低確(当たり抽選確率が通常の低確率状態)の遊技状態か否かを確認する(ステップS130)。遊技状態が低確状態でなければ(ステップS130:NO)、ステップS132の処理に進む。
【0276】
一方、主制御CPU600aは、遊技状態が低確状態であれば(ステップS130:YES)、第1役物累積賞球カウンタの値に加算する(ステップS131)。具体的には、特別図柄2始動口スイッチ45a1の入力フラグがON状態であれば、3個賞球されるため、第1役物累積賞球カウンタの値に+3加算する。なお、この第1役物累積賞球カウンタは、主制御RAM600cの計測用RAM領域に格納されることとなる。
【0277】
次いで、主制御CPU600aは、後述する
図46に示すステップS505にて、主制御RAM600cに格納しておいた大入賞口スイッチ46cの入力フラグを取得する(ステップS132)。この入力フラグがOFF状態であれば(ステップS133:NO)、ステップS138の処理に進み、この入力フラグがON状態であれば(ステップS133:YES)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第2役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第2役物累積賞球カウンタ1)の値に加算し(ステップS134)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値に加算する(ステップS135)。具体的には、大入賞口スイッチ46cの入力フラグがON状態であれば、15個賞球されるため、設定値1~6用第2役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第2役物累積賞球カウンタ1)の値に+15加算し、設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値に+15加算する。
【0278】
次いで、主制御CPU600aは、低確(当たり抽選確率が通常の低確率状態)の遊技状態か否かを確認する(ステップS136)。遊技状態が低確状態でなければ(ステップS136:NO)、ステップS138の処理に進む。
【0279】
一方、主制御CPU600aは、遊技状態が低確状態であれば(ステップS136:YES)、第2役物累積賞球カウンタの値に加算する(ステップS137)。具体的には、大入賞口スイッチ46cの入力フラグがON状態であれば、15個賞球されるため、第2役物累積賞球カウンタの値に+15加算する。なお、この第2役物累積賞球カウンタは、主制御RAM600cの計測用RAM領域に格納されることとなる。
【0280】
次いで、主制御CPU600aは、後述する
図46に示すステップS505にて、主制御RAM600cに格納しておいたアウト口スイッチ50aの入力フラグを取得する(ステップS138)。この入力フラグがOFF状態であれば(ステップS139:NO)、ステップS142の処理に進み、この入力フラグがON状態であれば(ステップS139:YES)、累積アウトカウンタの値をインクリメント(+1)し(ステップS140)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用累積アウトカウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用累積アウトカウンタ1)の値をインクリメント(+1)する(ステップS141)。なお、累積アウトカウンタは、主制御RAM600cの計測用RAM領域に格納されることとなる。
【0281】
次いで、主制御CPU600aは、累積アウトカウンタの値を確認し(ステップS142)、累積アウト総数が所定値(60000個)に達していなければ(ステップS142:NO)、ステップS148の処理に進み、累積アウト総数が所定値(60000個)に達していれば(ステップS142:YES)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値を、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ2)に記憶し(ステップS143)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第1役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第1役物累積賞球カウンタ1)の値を、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第1役物累積賞球カウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第1役物累積賞球カウンタ2)に記憶し(ステップS144)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第2役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第2役物累積賞球カウンタ1)の値を、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第2役物累積賞球カウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第2役物累積賞球カウンタ2)に記憶し(ステップS145)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用累積アウトカウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用累積アウトカウンタ1)の値を、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用累積アウトカウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用累積アウトカウンタ2)に記憶する(ステップS146)。
【0282】
次いで、主制御CPU600aは、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第1役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第1役物累積賞球カウンタ1)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第2役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第2役物累積賞球カウンタ1)、ステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用累積アウトカウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用累積アウトカウンタ1)の値をクリアする(ステップS147)。
【0283】
次いで、主制御CPU600aは、低確(当たり抽選確率が通常の低確率状態)の遊技状態か否かを確認する(ステップS148)。遊技状態が低確状態でなければ(ステップS148:NO)、カウント処理を終え、遊技状態が低確状態であれば(ステップS148:YES)、低確累積アウトカウンタをインクリメント(+1)し(ステップS149)、カウント処理を終える。なお、低確累積アウトカウンタは、主制御RAM600cの計測用RAM領域に格納されることとなる。
【0284】
<主制御:賞球入賞数管理処理1の説明>
かくして、主制御CPU600aは、
図35に示すように、カウント処理を実行した後(ステップS102)、計数処理を実行する(ステップS103)。
【0285】
<主制御:計数処理の説明>
この点、
図38を参照してより詳しく説明すると、
図38に示すように、主制御CPU600aは、低確累積アウトカウンタの値を確認する(ステップS160)。低確累積アウトカウンタの値が0であれば(ステップS160:YES)、計数処理を終える。
【0286】
一方、低確累積アウトカウンタの値が0でなければ(ステップS160:NO)、主制御CPU600aは、累積賞球カウンタと第1役物累積賞球カウンタと第2役物累積賞球カウンタの値を加算し、その加算した値を低確累積アウトカウンタの値で除算することにより、低確時に幾らの賞球がされたかのベース値を算出し、主制御RAM600cの計測用RAM領域のbLベースモニタワーク領域に格納する(ステップS161)。
【0287】
次いで、主制御CPU600aは、累積アウトカウンタの値を確認する(ステップS162)。累積アウトカウンタの値が0であれば(ステップS162:YES)、計数処理を終える。
【0288】
一方、累積アウトカウンタが0でなければ(ステップS162:NO)、主制御CPU600aは、累積賞球カウンタと第1役物累積賞球カウンタと第2役物累積賞球カウンタの値を加算し、その加算した値を累積アウトカウンタの値で除算することにより、幾らの賞球がされたかのベース値を算出し、主制御RAM600cの計測用RAM領域のb6ベースモニタワーク領域に格納する(ステップS163)。
【0289】
次いで、主制御CPU600aは、
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用累積アウトカウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用累積アウトカウンタ2)の値を確認する(ステップS164)。
【0290】
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用累積アウトカウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用累積アウトカウンタ2)の値が60000に達していれば(ステップS164:YES)、主制御CPU600aは、
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第1役物累積賞球カウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第1役物累積賞球カウンタ2)と、
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第2役物累積賞球カウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第2役物累積賞球カウンタ2)の値を加算し、その加算した値を
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ2)の値で除算することにより、役物比率を算出し、主制御RAM600cの計測用RAM領域のy6役物比率ワーク領域に格納する(ステップS165)。
【0291】
次いで、主制御CPU600aは、
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第2役物累積賞球カウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第2役物累積賞球カウンタ2)の値を
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ2)の値で除算することにより、大入賞口に関する役物比率を算出し、主制御RAM600cの計測用RAM領域のyA役物比率ワーク領域に格納し(ステップS166)、計数処理を終える。
【0292】
一方、
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用累積アウトカウンタ2(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用累積アウトカウンタ2)の値が60000に達していなければ(ステップS164:NO)、主制御CPU600aは、
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第1役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第1役物累積賞球カウンタ1)と、
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第2役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第2役物累積賞球カウンタ1)の値を加算し、その加算した値を
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値で除算することにより、役物比率を算出し、主制御RAM600cの計測用RAM領域のy6役物比率ワーク領域に格納する(ステップS167)。
【0293】
次いで、主制御CPU600aは、
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用第2役物累積賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用第2役物累積賞球カウンタ1)の値を
図37に示すステップS120にて選択された設定値1~6用計数カウンタテーブルの設定値1~6用総賞球カウンタ1(例えば、現在の設定値が「2」であれば、設定値2用総賞球カウンタ1)の値で除算することにより、大入賞口に関する役物比率を算出し、主制御RAM600cの計測用RAM領域のyA役物比率ワーク領域に格納し(ステップS168)、計数処理を終える。
【0294】
<主制御:賞球入賞数管理処理1の説明>
かくして、上記のような処理を終えた後、主制御CPU600aは、
図35に示すように、計数処理を実行し(ステップS103)、主制御RAM600cの計測用スタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させ(ステップS104)、賞球入賞数管理処理1を終える。
【0295】
<主制御:タイマ割込み処理の説明>
次に、
図39を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。
【0296】
このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600a内のレジスタ群の内容を主制御RAM600cの通常用スタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS200)、その後、電圧異常チェック処理を実行する(ステップS201)。この電圧異常チェック処理は、
図34に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
【0297】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)と、特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)と、普通図柄始動口スイッチ48a(
図4参照)と、右上一般入賞口スイッチ49a1(
図4参照),左上一般入賞口スイッチ49b1(
図4参照),左中一般入賞口スイッチ49c1(
図4参照),左下一般入賞口スイッチ49d1(
図4参照)と、アウト口スイッチ50a(
図4参照)と、大入賞口スイッチ46c(
図4参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM600c内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS202)。
【0298】
次いで、主制御CPU600aは、各遊技動作の時間を管理している各種タイマ(普通図柄変動タイマ、普通図柄役物タイマ等)のタイマ減算処理を行う(ステップS203)。
【0299】
次いで、主制御CPU600aは、乱数管理処理を行う(ステップS204)。具体的には、当否抽選に使用する普通図柄、特別図柄等の乱数を更新する処理を行うものである。
【0300】
次いで、主制御CPU600aは、エラー管理処理を行う(ステップS205)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったり、特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)、特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)、普通図柄始動口スイッチ48a(
図4参照)、右上一般入賞口スイッチ49a1(
図4参照)、左上一般入賞口スイッチ49b1(
図4参照)、左中一般入賞口スイッチ49c1(
図4参照)、左下一般入賞口スイッチ49d1(
図4参照)、アウト口スイッチ50a(
図4参照)、大入賞口スイッチ46c(
図4参照)の断線など、機器内部に異常が生じていないかの判定を行うものである。なお、何らかのエラーが発生した際、サブ制御基板80へ、そのエラーに応じたコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が送信されることとなる。
【0301】
次いで、主制御CPU600aは、賞球管理処理を実行する(ステップS206)。この賞球管理処理は、払出制御基板70(
図4参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドPAY_CMDを出力している。
【0302】
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄処理を実行する(ステップS207)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行し、その抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定したりするものである。なお、この処理の詳細は後述することとする。
【0303】
次いで、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理を実行する(ステップS208)。この普通電動役物管理処理は、普通図柄処理(ステップS207)の抽選結果に基づき、普通電動役物開放遊技発生に必要な普通電動役物ソレノイド45b2(
図4参照)の制御に関する信号が生成されるものである。
【0304】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄処理を実行する(ステップS209)。この特別図柄処理では、特別図柄の当否抽選を実行し、その抽選の結果に基づいて特別図柄の変動パターンや特別図柄の停止表示態様を決定するものである。なお、この処理の詳細は後述することとする。
【0305】
次いで、主制御CPU600aは、特別電動役物管理処理を実行する(ステップS210)。この特別電動役物管理処理では、主に、大当たり抽選結果が「大当たり」、「小当たり」であった場合、その当りに対応した当り遊技を実行制御するために必要な設定処理を行うものである。この際、特別電動役物ソレノイド46b(
図4参照)の制御に関する信号も生成される。なお、大当たり抽選結果が「大当たり」、「小当たり」であった場合、それに関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80に送信される。
【0306】
次いで、主制御CPU600aは、右打ち報知情報管理処理を行う(ステップS211)。この右打ち報知情報管理処理では、電チュー(普通電動役物)の開閉部材45b1が開放状態、及び、案内部材45c1が案内状態となる時間が延長状態となる場合や、開閉扉46aが開放され大入賞口(図示せず)が開放される場合など、右打ちが有利な状況において右打ち指示報知を行う「発射位置誘導演出(右打ち報知演出)」を現出させるための処理を行う。なお、右打ち報知演出が行われる場合、この右打ち報知情報管理処理において、その右打ち報知演出に関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信される。これを受けて、サブ制御CPU800aは、決定した停止図柄(普通図柄停止図柄)を液晶表示装置41に表示させるような画像(映像)に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、「右打ち」と表示されることとなる。なお、遊技者に左打ちを促す際は、左打ちに関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80に送信される。これにより、液晶表示装置41に「左打ち」と表示されることとなる。
【0307】
次いで、主制御CPU600aは、LED管理処理を実行する(ステップS212)。このLED管理処理では、入賞容易遊技状態LED信号が出力される。すなわち、同じタイマ割込み内である上述した特別図柄処理にて、入賞容易フラグがONされれば、主制御CPU600aの出力ポートから、入賞容易遊技状態LED信号出力として、
図2に示す7セグメント表示装置53aへ出力される。これにより、
図2に示す7セグメント表示装置53aのLEDが点灯することとなる。一方、入賞容易フラグがOFFされれば、主制御CPU600aの出力ポートから、入賞容易遊技状態LED信号が出力される。これにより、
図2に示す7セグメント表示装置53aのLEDが消灯することとなる。
【0308】
次いで、主制御CPU600aは、外部端子管理処理を実行する(ステップS213)。この外部端子管理処理では、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に、当り遊技中、当りの発生回数、特別図柄の変動回数、入賞口への入賞球検出情報、時短遊技状態中情報、セキュリティ情報など、所定の遊技情報が外部端子(図示せず)から出力されるものである。
【0309】
次いで、主制御CPU600aは、ソレノイド管理処理を行う(ステップS214)。この際、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理(ステップS208)にて生成された普通電動役物ソレノイド45b2(
図4参照)の制御に関する信号を確認すると共に、特別電動役物管理処理(ステップS210)にて生成された特別電動役物ソレノイド46b(
図4参照)の制御に関する信号を確認する。そしてこの信号に基づき、普通電動役物ソレノイド45b2又は特別電動役物ソレノイド46bの作動/停止が制御され、電チュー(普通電動役物)の開閉部材45b1が開放状態、及び、案内部材45c1が案内状態となる時間が延長状態/非延長状態、あるいは、大入賞口(図示せず)が開放又は閉止するように開閉扉46a(
図2参照)が動作することとなる。
【0310】
次いで、主制御CPU600aは、使用領域外処理を行う(ステップS215)。なお、この処理の詳細は後述することとする。
【0311】
次いで、主制御CPU600aは、図示しないウォッチドックタイマ(WDT)をクリアし(ステップS216)、割込み許可状態に戻し(ステップS217)、主制御RAM600cの通常用スタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS218)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(
図31,
図32参照)に戻ることとなる。
【0312】
<主制御:普通図柄処理の説明>
次に、
図40を参照して、上記普通図柄処理について詳細に説明する。
【0313】
図40に示すように、普通図柄処理は、先ず、ゲートからなる普通図柄始動口48(
図2参照)において、遊技球の通過を検出したか否かを確認、すなわち、普通図柄始動口48の普通図柄始動口スイッチ48a(
図4参照)の信号レベルを確認する(ステップS250)。そして遊技球の通過を検出した場合(ステップS250:YES)、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が例えば4以上か否かを判断するため、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600c(
図4参照)を確認する(ステップS251)。その際、普通図柄の始動保留球数が4未満であれば(ステップS251:≠MAX)、普通図柄の始動保留球数を1加算する(ステップS252)。その後、主制御CPU600aは、普通図柄の当否抽選に用いられる普通図柄当り判定用乱数値を普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600c(
図4参照)に格納した上で(ステップS253)、ステップS254の処理に進む。
【0314】
一方、ステップS250にて、遊技球の通過を検出しなかった場合(ステップS250:NO)、ステップS251にて、普通図柄の始動保留球数が4以上であると判断した場合(ステップS251:=MAX)には、ステップS252~S253の処理は行わず、ステップS254の処理に進む。
【0315】
主制御CPU600aは、ステップS254の処理に進むと、普通図柄当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS254)。普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS254:ON)、普通図柄が当たり中であると判断し、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS263)、普通図柄処理を終える。
【0316】
一方、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS254:OFF)、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS255)。そして、普通図柄動作ステータスフラグが00Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄の変動開始前の状態であると判断し、ステップS256に進み、普通図柄の始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS256)。
【0317】
主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600c(
図4参照)を確認した上で、0であると判断した場合(ステップS256:=0)は、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS263)、普通図柄処理を終える。一方、0でないと判断した場合(ステップS256:≠0)は、普通図柄の始動保留球数を1減算する(ステップS257)。
【0318】
その後、主制御CPU600aは、図示しない普通図柄当たり判定テーブルを用いて主制御RAM600cに格納されている普通図柄の始動保留球数に対応した乱数値の当たり判定を行う。この際、当選していれば、普通図柄当たり判定フラグに5AHをセットし、ONにする。非当選の場合は、普通図柄当たり判定フラグをOFFにする(ステップS258)。
【0319】
次いで、主制御CPU600aは、上記乱数抽選処理にて決定した抽選結果に基づいて、停止図柄(普通図柄停止図柄)を決定する(ステップS259)。
【0320】
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の変動時間を短くする普通図柄時短フラグがONに設定されているかを確認し、ONに設定されていれば、普通図柄変動タイマにそれに応じた変動時間を設定し、OFFに設定されていれば、普通図柄変動タイマに通常の変動時間を設定する処理を行う(ステップS260)。
【0321】
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されている主制御RAM600c(
図4参照)の記憶領域をシフトする(ステップS261)。すなわち、普通図柄の始動保留球数を最大で4個保留できるとすると、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600c(
図4参照)にシフトし、普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600c(
図4参照)にシフトし、普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数1に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600c(
図4参照)にシフトするという処理を行う。
【0322】
この処理の後、主制御CPU600aは、上記ステップS255にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600c(
図4参照)に00Hを設定する処理を行う(ステップS262)。
【0323】
そして、主制御CPU600aは、上記ステップS262の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS263)、普通図柄処理を終える。
【0324】
他方、主制御CPU600aは、上記ステップS255にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が01Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が変動中であると判断し、ステップS264に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS264)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS164:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS263)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS264:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS255にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し、普通図柄の当否抽選結果を一定時間維持させるために、普通図柄変動タイマに例えば約600msの時間が設定される(ステップS265)。
【0325】
主制御CPU600aは、上記ステップS265の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS263)、普通図柄処理を終える。
【0326】
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS255にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が02Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が確認時間中(普通図柄の変動が終了して停止中)であると判断し、ステップS266に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS266)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS266:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS263)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS266:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS255にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに00Hを設定し(ステップS267)、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されているかを確認する(ステップS268)。
【0327】
これにより、普通図柄当たり判定フラグがOFFに設定(5AHが設定されていない)されていれば(ステップS268:OFF)、主制御CPU600aは、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS263)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されていれば(ステップS268:ON)、主制御CPU600aは、ステップS254にて用いられる普通図柄当たり作動フラグをON(5AHを設定)に設定した(ステップS269)後、普通図柄処理を終える。
【0328】
<主制御:特別図柄処理の説明>
次に、
図41~
図45を参照して、上記特別図柄処理について詳細に説明する。
【0329】
図41に示すように、特別図柄処理は、先ず、特別図柄1始動口44(
図2参照)の特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出した否かを確認し(ステップS300)、さらに、特別図柄2始動口45a(
図2参照)の特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出したか否かを確認する(ステップS301)。
【0330】
<主制御:特別図柄処理:始動口チェック処理の説明>
この処理について、
図42を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口44又は特別図柄2始動口45aに遊技球が入球(入賞)したか否かを確認、すなわち、特別図柄1始動口44の特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口45aの特別図柄2始動口スイッチ45a1のレベルを確認する(ステップS350)。これにより、遊技球の入球(入賞)を検出しなければ(ステップS350:NO)、特別図柄処理を終える。
【0331】
一方、遊技球の入球(入賞)を検出すれば(ステップS350:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が所定数、主制御RAM600c(
図4参照)に格納されているか否かを確認する(ステップS351)。その始動保留球数が、4未満であれば(ステップS351:≠MAX)、当該始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS352)。
【0332】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値を特別図柄の変動契機となる始動保留球数が格納されている主制御RAM600c(
図4参照)に格納する(ステップ353)。
【0333】
次いで、主制御CPU600aは、現在の遊技状態(特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか否か等)を確認し、先読み禁止状態か否かを判定する(ステップS354)。そして、先読み禁止状態でなければ(ステップS354:NO)、主制御CPU600aは、上記ステップS353にて主制御RAM600c(
図4参照)に格納した特別図柄の当否抽選に用いられる大当たり判定用乱数値を取得し(ステップS355)、さらに、図示しない始動口入賞時乱数判定テーブルを取得する(ステップS356)。
【0334】
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS355にて取得した大当たり判定用乱数値及びステップS356にて取得した始動口入賞時乱数判定テーブル(図示せず)を用いて、大当たり抽選を行い、さらに、上記ステップS353にて主制御RAM600c(
図4参照)に格納した特別図柄用乱数値を用いて、大当たりの種類(ランクアップボーナス当り,通常の大当り等)を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成する(ステップS357)。なお、この際、大当たり抽選だけでなく、小当たり抽選や特殊時短図柄の抽選も行い、上記説明した特別図柄用乱数値を用いるか、又は、特別図柄用乱数値とは別の乱数値を用いて、小当たりの種類や特殊時短図柄の種類を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成してもよい。
【0335】
次いで、主制御CPU600aは、上記生成された特別図柄始動口入賞コマンドに応じた下位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS358)。
【0336】
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS358の処理を終えるか、又は、上記ステップS351にて特別図柄1又は2の始動保留球数が4以上であるか(ステップS351:=MAX)、あるいは、先読み禁止状態であれば(ステップS354:YES)、増加した始動保留球数に応じた上位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS359)。
【0337】
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS358にて生成した下位バイトの始動保留加算コマンドと、上記ステップS359にて生成した上位バイトの始動保留加算コマンドとを結合した上で、始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80に送信する処理を行う(ステップS360)。
【0338】
<主制御:特別図柄処理の説明>
かくして、
図41に示すステップS300及びステップS301の処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS302)。特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS302:ON)、特別図柄が小当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS308)、特別図柄処理を終える。
【0339】
一方、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS302:OFF)、特別図柄大当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS303)。特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS303:ON)、特別図柄が大当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS308)、特別図柄処理を終える。
【0340】
一方、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS303:OFF)、特別図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、特別図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS304)。より詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグの値が00H又は01Hであれば、特別図柄変動待機中(特別図柄の変動が行われておらず次回の変動のための待機状態であることを示す)であると判定し、特別図柄変動開始処理を行う(ステップS305)。
【0341】
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
この処理について、
図43を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS400)。すなわち、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(
図4参照)に格納されているか否かを確認し、始動保留球数が0であると判断した場合(ステップS400:=0)、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hか否かを確認する(ステップS401)。特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hであれば(ステップS401:YES)、特別図柄変動開始処理を終了する。
【0342】
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hでなければ(ステップS401:NO)、主制御CPU600aは、客待ちデモコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(
図4参照)に送信する(ステップS402)。
【0343】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに00Hをセットし(ステップS403)、特別図柄変動開始処理を終了する。
【0344】
他方、主制御CPU600aは、始動保留球数が0でないと判断した場合(ステップS400:≠0)、始動保留球数を1減算(-1)し(ステップS404)、始動保留減算コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS305)。
【0345】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値(
図42のステップS353参照)が格納されている主制御RAM600c(
図4参照)内の記憶領域をシフトし(ステップS406)、始動保留4に対応した特別図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600c(
図4参照)内の領域に0を設定する(ステップS407)。
【0346】
次いで、主制御CPU600aは、当たり判定処理を行う(ステップS408)。具体的に説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄1の当否抽選、特別図柄2の当否抽選を実行する。そして、大当たりに当選すれば、特別図柄大当たり判定フラグに5AHを設定し、ONとし、小当たりに当選すれば、特別図柄小当たり判定フラグに5AHを設定し、ONとする。
【0347】
次いで、主制御CPU600aは、上記のような当たり判定処理(ステップS408)を終えた後、特殊時短図柄当たり判定処理を行う(ステップS409)。
【0348】
次いで、主制御CPU600aは、上記のような特殊時短図柄当たり判定処理(ステップS409)を終えた後、
図42のステップS353にて主制御RAM600c(
図4参照)に格納した特別図柄停止の際用いられる乱数値を用いて、特別図柄の停止図柄を生成する(ステップS410)。
【0349】
次いで、主制御CPU600aは、通常状態、時短状態、潜伏確変状態、確変状態、有利遊技等の遊技状態に移行する準備を行う(ステップS411)。
【0350】
次いで、主制御CPU600aは、
図42のステップS353にて主制御RAM600c(
図4参照)に格納した変動パターン用乱数値を用いて特別図柄の変動パターンの生成を行い、その生成された特別図柄の変動パターンの変動パターンコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS412)。これを受けて、サブ制御CPU800aは、
図5、
図6、
図8、
図10、
図19、
図21、
図23、
図25~
図28、
図30に示すような演出を実行することとなる。なお、このステップS412にて、主制御CPU600aは、特別図柄変動タイマに変動時間を設定し、特別図柄時短回数カウンタに時短回数を設定し、特別図柄確変回数カウンタに確変回数を設定することとなる。
【0351】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄変動中フラグに5AHを設定し、ON状態にする(ステップS413)。
【0352】
次いで、主制御CPU600aは、液晶表示装置41に表示される特別図柄の指定を行う図柄指定コマンドを生成し(ステップ414)、その生成した図柄指定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する処理を行う(ステップS415)。
【0353】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し(ステップS416)、特別図柄変動開始処理を終了する。
【0354】
<主制御:特別図柄処理の説明>
他方、
図41に示すように、特別図柄動作ステータスフラグの値が02Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄変動中(特別図柄が現在変動中であることを示す)であると判定し、特別図柄変動中処理を行う(ステップS306)。
【0355】
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動中処理の説明>
この処理について、
図44を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、
図43のステップS412にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS420)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS420:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
【0356】
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS420:YES)、主制御CPU600aは、図柄確定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS421)。これを受けて、サブ制御CPU800aは、図柄を確定させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、液晶表示装置41には、
図6(a)、
図8(a)のような表示がされることとなる。
【0357】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに03Hを設定し、特別図柄変動中フラグに00Hを設定する。そしてさらに、主制御CPU600aは、特別図柄の当否抽選結果を一定時間維持するために、特別図柄変動タイマに例えば約500msの時間を設定する(ステップS422)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
【0358】
<主制御:特別図柄処理の説明>
一方、
図41に示すように、特別図柄動作ステータスフラグの値が03Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄確認中(特別図柄の変動が終了して停止中であることを示す)であると判定し、特別図柄確認時間中処理を行う(ステップS307)。
【0359】
<主制御:特別図柄処理:特別図柄確認中処理の説明>
この処理について、
図45を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、
図43のステップS412にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS450)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS450:≠0)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0360】
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS450:=0)、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し(ステップS451)、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS452)。特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS452:YES)、特別図柄大当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄大当たり作動フラグに5AHを設定し、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定し、後述する特別図柄時短回数カウンタ及び特別図柄確変回数カウンタに00Hを設定する処理を行う(ステップS453)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0361】
他方、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS452:NO)、主制御CPU600aは、特殊時短当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS454)。特殊時短当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS454:YES)、特殊時短当たり判定フラグに00Hを設定し、選択された特殊時短図柄に応じて、普図確変フラグ、普通図柄時短フラグ、延長状態フラグに値を設定する処理を行う(ステップS455)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0362】
一方、特殊時短当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS454:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS456)。特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS456:YES)、特別図柄小当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄小当たり作動フラグに5AHを設定する(ステップS457)。
【0363】
主制御CPU600aは、上記ステップS457の処理を終えた後、又は、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS456:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS458)。
【0364】
特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS458:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS459)、主制御CPU600aは、再度、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS460)。そして、特別図柄時短回数カウンタの値が0であれば(ステップS460:YES)、特別図柄時短終了時の各種設定を行う(ステップS461)。
【0365】
上記ステップS461の処理を終えた後、又は、特別図柄時短回数カウンタの値が0(ステップS458:YES)、あるいは、特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS460:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS462)。特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS462:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0366】
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS462:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS463)、再度、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS464)。特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS464:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0367】
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS464:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定する処理を行い(ステップS465)、特別図柄確認時間中処理を終了する。
【0368】
<主制御:特別図柄処理の説明>
かくして、
図41に示す上記ステップS305、ステップS306、ステップS307のいずれかの処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS308)、特別図柄処理を終える。
【0369】
<主制御:使用領域外処理の説明>
次に、
図46を参照して、上記使用領域外処理について詳細に説明する。
【0370】
主制御CPU600aは、全レジスタを、主制御RAM600cの計測用スタック領域へ退避させ(ステップS500)、通常処理時のスタックポインタを、主制御RAM600cの計測用スタック領域へ退避させる(ステップS501)。
【0371】
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600a内部のスタックポインタに使用領域外用のスタックポインタアドレスをセットする(ステップS502)。
【0372】
次いで、主制御CPU600aは、賞球入賞数管理処理2を行う(ステップS503)。この賞球入賞数管理処理2では、
図32に示すステップS45の賞球入賞数管理処理1にて算出した性能表示の値を計測・設定表示装置610(
図4参照)に表示させる処理を行う。
【0373】
次いで、主制御CPU600aは、使用領域外LED更新処理を行う(ステップS504)。
【0374】
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a(
図4参照)、特別図柄2始動口スイッチ45a1(
図4参照)、普通図柄始動口スイッチ48a(
図4参照)、右上一般入賞口スイッチ49a1(
図4参照),左上一般入賞口スイッチ49b1(
図4参照),左中一般入賞口スイッチ49c1(
図4参照),左下一般入賞口スイッチ49d1(
図4参照)、アウト口スイッチ50a(
図4参照)、大入賞口スイッチ46c(
図4参照)等の使用領域外スイッチ検出情報である入力フラグを、主制御RAM600cの計測用RAM領域に格納する(ステップS505)。
【0375】
次いで、主制御CPU600aは、遊技機の検定試験(試射試験)において、遊技に関する各種信号を試験機に出力する際に用いられる試射試験信号を更新する処理を行い(ステップS506)、主制御RAM600cの計測用スタック領域へ退避させた通常処理時のスタックポインタを復帰させ(ステップS507)、全レジスタを復帰させる(ステップS508)。
【0376】
<サブ制御基板の処理内容>
次に、
図47~
図51に示すサブ制御基板80の処理内容(プログラムの概要)を参照して具体的に説明する。
【0377】
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(
図4参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られる。そしてその信号を受けて、サブ制御CPU800aは、
図47に示すメイン処理を行う。
【0378】
<サブ制御:メイン処理>
図47に示すように、まず、サブ制御CPU800aが、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS1000)。
【0379】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記主制御基板60(
図4参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納するサブ制御RAM800c内のメモリ領域を初期化する(ステップS1001)。そして、サブ制御CPU800aは、上記主制御基板60からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS1002)。
【0380】
次いで、サブ制御CPU800aは、作業領域、スタック領域として使用するサブ制御RAM800c内のメモリ領域を初期化し(ステップS1003)、音LSI801(
図4参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI801は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS1004)。
【0381】
次いで、サブ制御CPU800aは、上・左・右・左上可動役物43a~43d(
図2参照)を動作させるモータ(図示せず)に異常が発生しているか否か、そのモータ(図示せず)を動作させるモータデータが格納されるサブ制御RAM800c内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、サブ制御CPU800aは、当該モータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、上・左・右・左上可動役物43a~43dは初期位置に戻ることとなる(ステップS1005)。
【0382】
次いで、サブ制御CPU800aは、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、サブ制御CPU800aは、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS1006)。
【0383】
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cの作業領域を対象とする8ビット加算演算であるチェックサム演算を行い(ステップS1007)、そのチェックサム演算値と、後述するメモリバックアップ(ステップS1015参照)にて算出しサブ制御RAM800c内に格納されているチェックサム演算値とを比較し、一致しているか否かの確認を行う(ステップS1008)。一致していなければ(ステップS1008:NO)、サブ制御RAM800c内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS1009)。
【0384】
一方、一致(ステップS1008:YES)、あるいは、上記ステップS1009の処理を終えた後、サブ制御CPU800aは、図示しないウオッチドックタイマ機能を解除し(ステップS1010)、サブ制御CPU800aやVDP803等のハードウェアのリフレッシュを実行する(ステップS1011)。
【0385】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記サブ制御RAM800c内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(
図4参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、サブ制御ROM800b内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する(ステップS1012)。この際、客待ちデモコマンドを備えておらず、図柄確定コマンドを契機として、遊技状態が客待ちデモ状態へ移行するような場合、図柄確定コマンドを受信すると、タイマが起動し、所定時間カウントすることとなる。
【0386】
次いで、サブ制御CPU800aは、後述するタイマ割込み処理にて取得した設定ボタン15又は演出ボタン装置13の入力内容を解析する処理を行う(ステップS1013)。具体的には、設定ボタン15又は演出ボタン装置13が、遊技者によって、押圧された瞬間か、放された瞬間か、あるいは、押圧されたままの状態か等の解析を行う。
【0387】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記ステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに基づいて、上・左・右・左上可動役物43a~43d(
図2参照)の動作制御や、装飾ランプ基板90(
図4参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプの点灯又は消灯の制御や、スピーカ17の制御や、液晶表示装置41に表示される画像の制御を実行する(ステップS1014)。なお、具体的な処理方法については、後述することとする。
【0388】
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cの作業領域を対象とする8ビット加算演算であるチェックサム演算を行い、そのチェックサム演算値を、サブ制御RAM800c内に格納するメモリバックアップ処理を行う(ステップS1015)。
【0389】
次いで、サブ制御CPU800aは、VDP803からサブ制御CPU800aに対してVSYNC割込み信号が送信されてきたか否かの確認を行う(ステップS1016)。VSYNC割込み信号が送信されて来なければ(ステップS1016:NO)、サブ制御CPU800aは、VSYNC割込み信号が送信されてくるまで、ステップS1016の処理を繰り返し実行し、VSYNC割込み信号が送信されてくると(ステップS1016:YES)、再度ステップS1007の処理に戻り、ステップS1007~S1016の処理を繰り返すこととなる。
【0390】
<サブ制御:データ解析処理>
続いて、
図48を参照して、メイン処理のステップS1014のデータ解析処理にて詳述する。まず、サブ制御CPU800aは、ステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに基づき、VDP803に液晶表示装置41に表示させる画像データを生成するためのコマンドリストを生成する(ステップS1050)。
【0391】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記決定した演出パターンに基づき、光に関する制御信号を生成し、サブ制御RAM800c内に格納する処理を行う。この際、
図12~
図19を参照して説明した装飾ランプ、及び、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDの点灯/消灯にあたっての光に関する制御信号が生成されることとなる。
【0392】
また、サブ制御CPU800aは、上記決定した演出パターンに基づき、上・左・右・左上可動役物43a~43dの動作内容を決定し、その決定した動作内容に応じた可動役物装置43のモータ(図示せず)のモータデータを生成する。
【0393】
さらに、サブ制御CPU800aは、上記決定した演出パターンに基づき、音に関する制御信号を生成する(ステップS1051)。この際、
図5を参照して説明した効果音SE1~SE6、
図6及び
図7を参照して説明したBGM,効果音SE10,セリフ音VC1、
図8及び
図9を参照して説明したBGM1,BGM2,効果音,セリフ音VC10~VC11、
図10及び
図11を参照して説明したBGM2,BGM3,効果音SE20,セリフ音VC20~VC21の音に関する制御信号が生成されることとなる。そして、この生成された音に関する制御信号は、サブ制御CPU800aにて、音LSI801に送信される。これを受けて、音LSI801は、送信された制御信号に対応する音データを遊技ROM805又は音RAM802より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より、
図5を参照して説明した効果音SE1~SE6、
図6及び
図7を参照して説明したBGM,効果音SE10,セリフ音VC1、
図8及び
図9を参照して説明したBGM1,BGM2,効果音,セリフ音VC10~VC11、
図10及び
図11を参照して説明したBGM2,BGM3,効果音SE20,セリフ音VC20~VC21が発せられることとなる。
【0394】
また、上記説明したように、サブ制御CPU800aが、上記決定した演出パターンに基づき、
図21に示すA予告シナリオ演出、B予告シナリオ演出、C予告シナリオ演出を実行する際、これら予告シナリオ演出にて発生する音の優先度を、
図22に示す音テーブルOTO_TBLより読み出し、制御信号として音LSI801に送信する。これを受けて、音LSI801は、同時に再生する音の数が上限を超えてしまうような場合、或いは、超えてしまった場合、送信されてきた音の優先度を勘案し、優先度の低い音を消去する。
【0395】
一方、サブ制御CPU800aが、上記決定した演出パターンに基づき、
図23に示す、D予告シナリオ演出、E予告シナリオ演出、F予告シナリオ演出を同一フレームから実行するような場合、1フレーム(1F)目から、通常変動時BGMを再生し、2フレーム(2F)目から、効果音を再生し、3フレーム(3F)目から、セリフ音を再生するような制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて、音LSI801は、音の再生開始フレームをずらして、音を再生することとなる。これにより、同一フレーム(同一のタイミング)から再生を開始できる音のチャンネル数を超えないようにしている。
【0396】
また一方、
図25及び
図27を参照して説明した停止効果音に関する制御信号も生成される。そして、この生成された停止効果音に関する制御信号は、サブ制御CPU800aにて、音LSI801に送信される。これを受けて、音LSI801は、送信されてきた制御信号に対応する音データを遊技ROM805又は音RAM802より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より、
図25(a)に示すように、11フレーム(11F)と12フレーム(12F)との間、例えば、11.5フレーム(11.5F)から停止効果音が鳴り始め、
図25(b)に示すように、10フレーム(10F)と11フレーム(11F)との間、例えば、10.5フレーム(10.5F)から停止効果音が鳴り始め、
図27に示すように、4フレーム(4F)と5フレーム(5F)との間、例えば、4.5フレーム(4.5F)から停止効果音が鳴り始めることとなる。
【0397】
かくして、サブ制御CPU800aは、
図47に示すステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに基づくデータを全て生成し終えるまで(ステップS1052:NO)、上記ステップS1050及びステップS1051の処理を繰り返し行い、上記データを全て生成し終えると(ステップS1052:YES)、ステップS1053の処理に進む。
【0398】
次いで、サブ制御CPU800aは、上記ステップS1051にてサブ制御RAM800c内に格納した内容及び
図47に示すステップS1013にて処理した設定ボタン15又は演出ボタン装置13の入力内容に基づき、ボタン有効時処理を行う(ステップS1053)。
【0399】
<サブ制御:コマンド受信割込み処理>
続いて、
図49を参照して、このようなメイン処理の実行中に、主制御基板60より演出制御コマンドDI_CMD及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
【0400】
図49に示すように、サブ制御CPU800aは、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容をサブ制御RAM800c内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS1100)。その後、サブ制御CPU800aは、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS1101)、サブ制御RAM800c内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS1102)。
【0401】
そしてその後、サブ制御CPU800aは、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS1103)、ステップS1101にて読み出した値とステップS1103にて読み出した値が一致しているか否かを確認する。一致していなければ(ステップS1104:NO)、ステップS1107に進み、一致していれば(ステップS1104:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS1105)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、
図47に示すステップS1012の処理の際、サブ制御CPU800aに読み出されることとなる。
【0402】
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800c内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS1106)、ステップS1100の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS1107)。これにより、
図47に示すメイン処理に戻ることとなる。
【0403】
<サブ制御:タイマ割込み処理>
続いて、
図50を参照して、メイン処理のステップS1006(
図47参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
【0404】
図50に示すように、サブ制御CPU800aは、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容をサブ制御RAM800c内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS1150)。
【0405】
次いで、サブ制御CPU800aは、設定ボタン15のデータや演出ボタン装置13のデータや可動役物装置43のモータデータ等を2度取得し(ステップS1151)、その2度取得したデータが一致しているか否かを確認する(ステップS1152)。データが一致していなければ(ステップS1152:NO)、サブ制御CPU800aは、データが一致するまでステップS1151の処理を繰り返し、一致していれば(ステップS1152:YES)、一致したデータをサブ制御RAM800c内に格納する(ステップS1153)。
【0406】
次いで、サブ制御CPU800aは、設定ボタン15又は演出ボタン装置13からの信号を受信する(ステップS1154)。この受信した信号が、
図47に示すステップS1013のボタン解析処理にて解析されることとなる。
【0407】
次いで、サブ制御CPU800aは、
図48に示すステップS1051にてサブ制御RAM800c内に記憶した光に関する制御信号を装飾ランプ基板90(
図4参照)に送信すると共に、
図18に示す照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDに送信し、さらに、識別ランプ装置51A(
図2参照)を点灯又は消灯させるのに必要な制御信号も送信されることとなる(ステップS1155)。これにより、装飾ランプ、及び、照光部IPbに配置されている複数のフルカラーLEDが、点灯又は消灯し、もって、
図12~
図19を参照して説明したランプパターンやランプ演出が実行されることとなる。
【0408】
次いで、サブ制御CPU800aは、ステップS1150の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS1156)。これにより、
図47に示すメイン処理に戻ることとなる。
【0409】
<サブ制御:コマンドリスト>
ここで、
図48に示すステップS1050にて生成したコマンドリストについて、
図51を参照して詳しく説明する。
【0410】
このコマンドリストは、VDP803に対する指令を列記したコマンド列であるが、その記載内容や記載順序が、動画の描画を指示する場合と、静止画の描画を指示する場合とでやや相違する。
【0411】
動画の描画をVDP803に指示する場合は、
図51(a)の初期コマンドリストと、
図51(b)の定常コマンドリストの構成となる。
【0412】
図51(a)に示すように、サブ制御CPU800aは、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域、並びに、DDR2SDRAM804の動画データを格納するメモリ領域の設定を行うコマンドを生成する(ステップS1200)。
【0413】
次いで、動画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS1201)。具体的には、どの動画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する動画が格納されている
図4に示す遊技ROM805のCGデータ記憶領域のアドレス番地やその動画のフレーム数などと共に指示する。
【0414】
次いで、終了処理用コマンドを記入して初期コマンドリストの生成を終える(ステップS1202)。
【0415】
続いて、サブ制御CPU800aは、
図51(b)に示す定常コマンドリストを生成する。
【0416】
この定常コマンドリストは、
図51(b)に示すように、動画の描画指示で構成されており、上記初期コマンドリストにおいて、デコードした動画データに関し、どのフレーム番号のデコードデータを、液晶表示装置41のどの座標位置に描画するかのコマンドを生成する(ステップS1203)。次いで、終了処理用コマンドを記入して定常コマンドリストの生成を終える(ステップS1204)。
【0417】
一方、静止画の描画をVDP803に指示する場合、
図51(c)に示すとおり、サブ制御CPU800aは、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域、並びに、静止画データを格納する内蔵VRAM(図示せず)のメモリ領域の設定を行うコマンドを生成する(ステップS1210)。
【0418】
次いで、静止画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS1211)。具体的には、どの静止画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する静止画が格納されている
図4に示す遊技ROM805のCGデータ記憶領域のアドレス番地やデータサイズなどと共に指示する。
【0419】
次いで、デコードされた静止画データを、液晶表示装置41のどの座標位置に、どのような態様(回転角度や縮小拡大等)で描画するかのコマンドを生成する(ステップS1212)。次いで、終了処理用コマンドを記入して静止画に関するコマンドリストの生成を終える(ステップS1213)。
【0420】
かくして、このような動画に関するコマンドリスト並びに静止画に関するコマンドリストは、VDP803(
図4参照)に送信され、適宜処理された上で、液晶表示装置41に送信される。これにより、液晶表示装置41に所望の画像が表示されることとなる。具体例を示すと、
図5~
図6、
図8、
図10、
図26、
図28に示すような表示がされることとなる。
【0421】
したがって、以上説明した本実施形態によれば、制御面で負担をかけることなく効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0422】
なお、本実施形態においては、音LSI801と、VDP803と、を別々に構成する例を示したが、ワンチップとして一体化させても良い。
【0423】
また、本実施形態においては、サブワンチップマイコン800内にサブ制御CPU800aを設ける例を示したが、それに限らず、VDP803内にサブ制御CPU800aを設けるようにしても良い。
【符号の説明】
【0424】
1 パチンコ遊技機
17 スピーカ(音出力手段)
41 液晶表示装置(表示手段)
801 音LSI(音再生手段)
MK 無音区間
【手続補正書】
【提出日】2024-06-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種演出に使用される演出音を出力する音出力手段と、
前記演出音を再生する音再生手段と、を有し、
前記音再生手段は、表示手段に変動表示されている図柄が停止する際に発生する前記演出音を、該図柄が予め定められた停止位置にて停止表示する前から再生し、さらに、
前記音再生手段にて再生された前記演出音は、前記表示手段における1フレームの開始から終了までの間のタイミングで聴き取り可能となるように、前記音出力手段から出力される遊技機。
【請求項2】
前記演出音は、前記表示手段における1フレームの開始から終了までの間のタイミングで聴き取り可能となるように、該演出音に関する音データ内で調整してなる請求項1に記載の遊技機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
請求項1の発明に係る遊技機によれば、
各種演出に使用される演出音を出力する音出力手段(例えば、
図1に示すスピーカ17)と、
前記
演出音を再生する音再生手段(例えば、
図4に示す音LSI801)と、を有し、
前記音再生手段は、表示手段(例えば、
図2に示す液晶表示装置41)に変動表示されている図柄が停止する際に発生する
前記演出音(例えば、停止効果音)を、該図柄が予め定められた停止位置にて停止表示する前から再生し(例えば、
図25(a)に示す10フレーム(10F)参照、
図25(b)に示す9フレーム(9F)参照、
図27に示す3フレーム(3F)参照)、さらに、
前記音再生手段にて再生された前記
演出音は、前記表示手段における
1フレームの開始から終了までの間のタイミングで聴き取り可能となるように、前記音出力手段から出力される(例えば、
図25(a)に示す11.5フレーム(11.5F)参照、
図25(b)に示す10.5フレーム(10.5F)参照、
図27に示す4.5フレーム(4.5F)参照)ことを特徴としている。
請求項2の発明に係る遊技機によれば、上記請求項1に記載の遊技機において、前記
演出音は、前記表示手段(例えば、
図2に示す液晶表示装置41)における
1フレームの開始から終了までの間のタイミングで聴き取り可能となるように、該
演出音に関する
音データ内で調整(例えば、
図29に示す無音区間MK参照)してなることを特徴としている。